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2023年04月14日21時58分掲載
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入管
入管法改正案審議入り「夢を奪わないで」 当事者の悲痛な訴え
出入国及び難民認定法(入管法)の改正法案が13日の衆議院本会議で審議入りした。同法は在留資格や不法滞在、難民の認定手続きなどに関して定められた法律であり、日本人を含む全ての人が対象となっている。 日本人が国内で生活している限り、直接同法に接する機会は少なく、消費税法の改正によるインボイス制度の導入などと比較すると、身近に感じづらいところがあるかもしれない。だが、当事者にとっては生きるか死ぬかの問題だ。
入管法は2021年に与党が改正法案を提出したが、人道的な問題が多く、野党の反発によって廃案に追い込まれた。しかし、今国会で与党は再び同様の法案を提出した。この法案には�‘駝映�定手続きを原則2回までとし、申請回数が3回以上になった場合は強制送還できるようにする。��強制送還を拒む人に対しては、刑事罰を加えることも可能とする。という内容が盛り込まれている。これは2021年に人道的な観点から廃案になった改正案とほぼ変わらない内容であり、与党は廃案になった法案を再提出したことになる。
同法案を再び廃案に追い込むべく、「全国労働組合総連合」(全労連)は、同法案が審議入りする前日(12日)、都内で「入管法再提出抗議・廃案を目指す学習会」を開催した。講師を務めた自由法曹団の高橋済弁護士は、同法案について「島国で暮らす日本人が、潜在的に植え付けられてしまった外国人に対する差別意識によって生み出されたもの」と述べた。また、日本に滞在する外国人が増えても国内の犯罪件数が増えた事実は無いことをデータで示しながら、「在留資格の有無は人格に関係ない」と指摘した。 同法案が可決されることにより、誰にも迷惑をかけていない人の人権が奪われ、人生が狂わされる可能性がある。12日に開催された学習会では、2人の当事者が法案が審議入りする前日に現状を語った。そのスピーチの全文を掲載するのでご覧いただきたい。
〈当事者� 淵肇襯街饑劵�ルド人の配偶者を持つ女性)〉
トルコでは政府によるクルド人への激しい弾圧と兵役義務がある。夫は、軍隊に入れば自分と同じクルド民族への攻撃に加担させられる恐れから、日本に住む親戚を頼って2008年に来日した。
しかし、上陸拒否されて帰国を拒み続けたところ成田から牛久の収容所に移送された。収容中に難民認定を申請をしたが認められず、5ヶ月後に仮放免された。私は、共通の知人を介した出会いをきっかけにして仮放免中の夫と交際し、2015年に婚姻した。
その後、幸せな結婚生活を送っていたが、夫は、2017年、仮放免出頭日に「総合的判断」というような、具体的な理由もなく仮放免不許可になって突然8ヶ月間収容された。2019年、「在留特別許可をしない処分取り消し請求」という裁判が始まったが、当事者の口頭弁論もないまま、2021年、東京地裁高裁の裁判が終結して敗訴した。
夫は、来日して15年、私と結婚して8年が経つ。難民申請は、現在4回目で在留資格を得られないまま、ずっと仮放免の延長をしている状態である。もし、入管法改正案が可決し、今審査中の難民申請が不認定になってしまえば、まさに送還の対象となり危機感を抱いている。
在留特別許可とは法務大臣の裁量によって特別に在留資格を与える制度と言われるが、この裁量は、恣意的な国家機関の判断だと思う。私たち夫婦に子供はいない。最近は、実子がいるかいないかが在留特別許可の判断基準になっているように思われる。実際に、実子がいない場合は、結婚生活が何年経過しても在留許可が下りないようで、弁護士もこうした事例があると認識している。子供を持つかどうかは夫婦の選択の自由であり、欲しくても叶わないこともある。もし、実子の存在を重視しているとすれば、恐ろしく偏った考えを持つ国家だと思う。
日本に生活基盤ができている人たちの中には、夫のように日本語で日常会話ができたり日本の風習や文化を理解できている人たちがたくさんいる。こうした人たちを排除するのではなく、在留や就労を認め、私たちと同じ社会の土俵に乗せることが必要だと考える。そして、誰からも監視されることなく夫と平和な日常を送れることを切に願う。
〈当事者�◆淵�ルド人学生)〉
私は、小学校3年生の時に先に来日していた父親と一緒に生活するために日本に来た。来日してからはずっと仮放免で、県外移動や就労が禁止されており、保険証や住民票も発行できない状態でいる。
小学校4年生の時に父親が突然入管に収容された。私は状況が理解できず、クラスメイトからは父親が犯罪者だと思われてしまった。それをきっかけに仲間はずれが始まり、私は学校を休みがちになってとても辛い思いをした。
私はサッカー選手になる夢を持っていた。そのために小学生の時から頑張って練習を続けていたが、高校1年生の時に入国管理局の職員から「日本でどんなに頑張っても無駄だから、トルコに帰った方がいい」と言われた。サッカークラブに入団することが就労にあたるため、たとえクラブからスカウトが来ても入団できず、夢を諦めざるをえなかった。
今の私の夢は国連に勤務することで、そのために学校に通っている。どの国でも難民の人権が保証されて夢を持つことができる社会を作りたいと考えている。しかし、今回の改正法案が可決されれば、強制送還の対象になってしまい、再び夢を諦めることになってしまうと思う。
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