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2017年07月16日



Writer

記者

根本行雄


きじゅん根本行雄(ねもとゆきお)
1953年、千葉県銚子市に生まれる。
1976年、龍谷大学文学部哲学科哲学専攻卒業。

ホームページ「地球展望台」
http://homepage3.nifty.com/AIYKO19/

メイル・アドレス
E-mail:VYA12454@nifty.com




人権/反差別/司法
再審請求中の死刑囚に、刑を執行する  根本行雄
 法務省は7月13日、京都、兵庫、島根の3府県で1991年、飲食店経営者の女性4人が相次いで殺害された警察庁指定119号事件で、強盗殺人罪などに問われ、死刑を言い渡された西川正勝死刑囚の刑を執行したと発表した。また、岡山市で2011年、元同僚の女性を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、裁判員裁判で死刑を言い渡された住田紘一死刑囚の死刑も同日執行された。金田勝年法相が命じた13日の死刑執行で、2人のうち西川正勝死刑囚は再審請求中だった。再審請求中の執行は極めて異例である。「執行を免れるための形ばかりの再審請求は認めない」と法務省の幹部は述べているが、それは独断と偏見である。死刑制度の廃止は全世界的に高まっている世論であり、人類史の積年の課題である。(2017/07/19)


政治
佐川宣寿氏を国税庁長官とは、国民軽視だ  根本行雄
 麻生太郎財務相は7月4日、次の国税庁長官に佐川宣寿理財局長(59)を充てる人事を発表した。佐川氏は、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る問題で、担当局長として国会で答弁に立ってきた。麻生財務相は佐川氏について「(国会で)丁寧な説明に努めてきたと認識している。国税庁次長なども務めており適材だと思っている」と話した。ほんとうに、そうだろうか。佐川氏は担当局長として学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で野党の追及をかわし続けた人物である。これは明らかな「論功行賞」である。主権者である国民のために働いていない官僚を昇進させるのは国民軽視もはなはだしい。自民党、安倍政権は主権者である国民に説明責任を果たしていない。(2017/07/08)


政治
稲田防衛相を即時罷免せよ  根本行雄
 稲田朋美防衛相は6月27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたいと、このように思っているところだ」と訴えた。野党4党は6月29日午前、自民党に稲田氏の罷免を要求した。さらに野党側は大島理森衆院議長に対し、稲田氏の発言や学校法人「加計(かけ)学園」問題を審議する臨時国会の召集を安倍晋三首相に働きかけるよう要請した。首相は稲田氏を続投させる方針だが、4野党は首相の任命責任を追及し、罷免要求を強める構えだ。安倍首相は稲田氏を続投させる考えでいるらしいが、7月2日に投開票日が迫る東京都議選で、どのような結果がもたらされるのか。主権者である私たちの資質が問われている。(2017/06/30)


教育
教育勅語を暗唱させるな   根本行雄
 学校法人「森友学園」が運営する幼稚園で、園児に教育勅語を暗唱させていたことが発端となり、国会で議論になっていた。政府は3月31日の閣議で、教育勅語を学校教育で使用しないよう求める質問主意書に対し「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることまでは否定されない」とする答弁書を決定した。一方で教育勅語について「教育の唯一の根本とするような指導は不適切だ」とも明記した。教育関連の17学会代表らは6月16日、教育勅語を「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」とした政府の答弁を批判し、「普遍的価値を含むものとして肯定的に扱う余地は全くない」とする共同声明を出した。(2017/06/26)


核・原子力
原子力機構・内部被ばく。管理のズサンさは驚くばかり  根本行雄
 日本原子力研究開発機構は6月6日、茨城県大洗町の大洗研究開発センター燃料研究棟で、核燃料の点検をしていた職員ら男性5人が被ばくしたと発表した。この被ばく事故で、原子力規制委員会の事務局・原子力規制庁は6月21日、同センターを立ち入り検査した。規制委による緊急立ち入り検査は、機器点検漏れ問題を受け、2013年実施した原子力機構・高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の検査以来2回目で、極めて異例。規制委の田中俊一委員長は同日の定例記者会見で、原子力機構の組織体質なども含め、根本的な調査が必要との見解を示した。原子力発電にかかわる放射性物質のもつ危険性というものを、このようなズサンさで管理していることの怖ろしさを直視せよ。(2017/06/22)


核・原子力
原発を再稼動させる我利我利亡者たち  根本行雄
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県、出力各118万キロワット)が5月24日、原子力規制委員会の審査に合格した。新規制基準をクリアした原発は計6原発12基となった。日本政府は未曾有の原発事故を経験しながら、今もなお、原子力発電を推進しようとしている。しかし、このまま再稼働を進めていこうとしても、現在の原発だけでは「安定的な電力供給」を達成することはできない。どうしても達成しようとすれば、原発を新規に増設するか、老朽化した原発の運転期間(原則40年)をさらに延長することが必要となることは明白だ。政府と原発推進派は、お金をばらまきながら、「福島の事故を教訓に、より安全な原発を」とデマを広めているのが現状だ。高度資本主義社会である日本では、我利我利亡者たちが跋扈している。(2017/05/26)


政治
日本の官僚は憲法を遵守していない  根本行雄
 首相が憲法を遵守していないから、官僚たちも憲法を遵守しない。文部科学省の官僚たちは国家公務員法で天下り規制が強化された後も、陰で斡旋を続けていただけではなく、発覚を免れるために隠蔽を図っていた。「共謀罪」についての国会審議において、金田勝年法相の答弁を不安視する与党は法務省刑事局長を代役に立てる戦術をとった。責任者であるはずの法相が法案の説明をきちんとすることができない。こういう人物を法務大臣に選んでいることは世界的にもまれであり、とても恥ずかしいことだ。森友学園問題、さらに加計学園問題が、急浮上してきた。これは政官癒着体質の問題だ。いずれにしても、このような問題が起こるのは、主権者である国民をないがしろにしているからだ。(2017/05/21)


政治
安倍晋三首相の妄言・暴言  根本行雄
 安倍晋三首相は、具体的な改憲の目標や考えを、5月3日付の読売新聞の単独インタビューで明らかにし、改憲派の集会にビデオメッセージを寄せて公にした。憲法の改正は、国のあり方を変えるということである。まずは国会などで表明し、その後に記者会見の場を設けるべきである。安倍首相には、憲法改正という重要な問題を広く国民に問う姿勢と、憲法を遵守するという態度に欠けていると言わざるを得ない。安倍首相の妄言・暴言は、まだまだ、続く。(2017/05/14)


政治
安倍首相は稲田防衛相を罷免せよ  根本行雄
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊の昨年7月の日報に、南スーダン政府軍と反政府勢力との間で「戦闘が生起」と記述されていた問題で、稲田朋美防衛相は2月8日の衆院予算委員会で「法的な意味での戦闘行為ではない。武力衝突だ」と説明した。民進党の山井和則国対委員長は記者団に「戦闘があったのに戦闘行為はなかった、という言い換えで国民に誤った現状を伝えた。稲田氏の責任は非常に重たい」と批判した。コトバの言い換えによるごまかしは安倍内閣の常套的な態度である。安倍内閣は憲法を遵守せよ。(2017/02/27)


人権/反差別/司法
GPS捜査、警察庁は憲法を遵守せよ  根本行雄
 関係者によると、窃盗罪などに問われた男の公判で、東京地裁が昨年11月、弁護側の請求に基づき検察側に「保秘の徹底」項目の開示を命じた。警察庁がGPS捜査の実施状況について「文書管理などを含め保秘を徹底する」と明記し、容疑者の取り調べでGPSを用いたことを明らかにしない▽捜査書類にはGPSの存在を推知させる記載をしない▽事件広報の際はGPS捜査を実施したことを公にしない−−との3項目に特に留意するよう記していたことが分かった。捜査書類への記載がなければ裁判所や弁護人らによるチェックをすることはできなくなり、恣意的な捜査につながる。近代憲法は権力が捜査にあたって人権侵害を防ぐことを目指している。日本の警察は人権ばかりでなく、憲法もを軽視している。このような機関が治安維持を担当していれば権力は容易に暴走する。(2017/02/05)


教育
「いじめ」というコトバを使うな  根本行雄
 東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)のいじめ問題で、横浜市の岡田優子教育長が「金銭授受のいじめ認定は困難」と発言したことについて、林文子市長は1月25日の定例記者会見で「子どもに寄り添っていない。申し訳ない」と陳謝した。岡田教育長は20日の市議会常任委員会で「関係児童らへの学校側の聞き取りによれば、いじめと判断できない」と述べ、生徒側が23日、撤回するよう申し入れていた。市教委によると、岡田教育長の発言に対して「見識を疑う」などとした苦情の電話が、23日から25日までに200件以上、担当課に寄せられたという。学校は「いじめ」の温床だ。「いじめ」というコトバを使うことで、人権に対する感覚が鈍くなっている。安倍政治のもとで、多くの人々の人権感覚はどんどん鈍くなっている。(2017/02/02)


人権/反差別/司法
「住民敗訴」の判決が続く  根本行雄
 12月8日、最高裁第一小法廷は、厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺住民が米軍機と自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を国に求めた「第4次厚木基地騒音訴訟」の上告審判決で、初めて夜間・早朝の自衛隊機の飛行を禁じた1、2審判決を破棄し、住民側の差し止め請求を棄却した。また、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国側が沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志(おながたけし)知事の対応を違法と訴えた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷は、判決期日を20日に指定した。高裁判決の結論を見直す際に必要な弁論を開かないため、翁長知事による承認取り消しと国の是正指示に従わない対応をいずれも違法とした福岡高裁那覇支部判決が確定する見込みである。「住民敗訴」の判決が続いているが、わたしたち国民は基本的人権が侵害されているかぎり、いつまでも、いつまでも、闘い続ける。それゆえに、住民の戦いは続く。(2016/12/20)


核・原子力
原発の廃炉費用を国民にまわすな  根本行雄
 11月27日、東京電力福島第1原発事故の賠償や廃炉などにかかる費用が総額20兆円超に上り、従来の政府想定のほぼ2倍に膨らむと経済産業省が試算していることが判明した。11月29日、チェルノブイリ原発4号機を覆う巨大な鋼鉄製シェルターの設置が完了し、式典が行なわれた。福島第一原発はまだ汚染水対策も十分ではなく、廃炉作業もろくろく進んでいない。こういう現状でありながら、日本政府や原発推進者たちは、老朽化した原発の運転期間をさらに延長し、再稼動をしている。このような現状を維持しながら、彼らは廃炉費用の負担を国民にまわそうとしている。(2016/12/05)


政治
憲法審査会は嘘臭くてたまらない  根本行雄
 11月16日、参院憲法審査会(柳本卓治会長)は今年2月以来、9カ月ぶりに審議を再開した。自民党の中川雅治氏は9条について「自衛隊の位置付けが明確でなく、自衛権の否定ともとられかねない」と述べ、改正が必要との認識を示した。これに対し、民進党の白真勲氏は「現行憲法を正しく評価し、守ることが今、求められている」と表明した。11月17日、衆院憲法審査会(森英介会長)は参院憲法審査会に続いて審議を再開した。実質審議は昨年6月以来、1年5カ月ぶり。自民、民進、公明、共産、日本維新の会、社民の6会派が「憲法制定経緯」をテーマに意見表明し、その後に自由討議を行った。国会の議論には茶番劇のような嘘臭さがぷんぷんしている。(2016/11/30)


アジア
ソウル大学医学部にて   伊地知紀子(大阪市立大学教授)
ソウル大学医学部には、京城帝国大学として設置された建物が唯一残っています。ソウル大医学研究科の黄サンイク先生に呼んでいただき、先生主催の研究会で在日済州島出身者の生活史について報告しました。黄サンイク先生は「4・3とトラウマ」で関西でも報告なさったことがあり、昨年の国際高麗学会世界大会がウィーンで開催された時に知り合いました。ソウル大学校の歴史は、1924年に日本の帝国大学として6番目に設立された、京城帝国大学から始まります。医学部は現在と同じ場所に1926年設置。黄サンイク先生が、正門まで迎えにきてくださり、医学部構内を案内してくださいました。(2016/10/25)


人権/反差別/司法
「法人にも刑事責任を」 JR福知山線脱線事故で署名活動、始まる  根本行雄
 「106人の乗客が亡くなる事故を起こしたのに、JR西日本の関係者は誰も罰せられない現状はおかしい。組織罰を求める声があることを広く知ってほしい。」10月8日、JR福知山線脱線事故の遺族らでつくる「組織罰を実現する会」が、重大事故を起こした企業などに刑事罰を科す法律の制定などを求め、兵庫県尼崎市のJR尼崎駅前で署名活動を行った。人権獲得の歴史は人類の戦いの歴史である。遺族の戦いは正義の戦いである。(2016/10/24)


