広告


menu
home
読者登録

団体購読のご案内
「編集委員会会員」を募集

Berita ID

パスワード

SSL


橋本勝21世紀風刺絵日記


記事検索




リンク記事


記事スタイル
コラム
みる・よむ・きく
インタビュー
解説
こぼれ話


特集
入管
国際
アジア
農と食
労働問題
欧州
核・原子力
憲法
文化
教育
人類の当面する基本問題
検証・メディア
中東
コラム
難民
普天間問題
みる・よむ・きく
イスラエル/パレスチナ
環境
反戦・平和
外国人労働者


提携・契約メディア
AIニュース
NNN
労働情報
司法
マニラ新聞
消費者リポート
TUP速報
プレシアン
亞洲週刊
ニュー・インターナショナリスト・ジャパン
じゃかるた新聞
Agence Global
Japan Focus
openDemocracy
Foreign Policy In Focus
星日報


Time Line
2024年05月08日
2024年05月07日
2024年05月05日
2024年05月04日
2024年05月03日
2024年05月02日
2024年05月01日
2024年04月30日
2024年04月29日
2024年04月28日



Search

詳細検索

検索語:(スペース区切り)
開始日: (省略可)
終了日: (省略可)



1519件



国際
「I can’t die ! 死んでも死にきれない」【西サハラ最新情報】
120  米NBC・TVのセス・マイヤーズ・トーク番組に出演した81才のバイデン米大統領は、77才の大統領選対抗馬トランプに向けて、「彼はだいたい私と同じくらいの年齢だが、自分の妻の名前も覚えていない」と、馬鹿にしました。 トランプは2月23日の「保守政治活動会議(CPAC)」での演説で妻のメラニアを「メルセデス」と呼んでいたそうです。 トランプは以前、バイデンを「無能」で「認知障害」のある人物と言ってましたが、バイデンのそうした要素は単に年齢から来るものだけではないそうです。 (2024/03/23)


国際
「危うしアンルワ(国連パレスチナ難民救済機関)」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「私はイスラエル側、、ガザ殲滅もさっさとやれ、、」と、3月5日のFOXニュース・インタヴューでトランプ前大統領は言いました。 トランプ前大統領の娘婿クシュナーはイスラエルのために働くユダヤ・アメリカ人でネタニヤフはオジサンのような存在です。 (2024/03/09)


国際
「号泣の訴え、パレスチナ国連大使」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  イスラエルによるパレスチナの占領に関し、国連総会から2022年に国際法に基づく意見を求められていたIJC国際司法裁判所が、やっと、2年間の放置の後、オランダ・ハーグ平和宮で審理を始めました。 審理は2月19日から26日まで続き、日本を含め55の国や国際機関などが意見を述べます。 (2024/02/24)


国際
「バイデンのろくでなし」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2月12日、バイデンがネタニヤフ・イスラエル首相を<ろくでなし>と罵りました(米NBC・TV)。 IJC国際司法裁判が「ジェノサイド(大虐殺)を止めろ」と、命じた1月26日以降もガザの住民と避難民を殺し続けるネタニヤフは、まさに<ろくでなし>です。 (2024/02/17)


国際
「ユダヤ人みんなが悪いわけじゃないが」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  イスラエル紙ハーレツが、2024年1月22日付けで、「さらなる調査班が、10月7日の音楽祭で360人の観客を銃殺した犯人はスラエル空軍だと、明らかにした。犯人だとされているハマスが、音楽祭があることを知らなかったことも、明白にした」と、報じました。 (2024/01/27)


国際
「南アに続く虐げられた人々」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120   2024年1月15日の米大統領共和党指名争いアイオワ州初戦で、トランプ前大統領が圧勝しました。<もしトラ>が<ほんトラ>になりそうです、、 (2024/01/20)


アジア
独裁者は孤立し疑心暗鬼に ミャンマー最前線からのレポート(2) DM生
 1/17のチン州からの現地報告につづき、反国軍勢力内部の矛盾、対立が現在どうなっているかを書き進めようとした。だがその前に、より重大な国軍内部の亀裂と対立の動きが表面化しつつあるのでそれをお伝えしたい。独裁者ミンアウンフライン総司令官は疑心暗鬼となり孤立してきた。(2024/01/20)


アジア
ミャンマー国軍の崩壊が始まった 現地最前線からのレポート(1) DM生
 筆者はこの程ミャンマーの西部山岳地帯を中心に延べ二千数百キロを移動し、各地で国軍が前線から敗退、戦線離脱、反軍勢力側に保護を求め、なかには国軍攻撃の戦闘員となっている兵士の存在も確認した。2021年2月1日にクーデターで権力の座に就いた国軍は、それから3年目にして崩壊しはじめている。(2024/01/17)


国際
「民族浄化、民族排除は凶悪国家犯罪」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  アメリカが幇助、というよりアメリカ主犯の、イスラエルによるパレスチナ人ジェノサイド(民族大虐殺)は、年が明けてもおさまらず、元旦も、イスラエルは156人のガザ市民を爆撃で殺しました。 2023年10月7日にガザ戦争が始まって1月5日までに、イスラエルは22,600人のガザ市民を殺しました。 2023年12月30日の記者会見でネタニヤフ・イスラエル軍事政権首相は殺害数を質され、「ハマスの出す数字は信用していない、、イスラエルは8,000人以上のハマス戦闘員を殺害した」と、嘯きました。  8,800人以上という数字は、イスラエルが殺した子供の数です。 (2024/01/06)


中東
ガザの病院は孤独な孤児で埋め尽くされている
 まもなく新年を迎える。ガザでは相変わらずイスラエルによる住民虐殺が、いまこの瞬間にも続いている。中東の衛星テレビ、aljazeera(アルジャジーラ)が、爆撃で破壊された病院と子どもたちの状況を伝えてくれた。(大野和興)(2023/12/31)


国際
「神は瓦礫の中」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「神様はどこ?」黒いアバーヤ(民族衣装)を灰塵まみれにされたガザの女性たちは、カメラに向かって叫びました。「神なんてどこにいるんだ?」と、ガザの老人も訴えました。 (2023/12/30)


国際
「これは植民地戦争だ」歴史学者ラシド 【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  パレスチナはイスラエルの植民地です。 西サハラはモロッコの植民地です。 (2023/12/23)


入管
入管法は廃止一択!市民が都内でデモ行進
120  11月26日、渋谷区内で“改悪”入管法の廃止を求めるデモ行進「STOP改悪入管法デモ」が市民有志によって取り組まれた。(藤ヶ谷魁)(2023/12/07)


中東
「二か国共存はパレスチナと西サハラに」【西サハラ最新情報」  平田伊都子
120  11月29日は、<パレスチナ人民連帯国際デー>です。 1947年のこの日11月29日に国連総会で、<パレスチナ分割決議181が採決されました。 この決議は、「パレスチナを分割して、ユダヤ人とパレスチナ人の二つの国家を建設し、聖地エルサレムは国際管理下におく」、というものでした。アラブ諸国は反対、ユダヤ人側とアメリカ・旧ソ連は賛成して、可決されました。 (2023/12/02)


中東
「ガザ休戦で西サハラ難民対応計画も再活動」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「2023年11月23日午前10時から4日間の戦闘休止」が、イスラエルとハマスの双方で、別々に発表されました。 「ハマス殲滅まで、戦争は続ける」と、断言したネタニヤフ・イスラエル首相は、休戦直前もガザ北部のインドネシア病院を戦車で包囲しました。 (2023/11/25)


中東
「ナチもビックリ、イスラエルの狂気と残虐」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「どうしてあんなに美しい愛する子供たちを殺すことができるの? おまえには心がまったくないのか?」と、ガス室に連行される一人の女性が通り過ぎるときにアウシュヴィッツ強制収容所のヘス所長に近づいてきて、幼い子供たちを助けて歩き続ける4人の子供たちを指さし、囁きました。 ヘスは、ドイツ・ナチ親衛隊将校です。 (2023/11/18)


中東
「人間の盾」とは何か イスラエルはその証拠を示していない
「人間の盾」―なぜイスラエルはガザでこの言葉を使うのか? (2023/11/13)


中東
「パレスチナ人は人間だ」【西サハラ最新情報】  平田伊都子」
120  2023年11月9日、ホワイトハウス報道官でもあるジョン・カービー戦略広報調整官は、「イスラエル軍が地上侵攻を強めるパレスチナ自治区ガザ北部で、住民避難のため1日4時間、戦闘を休止する」と、発表しました。 発表に先立ってネタニヤフ・イスラエル首相は「停戦はない」と明言し、バイデン米大統領も停戦を否定しました。 <住民避難>とは、<住民強制排除>のことです。 (2023/11/11)


人類の当面する基本問題
(54)人類は自滅の危機に瀕している (VI) 人為的人口削減 落合栄一郎
 地球上に人間の数が多くなりすぎたという一般的な風潮がある中で、その人間の数を減らすためには、ある種の人間たちは生存の意味がない、だからなんとかしてそういう人達を減らそうという思想がある。そうした意図的な人口削減が行われていることは既知ではある [1]。地球上の動物で唯一、自ら殺しあうという生物である人類は、様々な意味での戦争で殺し合いを繰り返して来た。しかし、現在のそれは、余計な人間は、殺してしまえという意識で、それを堂々と実効する雰囲気が蔓延している。それは国連の人道主義などは無視して、平気で行われている。原因は優生思想 (A)と宗教 (B)、そして権力掌握意識 (C)である。(2023/11/04)


中東
「即時停戦即時停戦即時停戦即時停戦即」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120 2023年10月23日の国連安保理ガザ戦争協議で、国連事務総長は<停戦>を訴えました。 (2023/11/04)


中東
空爆という大虐殺をやめろ!10.27イスラエル大使館前ダイ・イン
120  10月27日、パレスチナ自治区ガザ地区への空爆を繰り返すイスラエル政府を批判する抗議活動が駐日イスラエル大使館前で取り組まれた。(2023/10/31)


中東
ガザに対するイスラエルの攻撃で34人のジャーナリストが殺された
イスラエルのガザ攻撃で市民だけでなくジャーナリストの犠牲者も増大している。(大野和興)(2023/10/30)


中東
「少女の遺書・イスラエル産ホロコースト」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年10月17日夜、ガザにあるアル・アハリ・アングリカン・エピスコパル・バプテスト病院をイスラエル軍が猛爆しました。 500人以上の死者が出たと、通信社などが発表しましたが、夜が明けて瓦礫の下から続々と重傷者が救出され、さらに死亡者が増え、 (2023/10/21)


政治
作家アルンダティ・ロイがインドのファシズムにつき世界に警鐘を鳴らす 「欧米諸国は有色人種の独裁者については黙認する傾向がある。これはレイシズムと違うの?」
ルモンド紙のインタビューでインドの作家アルンダティ・ロイが、ナレンドラ・モディ首相とヒンドゥー至上主義団体RSSのファシズム的傾向に警鐘を鳴らした。そのファシズムとは、ヒンズー教至上主義であり、2億人にも上る国内のムスリムを収容所で殺しこそしなくても2級市民に格下げすることにあると言う。(2023/10/01)


みる・よむ・きく
フォルカー・シュレンドルフ監督『シャトーブリアンからの手紙』(2011年)
120 フォルカー・シュレンドルフ監督と言えば、ギュンター・グラスの小説を映画化した『ブリキの太鼓』(1979)でパルム・ドールを受賞したことで知られていましたが、その後、私は寡聞にしてシュレンドルフ監督作に出会う機会がありませんでした。ところが、私が見逃していたのですが、2011年に『シャトーブリアンからの手紙』という佳作を監督していました。私の見るところ、シュレンドルフ監督はまだ生きていたのか・・・どころではなく、『ブリキの太鼓』よりも優れた構成と演出だと思わされてうなりました。(2023/09/28)


国際
主を殺されたワグネル傭兵部隊:プーチン大統領とショイグ国防大臣への報復攻撃はあるのか?
ウクライナ政府の顧問であるアントン・ゲラシェンコ氏が、ツイッターで、モスクワ近郊で墜落死したワグネル傭兵部隊の首領たちの報復のためにプーチンとゲラシェンコ国防大臣への攻撃を誓っているとツイッターで語った。(2023/08/24)


みる・よむ・きく
タランティーノ監督『イングロリアス・バスターズ』は意外にまともな映画だった・・・
目には目を、と言わんばかりにナチの将校や兵士を捕まえてはバットで殴り殺したり、頭の皮をはいだり、額に鍵十字をナイフで刻んだり、とナチに恐怖を植えつけるべく編成されたユダヤ人8人の米軍特殊部隊の行動を描いた映画『イングロリアス・バスターズ』。私は日本での公開当時は、トンデモ映画の類かと思い、見そびれていた。実際に見てみると、当初思っていたような映画ではなかった。何よりも暴力シーンはそれほど多くなく、その間の駆け引きや準備などの心理描写が結構、正攻法で描かれているのである。(2023/08/03)


みる・よむ・きく
サム・メンデス監督『1917 命をかけた伝令』 全編ワンカットに見える驚異の戦争映画
「全編(ほぼ)1カットの戦争映画」ということで近年、映画界で話題を呼んだサム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』を見た。製作は2019年だから、私の想像では、この企画は第一次大戦(1914−1918)から100年という節目ということで進行したと思われる。実際、2014年から2018年にかけて第一次大戦を振り返る記事も欧州でしばしば出ていたと記憶する。1カットという売りだったが、実際には地下壕で黒味になった瞬間とか、爆発の瞬間などで、おそらくカットをつないだのではないか、と私は推察した。(2023/07/17)


コラム
「アパルトヘイトは合法だった」 皆、歴史の審判を受ける
120 フランスでは移民の子弟である17歳のナヘルという名前の若者が交通違反をし、その取締りにあたった警察官に射殺されるという事件がありました。警察官がこの若者を撃ち殺す必然性がなかったことが映像で広まり、全国的に大きな怒りを巻き起こし、その暴動から逮捕者数千人という事態となりました。そして、そんな最中に私は1枚のメッセージをSNSで目にしました。(2023/07/07)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(38)慢性的停電と軍の蛮行情報のなかで日常はつづく 西方浩実
120 3月13日。「おはよう。昨夜は電気きた?」。最近、朝の挨拶とともに、電力事情の共有をするのがお約束になっている。とにかく毎日、街中のあちこちで停電しまくっているからだ。もともと水力発電が主力のヤンゴンでは、乾季(11月〜5月)になると水不足のため、停電が多い。だがそれにしても、今年は異常だ。たとえば先週のある日、私の自宅のあるエリアでは、正午に停電してから深夜まで、電気が供給されていたのはわずか2時間半だった。(2023/06/30)


国際
ロシアで傭兵軍と正規軍の内戦が始まる
ロシアの傭兵グループWagnerがロシア政府に反逆し、ウクライナ東部に近いロシア南部で内戦が始まった。(2023/06/24)


国際
「国連C24脱植民地化特別委員会は西サハラを植民地指定!」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  6月12日から23日までニューヨーク国連本部で開催された国連C24脱植民地化特別委員会の年次総会で、国連が指定した西サハラを含む17の植民地地域が討議されました。 (2023/06/24)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(37)クーデターから一年目の沈黙 西方浩実
120 2022年2月1日。ヤンゴンは静かだった。半月ほど前からオンライン上で呼びかけられていた「サイレントストライキ」は、武力衝突が起きている国とは思えないような、とても平和な抵抗だった。(2023/06/23)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(36)PDFへの期待とうしろめたさの涙 西方浩実
120 1月26日。悪夢のクーデターから、もうすぐ1年。最近のミャンマーはどうですか、と聞かれると、言葉に詰まる。ヤンゴンは一見、すっかり元どおりだ。市場には色とりどりの野菜が並び、人々は冗談を言って笑い合っている。だけど一人ひとりの肩には、遠くから錘(おもり)を背負って歩いてきたかのように、疲労が蓄積している。同僚に、最近どう?と尋ねてみると「出口が見えない」と泣き笑いのような表情を浮かべた。(2023/06/19)


みる・よむ・きく
ナチ犯罪を振り返るドイツ映画『ヒトラー最期の12日間』(2004) 〜ブレヒトを越えた群像劇〜
120  名優のブルーノ・ガンツが1945年4月から5月にかけてのヒトラーを演じたドイツ映画『ヒトラー最期の12日間』(2004)は、昨年公開の『ヴァンゼー会議』と並んで、ナチスの歴史を正面から問う映画でした。『ヒトラー最期の12日間』は、その一部が切り取られて、しばしばツイッターで暴君のパロディに日本語の偽吹き出しがつけられて、当時の安倍首相への風刺として使われていたことを覚えています。まさに東からソ連の赤軍に、西から英米を軸とした連合軍に包囲され、首都防衛が不可能となりつつある頃でした。(2023/06/13)


米国
「ロバートがケネディ神話再現目指す」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「バイデン大統領(80才)の高齢をどう思う?」とCNNニュース ショウのマイケル・スマ―コニッシュが質問。 「私は、年令など問題にしていない」と、米大統領予備選挑戦者のロバート・ケネデイ・ジュニア(69才)の回答。 2023年4月末のことです。 その時のCNNによる民主党内支持率は、バイデン氏が62%でロバートは19%でした。 (2023/06/10)


入管
入管法改悪案 市民から抗議の声が上がる中で可決 入管行政の問題点多数噴出
120  入管法“改悪”案が、6月9日の参議院本会議で可決・成立した。本会議場で可決が決まると、参議院議員会館前で知らせを聞いた100人以上の市民からは、「強行採決するな」「認めないぞ」と抗議の声が上がった。今後、同法が施行されることで、難民申請手続中であっても、3回目以降の難民申請者が強制送還される可能性が出てくる。このような状況に、すでに3回難民申請を行っているロヒンギャのミョーチョーチョーさんは、「ミャンマーは軍人による独裁社会であるため、帰国したら軍に反対している民主活動家は、殺されるかもしれない。日本政府はそれがわかった上で、なぜこのようなことをするのか」と、悲痛な胸の内を語った。(岩本裕之)(2023/06/10)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(34)Freedom from Fear 西方浩実
120 12月11日。ヤンゴンの片隅で声を上げた若者たちが、軍に轢き殺された。逃げまどう若者に、冷酷なスピードで突っ込む軍の車。瞬間、音もなく転がる細い身体。友人から送られてきた動画を見ながら、えっ、うそ!と叫んだ。心臓が嫌な感じに波打った。吐き気がする。クーデター後、もう何百回この吐き気を味わっただろう。どうして・・・どうして、こんな惨いことができるのだ・・・。(2023/05/26)


検証・メディア
「捜査関係者」とはどういう人? 江戸川殺人事件にみる犯罪報道のゆがみ
 マスメディアは同じ過ちを何度繰り返せばわかるのか、テレビや新聞報道を見るたびにそんなことを考えている。江戸川殺人事件のことである。これまでの報道はほとんどが「捜査関係者に取材してわかった」ということで確証も物証もないまま捜査側のリークで容疑者が次第に犯人になるという経過をたどっている。その手法は過去のえん罪事件をそのままなぞっているように見える。えん罪事件は例外なく捜査当局のリークによる誘導にメディアが乗って作られてきた。この事件がえん罪であるかどうかは問わない。いえるのは、メディアが捜査側に誘導されて犯人を作るという行為が、何の反省もなく繰り返されているということだ。(大野和興)(2023/05/19)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(32)軍政打倒へPDFへの市民の密かな支援拡大 西方浩実
120 11月11日。「PDF(国民防衛隊)が、本格的にヤンゴンで動き始めたみたい」。そう聞いたのは、2週間ほど前のこと。一見落ち着きを取り戻していたヤンゴン市内で、爆発や銃撃がまた増え始めていた。(2023/05/18)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(31)軍政打倒へ「国民防衛隊」という希望 西方浩実
120 10月15日。D-day(戦闘開始)の宣言から1ヶ月以上がたった。ヤンゴンでの生活に、変わったところはない。いや、むしろ街には以前よりも活気が戻っている。急激なインフレ下にあっても、ショッピングモールは人で溢れているし、渋滞も増えた。ヤンゴン中心部の湖畔には、犬を散歩させる家族連れや、いちゃつくカップルの姿。(2023/05/09)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(30)民主派「国民統一政府」が戦闘開始を宣言 西方浩実
120 9月7日、朝8時半。「ついにD-dayがアナウンスされたぞ!」。同僚からのそんな電話で、寝ぼけていた頭が一気に覚めた。D-day、つまり戦闘開始の宣言。民主派勢力の国民統一政府(NUG)の副大統領が、軍への武力による反撃を宣言したのだ。電話を切り、そわそわとベランダに出て、外を眺める。いつもの花売りのおばちゃん。野菜を手に市場から帰ってくる、ご近所さん。のんびりと晴れた朝。(2023/05/05)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(29)「革命」への戦闘がはじまる 西方浩実
コロナが落ち着いてきたミャンマーに、火薬の匂いが漂っている。「もうすぐ、戦いが始まるよ」。地方に住む友人からそんな電話がきたのは、8月20日頃のこと。「その情報、どのくらい信憑性があるの?」と聞くと、彼は「本当だよ、僕たちはやるって信じてる」と明るい声で答えた。いつかじゃない、近い将来。それも、かなり近い将来だと思う。彼は力強く、そう繰り返した。(2023/04/30)


アジア
ミャンマー反政府デモ取材で射殺された長井健司氏のカメラが遺族に返還
 2007年9月の僧侶を中心とした民主化要求デモ(サフラン革命)の取材中に治安部隊により射殺されたジャーナリスト長井健司氏(当時50歳)が最期まで手にしていたビデオカメラが26日、16年ぶりに遺族に返還された。(2023/04/27)


人権/反差別/司法
21世紀の植民地主義 〜外国人研修生の苦難は明日の日本人の運命〜 その3
21世紀の植民地主義は、自国を植民地とする新植民地主義ではないかという仮説の3回目です。自民党が憲法から、国民主権や基本的人権を削除したがる理由というのは、それが「植民地の人間(支配される日本人)に対して」だからというのが一番、わかりやすいと思います。基本的人権が憲法から奪われた場合、労働基準法もまた奪われるものです。まさに、自国を植民地にする理由がここにあるので、こう考えてみると、多くの事象に理解が及ぶのではないかと思います。支配者のグループと、被支配者のグループの間で、いずれは大きな壁ができるはずです。現在も着々と目に見えない「壁」は建設されています。(2023/04/19)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(28)刑務所から反軍政の不屈の叫び 西方浩実
120 7月28日。カンカンカンカン…先週金曜日、昼ごはんを終えて眠気と闘っていると、とつぜん鍋を叩く音が聞こえてきた。びっくりして窓から顔を出すと、アパートの住民たちが何人か、ベランダで金物を叩いている。あれ、今日何か鍋叩きの呼びかけあったっけ?と、あわてて台所に金物を取りにいきながら、片手でFacebookをスクロールする。(2023/04/16)


アジア
【4/14開催予定】ミャンマー 緊急院内集会〈カンバル虐殺事件を国際社会・日本政府は黙って見ているのか?〉
 ミャンマー北西部ザガイン管区カンバル郡で11日、同国軍の大規模な空爆により多数の民間人が虐殺されたことを受け、有志の在日ミャンマー人や日本人支援者らは14日、参議院議員会館内で緊急院内集会〈カンバル虐殺事件を国際社会・日本政府は黙って見ているのか?〉を開催する予定。(藤ヶ谷魁)(2023/04/13)


みる・よむ・きく
真野倫平著『アルベール・ロンドル〜闘うリポーターの肖像〜』(水声社)
120 真野倫平著『アルベール・ロンドル〜闘うリポーターの肖像〜』(水声社)は今、メディアをめぐって議論が起きている日本で読まれてほしいタイムリーな企画だ。本書はフランスのジャーナリスト、アルベール・ロンドル(1884−1932)の伝記である。日本ではあまり知られていない名前だが、フランス語圏ではよく知られたジャーナリストで、「アルベール・ロンドル賞」と言えば、その年に最も優れたグラン・ルポルタージュを書いた記者に与えられる登竜門的な賞だという。ジャーナリズム版のゴンクール賞とか、フランス語圏版のピューリッツァ賞という評価まであるようだ。(2023/04/12)


人権/反差別/司法
「権力に対抗する武器はデモ?スト?ハンスト?」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  世界中で、普通の人々が、権力に対抗して声を上げています。 イスラエル強権政府に対して、パレスチナの人々は声を上げっぱなしですが、それに輪唱して、イスラエルの人々までもが反政府の声を上げました。 そして、あの強硬派ネタニヤフ首相を退却させました。(2023/04/01)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(24)軍の支配とコロナ禍、二重苦にあえぐ国民 西方浩実 
120 7月18日。薬局には早朝から人々が列をなし、窓の外からは救急車のサイレンが聞こえる。職場では、朝のオンラインミーティングの参加者が少しずつ減っていく。今日はあの人が熱を出した。今日はあの人のお父さんが亡くなった。そんな感じで、一週間が終わるころには、参加者はいつもの半分になっていた。(2023/03/27)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(20)国軍が村を焼きつくす 西方浩実
120 6月19日。最近ミャンマーで、色々なものが燃やされている。1週間ほど前には、軍の攻撃を逃れてジャングルで暮らす避難民への支援物資が、軍によって燃やされた。Facebookで拡散される画像には、黒い灰になったお米や薬の残骸。3日前には、ミャンマー中央部の乾燥地帯にあるキンマ村が焼き尽くされた。焼け跡に座り込んで号泣する人たちの動画。柵の中で黒焦げになった家畜の写真。(2023/03/11)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(18)CDMから武装組織へ合流する若者も 西方浩実
120 「ミャンマーは内戦状態なの?」と聞かれることがある。私がヤンゴンで見ている答えは、NOだ。内戦どころか、銃声さえ聞かない。戦車も見ない。抑圧下で静かに暮らしている。ただ、街から軍の姿が消えることはない。(2023/03/04)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(17)チラシ一枚で若者が捕まる国 西方浩実
120 「さっき仲間が捕まってしまった・・・。以前あなたに紹介したあの子も、捕まりました」。4月14日、ヤンゴンに住む友人からの電話に、思わず息を飲む。軍の目をかいくぐって、抗議活動を続けてきた女子大生たち。主要なメンバーは自宅を離れ、身を隠しながら活動を続けていた。捕まらないように、警戒していたはずだった。(2023/02/28)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(16)「あなたの自由を私たちの自由のために使って!」 西方浩実
120 「あなた方のフィードから、ミャンマーはゆっくりと消えていきます。インターネットの完全遮断は時間の問題でしょう・・・。どうか、ミャンマーのために声を上げることを、やめないでください」(注1)4月3日、1日8時間のインターネット遮断が始まって、約50日。モバイルインターネットが使えなくなって、約20日。もう十分に不便なのだけれど、昨日からさらに、一部のWi-fiが遮断された。(2023/02/24)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(15)人間としての自由だけは奪えない 西方浩実
120 3月20日。先日、CDM(市民不服従運動)に参加した公務員たちを支援している大学生と話す機会があった。線の細い、優しそうな青年で、柔らかな口調で英語を話す。彼はデモに参加するかたわら、公務員宿舎から追い出されてしまった公務員を、仲間と一緒に何十世帯もサポートしているのだという。安い部屋を探して大家さんと交渉したり、食料を届けたり、わずかながら金銭的なサポートもしているそうだ。(2023/02/21)


人権/反差別/司法
「LGBT万歳!」  【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「見るのもいや!」と、元総理秘書官荒井さんが同性愛者のことを言いました。 筆者は全然いやじゃないです!! (2023/02/19)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(13)エスカレートする軍の残虐行為 西方浩実
120 しかし翌日3月10日の夜も、再び落ち着かない夜となった。今度はサンチャウンというヤンゴン市内の地区で、日中にデモをやっていた何百人もが警察に包囲されてしまったのだ。デモ隊はかなり広い範囲に散らばっていたようだが、地区の外に抜ける路地を警官隊にすべて固められ、罠にはまった状態になってしまった。(2023/02/15)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(12)バリケードを越えての帰宅 西方浩実
120 3月3日、ミャンマー軍や警察の残虐行為により、心が一度死んだ。でも、そんな私を再び笑顔にしてくれたのも、やっぱりミャンマーの人だった。あの日の翌日、地方に住む友人は、電話でこんな報告をしてくれた。「今日は警察がきたらすぐに逃げられるように、バイクでデモをやったんだ。誰も傷つかなかったから、安心して。」(2023/02/12)


国際
ハイチで武装集団による学校強盗が激増
 ハイチで治安の悪化や不安が広がる中、学校を狙った強盗団が急増している。ユンセフ(国連児童基金)は2月10日、この1年でこれまでの9倍に増えていると発表した。武装集団は学校を襲い、ノートパソコンやコピー機など機材の他、コメやパン生地など給食の食材なども略奪、場合によっては放火や子どもを殺したりもしている。10日、NNNが伝えた。(大野和興)(2023/02/10)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(11)「恐怖からの自由」(アウンサンスーチー)を胸に 西方浩実
120 2月28日は、ヤンゴンだけでなく、ミャンマー中で同じようなことが起きていた。電話をかけてきた地方在住の友人は、悔しさを訴えるように、上ずった声で言った。「警察と兵士は、非暴力のデモ隊にいきなり催涙弾を撃ったんだ。撃つぞ、なんて一言も言わなかった!」(2023/02/09)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(10)ヤンゴンの平和は終わった 西方浩実
120 2月25日。ヤンゴンの平和は終わった。ヤンゴン中心部のスーレーパゴダ周辺には、朝から「軍支持者」たちが集った。軍の支持者なんて本当にいるのか、と驚く私に、友人は「まぁね。軍人の家族や親類縁者、あとは軍に味方することで利益を得ている人たちだよ。でも今日集まっている人たちの多くは、軍に買収された貧しい人だ」と説明する。参加者には5000チャット(約380円)が支払われているのだという。「日雇い労働だよ。いつもの軍のやり方だ」と友人はため息をつく。(2023/02/07)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(9)「2222」ゼネスト、全国の経済活動が停止 西方浩美
120 クーデター後、3週目。あからさまに街に姿を見せはじめた軍や戦車の前で、必死の非暴力デモが続いていた。ところが2月16日、火曜日。市民の運動は、勢いをなくしたように見えた。いつもなら朝9時すぎから響いてくるデモの音楽や掛け声が、お昼前になっても、なかなか聞こえてこない。インターネットのライブ配信には、もはや見慣れたデモの映像が延々と流れている。ヤバイ、みんな疲れてきたかな・・・。(2023/02/04)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(8)Z世代が優しい抗議行動の前面に 西方浩実
120 昼間の抗議運動は、2月9日の銃撃後も、ますますピースフルに続いている。武装した警官隊や放水車は今日もデモ隊に睨みを効かせているが、物理的な弾圧はせずに様子を見ているようだ。人々は恐怖に屈することなく、シュプレヒコールを繰り返し、3本指を突き上げて歌を歌っている。友人たちは「さすがに疲れてきたよ」と笑いながら、今日も炎天下の中、出かけていく。(2023/02/01)


アフリカ
「初の西サハラ民主的大統領選挙」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年1月13日に始まった<第16回ポリサリオ戦線会議>が、閉会予定の1月17日になっても終わらず、48時間の延長になりました。 これまでに参加した時も、1日、2日の延長は当たり前だったので、気に留めませんでした。 が、さらに72時間の延長が発表された時、もめたのかな?と、いささか気になりました。(2023/01/29)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(1)「2023年、われわれの勝利をここミャンマーで祝おう!」 西方浩実 
120  ミャンマーの軍事クーデターからまもなく2年。民主主義の回復をめざして非暴力の「不服従運動」に立ち上がった広範な市民の闘いは、軍の残忍な弾圧によって封じ込められたかに見える。だが人びとは希望を失っていない。多くの若者が「夜明け」を信じて、今も国軍との武装闘争に身を投じている。2022年の大晦日の夜、日本で紅白歌合戦を見てい私に、ミャンマーの友人からメッセージが届いた。「2023年、われわれの勝利をここミャンマーで、ともに祝おう!」。クーデター後の日々が、一瞬にして蘇る。当時、国際協力団体の職員としてヤンゴンに駐在していた私は、軍事独裁の理不尽さに打ちひしがれながらも、決して諦めることを知らないミャンマーの人々の前向きさに、いつも励まされていたのだ。(2023/01/08)


国際
ブレジンスキー昇天直前の大変身(心)――嫌露反露から米中露欧大々連立構想へ――岩田昌征(いわたまさゆき):千葉大学名誉教授
ある研究会で面識を得たK.W氏からブレジンスキーの思想的大変身を教えられた。K.W氏は、国際政治情勢の専門家成澤宗男がISF独立言論フォーラム電子面で7月13日に発表した論文で知る事を得たと言う。私=岩田は、成澤宗男が紹介するブレジンスキー論文 Toward a Global Realignment、「地球規模再編に向けて」をISF電子面(7月13日論文、注9)で一読してみた。「ロシアを追い詰める意図についてブレがない。」と言う私旧稿のブレジンスキー解釈は、彼が死(2017年)の一年余前(2016年)にThe American Interest に発表した上記論文以前では妥当する。ところが、この論文においてブレジンスキーは、ブレるどころではなく、それ以上の大変態をとげていた。あのロシア大嫌いのカール・マルクスが晩年、ロシア的共同体を肯定評価するようになった故事に匹敵するか、それ以上の転換である。(2022/12/06)


国際
少女殺人事件にフランス極右が追悼・反移民集会 その2 
昨日、ローラという12歳のフランス人少女がアルジェリア人で不法滞在中の24歳の女性にレイプされ、惨殺された事件の波紋を紹介しました。大統領選に出馬した極右論客のエリック・ゼムールらが追悼集会を呼びかけ、各地で集会が持たれました。中には日本の在特会的な言葉を発して、夜の通りを練り歩くシーンもSNSに上がっていました。以下の「ヴァレール・アクチュエル+」というYouTubeチャンネルは、極右・ナショナリストの雑誌ヴァレール・アクチュエルの動画配信サイトで、先日、パリのダンフェール・ロシェローというライオンの彫刻のある広場でのローラ追悼・反移民集会の模様をUPしていました。(2022/10/30)


国際
「ダーティーボム・汚い爆弾」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  <ダーティーボム・汚い爆弾>という言葉が、当節、出回ってます。 「ウクライナがダーティーボムを使おうとしている」と、ロシアが非公開の安保理に訴えてから、俄然、<ダーティーボム>なる単語が拡散しました。 <ダーティーボムDirty Bomb 汚い爆弾>は新しい言葉ではありません。 <広島の原爆>も<原発>も<ダーティーボム>の類です。(2022/10/29)


欧州
少女殺人事件に、フランス極右が各地で追悼・反移民集会
フランスでローラという名の12歳の少女がレイプされ、10月15日に惨殺されて発見されました。容疑者がアルジェリア人であったことから、極右勢力が各地で反移民集会を行い、盛り上がりを見せています。以下の動画はパリのダンフェール・ロシェローという広場での極右論客のエリック・ゼムールのもとに集まった集会です。(2022/10/29)


中東
米PBS フロントライン が追ったサウジの皇太子MBS~The Crown Prince of Saudi Arabia (full documentary)
今年、ロシアへの経済制裁の関係でエネルギー価格が高騰したため、エネルギー価格を安定させるべく、今年7月にバイデン大統領がサウジアラビアを訪問しました。その際、皇太子のモハマド・ビン・サルマン(通称MBS)とグータッチをした瞬間がメディアで全世界に拡散されました。MBSは2018年にトルコのサウジアラビア総領事館内でジャーナリストのジャマル・カショーギ記者が殺された事件の黒幕と指弾されていた人物で、人権外交を旨とするはずのバイデン大統領自身も非難していました。バイデン大統領は現地で記者団から厳しい質問を浴びせられ、「MBSと対談するために来たのではない」と答えました。(2022/10/28)


中東
【AIニュース】イラン:残虐なデモ鎮圧で子ども23人以上が犠牲に
 イランで22歳のマフサ・アミニさんが拘束中に死亡したことに端を発したデモで、9月20日から9月30日までに少なくとも子ども23人が治安部隊に殺害されたことが国際人権団体アムネスティの調査でわかった。アムネスティは、亡くなった23人の名前と死亡状況を調べて発表した。犠牲者の内訳は、11歳から17歳の少年20人と少女3人だった。ほとんどの少年は実弾を受けて、4人は殴打されて亡くなった、拡大するデモに対する弾圧の容赦ない姿勢を浮き彫りした。抗議デモは、多くの市民が呼ぶ「イスラム共和国体制に対する大規模蜂起」に発展していた。アムネスティ国際ニュースが伝えるその実態をお伝えする。(大野和興)(2022/10/25)


コラム
2015年の安保法制は民主主義に仕掛けられたダイナマイト 1日も早く廃棄に
法制度と民衆のパワーの力関係は時と場所で変化し得るものですが、今日の日本の特徴は民衆のパワーがなくなっていることに尽きます。そのため、ちょっとした法律の変更がテコの効果によって最大限のパワーを生むことにつながる時代です。安倍元首相が殺された翌日のメジャー新聞5紙の一致した見出しを見た時、2015年の安保法制は、1933年のナチスの全権委任法と同じ効力を持つことに気がつきました。(2022/10/19)


国際
「ウクライナの運命を決めるアメリカ中間選挙」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  <Hi Itsuko(ハイ、イツコ) 献金お願い>とのメールが、このところ頻繁にオバマから入ってきます。 (2022/10/16)


検証・メディア
マスコミ各社へのお願い3点  読者との信頼関係修復のために
何年も前から繰り返してきたことですが、新聞・TV報道各社に早急に明らかにしてほしい事柄は以下です。1)過去10年ほどの間に政府から広告費などの支援を受けたのかどうか。受けたとしたらその金額はいくらで、どのような形だったのか。(2022/10/16)


国際
「国連安保理の拒否権は誰のもの?」 【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2022年9月30日、ロシアのプーチン大統領がクレムリンで、ウクライナの4州をロシアに併合すると宣言しました。 国連安保理ではロシア併合に対する非難決議が採択されましたが、ロシアの拒否権で否決されました。 拒否権は英米中露仏の5常任理事国だけがが持つ特権で、そのうち一か国の反対票で提案はパーになります。 ロシアの拒否権を非難するバイデン・アメリカ大統領は、イスラエル非難決議の全てにアメリカが拒否権を乱発してきたことを、お忘れのようです。(2022/10/02)


検証・メディア
コンテンツとストラクチャーの違い  報道のストラクチャーの民主化こそが重要
 今、TVでは日本テレビやTBSが旧統一教会をめぐって優れた報道をしており、素晴らしいことだと思います。これを否定するつもりはないのです。ただ、ここで指摘したいのはメディアではコンテンツとストラクチャーの違いを無視することができません。すなわち、コンテンツとは具体的な取材メニュー、番組、テーマといった例えていえば皿に盛る具体的な中身、料理です。今、それらの放送局ではこれが充実してきたことを意味します。(2022/08/28)


みる・よむ・きく
タル・ブリュットマン&クリストフ・タリコヌ著「ショアの100話」〜ショア研究の最前線〜
今年白水社から刊行された「ショアの100話」(タル・ブリュットマン&クリストフ・タリコヌ著)は、ショア=ナチスによるユダヤ人虐殺に関する事実と研究のキャッチアップができる本で、しかもテーマにあわせて簡潔に記されているので、どこから読んでもいい形になっています。これを読んで、まだまだ知らない事実がたくさんあるんだなあ、と感じました。(2022/08/20)


アジア
安易に日中戦争を始めれば再び食糧危機が襲う 〜 第三次日中戦争前夜の予感〜
岸田首相を含め、最近の与党や準与党勢力は、中国との戦争に対する備えを強調しています。旧統一教会と懇意だった故・安倍首相が2015年に力づくで制定した有事法制は、麻生副首相の言葉を思い返せば、憲法を改正しないままに時限的な特別法を制定するだけでワイマール憲法を中止してしまったナチスのやり方から十分に学んだと思われます。安倍元首相が暗殺された翌朝の7月9日の主要新聞紙面の同一の見出しも、表現の自由という日本国憲法が保障した重要な価値が、かつての高市総務大臣による選挙中の「公平な報道」という恫喝よりも、むしろ有事法制によって骨抜きにされ、実質的に表現の自由が失われたのだ、ということの証左に私には思えてなりません。戦時中と同様に、ずるずると誰一人責任を取らないまま、同じ深みにはまろうとしているかのようです。(2022/08/16)


政治
NHKは岩田明子解説委員が統一教会に関係していなかったかどうかの確認をすべき
報道は国民の生命・安全・暮らしの根幹を左右するものであり、NHKは公共放送として、重大な使命を帯びているはずです。NHKで安倍元総理の報道を多数行ってきた岩田明子解説委員〜先月退職〜が旧統一教会に関係していなかったかどうかを確認して、国民に提示することはNHKの第一の任務でしょう。(2022/08/15)


検証・メディア
7月9日の朝刊見出しの一致ぶりについての検証は終わっていない 〜有事・選挙とメディア〜
参院選挙投票日の2日前に起きた安倍首相の暗殺事件、その翌日、すなわち投票前日の朝刊の大新聞の紙面は横並びの見出しで、「旧統一教会」という名前はありませんでした。このことは、重要なことだと思いますので、これを忘却せず、必ず検証してほしいと思っています。このことが今後の「選挙運動期間中」の報道の基準を作ると考えるからです。もし、そこを不問にしてしまったなら、選挙運動期間中の報道は限りなく委縮し、民主主義にとって取り返しのつかない大きなダメージになる歴史的な契機だろうと思えるのです。(2022/08/03)


政治
安倍元首相の国葬は「憲法上さまざまな疑義」 市民団体が「反対」声明を岸田首相に送付
 共同通信社が7月30、31両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍晋三元首相の国葬に「反対」「どちらかといえば反対」が計53.3%を占め、「賛成」「どちらかといえば賛成」の計45.1%を上回った。具体的な反対意見の一例として、「子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会」(略称「子どもと法・21」などの市民団体が、同31日に岸田首相と各政党に送った声明を紹介する。(2022/08/02)


国際
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と米仏首脳の蜜月 
7月15日、バイデン大統領がサウジアラビアを訪問してカショーギ記者殺しの黒幕で名高いムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した。これについては、インターネットの世界で非難がごうごうと出た。どんな経済的な狙いがあろうとも、人権外交にこだわっているはずのバイデン大統領の二重基準がわかりやすく世界に映し出された格好となったからだ。(2022/07/31)


アジア
ミャンマー、死刑執行をのり越えて 「私は夫を誇りに思います」 野上俊明
120  7月25日、政権が支配するメディアは、4人の民主化運動家が処刑されたと発表した。これは、ミャンマーで数十年ぶりの官憲による処刑である。犠牲者のひとりが、ヒップホップのパイオニアから国民民主連盟の国会議員になった41歳のコ・ピョザヤトゥだった。この死刑執行は、ミャンマー国民を驚かせ、怒りと悲しみのどん底に突き落とした。このニュースが流れた日、Frontier Myanmarはコ・ピョーザヤトゥの妻マ・ターズインニュンアウンに、彼の死、彼の人生、そしてこれが革命にとって何を意味するのかについて話を訊いた。以下、記事全文の翻訳である。(2022/07/31)


検証・メディア
表現の自由とネットメディア 統一教会をめぐる投票日前の報道をきっかけに
安倍首相が暗殺された翌日の朝刊は各紙ともまったく同じ見出し「安倍元首相 撃たれ死亡」というもので、ネット世界では多くの人が大手5紙を並べて、その異様さを見える化していました。これを見たら、報道の自由はもはやこの国になくなったのだなと多くの人は思うに違いありません。しかも、宗教団体という言葉はあっても統一教会という具体名は伏せられていました。これもまた異常な事態でした。(2022/07/19)


中東
「バイデン人権政権?イスラエルとサウジへ」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  イスラエル国籍を持つエマヌエル駐日米大使と手を携えて弔問書簡を内閣総理大臣に届けつつ、ユダヤ系アメリカ人のブリンケン国務長官は、バイデン米大統領の旅行打ち合わせをしました。 7月9日、バイデン人権大統領はワシントンポストに「人権問題で批判してきたサウジアラビアに頭を下げるのは原油増産のため」と、言い訳寄稿をしました。 バイデン人権大統領は、「ワシントンポスト・コラムニストだったカショギ記者の斬首は(2018年10月2日)サウジ皇太子が命じた」として、サウジの非人権的体制を非難してきました。 (2022/07/17)


コラム
安倍晋三が殺されたことに関連して思ったこと 大野和興
 安倍晋三が殺されました。横で連れが、「右傾化が一挙に来るよ、といっています。ぼくは芥川龍之介が自殺に際して書いた「ただぼんやりとした不安」という言葉を思い出しています。今回の参院選を選挙公報を見たとき、カルトと宗教と何となく右翼、同じく何となく左翼、保守という名の極右、等々がならぶ誌面で感じた「いやな感じ」とも重なります。これは一体何なんだ。(2022/07/08)


アフリカ
「アフリカ移民を虐殺するモロッコとスペイン」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年6月24日、モロッコから国境フェンスを越えてスペインの飛び地領土メリリャ市に入ろうとしたアフリカ黒人移民に向け、モロッコ警備隊が催涙弾と鉄棒で虐殺しました。 国連は6月27日に死者約23人重傷者多数としていましたが、現地ニュースソースは死者37人を数えさらに増えると、伝えています。 (2022/07/03)


国際
「大巡礼解禁、人蠢く】【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  コロナが止めていたサウジアラビア・メッカへの大巡礼が、2年ぶりに解禁されました。 (2022/06/26)


国際
地中海ゲーム(通称・地中海オリンピック)【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  「 第19回地中海ゲーム(通称・地中海オリンピック)を、2022年6月25日から7月6日までアルジェリアのオランで開催」と、アルジェリアが2022年6月始めに正式発表しました。 日本では、殆どマークされませんでした。 スポーツネタだったら何でも飛びつく日本なのに?  答えは簡単です。 日本は地中海沿岸国ではないし、日本人が参加しないからだそうです。 しかも、地中海ゲームに「オリンピック」という呼称は禁じられていて、ブランド好きな日本人の虚栄心を満足できないからだそうです。(2022/06/19)


国際
「停戦」 【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  イエメン戦争の停戦がさらに2ケ月延長されたと報道された時、「やった〜!」と心から万歳三唱!  ウクライナ戦争停戦を巡る取引に些かウンザリしていた庶民にとって、爽やかな朗報でした。 やればできる、戦争を始めたのは人間です。 その人間に、その張本人に、戦争を止められないわけがない、、 <停戦>、早くお願いします!!(2022/06/12)


国際
「誰かが嘘をついてる―ゼレンスキー」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  ゼレンスキー閣下は、ウクライナ戦争直前の2022年2月19日に、ドイツのミュンヘンで開かれた<安全保障に関する定例国際会議>に出席し、その後の対談で、「誰かが嘘をついている」と、文句を付けました。 が、誰が嘘つきか明らかにしないまま、ウクライナ戦争に突入していきました。 以降、ゼレンスキー閣下は殆ど連日、戦況スピーチをし、ついにロシア大統領を極悪人に仕立て上げました。 ウクライナ検事総長は15,000人のロシア人に戦犯のレッテルを貼りました。 バイデンが操るヘイトクライムは、ロシア人も悪者にしてしまいました。 トバッチリを喰らったロシア人の西サハラ国連担当高官は、セクハラ報道を流されました。 (2022/06/05)


中東
「パレスチナ人記者射殺で中東紛争再燃」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年5月11日の朝、イスラエル占領地・パレスチナ西岸北部の町・ジェニンで、シリン・アブアークレ・パレスチナ人記者がイスラエル軍によって射殺されました。彼女はアルジャジーラTVの有名なレポーターで、この朝は、ジェニンにあるパレスチナ難民キャンプを取材中でした。プレスと書かれた防弾チョッキを着ていたのですが、イスラエル狙撃兵に狙い撃ちされました。(2022/05/15)


反戦・平和
ロシアでの戦勝記念日に合わせ 日本の市民団体がロシア大使館前で抗議
120  ロシアでは9日、ナチスドイツへの勝利を祝う記念式典や軍事パレードが開催された。プーチン大統領は式典の場で「戦争宣言」こそしなかったものの、隣国ウクライナに対する軍事侵攻の正当性を改めて強調した。こうした中、日本の市民団体「武器取引反対ネットワーク〈NATAT〉」は同日、ロシア大使館周辺で抗議行動(プーチンの「戦勝記念日」血のパレードに抗議する!5.9ロシア大使館前ブラックスタンディング&死者の行進)を実施し、「プーチンは侵略をやめろ!」などと声を上げた。(藤ヶ谷魁)(2022/05/10)


欧州
メルケル首相以後、増大してきたドイツの兵器輸出額 2012年のサウジアラビア向けの兵器輸出の突出は何に使われたのか?
ナチスドイツの歴史に対する反省から兵器輸出に慎重であったはずのドイツは、メルケル首相時代から積極的な武器商人への道を歩み出した。これはドイツ経済が軍産複合体と深くつながってしまったことを意味している。ドイツの公共放送DWが近年のドイツのサウジアラビアへの兵器輸出額をグラフに示している。(2022/04/28)


国際
【AIニュース】ウクライナ:数々の証言が示すロシア軍の市民殺害と戦争犯罪
 国際人権団体アムネスティはウクライナにおけるロシア軍の戦争犯罪について、現地に入り調査を続けている。アムネスティ国際ニュース(AIニュース)が伝える現地の状況をお伝えする。同ニュースによると、アムネスティの危機対応調査員は、キーウ近郊の街や村に住む20人以上の住民から話を聞いた。全員が、ロシア軍による市民への脅し、暴力、殺人などを繰り返し訴えた。幾人かは、こうした行為の目撃者でもある。そのほか、アムネスティはこれまでに、ハルキウと北東部スームィ州で無差別攻撃により市民が殺害された証拠を入手し、またチェルニヒウで食べ物を求めて列に並ぶ市民が空爆を受けて死亡したことを確認した。ハルキウ、イジューム、マリウポリではロシア軍に包囲されて暮らす市民から証拠を収集している。(大野和興)(2022/04/15)


反戦・平和
戦争放棄を再構築するために(下)戦時に戦争を放棄する 小倉利丸
(本文から)人々の大半は、ロシアの侵略を否定し容認しない立場をとっているとしても、だからといって武器をとって抵抗するという道は選択していない。むしろ多くの人々は、戦場から避難することを選択している。難民となり過酷な将来が運命づけられるとしても戦争に命をかけるという選択をしていない。ウクライナ政府は、成人男性の出国を認めていないために、止むを得ず国内に留まり、直接間接に自衛のための戦争に関与することを余儀なくされている多くの人々がいる。もし、出国停止措置がとられていなければ、もっと多くの男性たちもまた国外に避難することを選択したに違いない。私は戦争に背を向ける彼らの行動にポジティブな意味を見出すことが必要だと考えている。戦争放棄の具体的な行動の核心にあるのは、この戦場からの逃避行動だからだ。戦争放棄とは戦争から逃げることに積極的な意味を与えることにある。(2022/04/13)


核・原子力
【西サハラ最新情報】「地震、原発事故炉、原発再開、原発乱造」 平田伊都子
120  「2022年3月16日午後11時36分頃、宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測する地震がありました。この地震で気象庁は、宮城県と福島県の沿岸に津波注意報を発表しましたが、17日午前5時に解除しました。宮城県で2人、福島県で1人のあわせて3人が亡くなり、あわせて174人がけがをしました」と、NHK が速報を流しました。 (2022/03/20)


難民
どうなる入管法改悪法案!? 指宿昭一弁護士に聞いてみた
120  昨年3月6日にスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管で亡くなってから、あと一月ほどで一年が経過する。この一年の間にウィシュマさん事件の真相を究明するべく、多くの市民が声を上げ、入管行政の在り方に疑問を投げ掛けてきた。昨年5月に入管法改正案が事実上の廃案に追い込まれた背景には、こうした市民の声があったし、多くのメディアが取り上げたことで、入管行政の闇が広く知られるきっかけにもなっている。ウィシュマさんの遺族代理人弁護士として入管問題の改善に取り組む指宿昭一弁護士に、入管行政の問題点と今後の取り組みなどについて尋ねた。(岩本裕之)(2022/02/04)


アジア
ミャンマー民主化とともに「もうひとつの日本」へ 広がる両国市民の連帯
 ミャンマーの国軍クーデターから2月1日で一年になる。民主主義の回復をもとめる広範な市民の非暴力「不服従運動」への国軍の弾圧は残虐さを増すばかりで、これに対抗する民主派武装組織と国軍との戦闘も激化している。この間、欧米諸国はミャンマー国民の側に立つ姿勢を明確にしているのに対して、日本政府はいまだに曖昧な態度をとりつづけている。それはなぜなのかを問うとともに、私たち市民のミャンマー民主化支援のあり方を考えてみたい。(永井浩)(2022/01/30)


国際
【西サハラ最新情報】  「期待!デ・ミストラ国連西サハラ事務総長個人特使!!」  平田伊都子
120  2020年1月17日、国連定例記者会見でステファン報道官が、「取り急ぎ、我らが友人、スタファン・デ・ミストラの近況をお報せする。彼は、ラバトでモロッコ高官に、チンドゥフのラボニでポリサリオ戦線高官に会った。今日はヌアクショットだ。そこでモーリタニアの高官に会う」と、報告しました。 (2022/01/23)


【西サハラ最新情報】  「パレスチナと西サハラの民族自決権」  平田伊都子 
120  「今日は<民族自決の日>だが、パレスチナ人と西サハラ人にはない。事務総長の見解は?」と、2022年1月5日の国連事務総長定例記者会見で、アブドル・ハミド・パレスチナ人記者が、問い質しました。 「我々が言い続けてきたように、この問題に関する見解はかわらない。世界の人々は民族自決権を有している。それは、全ての人々に適応される権利だ」と、ステファン国連事務総長報道官が国連ボスの見解を代弁しました。 (2022/01/10)


検証・メディア
映画監督ロマン・ポランスキーにレイプされた少女の現在 〜30数年前に見たNHKのポランスキー監督の特集番組〜
映画監督のロマン・ポランスキーと言えば、私が学生時代にファンだった映画監督で、「テス」や「吸血鬼」、「ローズマリーの赤ちゃん」、「チャイナタウン」など数々の傑作を連打していました。さらに、ユダヤ系だったため両親がアウシュビッツで殺されたという彼の痛ましい少年時代や女優だった妻のシャロン・テートが子供を身ごもったまま、チャールズ・マンソンという男とその仲間たちに惨殺されたといった悲劇的なエピソードも聞いていました。彼の自伝も原書で読んだことがありました。(2021/12/30)


橋本勝21世紀風刺画日記
372回 死神となって死の踊りをするのは誰でしょう
120 改憲たくらむ岸田さん 自民党の総裁になりました そして改憲へと突き進む(2021/12/05)


検証・メディア
人民新聞やウィキリークスへの言論弾圧は、マスメディアにとって「言及してはいけない」事実  Bark at Illusions
 今年のノーベル平和賞は、フィリピンの調査報道サイト・ラップラー共同創設者のマリア・レッサ氏と、ロシアの独立系新聞・ノーバヤ・ガゼータ編集長のドミトリー・ムラトフ氏が受賞することに決まった。それぞれの国における「表現の自由のための勇敢な戦い」が授賞理由で、2人は「民主主義と報道の自由がますます不利な状況に直面している世界」で報道の自由の「理想」のために闘っている「全てのジャーナリストの代表」なのだという。(2021/10/27)


アフリカ
【西サハラ最新情報】   「1961年10月17日、パリ」  平田伊都子
120  今から60年前の1961年10月17日、フランスは花の都パリを流れるセーヌ川に、投下される水音が1,000発以上響き渡りました。 投下物は人間でした。 河岸に這い上がってきた人々は一様に殴打の痕も生々しく血まみれでした。 腹をパンパンにした溺死者も多数浮かんできました。 一体、この日、パリで何が起こったのでしょうか?(2021/10/20)


国際
【アフガニスタンで何が?2002ー2006回想◆杤嗣韻鯏┐鵬鵑靴紳丱謄軅鐐茵|山博史
120  タリバーンが政権に復帰しタリバーンに注目が集まっていますが、アフガニスタンの地方で米軍や中央政府に対峙していたのはタリバーンだけではありません。一括りにタリバーンといっても、定住タリバーンと旅人タリバーンとでは地域の人間には明らかに違います。また地方の軍閥もタリバーンと抗争したり手をつないだりして反米・反政府勢力の裾野を広げています。今日は定住タリバーンと旅人タリバーンの話と地方の軍閥の話をします。今日も少し長いので時間がある時にでも読んでいただければと思います。(2021/09/21)


反戦・平和
混迷を深めるアフガニスタン 市民団体が声明を発表
武器取引反対ネットワーク(NAJAT)は9月上旬、アフガニスタン情勢に関する声明〈武力で「テロ」はなくせない〜アフガニスタン20年戦争の教訓〉を発表した。(藤ヶ谷魁)(2021/09/17)


国際
【アフガニスタンで何が 2002-2006回想 曄|山博史
120  アフガニスタンがにわかに脚光を浴びるようになりました。私が 現場にいたのは2002年の7月から2006年の10月。その後は東京でJVCの責任者としてずっとアフガニスタンを見てきました。が、やはり、実感としてアフガニスタンの社会や政治の機微を感じられたのは現場にいたときです。2002年から2006年は転げ落ちるように治安が悪化した時期でした。対テロ戦争の勝利が喧伝されていたアフガニスタンで何が起こっていたのか。もうだいぶ前の話ですが、当時のことを現場証人として書いておくことは、これからのアフガニスタンにどう向き合うのかを考えるうえで意味があると思うようになりました。何回かにわけて共有したいと思います。時間がある時にでも読んでみてください。(2021/09/14)


検証・メディア
アフガニスタン報道再考・5 「戦後」アフガンの人びとにどう寄り添うか メディアの役割は何か
 なぜ今、アフガニスタン報道再考なのか。それは、9・11から20年とタリバンの20年ぶりの復権が重なったためだけではない。この間に、「平和国家」日本は米国の対テロ戦争を支持することで、急速に戦争のできる「普通の国」へと変貌していったからだ。またその過程で日本のマスコミがどのような役割を果たしたかを見逃せないからだ。では、長年にわたる相次ぐ大国の介入によってもたらされた戦火からやっと解放されたかに見えるアフガンの戦後の再建に、日本の政府とメディア、国民はどのような立ち位置を求められているのかを、最後にかんがえてみたい。(2021/09/11)


検証・メディア
アフガニスタン報道再考・3 ビンラディンとタリバンの悪魔化と「テロの温床」
 タリバン復権後のアフガニスタンに私たちがどう向き合っていくのかを考える手がかりのひとつとして、中央アジアのイスラム教国をめぐる大国の「物語」を検証してみる必要があるのではないか。そうした視点から、2001年の米国同時多発テロ「9・11」からタリバン政権打倒をめざすブッシュ政権の「対テロ戦争」への権力とメディアの関係を二回にわたって振り返ってみた。そこで明らかになったことは、戦争の大義を正当化するためにいかにして真実が犠牲にされてきたかである。そして今、アフガンをふたたび「テロの温床」にするなという物語が米国と日本のメディアによって流されている。(2021/09/06)


検証・メディア
アフガニスタン報道再考・2 「テロ」と言論の自由への米国の二重基準
120  中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、9・11同時多発テロへの報復として、2001年10月7日に米国が開始したアフガニスタン空爆を現場から世界に独占中継しただけではない。その直後、世界を驚かせるもうひとつのスクープ映像が放映された。洞窟を背に戦闘服に身をつつんだビンラディンが画面に登場した。マイクを手にした彼は、物憂げな目でカメラを見つめ、「アッラーは米国の弱点を攻撃し、その大建築物を破壊したもうた」と、同時多発テロを称えた。自身の攻撃への関与には言及しかったが、「イスラムの前衛部隊のひとつ」が米国の完全破壊のための道を開くことに成功した、と述べた。(2021/09/02)


中東
【西サハラ最新情報】 [タリバン、アルカイダ、アキム] 平田伊都子
120  個人も国家も、「さ〜どうする?」と追いつめられると、本音と本性が出てくるようですね?! ABCテレビ・ジョージ記者のアフガニスタン米軍敗退に関する質問を受けて、アメリカ大統領は自信なげに取り繕っておりました。 はっきりしない大統領に、アメリカの兵隊さんたちも先が見えなくて大変だな〜と、お察ししましたが、「同盟国アフガニスタンを投げ出した米軍撤退は、他の同盟国に不安や不信感を与えたのでは?」というジョージ記者の質問に、ドッキリしました。 後者の同盟国とは日本のことです。 (2021/08/25)


みる・よむ・きく
ホロコーストは過去ではない 『アウシュヴィッツ・レポート』  笠原眞弓
120  何度もナチスの時代のホロコーストの映画がつくられてきた。ごく最近でも、昨年の11月には『アウステルリッツ』という、『群像』3部作の中の1作と、現在上映中の『復讐者たち』という作品を観た。続けて『ホロコーストの罪人』が控えている。なぜ作り続けられているのか。その意味はなにか。忘れたい、別の記憶に変えたい人々がいるからと、『アウシュヴィッツ・レポート』の監督ペテル・ベブヤクはいう。そうし「過去を忘れるものは、かならず同じ過ちを繰り返す」ので、そのようなことがないように真実を見つめ続けること必要だとの人々の思いなのだろう、次々と角度を変えてこの時代の映画がつくられ、検証されていく。(2021/08/23)


国際
【アフガニスタン】アメリカの戦争とは何だったのか 谷山博史 
120  アフガニスタンでの対テロ戦争は講和なき戦争でした。有志連合による主要な戦闘が終わった後ボンで締結されたボン協定は、タリバーンを除くアフガニスタンの主要勢力と各国が結んだ協定で、和平協定ではありませんでした。アメリカにとって対テロ戦争はタリバーンの掃討戦争、すなわち根絶やしにする戦争だった (2021/08/22)


国際
タリバンとは何者か 欧米による「悪」のイメージと日本のNGOが見たもうひとつの顔
 アフガニスタンのタリバンの復権を受けて、本サイトは欧米や日本のメディアで流布するタリバン像に異を唱えるNGO「ペシャワール会」の現地代表、中村哲医師の見方を紹介した。つづいて、やはり同国で長年、人々の暮らしの再興に現地の人びとと一緒に働いてきたNGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)スタッフの見方も紹介した。いずれも、悪の権化というタリバンのイメージには否定的である。もうひとり、旧タリバン政権誕生以前からアフガンの人びととつきあってきたNGO「宝塚・アフガニスタン友好協会」(兵庫県宝塚市)代表の西垣敬子の見方にも耳を傾けてみよう。(永井浩)(2021/08/19)

国際
タリバンの復権 日本は「対テロ」で自衛隊が米軍を支援した事実を忘れてはならない
 アフガニスタンのタリバンが15日、首都カブールを制圧、政権を掌握した。2001年に米国のブッシュ政権による「対テロ」戦争で権力の座を追われてから、20年ぶりの復権である。この大ニュースは、日本とも無関係ではない。小泉政権はタリバン打倒をめざす米国をいち早く支持し、「国際貢献」と日米同盟の旗印のもと、アフガンを空爆する米軍を後方支援するために、海上自衛隊をインド洋に派兵した。戦後初めての「戦時」の外国領域への自衛隊派兵を突破口に、事実上の集団的自衛権行使の道が開かれ、日本は「平和国家」から、戦争のできる「普通の国」へと大きく変貌していった。(永井浩)(2021/08/17)


みる・よむ・きく
『東京クルド』 あなたが入管職員だったらなんと言いますか?  笠原眞弓
120  もう40年も前の事、東京YWCAからオレンジ色の小さな冊子が出版された。『入管体制を知るために』というタイトルだたと思う。田中宏さんが書いたものだ。その頃東京YWCAが留学生の在留制度の不備に対して改善を要請していた。その後わずかに改選されたのだが。(2021/08/13)


スポーツ
〜#バッハ帰れ 五輪は中止!7.10ホテルオークラ前抗議スタンディング〜
120 東京五輪の中止を求める市民団体「五輪マフィアを退治する市民有志」は7月10日、国際オリンピック委員会( IOC)のトーマス・バッハ会長が宿泊する5つ星ホテル「The Okura Tokyo」(ホテルオークラ東京)周辺で抗議スタンディングを実施。参加者らは「GET OUT BACH」、「ヒロシマに入るな」などと書かれたプラカードを掲げ、抗議の声を上げた。(藤ヶ谷魁)(2021/07/13)


市民活動
都庁前で東京オリンピック反対集会 「五輪廃止!」の全世界同時行動を呼びかけ
120  東京オリンピック開催反対の集会が23日午後、東京都庁前で行われた。呼びかけたのは、「反五輪の会」など8団体。約100人の参加者は、プラカードや段ボールに「東京五輪は今すぐ返上!」「開催不可!」「オリンピックいらない」「中止だ!東京五輪」などと記し、集会後に新宿繁華街をデモした。外国人青年の「NO OLYMPIC ANYWERE」も。注目すべきは「廃止だ!オリンピック」と、オリンピック自体の廃止を求めていることだ。主催者によると、韓国、パリ、ロサンゼルスでも同様のデモが行われる予定という。オリンピック自体のうさん臭さが世界的に広がっているように感じた。(福島清)(2021/06/24)


国際
【西サハラ最新情報】  RESOLVED(解決済)前国連事務総長の衝撃新刊  平田伊都子
120  6月8日、パン・ギムン前国連事務総長が<RESOLVED (解決済)>と題して、衝撃の新刊書を発表しました。 (2021/06/23)


検証・メディア
マスメディアはG7の価値観を疑え  Bark at Illusions
 英国のコーンウォールで開催された今年のG7サミットは、米国のジョー・バイデン大統領が中心となって中国を念頭に民主主義国の結束を演出し、共同宣言で東シナ海や南シナ海、台湾、香港、中国の人権問題などに言及して中国を牽制した。共同宣言では中低所得国へのワクチンやインフラ支援を強化する方針も示されたが、これらも中国を意識してのものだ。あからさまな中国への対抗姿勢は世界の分断を招くことになると警鐘を鳴らすメディアも少数ながらあるものの(例:毎日、21/6/15)、ほとんどのマスメディアは米中の対立は「民主主義と専制主義の闘い」だと断言するバイデンの言葉を真に受けていて、民主主義や人権などの「共通の価値」を基盤に国際社会の課題に対処するというG7の理念を疑おうとしない。(2021/06/20)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  ドイツがナミビア植民地支配時代の賠償表明  平田伊都子 
120  5月25日は<アフリカの日>です。 毎年、この日から1、2週間の間、アフリカのみならず世界各地で様々なアフリカ・イベントが繰り広げられます。 が、今年はコロナに邪魔されて静かでした。 なぜ5月25日を<アフリカの日>に決めたかというと、1963年のこの日5月25日、エチオピアの首都アジスアベバにアフリカの30か国代表が集まり、OAUアフリカ統一機構(AUアフリカ連合の前身)が設立されたからです。 以降、OAUアフリカ統一機構(後のAUアフリカ連合)は、「世界からおぞましい植民地をなくそう」と謳った国連脱植民地化宣言を合言葉に、アフリカでの脱植民地化を進めてきました。 (2021/06/02)


中東
【西サハラ最新情報】  「イスラエルのガザ侵略」  平田伊都子
120  5月15日のメデイア・センター・ビル崩壊を見ましたか? 見逃した方のため、BBC・TVアドナン記者のレポートを再録します、、 ヘルメットと防弾チョッキで身を固めたアドナン記者は、メデイア・センター・ビルに面したビルの屋上から被写体を背にし、カメラに向かって中継をしていました。 「アドナン、やばかったら逃げろ!イスラエルのターゲットはメディア・センターだ。奴らは威嚇爆撃を3回やって、本チャン爆撃をしてくる」と、映像を受ける支局ディレクターが叫びました。 その瞬間、新型爆弾がビルに炸裂し、ビルは土台から崩れ落ちました。 アドナンは無事でした。(2021/05/19)


アジア
オーウェル的世界よりミャンマーの未来に投資しよう、「人間の尊厳」を原点に
 4月13日から1週間のミャンマー正月を祝う今年の「ティンジャン」は、2月の国軍クーデター後の「オーウェル的世界」の再来によって例年のにぎわいが影をひそめた。オーウェル的世界とは、ビッグブラザーを頂点とする監視体制下で人間の自由が窒息させられていくディストピア国家を描いた、英国の作家ジョージ・オーウェルの名作『1984年』になぞらえたもので、アウンサンスーチー氏も自国の軍政によくこの表現をつかっている。またオーウェルのこの晩年の傑作の原点は、大英帝国の植民地ビルマ(ミャンマー)での彼の若き日の体験にあるといわれる。百年前にアジアの熱帯の地で彼が目撃したことをふまえた珠玉の短編『象を撃つ』とともに、現在この国で起きていることと、ビッグブラザーと関係の深い日本のすがたを見つめてみたい。(永井浩)(2021/04/23)


国際
【西サハラ最新情報】  [国連事務総長、西サハラ個人特使指名に失敗]  平田伊都子 
120   最近、国連定例記者会見にAFP(フランス通信社)などのフランス人記者が出没しています。 「国連事務総長が西サハラ個人特使の指名に失敗」のニュースはフランス系メデイアが発信元だったので、4月20日の国連定例記者会見を覗いてみました。 (2021/04/22)


アジア
「日本のお金で人殺しをさせないで!」 ミャンマー国軍支援があぶり出した「平和国家」の血の匂い
120  「日本のお金で人殺しをさせないで!」──国軍クーデターから2ヶ月後の4月1日、外務省前で行われた「ミャンマーの平和と民主主義を求める集会」で、在日ミャンマー人が手にしていたプラカードである。この呼びかけは私に、日頃気づかなかった日本の平和にひそむ血の匂いをかぎ取らせてくれた。それとともに、「国際社会において名誉ある地位を占めたい」と記した日本国憲法前文の「平和」の実現に何が必要なのかを考えさせられた。(永井浩)(2021/04/09)


アジア
日本政府に更なる圧力を! 外務省前「ミャンマーの平和と民主主義を求める集会」の報告と呼びかけ
120  国軍クーデターから2ヶ月となった4月1日、外務省前で行われた「ミャンマーの平和と民主主義を求める集会〜日本政府に国軍の暴力を止めるための具体的な行動を求めます」に参加した「武器取引反対ネットワーク:NAJAT」の杉原浩司さんの報告と呼びかけを紹介する。写真も多数添えられている。https://kosugihara.exblog.jp/240912876/(2021/04/05)


人権/反差別/司法
ヘイトクライム根絶に向けた対応を求め外国人人権法連絡会が声明発表
コロナ禍が収束の様相を見せない中、アメリカでアジア系市民に対するヘイトクライムが増加していると報じられている。しかし、ヘイトクライムの問題は私たちにとって決して他人事ではない。 (2021/03/31)


アジア
孔雀の勝利の踊りはいつ? クーデターへの非暴力抵抗を呼びかけ拘束されたスーチー氏側近のNLD幹部、不屈の歩み
120  ミャンマー国軍はクーデターに抗議する市民への発砲を連日つづけるとともに、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)への弾圧を強化している。党員らの拘束があいつぎ、拷問で殺された者もいる。「クーデターに屈してはならない」とスーチー氏がNLDのフェイスブックをつうじて国民に呼びかけたのを受けて、民主化実現へむけて「非暴力の抵抗」を訴えた彼女の側近ウー・ウィンティンも拘束された。NLDとはどのような政党なのかを、その結党の経緯と主要メンバーで確認しておこう。(永井浩)(2021/03/17)


