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Writer

記者

笠原眞弓




みる・よむ・きく
三上智慧監督『戦雲―いくさふむ』  単純に反対派・賛成派なんかで括れない哀しみ 笠原眞弓
 この映画を思い出すたびに浮かんくるのは、沖縄の島々に伝わる伝統的な祭りを楽しむ人々の姿だった。その祭りを支える、あるいは参加する人々は、自衛隊が島に駐屯することや弾薬庫を作ることに賛成した人たちであり、反対した人たちだった。激しい意見の対立もあっただろう。でも、島の生活を一緒に作っていく人たちなのだ。だから、与那国島のカジキ漁師は、自分は保守だと言いつつ、軍事基地化には心が揺れるし、オバァは魂の歌「とぅばらーま」を歌う。戦が近づいてきたと、その即興の歌声は薄曇りの空に吸い込まれていく。(2024/03/18)


みる・よむ・きく
ファーストシーンがすべてを語る ハンセン病をこんなに明るく語れるとは 『かづゑ的』(監督:熊谷博子) 笠原眞弓
 私にとって、衝撃の映画だった。「らい」「らい病」は昔の言い方だ。中学生のころから、この言葉にはなじみがあった。毎朝夕に読む聖書には、随所に出てくるから。でも聖書に書かれたこの言葉の意味をしっかりと理解したのは、この映画のパンフレットでだった。目からうろこだった。(2024/03/09)


みる・よむ・きく
映画 『メンゲレと私』 アウシュヴィッツの中で学んだ生きる術 笠原眞弓
 最近のガザとイスラエル、またウクライナの市民、世界のあちこちで起きている、特に子どもたちを巻き込んだ戦況に心を痛めている。ユダヤ人問題は、今の日本人にとって遠いことかもしれないが、国内にある人種や部落差別などと重ねて考えた時、他人事ではなく迫ってくる。(2023/12/06)


みる・よむ・きく
クルドの伝承音楽を通して知る弾圧される民の想い― 映画「地図になき、故郷からの声」を観る 笠原眞弓
 誘われて中島夏樹監督のクルドの人々の映画を観る。今年の2月6日に発生したトルコ・シリア大地震支援上映会だった。 (2023/04/24)


みる・よむ・きく
《いのちの安全が大前提/原発を批判・反対だけでは何も生まれない》 映画『原発をとめた裁判官 そして原発をとめる農家たち』を見て  笠原眞弓
 原発をとめた裁判長の樋口英明さんとは、日本有機農業研究会を通して存じ上げていたし、二本松有機農業研究会の農家の方々とは、原発の爆発以前から交流があり、爆発後に彼らはどうしているかとその時の農家のありのままを映像に撮り、2019年には、畑の上のエネルギー生産(太陽光発電)についても話を聞き、それぞれ『それでも種をまく』『それでも種をまく2019』という短い作品に仕上げていた縁もあって、この映画はとても楽しみにしていた。(2022/09/23)


みる・よむ・きく
戦争がもたらす理不尽を正視してこそ  『失われた時の中で』 笠原眞弓
なんということか!坂田雅子さんの枯葉剤に焦点を当てた前2作『花はどこへ行った(2008年)』『沈黙の春を生きて(2011年)』とは全く違った重みで迫って来た。まるで坂田監督の夫、ベトナムに派兵された写真家グレッグ・デイビスへの鎮魂歌でもあり、これまでの彼女の心の旅の一つの区切りのようでもあった。映画を撮り始めたきっかけと、撮影しながらも聞こえてくるデイビスの声に励まされて完成していく愛の作品でもある。(2022/08/30)


みる・よむ・きく
21世紀の奴隷労働に支えられる日本の食—―タイの海で 『ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇』  笠原眞弓
タイの海は青く、美しい。漁船に乗る漁師たちも逞しい。と言いたいのだが、なんか変である。漁港に現れたのは、強い意志をみなぎらせ、緊張した面持ちの女性、NGO労働権利推進ネットワーク(2004年に設立)のパティマ・タンプチャヤクルさんだ。彼女は「一人見つければ、その人からまた見つかる」と言いながら足早に歩いている。(2022/06/01)


みる・よむ・きく
戦前へのUターンを成功させてはいけない――民主主義の危機 『教育と愛国』 笠原眞弓
 タイトル字幕が出る前、1945年にアメリカの日本研究映像が流れた。戦前の小学校の教室の映像に、解説がかぶさる。あゝ、よく研究していると思うと同時に、足元が震えるほどの恐怖を感じた。これって、今の日本の事?と。下記に要約する。(2022/05/02)