科学
大隅良典氏のノーベル賞受賞と防衛省の動き   根本行雄
 10月3日、大隅良典東京工業大学栄誉教授(71)が「オートファジーの仕組みの解明」に寄与したとしてノーベル生理学・医学賞を受賞した。大隅氏は7日、東京工業大学で講演し、「日本人のノーベル賞受賞者が毎年出ていることで浮かれている状態ではない」と、短期間に研究成果を求める日本の現状に警鐘を鳴らした。防衛省は、2015年に、防衛装備品の開発につながる、大学や民間企業などの基礎研究に対し、資金を提供する制度を設けた。安倍政権のもと、日本政府は科学技術の軍事利用を進めており、民間の技術を防衛装備品に活用する「デュアルユース」の流れが加速している。日本は「戦争でもうける国」になりつつある。(2016/10/11)


人権/反差別/司法
東住吉区の女児焼死事件、 母親ら再審無罪確定  根本行雄
 1995年、大阪市東住吉区で起きた、小学6年の女児(当時11歳)が焼死した民家火災の再審で、大阪地裁(西野吾一裁判長)は8月10日、殺人罪などで無期懲役となった母親の青木恵子さん(52)に続き、内縁の夫だった朴龍晧(ぼくたつひろ)さん(50)にも無罪判決を言い渡した。判決は「恐怖心を抱かせ、心理的強制を与えた取り調べだった」などと認定し、大阪府警の捜査を厳しく非難した。大阪地検は上訴権(控訴)を放棄し、2人の無罪が即日確定した。無実の人を有罪にするのは国家権力の犯罪である。冤罪を防止するためには、誤判を徹底検証することが必要だ。(2016/08/12)


人権/反差別/司法
横浜事件訴訟が問うものとは 根本行雄
 横浜事件とは、1942年、雑誌に掲載された論文が共産主義の宣伝だとして、神奈川県警特高課などが治安維持法違反容疑で出版社社員ら約60人を逮捕し、拷問をし、虚偽の自白書を作成し、事件をでっちあげたものである。横浜地裁は終戦後の1945年8月以降に、約30人に有罪判決を出した。2016年6月30日、東京地裁(本多知成裁判長)は、「横浜事件」の元被告2人の遺族が「裁判記録の焼却によって再審請求が遅れ、名誉回復が困難になった」などとして国に計1億3800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、賠償請求を棄却した。横浜事件とは権力犯罪であり、権力による言論弾圧である。横浜事件は、検察も、裁判所も加担した犯罪である。ここを直視なければならない。本多裁判長は横浜事件訴訟が問うものを看過している。(2016/07/28)


みる・よむ・きく
西平重喜『統計でみた選挙のしくみ』を読む 根本行雄
 安倍晋三首相は、消費税の再延期を打ち出し、同日選実施を見送ったことによって、衆議院での3分の2以上の議席を維持することを選択した。7月10日に投開票がおこなわれる参議院選挙では、18、19歳の約240万人が新たに有権者に加わる。20歳以上の男女に選挙権が認められた1946年の衆議院選挙以来、70年ぶりの制度改正である。そして、今度の参院選は明文改憲に向かって暴走している自民党・安倍政権に3分の2超の議席を与えるかどうか、日本を戦争をする国にするかどうか、私たちは重要な選択を迫られている。こういう時期だからこそ、私たちには、選挙について、まだまだ、学ばなければならないこと、知っておかなければならないことがある。(2016/06/26)


人権/反差別/司法
ハンセン病元患者たちの追悼式典に最高裁事務総長が出席  根本行雄
 2016年6月16日、国の強制隔離政策でハンセン病療養所に収容されたまま亡くなった元患者の名誉を回復し、追悼する式典が東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。患者の裁判を裁判所外の「特別法廷」で開いていた運用を違法と認めた最高裁の今崎幸彦事務総長が出席し、献花をした。式典は厚労省主催で2009年から毎年開かれているが、最高裁関係者の出席は初めてである。差別や偏見をなくすための闘いは、まだまだ、続く(2016/06/19)


検証・メディア
メディアを殺すにゃ刃物はいらぬ 根本行雄
 通常国会が6月1日に閉会して与野党とも「参院選モード」に突入した。今回の選挙は、安倍首相を筆頭とする改憲勢力が3分の2超の議席、85議席以上を確保するかどうかが焦点である。ここで、選挙と報道との関連性と、ジャーナリズムについて考えておきたい。高市早苗総務相の放送法発言、NHKの籾井勝人会長の原発情報発言、そして、忘れてはならないのは自民党国会議員の勉強会での「報道圧力」発言だ。ジャーナリズムは主権者である国民の目であり、耳であり、そして、頭である。(2016/06/05)


人権/反差別/司法
刑事司法改革関連法成立 その明暗と、問題点とは 根本行雄
 2016年5月24日、衆議院本会議において、取り調べの録音録画(可視化)義務付けや司法取引制度の導入、通信傍受の対象犯罪拡大などを柱とした刑事司法改革関連法は可決され、成立した。公布後3年以内に施行される。その中身について言えば、可視化の義務付けは「明」、通信傍受の対象拡大は「暗」。司法改革はどこへ向かっているのか。それは司法権力の強大化だ。これでは冤罪事件は増えるばかりだ。(2016/05/30)


みる・よむ・きく
森川友義著『若者は、選挙に・・・』を読む 根本行雄
 今年7月には参議院選挙がある。安倍自民党政権は、すっかり、選挙対策で、自分にとって都合の悪い、改憲問題や、自衛隊の任務拡大や、核兵器保持や、さまざまな問題にだんまりを決め込んでいる。なにがなんでも、改憲をするための3分の2超の議席、85議席以上を確保したいのだ。安倍首相にとっては熊本地震も、サミットも、選挙運動のつもりのようだ。参議院選挙では、自民党を中心とする改憲勢力には、どのようなことがあっても85議席を与えてはならない。私たちには、森川の本を読んで、選挙について、学ばなければならないこと、知っておかなければならないことがある。(2016/05/22)


反戦・平和
『あたらしい憲法のはなし』を読む 根本行雄
 現在、安倍自民党政権の暴走は「解釈改憲」ではなく、明文改憲状態を手に入れようとしている。5月3日、「憲法記念日」。安倍晋三首相には、憲法99条を繰り返し読んで、憲法を順守する義務があることを再確認してもらいたい。そして、この『あたらしい憲法のはなし』を読んで、戦後民主主義の初心のありようを味わってもらいたいものだ。私たちも、また、久しぶりに、日本国憲法の前文だけでも、じっくりと読み返しておこう。(2016/05/12)


人権/反差別/司法
拘置所捜索訴訟 司法はデュー・プロセスを厳守せよ 根本行雄
2016年4月22日、大阪高裁において、大阪地検が公判中に拘置所を捜索し、弁護人への手紙などを押収した捜査の違法性が争われた訴訟の控訴審判決が出た。田中敦裁判長は、刑事訴訟法で定めた接見交通権の侵害を認め、国に110万円の賠償を命じた1審・大阪地裁判決を支持したが、捜索令状を発付した裁判官の責任は認めなかった。冤罪をなくすためには、警察や検察が違法に収集した証拠を完全に排除することが必要だ。それをチェックするのが裁判所だ。違法に収集することを容認しているのは、冤罪の発生に加担していることだ。裁判所は、自らの襟を正さなくてはならない。(2016/05/07)


核・原子力
天の声、地の声、人の声。原発の運転をただちに止めよ 根本行雄
 2016年3月9日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)を巡り、大津地裁(山本善彦裁判長)は「安全性が確保されていることについて(関電側は)説明を尽くしていない」などとして、運転の差し止めを認める決定を出した。4月6日、福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)は九州電力川内(せんだい)原発の運転を容認した。原発運転に伴う事故の可能性について、社会では「ゼロリスク」を求めていないと認定し、大津地裁決定とは異なる判断をした。4月14日、熊本地震が発生し、被害が拡大している。2つの判決と熊本地震、天の声、地の声、人の声、さまざまな声が聞こえてくる。事故が起きる前に、すべての原発をただちに止めよ。(2016/05/05)


みる・よむ・きく
早乙女愛・足立力也共著『平和をつくる教育』を読む 根本行雄
 戦後70年の大半は、「自由民主党」が政府与党として政権を担当してきている。この政党は、党の綱領に「改憲」を掲げており、「解釈改憲」という政治手法を用いて、実質的に、「戦争放棄」という3大原則の1つを、一貫して、なし崩しにしてきた。その結果、とうとう、「安保法制」を施行し、実質的に、「自衛隊」が常備軍となり、日本は軍隊を持つ国、戦争のできる国となった。憲法に「軍隊を持たない」と明記している国は、わずかに2ヶ国。その1つが日本であり、もう1つがコスタリカである。今こそ、私たちにとって、コスタリカについて学ぶことは少なくないはずだ。(2016/04/30)


みる・よむ・きく
行田稔彦著『摩文仁の丘に立ち』を読む 根本行雄
 暴走を続ける安倍自民党政権は、夏の参議院選挙で勝利をおさめようと、ずる賢くたちまわっている。辺野古の問題を一時的に棚上げをして、沖縄の問題をごまかそうとしている。民進党や共産党など野党4党が国会に提出している安全保障関連法廃止法案ついては国会での審議をしようとしない。自衛隊についても、安保法制施行によって拡大した自衛隊の主要任務が実際に始まるのは参院選後になる。中谷元(げん)防衛相は3月22日の記者会見で、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で離れた場所にいる他国軍部隊らを救助する「駆け付け警護」について、5-6月の交代要員の派遣時には実施しないことを明言した。安保法制が施行された今、沖縄戦の実態、戦争の実態とはどのようなものであるのか、その実態をしっかりと確認しておこう。(2016/04/20)


反戦・平和
「集団的自衛権は違憲である」 砂川事件被告らは告発する 根本行雄
 1957年7月、東京都砂川町(現立川市)の米軍基地内に反対住民らが立ち入った「砂川事件」を巡り、東京地裁(田辺美保子裁判長)は2016年3月8日、刑事特別法違反で有罪が確定した土屋源太郎さん(81)ら元被告と遺族計4人の再審請求を棄却する決定を出した。2015年9月に成立した安全保障関連法(安保法制)は3月29日に施行された。憲法が禁じる武力行使に当たるとしてこれまで認めていなかった集団的自衛権の行使が可能になり、他国軍への後方支援や国際協力活動で自衛隊の任務が拡大する。日本は「戦争ができる国」になった。安倍政権の暴走は続いている(2016/04/18)


ハンセン病への差別や偏見をなくすために 根本行雄
 ハンセン病療養所の入所者、退所者を対象にした毎日新聞のアンケートで、この病気に対する差別や偏見がなかなか解消されない現状が浮かんだ。「らい予防法」廃止後の周囲の状況については、入所者、退所者とも過半数が「ほとんど変わらない」と回答した。治る病気であるにもかかわらず全体の77%が「病気への差別や偏見がいまだにある」としている。国のハンセン病患者隔離政策で深刻な差別被害を受けたとして、元患者の家族59人が2月15日、国を相手取り損害賠償と謝罪の新聞広告を求める訴訟を熊本地裁に起こした。また、国のハンセン病隔離政策で、療養所に入所していなかった母親(1994年に死亡)とともに差別を受けたとして、鳥取県北栄町の男性(70)が国と鳥取県に国家賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が3月23日、広島高裁松江支部(塚本伊平裁判長)であった。差別や偏見をなくすための闘いは続く(2016/04/15)


みる・よむ・きく
広瀬隆著『クラウゼヴィッツの暗号文』を読む 根本行雄
 安倍自民党政権の暴走が続いている。アベノミクスという彼の経済政策は失敗しているが、まだ、それが明々白々とはなっていないので、依然として暴走を続けている。広瀬隆は、『東京に原発を!』(集英社文庫)、『眠れない話』(新潮文庫)など、反原発関連の著書でよく知られているノンフィクション作家である。彼には、『クラウゼヴィッツの暗号文』(新潮文庫)というユニークな反戦平和論の著書がある。戦争とアベノミクスとの関連について考えてみたい。(2016/04/05)


みる・よむ・きく
前田朗著『軍隊のない国家(27の国々と人びと)』を読む 根本行雄
 憲法を改正したいと考えている人々の大半は、なによりも、憲法9条の「戦争放棄」をなくしたいと考えている。それを安倍自民党政権は、「解釈改憲」の手法を悪用し、国会で3分の2の議席をもっているあいだに実現しようとしている。前田朗は世界中の「軍隊のない国家」を約3年かけて歴訪した。そして、「軍隊をもたない国家」は27カ国あるという事実と、『国家は必ず軍隊を持っている』という通念が誤りであるということを明らかにした。(2016/03/22)


コラム
ルドルフ・ラメル著『政府による死』を読む 根本行雄
 安倍自民党政権は夏の参議院選挙において、3分の2の議席を獲得して、文字通りの「改憲」を目論んでいる。彼らは近代国家についての観念を正しいものだと思い込んでおり、軍隊は国家にとって必要不可欠なものだと思い込んでいる。しかし、戦争とは近代国家の産物である。軍隊は国民を守ることはない。それはこれまでの事実が証明しているし、今後ともそれは変わることがない。それが近代国家の本質だからである。読者に、ルドルフ・ラメル著『政府による死』を紹介したい。(2016/03/17)