アジア
日本政府の対ミャンマー「独自パイプ」の嘘と真実 実体は国軍支援で政治判断誤る 宇崎真
 ミャンマーの民主化の進展を阻む国際的大ニュースが流れるごとに、日本政府は「独自のパイプ」を活かして問題解決に努力すると言明する。今回の国軍クーデターでも同じフレーズが繰り返された。日本は欧米と違い、国軍とアウンサンスーチー陣営双方に働きかけることが出来るというのだ。我が国のメディアの大多数もそれを検証せずにオウム返しに伝える。いま必要なのは、独自のパイプなるものの実体とそれがどのように機能しているかを明らかにすることではないのか。(2021/03/12)


アジア
民主化に託すミャンマー国民の「豊かな」暮らしとは? ビルマで日本の経済繁栄を自問した元日本兵
 軍政に反対するミャンマー国民の民主化運動は、国軍のクーデターから3週間たち全土で拡大しつづけている。人びとは民主主義と人権がふたたび奪われ、日々の暮らしが悪化するのを恐れている。だが彼らがもとめている安定した生活とは、たんなる物質的な豊かさだけではなく、もう少し深い意味での豊かさを保障するものなのではないだろうか。ビルマ戦線を生きのびた元日本兵、中島正舒の『ビルマ鎮魂歌』は、そのことをうかがわせる。著者はあわせて、戦後日本の経済的繁栄と平和とは何なのかを問い直そうとしている。(永井浩)(2021/02/21)


アジア
ミャンマーの民には義理がある! 日本軍兵士たちが戦場で見た「もうひとつのビルマ」
 ミャンマー国軍のルーツと『ビルマの竪琴』幻想にふれた拙文にたいして、いくつかの感想をいただいた。「『ビルマの竪琴』の欺瞞性は初めて知ることです。戦後日本の平和はこうした欺瞞に満ちていることを改めて感じました」もその一つである。では、作家による虚構の世界ではなく、じっさいに過酷なビルマ戦線を生きのびた日本軍兵士たちは、戦場で何を見、日本が戦火に引きずり込んだビルマの人びとをどのように思っていたのだろうか。二人の元日本兵の体験記は、ふつうの民が示してくれた優しさに戦後も深い恩義を感じ、それに私たちがどう報いたらよいのかを考えようとしている。ビルマの民のこころ根は、いま軍政に立ち向かうミャンマー市民にうけつがれているように思われる。(永井浩)(2021/02/18)


アジア
ミャンマー軍部のクーデター体制と支配は揺らいでいるか 下級警察官の「反逆」は亀裂の予兆 宇崎真
 国軍のクーデターから10日以上が経ち、ミャンマー国民の抗議運動は拡大し続けている。8割の民意を踏みにじる暴挙は当然の国民的な反撃をうけている。軍部による民主運動大弾圧は1988年、2007年にあり、その忌まわしい歴史をミャンマーの人びとは決して忘れてはいない。だが軍部は、これまでと異なりまだ前面に出てこない。この事実は何を物語るのか。(2021/02/13)


アジア
軍は再び民主化デモへの武力弾圧に乗り出すか ミャンマー国軍に「ファシスト」日本軍の負の遺産
 軍政に反対する国民の民主化デモが日を追って広範な高まりを見せるミャンマーで、最も懸念されるのは軍の無差別発砲による弾圧だ。軍はこれまでにたびたび、民主化運動を“血の海”に沈めてきたからだ。朝日新聞の11日のオピニオン面で社説は「流血を避け民意尊重を」とうったえ、読者の声は「民主化の灯火がともるよう」願っている。だが忘れてはならないことがある。それは、このような残虐な軍の行動に第2次大戦中にこの国に攻め入った日本軍の負の遺産が引き継がれていることだ。(永井浩)(2021/02/12)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  占領首都ラユーンで消されていく若者たち  平田伊都子
120  モロッコ占領地・西サハラの首都ラユーンにある地下通信<エキプ・メデイア>から「障害のある西サハラの若者が誘拐され、拷問され、獄に繋がれた」と、連絡がきました。 不法にモロッコ監獄で長期収監されている西サハラの若者は、百人以上いるそうです。 彼らと連絡を取る方策を考えていたところへ、あらたな犠牲者情報が入ってきました。 あわせてお報せします。(2021/02/10)


みる・よむ・きく
イヴァン・ジャブロンカ著「歴史家と少女殺人事件 〜レティシアの物語〜」
イヴァン・ジャブロンカ著「歴史家と少女殺人事件 〜レティシアの物語〜」(名古屋大学出版会)はフランスで大きな話題になった2011年1月に起きた18歳の少女が殺された事件を通して、現代フランスの影の部分に光を当てたノンフィクションの力作だ。昨年7月に真野倫平氏による翻訳が日本でも出版されたが、もっともっと読まれてよいと思う。筆者は本書を読みながら、久しぶりに本格的なノンフィクション作品を堪能したという満足感とともに、現代の闇の中で生きている数多くの若者たちのことを思うと苦い思いにとらわれた。特に貧困問題と家庭内のインセスト(近親相姦)の複合事例である。(2021/02/07)


アジア
アジアの女性政治指導者たちの栄光と失脚 新しい指導者像を予感させたスーチー氏の復権は可能か?
 ミャンマーのアウンサンスーチーが国軍のクーデターで政治指導者の座を追われたニュースであらためて気づくことは、アジアでは女性の政治指導者は珍しい存在ではないという事実である。20世紀後半以降でも、フィリピンのアキノ、アロヨの両大統領、インドネシアのメガワティ大統領、タイのインラック首相、パキスタンのブット首相、韓国の朴大統領、それにスーチー国家顧問が活躍してきた。アジアの先進国を自負しながら、いまだに女性宰相が誕生せず、元首相が「女性が多い会議は時間がかかる」と発言する、どこかの国とは異なる。なぜアジアの女性トップリーダーなのか、彼女たちはどのような政治的業績をあげたのか、そうでなかったのかを振り返ってみよう。(永井浩)(2021/02/05)


国際
【西サハラ最新情報】   西サハラ女ガンジーがノーベル平和賞にノミネート  平田伊都子
120  「女ガンジー」と仇名されるモロッコ占領地・西サハラの平和活動家アミナト・ハイダル女史が、ノーベル平和賞にノミネートされました。 アミナト女史は以前にもノーベル平和賞にノミネートされたことがあります。 アミナト女史の武器は「断食」で、断食名人無抵抗平和主義者のマハトマ・ガンジーに並び称されています。 因みにマハトマ・ガンジーは、1937年、38年、39年、47年、そして、48年1月に暗殺される直前にもノーベル平和賞にノミネートされました。 が、ガンジーはノーベル平和賞を貰えませんでした。(2021/02/04)


国際
【西サハラ最新情報】   トランプ弾劾裁判上院裁判長は西サハラ支持者  平田伊都子
120  「世界一早くコロナ・ワクチン接種が進行中のイスラエルで使用したワクチンは、日本では未だに予定が未定の米ファイザー製で、全人口約900万人のうち、約250万人が1回目、約100万人が2回目の接種を済ませているそうです。 但し、イスラエル人口の21%をパレスチナ人が占めていて、その人たちにも平等なワクチン接種を行っているかどうか?疑問です。 ガザや、ヨルダン川西岸のパレスチナの人々、パレスチナ難民の人々のワクチン状況は、どうなっているのでしょうね? (2021/01/28)


反戦・平和
敵基地攻撃能力の保有を認めるな!市民団体が抗議のダイインを実施
120  12月17日、厳しい寒さの中、菅政権が検討を進める「敵基地攻撃能力」保有に反対する市民らが国会正門前で緊急集会(殺すな!STOP敵基地攻撃能力 12.17国会正門前ダイイン)を開催した。参加した市民らは、「敵基地攻撃兵器を買うな!」、「軍事費よりもコロナ対策を!」と書かれたプラカードを掲げながら、政府に対する抗議の「ダイイン(犠牲者に擬して大地に横たわり抗議を示す方法)」を行った。主催は、STOP敵基地攻撃能力アクション。(藤ヶ谷魁)(2020/12/18)


国際
【西サハラ最新情報】  米大統領選禍でもコロナ禍でも、独立闘争  平田伊都子
120  米大統領選挙戦に国連も国際社会もマスコミも、未だに振り回されています。 その一方、世界中で戦争が続き戦争が勃発し、目に見えないコロナ爆弾は、誘発を続けています。 (2020/11/13)


米国
ジョー・バイデン候補(民主党)が第46代米大統領に選出される  〜 歴史に学んだことが勝因〜
大接戦だった米大統領選ですが、バイデン候補(民主党)がトランプ大統領を破って第46代米大統領に選出されました。トランプ陣営が選挙方法をめぐって法廷闘争をしていますが、NBCやCNN、CBSなど米主要メディアがすでにバイデン候補の勝利を報じています。今回の米大統領選はCOVID-19の最中の異例の選挙で、しかも、その影響下で警官に黒人が殺される事件を契機に、黒人の人権を尊重せよ、というBLM運動が広がりました。COVID-19のための経営危機でまっさきに解雇される黒人たちの不満が爆発しかけました。この経験は米国民にはデジャビュ的なものでした。(2020/11/08)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  「サラー西サハラ難民アスリート」出版のご案内  平田伊都子
120 「サラー西サハラ難民アスリート」が、2020年11月末に出版予定で〜す! (2020/11/05)


社会
<a care-worker's note・2> かなりリアルな報告「崩壊する介護現場」(中村淳彦)  転石庵茫々
 2016年春に職業訓練校の介護サービス科を修了すると、介護付き有料老人ホームに勤務し始めた。2月に就職活動を始めて、最初の応募で面接し、採用がすぐに決まった施設だった。通勤は、自宅から自転車で最寄りの駅まで行き、乗車、2つ目の駅を下車し、そこからさらに徒歩で20分は歩いた。(2020/10/22)


米国
米国の失業率のグラフを見る  リーマンショックよりも激震度は高かった
米大統領選の鍵を握る失業率の変動。実際に、どう推移してきたのか、米政府の労働統計のオフィシャルデータ(※ U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS)を見てみます。リーマンショックから翌年にかけて一度10%とピークになり、それがオバマ政権の誕生からずっと右肩下がりになっていました。トランプ政権もその傾向を踏襲して、今年1月に3.5%と記録的な低さを達成しました。しかし、その後、COVID-19の蔓延で、まるで垂直に駆け上るように失業率がうなぎ上りし、約15%まで近づきます。それがまたどっと下がっていますが、今はその中間地点の7・9%です。(2020/10/18)


コラム
安倍首相と雄弁術
安倍首相が辞任した。7年にわたる長期政権が終わり、安倍首相の悲願だった改憲も頓挫した。安倍首相は安保法制などを強行採決で通したことで、名を捨てて実を取ったと留飲を下げているのかもしれない。いずれにしても、安倍首相は2016年あたりまでは躍進していたが、それ以後はスキャンダルや反対する人々の抵抗にあって、いつしか推進力を失ってしまった。この失墜の原因は何かと考えると、人によって答えが違うと思うが、私は安倍首相に雄弁術がなかったことが大きな原因ではなかったかと思うことがある。(2020/10/17)


文化
エスペラント語の世界を考える  髭郁彦(記号学)
『歴史・文学・エスペラント』という本を知人の言語学者が送ってくれた。この本は伊藤俊彦というエスペランティストが書いた批評集であるが、私はエスペラント語に関する知識は皆無に等しい。だが、そんな私であっても、この本には非常に興味深い問題が多数書かれており、関心が途切れることなく一気に読むことが出来た。また、伊藤は平易な文体で、簡潔にこの本を書いており、その点でも好感の持てる著作となっている。(2020/10/13)


みる・よむ・きく
許紀霖の好著『普遍的価値を求める 中国現代思想の新潮流 』(法政大学出版局、2020年)を批判的に検討する 岩田昌征(いわたまさゆき):千葉大学名誉教授 
許紀霖著『普遍的価値を求める 中国現代思想の新潮流 』(中島隆博/王前監訳、法政大学出版局、2020年・令和2年)を一読した。 (2020/10/04)


米国
米国:トランプ大統領(74)死亡の場合への備えの必要性  「65歳から74歳の感染者の8%は死亡、75歳から84歳まででは18%が死亡」(The Atlantic)
トランプ大統領は軽い風邪状態の新型コロナウイルス感染の症状が出ていると報じられています。死亡する確率は低いとはいえ、アトランティック誌は男性の場合、「65歳から74歳の感染者の8%は死亡、75歳から84歳まででは18%が死亡」(The Atlantic)と報じ、死亡する可能性がゼロとは言い切れないと伝えています。トランプ大統領の肥満もそのリスクを高めていると指摘しています。(2020/10/03)


みる・よむ・きく
【著書を語る】 『 ふたたび夢に向かって』  高野幹英(まっぺん)
120  この本を出版しようと思い立った第一の理由は、父が語り遺して行った戦争体験を日本人の記憶の一部に留めて置きたかったからだ。父は戦争末期、学徒出陣で満洲地域に動員され、ソ連軍との過酷な戦闘と2年間のシベリア抑留を体験した。父の話は、戦後生まれの私には到底想像もつかぬ恐ろしいものだった。見も知らぬ他国の、なんの恨みも無い青年たちに銃口を向け、撃ち殺すのだ。(2020/10/01)


アジア
四十数年ぶりのタイ学生運動の高揚 〜政府批判の底流に多重債務者の広がり〜 宇崎真(ジャーナリスト 在バンコク)
120   雨模様のなかMRT線 (Mass Rapid Transit) のサナームチャイ駅下車、チャオプラヤ川沿岸のタマサート大学に向かう。洋風建築の国防省を右に、王宮を左に見て進む。この一帯は見事な伝統建築が楽しめ、筆者の散歩道でもある。と同時に、タイ現代史の荒波が襲った政治の舞台ともなった極度の緊張と和む感情が交差した場所でもある。1974年の4月筆者は当地に赴任した。NDN(日本電波ニュース社)のベトナム戦争特派員生活(1971 – 73)を終え、短いインターバルの後バンコク特派員の社命を受けた。戦後の「東西対立」の共産圏、社会主義陣営の取材が会社の特色でもあったが、ベトナム戦争も収束に向かい「西側諸国」に取材網を拡げていこうとの経営方針の最初の実験場でもあった。(2020/09/20)


農と食
コロンビア:グリホサート空中散布再開の動き  NGOは反対声明 地域リーダー暗殺
 南米のコロンビア政府は過去、コカインを資金源としていた麻薬組織と反政府左翼ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)に対して、資金源遮断を意図して除草剤グリホサートの空中散布=「枯葉作戦」で原料のコカを撲滅しようとしてきた。2015年になり、当時のフアン・マヌエル・サントス大統領は空中散布を停止した。しかし、現在のイヴァン・ドゥケ大統領は、トランプ米国大統領の要求を受けて、空中散布再開に向けて動いているという。(有機農業ニュースクリップ)(2020/09/16)


みる・よむ・きく
これほどの黒人への差別反対運動の高まりは過去に経験したことがないと語るアンジェラ・デイビス教授 「デモクラシー・ナウ!」のインタビューから
ミネアポリスで黒人のジョージ・フロイド氏が衆人環視の元、警官に殺されたことがきっかけとなって、全米で高まっている黒人差別反対の運動はレイシズム反対の運動を長年続けてきたアンジェラ・デイヴィス(Angela Davis)教授にとっても、過去にはない高まりに至っていると言います。アメリカの報道番組「デモクラシー・ナウ!」の6月のインタビューです。(2020/09/09)


みる・よむ・きく
イヴァン・ジャブロンカ著 「公平な男性〜家父長制から新しい男性性へ〜」Ivan Jablonka 「Des hommes justes : du patriarcat aux nouvelles masculinités」
120 男女間の差を示すジェンダー・ギャップ指数で日本は昨年、153カ国中121位と底辺の一角を占めています。女性の衆議院議員はわずか10%、参議院議員も20%程度と公平(パリテ)には程遠い状況です。国民の政治意思を示す国会の場で男女間の議員の数に圧倒的な格差が生じていることが日本の停滞の原因になっているのではないでしょうか。つまり、男性の考える制度が反映される結果、家庭や社会に起きている現実の様々な不具合が全くと言ってよいほど調整できないのです。そんな日本の読者に、大きな刺激を与えるのがフランスで1年前に刊行されたイヴァン・ジャブロンカ著 「公平な男性〜家父長制から新しい男性性へ〜」です。(2020/09/04)


検証・メディア
中国だけが民衆に強圧的なのか メディアは翻って日本国家の所業も問うべき Bark at Illusions
 今年6月に成立・施行した香港の国家安全維持法を巡って、中国政府に厳しい目が向けられている。国家分裂や政府転覆、テロ活動、国家の安全を外国勢力と共謀で害する行為を犯罪として処罰する同法によって香港の自由が制限され、中国が香港返還の際に英国政府と約束した「一国二制度」が形骸化するというのがマスメディアの一致した見解で、8月に親米派の活動家たちが同法違反容疑で逮捕された際には再び批判の声が高まった。マスメディアは現在香港で起こっていることについて、我々の社会とは異なる権威主義的な中国共産党に特有のものであるかのように論じているが、本当にそうだろうか。(2020/09/03)


欧州
イタリア現代史ミステリー 第一弾「イラリア・アルピの死」(その2)〜チャオ!イタリア通信
 ここまで事件の経過を振り返ってみて、どうだろうか。普通の殺人事件でも、現場を検証することは重要なことである。ましてや、遺体の検証はどうやって殺されたのかを理解するためには欠かせないものである。いくら混乱状態だったとしても、現場近くには警察機構やイタリア大使館があり、まだ大使が滞在していたのにもかかわらず、誰も来なかったというのはあまりにも不手際すぎないだろうか。しかも、ミランの遺体は事件三日後には早々と埋葬までされている。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)(2020/09/02)


イタリア現代史ミステリー 第一弾「イラリア・アルピの死」(その1)〜チャオ!イタリア通信
120  身近な人が亡くなると、その人の死やその人の人生の意味を考えるはずだ。特に、その人が若いほど、なぜ死ななければならなかったのか、どうして生まれてきたのかなどなど。この問いかけに明確な答えが出ることはないと思うが、自分たちを納得させる答えを見つけたいと思うのが、人間の自然な感情であるだろう。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)(2020/08/30)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 西サハラ難民アスリート・サラー 昨日のオリンピックは明日のオリンピックではない  平田伊都子
120  「昨日のオリンピックは明日のオリンピックではない」という名言を発したのは、IOC委員でパリ2024オリンピック組織委員のギィ・ドゥリュ元フランス・スポーツ大臣です。 彼は、<2020オリンピック>延期決定後の2020年4月26日、フランスの公共放送グループ「France Info(フランス・インフォ)」で、オリンピックについての自論を披露しました。 (2020/08/07)


反戦・平和
「黒い雨」と高丸矢須子 「正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」
 75回目の原爆忌を控えた7月29日、広島への原爆投下後に降った「黒い雨」による健康被害をめぐる訴訟で、広島地裁は国の援護対象地域外にいた原告たちを「被害者」と認めた。「ようやく声が届いた」と勝訴を喜ぶ高齢の原告たちの姿に、私は井伏鱒二の小説『黒い雨』の主人公、高丸矢須子を重ね合わせた。おなじ雨を浴びて若い命を絶たれた彼女は、この判決を天国からどのように見ているだろうか。戦争と核、そして平和について、矢須子とともに考えてみた。(永井浩)(2020/08/03)


アフリカ
【西サハラ最新情報】   西サハラ難民アスリート➉ サラーはペルソナ・グラータ(好ましい人・ラブラブ)  平田伊都子
120  ペルソナ・グラータとペルソナ・ノングラータは反対語です。 ともにラテン語で、好ましい人、好ましくない人の意味です。外交用語としては、外交官駐在の可否を決定する時に使います。 ペルソナ・ノングラータと烙印を押せば、その外交官を追放できます。 難民アスリート・サラーにモロッコは外交用語<ペルソナ。ノングラータ>で追放しました。 しかし、サラーはモロッコ以外のどこへ行っても、モテモテなんです。 (2020/07/15)


米国
2020年大統領選挙戦に見るアメリカ社会の問題 落合栄一郎
 2020年のアメリカ大統領選挙は、コロナ禍がなくとも、問題だらけで、共和党のトランプ現大統領と民主党候補のバイデン元副大統領のどちらが当選しようと、この国の未来、いやそれに支配されている人類社会に良い影響は期待できない。この問題を少し考えてみたい。(2020/07/13)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリート 【 サラーにペルソナ・ノン・グラータ】  平田伊都子 
120  <ペルソナ・ノン・グラータ(許されざる者)>とは、ラテン語で<好ましくない人物>あるいは<許されざる者>を意味します。 この言葉は、1961年に締結された「外交関係に関するウィーン条約」第9条に出てきます。 具体的には、派遣された外交使節または外交官のような人に対して、受け入れ国が好ましくないと判断した場合、派遣国に<persona non grata(ペルソナノングラータ)>と通告し、国外追放することができるとする外交用語です。 難民アスリート・サラーは、外交官でもないのに、モロッコから<ペルソナ・ノン・グラータ(許されざる者))>というレッテルを貼られてしまいました。(2020/07/11)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリート─ .汽蕁爾竜録映画  平田伊都子
120  「僕は、象徴みたいな扱いをされるのが好きじゃない」と、サラーは様々なインタビューで繰り返しています。 サラーの最新記録映画でもその言葉を聞き、額面通りに受け取れない戸惑いを感じました。 シャイなのか?気取りなのか?、、本意は何なのか? (2020/07/07)


アフリカ
」「西サハラ最新情報」西サハラ難民アスリート➅ サラーの家族に連座罰を与えるモロッコ  平田伊都子
120 「僕が亡命した後も、モロッコの虐待はおさまらなかった。彼らの命令に逆らう者に、モロッコは暴力で答える。故郷の西サハラに残った家族は、モロッコ占領当局の標的になった」と、フランスに亡命したサラーは、モロッコ占領地・西サハラで虐待される家族を語った。もしろ、モロッコ占領当局の虐待は、サラーの亡命後に熾烈化していった。(2020/06/28)


政治
Choose Life Project  27日の都知事選候補者討論会 司会の津田氏の質問が光る
 昨日、YouTubeで都知事選候補者討論会を見た。Choose Life Projectが企画しているもので、TVとインターネットの存在感が逆転していることがわかった。本来ならTVが主導してきた政治報道の分野でもYouTubeを使った候補者討論会が高い関心を集め一定数のアクセスを得る時代が到来したことを感じさせてくれた。昨日の番組の司会は津田大介氏で、以前別の司会で行われた都知事選の候補者討論会とは異なる工夫を行っていた。筆者は以前の討論会にも感謝する者だが、今回のChoose Life Projectは一歩、踏み込み、候補者の発言を曖昧な印象に終わらせない工夫を凝らしていた。(2020/06/28)


文化
[核を詠う](308)吉田信雄歌集『思郷』から原子力詠を読む(3)「原発禍に母校は休校するといふ休校すなはち廃校ならむか」 山崎芳彦
 今回も吉田信雄歌集『思郷』から原子力詠を読み継がせていただく。原発が、この国にあってはならない、と思いながら吉田さんの作品を読んでいる。起きないはずがない原発の事故が、どれほど人々の「生」を深く、永く苦しめ続けるのか、吉田さんの作品は、その本質を、まっすぐに明らかにしている。自らだけでなく、共に生きている人びとの歴史と現実を踏まえて詠い(訴え)続ける原発禍のもとの生活詠、叙景歌には、吉田さんの生きている、さらに生きていこうとする力がこもる。(2020/06/27)


コラム
戦争と人種差別  髭郁彦:記号学
 アメリカで起きた白人警官による黒人男性殺害事件に端を発する黒人人種差別抗議デモは、大きなうねりとなり、アメリカだけでなく、イギリス、オーストラリア、ドイツといった国々にも広がっていった。この差別反対運動には黒人だけではなく、多くの白人も参加しており、また被害者である黒人男性を殺害した白人と同じ職業に就いている多数の警察官も参加している。しかし、何故ドイツでも大規模な抗議デモが起きているのか。私は最初にその点に疑問を持った。更に、抗議デモのニュース画像をいくら見ても人種差別問題に対するアジア諸国での積極的なデモのニュースは殆ど見つけ出すことはできなかった。その理由は何か。(2020/06/24)


文化
アーレント『革命について』を読む 〜「公的自由」と人間的幸福〜 子安宣邦(こやすのぶくに):大阪大学名誉教授  
120 「公的自由を経験することなしにはだれも自由であるとはいえず、公的権力に参加しそれを共有することなしには、だれも幸福であり自由であるということはできない。」(ハンナ・アーレント『革命について』)ハンナ・アーレントの『革命について』が刊行されたのは一九六三年である。その六三年にアメリカのケネディー大統領が暗殺された。ケネディーによって回避された〈キューバ危機〉の構成者であったソ連のフルシチョフが解任されたのは翌六四年である。そして六五年にアメリカはベトナムに〈北爆〉を開始した。(2020/06/15)


政治
街は中立というわけではない 政治学者フランソワーズ・ヴェルジェス <Les villes ne sont pas neutres>Françoise Vergès(politologue)
120 アメリカのミネアポリスの警官によって公衆の目前で黒人が殺された事件は瞬く間に世界を駆け巡り、各地で人種差別に対する抗議を起こしています。英国では人々が奴隷商人だったエドワード・コルストンの像を引き倒しました。米国では南部のバージニア州知事が南北戦争の際に奴隷制継続を望んだ南軍の総司令官リー将軍の像を撤去すると発表しました。バージニア州ではアメリカ大陸発見のコロンブスの像が先住民の大虐殺の責任があるとして、デモ隊に倒されたばかりです。こうした中、この話題に関して、パリ在住の政治学者、フランソワーズ・ベルジェスさんは次のように述べています。ちなみにヴェルジェスさんはマダガスカル島の脇にあるフランスの海外県、レユニオンで育っており、白人、黒人、アジア人の血が混じっています。(2020/06/10)


政治
東京都のペットの殺処分ゼロは本当か?  2016年の都知事選の公約は1つでも実現されたか
 小池百合子知事の2016年の選挙公約の中で唯一、達成できたとされるペットの殺処分ゼロ。しかし、日経新聞は例外的に殺される犬猫がいることを記していた。日経新聞によると、「東京都は今年4月、18年度に殺処分ゼロを達成したと宣言した。衰弱がひどいなどの犬猫360匹を例外的に殺処分し、320匹を第三者へ譲ったという。多くが愛護団体で、都担当者は「非常に熱心で、欠かせない存在」と話す」日経新聞には、衰弱したペット360匹は例外的に殺し、320匹を第三者に譲ったと記されている。殺した数の方が圧倒的に多くても「例外的」とうたっているのだ。実際に東京都の当該ウェブサイトをのぞいてみた。(2020/06/07)


文化
非在の存在性:岡本太郎と沖縄  髭 郁彦(記号学)
刈り取られ、だだっ広い空間だけが残った耕地。頭の上に大量の干し草を載せて運んでいる農婦。山のように積まれた干し草は農婦の顔を完全に覆っている。空は高く、からっぽの大地の中に一人。こちらに向かい歩いて来る。「岡本太郎の沖縄」という展覧会のビラに使われていた一枚の写真に私の視線が惹きつけられた。7月6日から10月30日まで、青山にある岡本太郎記念館で開かれている返還前の沖縄の写真展。それを知るきっかけとなったのはこの写真だった。岡本は芸術家であると共にフランスの民族学者・社会学者のマルセル・モースの弟子であり、思想家のジョルジュ・バタイユの友人であった。その事実を私は赤坂憲雄の書いた『岡本太郎が見た日本』を読んで初めて知った。(2020/06/06)


米国
FBIの元カウンターインテリジェンス幹部がトランプ大統領のデモ隊への反応を「カオス戦略」と発言 〜その本質は民衆の分断と征服〜
ミネアポリスでの白人警官による黒人殺害が怒りを呼び、ホワイトハウス周辺でもデモが起きるに及んで、トランプ大統領が軍隊の出動も示唆したというような報道が飛び込んできました。それに対して、マティス元国防長官が軍を出動させることは、国の分断を図るとして批判したことも報じられています。ロイターでは次のような記事が出ていました。(2020/06/06)


米国
米国のラオス難民とは? クリント・イーストウッドの名作『グラン・トリノ』の背景
 全米に広がる黒人殺害への抗議行動の渦中で、彼を殺した白人警官の妻はラオス難民で、事件後に夫との離婚の申し立てをしたと報じられている。米国のラオス難民とはどういう人たちなのか。映画ファンなら、クリント・イーストウッドが監督・主演した名作『グラン・トリノ』(2008年)を思い出すかもしれない。妻に先立たれて孤独な日々をおくる主人公の元自動車工と、ラオス難民のモン族少年との心の交流を描いた作品は、アカデミー賞の作品賞にノミネートされ、日本でもヒットした。(永井浩)(2020/06/02)


文化
対象の束と歴史的動き:『「大正」を読み直す』私論    髭 郁彦(記号学)
時代は新たな希望を作り出すものであると共に、時代は掛け替えのないものを抹殺するものでもある。それが、子安宣邦氏の『「大正」を読み直す――幸徳・大杉・河上・津田、そして和辻・大川』(藤原書店、2016、以下サブタイトルは省略する) に対して最初に抱いた感想であった。日本の歴史も思想もまったく知らない私がこの本について書こうと思ったのは、時代とは何か、時代的精神とは何かという問題を熟考する必要性を感じたからである。だが、そこには一つの大きな難問が横たわっていた。天皇の交代によって決定される時代区分を持つ日本において、明治、大正、昭和、平成という近代以降の変遷を考えることは、ある特異性について考えることのように思われたからである。(※2016年のテキストの転載です)(2020/06/02)


米国
黒人を殺したミネアポリスの白人警官の妻、離婚を求める 英紙などの報道では妻はラオスからの難民でミネソタ美人妻コンテスト優勝者
ミネソタ州ミネアポリスで起きた白人警官による黒人殺しはSNSでその現場のシーンが世界的に大量に拡散されるにつれ、全米で抗議の渦を巻き起こし、暴動にまで発展しています。一方で、白人警官の家庭に関する報道も地元でされており、この事件はアメリカの現代史を象徴する何かを感じさせます。前に書きましたが、白人警官の妻がすぐに離婚を申し出たという記事が複数出ていて、その妻と言うのはアジア系だそうです。(2020/06/02)


米国
ミネアポリスの白人警官による黒人殺人事件 現地報道では警官は長年、ナイトクラブの警備員を副業にしており、黒人も同じナイトクラブで警備員をしていた
ミネアポリスの白人警官による黒人の殺人がその現場映像の拡散とともに各地で大きな怒りを巻き起こしています。シカゴの女性市長はトランプ大統領がこの件で政治的利益を得ているとしてファックユーを意味するメッセージを送りました。さて地元のAPの報道ではこの4人の警官のうち、実際に黒人のフロイド氏を窒息死させた警官はデレク・ショーバン(Derek Chauvin)という名前で、警察官人生の大半、つまり17年ほど、休日にナイトクラブの警備担当のアルバイトをしていたとされます。(2020/05/31)


米国
ミネアポリスの警官による黒人の殺害、暴動 そしてバイデン大統領候補の声明
今回のミネアポリスの警官による黒人容疑者の殺害とその後の暴動に関して、民主党の大統領候補者、ジョー・バイデン氏がどのような演説を行うか注目していました。というのも、このまま人種対立が激化していくと、トランプ大統領に投票する白人が増える可能性があるからでした。バイデン氏はこれについて次のように述べています。ツイッターでバイデン氏自らリンクを張り付けているので、以下のリンクを参照ください。(2020/05/31)


コラム
警官による在日クルド人の扱いと都知事選 そしてミネアポリス
前回、ミネソタ州ミネアポリスで黒人が白人警官に路上で制圧され、殺されるシーンの映像がソースシャルメディアで広がって抗議だけでなく、暴動に発展したことについて書きました。そして歴史的に白人と黒人の人種対立が先鋭化すると、アメリカの場合、民主党支持だった白人労働者層が共和党支持に乗り換える傾向があることを書きました。私の仮説ですが、この事件の背景には大統領選を共和党に有利に運びたい人々の意志が、明白な共謀がなくとも、未必の故意のような形で働いたのではなかろうか、ということです。もし興味のあるかたは以下のリンクに前の記事があります。(2020/05/30)


政治
小池都知事よ、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への嫌がらせをやめよ 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
小池百合子・小池都政にガマンがならない理由のひとつに、その頑なな歴史修正主義の姿勢がある。浜矩子が言うとおり、「安倍政治と小池政治は全く瓜二つ」である。かつての日本が近隣諸国の民衆に何をしてきたかについて、真摯な認識の意欲をもっていない。口先だけはダイバーシティ(多様性)を標榜しながら、民族的少数者への配慮はない。ヘイトスピーチをこととする人物や集団を拒絶する潔癖さがない。その象徴的な出来事が、「9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」への対応である。(2020/05/29)


米国
ミネアポリスで黒人が警察官に衆人環視の中、殺される 
インターネットである衝撃的映像がアクセスを集め話題になっていた。アメリカのミネソタ州、ミネアポリスの路上で白昼、白人のイケ面の警察官によって黒人男性が地面に押さえつけられている。首に警察官の膝が押し当てられ「息ができない」と言っているのだ。しかし、警察官は一向、その声に耳を貸すことなく、さっきまで苦しみを訴えていた黒人が全然動かなくなってしまう。周囲の人々はこの様子に疑問の声が上がり、早く起こしてパトカーに乗せて連れていけと言っているようだ。これは警察車両の脇で起きた出来事で、現場にミネアポリスの警察官が4人いた。1人は黒人を地面に押さえつけて殺した実行犯である。一人は周囲の人垣の前に白人警官を隠すような形で立ちふさがるアジア系の警察官。残り二人は裏側にいた模様。(2020/05/29)


市民活動
キャンペーン<東京都は、9​.​1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に対する横網町公園の占有許可条件を取り下げ、速やかに占有許可を出してください!>
1923年の関東大震災の際に虚偽の噂の犠牲となり、虐殺された在日の朝鮮人の人々の追悼式典が危機に直面しているようです。式典に使用してきた公園の使用申請に対して東京都が許可を渋り、また厳しい条件などを課してきているようです。歴史を直視しない国民は過ちを繰り返すのみです。詳しいいきさつは以下のウェブサイトに書かれています(編集部)(2020/05/21)


アフリカ
【西サハラ最新情報】   茂木敏允外務大臣に期待を寄せる西サハラ難民  平田伊都子
120  2020年5月12日、参議院外務防衛委員会で鈴木宗雄衆議院議員が(日本維新の会)<モロッコとの二国間投資協定>に関した質問をし、モロッコが抱える西サハラ問題についての茂木外務大臣の見解を質しました。 大臣の返答は、これまで外務省から聞かされてきた見解と変りません。 が、審議映像を見た西サハラ難民の人々は、茂木外務大臣に親愛の情を寄せています。 西サハラ難民は、人を即座に見抜く超能力がある<砂漠の民>です。 <砂漠の民>西サハラ難民には茂木大臣に、何か感じるところがあったようです。(2020/05/18)


コラム
2020年の最悪のシナリオ 6 安倍首相がテロリストに誘拐されて国民一人当たり10万円の身代金カンパを要求されたら?
2020年の最悪のシナリオでは、自衛隊がクーデターを起こした場合の想定とか、政府が犯罪をやりたい放題になった場合とか、いろんなとんでもない想定をして、そうなったらどうなるかを多少なりとも想像している。海外における政治や防衛の学習ではこうしたとんでもない想定も除外しない。今回は安倍首相がテロリストに誘拐された場合だ。テロリストは何者か特定できないまま、安倍首相不在の状態が続き、やがて、1つのメッセージがYouTubeで届く。(2020/05/12)


みる・よむ・きく
マチュー・ポット=ボンヌヴィル著「もう一度・・・やり直しのための思索」(原題はRecommencer)と本に収録できなかった講演
120  数日前に完成したばかりの翻訳書を受け取りました。マチュー・ポット=ボンヌヴィル著「もう一度・・・やり直しのための思索」(原題はRecommencer)です。筆者にとって55歳で出した人生初の翻訳書です。当初はアンスティテュ・フランセで哲学者のマチュー・ポット=ボンヌヴィル氏が2018年5月の来日時に講演したフランスの人文科学と社会学の研究と出版に関する報告も翻訳書に収録するはずでしたが、1年間の翻訳権の有効期間を考えると、本書「もう一度・・・やり直しのための思索」(原題はRecommencer)1本に絞ってギリギリまで、これに全力を集中させる方針を取らざるを得ませんでした。筆者が未熟だったために、訳せるほど内容をクリアに理解するのに予想以上に時間がかかったのです。(2020/04/26)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  330万のアフリカ人が殺される!  平田伊都子
120  「30万のアフリカ人が新型コロナウィルスに殺される!」と、数社のメデイアが発表しました。 アフリカ人のテドロスWHO(世界保健機関)事務局長は、以前からアフリカへの新型コロナウィルス侵攻を触れ回わり、支援金を要求してきました。 が、トランプ米大統領がWHO拠出金停止発言をした途端、具体的にアフリカ人の予想死者数を出してアメリカを脅しにかかりました? 「30万から330万のアフリカ人がしぬ!」としている記事もあります。 しかし、何を根拠に算出したのでしょうね? WHO(世界保健機関)の出す数字は、非常にアバウトです。 その一例を挙げてみます。. (2020/04/20)


みる・よむ・きく
長期政権と遺書と道化と文化人類学  山口昌男著「道化の民俗学」を再読
 最近、高橋康也著「道化の文学」(中公新書)と、山口昌男著「道化の民俗学」の2冊の道化論を古書店で手に入れて読みました。いずれも20年以上前に読んだことのある研究でしたが、年号も変わった今日、再び読み返したくなりました。というのは、すなわち私たちの暮らしもまた、文化人類学の対象として興味深いものであろう気がするからです。二人の著者は、所属学会こそ異なれど、いずれも1970年代から90年代にかけて〜筆者が学生だった頃〜大きな支持を集めた研究者で、アプローチは違うもののいずれも道化に大きな関心を寄せていました。(2020/04/02)


文化
パトウ犬「モウグリ」は山岳地帯エクランに戻った ジャン=マルク・ロシェット(漫画家)Jean-marc Rochette   
120 山岳をこよなく愛するフランスの漫画家、ジャン=マルク・ロシェットさんは晩秋から春にかけてはパリで仕事をして、夏場はフランス南東部のローヌ=アルプ地域圏のエタージュの別荘で仕事をしています。趣味は山登りですが、山登りや山の羊を襲う狼などを素材にした漫画を最近、連作しています。その別荘である日、出会った一頭の若い牧羊犬がモウグリでした。犬種はパトウです。本来は好戦的な性格なので牧羊犬になっているのですが、モウグリはあまり戦うのが好きではないらしく、やがてロシェットさんの別荘で飼われるようになりました。ところが、冬が訪れ、ロシェットさんがパリに帰る時がやってきました。放っておくと、働きの悪い牧羊犬は殺されてしまう可能性があるため、ロシェットさんはモウグリをパリに連れて帰ることにしました。しかし、もともと山岳を駆け回る大型犬ですから、パリでは環境が十分に適していなかったようです。(2020/03/04)


国際
「Democratic Debacle 民主党の敗北」The defeat of Hillary Clinton was a consequence of a political crisis with roots extending back to 1964. ヒラリー・クリントンの敗北の根っこは1964年に遡る ジェローム・カラベル(社会学)
120 本論考はカリフォルニア大学バークレイ校の名誉教授、ジェローム・カラベル教授(社会学)が2016年11月の米大統領選の翌月に発表したものです。米民主党のヒラリー・クリントン候補はなぜトランプ候補に敗れたのか。その根源は1964年に遡る、というのがカラベル教授の見立てです。民主党の変遷を知ることで、それが理解できるのです。4年前の論考は、米大統領選を迎える今読んでも決して古びることのない洞察を与えるものです。それはまたサンダース候補と中道派の候補者の民主党予備選を見る時に遠近法を与えてくれるでしょう。カラベル教授の許可を得てその論考を訳しました(編集部 村上良太)(2020/02/29)


市民活動
中東危機の回避へ〜市民団体がアメリカ大使館前で緊急抗議行動
120 2020年の年明け早々、中東からショッキングなニュースが世界を駆けめぐった。現地時間で1月3日の夜半、アメリカ軍がイラクのバグダッド空港に空襲をかけ、イラン革命防衛隊のカセム・スレイマニ司令官を爆殺したのである。これにより、アメリカとイランの関係は一気に緊張を増し、両国が直接戦火を交える可能性すら出てきた。 (2020/01/07)


歴史を検証する
ナチ・ハンター セルジュ・クラルスフェルトとベアテ・クラルスフェルト夫妻の挑戦
ナチ・ハンターという言葉がありますが、これは史上最大のレイシズムを欧州で巻き起こし、欧州におけるユダヤ人の絶滅を試みたナチスの責任者を追及した人々を指します。著名な人にアメリカで活動したサイモン・ウィーゼンタール氏がいますが、フランスのセルジュ・クラルスフェルト氏も欧州では著名なナチ・ハンターとして知られています。ドイツ人のベアテさんを妻として二人で責任追及の道を歩んできました。クラルスフェルト夫妻の足取りは非常に興味深く、示唆に富んでいます。(2020/01/01)


みる・よむ・きく
ロバート・パクストン著 「ファシズムの解剖学」 〜平成ファシズムの歴史を総括する時〜
恥ずかしながら、長い間、歴史学者ロバート・パクストンが書いた"The Anatomy of facism "(ファシズムの解剖学)は邦訳されていないものと思い込んでいました。ところが、2009年に 瀬戸岡 紘氏が訳出して出版されていたのでした。ロバート・パクストンは世界的なファシズム研究の第一人者で、フランスの第二次世界大戦の時代の対独協力の影の歴史にもいち早く切り込み、フランスの歴史学者に多大な影響を与えた人物です。(2019/12/14)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 体調不良のホルスト・ケーラー元国連個人特使、実は元気 平田伊都子
120  2019年5月22日、当時の国連西サハラ事務総長個人特使で元ドイツ大統領ホルスト・ケーラー氏が突然、国連事務総長アントニオ・グテーレスに電話で、国連西サハラ事務総長個人特使からの辞任を伝えました。 ホルスト・ケーラー個人特使の西サハラ和平交渉は非常に順調で、8月にも第3回交渉が予定されていた矢先のことでした。 理由は体調不良と国連事務総長報道官が発表しましたが、事務総長は留任を求めることもせず、あっさり受理したのが不思議でした。 それから半年以上、西サハラ国連事務総長個人特使の席は空いたままで、西サハラ問題は国連報道室でも無視されています、、 (2019/12/01)


みる・よむ・きく
森元斎(もり もとなお)著「アナキズム入門」(ちくま新書)
森元斎(もり もとなお)著「アナキズム入門」はこの秋、手に取って読んだのだが、もっと早く読むべきだった。「アナキズム」というと、日本では幸徳秋水や大杉栄などの名前が浮かぶけれど、これらの人たちは明治末期から大正末期にかけて、国家権力によって虐殺されてしまったために、近代思想の中でアナキズムは日本においては大きな空白を占めてきたように僕には思える。日本でアナキズムと言えば、近代途上で消えていった特殊で過激な1流派に過ぎないような印象を持つ人が多いのではないだろうか。確かに、国家権力を否定し、さらにはあらゆる権力にノーを突き付けるという思想は過激であろう。(2019/11/25)


文化
明治大学文学部主催「フランス革命とスペクタクル」 革命期の演劇を考える
120 17日、明治大学文学部主催で「フランス革命とスペクタクル」と題するシンポジウムが行われた。近年、日本でも劇場政治などと言って、TV報道により見世物化した政治と劇場の関連性を語る言説にあふれているのが、このシンポジウムでは実際に人が殺し、殺され、政治が大きく変わっていったフランス大革命の時代に「同時代」として演じられた演劇とはどのようなものであったか、ということがテーマとして掲げられている。フランス革命自体がスペクタクルですらあったが、刻々と進行する革命は社会を変えつつあり、それは当然、戯曲をも、劇場をも、そして観客自体をも変えていった。(2019/11/18)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  俺に未来はない、お前も同じだ!  平田伊都子
120  「俺に未来はない!お前も同じだ!!」と、叫んで、モロッコ・テコンドー・チャンピオン、アヌアル・ブクハルサはモロッコ国王の金メダルを海に投げ捨てました。 そして彼は、その録画をソーシャルメディアに流したのです。 あっという間に、モロッコ国民的英雄アヌアルの国外不法脱出は、国中に知れ渡りました。 モロッコ国営通信は、不敬罪にあたるこの脱出事件を扱っていません。 かくして、モロッコ・テコンドー・チャンピオン、アヌアル・ブクハルサは、不法移民の一人となって、ボートでスペインに脱出したのです。(2019/10/29)


検証・メディア
それは「抑止力」 「北朝鮮の脅威」をマスメディアが的確に説明 Bark at Illusions
 今月2日に朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行った。朝鮮中央通信(19/10/3)は発射実験に成功したと伝えているが、実際に運用するには潜水艦の性能も向上させなければならず、実戦配備にはまだ時間がかかるようだ。マスメディアなどが伝えるところでは、朝鮮のSLBMが運用可能になれば、「北朝鮮の脅威」は高まるのだという。その理由について、マスメディアは的確な説明をしているが、それは同時に私たちがどんな世界に住んでいるかを考える上でも示唆的なものだ。(2019/10/16)


文化
フランスの風刺漫画家、ウィレム Willem 「リベラシオン紙にウィレムあり」
120 フランスのリベラシオン紙にはウィレム(Willem)という名前の風刺漫画家がいて、漫画家へのテロ事件にもめげず今も権力を風刺する健筆をふるっています。2015年のテロで殺された風刺漫画家たちは「ハラキリ」という風刺漫画媒体でかつて活躍していた漫画家たちですが、ウィレムもその一人でした。ウィレムが根城にしているのはリベラシオン紙だったため、シャルリの襲撃事件で殺されなかったのは不幸中の幸いでしょう。ウィレムは2013年のアングレーム国際漫画祭では漫画界への貢献を評価されてグランプリという栄誉を与えられました。(2019/10/14)


検証・メディア
ニュースウォッチ9が「慰安婦」問題を被害者の立場で伝えることになるのか注目だ  Bark at Illusions
 ニュースウォッチ9(19/10/4)は昨年ノーベル平和賞を受賞したデニ・ムクウェゲ氏のインタビューを放送した。ムクウェゲ氏は紛争が絶えないコンゴ民主共和国で、脅迫や暗殺未遂にあいながらも性暴力被害者の治療や救済に取り組んでいる医師だ。まさに命がけで活動を続けるムクウェゲ氏の言葉に、インタビューを行ったキャスターの有馬嘉男も心を動かされたようだ。(2019/10/12)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  南アフリカが国連安保理10月議長国
120  国連安保理西サハラ審議は、10月1日、8日、16日と3回予定され、30日には国連PKOミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)を延長させるのか、それともこのPKOを廃止するのか、採決をとることになっています。 通常、国連PKO任務の延長は、事務総長の報告と推薦に従って、たいしてもめることもなく短時間で決まります。 ところが、この西サハラ国連PKOは1991年に設置されて以来、人民投票の任務を遂行せず、28年間もズルズル存続してきました。 (2019/10/08)


国際
シラク大統領死去  風刺漫画家Cabuに先立たれ 
120 フランスのジャック・シラク大統領が亡くなった。86歳だった。政界を引退してすでに時間がたってしまったが、相撲好きで知られ、日本人の中には好感を抱く人も多かったのではないだろうか。ジャック・シラク大統領で思い出すのは風刺漫画家のカビュ(Cabu)による一連の政治風刺漫画シリーズであり、それをまとめた「サルコ・サーカス(Sarko Circus)」である。サルコはサルコジの略称であり、シラク大統領は夜ごとにサルコジに大統領の座を奪われる悪夢にうなされベッドで「うわ〜」と叫ぶのだが、隣でベルナデット夫人が哀れな目線で見ているのである。(2019/09/26)


文化
パトウ犬「モウグリ」とパリで始まる冬の5か月をいかに過ごすか ジャン=マルク・ロシェット(漫画家) ”Comment faire avec un Patou pendant mes cinq longs mois d'hiver à Paris?” Jean-marc Rochette 
120 登山をこよなく愛するフランスの漫画家、ジャン=マルク・ロシェットさん。ある日、ロシェットさんのもとに犬が訪れることになったのです。その犬は普通のペット犬とは違った過去を持っていました。ロシェットさんはこう書き記しました。ロシェット <「モウグリ」(こういう名前だと知った)は日ごとに私に対して、明快に私の家に留まるつもりがあることを示したのだった。モウグリ「(もしあなたが私の主であるなら、私にはそのことに反対はありませんね・・・)」(2019/08/31)


みる・よむ・きく
ミヒャエル・ハネケ監督「隠された記憶」 植民地主義の過去を直視した傑作映画
日本と韓国(北朝鮮)の間の植民地主義の過去の歴史の問題は、フランスではアルジェリアとの関係と言って過言ではない。今、日韓で激突しているが、過去に植民地支配を受けた国と、支配を行った国との間で感情のもつれが生じるのは当たり前のことである。フランスでもアルジェリアの独立を良しとしない人々は未だに存在する。このテーマを直視した映画で、日本でも公開されながら、たぶん、あまり知られていない傑作がミヒャエル・ハネケ監督の映画「隠された記憶」だろう。2005年に公開されており、フランスとアルジェリアの間に未だに横たわる亀裂を描いている。(2019/08/24)


コラム
ニューヨークタイムズへのイアン・ブルマの寄稿文 明仁天皇(当時)の退位前の発言と東アジアの未来像
120 イアン・ブルマと言えば日本とドイツの戦争体験の記憶を書いた”The Wages of Guilt"(戦争の記憶〜日本人とドイツ人〜)で知られるオランダの研究者です。第二次大戦の歴史と記憶の問題を、ドイツと日本の双方を比較しながら語った、という点で画期的な本でした。そのブルマ氏が8月14日付のニューヨークタイムズに”Cold War in East Asia never ended "(東アジアの冷戦は決して終わらなかった)という一文を寄稿しています。これは現在、韓国と日本が対立を深めていることを題材にしています。(2019/08/17)


政治
「表現の不自由展・その後」の再開を求める署名の呼びかけ 醍醐聡(だいごさとし):東京大学名誉教授
「表現の不自由展・その後」の再開を求める署名の呼びかけ人の1人の醍醐です。◆8月15日に第一次署名(13日締め切り)を提出、その後、県庁で記者会見を行います今回の事件を、検閲国家づくりの「失敗体験」にするには、展示の再開をを実現することが決め手だと思います。それは結果として、安倍・韓国ヘイト政権を追い詰める大きな意義も持つのではないでしょうか。そのためにも、展示再開を求める短期集中の署名の数が決定的に重要です。もう署名を済まされた皆さまも、引き続き、ご協力をお願いします。(2019/08/12)


韓国
「日本は加害者である」ことを忘れてはならない 安倍政権の異常極まる韓国敵視政策を糾弾する 山野井孝有
 2019年6月29日、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)は、「自由で無差別な貿易環境の実現に向けた首脳宣言」を採択した。今、安倍政権が韓国に対して発動している「輸出規制」はこれをまったく否定し、逆行するものではないか。安倍政権の韓国敵視政策は絶対に我慢できない、許せない。安倍政権の対韓外交が行き詰まったのは、今回の輸出規制だけではない。安倍首相が2013年4月に村山談話(1995年8月「日本の対外侵略を謝罪」)を否定した「侵略かどうかは後世の歴史学者が決めること」といって侵略戦争を否定し、韓国の国民感情を傷つけたのが始まりである。(2019/08/05)


検証・メディア
「平和の少女像」撤去の背後にある不気味な憎悪感情 公共の電波で韓国ヘイトを振りまく弁護士さんもいる
 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」に出品されていた「平和の少女像」が撤去された。その背後に猛烈な抗議の電話やメールがあり、極めつけは「ガソリン携行缶を持ってお邪魔するというファクス」だったと報じられている。この推移を追いながら考えたのは、8月2日のTBSの昼のニュースショウ「ひるおび!」での常連コメンテーターの発言だった。(大野和興)(2019/08/04)


社会
京アニの35人の死者を自己の欲望のために利用した脅迫犯人の逮捕を あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」中止で
120 あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」で「平和の少女像」の展示に対して、脅迫のFAXを送った人物がいたことが展示中止の1つの要因として挙げられています。それが展示中止の本当の理由だったかどうかは議論の余地がありますが、それはともかく、この件が中止の主たる理由として主催者側から発表されていることは由々しき事態です。(2019/08/04)


みる・よむ・きく
イヴァン・ジャブロンカ著「私にはいなかった祖父母の歴史」  社会科学者が書く新しい文学
120 6月にフランスの歴史学者で作家でもあるイヴァン・ジャブロンカ(Ivan Jablonka)氏が来日し、東京の日仏会館で講演した時の衝撃は以前、報告しました。ジャブロンカ氏は社会科学者〜歴史学者、人類学者、社会学者、政治学者など〜が文学を創造することで、社会科学を刷新できると語り、大きな刺激を与えてくれたわけです。折しもフェイクニュースや忖度報道、記事に見せかけた宣伝が氾濫する現代、どうやって真実を取り戻していくのかは課題になっています。そこで社会科学者たちによる文学の創造が新しい活気を作りだすというのです。ジャブロンカ氏には自らそれを実践して、優れた文学を作り出し高い評価を得ています。彼の代表作とも言えるのが「私にはいなかった祖父母の歴史」(田所光男訳)です。(2019/08/02)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  殉教者サバハ・オスマン  平田伊都子
120  2019年7月28日、MEE(中東の目)が配信した、歯ぐきを見せガガっと笑うサバハさんの写真を見て、ビックリ! 7月22日にAPS(アルジェリア国営通信)が公表したサバハさんの写真は、少女の初々しさを漂わせていたのに、、 とりあえず、新しい笑うサバハさんの写真を掲載します。 (2019/07/31)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  CAN(the African Cup of Nations)アフリカ大陸杯  平田伊都子
120  7月18日金曜日正午、22回目の金曜デモで、アルジェリア首都アルジェはアルジェリア国旗で埋まりました。 そして一夜明けた7月19日のアルジェは、前日より何10倍ものアルジェリア国旗で溢れていました。 アルジェリアの政治改革を促す人民による金曜デモは、アルジェリア人の間で、金曜礼拝のように定着してきました。 一方、7月19日のそれは、CANサッカーアフリカネイションズカップを獲得した、アルジェリア・サッカーチームを歓迎する熱列なデモでした。(2019/07/23)


社会
私の昭和秘史(16) 昭和とはやはり妖怪の跋扈した時代だったのか  織田狂介
 本稿を書き始めた前後、まことに不思議なことに、まるで符節を合わせたかのように「大平洋戦争」もしくは「戦争」という命題への論議が活発となり、さらには国歌(君が代)と国旗の問題が、大きな社会的事件にまで発展しようとした。然し、いつしかこの論議も、いつもの通り、再びトコトンまで論じ合うに至らず、ウヤムヤになろうとしている。こうした風潮のなかで、私は野田正彰氏(比較文化精神医学の権威)の近著『戦争と罪責』のなかで、「戦争にかかわった世代が、侵略戦争の実態を否認している。そんな環境の中で失われのは、何が起きたのかを具体的に実証的に調べる姿勢である・・・」と指摘し、「今なすべきことは、本当のことを知っているという“事実”を戦争経験者に問いかけてみることである」といっていることが、私にとっては、非常に大事なことではないのかと思うのである。(2019/07/16)


政治
参院選の野党共闘の合意13項目の第1項目 〜憲法第9条「改定」への反対〜 戦争リスクの排除が家計底上げ政策を保証
今回の参院選でも野党協力が行われていますが、その要として市民連合が間に入った形で13項目の政策協定が結ばれています。この中には最低賃金1500円を目指し、8時間働けば暮らせるルール作り、という今熱く語られている経済政策も入っています。しかし、1項目目には憲法9条の改定への反対が記載されています。さらに2項目には安保法制の廃止が盛り込まれています。これらは一見、最低賃金の引上げなどと比べると、多くの人には少し遠いテーマのように見えるかもしれません。(2019/07/13)


反戦・平和
戦争力を強める日本<3> 増強続ける自衛隊 矢倉久泰
 「専守防衛」から「反共の砦」にシフトする「日米同盟」へ、そして米軍だけでなく米軍の仲間「多国籍軍」の一員となって、地球の裏側まで行動範囲を広げ、いまはそれを「宇宙」まで…と、2018年12月に策定した新防衛計画の大綱(防衛大綱)は謳っています。唖然とする自衛隊の変貌ぶりです。(2019/07/02)


反戦・平和
田中克彦氏の講演「ノモンハン戦争の真実に迫る」を聴いて 安岡正義(やすおかまさよし):大分大学名誉教授
6月26日、大分大学経済学部の主催により、一橋大学名誉教授田中克彦氏の講演会がJR大分駅南にある文化施設、ホルトホールの会議室にて開催された。田中氏は社会言語学を専門とするかたわら、ノモンハン戦争(宣戦布告を伴わない軍事衝突は普通「事件」と呼ばれるようである。また田中氏によればロシア側の呼称は「ハルハ河事件」とのことである。)に関しても複数の著作を発表している。講演を聴いて強く印象に残ったのはモンゴル民族の分断と民族統合の夢の挫折、そしてノモンハン戦争の終結と第二次世界大戦の勃発との関連である。(2019/06/30)


文化
イヴァン・ジャブロンカ氏の日仏会館における講演「社会科学における創作」 
120 社会科学を文学に創造する・・・それはいったいどのようなことなのか?フランスから初来日した歴史学者で作家のイヴァン・ジャブロンカ氏(Ivan Jablonka, 1973〜 パリ第13大学)の講演のタイトルが「社会科学における創作」だったことは大いに目を引いた。いったい社会科学は文学になるのだろうか?社会科学者は文学の創造者たりえるのだろうか?ここで社会科学者と言っているのは、たとえば歴史学者、社会学者、人類学者、政治学者などである。6月24日、会場である日仏会館に足を運ぶと、ジャブロンカ氏の著作の販売ブースが作られていた。売られていたのは「私にはいなかった祖父母の歴史」と「歴史は現代文学である」の2冊。いずれも名古屋大学出版会によるもので、売っている男性は名古屋から本をもって上京してきたと言う。百聞は一見に如かず。(2019/06/25)


みる・よむ・きく
「新しい戦前」が始まった 荻野富士夫著『よみがえる戦時体制―治安体制の歴史と現在』  
120  本書の帯に大きく「あたらいい戦前」とあります。著者は戦前、戦争になだれ込む時代の治安制度の歴史と現在を重ね合わせながら、今なぜ「新しい戦前なのか」を解き明かします。著者は『特攻警察』『思想検事』(ともに岩波新書)などの著書がある近現代史の研究者です。(大野和興)(2019/05/08)


社会
昭和秘史(13)  昭和天皇への激しい憤激  織田狂介
 ――この磯部浅一の『獄中手記』は、すべて山崎国紀氏の著書から引用させて頂いたことを改めて記述しておきたい。 (2019/05/01)


沖縄/日米安保
琉球新報<社説>4・28「屈辱の日」 沖縄の切り捨て許されぬ
 今から67年前の1952年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効した。日本が独立する一方で、沖縄、奄美、小笠原は切り離された。この「屈辱の日」を決して忘れてはならない。(4月28日琉球新報<社説>)(2019/04/28)


検証・メディア
ジャーナリズムの程度が知れる マスメディアのジュリアン・アサンジ逮捕の伝え方  Bark at Illusions
 米軍の戦争犯罪の証拠など市民社会に有益な情報をリークしてきたウィキリークスの創設者・ジュリアン・アサンジが英国警察に逮捕された。合衆国に送還されれば拷問や終身刑を受ける可能性のあるアサンジに亡命を認めていたエクアドル政府は、彼を保護していた在英国大使館内に英国警察を招き入れ、英国警察がアサンジを大使館外に引きずり出して逮捕した。これは政治亡命者保護の国際的な原則に反する。また7年に及ぶアサンジの在英国エクアドル大使館での恣意的拘禁 や今回の逮捕は、報道の自由に対する明白な侵害だ。しかしマスメディアはこれらの国際法違反や弾圧に対してほとんど無批判で、あろうことか政府や捜査当局の立場から事件の基本事実を伝え、権力者によるウィキリークスの弾圧に正当性があるかのような印象を与えている。(2019/04/25)


コラム
【歩く見る聞く】何気ない日常の一コマ一コマに、 田中洋一
  何気ない日常の一コマ一コマに、これほど注意を払って暮らしている人がいることに、私は全く気づいていなかった。狭山事件で無期懲役刑が確定し、仮釈放(仮出獄)された後も無実への道を開く再審裁判を求め続けている石川一雄さん(80)のことだ。(2019/04/19)


人権/反差別/司法
松橋事件、ようやく、無罪確定 根本行雄
 1985年に熊本県松橋(まつばせ)町(現宇城(うき)市)で男性が刺殺された「松橋事件」で、殺人罪に問われ服役した宮田浩喜(こうき)さん(85)の裁判をやり直す再審の判決が3月28日、熊本地裁であった。溝国禎久(みぞくによしひさ)裁判長は「犯人であることを示す証拠はない」として、無罪を言い渡した。誤判原因や捜査の問題への言及はなく、認知症を患い高齢者施設に入所しているため出廷できなかった。熊本地検と弁護団双方が同日、上訴権(控訴)を放棄し、無罪が確定した。この情報を素直に喜びたい。しかし、日本の刑事司法には、まだまだ、改善しなければならない、たくさんの問題点がある。(2019/03/30)


国際
アルジェリアの第二革命  歴史は終わらない   村上良太
120  この春、アルジェリアで起きたブーテフリカ大統領の5選を目指す出馬に反対する民衆のデモについてアルジェリアのジャーナリストに率直に「どう見ているか」、と聞いてみた。日刊ベリタにもたびたび寄稿いただいたTV局、Canal Algerieの記者、アブデルマジド・ベンカシ(Abdelmadjid Benkaci)氏である。(2019/03/29)


私の昭和秘史(10) 「蹶起部隊」から「反乱軍」へ 天皇陛下 何と云ふ 御失政でありますか・・・  織田狂介
 さて、ここではまず『2・26事件』について記録されている多くの関係者たちの文書や日誌の中から、果してこの事件が本当に多くの一般国民(生活に苦しんでいた農漁民や市民たち)の貧乏な生活を救うための「世直し運動」であったのか、どうかを究明しならその真相に迫ってみたい。そのためにまず、さきに引用した『昭和史』(岩波新書)が記述している事件の概況を再録しておきたい。(2019/03/23)


文化
シャルリ襲撃で殺された漫画家、ジョルジュ・ヴォランスキの漫画1000点以上が閲覧できるサイトが登場。エロスを描いて一番のフランスが誇る漫画家
2015年1月にフランスの風刺漫画シャルリエブドの編集室が襲撃され、漫画家たちが殺されたのだが、その中の一人がジョルジュ・ヴォランスキ(Georges Wolinski)だ。かつては月刊シャルリの編集長でもあった。フランスで70年代から80年代にかけてデビューした当時の若手作家たちにとってヴォランスキは父的な存在だった。そのヴォランスキだが、日本でシャルリ事件というとイスラム教徒に対するヘイトの漫画家が殺されたのは仕方がない、みたいな反応もあった。しかし、ここに出てくるヴォランスキの漫画を見れば、そうではなかったことがわかるだろう。(2019/03/21)


文化
[核を詠う](281)本田一弘歌集『あらがね』から原子力詠を読む(1)「福島の土うたふべし生きてわれは死んでもわれは土をとぶらふ」  山崎芳彦
 今回から本田一弘歌集『あらがね』(ながらみ書房、2018年5月28日刊)から原子力詠を読む。著者は福島市生れ、福島県会津若松市に在住する歌人で、高校教師の職にあり、福島の地にあって精力的に「ふくしま」を詠い続けている。2011年3月11日の東日本大震災・東京電力福島原子力発電所の過酷事故による厄災と向かい合って「ふくしま」を生きる歌人が、いま直面する現実を踏まえて短歌表現する鋭くも骨太にして繊細な作品群を読みながら、筆者は本連載でかつて-本田さんの歌集『磐梯』(青磁社刊、2014年11月)を読ませていただいた(「核を詠う」176〜177号)作品を想起し、読み返しながら、『あらがね』の作品につなげて、著者の「ふくしま」の現実を詠む視座の人間の根源に迫る深さ、ひろがりに、その重厚ともいえる対象との向き合いに、改めて強い感銘を受けた。筆者の読みによる「原子力詠」の狭さをおそれつつ、歌集『あらがね』を読ませていただく。(2019/03/17)


政治
首相官邸前で行われたマスメディア・ジャーナリスト・市民の抗議集会 "FIGHT FOR TRUTH” その6 「国境なき記者団」の瀬川牧子氏  
120 3月14日の「知る権利」を守るための官邸前集会では、東京新聞・望月記者への首相官邸側の質問妨害に関して抗議声明を出した「国境なき記者団」の瀬川牧子氏も登壇してスピーチを行った。瀬川氏「毎年各国のプレスランキングを発表させていただいておりますフランスのパリに本部を置く『国境なき記者団』の日本特派員の瀬川と申します。今回の望月さんへの質問妨害に関して『国境なき記者団』の方から声明文を出させていただきました。重要なところだけ読み上げさせてください・・・」(2019/03/17)


沖縄/日米安保
辺野古「反対」7割超とドナルド・キーンさん死去 元米軍通訳として記した「日本兵の沖縄人食肉」の戦慄 
 米軍普天間飛行場の移設をめぐる名護市辺野古沿岸部の埋め立てについて、沖縄県民の72%が県民投票で「反対」を表明した日、日本文学研究者のドナルド・キーン氏の訃報が伝えられた。二つのニュースに直接の関連はないが、私は昔読んだ琉球新報のある記事を思い出した。「真実の苦さ」と題する大田昌秀・琉球大学教授(のちの県知事)の一文で、キーン氏の第二次大戦中の手紙が紹介されている。米軍の日本語通訳官だった若きキーン氏は、ニューギニア戦線での日本兵による人肉食で最初に犠牲にされたのが沖縄人だったことを記している。(永井浩)(2019/02/25)


みる・よむ・きく
慰安婦を通して語る女性の生き難さは現代も 韓国映画『雪道』 笠原眞弓
120  戦争は、男性性が象徴する暴力的なもの象徴ではないだろうか。戦時には、最も弱い子どもや女性が真っ先に犠牲になる。いや待てよ、女性が虐げられるのは、戦時ばかりではない。今の世にもそんな話は世界中に、日常的に転がっていると気づかせる。(2019/02/23)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  パレスチナと西サハラは国連の責務  平田伊都子
120   2019年8月のTICAD 7に関して、西サハラ参加問題が話題になっています。 そんななか、西サハラを知らない方も多くて、「西サハラはパレスチナとよく似ている」と、世の識者や平和運動家たちの言葉をお借りして、西サハラを説明してきました。 ロシア外務大臣ラブロフや南アフリカ大統領ラマポーザも同様の見解を明らかにしています。 (2019/02/18)


【西サハラ最新情報】  AUサミットで西サハラ機構を稼働開始  平田伊都子
120  2019年2月10日、11日のアフリカ連合首脳会議は、UN国連やEUヨーロッパ連合などの国際社会のみならず、TICAD を控えた日本でも珍しく注目されています。 とりわけ、AUアフリカ連合が正式国家と承認しAUアフリカ連合の正式加盟国としているSADR(サハラ・アラブ・民主共和国)の存在は、西サハラを国家承認せずTICADにも招待しないと弱い者虐めを続ける日本にとって、うざったいようです。 一方、2018年12月末にCORCAS(モロッコ王立サハラ問題諮問評議会)は日本の国旗を掲げて、日本は西サハラ紛争に関してモロッコ支持だと、大宣伝しています。 AU加盟国55のうち、西サハラだけを、日本は2019年8月TICAD7首脳会議から仲間外れにするそうです。(2019/02/12)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  焼身抗議、火が点いた「西サハラの春」  平田伊都子
120  2019年2月2日、西サハラの若者が自分の体に火を点けて、モロッコ税関の不法没収に抗議しました。 焼身抗議は、2010年にチュニジアで起こった屋台の果物売りを連想させます。 果物売りも大事な商品を不法没収され屋台許可書を不法没収され、焼身自殺を遂げてしまいました。 そして、彼の火の玉は「アラブの春」に飛び火し、瞬く間にアラブ世界に広がっていきました。 一方、モロッコでは、売り物の魚を警官に不法没収された屋台の魚売りが、魚を取り戻そうとゴミ収集車に飛び込み、圧殺されてしまいました。 みんな命をかけ生活のため、不法な権力の妨害と戦ってきました。(2019/02/06)


文化
[核を詠う](278)角川『短歌年鑑2019年版』から原子力詠を読む「福島に廃炉は成らずおそらくはわが子の子の子の子の子の世まで」  山崎芳彦
今回は角川『短歌年鑑2019年版』(角川文化振興財団、平成30年12月6日発行)所載の「「自選作品集」、「「題詠秀歌」、「作品点描」から、筆者の読みによる原子力詠を抄出させていただく。月刊総合歌誌『短歌』を発行している角川の『短歌年鑑』は、短歌界の動向を知るうえで貴重な資料であると、筆者は毎年欠かさず読ませていただいているし、保存している。この連載の中でも、2011年の福島原発事故以降、同年鑑からの原子力詠の抄出・記録を続けてきた。今回の「自選作品集」には600人近い歌人による自選作品各5首が収載された。3000首に近い全作品を読むことができ、拙いながらも詠むものの一人である筆者にとって、よい勉強の場を与えられたと思っている。「題詠秀歌」は月刊「短歌」の題詠の企画に応募の作品から選者によって秀歌として選ばれた作品396首が掲載されている。「作品点描1〜9」は、9人の歌人が総合短歌紙誌に掲載された歌人の作品を抽いて、それぞれの読み、評言を記していて、興味深く読んだ。(2019/02/04)


コラム
私がけっして天皇主義者にならないわけ  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
なんとなく、ネットを検索していたら、「内田樹 私が天皇主義者になったわけ」(『月刊日本』編集部)という記事にぶつかってギョッとした。アップされた日付は、2017年5月3日とされている。これまで、気付かなかった(※この原稿は2017年5月20日に発表された)。内田樹については、よく知っているわけではない。しかし、悪い印象はもっていなかった。リベラルな陣営にある人との思い込みは強く、また、滑らかなよく練れた文章を書く人とも思っていた。その人が、「私が天皇主義者になったわけ」を語ろうと言うのだ。もっとも、このタイトルが内田自身のものか、それとも『月刊日本』編集部が付けたものなのかはよく分からない。(2019/02/03)