みる・よむ・きく
そこにいるのは「患者」ではなく「人間」 私たちは「悶え神」になる 『水俣曼荼羅』 笠原眞弓
 水俣病は、悲惨で辛く、しかも相手は国策が絡んだ企業なので、救済され難いというのが定説です。この映画も、熊本県側が登場すると患者を見下す態度であふれています。この映画で見る限り、ちゃんと謝罪したと思えたのは、裁判で敗訴した時、潮谷義子前知事がこれまでの県の姿勢が間違っていたこと、それを自分が現知事として過去にさかのぼって謝罪すると言っただけです。(2021/12/04)


みる・よむ・きく
『「棘2」独白 武健一』9月23日船橋上映会報告  <達磨大師のような人> 笠原眞弓
 関西生コンの労働組合執行委員長武健一のドキュメンタリー映画『棘2』の上映が、現在広がりつつある。9月23日には、180人ほどの人を集めて千葉県船橋市であった。これより先に、『棘』という作品もあり、『棘2』はその続編だ。(2021/10/06)


みる・よむ・きく
ホロコーストは過去ではない 『アウシュヴィッツ・レポート』  笠原眞弓
 何度もナチスの時代のホロコーストの映画がつくられてきた。ごく最近でも、昨年の11月には『アウステルリッツ』という、『群像』3部作の中の1作と、現在上映中の『復讐者たち』という作品を観た。続けて『ホロコーストの罪人』が控えている。なぜ作り続けられているのか。その意味はなにか。忘れたい、別の記憶に変えたい人々がいるからと、『アウシュヴィッツ・レポート』の監督ペテル・ベブヤクはいう。そうし「過去を忘れるものは、かならず同じ過ちを繰り返す」ので、そのようなことがないように真実を見つめ続けること必要だとの人々の思いなのだろう、次々と角度を変えてこの時代の映画がつくられ、検証されていく。(2021/08/23)


みる・よむ・きく
『東京クルド』 あなたが入管職員だったらなんと言いますか?  笠原眞弓
 もう40年も前の事、東京YWCAからオレンジ色の小さな冊子が出版された。『入管体制を知るために』というタイトルだたと思う。田中宏さんが書いたものだ。その頃東京YWCAが留学生の在留制度の不備に対して改善を要請していた。その後わずかに改選されたのだが。(2021/08/13)


みる・よむ・きく
チョーかハンか やっぱり選挙に行こうよ!! 『パンケーキを毒見する』   笠原眞弓
 ドキドキして見始めたのに、なにこれ、ネットニュースと同じ?それを解説?と思っているうちに、ドンドン引き込まれていった。 (2021/08/05)


みる・よむ・きく
企業に乗っ取られたあなたの健康を取り戻すには 『食の安全を守る人々』(原村政樹 監督・撮影・編集) 笠原眞弓
 戦後しばらくは、田畑の作物は発酵下肥と天水で育てるのが“普通”だった。戦中に武器として開発された化学薬品の転用で農薬が急速に広まり、そんな風景は絶滅。肥料や殺虫剤も化学合成するようになった。今はさらに、遺伝子を組み換えて食べ物自体を改変する時代だ。しかもさらに、野菜や肉それ自体を化学合成しそうな勢いだ。(2021/06/30)


みる・よむ・きく
 よくも悪くも「群衆」が時代を作るとしみじみ思う 『国葬』『粛清裁判』『アウステルリッツ』(セルゲイ・ロズニツァ監督の3作品の同時上映)笠原眞弓
スターリンの死と彼の行った粛清、そして現代ドイツの人々の3作品を「群衆」というテーマで括って一挙に上映されている。監督のセルゲイ・ロズニツァは、日本で1本も上映されていないが、20本のドキュメンタリーと4本のドラマ作品があり、それぞれ国際的に評価されている実力派だ。その監督が近年発表した作品である(2020/11/15)


みる・よむ・きく
禁断の木の実を手に入れた人類の修羅 映画『ひろしま』は語る     笠原眞弓
 物語は、戦後7年、赴任してきた原爆の惨禍を知らない高校の先生が、授業中にラジオから流れる「0の暁 原子爆弾の発明・製造・決戦の記録」の朗読を生徒たちに聞かせている。原爆投下直前の原爆を積んだ飛行機の米兵の気楽な会話が流れ、いよいよ投下が迫る…。その時一人の生徒が鼻血と共に倒れ、白血病と診断されて入院。彼女は当時の記憶を手繰る。救護所に向かう船上で、娘を抱えて励ましている母親。目が見えなくなった娘さんがお弁当を差し出し「母が作ってくれたけど、もう食べられませんから」と。そして自分の名を名乗り、母に伝えてくれと言って息を引き取る。(2020/08/07)