環境
すべての被害者が救済されるまでアスベスト(石綿)訴訟の戦いは続く 根本行雄
 アスベスト(石綿)訴訟について、直近の情報をまとめてみた。2016年1月、大阪地裁と、京都地裁。原告も、国も、メーカーも、控訴。そして、最高裁第1小法廷にて、神戸港でアスベスト(石綿)を扱う作業に長年従事し、肺がんを患った神戸市の男性(82)が、労災の障害補償金の支給を国に求めた訴訟は、「時効」を理由として、男性の逆転敗訴の2審大阪高裁判決が確定した。「人類の歴史は人権をめぐる戦いの歴史である。」アスベスト訴訟の戦いは、これからも、続く。(2016/03/15)


人権/反差別/司法
認知症列車事故死に、最高裁判決
 2016年3月1日、最高裁は、認知症の高齢者が列車にはねられ死亡した事故で、鉄道会社が遺族に請求した損害賠償について介護家族に損害の責任はないとする判断を下した。1、2審で責任があるとされた家族にとっては逆転勝訴となった。しかし、判決は家族の賠償責任を問う可能性を残し、明確な基準を示さなかった。判決後も介護家族の日常に変わりはなく、認知症の人とその家族を支える地道な取り組みは続いていく。(根本行雄)(2016/03/12)


人権/反差別/司法
刑事司法改革の現状 「えん罪」をなくすことはできるのか 根本行雄
 裁判員制度がまもなく施行7年目を迎える。最近のニュースから、いくつか紹介したい。裁判員の辞退率の増加、公判前整理手続きの長期化、保釈率の増加、取り調べの可視化の増大、など。そして、政府がもくろんでいる司法制度改革は「えん罪」をなくす方向に進んでいくのだろうか。(2016/03/01)


反戦・平和
自衛隊監視訴訟 防衛省、上告断念 「原告」は上告へ 根本行雄
 2016年2月16日、自衛隊の情報保全隊にイラク派遣反対活動を監視された東北地方の住民たちが国に損害賠償などを求めた訴訟で、仙台高裁は公表していない本名や勤務先の情報収集はプライバシー侵害で違法だと認定し、男性1人に10万円を賠償するよう国に命じた。これに対し、防衛省は上告を断念することを明らかにした。これで、自衛隊の監視行為の違法性を認めた判決が確定したことにる。住民は上告へ。まだまだ、人民の戦いは続く。(2016/02/19)


人権/反差別/司法
首相靖国参拝訴訟 「裁判所は憲法判断から逃げた」 根本行雄
 安倍晋三首相が2013年12月に靖国神社を参拝したことについて、戦没者の遺族ら765人が憲法の定める政教分離の原則に違反し、近隣諸国との関係を悪化させ、平和に暮らす権利(平和的生存権)を侵害されたなどとして、安倍首相や国、靖国神社に損害賠償などを求めた訴訟の判決が1月28日、大阪地裁であった。佐藤哲治裁判長は請求を退け、憲法に違反するかどうかや、参拝は公的か私的かの判断を示さなかった。ここにも、もう一人、ヒラメ裁判官がいた。(2016/01/31)


人権/反差別/司法
強制送還死亡訴訟、逆転敗訴 根本行雄
  強制送還中にガーナ人男性が死亡したのは入国警備官の違法な制圧が原因だとして、遺族が国に約1億3640万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は1月18日、約500万円の支払いを命じた1審・東京地裁判決を取り消し、原告の請求を棄却した。滝沢泉裁判長は「死因はまれな心疾患に起因する不整脈で、警備官は死亡を予見できず過失はない」と原告逆転敗訴の理由を述べた。この裁判官の人権感覚の貧しさには唖然とするばかりだ。人間をモノのように扱ってはならない。これは人類普遍の原理である。(2016/01/23)


人権/反差別/司法
逆転、無罪判決 DNA鑑定の明暗 根本行雄
 2012年、鹿児島市で、当時17歳だった女性に暴行したとして強姦罪に問われた男性の控訴審判決で、福岡高裁宮崎支部(岡田信裁判長)は、1月12日、懲役4年の実刑判決とした1審・鹿児島地裁判決(14年2月)を破棄し、逆転無罪を言い渡した。控訴審で新たに行われたDNA型鑑定で、女性の体内に残された精液から被告とは別人の型が検出されたことが判明し、高裁宮崎支部は昨年3月に被告を保釈しており、判決が注目されていた。毎日新聞の記事を題材にして、DNA鑑定の明暗と、権力の運用を監視する市民の権利と義務について明らかにしたい。(2016/01/19)


人権/反差別/司法
死刑の廃止と裁判員裁判 根本行雄
 2015年5月27日、アメリカの中西部ネブラスカ州で、死刑廃止法が成立し (2015/12/26)


人権/反差別/司法
最高裁、夫婦同姓に合憲判断の時代錯誤 根本行雄
 2015年12月16日、最高裁大法廷は、夫婦同姓は合憲であるとし、女性にだけ再婚禁止期間を設けることを違憲であるとする判決を出した。百年以上も家族の形を縛り続けてきた民法の規定に対する憲法判断が示されたものだが、男女雇用機会均等法の変遷と男女共同参画社会基本法の成立とをみると、今回の最高裁の判断は時代錯誤であると言えよう。(2015/12/22)


政治
衆議院選挙は「違憲状態」だ 根本行雄
2015年11月25日、2014年衆院選の「1票の格差」を巡る訴訟で、最高裁が3回連続となる「違憲状態」との判断を示した。「国民の意思を適正に反映する選挙制度は民主政治の基盤であり、適切な民意の反映が可能になるよう、整備に向け取り組みを続ける必要がある」と憲法の精神の遵守を迫った。(2015/12/02)


人権/反差別/司法
東住吉放火殺人事件、検察は正義を遅延させるな 根本行雄
 10月23日、大阪高裁は、東住吉放火殺人事件について、検察側の即時抗告を棄却し、大阪地裁と同様、再審の開始を認めた。また、26日午後2時に両元被告の刑を執行停止(釈放)するとの決定も出した。再審の開始を遅延させることは、人権の侵害であり、正義に反するものだ。検察は特別抗告をするな。(2015/10/26)


人権/反差別/司法
奥西勝さん、獄中死。再審闘争は続く 根本行雄
 10月4日、三重県名張市で1961年3月、農薬が混入されたぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」で死刑が確定し、再審請求中の奥西勝(おくにし・まさる)さんが収容先の八王子医療刑務所(東京都八王子市)で肺炎のため死亡した。89歳。奥西さんは、無実を訴えて再審請求を繰り返し、現在は第9次請求を申し立てていた。弁護団は、奥西さんの妹である岡美代子さん(85)を再審請求人として第10次請求を申し立てる方針を明らかにした。(2015/10/13)


人権/反差別/司法
検察審査会とは何か 東電旧経営陣3人を強制起訴をきっかけに考える 根本行雄
 7月31日、東京第5検察審査会は2011年の東京電力福島第1原発事故を巡り、東京地検が2度にわたって容疑不十分で不起訴とした東京電力の勝俣恒久元会長(75)ら旧経営陣3人を、業務上過失致死傷罪で起訴すべきだとする「起訴議決」を公表した。3人は今後、裁判所が指定する検察官役の弁護士によって強制起訴される。原発の再稼動を急いでいる勢力に対しては国民の危惧は広がり、原発反対の声は大きくなるばかりだ。検察審査会の議決は国民の声だ。(2015/08/08)


人権/反差別/司法
最高裁は「特別法廷」を検証できるか 「差別と編面の歴史を直視すべき」 根本行雄
 ハンセン病患者の裁判を裁判所外の隔離施設などで開いた「特別法廷」に不当な差別がなかったかを検証している最高裁は、昨年、調査委員会を発足し、特別法廷に関する資料を取り寄せ、傍聴した経験のある元患者らからの聞き取り調査などを実施してきた。7月2日、大学教授や弁護士らでつくる有識者委員会を設置した。9月にも第1回の会合を開き、第三者の意見を取り入れた検証を進めるという。最高裁は、差別と偏見の歴史を直視し、検証することができるのだろうか。(2015/07/10)


人権/反差別/司法
日弁連 証拠開示の拡大をめざす 根本行雄
 日本弁護士連合会は刑事裁判の再審請求審での証拠開示の拡大を目指し、特別部会を設置して議論を始めた。6月6日、毎日新聞、島田信幸記者が報告をしている。刑事訴訟法に規定がないため、現状では検察側が保管している証拠がどこまで開示されるかは裁判官の考えによるところが大きい。これは冤罪を作り出す要因の一つである。日弁連は、このため全国の再審事件の事例紹介やアンケートを通して問題意識を共有し、証拠開示の法制化につなげたい考えだ。証拠は捜査機関が税金で集めた公共物であり、検察が独占するのは不当である。(2015/06/25)


反戦・平和
3人の憲法学者がそろって違憲だと主張した 丸山真男から考える憲法 根本行雄
 6月4日、衆院憲法審査会は与野党が推薦した憲法学者3人を招いて参考人質疑を行った。この日は立憲主義などをテーマに議論する予定だったが、民主党の中川正春元文部科学相が、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案について質問したのに対し、全員が「憲法9条違反」と明言した。3人の参考人がそろって安保法制を批判したことに、自民党国対幹部は「自分たちが呼んだ参考人が違憲と言ったのだから、今後の審議に影響はある」と認めた。自民党政権の末路が見えてきた。(2015/06/09)


人権/反差別/司法
死刑判決の基準 根本行雄
 2月2日、東京・秋葉原で2008年6月、7人が死亡し10人が負傷した無差別殺傷事件で殺人罪などに問われた元派遣社員、加藤智大被告(32)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)は、被告の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。2月3日、裁判員裁判の死刑判決を2審が無期懲役に減刑したことの妥当性が争われた2件の強盗殺人事件の上告審で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は、いずれも死刑を求めた検察側の上告を棄却する決定を出した。裁判員裁判の死刑判断の破棄が確定するのは初めてだ。(2015/02/10)


人権/反差別/司法
狭山事件で、東京高検は証拠リストを開示 根本行雄
 2015年1月22日、東京高検は狭山事件の証拠品279点のリストを開示し (2015/01/26)


人権/反差別/司法
「名張毒ぶどう酒事件」 奥西勝死刑囚を即時釈放せよ 根本行雄
 1月9日、名古屋高裁刑事2部(木口信之裁判長)は三重県名張市で1961年3月、女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の第8次再審請求の異議申し立てを棄却した。この決定は、弁護団を通じて八王子医療刑務所(東京都八王子市)に収容されている奥西勝死刑囚(88)にも伝えられた。面会した伊藤和子弁護士によると、奥西死刑囚は人工呼吸器を装着しており、声が出せない状態が続いているが、特別抗告をする旨を伝えると、右手で伊藤弁護士の手を力強く握り、大きくうなずいたという。(2015/01/15)


政治
安倍内閣はまるで暴走車だ 根本行雄
 安倍内閣の暴走は続いている。6月27日、政府は与党協議会で、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定案を示した。自民、公明両党は憲法9条の「解釈改憲」ではないとして、「戦争放棄」などを定めた9条の規範性は継承していると説明する。しかし、この間の両党のやりとりは、「まず結論ありき」のことば遊びに終始していただけだ。時の政権によって武力行使できる状況をどのようにも解釈できる余地が残っており、自衛隊の活動も限定されているとは言えず、危険性は際限なく膨らんでいる。全国各地から、反対の声、疑問とする声があがっている。そしてついに7月1日、集団的自衛権容認の閣議決定が強行された。(2014/07/01)


人権/反差別/司法
袴田事件に注目を 冤罪をつくるすべての条件がここにある 根本行雄
 再審開始決定から約2カ月たった。釈放されて東京都内の病院で治療していた袴田巌さん(78)は5月27日、48年ぶりに浜松市の地を踏んだ。拘禁症状の影響が残るものの、記者会見では地元の老舗百貨店を思い出すなど記憶が徐々によみがえった様子だ。再審請求審が当面続くことも踏まえ、弁護団は社会復帰に向けた療養について市と協議しているそうだ。袴田事件は刑事事件に関連するさまざまな問題点を露呈している。再審請求審の行方とともに、刑事事件の問題点にも注目していきたい。(2014/06/16)


人権/反差別/司法
奥西さんを獄中死させるな 根本行雄
 「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝死刑囚(88)は、現在、八王子医療刑務所(東京都八王子市)に収容されている。5月28日、名古屋高裁刑事1部(石山容示裁判長)は、第8次再審請求について「7次と同じ理由での請求であり、請求権は消滅している」と判断し、請求を棄却した。これは奥西さんの獄中死につながるものであり、それは実質的な死刑の執行であり、断じて許してはならない。今こそ、検察に証拠を全面開示する義務を負わせるべきだ(2014/06/07)


検証・メディア
籾井勝人NHK会長の暴走は止められないのか 「辞任するまで、わたしはNHKの受信料の支払いを停止する」 根本行雄
 NHK会長の籾井勝人(もみいかつと)は就任記者会見で、従軍慰安婦問題などで失言をしたことから始まり、彼は暴走するばかりだ。2月26日の衆院予算委員会分科会で、1月25日の就任初日に理事10人全員から辞表を取り付けたことが明らかになった。会長の暴走を止める役割を担う10人の理事がこんな状態では、もう、暴走は止められないだろう。暴走を止められるのは、視聴者だけだ。(2014/03/04)