みる・よむ・きく
奪われた人権を自らの手で取り戻す女性たち  映画『ナディアの誓い』『バハールの涙』 笠原眞弓
120  戦争はいつも一番弱いものに多くの犠牲を強いる。この2本の映画は、イラク北部のヤジディ教徒の住む街をISISが襲い、老人と男性は殺され、女性は性奴隷とされた事実を描いている。(2019/01/24)


韓国
韓国労働運動の息吹に触れた4日間(4)〜2018年11月労働者大会参加と日韓連帯・交流報告
120 訪韓4日目(11月12日)、ツアー最終日の午前中は、荷物をホテルに預け、建国現代史の現場を訪ねた。(尾沢孝司)(2019/01/20)


人権/反差別/司法
NBAニューヨークニックスのバスケットボール選手 エネス・カンターの恐怖 
1月14日付のニューヨークタイムズの記事でNBA(ニューヨークニックス)のバスケットボール選手、エネス・カンター氏がロンドンでの試合出場を欠場しようとしていることが報じられた。エネス・カンター氏がロンドン行きを拒んでいるのは彼の母国であるトルコ政府の殺し屋に暗殺されることを恐れているからのようだ。(2019/01/15)


社会
アメリカのユダヤ人とイスラエルのユダヤ人に大きな亀裂が生じていると指摘 「トランプ時代にアメリカのユダヤ人であること」の著者、ジョナサン・ワイズマンの分析記事
トランプ大統領のイスラエル寄りの外交政策は昨年5月にイスラエルにおける米大使館をエルサレムに移転したことでも明らかだが、さらにイランに強い圧力をかけてオバマ時代に発展させた核合意の転覆をはかっているように見えることにもつながる。トランプ大統領がなぜそれほどイスラエル寄りなのかについては様々な説がある。娘婿がユダヤ系アメリカ人であることとか、選挙でユダヤ系の寄付が欲しいとか・・・。それについて、9日付のニューヨークタイムズにジョナサン・ワイズマン氏の分析記事 ”American Jews and Israeli Jews break up" が出ていたが、今のアメリカのユダヤ系とイスラエルのユダヤ人との軋轢が書かれていて興味深い。(2019/01/09)


コラム
言論の自由とレイシズム
 2015年1月10日と11日にフランスでは風刺新聞シャルリエブド襲撃に対して多くの人々が怒り、"Je suis Charlie " (私はシャルリだ)というプラカードを掲げて広場に集まった。その数は全土で400万人に上ったと報じられた。これは何よりも言論の自由を守る戦いであり、たとえその風刺が好きかどうかは別として、言論をテロ行為で制圧しようと言う試みにフランス人が怒ったのだった。言論の自由という見地から僕は「私はシャルリだ」という運動に賛成の立場だった。しかし、日本国内ではシャルリはイスラム教への侮辱を行っているレイシズムの媒体だから、攻撃されるのもやむを得ない・・・みたいな意見も多く目にした。(2018/12/21)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  月の砂漠の王子様  平田伊都子
120  世界のスーパースターは、ムハンマド・ビン・サルマーン・アルサウード(33才)殿下です。 サウジアラビア皇太子で王位継承者、第一副首相、国防大臣、経済開発評議会議長、王宮府長官、などなど事実上の最高権力者、容姿も肩書も申し分ないお方です。 (2018/11/29)


人権/反差別/司法
再び、朝鮮高級学校を「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」の適用外としていることに反対する「カナダ9条の会」の声明
  日本人があまり関心をいだいていないようなのが、朝鮮学校(高校)のみが外国系学校のなかで唯一「無償化」が適応されていないことです。現在、各地で裁判で争われているが、司法は、政府の言いなりになって、こうした差別を行なっている。それに対して、朝鮮学校側からの抗議に、カナダ9条の会が支援のために、以下の声明を発表した。その声明は、日本の人たちに、問題の本質や経緯を知らせるものと思われる(2018/11/05)


国際
再検証・「自己責任」論はいかに展開されたか 2004年のイラクの日本人人質事件をめぐって
  シリアで武装勢力とされる組織から解放されたジャーナリスト、安田純平さんに対してインターネット上などで「自己責任論」による批判が起きている。2004年にイラクで起きた武装勢力による日本人人質事件をめぐる論調の再燃である。両事件の背景などは異なるが、今後も再発しかねない同様な出来事を考えるうえで、14年前の自己責任論を再検証しておくことは無駄ではあるまい。この議論が誰によって何のために火をつけられ、メディアはそれをどう報じ、どのような政治的結果をもたらすことになったのか、また国際世論は日本の動きをどうみていたか──。(永井浩)(2018/10/28)


コラム
むき出しとなった権力の正体  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
1933年2月20日、天皇制警察は小林多喜二を虐殺した。文字通りの残虐ななぶり殺しだった。陰惨極まりない拷問死の死体の解剖はどの病院からも拒否され、遺族に返された遺体を医師・安田徳太郎が検死している。権力批判のペンを握っていた多喜二の右人差し指は、手の甲の方向にへし折られていた。明らかにこの虐殺は、天皇制国家による作家多喜二の言論活動に対する報復であり、見せしめであった。(2018/10/19)


みる・よむ・きく
重信メイ著 「『アラブの春』の正体 〜欧米とメディアに踊らされた民主化革命〜」 その1
重信メイ著「『アラブの春』の正体」(角川Oneテーマ21)は「アラブの春」が当初メディアで拡散されたようなものではなく、その背後には欧米やサウジアラビアやカタールなどが政治的に利用していたことが暴かれている。本書が世に出たのは2012年10月と巻末に記されている。「アラブの春」がチュニジアで始まったとされるが、それは2010年暮れのことであり、翌年はリビアにも飛び火し、夏場にかけて内戦が拡大し、最後はカダフィ大佐が殺される事態になった。(2018/10/14)


人権/反差別/司法
松橋(まつばせ)事件、再審開始確定の報に接して 「司法殺人」はいつまで続くのか  根本行雄
 熊本県宇城(うき)市=旧松橋(まつばせ)町=で1985年に男性(当時59歳)が刺殺された「松橋事件」を巡り、殺人罪で懲役13年が確定して服役した宮田浩喜さん(85)の再審請求について、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は10月10日付で検察側の特別抗告を棄却する決定を出した。これで宮田さんの再審開始が確定した。今後、熊本地裁で再審公判が開かれる。それにしても、日本の再審の門はなかなか開かない。(2018/10/13)


国際
フランス:買春客の処罰化 売春する人々が一層の暴力にさらされているという報道
今、パリではLGBTのTにあたるトランスジェンダーの人にまつわる事件が話題になっている。ペルーからパリに来て、売春をしていた36歳のヴァネッサさんが数人の盗賊グループに客とともに襲われ、射殺されたのだ。客の方は襲われたが命は無事だった。ヴァネッサさんの仕事場はパリの西部に広がるブーローニュの森だった。事件を伝えるニューヨークタイムズの記事によると、2016年に買春客を処罰する刑法改正が実効に移されて以来、売春する人々は警察に見つからないようにセックスの場所をより人目につかない場所に移すようになったのだと言う。この改正で客は警察に逮捕されると、罰金を最高で1500ユーロまで課される。すでに約2800人が罰金を支払うことになったとされる。(2018/10/03)


コラム
差別二題  根本行雄
 『週刊 新社会』紙に、辛淑玉(シン・スゴ)さんが「たんこぶ」という題名のエッセイを連載している。このエッセイを読んでいると、自分のなかに差別意識があることに気付かされることが多い。差別は、じつに根深い。差別をなくしていく闘いは、根気よく続けていくしかない。人類史の課題である。(2018/09/25)


中国
関東大震災で虐殺された在日中国人受難者の慰霊式
120 今年は関東大震災から95年。大震災で虐殺された在日中国人受難者慰霊式が9月9日、「関東大震災中国人受難者を追悼する会」の主催で執り行われた。(JCLIFニュース)(2018/09/18)


コラム
東京都知事は、熊谷市の爪の垢を煎じて飲むべし。  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
毎日新聞・9月12日(水)夕刊の「特集ワイド」は、「関東大震災から95年 虐殺された朝鮮人の遺族来日」と題する文字通りワイドな記事。毎日は、いま日本のメディアがなすべき仕事をよくしていると思う。中見出しに、「否定の動き、ヘイトスピーチ続く中… 伝える努力に希望」「『反省なき教育』が戦争になった」とある。井田純記者の署名記事だが、事件を見る視点に確かなものがある。(2018/09/17)


歴史を検証する
あの時、東京で何が起きたか 〜1923年9月のジェノサイド〜 8.11歴史を知るフィールドワーク 関東大震災朝鮮人・中国人虐殺の痕をたずねて
120 平和と国際連帯を求める労働組合として、関東大震災での朝鮮人・中国人虐殺の歴史的事実を「なかったこと」にはできないと、全国一般なんぶは、夏の盛りの8月11日、組合員22人で現地をまわり、歴史的事実を再確認するフィールドワークを行いました。(全国一般労働組合東京南部書記長・中島由美子)(2018/09/17)


国際
ドイツの反人種差別大コンサートを報じたBBCと報じなかった朝日新聞  坂井定雄(さかいさだお):龍谷大学名誉教授 
主に中東から必死に逃れてきた移民の受け入れをめぐり、国内の対立が深刻化しているドイツや東欧、イタリア。ドイツでは人道・人権主義のメルケル政権と多数の市民が移民たちを寛大に受け入れたのに対して、極右勢力の過激な反移民デモや暴力が続発している。移民問題について人道・人権主義の立場からの報道が根強い現場欧州にくらべ、日本での欧州報道では、反移民の動きが強い懸念をもって報道されてはいるが、多数の市民たちの同情、移民受け入れの努力、人道主義、旧ナチス・極右勢力復活と戦う行動がごく控えめにしか伝えられていないのではないかと思う。移民をめぐる対立が深まるドイツ東部ケムニッツでの大規模な反人種差別のコンサートの報道を、英公共放送BBCの電子版は世界に向けて熱く報道したが、朝日新聞は全く報道していない。(2018/09/16)


労働問題
<武建一語り下ろし>関生型労働運動とは何か(4)日経連会長大槻文平「関西の生コン闘争は資本主義の根幹を揺るがす」
 このような産業政策闘争が広がっそれが産業の民主化とか経済の民主化、さらには政治の民主化につながっていく。それは必然的に熾烈な闘いになります。それは文字通り総資本との闘いでした。(構成:大野和興)(2018/09/15)


コラム
9月1日は、「国恥の日」。  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
敗戦と平和を考える8月が去って、9月になった。本日は、個人的に「国恥の日」と名付ける9月1日。1923年の今日、関東地方をマグニチュード7.9の巨大地震が襲った。死者10万5千余といわれる、その甚大な被害はいたましい限りだが、震災は恥とも罪とも無縁である。3・11津波の被害を「天罰」と言った愚かで無責任な都知事がいたが、この言こそ不見識の極み。自然災害自体に可非難性はない。私が「国民的恥辱」「日本人として恥を知るべき」というのは、震災後の混乱のなかで日本人民衆の手によって行われた、在日朝鮮人に対する大量集団虐殺である。これは、まぎれもなく犯罪であり刑罰に値する行為。人倫に反すること著しい。その事実から目を背け、まともに責任を追求しようとせず、反省も、謝罪もしないままに95年を徒過したことを「国恥」といわざるを得ない。(2018/09/10)


国際
【西サハラ最新情報】  国際失踪者デー  平田伊都子
120 2018年7月冒頭に国連から追放されたリー・マチュウ記者は、今日も国連前の路上で国連取材を続けています。 「リー記者のお行儀は国連記者規約に反する」という追放理由に、仲間の記者たちは納得できず、UNヌーン・デイリー・プレス・ブリーフィング(国連正午毎日記者発表)では、連日のようにリー記者追放に関する質問が続いています。 が、国連事務総長報道官は、「リー記者の行儀は国連規約に反する」という返事を繰り返すだけ、、 (2018/09/01)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  元大統領諸氏、国連の難題に挑戦  平田伊都子
120  2018年8月10日、元チリ大統領ミシェル・バチェレ女史がUNHCHR国連人権高等弁務官)に任命されました。 一方、国連西サハラ事務総長個人特使は元ドイツ大統領ホルスト・ケーラー氏です。 ということは、、♠現アメリカ大統領もゆくゆく、国連に天下りするのかな?  移民を排除し、差別的発言を繰り返し、国連分担金や支援金の値引きを続ける♠現米大統領、、 ♠大統領殿、国連に再就職される時は、償いの想いを籠めて、ぜひ、UNHCHR(国連人権高等弁務官)でご奉仕ください。(2018/08/12)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 あわや!モロッコで水爆炸裂!! 平田伊都子
120  「1958年、アメリカの核爆弾がモロッコで殆ど炸裂するところだった!」という恐ろしいニュースを、タレク・バッザ記者がMWNモロッコ世界ニュースに発表しました。 2018年7月31日のことです。 その記事が8月6日に、また復活しています。 8月6は、広島にアメリカが原爆を炸裂させた日です。 アメリカが長崎を原爆で殲滅した8月9日には、アントニオ・グテーレス国連事務総長が長崎原爆被災記念式典に参加して、核廃絶をアピールするそうです。 「ミートゥ―(私も又)」と、国連事務総長にモロッコは未遂核炸裂事件を売り込むつもりのようです。 モロッコの思惑がどうあれ、どんな形ででも、いつでもどこでも、核兵器反対です! (2018/08/06)


国際
フィリピンから二人の活動家が来日 ミンダナオ島のバナナ農民たちの置かれた状況を語る
120 鶴見良行が「バナナと日本人」(岩波新書)で、日本に届くバナナの大半を作っているフィリピンのミンダナオ島のバナナ農園労働者や契約栽培農家の窮乏と農薬汚染について書いたのは1982年のことだった。あれから40年近くの歳月が流れ、その間に民衆の力革命や農地改革が行われた。ところが、今も農民たちが置かれている状況は厳しいものだった。(2018/07/30)


みる・よむ・きく
映像美を通して訴えてくる労働と人権 『機械人間』 笠原眞弓
120  ラーフル・ジャイン氏の初監督作品の、シリアスなインド映画である。映画がはじまって数分、何の説明もなくただ工場の騒音と無言で働く労働者の姿が映し出される。大きな機械と人間の動き。暗い中にくっきりと浮かぶ「働き人」たち。光と闇とが交錯し、人の働く姿はこんなに美しいのかと思う。そして懐かしささえ覚える。私の家は、水道管のジョイントなどをつくる鋳物工場の隣りだった。いつも騒音の中にいた。働いているお兄さんたちをただ眺めているのが好きだった。そんな情景が浮かんでくる。(2018/07/28)


人権/反差別/司法
滋賀・日野町事件  死後再審決定 根本行雄
 7月11日、大津地裁(今井輝幸裁判長)は、滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性(当時69歳)が殺害されて金庫が奪われた「日野町事件」で、強盗殺人罪で無期懲役が確定し、服役中の2011年に75歳で病死した阪原(さかはら)弘(ひろむ)元受刑者の遺族が求めた第2次再審請求審で、再審を開始する決定をした。有罪判決の根拠となった自白などの証拠をほぼ全面的に否定した。死刑・無期判決が確定した事件で死後に再審が認められたのは戦後初めてのケースである。 大津地検は「上級庁と協議の上、対応したい」としており、即時抗告するか検討している。検察は抗告をするな。早急に、再審を開始せよ。(2018/07/13)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 アフリカ不法移民を見捨てないで! 平田伊都子
120  サハラ砂漠以南のアフリカからヨーロッパへ渡ろうとする不法移民の数は、増加しています。 様々なルートがありますが、いずれにしろ斡旋業者は金のないアフリカの人々から金を取ります。 そして、アフリカの海岸からゴムボートに詰め込み、運悪くボートが沈むことがあります。 2018年6月、救助船が生き残った人々を救って近場のイタリアやマルタに寄港しようとしましたが、両国とも断りました。 幽霊船の様に地中海を漂った救助船を救ったのは、スペインのペドロ新首相でした。 (2018/07/08)


文化
[核を詠う](264)能登原発阻止を闘った短歌「愛し能登 原発地獄」を読む「原発のゴミ捨て場らし奥能登は俺もお前も網引き田を打つ」 山崎芳彦
 筆者の事情て前回から長い間を空けてしまったが、今回は1960年代後半から、日本型工業化社会、高度経済成長を目指す政府、製造業を中心とする大企業が一体となってのエネルギー政策のため、集中的に原発推進国策の標的にされた北陸地方で、原発を受け入れることは自らの地域が「原発地獄」に陥ることを容認することになるとして、反原発の闘いに取り組んだ農民の一人である前濱勝司さんの短歌を読む。「愛し能登 原発地獄」と題して「北陸地域問題研究会」の会報「いろりばた」の発刊第一号に掲載された短歌作品を、筆者は八木正著『原発は差別で動く 反原発のもう一つの視角』(明石書店、2011年6月に新装版として発行、同書の初版は1989年8月)によって読むことが出来た。著者の八木氏(故人)は社会学者であり金沢大学教授でもあったが、1986年に住民を主体とする「北陸地域問題研究会」を立ち上げ会報・ミニコミ紙「いろりばた」を発刊し、地域住民を主体にした反原発運動に大きな役割を果たした。『原発は差別で動く』の八木氏の論考とともに同書に収録され、著書の過半を占めている「いろりばた」は貴重な、いま改めて学ぶべき「民衆智」だと思う。(2018/05/25)


政治
札付きの差別・レイシスト政治家が中野区長選に立候補 
 任期満了に伴う中野区長選が6月3日告示、10日投票で行われる。この区長選挙に元都議の吉田康一郎氏(50)が5月11日、無所属で立候補する意向を表明した。この人物は都議時代に差別・排外主義を掲げて活動を開始していた在特会(在日特権を許さない市民の会)を応援し、活動していた人物で、「不逞朝鮮人は出ていけ」などという言葉を叫びながら演説をしていた。日刊ベリタでは当時、吉田都議と、同都議を公認していた民主党に公開質問状を送るなどの取材活動を行ったが、一切応答がなかった経過がある。以下、当時のベリタの記事を再掲する。(編集長大野和興)(2018/05/23)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 ♠米大統領 VS 国連事務総長 平田伊都子
120   2018年5月14日のイスラエル建国記念日に、アメリカはテルアビブの米大使館をエルサレムに移転し、♠米大統領は「エルサレムはイスラエルの首都」と再び宣言しました。 (2018/05/20)


国際
イスラエルの首都移転とトランプ大統領の底意 米白人の共通意識 落合栄一郎
  ひと月ほど前に北朝鮮、シリア問題に関して、トランプアメリカ大統領の底意なる考えをこの欄に書いた(1)。その基本は、トランプ氏が、アメリカの伝統的政治外交などについての知識を持たず、稼げればよいという単純なビジネスマン的意識を持った人であるという考えに基づいていた。それが、ネオコン達の考えを無視した態度で、北朝鮮やシリア問題に対処してきたのではないかという考えであった。もう一つ問題がある。それは、エルサレムをイスラエルの首都とし、また、イランとの核合意からの離脱である。(2018/05/19)


人権/反差別/司法
「デモクラシー・ナウ!」 パレスチナ人がガザで殺される エルサレムの米大使館オープンに抗議 Palestinians Mark 70th Anniversary of Nakba After Israel Kills 61 & Wounds 2,700 Protesters in Gaza
アメリカの報道番組「デモクラシー・ナウ!」でガザでパレスチナ人が多数殺されている事件を現場から報じている。米大使館が月曜、エルサレムにオープンしたことがパレスチナ人の抗議を呼んでいる。(2018/05/16)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 ポリサリオってなんだ? 平田伊都子
120  <ポリサリオ>とは、西サハラ独立運動組織<ポリサリオ戦線>のことです。 UN国際連合もEUヨーロッパ連合もAUアフリカ連合も、みんな、ポリサリオ戦線を西サハラ民族の代表としています。 そう言われても私たち日本人には、ポリサリオ戦線と西サハラの繋がりが分からない、、 <戦線>という言葉も、今どき、違和感を覚えます。 (2018/05/13)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  ありがとう ♠さん、韓民族と同様、西サハラもよろしく!  平田伊都子
120 おめでとう! 韓民族の人々!!いよいよ最後の札、米朝首脳会談ですね、、 25日付の韓国紙・中央日報が、会談候補地はモンゴルかシンガポールかと報じました。 個人的好みを言わせてもらうなら、3人の横綱を生んだモンゴルがいいですね。 なぜなら、五月人形のような金正恩朝鮮労働党委員長は、人気力士遠藤にそっくりなんだから、、 (2018/04/30)


反戦・平和
“非国民”とは 誰か? 池住義憲
 「権力は腐敗する。絶対的権力は、絶対に腐敗する(Power tends to corrupt, and absolute power corrupts absolutely)」。これは今から約130年前、英国の歴史家ジョン・アクトン卿(1834〜1902年)の言葉です。権力が集中し、一元化されれば民主主義が崩壊する。立憲主義が崩壊する。自由主義の息の根が止められる。歴史の事実を事実として学ぶ中から発せられた格言です。(2018/04/27)


人権/反差別/司法
反撃訴訟次回期日の傍聴をー4月26日(木)13時30分・415号法廷 ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第129弾  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 
DHCと吉田嘉明が、私(澤藤)に6000万円を請求したスラップ訴訟。私がブログで吉田嘉明を痛烈に批判したことがよほど応えたようだ。人を見くびって、高額請求の訴訟提起で脅かせば、へなへなと萎縮して批判を差し控えるだろうと思い込んだのだ。そこで、「黙れ」という恫喝が、当初は2000万円のスラップ訴訟の提起。私が黙らずに、スラップ批判を始めたら、たちまち提訴の賠償額請求額が6000万円に跳ね上がった。なんと、理不尽な3倍増である。この経過自体が、言論封殺目的の提訴であることを雄弁に物語っているではないか。(2018/04/22)


韓国
済州島「四・三事件」 のどかなこの島で70年前に虐殺があった。  澤藤統一郎(さわふじとういちろう)弁護士
本日は4月3日。済州島でのいわゆる「四・三事件」に触れておかねばならない。本日が、1948年の「四・三」から70周年となる。現地の平和公園で、文在寅大統領も参加した追悼集会が行われた。済州島(チェジュド)は気候温暖で、ピースツアー訪問時の3月26日には、桜もほぼ満開だった。のどかな田園風景が広がる島である。行政区域としては、済州特別自治道。島ではあるがとても広い。淡路より、佐渡より、沖縄本島よりも広い。島の最高峰・漢拏(ハルラ)山(標高1,950m)は、韓国の最高峰でもある。この島は、この山の噴火でできたという。金石範か「4・3事件」を題材に書いた日本語小説の題名が「火山島」である。「済州火山島と溶岩洞窟群」が、2007年に韓国初の世界自然遺産に登録されている。(2018/04/10)


アジア
【バンコク便り】(3)実はタイは銃社会  高田胤臣
 旅行に来る日本人の多くがなぜかあまり知らないのが、実はタイは銃社会で、本物の銃が簡単に入手できるということだ。バンコクでは中華街ヤワラーを西の方向に進むと突き当たりになり、その辺りは銃器店が並ぶ。外国人は購入できないが、成人しているまともなタイ人であれば誰でも簡単に買うことができる。「まともな」というのは、職があって定期収入があること、犯罪歴がないこと、警察が認めてくれる、ということ。購入許可証を警察で発行してもらい、それを持っていけば合法的に買うことができる。(2018/04/06)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  ホ〜ラ、また出た、モロッコISイスラム過激派  平田伊都子
120  3月19日に始まった一週間は、西サハラに関して、重大な動きがありました。 ⒛日の火曜日、モロッコ支援者サルコジ元仏大統領が、カダフィ元リビア指導者から現金を収賄したことで、身柄を拘束されました。 (2018/03/26)


農と食
【むらから】もうすぐカエルの大合唱が始まる 大野和興
 ここは関東の端っこに位置する山間地、埼玉県秩父地域のいっかく。春の田起こしが進み、あと一月もすると、代掻き、そして田植えが始まる。種もみの手配も終わった。田んぼに水が入り、田植えが最盛期を迎える五月の光景を思い出す。水をまんまんとたたえた水田には、カエルの声が満ちあふれる。いつも不思議に思うのは、田んぼに水が入ったとたんに、カエルの大合唱が始まることだ。(2018/03/25)


コラム
安倍首相にとって危険なのは非武装の市民でなく、銃を持った警官ではないか
120  安倍首相は首相官邸の前で警備する大量の警察官に囲まれて安心と思っているかもしれないが、武装しているのは市民ではなく警察官であり、警察官の中に安倍政権が腐敗していると思っている人がいないとは言い切れないことを想像すべきではないか。極右による政治家の殺害は過去に起きた出来事である。同様のことは自衛隊内部からの反安倍クーデターの可能性である。(2018/03/17)


人権/反差別/司法
大崎事件、ただちにに再審を開始せよ  根本行雄
 3月12日、福岡高裁宮崎支部(根本渉裁判長)は、鹿児島県大崎町で1979年に男性(当時42歳)の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人罪などに問われて懲役10年が確定し服役した原口アヤ子さん(90)の再審開始を認めた鹿児島地裁決定(2017年6月)を支持し、検察側の即時抗告を棄却した。原口さんの再審開始を認める判断は02年3月の地裁決定を含めて今回で3度目。検察は、特別抗告をせず、ただちに再審を開始せよ。(2018/03/16)


検証・メディア
テレビでの発言で「国際政治学者」三浦瑠麗氏はたんなるネトウヨだったことがばれてしまった
 「国際政治学者」三浦瑠麗氏がテレビで行った差別発言が批判を浴びている。2月11日午前10時から11時15分の間、フジテレビ「ワイドショウ」で、三浦さんは「実際に戦争が始まって、金正恩さんが仮に殺されても、一切外部との連絡を絶って、都市で動き出すスリーパー・セルがいる。ソウルでも東京でも大阪でも。大阪がヤバイと今、いわれている」と発言した。北朝鮮問題を扱っていた番組で、金正恩の名前を具体的に上げ、都市で潜んでいたテロリストが一斉に動き出すというこの発言は、誰が聞いても在日コリアンをテロリストと名指ししたも同然で、関東大震災の時デマによって普通の市民により朝鮮人が大量虐殺された歴史を考えても、おだやかでない発言。「国際政治学者」という肩書で特定の民族へのリンチを扇動したものという批判がネット上や本人、三浦氏が所属する東京大学政策ビジョン研究センターに殺到したのもうなづける。(大野和興)(2018/02/14)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  第30回AUアフリカ連合サミット  平田伊都子
 AUアフリカ連合に国際社会が跪くようになりました! かってアフリカ黒人を奴隷支配していた白人たちが、競ってAUにおべんちゃらを言い、ご機嫌を伺うようになりました。 こんな痛快な時代がこようとは、誰も予測できなかったようです、、が、 ただ一人、白人に惨殺されたリビアの故カダフィーは「黒人が世界を支配する時代がくる」と、予言していました。 AUアフリカ連合を立ち上げたのも、カダフィです。(2018/02/04)

検証・メディア
南北朝鮮会談:「北朝鮮は核・ミサイル計画を継続するための時間稼ぎを意図している」、朝鮮政府には「日米韓3か国の連携にくさびを打ち込む狙いがある」というプロパガンダ  Bark at Illusions
 朝鮮政府に対して対話を呼びかけてきた韓国のムン・ジェイン大統領に対し、朝鮮政府が韓国で開催されるピョンチャンオリンピックへの参加を表明するなどして韓国政府に融和姿勢を示したことで、南北朝鮮の閣僚級会談が2年ぶりに実現した。緊張が高まっている朝鮮半島での戦争を回避し、朝鮮半島の非核化を実現するための重要な一歩と言えるが、日本政府やマスメディアは「北朝鮮は核・ミサイル計画を継続するための時間稼ぎを意図している」(河野太郎外務大臣)、朝鮮政府には「日米韓3か国の連携にくさびを打ち込む狙いがある」(NHK国際部デスク高野洋、ニュースウォッチ9、18/1/9)などと主張して、対話姿勢に転じた朝鮮政府の意図を疑っている。(2018/02/01)


人権/反差別/司法
不撓不屈の戦いは続く 根本行雄
ドイツ・ベルリンに本部を置く国際平和団体「国際平和ビューロー」(IPB)は11月24日、スペイン・バルセロナで今年のショーン・マクブライド平和賞の授賞式を行い、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」に授与した。「不撓不屈(ふとうふくつ)の非暴力闘争」と称賛し、満場一致で授賞を決めたという。これに関連して、袴田事件、名張毒ぶどう酒事件、松橋事件、菊池事件などの再審裁判闘争について考えた。(2017/12/17)


政治
野党共闘を考える 共産党幹部・植木俊雄氏に聞く 共産党はどのように共闘を決め、どのように進めてきたのか その2
120 Q 野党共闘の合意ができて、一人区の候補者の選定は粛々とできたんですか? 植木俊雄・広報部長 「結構大変でしたよ。経過を言っておきますとね、まず私たち幹部会から9月19日に共産党・中央委員会で野党共闘の提案をして、それで決定したあと、ともに闘った市民団体の方々やともに闘った4党(民主、維新、自由、社民)の各党にその提案をお届けして検討をゆだねるという風にしたわけですね。で、市民から安保法反対で立ち上がってきた学者の会の方々、それから千人委員会の方々、ママの会、シールズをはじめとした人たち。・・・」(2017/11/18)


沖縄/日米安保
“抗議行動”は希望を未来につなぐ営み
東京MXテレビ(以下、MX)で1月2日に放送された「ニュース女子 #91」への抗議行動を始めてから8カ月がたつ。「沖縄で米軍基地建設に反対する運動は、実は“日当の出るお仕事”で、反対しているのは沖縄の人ではない。暴力をふるうテロリストだ」などとウソと誹謗中傷で偏見をあおり、あざ笑う番組内容だったので、地上波テレビ局によるデマの波及効果は高いことから、私たちはMXに放送責任を問い、訂正と謝罪を求めている。しかし、MXは「番組に虚偽はない」と開き直ったままだ。(沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志 川名真理)(2017/11/16)


反戦・平和
「チビチリガマ」損壊事件と戦後70年 根本行雄
 沖縄戦で住民が「集団自決」(集団強制死)に追い込まれた、読谷村波平の自然壕「チビチリガマ」の内部や入り口が、何者かによって荒らされているのが見つかった。器物損壊容疑で県内に住む16〜19歳の少年4人が9月15日に逮捕された。少年たちは「心霊スポットに行こうと思った」「肝試し」などと供述し、4人は「やったことは間違いありません」と容疑を認めているという。「終戦」から72年がたち、「平和学習」を困難にしているのは沖縄戦の体験者から直接話を聞ける機会が減っていることも大きいだろう。 しかし、戦後70年と、安倍政権の5年、日本の戦後はマッカーサーによって方向づけられていたことが一番大きな要因であろう。これまで通りの市民運動のやり方では改憲の動きを阻止することはできないだろうと思わずにはいられない。(2017/11/04)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 モロッコ産麻薬マネーロンダリング 平田伊都子
120   「モロッコ産麻薬ハシッシのあがりはモロッコ国内銀行がマネーロンダリングしている。麻薬ハシッシの輸送はロイヤル・エア・モロッコも担っている」と、モロッコ国家犯罪が暴露されました。 麻薬の世界やマネーロンダリングの世界は、アンタッチャブルな世界です。 10月16日にはマルタでマネーロンダリングを暴露した女性記者が、爆殺されました。 まだ肉片にされたくないから、この世界を記事にするのは、極力避けてきました。 が、暴露したのが、なんと、アルジェリア外務大臣、、もう怖いもん無し、大船に乗ってこの悪の荒海に乗り出すことにします。(2017/10/30)


市民活動
10・31パブロ・ソロン/マリー・ルー講演の旅= ボリビアから世界へ =「水への権利」「マザーアースの権利」(国連決議) 
120  そこに住む人びとの“生きる権利”を掲げ、気候変動、森と水、人と自然との共生をめざして活動する二人の国際活動家を迎え、東京、秩父、京都、大阪で講演会が行われます。日本のNGO,市民団体が実行委員会を作り招へいしたもので、日刊ベリタも賛同団体に入っています。来日するのはボリビアの元国連大使で、気候変動や水への権利などの国連決議を弱者の立場から主導したパブロ・ソロンさんと、森林・水問題や脱自由貿易で活動するマリー・ルーさん。東京では10月27日夜、御茶ノ水の連合会館で開かれます。(大野和興)(2017/10/24)


検証・メディア
安倍晋三の対朝鮮政策はまちがっている 俎上に載せられているのは東アジアに住む私たちの生命
 朝鮮の核・ミサイル問題についての安倍晋三総理大臣の主張が、ほとんど挑戦を受けることなくマスメディアで繰り返し伝えられている。しかし安倍晋三の主張は間違っている。そして、それを指摘しないマスメディアは世論をミスリードしている。(Bark at Illusions)(2017/10/16)


欧州
バルセロナ物語  カタルーニャ独立に賛成?反対?  平田伊都子
120  2017年10月5日、スペイン憲法裁判所は10月9日に予定されているカタルーニャ自治州議会に対して、差し止め命令を出しました。 なぜなら、この日の州議会で、10月1日のカタルーニャ州独立住民投票賛成結果を受けて、独立宣言をすると言われてるからです。 (2017/10/07)


文化
【核を詠う】(245)山崎啓子歌集『原発を詠む』の原子力詠を読む(3)「子らの声戻らぬ避難解除の地 桜咲けども地母神(じぼしん)の鬱」  山崎芳彦
 前回から間を空けてしまったが、山崎啓子歌集『原発を詠む』を読む。今回が最後になるが、この間、安倍総理大臣による国会の「違憲解散」があり、小池都知事による「希望の党」の結党に引きずりまわされるような民進党の「身投げ解党」、それを是としない民進党の有志の「立憲民主党」立ち上げなどの動きが続いてきたが、その中にあって安倍政治とそれを補完する勢力の改憲の企み・安保法制の容認と戦争をする国づくりを許さない闘いとしての総選挙をより力強く前進させることの重要性はますます高まっていると思う。(2017/10/06)


アフリカ
【西サハラ最新情報】ヘフナーとババサイード、逝く 平田伊都子  
120  2017年9月27日、ヘフナー(老衰)とババサイード(病死)が他界されました。 ヘフナー氏はプレイボーイの創設者にして人も羨む女人群の館のご主人で、ババサイードは孤独な砂漠の革命家で、二人は全く関係ありません。 同じ日に死んだだけの繋がりです。 同じ<人>と言う動物に生まれて、こんなにも違う人生を送ることになるんですね、、 しかし、死ぬ時はみんな一人ぽっちです、、ご冥福をお祈りいたします。(2017/10/01)


コラム
選挙とシナリオライター  野党にも練達のシナリオライターが必要な時代かもしれない
これはアメリカの政治コラムを読んで得た知識で、筆者が実際にこの目で確かめたわけではないのだが、アメリカではハリウッドのシナリオライターたちが政界のシナリオも書いている、というのである。政界のシナリオ、というのは選挙戦での逆転勝利とか、海外でのクーデターの脚本などだそうだ。僕が読んだコラムの場合は2009年のホンジュラスでのクーデターのケースだった。本当か嘘かわからないので、話半分で軽い気持ちで読んでいただけたら幸いである。(2017/09/30)


アジア
アムネスティ、ミャンマー(ビルマ)の治安部隊の行動は、周到なロヒンギャ民族浄化作戦と言明
120  ミャンマーにおける少数民族ロヒンギャに対する治安部隊の行動は、次第に民族浄化作戦の様相を呈してきた。国際人権団体アムネスティは、入手した証言や情報を分析、「治安部隊と自警団のような集団がロヒンギャの村々に火を放ち、逃げまどう人びとを手当たりしだいに撃ち殺していった。間違いなく民族浄化である」と述べた。アムネスティ国際ニュースが伝えた。(大野和興)(2017/09/21)


【歩く見る聞く】「支那人労働者の親玉を、私の部隊のヤツが殺(や)ってしまった」 関東大震災、中国人労働者も虐殺された  田中洋一
 1923年9月1日の関東大震災に乗じて、多くの朝鮮人や社会主義者の大杉栄が虐殺された事実はよく知られている。だが中国人労働者たちも同様に殺されたことは、あまり知られていないのではないか。その中でも王希天(ワン・シティエン、1896−1923)は象徴的な存在だ。彼が遭難した命日の今月12日、中国から来日した遺族に同行して殺害現場の一帯を歩き、共に追悼した。(2017/09/17)


国際
シリア内戦、勝負あり!  核保有国イスラエルの挑発に乗らず  平田伊都子
120  2017年9月12日午前7時過ぎ、国連の安全保障理事会が北朝鮮に対して、新制裁決議を全会一致で採択しました。 「<北朝鮮が>一連の安保理決議を順守し、<朝鮮半島>の非核化に向けた真剣な意思と具体的行動を直ちに示すことを強く求める」とは、内閣総理大臣コメントです。 「あんなもん、チョロイ」とは、トランプ大統領のお言葉です。 (2017/09/13)


社会
警察・軍隊・自警団に虐殺された朝鮮・中国の人たち 二つの追悼式の現場で考えたこと  田中洋一
  東京スカイツリーを見上げる東京都墨田区の一角で今月1日と2日に、関東大震災の混乱に乗じた軍隊や警察、自警団の手で殺された朝鮮人・中国人・社会主義者ら犠牲者を慰霊する二つの追悼式が行われた。震災から94年経つ今も、政府は事件の究明に消極的なうえ、1日の式典で例年読み上げてきた追悼文を小池百合子都知事が取りやめたことに遺族や支援者は「犠牲者の霊は鎮まらない」「この国の排外主義が強まるのではないか」と反発していた。(2017/09/05)


アジア
フィリピン、ドゥテルテ大統領の麻薬撲滅戦争で警察は未成年者まで射殺
 ドゥテルテ大統領の麻薬犯罪対策で未成年者までが警察に射殺されていることがフィリピンで問題になっている。高校生キアン・ロイド・デロス・サントスさん(17才)が先週、警察の手で殺された事件で上院は聴聞会を開き審議したが、警察当局は正当防衛を主張。国際人権団体アムネスティ国際ニュースは「市民の警察への信頼が落ちるところまで落ちている」と報じている。(大野和興)(2017/09/04)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 モロッコの移民を虐めないで! 平田伊都子
120 「モロッコ生まれ」というタイトルで、2017年8月28日発売のフランス製週刊紙ジョンヌ・アフリクは、モロッコ出身者が起こした8月17日のバルセロナ・テロをセンセーショナルに報道しました。 表紙は真っ赤に星マーク、、明らかにモロッコ国旗です。 そこに10人のモロッコ人テロリストをあしらってあります。 「中の記事を読んでもらえば、故意にモロッコとISISを結び付ける積りがなかったことが分る筈だ。とせず

反戦・平和
北朝鮮・中国脅威論と沖縄米軍基地−進む日本の“軍国主義化”も重大な脅威−
「北朝鮮が保有する弾道ミサイルのうちノドンの射程外となるのはわが国では沖縄などごく一部」。これは辺野古違法確認訴訟、高裁判決(2016年9月16日)の中の一文である。同訴訟は沖縄県知事による辺野古埋立て承認取り消しは違法であると判決したが、前提に北朝鮮・中国脅威論があり、沖縄に米軍基地を引きとめなければ危険であるとの判断がある。(流通経済大学教授 宮平真弥)(2017/08/16)


社会
経営者に殴り殺されたキャバクラ女性従業員  フリーター全般労組・キャバクラユニオンが緊急声明
7月26日、東京都港区新橋のキャバクラ店で、経営側の31歳の男が、19歳の労働者・与島稜菜さんを殴り殺す事件が起きた。この事件に対し、個人加盟の労働組合キャバクラユニオンが緊急声明を出した。「ただこの暴力を見つめてほしい」と題した声明は「私たちは彼女の死に強い怒りと悲しみを感じます。そして彼女の恐怖と絶望に戦慄を禁じることができません。何より「彼女」は、「私たち」だからです」と述べている。(大野和興)(2017/08/01)


アフリカ
南スーダン:紛争中の性的暴行、数千件にのぼる
 政府側と反政権側の内戦が続くスーダンでは、紛争が始まった2013年12月以降、同国各地で悪質な性的暴行が横行している。女性、少女、さらに男性が、敵対する勢力の戦闘員から性的暴行を受けてきた。被害者数は数千人に達すると見られ、その多くは、後遺症に苦しめられ、支援や医療も受けられず、悲惨な状況に置かれている。(アムネスティ国際ニュース)(2017/07/27)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  モロッコ百花繚乱  平田伊都子
120  観光地・世界一等賞はモロッコのマラケシュだそうです。 フランスの旅行家アレックスも、マラケシュが一番だと言います。 アフリカのド真ん中・中央アフリカに居候していた時、サハラ砂漠を下ってきたバイク冒険野郎も、マラケシュが一番素敵だったと述懐しておりました。 何がそんなにいいんでしょうね?、、 (2017/07/27)


コラム
集会もデモも公共の場所でできなくなる緊急事態条項が間近に 改憲の最大の狙いが緊急事態条項だ
先日、秋葉原の都議会議員選挙の演説で根強い反対の声に出会った安倍首相だが、目下最大の悲願は言うまでもなく、憲法改正で緊急事態条項を通すことに他ならない。憲法9条が目玉のように未だにマスメディアは報じているが、安倍政権や日本会議にとって最大の狙いが合法的に独裁化を確立できる緊急事態条項だろう。緊急事態条項があれば9条の改正などしなくても憲法が実質的に停止できるからだ。(2017/07/05)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  国際麻薬防止キャンペーンの焦点はモロッコ  平田伊都子
120  6月26日は国連が決めた<国際麻薬乱用・不正取引防止の日>です。 この日に先立つ6月22日、国連ニューヨーク本部で、UNODC(ユーエヌオーディーシ)国連薬物犯罪事務所による、麻薬不正取引とテロに関する報告がありました。 「モロッコがカンナビス(別名大麻草)の最大生産国である。多数の過激派組織はその資金源を、麻薬密輸に負っている」と、UNODCは発表しています。その報告を裏付けるように、カンナビス(大麻草)の最大生産国モロッコで、大量麻薬摘発事件やモロッコ人によるテロ事件やIS過激派モロッコ人の逮捕事件が続発しています。 モロッコの人々は身体能力が高いし、イケメンが多い、、<悪魔王子>と異名を取る世界ヘビー級チャンピオンの格闘家、バダ・ハリ(32才)もモロッコ人だし、、 何故、心身共に優秀なモロッコ人が麻薬やテロに走ってしまうのか?  職がないからです。 モロッコ北部のリーフ地域では、ラマダン(断食月)最後の日も、<職よこせデモ>がありました。(2017/06/27)


アフリカ
カダフィ大佐の息子Saif al-Islam Gaddafi氏が約6年ぶりに釈放される
カダフィ大佐の息子Saif al-Islam Gaddafiが釈放された。(2017/06/17)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  リーフ・東ティモール・西サハラ  平田伊都子
120  2017年6月11日の日曜日、モロッコ首都ラバトで、モロッコ当局発表によると約12,000人の反政府デモンストレーションがありました。 デモンストレーションの主催者は、その数倍に上ると言っていますが、正確な数字は分かっていません。 しかし、王国官製デモ以外の民衆自発デモを禁じているモロッコで、こんなにたくさんの人々が逮捕も恐れずデモに参加したのは、大きな驚きです! 残念ながら、モロッコ王国は厳しい報道管制を敷いていて、デモの全貌がなかなか掴めない、、悔しいです。 6月12日のジュネーブの国連人権理事会では、日本政府の報道規制状況が世界に暴かれました。 が、モロッコ王国の報道管制は、そんなもんじゃないョ! 筆者が知り得た限りのデモ情報と、西サハラ住民投票の可能性をお伝えします。(2017/06/14)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  モロッコ北部・リーフ地方の「職よこせデモ」  平田伊都子
120  2017年の断食月ラマダンが、5月27日に始まりました。 この日から、約一カ月間、日の出から日没まではいっさいの飲食を絶つようにと、イスラム教は命じています。 その間、タバコもセックスも禁じています。ラマダン明けは6月26日と予測されています。 但し、お月さま次第で、予測は外れます。 イスラム歴は月の満ち欠けで決められます。 (2017/06/02)


国際
津久井のアレックスたち  フランス・アレックスとアメリカ・アレックス  平田伊都子
120 SJJA身内の国際話で、恐縮です。 フランスのアレックスとアメリカのアレックスとは、ず~と長々付き合ってきました。 東京は四谷のアパートを仕事兼住処に使っていた頃、宿無しの外国人がよく寝泊りしていました。 アメリカのアレックスは3年ほど住み着いていました。 そんなある日の真夜中、赤ん坊を抱えた若い男女が、「ムッシュ・アレックス、イレラ?(フランス語でアレックスさんいます?)」と、訪ねてきました。 二段ベッドの上にいたアメリカ・アレックスが、「ハ~イ、アイアムヒア(英語で、へ~イ、ここにいるよ)」と答えました。 フランス人のアランとスイの夫婦と赤ん坊のエオルは、長身の黒人アレックスにビックリしました。 その頃、白人アレックスは夜のお仕事で朝帰りの毎日、まだ戻っていませんでした、、(2017/04/23)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  トランプ大統領閣下にモロッコ国王陛下が直訴?  平田伊都子
120  2017年4月16日は復活祭でした。 キリストが復活したことを祝う、キリスト教徒にとって一番大事な日です。 この日トランプ大統領閣下は、フロリダの別荘<マールアラーゴ>で過ごしました。 ファーストレデイー・メラニアの関心は、もっぱら、ホワイトハウスでやる卵転がしにあったようです。 一神教のユダヤ教、キリスト教、イスラム教では、お互いの祭事を尊重しつつ、が、なにかと敵対しています。 ところがイスラム教正統後継者を自負するモロッコ国王陛下は、復活祭にかこつけて、休暇中のトランプ大統領閣下を急襲し、 西サハラ領有権をねだりました。 商売人の大統領に無節操な国王は、どんな取引をしたのでしょうね? 想像してみてください。(2017/04/17)


コラム
テロを表明する作家
排外主義で知られる作家の名前のアカウント名を持つ人物がツイッターで、もし北朝鮮のミサイルが日本に着弾して家族が殺されたら、テロ組織を作って日本国内の敵を潰していくといった内容を拡散している。この人には17万人のフォロワーがいるので、作家本人がそれを実行しようとしまいと、このメッセージに影響される人も出てくるかもしれない。(2017/04/15)


米国
ユダヤ人クシュナー  冷酷で美しいイスラエルの代理人  平田伊都子
120  2017年4月7日に、突然トランプ大統領がシリアを、トマフォーク・ミサイルで攻撃しました。 この軍事侵略をきっかけに、様々の疑問が明るみに出てきました。 アメリカの軍事侵略は違法では?、ヨーロッパ主要国とアラブ王国はこの軍事侵略を支持している?、ユダヤ人がトランプ政権を動かしている?、何故、トランプに敵視されているオバマ大統領は反論しない? 等々、疑問符は尽きません。 しかし、軍事侵略の仕掛け人が、トランプの娘婿クシュナー、美しいイスラエルの代理人であることは、疑問符なしです。(2017/04/12)


国際
メキシコ:1カ月に記者3人殺害「記者狩り」が始まっている
メキシコでは、今月これまでに3人のジャーナリストが殺害された。この国に表現の自由があるのか、懸念が膨らむ。(アムネスティ国際ニュース)(2017/04/07)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  生き残るか、西サハラPKO  平田伊都子
120  フランス大統領を目指す8候補の中で一番注目を浴びているのは、極右政党<国民戦線>のルペン女史(48)です。 移民反対、EU反対、<フランス人のフランス>をキャッチフレーズにする、フランス国粋主義者だそうです。 しかし、「勝手にフランスやってれば、、」と対岸の火事と選挙戦を眺めていられないのが、アフリカのフランス語圏諸国。 ルペン女史は、「大統領になったら、フランス語圏アフリカからフランスは手を引く。この地域の共同通貨CFAフラン(セーファーフラン)を廃止!」と、訪問したチャドで、爆弾宣言をしました。 未だにフランスの傘下にある元フランス植民地諸国は、戦々恐々です。 国連安保理でフランスの庇護下にあるモロッコも、然りです。(2017/04/07)


橋本勝21世紀風刺画日記
282回 総理を侮辱してこそ風刺画である
120 森友学園問題で、籠池理事長の国会での証人喚問が実現した 嘘の証言をしたら罪になるという厳しい場での理事長の 堂々たる「証言」ぶりは政権を震撼させるに十分なものがあった 私としては森友学園の教育方針、その実践ぶりには 大いに疑問ありであるが彼の安倍政権への 抵抗ぶりには痛快ささえ覚える(2017/04/05)


みる・よむ・きく
シェイクスピア作「ジュリアス・シーザー」 〜独裁政権の誕生前夜を描いた激動の傑作〜
120 今、世界では近代の市民社会が壊れかけ、各地で独裁者が再び生まれ始めています。こんな時、英国人は何百年もの間、ある芝居を見てどう自分が振る舞うべきか、考えてきました。それがこの劇、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」です。英国では政治家や外交官を目指す若者は学生時代にシェイクスピアを暗唱できるくらい読むのが伝統でした。わが国でも筆者が学生の頃は政治演説の見本として中学の国語の教科書に掲載されていたものです。「ジュリアス・シーザー」は古代ローマ史に材を取っています。(2017/04/03)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  陸上自衛隊、次のPKO任地お薦めは、安全西サハラ  平田伊都子
120  2017年3月10日、安倍首相はアフリカ南スーダン国連PKO部隊に派遣していた陸上自衛隊を、5月までに撤退させると発表しました。 反対を押し切って戦場に送り出し、おっかないから帰ってこ?、、勝手だね!  それでも私たち庶民は、危険な思いをさせられた自衛隊員の皆さんに、「よかったね!早く無事なうちに戻っておいでよ!!」と、早期帰国を促したい気持ちで一杯です。 3月24日には、6人の国連文民要員が何者かに首都ジュバトとピボルの間で待ち伏せ攻撃され、惨殺されました。(2017/03/27)


米国
トランプ氏と「ロシア」をめぐる現況の危険性 落合栄一郎
  トランプ氏が、昨秋の選挙で当選し、就任後2ヶ月を経て様々な問題が噴出して、トランプ大統領の顔をテレビ画面で見ない日はない。そして、彼の「America First」のみが喧伝されている。(2017/03/26)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  トランプ大統領が西サハラ難民の救世主?  平田伊都子
120  「トランプ米大統領以外にいない!」と、西サハラ難民大統領は記者会見で、トランプにラブラブコールを送りました。 (2017/03/10)


コラム
フランス文学界を風刺するミステリ「良い作家とは死んだ作家だ」(ギョーム・シェレル作) "UN BON ÉCRIVAIN EST UN ÉCRIVAIN MORT" Guillaume Chérel
120 「良い作家とは死んだ作家だ」これは今、フランス文学界でちょっとした話題になっている小説である。原題は”UN BON ECRIVAIN EST UN ECRIVAIN MORT”で作家はギョーム・シェレル(Guillaume Cherel )。昨年売り出して、すでに1万5千部を売ったというのだから、フランスではヒット作と言ってよいだろう。作品はジャンルとしてはミステリだけど、向こうでは”パスティーシュ”とも言っているようだ。この作品が話題になっているのはフランスの流行作家たち10人をモデルにしたパロディ作品になっていて、彼らがある僧院で行われる文学討論(「文学と近代性」とか・・・まぁ、立派なテーマである)のために召集をかけられて、殺されていく物語であるからのようだ。(2017/03/07)


コラム
わが憧れ、二回目のブータン その1 宇崎喜代美 (バンコク在住)
120 私は15年前ヒマラヤ山脈を越えて飛んでくるオグロヅルを見るために、初めてこの国を訪れた。その時以来この国の大ファンになった。そしてつい最近再びこの国を訪れた。15年前に行って以来、私の中でブータンに行きたい思いは募りに募っていた。その思いは、ただもう一度行きたいというのではなく、一年といいたいところだが、今は高齢の母が日本にいるので、せめて三か月だけでもブータンに住みたいと願うほどになっている。ブータンという国は私にとって母国日本を差し置いても住みたいと願うほどの国なのである。夫はすでに14回も訪れている。そう願いながらも15年ものあいだ再訪できないでいた。それが今回やっと二回目の訪問が実現した。(2017/03/03)


米国
みんな野良猫だった  ファーストレデイーも移民なのにどうして移民虐め!  平田伊都子
120  うちには野良猫が5匹、食べに来たり泊りに来たり、勝手に出入りしています。 みんな家猫のように態度もでっかく、我儘一杯に暮らしています。 が、みんな野良猫だったんです。 ある日、女番長の<ネエチャン猫>が自分の餌に口をつけず、声を出さず辺りを見まわしました。 すると、見たこともない三毛の野良猫が音もなく現れて、一粒残さずカラ餌を平らげて去って行きました。 みんな助け合ってます。(2017/03/03)


イスラエル/パレスチナ
相次ぐパレスチナの人々へのイスラエルの人権侵害 軍による超法規的な殺人も
 パレスティナでイスラエル当局によるパレスチナ人への人権侵害が相次いでいる。米国でトランプ政権が発足、親イスラエル政策が強力に推し進められることから、今後パレスチナ人への迫害は一層強まるとみられている。以下は、国際人権団体アムネスティが伝えるイスラエル当局による人権侵害のほんの一部である。(大野和興)(2017/02/27)


コラム
画家とグローバリゼーション
グローバル資本主義のもと、先進工業国の様々なメーカーは工場を労賃の安い新興国や発展途上国に移してきた。日本でもフランスでもアメリカでも工場はメキシコや中国や東欧やアフリカ諸国に移転されていくという大きな流れが出来てきた。では、この流れは絵画という「商品」を描いている画家の世界ではどうなんだろうか。少なくとも自動車産業や家電産業や服飾産業などに比べると、そのような大きな流れはないように見える。(2017/02/20)


米国
アメリカの警察による殺人  ジェローム・カラベル(カリフォルニア大学バークレイ校 名誉教授) “Police Killings Surpass the Worst Years of Lynching, Capital Punishment, and a Movement Responds ” By Jerome Karabel  
120  2008年の大統領選で黒人系のオバマ大統領の勝利が告げられた時、アメリカの黒人社会には感動と涙、そして一種の陶酔(ユーフォリア)が広がっていくのを見ました。しかし、それから7年後の2015年、アメリカでは黒人が警察に殺される事件が続き、怒った黒人たちと警察隊の激しい衝突が起きたのは記憶に新しいことです。以下の論考はカリフォルニア大学バークレイ校のジェローム・カラベル名誉教授(社会学)によるもので、2015年に発表されました。アメリカの警察によって殺された人々の分析です。(2017/02/19)


橋本勝21世紀風刺画日記
278回 トランプを銃の標的ではなく 風刺画の標的に!!
120 トランプは米史上「最低最悪の大統領」になるというわが予言は的中した 彼のおかげでアメリカは、そして世界はとんでもないことになっている そしてわが予言を続けさせてもらうなら(2017/02/09)


イスラエル/パレスチナ
相次ぐパレスチナの人々へのイスラエルの人権侵害 軍による超法規的な殺人も
 パレスティナでイスラエル当局によるパレスチナ人への人権侵害が相次いでいる。米国でトランプ政権が発足、親イスラエル政策が強力に推し進められることから、今後パレスチナ人への迫害は一層強まるとみられている。以下は、国際人権団体アムネスティが伝えるイスラエル当局による人権侵害のほんの一部である。(大野和興)(2017/02/07)


欧州
独仏と仏独と国境を二度通過 ミラノで射殺されたベルリン12人トラック突撃殺害犯人
(パリ=飛田正夫)21日夜のドイツの首都ベルリンでのクリスマス市場に集まる群衆に大型トラックを突っ込んで12人を轢き殺し40人程を負傷させた犯人のアニス・アミリは、23日早朝にイタリアのミラノで一般のパトロール中の警察の不審尋問で撃ち合いになって射殺されて死亡したが、ミラノまでドイツからどのような経路で行ったのかが謎になっていた。(2016/12/28)


検証・メディア
Fake News (ニセニュース)
  アメリカの大多数の報道機関が、11月の大統領選でクリントン勝利を予想していたが、案に相違してトランプが勝利してしまった。なお、12月19日に行われたElectoral College Voteで、トランプの勝利は選挙での通り、確定された。クリントン側、そしてそれを後押ししていたマスメデイアは、クリントン敗北の理由を、クリントン・民主党が関与したEメールが暴露されたことが、クリントンに不利に働いたためと主張している。ワシントンポストは最近、根拠を示さずに、これはロシアからのハッカーによるもの、しかもその背後にはプーチンが控えているという報道を行った。それが、あたかも、真実であるかのように、多くの報道機関が同調し、オバマまでロシアを非難しだした。日本でもそのように報道されているようである。これがネット報道では、fake news(ニセニュース)とされるものである。(落合栄一郎)(2016/12/20)


福島から
次期衆院選での野党共闘を求めて〜ふくしま県市民連合が県民集会を開催
今年の参院選(7月10日投開票)で、民進・共産・社民・生活(現・自由党)の4野党は全国32の1人区に統一候補を擁立し、そのうち11の選挙区で勝利した。参院福島選挙区(1人区)では、民進・共産・社民3党の統一候補・増子輝彦氏(民進党)が自民党現職候補を破って3度目の当選を果たしている。その増子氏の当選に向けて、超党派の市民団体「ふくしま県市民連合」は、候補者の1本化を求めて野党3党と協議したり、公開討論会を開催するなど、県内で様々な取り組みを行った。(館山守)(2016/12/18)


検証・メディア
ブルキニ騒動で私たちが聞き逃したこと  シャードルト・ジャヴァンによる「共和国にかかったベール」 Chahdortt Djavann (翻訳・紹介 Ryoka 在仏 )
今年の8月、フランスは「ブルキニ(イスラム教徒の女性のためにデザインされた水着)」の話題で持ちきりでした。日本でも大手各紙を始めとするあらゆる媒体が報道したので、日本人の多くが地球の裏側で起きた“騒動”に注目していたと思います。ただし、大々的に伝えられたとはいえ、明らかに間違った報道、または誤解を生む報道が多かったのが実情です。まず、シャルリー・エブドの風刺画論争でもそうだったように、「イスラム教徒は被害者、そしてフランス人は加害者」という構図を読み手に押し付け、まるでフランス人全員が差別主義者でイスラム教徒は全くの無実だと思わせる書き方が散見されました。(2016/11/23)


文化
イラストレーター・画家  ルル・ピカソ氏のインタビュー パリのグラフィックデザイナー集団 「バズーカ」 とその後 Interview : Loulou Picasso ( dessinateur )
120 1970年代と言えばすでに40数年の歳月が流れた遠い時代に思われます。しかし、その時代は欧米も日本も先進社会では中流層が拡大し、繁栄を謳歌した時代でもありました。中流層のボリュームが増えたということは新聞ジャーナリズムにおいても、かつての限られた少数のエリート層だけではない幅広い層に訴求できる刺激的な紙面が求められるようになることを意味します。その鍵の1つがグラフィックデザインでした。フランスでは1970年代半ばに若手のグラフィックデザイナーたちが大手新聞に進出し、新しい感覚で次々とイラストを描いたのです。その先駆けが1974年にパリの高等美術学校の5人の学生によって結成されたBazooka(バズーカ)というグループでした。(2016/11/22)


アフリカ
南スーダンPKO自衛隊派遣の危険性 〜日本は非軍事面での貢献を
120 日本政府は11月15日、南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派遣する陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊(青森駐屯地)中心の第11次隊(約350人)に対し、今年3月に施行された安全保障関連法に基づく新任務「駆け付け警護(他国PKO要員などの救出)」「宿営地の共同防護(国連施設などを他国軍と共に守る)」を付与することを閣議決定した。これを受けて稲田朋美防衛相は18日、第11次隊に新任務を付与する命令を下し、20日から部隊の派遣を開始した。(坂本正義)(2016/11/21)


文化
【核を詠う】(特別篇2)『原爆歌集ながさき」を読む(4)「なみよろふ長崎の山・海を越え六万の鐘哭きてとどろけ」 山崎芳彦
 日本政府の「内閣官房国民保護ポータルサイト」に『武力攻撃やテロなどから身を守るために』パンフレットがあるが、その中の「核物質が用いられた場合」の項を見て、核爆発による被害と対応についての記述のあまりの矮小化、歪曲に驚き、広島・長崎の原爆被害体験・被爆者に対する冒瀆ともいうべき内容に怒りを禁じ得なかった。「核爆発の場合」の留意点として、「閃光や火球が発生した場合には、失明する恐れがあるので見ないでください。」、「とっさに遮蔽物の陰に身を隠しましょう。地下施設やコンクリート建物であればより安全です。」、「上着を頭から被り、口と鼻をハンカチで覆うなどにより、皮膚の露出をなるべく少なくしながら、爆発地点からなるべく遠く離れましょう。その際、風下を避けて風向きとなるべく垂直方向に避難しましょう。」…などと書いている。広島・長崎の原爆被害や被爆者の体験はなかったことなのか。現憲法下でも核武装できる、国連の核兵器禁止条約づくりに向けた取り組みには反対、核発電を推進、の安倍政府の本質をここにも見る。(2016/11/13)


検証・メディア
メディア観戦記33   木村結
120 ■リツイート 12日 ハフィントンポスト「60年代のような反対運動を立ち上げろ」マイケル・ムーア、選挙後2日目にやるべきことを訴える ■#報ステ  3.11から伝えたい 左手のピアニスト◆ “崛箸猟めくくりに 富川さんは 舘野さんの演奏を聴いて南相馬市に家を建てることを決めた人もいるとコメント わざわざ言うことに作為を感じる。南相馬市は福一から北に10〜35kmに位置。国の政策に無批判に迎合している(2016/11/12)


米国
警官らに発砲されるオバマ(元)大統領  Charlie Hebdoの風刺画
汗だくになって走って逃げているオバマ氏。後ろで2人の警察官が銃撃している。フランスの風刺メディア、Charlie Hebdo誌の最新号だ。見出しには 'Obama de nouveau citoyen comme les autres'とあり、訳せば「その他大勢と同じ市民になったオバマ」となる。近年、アメリカ各地で白人警官に黒人が銃撃され、抗議の嵐が起き、ほとんど暴動に近い状態が頻発していた。(2016/11/11)


反戦・平和
日本軍「慰安婦」関係資料をユネスコ記憶遺産に登録する意義とは
日本軍「慰安婦」問題をめぐる日韓合意が昨年12月末に突然発表されてから、もうすぐ1年が経とうとしています。しかし、この合意に対して「被害者たちを置き去りにしている」という批判の声が上がったり、日韓両政府間での解釈の齟齬が指摘されるなど、真の解決には程遠い状況にあります。(高木あずさ)(2016/11/06)


文化
【核を詠う](特別篇2)】『原爆歌集ながさき』を読む(3)「被爆医師の証言記録読み返しまさに地獄絵図に顔そむけたく」 山崎芳彦
国連総会第一委員会(軍縮)は10月27日に、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」について来年から交渉を開始するという決議が、123カ国の賛成によって採択されたが、日本政府は主な核保有国と共にこの決議に反対した。この「唯一の原爆被爆国・日本」の態度に対する怒りと失望は、広島・長崎の被爆者をはじめ、同決議を推進した内外のNGO関係者はもとより、国連加盟国の圧倒的多数を占める非核保有国の中で強まっている。これまで核兵器禁止条約についての国連決議に日本は「棄権」することを常としてきたが、今回はさまざまな理由をつけたとはいえ「反対」に踏み込んだことへの批判は、来年から始まる国連の会議が進むほどに強まることは明らかだ。ことあるごとに「『核廃絶』に向けて主導的な役割を果たす」と口にしてきた日本政府の「まやかし」はもはや通用しない。「対米追随」との声が多いが、核保有を企む安倍政府の本質であるというべきではないだろうか。米国のせいだけにしてはなるまい。(2016/11/03)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  国連内部告発者アンダー・コンパス  平田伊都子
120  2016年10月24日、国連PKOトップで国連副事務総長のハーベ・ラドスが西サハラ難民キャンプとMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)を視察している頃、同じアフリカのど真ん中・中央アフリカ共和国ではPKOに反対する住民デモが勃発しました。 「PKOは住民を守ってくれない。中央アフリカから出ていけ!」と、叫ぶデモ隊にPKO部隊が発砲し4人が殺されました。 PKO部隊は催涙ガス弾を撃っただけだと、釈明しましたが、血だらけの死体が警察の車で運ばれていったと、目撃者が語っています。 この事件の真相は、国連記者会見でも追及されました。 (2016/10/31)


検証・メディア
網羅的監視の構造  小倉利丸
 8月27日に、日本のジャーナリストとして初めてエドワード・スノーデンにインタビューした小笠原みどりの講演会が東京で開催された。会場は立ち見の出る盛況となり、丁度共謀罪の再上程報道があったばかりということもあって、参加者の関心は非常に高いものがあった。27日の集会での小笠原の講演で強調された論点は、私なりの関心に引き寄せて端的にまとめれば、日本におけるネット上の情報通信が網羅的に米国の諜報機関によって監視可能な環境に置かれていること、そして、こうした環境について日本の市民がもっと深刻に捉えて対処すべきだ、ということだ。とりわけ日本の政府もIT企業も、日本に住む人びとのプライバシーを米国から保護するどころか、むしろ構造的に日本の市民のコミュニケーションを監視する体制に加担している可能性を否定できないということが、事の重大性の核心にある。(ブログ「no more capitalism」から)(2016/10/30)


コラム
メディア観戦記 31   木村結
120 ■10月22日 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が2025年までに全原発廃炉決定 福島から学んで、と。年内可決を目指す。 ■#スーパーJ #高江の住民に対して 触るなクソ 触るなコラ どこつかんどんじゃこのボケ 土人が 土人が触るなコラ 29歳の大阪府警の機動隊員の顔に今回もボカシを入れている。記者から「潜在的な差別意識では?」 菅氏「そこはまったくないと思います」/なぜ即答できるのか不思議(2016/10/23)


アフリカ
「南スーダンPKO問題」を考える  池住義憲 
 「南スーダンPKO問題」とは、どういう問題か。安倍政権は、南スーダンPKO(平和維持活動)に自衛隊を派遣し続けている。私は、この問題を一言でいえば、「憲法違反の法律を実行に移し、海外での憲法違反行為を既成事実化している問題」だ、と表現している。南スーダンは、今、どうなっているか。なぜ内戦状態が続いているのか。PKOとは何か。自衛隊はなぜ南スーダンPKOに派遣されているのか。その法的根拠はなにか。PKO派遣は、憲法から見てどうなのか。九条を持つ国として、今後どうすべきか。(2016/10/23)


文化
【核を詠う】(特別篇2)『原爆歌集ながさき』を読む(1)「今年(こぞ)も又 ものぐるほしく なりぬらむ 八月の空 夏雲の立つ」 山崎芳彦
 今回から『原爆歌集ながさき』(長崎歌人会・岡本吉郎編、昭和42年8月9日発行)の作品を読み、記録するが、この連載の「特別篇2」とさせていただく。この連載の中で歌集『廣島』を「特別篇」として読んだため「特別篇2」とした。歌集『廣島』は昭和29年に発行されたが、『原爆歌集ながさき』はその13年後の発行である。当時の長崎歌人会会長として同歌集の発行に取り組み、編者・刊行者となっている岡本吉郎氏は、「長い間の願いであった原爆歌集ができてうれしく思います。…この本を発刊することを得て、私の心にかかることは何もありません。」と記しているが、おそらくは長崎歌人として「原爆歌集」を一巻としてまとめたい思いがかなって、同歌集編集委員とともに万感迫るものがあったことと推察する。同歌集を手にもって読みたいと願って探しもとめていた筆者としても、このほどようやくそれがかなって、この連載に採録できることを、喜びとしている。(2016/10/22)


コラム
戦争は少年の私に何を残したか 昭和の少年と戦争の記憶  子安宣邦 ( 近世日本思想史 大阪大学名誉教授 )
120 昭和16年12月8日の対米英開戦の報を知らせるラジオの臨時ニュースの高ぶった声を、私はなお鮮明に耳の底に残している。そのとき私は9歳であり、小学3年生であった。そして終戦の詔勅を聞いた昭和20年8月15日は、県立川崎中学校(川中)1年生の私にとって夏休み中の一日であった。すでに13歳であった。いま私はこの10歳前後数年間の戦争と戦後の記憶を思い起こしながら、何が消え、何が残っているかを書きたいと思っている。(2016/10/17)


みる・よむ・きく
戦後とは何だったのか 江古田で「わたしの沖縄 あなたの沖縄」をみる  笠原真弓
120  9月24日から10月2日まで都内・江古田で「わたしの沖縄 あなたの沖縄」という連続上映会があった。ゲストが貴重なお話をしてくださる。24日の映画を観に行った。 『ひめゆり戦史 いま問う国家と教育』と『空白の戦史 沖縄住民虐殺35年』。森口豁(かつ)さんの日本テレビ時代の昭和54年(1979年。森さんは、普段は西暦派だが「どの天皇がこれをしたか」を特定したいときは、元号を使う)と55年に作った作品である。(2016/10/02)


文化
【核を詠う】(218)『朝日歌壇2015』から原子力詠を読む(2)「ふる里は遠きにありて思えとや原発避難民十万余」  山崎芳彦
 「原爆を知れるは広島と長崎にて日本といふ国にはあらず」(竹山広 歌集『地の世』)という短歌を、いま開催中の臨時国会における安倍総理大臣の所信表明演説をテレビ放送を聞きながら、不意に思い起した。長崎の原爆被爆者である歌人が、その最晩年に詠った一首である。竹山さんはは2010年3月に90歳で亡くなった。25歳の時、長崎市で原爆に被爆し、被曝地の惨憺たる状況の中にあって「悶絶の街」の実相を身をもって体験した竹山さんは、それから65年を原爆被爆者として生き抜き、この国の短歌界にあってまことに貴重な、すぐれた歌業をなした人であることはよく知られている。この歌人の前記作品を安倍総理の所信表明演説中に思ったのは「福島では、中間貯蔵施設の建設、除染など住民の帰還に向けた環境整備、廃炉・汚染水対策を着実に進めながら、未来のエネルギー社会を拓く『先駆けの地』として、新しい産業の集積を一層促進…」と語っているときだ。(2016/10/01)


農と食
引き取った二羽の鶏との生活   女優・演出家 コルネリー・スタティウス・ミュラー( Cornelie Statius Muller )
120 フランスのある劣悪な養鶏施設が摘発され、今年、施設の衛生状態改善の命令を受けた時、施設で飼育されていた鶏が全て殺されることになりました。そこで鶏の命を救うため、フランス全土から人々が施設に集まり、飼育できるだけの鶏を買い取って持ち帰っていきました。命を取り留めた鶏の数は1万五千羽にのぼるそうです。リヨンの劇場で演出や美術監督の仕事をしているコルネリー・スタティウス・ミュラーさんもその一人です。二羽の鶏を引き取り、アトリエで飼育しています。そして、鶏が産んだ卵(無精卵)を食べているのです。ミュラーさんに飼育の話を聞きました。(2016/09/30)


橋本勝21世紀風刺画日記
270回 駆けつけ警護の自衛隊「殺し、殺され」いたします
120 昨年の9月19日に成立した安保関連法/1年たちましたが、安倍政権下で、日本の戦争できる国への歩みは/着々と進んでいるといってよい/もちろんその仕上げは憲法改正「特に9条の」である(2016/09/28)