みる・よむ・きく
近未来の死(ALS)に直面して何ができるのか  映画『ギフト 僕がきみに残せるもの』  笠原真弓
 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を宣言された、有名アメリカンフットボールチームの歴史に残る名選手の話。聞いただけで私には「スポーツ、関係ない」と思ってしまうシチュエーションだ。だが待てよ、難病の話でもある。見に行くことにした。(2017/08/30)


みる・よむ・きく
映画『ローマ法王になる日まで』   命をも脅かす政情不安 貧者と共にあることとは   笠原真弓                    
 単なる宗教映画の予想を違え、弱者に寄り添う社会活動家の半生を示してくれた。2013年にローマ法王に就任したフランシスコ法王は、ホルヘ・マリオ・ベルゴリオとして、1936年にイタリア系アルゼンチン人2世として生まれ育った。法王を選ぶコンクラーベの朝、洗濯物を干す場面からベルゴリオの回想は、はじまる。修道院行きを決心したベルゴリオは、友人たちとの宴で翻意を促す女性と踊っている。「もう決めたことだから」と決意は固く、程なくイエズス会の修道院の門をくぐる。まだ22歳のころだ。(2017/05/27)


みる・よむ・きく
長いスパンで見抜く「大切なもの」とは―― 映画『オリーブの樹は呼んでいる』  笠原眞弓
 地中海は、オリーブ文化圏といえるだろう。その1つの国スペインでの物語である。立派なオリーブの樹が並ぶ、スペインの農園の中。1人の老人が“その樹”に毎日会いに行っている。(2017/05/10)


みる・よむ・きく
映画『娘よ』 「もの」として扱われることに抗う女性   笠原眞弓
 画面の真ん中に1本の黒い柱が立っている。それを挟んでこの家の主の男が座り、その従属品である女がかまどの前で立ち働いて食事を男に供する。ごくありふれた日常だが、柱が気になる。画然と男の社会と女の社会を分けている。(2017/04/19)


みる・よむ・きく
ヒマラヤの変わらない祈りにつつまれて  『世界でいちばん美しい村』  笠原眞弓
 報道写真家の石川梵さんは、空撮が得意だ。東日本大震災のとき、いち早く現地入りして、その惨状を空から伝えた。そして人々の話を聞き、寄り添うように撮ってきた。2015年4月、ネパールに大地震があった。彼はその経験を生かそうと、報道が誰も入っていなかった震源地近くの村ラプラックにいち早く入る。(2017/03/25)


みる・よむ・きく
クリスティン・ムンジウ 監督 『エリザのために』 社会主義体制というルーマニアの一つの真実  笠原真弓
 ルーマニアの何を知っているだろうか。体操選手のコマネチの他は、1989年の社会主義体制下の独裁者チャウシェスクの失脚と処刑くらいだ。その歴史的評価は、いろいろ言われているようだが、いまだに力による政治から完に全脱却していないようである。観た後に面白かった、よかったという言葉と共にたいして残らない映画がある中で、この作品は時間と共に各場面が思い出され、気になり、ぼそぼそと周りの人と話したくなった。「社会体制と、人が生きることとは」と考えさせられる。(2017/02/07)


みる・よむ・きく
西嶋真司監督『抗い 記録作家林えいだい』 底辺の視点が引きずり出す真実  笠原真弓   
 北九州に住む林えいだいは、コツコツとそのあたりを歩いている。そして自分の感性に触れる事実を、ひたすら当事者から聞きだし、記録していく。著書は北九州の公害や炭坑の労働災害、その中でもさらに弱者である朝鮮人労務者に関するもの、女性労務者、そして日本国軍兵士として召集された朝鮮人まつわる理不尽が並んでいる。彼の関心はあくまでも国家権力にしいたげられた物言えぬ者たちに向けられ、その代弁者として記録している。 (2017/01/28)


みる・よむ・きく
映画『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』 息をする権利と生きる権利は同じ 性的少数者の生存権  笠原真弓
 ニュージャージー州でのこと、激しい路上での拳銃の打ち合いと逮捕。ローレルは敏腕の警察官である。相棒との仲もそこそこいい。夜を徹して逮捕に結びつく情報収集もする。だが、女性であるために出世にブレーキがかかっている。ある日、管轄から離れた地で自動車整備工の若い女性ステイシーと出会い、愛が育まれる。 (2016/12/01)