社会
農薬混入事件の容疑者逮捕でマスコミ報道は暴走する 根本行雄
 1月25日、水産大手マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」の群馬工場で製造された冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で、群馬県警は食品に農薬を混入したとして、同工場の契約社員を偽計業務妨害容疑で逮捕した。この逮捕から、新聞、テレビの報道はいつもの通りの過熱報道で暴走している。(2014/01/29)


政治
安倍首相の靖国参拝は好戦国家日本の表明だ 根本行雄
 政権発足から1年となる、12月26日、安倍晋三首相は東京の九段北にある靖国神社に総理大臣として参拝した。この参拝には中国や韓国などが猛烈に反発していることは当然のことであるが、在日米大使館も「米国政府は失望している」との異例の声明を発表した。南スーダンにおいて、日本政府は韓国軍に武器を供与することを決定し、武器輸出三原則が空文化した。安倍政権のやっていることは日本を「好戦国家」にすることだ。(2013/12/27)


政治
石破幹事長は特定秘密保護法の本質を暴露した  とめどなく広がる秘密と調査対象者 根本行雄
 現政権は特定秘密に関わるのは極めて少人数であるかのように欺瞞している。しかし米国では2012年度、約1億件の秘密指定がなされた、同年度、秘密を扱うことができる有資格者は491万人に上るとローレンス・レペタさんが述べているように、その対象はどんどんと拡大し、民間人の家族まで調査対象になることは確実だ。つまり、この法律案は国民全体を権力の監視の下に置くものなのだ。そして、戦前のように、当局が処罰対象を恣意的に運用するようになることも確実だ。実際の調査は、警察官が行なうことになる。そうなると、捜査機関は功名心から、どんなことでも検挙しようとする。法律の「独り歩き」が始まるのだ。そうなった時は、もう、だれにも止められない。憲法9条は空文となってしまうだろう。 (2013/12/04)


政治
安倍政権、特定秘密保護法案成立に向け強行突破  抗議の声を上げ続けよう  根本進
 11月26日、特定秘密保護法案が衆院特別委員会で強行採決された。特定秘密保護法案という法律は、一度、成立してしまえば、もう、だれにも、乱用や暴走を止めることはできないという本当に恐ろしい法律だ。だれかが国の秘密を漏らしてはいないか、漏らしそうな人間かどうかを調査する権限を警察などに与えるものである。多くの人が自分は調査対象にはならないだろうとのんびりとしている。自分たちの暮しには関係ないことだと思い込んでいる。しかし、この法律が成立すれば特定秘密に関係しそうな民間人は家族まで調査対象になるのだ。国民全体が国家権力の監視の下に置かれ、人権は容易に侵害されるようになるのである。(2013/11/26)


人権/反差別/司法
名張毒ぶどう酒事件、特別抗告が棄却される。弁護団は第8次再審請求へ  根本行雄
 2013年10月16日、最高裁第1小法廷が、三重県名張市で1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝死刑囚(87)側の特別抗告を棄却する決定を出した。これを受けて、奥西死刑囚の弁護団は17日、名古屋高裁に第8次再審請求を行う意向を正式に表明した。奥西死刑囚も同意。請求に必要な新証拠は既に用意しており、近く手続きをするとしている。(2013/10/23)


人権/反差別/司法
取調べの全面可視化と出房拒否の思想  根本行雄
 1月18日、法制審議会(法相の諮問機関)の「新時代の刑事司法制度特別部会」で、本田勝彦部会長(日本たばこ産業顧問)は基本構想案(部会長試案)を示した。容疑者の取り調べでの録音・録画(可視化)については、裁判員裁判の対象罪名で逮捕された場合は原則的に義務付ける、取調官の一定の裁量に委ねる、この両案を併記した。可視化の制度化に向けて初めて示された案だが、この日の部会では強い反発が相次いだという。法務省が中心となって進めている見直し論議は抜本的な改革をせずに、旧来の、冤罪を生み出しやすい構造を温存したままの制度であるということを忘却した論議である。ここで、出房拒否の思想を紹介したい。(2013/01/23)


人権/反差別/司法
 冤罪を産む構造には目をつむる  裁判員裁判施行3年の検証報告書    根本行雄
 最高裁は2012年12月7日、施行から3年を経た裁判員裁判の実施状況に対する検証報告書を公表した。報告書は最高裁の有識者懇談会に提出される。裁判員制度の見直しは進んでいるのだろうか。しかし、裁判員制度はもともと抜本的な改革をせずに、旧来の、冤罪を生み出しやすい構造を温存した制度である。検証報告書から見えてきたのは、なんと検察官が長々と1時間以上も書面の朗読をする裁判である。これでは「調書朗読裁判」と呼ばなくてはならないだろう。(2013/01/14)


人権/反差別/司法
オリンピックのさなかに死刑執行    根本行雄
 8月3日、法務省は、東京、大阪の各拘置所で同日朝に2人の死刑を執行したと発表した。滝実法相による初の執行命令で、民主党政権での執行は約4カ月ぶりで計7人になった。ロンドン・オリンピックのニュースで毎日のように沸き立っていた時期に、なぜ、死刑をいきなり執行するのか。日本政府の秘密主義、密行体質に変わりはない。(2012/08/27)


社会
レバ刺し禁止令と人民統制   根本行雄
 7月1日、食中毒防止のため、牛の生レバー(肝臓)の飲食店での提供が禁止された。食肉業界は「行政の過剰介入で食文化が消える」と反発したが、厚労省は7月からの禁止を決め、悪質な違反には2年以下の懲役か200万円以下の罰金を科す罰則規定も設けた。ただ、根強い人気があるレバ刺しは違法な提供も予想され、小宮山洋子厚労相は6月29日の記者会見で「チェックを徹底したい」と述べた。また、鶏肉についても、厚労省は今後、規制の是非を検討するという。6月30日夜、生レバーを扱う全国各地の焼き肉店は「食べ納め」の客でにぎわった。(2012/08/04)


人権/反差別/司法
取調べの可視化が進んでいる  揺らぐ反対論の根拠  根本行雄
 7月4日、最高検は、東京など3特捜部、福岡など10地検の特別刑事部による独自捜査事件で試行されている取り調べの録音録画(可視化)について検証結果を公表した。昨年3月から今年4月まで、98件のうち91件(92.9%)で実施され、全過程が録画されたのはうち39件(42.9%)。取調べの全面的な可視化はデメリットよりもメリットの方が多いことが判明しつつある。(2012/07/18)


人権/反差別/司法
死刑になりたい犯罪者  根本行雄
 6月10日、大阪市中央区東心斎橋の路上で成人の男女2人が包丁で刺され、間もなく死亡した。駆け付けた南署員は近くにいた住所不定、無職、礒飛(いそひ)京三容疑者(36)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。府警によると、礒飛容疑者は「自殺しようと包丁を買ったが、死にきれなかった。人を刺して殺してしまえば、死刑になると思ってやった」と容疑を認めているという。(2012/06/21)


人権/反差別/司法
ゴビンダさん、おめでとう  全面的証拠開示の重要性を浮き彫りに  根本行雄
 6月7日、東京高裁はゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告に対し再審開始と無期懲役刑の執行停止を決めた。ゴビンダさんは面会した弁護士に喜びを伝えた。その日のうちに釈放が決まったことには感無量の様子だったという。入管当局は、ゴビンダさんに、11日、国外退去命令を出した。15日、ネパールに向け成田空港を出発した。1997年3月の逮捕から約15年間身柄を拘束され、祖国の地を踏むのは約18年ぶりである。今回の東京高裁の再審開始決定の背景には、DNA型鑑定能力の飛躍的な向上と弁護側への証拠開示範囲の拡大とがある。しかし、05年の再審請求から6年以上たっての開示も遅いと言わざるをえない。検察に対しては全面的な証拠開示の義務付けが必要不可欠である。(2012/06/19)


人権/反差別/司法
名張毒ぶどう酒事件で、不当な決定  根本行雄
 5月25日、三重県名張市で1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」の第7次再審請求差し戻し審で、名古屋高裁刑事2部の下山保男裁判長は、殺人罪などで死刑が確定した奥西勝死刑囚(86)の再審開始を認めた高裁刑事1部決定(05年)を取り消す決定を出した。差し戻し前の高裁2部決定(06年)に続き、検察側の異議を認めた。下山裁判長は、高裁1部決定の刑の執行停止も取り消した。事件発生から半世紀、死刑確定から40年を経た事件で、開きかけた再審の門は再び閉ざされた。これは不当な決定であると言わざるをえない。(2012/06/04)


人権/反差別/司法
小沢裁判で控訴  検事になってしまった「弁護士」  根本行雄
 4月26日、検察審査会の議決で強制起訴された資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された小沢一郎被告に対する東京地裁判決は無罪であった。これを不服として、検察官役の指定弁護士が5月9日控訴をした。控訴審において新しい事実が出てくるとは思えない。この控訴によって生じる被告への政治的影響の大きさと、裁判の長期化のことを考えると、3人の弁護士が「検事」になってしまって、「弁護士」の感性を忘れてしまったのではないかと思わずにはいられない。(2012/06/03)


人権/反差別/司法
首都圏連続不審死事件と裁判員裁判制度の見直し  根本行雄
4月13日、首都圏連続不審死事件で男性3人への殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の判決で、さいたま地裁は求刑通り死刑を言い渡した。2カ月に及んだ公判は延べ60人の証人が出廷し、「100日裁判」と呼ばれた。裁判員裁判を制度化した裁判員法施行から5月21日で丸3年を迎える。全国各地で裁判員経験者の発言が続いており、見直し論議が盛んになりつつある。(2012/05/09)


人権/反差別/司法
死刑を執行した小川法相の言い分  根本行雄
 3月29日、法務省は、東京・広島・福岡の拘置所で3人の死刑を執行したと発表した。小川敏夫法相による初の執行命令で、民主党政権での執行は10年7月の千葉景子法相(当時)下での執行に続いて1年8カ月ぶり2度目のことである。昨年は19年ぶりの「未執行年」となったが、小川法相は「未執行」を継続することをしなかった。(2012/04/05)


人権/反差別/司法
警察官にとって拳銃の携帯は必要不可欠なのか 二つの事件をもとに考える  根本行雄
 2月28日、奈良地裁は付審判決定による全国初の裁判員裁判で、窃盗容疑の逃走車両に発砲し助手席の高壮日(こうそうじつ)さん(当時28歳)を死亡させたとして殺人と特別公務員暴行陵虐致死の罪に問われた奈良県警の警察官2人に対し、無罪を言い渡した。3月2日、北海道旭川市の「旭川アモールショッピングセンター」敷地内で、道警旭川機動警察隊員2人が男(44)に職務質問したところ、男は突然「やってやる」と叫び、2人のうち男性巡査長(30)の顔と左脚をなたで切り付けた。巡査長と一緒にいた男性警部補(46)が拳銃を計3発発砲、男の左脚に命中した。撃たれた男は重傷を負い、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。警察官に拳銃の携帯は必要かどうかを考えたい。(2012/03/26)


人権/反差別/司法
水俣病・溝口訴訟で、熊本県は判決を不服として上告  根本行雄
2月27日、福岡高裁は1審の熊本地裁判決を取り消し、原告で熊本県水俣市の農業、溝口秋生さん(80)の請求を認める逆転勝訴の判決を言い渡した。2001年の提訴から10年余り。水俣病認定申請を長年放置した熊本県の責任と、国の認定基準の是非が争点となっていた。3月7日、熊本県は福岡高裁判決を不服として最高裁に上告すると発表した。水俣病に苦しむ人々の闘いはまだまだ続く。(2012/03/24)


人権/反差別/司法
警察官の不祥事とデュー・プロセス 冤罪防止と違法収集証拠の排除 根本行雄
 昨年9月29日、飲酒検問で60代の男性の呼気を検知器で測定した際、アルコール数値を水増ししたとして、大阪府警泉南署交通課の警部補、山下清人(きよと)容疑者(57)が逮捕された。そして、3月7日、大阪府警は、山下容疑者を大阪地検に送検した。3月7日、警視庁は、落とし物として届けられ警察署に保管していた現金を盗んだとして、東京湾岸署警務課巡査部長、工藤純夫容疑者(58)を窃盗容疑で逮捕した。2月27日、東京地裁の伊藤雅人裁判長は、東京都内で覚せい剤を使用したとして覚せい剤取締法違反の罪に問われた男性被告(42)の判決で、「違法な捜査によって得られた証拠で犯罪の証明がない」として無罪を言い渡した。裁判員裁判に陪審制の影響が表れてきている。(2012/03/16)


人権/反差別/司法
光市母子殺害事件で死刑確定  実名報道について考える 根本行雄
 2月20日、最高裁第1小法廷(金築誠志(かねつきせいし)裁判長)は、山口県光市で99年に母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(30)の差し戻し上告審判決で、被告側の上告を棄却した。小法廷は「何ら落ち度のない被害者らの尊厳を踏みにじり、生命を奪い去った犯行は冷酷、残虐で非人間的。遺族の被害感情もしゅん烈を極めている」と述べた。無期懲役を破棄して死刑を言い渡した広島高裁の差し戻し控訴審判決が確定する。これに伴い、マスコミの多くが実名報道をした。(2012/03/12)