イスラエル/パレスチナ
パレスチナで何が起こっているのか  パレスチナ情報共同デスクから
120 速報:ヘブロンでパレスチナ人が撃たれ死亡。今日4人目。(9月16日)(2016/09/19)


コラム
メディア観戦記 28   木村結
120 ■ 9月11日 東電株主代表訴訟第27回の口頭弁論後の記者会見と映画「太陽の蓋」上映後の対談です。 ■ジャパンドッグスに登録(無料)すると毎週映画&TV放映の情報を知らせてくださいます。CMも一切なし。   ■太陽の蓋@DENKIKAN 上映スケジュール|映画の時間  ■河野太郎氏のツイートをリツイート  「この夏、エネ庁の中を怪文書が駆け回っている。その怪文書を持って、議員会館の中をせっせと回る官僚もいる。それをすっぱ抜いたのが9月8日付けの毎日新聞の記事だ。」  ■原発推進の理由 資源小国→電力不足→コストが安い→安全でクリーン→ 核燃サイクルは不可能、電力は足りている、コストが最も高く、最も危険、 →それでも原発推進の不思議 /廃炉費:新電力も負担 政府調整、料金に上乗せ - 毎日新聞(2016/09/11)


アジア
フィリピン大統領閣下、それは人権侵害です  アムネスティが国際名運動
120  フィリピンで、新しく大統領が就任してから約1カ月半が経ちました。ドゥテルテ大統領の指揮の下、警察が薬物犯罪に関わったと疑いを持った市民をその場で射殺するようになり、何百人もの市民が殺害されています。国際人権団体アムネスティは、警察による市民の殺害をやめて、公正な裁判の手続きを保障するよう、フィリピン大統領に求める国際署名運動を展開しています。(2016/08/26)


みる・よむ・きく
米原万里著 「必笑小咄のテクニック」   読み手をミスリードする情報の海の中で
ゴルバチョフ大統領の通訳で知られ、ロシア語の通訳者でエッセイストでもあった米原万里氏が亡くなる少し前に書き下ろした本が集英社新書の「必笑小咄のテクニック」で2005年に出版されています。本書の中で米原さんは小咄(ジョーク)の核心は「詐欺の手口にソックリ」と言っています。つまり、落ちに至るまでに、聞き手をミスリードする(誤った方向に誘導する)ことがジョークの核心である、ということになるそうです。(2016/08/24)


みる・よむ・きく
アルベール・カミュ作 「客」  (短編集「追放と王国」から) アルジェリア戦争とフランス人入植者
120 去年、アルベール・カミュの原作の映画「涙するまで、生きる」が公開されました。舞台はフランスからの独立戦争が始まったばかりの1954年のアルジェリア。この映画が今、作られた理由はイスラム世界と西欧がどう関係を築いていくか動揺している時代だからだと思われます。しかし、映画は現在ではなく、60年近い前の時代に題材をとりました。なぜ今の時代を描くのに、アルジェリア独立戦争を題材にするのでしょうか。(2016/08/22)


国際
トルコのLGBTの象徴的運動家だったHande Kaderさん(22歳 男性から女性に性転換)が焼き殺される
今月8日、トルコでLGBT(同性愛者・トランスジェンダー・バイセクシャル)の運動家だったHande Kaderさん(22歳)が全身を焼かれた状態で発見された。そして亡くなった。Kaderさんは男性から女性に性転換し、イスタンブールのセックス産業で働いていたという。去年、LGBTのデモがエルドアン政権によって禁じられたが、デモを敢行し、性的マイノリティと呼ばれるLGBTの象徴的存在となっていた。(2016/08/19)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  モロッコが停戦違反! 平田伊都子
120  モロッコ歴(イスラム歴)1437年第10月24日、「何者かが2016年のモロッコを困難に陥れようとした。が、モロッコは領土権を固執する年に大転換させた。モロッコはあくまでも利権を主張し、邪魔する奴は容赦しない。我々はいかなる圧力にも屈しないぞ!」と、モハンマド裟い論襪錣譴泙靴拭 モロッコ歴(イスラム歴)1437年第10月24日は、西歴で2016年7月30日に当たります。(2016/08/18)


みる・よむ・きく
ナチスの徹底した偽装工作に医師はだまされた  「生者が通る」(Un vivant qui passe ) クロード・ランズマンのインタビューから
排外主義の特徴の1つがある特定の民族をゲットーなどに押し込めてしまうことです。これは南アフリカでもアパルトヘイト政策として行われていました。その隔離された施設でいったい何が起きていたのか。1944年、チェコスロバキア(当時)にあったナチスのテレージエンシュタット強制収容所に赤十字国際委員会の視察団が訪れます。ところが、彼らはナチスの偽装工作に騙されてしまったのでした。(2016/08/18)


国際
ヒラリー・クリントンとその外交  2009年のホンジュラスのクーデターを振り返る
中南米に詳しいマーク・ウェイスブロット氏(Mark Weisbrot)がヒラリー・クリントン国務長官(当時)の中南米外交の問題点をアルジャジーラで指摘している。<Hard choices: Hillary Clinton admits role in Honduran coup aftermath>というテキストである。2年前、ヒラリー・クリントン氏は長官時代を振り返った「ハードチョイス(困難な選択)」という自伝を出版した。これは2015年に大統領選(予備選)に出馬するためのステップだとアメリカでは受け取られた。本書の中でヒラリー・クリントン氏はリビア外交の失敗なども触れており、それが「困難な選択」というタイトルの由縁である。その中の中南米の部分で、ウェイスブロット氏はヒラリー・クリントン氏がホンジュラスで2009年6月に起きたクーデターについて都合よく弁明していることに腹を立てている。ウェイスブロット氏はアルジャジーラで次のように指摘している。(2016/08/16)


農と食
屠殺場と大量飼育の養鶏場の地獄から救われた鶏たちの話 女優・演出家 コルネリー・スタティウス・ミュラー( Cornelie Statius Muller )
120  ル・ガエク・デュ・ペラ(Le Geac du Perrat)は28万羽の養鶏場で、アン県(Ain、フランス東部の国境周辺の地方、ブレス鶏で知られる)にありました。L214という動物愛護団体が3年前にその養鶏施設のビデオを作成して、不衛生な環境や劣悪な鶏の取り扱いを告発していました。そのため養鶏場は改善を求められ、改良しなくてはならなくなったのです。ところが3年後になっても未だに劣悪な状態が続いていたため、L214は短いバージョンのビデオを公開して農業大臣に養鶏施設を操業停止させたのです。それから1か月以上の間に鶏を保護しようと個人や組織など様々な人々が鶏に手を差し伸べました。(2016/08/09)


コラム
情況的発言:安倍と「日本会議」をめぐる2題  子安宣邦 (近世日本思想史 大阪大学名誉教授)
120 「9条は日本人の文化だ」 この質の悪い寝言  憲法の第9条はすでに日本人の無意識に根差す「文化」なのだから、安倍らによるこの改正の企図は挫折せざるをえないという、きわめて耳障りな寝言が朝日新聞(6月14日)の一面全部を埋めた。この質の悪い柄谷行人の寝言をさらに増幅して伝える朝日新聞とは一体何なのか。この新聞とおさらばすべき時期が来たようだ。「9条は日本人の文化だ」という言葉の向こう側から「伊勢は日本人の文化」だという言葉が私には聞こえてくる。(2016/07/28)


国際
フランス北部のルーアン近郊の町でイスラム国戦士を名乗る2人組がカトリック教会に侵入 司祭の喉を切り殺害 
今日、北部のルーアン近郊の町でイスラム国戦士を名乗る2人組がカトリック教会に侵入し、司祭ののどをナイフで切って殺害した。教会でテロ行為が行われたことが衝撃を与えている。(2016/07/26)


国際
ニースの殺傷事件の傷あと  ムスリムの母親も犠牲となった
ニースでの暴走トラックによる84人の殺人事件のあと、フランスメディアではこの波紋が未だに続いている。ある記事では犯人はバイセクシャルだったために、イスラム国は無関係であることを決め込んだ、という内容だった。また、ある記事では北のノルマンディの海岸で、スカーフをかぶったムスリムの女性たちとその家族の一団に向かって、市長らが「遠くに行ってくれ」と言ったとする記事が出ていた。これはムスリム系のウェブサイトだったが、こうしたことは毎年起きているけど、ほとんどメディアは取り上げない、と嘆いている。一方、市長は人種差別ではなく、彼らのパラソルが警備活動の妨げになるからだ、と抗弁したという。(2016/07/24)


文化
詩人たちは逝った  エリ・ヴィーゼル著 「夜」  セブリーヌ・ダンフルー(著述家) Severine Danflous 
120   詩人たち、証言者たちが息を引きとっていく。そして、再び夜がすべてを覆い隠す。だからこそ、私たちは世界に光を輝かせ、この世界で詩を失わずに生きていくために、力(超人の勇気)が必要だ。「ある日、私たちが労働から帰ってくると、法廷の前に3つの絞首台が設置されていた。3本の黒い縄がついている。親衛隊員たちが私たちの前で、機関銃を向けていた。いつもの儀式だ。3人が罪人として鎖に繋がれていた。まだ子供もそこにいる。悲しい目をした天使だった。・・・」(2016/07/21)


【西サハラ最新情報】  モロッコが、「AUに入れてヨ〜」  平田伊都子
120  モロッコがやっと、3月末から追放していた国連要員の復帰を認めたようです。 それも、国連妨害を反省して、モロッコ占領地・西サハラで活動するMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)要員の皆さまに復帰をお願いするという、真摯なものではありません。 国連安保理が命じた90日という復帰期限が切れるからです。 国連安保理に逆らって、制裁を食らいたくないからです。 しかも、国連に協力してやるのだから、AUアフリカ連合に加入させろとか、代替事項を国際社会に要求しているのです。 モロッコはこれを<ロビー活動>と称しているようですが、私たち庶民には、<人質を取って要求する犯罪行為>にしか見えません。(2016/07/17)


国際
オリンピック  政治とテロが絡む<平和な祭典>  平田伊都子
120  莫大な金が動く世界最大のイベント・オリンピックには、政治屋や金亡者が群がっているだけではなく、テロリストや犯罪者たちも蠢いています。 今回のブラジル大会では欧米がドーピングを言いがかりにして、仇敵ロシアをブラジル・オリンピックから締め出そうとしていたり、競技が始まる前から国家間では場外での争いが始まっています。 一方、超国家過激派組織ISも、出陣の構えをみせています。不気味で空恐ろしい限りです。 (2016/07/16)


国際
イラク戦争とトランプ  英国イラク戦争検証委員会を巡るトランプVSオバマ  平田伊都子
120  みんな忘れてませんか?<イラク戦争>のことを、、 ほんとに私たちは忘れっぽい、、というか、あまりにも次々と物凄いことが起こって、起こされて、ついていけないのかもしれません。 それをいいことに、大量虐殺をした犯人は罪の償いをするどころか、開き直って「俺のおかげで世の中はよくなった」と、嘯いているのです。 テロ事件に麻痺してボケ症候群になっている私たちの頭に、カツ! 英国イラク戦争検証委員会が報告書を出しました。 私たちも私たちの目線で、検証してみましょう、、(2016/07/09)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  断食月はテロ月間じゃない!  平田伊都子
120  2016年7月1日、ラマダン断食月で最後の金曜日、世界中でテロ事件が勃発しました。 (2016/07/03)


欧州
ペットへの虐待は絶対に許せない  社会学者ミシェル・フィズ(Michel Fize)
120 人権という言葉があっても、犬や猫の権利という言葉は生まれていない。ペットの愛好家がいる反面で、ペットを捨てたり、虐待したり、殺したりするケースも多数告発されており、それは国境を越えてフランスでも同様のようである。「ペットへの虐待は絶対に許せない」そう憤慨したコラムをハフィントンポストのフランス語版に寄稿したのはパリ在住の社会学者ミシェル・フィズ氏(Michel Fize)だ。(2016/07/02)


みる・よむ・きく
ジャン・ビヤンボーム著 「宗教に対する沈黙 〜ジハーディズムに直面した左翼〜」
120 フランスのパリでは昨年1月に風刺新聞のシャーリー・エブドに対するテロが起き、風刺漫画家ら12人以上が殺されました。フランスでは「私はシャーリーだ」というプラカードを掲げて市民が多数抗議に参加しましたが、この時、日本では<異国の宗教を風刺する漫画を描くのはけしからん><シャーリー・エブドはヘイト団体だ>と言ったようにむしろ、殺された風刺漫画家たちへの非難の渦が起きました。さらに<イスラム国とイスラム教は関係ない>というメッセージも国境を越えて飛び交いました。11月に今度はパリのカフェテラスにいた普通の人々や劇場でコンサートを楽しんでいた人々がテロに会い100人以上が殺されました。(2016/06/28)


コラム
メディア観戦記 20  木村結
120 ■  6月25日 軍隊によって戦争が止められた事実はありますか?(軍隊が存在する目的は「戦争の抑止」ではないでしょうか、というツィートに対して) ■  25日 米軍との地位協定は、米軍基地がある国は結んでいますが、伊国など基地内の事件でも、自国法律が適用されます。基地の外の事件まで、自国警察が捜査できないのは、日本だけです。日本政府が隷属しているからです 沖縄も地位協定の改正を望んでいます(2016/06/26)


国際
サハラ砂漠の渇死難民数知れず  EUを離脱しても英国にとり憑く移民難民  平田伊都子
120  2016年6月23日、イギリスはEUからの離脱を国民投票で決めました。 離脱に至る様々な理由が並べられましたけど、一番大きな要因は、移民難民にうんざりしていたことです。 これで、EU加盟諸国の移民難民排斥に拍車がかかることは、間違いありません。 移民難民は嫌われています。 しかし、その難民を生んだのは、イギリスです、アメリカです、彼らが起こしたイラク戦争、アフガン戦争、シリア戦争、そしてアラブの春です。戦争を起こし、移民難民を作った者たちが移民難民の面倒をみるのは、アッタリマエです。 面倒を見たくないからと言ってイギリスはEUを離脱しました。 しかし、離脱しても、戦争責任を免れることはできません。(2016/06/25)


人権/反差別/司法
パリ警視総監がデモ禁止令  約半世紀ぶり  
フランスのメディア各社によると、6月23日(木)にパリで労働組合などが予定していた労働法改正反対のデモがパリ警視総監の命令で許可が下りなかった。デモが禁止されたのは半世紀ぶりとされる。(2016/06/22)


米国
オーランド市で説教したイスラム原理主義の指導者 「ゲイを殺すのはゲイへの思いやり」
 アメリカ・フロリダ州で12日、ゲイ(同性愛者)が集うクラブに銃などをもって乱射に及んだ事件が世界を揺るがしている。報道では死者50人、負傷者53人と報じられ、単独犯としては全米テロ史上最大の事件とされている。犯人のオマル・マティーン(29)はその背景などは不明な点が多く、今後の調査が待たれるが、犯行に及ぶ直前に市当局にイスラム国への忠誠を誓って行動を起こす旨の連絡を入れていたという。今、欧米メディアでこれに関連して報じられているのがオーランド市に3月頃、説教に訪れた英国のイスラム原理主義の指導者、Farrokh Sekaleshfar師である。(2016/06/14)


アフリカ
【西サハラ最新情報】臨時ニュース、西サハラ大統領死去 平田伊都子
120  2016年5月31日、ポリサリオ戦線事務総長で西サハラ難民大統領のアブデル・アジズ氏が、逝去されたことを西サハラ難民通信で知りました。 ビックリしました! 昨年末難民キャンプで行われた<第14回西サハラ民族大会>でお目にかかった時は、あんなにお元気だったのに、、日本の着物をさし上げたら、思いっきり広げて難民の人たちに見せびらかしてくださったのに、、 (2016/06/01)


国際
パリの「立ち上がる夜」 市民が自前で広場に設置したテレビ局「立ち上がるTV」の人気インタビュアー Marjorie Marramaque
120  パリの共和国広場では夜ごとに市民が集まって様々な議論を繰り広げています。民主主義について。今、国会で議論されている労働法改正問題について。格差社会やパナマ文書について。男女間の差別や住宅問題について、難民問題について。そのほか様々。ここに小さな放送局が生まれ、毎日議論の模様をyoutubeで紹介しています。有志が民生用機材を持参してつなげた最小限のスタジオ。(2016/05/29)


コラム
バンコクで犬を飼う タイの犬事情 宇崎真(バンコク在住のジャーナリスト)
120  タイにも愛犬家は実に多い。犬種もまた豊富だ。シベリアンハスキーも多く見かける。その点では日本と余り変わりないように見える。だが、決定的に異なる点がある。それはどこにも「野良犬」がたむろしているように見えることだ。その反対に犬そのものを殆ど見かけない地方がある、ということだろう。それは最南部三県のイスラム社会、そして東北タイに点在するベトナム人社会だ。前者は宗教上の理由で後者は食習慣に由来する。筆者がタイで犬を飼い、自他ともに認める愛犬家となってからタイ社会と日本社会の違いをより明瞭に認識するようになった、といっても過言ではない。タイでは飼い犬と「野良犬」の境界線が緩やかである。(2016/05/26)


コラム
メディア観戦記16 木村結
120 ■  5月22日 米軍兵士一人あたり、日本は約1500万円支出。他国の平均は約400万円という報道も昨年ありました。日本の従米振りを示す数字ですね。(沖縄米軍属による女性殺害事件についてのツィートに対して) ■  5月22日 米軍が駐留している各国にも地位協定はありますが、基地内の治外法権を許しているのは日本くらい。イタリアでは、基地内の事件であっても国内法で捌いています。自民党政権が永年米国の言いなりになっていて、交渉しなかった結果の事件です。(沖縄米軍属による女性殺害事件についてのツィートに対して)(2016/05/24)


国際
リビアに戻った欧米 欧米の狙いは、IS過激派? アフリカ移民? 石油? 平田伊都子
120  「(大統領任期中)最悪の間違いは、2011年にリビアのムアンマル・カダフィを抹殺したことだ」と、アメリカ大統領オバマは2016年4月9日にフォックス・ニュースのインタヴューで、懺悔しました。 さすがオバマと、えらく感心しましたが、早とちりでした。 その後突然、イタリア、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国の外務大臣たちがリビア詣でに殺到しました。 2014年来閉鎖していた各国の駐リビア大使館も再開させました。 (2016/04/25)


文化
【核を詠う】(番外篇・憲法詠) 九条歌人の会編『歌集 憲法を詠む 第八集』を読む(3) 「戦死せし父の生涯を問い続くる友の歌集は挽歌におわる」 山崎芳彦
 総合短歌月刊誌の『現代短歌』(現代短歌社発行)の4月号から注目すべき連載「連続対話・平和と戦争のはざまで歌う」が開始された。歌人の吉川宏志が時代に危機意識を持つ歌人たちとの対話をしていく企画であるが、第一回目には、SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)に参加している歌人・矢野和葉と「分離した個人を繋ぐ、個としての言葉」と題しての対談を行っている。内容に触れることはできないが、小見出しに「日常の感覚でデモを語る」、「<私>の言葉の回復運動」、「私が生きる小さく多様な社会を詠む」が立てられ、矢野の作品も取り上げて、興味深い対談が展開されている。短歌雑誌としては、ユニークな、しかし時を得た企画として今後も注目していきたい。(2016/04/20)


文化
Cinema à la maison シネマ アラメゾン 「ロード トゥ パーディション」 原田理
120   マフィア映画は数あれど、私が繰り返し見て愛してやまない映画のひとつが「ロード トゥ パーディション」。ジャンルとしては物珍しくも無いが、アクションが中心だったり、友情が中心だったりしたものが多い中で親子関係にのみ焦点を絞った映画は数少ない。アクションや殺戮シーンに焦点を持ってこず、人間ドラマのみで構成されるマフィア映画はとても魅力的だと思う(2016/04/11)


文化
【核を詠う】(番外篇・憲法詠) 「九条歌人の会」編の『歌集 憲法を詠む 第八集』を読む(2) 「デモに散りし樺美智子の顔ふとも 今なお背負うかなしみなりて」 山崎芳彦
 「憲法九条を守る歌人の会」(九条歌人の会)編の『歌集 憲法を詠む 第八集」の作品を読んでいるが、この「九条歌人の会」の呼びかけ人の一人に、筆者が「核を詠う」連載の第一回で読ませていただいた長崎の原爆被爆歌人の故・竹山広さんの名がある。竹山さんの名は短歌界を超えて広く知られているし、遺された膨大な作品群を収録した「竹山広全歌集」(ながらみ書房刊)がある。この竹山さんの歌集『空の空』(2007年、砂子屋書房刊)に、「遷りゆく意志』と題する憲法を詠んだ一連の作品があるが、九条歌人の会の呼びかけ人に名を連ねた時期に詠まれた作品として、改めて読み返しながら、筆者は感慨を深くした。その一連を記しておきたい(2016/04/10)


みる・よむ・きく
なぜ、映画「無音の叫び声」を創ったのか 記録映画監督 原村政樹
120  このドキュメンタリー映画の制作を思い立ってから5年、そして、2013年2月、撮影を開始して3年、今年(2015年4月)、ようやく長編ドキュメンタリー映画「無音の叫び声」を完成させることができた。紆余曲折、様々な壁に直面しながらも、途中で断念することなく、作品として世に出せるまでになったことで、今までの6本の長編ドキュメンタリ映画の完成時に比べものにならない程、苦労が報われたとの深い想いが去来している。 (2016/04/04)


文化
【核を詠う】(番外篇・憲法詠) 「九条歌人の会」の「歌集 憲法を詠む・第八集」を読む(1) 「九条破壊・軍国を企む政治なり花も声あげよ日本の四月」 山崎芳彦
 前回から期間が空いてしまったが、今回から番外篇として憲法にかかわって詠われた短歌作品を読んでいきたい。「憲法九条を守る歌人の会」(略称「九条歌人の会」事務局電話03−6902−0802)編の『歌集 憲法を詠む・第八集』(2015年11月5日発行)は、同会の呼びかけ人の作品(27人の各1首)、2014年応募作品(158人の各1首)、さらに「抄出作品」(歌人10氏が故人10氏の作品を抄出し掲載、川柳10句を含め100作品)で構成された合同歌集である。「『平和な未来を守るために、日本国憲法を守るという一点』で、戦前の轍を踏むことなく思想、信条、創作方法の違いを超えて手をつなぐことが、いまある創造の自由を守ることにも繋がることであると考えます。/短歌にたずさわる者にふさわしく『憲法九条』を守る心を創意をこらした幅広い工夫で表現し、平和を願う国民の、大きな流れになるよう力を尽くしましょう」(2005年に発表の「九条歌人の会」アピールより)とする明確な意思をもって多くの短歌人が詠む作品によって編まれた歌集は貴重であろう。同歌集の作品を読んでいきたい。(2016/04/04)


市民活動
「憲法映画祭2016」
120 この5月1日、第69回目の重要な憲法記念の日を前に、私たちはこれまで続けてきた「憲法を考える映画の会」で上映した作品の中から、まさに「い ま、日本国憲法から考える」映画を選んで、憲法映画祭という形で「拡大憲法を考える映画の会」を開くことを計画しました。いままで24回、上映した31本の作品の中から3本の映画を選びました。映画 日本国憲法』『ありふれたファシズム 野獣たちのバラード』『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』(2016/04/04)


コラム
済州4・3慰霊祭 伊地知紀子(大阪市立大学教授)
120 2016年4月3日、済州4・3平和公園での式典に参加したアボジ(父)とトンセン(末息子)の写真を、高誠晩くんが送ってくれました。 (2016/04/03)


アフリカ
ナイジェリア:軍による640人殺害から2年 いまだない法の裁き
 2014年3月14日、ナイジェリアで、少なくとも640人の住民が軍の兵士に再拘束され、虐殺された。事件から2年が経過するが、当局はこの虐殺に対して公平な独立した機関によるしっかりした調査を怠ってきた。殺害された男性と少年の多くは、対ボコ・ハラム作戦の一斉取り締まりで恣意的に逮捕され、拘禁されていた。ボルノ州マイドゥグリにある彼らの収容場所がボコ・ハラムの襲撃を受け、拘禁されていた人びとは逃走した。殺害はその後のことだった。ほとんどが銃で撃たれ、残りは喉を搔き切られた。この虐殺の日に合わせて、世界中のアムネスティの活動家が、独立した機関による調査と処罰を求めて、各国のナイジェリア大使館前に集まった。(アムネスティ国際ニュース)(2016/03/27)


みる・よむ・きく
ダニー・ラフェリエール著「帰還の謎」(小倉和子訳)
ダニー・ラフェリエールの「帰還の謎」を読んでいる。この本はハイチの黒人作家ダニー・ラフェリエールがジャーナリストだった青年時代に自国の政治的迫害を恐れてカナダに移住した後、作家として国際的な名声をあげ、のちに故郷に帰省する物語である。ハイチという国の人びとの生がわかると同時に、面白いのは人が行き来することによって、ハイチだけでなく、カナダとハイチとの違いが見えてくることだ。人は2つの世界を旅することで1国にいるだけでは見えない関係性に気がつく。(2016/03/24)


アフリカ
【西サハラ最新情報】お上も下々も、国際社会に逆らうモロッコ
120  「モロッコの人々、我々西サハラ人の友人たち、国連の指導の下で一緒に西サハラ地域の平和を創っていこう」と、2016年3月7日に西サハラ難民大統領は、モロッコの人々に語りかけました。 3月5日、パン・ギムン国連事務総長の西サハラ難民キャンプ訪問を実現させ、3月7日にはその事務総長に、国連西サハラ住民投票に向け<両当事者の交渉>再開を約束させたことで、こんな<余裕の発言>とあいなりました。 が、素直に非を認め国際社会に戻ってくるどころか、国王陛下は国連やEUやAUにくってかかり、家臣のモロッコ移民はテロと麻薬と武器密輸に精を出す、、モロッコは上も下も、やけくそ状態に陥ってます。(2016/03/22)


文化
パリの画家/漫画家のオリビア・クラベルさんにインタビュー Interview Olivia Clavel
120  パリで70年代にバズーカという若い漫画家・イラストレーターの集団が生まれ、リベラシオン紙などで新しい感覚のイラストを切りひらいていきました。バズーカの中心メンバーの一人が画家・漫画家のオリビア・クラベルさんです。現在も漫画や美術の分野で活躍中です。今回、クラベルさんにインタビューさせていただきました。(2016/03/15)


政治
安全保障関連法廃止を求めて福島県民が結集 〜福島県で対参院選「市民連合」結成
「爾の俸 爾の禄は 民の膏 民の脂なり 下民は虐げ易きも 上天は欺き難し」この一節は、陸奥国二本松藩(現在の福島県二本松市)5代藩主の丹羽高寛公(生年1707年頃〜没年1769年)が、藩士の戒めとするために寛延2(1749)年3月、二本松城の東側にある大石に刻ませたものであり、一般的に“戒石銘”と呼ばれている。その意味するところは、「武士の給料は人々の汗と脂の結晶である。民は虐げ易いけれども、神を欺くことはできない。だから民を虐げると、きっと天罰があるぞ」(館山守)(2016/03/14)


文化
パリの画家イザベル・コシェローさん グラフィックデザイナーから画家への転身 Isabelle Cochereau
120  パリのモンパルナスに近い14区のコリーヌ・ボネ画廊で行われた共同展示会の場で画家イザベル・コシェロー (Isabelle Cochereau )さんの絵に出会いました。人物画を描いていますが、顔にモザイクのようなものがあり、それは女性の顔にポルノグラフィックなイメージがかけられたものだと気づきました。今まで見たことがない独特の人物画であり、画家のどのような探究のプロセスからこうした世界が生まれるのか、知りたく思いました。(2016/03/13)


国際
ヒラリー・クリントンとホンジュラスのクーデター 米外交を批判していた環境活動家が暗殺される
米民主党大統領候補のヒラリー・クリントンがオバマ政権の国務長官だった2009年にホンジュラスでクーデターが起きている。ヒラリー・クリントン氏がこれに関与していたと批判してきたホンジュラスの環境活動家が先日、暗殺された。米報道番組「デモクラシー・ナウ!」がこの件を報じた。(2016/03/12)


コラム
ポーランドの旅 アウシュビッツ強制収容所を訪ねる 木村結
120   昨年2015年は戦後70年ということで、ナチスやアウシュビッツを描いた映画が多く公開された。中でも「顔のないヒトラーたち」は昨年のベストワンに価する映画だった。いつかはアウシュビッツに行かなければ、と考えていたので、その時期が来たのだと感じネット上にアップされているナチスの記録映像を次々に観た。映画も「ミケランジェロ・プロジェクト」「黄金のアデーレ」「ヒトラー暗殺、13分の誤算」などなど。ちょうどポーランド航空が成田との直行便を1月から就航させることになり、旅行会社にはポーランド旅行のツアーが並んだ。予算との兼ね合いで、全行程添乗員付きという不自由な旅が始まった。(2016/03/11)


米国
検証されるヒラリー・クリントン元国務長官のリビア攻撃策 オバマ政権のタカ派元国務長官
5年前の今月、米国のリビア軍事介入が始まったとして、ニューヨークタイムズや「デモクラシー・ナウ!」などでヒラリー・クリントン氏の責任問題の検証が行われている。(2016/03/05)


文化
「日本思想史の成立」について−「台湾思想史」を考えるに当たって 子安宣邦(近世日本思想史 大阪大学名誉教授)
120 私は宣長たち国学者を〈日本的なもの〉の固有主義的な主張者だとみなします。アメリカの日本研究者は宣長らの国学をnativismと訳しますが、それは正しい訳し方です。この宣長らによる〈日本はもともと日本である〉という固有主義は、明治(1868)以降の近代国家形成のなかで民族=国家主義(nationalism)として継承されていきます。そしてこの近代に継承された〈日本的なもの〉をめぐる思惟と志向は、昭和(1925)にいたってヨーロッパ文献学、解釈学的方法をもって「日本思想史」あるいは「日本精神史」を成立させることになります。日本人の思想的テキストだけではない、あらゆる言語表現から解釈的に抽出される「日本思想」「日本精神」そして「日本的民族性」が記述されていくことになります。(2016/02/26)


文化
【核を詠う】(205) 『角川 短歌年鑑・平成28年版』から原子力詠を読む(1) 「放射能消去できぬにやすやすと死の灰積み置く遺灰のごとく」 山崎芳彦
 今回から『角川 短歌年鑑・平成28年版』(月刊短歌総合誌「短歌」1月号増刊 平成27年12月刊)から、原子力にかかわって詠われた作品として筆者が読んだ作品を抄出・記録させていただく。『角川短歌年鑑』はこの連載の中で平成24年版以後毎年読んできているが、「核を詠う」短歌作品を読み、記録することを目的にした連載を続けている筆者にとって欠かすことはできない貴重な年鑑である。同年鑑では、毎年、さまざまな特集企画・データによって短歌界の現状、動向について、多角的に俯瞰するとともに問題提起も行っていて示唆を受けることが多い。所載の多くの短歌作品から、筆者なりの読みによって「原子力詠」を渉猟するのだが、そのためには全作品を読むことになり、拙く詠う者の一人でもある筆者にとっての勉強の場ともなっているのである。(2016/02/23)


欧州
トレブリンカ強制収容所 ナチス最後の囚人が93歳で死亡 飛田正夫
(パリ=飛田正夫2016/02/22 17:10日本標準時)ナチスドイツのトレブリンカ強制収容所にいた最後の囚人であったサミュエル・ヴィレンベルグ(Samuel Willenberg)氏93歳が死くなったと20日の国営ラジオ・フランス・アンフォが報道。葬儀は21日だという。(2016/02/23)


アフリカ
燃え上がるリビア 「アラブの春」の果てに
 リビアが日増しにシリア化、イラク化、つまりはイスラム国化しているようです。リビアのシルトがリビアにおけるイスラム国の拠点になり、イスラム国戦士が続々集結している事態は中東、アフリカ諸国に詳しい平田伊都子氏の記事に出ています。2月19日つまり昨日になりますが、米軍がリビアのSabrathaという町の近郊を空爆しました。この町は地中海岸にあり、首都トリポリの70キロほど西に位置し、チュニジアとの国境とトリポリとの中間あたりに位置します。米軍によると、この日の空爆の狙いはSabratha近郊にあるテロリストの訓練キャンプとのことで、ここでチュニジア人のNourredine Chouchane容疑者が活動していたとされています。(2016/02/20)


みる・よむ・きく
パトリック・モディアノ著「ドラ・ブリュデール」(邦訳タイトル「1941年。パリの尋ね人」)
120 1年で一番寒い2月半ば、フランスの作家パトリック・モディアノの「ドラ・ブリュデール」(邦訳タイトル「1941年。パリの尋ね人」)を読んだ。この小説、というよりノンフィクションの重要な事件がちょうどこの厳しい季節に起きるのだ。1942年1月から2月のパリは極寒だったことが記録されているらしい。パトリック・モディアノは死んでいった人々を哀悼し、過去に想像力の糸を下ろしていく作家であることで知られていて、ノーベル文学賞の受賞理由もそうだった。「ドラ・ブリュデール」の場合はたまさか目にした第二次大戦中の古い新聞〜過去の史実をライブラリーでひもといていたのだろうか〜で、ドラ・ブリュデールという名前の15歳の少女の行方を探す尋ね人の広告をモディアノが目に留めたことに端を発する。広告を出したのは少女の両親である。それは1941年12月31日のパリ・ソワール紙の欄だった。(2016/02/18)


アフリカ
【西サハラ最新情報】移民難民は邪魔者、イスラエル移民強制収容所 平田伊都子
120  難民も避難民も移民も、世の人は十把一絡げに邪魔者扱いにしようとしています。 人は好き好んで難民になったのではありません。 祖国から暴力で追放され、泣く泣く国を去り異国で難民生活をしているのです。 天災で故郷に住めなくなり、近隣諸国に逃げた避難民もいます。 貧しく食っていけないから、職を求め先進国に入った移民もいます。 (2016/02/09)


中東
リビアのシルトIS拠点 平田伊都子
120  2015年2月16日、21人のエジプト人出稼ぎ労働者をリビアの地中海海岸に跪かせて、ISイスラム過激組織の出稼ぎテロリストが首を切りました。 アフリカ人を昔の奴隷船のように詰め込んだ移民漁船で、リビア沿岸からイタリアやギリシャへ密航させてきたのも、移民斡旋を商売とするISの仕業です。 ブレガ石油施設などのリビア天然資源施設への攻撃、、欧米が産んだIS 悪魔集団はこの2,3年、生き生きとリビアで暴れまくっています。 (2016/02/08)


みる・よむ・きく
池内恵著「イスラーム国の衝撃」
 文春新書から1年前の2015年1月に出版された池内恵氏の「イスラーム国の衝撃」は情報が満載された好著である。アラブ世界の思想を研究してきた池内氏が本書を書きあげた動機はイスラーム国の存在がクローズアップされた2014年6月のイラクへの勢力拡大を経て、2015年1月の日本人2人の人質殺害まで、日本国内におけるイスラム国への関心が急速に拡大していたことだった。本書で池内氏が探求したことは2つの事柄からなる。(2016/02/01)


アフリカ
【西サハラ最新情報】世界一住みよい国、スウェーデンの難民政策
120  北欧の雪国スウェーデンは世界一、住みよい国だそうです。 津久井の山に住む筆者にとって雪は大敵なので、年間降雪量が物凄いスウェーデンなんてとんでもないと思っているのですが、結構人気があって外国人の移住者が亡命多く、スウェーデン政府も亡命者や難民を受け入れてきました。 ところが、難民というより移民志望者が欧州に殺到し、寛大だったスウェーデンも移民規制を始めました。 ただし、イギリスのキャメロンやフランスのオランドのように、ヒステリックに移民排斥を叫んでいるわけではありません。 (2016/01/29)


コラム
月命日コラム 伊地知紀子
 みなさん、こんにちは。文学研究科の伊地知紀子です。2015年7月に立ち上げた「安全保障関連法案に反対する大阪市立大学教職員有志の会」が、国会での強行採決を受け、「違憲安全保障関連法に反対する大阪市立大学有志の会(反安市大)」へと名称変更をしました。HP 改訂こけら落としメニューの一つとして、今月から「月命日コラム」を始めます。これは、強行採決が立憲主義と民主主義を仮死状態に追いやった暴挙だったことへの抗議を示すものです。立憲主義と民主主義は、一人ひとりが「自分のこと」として粘り強い努力を積み重ねるなかで築かれてきたものであり、私たちはこうした歴史のうえにあります。仮死状態にされた立憲主義と民主主義が息を吹き返すよう、そして先人からの賜物を次世代へ引き継ぐために、私たちはまだまだ活動を止めるわけにはいきません。(2016/01/24)


イスラエル/パレスチナ
あまりにも日常的な死 3ヵ月半で158人のパレスチナ人がイスラエル兵士の手で殺された
120  昨年10月1日から1月15日までにイスラエル兵士に銃撃などで殺害されたパレスチナ人は158人に達したとパレスチナ保健省が発表した。IMEMC(International Middle East Media Center)が伝えた。(大野和興)(2016/01/17)


アフリカ
「ホシン・アイット・アメッド 」 〜アルジェリア民主化の闘士、死す 享年89〜 アブデルマジド・ベンカシ(Abdelmadjid Benkaci)
120  ホシン・アイット・アメッド(Hocine Ait Ahmed)は1926年8月20日、アルジェリアの山岳地帯として知られるカビル地方の小さな村で生まれた。アイット・アメッドはその村の名前であるのだ。彼はアルジェリア・ナショナリズムの先頭に位置した人物であり、1954年11月1日に革命を起こした9人の中の一人なのだ。ホシン・アイット・アメッドが自由や人間の尊厳といった価値を学び取ったのはアルジェリア人民党においてだった。この政党はアルジェリアのナショナリズムにとっては欠かすことができない人物であるメッサリ・ハッジ(Messali Hadj)によって設立された。ホシン・アイット・アメッド終生、その道から外れることはなかったのだ。そして、彼はその道をアルジェリアに築いた。しかし、アルジェリア人民党にホシン・アイット・アメッドが入党したのはわずか17歳だったのだ。(2015/12/30)


アフリカ
【西サハラ最新情報】難民だって民主主義 平田伊都子
120  見ました、聞きました、撮りました、西サハラ難民キャンプの大洪水の爪痕は酷いものでした! 10月17日から10日間振り続いた大雨は、難民自家製の泥小屋を溶かし流して砂漠にしてしまいました。 外国人レセプションセンターも崩壊したので、200人の訪問者は数人に分けられ、受け入れてくれる家族のもとに案内されました。 我々には、廃物になっていたつぎあての古いテントが用意されていました。 我々客人は、8人の家族をユニセフ(国連児童基金)がくれた小さいテントに追いやったことになります。 三度の食事はその家でお世話になりました。 以下に、第14回西サハラ民族大会見聞記を記します。 (2015/12/25)


文化
【核を詠う】(200)『朝日歌壇2014』から原子力詠を読む(1) 「原発の輸出を約し握手する総理テレビに笑みを浮かべて」 山崎芳彦
 今回から『朝日歌壇2014』(朝日新聞出版、2015年4月30日刊)から原子力詠を読む。同書は、朝日新聞が毎週月曜日に掲載している「朝日歌壇」の入選作品を収録しており、今回読むのは2014年1月〜12月の作品であり、筆者の読みによる原子力詠を抄出させていただく。馬場あき子、佐佐木幸綱、高野公彦、永田和宏各氏が選者であり、各回4氏がそれぞれ10首を選んでいるが、共選の作品もある。投稿作品は膨大な数に上る中からの入選作品であり、したがって入選作以外に様々な優れた、貴重な作品群があるに違いないと思いながら、特に筆者は原子力詠として読んだ作品のみを抄出させていただくので、選ばれなかった作品についていろいろなことを想像することもある。また、入選作品をすべて読みながら、心に深く残り、感動させられる作品に出会いながら、別途、ノートに記録してもいる。やはり、新聞歌壇ならではの社会詠、とりわけ戦争と平和、人権、格差社会の中での生活などを短歌表現している作品に注目する。(2015/12/22)


沖縄/日米安保
失神・嘔吐、肋骨骨折、オキナワ鎮圧に猛威をふるう東京機動隊と海上保安隊
120  辺野古新基地建設反対運動が続く沖縄で、機動隊や海上保安官による鎮圧行動でけが人が続出している。18日には抗議船の船長が乗り込んできた海上保安官4人に抑え込まれ心身、病院に搬送される事件があった。19日には、米軍キャンプ・シュワブゲート前で早朝座り込みの抗議をしていた男性(52)=沖縄市=が、機動隊員ともみ合いになった後、背中に痛みを訴え、名護市内の病院に運ばれた。肋骨(ろっこつ)骨が骨折していた。辺野古には抗議行動鎮圧のため、警視庁から機動隊が派遣されている。(大野和興)(2015/11/22)


コラム
「テロの嵐」 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト)Abdelmadjid Benkaci
120 テロがまたフランスを襲った。今年の1月以来である。フランスの首都は国際的なテロの標的となり、150人近い死者と400人以上の負傷者を生む結果となった。まさに悲劇というほかない。フランスでこのような惨事はこれまでなかった。この事件はシナイ半島でロシアの航空機が襲われ、224人という重大な死者を生んだテロ事件からわずか2週間ほどあとの出来事である。ロシア機の墜落は10月31日のことである。テロリストの名前は様々だ。アンサル・シャリア、ボコ・ハラム、アル・カイダ、ダエシュ(イスラム国)と様々あるが、いずれもイスラム原理主義によるテロ活動である。そのいずれ西欧諸国やその同盟国の利益を狙ったもので、テロの方法もまた同じである。彼らは西欧諸国の価値観こそ世界の悪の根源であり、人間の惨めさの原因であると考えており、西欧諸国とその同盟者を不信心者であるとみなしている。(2015/11/22)


アフリカ
【西サハラ最新情報】第14回西サハラ民族大会代表選挙始まる 平田伊都子
120  2015年11月18日午前、パリ・テロ首謀者容疑のモロッコ系ベルギー人アブデル・ハミド・アバウドがフランス警察の襲撃で殺されました。 11月13日、夜のパリに129人の血が流れてから、世界中がパリ・テロで占領されてしまいました。 まるで、世界大戦の状況で、これこそ過激派組織ISの思うつぼなんでしょうか? 同じ11月13日の夜に、三日にわたるEUCOCOをスペインの首都マドリードで開始しました。 が、客の入りは滅法悪かった、、11月18日の西サハラ難民キャンプでは、第14回西サハラ民族大会の予告が発表されました。 しかし、どのメデイアも取り上げない、、、世界のマスコミは、よく言えばグローバル化、一極集中なんです。 (2015/11/20)


国際
「私はカフェのテラスにいる」(Je suis en terrasse) 観光都市に対するテロ攻撃
120 1月に風刺漫画誌のCharlie Hebdoが襲撃され、漫画家らが殺されたとき、「私はシャーリーだ」(Je suis Charlie )というプラカードやメッセージがフランス全土で掲げられました。このメッセージは言論の自由を奪うことはできない、というものでした。そして今回パリが再び襲撃を受けた後、目にしたメッセージは「私はテラスにいる」(Je suis en terrasse)というもの。(2015/11/17)


国際
「対テロ戦争」で殺されたイスラム教徒は400万人以上 国際医師団の調査結果
  約130人が死亡したパリの同時多発テロについて、イスラム過激組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。では、ISをはじめとするテロリストを標的に米国が9・11以降世界的規模で展開している、「対テロ戦争」で殺害されたイスラム教徒はどのくらいの数に上るのか。400万人あるいはそれ以上とする調査報告を、米国の独立ニュースサイトMintPress Newsが紹介している。(2015/11/15)


イスラエル/パレスチナ
アムネスティが告発 イスラエル軍は被占領パレスチナ地域での民間人処刑を止めよ
 国際人権団体アムネスティ国際ニュースは、東エルサレムを含むパレスティナ・ヨルダン川西岸地区を現地調査した結果、イスラエル軍は正当な理由もなく致死的な武器を使って、パレスチナ人を違法に殺害してきたことが分かった、と伝えた。「身の危険がないにもかかわらず、イスラエル軍がパレスチナ人に銃を向けて射殺するという事件が、少なくとも4件あった。これは超法規的処刑といえる」と述べている。(大野和興)(2015/11/11)


文化
【核を詠う】(番外篇・戦争法) “暑い夏”の新聞歌壇に戦争法詠を読む(4) 「朝日歌壇」(7〜9月) 「総理大臣からその国を守らねばならないといふこの国の危機」 山崎芳彦
 「人間の常識を超え学識を超えておこれり日本世界と戦ふ」(南原繁) この短歌は、南原繁(政治学者、元東京帝国大学総長)の作品で、『昭和萬葉集』の第一回配本となった巻六(昭和54年2月8日刊行)の冒頭の一首である。昭和十六年十二月八日、米英に宣戦の証書が詔書を発布した日の短歌であるこの歌は、南原繁の唯一の歌集とされる『形相』(初版は昭和23年3月、創元社刊、昭和43年6月に図書月販<後のほるぷ社>が復刊、昭和59年7月に岩波文庫版が刊行)によるもの。この作品について、『昭和萬葉集』の編集協力に携わった歌人の来嶋靖生は、「この巻頭の一首は『昭和萬葉集』全体の存在意義を秘めた、大きな一首である。言うまでもなく、その後の国の動向、現在の国の状況などを思うとこの一首の暗示するものは限りなく深く、大きく、かつ重い」(月刊歌誌「短歌研究」2015年8月号の「文化的想像力いま何処―『昭和萬葉集』の思い出」)と書いている。(2015/10/25)


沖縄/日米安保
沖縄「誇りある豊かさ」へ(下) 非武の文化 仲西美佐子(沖縄・恩納村、百姓)
 沖縄には、戦いや競争を好まない文化がある。その根底には「ウナイガミ(姉妹が兄弟の守り神)」「ニライカナイ(水平線の彼方に豊穣の国がある)」「来訪神(遠い所から幸せを携えて訪れる)」などへの信仰がある。スピードや破壊力に勝る男が女を守るのではなく、柔軟で忍耐強い女が守り神であることが、最近まで実感されていた。「美しい風景」を形成した伝統的な暮らし方が、どんな問題でも、時間をかければ力づくで解決する必要がないという「非武の文化」を生み出したのだと思う。(2015/10/23)


文化
【核を詠う】(番外篇・戦争法) “暑い夏”の新聞歌壇に戦争法詠を読む(3) 「朝日歌壇」(7〜9月)◆ 峪笋総理だからと云ふ総理だから危険と感じる我ら」 山崎芳彦
 前回に続いて『朝日歌壇』(朝日新聞)に掲載の短歌作品から、戦争法にかかわって詠われたと筆者が読んだ作品を抄出、記録するが、各紙の新聞歌壇を読みながら『朝日歌壇』の入選歌に戦争法にかかわる作品が他紙と比べ格段に多いことを改めて感じている。戦争法というべき安倍政権の「安保法制」をめぐって国民的な議論がかなりの期間にわたって行なわれ、「戦争法案反対」の声と運動の大きな高まりのなかで、それをわが事として多くの短歌作品を詠んだ作品が増えていることを『朝日歌壇』が映しているのだろうと思う。それは、同歌壇への投稿作者の作歌のありようと選者の視点ともかかわることであろうが、選者の一人である佐佐木幸綱は、2014年『朝日歌壇』において、次のように書いている。「社会詠の増加」と題する文章だが「大きな流れとしては、個人の日常の生活に取材した投稿作が圧倒的に多い、そんな時代がつづきました。それが一昨年後半から昨年にかけて、流れが変わってきたような気がします。」として、次のように社会詠の増加について述べているが、それがいまも続いているといえよう。(2015/10/16)


反戦・平和
福島から国を動かしていこう!(1)〜福島は怒っている! 戦争させない9条壊すな! 戦争法案NO! 福島県民大集会
「十分な審議が尽くされていない」として継続審議を求める野党や、国会を取り巻く市民たちの強い反発がある中、衆参両院における与党の強行採決により、安全保障関連法が9月中旬に可決・成立した。安保関連法案が国会で審議入りして以降、国会周辺では廃案を訴える市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」や学生団体「SEALDs(シールズ)」などによる抗議行動が繰り返し実施されるとともに、これに呼応して全国各地でも抗議行動が行われた訳だが、東日本大震災の被災地で、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染で未だ多くの住民が避難生活を強いられている福島県でも県内各地で抗議行動が取り組まれた。(館山守)(2015/10/10)


反戦・平和
日本消費者連盟と消費者・生活者9条の会が戦争法案強行採決に声明 「私たちは忘れません 私たちはあきらめません 私たちは歩みをとめません」
 どの世論調査でも市民の6割以上が反対し、国会前を連日数万人を超える人たちが反対を叫んで取り囲んだ戦争法案が、19日強行採決された。多くの市民団体が抗議とこれからの反対運動yを続けることをうたった声明を出している。消費者運動を長年積み上げてきている日本消費者連盟と、同連盟が支援して発足した消費者・生活者9条の会も、19日午前、「私たちは忘れません 私たちはあきらめません 私たちは歩みをとめません」とする声明を発表した。(大野和興)(2015/09/19)


反戦・平和
挺対協週刊ニュース2015−26&27号(8月19日発行) 〜日韓青年学生「ナビ」ネットワークツアー
7月19日から24日金曜日まで、挺対協の主催で2015日本軍「慰安婦」問題解決青年学生「ナビ」ネットワークツアーが行われました。 (2015/09/05)


中東
米軍によるアフガニスタン市民殺害の徹底捜査を
 アフガニスタンに進行した米軍特殊部隊がアフガニスタン中部のヴァルダク州で民間人18人を殺害したとされる事件があった。米軍はこうした行為のうち、2012年11月から2013年2月の間に裁判なしの処刑、拷問、強制的失踪にかかわったとされる特殊部隊の捜査を再会した。国際人権団体アムネスティは米軍に対し徹底した再捜査と犠牲者への正当な補償を要求している。(大野和興)(2015/09/03)


コラム
本当の怪談、ここに極まれり
最恐映画シリーズの最後として「呪怨 ザ・ファイナル」なる映画が今年6月に上映された。ネットやテレビでは、試写会で怨霊が出てくる映像を見た女子高生たちが「キャー」と言いながら目を覆い、顔を歪める様子が映画の宣伝として流れたが、彼女たちの表情を見て、年寄りの私は「何と幸せそうに、怖がるのだろう」と思ってしまった。(伊藤一二三)(2015/08/30)


沖縄/日米安保
【集団的自衛権問題研究会】8月25日参議院特別委員会の集中質疑
 8月25日に行われた参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。質疑が行われるほど、法案の不備や矛盾がボロボロと明らかになっています。福山議員による安全確保規定の欠落に関する追及では、何度も速記が止まり、NHK中継はしばらく草原の動物たちの映像に切り替わりました。テレビ入り審議での長時間ストップは異例だそうです。(2015/08/26)


政治
参議院「安保関連法案」特別委員会を傍聴して 村上良太
120   国会で傍聴するのは今日が初めてだ。今まで何度となく、国会周辺は仕事で往来したものの、日本の政治を専門にしていなかったので国会審議の報道はテレビではよく見るけど、宝塚歌劇団のような遠い別世界だった。今日の参院の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」は午前9時スタート。参院の入口から傍聴券に名前を記入して入ると、空港のような手荷物検査場があり、そこをくぐると傍聴者用の赤いリボンを受け取る。傍聴席に持ち込めるものはメモや筆記用具くらいで、鞄や電子機器などはロッカーに入れておく。(2015/08/25)


反戦・平和
「戦争について、多くの若者に関心を持ってほしいのです」 〜人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長・伊藤和子弁護士インタビュー〜
安全保障関連法案が衆議院を通過し、参議院での審議が開始されました。この法案を「戦争法案だ」とみなし、「戦争に巻き込まれるのではないか」といった懸念を持つ市民が多くいます。政治には無関心と言われていた若者も立ち上がり、反対の声を挙げている様子が連日メディアで取り上げられています。私の記憶に残る戦争と言えば、2003年に起こったイラク戦争ですが、当時、中学生だった私は深く考えることもなく、その出来事を単なるニュースの1つとして受け流すだけでした。その後、日本軍「慰安婦」問題に関心を持つようになってから、そして安保関連法案の国会審議を見ていて、戦争の実態を自分の身に引き寄せて真剣に考えなければならないとの思いを強めつつあります。そこで、世界で続く深刻な人権侵害を無くそうと活動している人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長で、7月2日に設立された「NGO非戦ネット」の呼びかけ人の1人である伊藤和子弁護士に「平和」について語っていただきました。(高木あずさ)(2015/08/22)


国際
アムネスティ、トルコ・カンディル山地のトルコ軍の空爆に公正な調査を要求
 トルコ軍が8月1日、イラクのカンディル山地のクルド人居住地区を数回空爆し、少なくとも住人8人が殺害され、8人が負傷したことが、アムネスティの現地調査で分かった。(アムネスティ国際ニュース)(2015/08/19)


みる・よむ・きく
時代が要請する本がある −メディアは戦争をどう報じたか− 永井浩『戦争報道論 平和をめざすメディアリテラシー』 大野和興
 時代が要請する本、時代がつくる本がある。本書を手にとってまず思ったのはそのことだった。刊行されたのは二〇一四年一二月。この年の七月一日に集団的自衛権行使容認が閣議決定され、一二月一六日に行われた総選挙で安倍自民党が多数を制してした。「戦争をする国」への足取りが現実の問題をして目前に迫っていたときであった。毎日新聞記者としてアジア各地を歩き、開発と紛争に揺れ動くアジアを「報道される側」から凝視しつづけてきた著者は、改めて「報道者とは何か」を突き詰めたとき、戦争に行きあたった。「戦争」ということをはずして報道の意味を問うことなどできない時代状況を、正面から受け止めて誕生したのが本書である。(2015/08/12)


反戦・平和
安保法案に反対する広島大学人有志の声明 〜昨日原爆から70周年を迎えた広島から〜
  昨日、原爆から70周年を迎えた広島。その広島でも安保関連法案に対する反対運動が行われています。以下は広島大学の教職員や関係者の有志による声明です。(2015/08/07)


イスラエル/パレスチナ
アムネスティとフォレンシック・アーキテクチャー(科学捜査構築プロジェクト)がイスラエルの戦争犯罪を立証
 国際人権団体アムネスティ等は2014年8月1日にイスラエル軍がパレスチナ・ガザ自治区のラファを空陸から集中砲火を浴びせ、大勢の民間人を殺傷した攻撃を科学捜査で検証、この攻撃が「戦争犯罪である」ことを示す証拠を明らかにした。アムネスティ国際ニュースが伝えた。(大野和興)(2015/08/07)


文化
【核を詠う】(192) 『福島県短歌選集』(平成25・26年度)の原子力詠を読む(5) 「原発に仲間も家族も引き裂かれ安住の場なく彷徨ふわれら」 山崎芳彦
 いま参議院の特別委員会で「戦争法」案の審議が続いているが、8月5日に中谷防衛大臣が答弁のなかで、自衛隊が核ミサイルの輸送、提供が可能であるとする発言を行った。戦争法案を構成する重要な法律である「重要影響事態法案」、「国際平和支援法案」における戦争中の他国軍への後方支援に関して、「後方支援」の輸送任務として核ミサイルの輸送を行うことは「法律上は排除していない」と答弁した。8月6日付朝日新聞朝刊によると、「法案では後方支援の「輸送」任務に、何を運ぶかの制限がなく弾薬も武器も輸送できるため、『核兵器、化学兵器、毒ガス兵器は輸送可能か』と問われた中谷氏は『法律上は排除していない』と答えた。後方支援の『補給』をめぐっても、中谷氏は核兵器を搭載した戦闘機や原子力潜水艦への補給は『法律上除外する規定はない。現に戦闘が行われていない現場であれば給油はできる。』と認めた」と報じている。付け加えて、非核三原則があるので核兵器輸送は想定していない、政策上の判断として実施しない、などと述べても、戦争法案が成立すれば自衛隊が核兵器を戦闘中の他国軍に提供することになることは、閣議決定のみで明白に憲法違反のことを合憲と解釈する政府のもとでは無意味である。8月6日の前日の出来事だ。(2015/08/06)


米国
燃えるアメリカ アメリカ大統領選挙戦とカリフォルニア山火事 平田伊都子
120  2015年8月4日のアメリカは燃えています。 本当に火事なんです。 7月17日に火が点いたカリフォルニアの山火事は、57,000ヘクタールをなめつづけて、、まだまだ鎮火する兆しはありません。 70年前にアメリカが原爆を落として焼き尽くした、広島市に匹敵する広さです。 70年前にアメリカは広島と長崎に原子爆弾を落とし、約30万人以上の日本人同胞を瞬時に殺し、放射能後遺症で住民の多くを苦しめ続け、環境も放射能汚染したまま放置しています。 (2015/08/05)


政治
参院論戦5 「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案」を読む 自衛隊PKOの変化 〜南スーダンで自衛隊の戦闘開始の可能性
  毎日新聞の報道によると駆けつけ警護とは「離れた場所にいる他国軍部隊や非政府組織(NGO)職員などの要請に応じて行う救援活動」とされ、「実際の活動では、現地のNGOの要請を受け、武装勢力に拘束された職員を救出するケースなどが考えられる」と書かれています。今のこの法律「国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律」(PKO法)では禁じられている行動ですが、安保関連法案が改正されれば可能となります。PKOですでに参加している自衛隊が南スーダンで戦後初の戦闘に入る可能性があります。(2015/07/30)


アフリカ
【西サハラ最新情報】オバマ、リビア、AUアフリカ連合、ラストコロニー 平田伊都子
120  「尊厳、これが民族や出身地を越えた全人類の基軸で、一番崇高なものだ。ここアフリカでは奴隷制度と植民地主義が尊厳を踏みにじってきた。我々は非尊厳と従属を望まない。我々は我々自身が選択して我々自身の未来を決めることを望んでいる」と、オバマ・アフリカ・アメリカ大統領は、歴史的なAUアフリカ連合本部訪問での演説で、<民族自決権>が優先事項であることを強調しました。 オバマがアメリカ大統領として初めてエチオピアの首都アジスアベバにあるAUアフリカ連合本部を訪れた2015年7月28日<国際 (2015/07/30)


反戦・平和
◆敗戦70年目の百姓宣言◆「戦没農民兵士の手紙」は二度と書かない 賛同を呼びかけます 大野和興
 「敗戦70年目の百姓宣言」への賛同呼びかけが始まりました。同宣言は、戦中・戦後の百姓と村の歩みを振り返り、”殺す”側と”殺される”側の両方に追い詰められた農民兵士の絶望を踏まえながら、「戦争法案(安保法案)をただちに廃案・廃止することを要求」し、「『戦没農民兵士の手紙』は二度と書かない」という言葉で終わります。呼びかけの対象は「大地を耕し種をまく」ひと。規模の大小は問いません。販売農家でも自給でも、おすそわけ専門でも構いません。(2015/07/29)


政治
参院論戦2 「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案」を読む 〜在外邦人の「保護措置」について〜
 参院で今日から質疑応答が始まる安保関連法案、正式名称「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案」です。これを無手勝流ですが、読んでみたいと思います。(2015/07/27)


米国
オバマに手を出すな! ケニアからエチオピアのAUアフリカ連合本部へ 平田伊都子
120 「彼らが犯した過ちは私が犯した過ちと大きな違いはない」と、オバマ・アフリカ・アメリカ大統領は、またまた泣かせる言葉を発しました。 時は2015年7月16日、所はオクラホマ州エルリーノの連邦刑務所、<私が犯した過ち>とは、オバマ少年がコカインや大麻にはまっていた<過去の過ち>のことです。 オバマ大統領は6人の薬物犯罪受刑者と話をした後、オバマを追っていた記者団にこう語ったのですが、オバマの視線と声は鉄格子で隔てられた人々に向けられていました。 そして、「社会は立ち直る機会を与えるべきだ」と、刑罰緩和などを含む司法制度改革を約束しました。 さらに、アフリカ・アメリカ・オバマ大統領は、受刑者の数が増えすぎて独房のなかに2,3人を押し込むという過剰収容も問題にしました。 でも、ラストコロニー西サハラのモロッコ刑務所では、狭い房の中に10数人以上が重なり合っているんですよ、オバマさん!(2015/07/20)


人権/反差別/司法
最高裁は「特別法廷」を検証できるか 「差別と編面の歴史を直視すべき」 根本行雄
 ハンセン病患者の裁判を裁判所外の隔離施設などで開いた「特別法廷」に不当な差別がなかったかを検証している最高裁は、昨年、調査委員会を発足し、特別法廷に関する資料を取り寄せ、傍聴した経験のある元患者らからの聞き取り調査などを実施してきた。7月2日、大学教授や弁護士らでつくる有識者委員会を設置した。9月にも第1回の会合を開き、第三者の意見を取り入れた検証を進めるという。最高裁は、差別と偏見の歴史を直視し、検証することができるのだろうか。(2015/07/10)


アフリカ
【西サハラ最新情報】モロッコ密輸団と過激派組織MOJWAの麻薬商売 平田伊都子
120  2015年 6月14日、アメリカ国防省は、13日にリビア東部のアジュダビアで「アル=カーイダに属するテロリスト」に対して攻撃を行ったと発表しました。 東部ベイダに拠点を置くリビア政府のシンニー首相は、この空爆でテロリストのムフタール・ベル・ムフタールが殺害されたと、得々として発表しました。 が、ムフタール・ベル・ムフタールの遺体は何処にあるんですか? ムフタールが仕切る過激派組織MOJWAは何か言いました? (2015/07/03)


欧州
ナチスの文化政策を描く一冊 「スピノザの問題」
120   第二次大戦中、ファシズムのナチスは独自の文化政策を行っていました。中心に位置するのは本を焼くこと、焚書でした。排外主義の対象となったユダヤ系の作家やユダヤ系知識人のものばかりでなく、トーマス・マンのような国民的作家の本も、まとめて焼かれていました。さらにナチスはユダヤ系の人々の文化遺産を没収の対象とました。本書「スピノザの問題」もその経緯を描いたものです。(2015/06/30)


米国
LOVE IS LOVE(愛は愛) オバマ、アメイジング・グレイス絶唱 平田伊都子
120  オバマ・アフリカ・アメリカ大統領が絶唱する<アメイジング・グレイス>を聞きましたか? チャールストン銃撃犠牲者の州上院議員クレメンタ・ピンクニ―牧師追悼演説の最中、アカペラ(無伴奏)でこの讃美歌を歌い出しました。 オバマの後ろにいた黒人聖職者たちは「ハッハ〜!」と奇声を上げ目を丸くしましたが、そこは聖歌隊で鍛え上げたシンガー仲間、、すぐに立ち上がりオバマに合わせ、大声で歌います。 会場の内外を埋めた5,500人以上の参列者も一緒になって、大斉唱。 <アメイジング・グレイス>はチャールストンの黒い雨雲を震わせました。(2015/06/30)


アフリカ
オバマのAUアフリカ連合訪問 最後のアフリカ植民地解放がクライマックス! 平田伊都子
120 アフリカ・アメリカ大統領オバマが第二の故郷ケニヤを7月末に訪問するそうです。 そして、エチオピアのアジスアベバにあるAUアフリカ連合本部を訪れ、旅を締めくくります。 AUにはアフリカでモロッコだけがAUを馬鹿にして、加盟していません。 西サハラはAU正式加盟国です。 西サハラはモロッコの植民地支配下にあり、国連をはじめ国際社会からアフリカの<ラストコロニー>と規定されています。 6月15日、16日のAUアフリカ連合首脳会議では、<ラストコロニー西サハラの脱植民地化を促進させること>が決議されました。 アルジェリアにある西サハラ難民キャンプは色めきたってます。 西サハラ難民政府はオバマへの直訴を準備中です。ラマダンなんてやってる場合じゃな〜い! 40年待ち続けていた<国連西サハラ住民投票>実現につなげましょう、、AUはオバマ・アフリカ会議にUN事務総長も招待しています。 (2015/06/26)


文化
【核を詠う】(187) 福島の歌人グループ「翔の会」の歌誌『翔』の原子力詠を読む(3) 「廃炉への四十年は幻か先へ先へと延ばされてゆく」 山崎芳彦
前回に引き続き、福島の歌人グループ「翔の会」の歌誌『翔』を読む。今回は第50号、51号から原子力詠を抄出し、記録させていただくが、この一連で既発行の同誌について読み終えることになる。同誌は今後も発行されて、会員各氏の貴重な作品を蓄積し、残し、伝え続けていく大きな役割を継続していくことになるに違いない。この連載の中で、また読むことができることを願いつつ、とりあえず今回で終る。「廃炉への四十年は幻か…」と、この51号に三好幸治さんの作品があるが、この6月12日に政府は関係閣僚会議で福島第一原発の廃炉に向けた工程を改訂し、1〜3号機の使用済み核燃料プールからの核燃料取り出し時期を「最大三年遅れとなる」ことなどを決め。福島の歌人である三好さんの洞察の確かさが作品で示された。そして「幻か先へ先へと延ばされてゆく」ことによる人々の苦悩と、それをもたらしている政府、東京電力をはじめ、原子力維持を推進する者たちへの怒りは、短歌を力として、鋭く深い。(2015/06/19)


市民活動
安倍政権に女性たちからレッドカード! 〜6月20日(土)国会を真っ赤なチェーンで囲みましょう!!〜
男女平等の国アイスランドでは、国際婦人年の1975年に女性の90%が「レッド・ストッキング」を身に付けて休暇を取り、女性の役割がいかに重要であるかを訴えるべく、大統領府前の中央広場を埋め尽くすという歴史的な大集会がありました。その史実に思いを重ね、「集団的自衛権の行使を認めません!」「殺し殺されるのはイヤ!」「女たちは平和が第一!」というレッドカードを安倍政権に突き付ける「女の平和」国会ヒューマンチェーンが6月20日(土)に再び実施されます。(高木あずさ)(2015/06/15)


アフリカ
【西サハラ最新情報】沖縄・ラストコロニー・ワシントン 平田伊都子
120  2012年6月1日、アメリカ下院が<アメリカ超党派議員友好連盟>を再承認しました。 (2015/06/03)


反戦・平和
志位委員長の理路整然たる弁舌に感銘 池田龍夫
  5月28日衆院特別委員会で、安倍晋三首相は志位和夫共産党委員長の質問に対し、「『戦争法案』という批判は全く根拠のない、無責任かつ典型的なレッテル張りであり、恥ずかしい」と述べた。これに対し、志位氏は「恥ずかしいのは『戦争法案』の正体を隠し続ける首相の無責任で不誠実な姿勢である」と反論した。志位氏の質問は、個別具体的なケースを提示して、特別委員会室は緊迫。与党委員もヤジを飛ばさず聞き入るほど、理を尽くした質問だった。(2015/06/01)


みる・よむ・きく
160年前からアメリカに占領さていた沖縄 70年の現代史を問う映画『沖縄 うりずんの雨』 笠原眞弓
120  ちょうど沖縄が「うりずん」の季節だというころ、ジャン・ユンカーマン監督の映画「沖縄 うりずんの雨」を観た。冬が終わって大地が潤い芽吹き始めるころを、沖縄ではうりずんというそうだ。(2015/05/31)


中東
イラクのラマディーは誰の物? ラマディー住民を追い出す根拠は? 真犯人は? 平田伊都子
120  「イラクのラマディ奪還作戦にISが激しく抵抗」とは、NHKが5月28日4時19分に流したニュースのキャッチフレーズです。 BBCをはじめ欧米メデイアのラマディー特集はもう終わっています。 日本メデイアは欧米の貰いニュースで済ませるから、どうしても「三日おくれの〜〜」になってしまいます。 そして、「過激派組織ISとシーア派民兵の援助を受けたイラク政府軍のラマディーを巡る争奪戦、裏で糸引くアメリカとイラン」と、欧米メデイアがくくると、日本メデイアも安心して一応、区切りをつけてしまいます。 (2015/05/28)


アフリカ
チュニジア・テロ共謀者はモロッコ人 アフリカ移民中継点、モロッコ 平田伊都子
120  2015年5月20日、イタリア警察がモロッコ人アブデル・マジードを逮捕しました。 (2015/05/23)


中東
モロッコ空軍機イエメン空爆! 皆が握手しているのにアラブを虐殺するアラブ 平田伊都子
120 2015年5月11日、アメリカ国務長官ケリーがロシア大統領プーチンと握手をしました。 (2015/05/15)


文化
歴史に翻弄される人間の生 画家ダイアン・ババヤン
120   アインシュタインとキュリー夫人が並んで立っている。背後には赤い空が広がっていて、足元には起伏のある大地が続いている。二人が拓いたのは「核の時代」であり、それは広島や長崎の惨禍を招いてしまった。そのためか、科学者の肖像でありながら、不安な印象が胸に迫ってくる。イラン出身の女性の画家、ダイアン・ババヤン(Diane Babayan)氏の一枚である。名字の・・・「ヤン」は作家のウイリアム・サロ―ヤンや、映画監督のアトム・エゴヤンと同じで、アルメニア系の名前だ。ババヤン氏の両親もイラン在住のアルメニア系だった。(2015/04/24)


国際
2015年 アルメニア人虐殺から100年
   今年2015年はアルメニア人がオスマン帝国で虐殺されてから100周年という年である。今月24日にイスタンブールのタクシム広場で記念式典が執り行われる予定だ。アルメニアの知識人などリーダーたちがイスタンブールで逮捕監禁された日だそうだ。赤い日曜日とも呼ばれている。一連で殺された推定人数は150万人に及ぶとの推定もある。これは虐殺が起きた第一次大戦前のアルメニア人口と大戦後の人口との引き算による推定値である。(2015/04/19)


アフリカ
【西サハラ最新情報】ゲルニカ平和貢献賞が西サハラ大統領に 平田伊都子
120  日本国会議員有志が3月27日に出した共同声明は、国際社会を動かしています。 4月1日には分かっていたのですが、「マジ〜〜?」と言われては困るので、三日遅れのニュースとなりました。 以下、本当の話をお伝えします。(2015/04/04)


中南米
【AIニュース】ブラジル:差別を許さない! 殺人を繰り返す軍警察を止めて
「私たちの税金は孫を殺した銃弾に使われた」マリーナ・リマさん (2015/03/26)


国際
【北沢洋子の世界の底流】アフリカのフランス新植民地主義
 北アフリカのサハラ砂漠と南の熱帯アフリカの間には「サヘル」と呼ばれる草原の半乾燥地帯が横たわっている。これは、大西洋に面したセネガルから紅海に面したスーダンに至る東西に長い帯状の地域である。このサヘルは、1972年以来、幾度も有史以来の大旱魃に襲われた結果、サハラ砂漠化し、もはや草原地帯と呼べない。(2015/03/25)


ネイキッド・タンゴ アルゼンチン現職女大統領はテロリスト? 平田伊都子
120  アルゼンチン・タンゴを踊るのは、そんなに難しくありません。 が、あの隠微な艶めかしい踊りはできません。 ところが、「男同士が酒場で荒々しく踊ったのが、タンゴの始まり」と、アルゼンチンタンゴ・ダンス協会のタンゴ史がタンゴの極意を教えてくれました。 同史には、「1880年頃、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは新天地を求めて来た移民がひしめき、さまざまな人種が共存し、フラストレーションのはけ口としてタンゴが流行った」ともあります。 納得! ヌレエフとダウエルが踊る男のタンゴが、映画<ネイキッド・タンゴ>の男たちのタンゴが、<ロス・エルマノス>兄弟のタンゴが、軽妙洒脱で安っぽい理由は、移民の国アルゼンチンに来た荒くれ男たちが生んだダンスだからなんですね?!(2015/03/15)