みる・よむ・きく
戦後とは何だったのか 江古田で「わたしの沖縄 あなたの沖縄」をみる  笠原真弓
 9月24日から10月2日まで都内・江古田で「わたしの沖縄 あなたの沖縄」という連続上映会があった。ゲストが貴重なお話をしてくださる。24日の映画を観に行った。 『ひめゆり戦史 いま問う国家と教育』と『空白の戦史 沖縄住民虐殺35年』。森口豁(かつ)さんの日本テレビ時代の昭和54年(1979年。森さんは、普段は西暦派だが「どの天皇がこれをしたか」を特定したいときは、元号を使う)と55年に作った作品である。(2016/10/02)


みる・よむ・きく
日本人として考える「被害者」「加害者」としての反戦 「いしぶみ』『クワイ河に虹をかけた男』  笠原 眞弓
 8月、反戦、平和を守ることを再認識する刻である。日本人の戦争加害と被害という視点で、自分の来し方を振り返らざるを得ない。しかも安倍のおかげで、日本もきな臭くなっている。この、2つの映画「いしぶみ」と「クワイ河に虹をかけた男」は、それぞれをテーマにした映画だ。(2016/08/22)


みる・よむ・きく
ひたすら記録することの意味  『圧殺の海 第2章 辺野古』を観る  笠原眞弓
 藤本幸久・影山あさ子監督の「圧殺の海 第2章 辺野古」を観に行った。前作『圧殺の海 −沖縄・辺野古』は1時間40分のほとんどが、闘争というか、キャンプシュワブのゲート前の座り込みと、大浦湾の埋め立て現場のカヌー隊行動の場面だった。たぶん今作もそうだろうと、分かっていた。だから、どんなふうに上映されるのかと、とても楽しみだった。私も、今年の2月には、遅まきながらゲート前に行って、監督の藤本幸久さんにもお会いしているし、山城博治さんの参加者を守ろうとの配慮にも接していた。工事資材の搬入などなかったものの、ゲート前では日の出前からの座り込み、歌を唄った。この映画を観ていて警官の動きなど、その分以前よりリアルに感じられたのは、当然かもしれない(2016/06/21)


みる・よむ・きく
彼は「凡庸な役人」ではなかった 映画『アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち』 笠原眞弓
 元ナチス親衛隊(SS)将校アドルフ・アイヒマンの裁判を描いた映画だ。『ハンナ・アーレント』でも、実写のアイヒマンの裁判映像がドラマ映像の中に巧みに挿入されていたが、この作品ではさらに大胆に使われている。そのせいか、アイヒマンの人間性が浮かび上がってくる。1960年にアルゼンチンでアイヒマンが拘束され、61年にイスラエルで裁判にかけられることになり、4カ月にわたる、裁判の様子を逐一TVに流した。この映画は、その映像を撮った人たちの物語なのだ。(2016/05/20)


みる・よむ・きく
畑で哲学する農民詩人 映画『無音の叫び声』 笠原眞弓
 ある日、百姓と自称する人に出会いました。20年くらい前のことです。それから次々出会う農家の方々に、大きな刺激を受けてきました。(2016/04/14)


みる・よむ・きく
繭に小さな穴を穿って・・・夏をゆく人々 笠原眞弓
 エンドロールがはじまって、ポカーンとしている私。不思議!! が最初の感想。時間が経つにつ れ、既視感が湧き上がってくる。14、15歳の頃の私が混沌の海から立ち上がってくる。あの頃の私は、少年少女文庫に夢中だった。同年輩の人たちと、毎日物語の中で生きていた。何が起きても不思議のない世界で、夕日の中にアポロンを見た。(2015/09/07)


みる・よむ・きく
映画『“記憶”と生きる』 真実とはその人の中にある 笠原真弓
 記憶とは曖昧なものでもあり、鮮明なものでもある。私の最初の記憶は、真っ暗闇の中の一点の光。触ったらロウソクの火だった。しかしそれは、覚えているはずのない年齢のもので、またあり得ない光景であった。けっして楽しいシーンではなかった。韓国のナヌム(分かち合い)の家に暮らした6人の元慰安婦たちの半生を記録した映画『“記憶”と生きる』を観た。(2015/08/06)