人権/反差別/司法
山梨県都留市の労働者殺人に、新証言 「真犯人」は別にいる  根本行雄
 03年に山梨県内のキャンプ場で3人の遺体が見つかり、うち2人が00年に殺害されていた事件で、「殺害を実行した主犯」として1、2審で死刑判決を受けた「朝日建設」(同県都留市)元社長、阿佐吉広被告(62)を「真犯人ではない」とする陳述書が、12月14日、「共犯」とされる男性受刑者(55)から最高裁に提出された。12月20日、最高裁で上告審の弁論があった。弁護人は2件の殺人について無罪を主張し、検察側は上告棄却を求め、結審した。新証言によって、冤罪である可能性がますます強まってきた。(2011/12/22)


人権/反差別/司法
またしても冤罪 福井女子中学生殺害事件  検察の証拠隠しがここでも 根本行雄
 2011年11月30日、名古屋高裁金沢支部は、福井市で86年3月に中学3年の女子生徒が顔などを刺され殺害された事件について再審開始を決定した。決定の背景には、再審請求審において、これまで未開示だった証拠を開示するよう勧告され、開示された証拠計88点には被害者の解剖写真や着衣などのほか、捜査段階での関係者の供述調書が含まれていたことがあげられる。また、「袴田事件」の第2次再審請求で、静岡地検は12月5日、11月30日付の意見書で存在を明らかにした捜査報告書など176点の未開示証拠を全て静岡地裁に提出し、開示すると弁護団に通知した(2011/12/11)


人権/反差別/司法
裁判員裁判にセレモニー化が始まっている  根本行雄
 10月25日、熊本市と熊本県宇土(うと)市の民家に押し入って計3人を殺傷、現金を奪ったとして、強盗殺人罪などに問われた熊本市城南町、無職、田尻賢一被告(40)の裁判員裁判で、熊本地裁(鈴木浩美裁判長)は求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は9件目。10月31日、5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、大阪地裁(和田真裁判長)は求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は10例目。裁判員裁判も、セレモニー化してきている。(2011/11/09)


人権/反差別/司法
パチンコ店放火殺人事件の死刑論議  根本行雄
 10月31日、5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、大阪地裁(和田真裁判長)は求刑通り死刑を言い渡した。この裁判は、起訴内容に争いはなく、争点は責任能力の程度と死刑の違憲性の2点だった。絞首刑の残虐性について、オーストリアの法医学者であるバルテル・ラブル博士や元最高検検事の土本武司さんが出廷し、証言をした。はたして、この裁判は、国民に死刑論議の高まりをもたらしただろうか。(2011/11/07)


医療/健康
「混合診療」の原則禁止は患者への過酷なペナルティーだ  根本行雄
 10月25日、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は、混合診療の禁止は適法であるとの初判断を示し原告患者側の上告を棄却する判決を言い渡した。これは実態を無視した判断である。保険診療と保険外診療(自由診療)を併用する「混合診療」を受けると治療費全額が自己負担となるということは、患者への過酷な「ペナルティー」である。これは患者の基本的人権を軽視したものであり、ますます、経済的な余裕があり、支払い能力のある者だけしか、十分な治療を受けられないという実態を推し進めることになろう。(2011/11/02)


核・原子力
福島原発メルトダウンは事故ではなく、事件であり、犯罪である  根本行雄
 福島原発のメルトダウンは「事故」なのか、それとも「事件」なのか。それが問題だ。ほとんどのマスコミは、これを「事故」として取り扱っているが、ほんとうに、それでいいのだろうか。政府と東京電力をはじめとする、原子力発電を推進してきた人びとの責任を「事故」という言葉は隠蔽することにつながっていないだろうか。「事件」として認識し、市民法廷を開く必要があろう。(2011/10/18)


人権/反差別/司法
三重県警の2警官は例外ではない 失禁しても取調べ続行 事実上の監禁  根本行雄
  9月15日午後4時ころ、三重県警四日市北署員がパトカー内で四日市市の女性(50)に事情聴取した際、トイレに行きたいと女性が何回も訴えたが、行かせなかった。そのため、女性はパトカー内で失禁してしまった。失禁後も聴取を続けたという。これに対して、女性は謝罪を求めているという。これはめずらしい事件ではない。日常的に恒常的に頻発している取調べの実態を明らかにしており、象徴と言えるものだ。(2011/09/20)


人権/反差別/司法
検察は証拠を隠すな! 根本行雄
  またしても、検察の証拠隠しが判明した。東京電力の女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の再審請求審で、東京高検が被害者の所持品などから新たなDNA型鑑定の実施を検討していることが、関係者の話で分かったという。「袴田事件」では、第2次再審請求中の弁護団と、静岡地裁、静岡地検による3者協議が8月29日、同地裁で行われた。79年に起きた「大崎事件」で有罪が確定し、93年に死亡した男性の遺族は「裁判の間違いは裁判で明らかにしてほしい」と、8月30日、再審の請求をした。(2011/09/10)


人権/反差別/司法
江田法相の在任8カ月を採点する  根本行雄  
  江田五月法相は野田佳彦新首相による組閣に伴い9月2日に、約8カ月にわたった任期を終える。江田法相の下では、約8カ月間の任期中、死刑執行がなかった。また、8月8日、取り調べの録音・録画(可視化)の運用拡大を検察に求める法務省内勉強会の検討結果を公表した。裁判員裁判の対象で容疑者が自白した事件などで既に可視化は試行されているが、冤罪(えんざい)防止の観点を取り入れ、否認事件も新たに試行すべきだとしたものである。(2011/09/06)


人権/反差別/司法
君が代訴訟と更新料訴訟  最高裁判決にみる日本の司法の旧主性と事大主義   根本行雄
 「君が代訴訟」卒業式などで君が代斉唱時に起立を命じた校長の職務命令をめぐり、東京都と北九州市の教職員らが起こした3件の訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷は7月14日、いずれも「職務命令は思想・良心の自由を保障した憲法に違反しない」との判断を示した。教諭側の敗訴が確定したのは計9件となった。「更新料訴訟」首都圏などでマンションの借り主が支払う慣行がある「更新料」を有効とした7月15日の最高裁判決は「毎年家賃2カ月分」すら容認する、借り主側には厳しい内容となった。どちらの判決も、戦後60年あまり、日本は民主主義を十分に育ててこなかったということ、現状は旧守的、反動的勢力が権力を握り、事大主義に陥っているを露呈している。(2011/07/31)


人権/反差別/司法
ゴビンダさんに、再審の門を開け  根元行雄
  東京都渋谷区で97年に起きた東京電力の女性社員強盗殺人事件で無期懲役が確定したネパール人の元飲食店従業員、ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(44)の再審請求で、事件当日に第三者がいた可能性を示す新たなDNA型鑑定結果が出た。7月21日午後、横浜刑務所でゴビンダさんに面会した「無実のゴビンダさんを支える会」の客野(きゃくの)美喜子事務局長は、「あきらめずに訴え続ければ無実は明らかになると信じていた」と語ったことを明らかにした。25日には、東京高検が鑑定の結果を開示した。(2011/07/28)


人権/反差別/司法
布川事件に無罪判決  「今こそ、証拠の全面開示を」  根本行雄
  2011年5月24日、水戸地裁土浦支部の「布川事件」再審判決で、桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)が無罪判決を勝ち取った。公判で求めた誤審の原因究明に対して判決は「無言」だったが、「無罪を得ていない仲間のために頑張っていく」と2人は高らかに宣言した。同日、名古屋高裁で差し戻し審が行われている名張毒ぶどう酒事件で、奥西勝死刑囚(85)の弁護団は記者会見をし、同高裁に、検察側に手持ち証拠の全面開示を命じるよう求める申立書を提出した。また、同日、東京地検特捜部は会社法違反(特別背任)容疑で逮捕された不動産ファンド事業会社元役員、徳島政治容疑者(47)に対する取り調べの録音・録画を行っていることを明らかにした。(2011/05/26)


人権/反差別/司法
 死刑制度とビンラディン容疑者殺害  根本行雄
 東日本大震災の余震と原発の被害に怯えているうちにも、最高裁では死刑の確定が続いている。そして、オバマ米大統領は5月1日夜(日本時間2日午後)、テレビで緊急演説し、01年9月の米同時多発テロ事件の首謀者として手配していた国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者(54)を殺害し、遺体を収容したと発表した。これは裁判もしないで死刑を執行したということであり、明らかな殺人行為である(2011/05/09)


人権/反差別/司法
裁判員制度、2年目の現実  根本行雄
  4月6日、最高裁は裁判員の経験者を対象にしたアンケートの結果を発表した。「裁判員として刑事裁判に参加したいか」との問いに「参加したい」「参加してもよい」と回答した人は、前年比3・5ポイント減の15・0%。「あまり参加したくない」「義務であっても参加したくない」は、3・8ポイント増の84・0%だった。制度への参加意欲が低下していることが明らかになった。4月7日、社団法人自由人権協会は裁判員裁判後の経験者による記者会見に関する調査結果を公表した。同じ趣旨の回答について、守秘義務違反に当たるかどうかで地裁ごとに判断にバラつきがあることを明らかにした。(2011/05/02)


人権/反差別/司法
司法の世界にも、東日本大震災の影響が   根本行雄
  東日本大震災、この未曾有の大災害の影響はいろいろなところに出ているが、司法の世界にも出ている。1つ目は、容疑者の釈放問題。2つ目は、布川事件の判決日の遅延である。いずれも、検察による、極めて恣意的な判断にもとづくものである。(2011/04/29)


市民活動
布川事件再審判決が近づく  ドキュメンタリー映画「ショージとタカオ」上映会のお知らせ
  布川事件の再審公判の判決の言い渡し日(3月16日)が近づいています。無期懲役が確定した後も無罪を訴え続けてきた桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)の2人についてのドキュメンタリー映画が全国各地で上映されています。波崎事件の支援活動をしている友人より、情報が入りましたので、「日刊ベリタ」の読者にお知らせします。(根本行雄)(2011/03/04)


人権/反差別/司法
夫婦別姓を認めないのは憲法違反  国家賠償を求め東京地裁に提訴
  2011年2月14日、3都府県の男女5人が、夫婦別姓を認めない民法の規定は個人の尊厳や両性の平等を保障した憲法に反するとして、1人100万〜150万円の国家賠償などを求めて東京地裁に提訴をした。原告側によると、夫婦別姓を求める違憲訴訟は初めてのことである。(根本行雄)(2011/03/02)


人権/反差別/司法
西武池袋線痴漢えん罪事件の小林卓之さんは、2月14日、東京地裁に再審請求を申し立てました
  西武池袋線痴漢えん罪事件の小林卓之さんは、2月14日、東京地裁に再審請求を申し立てました。主任弁護人によると、痴漢事件での再審請求は初めであるということです。小林卓之さんは、西武池袋線痴漢えん罪事件で、19年2月の1審東京地裁は懲役1年10月の実刑判決、20年1月の2審東京高裁判決はそれを支持、昨年7月に最高裁が上告を棄却し、確定した。昨年10月に懲役1年10月の刑が執行され、現在静岡刑務所に収監されています。(根本行雄)(2011/02/21)


人権/反差別/司法
江田五月新法相と死刑廃止の動き   根本行雄
  菅直人首相のもと、2011年1月14日、再改造内閣が発足し、江田五月氏が新しい法相に就任した。14日夜の就任会見で、死刑制度について「死刑という刑罰はいろんな欠陥を抱えた刑罰だと思う」と述べたが、26日の記者会見ではトーンダウンした。袴田事件、名張毒ぶどう酒事件、大逆事件と、秋葉原殺傷事件における死刑求刑。そして、フォーラム90実行委員会の「会報」114号を紹介したい。(2011/02/05)


人権/反差別/司法
1月15日、TVドキュメンタリー『無実の死刑囚 130人の衝撃』の制作者と話し合う催しがあります
  日本でも裁判員制が施行され、最近は死刑判決が出た裁判もあった。死刑が執行されてから冤罪だとわかった場合、どうなるか。被告の人権を守ることで誤審と闘い続けるアメリカの陪審員制度の現実を追うテレビドキュメンタリー『無実の死刑囚 130人の衝撃』を観て制作者と話し合う催しを紹介します(根本行雄)。(2010/12/30)


人権/反差別/司法
【西武池袋線痴漢冤罪事件】アナログ版書名用紙の配布が始まりました
  私は、小林さんの弁護人ですから、当然、彼が冤罪であることは疑っておりません。ただ、この署名は、そのことはさて置いても、難病の人に対してその治療をしない、逆に悪化させる処遇をする、それはおかしいでのはないか、という思いの方もたくさん署名されたものと思います。この事件について詳しくなくても、この「おかしい」という気持ちは、すべての人に共通してあるものと思います。(弁護士 佐々木亮)(2010/12/13)


【西武池袋線痴漢冤罪事件】小林さんの命を守るネットユーザーの会」が署名運動を始める
  「小林さんの命を守るネットユーザーの会」が署名運動を始めました。HPより、情報を転載します。( 根本行雄)(2010/12/08)