中東
古代メソポタミア遺跡を守ろう イラクのメソポタミア遺跡を破壊するのはISだけではない 平田伊都子
120  「ア〜ア〜」、2015年2月26日に過激派組織ISから<メソポタミア文明遺物破壊の図>を見せられて、ア然としましたよね! 私たち日本人も、世界最古の文明が<メソポタミア文明>だと、学校で教えられました。 その遺物が粉々にされている、、 (2015/03/02)


コラム
Charlie Hebdo 誌 練達の漫画家4人を失った損失
  漫画新聞の価値はどこにあるのか?言うまでもなく、漫画家にある。Charlie Hebdoはイスラム原理主義者の襲撃によって一瞬にして最高レベルの4人の人気漫画家を失うことになった。もし、仮にも経営というもの知っている人間であればその損失の大きさが理解できよう。(2015/03/01)


アフリカ
「イラク」と化したリビア 米誌アトランティックが「完全なる失敗の淵」と酷評 無責任な軍事侵攻の惨状 イスラム国の北アフリカの拠点に 誰一人責任を負わない米英仏首脳
  アメリカのアトランティック誌が「完全なる失敗の淵」として、米国などのリビア軍事介入後の惨状をレポートしている。アトランティックは悲鳴を上げる女たちの写真をつけているのだが、それはエジプト人のコプト派(キリスト教徒)21人がリビアで斬首されたからだ。イスラム国ではなく、リビアにおいてイスラム国と同調する行動が取られていることを示している。(2015/02/22)


コラム
ユグノー戦争の記憶 Charlie Hebdo 襲撃事件とフランス
  1月7日に発生したCharlie Hebdo襲撃事件に対するわが国の新聞などの論壇を見ていると、フランスの歴史と風刺と宗教に関する説明ではせいぜい1789年のフランス革命まで遡って言及されたくらいだったのが意外だった。思うにフランス人がこの問題を見る時に重ねているのはもっと古い時代ではないか。つまり、フランス革命より2世紀古いユグノー戦争(1562年 - 1598年)に対する国民的記憶ではないかと思えるのだ。(2015/02/22)


政治
「安倍首相の軽はずみ発言が禍を招く」 調布市民メディの投書欄 池田龍夫
  先に[報道メディア論](永井浩著)の書評で「市民メディア」を取り上げたが、既成メディアの対抗軸としての意味を発揮し出してきた。その好例とし東京都調布の市民運動を紹介したい。(2015/02/10)


政治
湯川さんと後藤さんを殺したのはだれか 安倍首相は二人を捨て駒にした
120  いったい誰が湯川遥菜さんと後藤健二さんを殺したのか。「残虐なテロは許せない」などと言った枕ことば無しにして、この事件が持つ意味を二つの側面から考えてみる。ひとつはイスラム国あるいはイスラム過激派はなぜ生まれたのか、二人が殺害されたバックグランドからアプローチする。もうひとつは、なぜ二人は殺されねばならなかったのか、その直接的な要因を探る。(大野和興)(2015/02/07)


中東
ヨルダンがリシャウイ死刑囚ら2名の死刑を実施 〜イスラム国がヨルダン人パイロットの処刑ビデオを公開した後〜
ロシアのRTによると、ヨルダン政府は人質交換の対象となっていたリシャウイ死刑囚ら2名の死刑を実施した。(2015/02/04)


みる・よむ・きく
女性自爆テロリストを妻に持った男の旅路 ヤスミナ・カドラの小説「テロル」
   テロリズムはイラクであれ、アフガニスタンであれ、パキスタンであれ、毎日のように起きている。かつて19世紀のロシアでもテロが頻発したが、作家のドストエフスキーは「悪霊」という小説でテロリストの人間像を描こうとした。今日でもテロリストの内面に迫ろうとする小説に真摯に取り組んでいるイスラム教世界の作家がいる。アルジェリアのヤスミナ・カドラもその一人だ。カドラには3部作と呼ばれる小説群がある。(2015/02/03)


コラム
リシャウイ死刑囚の死刑免除の嘆願
  後藤氏や湯川氏の人質事件がなかったら、その名前を聞くこともなかったかもしれない女性のリシャウイ死刑囚。彼女の命は後藤さんと引き換えになるはずだった。様々な思惑が入り乱れて、真相は霧の中にある。日本では後藤さんの助命嘆願の動きがあちこちで起きた。日本人の人質は殺され、この事件も次の局面へ、日本人の関心は移りつつある。しかし、人質交換の相手とされたヨルダンの刑務所にいるリシャウイ死刑囚は未だ死を待つ身で獄中にいる。(2015/02/02)


コラム
フランスとイスラムと右翼 鍵となるアルジェリア独立戦争
120    フランス国内が愛国主義で染まった、という報道もあるが、そこには単純化もある。Charlie Hebdoを追悼し、デモに並んだ人の中には愛国主義者も少なくなかったと思われる。370万人のデモはフランス史上最大規模だった。しかし、フランス人の非ムスリムの中にはイスラム教徒との平和な共生を望み、中東での戦争に加担するのを批判している人も多い。(2015/02/02)


中東
後藤健二さん釈放の条件の女性は釈放可能か?
120   イスラム国から捕虜交換の条件として釈放を求められているイラク人女性サジダ・アル・リシャーウィ(1970生まれ)は何者なのか? 夫によってイスラム軍に徴兵され、2005年、夫らと共にアンマンの3棟のホテルに自爆攻撃を仕掛けたが、腰に装着した爆弾が不発で自爆に失敗した。逮捕された彼女の供述によると、メソポタミアのアルカイダの首領で殺害されたアブー・ムスイブ・ザルカーウィー(イスラム国の創立者)の部下であった亡夫に強制されたという。(「アラブの眼」)(2015/01/25)


国際
差別 不平等がある限り、世にテロの種は尽きまじき 平田伊都子
120  人は生まれ落ちた時から、不平等です。 差別があります。 物心がつくと、「なんでこんな不細工に産んでくれたんや?」とか、「なんでうちには金がないんや?」とか、、99%の貧乏人子弟は不平不満を親にぶつけたりします。 筆者も同様です。 よほど運のよい人や間違って出世した人を除いて、大多数の人たちは不平不満を抱えたまま萎んでいきます。 反比例して、心の奥深くでは反抗心が根を張っていくことになります。(2015/01/20)


欧州
週刊新聞カナール・アンシェネに脅迫状 「次の標的」
  パリジャン紙によると、週刊新聞のカナール・アンシェネはCharie Hebdo襲撃の翌日、「次の標的」として脅迫状を受け取っていた。カナール・アンシェネはフランス政治家の腐敗を最も先鋭に報じてきた新聞。(2015/01/14)


コラム
「平和の訴え」、ユマニズム、漫画家
  日本人がテロリストではなく、殺された漫画家を「表現の自由の行き過ぎ」と批判しているのを知って僕はただただ驚いている。宗派に寄らず、宗教組織は絶大な権力と富を保有しているし、宗教が世界各地で起きている戦争の原因となっているとパリの漫画家たちは考えていた。このことはエラスムスが1517年に書いた「平和の訴え」で(宗教)戦争を誘発するとしてキリスト教世界の指導者を批判していた行為と基本的に同じである。(2015/01/10)


欧州
チャーリー襲撃犯と推定される兄弟は射殺される
  AFPによると、チャーリー襲撃の犯人と推定される兄弟は射殺。人質は解放された。(2015/01/10)


コラム
シャルリーとチャーリー
  7日にパリで襲撃された風刺週刊誌の名前がCharlie Hebdoである。これを日本の新聞ではシャルリー・エブドと表記している。しかし、日刊ベリタで事件を要約して伝える時、僕はチャーリーと表記している。(2015/01/09)


欧州
2017年大統領選への風 国民戦線党首マリーヌ・ルペンの声明 「フランスは1つ」
  今回のチャーリー誌襲撃事件。この人が2017年にフランス大統領になる風が吹いている。演説の中でマリーヌは「フランスは1つ」と繰り返したたみかける。(2015/01/08)


欧州
フランスの風刺週刊誌 Charlie Hebdo の事務所がテロリストに襲撃される 死者12名以上か
  パリの風刺雑誌として知られる週刊チャーリー(Charlie Hebdo)が覆面の二人組に襲われ、銃撃を受けた。警官2名を含む12人が殺された模様。犯人は逃走した。(2015/01/07)


医療/健康
夜勤ナースの独り言(23)
 日頃お世話になっているということでお礼の気持ちを伝えたいのか、金品を個人的に渡してこようとする患者さんが時々現れます。飴玉レベルじゃなくてお金とかをティッシュに包んで素早く私のポケットに入れてくるのです。全くもって迷惑な話でして、「感謝の押し付けだな」と思うことがあります。(れいこ)(2014/12/30)


文化
【核を詠う】(特別篇) 歌集『廣島』を読む(10) 「列島にひそかに降りつぐ原子灰にをののきつつ生くる日日をみじめに」 山崎芳彦
 歌集『廣島』を読み始めて10回目になるが、『廣島』の短歌作品は、原爆投下による悲惨の中で生き延びることを得た作者たちが、自らの過去の悲惨を語っているだけではなく、あのような惨禍がどのような政治の道筋の中で引き起こされたかをしっかりと認識することを、そのような歴史を再び繰り返すことのないよう訴えているのだと、筆者は読んでいる。そして、詠い、言い残す暇もなく一瞬のうちに殺された十数万の死者の無念をも読まなければならない歌集だと思っている。いま12月14日投票の総選挙戦の最終盤にさしかかっているが、メディアの調査によると、あろうことか現政権与党が議席の三分の二を超すことが予測されるという。現行選挙制度のもとでの議席数が、有権者の総意を反映しないことは明らかだが、この二年間の安倍政権の「政治」を承認し、さらに今後の政権運営、恐らくは許しがたい悪政のための「数の力」を与える結果を考えることは耐え難い。戦争する国への道だからだ。核武装をも危惧する。(2014/12/12)


アフリカ
ありがとうケトランジ大使 駐日アルジェリア大使シド・アリ・ケトランジ氏帰国 平田伊都子
120  駐日アルジェリア大使シド・アリ・ケトランジ氏が、2015年1月16日付けで日本を去られる。 日本大使を9年半以上も務められていたから、もうそろそろかな?と覚悟はしていた、、しかし、アルジェリアの友人や日本アルジェリア協会員の間で大使交代の噂が飛び交い、大使秘書から具体的な退官日程や後任大使の名前を知らされ、、とうとう大使自身の口から帰国を聞かされてくると、だんだん、悲しさがこみ上げてきた。 (2014/12/11)


橋本勝21世紀風刺画日記
232回 争点は日本を戦争する国にしていいのか!?だ
120 ああ わからない わからない/日本国民よ なんでそんな愚かな選択を/勝たせていいのかアベ自民/あと4年、アベの政権が続いていたらどうなるか/アベの長期政権おそろしい/とんでもないことになると、想像できないのか日本人(2014/12/06)


政治
【衆院選の争点:ガザ攻撃の取材から】 日本が売った武器で人々が殺されることを容認するのか 志葉 玲
120  衆院選の重要争点の一つは、安倍政権の外交・安全保障政策の是非だろう。中でも筆者が問題視しているのは、武器輸出の問題だ。安倍政権は昨年3月、米国の最新鋭戦闘機F-35開発への日本企業参加について、「武器輸出三原則の例外とする」と閣議決定。今年4月には、武器輸出三原則を撤廃し、新たに防衛装備移転三原則を設置。武器輸出は原則禁止から、原則容認へと、180度方針転換された。(2014/12/04)


米国
我々はかって、よそ者だった We were strangers once 平田伊都子
120 [ We were strangers once (われわれはかって、よそ者だった)]、これは第44代アメリカ大統領バラク・オバマの言葉です。 2014年11月20日、移民法に関して国民への演説の中で繰り返された言葉です。 リンカーンやキング牧師などの気取った金言・格言にくらべ、ずっと暖かく、ジ〜ンときます。 オバマは、「我々はよそ者を疎外してはいけない。我々はよそ者の気持ちをよく知っている、、我々もまた、かってはよそ者だったじゃないか、、アメリカの仲間たち、我々は移民の国民であり、これからも移民国民なんだ」と、語り続けました。 頼むよ!オバマ!!(2014/11/29)


イスラエル/パレスチナ
悪い奴ほどお利口さん テロ犯人イスラエルにやられっぱなしの被害者パレスチナ 平田伊都子
120  パレスチナはイスラエルからやられっぱなしです。 今年の夏、イスラエルに狙われたガザ市は50日にわたり猛爆され、2,000人以上の市民を殺され建物はぶっ壊されました。 (2014/11/25)


中東
テロリストの花嫁 首切られる人も首切る人も慰安婦も、みんな欧米人 平田伊都子
120 「娘をイスラム国から連れ戻した!」と、モニクという名のオランダ女性が花々しくマスコミに登場しました。 BBC英国TVなどが伝えるところによると、モニクの娘はアイシャというイスラム式源氏名を持つハイテイ―ンで、イスラム戦闘員と結婚するために、今年の2月にイスラム国が支配するシリアのラッカへ入りました。 この数か月間、イラクやシリアに入ったヨーロッパ・ハイテイ―ン花嫁が多数いるそうです。 <アイシャ>とは、イスラム教教祖モハメッドの娘の名前です。 ちなみにイスラム教に改宗したアントニオ・猪木議員のイスラム名は、モハメッド・フセインです。(2014/11/23)


文化
【核を詠う】(特別篇) 歌集『廣島』を読む(9) 「北支那の父は帰らず妹と原爆症の母をみとりぬ」 山崎芳彦
 歌集『廣島』を読んでいるのだが、そのさなか、九州電力の川内原発の再稼働に鹿児島県の伊藤祐一郎知事と県議会が同意したと報じられた。先に立地自治体の薩摩川内市が再稼働に同意していることから、安倍政府の原発稼働、他国への原発輸出促進政策の下、立地地域のみならず広範な周辺住民の不安と反対、さらに全国的な原子力社会からの脱却を望む人々の願いと意思を無視して、原発列島再稼働の突破口にされようとしていることに、広島、長崎への原爆投下によって殺された人びと、生き延びてもなお塗炭の苦しみを、今もなお苦しんでいる人々とともに、激しい怒りと、各地の原発再稼働を、おそらくこれから相次いで進める安倍政権とその同伴勢力を、権力の座から追放することへの決意と覚悟を新たにしなければならないと、強く思う。(2014/11/18)


国際
国連制裁と国際制裁の得手勝手 イラク戦争とG20 平田伊都子
120  2014年11月13日、ロシアのプーチン大統領は、オーストラリアで開催のG20首脳会議出発を前にして、タス通信の取材に応じました。 「ウクライナ問題に絡む対ロシア経済制裁は国際法に違反し、世界貿易機関(WTO)の精神やG20という経済サミットの意義にも反する」と、ロシア虐めを企むG20の欧米首脳に、牽制球を投げました。 そしてプーチンは、意地悪な虐め首脳たちが手もみをして待ち構えているオーストラリアのブリスベンへ、雄々しく突っ込んで行ったのです。  G20経済サミットには、中国、ロシア、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、カナダ、イタリア、日本、アルゼンチン、 オーストラリア、ブラジル、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、 サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、の20か国と欧州連合や欧州中央銀行が参加して、11月14日から16日まで開催されました。 ロシアが科せられている経済制裁は国際連合によるものではなく、 欧米による国際制裁です。 ロシアとイラクの事例で、<制裁>という虐め問題を考えてみたいと思います。(2014/11/17)


国際
メキシコ:学生43人行方不明事件で地元市長とその妻、警官22人を逮捕
メキシコ・イグアラ市で学生43人が行方不明になった事件で、連邦警察は犯罪組織による学生拉致の首謀者として市長と市長の妻を逮捕した。CNNが11月4日に報じた。(2014/11/04)

国際
インドのマオイストが国土に40%に展開 背後に新自由主義が生みだした貧困 北沢洋子抄訳
  2013年5月25日、マオイスト・ゲリラの急襲によって、インド中央部のチャチィースガル州(Chattisgarh)の会議派議員28人が殺された。これによって同州の会議派指導部は崩壊した。この州ではヒンズー右派のBharatiya Janata Party(BJP)が政権をとっており、会議派は野党であった。マオイスト(毛派)の蜂起がインドの国土の40%に及んだのは、民衆の貧困とニューデリーの政府のネオリベラリズムのせいだ―Asad Ismi (『The Red Phoenix』 2013年12月20日号掲載)(2014/10/27)


国際
勝負あり! カストロvsオバマ エボラ出血熱支援医療団を最初に送ったキューバ¡! 平田伊都子
120 「キューバは、エボラ出血熱との戦いで、アメリカと協力してもいいよ、、」と、2014年10月18日、カストロ前キューバ大統領(88)が、キューバのメデイアでアメリカに呼びかけました。 これに対してオバマは直接言及せず、国務省の報道官が「我々は、キューバ政府のエボラ出血熱援助を誉めてやる。他の国よりよくやってる」と、高慢な発言をしました。 (2014/10/22)


国際
メキシコ南部の大学生43人の失踪事件 世界的話題に進展 地元の人は「これは戦争だ」
  観光地アカプルコから車で1時間、メキシコ南部イグアラの町で大学生43人が失踪した事件が欧州でも米国でも大きなメディアに取り上げられ始め、世界的な事件としてクローズアップされつつある。(2014/10/16)


国際
メキシコの暴力 43人の大学生が行方不明 市長と麻薬マフィアの関係が取りざたされる
 メキシコ南部の町、イグアラで大学生43人が消息を絶った。そして、その界隈でマスグレーブ=集団で地面に埋められた遺体が数十体発掘され、学生が殺されたのではないか、と調べられている。(2014/10/14)


国際
【北沢洋子の世界の底流】米軍の空爆は効果をあげているだろうか? 答えは「NO」
 さる9月24日、国連安全保障理事会は、首脳級の会合を開き、全会一致で「イラクとシリア・イスラム国(ISIS)」対策を決議した。安保理が首脳級の会合を開くのは、珍しいことで、国連創立以来の70年間に、これで6回目である。折から開かれていた国連総会に首脳たちが出席していたという背景がある。決議は、欧米から多数の若者がISISに集まっていることを取り締まる「具体的な措置」を講じるよう各国に求めるというものであった。(2014/10/12)


文化
手と足をもいだ丸太にしてかえし 反戦川柳人鶴彬碑前祭に参加して 笠原真弓
120  鶴彬は(1909〜1938)、第2次世界大戦中に投獄され、赤痢に感染して29歳の若さで、手錠をベッドにくくりつけられたまま、病院のベッドで死んだ、プロレタリア川柳人である。また、日本無産者芸術連盟の会員でもあった。9月14日、鶴彬の生地、石川県かほく市で碑前祭があった。(2014/10/05)


文化
【核を詠う】(特別篇) 歌集『廣島』を読む(6) 「傷一つなき友なれど放射能の悪気を吸ひてさみしく逝きぬ」 山崎芳彦
 1945年8月6日午前8時15分、B・29爆撃機エノラ・ゲイが広島市の中心部の相生橋を目標に投下したウラン原爆“リトルボーイ”が爆発した。原爆によって破壊され消滅するその時の様子をエノラ・ゲイの操縦士ポール・ティベッツは「巨大な紫色のキノコ雲がすでにわれわれの高度より約5000メートル高い1万3500メートルまで立ち上り、おどろおどろしい生き物のようにまだ湧き上がっていた。しかし、さらに凄まじかったのは眼下の光景だった。いたるところから炎が上がり、熱いタールが泡立つように煙がもくもく立ち上がった。」と語った。彼は、また別の機会に「ダンテが我々と一緒に機上にいたとしたら、彼は戦慄を覚えたことだろう。ほんの数分前に朝日を浴びてはっきりと見えた町が、いまはぼんやりとした醜い染みにしか見えないのだ。町はこのおそるべき煙と炎の下に消滅してしまっていた。」とも語った。(『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』、早川書房刊)(2014/10/02)


中東
9月13日 アラファト議長とラビン首相が握手した日 オスロ合意から21年
  イタリアのジャーナリスト、ヴィットリオ・ズッコーニ(Vittorio Zucconi)氏が、ツイッターでPLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長とイスラエルのラビン首相がワシントンDCで手を握ったのが今日、(1993年の)9月13日だったと回想している。その前月、1993年8月20日、ノルウェーのオスロでイスラエルとパレスチナの交渉が締結されたため、「オスロ合意」と呼ばれている。(2014/09/13)


反戦・平和
【編集長インタビュー 集団的自衛権を考える】 国際協力NGOの現場から(3) イラク戦争検証ですべてが見えてくる 谷山博史
 本当にいいたいのはイラク戦争のことです。イラク検証をきちんとやることで、問題がみんの前に明らかになるし、そのなかから運動も出てくるのではないかと思っているのです。いいかえれば、日本はイラク戦争のような戦争に参加しないと言い切れるのか。このことをきちんと問いつめないと、集団的自衛権の行使を含めた武力行使の容認といっても、リアリティを普通の人は感じない。日本や日本人が攻撃されたときに日本人それを守るのだから容認も仕方ない、というような感情論に訴える言い方がかなり国民の間に浸透してますよね。しかし、ひとたび武力行使を認めればアメリカが主導したイラク戦争のようなものにも参加従軍し、日本と関係のない国の住民を殺し、日本の若者も殺されるという現実性がきわめて高いのだということをどうやって伝えられるか。だからこそ私たち国際協力NGOと市民団体はイラク戦争検証を繰り返し訴えてきたのです。(聞き手:大野和興)(2014/09/08)


中東
テロリストのテーマパーク 平田伊都子
120  アメリカのジャーナリストがイスラム過激派組織<イスラム国家>の戦闘員によって首を切られました。 オレンジ色の囚人服を着せて処刑する映像を<イスラム国家>が流したのは、今回で2度目です。 (2014/09/04)


反戦・平和
安倍靖国参拝違憲訴訟、9月22日に第1回口頭弁論 池住義憲
来る9月22日(月)、午後2時から東京地裁103号法廷で、「安倍靖国参拝違憲訴訟」の第一回口頭弁論が行われます。安倍晋三首相が昨年12月、靖国神社を参拝したことで精神的苦痛を受けた市民273人が原告となって、安倍首相・国・靖国神社に対して今年4月21日に起こした訴訟です。私も原告の一人として加わっています。9月22日の第一回口頭弁論を傍聴可能な方、午後1時半頃までに東京地裁(地下鉄霞ヶ関駅)前に行ってください。(2014/08/31)


反戦・平和
斬首した英国出身の聖戦主義者 英国紙で身元調査が始まる
 イラクでフリージャーナリスト、ジェームズ・フォーレイ氏がISIS(ISIL)の聖戦主義者に首を切られて殺され、youtubeでその映像とメッセージが公開されてから、聖戦主義者の出身地とされる英国で大きな反響が広まっている。(2014/08/21)


反戦・平和
安倍政権の武器輸出解禁 兵器産業のグローバル化へ
  あれから1年半が過ぎ、安倍政権はついに武器輸出三原則をつぶして、「防衛装備移転三原則」というわかりにくい言葉をかぶせた新原則に改めた。再び朝日新聞(7月18日)によると、以下の3つ。 (2014/08/17)


反戦・平和
【編集長インタビュー 集団的自衛権を考える】 暴走する“時代錯誤”(1) 100年前に向け逆走する安倍安全保障政策 前田哲男
 集団的自衛権行使容認の閣議決定は何を意味するのか。何人かの意見を聞いた。最初は軍事ジャーナリストの前田哲男さん。安倍安全保障観は100年前に第1次世界大戦時の概念に他ならないと指摘する。房総する時代錯誤の行き着く先はどこか。さまざまの側面から分析する。(聞き手・構成 大野和興)(2014/08/08)


反戦・平和
第1次大戦勃発から100年を迎えた欧州 −各国で記念行事、英国では参戦理由を問う
 第1次世界大戦の勃発から今年で100年になる。主戦場となった欧州各国では、今年に入ってからさまざまな記念行事が進行中だ。新聞は特集記事を組み、テレビやラジオは特別番組を放映している。大戦のきっかけとなった「サラエボ事件」(1914年6月28日)、オーストリア・ハンガリー帝国によるセルビアへの宣戦布告(7月28日)、ドイツ、ロシア、フランス、英国の宣戦布告(8月上旬)といった大きな節目の時に向けて盛り上がりを見せている。(ロンドン=小林恭子)(2014/07/31)


イスラエル/パレスチナ
【西サハラ最新情報】ガザの人々に送る西サハラ難民のメッセージ 平田伊都子
120  「祭り?そんなもん祝ってられっかよ!」と、血まみれの子供を抱えてシファー病院に駆け込んできたお父さんが、怒鳴り返しました。 多分、レポーターが「イード・ルフィトル (断食明けの祭)はどうします?」とでも聞いたのでしょうか? 質問の部分はカットしてあるので定かではありませんが、アメリカのNBCもABC もCNNもCBSも、自分たちの都合のいいシナリオ通りにニュースを作っています。 アメリカのテレビ局が流したイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフとハマス(イスラム抵抗運動)党首ハーリド・マシャアルのインタビューを見ましたか? ネタニヤフには「ハマスのテロからイスラエルを守るための自衛権だ」と、イスラエル侵攻を正当化する発言をさせ、一方のマシャアルからは「ノー」という一言を取り出し、あたかも彼がユダヤ人との共存を拒否しているように、そして、イスラエルとの停戦を拒否しているように、編集しました。(2014/07/30)


イスラエル/パレスチナ
アイナ・アッバス? (アラビア語で)アッバスはどこに?
120  パレスチナ大統領アッバスは何をしているんでしょう? (2014/07/22)


イスラエル/パレスチナ
ガザ・シュジャイヤ地区の虐殺の現場から 変形し、ばらばらになり、血を流し、震え、死にかけた、あらゆる無辜の人々、パレスチナ人たち
120  ガザに対するイスラエルの地上戦が始まり、死傷者の数も一挙に倍増しています。土曜の晩から日曜にかけて、イスラエル軍は、ガザ市東部のシュジャイヤ地区を攻撃、多数の死傷者が出ています。メディアや医療関係者も狙い撃ちされています。現地から、私たちに向けて発信された3つの手紙を紹介します。ひとつは、ガザのアズハル大学の英文学教授、サイード・アブデルワーヘド教授のFB。もうひとつは、ガザ市のシファー病院で医療活動にあたっているノルウェーの医師、マッヅ・ギルベルトの手紙。3つ目は、エレクトロニック・インティファーダに投稿されたアブーニウマのシュジャイヤ地区に対する攻撃についてのレポートです。(京都から岡真理)(2014/07/21)


文化
【核を詠う】(158) 『朝日歌壇2013年1〜12月』から原子力詠を読む(3) 「『東京は安全です』と言われれば区別の助詞の『は』がひっかかる」 山崎芳彦
 今回で『朝日歌壇2013年1〜12月』から読む原子力詠の最後になる。多くの人が原子力、特に原発事故に関わる短歌作品を詠み、朝日歌壇に投稿していて、選者によって採られて掲載されている作品の背景には相当な数の作品があることを思いながら読んでいる。筆者の感想を一つだけ記すが、いまこの国の全国各地に原発があり、その再稼働問題がかなり差し迫った状況にある中で、それぞれ原発が立地している地域(狭い範囲ではなく)に生活されている人々の中から、多くの短歌作品や、それだけでなく詩や俳句などの文学作品が生まれ続けてほしい、それが積極的に新聞媒体をはじめ、中央、地方の歌壇世界などの中で広められることがもっとこれから続けられてほしいということである。福島原発事故以前から、その危険性、事故の避けられない発生を警告する作品が、福島をはじめ原発立地周辺の歌人、詩人によって発表されていたことを、筆者は3・11後になって知ったのであった。筆者の不勉強、感性の鈍さ。(2014/07/18)


中東
ラジ・スラーニ氏・インタビュー 「子どもたちの眼に羞恥ではなく、“誇り”をみたい」 土井敏邦
パレスチナ自治区ガザに対するイスラエルの空爆が続いています。 (2014/07/13)


欧州
「20世紀はここで始まった」 サラエボ事件の意味を解き明かす会議を開催した教授に聞く
 第1次大戦勃発から100年となった今年6月末、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで「サラエボ事件を俯瞰する −1914年の事件、物語、記憶」と題された国際会議が5日間の日程で開催された。会議終了の翌日、オーストリア・ウイーン出身のラスナー教授に会議の意義や、サラエボ事件、第1次大戦についてのボスニア・ヘルツェゴビナとオーストリアでの受け取り方を聞いてみた。(小林恭子)(2014/07/06)


日本消費者連盟が集団的自衛権行使容認と解釈改憲に反対する声明を発表
 日本消費者連盟は、7月1日に閣議決定された集団的自衛権行使容認に反対する声明を3日に公表した。同声明は、消費者・生活者の立場から、解釈改憲と集団的自衛権容認に反対を表明したもので、今回の閣議決定は軍事面ばかりでなく人びとの平和に生きる権利、平和的生存権そのものを脅かすとして、くらしの足元から反対の声を上げ続けるとしている。(大野和興)(2014/07/05)


反戦・平和
「平和を作る」写真展、サラエボで開催 ―平和組織IPBの日本へのメッセージとは
120  オーストリア・ハンガリー帝国の次期皇帝が暗殺された「サラエボ事件」から28日で100年となった。第1次大戦勃発のきっかけとなった歴史的な日を記念するため、市内では様々な記念イベントが開催された。戦争の引き金となったことで、逆にこの日を平和のための日として位置づける流れがある。サラエボで開催された写真展に立ち寄った。(小林恭子)(2014/07/04)


反戦・平和
サラエボ事件を現地で辿る 「未解決の問題」
120  1914年6月28日は「サラエボ事件」が発生した日だ。これが第1次大戦勃発の引き金を引いたとされる。欧州が主戦場になったことで、各国で記念行事が開催されている。今年6月末、100周年を迎えるサラエボをたずねた。(小林恭子)(2014/07/04)


アジア
世界で最も爆撃を受けた国、ラオス 「デモクラシー・ナウ!」が米極秘作戦から50周年の特集
  世界で最も爆撃を受けた国、ラオス。第二次大戦中の日本やドイツよりもはるかに上回る量の爆薬が落とされたと言う。「デモクラシー・ナウ!」が米極秘作戦から50周年として特集している。このラオス攻撃は1964年に始まり、米軍がベトナムから撤退する1973年まで続いたが、この間にラオスは月の表面になるほど空爆されている。そして、その不発弾が今日も地元の人々の大きな恐怖として残されている。(2014/06/26)


文化
【核を詠う】(155) 山本司歌集『揺れいる地軸』の原子力詠を読む(5) 「日本の地軸揺れ来しこの後の行方を問わんいかなる国へ」 山崎芳彦
 山本司さんの歌集『揺れいる地軸』から原子力にかかわる作品、と作者が読んだ短歌を読ませていただいてきたが、今回で終わる。この歌集の「あとがき」で山本さんは東日本大震災、福島第一原発事故に向き合って、「歌人としては徹底してこれらの事態の今後の推移を作歌すべきだと思いが至り、この歌集の刊行を得た」と記したが、2011年3月11日から一年間で実に2590首を詠み、その後も精力的に詠み続けた果実から、この歌集に719首を収められたという。筆者も拙く歌う者の一人であるが、山本さんの作歌への情熱的な取り組みに敬意を深くした。日々、たゆまず、思いを凝らし、社会の動きをとらえ、作品化し続けている山本さんは、今日も歌っておられることだろうと思いながら、この連載に歌集から抄出掲載させていただいた。お礼を申し上げたい。(2014/06/17)


中東
溶解するイラク イスラム原理主義勢力が南下 バグダッドから北に150kmのチクリットを攻撃中〜 モスルでは大量の避難民〜 イラクに集団的自衛権は適用されるか?
   いったいイラク戦争とはなんだったのか。BBCによると、イラクでイスラム原理主義勢力が北方の町、モスル(Mosul)を制圧後、南下してサダム・フセインの郷里チクリット(Tikrit)に達した。バグダッドから北に150キロ。(2014/06/11)


欧州
父ルペンのレイシスト発言を娘マリーヌがたしなめる 国民戦線幹部からは「引退せよ」  〜国民戦線名誉会長の行方は?〜
  かつて極右政党と呼ばれ、周辺の小政党でしかなかった国民戦線は二代目党首マリーヌ・ルペンの悪魔的イメージからの脱出を図るソフト化路線が功を奏し、このところ三大政党の一角に浮上することができた。そんな今、マリーヌの父親のジャン=マリー・ルペン(85)が再び反ユダヤ主義の発言を日曜に行い、その映像がフランス全土に流れ、大きな怒りと反響を呼び起こした。(2014/06/09)


政治
「平和憲法」を蹂躙する時代状況 池田龍夫
  安倍晋三政権は、集団的自衛権を憲法解釈だけで、容認させようと企んでいるが、とんでもない暴挙だ。各紙は連日報じており、放置できない様相を深めてきた。こんな折、池澤夏樹氏の「文芸・批評」(朝日新聞6月3日付夕刊)の鋭い指摘が目に止まった。(2014/06/07)


みる・よむ・きく
岩淵達治著「ブレヒトと戦後演劇〜私の60年〜」 この30年で忘却されたもの
  戦後日本が世界から吸収してきた文化の中で今日最も忘却甚だしいものがドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトが提唱した叙事的演劇という方法論だと思う。叙事的演劇は演劇の中にカタルシス(感動)を求めるのではなく、むしろ舞台で起きていることを一歩引いて観客が批判的に考えることができるものを目指していた。カタルシスを求める方法というのは古典以来演劇の常道となっているが、主人公に感情移入させ、主人公が涙するとともに涙するようなタイプのドラマである。(2014/06/01)


欧州
日本のメディアが見落としているフランスで右翼政党が台頭する理由2 左翼と右翼のねじれ
  前回の記事で、急成長を遂げる右翼政党・国民戦線が伸びる理由を書いたが、書きそびれていることがある。それは左翼政党と右翼政党のねじれが起きていることである。そのねじれは今のフランソワ・オランド社会党政権にも起きているのだが、その前のサルコジ大統領の時代から起きていた。そのねじれが国民戦線に対するフランス国民の見方を変える1つのきっかけになったのではないか、と思われるのだ。(2014/05/31)


橋本勝21世紀風刺画日記
221回 なんとなくなんとなく アベを支持して60パーセント
120 なんとなくなんとなく/アベを支持して60パーセント/ああ、日本人はお人好し(2014/05/31)


スポーツ
ブラジル・ワールドカップに水を差そう! サッカーは誰の物? みんなの物! 平田伊都子
120  2014年5月24日、初めて宗教紛争の中心地を訪れたローマ法王フランシスコは、翌25日にアッバス・パレスチナ大統領に会いました。 26日にはイスラエル首相ネタニアフに会いました。 世界中のプレスが法王の一挙手一投足を漏らさまいと、つきまとっていました。 が、同じ頃、同じ紛争の地で、アッバス大統領とネタニアフ首相に会ったサッカー法王ゼッペには、あまり注目しませんでした。 しかし、ローマ法王に負けず劣らずの大金持ちで、大権力者のFIFA(国際サッカー連盟)会長ヨ―ゼフ・ゼップ・ブラッターが、世界中のフラッシュを浴びようとしているのです。 第20回ブラジル・ワールド・カップのため、だけではありません。(2014/05/29)


米国
ホワイトハウスの緊急課題は? クリーンエネルギー計画? 気象異変? 山火事? 銃規制! 平田伊都子
120 「福島第一原子力発電所の事故後、電力不足が懸念される日本では、経済的にエネルギー問題を解決する方法への関心が高まってます。ローレンス・バークレー国立研究所のアラン・マイヤー博士を迎え、講演していただきます。エネルギー問題にご関心のある皆様のご参加をお待ちいたしております」というアメリカ文化センターの案内状に誘われて、筆者は2014年5月23日、講演に行きました。 センターの催し物は無料というのが、何よりも魅力です。 それに、催し物がつまらなくても、いつも大きな収穫があるのです。(2014/05/27)


コラム
アイヒマンは凡庸だったのか? 〜映画「ハンナ・アーレント」を見て〜
  最近、ナチ戦犯の裁判を扱ったドイツの話題の映画「ハンナ・アーレント」を見た。ハンナ・アーレントはユダヤ系ドイツ人として生まれたが、ナチスの台頭によって渡米し、米国で政治哲学者として活動した。その著書にはファシズムや全体主義のメカニズムを浩瀚な資料を網羅して追究した「全体主義の起源」「革命について」「人間の条件」などがある。このアーレントが自らの青春の受難ともかかわるナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴にエルサレムに出かけた経緯を描いたのがこの映画である。(村上良太)(2014/05/16)


検証・メディア
「イギリスにおける国家機密と報道の自由について」(2) メディア周辺のことを考えてみよう
 昨年末、「マスコミ倫理懇談会」全国協議会、第12期「メディアと法」研究会の第5回の場で、「イギリスにおける国家機密と報道の自由について」という題で講演をしました。以下は講演内容の記録です。(2014/04/27)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 国際地雷デー 平田伊都子
120  4月4日は「地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー」、略して「国際地雷デー」です。 (2014/04/04)


市民活動
第11回「憲法を考える映画の会」『9条を抱きしめて〜元米海兵隊員アレン・ネルソンが語る戦争と平和〜』 花崎哲
120   第11回「憲法を考える映画の会」のご案内をさし上げます。「集団的自衛権の行使」を認めるための『解釈改憲』を安倍政権が進めようとしています。もし解釈改憲が通れば憲法改正の手続きを経ず、第9条を空洞化され、日本は他国のために戦争ができる国になります。私達は、こうした現在の状況の中で、あらためて「ベトナム戦争において戦場を這い回り、帰還しても苦しみ抜いた若者の体験を通して戦争の無い世界について考え、第9条にたどりついたアレン・ネルソンさんがたどった道筋を描いた映画『9条を抱きしめて〜元米海兵隊員アレン・ネルソンが語る戦争と平和〜』をプログラムに選びました。 (花崎哲)(2014/03/30)


文化
【核を詠う】(143)『角川短歌年鑑』の「作品点描」(平成24〜26年)から原子力詠を読む(3)「原発なき未来を語る人のをりグラスの氷ゆびでつつきて」 山崎芳彦
 「角川短歌年鑑」の直近3年(平成24〜26年版)に収載の「作品点描」に取り上げられた原子力詠を読んできて今回が最後になるが、主として平成23年の3・11福島第一原発の壊滅事故によって引き起こされた災害にかかわって、福島はもとより全国の歌人、詠う人々が、さまざまな視点から詠った作品の、おそらくは極めて限られた一部を読ませていただいたことになる。3・11から3年、東北の被災からの復興は人々の苦しみから考えれば道遠しと言うべき状況であり、とりわけ福島第一原発事故による災害は、事故収束への見通しが立たないまま10数万人の人々が避難生活を強いられ、原発立地周辺地域の一部は核放射能の脅威により人が生活し、共同体を形成し、人間の歴史をつないでいくことができない「異界」にされようとしている。(2014/02/25)


核・原子力
福島第一原発汚染水 脱原発世論からも“命がけ”を強いられる現場労働者
 19日夜、福島第一原発の貯蔵タンクから堰(せき)の外にあふれた汚染水は、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質(全ベータ)の濃度が1リットルあたり2億4000万ベクレルだったと東京電力は20日午後発表した。桁違いの濃度の汚染水の流出量は約100トン。今回の超高濃度汚染水漏れ事故の原因を人為的ミスとして作業員のせいにする「下手人探し」の動きが始まっている。その動きがどのような形で現れているか、現実に対策に当たる現場作業員はどんな気持ちに置かれているのか、その声を紹介する(大野和興)(2014/02/23)


ロシアン・カクテル
(43)ソチ五輪の声援「マラヂェーツ!マラッツイー!」 タチヤーナ・スニトコ
120   ソチ・オリンピックでロシア人応援者たちは、選手を元気づけるために「マラヂェーツ!」か「マラッツイー!」と叫びます。「マラヂェーツ!」(Молодéц!単数形)、「マラッツイー!」(Молодцы!複数形)は「よくやった!」、「立派だ!」、「えらいぞ!」、「頑張ったね!」のような意味を表します。肉体と精神力の強靭さを讃える伝説のスラブ民族のシンボルなのです。(2014/02/19)


中東
イスラエル大統領シモン・ぺレス氏のツイッター  〜イランとの交渉とパレスチナ問題の解決〜 パレスチナ問題は解決間近か?
  イスラエル大統領のシモン・ぺレス(SimonPeres1923-)氏もツイッターでメッセージを発信している。ヘブライ語の時もあるが英文の時も少なくない。最新のメッセージでは世界の高校生9000人に向かってオンラインで講義を行った、というものだ。(2014/02/07)


欧州
ギリシア極右政党が改名 黄金の夜明け→国の夜明け 議員ら逮捕で壊滅の危機から5月の選挙で再浮上を狙う
 欧州通貨危機の震源地ギリシア。移民排斥を唱える極右政党「黄金の夜明け」(Golden Dawn)が名前を改めることになりそうだ。新党名は国の夜明け(National Dawn).(2014/02/05)


みる・よむ・きく
ハンナ・アレント著 「革命について」 〜アメリカ革命を考える〜
  革命というと、恐ろしい。それが多くの人にとってのイメージだろう。また革命と言うと、共産主義のイメージもある。それらのイメージの源はルイ16世をギロチンにかけたフランス革命であり、ロマノフ王朝を倒したロシア革命である。しかし、ドイツ出身の政治哲学者ハンナ・アレントはその著書「革命について」の中心を<アメリカ革命>に置いているのである。アメリカ、資本主義のチャンピオンを生んだ政変をアレントは世界で唯一の成功した「革命」と見ているのである。独立というだけでなく、革命だったのだ、と。(2014/01/20)


アフリカ
イナメナスとティンドウーフはペンデレミンギ イナメナス襲撃犯とティンドウーフ誘拐犯は同じ 平田伊都子
120  外務省海外安全最新情報によると、「ティンドゥーフ県南部のモーリタニア国境付近には、西サハラ難民キャンプがあり、2011年10月、人道支援活動を行うNGOのメンバー(スペイン人2人、イタリア人1人)が誘拐されました(2012年7月にイタリア人は解放)」とあり、渡航の延期を勧めています。 「エッ!ウソ!!」、2012年7月18日にイタリア人のみならず3人全部が同時に解放されているのです。 「テインドウーフ難民キャンプはアキムと繋がっているという噂だ」と、公安調査庁は確認もしないで噂情報を流しました。 筆者は、事実を確認するため、アルジェリアに飛びました。 ちなみに公安調査庁は情報の収集・分析に取組み、レポートを発表しますが、政府の公式見解ではありません。(2014/01/19)


コラム
アメリカの政治映画と西部劇   ジョージ・クルー二―監督の「グッドナイト&グッドラック(Good Night and Good Luck)」
 アメリカの文物は10年か20年かはともかく、少し遅れて日本に入ってくると言われてきた。今日本に力づくで導入されようとしているのが「テロとの戦い」である。その前例は米国のブッシュ政権時代に生まれたテロ対策の一連の法案であり、また言論統制である。この時代に抗して作られた映画がジョージ・クルー二―監督の「グッドナイト&グッドラック(Good Night and Good Luck)」だった。(2014/01/14)


欧州
ヒトラーの‘Mein Kampf’(我が闘争)がe−bookのベストチャートに浮上 〜排外主義者の研究に活用する人も・・・
  20世紀最大の排外主義者アドルフ・ヒトラーの著書「我が闘争(Mein Kampf)」がアマゾンe−book(電子書籍)の政治プロパガンダ、政治心理部門の売り上げNO.1になっているという。(2014/01/12)


欧州
世界のベタ記事から 冷戦時代のクロアチアの情報機関の元トップが逮捕される 〜ドイツでクロアチア人亡命者の殺人容疑〜 ドイツ当局が引き渡しを要求
  Josip Perkovic氏、ユーゴ時代の元クロアチア情報機関の長官が逮捕された。容疑は1983年にドイツでクロアチア人亡命者を殺害したことだとされる。ドイツ当局は引き渡しを要求している。一方、Perkovic氏は身柄の引き渡しを拒んでいる。(2014/01/04)


みる・よむ・きく
トマス・ホッブズ著 「リヴァイアサン (国家論)」 〜人殺しはいけないのか?〜
  ひところ、若者が「人殺しをしたらなぜいけないのか?」という質問をして、年長者が驚き呆れていたと報じられた。かつてなら、ありえない質問だ、というのである。しかし、英国の政治哲学者トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes)は人殺しをしても不正ではない、と記している。その本は1651年にロンドンで出版された「リヴァイアサン」(Leviathan)と題する本である。(2013/12/29)


国際
ゲイ米議員ブライアンからプーチンへ 同性愛はどうして駄目なの? 平田伊都子
120  2014年2月7日に始まるロシア・ソチ冬季オリンピック開会式への招待を、ドイツ大統領ガウクが2013年12月8日に断りました。 12月15日にフランス大統領オランドも招待を断りました。 12月17日にはアメリカ大統領オバマも断りました。 12月27日に日本首相安倍晋三までが同調して、ロシア・ソチ冬季オリンピック開会式の招待に関しては断りました。 イギリス首相キャメロン、リトアニア大統領グリバウス、ポーランド首相トゥスクも断り組です。皆様がお断わりになった理由は、ロシアが<同性愛宣伝禁止法>を6月に制定したからだそうです。(2013/12/28)


沖縄/日米安保
戦争と医療保険費
  解釈改憲によって集団的自衛権を行使した場合、自衛隊が海外のどこに派兵されるかは、時々の状況によるだろう。日本の場合、安保条約を結んでいる米軍と協力する可能性が高いと見られている。米軍は今年、シリア戦争直前で踏みとどまったが、債務危機がまた話題になるであろうように財政的には戦争どころではなくなっている(*年末の与野党財務委員会の妥協で軍事費は増強し、Medicareなど他の財源を大幅カットすることになりそうだ)。軍事予算で削れるところは核兵器であれ削減したいところなのだ。しかし、年々額が増加していて、削減不可能なものがある。それが米軍人に対する医療保健費である。(2013/12/25)


国際
弔問外交 マンデラ元南アフリカ大統領追悼式でヤッタ首脳 平田伊都子
120  2013年12月10日12時(南アフリカ・ヨハネスブルグ現地時間)、シリル・ラマフォサの司会でネルソン・マンデラ南アフリカ黒人大統領の追悼式が始まりました。 場所は南アフリカのソウェト地区にある巨大サッカー競技場です。 2008年南アフリカ・サッカー・ワールド・カップが行われたメイン会場で、その時、故マンデラが公開の場に最後の姿を見せました。ソウェト地区が有名なのは、1976年に南アフリカのアパルトヘイト人種隔離政策(人種差別)に反対した黒人学生たちが蜂起し、白人警察隊に惨殺された500人以上の血が浸み込んでいるからです。 ちなみにこの競技場は95,000人の収容能力があるとかで、世界のメデイアは10数万人規模の大祭典を予測していました。(2013/12/13)


人権/反差別/司法
ヒトラーが作った政治犯の強制収容所ダッハウ 〜ナチスの暴力の学校〜 対抗勢力は一網打尽
  1933年3月22日。首相となり権力を掌握し、野党議員を一網打尽に逮捕したヒトラーがさっそく作ったのがこの施設だった。ドイツ南部の都市ミュンヘン郊外にある「ダッハウ強制収容所」(Dachau)である。(2013/12/12)


コラム
忘れないための闘い 〜石に刻む・金属に刻む〜
120   地下鉄のある駅で他人と待ち合わせをしたとき、構内の壁に金属プレートが埋めこまれているのを見た。何かと思って近寄ってみたらこんな文章。(2013/12/10)


地域
【安房海より】国策を拒んだ村長が信州にいた   田中洋一
 1930年代から敗戦直前まで、信州は全国で最も多い満蒙開拓団員を送り出した。開拓という美名の下に3万3千人余りが海を越えて満州国に渡った。しかし傀儡国を操る日本政府、端的に言えば陸軍関東軍は、ソ連との戦いに備える防波堤としての満州の強化に国民を巻き込んだのだ。満蒙開拓は36年に国策に位置づけられた。その国策を拒んだ村長が信州にいた。伊那谷南部の大下條村(現在の阿南町)の佐々木忠綱(1898−1989)だ。(本文から)(2013/12/05)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  ケリーがケリーに直訴状  平田伊都子
120  2013年11月7日、ケリー・ケネデイーがジョン・ケリーに<アフリカ最後の植民地・西サハラ>の解放を求める直訴状を渡しました。 ケリー・ケネデイーは凶弾に倒れたロバート・ケネデイー元アメリカ司法長官の娘で、 暗殺されたケネデイー第35代アメリカ大統領の姪に当たります。 ジョン・ケリーはアメリカ国務長官で、国内問題に忙殺されているオバマ大統領に代わって、世界を飛び回っています。 もし直訴する内容が正当なものであれば、折を見て直訴状を渡す、、、当たり前のことだと思いませんか?(2013/11/11)


アフリカ
フランス人ジャーナリスト2人がマリ北部で殺される〜仏政府はアルカイダ組織(AQMI)の仕業をほのめかす〜
  11月2日、アフリカのマリ北部でフランス人ジャーナリスト2人が射殺された。フランス政府は犯人を特定しなかったが、アルカイダ系グループAQMIの仕業というほのめかしをしたようだ。殺されたのはラジオフランスインターナショナル(RFI)のジャーナリスト、ギスレーヌ・デュポン(Ghislaine Dupont)氏と、放送技術者のクロード・ヴェロン(Claude Verlon)氏。(2013/11/05)


国際
楽しいスパイ世界大会  知る、知らせる権利を奪う楽しくない特定秘密保護法  平田伊都子
120 2013年10月23日、スパイ世界大会が開幕した。 (2013/10/27)


アジア
タイ:85人のイスラム青年が死亡したタークバイ事件から9周年
120  集会・デモに参加した85人のイスラム青年たちが死亡したタークバイ事件(内78名は拘束後護送トラックの中で窒息死)9周年の10月25日、事件が起きたナラーティワート県の隣県パッタニーで学生グループが「自由と正義が実現されない限り和平はありえない」というセミナーを開催しました。(岡本和之)(2013/10/27)


アフリカ
<カダフィの息子を救ったのはロシアの秘密部隊だった>  新刊のノンフィクション「サルコジ・カダフィ」から
  新刊のノンフィクション「サルコジ・カダフィ」(カトリーヌ・グラシエ著)によると、カダフィの息子(次男)セイフイスラム氏を救ったのはロシアの秘密部隊だった。2011年11月、セイフイスラム氏は護衛とともにトリポリから約180キロ南東にあるBeni Walidという町に潜伏していた。そこはゼンタンから10キロほどの距離にあった。しかし、この潜伏先が爆撃されたため(しっかり標的になっていたようだ)、命からがら逃亡。その時、護衛の一人は片足を失う傷を受けている。11月19日、セイフイスラム氏はついに反政府軍に捕まってしまう。記述によればこの時、殺される寸前だった。その時、間一髪である部隊がセイフイスラム氏を保護したとされる。(2013/10/23)


アジア
タイ・学生革命から40年 「血の水曜日」を経て  岡本和之
 今年タイは1973年10月14日「学生革命」40周年を迎えますが、明日はその後の民主化時代がわずか3年で右派・警察・軍部によって暴力的に覆された1976年10月6日「血の水曜日事件」37周年目の日です。「共産主義者を殺しても罪ではない」といい、当時のナワポンやクラティーンデーンといった右派の運動に大きな影響を与えたキティウットー僧のインタービュー記事(チャトラット誌)を4日付けプラチャータイ紙が再録していました。(2013/10/05)


欧州
ギリシアの極右政党「黄金の夜明け」壊滅の危機 〜国会議員6人逮捕 〜反排外主義のラップミュージシャン暗殺そのほか、女性人身売買などの犯罪容疑
  9月18日未明、反・排外主義のラップミュージシャンが暗殺され、反排外主義のデモで各地が騒然としていたギリシア。その後、大きな政変が起きている。9月28日から29日にかけて、ラップミュージシャンが批判していた極右政党「黄金の夜明け」の党首を含め、国会議員6人と党員13人が逮捕されたのだ。さらに「黄金の夜明け」とつながりがあった警察官8人も同時に逮捕された。(2013/10/04)


アジア
「反日・反植民地の闘士」か「テロリスト」か? マラヤ共産党元書記長、死してなお国論を二分
120  日本軍の占領や英国の植民地支配に対する抵抗闘争を指揮してきたチン・ペン(陳平、本名=オン・ブーンフア)元書記長が9月16日、滞在先のタイのバンコクで老衰により88年の生涯の幕を閉じた。しかし、故国マレーシアでは氏の遺骨や遺灰の国内埋葬の受け入れをめぐって賛否両論が噴出している。「反植民地闘争の闘士」か「テロリスト」か、で評価が分かれているためだ。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/25)


米国
【西サハラ最新情報】 ケネデイー一家と西サハラ  平田伊都子
120  2013年9月19日、新駐日アメリカ大使に指名されたキャロライン・ケネデイー(55)がアメリカ上院外交委員会で、指名承認のための公聴会に出席しました。 故ケネデイー大統領の長女で、オバマ黒人アメリカ大統領を創ったことで超有名ですが、米上院広聴会でいかに日本大使にむいているかを、自ら宣伝しなければなりません。 「父は日本訪問を予定にしていました」と、述べ、「1978年には叔父と共に広島を訪問した」と、新駐日アメリカ大使は親日家振りをアピールしました。(2013/09/20)


みる・よむ・きく
カトリーヌ・グラシエ著「サルコジとカダフィ〜機密の裏切りの物語〜」
 今、パリで売り出し中の本が「サルコジとカダフィ」と題する本だ。筆者は未読だが、2007年のフランス大統領選と、2011年のカダフィ殺害が何か関係しているらしい。著者のカトリーヌ・グラシエ氏はジャーナリスト。「モロッコがイスラム原理主義になる日」「略奪者の王」などの著書がある。(2013/09/20)


コラム
パリの散歩道  〜シリア騒動〜  村上良太
120   今、パリに来ています。こちらの新聞・雑誌ではシリア攻撃をめぐる賛否両論の記事がまさに集中豪雨的に出ている感じです。今回、フランスのオランド大統領がオバマ政権に賛同しているところが2003年のイラク戦争と根本的に違っています。「急げ、バラク。おいらは震えてるんだ」(2013/09/07)


アジア
貧困からギャング団に走るインド系若者 マレーシアの銃撃事件多発の背景に 
  マレーシアで多発する銃撃事件背景には、麻薬取引や違法賭博、用心棒代の徴収などに関与するギャング団(闇組織)の利権争いがあるとみて、警察や治安当局筋はこれらギャング団に対する一斉取り締まりに乗り出した。ギャング団の構成員にはインド系マレーシア人が多いことから、インド人社会にもその波紋が広がるとともに、多民族国家で社会の最底辺層を構成するインド系の若者の貧困問題がクローズアップされてきている。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/06)


イスラエル/パレスチナ
被占領地区民間人の殺傷行為を繰り返すイスラエル軍  今度は西岸地区パレスチナ難民キャンプを奇襲
 イスラエル軍は8月26日、被占領西岸地区のパレスチナ難民キャンプを奇襲し、男性3名が射殺され、子ども6名を含む19名が銃弾を受けて負傷した。国際人権団体アムネスティは、この行為は明らかに違法であると糾弾している。(アムネスティ国際ニュース)(2013/09/06)


文化
「カメラマンとは何か」〜フィルムからビデオへ〜
120 カメラマンとは何なのか。愚問かもしれない。だが、テレビの映像はカメラで撮影される。だからカメラマンの技術や感性が問われる。しかし、近年、誰でも手軽に撮影できる民生用のビデオカメラが普及して、カメラマンとは何なのか、その存在が改めて問われているように思う。そのことを考えるために、テレビの始まった当初のフィルム時代の話を往年のカメラマンに聞きに行った。フィルム時代とビデオ時代でカメラマンの仕事も大きく変わったのではないか、と思われたからだ。(村上良太)(2013/09/02)


中東
シリア戦争 「欧米の真の標的はイラン」 英インディペンデント紙のロバート・フィスク記者
  シリアはイランと軍事条約を結んでおり、シリアが攻撃された場合、イランは反撃を行うとしている。英国のインディペンデント紙の中東専門記者、ロバート・フィスク(Robert Fisk)記者は欧米の真の標的はイランだとしている(2013/08/30)


中東
【AIニュース】繰り返される虐殺の悲劇 シリアの憂慮すべき事態を国際刑事裁判所に付託せよ
 アムネスティは国連安保理に対して、シリアの憂慮すべき事態を国際刑事裁判所に付託し、政権側、反政権側に関わらず、犯罪の当事者の責任を問う手続きを開始するよう繰り返し求めている。シリアの深い苦しみは想像を絶する。市民は今も、見境なく攻撃を受け、殺されている。国際社会は、今こそ行動を起こすときである。(アムネスティ国際ニュース)(2013/08/30)


みる・よむ・きく
エラスムス著「平和の訴え」  〜人類は500年間進歩なし〜
   最近、本でこんな一節を読んだ。「遠い昔のことはほとんど思い浮かべられないとしても、なんでしたら、過去12年の間に交わされてきた戦争を、この辺で一度考え直してごらんになったらどうでしょうか。その原因を掘り下げて調べてごらんになったらいかがでしょう。そうすれば、ありとあらゆる戦争が産業界の利益のために企てられ、戦争とは全然何の関係もない民衆の被害の上に遂行されたことがお判りになるでしょう。」この言葉は2001年から次々と戦争に余念がない米国のオバマ大統領に寄せられたもののように思えるが、書かれたのは1517年。(2013/08/29)


米国
I have a dream(アイ ハブ ア ドリーム) あなたの夢は何ですか?  平田伊都子
120  「I have a dream (アイ ハブ ア ドリーム)、 私には夢がある」と、マーティン・ルーサー・キング牧師が20万人以上の大群衆を前に演説をした。 所は、ワシントンDCのリンカーン記念公園、時は1963年8月28日。 人種差別撤廃などを求める<ワシントン平和大行進>の最中にキング牧師が、この有名な一節を叫んだ。 「I have a dream 」の一言は、1964年に公民権法を誕生させ、同年のノーベル平和賞受賞に繋がっていった。 (2013/08/28)


アジア
世界のベタ記事から  中国でも無差別殺人〜チャイニーズドリームの終焉なのか?〜
  昨日、中国の四川省・成都市で無差別殺人事件が起きた。殺人犯は41歳の男性で、日曜夜に乗っていたバスの乗客をナイフで刺し始め、その後バスを下車して今度は歩行者を刺し始めた。男性は駆け付けた警官によって撃たれ逮捕されたという。(2013/08/27)


中東
エジプト:治安部隊の武力行使に徹底した捜査を  アムネスティ、独自調査で証言
120  国際人権団体アムネスティは、座り込む人びとに対する治安部隊による武力行使について、現地調査を行った。アムネスティはその調査をもとに、によって「アムネスティが得た証言や事実からして、治安部隊が人命を無視した蛮行を行っていることはほぼ疑いの余地はない。公正で独立した捜査を徹底する必要がある」と結論付けた。以下は、そのことを報じたムネスティ国際ニュースから。(アムネスティ国際ニュース)(2013/08/25)


アジア
マレーシアで銃撃・発砲事件多発 予防拘禁規定持つ法律の復活めぐり賛否
  マレーシアで、今年に入ってから銃撃・発砲事件が相次いで発生、社会的な不安が高まっている。4月から7月末までの4ヵ月間で38件に上り、2012年1年間とほぼ同数。犠牲者には政府機関や実業界、NGOの著名人も含まれている。「1957年の独立以降初めての異常事態」に対して、政府は2011年に廃止された、犯罪組織の首謀者など「筋金入りの犯罪者」を裁判なしで予防拘禁できる規定を持つ法律を復活させようとしているが、弁護士や野党政治家らは人権と民主主義に抵触する恐れがあるとして警戒している。(クアラルンプール=和田等)(2013/08/20)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 振り向かない世界のメデイア  平田伊都子
120  2013年8月12日から一週間にわたってアルジェリアのブマーデスで、西サハラ問題夏期大学が開催されました。 西サハラ難民政府からバシール・ムハンマド政治部門委員長、ヤヒヤ・ブビニ西サハラ赤新月社総裁、マリアム・ハマダ教育大臣などの幹部が多数参加しました。 西サハラ難民ジャーナリストやモロッコ占領地からきた西サハラ住民たちが、現状報告をしました。 ヨーロッパの支援団体やアルジェリア・西サハラ友好国民委員会などの講演もありました。 約400人の参加者たちが、中断している国連主催の<西サハラ・モロッコ両当事者の和平交渉>の再開などを討論しました。 が、世界の大手メデイアはこのセミナーを取り上げなかったのです。 代わってSJJAが以下に、セミナーの要点を報告します。(2013/08/19)


中東
【フィフィのエジプト情勢】≪twitterから≫モスクを包囲する治安部隊 中には子ども、女性、けが人も
治安部隊がモスクを包囲し700人が閉じ込められている件で、家族、支援者もモスク近くに集まっている模様。治安部隊がモスク内に催涙ガスを放射し2人死亡。昨日のラムセス広場での政府による虐殺だけで死者107名、重体を含む怪我人は2700名。これは昨日だけの政府による市民への虐殺の数字(2013/08/17)


米国
アルカイダ戒厳令の一週間  本当に、何も起こらなかったのか?  平田伊都子
120  2013年8月6日、アメリカ国務省は大使館や領事館や政府機関の閉鎖を8月10日まで延長した。 対象になったのは、湾岸諸国、ヨルダン、エジプト、リビアなどで、イエメンに拠点を置くAQAP(アラビア半島のアルカイダ)のテロ攻撃に対して、厳戒態勢を取った。 大使館や外交窓口の閉鎖は一種の非常法で、アルカイダという敵に包囲された中での、まさに戒厳令だと言える。 (2013/08/12)


政治
山口定著「ファシズム」(岩波書店)
  ファシズムとは何か?政治体制だが、ファシズムと一言で言っても、さまざまな体制がある。ヒトラーのナチス、戦前・戦時中の日本、ムッソリーニのイタリア、スターリンのソ連(この場合はむしろ全体主義と呼ばれている)など、左派政権もあれば右派政権もある。ナチスドイツは国家社会主義ドイツ労働者党と称していた。山口定著「ファシズム」はファシズム研究の第一人者がこの問題に取り込んだ意欲的な書である。(村上良太)(2013/07/30)


中東
イスラエルのスパイ、御用だ! パレスチナ・イスラエル和平会議はどうなる? 平田伊都子
120  2013年7月19日朝、ケリー・アメリカ国務長官はサエブ・エラカート・パレスチナ側和平交渉団長と一時間にわたり、パレスチナ・イスラエル和平会議再開の糸口を検討した。 サエブはケリーに、アッバス・パレスチナ大統領に会うことを強く勧めた。 ケリーは<イフタール(断食後に摂る最初の食事)>の後にアッバスと会い、同夜ヨルダンの首都アンマンで「7月22日に始まる週内にパレスチナ・イスラエル和平会議再開」と、発表した。 (2013/07/29)


国際
【北沢洋子の世界の底流】エジプトの大反乱とクーデター
 現時点でエジプトの政治について書くのはむずかしい。情勢が混沌としており、流動的だからだ。(2013/07/25)


米国
オバマ、黒人少年射殺を悼む 「トライボン・マーティンは私だった」 平田伊都子
120  2013年7月19日午後1時33分(現地時間)、ホワイトハウスのプレスルームに予告なしに現れたオバマ米黒人大統領は、いつものような笑顔を作らず「トライボン・マーティンは、35年前の私だったかもしれない、」と、伏し目勝ちに話し始めた。 時折、机のメモにちらっと眼をやることはあったが、原稿を用意し振りを鏡の前でリハーサルをする、あのオバマ流名調子はない。 が、痛みを知る黒人大統領の静かで重い口調は、熱く人の心に滲みわたっていった。(2013/07/22)


反戦・平和
日本軍の重慶「戦略爆撃」被災者をめぐる旅(下) 加藤〈karibu〉宣子
  交流会と食事会の後、原告で、母親が爆撃で重傷を負った二人の女性、劉鳳蘭さんと倪世珍さんにゆっくり話を聞くことができた。倪さんの話を記録しておく。(2013/07/20)


中東
シリア難民を作ったのは誰だ? UNHCR国連難民高等弁務官の高等振り込め広告 平田伊都子
120  「今すぐ募金する」「シリア緊急レポート」と、毒毒しく赤色で書かれた脅し広告を、ネットで見たことがありますか? 広告主はUNHCR国連難民高等弁務官です。 (2013/07/19)


核・原子力
NPT核拡散防止条約 イスラエルだけがなぜ非難されないのか? 平田伊都子
120  1955年7月15日、ノーベル賞受賞者18人が、核兵器使用の中止を訴える<マイナウ宣言>を、<ノーベル栄誉者会議>で発表した。 ドイツの原子物理学者オットー・ハーンやマックス・ボーンを始めとする18人の提唱者に、他のノーベル賞受賞者たちも賛同し、一年後には52人が新たにこの宣言にサインをした。 (2013/07/15)


米国
オバマとキャロライン 黒人アメリカ大統領を創った女 平田伊都子
120  2013年6月5日8時(日本時間)、ホワイトハウスでのアメリカ独立記念晩さん会で、駐日アメリカ大使ルースが「日米関係は非常に良好だ」とスピーチをしたそうだ。 後任の駐日アメリカ大使にはキャロライン・ケネデイーが内定している。 (2013/07/05)


米国
オバマ、アフリカへ行く。 マンデラ・南ア大統領の死に目に会えるか?  平田伊都子
120  今日6月25日はマイケル・ジャクソンの命日だ。 2009年にスーパースターの一人、マイケルは「さよなら」も言わず、この世からおさらばした。 二人目のスーパースター、ネルソン・マンデラ南アフリカ名誉大統領は臨終の床にある。 「私たち家族は、父がスムースに黄泉の国へ旅立つことを祈っている」と2013年6月24日、CNN米国TVのインタヴューに、ネルソン・マンデラの娘の一人、マカジウェ は答えた。 そして、マンデラが属するテンブ族では、「黄泉の国に行こうとする本人自身が旅立ちの意志を家族に伝えるという風習がある」と、付け加えた。 マカジウェによるとマンデラは未だ家族に、「出かけるよ」と、告げていないそうだ、、(2013/06/25)


人権/反差別/司法
世界のベタ記事から〜98歳の男性がナチ戦犯として訴追される〜「上官の命令に従っただけ」
  ハンガリーで今月、ナチ戦犯として98歳の男性が訴追された。この男性、Lazlo Csatary被告はアウシュビッツ強制収容所にユダヤ人が送られるのを手助けした罪などに問われている。被告は「上官の命令に従っただけ」と無罪を主張している。記事はニューヨークタイムズなどによる。(2013/06/20)


国際
ロシア外務省「この証拠ではシリアが化学兵器を使ったとは立証できない」〜米英仏はロシア説得に失敗〜
  ヴォイス・オブ・ロシア(ロシアの声:露国営放送)はロシア外務省が出した声明を伝えた。米英仏が主張しているシリア政府軍による化学兵器使用は立証できていない、というのであある。(2013/06/14)


国際
【北沢洋子の世界の底流】「トルコの春2013」の背後にある事実  政治・経済、そして人びとの思い
 かつてイスタンブールは、3つの帝国の首都だった。現在では、高層ビルが林立し、人口1,400万人、トルコ最大の都市である。6月11日(火曜日)早朝、ヘルメットや盾で重装備した機動隊数百人が、市の顔にあたるタクシム広場を占拠していたデモ隊を、催涙弾、放水車、重機でもって、強制排除にかかった。デモ隊の一部は、石や火炎瓶でもって抵抗したが、あまり激戦にならずに、広場は片づけられた。デモ側の団体「タクシム連帯プラットフォーム」は「エルドアン政権の市民に対する姿勢の象徴だ」と非難する声明を出した。いかなるグループ、イデオロギー、旗、ロゴ、シンボルも、このプラットフォームを代表していない。(2013/06/13)


国際
【北沢洋子の世界の底流】もう一つのサミット ― ビルダーバーグ―
 私は陰謀説派ではないが、世界を支配する表の組織「G8」、陰で動かしている秘密組織があることは確かである。(2013/06/06)


中東
ヒズボラって何者? スケープゴートにされるレバノンの武装政治組織   文:平田伊都子、写真:川名生十
120  このところ、英国TV・BBCやイスラエル・メデイアやカタールTV・アルジャジーラやロイター通信などに、頻繁に登場しているのが<ヒズボラ>という名のレバノンを代表するシーア派政治組織だ。 イスラエル、アメリカ、バーレーン、英国などはヒズボラにテロ組織のレッテルを貼り、事あるごとにイスラエルの軍事攻撃を、後押ししてきた。 シリア壊滅がなかなか思うようにいかないイスラエルは、1982年来の弱い仇敵ヒズボラをまず血祭に上げ、シリアとイランを攻撃しようとしている。 <ヒズボラ>って一体、何者?(2013/06/04)


核・原子力
ニジェールでフランス原子力大手アレバ社のウラン鉱山を狙ったテロが起こる 原子力テロ時代の到来か
ニジェールで先週23日木曜、イスラム原理主義勢力Mujaoによる新たなテロが起こり、約20人が死亡したとされる。このテロについては複数のイスラム原理主義グループが声明を出していた。血盟団はニジェールに対する最初の報復攻撃に過ぎない、という内容の警告を伝えている。テロを起こしたとされるグループのMujaoはマリを占領していたイスラム原理主義勢力の1つで、今年1月、フランス軍によってマリから駆逐されていた。フランスの週刊誌ヌーベル・オプセルバトゥール誌などの報道によると、木曜にニジェールで起きたテロは2つのテロからなる。1つ目のテロは午前5時ころ、車に仕込んでいた爆弾が爆発したものだ。場所はウラン鉱山のあるアガデスのニジェール軍の軍事キャンプだった。死者の中には民間人もいる模様だ。それから30分後に2つ目のテロが行われた。場所は同じアガデス州だが今度は標的がニジェール軍ではなく、フランスの民間企業だった。 (2013/05/28)


イスラエル/パレスチナ
【仏メディアの旅】19人に1人が銃器を所つイスラエルで元軍人が銀行で4人殺害  飛田正夫
 5月20日イスラエル南部のネゲブ(Néguev)砂漠の大都市ベエルシェバ(Beersheba)のアポアリム(Hapoalim)銀行が襲われた。犯行者イタマロ・アロン(40歳)は自殺する前に4人を殺害した。殺されたのは同銀行の二人の責任者と2人の男女の客であった。朝に銀行に行った犯行者は金を要求したが拒絶された後に再び銀行を武装して訪れ犯行に及んだ模様。イタマロは元パレスチナ軍隊の隊長で現在は両親と銀行近くに住んでいた。(2013/05/22)