みる・よむ・きく
服は生き方あり、肌である 笠原真弓
服は生き方あり、肌である――『アドバンスト・スタイル―そのファッションが、人生』(リナ・プライオプライト監督)。『フリーダ・カーロの遺品―石内都 織るように』(小谷忠典監督)。(2015/08/05)


みる・よむ・きく
160年前からアメリカに占領さていた沖縄 70年の現代史を問う映画『沖縄 うりずんの雨』 笠原眞弓
 ちょうど沖縄が「うりずん」の季節だというころ、ジャン・ユンカーマン監督の映画「沖縄 うりずんの雨」を観た。冬が終わって大地が潤い芽吹き始めるころを、沖縄ではうりずんというそうだ。(2015/05/31)


みる・よむ・きく
あなたのとなりの「アラヤシキの住人たち」 笠原真弓
 こんな空間が40年も続いていたなんて!!! のっけからみんなバラバラ。勝手な振り付けで、自分のリズムでラジオ体操をしている人たち。冬の間、里に降ろしていたヤギとともに、若い女性が3人大学を休んで1年間ともに過ごすために上がってくる。春が里から上がってくる。車の通らない、昨年秋の地震で壊れた道を上がってくる。大きな屋根の、大きな窓のあるアラヤシキ・新屋敷に。信州小谷村の真木集落の、共働学舎と呼ばれる空間の物語がはじまる。(2015/05/27)


みる・よむ・きく
自律した反乱に敗北はない 映画『泥の花―名護市民・辺野古の記録』 笠原真弓
 抑えたトーンでの始まりに、最初は戸惑ったものの、見ているうちにいま辺野古で行われている抗議行動の「息の長さ」がわかってくる。2、3年前に同じ輿石監督の「シバサシ」を観た。世界的に石油が高騰した石油危機の反省を踏まえて、石油備蓄基地を金武湾に作る計画が三菱石油主導で持ち上がった(今考えると、この備蓄基地は、米軍のためのような気がする)。その映画を見たとき、市民運動とは、こういうことだと思った。(2015/05/22)


みる・よむ・きく
自然と共にあることを選ぶ 映画「赤浜ロックンロール」 笠原真弓
 今日から始まった「赤浜ロックンロール」を見た。漁師って、みんなかっこいい。筋の通り方が違う。三陸海岸に、巨大防潮堤が出来る。高さは12〜14m。幅も半端ではない。万里の長城のように切れ目なく続くと聞いていた。その堤防を拒否して、以前のままでいいと言っている町があると聞いていた。ひょっこりひょうたん島のモデルと言われている島のある町、岩手県の大槌町。チラシと題名から、防潮堤「問題」はどう描いているのかな? 相当弾けた若者向き映画かな? と、期待と不安でスクリーンに向かったのに、すべてが杞憂だった。(2015/05/12)


みる・よむ・きく
映画『みんなの学校』 大人も子どもも真剣に向き合うことから 笠原真弓
 大阪市立大空小学校は7年前に開校した、だれでも入れる普通の公立小学校だ。でも違うのは、特別支援を必要とする生徒もみんなと同じ教室にいること。当然混乱することもあるが、子どもたちは大騒ぎするでもなく、自然に手助けをしている。これこそが「教育」なのだろう。(2015/04/26)


政治
絶叫がテロリストなら、甘んじて呼ばれる!! 決意新たに、廃案しかない!!! 「この指とまれ、女たち! 秘密保護法反対大集会」 笠原真弓
 12月2日16時から衆議院第一会館で、「この指とまれ、女たち! 秘密保護法反対大集会」があり、各界で活躍する27歳から80歳を超える女性が議員会館に集まった。石破幹事長は特定秘密法案の本質を暴露した。ラッキーだった」と司会を努める落合恵子さんは開口一番鋭く指摘し、発言者たちは、次々廃案に向かっての決意を力強く述べた。(2013/12/03)


みる・よむ・きく
『100年の谺 大逆事件は生きている』 100年前の国家的犯罪に挑む人々  笠原真弓
 昨日『100年の谺 大逆事件*は生きている』を観た**。これはすごかった。100年前の不正義を、遺族以外の多くの方たちが正そうとしていることに、不思議な強さを感じた。(2013/05/07)


みる・よむ・きく
映画『異国に生きる 日本の中のビルマ人』 人生をかけて守りたいものは……   笠原真弓
 土井敏邦監督自身が「こんなにいい映画なのに…」とおっしやった通りだった。そこに映し出されたのは、ビルマ青年(「ミャンマー」という国名は、独裁政権がつけたもので、民主化運動活動家らは承認していない)の生き方であり、家族愛であり、人間愛であった。(2013/04/25)