政治
「1票の格差」問題と柳田法相の辞任   根本行雄
  11月17日、東京高裁は、議員1人当たりの有権者数を比較した「1票の格差」が最大5.00倍となった今年7月の参院選をめぐり、東京都内の有権者が「法の下の平等を定めた憲法に反する」として、都選挙管理委員会を相手取り、東京選挙区の選挙無効を求めた訴訟の判決で、一方では請求を棄却しながら、「違憲」であるとの判断を示した。11月22日、国会軽視と受け取られる発言が野党から追及されていた柳田稔法相が辞任した。今こそ、選挙制度を抜本的に見直し、改革すべき時期だ。(2010/12/03)


人権/反差別/司法
【西武池袋線痴漢冤罪事件】静岡刑務所でやっと小林さんに血管拡張剤投与始まる
  西武池袋線痴漢冤罪事件の続報です。「小林さんの命を守るネットユーザーの会」のHPより、最新の続報をお届けします。11月26日午後より、血管拡張剤の投与を週3回で開始することになったそうです。(根本行雄)(2010/12/01)

人権/反差別/司法
西武池袋線痴漢冤罪事件の情報です  根本行雄
  11月25日、波崎事件対策連絡会議の仲間であるFさんより、メイルとチラシ(PDFファイル)が届きました。西武池袋線痴漢冤罪事件の小林卓之さんに対する不当な扱いについてのものでした。ネモトはこの冤罪事件のことは初耳でした。小林さんは現在、刑務所に収監されていますが、適切な治療を受けさせてもらえず、命の危険にさらされています。これは重大な人権侵害だと思います。メイルとチラシを読み、ネモトはとても驚きました。そんな訳で、「日刊ベリタ」の読者のみなさまにも、メイルとチラシを読んでいただきたいと思い、投稿することにしました。(2010/11/27)


政治
中国漁船の衝突事件から始まった騒動の結末は   根本行雄
  尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件が起きたのは、9月7日。記録ビデオの公開について、国会で審議され、ビデオの一部が公開されたのが、11月1日。ユーチューブで、ビデオが公開されたのが、11月4日。海上保安官が上司に打ち明け、事情聴取されたのが、11月10日。逮捕の見送りが明らかになったのが、11月15日。どうも不起訴処分になるらしい。「大山鳴動して、ねずみ一匹」という結末になるようだ。しかし、いろいろな問題点が見えてきた。(2010/11/23)


人権/反差別/司法
死刑か、無期懲役か、2者択一を求める裁判員裁判  耳かき殺人事件を例に考える  根本行雄
  昨年8月、東京都港区で、耳かきエステ店員の女性とその祖母を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた無職林貢二被告(42)の裁判員裁判で、東京地裁(若園敦雄裁判長)は11月1日、無期懲役とする判決を言い渡した。昨年8月から全国で実施されてきた裁判員裁判で、初めて検察側が死刑を求刑していたことから、判決に注目が集まっていた。これで死刑制度への認識が深まるだろうか。(2010/11/12)


人権/反差別/司法
証拠改ざん・隠ぺい事件で、前特捜部長ら起訴 根本行雄
 証拠改ざん・隠ぺい事件で、最高検は10月21日、前特捜部長の大坪弘道(57)、元副部長の佐賀元明(49)両容疑者を、犯人隠避罪で大阪地裁に起訴した。法務省は同日、2人を懲戒免職処分とした。大林宏検事総長は会見で「前代未聞の事態に至り、国民の皆様に深くおわびする」と謝罪した。これで、終わりではない。第二幕があがったのである。(2010/10/26)


反貧困
東京都の官製ワーキングプアは氷山の一角だ
  9月28日、都議会で、日本共産党の大島芳江議員が、東京都は六十代女性を短期や季節的な業務に従事する臨時職員として繰り返し雇用し、同一施設の図書室で司書業務に二十一年間就かせていたことを明らかにした。都の内規で、臨時職員は雇用期間を二カ月ごとに細切れに更新するため、健康保険や雇用保険の適用も受けられない仕組みになっているという。この事例は氷山の一角である。今や、日本全国に「官製ワーキングプア」は広がり、ますます深刻化しつつある。(根本行雄)(2010/10/05)


人権/反差別/司法
布川事件と袴田事件で新たしい展開 証拠の全面開示の重要性を示す  根本行雄
  9月10日、水戸地裁土浦支部で開かれた布川事件の再審第3回公判において、43年前の目撃証人として利根町の女性(77)が出廷し、当時の記憶を証言した。9月13日、「袴田事件」の第2次再審請求で静岡地検は、公判に未提出の証拠7項目を弁護団に開示した。布川事件と袴田事件、どちらにも新しい展開があり、冤罪の発生を防止するためには、検察に対して証拠の全面開示を義務付ける必要があることが明白になった。(2010/09/15)


人権/反差別/司法
郵便不正事件と国策捜査 どこが問題か  根本行雄
  9月7日、最高裁は鈴木宗男被告に対し、北海道開発局発注工事を巡る受託収賄など4罪について上告を棄却する決定を出した。鈴木氏は、一貫して、検察による「国策捜査」であるとして、無罪を訴え続けている。9月10日、大阪地裁は、障害者郵便割引不正事件について、厚生労働省元局長、村木厚子被告に無罪を言い渡した。判決は、客観的証拠を厳密に分析し、検察側が提出した一部の供述調書や証言について「客観的証拠と合致しない」と退けた。今回は、「国策捜査」と批判されている特捜検察の取調べの問題点を明らかにしておきたい。(2010/09/13)


人権/反差別/司法
刑場の公開で死刑論議は高まるか  根本行雄
  千葉景子法相は7月末の死刑執行への立会いに続き、8月27日、東京・小菅の東京拘置所にある死刑の執行場所が報道関係者に公開された。参加者は26人。ほんとうに、これで死刑についての論議が高まるのだろうか。裁判員裁判は9月以降、死刑が求刑される事案が急激に増えてくる。多数決で死刑判決を出すことができるという仕組みは、市民の理解を得られるのだろうか。(2010/09/01)


人権/反差別/司法
大逆事件100年と再審  根本行雄
 1910年、明治天皇の爆殺計画を立てたとして、社会主義運動の中心だった幸徳秋水らが検挙された。24人が死刑判決を受け、幸徳ら12人が執行され、高木顕明ら12人は無期懲役に減刑された。事件から100年が経過した。全国各地で、いろいろな行事が行われ、被検挙者らの名誉回復の動きが進んでいる。日本の裁判所は、戦前の政治的な弾圧事件を「裁判」という形ではっきりと無罪判決を出すという勇気を示すべきだ。(2010/08/26)


人権/反差別/司法
千葉景子法相はなぜ死刑を執行したのか  根本行雄
  死刑廃止論者として知られている千葉景子法相が7月28日、政権交代後初めてとなる死刑の執行に踏み切った。自ら執行に立ち会ったうえで、死刑制度の存廃などを議論する勉強会を設け、刑場を報道機関に公開する方針も明らかにした。参院選で落選した法相がなぜ、1年ぶりとなる執行に踏み切ったのか。これを機会に、裁判員制度と死刑を題材にしたマンガ『裁判員の女神』(毛利甚八・原作)を読むことをおすすめしたい。(2010/08/02)


人権/反差別/司法
布川事件が語る”冤罪の構造” 税金を使って冤罪をつくる日本の検察  根本行雄
  「布川事件」の再審初公判が7月9日、水戸地裁土浦支部(神田大助裁判長)で開かれ、強盗殺人罪などで無期懲役が確定し服役後に仮釈放された桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(63)は、起訴内容の認否で改めて冤罪を主張し、弁護団も無罪判決を求めた。検察側は有罪を立証するため、事件以来43年で初めて遺留品のDNA鑑定を請求している。弁護団は取り調べの際に2人のDNAが誤混入した恐れがあるとして反対しており、地裁支部の判断が注目されている。日本の検察は冤罪を生み出しやすい体質を持っていることを、アメリカにおける冤罪づくりのメカニズムを告発した『無実を探せ!』(現代人文社)を紹介しながら考えてみたい。(2010/07/23)


社会
常用漢字の増減は愚かな漢字制限だ  根本行雄
  文化審議会総会が6月7日に開かれ、一般社会における漢字使用の新たな「目安」となる改定常用漢字表を川端達夫文部科学相に答申した。196字を追加して5字を削除し、現行(1945字)より191増の2136字になるそうだ。1946年制定の当用漢字表に代えて81年に常用漢字表を制定して以来29年ぶりの改定だという。しかし、こういう愚かな漢字いじりは一日も早く廃止すべきだ。(2010/07/20)


人権/反差別/司法
裁判員制度の2年目が始まった  根本行雄
  5月21日で、裁判員制度開始から1年となり、2年目に入ることになった。これからは、被告が否認する事件や、死刑が求刑される事件、共犯者の主張が食い違う事件など、審理が困難なケースが多数出てくることが予想される。裁判員制度の見直しと言うと、裁判員にばかり目が向けられているのが、現状だ。しかし、それ以上に、被疑者や被告人の基本的人権が適正に守られているかどうかの検証が必要不可欠だ。裁判員制度施行1年の結果を、さまざまな資料を引用しながら報告しておきたい。(2010/06/07)


人権/反差別/司法
狭山事件で、22年ぶりの証拠開示  冤罪をなくす一歩となるか  根本行雄
  1963年、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された事件、いわゆる「狭山事件」で無期懲役が確定した石川一雄さん(71歳、現在・仮釈放中)の第3次再審請求を巡り、東京高検は5月13日、石川さんが「自白」した捜査段階の取り調べ録音テープなど36点の証拠を弁護団に開示した。検察側が証拠を開示したのは第2次再審請求中の88年以来、22年ぶり。今こそ、検察に「証拠の全面開示義務」を。(2010/05/19)


地域
地域医療の姿を考える(下) 問題の根は深い  根本行雄 
  私たちは、特定の地域の、特定の自治体病院の存廃を問題にし ている訳にはいかない。たしかに、その特定の地域にとっては、切実な問題であるが、そういうことを問題にしていると、日本の医療問題の本質が見えなくなってしまうからだ。医療の問題は、私たちの生活に直結している問題である。近視眼的になってはならないのだ。(2010/05/13)


地域
地域医療の姿を考える(上)  難問抱えて再開した銚子市立病院  根本行雄
  2008年9月に診療を休止した銚子市立病院(旧市立総合病院、同 市前宿町)が1年7カ月ぶりに、5月1日、公設民営方式で再スタートした。笠井源吾院長兼理事長(72)を含む医師10人を確保し、内 科外来を医師3人体制で6日に再開する。しかし、これは問題解決にはほど遠いものである。なぜなら、07年度の厚生労働省の調査によ れば、自治体病院の約7割が赤字経営に苦しんでいる問題の抜本的な解決にはなっていないからだ。(2010/05/11)


人権/反差別/司法
ベーシック・インカムから考える障害者自立支援法訴訟和解成立の意味   根本行雄
  障害者自立支援法に対して2008年10月の集団提訴以降、全国14地裁に障害者71人が訴訟を起こしていた。3月24日、さいたま地裁で原告側が提訴を取り下げたのを皮切りに、京都府内の原告9人も4月13日に京都地裁で和解。3月21日の東京地裁での和解を最後に、全国すべての訴訟が終結した。これを機会に、障害者福祉について、現状肯定的な、漸進主義的な発想にとどまることなく、「ベーシック・インカム」という新しい発想を模索していきたい。(2010/05/05)


社会
水俣病とJR不採用問題に新しい局面が  この間、何人の患者さんや労働者が亡くなったことか  根本行雄
  3月28日、水俣病と認められていない被害者団体で最大の原告を抱える「水俣病不知火(しらぬい)患者会」が熊本地裁の和解案受け入れを決め、未認定患者の救済問題は大きく前進した。4月9日、前原誠司国土交通相は、87年の国鉄分割・民営化に伴う国鉄労働組合(国労)の組合員ら1047人のJR不採用問題で、与党、公明党との間でまとめた最終解決案を受け入れると表明した。国労など組合員側も受け入れを決め、6月をめどに旧国鉄相手のすべての訴訟を取り下げる。水俣病とJR不採用問題、この2つの積年の問題に新しい局面が開けた。どちらも苦渋の選択である。(2010/04/12)


人権/反差別/司法
奥西勝死刑囚を即時釈放せよ! 背景に検察の上訴権の乱用がある  根本行雄
  「名張毒ぶどう酒事件」で、死刑が確定した奥西勝死刑囚(84歳)の第7次再審請求に対し、最高裁第3小法廷(堀籠幸男裁判長)は5日付で、再審開始決定を取り消した名古屋高裁決定(06年)を取り消し、高裁に審理を差し戻す決定をした。小法廷は「事件で使われた農薬と奥西死刑囚の所持品が一致するのか事実が解明されていない」と判断し、高裁に新たな鑑定を行うよう命じた。再審が開始される可能性が出てきた。(2010/04/11)


人権/反差別/司法
日本は法治国家ではなかったか! 警察庁長官狙撃事件の時効成立で警視庁が暴走  根本行雄
  3月30日、国松孝次・警察庁長官(当時)が狙撃された殺人未遂事件の公訴時効(15年)が成立した。これを受けて、警視庁の青木五郎公安部長は会見し「オウム真理教の信者グループが松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の意思の下、組織的・計画的に敢行したテロと認めた」と発表した。起訴をされていない段階において、特定の団体を名指しし、犯行を断定した発言をするのは明白な暴走だ。これは人権侵害である。(2010/04/09)