みる・よむ・きく
ミヒャエル・ハネケ監督「Amour(愛)」
  この春、オーストリアの映画監督ミヒャエル・ハネケによる映画「Amour (愛)」を見た。この映画はフランスの俳優を使ってフランスで撮影された(であろう)フランス語の映画ながら、やはりジャーマン的な、というかウィーン的なハネケ監督の感覚が強く感じられた。(村上良太)(2013/05/13)


国際
【北沢洋子の世界の底流】国連が武装無人機の実態を調査  国際法違反、人権侵害、市民も巻き添え
 今年1月24日、国連は、米軍が対テロリスト攻撃などに使っている「武装無人機(UAVs)」の実態を調査すると発表した。これを担当するのは、ロンドン常駐のBen Emmerson 国連テロ対策・人権特別報告官である。Emmerson 報告官は、就任に当たって、「遠隔地の目標を殺戮するUAVsに対して、国際的な関心が集まっていることを受けた調査である」として、「テロリズム及び初期段階の反乱に対してUAVsを使用することついて、国際法の原則に基づいて検証されなければならない。国連は、UAVsの使用についての国際的なコンセンサスを確立すべきである」と語った。(2013/05/08)


中東
伝えられるところのイラク戦争とシリア戦争  文:平田伊都子  写真:川名生十
120  2013年5月1日、BBC英国TVが「伝えられるところによると、覚醒評議会の民兵がイラクの街・ファルージャ近郊で他の民兵に襲撃され、14人以上が殺された」と伝えた。覚醒評議会とは、イラク西部のスンニ派反政府勢力に手を焼いた米軍が、金と武器で手なずけたイラク西部の小部族一派だ。覚醒評議会がでっち上げられた2006年頃、民兵一人に300$という米軍の月給は、ほとんどが失業者だった地域住民にとって有難いものだった。しかし、2009年に米軍は月給支払を中止した。(2013/05/05)


コラム
ニュースの三角測量   村上良太
  最近僕は外国人の友人が多くなって、コミュニケーションも英語で結構やっています。上達した英語ではまったくありません。粗雑そのものです。それにしょっちゅう文法の誤りも犯しています。ですからもっと語数を豊かにして上達したいという思いは今も強くあります。そんな英語もままならない僕が同時にフランス語をやっているのは日本人はニュースソースを非英語圏からも1つ持っていた方がいいと考えているからです。(2013/04/28)


国際
【北沢洋子の世界の底流】アフリカ諸国に軍事介入する南ア(下) フランスの覇権と石油開発権とウラン鉱山  
 中央アフリカRCAは、赤道直下だが、ほとんど砂漠の内陸国である。ウバンギ川に面し、コンゴ民主共和国との国境沿いにある首都バンギを取り囲むように熱帯雨林があるが、それも国土の8%でしかない。人口440万人、ほとんどが、1日当たり1ドル以下の収入で、貧しい。(2013/04/26)


国際
【北沢洋子の世界の底流】アフリカ諸国に軍事介入する南ア(上)  中央アフリカ共和国での敗北「南ア兵は子どもを殺した」  北沢洋子
 昨年12月、中央アフリカ共和国(RCA)で反政府勢力「Seleka(セレカ)」の攻撃が再発した。その支配地域である東北部から進撃を開始し、たちまち首都バンギに迫った。Fracois Bozize(ボジゼ)大統領は南アフリカ共和国を訪れ、軍事援助を懇願した。そこで、ズマ大統領は、今年1月2日、Mapisa-Nwakula国防相の反対を押し切って、Bozize独裁政権に、すでに派兵していた26人の訓練要員に加え、新たに298人の特殊降下部隊を派兵した。(2013/04/25)


国際
【北沢洋子の世界の底流】ダーバンでBRICS首脳会談(その1)  新興経済国による市場分割戦か
 今年3月26〜27日、南アフリカのダーバンで、BRICS5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の首脳会議が開かれた。会議の結論は、 (堂い梁森饑甸覿箸鉾罎戮董BRICSはインフラ、鉱山、石油、農業などにより良い投資をすることを公約した。◆BRICSサミットに、18カ国のアフリカの首脳が招かれた。(その中には、悪名高い独裁者が含まれている)。 BRICS5カ国が500億ドルを出資して、「BRICS開発銀行」を設立する、などに合意した。(2013/04/18)


みる・よむ・きく
レーモン・クノー作「文体練習」 
  言語の実験に果敢に取り組んだフランスの作家レーモン・クノーの「Exercice de style」は日本で「文体練習」という題の邦訳で出版されている。これは短いひとつの話を99通りの表現で綴り集めたものである。その話とは次のようなものだ。(村上良太)(2013/04/14)


中東
イラク戦争の死者数    
  今売出し中のフランスの雑誌、ルモンドディプロマティークは1面で「イラク戦争から10年 イラクはどうなった?」とする特集を組んでいる。一番気になるのはイラク人の死者数だ。同誌は'Comter les morts'(死者数を数える)と見出しをつけて推定の数字を複数紹介している。真実は数万〜100万までの間にあるとしている。(村上良太)(2013/03/29)


文化
【核を詠う】(96)岩井謙一歌集『原子(アトム)の死』の原発短歌を読む<2>   山崎芳彦
 福島第一原発の事故は、とうてい収束しているなどといえる状況でないことを明らかにする事態が、最近しばしば伝えられている。たとえば原発施設内の排水関係施設の異常により放射能汚染水が排出され海に流し込まれたこと、停電により使用済核燃料を冷やす水の循環が長時間停止したこと、それ以外にも原子力敷地内の放射線量が依然として異常に高いままであること、除染作業を巡っての受注建設業者の下請け構造が絡んでのさまざまな不正行為、その他おそらくは多種多様な不具合が原発施設の各所施設の機器等で起きていると想像することは難くない。事故以前の原発の歴史を考えると重大な事故が起きても東電をはじめ各電力企業、監督機関が長期にわたってその事実を隠蔽し続けた実態があるのだ。(2013/03/26)


TPP/脱グローバリゼーション
TPP参加に高まる「反対の声」 日米密約説も飛び交うその舞台裏 安原和雄
  安倍晋三首相がTPP交渉参加を表明して以来、参加是非論が活発になってきている。首相は「TPPはアジア太平洋の繁栄を約束する枠組みだ。日本は世界第三位の経済大国。必ずルール作りをリードできる」と高姿勢である。しかしそれほど楽観できるのか。舞台裏では実施のための日米密約説も飛び交っている。日本国のリーダーである首相が乗り気であれば、ここではむしろ反対論を追跡してみたい。その反対論もなかなか意気盛んで、賛成論よりもむしろ筋が通っている。(2013/03/25)


文化
【核を詠う】(95)岩井謙一歌集『原子(アトム)の死』の原発短歌を読む<1>  山崎芳彦
 岩井謙一氏の歌集『原子(アトム)の死』が刊行されたのは2012年9月であり、発売後遅くない時期に、筆者は購入した。同歌集については、早くから少なくない歌人が論評を行なっていた。筆者もこの連載の中で何度か岩井氏の脱原発に反対し、敵意さえ感じられる作品、言説について触れてきたが、率直に言ってあまりの無残ともいうべき作品や言説を、正面から取り上げたくないと考えてきた(2013/03/21)


アフリカ
ベルモフタル容疑者の死亡写真  本人かどうか議論を呼ぶ    
 1月にアルジェリアで起きた人質事件の首謀者とされるモフタル・ベルモフタル容疑者がマリ北部に展開するチャド軍によって殺されたというニュースが先週土曜に入った。フランスの雑誌ヌーベル・オプセルバテゥール誌(3月5日付)によると、チャド軍兵士の撮影したベルモフタル氏の死体とされる写真はさまざまなメディアに配布され、その1つRFI(フランスの国営国際ラジオ局)がウェブサイトで公開したという。(2013/03/07)


人権/反差別/司法
英幼児殺害事件の実行犯の写真がツイッターに ー法務長官が法廷侮辱罪適用に動く
 20年前に、英イングランド地方北西部リバプールで、2歳の幼児ジェームズ・バルジャー(James Bulger)ちゃんが、10歳の少年二人に惨殺されるという痛ましい事件があった。(ロンドン=小林恭子)(2013/03/05)


アジア
【人びとのタイ】(13)パコダ峠のキンマ売りの女性  岡本和之
120  タイ・ビルマ国境、カンチャナブリー県のスリーパゴダ峠で見かけたキンマ売りの女性。彼女の顔に遠い西方の空気を感じた。(2013/02/13)


アフリカ
世界のベタ記事から 英国のMI6がアルジェリアに情報で協力 
  英国のデビッド・キャメロン首相がアルジェリアにやってきた。あのテロ事件の後だ。出迎えたのはアルジェリアのAbdelmalek Sellal首相。キャメロン首相の脇にいたのはSir John Sawer 氏、英情報機関MI6のトップである。英国とアルジェリアはテロ対策で情報共有することにしたのだった。ニュースソースはインターナショナルヘラルドトリビューン(2月1日付)。(2013/02/12)


米国
無人攻撃機ドローンの是非 新CIA長官が上院の公聴会で問われる
  無人攻撃機ドローンを使用することの是非についてオバマ政権の新CIA長官に任命されたジョン・ブレナン氏が上院インテリジェンス委員会で問われたそうである。情報はインターナショナルヘラルドトリビューン社説による。ドローンは2001年9月11日の同時多発テロをきっかけに使用頻度が高まってきたハイテク兵器である。社説によればパキスタン、イエメン、ソマリア合わせて3000人以上がドローンによる攻撃で殺されている。(2013/02/09)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 AUアフリカ連合にTICAD5参加をお願いした日本  平田伊都子
120  2013年1月27日と28日に、エチオピアの首都アジスアベバでAUアフリカ連合首脳会議が開かれました。日本から松山外務副大臣がオブザーバーとして参加し、6月1日から3日にわたり横浜で開催されるTICAD5へ参加するよう、呼びかけました。しかし、5年前のTICAD4では、AUアフリカ連合の正式加盟国である西サハラ・アラブ民主共和国だけを、AUアフリカ連合54か国中この一国だけを、日本政府は外したのです。今年こそは分け隔てなく、日本が全AUアフリカ連合参加国を招待することを願っています。(2013/01/31)


アジア
スタンリー・カーノウ氏死す〜ベトナムを見続けたジャーナリスト〜
  ベトナム戦争を見続けたジャーナリスト、スタンリー・カーノウ(Stanley Karnow)氏が亡くなった。87歳だった。カーノウ氏には「ベトナム〜1つの歴史〜」(1983年)という750ページの大著がある。また、テレビ報道でも知られ、13時間シリーズのPBSドキュメンタリー「ベトナム:1つのテレビ史〜」という大作がある。ニューヨークタイムズの追悼記事では、他の多くの報道がアメリカ人の見方を中心にベトナム戦争を切り取っていたのとは対照的に、カーノウ氏は複眼で様々な角度から現実を果敢に見つめたと讃えられている。(2013/01/30)


アフリカ
AQIMアキムって何者!? 同胞日本人を殺した無法者強盗団  平田伊都子  写真:川名生十
120  日本人10名がアルジェリアの砂漠にあるイン・アメナス天然ガス・プラントで殺された。最後の犠牲者、・日揮最高幹部 新谷正法氏とは一度、アルジェリア大使公邸のパーティーでお目にかかったことがある。 記念写真をお願いしたら、「いや〜そういう事は苦手で、、」と、しり込みされた。 謙虚で誠実でシャイで、小柄なこの方が日揮の副社長(当時)として、世界を駆け巡る企業戦士とは思えなかった。 優秀な頭脳と技術を持つ10人の命を奪ったAQIMとは、一体、何者なんだ?(2013/01/27)


欧州
故カダフィ大佐からサルコジ元大統領への賄賂疑惑の捜査が始まる 関係者宅へ家宅捜査
 今問題になっているアルジェリアの人質問題、そのもとにはフランス軍のマリ侵攻がある。そして、その原因を作ったのがフランス軍のリビア攻撃にある。そしてそのもとにあるのは・・・今フランスではカダフィ政権打倒をバックアップしたサルコジ元大統領がカダフィ政権から巨額の賄賂(不正献金)を受けていたのではないか、という疑惑から捜査が始まっている。(2013/01/20)


中東
アメリカ?ロシア?イスラエル?国連?  シリアの未来は誰の手に?  平田伊都子 イラスト:川名生十
120  2013年1月14日のロイターは、「シリア内紛が始まって死者が約60,000人、シリア難民が約600,000人と報告。ニューヨークのIRC(NGO国際救援団体)がシリア難民キャンプで女性に対するレープ、拷問、殺害が横行していると報告。UNHCR国連難民高等弁務官やWFP国連世界食料計画やNGO支援団体は、シリア援助資金が欠乏している、振り込めと要求」との、シリア最新情報を流している。 このいい加減な60,000人とか600,000人とか言う数字を大部分のメデイアがそのまま採用しているのだから、驚く。 と同時に、曖昧な数字の信憑性を疑ってしまう。 情報源はシリア反政府側だ。 反政府側を操ってシリアの解体を画策するイスラエル・欧米の宣伝操作法が、ここでも透け透けだ。(2013/01/18)


文化
【演歌シリーズ】(30)  “ひばり映画”と昭和銀幕の華  ―山田五十鈴の妖艶―  佐藤禀一
 2012年8月に逝った私の大好きな女優津島恵子出演の名作『お茶漬けの味』(昭27 監・小津安二郎 出・佐分利信 鶴田浩二 笠智衆 木暮実千代 淡島千景 三宅邦子)『ひめゆりの塔』(昭28 監・今井正 出・岡田英次 信欣三 殿山泰司 香川京子)を観たのは、後年フィルムセンターか名画座においてである。でも、大曾根辰夫(辰保)監督の『魔像』(昭27)は、リアル・タイムで観ている。妻が美しすぎ周囲から妬まれ、そのからみで人を斬ってしまうバンツマこと阪東妻三郎。美貌の妻を演じたのが津島恵子なのだ。静かな美しさを醸し出していた。でも、心がときめいたのは、彼女の入浴シーンだ。湯気の立ち昇る檜風呂に浸る津島恵子……。(2013/01/06)


環境
シリコンバレー発  地球環境を守る工夫 2
120   前回紹介したシリコンバレーで自家発電の太陽光発電で充電して電気自動車に乗っているウェイディ・リーさんにはもう一つ珍しい生活スタイルがある。ウェイディさんが「ヴィーガン」であることだ。「ヴィーガン」とは菜食主義者(ベジェタリアン)をさらに一歩進めたもので、完全菜食主義者とも呼ばれている。(2012/12/30)


人権/反差別/司法
世界のベタ記事から  カダフィの息子  
  今年10月にいくつかの英字紙に出たベタ記事。昨年の政変で殺されたリビアのカダフィ大佐の次男セイフイスラム氏(現在、リビア南部の都市ゼンタンで収監中)は民主化運動弾圧の容疑(抗議運動者らの殺人と迫害)で昨年、オランダのハーグにあるICC(国際刑事裁判所)から刑事訴追された。一方、リビアは自国でセイフイスラム氏の裁判を行うとセイフイスラム氏のICCへの引き渡しを拒んでいる。ICCでセイフイスラム氏の弁護活動を担当する弁護士の一人、メリンダ・テイラー氏はリビアが裁判を行えば「正義ではなく、復讐が行われる」と反対している。(2012/12/30)


人権/反差別/司法
ギリシア 警察と極右政党「黄金の夜明け」の関係とは?
  ユーロ危機の引き金となったギリシアでは移民排斥を唱える極右政党「黄金の夜明け」が今年6月の総選挙で躍進し、18人(ギリシア議会定数は300議席)の国会議員を誕生させた。この「黄金の夜明け」がアテネでは陰で「警察活動」まで担っていると英国紙ガーディアンで報じられている。(2012/12/09)


沖縄/日米安保
≪twitterから≫沖縄における米軍性犯罪の歴史  伊波洋一
宜野湾市役所ロビーで宜野湾市職労主催の「性暴力から女性の人権を考えるパネル展」11月30日(金)まで。〜午後7時。沖縄戦の慰安所や琉球王国時代の 辻遊郭などの歴史、戦後の米兵相手の売買春や沖縄戦後からの米兵による性暴力被害事例など。28日は17時15分から高里鈴代さんの講演も。(2012/11/27)


中東
NYT社説から 「ハマスにも問題あり」
  ニューヨークタイムズでもガザのイスラエルによる攻撃を連日報じているが、「ハマスにも問題あり’Hamas's illegitimacy'」と題する社説を水曜に出している。ガザ攻撃の責任はイスラエルだけでなく、ハマス側にもあったのではないか、とする主旨である。(2012/11/23)


イスラエル/パレスチナ
イスラエルのガザ攻撃に抗議し、日本の市民グループが大使館前で行動
 日本の市民グループは18日夜、東京・イスラエル大使館前に集まり、イスラエルのガザ攻撃への抗議行動を行った。大使館前で日本語・英語・ヘブライ語・アラビア語によるシュプレヒコールをやり、駐日イスラエル大使宛の申しれ書と読み上げた。参加者は約80人だった。(大野和興)(2012/11/18)


イスラエル/パレスチナ
新たな集団虐殺を世界は見捨てるのか  ガザ大学教員連盟らが世界に発信
 ガザの大学教員連盟その他団体が14日、イスラエルによるガザ攻撃に向け、「占領下パレスチナ、封鎖されたガザ発――イスラエルに対するアカデミック・ボイコットのためのパレスチナ人学生キャンペーン、大学教員連盟、および民主的一国家グループは、可能な限りもっとも激烈な言葉で、ガザ地区の無辜のパレスチナ人に対するイスラエルの犯罪的攻撃を弾劾する」という書き出しで始まるプレスリリースを世界に向けて発信した。プレスリリースは「われわれが殺戮されているのを、アラブの春は傍観しているつもりなのか?」と悲痛な声で訴えている。プレスリリースはフェイスブックなどにより、世界中を駆け巡っている。(大野和興)(2012/11/18)


イスラエル/パレスチナ
「ガザで殺人を行っているのは誰か」ーーノーム・チョムスキーらによる報道への呼びかけ
 イスラエルによるガザへの空爆はやむことなく続き、イスラエルは地上部隊投入さえ進めている。しかし日本だけでなく欧米の主流メディアでさえ、ここで殺戮されているにが子どもを含む一般市民であることはほとんど報じておらず、逆にガザから発射されるロケット弾に報道は集中している。ノーム・チョムスキーら7人の知識人は講師や事態を憂え、世界のジャーナリストと市民に、「事実を覆い隠そうとする組織的な方針の道具になることを拒否せよと、報道機関で働いている世界中のジャーナリストに呼びかけます。世界の市民には、独立系メディアなどから情報を収集し、どんな手段を使ってでも、できる方法で、自らの良心を声にするよう、呼びかけます」とする呼びかけを発した。折口学さんの翻訳で紹介する。(大野和興)(2012/11/18)


アフリカ
【西サハラ最新情報】西サハラ国連事務総長特使ロス、活動再開   平田伊都子 
120  2012年10月27日から11月15日にかけて、クリストファー・ロス国連事務総長特使が西サハラ問題解決に向け、当該地域の視察をしています。 10月27日にモロッコに入り、28日と29日にかけてモロッコ王をはじめ、モロッコ側の関係者と会いました。(2012/11/06)


検証・メディア
メキシコ人ジャーナリストのヘルナンデスさん −「最後までジャーナリストして声を上げ続ける」
120  明日生きているかどうかも、分からないーそんな状況でジャーナリストとして活動を続けている人がいる。たった一人ではない。世界にはたくさん、そんなジャーナリストたちがいる。メキシコ人ジャーナリスト、アナベル・ヘルナンデスさん(スペイン語読みは「エルナンデス」)も、その一人だ。(ロンドン=小林恭子)(2012/11/04)


社会
在特会、 桜井「反日朝鮮人をたたき殺せ! 反日シナ人を叩き殺せ!」と鴬谷を練り歩く
  排外主義・レイシスト集団・在特会(在日特権を許さない市民の会)が先日の新大久保に続いて10月27日、都内鴬谷で騒いだ。Twitterが伝えるそのようす。とても恥ずかしい。文中、桜井というのは在特会会長の桜井誠。(大野和興)(2012/10/27)


コラム
チリのドキュメンタリー番組を見て   村上良太
  シカゴ近郊の町に泊まった時、アメリカの公共テレビ局PBSで風変わりなドキュメンタリー番組を見た。スイッチをつけた時は番組がすでに途中だったのだが、つい時間を忘れてみていた。60代くらいの女性が砂漠に立っている。彼女が語っているのは遺体の発掘について。亡くなったのは彼女の兄弟らしい。いや、亡くなったのではなく、殺されたのだ。しかも集団で殺され、この砂漠に埋められたらしい。(2012/10/27)


ロシアン・カクテル
(42)「異文化に引きつけられる心」 ロシア人東洋学者たちの苦難 スニトコ・タチヤーナ
120   人間は文化の中で生まれ、文化の中で育ち、自分の所属する文化が“ごく自然”で当り前のことだと思うのです。異文化に出会いのその存在に気付いた時に初めて、自己の文化がその異文化と違うことについて考えがいたるようになり、自己文化の特徴や特殊性に気付くようになるのです。ところで、異文化理解というのは、「“何”が訳されているか」、「“何”が研究されているか」、「如何なる本が出版されているか」にかかっています。(2012/10/26)


検証・メディア
英ガーディアン紙が実践する「オープン・ジャーナリズム」って、何?(下)
 今回は、英ガーディアン紙が、実際にどんな形でオープン・ジャーナリズムを実践しているのかを紹介したい。(ロンドン=小林恭子)(2012/10/14)


中東
アラファトの検死 妻が依頼 毒殺の可能性も浮上
  8年前のアラファトの死に不審を抱いた妻のスーハさんが検死を希望していたが、現在、その作業が行われている。アルジャジーラがアラファトがポロニウムを使って毒殺された可能性があるとする記事を出したとニューヨークタイムズは伝えている。’Al Jazeera Says Arafat Might Have Been Poisoned’猛毒のポロニウムがアラファトの下着などに付着していたというものである。(2012/10/04)


国際
【平田伊都子の目】イノセンス・オブ・ムスリム  なんでもかんでもアルカイダ?
120  2012年9月21日金曜礼拝の日、「アッサラーム・アライコム(あなた方に平和を)」と集団礼拝をした後、世界のイスラム教徒が抗議デモを繰り広げた。 チュニジアやエジプトは金曜デモを禁止したが、マレーシアなどのアジア各地でデモ隊と治安部隊が衝突し、パキスタンではカラチで14人、ペシャワールで5人の死者を出してしまった。 抗議の対象は、イスラム教の教祖ムハンマドを侮辱した映画<イノセンス・オブ・ムスリム>に、教祖ムハンマドのヌード漫画を載せたフランスの風刺週刊新聞<シャーリー・エブド>が加わった。 9月21日から22日にかけて、ベンガジの群集がリビア・イスラム過激派組織を襲い、11人の死者を出した。 9月22日、パキスタンのビロウル鉄道相は「映画製作者殺害に10万$の懸賞金をかける」と、発表した。 抗議デモは思わぬ展開になってきた。 アメリカは、国際社会は、どう決着をつけるのだろうか?(2012/09/25)


中東
10月8日(月・祝日):討論集会・シリアが私たちに問うもの
 集会のコンセプトとしては、事態を図式的に見る姿勢を排し、起こっている現実から何を汲み取ることが出来るのか、皆で意見を言い合い一緒に考える場にしたいということです。シリア問題に関しては専門家の発言も少なく、マスコミが戦況ばかりを追っているなか、もやもやしたものを抱えている人は多いはずです。これまで私たちが「知っていた」シリアからは想像もできないような事態が起きているとするならば、シリアに対する私たちの視線や語りにはどういう欠如があったのでしょうか。(ミーダーン:パレスチナ・対話のための広場 )(2012/09/17)


人権/反差別/司法
新大久保の悪夢 買い物客が行きかう街で「朝鮮人を皆殺しにしろ!」と叫ぶデモ隊
120  多くの商店が並び、買い物客が行きかう路上に「朝鮮人をぶっ殺せ」「皆殺しにしろ」などの叫び声が響く。日本の新聞・テレビは中国の反日デモしか報道しないが、日本では醜悪な排外主義・レイシズムのデモが頻繁に行われている。最近の舞台は東京の新しい名所として多くの人を楽しませている新大久保コリヤタウン。デモは聞くに堪えない、論理など一切なしの感情丸出しの言説と行動に終始。しかもそれが野放しで何の規制もなく横行するさまは、この国の異常さを現わしているといいたくなるほどだ。(大野和興)(2012/09/16)


人権/反差別/司法
モロッコによる西サハラ住民の弾圧 2010年11月
 2010年11月、モロッコの占領に抗議していた西サハラ住民およそ2万人に対して、モロッコ軍が急襲して弾圧した。モロッコは西サハラ住民の活動家100人以上を逮捕し、軍事法廷にかけるとした。(2012/09/15)


米国
駐リビア米大使殺戮事件に対する言説でロムニー米大統領候補への非難が高まる
 11日、米大使ら4人がリビアのベンガジにある領事館で殺された事件につき、ロムニー大統領候補(共和党)が語ったとされる言説について新聞などで批判が高まっている。(2012/09/15)


米国
米海軍特殊部隊 NAVY SEALs〜リビアの米領事館で2名殺害される〜
  イスラム教の預言者ムハンマドを冒涜したために中東各国の米大使館前で抗議が起きている。リビアのベンガジの米領事館でアメリカ人4人が殺されているが、そのうち2人は海軍特殊部隊NAVY Sealsの兵士だったとされる。NAVY Sealsに関して、時事ドットコムが多数の写真入りでその活動について説明している。(2012/09/14)


文化
【核を詠う】(66) ヒロシマの真実を追求し詠い闘った深川宗俊の歌集『連祷』を読む  屮▲ぅ粥爾寮室森の海をわたり沈みゆきしや祖国を前に」   山崎芳彦
 今回から、深川宗俊さんの歌集『連祷』(1990年8月6日発行 短歌新聞社刊)の作品を読むことになるが、個人歌集一巻としては異例ともいえる812首という多くの作品を収めた335頁の大冊である。この歌集について、深川さんと交友の篤かった水野昌雄氏はその著『続・続・歴史の中の短歌』(2007年 生活ジャーナル社刊)で、次のように論じている。(2012/09/10)


アフリカ
戦費のために虐殺されるアフリカ象
  アフリカでは過去にない数の象が殺されていると報じられている。アフリカの地域紛争の資金源となっているらしい。4月頃にはコンゴのガランバ国立公園で22頭が子供も含めて皆殺しにされているのが発見された。狙いは象牙で、密猟者は帰路の自分の食糧分だけ肉を一部削いでいったとされる。そうした密猟取締りの映像の一部がニューヨークタイムズで紹介されている。(2012/09/09)


みる・よむ・きく
桜井啓子著「シーア派」(中公新書)  村上良太
  今、世界の新聞を読んでいるとシーア派という言葉が頻出している。シーア派はイスラム教の二大勢力の1つで、今シーア派が扱われるのは主流派を占めるスンニ派(スンナ派)との確執においてである。具体的にはシリア情勢を巡ってだ。シリアはアラウィ派が政権を握っている。アラウィ派はシーア派に近いとされる。中東でシーア派が多数派を占める国にはたとえばイランとイラクがある。著者の桜井啓子氏はイランの専門家である。(2012/09/08)


国際
【平田伊都子の目】シリヤの火消し役は誰だ? 日本人は何もしらない知らされていない知ろうとしない  
120 シリアの火消役は誰だ? (2012/09/08)


中東
【アムネスティ現地調査報告から】 市民の命が、どれだけ奪われればよいのか〜シリア・アレッポで起こっていること〜
 シリア政府軍と反政府勢力間の紛争が、シリア最大の都市、アレッポの制圧をめぐり激化している。激しい戦闘が続く中、市民が攻撃の矢面に立たされる場面は、ますます増えている。シリア政府軍は、戦闘機や迫撃砲で住宅地を頻繁に攻撃しているため、市民はさらなる危険にさらされている。ここ数週間の間、政府軍による住宅地への空爆や砲撃が続いた。その結果、多くの子どもたちをはじめとする、戦闘に加わっていない多数の市民が殺害され、さらに大勢が負傷した。犠牲者の一部は、戦闘によりやむを得ず自宅から逃れたものの、避難を求めたその場所で殺害されている国際人権団体アムネスティ・インタナショナルは8 月上旬、事実を調査するために10 日間アレッポに滞在し、約30 件の攻撃による被害状況を調べた。アムネスティ代表団は空爆の現場を訪れ、空襲で使われた武器弾薬の残骸を調査し、生存者や犠牲者の家族、目撃者、被害者の救出・治療にあたる医療スタッフなどから聞き取りを行った。調査の結果、戦闘に直接関与していない80 人以上の市民が殺害され、さらに多くが負傷したことが判明した 。被害者の多くは、国際人道法に抵触する政府軍の攻撃で死傷している。中には、無差別攻撃や、民間人や民間施設を標的にしたとみられるケースもある。(2012/09/07)


農と食
米国でBSE、いわゆる狂牛病の牛が流通に乗った可能性が出てきた
米国農務省はこのほど、歩行困難な廃用牛のと殺などにより、肉牛処理工場の閉鎖を決定した。決め手はCompassion Over Killingという団体のが提供した隠し撮りのビデオ。米国もBSE問題で歩行困難牛はと殺禁止。 (有機農業ニュースクリップ)(2012/08/30)


アフリカ
【西サハラ最新情報】モロッコ占領地西サハラの西サハラ人鉱山労働者  平田伊都子
120 2012年8月16日、南アフリカの マリカナ・プラチナ鉱山 でストライキ中の労働者に向けて警官隊が一斉掃射しました。34人の労働者が虐殺され78人が重傷を負わされたのです。その光景は植民地軍が奴隷を射撃するのと同じで、見ていられない胸糞の悪いものでした。これに似たような時代錯誤で非人道的なことがモロッコ占領地・西サハラでも、起こっているのです。遠く離れた日本人には植民地支配下にある西サハラ人の屈辱的な生活はとても想像できません。 モロッコ占領地・西サハラのブクラ鉱山労働者が、RFK(ロバート・ケネディ)センター調査団に過酷な状況を訴えました。(2012/08/29)


中東
シリアの内戦がレバノンに拡大する恐れ
  シリアの政府軍と反政府勢力との闘争は隣国レバノンに転移し、誘拐事件を頻発させているようだ。ニューヨークタイムズの「Assad suspected of stoking fire in Lebanon(アサドがレバノンに戦火を拡大させようとしている可能性がある」)とする見出し記事では、シリア国内で政府軍に近いシーア派と、反政府軍に近いスンニ派が抗争をしていることが描かれている。(村上良太)(2012/08/24)


スポーツ
モロッコ.オリンピック団長に逮捕状 フランス判事がロンドン.オリンピックに乗り込む 文:平田伊都子 写真:川名生十
120  ロンドン.オリンピックたけなわの8月3日、英国BBC.TVが流した速報はオリンピック競技ではなかった。「ラマエル.フランス判事がイギリス警察に、暗殺容疑のベン.スリマネ.モロッコ.オリンピック団長を逮捕するよう要求した」とのビックリ.ニュースだ。(2012/08/06)


文化
【核を詠う】(61)占領下の広島で原爆の惨禍を詠った詩歌集『黒い卵』(栗原貞子)の短歌を読む(1)「子らよ、子らよ、よく無事なりし、しつかりと二人の子らの手を握り締む」  山崎芳彦
 八月が、今年もめぐってきた。筆者は、毎年カレンダーをめくり八月にかえるとき、心の中で八月六日、九日の広島、長崎の原爆によって殺されたひとびとのことを思うのが常となっている。十五日の敗戦の日は、憎しみの日となる。「なぜ、この日が十五日でなくもっと早くなかったのか」と思うと、東京大空襲、海外の戦地に屍を晒し、あるいは傷を負い惨憺たる苦しみを強いられた人々の無惨さに思いが及ぶ。(2012/08/06)


アフリカ
【西サハラ最新情報】 2010年11月8日、西サハラ住民の非占領抗議運動を壊滅したモロッコ軍  平田伊都子
120  2010年11月8日、被占領西サハラ住民による大抗議運動はモロッコ占領軍によって跡形もなく消滅されました。<アラブの春>の発火点と言われていますが、モロッコの強靭な報道管制で、その真相がなかなかつかめませんでした。やっと、西サハラジャーナリストやスペインNGOの努力で<グデイム.イジク(抗議活動があった砂漠の地名)>短編記録映画ができました。ぜひ見てください。 (2012/07/30)


コラム
すごい興奮する原稿 「カルト3兄弟」   鬼塚忠
来たぁ。すごい興奮する原稿。「カルト3兄弟」私のところには、一般人から書籍検討用の原稿や企画書が日々送られてくる。それを社員が読み、面白いものは私に回ってくる。それが日課なのだ。この過程から、「哄う合戦屋」(シリーズ40万部)、「死ぬときに後悔すること25」(シリーズ50万部)などのベストセラーが生まれた。私にとっていい日というのは、いい原稿と出会った日に他ならない。昨日はこの数カ月で素晴らしく興奮するいい原稿に出会った。(2012/07/20)


沖縄/日米安保
オスプレイ日本の空を制覇 アフリコム、オスプレイ、パコム 文:平田伊都子、写真:川名生十
120 AFRICOMアフリコムって何だ? アフリコムとは<アメリカ.アフリカ軍>の略だ。 (2012/07/11)


政治
政権交代の終わりと始めなければならぬこと  三上 治
 政治家殺すに刃物はいらぬ。スキャンダルがあればいい。スキャンダルといえばカネと女《男》である。「政治とは敵を殺す」ことである、とはあまりにも有名な埴谷雄高の言葉である。殺すことは政治生命を奪うことであり、直接に殺さなくてもよい。殺し方はさまざまであるし、その手段や方法は現在では巧妙になっている。ありもしない事件を仕立てて裁判に持ち込み政治的に監禁してしまうこともその道である。家族関係や男女関係を暴き打撃を与えることもその方法である。権力の政治的所業はみずから手を汚さずにやることは巧妙になってきても、政治敵を殺すという本質は変わらないのだ。あたかもアメリカの無人の戦闘機が人を殺すという戦争の本質を変えなかったように。僕らはこういう政治そのものを変えるためにこそ政治を志向しているところがあるが、政治の惨憺たる現状を前にしてこれを変えることはあり得るか、と自問する。答えは政治を見識やビジョンというところに立たせる以外にないということだ。(2012/06/30)


ビルマ民主化
ロヒンジャー民族との衝突で非常事態宣言 ビルマの少数民族問題の深刻さを露呈
  軍政から民政に移管し民主化、民族和解に舵をきったビルマ(ミャンマー)が世界の脚光を浴びる中、西部のラカイン州で起きたイスラム教徒と仏教徒の衝突に対して政府は非常事態宣言を出した。多数の避難民が発生しており、少数民族問題にどう取り組むのかという同国の「アキレス腱」が露呈した。(クアラルンプール=和田等)(2012/06/18)


中国
【国際署名】中国:誰が李旺陽を殺したのか?   稲垣 豊
 中国の労働運動活動家、民主化運動活動家の李旺陽さんが、6月6日に入院先の病室で首をつった状態で発見されました。享年62歳でした。李さんは89年民主化運動に参加し「反革命扇動罪」などで合計22年の刑に服し、昨年5月に釈放されたばかりでした。(2012/06/16)


検証・メディア
《twitterから》ジャーナリスト殺害が続くラテンアメリカ  印鑰 智哉
ラテンアメリカ、カリブ海諸国では現在戦争はない。だけど今年だけですでに21人のジャーナリストが殺され、一人が行方不明になっている。(2012/05/11)


人権/反差別/司法
首都圏連続不審死事件と裁判員裁判制度の見直し  根本行雄
4月13日、首都圏連続不審死事件で男性3人への殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の判決で、さいたま地裁は求刑通り死刑を言い渡した。2カ月に及んだ公判は延べ60人の証人が出廷し、「100日裁判」と呼ばれた。裁判員裁判を制度化した裁判員法施行から5月21日で丸3年を迎える。全国各地で裁判員経験者の発言が続いており、見直し論議が盛んになりつつある。(2012/05/09)


農と食
家畜のための環境改善に取り組むGlobal Animal Partnership
  アメリカで未だ農作物市場全体に占める割合こそ数%に満たないものの、オーガニック作物は急速に伸びている。スーパーマーケットの中にもホールフーズマーケット(Whole Foods Market)やニューシーズンズ(New Seasons Market)のようにオーガニックを売りにしたチェーン店が急成長を遂げている。アメリカ人の中にも、安全で美味しい野菜を食べたいと考える消費者が増えているのである。そのホールフーズマーケットが新しい試みを始めた。家畜を自然環境に近い状態で飼育し、できるだけ苦痛を取り去ろうと取り組んでいるアメリカの団体、グローバルアニマルパートナーシップ(Global Animal Partnership)と2年間提携して、家畜の生活環境改善に取り組むことになったのだ。(2012/05/04)


中東
続く「アラブの春」〜バーレーンの民主化運動〜
  ペルシア湾上の島国バーレーンでは自動車レースのFIグランプリ開催(4月20日)に合わせて反政府運動が高まり、警官隊と抗議運動の市民との衝突が起きている。この衝突で、男性一人が死亡しているのが見つかった。(2012/04/22)


核・原子力
足尾銅山鉱毒事件と田中正造〜〜東電原発事故との関連で(その2)足尾、水俣そして福島  池住義憲 
 1901年10月に田中正造は、議員を辞職する。同年12月、東京市日比谷において帝国議会開院式から帰る途中の明治天皇に、足尾鉱毒事件について直訴を行う。途中で警備の警官に取り押さえられ直訴そのものは失敗するが、東京市中は大騒ぎになり、直訴状の内容が広く知れ渡る。直訴をきっかけに鉱毒問題に世論の関心が集まり、政府は1903年に第二次鉱毒調査委員会を設置する。ところが委員会は、古河鉱業に鉱毒予防工事命令や渡良瀬川下流域の栃木県谷中村に洪水防止を名目とした遊水地設置などの解決策を政府に答申する。いや、政府が委員会にそのようにさせた、というべきか。(2012/03/17)


核・原子力
足尾銅山鉱毒事件と田中正造〜〜東電原発事故との関連で(その1)  池住義憲
 ヤマは閉じても、残る鉱毒。100年経っても、続く公害。莫大な利益は、国策によって保護された古河鉱業会社(現・古河機械金属グループ)へ。鉱毒被害と生態系の破壊は、現世代のみならず、次世代以降の人々へ送り続けられる…。放射能汚染も、同じ。昨年3月福島で起きた東京電力株式会社の原発事故で、大気中に放射性物質(ヨウ素131、セシウム134、137等)が放出された。半分ほどが陸地に、残り海洋に降り注いだ。高濃度汚染水は、東電の敷地内(原発敷地内)から海洋へ直接流出した。(本文から)(2012/03/16)


人権/反差別/司法
光市母子殺害事件で死刑確定  実名報道について考える 根本行雄
 2月20日、最高裁第1小法廷(金築誠志(かねつきせいし)裁判長)は、山口県光市で99年に母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(30)の差し戻し上告審判決で、被告側の上告を棄却した。小法廷は「何ら落ち度のない被害者らの尊厳を踏みにじり、生命を奪い去った犯行は冷酷、残虐で非人間的。遺族の被害感情もしゅん烈を極めている」と述べた。無期懲役を破棄して死刑を言い渡した広島高裁の差し戻し控訴審判決が確定する。これに伴い、マスコミの多くが実名報道をした。(2012/03/12)


人類の当面する基本問題
(22)人間社会の専門分化と体制維持 「原子力村」形成の論理 落合栄一郎
 人間社会が拡大し、複雑になるにしたがって、社会の営みが分化してきた。これはやむを得ない傾向ではあろうが、社会構造が高度化するにしたがって、さらに分化傾向が激しくなり、様々な弊害が生じている。問題の根本は、その専門化した分野に携わる人間は、自分の専門分野がどのように社会全体のなかで機能しているかを意識することが少なく、専門分野自体がその専門家の全世界になってしまう。そして、問題が生じても、専門分野維持に固執しがちである。(2012/03/07)


政治
いよいよ日本版「緑の党」が旗揚げへ 脱原子力発電、脱経済成長をめざして 安原和雄 
  日本にもようやく「緑の党」が7月に誕生することになった。2013年参議院選挙に立候補し、初の国会議員を登場させることをめざしている。具体的な政策として脱原子力発電(即時全面停止)を正面に掲げるほか、脱経済成長など、民主・自民党のような既成大政党とは一線を画す姿勢を打ち出している。(2012/02/24)


中東
欧米のジャーナリスト2名がシリアで死亡 
 ニューヨークタイムズによれば英国のサンデータイムズ記者のマリー・コルビン記者(アメリカ人の女性)とフランス人の写真家、レミ・オシリク氏が水曜、シリアで殺された。アサド政権の軍隊がHomsを砲撃した際に被弾したとされる。(2012/02/23)


コラム
深夜タクシーの会話    村上良太
  仕事柄、深夜に帰宅することが少なくない。深夜タクシーに乗っていると、いろんな運転手に出会うが、夜のハイウェイで彼らの話を聞いていると飽きることがない。日刊ベリタに寄稿しているスロベニア人作家のアンドレイ・モロビッチさんがアフリカのモーリタニアをさすらっている話をすると、運転手はこう言った。「モーリタニアって、海岸線が短くて、内陸に入るとこんな形になって膨らんでいる形ですよね。」(2012/02/19)


人権/反差別/司法
スペイン 〜独裁者を裁いた判事が裁判にかけられる〜
  ニューヨークタイムズ2月9日付の社説ではスペインで裁判にかけられている判事のことを論じている。彼の名前はバルタサール・ガルソン(Baltasar Garzon)。2008年からスペイン市民戦争(1936−39)でフランコ側によって殺された人々の埋葬場所を暴き、すでに亡くなっていたがフランコなどフランコ側の人々を象徴的な意味を込めて裁きにかけた。ところが、この行為が1977年の政権移行に際して、かつてのスペイン市民戦争時代の犯罪の責任を問わないとした恩赦法に反するとされ、今度は右派のグループからガルソン判事が権力乱用などの罪で訴えられたという。(2012/02/11)


核・原子力
最後の被爆医師・肥田舜太郎氏「マスコミは真実を」 市民と科学者の内部被爆研が発足
120   「市民と科学者の内部被爆問題研究会」が1月27日(金)に発足し、都内で記者会見が行われた。呼びかけ人は、広島・長崎の原爆被害を長年追求してきた医師や研究者、ジャーナリスト、市民など26人(2011年12月20日現在)。記者会見では、澤田庄司氏(素粒子物理学者・被爆者)、松井英介氏(医師・放射線医学・呼吸器病学)、矢ヶ崎克馬(物性物理学)、そして肥田舜太郎氏(被爆医師)など、3.11以降、市民の立場に立って内部被爆の危険性と身を守る方法を訴え続けてきた専門家らが登壇し、「年間1mSv以上の地域に在住する子どもを即刻集団疎開させる」など、内部被爆の拡大と健康被害を防ぐために政府がとるべき安全対策などを提言した。(和田秀子)(2012/01/30)


中国
春節 中国のお正月は1月23日から28日まで?  文: 平田伊都子ジャーナリスト、北川千枝子、 写真構成: 川名生十
120 「昨年の青島は、夕方の5時半過ぎ頃から、花火や爆竹が鳴り始めて8時頃には、テレビの音が聞き取りにくいほど、、上海は、夕方6時過ぎに、花火や爆竹が始まったのですが、単発的で (2012/01/28)


人類の当面する基本問題
スマトラ象が絶滅の危機に  
  環境保全団体WWFはスマトラ象が絶滅に瀕しているとしている。スマトラ象はインドネシア西部にあるスマトラ島に生息しているアジア象である。現在、生存しているスマトラ象はおよそ2400から2800頭である。1985年には推定5000頭が生息していたようだ。WWFによればスマトラ象が減少している理由は違法な木材の伐採や、パーム油用のアブラヤシの栽培によって、象の生息域が減少しているからだとされる。(2012/01/25)


コラム
養殖にされる人間    村上良太
   西部劇の時代にエイリアンが飛来する、という奇想天外なハリウッド映画「カウボーイ&エイリアン」を見た。奇想天外なのは宇宙人がはるばる銀河の彼方から金を採掘に来る、というその動機であり、さらに驚くのは人間を生け捕りにする彼らの動機が金鉱で強制労働させることにあるのではなくて人間を養殖にして彼らの食料源にするところだ。(2012/01/25)


アフリカ
ベルベル人の心の音楽「シャービ」  
120 ベルベル人の心を歌うイディール(Idir,1949-)の音楽を前回紹介した。イディールはアルジェリアの歌手だが、フランスを始め世界で高い人気を誇っている。彼の代表作「アババ イヌーバ(A Vava inouva)」はベルベル人が外敵に襲われ、山に逃げ込んだ歴史をモチーフにしている。(村上良太)(2012/01/20)


アフリカ
サハラの春 アフリカ最後の植民地.西サハラ民族大集合 文:平田伊都子 写真構成:川名生十
120  2011年12月12日から12月20日まで、<第13回西サハラ民族大会>を取材した。 (2012/01/04)


コラム
新聞の翻訳力       村上良太
  新聞記者は言葉を道具とする稼業であり、当然ながらリテラシーの高い人々が携わっているものと、信じられてきた。しかしながら、その実態はどうか。(2011/12/29)


人権/反差別/司法
山梨県都留市の労働者殺人に、新証言 「真犯人」は別にいる  根本行雄
 03年に山梨県内のキャンプ場で3人の遺体が見つかり、うち2人が00年に殺害されていた事件で、「殺害を実行した主犯」として1、2審で死刑判決を受けた「朝日建設」(同県都留市)元社長、阿佐吉広被告(62)を「真犯人ではない」とする陳述書が、12月14日、「共犯」とされる男性受刑者(55)から最高裁に提出された。12月20日、最高裁で上告審の弁論があった。弁護人は2件の殺人について無罪を主張し、検察側は上告棄却を求め、結審した。新証言によって、冤罪である可能性がますます強まってきた。(2011/12/22)


人権/反差別/司法
見えない手錠 〜〜狭山事件の再審開始を!  池住義憲
 ”あなたは狭山事件をご存知ですか?” これは、ビデオ映画『造花の判決〜〜狭山事件』の冒頭で、永六輔さんが新宿西口で通行人にインタビューした時に問いかけた言葉です。(2011/12/20)


文化
【核を詠う】(18)正田篠枝『被爆歌人の手記 耳鳴り』短歌を読む 「妻死にて あまたの遺子と 泣き暮らすと のらせし人が 今日は酒酔」  山崎芳彦
 父・逸蔵が原爆後遺症による胃癌で死亡したあと、少なからぬ借金を抱え、再婚した夫に裏切られて離婚した正田篠枝さんは、早世した最初の夫との間に授かった長男の槇一郎と共に生活するために、原爆の被害で壊れた平野町の自宅を改造して、割烹旅館河畔荘を開業したことは、前回にも書いたし、旅館業に苦闘する生活を詠った短歌作品も読んできた。原爆に襲われるまでは、父の事業も順調で、生母、義母、夫に死なれる不幸はありながらも、恵まれた生活をしていたのから一変して、経験のない割烹旅館の経営は、マダムを雇って営業したとはいえ、容易なことであるはずはなかった。原爆被爆の症状も現われ始めている健康状態であるからなおさらであったろう。客との折衝、使用人との関係、さらに加えて営業資金や税金など経済的な苦労は、彼女の書きつづけた詩、短歌作品に、具体的に表されている。(2011/12/06)


中東
シリアの反政府運動 死者は累積3500人超か
  UNHCRによるとシリアで政府の弾圧による死者は3500人を超えたという。「デモクラシーナウ」に出演したシリアの首都ダマスカスの弁護士で人権活動家、Razan Zaitouneh氏によれば死者は4133人超だという。さらにデモは加速しており、殺される人数も各地を足し合わせると1日30人を超えるという。(2011/11/15)


米国
2012年選挙戦たけなわ 選挙という間接民主主義の摩訶不思議 文:平田伊都子 写真とイラスト:川名生十
120  2011年11月9日、26人の99%貧困層代表がニューヨーク.ウオール街を出発した。 首都ワシントンまでの約350キロメートルを徒歩でデモ行進しようというのだ。 2週間かけて各地の<反格差抗議運動>を訪ね、集会と連帯を積み上げていくそうだ。 年令は10代から50代まで、主張も様々、、ある中年女性は失業を、ある学生は高い学費を、ある男性は住宅事情を訴える。 彼らの共通点は政治不信と明るさと元気だった。(2011/11/15)


みる・よむ・きく
アリエル・ドーフマン作 「死と乙女」
  今年8月18日、チリでは1973年9月11日にピノチェト将軍が起こしたチリクーデターによって人権侵害を受けた人の報告書がピニエラ大統領に手渡された。これは1990年に調査が開始され、1991年2月に報告書がまとめられたレティグ委員会(真相と和解委員会)が作成したレティグ報告書とは別で、調査委員会のレーダーの名前をとってValech報告書と呼ばれている。ちなみに1991年のレティグ報告書では3550ケースの告発が寄せられ、そのうち2296ケースを調査した。その結果、2279人が殺害ないしは行方不明と認定された。(2011/11/13)


農と食
人肉食の時代   
120   欧州の遺跡から、有史以前の人類が人肉食をしていたことが科学者によって報告されている。その記事はJeniffer Viegas氏が科学誌The Journal of Human Evolution(今年1月号)に掲載されたYolanda Fernandez-Jalvo と Peter Andrewsによる論文から紹介している。肉を食べた後に骨髄を食べた痕跡によって、宗教的儀式によって生じた傷跡ではないと判断したという。互いに食べあっていたようであり、必ずしも殺人ばかりとは限らず、死んだ人を食べていた可能性もあると見られる。(2011/11/12)


人権/反差別/司法
裁判員裁判にセレモニー化が始まっている  根本行雄
 10月25日、熊本市と熊本県宇土(うと)市の民家に押し入って計3人を殺傷、現金を奪ったとして、強盗殺人罪などに問われた熊本市城南町、無職、田尻賢一被告(40)の裁判員裁判で、熊本地裁(鈴木浩美裁判長)は求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は9件目。10月31日、5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、大阪地裁(和田真裁判長)は求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は10例目。裁判員裁判も、セレモニー化してきている。(2011/11/09)


人権/反差別/司法
西側で最も記者にとって危険な国 ホンジュラス 
  西側世界において、取材記者が最も危険に直面する国がホンジュラスだという。2007年以来、23人のジャーナリストが殺されているが、この数か月でクーデターで解任されたセラヤ大統領を支持していたジャーナリスト3人が銃で殺された。またロボ大統領になって以来、15人のジャーナリストが殺されたという。(2011/11/07)


コラム
「一年、一年。」 入江洋佑 (東京演劇アンサンブル 俳優・演出家)
120   都心から少し距離を置いた東京・練馬区に芝居小屋を持ち、独自の演劇活動を行ってきた劇団が「東京演劇アンサンブル」です。東京演劇サンサンブルのニュースレター「a letter from the Ensemble 」最新号から演出家・入江洋佑氏の文章を転載いたします。(2011/10/31)


アフリカ
≪twitterから≫カダフィ殺害と米国  孫崎 享
 24日ニューヨークタイムス。「カダフィ殺害前、米国政府内で彼の将来を論議。殺害もシナリオの一つ」。(2011/10/26)


アフリカ
ロシア外相がカダフィの死に言及「調査が必要」 さらにNATOは「国連決議を逸脱」
  ロシアのラブロフ外相は「ボイス・オブ・ロシア」でカダフィ大佐の死に対して調査が必要だとコメントした。ジュネーブ会議で構築された国際法や人道的原則に基づけば戦闘中に敵兵を捕まえた場合は負傷していれば手当てをするなどの措置が必要となる。殺すことを禁じていることは言うまでもない。「しかし、カダフィの最期の状況をビデオで見ると負傷したカダフィは捕まった後に殺されたことがわかる。」さらにNATOの空爆は国連決議を逸脱していたと批判する。(2011/10/22)


政治
おかしいと言えば、こちらの裁判もそうだね(三)  三上 治
 小室直樹というおもしろい学者がいた。彼の「憲法論」は深みもあり、凡百の憲法論を読むならこれを読めと進めたいものだが、彼の遺書と言われるものに『日本いまだ近代国家に非(あら)ず』といのがある。副題に「国民のための法と政治と民主主義」とあるように政治書であるが、これは田中角栄擁護の本でもある。立花隆が田中角栄を政治的悪の象徴としてえがいているのに対極にあるものだ。(2011/10/20)


欧州
「葬儀の音楽にはジャズを」 オランダのジャズバンド
120   「葬儀の音楽にはジャズを」。そんな音楽ビジネスを欧州で展開しているのが昨年紹介したオランダのバンド、ディキシーランド・クラッカージャックスだ。彼らの演奏しているのはニューオーリンズで今も演奏されているディキシーランド・ジャズである。「事前にご家族と、どの曲を演奏するか相談します。2005年に私たちが出したCD、「カリビーン・スイート」の中の「Westlawn Dirge」は本当にニューオーリンズで葬儀用に演奏されている曲です。(2011/10/19)


国際
<99%の貧民>が国連に殴りこみ! パレスチナと西サハラの独立闘争 文:平田伊都子 写真:川名生十
120  国連本部のあるニューヨークで、<99%の貧者>を名乗るアメリカ市民が、金持ちの象徴であるウオール街の占拠を目指している。 そして数KMと離れていない国連本部でも<99%の貧者>に属するパレスチナと西サハラが合法的に正当な殴りこみをかけた。 (2011/10/18)


環境
ノーベル平和賞のマータイさん逝く 「モッタイナイ」を国際語に育てる 安原和雄
  ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが亡くなった。マータイさんは2005年に初めて来日したとき、日本語の「モッタイナイ」に出会って、感激し、早速地球規模で普及に努め、今では「MOTTAINAI(もったいない)」は国際語にまで育ちつつある。(2011/10/02)


中東
イエメンでアルカイダの聖職者が殺される 
   インターナショナルヘラルドトリビューン(10月1日、2日付)によると、先週金曜、政治危機にあるイエメンでアルカイダの聖職者が殺された。殺されたのはアメリカ生まれのAnwar al-Awlaki師。この情報はイエメン国防省によるものだというが、誰が殺したのか、あるいは殺された状況などは不明。この戦闘でal-Awlaki氏のボディガードも数名殺されたようである。(2011/10/02)


科学
米依存症研究の第一人者ノーラ・ボルコウ博士、半生を語る〜トロツキーの曾孫娘が大物科学者に〜
  ノーラ・ボルコウ博士はアメリカの薬物依存症の研究施設NIDA(National Institute on Drug abuse)のディレクターである。麻薬中毒、アルコール依存症、そして肥満(過食)。こうした依存症患者の脳をPETというスキャナーを使って解明し、治療法の確立に取り組んでいる。薬物依存症はアメリカ人の脅威となっており、米政府は巨額の研究費を投じた。その最前線にいる科学者がノーラ・ボルコウ博士なのである。彼女の動画インタビューがニューヨークタイムズのウェブサイトにUPされている。インタビューは8分ほどで、科学の話というより半生を振り返る話だが、そこには悲劇があった。(2011/09/22)


アジア
【AIニュース】ネパール:内戦の傷跡〜行方不明家族の真実を求めて
  10年間にわたって続いた、ネパール政府軍(当時)とマオイスト(共産党毛沢東派)との間で繰り広げられた内戦は、多くの死者・行方不明者を生みました。内戦が終結して6年たった今でも、1300人以上の行方がわからないままとなっており、戦争の傷跡は今も深くネパールに残っています。(アムネスティ国際ニュース(2011/09/21)


ロシアン・カクテル
(32)「シャ−マンの国」ロシアとプーチン<下>  タチヤーナ・スニトコ
120   プーチン首相が熱心であるもののもう一つの説明としてオカルトがあります。「プーチンはシャーマンになりたい」という記事には、彼がオカルト現象を操つると言います。ロシアの地方のトーテム動物に首輪をつけるというプーチンの“趣味”の儀式にそれは現れています。オカルト現象を行うという人たちはプーチンがそのPR活動に誰かが良い魔術師に指導されていると言います。(http://nr2.com.ua/policy/281689.html 30.04.2010)。(2011/09/19)


国際
生麦事件 あれから約150年、日本人は変わったのか? 文:平田伊都子 写真:川名生十
120  今から約150年前の今日、9月14日に武蔵国生麦(現.横浜市生麦)で、大名行列に突っ込んだ騎馬のイギリス人4人がお供の侍たちに切られた。 「そのうちの一人、リチャードソンは奈良原喜左衛門からわき腹と左肩をやられ、さらに久木村治休から右手を切り落とされ、傷口から内臓を撒き散らしながら500Mほど走らせたところで落馬した。野良犬がすかさず彼の胃袋をくわえて逃げ、カラスが彼の腸をぶらぶらさせながら飛び去った。留めを刺したのは海江田信義だった」と、講談師はおもしろおかしく事件を語る。 (2011/09/14)


中南米
≪twitterから≫ブラジル:農地をめぐり殺される小農民が増えている  印鑰 智哉
  9月5日は世界アマゾンの日だった。アマゾン周辺諸国の代表が9月1日にブラジリアに集まり、Rio+20への対応を協議。ブラジル領域でのアマゾン森林破壊は今年に入って急に増加している。(2011/09/08)


中東
いつまで粘れるカダフィ大佐 カダフィ最後の頼みはイスラエル? 文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:川名生十 カメラマン
120 「2011年9月3日までにカダフィ軍は投降せよ」と、カダフィ軍に最後通牒を突きつけた国民評議会(王制復古派)は数日後「止めた!一週間、投降期限を延ばす」と、訂正した。 (2011/09/06)


コラム
地デジ難民  テレビの思い出   村上良太
  テレビを懐かしく思い出す。面白かった番組は無数にある。でも1本だけ選ぶとしたら、昭和52年12月に放送された「世界オープンタッグ選手権」だ。東京・蔵前国技館で行われたドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク 対 ブッチャー&シークのプロレスのタッグマッチである。(2011/09/04)


核・原子力
【たんぽぽ舎発】東京電力による業務上過失死傷罪を告発する・   その2、事故の原因は東京電力による安全費用の節約  槌田 敦  
◆ 地震と原発事故情報 その160 ◆ ★1、9.1関東大震災に思うー朝鮮人暴動のデマに政府が関与していた 政府の「やらせ」「情報の隠蔽・操作」は昔からあった。 糸色のぞむ (2011/09/03)


アフリカ
ウガンダの「平和を作るラジオ放送局」
  スペインの新聞「エル・パイス(El Pais)」によると、ウガンダ北部で小さなラジオ放送局が立ち上がり、リスナーとともに平和のための放送を続けている。この放送局の名前は「ピースメーカー」である。文字通り、住民たちが戦いを避けて平和に暮らすための放送局なのである。(2011/09/03)


みる・よむ・きく
フアン・ルルフォ著 「ペドロ・パラモ」
1980年にスペイン語圏の作家と批評家100人あまりにアンケートが行われた。「ラテンアメリカ文学の最良の作品は何か?」という問いに、トップの座を分かち合ったのがメキシコの作家、フアン・ルルフォ(Juan Rulfo, 1918-1986)の「ペドロ・パラモ」とガルシア・マルケスの「百年の孤独」だった。「百年の孤独」についてはあまりにも有名で誰でも知っているだろうが、「ペドロ・パラモ」はどうか?(村上良太)(2011/08/31)


中東
「リビア、反体制勢力は分裂」、「戦いはこれで終わるだろうか?」とコックバーン記者
 リビアでは反体制派軍が首都トリポリ入りし、英テレビのインタビューなどで、複数の市民や反体制派軍関係者らが、「これで自由になった」「カダフィ大佐の40数年の支配が終わった」と喜びの声を上げている。しかし、喜ぶのはまだ早いかもしれない。英インディペンデント紙の中東専門記者パトリック・コックバーンが、「幸福感漂うが、抵抗軍側は分裂している」と題する記事(22日付)の中で警告を発している。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/23)


乱鬼龍の武器としての川柳
暑すぎる国に寒々しい政治
秋雨前線来る。酷暑の次は土砂降りか…。いずれにしても外で働く貧民にはこたえる。(2011/08/21)


ロンドンの暴動 −1980年代に起きたこと
 6日頃から始まったロンドン各地の暴動について、一体、どんな人が「暴徒」になっているのかを考える前に、過去に起きたことを見てみようと思った。というのも、テレビに出てくるコメンテーターなどが「80年代の時と比較してー」とよく言っているのだ。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/10)


ロンドン暴動 9日朝の状況
 ロンドンの暴動が英国の各地にも飛び火し、国内外からの関心が高まっている。状況は刻々と変わるが、9日午前11時頃(日本時間午後7時)の概況は以下(主として情報はBBCから)。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/09)


反戦・平和
日本の制空権は米軍に 八王子大空襲と419列車銃撃空襲  文:平田伊都子 写真:川名生十
120 「空襲がきたら布団を被って逃げるんだよ」というのが、高橋いそさんの口癖だった。 「布団が私たち親子の命の恩人なんだ」とこんな切り出しで、いそさんは1945年八王子大空襲の話をよく聞かせてくれた。 (2011/08/08)


中東
2011年の聖断食月.北アフリカ夏の陣  文:平田伊都子 写真:川名生十
120 「81人が乗ったモロッコ軍用機、墜落」のニュースが、2011年7月26日に飛び込んできた。 「テロか?西サハラ紛争再燃か?」そんな懸念が筆者の頭を過ぎった。 BBC.ロイター、AP、AFP、など欧米メディアが<アラブの春―続編>と騒ぎだした。 (2011/08/01)


アフリカ
【AIニュース】ソマリア:戦争犯罪に直面する子どもたち
  戦争犯罪は、ソマリアの子どもたちにも影響を及ぼしている。イスラム主義武装グループは、15歳以下の子ども兵士を組織的に徴用している。アムネスティ・インターナショナルは7月20日に発表した報告書の中で、このように述べた。(2011/07/23)


みる・よむ・きく
伊藤千尋著「反米大陸」から もうひとつの9・11 チリ・クーデター
  中南米で9・11と聞くと1973年9月11日のことだと考える人も多いという。この日、チリの大統領官邸がピノチェット将軍の率いるクーデター軍に攻撃され、以後、1990年まで軍事独裁時代が続くことになったからだ。伊藤千尋著「反米大陸」(集英社新書)によれば、左派人民連合のアジェンデ大統領は官邸からラジオ放送で「アジェンデは降伏しない。チリは降伏しない」と宣言し、大統領警護隊とともに機関銃を手に戦った。(2011/07/22)


中南米
アジェンデ大統領の遺体を掘り起こす 
120   スペインの新聞エル・パイス(El Pais)紙によれば1973年9月11日にチリで起きたピノチェット将軍のクーデターで、モネダ宮で処刑されたとも考えられていたサルバドール・アジェンデ大統領だが実は自殺していたことが新たに行われた遺体の調査でわかった。(2011/07/20)


米国
米「依存症」研究の最前線 
アメリカでは近年、通常の麻薬依存よりも、精神科の治療で使われた薬物に対する依存や痛み止めで処方された薬への依存がクローズアップされている。米紙によれば治療で使われたドラッグの中毒で病院に運ばれた人が過去10年で5倍に、使用過多による死亡は4倍に上昇している。そのため、ある科学者を中心とする依存症の研究に10億ドルを超える緊急の国家予算がついた。(2011/06/25)


中南米
グアテマラ:開発事業に脅かされるポロチック川流域のケクチ民族  相次ぐリーダー暗殺  青西靖夫
  グアテマラ・ポロチック川流域では先住民が様々な開発事業に脅かされ、農民組織リーダーの暗殺やコミュニティの強制排除が相次いでいます。 地域コミュニティによるの抵抗運動を支援している「民衆の抵抗」のサイトにはポロチック川流域で進められつつある鉱業開発、水力発電、オイルパーム、サトウキビ農園など農民や先住民族への脅威となっている開発事業が示す地図が掲載されています。いかに農民や先住民族が追い込まれているかがはっきりとわかります。(2011/06/23)


核・原子力
原発再稼働の経済分析への批判---日本エネルギー経済研究所の原発再稼働提言を批判する  小倉利丸
  原発再稼働の圧力が電力会社や財界、政権の内部からも強まっている。福島原発の事故を例外として「ないこと」にし、電力需給と資本の利益のみを物差しとして、日本経済の活性化を最優先にすべきだという発想が頭をもたげている。経済とは人々の生存をきちんと保障することに最大の責任を負う社会システムであるべきだと私は考えているが、財界も政府も、「景気悪化させ経済を破綻させるような原発停止=電力供給不足とエネルギーコスト上昇を容認する気か」という恫喝によって、ある種の踏み絵を迫っている。(2011/06/21)


戦争を知らない世代へ
英反戦運動家ブライアン・ホーさん、亡くなる
120  英議会の建物前にある、「パーラメント広場」で、2001年から反戦ストを行ってきたブライアン・ホー(Brian Haw)さんが、肺ガンで亡くなった。家族が19日、明らかにした。(ロンドン=小林恭子)(2011/06/20)

中南米
ブラジルで、 雇われた殺し屋が農村集落を脅している
【AIニュース】アムネスティ・インターナショナルはブラジル当局に対し、同国北部の農村を脅かしている殺し屋による暴力と威嚇行為を調査するよう呼びかけた。(アムネスティ国際ニュース)(2011/06/19)


乱鬼龍の武器としての川柳
六月は勝負の時ぞハナショウブ
いま、命の根源をかけたたたかいがはじまる。それにしても永田町にはうんざり・・・(2011/06/14)


戦争を知らない世代へ
「冬の兵士」とウィキリークスがあらわにする戦争の姿
120  ロンドンに住む知人から、「冬の兵士」(岩波書店)という本を頂いた。知人は本の校閲に関わっていた女性である。副題に「イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実」とある。(ロンドン=小林恭子)(2011/06/04)


検証・メディア
英調査報道センター所長に聞く −ジャーナリズムが国家機密と格闘するとき(上)
120  国家機密に相当するリーク情報をメディアが入手したとき、これをいかに扱うべきだろうか。国家機密とメディアの関係について、ロンドン市立大学に拠点を置く非営利組織「調査報道センター」(CIJ)の所長で同大教授ギャビン・マクフェイデン氏に見解を聞いた。〔ロンドン=小林恭子)(朝日新聞「Journalism」4月号掲載分に補足したものです。http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=12525)(2011/05/14)


人権/反差別/司法
 死刑制度とビンラディン容疑者殺害  根本行雄
 東日本大震災の余震と原発の被害に怯えているうちにも、最高裁では死刑の確定が続いている。そして、オバマ米大統領は5月1日夜(日本時間2日午後)、テレビで緊急演説し、01年9月の米同時多発テロ事件の首謀者として手配していた国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者(54)を殺害し、遺体を収容したと発表した。これは裁判もしないで死刑を執行したということであり、明らかな殺人行為である(2011/05/09)


アジア
長谷川まり子氏が講演を開催〜インドから児童買春防止に取り組む団体を招聘〜
120   「がん患者のセックス」「少女売買」などの著者でジャーナリストの長谷川まり子さんが講演会を行う。長谷川さんは南アジアの児童買春防止活動を行うNPO団体ラリグリス・ジャパンを運営している。今回の講演ではインドから地元で児童買春防止に取り組んでいるレスキュー・ファンデーションを日本に呼ぶ。5月14日(土)横浜講演 11:00〜。5月15日(日)東京講演 13:30〜 講演会は無料。(2011/04/24)


人権/反差別/司法
2010年の死刑判決と死刑執行〜死刑廃止への潮流が強まる
【AIニュース】アムネスティは、3月下旬に、世界の死刑の状況をまとめた報告書、「2010年の死刑判決と死刑執行」を発表しました。アムネスティの調査では、2010年に、世界で少なくとも23カ国で死刑が執行されたとみられます。1990年代半ばには、死刑執行国は毎年平均40カ国ほどでした。(アムネスティ国際ニュース)(2011/04/15)


米国
米軍のイラク撤退が延期される可能性も 〜「その場合は・・・」サドル師が警告〜
  オバマ大統領はチェンジをチェンジするのか。米軍のイラク撤退期限はあと9ヶ月、2011年末だった。ところが、今週ロバート・ゲイツ国防長官がイラク政府の要請があれば延長すると言い出した。現在、イラク駐留の米軍は約4万7000人。果たしてこの先どうなるのか?アラブで起きている波との関係は?(2011/04/09)


検証・メディア
世界各地への騒乱拡大を危惧 アメリカ独善主義に反発が強まる 池田龍夫
 「9・11同時多発テロ」から10年、世界各地で騒乱が多発し、混迷の嵐が全世界に吹き荒れている。瞬時に情報が飛び交うインターネット社会の影響もあって、安閑としていられない時代になってきた。年初チュニジアから始まった独裁政権打倒の騒乱は、エジプト、リビアなどの北アフリカ諸国から中東各国を揺さぶる様相を深めている。ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ大陸、オセアニア、南アフリカ地域もそれぞれ牴个世有瓩鯤えており、菅直人政権を取り巻く環境も厳しい時代状況。まさに「内憂外患」――与野党の主導権争いに終始している日本政治の劣化が、極めて憂慮される昨今である。(2011/04/01)


イスラエル/パレスチナ
【AIニュース】エルサレムでの爆破は非難すべきだが、イスラエルは住宅地域への迫撃砲弾発射をやめよ
  アムネスティ・インターナショナルは3月24日に声明を発表、23日にエレサレムで起きたバス爆破事件に関連して、イスラエルの民間人を標的としたバス爆破を飛散すると同時に、その背景にあるイスラエルによるガザ試合への迫撃砲による攻撃市内の住宅地への攻撃を強く非難した。(日刊ベリタ編集部)(2011/03/28)


やさしい仏教経済学
(37)平和思想の先覚者、安藤昌益に学ぶ 安原和雄
  安藤昌益は若い頃、禅寺で修行した経験があるとも伝えられるが、その昌益が罵倒に近い表現で、釈迦や仏教を批判している。にもかかわらず昌益の思想と仏教経済学との接点は少なくないと考える。それはエコロジー、男女対等論、反金銭観、非武装平和論 ― などで、いずれも21世紀に継承発展させるに値する昌益思想である。なかでも江戸時代に非武装平和論を唱えて、平和思想の先覚者としての地位を築いた昌益に着目したい。(2011/03/26)


イスラエル/パレスチナ
イスラエルでバス爆破事件  広がる反パレスチナ感情  松澤 聡 
120   イスラエル時間23日午後3時頃、エルサレムのバスターミナル近くの道路脇に仕掛けられた爆弾の爆発により、公共バスに乗っていたイギリス人観光客の女性が死亡するなど38人の死傷者を出す事件が起きた。(2011/03/26)