みる・よむ・きく
目の前にある故郷 帰れない故郷 戻れない故郷 それは福島   映画『故郷よ』を観る   笠原真弓
 故郷は、いつまでも変わらずにある、いつでも帰ることができる、と人は思っている。石もて追われた故郷でさえも、人は帰りたいと願う。しかし世の中には、失う故郷もある。(2013/02/12)


東日本大震災
【写真詩】津波2 小さないさかい   笠原真弓
あの早朝 祐樹は信号で停まった/赤に点灯する光に 凛香を見た/漁業組合はすぐそこ(2011/05/10)


東日本大震災
【写真詩】津波1 あの日 陸に上がった  笠原真弓
田んぼに横たわるお前/お前の名は稲荷丸/相馬の海で何回大漁旗を掲げて/港に待つあいつの許に帰ったか……(2011/05/09)


文化
『となりのツキノワグマ』を読む――帯には「クマがこんなに写っていいのか!?」とある  笠原眞弓 
  金沢市街のはずれ、犀川のほとりにある姉の家の玄関先を仔クマが通り過ぎた。昨秋の昼日中である。姉は地方新聞の書評にあった表題の本『となりのツキノワグマ』(宮崎学著・撮影/新樹社刊)を購入。暮れに訪ねた私に、「おもしろそうよ。まだ読んでいないけれど」と渡した。どのページもそばに人がいれば「クマって○○なんだって!」と言わずにはいられない、私にとっての新知識が詰まっていた。(2011/01/14)


農と食
「沈黙の春」は人にも来る――農薬の現状 有機農業関東集会青山美子氏の講演を聞いて 笠原眞弓
  12月11日熊谷市立文化センターで「有機農業関東集会」が催されました(主催:有機農業関東集会実行委員会)。前橋市の小児科開業医、青山美子医師の「農薬と人体被害の実態」の記念講演は、春に沈黙するのは虫ばかりではなく、ヒトもいなくなることをはっきりと示すものでした。青山医師はミツバチの大量死に関係があるとされているネオニコチノイド系農薬を例に、生態系、人体への影響について述べられました。(2010/12/16)


文化
【多田富雄を偲ぶ】(3) 脳死・臓器移植と能――死者の側から脳死の精神的受容を問う  笠原眞弓
  最近の新聞に、臓器移植が連載されていた。移植した人、しなかった人、提供した家族など多様な価値観が展開されていた。1997年6月に、脳死からの臓器移植が合法化された。そして2009年に改定され、今年7月から新しい法律の下、本人の拒否がない限り、家族が同意すれば提供でき、子どもからの移植も行えるようになった。しかし新聞記事を読む限り、問題は全く解決していないと感じざるを得なかった。ただ移植した事実が積み重なっていき、心の始末は依然として個人に任されていると……。(2010/08/19)

文化
【多田富雄を偲ぶ】(2) 「あの世へ行くときは、『融(とおる)』の早舞を舞っているかも知れません」 笠原眞弓
  すでに旧聞に属するが、どうしても書いておきたいと思う。6月18日、「多田富雄を偲ぶ会」は、梅雨冷の雨のなかで行われた。会場に着くと、故人縁の方々が大勢集まっている。紫の無地の紋付姿で式江(のりえ)夫人は、入り口でそのお一人おひとりとご挨拶をなさっていた。短い言葉をすばやく丁寧に交わしていくその奥では、うちとけた笑顔の多田富雄氏が白い花に囲まれてこちらを見ている。「いらっしゃい、待っていました」と、トーキングマシンを通さないやさしい声が聞こえたような……。(2010/07/29)

文化
【多田富雄を偲ぶ】(1) 「科学と人文の融合こそ、人類の進むべき道」と提唱  笠原眞弓
  INSLA(自然科学とリベラル・アーツを統合する会)のホームページをあけると、その代表の多田富雄氏の訃報が掲示されている。訃報には「本会代表多田富雄は、4月21日(2010年)前立腺がんによるがん性胸膜炎で永眠いたしました。享年76歳でした。」とあり、「今後とも本会は、多田富雄の意思「広く、長く、深く」を引き継ぎ……」とのあいさつ文がある。その10日前に第3回INSLAの会でお会いしたばかりだった。そのときはお元気そうだったので、突然のことに呆然としていた。日本のすばらしい知性、理性、叡智が、彼とともにあちらの世界に行ってしまったと……。今日18日、「多田富雄を偲ぶ会」が行われる。(2010/06/18)








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