人権/反差別/司法
足利事件の結末は想定内?! 警察・検察に謝罪も反省もなし、解明されない冤罪の構造
  栃木県足利市で90年に4歳女児が殺害された「足利事件」で無期懲役が確定し、09年6月に釈放された菅家利和さん(63)の再審で、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)は3月26日、無罪判決を言い渡した。判決後、菅家さんは「うれしい限りです。(裁判長の謝罪は)予想もしていなかった。冤罪(えんざい)は、これで最後にしてもらいたい」と晴れやかな表情で話した。しかし、この結末は冤罪をなくす方向へ一歩前進したといえるのだろうか。(根本行雄)(2010/03/28)


人権/反差別/司法
明石歩道橋事件と検察審査会  検察の起訴独占主義を打破できるか  根本行雄
  1月27日、神戸第2検察審査会は、2001年7月に起きた兵庫県明石市の歩道橋事故に関して、「起訴相当」という議決をした。これまで神戸地検は4回にわたり、県警明石署元副署長を不起訴としてきた経緯があり、遺族の下村誠治さん(51)=神戸市垂水区=は「審査員に感謝する。これをスタートにしたい」と喜びをかみしめた。しかし、前途は楽観できるものではない。日本の検察制度には問題点が多いからだ。(2010/02/15)


社会
「山本病院」傷害致死か、業務上過失致死か
  奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」で肝臓手術を受けた男性患者(当時51歳)が死亡した事件で、奈良県警は2月6日、理事長で医師の山本文夫容疑者(52)と、手術に立ち会った医師の塚本泰彦容疑者(54)を業務上過失致死容疑で逮捕した。この事件から、医療過誤と裁判、生活保護法と医療、さまざまな問題点が見えてくる。 (2010/02/10)


人権/反差別/司法
足利事件、横浜事件、陸山会の不正経理 共通する冤罪を生み出す構造  根本行雄
  三題話ではないが、足利事件の再審公判の開始、横浜事件の実質無罪判決、小沢一郎民主党幹事長の政治団体「陸山会」の不正経理、この3つのことから見えてきたところを述べておきたい。日本の司法には、冤罪を生み出しやすい構造を抜本的に変えようという意思が見られない。(2010/02/08)


人権/反差別/司法
土浦通り魔殺人、金川被告の死刑確定で考える「死刑ってなんだろう」    根本行雄
  茨城県土浦市のJR荒川沖駅通り魔事件などで9人を殺傷し、殺人罪などで死刑判決を受けた、金川真大(まさひろ)被告(26)の判決が、控訴期限の1月5日午前0時に確定した。12月18日の水戸地裁判決を受けて弁護士が即日控訴したが、同28日、金川被告自ら控訴を取り下げていた。「死刑はあいつの望み通り。嫌だけど仕方ない」「本当は死刑ではなく、刑務所に一生居てほしい。謝罪がなければ、自分の中で事件は終わらない」この被害者の声は死刑制度の盲点を衝いている。(2010/01/06)


人権/反差別/司法
2010年は裁判員制度の正念場   「ひとを裁く」ことの意味が問われる年に  根本行雄
  09年5月に施行された裁判員制度だが、初年度は被告側が犯行を認め、量刑の重さが争われる事件がほとんどだった。今年は、死刑を求刑する事件や無罪を主張する事件が続出してくる。公判の回数も、飛躍的に増えることになる。「裁判ラッシュ」が起きるという予測もある。一般市民が参加する裁判員制度の真価が問われる年になることは必定である。(2010/01/05)


文化
大山泰弘著『働く幸せ』を読んで  ベーシック・インカムと福祉の接合を提唱  根本行雄
  大山泰弘著『働く幸せ』(WAVE出版)は、小倉昌男著『福祉を変える経営』(日経BP社)につらなる障害者福祉について、障害者の自立について考えるうえで、とても参考になる本である。そして、現状について、肯定的な、漸進主義的な発想にとどまることなく、「ベーシックインカム」という新しい発想を促してくれている本でもある。(2010/01/02)


人権/反差別/司法
布川事件について元裁判官が語る  「冤罪の要因は検察の証拠隠し」
  「布川(ふかわ)事件」で、70年代の有罪判決を担当した元裁判官と、80年代の第1次再審請求棄却を担当した元裁判官が毎日新聞の取材に応じ、「証拠開示が十分ならば結論は変わっていた」と語ったという。「狭山事件」で、強盗殺人罪で無期懲役が確定し、仮釈放された石川一雄さん(70)の第3次再審請求を巡り、東京高裁(門野博裁判長)は16日、検察側に証拠開示を勧告した。これらのことは、冤罪の防止には、取調べの全面的な可視化ともに、証拠の全面的な開示が必要不可欠であることを明らかにしている。(根本行雄)(2009/12/31)


人権/反差別/司法
布川事件、再審確定  冤罪の条件がすべてそろい、裁判員裁判に課題を突きつける
  「布川事件」の第2次再審請求について、14日、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は検察側の特別抗告を棄却した。これにともない、再審開始が決定した。裁判員制度は抜本的な改革を抜きにして実施されているが、足利事件につづく、布川事件の再審開始は、司法改革には取り調べ過程の全面的な可視化、代用監獄(警察の留置所を利用した取調べ)の廃止、証拠の全面開示などが必要不可欠であることを明らかにするだろう。(根本行雄)(2009/12/17)


人権/反差別/司法
裁判員制度施行から約半年  被告人への公平性を危惧する弁護人    根本行雄
  今年5月末に裁判員制度が実施され、半年が経過した。11月14日、日本民主法律家協会主催の第41回司法制度研究集会に参加した。テーマは、「刑事裁判はどう変わるのか(検証・裁判員裁判)」。この集会における弁護士という直接の当事者の発言から、裁判員制度の抱えている問題が見えてきた。特に、注目されたのは、「公判前整理手続」というブラックボックスが裁判にとても大きな影響を与えているということである。(2009/12/04)


社会
足利事件の再審は冤罪の防止につながるか  弁護側意見陳述から読み解く
  栃木県足利市で90年、4歳女児が殺害された足利事件で無期懲役判決を受け、本年6月に釈放された菅家利和さん(63歳)の再審初公判が10月21日、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で開かれた。弁護側は当時の捜査関係者の証人尋問などを求め、えん罪を生み出した仕組みを公開された法廷で検証したいとしている。一般傍聴席50席に対し、972人が列を作り、競争率は約19倍になった。整理券は手首に巻くリストバンド式で、抽選はコンピューターで行われた。この再審は、はたして、冤罪を防止することにつながるだろか。しっかりと注目していきたい。(根本行雄)(2009/11/17)


社会
道路の速度規制、17年ぶりの見直し 問題は交通弱者への配慮
  違反の切符をきられたドライバーの多くは、「みんな違反をしてるのに、なんでオレだけが・・・」といった不満を持つことが多い。警察庁は10月29日、道路の規制速度の決定方法を17年ぶりに見直しをすると発表した。交通法規はもっとも身近な法律である。だから、一般市民にとって警察の交通取締りは司法を身近に感じる機会であり、日本人の法意識に大きな影響をあたえている。「85パーセンタイル速度」という考え方を採用するような抜本的な改革は期待できるだろうか。さらに課題となるのは、この見直しが歩行者という交通弱者への配慮にどこまで目が行き届くか、ということである。(根本行雄)(2009/11/11)


社会
裁判員裁判、やっぱり、ほころびが出た   根本行雄
  静岡地裁浜松支部において、交際中の女性(当時46歳)を殺害したとして、殺人罪などに問われた無職、松田孝一被告(50歳)の裁判員裁判で、10月29日、判決後に記者会見した裁判員4人全員が、再び裁判員に選ばれることに難色を示した。うち1人は「重要なところは裁判員の意見が反映されなかったと感じる」と評議の進め方に不満を述べた。こういう訴訟指揮に対する不満がいつか出てくるだろうと予想されていた。これからが裁判員裁判の正念場だ。(2009/11/07)


社会
飯塚事件の再審は日本の司法を根底から揺るがす 根本行雄
福岡県飯塚市で92年、女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などに問われ、昨年の08年10月28日に死刑が執行された久間三千年(くま・みちとし)さん(執行当時70歳)の妻(62歳)が10月28日、福岡地裁に再審の請求をした。「足利事件」(90年)と同じ時期に同じ方法で捜査段階に実施されたDNA型や血液型の鑑定について、「結果に誤りがある」などとする鑑定書を新証拠として提出した。死刑の問題、冤罪の問題など、この事件の再審は日本の司法を根底から揺るがす可能性がある。(2009/11/05)


社会
千葉景子新法務大臣の波紋  日本の人権状況は改善されるか
  衆議院選挙で、民主党が大勝し、「政権交代」が起こった。千葉景子新法務大臣の誕生は、大きな波紋を広げつつある。死刑制度の廃止、取り調べの全面可視化、夫婦別姓など、積年の課題にどのように答えてくれるのか。千葉法相の今後の活動については、「政権交代」の真価が問われることになるだろう。(根本行雄)(2009/10/13)


社会
覚せい剤密輸事件を裁判員は裁けるのか  根本行雄
  千葉県を例にすると、千葉地裁は、成田空港が管内にあるため、現時点で75件の裁判員裁判の対象となる事件を起訴しているが、そのうちの23件が覚せい剤の密輸事件なのである。なんと3割である。裁判員裁判においては、覚せい剤密輸事件が扱われる件数が驚くほど多い。裁判員候補者である市民は、どのように裁判に関わるのだろうか。(2009/10/10)


社会
裁判員裁判開始から約2カ月   まずは無難な滑り出しか   根本行雄
  裁判員裁判開始から約2カ月。9月末までに行われた裁判員裁判の件数は14件。予想外に高い裁判員候補者の出席率と、大きな問題が発生していないことに、関係者は胸をなでおろしていることだろう。まずは、順調な滑り出しをしたというところだろうか。「法の日」である10月1日、法曹三者の代表が共同で記者会見し、裁判員制度についての協力を呼びかけた。裁判員制度の行方は、まだまだ未知数である。(2009/10/05)


社会
強盗か、窃盗か、それが問題だ!
  裁判員裁判が全国で次々に行われている。千葉県では初めての裁判員裁判が9月14日、千葉地裁(小坂敏幸裁判長)で行われた。この裁判では、検察側は強盗傷害罪であるとして起訴しているのに対して、弁護側は強盗ではなく、窃盗と傷害の罪だと主張。また、検察側は法定刑よりも軽い刑を求刑し、弁護側は懲役1年6カ月執行猶予3年の刑が適当だと異例の主張をした。裁判員の判断が注目されていた。判決公判は、18日午後2時59分に開かれ、懲役3年、保護観察つきの執行猶予5年が言い渡された。(根本行雄)(2009/09/22)


社会
性犯罪を扱う初めての裁判員裁判  被害者保護はどうだったか
  全国で3例目の裁判員裁判が9月2日、青森地裁(小川賢司裁判長)で行われた。この裁判は、被告人が2件の強盗強姦など4つの事件で起訴されており、性犯罪を扱う初めての裁判員裁判として、注目を浴びていた。性犯罪の被害者の多くは、脅えて暮らしている。PTSDも、ある。そして、法廷において、さらに精神的に傷つけられてしまう危険性があるからだ。( 根本行雄)(2009/09/10)


裁判員裁判、9月から本格スタート  さまざまな疑問を検証する    根本行雄
  裁判員裁判には、解決していかなければならない問題が山積したままである。制度に反対する声も、小さくなってはいない。しかし、裁判員制度は9月から本格的にスタートし、日本全国の地裁において、裁判員裁判が次々に実施されていくことになる。そこで、全国初の東京地裁と、2例目のさいたま地裁とで、注目された点をいくつか取り上げておきたい.(2009/08/28)

地域
銚子市立総合病院のゆくえ 中間報告  「誰も根本的な解決策を出せない」
  衆議院選挙の投票日が近づいている、8月下旬、「『銚子市立病院』再生方針を決定」というビラが銚子市内に全戸配布されたので、ここで中間報告をしておきたい。ビラによれば、野平市長が進めている銚子市立病院の再開は、どうも、「銚子市立病院再生準備機構」という団体に、「丸投げ」をしていくようだ。市民の参加しない、このようなやり方では、病院問題を抜本的には解決することはできないだろう。(根本行雄)(2009/08/27)


社会
相変わらずの捜査情報垂れ流し  酒井法子容疑者の報道で見えてきたもの  根本行雄
  覚せい剤所持の容疑で逮捕された酒井法子容疑者(38歳)について「起訴は困難なのではないか」との見方や、「起訴猶予になるのではないか」という予想が広がっている。これに対して、これでは「逃げ得だ」という意見や「起訴すべきだ」との一般国民の声が大きくなりつつあるようだ。これらの一連の報道から、裁判員制度の開始とともに司法への関心が高まりつつあるが、一方では「厳罰化」の懸念や、「無罪推定」の原則を無視した報道ぶりなど、さまざまな問題が見えてきている。(2009/08/13)