東日本大震災
チェルノブイリ汚染除去処理従事者から日本へのメッセージ:「できるだけ早く逃げなさい  米国AOLニュースが報じる
  日本の福島原発事故について、米国のAOLニュースがチェルノブイリ事故汚染除去に従事した女性に電話インタビューした。チェルノブイリの汚染除去作業に長期に渡り直接従事したメンバー中の生存者の一人、ナタリア・マンズロヴァ(Natalia Manzurova)。彼女は1986年4月当事35歳、ロシアのオジョルスク(Ozersk)の原発技師だった。マンズロヴァはウクライナ北部の、焼けて大破した発電所に他の13人の科学者とともに派遣された。大気中に膨大な量の放射線を撒き散らし10万人の避難を余儀なくさせた史上最悪の核災害のわずか4日後のことだった。マンズロヴァとその同僚たちはいまだ「死のゾーン」と呼ばれる地域のすべての汚染物質の除去と埋蔵の任を負った約80万人の「汚染除去作業者」つまり「リクビダートル」のメンバーだった。(大倉純子)(2011/03/26)


東日本大震災
このままでは牛を殺さなければならなくなる  福島、苦悶する畜産農家
  農業記者として心配していたことが起きた。福島第一原発に近い福島県田村市で卵の注文が途絶え、養鶏場を閉鎖、ニワトリは放置されるという事態が起こった。農業県福島は畜産も盛んで、特に今回被害を受けた浜通り、中通りは県の畜産の中心地でもある。水道水が放射能に汚染され、栃木への集団避難が行われた飯館村は有数の酪農地帯でもあり、肉用牛も多い。「このままでは牛を殺さなければならなくなる」と福島県の畜産農家は苦しんでいる。(大野和興)(2011/03/23)


中東
リビアから出してくれ! リビアに出稼ぎのアフリカ黒人  平田伊都子
120   「殺される!」と、リビアで働くアフリカ黒人労働者の声にならない悲鳴を、アフロル.ニュースが伝えた。 チュニジアとエジプトを真似てリビア第二の都市ベンガジで、カダフィ反政府勢力が蜂起した直後のことである。 「反政府軍は俺たち黒人を見つけるとリンチにかけ殺す。俺たちをリビアから連れ出してほしい」と、ナイジェリアから来た労働者は訴えている。(2011/03/19)


検証・メディア
地震発生で、日本を励ます英フィナンシャル・タイムズ
 英国のメディアは日本の地震と津波発生をどう報じたのか?全体のトーンとフィナンシャル・タイムズの論考を紹介する。(ロンドン=小林恭子)(2011/03/13)


コラム
ダッハウ強制収用所の1枚の絵     村上良太
  今から15年近く前になるが、ドイツのミュンヘン近郊にあるダッハウ強制収用所跡の施設を訪ねたとき、展示室の中の1枚の絵に強い印象を受けた。その絵は谷底に潜む巨大な白い棺桶の中に、ハーケンクロイツ旗を掲げた蟻のようなナチの大軍が丘を上りつめたのち、怒涛のようになだれ落ちていく絵だった。絵は鳥瞰図で描かれていた。(2011/03/10)


文化
【演歌シリーズ】(13) 吉岡治 歌手再生の手練 供重圓呂襪漾石川さゆりの甦り―  佐藤禀一  
  元ヤクルト、楽天の野球監督・野村克也。チーム強化策は、優秀選手を補給するのではなく、与えられた人材の隠れた才能を発掘し、新たな力を工夫させて再生する、そして、考える野球を選手全員に徹底させることにある。そのための言葉を重視した(2011/03/09)


アジア
開発と核廃棄物処理場建設に揺れる台湾東部のアルイ古道を歩く(中)  開発反対で都市と農村の青年がつながる  安藤丈将
120   この「樂園」が現在、消滅の危機にある。台湾政府は近年、台湾東部の開発を進めていて、その一環としてアルイ古道の近辺にまで「台26線」と呼ばれる公道が延びることになっている。すでに建設は進んでおり、もしこの公道が完成すれば、台北からの車でのアクセスが楽になるが、その一方でアルイ古道は消え去ってしまう。自然海岸林の環境上の価値や先住民の自然と土地に対する権利の観点から、現地ではアルイ古道を守ろうとする運動が立ち上がっている。地元だけでなく、台東、さらには台北など都市の人びとも、古道の行く末に関心を寄せている。(2011/03/08)

アフリカ
スーダン北部で反政府デモが続く  人権団体が治安部隊の性的暴力や拷問を非難
  スーダンの首都ハルツームでは、このところ、性的暴力や拷問、拘留の危険を覚悟の反政府デモが続いている。アムネスティ・インターナショナルのスーダン担当者は「デモの最中やデモが終わった後に性的暴力を受けた女性が5人いるのを確かめている」と語った。拘留中に拷問を受ける、傷の手当てを拒否されるといったケースもあるという。国連発の国際ニュースIRINが伝えてる。(清水洋子訳)(2011/03/07)


アジア
ポルポト政権崩壊直後の光景 〜カメラマン石垣巳佐夫氏のカンボジア体験〜
120   日本電波ニュース社社長の石垣巳佐夫さん(69)は機材室で16ミリフィルムを整理していた。あたりにはインドシナの動乱を撮影したフィルムが山積みされている。石垣さんにとって生涯で忘れがたい光景は2つ。1970年の米軍に空爆されるラオスと、1979年のポル・ポト政権崩壊直後に見たカンボジアだ。(村上良太)(2011/03/05)


中東
【AIニュース】リビア:国連安保理とアフリカ連合はリビアの人びとを見捨てようとしている
  カダフィ大佐が「一軒一軒浄化していく」と国民を威嚇しているときに、国際社会はリビアの人びとを見捨てようとしていると、アムネスティ・インターナショナルは糾弾した。国連安保理の対応は、リビアで急激に悪化する暴力を止めるのに必要な域にまったく達していなかった。アムネスティは、即時の武器禁輸措置と資産の凍結などを含む、断固たる行動を安保理がとるよう求めた。(アムネスティ発表国際ニュース)(2011/02/25)


中東
アラブ革命ツアー  チュニジア、エジプト、そして、、  文:平田伊都子  写真:川名生十
120   カイロ時間2月11日の深夜、エジプトの民衆デモが約30年間続いたムバラク政権を倒した。 喜びに興奮するタハリール広場の群集を見て、黒人米国大統領誕生に沸く2008年シカゴの群集を連想した。筆者は何度もエジプトを取材したことがある。 バクシーシ(チップ)をしつこくねだり、隙あらばお金を誤魔化そうとするエジプト人には警戒心が先行して、どうしても友達になれなかった。 しかし、18日間も粘って、マフィアのように図太いあのムバラク大統領を引き摺り下ろしたエジプト庶民には、脱帽するのみだ。そして、革命の火の粉はあっという間に、他のアラブ諸国に飛び散っていった。(2011/02/20)


国際
アフガニスタンでは政府も反政府も少年兵を雇用  毎年何十人の少年が武力闘争で死亡
  2011年1月30日、国連の「児童と武力闘争に関する特別代表」ラディカ・カワラスワミとアフガニスタン外相は、軍隊に児童を雇用するのを非合法とする協定に署名した。「アフガニスタンの全ての軍隊は児童を武力闘争から守らなければならない。タリバン反乱軍は児童を兵士に雇用したり、自爆テロに利用してはならない。アフガニスタン政府は、政府支持の民兵に児童を雇ったり、性的に搾取するのを禁止しなければならない」と国連と人権擁護の諸機関は述べている。国連発の国際ニュースIRINによるカブール発の報告。(清水洋子訳)(2011/02/19)


中東
アムネスティ,デモに武力行使をしないようアルジェリア政府に求める
  首都アルジェでデモが禁じられたとの報告がされる中、アムネスティ・インターナショナルはアルジェリア政府に対し、12日に計画されている全国規模の反政府デモを弾圧しないよう求めた。アルジェリアでは19年間続く非常事態宣言の解除と、市民社会とメディアのさらなる自由を要求する「民主的改革」を求めるデモが、新たに結成された変革と民主主義のための連盟(Coordination for Change and Democracy)、野党傘下の組織、労働組合、人権団体らによって行われている。以下、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが発信した国際ニュースからお伝えする。(日刊ベリタ編集部)(2011/02/18)


アジア
【イサーンの村から】(15))続「食べられる生き物の話」 イサーン人はなんでも食べます、コブラもヤモリもサソリも  森本薫子
120   前回に続き、イサーンの生き物の話。昆虫よりも食べる機会は少ないものたち。イサーン人は蛇も食べる。なんとコブラも食べる。キングコブラは体全体に毒があるから食べられないけれど、コブラは頭だけ(?)に毒があるから、そこを切り落とせばいいらしい。みんな「美味しいよ〜」というけれど、これもめったに捕まらないだけに、希少価値からくる「美味しさ」なのだろう。(2011/02/06)

アジア
パキスタン:毎年、数百人もの女性が「(男の)名誉」のために死んでいる
  バハーワルプール県の南部、パンジャブ・シティーに近い村の両親の家で22歳のサイマ・ビビは感電死させられた。メディアが最近報告したこの国の最も痛ましい「名誉」殺人のひとつだ。彼女は結婚相手に選んだ男性と駆け落ちした。村の長老たちが集まり、感電死の裁きを決め、近親者はそれに従った。死体解剖の結果、死因は重度の火傷だった。彼女は自殺したのだと近親者は言った。国連が発信する国際ニュースIRINからお届けする。(清水洋子訳)(2011/02/05)


中南米
隠れた被害者 ─メキシコから夢を求めて─  アムネスティ、合衆国への移民の保護をメキシコ大統領に訴えるオンラインアクション
  アムネスティ・インターナショナルはメキシコのカルデロン大統領にメールを送り、メキシコ国内の移民の保護を充実させるよう要請するオンラインアクションを実施している。毎年何千人もの人々が中央アメリカからメキシコを経由してアメリカ合衆国へと渡る。彼らは、母国で蔓延する極度の貧困に後押しされ、確かな仕事や新たな生活を夢見て北へと旅立つのだ。しかし、そのの旅はあまりにも危険過ぎ、旅の途中で多くに人が事故や盗難、誘拐、レイプにあい、命を落とすカースも多い。そんな移民への保護を求めるメールにぜひ参加を、とアムネスティは訴えている。(日刊ベリタ編集部)(2011/01/13)


検証・メディア
 「報道の自由」の戦士かテロリストかー?ウィキリークスをどう考えるか 
 告発サイト「ウィキリークス」(WikiLeaks)――。このところ、新聞、テレビ、ネットの言論空間でウィキリークスの話が出ない日はない。(ロンドン=小林恭子)(「メディア展望」1月号掲載分より転載。)(2011/01/03)


イラン核問題
イラン包囲網 〜5ヵ国の合同作戦が仏誌で報じられる〜
  ウィキリークスが紙面を大々的に飾ったのは11月30日だった。その直後に出た12月2日―8日号のル・ヌーベル・オプセルバトゥール誌(フランス)には「イランに対する秘密の戦争」と題された特集記事が出た。記事ではイスラエル、アメリカ、フランス、ドイツ、英国の情報機関が連携し、必死になってイランの核開発阻止を目指している話が紹介されている。(村上良太)(2010/12/13)


みる・よむ・きく
「パリ・ロンドン放浪記」(ジョージ・オーウェル)
120   「1984」や「動物農場」などの傑作を残した英国の作家・批評家・ジャーナリスト、ジョージ・オーウェル(1903-1950)のデビュー作はパリとロンドンでの貧乏生活を描いた「パリ・ロンドン放浪記」である。これは窮乏生活を描いた傑作である。25歳のオーウェルは貧乏生活を断ち切ろうと本気で思えば断ち切ることもできただろう。しかし、偶然、パリで陥った経済的な窮地をネタにルポを書いて一旗挙げてやろう、という自負もあったのではなかろうか。(村上良太)(2010/11/25)


アフリカ
ライラの証言  西サハラ.モロッコ占領地で大虐殺  文:平田伊都子 写真構成:川名生十
120   2010年11月8日、日刊ベリタは「モロッコ軍が抗議市民キャンプを総攻撃か!?」というSOSを発信した。 が、SOSは誰からもキャッチされなかった。 同じ日の夕方(日本時間)にモロッコ軍は西サハラ住民の抗議キャンプに突撃したのだった。(2010/11/22)


文化
フランスからの手紙19 フランスのウーマンリブ創設40周年〜70年以後のフランス女性の地位について〜La situation des femmes en France depuis 1970 パスカル・バレジカ
120   1970年8月26日、10人ほどの女性解放運動(MLF)の闘士達はパリのエトワール凱旋門の下で無名戦士の妻に花束を捧げた。これがMLFの最初の公式の活動だった。その横断幕には「無名戦士よりも無名なのはその妻だ」と書かれていた。また「人類の二人に1人は女性である」とのスローガンもあった。後者は世の常識とはいうわけではかった。というのも、フランスで女性に選挙権が与えられたのは1944年のことであり、欧州では最も遅い国に入るからだ。(2010/11/03)


フランスのロマ(ジプシー) 10月15日、サルコジ仏大統領にEUの審判が下る  文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:川名生十
120  2010年10月15日、仏大統領サルコジに対して、彼自ら先導する<不法滞在ロマ追放>に、EUの審判が下る。ロマとはジプシーのことを言う。ジプシーがいない日本では、フラメンコ、<カルメン>や<ノートルダム.ド.パリ>のヒロインたち、ジプシージャズのジャンゴやジプシーキングスのリズムを通し、ジプシーに対してロマンチックでノスタルジックなイメージを抱いている(2010/10/15)


農と食
けものに追われる山間地農業
120   Nさんが埼玉県秩父郡の山間地の集落に居を構え、農業を始めて10年になる。職場を定年をあと何年か残して移り住んだ。家族はいない。次の人生のおくり先として秩父を決める前,Nさんは各地をめぐり歩いた。この地を訪れたとき親切に対応してくれる農業委員さんに出会い、土地と家を借りることができた。ニワトリを飼い,野菜を作って,それを町場の消費者に届けたり、農協の直売所に出したりして,年金プラスアルファのくらしを送ってきている。 (2010/10/13)


やさしい仏教経済学
(17)いのちの尊重と非暴力(=平和) 安原和雄
  今回から私(安原)が構想する仏教経済学の八つのキーワード ― いのちの尊重、非暴力(=平和)、知足、共生、簡素、利他、多様性、持続性 ― を紹介したい。まず「いのちの尊重」、「非暴力(=平和)」を取り上げる。「いのちの尊重」とはなにを含意しているのか。仏教でのいのちとは人間に限らず、地球上の生きとし生けるものすべてのいのちを指している。人間も動植物も平等であり、人間のいのちだけが尊重に値するわけではない。これが仏教思想の生命中心主義であり、いのちの平等観である。(2010/10/09)


文化
フランスからの手紙17  フランスとロマ  〜ロマの強制送還を考える〜  La France et les Roms   パスカル・バレジカ
120   8月27日の報告によると、ジュネーブに本部を持つCERD(人種差別撤廃委員会)はロマに対するフランスの政策を非難した。9月末には、ブリュッセルの欧州委員会が、フランスは欧州連合内における自由な人の移動を尊重していない、とフランス政府を強く非難した。さらにローマ教皇やキューバのカストロ元議長もフランスをとがめた。サルコジ大統領のフランスはレイシストになったのか?そもそもロマとは何なのか?(2010/10/03)


中南米
グアテマラ:石油開発に揺れるラグーナ・デル・ティグレ保護区で農民リーダ ーが暗殺される 
  グアテマラの先住民族・農民組織であるCONICは、ペテン県の北部に位置するラグーナ・デル・ティグレで、同県の農民組織リーダーであったリカルド・エストラーダ氏が暗殺されたことを告発した。9月12日、ラグーナ・デル・ティグレのサンタ・アメリア村において、複数の武装した男たちがエストラーダ氏に向けて発砲したとのことである。(青西靖夫)(2010/09/17)


マニラ空港で出迎え強盗が多発 邦人観光客も被害、警察と銃撃戦も
 【マニラ新聞特約14日】マニラ空港に到着した観光客らを標的にした出迎え強盗事件が最近多発、日本人男性が巻き込まれたケースも報告されている。国家警察は13日、一連の強盗事件に関与しているとみられる武装グループを突き止め、銃撃戦の末、男性4人を逮捕したと発表した。事態の深刻化を受け在比日本大使館も日本人観光客に対し、空港到着時の行動に気をつけるよう注意喚起している。(2010/09/14)


イスラエル/パレスチナ
パレスチナ和平交渉 オバマ大統領、ホワイトハウスをチェンジしてくれ!  文:平田伊都子 写真:川名生十
120   2010年9月2日、ホワイトハウスは映画のワンカットもどきの写真を、全世界に配信した。左からエジプト大統領ムバラク、イスラエル首相ネタニヤフ、アメリカ大統領オバマ、パレスチナ議長アッバス、ヨルダン国王アブドッラーと、赤絨毯の廊下を来る五人の男たちを、やや俯瞰で見事に捉えている(2010/09/13)


イスラエル/パレスチナ
【パレスチナの村から】(4)「パレスチナ人はわざわいだ、子どもを殺すことも許されるとラビは説教する」  大野和興
120   9月2日からオバマ米大統領の仲介で始まったパレスチナとイスラエルの和平交渉のカギを握るのはパレスチナ自治区に入り込んでいるユダヤ人入植者問題だ。先月31日にはパレスチナ武装抵抗組織ハマスが入植者を銃撃する事件が発生したが、その背後にはパレスチナ農民が入植者に襲撃され、農園を破壊され、ときには生命を奪われるという日常がある。先日本紙でオリーブの村がユダヤ人入植者に襲われ、オリーブ園が焼かれ、子どもが撃たれて入院したという現地NGOからの報告を掲載したが、その村でこれまでどのようなことが起きていたのか、現地取材をもとに、報告する。(2010/09/05)

中東
米軍イラク撤退開始 アメリカ大統領のイラク戦争責任  文;平田伊都子 写真;川名生十
120   「大統領執務室に入ってすぐ、私は、責任あるイラク戦争終結に向けて行動を起こそうと決断した」と、2010年8月18日、オバマのメールは米軍最高司令官指令で始まった。(2010/08/25)


社会
本当に地域社会や家族の壊れが原因なのか 子殺しは「三丁目の夕日」時代がもっと多かった
120   子殺し・虐待、高齢者消滅とこの社会の病理を証明するような事件が相次いでいる。そしてメディアやテレビ・コメンテーターは、その原因は地域社会や家族による支え合いの崩壊にある、と語り、それが世の中の常識となっている。果たして本当なのか。実は統計によると、戦後だけをみても、地域社会の人間関係がきわめて濃密で、核家族が出現する以前で三世帯が当たり前だった1950年代,いわゆる「三丁目の夕日」の時代が最も子殺し・幼児殺人が多かった。私たちは、安易に結論を導くのではなく、より包括的・多面的に現代社会を見る必要があるようだ。(日刊ベリタ編集部)(2010/08/21)


「いつの間にか母国語でものを考えられなくなっていた」  金さん(80)が語る韓国併合100年
  韓国併合100年の今年、各地で日本のアジア侵略と植民地主義を考える集まりがもたれている。新潟県では8月7日、新潟市と長岡市で韓国の農民、金聖淳さん(キム・ソンスン)を招いて、日本による併合は暮らしの現場でどのように人びとを追い詰めたのかを聞き、話し合う集いがもたれた。今年80歳、今も元気に有機農業でブドウを作る金さんは、「いつの間にか母国語でものを考えられなくなったいた」と話した。「『韓国併合』100年、日本と朝鮮半島の過去・現在・未来を新潟で考える集い」と銘打たれた集会を主催したのは新潟県平和センター・新潟百姓勝手連・新潟総合生協。(堀井修)(2010/08/16)


イスラエル/パレスチナ
イスラエル入植者がパレスチナの村を襲い、オリーブ園を焼き、発砲  子どもが負傷し入院
120   国際協力NGO、JVC(日本国際ボランティアセンター)のパレスチナ現地事務所から、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のブリン村がイスラエル入植者に襲撃された、という知らせが入った。今年2月に訪ねた村である。オリーブ園が村を囲む、一見穏やかな農村風景が広がる村だが、そこはイスラエルの占領と対峙する最前線の村であった。むらを囲む小高い丘の上には、外から入りこんだイスラエル人の入植地が何か所もあり、そこから徒党を組んでやってくる入植者に日常的に襲われているということだった。入植者は銃で武装、家に火をつけ、オリーブ園を焼き払う。殺された村人もいる。耐えかねた村人が出ていくと、そこに入植者が入り込み、「領土」を拡大する。そんな村の最近の動きを現地NGOの報告から紹介する。7月26日、70人を超える武装したイスラエル入植者が村を襲い、オリーブ園を焼いた。発砲した入植者の弾に当たり、子どもが1人、重傷を負って病院に運び込まれたという情報もある。(まとめ:大野和興、翻訳:近藤康男)(2010/08/08)

農と食
なぜ動物皆殺し政策を続けるのか   天笠啓祐
  7月27日、山田正彦農水大臣は、口蹄疫の問題について述べた際、「家畜伝染病予防法」の改正にふれた。当日の記者会見の速記録によると、宮崎県との間で意見の相違があり対策に影響が出たため「国の危機管理体制を強化する」方向で改正を考えている、という発言内容だった。さらに国の権限を強化して、家畜の皆処分を迅速に進めたい、とも述べていた。これに対して新聞記者から反論はなかった。(2010/08/07)


アジア
フィリピン政治の行方  民主主義と富の再配分がカギ  堀 芳枝
  マニラ新聞によると、フィリピンのアキノ大統領は26日、首都圏ケソン市の下院議事堂で、就任後初の施政方針演説を行い、アロヨ前政権下における不当な予算支出を「これは犯罪ではないのか」と指弾した。いつもながらの大騒ぎの大統領選を経てフィリピン新政権が動き出したのだが、権力の所在やあり方を含めフィリピン政治の動きは外からは見えにくく、また経済も海外送金経済が構造化されたまま長年の停滞を脱しきれないでいる。そんなフィリピンの政治と民主主義の状況をフィリピン研究者の堀芳枝さん(恵泉女学園大学)に解説していただいた。(日刊ベリタ編集部)(2010/08/02)

やさしい仏教経済学
(8)シューマッハーの脱「経済成長」論 安原和雄
 昨今、「経済」といえば、「成長」が合い言葉になっているような印象がある。「経済成長のために増税を」という珍説まで登場する始末である。経済成長こそが大目標で、そのためにはあらゆる手段が正当化されるかのような雰囲気である。しかし正直なところ、経済成長はそれほど立派な代物(しろもの)だろうか。 (2010/07/24)


人権/反差別/司法
拷問の犠牲者を支援する国際デー−6月26日、マイケル.ジャクソン命日− 文:平田伊都子 写真:川名生十
120   「6月26日は拷問の犠牲者を支援する国際デー」と言っても、誰も知らない。しかし、日本時間6月26日7時26分、マイケル.ジャクソンの心臓が止まったと言えば、誰もがこの日を記憶している。一年前のこの日、筆者も終日You Tubeのマイケル.アルバムに釘付けになっていた。そのマイケルが生前、次のように語っている。「稽古中、父はいつも椅子にベルトを持ちながら坐っていて、間違えると叩かれた、、アイロンコードとか周りに在る物の全てを使って、時にはありったけの力で壁に叩きつけた、、ぼくは足が速かったから逃げられたけど、捕まえられた時は、本当にひどい目にあった、、」(ウィキペディア)。この虐待はまさに<拷問その他、虐待などを禁止する>とした国連決議に違反する。天国のマイケルは知ってるのかな?(2010/06/26)


中東
サダム・フセイン弁護団の思い出  村上良太
  サダム・フセインがまだ生きていた頃・・・・こう書くと、今ではもうずっと昔のことのように思われますが、あるきっかけでサダム・フセインを弁護する国際弁護団の取材をすることになりました。イラク戦争の翌年、2005年の夏のことで場所はヨルダンの首都アンマンです。(2010/06/25)


北アイルランドは今
「血の日曜日事件」の報告書は発表されたが −「忘れられたアパルトヘイト」を生きる住民たち
 英領北アイルランドで1972年に起きた「血の日曜日事件」の真相を調査していたサビル独立調査委員会が、15日、「英軍がデモに参加していたカトリック系市民を不当に殺害した」とする報告書を発表した。犠牲者が「武装していた」とする前回の報告書とは反対の結論で、遺族にとって見れば、長年の疑惑が晴れたことになる。しかし、これで「一件落着」と見る人は多くはないようだ。英統治の存続を望むプロテスタント系とアイルランドへの併合を求めるカトリック系の住民同士の心のありように焦点をあてた記事を転載したい。(季刊誌「Ripresa」(リプレーザ)誌2号、2007年掲載記事。)(ロンドン=小林恭子)(2010/06/18)


沖縄/日米安保
沖縄の基地問題をアメリカに学ぶ 2 〜 トーマス・ペインという生き方 〜  村上良太
  「地球上にアメリカほど幸福の可能性を秘めた国はない。アメリカの位置は、紛争の絶えない世界から完全に隔離されている。アメリカがそれらの国と関係を持つのは、ただ貿易だけだ。」(トーマス・ペイン著「アメリカの危機」)今、これを読むと、一体、どこのアメリカのことだ?と思うでしょう。(2010/06/15)

人権/反差別/司法
裁判員制度の2年目が始まった  根本行雄
  5月21日で、裁判員制度開始から1年となり、2年目に入ることになった。これからは、被告が否認する事件や、死刑が求刑される事件、共犯者の主張が食い違う事件など、審理が困難なケースが多数出てくることが予想される。裁判員制度の見直しと言うと、裁判員にばかり目が向けられているのが、現状だ。しかし、それ以上に、被疑者や被告人の基本的人権が適正に守られているかどうかの検証が必要不可欠だ。裁判員制度施行1年の結果を、さまざまな資料を引用しながら報告しておきたい。(2010/06/07)


ハンガリーで極右政党が台頭  金融危機を背景に第三位の政党に 
ハンガリーでは今春の国会議員選挙で極右政党Jobbik(ヨッビク)が全386議席中の47議席を獲得し、第三位に浮上した。党首はGabor Vona(32才)。元歴史教師でハンガリーの経済不振を背景に、グローバリズムに反対し、強固なナショナリズムを唱えている。さらにロマ(ジプシー)やユダヤ人を非難している。(日刊ベリタ編集部)(2010/06/04)


戦争を知らない世代へ
「同じ状況だったら、また投下しただろう」―エノラゲイで原爆投下した元航法士が英紙に語ったことの衝撃
120  ある戦争が終わった時、勝った側と負けた側とが認識を同じくすることはあるのだろうか?おそらく、戦闘の規模、衝撃、犠牲者の数などに関して、相当に評価が違うはずである。英紙「ガーディアン」の5月21日号に掲載された記事が私の目に留まった。黒字の見出しが「また爆弾を落とすだろうか?」とあり、その次に、「落とす(イエス)」という単語が青字で印刷されていた。「一体何故?」―思わず記事を読みだしていた。 (2010/05/22)

中国
四川大地震を描いたドキュメンタリー映画「私たちの子供」 ボーヴォワール賞受賞の艾暁明さんに制作の意図を聞く
  中国では人権派人士が次々と現れている。四川大地震では、犠牲になった子どもたちの実態調査に個人で乗り出した譚作人、それを支持する弁護士、浦志強やアーティストの艾未未が海外にも知られたが、彼らの活動をドキュメンタリー作品を制作した女性、艾暁明が、フランスのシモーヌ・ド・ボーヴォワール賞を受賞した。だが中国当局の姿勢は相変わらず。『亜洲週刊』の艾暁明へのインタビューからは、彼女の作品づくりへの情熱と、独自に記録映像を残している、犠牲になった児童の親たちの執念が感じられる。(納村公子)(2010/05/17)


やさしい仏教経済学
(4)古都鎌倉を訪ねて出会う釈尊の教え 安原和雄
  古都鎌倉で散策を楽しむのであれば、見どころは沢山あるが、おすすめは鎌倉大仏である。といっても大仏そのものではない。観光客の多くは大仏の前で笑顔をつくって記念写真を撮って去っていく。これでは何とももったいない話というほかない。実は大仏脇の庭園に一つの顕彰碑が建っている。観光客はこの碑に関心を示さないが、その前に立てば、仏教の開祖・釈尊の有名な教え(ことば)に出会うことができるだけではない。その碑の文言は日本の戦後史と今後の進路に大きな示唆を投げかけてもおり、その文言を凝視しながら、しばし考え込まないわけにはいかない。(2010/05/15)


社会
チャレンジ(挑戦)していく情熱 還暦女優・由美かおるの『青春』 安原和雄
  メディアの伝えるところによると、TBS系テレビドラマ「水戸黄門」で女忍者として活躍した女優の由美かおるが近くレギュラー役を引退する。今年11月に還暦(60歳)を迎えるというが、その彼女が引退記者会見で「生涯青春を突っ走っていきたい」とみずみずしい容姿を印象づけた。彼女にとって青春とは「チャレンジ(挑戦)していく情熱」だそうで、そういう生き方には大いにあやかりたい。希望を見出しにくいこの21世紀初頭にあって、青春、すなわちチャレンジ(挑戦)とはどういうイメージ、行動スタイルなのか、を考えてみたい。(2010/05/10)


外国人労働者
難民と共にネイルビジネスを起業 「自立支援と美のサービスを」と岩瀬香奈子さん
120   株式会社アルーシャの代表を務める岩瀬香奈子さんは、5月15日(土)から都内の事務所で、“難民”によるネイルケアサービスをスタートさせる。なかなか仕事が見つからず、厳しい生活を強いられている難民の方々にネイルケアの技術を身につけてもらい、安定した雇用に結びつけようという試みだ。いわゆる“社会起業家”である。そんな岩瀬さんに、難民と共に起ち上げるネイルビジネスについて、現状と展望をお聞きした。(和田秀子)(2010/05/08)


文化
無名のビルマ・ビデオジャーナリストたちの物語  『ビルマVJ−消された革命−』
120   2007年9月、世界の目はビルマにくぎ付けになった。軍事独裁政権に抗してまず僧侶が立ち上がった。やがて路上は10万人の人々で埋まった。情報統制がすみずみまで行き届き、外国人ジャーナリストの入国が厳しく制限されているにもかかわらず、その模様は映像となって世界中に発信された。逮捕・投獄の危険をかえりみず現場から情報を発信し続けた「ビルマ民主の声」のビデオジャーナリストたちの活動がその陰にあった。タイトルの「VJ」とは、ビデオジャーナリストの意味である。彼らが発信した映像の中には、ビルマ軍兵士に銃撃され殺されたAPF通信記者、長井健司さんの姿も映っていた。この映画は、彼らが命懸けで送ってきた断片的な映像を再構成したものである。(日刊ベリタ編集部)(2010/05/03)


市民活動
【催し物案内】「ポル・ポト裁判 生き残り証人の訴え 〜証人、チュム・サメイさんを取材して〜」
  約170万人から200万人を虐殺などで死に追いやったといわれるカンボジアの旧ポル・ポト政権に対する特別法廷が30年余りのときを経てようやく動きはじめました。(内山二郎)(2010/04/21)


文化
フランスからの手紙3 ’ユビュ的’な状況 〜西ロシアでの墜落事故に思う〜Une actualité ubuesque  パスカル・バレジカ
120 こう書くと人は僕の事を極悪非道だと思うかもしれない。しかし、4月10日、ロシア西部のスモレンスクで発生したポーランド大統領らを乗せた飛行機の墜落事故は壮大だった。すべてのアナーキストが夢見る出来事である。大統領、軍の首脳、政界幹部らを一気に片づける出来事というのは滅多にないからだ。ポーランド人アナーキスト達はお祭りをしたに違いない。僕の女友達は「フランスにはとてもこんなチャンスはないわね」と言ったものだ。(2010/04/18)


橋本勝21世紀風刺画日記
153回 あえて再び言う「核抑止力」を死語とせよ!!
120 核なき世界が21世紀の早い・時期に実現するかもしれない/そんな希望をいだかせてくれたのが/アメリカとロシアの両首脳が新核軍縮条約に署名というニュース/なにしろこの両国だけて世界の8割以上の核を保持しているのだから(2010/04/17)


みる・よむ・きく
仏教小説『暴風地帯』(中村敦夫著) 風力発電派と原発派の抗争の果てに 安原和雄
  サスペンス・ミステリーでありながら、その実、読み応えのある仏教小説として描かれている作品が登場した。中村敦夫著『暴風地帯』である。原子力発電廃棄物処分場の誘致派と、再生可能な自然エネルギーの一つ、風力発電の推進派との抗争が作品の筋立てとなっており、突如発生した猟奇殺人事件の謎に主役の僧侶が挑んでいく。少欲知足などの仏教説法も随所に織り込まれており、これまでの多くのサスペンスものとは異質の作品に仕上がっているだけではない。最新の葬式スタイルである自然葬にも触れているところは、葬式仏教で不評を買う仏教界そのものへの警鐘ともなっている。(2010/04/03)


政治
国民を欺き続けた自民歴代政権の罪は大きい 有識者委が暴いた「日米密約」 池田龍夫
  自民党政権が隠し続けてきた「日米間の密約」のベールが剥がされた。鳩山民主党政権発足直後、外務省に設置した「密約調査・有識者委員会」(座長、北岡伸一東大教授)は3月9日、岡田克也外相に調査報告書を提出した。検証対象は、(1)核搭載艦船の一時寄港・領海通過、(2)朝鮮半島有事の際の米軍による在日米軍基地の自由使用、(3)緊急事態の際の沖縄への核の再持ち込み、(4)沖縄返還時の原状回復補償費肩代わり――の「四密約」。今回の報告、「いわゆる『密約』問題に関する外務省調査報告書」が冒頭に掲げた「序論 密約とは何か」の記述を紹介したうえで、本論に進みたい。(2010/04/01)


中国
戸籍制度問題の本質を問う(上) 戸籍廃止は解決策にならず 秦暉(清華大学教授)
  両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)開催を目前にした3月2日、中国の13の新聞が異例の共同社説を掲載し、戸籍制度の廃止を論じた。だが、当局はインターネットでの掲載を封じ、執筆者の一人、経済観察ネットの副編集長、張宏氏はその職位を解かれ、処罰を受けたと伝えられる。中国の政府当局はなぜ戸籍制度への言論を抑えようとするのか。「亜洲週刊」に掲載された秦暉氏(清華大学教授)には、戸籍制度がただ身分上の問題でなく、土地開発の利害に直結していることを明らかにした。(納村公子)(2010/03/25)


人権/反差別/司法
国際人種差別撤廃の日  外国人不法滞在者を助ける黒人ゴスペル.シンガー   文:平田伊都子  写真:川名生十
120   「フィリピンで他人の女性名義で日本人男性との結婚届を出し、妻として不法入国したと福岡入国管理局は16日、市内に住む30、40、43才のフィリピン人ニューハーフ3人を入管難民法違反(不法入国)容疑で逮捕」(西日本新聞2010年3月16日付)。3人の美人妻たちは自治体にも結婚証明書を出し、興行ビザを取得しダンサーとしてパブで働いていた。逮捕された彼女たちの運命はどうなるのか?(2010/03/22)


アフリカ
我慢世界記録更新中  西サハラ難民キャンプからのメッセージ  文:平田伊都子 写真:川名生十
120   アフリカはアルジェリア砂漠の西サハラ難民キャンプから<おしんの国の人々へ>という宛書で、三通のメッセージが届いた。<おしん>とはNHK大河ドラマ主人公の<我慢女>を指す。 「今時、おしん?」といぶかる向きもあろうが、西サハラ難民キャンプでは、いまだに<おしん>人気がロングラン中である。(2010/02/27)


中南米
気候変動会議におけるベネズエラ、チャベス大統領の演説(下)  いつまで不正義と不平等を許すのか 
  会議も終わりの時間に近づき、たぶん皆さんは眠ってもいませんし、昼食もとっていないことでしょう。それにもかかわらず、この場所から意味もない文書が生まれることは納得できるものではありません。(翻訳:青西靖夫)(2010/02/26)

【TV制作者シリーズ【(9)アジアを舞台に農と食、そして人生を撮る原村政樹ディレクター  村上良太
120   原村政樹ディレクター(桜映画社)が新作ドキュメンタリー「里山っ子たち」三部作を完成しました。NHK・ETV特集「里山保育が子どもを変える」(2007年10月28日)で放送した後、再編集して映画にしたものです。映画は千葉県の「木更津社会館保育園」で行っている面白い育児法を描いています。(2010/02/23)


中東
ブッシュがブレアのプードル犬   ブッシュをイラク検証委員会に誘おう   文:平田伊都子 写真:川名生十
120 「イラク人に民主主義と自由を与えた」、「イラク戦争で世界はより安全になった」。 2010年1月29日、イギリスのイラク侵略を検証する、通称チルコット委員会の公開喚問席で、ブレア前英国首相は断言した。ちょっと待て!「民主主義と自由をイラク人に」?「世界はより安全に」??これらの言葉はブッシュ前米国大統領が散々反復した台詞じゃないか!??ブッシュもブレアもイラク侵略の共犯者なのだから、当然、言い訳の口裏を合わせていたのだろうけど、ブレアの方がずっと板についている。ふと、ロボコップを連想し、もしかするとイラク軍事侵略を言い出したのはブレアが先なのでは?と思った。(2010/02/15)


文化
石山永一郎編著「彼らは戦場に行った―ルポ 新・戦争と平和」
120  ブッシュの戦争で殺されたイラクの人々、15万人。この中には大勢の子どもたちがふくまれている。本書は、この15万人を殺した側の兵士たちの物語である。練達のジャーナリストが世界を歩き、事実の断片をていねいに集め、再構成した物語は、「加害の側の兵士」もまた、身体を損傷し、あるいは失い、心を破壊されている実態を浮き彫りにしている。共同通信が配信して反響を巻き起こしたルポルタージュを、一冊の本で読めるのは、とてもうれしい。2009年12月、共同通信社から刊行された。(大野和興)(2010/01/28)


市民組織「みどりの未来」が目指す変革 自然と共生、脱原発、持続可能な社会 安原和雄
  新聞やテレビは連日、民主党連立政権にかかわるニュースであふれているが、その陰で日本の「新しい国づくり」の姿を描きながら地道な活動を続けている市民組織の存在にも目を向けたい。それは日本版「緑の党」づくりを目指す市民組織「みどりの未来」で、政策目標として持続可能な社会への変革を柱に自然との共生、脱石油・脱原発、脱クルマ・公共交通充実、防衛省解体・平和省創設、小選挙区制の廃止 ― などを掲げている。国政レベルで発言力を高めているヨーロッパの「緑の党」に比べれば、「みどりの未来」はまだ地方自治体議員にとどまっているが、政策目標から見るかぎり、将来性は期待できる。(2010/01/14)


中東
イラク戦争犯罪  2010年、世界はブッシュを裁けるか?  文:平田伊都子 写真:川名生十
120   2009年12月31日、庶民がカウントダウンにうつつを抜かしていた隙に、アメリカ連邦裁判所のウルナビ判事はブラックウオーター傭兵5人の戦争犯罪訴追を取り下げた。ブラックウオーターとはイラク戦場で暴れまくった米民間軍事会社の名称で、2007年にゼー・サービスと改名している。 (2010/01/11)

イスラエル/パレスチナ
被占領パレスチナ地域:戦争犯罪調査の期限迫る  アムネスティが警告
  国際人権団体アネススティ・インターナショナルは、一年前のイスラエルのガザ侵略と虐殺で戦争犯罪を行った人びとに責任を取らせる作業が、国連が定めた2月2日に向け実際に進んでいるかどうかをイスラエルとハマス問う警告を発した。(日刊ベリタ編集部)(2010/01/09)


中東
21世紀の魔女裁判   「フセインさえ倒せばいい」ブレア元英国首相  文:平田伊都子 写真:川名生十 
120   2009年12月11日からイラクの首都バグダッドで、世界第三位埋蔵量を誇るイラク石油の入札が行われた。<日本石油資源開発>もマレーシアの石油企業合同体と共同で、サマワに近い油田の一つを落札させてもらったとか。しかし、今回の南部油田入札で一人勝ちしたのは、勿論、英国だ。英国は南部油田のためにイラクに侵攻しイラク南部に駐留したのだから、南部油田落札は当然、予定の行動に違いない。米英によるイラク戦争勝利品の山分けは、20世紀初頭の植民地分割に酷似して、世界制覇意識まる出しだ。「大量破壊兵器などないことが分かっていてもフセインは倒した」と、イラク戦争主犯格の一人、ブレア元英国首相は石油落札にタイミングを合わせて、うそぶいた。3年前の2006年12月30日、そのフセインは米英の予定どうりに首を絞められた。二大国が創作した<フセイン魔女裁判>の嘘を暴いて、イラク戦争の非合法性を考えてみる。(2009/12/30)

環境
COP15、アフリカからの訴え  市場主義の気候変動対策のツケはアフリカに 
  グローバリゼーションに対峙し、違う仕組みや経済を提案する国際的な運動を展開しているATTACのアフリカのネットワークが気候変動会議COP15に向けて11日に緊急声明を発表した。声明は、「地表の平均温度が2度上昇すると、私たちの大陸アフリカに直接、影響をもたらす。洪水による死者が127%増加し、6億人が水不足、5,500万人が飢餓状態になり、マラリア感染者が17%および下痢性疾患者が16%増加するとされている」と指摘。さらに農業も深刻な打撃を受けるとしている。そして、先進国産業の過度の温室効果ガス排出と途上国の森林再生とをトレードオフするCOP15の提案が来ているが、それは金持ちのための成長の経済的ロジック似すぎないとして、人々に市場の論理とたたかうことを呼びかけている。(日刊ベリタ編集部)(2009/12/15)


橋本勝21世紀風刺画日記
145回 PTSDになる帰還兵こそ「健全な精神」の持ち主だ
120 ブッシュが始めてから8年がすぎようとしているアフガン戦争だが (2009/12/13)


イスラエル/パレスチナ
戒厳令下のへブロン  殉教カメラマン、マーゼン・ダーナー  文:平田伊都子  写真:川名生十 
120   11月29日は国連が呼びかけた「パレスチナの人々と連帯する国際デー」である。日刊ベリタでヘブロンに潜入し、国連の呼応に連帯したい。何故エルサレムではなく、へブロンに入るのか? それは、ヘブロンがエルサレムよりずっと古い街で、ヘブロンがパレスチナ人とユダヤ人紛争の発祥地であり、ユダヤ人が初めて入植した街であり、今もヨルダン川西岸で両者の衝突が一番多いからだ。しかも殆どの西岸の街がまがりなりにもパレスチナ暫定自治政府管轄下にあるのに、へブロンの20%は未だにイスラエル戒厳下に置かれている。 パレスチナ人とユダヤ人紛争を象徴する街.へブロンを、へブロン殉教カメラマン.マーゼン・ダーナーに案内してもらう。(2009/11/29)


比南部で州知事選候補者の妻ら21人殺害される 政治対立か、犠牲者に女性13人
  【マニラ新聞特約24日】フィリピン南部ミンダナオ地方マギンダナオ州で23日、車で移動していた同州知事選候補者の妻や側近ら関係者40人以上が武装集団の襲撃を受け、拉致された後、うち少なくとも21人が殺害された。一行は、同州南東部ブルアン町のマグゥダダトゥ副町長の代理として、次期州知事選(2010年5月投開票)の立候補届け出を提出するため、同州の中央選管地域事務所に向かう途中だった。国軍は、事件の背後に州知事選をめぐる政治的対立があるとみて、犯行グループを追跡している。(2009/11/24)


イスラエル/パレスチナ
アラファトは毒殺だった? パレスチナ解放運動はテロじゃない  文:平田伊都子 写真:川名生十
120   5年前の11月11日、ヤセル.アラファト、パレスチナ暫定自治政府大統領兼、PLO(パレスチナ解放機構)議長兼、ファタハ(パレスチナ民族解放運動)議長が、パリの軍事病院で死んだ。 享年75才。パレスチナ人もユダヤ人も世界の人々も、アラファトの死を歴史の一こまとして封印した筈だった。ところが5年も経った今、なぜかアラファトの墓を掘り返すことになった。それは、「アラファト前パレスチナ暫定自治政府大統領は、アッバス現パレスチナ暫定自治政府大統領に毒殺された」と、アラファトの右腕だったカドウミPLO元政治局長が2009年7月15日に爆弾発言をしたからだ。 今更「アラファト毒殺説」を蒸し返すのは何のために、誰にどんな得があるというのか?(2009/11/12)


社会
飯塚事件の再審は日本の司法を根底から揺るがす 根本行雄
福岡県飯塚市で92年、女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などに問われ、昨年の08年10月28日に死刑が執行された久間三千年(くま・みちとし)さん(執行当時70歳)の妻(62歳)が10月28日、福岡地裁に再審の請求をした。「足利事件」(90年)と同じ時期に同じ方法で捜査段階に実施されたDNA型や血液型の鑑定について、「結果に誤りがある」などとする鑑定書を新証拠として提出した。死刑の問題、冤罪の問題など、この事件の再審は日本の司法を根底から揺るがす可能性がある。(2009/11/05)


文化
イスラム圏と西欧を架橋する作家ヤスミナ・カドラが来日  東京日仏学院「読書の秋」シリーズ  村上良太
  アルジェリアの作家ヤスミナ・カドラ氏が来日し、11月12日午後7時から東京日仏学院で酒井啓子・東京外国語大学大学院教授と対談します。ヤスミナ・カドラ(Yasmina Khadra)は今世界の注目を集めています。すでに36カ国、33ヵ国語に翻訳され、フランスではゴンクール賞候補にもなりました。2003年ノーベル文学賞を受賞した南アフリカの小説家J.M.クッツェーはカドラを「現代の大物作家」と評しています。東京以外では10日は福岡、11日は京都で催しがあります。対談は東京日仏学院「読書の秋」シリーズの一環です。(2009/11/02)


政治
刺殺された浅沼稲さん最後の演説 日米安保、米軍基地、金権を告発 安原和雄
  浅沼稲次郎・元日本社会党委員長の名を知る人はもはや少数派であるに違いない。その浅沼さんが東京・日比谷公会堂で演説中に暴漢に刺殺されてから来年2010年でちょうど半世紀を迎える。演説できなかった部分も含めて当時の演説草稿をこのほど入手した。浅沼さんにとっては最後の演説で、当時の自民党政治への手厳しい告発状ともなっている。その内容は日米安保、米軍基地、さらに金権政治、国民生活悪化など今日的テーマと共通するところが多い。半世紀という時代の隔たりはあるにせよ、浅沼さんの告発状は、民主党政権の改革路線への助言・激励状ともいえるのではないか。(2009/10/24)


中東
21世紀版バベルの塔   ドバイに銭の花は咲くのか?  文:平田伊都子 写真:川名生十 
120   「Time to say good-bye (さよならを言う時)」 (2009/10/24)


ビルマ民主化
鳩山政権の誕生は日本のビルマ政策見直しの好機 日英NGO活動家が米有力紙に寄稿 
  鳩山政権の誕生で、日本の対ビルマ(ミャンマー)政策の変化を期待する声が高まっている。鳩山氏は首相就任前から同国の民主化に強い関心をもち、民主化運動の指導者アウンサンスーチーさんに電話をかけ、国会で政府の対応の鈍さを追及する質問を行っている。クリスチャン・ソリダリティ・ワールドワイド所属の人権活動家、ベネディクト・ロジャーズ(ロンドン在住)とビルマ情報ネットワーク(東京)のディレクター、秋元由紀の両氏が「鳩山新政権誕生、日本のビルマ政策は見直しの好機」と題する投稿を、9月23日付の米有力紙ウォールストリート・ジャーナルにした。(日刊ベリタ編集部)(2009/09/26)


  • マレーシア人過激派ヌルディン容疑者をインドネシア警察が射殺


  • 【テレビ制作者シリーズ】(4) 日本も韓国も世界も描く、李憲彦ディレクター(クリエイティブBe)  村上良太
    120   第一回目の朝鮮通信使が来日して400年目の2007年、李憲彦ディレクター(46)はNHK・ETV特集で「朝鮮通信使400年の真実」を放送し、大きな反響を得ました。江戸時代は果たして鎖国だったのか、と常識を覆す問題提起をしたからです。(2009/09/18)


    革命40周年 カダフィは今・・・  村上良太
      今年9月1日(火曜日)はカダフィが起こした、リビアの革命40周年に当ります。カダフィは「世界の悪玉」として特にアメリカから目の敵にされ、空爆されたり、経済封鎖を受けたりしてきました。しかし、今年2009年は「カダフィの年」と言われ、世界の注目を集めています。「カダフィ正伝」の著者でカダフィに詳しいジャーナリスト・平田伊都子さんの話と国際紙からカダフィの動きをまとめてみます(2009/09/01)


  • 比大統領選への出馬期待の声高まる アキノ元大統領の長男


  • 《インターナショナルヘラルドトリビューンの論客たち》(3)  女性の視点から複眼で社会や政治をみるエレン・グッドマン  村上良太
      中絶をめぐってアメリカ社会がゆれています。今年5月31日、産婦人科医ジョージ・ティラー氏(67)がアメリカ、カンザス州の教会で射殺されました。ティラー氏は中絶手術で知られ、特に妊娠21週以後の後期中絶手術を行っていたため中絶反対のテロリストたちから標的にされていたそうです。CNNドットコム(6月4日)によるとティラー氏を殺害した容疑者もその一人です。女性コラムニストのエレン・グッドマン(Ellen Goodman) は昨秋、「中絶はまた押入れに入った」と題するコラムを書いていました(2008年10月17日 ボストングローブ紙)。同性愛者と中絶経験者のアメリカにおける受け入れられ方に大きな開きが生まれている、と論を起こし、スタンフォード大のパム・カーラン教授(法科)の言葉を引用します。(2009/08/20)

    チェチェンにおける人権活動家殺害で日本の市民グループが声明、現政権の関与を指摘
     市民グループで構成されている「チェテェン連絡会議」が、チェンチェンで頻発している人権活動家の誘拐・殺害事件に関して声明を発表、賛同を求めている。声明の中で同連絡会議は、事件のは背後にはロシア政府が後押しするラムザン・カディロフ大統領派の関与があると指摘、ロシア政府には、カディロフ氏に対する捜査も含め、実体のある公正な犯罪捜査を行い、事件の再発を防止する責任があると主張している。また、日本のマスメディアの報道は、現実を無視していると批判している。以下、「チェチェン連絡会議」の声明を紹介する。(日刊ベリタ編集部)(2009/08/19)


    戦後世代にとっての戦争と平和 64回目の終戦記念日を迎えて 安原和雄
      「戦争と平和」というテーマはこれまで戦争体験者たちの独占物となっていたきらいがる。しかしこれでは戦争を拒否し、平和を新たにつくっていくことはできない。なぜなら戦争体験者は少数派であり、戦争を知らない戦後世代が日本全人口の4分の3を超え、多数派となっているからである。こういう時代の変化を踏まえて、戦争を反省し、平和をつくっていくためには何をどうしたらいいのか。戦後世代の活躍に期待するほかない。戦後世代の青年男女は青年らしく真剣に考え、行動を始めており、新しい感覚で平和の集いをあちこちで開催している。64回目の終戦記念日を迎えて、青年たちによる手づくりの平和イベントを紹介したい。(2009/08/15)


    ジャカルタ連続爆破テロ首謀者を射殺? マレーシアのイメージ悪化を首相は否定
      ジャカルタの米系高級ホテルで7月に起きた連続爆弾テロ事件で、インドネシア国家警察は首謀者とされるマレーシア人のヌルディン・モハンメド・トプ容疑者と中部ジャワ州で銃撃戦を展開、同容疑者は遺体で発見されたと8日報じられた。国家警察は「DNA鑑定で身元確認中」としている。これに関して、マレーシアのナジブ首相は「わが国のイメージが損なわれることはない」と、外国からの投資への影響などを否定した。(クアラルンプール=和田等)(2009/08/11)


    マイケル・ジャクソンと蚊のお話 幸せは達成感よりもプロセスに 安原和雄
      この世に生を受けたからには誰しも幸せを願うのが人情というものである。ただ人間にとって幸せとは何か。このテーマに頭を悩まし始めたらきりがない、永遠のテーマともいえるが、焦点は、物事を成し遂げたときの達成感なのか、それとも行為のプロセス(過程)そのものにあるのか、である。ここでは幸せはプロセスにあり、という視点から話題を提供したい。話題の主の一人は、最近死去したあのマイケル・ジャクソンであり、もう一つは夏の夜の厄介者で知られる蚊(か)である。(2009/08/06)


    AIニュース
    ロシア連邦:人権活動家が暗殺  アムネスティが非難声明
      北コーカサス地域の問題に取り組む人権活動家ナタリア・エステミロワが7月15日に暗殺されたのを受け、アムネスティ・インターナショナルは同日、強く非難する声明を発表した。アムネスティ・インターナショナルの事務総長アイリーン・カーンは、この声明に関して、「ナタリア・エステミロワの殺害は、ロシアおよびチェチェン当局が、加害者に刑罰を与えず免責を続けてきた結果だ」と述べている。(アムネスティ国際ニュース)(2009/07/17)


    アフガニスタンの将来を考えるー英中東専門家の見方:「米軍増派の効果は期待薄」
     アフガニスタンに派遣中の英国兵士の戦死が相次いでいる。過去24時間で8人が亡くなり、アフガンで亡くなった英兵の総数は7月11日現在で、184人となった。これは2003年のイラク戦争での英兵戦死者数(179人)を超えている。一体何のために派遣されているのか、無駄死にではないのかと英国内では派遣に対する疑問の声が大きくなっている。「視点を変えるニュースサイト:ニューズマグ」に3月掲載された記事の中で、アフガン問題専門家は米英のアフガン増派に大きな疑問を投げかけた。ここに再掲載したい。(ロンドン=小林恭子)(2009/07/12)


    社会
    「私たちを抹殺しないで」 全身性障害者グループが臓器移植法に反対を表明
      全国の脳性マヒ者を中心とする全身性障害者の有志のグループである「優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害者当事者全国連合」は、現在参議院で審議中の臓器移植法に対し、「反対」を表明、参議院議員に「慎重かつ徹底的な論議」を求める要望書を出した。要望書のなかで同連合は「脳性マヒ者など全身性障害者は、親や社会から『迷惑者』『あってはならない存在』として殺されてきた歴史があります。実際に殺されてきましたし、社会的な無視と抑圧という形という意味での抹殺は、いまだに日常のこととして繰り返されています」と悲痛な訴えを発している。以下、要望書を紹介する。(日刊ベリタ編集部)(2009/07/07)


    中東
    「9条で世界の持続的な平和実現を」 イラク帰還米兵アッシュ・ウールソンさん
      日本国憲法9条のすばらしさを世界に広める活動をしているイラク帰還米兵、アッシュ・ウールソンさん(27)が7月4日、東京・杉並の「九条の会」で、自らの戦争体験とともになぜ現在の活動を始めたのかについて話をした。「I♥9条」と書かれたTシャツ姿のアッシュさんは、戦争がいかに人間性を失わせるものであるかをイラクで知り、「正当化される戦争などない」と思うようになった。そして帰国後、戦争で受けた精神的な傷に悩まされるなかで「9条」に出会い、「これこそが持続的な平和を実現するための手段のひとつであり、日本人だけではなく世界中の人びとのためのものだ」と確信するようになったという。(永井浩)(2009/07/06)


    AIニュース
    イスラエルのガザ攻撃は戦時国際法違反 数百人の非武装民間人を殺害,数千の家屋を破壊した
      国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは08年末から09年にかけ行われたイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの軍事攻撃に関する報告書で、「イスラエル軍は戦時国際法に違反する攻撃によって、ガザで数百人の非武装のパレス (2009/07/03)


    インターネット上に流れている東京都議会議員吉田康一郎氏の発言を紹介  「在日特権」「不逞朝鮮人」といった言葉が並ぶ
     本紙では「不逞朝鮮人」「在日特権」といった言葉をさまざまな場で使用している東京都議会議員吉田康一郎氏(民主)と同議員が所属する民主党に対し、6月26日付けで公開質問状を送付した。都議会に議席を持つこれ公党の政治家として、どのような考え方でそうした発言を行い、政治家としての社会的責任をどのように考えておられるかを明らかにすることが、報道機関としての使命と考えたからだ。ここでは、吉田氏がどのような発言をしておられるか、インターネット上で公開されているものからその一部を紹介し、本紙の公開質問状の趣旨を明らかにしておきたい。(村上力記者)(2009/06/30)

    「不逞朝鮮人は出て行け」と叫ぶ都議会議員と同議員が所属する民主党への公開質問状
      本紙では日本在住・移住外国人をターゲットに差別と排外主義の運動を繰り広げている右翼市民運動(例えば「在日特権を許さない市民の会」など)の行動や主張を批判的に取り上げ報道しています。そうした報道活動の中で、そうした差別と排外主義の運動を激励し、煽る一部政治家の存在にぶつかりました。なかでも東京都都議会議員吉田康一郎氏(民主党)の言動はぬきんでています。例えば2009年2月21日、東京都内渋谷で行われた「在日特権を許さない市民の会」主催の竹島デモ出発前集会に激励に駆けつけた吉田都議会議員は「不逞朝鮮人は全員出て行け」と演説しています。「不逞朝鮮人」あるいは「不逞鮮人」というのは、よく知られるように、1923年の関東大震災において、多数の朝鮮人が虐殺された際、虐殺の理由としてさけばれた言葉です。こうした言葉を公党の都議会議員が使う意図はどこにあるのか、政治家として吉田議員は自身の言動にいかなる責任を負うつもりがあるのか、『日刊ベリタ』は報道機関としてこのことを明らかにする責任があると考え、同議員及び同議員を公認している民主党本部・都総支部連合会に対し以下のような公開質問状を送りました。(日刊ベリタ編集部)(2009/06/26)


    北アイルランドは今
    北アイルランドのジャーナリスト、取材源情報の守秘裁判で勝訴 −背後には熾烈な住民同士の憎しみ
     英領北アイルランドのジャーナリスト、スザンヌ・ブリーンさんが、警察から武装組織「真のIRA」に関わる情報の提出を求められていた裁判で、18日、ブリーンさんに取材源の守秘を認める判決が出た。(ロンドン=小林恭子)(2009/06/19)


    ロシアン・カクテル
    (7)実は美しく、味は苦く…“カリナ”にみるロシアの愛 タチヤーナ・スニトコ
    120   ロシア文学には、幸せをテーマとしているけれど、そこには報われることのないさまざまな困難が待ち構えているといったものが少なくない。主人公は、いつかは幸福になる希望を持って人生を生きぬくが、苦しみにあえぎ続けたり、とうとう死んでしまったり、一生を通じて幸せとは縁遠い人生を過ごしたり、と最後まで幸福にはなれないのである。ロシアの大地には、5月下旬―6月上旬にかけて北極地方を除く全ロシアの河岸や湖畔に花嫁のベールのような白いアジサイに似た花をつけるカリナの木があちこちに見ることができる。(2009/06/13)


    中南米
    ペルー:アマゾン地域における衝突 警官による先住民への実弾射撃も
    120   権利の承認を求める先住民族と弾圧する警察や軍。何度も、どこかで繰り返されたような事態が再び引き起こされてしまった。6月7日付ペルーのレプブリカ紙は政府側の報告として、警察官の死亡者数31人と3人の行方不明者、先住民族側に9人の死者、この他民間人に155人の負傷者、警察官に24人の負傷者という数字を伝えている。一方、先住民族側は30人以上の死者が出たと伝えている。[1](青西靖夫)(2009/06/09)


    「変革のアソシエ」が発足 資本主義体制の克服を目指して 安原和雄 
      「変革のアソシエ」という名の新しい運動体が発足した。掲げるスローガンは「資本主義に対抗し、新しい地平を開く批判的・創造的知性の舫(もやい)を!」、「違いを結ぶ批判と創造の新機軸を構築しよう!」である。このスローガンからも分かるように「変革のアソシエ」は資本主義体制そのものに批判の目を向け、克服していくことを目指している。この資本主義体制の克服を視野に収めている点では従来の反戦反核・平和運動、憲法改悪反対運動、労働運動などとは性格を異にしているところに新鮮さがある。(2009/06/08)


    中南米
    ペルー:アマゾン先住民族と警察の衝突で双方に多数の死者
      現地時間6月5日(金曜日)早朝、ペルー・アマゾンのバグア地域にて、道路封鎖を続けていた先住民族と警察の衝突が発生、警察による銃撃で22人から28人の死者と多数の負傷者が出ているとのことである。また警察側にも9名の死者が出ているとのこと。与党APRAのマウリシオ・ムルデルは先住民族側を「テロリスト」と指弾、一方先住民族組織のリーダーであるアルベルト・ピサンゴは仲間たちが「獣を殺すよう」に殺されたと告発している。[1] (2009/06/07)


    またしても米国で中絶医を射殺 人間の命の尊厳に二重基準設ける排他的狂信
      カンサス州のウイチタにある全米に知られた、中絶手術をするという病院の医師George・Tiller博士が、日曜日(5月31日)教会に出席しようとしたところ、教会の前で射殺された。犯人は、いわゆる「Pro─life」、中絶絶対反対派の人間らしい(まだ捕まってはいない)。もう何度となく繰り返されたことだ。人間の生命は尊く、しかも子宮内で受精した瞬間から人間になるのだから、中絶は人殺しであるというのが彼らの主張である。人間の命の尊厳を主張するのは結構だが、こうした人々のなかには、(自分達と同種の人間の)胎児で象徴されるような命は尊重するが、イラク人、アフガン人などの命とかは無視するか、積極的に消してしまってもよいと考えている人が多い。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/06/01)


    「我々はテロリストではない」 パリのタミル人移民がスリランカ政府の攻撃停止求めてデモ
    120   「われわれはテロリストではない。国際社会は大量虐殺の停止に立ち上がってほしい」─。スリランカ政府軍による反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)への最終攻撃通告で民間人の犠牲増が懸念されるなか、フランス在住のタミル移民約5千500人が5月1日のメーデーにパリでデモを行い、仏政府に支援を訴えた。LTTEはヨーロッパではテロリストとして見られているが、参加者たちは「テロリストはスリランカ政府だ。祖国に平和を!」と叫んだ。(パリ=飛田正夫)(2009/05/09)


    ソマリア海賊からの救出戦で死亡した仏人は、仏特殊部隊の銃撃で被弾 ラジオ・ヨーロッパ1報道
      5月4日のラジオ・ヨーロッパ1は、4月10日にアデン湾沖で起きたソマリアの海賊とフランス軍との銃撃戦で死亡したフランス人フローラン・ルマッソン氏は、仏特殊射撃部隊の弾丸にあたっていたことが明らかになったと報じた。情報源は明かしていない。ヘルベ・モラン仏国防相は、17日の司法解剖検査の結果からは同氏の死因がフランス側の弾丸によるものかどうかは判断ができないとしていた。4日朝、管轄のレンヌ裁判所検事は、まだ調べは終わってなく特殊部隊という軍事機密に関わるため、この報道は承認も否認もできないと語った。(パリ=飛田正夫)(2009/05/06)


    イスラエルはなぜ差別主義者なのか イラン大統領にスイスTVが単独会見 
      ジュネーブで4月20日に開催された国連の人種差別反対世界会議の再検討会議で、イランのマハムード・アハマディネジャド大統領が、イスラエルは人種差別政府だと反ユダヤ主義的演説を行い、これに抗議するフランスなど欧州の25カ国ほどの代表が退場する一幕があった。普遍的なはずの人権が、イスラム教の世界と西欧とでなぜ異なって解釈されるのかを糾そうと、スイスのテレビ局TSRが同大統領に単独会見した。その一問一答を紹介する。(パリ=飛田正夫)(2009/05/04)


    米国
    「海賊からの救出ドラマ」を絶賛する米メディア ソマリア侵略へのお膳立てか
      今月8日からアフリカ東岸ソマリア沖で始まった、海賊と米軍第五艦隊の攻防は、11日深夜にオバマ米大統領が現地の司令官へ直接海賊の射殺令を出し、スナイパー(狙撃兵)が3人のソマリア海賊の殺害を実行、船長を奪還して終結した。海賊は16歳から19歳までの4人のソマリア少年で、彼らは小さなボートでマースク・アラバマ号をジャックしようとして船長リチャード・フィリップスを人質に取り、失敗したのである。この救出劇は、米国(とそれに追随する各国)メディアによって「大胆な救助」「究極の救出作戦の大成功」と称賛された。(スウェーデン=みゆきポワチャ)(2009/04/26)


    地域
    諫早干拓事業その後 事業費は膨らむ一方だが、事業目的は消失
      長崎の諫早に行き、小長井漁協の松永秀則さんにお話を聞いた。長崎・佐賀・福岡・熊本4県にまたがる有明海の水揚げ量は97年の諫早干拓事業後、急速に落ちて、いまや、最盛期の16パーセントしかない。彼は年収2000万円を稼いでいた潜水漁師だったが、年収は当時の6分の一。小長井町は堤防の数キロしか離れていない。松永さんは、諫早の堤防の影響だとし、立ち上がった反乱軍の総大将である。彼はもともと農水省に押さえつけられ、水質汚染で水揚げがなくなり、泣く泣く干拓事業に協力していた小長井漁港の一人である。(李隆)(2009/04/24)


    タイの混乱は新たな民主的変革への陣痛 メディアに欠ける歴史的視点(下)
     クーデターによって絶対王政を廃した1932年の「立憲革命」の主役は、欧米への官費留学生エリートたちを中心とする人民党だった。この政変によってタイは、立憲君主制のもとで議会制民主主義への一歩を踏み出したが、人民党内部の軍人と文民の路線対立で政局は不安定化する。やがて軍人が政治の主導権を握るようになり、議会制民主主義は後退を余儀なくされていく。軍人支配が頂点にたっしたのが、1957年のサリット政権の登場だった。(永井浩)(2009/04/20)


    中南米
    アマゾン・ヤスニ地域の石油採掘は断念できるか エクアドル提案の意味を探る
      究極の地球温暖化対策を提案したエクアドル。その対策とは、アマゾンの一角、ヤスニ地域に埋蔵されている石油を採掘しないという提案である。もちろん、石油輸出が重要な収入源になっているエクアドルは、石油からの見込み収入の一定額を国際社会に補償してほしいと提案している。さらにこの提案は、新たな地球温暖化ガスの排出を防ぐだけでなく、石油開発によって破壊されてしまうアマゾンの貴重な自然と、そこに住む先住民の文化と暮らしを守ることにもつながる。はたして、エクアドルのこの提案は、新たな温暖化対策になるのだろうか。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2009/04/19)


    中南米
    先住民族虐殺の歴史から14年 権利のための法制定を要求してデモ行進
      グアテマラでは1960年から1996年まで続いた内戦で、ゲリラ掃討という名目のもと、政府軍によって非武装のマヤ民族が数多く虐殺され、コミュニティが焼き払われた。その反省の上に立って、和平交渉の中で「先住民族の権利とアイデンティティーに関する協定」が結ばれてから14年になるが、遅々として進んでいない。3月31日、グアテマラの先住民族組織は首都でデモ行進を行うとともに、「先住民族の権利に関する一般法」の制定を呼びかけた。(青西靖夫)(2009/04/13)


    中南米
    グアテマラで人権活動家が誘拐され、拷問 内戦の記憶よみがえらせる事件が発生
      中米グアテマラで人権を守る活動に携わっている左派活動家グラディ・モンテロソさんが12時間余りにわたって誘拐、拘束された上に拷問を加えられる事件が発生した。事件が起こったのは3月25日で、この事件のあと入院しているモンテロソさんは新聞社のインタビューに対して次のように語っている。(青西靖夫)(2009/04/07)


    アフガニスタン
    「米軍増派の効果は期待薄」 英専門家ピーター・マースデン氏
     オバマ米大統領は27日、アフガニスタンの安定化に向けた包括的な新戦略を発表した。現在、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)など約3万6000人が派遣されているが、米政権は米兵約4000人の増派のほか、民生支援の拡充、や隣国パキスタンへの援助を予定している。イスラム原理主義勢力タリバンやテロ集団アルカイダ掃討のために、米国と英国が中心になって軍事行動を開始したのは7年半前だが、アフガニスタンは「対テロ戦争」の主戦場となっており、国連のアフガニスタン情勢に関する報告書(13日発表)によれば、治安は今年さらに悪化する。大幅増派は果たして効果があるだろうか?31日、オランダ・ハーグで開催されるアフガニスタン復興支援会議の前に、アフガン問題専門家ピーター・マースデン氏に増派の背景や現状分析を聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2009/03/27)


    矛盾する国際刑事裁判所の決定 バシル大統領に逮捕状発行 マーチン・ショー
     【openDemocracy特約】いかなる基準からしても、それは画期的な決定である。2009年3月4日、国際刑事裁判所(ICC)の3人の判事は、スーダンのオマル・バシル大統領を同国ダルフール地域でのスーダン政府軍による戦争犯罪と人道に対する罪で起訴することを支持した。これは、同裁判所のルイス・モレノオカンポ主任検察官が2008年7月14日に訴追の手続きをした時に始まったプロセスが最新段階にあることを示している。先の発表と同じように、判事の決定は支持と非難の両方を呼び起こした。(2009/03/16)


    アフリカ
    国際人権NGOヒューマンライツ・ナウがスーダンの事態に声明を発表 
      国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは3月9日、国際刑事裁判所(ICC)がスーダンのアル・バシール大統領に逮捕状を発布したことに関連して声明を発表した。ICCの逮捕状は戦争犯罪と人道に対する罪に基づくもので、声明は、スーダン政府がICCのこの処置に対抗してスーダンで活動している国際NGOの追放を非難すると同時に、日本政府を含む国際社会に対し、スーダン政府にICCに決定に協力するよう要請することを求めている。(ベリタ編集部)(2009/03/11)


    文化
    平和を願い、農業と環境をテーマに歌う  東チモールのミュージシャン、エゴ・レモスさんに聞く
    120   エゴ・レモスさんは東ティモールのミュージシャン。人口の8割が農民である自国の現状を表現し、持続可能な農業と環境をテーマにした歌をギターと共に奏でる。01年からは隣国オーストラリアの音楽フェスティバルなどに招待されるようになり、日本でも06年に名古屋を中心に、東京、大阪、北海道の環境コンフレンスなどで演奏。現在、レモスさんはオーストラリアの大学院で学び、毎年3月にアデレードで開催される音楽祭ウームアド(WOMAD)のアデレード公演に招待された。レモスさんに話をうかがった。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2009/03/08)


    AIニュース
    アフガニスタン:多国籍軍は増兵前に民間人の被害についての説明を 例えば2008年1月真夜中、カンダハルで二人の兄弟が殺害された
      バラク・オバマ米大統領はアフガニスタンへの派兵を増強すると発表し、NATO同盟国にも協力を要請したことに関連し、アムネスティ・インターナショナルは、派遣される軍隊が軍事行動による民間人の被害について一層の説明責任を果たすことを求めた。(2009/03/07)


    連載《百姓たちのアジア》
    砂糖の島の農民のたたかい  農業労働者から農民になる
    120   2003年3月、フリピン・ネグロス島で土地をめぐる悲劇が起きた。西ネグロス州にあるサトウキビ農園エスペランサ農園で土地の権利を獲得した農民グループが耕作のために農園にはいったとき、地主が雇った私兵集団が一斉射撃を浴びせ、ジョニーという名の29歳の農民が殺され、女性農民二人が負傷したのだ。(大野和興)(2009/03/06)