社会
検察側の主張を全面的に認めた全国初の裁判員裁判は「成功」したのか     根本行雄
  8月6日午後、全国初の、裁判員裁判がほぼ予定通りに終わった。東京都足立区で5月1日に起きた、自宅前の路上で隣家に住む整体師の小島千枝(本名・文春子)さん(当時66歳)を刺殺したとして殺人罪に問われた藤井勝吉被告(72歳)に対して、懲役15年が言い渡された。全国初の「裁判員裁判」は、検察側、弁護側、それぞれの立場で大きく明暗を分けたようだ。この裁判から見えてきた裁判員制度の問題点を考えてみた。(2009/08/08)


裁判員裁判スタート 裁判に「国民の良識」は反映されるか  根本行雄
  8月3日、東京地裁において、裁判員裁判がスタートした。全国初の、第1回の、裁判員裁判ということで、事実認定では争いのない事件が選ばれたのだろう。しかし、殺人罪は「死刑または無期もしくは三年以上の懲役」というように、とても幅が広い。裁判官はもちろん、裁判員も、量刑の判断には悩むことになるだろう。テレビ報道などは、やや興奮気味である。裁判員裁判において、ほんとうに、裁判に「国民の良識」が反映されるのかどうか、大いに疑問である。(2009/08/04)


社会
選挙日程にあわせた政治的執行か 裁判員制度実施目前の3人の死刑執行
  裁判員裁判の実施が目前に近づいている、7月28日、山地悠紀夫さん、前上博さん、陳徳通さん、以上3名の死刑が執行された。この死刑執行は1月29日以来、6カ月ぶりであり、森英介法務大臣による執行命令は3回目である。死刑と裁判員裁判とは、とても密接な関係がある。この時期の死刑の執行には、きわめて政治的な思惑があると言えるだろう。死刑制度を存置したままでの裁判員裁判の実施には反対である。死刑の執行を少なくとも10年以上は行わないというような措置を講じる必要があろう。(根本行雄)(2009/07/29)


社会
手錠・腰縄姿での入退廷がなくなる  裁判員に外見による予断を与えないよう日弁連が要望
  日本弁護士連合会(略称・日弁連)は、7月1日、裁判員裁判において、被告人が手錠・腰縄姿で入廷する姿を見せないように、入廷の順番を工夫したり、手錠・腰縄をはずす場所を変更するように最高裁と法務省に要望した。日弁連は「無罪推定の原則があり、外見による予断を排除しなければならない」と説明している。これに対して、法務省と最高裁は、7月24日、裁判員裁判における入廷の手順として、まず被告人を先に入廷させてから手錠と腰縄をはずし、その直後に裁判官や裁判員が入廷するという手順を実施すると決めた。(根本行雄)(2009/07/26)


社会
無罪判決で痴漢えん罪事件は果たして減るか
  07年2月、アルバイトに向かう途中の、西武新宿線の電車内で痴漢をしたとして、強制わいせつ罪に問われていた東京都立川市の花田泰(ゆたか)さんに対して、6月25日、東京高検が上告を断念し、無罪が確定した。また、同じ日に、警察庁は全国の警察本部に対して「常人逮捕」には慎重に対応するようにという通達を出した。これで、痴漢えん罪は減っていくのだろうか。(根本行雄)(2009/07/10)


社会
裁判員裁判ならば、波崎事件は無罪になるか  冤罪を生む構造とメカニズムはそのまま
  5月21日から「裁判員制度」がスタートした。もし、波崎事件を裁判員裁判でしたとしたら、どういう判決が出るのだろうか。 (2009/07/06)


社会
「足利事件」でも、依然として懲りていない人々がいる
  「足利事件」に関連して、12日の閣議後の会見で、佐藤勉国家公安委員長は「大変遺憾であり、厳粛に重く受け止めている。申し訳ないことと考えている」と述べ、「しっかり検証して二度とこのようなことが起こらないようにしたいと考えており、警察を指導していきたい」と述べた。同日、「足利事件」の弁護団は、再審開始前に捜査の誤りを検証するように求める意見書を東京高裁に提出した。反省の弁、謝罪の弁が聞こえてきているが、それは上辺だけだ。取調べの全面的な可視化には依然として消極的であり、「冤罪の温床」である代用監獄の廃止については、口を閉ざしたままである。彼らは依然として懲りていないのである。(根本行雄)(2009/06/17)


文化
漢検協会の腐敗から国語教育の現状を反省しよう
  財団法人「日本漢字能力検定協会」(略称・漢検協会)(京都府下京区)の一連の出来事は悪臭がぷんぷんしており、協会の腐敗体質が次から次へと露呈してきている。大久保昇前理事長と長男の浩前副理事長ら4名が、関連4社、その中でも、特に、広告会社「メディアボックス」の取引を巡り、協会に損害を与えた疑いが強まったとして、京都地検特別刑事部は近く、背任容疑で強制捜査に着手する方針を固めたという。この一連の出来事から国語教育のあり方を反省するうえで、私たちは、藤堂明保著『漢字の過去と未来』を読んでみる必要があろう。(根本行雄)(2009/05/21)


地域
千葉県銚子市、出直し市長選挙の結果出る 病院問題は町づくりの問題
  千葉県銚子市の出直し市長選挙は、17日に投票、そして即日開票された。その結果は、野平匡邦元市長が過半数を占めるという、圧倒的な勝利となった。しかし、これで病院問題が解決されたわけではない。野平新市長は「公設民営」だが、その中身はまだ曖昧模糊としている。とりあえずは、前市長が当選するという「税金のムダ使い」を避けることはできた。(根本行雄(2009/05/19)


地域
千葉県銚子市 候補者乱立の出直し市長選挙は税金のムダ使い?!
  千葉県銚子市の出直し市長選挙は、今月10日に告示、17日に投票、そして即日開票ということで、もう、終盤を迎えている。立候補者は6名。岡野俊昭前市長と野平匡邦元市長が優勢に選挙運動を進めている。もし、これで前市長が当選したら、税金のムダ使いだという声があがっている。(根本行雄)(2009/05/16)


社会
DNA鑑定は「再審の門」を開くのか あまりに問題が多すぎる日本の裁判
  今月8日、栃木県足利市で、90年、4歳の女児が殺害された「足利事件」で殺人罪などに問われ無期懲役が確定していた元幼稚園バスの運転手、菅家(すがや)利和受刑者(62)の再審請求に対する即時抗告審で、鑑定医2人がいずれも女児の着衣に付いていた体液と菅家受刑者のDNA型が一致しないという鑑定書が作成され、東京高裁に提出された。長いこと、「開かずの門」と呼ばれてきた再審の門が開かれるかどうか、注目されている。(根本行雄)(2009/05/14)


発足間近な裁判員制度  竹崎最高裁長官の談話に疑問アリ  根本行雄
  5月3日の憲法記念日を前にして、竹崎最高裁長官が記者会見を行った。竹崎長官は裁判員制度のスタートに当たって、「私が重要だと思っているのは、裁判員裁判の結果がこれまでの刑事裁判とどの程度異なったものになり、これを国民が受け入れるかということだ」と指摘し、制度施行後の量刑判断の変化などについて、裁判所が検証体制を整え、国民に伝えていく方針を示した。しかし、裁判員に「守秘義務」があり、密室で行われる「評議」の内容をどのようにチェックするというのだろうか。大いに疑問である。(2009/05/06)


最高裁は迷走中か  裁判員制度実施を前にぶれる有罪立証基準
  痴漢冤罪事件に、4月14日、最高裁第3小法廷は、1審、2審の判決を破棄し、「被害女性の証言の信用性を疑う余地がある。犯罪の証明は不十分だ」と、逆転無罪を言い渡した。しかし、4月21日、和歌山毒物カレー事件では最高裁は上告を棄却し、1審、2審と同じ死刑判決を出した。この裁判では、状況証拠のみで、有罪を認定するのに十分な決定的な物証がなく、事実認定のむずかしさが指摘されていた。この2つの判決をみると、裁判員裁判の実施が近づき、最高裁は裁判員に事実認定の模範を示そうして、有罪の立証の基準を高くしたり、低くしたり、まるで迷走している自動車のようだ。(根本行雄)(2009/05/04)


文化
日本の法の世界は「ガラパゴス的状況」  大河原眞美著『裁判 おもしろ ことば学』を読む    
  日本には専門用語、業界用語が多く、一般市民にはわかりにくいものや、誤解しやすいものが少なくない。今回は、大河原眞美著『裁判 おもしろ ことば学』を紹介したい。著者は言語学者であり、日本弁護士連合会(日弁連)の「法廷用語の日常語化に関するプロジェクトチーム」の一員であり、裁判員裁判の実施を見据えて、法廷用語をやさしく言い換えるための提案を行ってきた。その成果の一部が本書である。ここで、漢字クイズを出してみよう。次の漢字は、法廷用語としてはどのように読むのだろうか。(1)遺言(2)図画(3)居所(4)立木(5)問屋(6)一月(7)同人(8)競売 あなたはいくつ正解できるだろうか。(根本行雄)(2009/05/02)


社会
草くんの「公然わいせつ罪」容疑の空騒ぎ
  人気グループ「SMAP」のメンバーである草剛さん(34)が公然わいせつ罪容疑で逮捕された。4月23日午前3時、自宅マンション近くの公園で裸になって大声で騒いでいたとして110番通報をされて、現行犯で逮捕された。基本的人権を擁護する立場からすると、今回の警察の逮捕、取調べ等には「暴走」ぎみの点がある。しかし、裁判員裁判の実施が近づいている現在、江戸時代の「晒し者」さながらの報道のあり方にも、大いに疑問がある。裁判員裁判の実施が近づいている現在でも、日本のメディアは「無罪推定の法理」を無視した事件報道を行っているからだ。(根本行雄)(2009/04/27)


文化
「日本の法律はお役所のためにある」  コリン P.A.ジョーンズ著『アメリカ人弁護士の見た裁判員制度』
  インターネットの検索を利用して、裁判員制度についての本を調べると、驚くほど、たくさん出版されていることが分かる。筆者が書いた『司法殺人』(影書房刊)も、きっと、含まれているはずだ。当然のことながら、良書よりもそうでないものの方が多い。筆者は、専門書ではない一般市民向けに書かれているもので、わかりやすくて、面白くて、ためになるもので、しかも、価格が安いという、得をした気分にさせてくれる、欲張った注文に答えてくれる本を探し出した。それはジョーンズさんの『アメリカン人弁護士の見た裁判員制度』(平凡社新書 本体価格720円 2008年11月)である。(根本行雄)(2009/04/23)


地域
千葉県銚子市、地域医療のあり方めぐる出直し市長選挙の前哨戦は過熱ぎみ
  地域医療の崩壊といういま日本でもっとも緊急の課題のひとつになっている問題を軸に争われている千葉県銚子市の市政。平成21年3月29日(日曜日)、千葉県知事選挙と同じ日に「銚子市長のリコールの選挙」も行われた。市長の解職に賛成は、20,958票。反対は、11,590票。投票者総数33,682人。解職に賛成する票が過半数を超えたので、岡野俊昭市長の解職が決定した。出直し市長選挙の告示は5月10日(日)、投票は5月17日(日)と決まった。4月22日(水)の「候補者向けの説明会」を前にして、5名の立候補者が名乗りをあげ、乱立状態になっている。さらに2名増えるという情報もある。(根本行雄)(2009/04/20)

地域
間近に迫った銚子市長リコール選挙 地域医療のあり方を問い、交錯するさまざまな動き
  市立病院の存続とそのあり方をめぐって千葉県銚子市で巻き起こった市長リコール問題は、3月29日(日曜日)のリコール選挙を前に、奇妙な静かさの中にある。この問題を追っていくと、いま地方都市が抱える自治体病院の苦悩と地域医療の崩壊という課題に行き着く。その経過を追いながら、地域住民の実践がもつ意味、地域医療のこれからのあり方を考えてみた。(根本行雄)(2009/03/25)


社会
目前に迫った裁判員制度実施  法廷は大波乱の恐れも 根本行雄
  裁判員制度の実施は5月21日と目前に迫ってきました。裁判員制度はとてもユニークな、日本独自の、新しい「裁判」の制度です。アメリカの陪審制度にも似ていますし、ドイツの参審制度にも似ています。この制度は、「陪審制」の良いところと、「参審制」の良いところ、この2つの裁判制度の「良いところ」を採って結合しようという意図のもとに構想されたのかもしれません。しかし、実際には、どうでしょうか。(2009/03/12)


文化
【自著を語る】『司法殺人ー「波崎事件」と冤罪を生む構造−』  根本行雄
  ようやく、『司法殺人』を出版できることになりました。副題は、「『波崎事件』と冤罪を生む構造」です。「波崎事件」はまったく物証がなく、目撃証人もなく、自白がないのにもかかわらず、有罪となり、死刑の判決を受けたという点において、日本の冤罪の歴史なかでは、とてもめずらしい事件です。しかし、この「波崎事件」も、日本の冤罪の歴史をみてきますと、例外的な特殊なケースではないということがわかってきます。日本の、冤罪を生み出しやすい、その構造とそのメカニズムが、この事件においても歴然としており、明々白々であることがわかるからです。(2009/03/01)








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