    世界経済
    グアドループ:世界危機への手掛かり イマニュエル・ウォーラーステイン 
    120  【Agence Global特約】グアドループはカリブ海の小さな島である。大きさは、大ロンドンないし米国のアイオワ州と同じである。人口は約40万人。世界のメディアがこの島のことを報じることはほとんどない。1月20日以来、ゼネストが続いている場所である。人口の1割が街頭デモに繰り出した。それは世界記録に違いない。ストライキは、Liyannaj Kont Profitasyon (LKP)が呼びかけた。クレオール語のその名前を訳すと、「理不尽な利益に反対する集合体」になる。(2009/03/03)

    ビルマ民主化
    「長井健司賞」受賞の女性ジャーナリストは獄中に 軍政下の「真実」伝え シュエバ
      2009年が明けた。2008年、ビルマでは大きな出来事がいくつもあった。5月、サイクロン・ナルギスの来襲。14万人におよぶ死者・行方不明者が出る未曾有の大災害であった。直後、ビルマ軍事政権は被災者救援をそっちのけにして新しい憲法草案についての国民投票を強行した。軍の優位を公的に認めるこの憲法は国民の90%以上の承認を得たとし、軍事政権は自らの「民主化七段階ロードマップ」に沿って2010年には総選挙を実施すると発表した。アウンサンスーチー国民民主連盟(NLD)書記長やティンウー副議長らの自宅軟禁はまだつづいている。(2009/02/25)


    中南米
    グアテマラの悪化する治安状況を前に、再び広がりつつある軍の影
      36年間にわたる内戦の中で、政府軍による大規模な虐殺が繰り広げられたグアテマラでは、1996年の内戦終結に際して締結された和平協定で、軍の役割は国境防衛に限定されたはずであった。しかし軍の兵員数削減の一方で、2006年より開始された警察支援という名目での軍による治安維持活動は、麻薬組織など組織犯罪の広がりや、文民警察の限界、汚職や腐敗を前に足場を固めつつある。(青西靖夫)(2009/02/20)


    イスラエル/パレスチナ
    イスラエルはハマース崩壊を図ったが失敗し、市民を狙った フランスNGOの医療視察派遣団が報告
      フランスのNGOが派遣したガザへの医療視察団は帰国後の報告で、イスラエルは空爆によってハマースの幹部を大量に殺戮し、崩壊に追い込むことを狙っていたが失敗、「ハマースと市民を分断するために、市民そのものに焦点を当てた無差別攻撃に転じた」と分析している。以下はパリ在住の市民運動家コリン・小林さん(グローバル・ウオッチ)から寄せられた報告である。(ベリタ編集部:大野和興)(2009/02/15)


  • ソマリア新首相に元大統領の息子


  • 欧州移民新世紀
    オランダの極右議員、英国への入国阻止事件 コーランを否定する映画を巡り
     オランダの極右国会議員で反イスラム教姿勢を打ち出すヘルムート・ウイルダース氏に対し、英政府が入国を拒否していたことが、11日、分かった。入国で「公共の安全を脅かす危険がある」というのが英内務省の理由だ。ウイルダース議員は極右英国独立党(UKIP)の上院議員の招きで訪英し、自身が制作した反イスラム短編映画「フィトナ」が12日午後、英上院議員向けに上映される予定となっていた。イスラム教徒の英上院議員アーメド卿は内務省の決定を「歓迎」した。ウイルダース議員は同日午後2時頃英ヒースロー空港に到着したが、入国が可能となるかオランダに帰国させられるか、予測がつかない状態となっている。(ロンドン=小林恭子)(2009/02/12)

  • マダガスカル大統領、首都を脱出 デモ隊40人死亡説
  • ソマリアについての報道管制に反対 IFJ


  • 元GAMの2人射殺、事務所に手りゅう弾も 4月の選挙控えアチェで治安悪化
     【じゃかるた新聞特約6日】インドネシアのアチェ州アチェブサールとビルンで4日、独立派武装組織・自由アチェ運動(GAM)の元構成員2人が射殺される事件が発生、東アチェ県ランサでも同日、GAMの非政府組織(NGO)事務所に手りゅう弾が投げ込まれた。全国で初めて地方政党が参加する総選挙を控え、アチェの治安悪化が懸念されている。(2009/02/06)


    【AIニュース】 スーダン・ダルフール:国連・アフリカ連合合同平和維持軍はムハジェリアの人びとを見捨ててはならない
      ダルフール南部の町ではムハジェリアを支配している正義と平等運動(JEM)とスーダン政府との間の数週間にわたる戦闘の後、民間人数千人がこの町の国連・アフリカ連合合同平和維持軍(UNAMID)駐屯地へ保護を求めた。アムネスティは2月3日、国連・アフリカ連合合同平和維持軍(UNAMID)が、ムハジェリアで避難している民間人たちを見捨てることがあってはならないと訴えた。(アムネスティ国際ニュース)(2009/02/06)


    捕鯨問題
    IWCの「交換条件」に日豪両国で反発 沿岸捕鯨再開提案の裏には豪州政府の関係者が関与か
    【アデレード5日=木村哲郎ティーグ】国際捕鯨委員会(IWC)の作業部会が2日南氷洋で行われている日本の「調査捕鯨」を縮小する見返りとして、日本近海における「沿岸捕鯨」を認める議長提案を発表したことに対し、日豪両国から反発の声があがっている。(2009/02/05)


    NNNニュースダイジェスト
    LTTE地区の市民の安全保証せず スリランカ政府 20万人以上閉じ込められる
     【コロンボ3日NNN=新華社】スリランカ政府は2日、少数派タミル人武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)に対する軍事攻勢が最終段階に入っている中、同国北部でLTTEの中で生活している市民の安全を保証することはできないと警告した。(2009/02/03)


  • 国際刑事裁判所のためにスパイ スーダン人男性 禁固17年の判決


  • 「知ろうとしない責任」を考える 「自己責任」などの論議を超えて 安原和雄
      破綻した新自由主義路線の中で犠牲者たちに「自己責任」が説かれ、一方、オバマ米大統領の就任演説に盛り込まれたキーワードの一つは「新たな責任の時代」である。にぎにぎしい責任論という印象があるが、さてその責任とは一体いかなるものなのか、となると、話はそれほど単純ではない。人に責任を押しつける責任論ほどいただけないものはない。21世紀版責任論があるとすれば、私は「自己責任」など従来の論議を超えて、「真実を知ろうとしない責任」、「変革に参加していく責任」を考えてみたい。(2009/01/28)


    中南米
    ボリビアで先住民族の権利を広範に認めた新憲法承認  先住民族の自決権を明記 
      1月25日、ボリビアで新憲法案の承認を問う国民投票が行われ、速報によると約60パーセントの賛成をもって、新憲法が承認されることが確実となった。これを受けてモラレス大統領は、新自由主義、大土地所有そして植民地主義の終わりと新しいボリビアに向けての再構築を宣言した[注]。(青西靖夫)(2009/01/26)


    米国
    目が離せない米国軍産複合体 オバマ的「変革」を阻むもの 安原和雄
      オバマ米政権の「変革」はどこまで貫かれるのだろうか。世界金融危機、世界恐慌の最中であるだけに経済分野での変革への期待が高まるのは当然であろう。しかし安全保障ではどうか。読み解く必要があるのは、イラクからは米軍撤退をすすめるが、それと対照的にアフガニスタンには米軍増派を行うことである。ブッシュ前政権時代に軍事力行使の限界を世界に見せつけたにもかかわらず、オバマ政権がその失敗に学ぶという姿勢が見えてこない。その背景に巨大な軍産複合体の存在が見逃せない。(2009/01/23)


    イスラエル/パレスチナ
    《AIニュース》がれきの街ガザからアムネスティ調査チームが報告
      17日にガザ市に到着したアムネスティ・インターナショナルの事実調査チームは、この地域でどの程度の破壊があったのか、証拠を収集しつづけている。アムネスティ・インターナショナルの「Livewire blog」に掲載した文章の中で、チームは「以前にぎやかだった地区が、月面の風景のように平らにされてしまった」様子、また「どれほどの広角レンズカメラでも破壊の本当の規模をおさめきれない」ような状況を語っている。(アムネスティ国際ニュース)(2009/01/23)


    イスラエル/パレスチナ
    ガザ戦争後のハマス カレド・フロウブ
     【openDemocracy 特約】2002年、当時のイスラエル国防軍の参謀総長であったモシェ・ヤーロンは「パレスチナ人は、意識の最も深いところで、彼らは敗北した人々であるということを理解するようにならなければならない」と言った。2008年末にガザ地区でイスラエルによって始められた戦争は一つには、ハマスにもこの考え方を内在化させようと狙っている。そうはならないし、できない。実際には、戦争は反対の効果をもたらすであろうとわたしは考える。(2009/01/20)


    NNNニュースダイジェスト
    イスラエル戦闘機、ガザのパレスチナ人暗殺続ける
     【ガザ17日NNN=クウェート通信】イスラエルの戦闘機は16日、ガザ地区のさまざまな町でパレスチナ人市民に対する暗殺策を続けた。ガザ南部のハーン・ユニスでは、アルファカリ地区東部の道路を走っていたオートバイを標的にした空襲により、パレスチナ人1人が殺され、6人がけがをした。(2009/01/17)


    イスラエル/パレスチナ
    【AIニュース】 米国がイスラエルへ軍需品を輸送、全面的な武器禁輸が不可欠
      ガザ地区における民間人の死者数が増え続ける中、違法な攻撃とその他の国際法違反を防ぐために、ガザ紛争のすべての当事者に対する全面的武器禁輸が緊急に必要となっている。これまでに少なくとも900人のパレスチナ人が殺され、そのうちの3分の1以上は、子ども約200人を含む民間人である。このような中、米国からの軍需品が同地域に向かっている。(アムネスティ発表国際ニュース)(2009/01/17)


    NNNニュースダイジェスト
    民家や墓地を爆撃 イスラエルのガザ攻撃、死者975人に
     【ガザ14日NNN=クウェート通信】イスラエルのガザ攻撃は14日、19日目に入った。これまでに311人の子供を含む975人のパレスチナ人が殺され、約4500人が負傷した。イスラエルは民家やモスクだけではなく、墓地も攻撃し始めた。(2009/01/14)


    NNNニュースダイジェスト
    パレスチナ人の死者920人 イスラエルのガザ攻撃18日目
     【ガザ13日NNN=クウェート通信】イスラエルのガザ地区への攻撃は13日、18日目に入り、さらに多くのパレスチナ人が殺され、死者数は920人に達した。医療関係者によると、数千人のパレスチナ人がけがをし、犠牲者の数は増え続けている。(2009/01/13)


  • パプアニューギニア、魔術対策強化 昨年は50人殺される


  • NNNニュースダイジェスト
    イスラエルのガザ攻撃17日目 905人が死亡
     【ガザ12日NNN=クウェート通信】イスラエルのパレスチナ自治区ガザ地区に対する攻撃が17日目に入った12日、ガザ地区北部で1人の子どもと2人の女性を含む5人のパレスチナ人が空襲で殺され、これまでの死者は905人になった。(2009/01/12)


    社会
    不況に乗じて勢力拡大を狙う日本の排外主義集団 “在日特権を許さない市民の会”
      今、世界的な恐慌が市民の生活を脅かしている。100年に一度などといわれたり、1929年に起こった世界恐慌以来といわれたりもする。「歴史は繰り返される」という言い方がある。はたして歴史は繰り返されるのだろうか。1929年の場合、イタリアやドイツと並び日本で排外主義が吹き荒れ、ファシズムが台頭、侵略戦争に突入する。では今は。現在の恐慌を機に勢力拡大を狙う組織がある。“日本最大の保守系市民団体”を自称する「在日特権を許さない市民の会」だ。「在日特権を許さないこと…極めて単純ですが、これが会の設立目的です」という。一体この団体はいかなるものか。(村上力)(2009/01/12)


    NNNニュースダイジェスト
    イスラエル、ガザに対する攻撃強化 死亡者854人
     【ガザ11日NNN=新華社】イスラエルの戦闘機と戦車は10日夜、パレスチナ自治区ガザ地区での攻撃を強化、目撃者と医療関係者によると、死者は854人に達した。(2009/01/11)


    NNNニュースダイジェスト
    イスラエル政府のガザ取材規制に抗議呼びかけ 国際ジャーナリスト連盟
     【ブリュッセル10日NNN=クウェート通信】国際ジャーナリスト連盟(IFJ・本部・ブリュッセル)は9日、イスラエル政府がガザ紛争を取材するメディアに圧力をかけていることに世界のメディアが抗議するよう呼びかけた。(2009/01/10)


    イスラエル/パレスチナ
    70人を一軒の家に閉じ込めミサイル攻撃 生存者は「人間の盾」に イスラエル軍の住民虐殺相つぐ
      【スウェーデン9日=M・ポワチャ】イスラエル当局は、ガザ地区を包囲して外部との接触を遮断し、外国のメディアが内部に入ることを妨害している。イスラエル軍のパレスチナ市民に対する虐殺と人権蹂躙を隠ぺいしたいのであろう。だが、その情報規制をかいくぐって、医療従事者や負傷した人々による住民虐殺の実態にかんする生々しい証言が、一部メディアや人権団体をつうじて伝えられている。数家族を一軒の家に閉じ込めてミサイル攻撃をしたり、白い布を掲げる女性と子どもたちにも容赦なく銃弾を浴びせているという。(2009/01/10)


    イスラエル/パレスチナ
    欧州NGOと国連のガザ救援活動が始動 イスラエルの3時間攻撃停止で
      【パリ8日=飛田正夫】ガザ地区での1日3時間の停戦が7日に決まったのを受けて、「次第に一大強制収容所の様相を呈してきた」(バチカンのレナト・マルチノ枢機卿)同地区のパレスチナ人に対する、ヨーロッパのNGOと国連機関の救援活動が活発化している。欧州の各種メディアによると、これらの国際機関は (2009/01/10)


    NNNニュースダイジェスト
    死者700人以上 イスラエルのガザ攻撃14日目
     【ガザ9日NNN=クウェート通信】イスラエルのガザ地区への攻撃は9日、14日連続して続き、数ヶ所が空襲され、破壊と被害を残した。12月27日に始まったイスラエルのガザ地区への攻撃で殺されたパレスチナ人の数は、700人以上に達し、負傷者は3200人を超した。(2009/01/09)


  • タイ・イスラム教指導者殺害者の訴追求める 人権団体


  • イスラエル/パレスチナ
    《Message from Gaza ガザからの叫び》 ガザより、今のところわたしは無事です
      ガザ・アル=アズハル大学芸術人文学部英語学科教授アブデルワーヘド教授がディーゼル自家発電に頼りながらガザの現状を電子メールで世界に発信している。ガザをイスラエル軍が地上攻撃する前後の模様を、そのメールからお届けする。イスラエル軍の爆撃を逃れ、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)に避難した人々を、爆撃がさらに追いかけ、殺戮しているようすが手に取るようにわかる。邦訳は 岡真理さん。(ベリタ編集部:大野和興)(2009/01/09)


    NNNニュースダイジェスト
    イスラエルのガザ攻撃13日目 死者700人に
     【ガザ8日NNN=クウェート通信】医療関係者によると、12月27日に始まったイスラエルのガザ地区への攻撃により、パレスチナ人の死者は700人に達し、負傷者は3200人を超えた。負傷者の大多数は重体であるという。(2009/01/08)


    NNNニュースダイジェスト
    武装勢力による国連施設使用を否定 国連
     【国連7日NNN=クウェート通信】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のガザ地区のジョン・ギング本部長は6日、パレスチナ武装勢力がガザの国連施設を使用していることを否定した。(2009/01/07)


    イスラエル/パレスチナ
    《Message from Gaza ガザからの叫び》 嘆きと悲しみと死と 2009年元日のガザ
    120   現地に住むガザ・アル=アズハル大学芸術人文学部英語学科教授アブデルワーヘド教授がガザの現状を電子メールで世界に発信している。電気も途切れた中、ディーゼル自家発電に頼りつつ、断続的に。その貴重なメールから、元日のガザの模様をお送りする。メールはイスラエル軍の爆撃におびえる子どもたちの様子を伝える。「 ・・・子どもたちがベッドから飛び上がる。恐がって・・・震え上がって・・・不安そうに・・・どうしたらよいか分からずに!どこかに身を隠したい、でも、行くところなどないのだ」。訳は岡真理さん。(ベリタ編集部:大野和興)(2009/01/05)


    時事英語一口メモ
    【58】「鋳造された鉛作戦」と命名したイスラエルの意図
    120  イスラエル国防軍は、12月27日に始めたパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を“Operation Cast Lead”(キャスト・レッド作戦)と命名(code-name)した。直訳すると「鋳造された鉛作戦」となる。ユダヤの祭日ハヌカに関連した詩からとられた。ハヌカは「神殿清めの祭り」とも呼ばれ、紀元前2世紀、異教徒によって汚された神殿を清めたことを記念して始まった。「鋳造された鉛」とは、ハヌカで子供たちが遊ぶドレイドル(こま)を指している。ドレイドルは、ユダヤ教が弾圧されたことを象徴するものであるという。(鳥居英晴)(2009/01/05)


    イスラエル/パレスチナ
    ロバがひく台車の上で二人の幼い少女が死んだ イスラエルの爆弾が降り注いだのだ 訳:秋本陽子
      いまインターネットに乗ってひとつの物語が世界中を飛びかっている。イスラエルによるガザ空爆で亡くなった幼い姉妹の話である。 (2008/12/31)


    除夜の鐘に思う ― 非暴力・平和 安原和雄
      知人の清水秀男さんから以下のような08/12月のメッセージ「除夜の鐘に思う」が届いた。「 煩悩、特に怨念について思いを巡らしてみました」とある。清水さんからは毎月メッセージをいただいているが、「除夜の鐘に思う」は年末年始にふさわしい内容なので、その大要を紹介し、末尾に私(安原)の感想を述べる。(2008/12/29)


    中東
    イラク北部のクルド人地域で続くトルコ軍の軍事侵攻 在イラクの米NGOがオバマ次期大統領に嘆願書
      イラクでの駐在を続ける米軍の存在はよく知られているが、米軍よりも長い間イラク内に留まっている軍隊がある。トルコ軍だ。北部のクルド人地域に90年代から展開しており、米軍が空域をトルコ軍に開放した昨年からその勢力が強まり、市民生活にも支障が出ているという。このため、現地に駐在する米NGO「クリスチャン・ピースメーカー・チーム」(通称CPT)は、イラク北部のクルド人地域で続くトルコ軍による軍事侵攻を止めるよう要請。オバマ次期大統領に向けた嘆願書を発表した。以下は嘆願書の要約だ。(木村哲郎ティーグ)(2008/12/27)


    NNNニュースダイジェスト
    貧困、食料不足が深刻 アフガニスタン人権委が報告書
     【カブール24日NNN=IRIN】アフガニスタン独立人権委員会は23日、7年間の国際的な支援にもかかわらず、多数のアフガニスタン人は貧困のままで、食料が不足し、暴力を受けやすい状態に置かれている、とする報告書を発表した。(2008/12/24)


    乱鬼龍の武器としての川柳
    倒産へすでに傾く日本国
    明日はいったいどうなるのだろう・・・(2008/12/21)


    中南米
    南米諸国連合、ボリビア、パンド県における農民虐殺を人道に対する罪と断罪
      南米諸国連合(UNASUR)が任命した真相究明委員会による、ボ゛リビアのパンド県における事件の報告書が、12月3日エボ・モラレス大統領に提出された。この委員会は2008年9月11日にパンド県で発生した農民虐殺事件の真相を究明するために設置されたもの。奇しくも9月11日は35年前、ピノチェト将軍によるクーデターによって、チリのサルバドール・アジェンデ政権が倒された日である。南米諸国連合の議長を務めるチリのバチェレ大統領は、9月15日に緊急に首脳会談を開催し、アジェンデ大統領が殺害されたモネダ宮において、モラレス政権の全面的な支持、農民虐殺事件への強い非難、真相究明委員会の設置などを盛り込んだ「モネダ宣言」を採択した。(青西靖夫)(2008/12/15)

    NNNニュースダイジェスト
    NNNトップニュース(12月2日)
    (アジア)ムンバイ、ゆっくり正常化へ(中東)ガザに向かうリビア船をイスラエル軍が捕獲(アフリカ)WHO、ジンバブエのコレラで支援求める(ラテンアメリカ)エイズ対策に資金不足 グアテマラ(2008/12/02)


    中国
    「中国民間の声に耳を傾けよ」 中国の知識人53人がドイツの親中派中国研究者に公開質問状
      中国の民間知識人53人が、ドイツと欧州の親中派中国研究者らに対して、「中国民間の声に耳を傾けよ」と題する公開質問状を出した。ドイツの研究者らは、同国の国外向け公共放送ドイチェヴェレの番組で中国政府擁護の発言をした中国人スタッフが降格処分になったのは不当として、同放送と連邦議会に公開書簡を送っていた。公開質問状はそれへの反論で、署名者の記者、大学教授、作家、弁護士らは、中国政府の人権・言論弾圧に目をつむる欧州の専門家たちの学術上の良心と知識人としての独立性をきびしく問いただしている。(納村公子)(2008/11/19)

    世界経済
    相次ぐ新自由主義者たちの変節 新しい時代への転換を察知して 安原和雄 
      新自由主義者たちの変節が相次いでいる。その筆頭は新自由主義路線を最初に導入した中曽根元首相である。同氏は米国発の世界金融危機の背景に「モラルなき拝金主義」を見てとり、打開策としてモラルの重要性を説きはじめた。1980年代前半の首相現役時代には倫理、モラルについて揶揄(やゆ)することはあっても、その重要性には見向きもしなかった。その人物がモラルを強調するに至ったのは、なぜか。世界金融危機とともに破綻した「モラルなき新自由主義」のつぎの新しい時代への転換を察知してのことであるにちがいない。(2008/11/13)


  • 反MILF議員の家族の車襲われ、少女2人死亡 比ミンダナオ島


  • NATO艦艇がソマリアへ次々と集結 海賊対策の名目の裏に各国の思惑も
      現在、米国と北大西洋条約機構(NATO)を初めとする各国の艦艇が「アフリカの角」と呼ばれるソマリア沖のアデン湾へ続々と集結している。この海域で横行している海賊船を取り締まり、商業船を護衛するためとされている。ロシアと中国も同じ名目で艦艇を派遣、麻生首相も自衛艦派遣のための新法の検討を表明している。だが、各国の目的は本当にそれだけなのだろうか。背後には、米国が「テロリスト」とするイスラム反政府勢力の攻勢による同国の内戦激化にからむ各国の思惑がちらつく。その一方で、急増する難民の窮状に対する国際社会の関心は低く、国連は早急な支援を求めている。(スウェーデン=M.ポワチャ)(2008/11/09)

    文化
    証拠写真欲しさに警察がフリーカメラマンからフィルムを押収 あれから34年、日本の報道を自由を問うて写真展とシンポジウムを開催  
      警察が証拠写真ほしさに立場の弱いフリーカメラマンに目を付け「殺人及び公務執行妨害」の家宅捜索令状で踏み込み、フィルムを押収していった事件があった。1971年11月10日、本土復帰に向け10日沖縄全島をあげてのゼネストがあり、その渦中で一人の警察官が火炎瓶を浴びて死亡した。その事件をめぐっての出来事だ。成り行きを危惧したメディア関係者有志は「報道の自由・吉岡カメラマンを守る会」(以降、守る会)を結成し、運動を進めた。あれから37年。「表現・報道の自由」をめぐる現在の状況を危惧する当時の有志約30人が真展+シンポジウム『写真眼2008―それは沖縄復帰からはじまった―』を開く。(ベリタ編集部(2008/11/07)


  • 出会い系カフェの女性とトラブルか 比で殺された井上さん


  • 社会
    広がる麻生首相宅見学ツアー逮捕への抗議活動 抗議声明も続々
      格差と貧困を解決すべき麻生首相の“62億円豪邸“を見物するツアーで10月26日に逮捕された3人は、接見禁止処分を付けられ、今も留置場に身柄を拘束されている。ことの経過は、歩道を平穏に歩いていた参加者50人に突然警察が突入してきて3人を路上に組み伏せ連れ去ったというもの。3人についている罪状「公安条例違反」「公務執行妨害」というものだが、参加者が撮ったその時の映像には、逮捕理由となった「公務 執行妨害」行動はまったく見つけられない。ただ誰の邪魔にもならないプラカードを両手でかかげただけだ。そして、その逮捕されようとする参加者を助けようとした2人が逮捕された。以下、市民組織による声明を紹介する。6日には抗議集会も開かれる。(大野和興)(2008/11/03)

    中国
    権力に対して真実を言え 「張丹紅事件」でドイツ文化人の公開書簡に反論 中国人ジャーナリストら
      ドイツの国外向け公共放送ドイチェヴェレの中国語部副主任、張丹紅女史が中国政府擁護の発言で停職処分となったことについて、同国の親中派中国研究者ら49人が処分は不当とする公開書簡を同放送と連邦議会に送った。これに対して、ドイツ在住の中国人ジャーナリスト廖天と香港立法議会議員の劉慧卿の両氏が反論を発表した。二人はこれらのドイツ人の多くが1968年のヨーロッパ学生運動の経験者であることを指摘し、「歴史の真実」を追求した彼らが「基本的権利を剥奪された中国人民を傍観し、迫害を受けている人のための弁護はしようとしない」ことに失望を表明している。(納村公子)(2008/10/23)

    パキスタン情勢
    パキスタン越境攻撃で「カンボジア」の愚を繰り返す米軍 日本は悲劇に手を貸してはならない
      アフガニスタンにおけるタリバンとアルカイダの掃討に手を焼く米軍は、9月以降、両勢力の「聖域」があるとされるパキスタンへの越境攻撃を開始した。新たな作戦の展開とともに、パキスタンでも「誤爆」による民間人の犠牲が急増し、難民がアフガン側に流入している。米国はベトナム戦争中のカンボジア侵攻の愚を繰り返そうとしているように見える。当時との違いは、日本が米軍の空爆をインド洋上での海上自衛隊による給油で支援し、アフガンとパキスタンの民衆の殺害に間接的に加担している事実である。(永井浩)(2008/10/18)

    乱鬼龍の武器としての川柳
    資本主義超えよと資本の世が悶え
      いま問われているのは資本主義そのものかもしれない、政治も人も世のなかも壊れゆく・・・(2008/10/12)


    ボリビアで幕を開けた先住民族の時代 モラレス政権下、古来の知恵をいかした公正な社会へ前進
      2006年に誕生した初めての先住民族出身大統領の下で変革が進むボリビア。この国で起こっている政治、社会、環境、人権、教育などさまざまな分野における変化は、私たちも学ぶべきことが多い。ボリビアに押し寄せている先住民族の古来からの価値観に社会主義のテイストを加えた新たな波について、現地からリポートする。 (ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/10/02)


    野添憲治の”列島最深部からの報告”
    雑草田が続く向こうに廃屋が見える
    120   農山村を歩くと、耕す人がいなくなった荒廃田にヤナギ・ススキ・雑草などがぼうぼうと生えている風景をいたる所で見かける。身の丈もある雑草田が何ヘクタールも続く向こうに見えるのは廃家である。(2008/09/28)

    農と食
    自由貿易は食料・環境危機を招く!(4) この10年で15万人の農民が自殺した スジョバン・ダール(インド)
    120   中国と並び経済成長をひた走るインド。だが、ITや自動車産業の華やかな事業展開の陰で農民の自殺が急増、都市スラムはいっそう広がり、三期作の田んぼをつぶして工場が進出、農民が排除される事態が続いている、と第三世界債務帳消委員会・インドのスジョバン・ダール氏は語る。脱WTO/FTA草の根キャンペーンが洞爺湖G8(先進国首脳会議)に向けて開いた札幌国際シンポジウムの報告の最終回。(安藤丈将)(2008/09/14)

    ビルマ民主化
    昨年の民主化蜂起の女性リーダーが逮捕 潜伏先から日本の支援求めるメッセージも
      昨年9月のビルマ(ミャンマー)の民主化蜂起で指導的な役割を果たした女性活動家ニーラーテインさんが今月10日、旧首都ヤンゴンで逮捕された。僧侶と市民のデモが軍政によって弾圧されたあと、多くの僧侶や活動家が軍政の追及を逃れて地下に潜伏したが、彼女もその一人。すでに逮捕された夫との間に生まれた幼い娘は親戚に預けていた。デモを取材中に軍に射殺されたフォトジャーナリスト長井健司さんについて、潜伏先から日本の市民団体の集会にメッセージを寄せ、「長井さんの死をきっかけに多くの日本のみなさんが正義の側にはっきりと与してくださいました。日本政府がビルマ軍事政権に対して支援をすることのないよう声をあげていただきたい」と自分たちの闘いへ日本の支援を求めていた。(永井浩)(2008/09/13)


    中国
    報道の自由を理解できぬエセ淑女は中国に帰りセレブな暮らしをどうぞ 「張丹紅事件」でドイツ在住の中国人民主活動家、廖天女史
      このところ、ドイツのメディアやインターネットの中国語サイトは、「張丹紅事件」なる文字や、これに関するコメントであふれ返っている。張女史は、ドイツの公共ラジオ局「ドイチェヴェレ」中国語部の副主任である。北京出身の彼女はドイツで働くこと十数年、筆者も1990年代にドイツにいた頃に面識があり、大陸から来訪した作家や異論派人士をドイチェヴェレに紹介して張女史の取材を受けたこともあった。ここ数年、私は米国で暮らしているが、それでもやはり同業者同士の情報交換の中での付き合いはある。(2008/09/13)

    グルジアに対する西側の幻想 現実的な助言が必要  ドナルド・レイフィールド 
     【openDemocracy特約】グルジア人は2つ以上の選択肢があることを認識すべきである。不可能な選択肢は、失われた領土を取り戻すことであり、あり得る選択肢はそれをロシアに取られることである。第3の選択肢は、アブハジアと南オセチアの独立を認め、外交関係を与え、国境を開くことである。そうすればこれら2つの地域はロシアだけではなく、トルコ、欧州へと外に向くことができる。(2008/09/03)

    環境
    飛行機の利用と地球温暖化 空の旅を抑制すべきかどうかで議論白熱
      海外旅行は身近なレジャーとなり、グローバルなビジネスの機会も増え、留学熱もかつてないほど高まっているなか、これまであまり注目されてこなかった飛行機から排出される地球温暖化ガスの影響について、徐々に懸念が広まっている。飛行機が排出する地球温暖化ガスは、ひとりあたりに換算しても1回の利用で膨大な量となる。地球温暖化が深刻な問題となってさまざまな対策が模索されている現在、飛行機の利用を規制することは不可欠であるようにも思える。今日の社会においては簡単には答えが出せないこの問題について考える。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・ブレイザー)(2008/09/03)


    祖国の平和と安全を祈る人たちが次々に パリのグルジア人東方正教教会
    120   【パリ日26日=飛田正夫】パリにグルジア人の東方正教(ギリシャ正教)教会があった。地下の小礼拝堂だけの簡素なもので、外からは教会の存在は気づかれない。バカンスの雨模様の日曜日にグルジアの人々が祖国の戦争を心配して祈りに集まった。「教会」は、国が侵略され政治的騒乱に陥ってもつねにグルジア人のアイディンティティーを育み擁護してきた「精神の愛の母体であった」と、教会に来ていたグルジア人青年アルシル氏は語った。(2008/08/26)


    パキスタン情勢
    こうして米国はムシャラフ・パキスタン大統領を切り捨てた アラビア語サイトが報道 
      アフガニスタン問題とも密接にリンクし世界の注目を集める激動パキスタンの政局。米国の後押しでクーデターを起こしパキスタンの大統領になり、ブッシュ米大統領が唱える所謂「対テロ戦争」で少なからず米国に貢献したムシャラフを米国はどのように辞任に追い込んでいったのか、ムシャラフの後継者として米国が推す、操縦し易くスキャンダルまみれの人物とは誰なのか。19日付の穏健派イスラム系のアラビア語ニュース・評論サイトのアル・アスルが信頼すべき消息筋からの情報として報じた。(齊藤力二朗)(2008/08/22)


  • 比で邦人男性殺される 今年4軒目、いずれもルソン島


  • 戦争を知らない世代へ
    「辻政信」の数奇な足跡 元陸軍参謀から戦後参院議員に、そしてラオスで失踪 中谷孝
      太平洋戦争の傷跡も治まり講和条約も発効して日本の戦後が第一段階を終わろうとしていた昭和二十六年(一九五一年)頃、陸軍の名参謀或いは迷参謀と云われた辻政信元大佐の著書『潜行三千里』が発売され、爆発的売れ行きを見せた。更に辻は郷里石川県より参議院選に立候補し最高得票で当選話題となった。彼の人を喰った発言奇行は軍人時代から毀誉褒貶も激しかったが、「作戦参謀は第一線に立って指揮すべし」と言って弾丸の下に立つ彼の姿勢に下級幹部の信頼は厚かった。(2008/08/19)


    福岡事件再審請求を支える古川龍樹・龍桃さんに聞く  宗派を超えた宗教者のネットワークで「死刑廃止」を訴える
    120  熊本県玉名市に生命山シュバイツアー寺という変わった名前のお寺がある。死刑執行後の再審請求という日本で前例のない再審請求にはじめて取り組んでいる古川龍樹さんと姉の龍桃さんが営む。事件は敗戦から2年後の1947年に福岡市で発生、福岡事件と呼ばれている。同年5月20日夜福岡市博多区で、日本人と中国人の2人が射殺され、現金10万円が奪われた。強盗殺人容疑で計7人が逮捕され、うち2人が48年、福岡地裁で死刑判決を受け、56年に最高裁で確定。一人が執行された。残る5人のうち1人は控訴審で無罪が確定したが、藤永清喜さんら4人の懲役刑は確定した。05年に、元死刑囚の遺族と、無期懲役に減刑され仮釈放となった元死刑囚ら計三人が、「事件は拷問による『自白』を唯一の証拠にした冤罪(えん ざい)であり誤判」として福岡高裁に再審請求した。同寺の古川龍樹さん、龍桃さんは、死刑判決を受けた二人の教誨師で、47年間、この事件の真相を明らかにし、西氏の汚名を注ぐことに全力を傾けた僧侶、故古川泰龍氏の子息。二人はさまざまな宗派が集い、死刑廃止の呼び掛けをしている「死刑を止めよう」宗教者ネットワークのメンバーとして活動している。お二人の話を聞いた。(李隆)(2008/08/17)


    ビルマ民主化
    1988年から20年〜ビルマ国民を裏切る日本の政策 ベネディクト・ロジャーズ(クリスチャン・ソリダリティ・ワールドワイド=CSWスタッフ) 
      20年前の8月8日、ビルマで民主化を求めてデモをしていた数千人もの学生らが軍事政権によって殺された。「8888」と呼ばれる事件だ。それ以来、軍政は力をますます強め、人道に対する罪を犯し続けている。そして日本政府はその軍政を支えてきている。8月8日には北京オリンピックも始まった。中国はビルマ軍政の最大の支援者として武器を売り、投資を通じて外貨をもたらし、外交面でも何かとかばっている。日本でも多くの人がオリンピックを観戦するだろう。テレビを見ながら考えてほしい。日本政府は自らのビルマ政策を見直すと同時に、軍政への支援をやめるよう中国政府に働きかけるべきではないか。(2008/08/11)

    戦争を知らない世代へ
    日中戦争実録 捕虜の扱いに見る日本陸軍のモラル 中谷孝(元日本陸軍特務機関員)
      私達世代(大正生まれ)は戦前、日本の軍隊は武士道を辨えた正義の軍隊であると教えられていた。然し私が戦場で体験した日本の軍隊には既に正義が無かった。兵士は只、天皇陛下の命令であるから戦う。何故何の為というには問題で無かった。天皇の為であるから、理不尽な殺戮にも罪悪感が無かった。それは日本軍本来の姿ではない。日露戦争当時、外国観戦武官の報告に、日本軍の軍紀を賞賛する言葉も見られる。それに反して日中戦争では捕虜収容施設も無く釈放もしていない。(2008/08/09)


    ビルマ民主化
    「もうひとつの8・8」を忘れるな! 北京五輪の開催日、中国のビルマ軍政支援停止を求めて世界各地で抗議行動
    120   北京オリンピックが開幕する8月8日、華やかな祭典から遠く離れた世界各地で、「もうひとつの8・8を忘れるな」を合言葉にした行動が繰り広げられる。20年前のこの日、ビルマ(ミャンマー)の民主化運動が勝利目前だった。その国民の願いを武力で踏みにじった軍事政権に対する最大の支援国が中国である。米国、欧州、アジア、日本の諸都市で、在外ビルマ人と各国市民が、ビルマの人権と自由の実現への闘いに敬意を表するとともに、中国に軍政支援の停止を求めて同国大使館などに抗議する。(永井浩)(2008/08/02)


    ブラジル農業にかけた一日本人の戦い
    <11>世界的な農業転換の波に飲まれて 和田秀子(フリーライター)
      前回は、1990年代初頭のブラジルにおいて、米資本である穀物メジャーが力を増していったことを述べた。横田さんらが所属していた「コチア産業組合」の崩壊を待ちわびていたかのように、穀物メジャーは勢力を拡大し、ブラジル国内の穀物をすべて牛耳っていったのだ。しかし、アメリカの国家戦略はここからが本番だった。横田さんは、周到に仕組まれたアメリカの長期戦略を、こう推測する。アメリカは当時、自国内での穀物の生産性低下に頭を悩ませていたため、あらたな食糧基地として広大なブラジルの土地を確保し、穀物の生産から販売まで、すべてを支配しようと考えていたのだ。(2008/07/30)


    急成長する世界のハラール食品市場 年間1500億ドル、欧米の非イスラム教徒にも人気
      イスラム法「シャリーア」に則って屠殺される食肉などイスラム教徒が摂取を許されているハラール食品市場が、世界で年間1500億ドルに達するなど急拡大している。その理由の一つに、対象とするマーケットが世界に約18億人居るイスラム教徒だけでなく、家畜へのストレスが少ない方法で屠殺されハラール食肉の健康性が注目され欧米の非イスラム教徒の人気も集めている点が挙げられる。24日付のイスラム・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2008/07/29)

    検証・メディア
    米軍の反政府勢力爆撃拡大を正当化する米有力紙 アフガン市民の殺害は昨年の2倍に
      7月23日のニューヨーク・タイムズ紙のトップ記事は、米軍高官の発言を大幅に引用し、アフガニスタンへの爆撃の拡大を露骨に正当化する内容になっている。この「アフガン戦争における市民へのリスクは(正当な攻撃を)妨げる」(Civilian Risks Curbing Strikes in Afghan War)という記事のタイトルは、米国国防総省の不満をそのまま代弁していると言える。この意味は、「アフガニスタンへの空爆を今年大幅に増加させたが、市民の犠性を最小にしなければならないというルールによって、空中からタリバーンなどの反乱軍を爆撃する能力が厳しく制限されており効果が半減している」というものである。(スウェーデン=M.ポワチャ)(2008/07/28)


    ブラジル農業にかけた一日本人の戦い
    <10>真綿で首を絞めるような米国の食糧戦略 和田秀子(フリーライター)
      横田さんが、融資先を求めて日本で奔走していた約40日の間に、整地されていたバヘイラスの「戦後移住者開拓団地」には雑草が生え、無残な姿に変わりつつあった。5,000万円の資金を携えてブラジルに戻った横田さんは、さっそくコチア産業組合の上層部たちと交渉し、「戦後移住者開拓団地」の買い戻しを進めていった。その結果、「組合側から借り受けている一切の資材や耕具を返却すれば、借金を帳消しにし、土地の売却に応ずる」という契約を取り付けたのだ。1992年の夏のことだった。(2008/07/19)


    「良き戦争」ってなんだ? パキスタン─忘れられた戦争と失われた桃源郷
      イラン南東部で誘拐された中村聡志さんが8ヶ月ぶりに解放されたと聞いて喜んでいる。中村さんはパキスタン南西部、バルチスタンの山岳地帯を麻薬密輸組織に連れ回されたという。もう33年前になるが、わたしはバルチスタンのクエッタに2ヶ月以上も滞在したことがある。貧乏旅行の最中だったので、現地で出会ったハジという名の老人の土間に泊めてもらっていた。もうとっくに時効になっているから書けるが、クエッタの警察に捕まったことがある(TUPエッセイ・パンタ笛吹)(2008/07/17)


    マレーシア副首相の首相就任に「黄信号」? モンゴル人女性殺害事件に関与か
      マレーシアのアブドラ首相が首相の座の禅譲を約束し、順当なら次期首相に就任するとみられているナジブ副首相兼国防相がスキャンダルに追い詰められつつある。2006年10月に首都圏近郊で発生したモンゴル人女性通訳兼モデル、アルタントゥヤ・シャアリーブーさん(当時28歳)の殺害事件に関与しているのではとの疑惑が再燃したからだ。このスキャンダルが「破裂」すれば、ナジブ副首相は首相就任の「既定路線」から脱線しかねない。(クアラルンプール=和田等)(2008/07/07)


    ベドゥインは「海賊」、デートをするな イスラエルが女生徒たちに性教育ビデオ
      イスラエルは、自国に先住するアラブのベドゥインを海賊になぞらえて、彼らとデートするなと説得する性教育用のビデオを自国の少女達に見せている。同国は民主主義を標榜しながら、自国のアラブ人国民との接触を妨げるこうしたプログラムは人種差別ではないと説明している、とミドル・イースト・オンラインが1日付けでを報じた。(齊藤力二朗)(2008/07/05)


    消費者庁より生活者庁の新設を 「生活者」が主役を担う時代へ 安原和雄
      福田康夫首相の主導のもとで消費者庁を新設する動きが進んでいる。商品の安全にからむ事故が多発し、その犠牲者も少なくない。消費者は怒り心頭に発し、不安の中の生活を余儀なくされている。安全だけではない。「生活の質」をめぐる多様な問題が山積している。消費者庁の新設でこれらの課題に十分応えることができるのだろうか。消費者庁ではなく、生活者庁の新設こそ真剣に検討すべき時だと考える。消費者が主役の時代はすでに終わった。今や「生活者」こそが主役を担う時代である。消費者庁にこだわるようでは時代感覚がずれている。(2008/06/25)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第105回:君にこそ『蟹工船』を読んでほしかった
    120 今、若者たちの間で80年の時を越え、熱心に読まれている本がある。29歳の若さで官憲により虐殺された小林多喜二が、過酷な労働を強いられる者たちの苦しみと反逆を描いた『蟹工船』である。君がもしゲームに熱中しているばかりでなく、この本を読んでいたら、君はあのような陰惨で非情な事件を起こしたりしなかったろう。(橋本勝)(2008/06/24)


    ’08 米大統領選
    オバマよ、おまえもか 親イスラエル団体との危険な関係に幻滅
      わたしはオバマが好きだ。忘れもしない。あれは2004年、民主党党大会でのバラク・オバマ上院議員の演説だ。「ここには黒い米国もない。白い米国もない。アジア系の米国もない。中南米系の米国もない。あるのはアメリカ合衆国だけだ」と高らかに詠いあげたその感動的なスピーチに、「おおっ、ついに米政界にミック・ジャガーが現れた!」と驚いた。あのとき、ジョン・ケリーではなくてオバマが大統領候補だったら、この国はどんなに良くなるだろうと考えたものだ。(TUPエッセイ本文から)(2008/06/23)


    【下】光田の隔離支持の末氏、館長収入は月額30万円 取材には一切ノーコメント
    120   2年半近く前、末館長に勤務先で会った。しかし、質問には一切答えず、ノーコメントを通した。その日、笛吹市教育委員会にいくと、職員の一人は次のように言った。「岡山からバスに乗って来た長島愛生園の元患者さんの団体がいました。招待され喜んでいましたよ。末さんとNHKの岡山支局にいたころからの縁だということです」。その一団は日本政府相手の損害請求の原告団には加わっておらず、山口県にある光田の墓にも墓参りしたという。なぜ、加害者と被害者が今も癒着するような現象が起こるのか。日本ハンセン病史を専門にする藤野豊富山国際大学准教授は、光田は従順な患者をえこひいきしたから、一握りの元患者が恩を感じていると説明した上で、「光田に隔離されて戦後の人生も台無しにされた元患者は三千五百人以上います」と指摘した。(李隆)(2008/06/16)

    憲法9条伝えるのは老人の役割 日野原翁と対談:福島社民党首 安原和雄
      とにかくお元気な翁である。ご老体と呼ぶには精神的に若すぎる。その日野原重明(ひのはら・しげあき)さん(聖路加国際病院名誉院長・同理事長)は、今年(08年)10月4日の誕生日に満97歳を迎える。著書も数え切れないほど多い。日野原翁と福島みずほさん(社民党党首)との対談が目に留まった。日野原さんは現役の平和運動家でもあり、対談では「憲法9条を子どもに伝えるのは、戦争を知っている老人の役割」― などと強調している。(2008/06/14)


  • フリーメーソン会員の比最高裁長官、式典で「外国による経済的支配」...


  • 二極化社会を問う
    根底に西欧的科学方法論の限界と欠陥 経済格差をグローバル化する新自由主義経済理論
      安原和雄氏の「貧困大国」(日刊ベリタ、2008.05.23)での、日本とアメリカの現状の原点が市場原理主義(新自由主義)にあるとの指摘は的を射ている。問題はしかし、もっと広範で、WTO(世界貿易機関)その他の大国主導のいわゆる経済のグローバル化による、ますます拡大する国家間の経済格差にも及んでいる。そこで基本問題のいくつかを簡単に議論してみたい。まず(1)こうした傾向の基となったミルトン・フリードマンによる新自由主義経済理論なるものの欠陥の元、(2)そういう理論を歓迎し採用する受け皿である経済界(企業)がいかに政治を牛耳るようになったか。そのため、この理論の帰結である経済格差拡大がもたらされているが、それに対処するにはどうすべきかなどについて、簡単に素人考えを述べてみたい。(バンクーバー・落合栄一郎)(2008/06/11)

  • 東ティモール大統領が自身の暗殺未遂事件への外国勢力の直接関与を否...


  • 21世紀版・小日本主義の勧め 今、石橋湛山に学ぶこと 安原和雄
      第二次大戦前から「大国主義」を捨てて、その代わりに「小日本主義」への転換を唱えたことで知られる石橋湛山は戦後、首相の座を病のためわずか2か月で去らざるを得なかった「悲劇の宰相」ともいわれる。その湛山がいま、もし健在であれば、日本が選択すべき針路としてどういう構想を提示するだろうか。やはり21世紀版「小日本主義」を勧める構想以外には考えられない。敗戦直後の改正憲法案の9条(戦争放棄、軍備及び交戦権の否認)をみて「痛快きわまりない」と叫んだ湛山である。その湛山に学びながら、21世紀版「小日本主義」の構想について憲法の平和理念をさらに発展させ、具体化させる方向で考える。(2008/05/17)


    コソボ首相がセルビア人の臓器密売に関与? 「囚人殺害して提供」と戦犯法廷元検事が近著で告発
      【パリ13日=飛田正夫】今年2月、圧倒多数の賛成で一方的に独立を宣言、欧米25カ国や日本による国家承認も得たセルビアのコソボ「自治州」のハシム・サチ首相をめぐり、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(TPIY)のカルラ・デル・ポンテ元主席検事(女性)がニューヨーク・タイムズ紙記者との共著「私の戦争犯罪者摘発」の中で、サチ首相が数百人の囚人殺害を指揮したうえ、臓器売買に関与していたとの衝撃的な告発をした。同検事の告発内容が事実であれば、独立宣言まもないコソボをめぐる一大スキャンダルとなるになることは必至だ。(2008/05/13)


    武力によらない平和を地球規模で 戦争廃絶を願う「9条世界宣言」 安原和雄
      「日本国憲法9条を世界に広めよう」を合い言葉に08年5月4〜6日、千葉市の幕張メッセで日本列島の隅々から、さらに世界中から約2万人の人々を集めて開かれた「9条世界会議」は最終日に「9条世界宣言」などを採択して、世界に向けて発信した。その骨子は「9条世界会議は戦争の廃絶をめざして、9条を人類の共有財産として、武力によらない平和を地球規模で呼びかける」と強調している。この世界会議は幅広い多数の市民に支えられた初めての試みである。日米両政府によって9条の「戦争放棄、軍備及び交戦権の否認」という理念は事実上空洞化されてきているが、その理念をよみがえらせ、活性化させて、人類の共有財産にまで広めるための大きな第一歩を踏み出した。(2008/05/08)


    【コラム】世界はますます飢えていく その理由は?
      今年に入って、食糧高による暴動が世界中あちこちで起きている。カメルーンで2月に起った食糧暴動では40人の死者が出た。またハイチでは、食糧暴動で国連警察隊員を含めて5人が殺され、アレクシ首相が解任される事態となった。その他、エジプト、コートジボワール、モーリタニア、モザンビーク、セネガル、ウズベキスタン、イエメン、ボリビア、インドネシア―。33カ国以上で食糧暴動が起きている。(TUP速報=パンダ笛吹)(2008/05/05)


    オーストリア監禁事件 何故誰も察知できなかったのか?
     オーストリア北東部の人口2万3000人ほどの町アムシュテッテンで、実父が娘を24年間自宅地下に監禁し性的虐待を繰り返していた事件が、先月末、明るみに出た。欧州社会全体での衝撃は10日経った現在も、消えていない。2年前にも、ウイーン近辺で、少女がある男性に数年間監禁されていた事件があった。何故オーストリアではこのような事件が起きるのか?「この国の特異の事件ではない」という見方がある一方で、「家長的価値観を重んじる国、ナチの過去を持つために『見ない、言わない』が普通になった国」として、何らかの非を指摘する見方がある。英各紙の報道を中心に、監禁事件の経過を振り返りたい。(*便宜上、人物の敬称を略してあります。)(ロンドン5日=小林恭子)(2008/05/05)

    08年「憲法」社説を読んで 9条と25条と平和生存権と 安原和雄
      2008年5月3日は憲法施行以来61年目の憲法記念日である。大手6紙の憲法社説を読んだ。昨年は9条(軍備と交戦権の否認)改憲派の安倍首相時代であり、9条がらみの社説が多かったが、今年は一転して9条を正面から論じる社説は少ない。むしろ平和的生存権(前文)、25条(生存権)に言及する主張が目立つ。折しも5月4日からノーベル平和賞受賞者らも海外から参加して市民レベルの「9条世界会議」が日本で開かれる。9条を軸にして25条、平和的生存権も論議の対象になるだろう。この機会に9条の存在価値を改めて評価すると同時に25条、平和的生存権を表裏一体の関係として捉え、どう生かすかを考え、深める時ではないか。(2008/05/03)


    ビルマ民主化
    「祖国で死ぬよりまし」 シンガポールへ決死の入国図るビルマ人跡を絶たず
      【クアラルンプール29日=和田等】ビルマ(ミャンマー)と国境を接するタイ南部ラノン県で4月初旬、冷凍用のコンテナ車の中に隠れて密入国しようとした、10歳前後の子ども3人を含むビルマ人男女54人が窒息死する事件が起きた。だがこの悲劇は、氷山の一角にすぎない。軍事政権下の生活困窮のため、仕事を求めてタイだけでなくマレーシアやシンガポールへの不法入国を図るビルマ人は跡を絶たず、数百万人が近隣国で合法的に、あるいは非合法で働いているとみられる。シンガポールの英字紙がこのほど、その実態を報じた。(2008/04/29)


    ビルマ民主化
    深刻化する軍政の少数民族迫害 在日カチン族が日英専門家の報告会
      ビルマ(ミャンマー)は、昨年9月の反軍政デモに見られるように、アウンサンスーチーさん率いる民主勢力に対する軍政の弾圧という構図で語られがちだが、軍政から最も残虐な迫害を受けているのは少数民族である。その実態を知ってほしいと、日本に逃れてきたカチン族の人びとが4月27日、東京で、英国と日本の専門家による報告会を行った。国際NGO「クリスチャン・ソリダリティ・ワールド」(CSW)のベネディクト・ロジャーズ氏は、現地調査にもとづき軍政による民族浄化、宗教迫害、難民の増加などを告発。「ビルマ情報ネットワーク」の秋元由紀さんは、こうした人権侵害と天然ガスなどの開発との関係にふれ、日本の政府と企業も軍政の開発事業に関わっている事実を明らかにした。(永井浩)(2008/04/29)

    自国民の東ティモール大統領襲撃事件への関与を否定 インドネシア大統領報道官
      【クアラルンプール25日=和田等】反乱軍兵士の一団に襲撃を受け重傷を負った東ティモールのラモス・ホルタ大統領が今月18日、その襲撃事件へのインドネシア人の関与を示唆する発言をおこなったことに関して、インドネシアのユドヨノ大統領の報道官は25日までに、襲撃事件にインドネシア人が関わった証拠はないとの反論を展開した。(2008/04/26)

  • 東ティモール、非常事態宣言を解除


  • ソマリアの聖戦士運動を米国が「テロ組織」に おかげで入隊希望者殺到の逆効果 
      米国は気に入らない弱者や殲滅すべき対象を難癖をつけて「テロ組織」とか「ならず者国家」などと指定しているが、今度は傀儡・外国勢力の追放を目指すソマリアのイスラム系有力武装勢力「ソマリア聖戦士青年運動」をテロ組織のリストに加えた。お陰で、皮肉にも同運動の人気が高まり入隊希望者が殺到。「米国は無料で彼らの宣伝役を買って出たことになる」との声も聞かれる。カタールの著名ニュース・サイト「イスラム・オンライン」が首都モガデシュ在住のソマリア報道センター所長、アブドルカーデル・オスマーン氏の報告を伝えた。(齊藤力二朗)(2008/04/24)


  • 東ティモール大統領襲撃に外国勢力関与?


  • 中国
    エイズの農民を見殺しにはできない 80歳の女医、高耀潔さんの孤独な戦い
      陳桂棣・春桃『中国農民調査』の拙訳書(文藝春秋)が世に出され一定の評価を受けたが、このことにわが中国の友人たちが密かな反感を抱いていたことを最近知った。北京の友人は言った。「農民の問題はもう過ぎ去りました。誰も関心を持っていません」。流行らないってことか? 8月の北京五輪を控え、経済は依然高成長を維持しているからだろうか。だが、この本で明らかにされた農民の窮状は改善されるどころか悪化する一方である。エイズの蔓延もそのひとつ。世間の無関心と当局の迫害のなかでエイズ予防の最前線で戦いつづける80歳の女医、高耀潔さんを知ってほしい。(納村公子)(2008/04/17)

  • 東ティモール大統領、任期途中での辞任を示唆、後に否定


  • ムガベの有権者名簿改竄にモサドが協力? ジンバブエの大統領選電子投票
      コンピューターによる電子投票の投票結果が、プログラムの操作で意図的に改竄されているとの報道が絶えない中、ジンバブエの大統領選でも同様な選挙違反が行われた模様だ。選挙は政府がアフリカ連合(AU)などを除き欧米などの選挙監視団の派遣や国際メディアの選挙取材の申請をはねつけて実施された。同国の最大野党によると、イスラエルの情報技術(IT)専門家が現職大統領のムガベを勝たせるために、イスラエルのスパイ機関であるモサドにつながりがある同国コンピュータ専門家の協力を得て有権者名簿を改竄している、とミドル・イースト・オンラインが選挙直前の3月27日に報じた。(齊藤力二朗)(2008/04/05)


    根津教諭の「君が代」拒否
    免職なしは「勝利」と根津教諭 都教委の暴走食い止めた支援の人びとに感謝
      今春の卒業式で「君が代」の斉唱を拒否した公立学校教員20人に、東京都教育委員会は3月31日、懲戒処分を下した。免職が懸念されていた根津公子教諭(都立南大沢学園養護学校)は、昨年につづき停職6ヶ月となった。根津さんはこの決定を、免職を阻止しようと大勢の人たちが都教委や報道機関にはたらきかけてくれたことによる「勝利」と評価、支援者らに感謝の報告を行った。しかし不当処分であることには変わりなく、新学期からの停職期間中は新しい勤務校前に毎日「出勤」し、都教委のこれ以上の暴走を市民の力で食い止めていくように訴える。(ベリタ通信)(2008/04/04)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第93回:国民をマインドコントロールしてこそ軍
    120  国家が「殺し、殺される」の戦争を遂行するには国民の精神のマインドコントロールは欠かせない。軍の強制なくしてはありえない「集団自決」の持つマインドコントロールの問題は、先の戦争での日本軍にとどまらず、すべての戦争にいえることではないか。(…)将来日本が戦争する国になったときも、国は当然国民をマインドコントロールしているだろう。いやまさに日本国民はそんなマインドコントロールにかかりつつあるのかもしれない。(橋本勝)(2008/03/31)


    ビルマ民主化
    軍政の新憲法草案拒否を全世界の国会議員に訴える ビルマの国会議員連合
      ビルマ(ミャンマー)の国会議員連合は3月31日、同国の軍政が5月に予定している新憲法草案の国民投票の結果を国際社会が承認しないよう求めるアピールを、全世界の国会議員にむけて発表した。軍政は、民主化勢力の指導者アウンサンスーチーさんが率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝した1990年の総選挙結果を認めず、当選議員による国会を一度も召集しないまま権力の座に居座りつづけている。議員連合にはNLD以外の少数民族政党も加わり、国民に「みせかけの憲法」への反対を呼びかけるとともに、各国議員がそれぞれの政府や国連にビルマの民主化への働きかけを強めてほしいと訴えている。(ベリタ通信)(2008/03/31)

  • タイでツーリスト・ポリスのボランティア養成を強化 外国人旅行者の...


  • 中東
    米軍管理刑務所で目をえぐり舌を切り取る拷問 イラク人元受刑者がサウジTVで証言
      囚人服を着た10人の覆面男に押さえつけられ、両眼を刳り抜かれ、舌の一部を切り取られ、両腕と両足を折られた、とイラク南部の米軍管理刑務所の元イラク人受刑者が戦慄すべき拷問の実態を、アルアラビーヤ衛星テレビで証言した。同テレビは親米国家であるサウジアラビアが資本提供。証言によると、アブー・グレイブ拷問漏洩で懲りた米軍は、直接関与を避け、恐怖心を植えつけるために一部の受刑者に他の受刑者たちを暴行するようけしかけているという。14日付けのアルアラビーヤ・ネット(アラビア語電子版)が報じた。(齊藤力二朗)(2008/03/23)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第30回 事件ノンフィクションの取材と執筆(5)
    昨年交通事故で不慮の死を遂げたアメリカのピューリッツァー賞作家デイビッド・ハルバースタムの代表作である『ベスト・アンド・ブライテスト』は、ベトナム戦争にのめりこんでいくホワイトハウスの「最良にして最も聡明な」指導者たちの姿を、まるでその場に立ち会っているかのような臨場感あふれる筆致で描き出している。しかし、ハルバースタムが取材を開始した時点ですでに暗殺されていたケネディ大統領や、ハルバースタム本人はインタビューしていない故人のジョンソン大統領の心理描写を、かくも細密に行うことははたして許されるのだろうか。(2008/03/17)


    イスラエル/パレスチナ
    イスラエル、アル・ジャジーラをボイコットへ ガザの「偏向報道」理由に
      メディアが真実を伝えようとすると、その漏洩を恐れる勢力から執拗でさまざまな妨害を受けるのが世の習いだ。その典型例がアラブ圏で圧倒的な人気を誇るカタールの衛星ニュース・チャンネル「アルジャジーラ」で、記者がグアンタナモ刑務所などに罪状も告げられずに拘束され、各地で事務所を閉鎖・砲撃されている。報道の自由を謳うイスラエルの外務副大臣は、120人以上のパレスチナ人が殺されたガザ地区での出来事をパレスチナ側に有利に報道していると非難し、同局をボイコットすると発表した。(齊藤力二朗)(2008/03/15)


    イスラエル/パレスチナ
    人間の権利を訴え家畜群が勢揃い ガザの国連事務所前で経済封鎖解除の先頭に
    120   空爆や戦車による侵攻は小休止しているが、依然イスラエルによる厳しい経済封鎖が続くガザ地区の惨状に対して、特に国連や西側諸国は、イスラエルの肩を持ち沈黙を決め込むか、通り一遍の非難や遺憾声明を出すだけで事足れりとしているのが冷徹な事実だ。そこで人間がいくらデモで封鎖解除を訴えても、人目を惹かず黙殺されるだけなのに業を煮やして、遂に数百頭もの家畜が人間の権利擁護のために垂れ幕をつけて立ち上がった。12日付のアルクドゥス・アルアラビーが写真つきで報じた。(齊藤力二朗)(2008/03/13)


  • 強盗が邦人男性をルソン島で射殺、比人妻と観光中


  • 中東
    開戦から5年:米国のいう「成果」と「前進」をイラク国民はどう見ているか ダール・ジャマイル
      2007年前半に実施された米軍兵力3万のイラク増派のあと、メディアは一時、その「成果」「治安の改善」を伝えましたが、その後、爆弾テロなどがごく散発的に報じられるだけで、イラクの現状は私たちの目にほとんど見えなくなっているようです。私たちの国・日本は情報鎖国下にあるといわれ、米国の軍事行動に関するわが国の主流メディア報道は米メディアの後追いに過ぎないといわれるゆえんです。本稿では、イラク系米国人ジャーナリスト、ダール・ジャマイルがイラク国民の生の声を伝えています。(TUP速報)(2008/02/28)


    三浦元社長の逮捕は国際人権規約違反 日本メディアは「容疑者」扱いもやめよ
      三浦和義元社長のサイパンでの逮捕をめぐり、日本のメディアは集中豪雨的な報道を続けているが、日本も米国も批准している国際人権規約に違反していることについては、ほとんど触れられていない。国際人権規約14条7項には、「何人も、それぞれの国の法律及び刑事手続に従って既に確定的に有罪又は無罪の判決を受けた行為について再び裁判され又は処罰されることはない」との一事不再理の原則が明確に書かれている。(稲元洋)(2008/02/27)

    検証・メディア
    「ナベツネ問題」を考える<下>新聞各紙の論評、学者・評論家の意見 池田龍夫(ジャーナリスト)
      「大連立」の火種は消えていないばかりか、爐佑犬豺餡餃瓩瞭宛次第では息を吹き返すかもしれない……。月刊「文春」2008年3月号の政局記事(『福田と小沢、勝算なき運命共同体』)が、興味深い裏情報を明らかにしている。正月休みの1月3日、福田康夫首相の私邸に2本の電話がかかってきたという。1本は森喜朗元首相からだが、もう1本は、「大連立」に執着する読売新聞グループ本社会長兼主筆・渡辺恒雄氏からだったと、リアルに伝えている。先の論稿<上>では、主として「大連立劇」(2007年11月)の経緯を検証したが、<下>では新聞各紙がどう捕らえたかを探り、学者・評論家の意見や戦前の歴史とも対比して考察してみた。(2008/02/22)

    なぜ東ティモール大統領と首相は襲われたのか? 反乱部隊指導者レイナド少佐を結びつける点と線
      【クアラルンプール20日】東ティモールの首都ディリで反乱部隊の指導者で、一部の若者から英雄視されていたアルフレド・レイナド少佐らがラモス・ホルタ大統領とシャナナ・グスマン首相を襲撃してから1週間以上が経過したが、その動機などについてまだはっきりしたことは明らかになっていない。この襲撃事件でレイナド少佐自身は大統領の護衛に射殺されたが、レイナド少佐の側近だったガスタン・サルシーニャ氏がその後を次いで反乱部隊を率い、逃亡を続けている。反乱部隊が政府や国連治安部隊の投降呼びかけに素直に応じて投降するのか、レイナド少佐の弔い合戦として報復行為に出るのかもはっきりしないというのが現状だ。ところが数々の陰謀説を検証したところ、興味深い事実が見えてきた。(2008/02/21)

    コソボ独立宣言で「アルバニア人の衝突事件、起きる可能性」、「セルビアの夢が遠のいた」
     セルビア南部コソボ自治州が、17日、念願の独立宣言を行なったが、コソボを独立国家として承認するかどうかで、欧州連合(EU)内が二手に分かれている。英国、フランス、ドイツ、イタリアなどは独立を歓迎しているが、国内に分離を望む少数民族を抱えるスペインやキプロスなどは承認反対の姿勢を取る。当事国セルビアやその後ろ盾的位置にあるロシアは、国連安保理の新決議なしの「一方的な独立宣言」は「国際法違反」と非難している。欧州問題専門のリチャード・ホイットマン英バース大学政治学教授は、アルバニア人を巻き込む紛争が起きる可能性を指摘し、また、セルビアにとっては、米国と欧州主要国が支援するコソボ独立に頑なな態度を示した結果、EU加盟への夢が遠のいたと分析する。果たしてコソボ独立はEUが言うところの「地域の安定」をもたらすのかどうか?現状と今後の動きについて聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2008/02/20)


    東ティモール大統領、首相襲撃事件の背景を探る 元少佐が「裏切られた」と逆恨み?
    120   【クアラルンプール13日=和田等】独立(主権回復)から6年を迎えようとしている東ティモールで11日、山岳部を転々としていた反乱軍のリーダーらの武装グループに、ノーベル平和賞の受賞者でもあるラモス・ホルタ大統領とシャナナ・グスマン首相が襲撃され、大統領が重傷を負うという「クーデター未遂事件」が起こった。襲撃を仕掛けた反乱軍のリーダー、アルフレド・レイナド少佐とその仲間1人が射殺され、首脳暗殺は失敗に終わった。いったい何が起きているのか。地域利害が複雑に交錯する事件の背景を探った。(2008/02/13)


    時事英語一口メモ
    【42】世襲政治と民主主義
     ブッシュ王朝、クリントン王朝、カストロ王朝、金王朝・・・。王政の廃止を決めたネパールではコイララ王朝がそれに取って代わろうとしている。日本でも世襲政治家の首相が続いている。ボストン・グローブ紙のH.D.S. Greenwayのコラム(1月8日)のタイトルのように、”dynastic politics at work”(世襲政治が稼働中である)。独裁体制のもとではもちろん、選挙を通じたものであっても、dynastyはdemocracyと言えるのであろうか。(鳥居英晴) (2008/02/12)


    中東
    「イラクの子供に暗殺の訓練」ビデオは米軍と傀儡警察の捏造 イラクのサイトが断定
    120   イラク駐留米軍は、国際テロ組織とされる現地のアルカーイダが子供にテロ訓練をしているビデオを押収したと発表、アルアラビーヤなど親米系のテレビ局が放映したが、アルカーイダのメンバーが本来使わない「テロリスト」という米軍用語を発するなど不自然な点がいくつも指摘されていた。イラクのニュース・サイト「アルイラク・ニュース」(7日付)の政治問題編集部は、目撃証言をもとに、米軍とイラク傀儡警察が協力し、市民が動員され、バグダードで撮影されたプロパガンダ用映像だと断じた。米軍の発表は日本の一部メディアでもそのまま報じられている。(齊藤力二朗)(2008/02/09)


    イスラエル/パレスチナ
    イスラエルのガザ封鎖は、国際非難と住民の暴発を避ける「圧力鍋」戦略
      経済封鎖により電気や生活必需品の搬入が止まっていたパレスチナのガザ地区では、エジプト国境が一時的に開放されたため、最悪の事態は避けられたが、極狭い流入路を除いて経済封鎖は相変わらず続いており予断を許さない。イスラエルのイェフード・バラク国防相は、一定期間ガザ地区に入る基礎物資や食料を住民が辛うじて生活することができるギリギリの量に抑え、国際社会から非人道的と糾弾されず、ガザ住民が一斉蜂起などの暴発を起こさない程度に締め上げる「圧力鍋」と銘打ったガザ地区に対する兵糧攻め作戦を実施している。1月29日付のイスラム・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2008/02/02)


    中東
    米国の侵攻4年半で100万人以上のイラク人が殺される 英国の調査で判明
      著名な英国の調査会社がイラクの調査会社と共同の対面調査で、イラクでは戦争勃発時の2003年3月から2007年8月までの間に、5世帯に一軒で少なくとも家族の誰かが、すなわち全体で100万人以上が殺されたと発表した。また、イラクの傀儡政府筋によると、イラクの寡婦の総数は100万或いは200万にも達したという。(齊藤力二朗)(2008/02/02)


    中東
    その男の名はカイサル──米兵を射殺して英雄となったイラク兵士
      2007年12月28日、米国防総省は、26日にイラク北部の街モスルで戦闘活動を行っていた米兵ふたりが小銃で撃たれ死亡していたことを公表した【1】。もしこれだけの戦死告示で終わっていたら、すでに米兵3900人の死者を出している今では、犠牲となった兵士の家族が住む街の地方紙やローカル放送に取り上げられるばかりで、社会の関心を集めることはなかっただろう。しかし年を越えてからメディアの報道が迷走をはじめる。(TUP速報・解説/安濃一樹)(2008/01/22)


    中東
    アルカーイダ系過激派集団追放でバグダードの治安回復 恐怖の日々を市民が語る
      イラクの首都バグダードは治安が回復しつつあるという。アルカーイダ系のスンナ派過激派集団「イラク・イスラム国家」が、米軍が給料を支払い米軍とイラク政府に協力するスンナ派の「覚醒会議」に追い出されたためだ。居住区が過激派集団に占拠されていた恐怖の日々を、匿名のイラク人女性が、ロンドンを本拠とする「戦争と平和報道機関」に語り、それがミドル・イースト・オンラインなどに掲載された。女性は治安回復を喜びながらも、現状がいつまで続くかは誰にも分からないと不安を隠さない。(齊藤力二朗)(2008/01/19)


    捕鯨問題
    捕鯨船追跡を再開と反捕鯨団体 派手な活動に懸念と疑問を示す専門家も
      【アデレード18日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で日本の調査捕鯨船「第2勇新丸」に拘束されていた、米国の環境保護団体シーシェパードの活動家2人は18日、オーストラリア政府をつうじて同団体に引き渡された。シーシェパードは直ちに捕鯨船の追跡を再開すると発表、今後もメディアをつうじた活発な広報活動で反捕鯨の国際世論を高めていく方針だ。しかし、メディア専門家などからは、こうした作戦が冷静な捕鯨論争を難しくする懸念や活動にからむ資金への疑問も出ている。(2008/01/19)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第81回:暗殺つき民主主義はいかが!?
    120 さて今回の大統領選、民主、共和の候補指名争いが次第に熱をおびてきている。とくに民主党はヒラリー、オバマの苛烈な戦いで注目を集めている。ヒラリーだったら女性初、オバマだったら黒人初の米国大統領になる。これはアメリカの歴史にとって画期的なことである。それだけに激しい反発も予想されるし、イラク戦争がらみの軍需産業の影もちらつく……ということで暗殺という最悪なこともおこりえる。(橋本勝)(2008/01/15)


    パキスタン情勢
    イラクではなく、パキスタンこそアルカイダの「最前線」 ロバート・ペリー
      パキスタンの元首相ベナジル・ブットが暗殺されて以来、主流メディア報道ではこの暗殺の動機や暗殺者の正体をめぐって多くの憶測が飛び交っている。今後、パキスタンの紛争やイラク戦争が、複雑なプロパガンダ報道によって、さらに権力者に都合のよい「輝かしい物語」に刷りかえられる可能性がある。私たち市民は様々なニュースを多角的に検証していく必要があるだろう。危険を冒してイラン・コントラ事件を追い、多くの真実に光を当てたジャーナリスト、ロバート・ペリー氏のブログ記事を抄訳して、彼が今回のパキスタンの紛争をどのように把握しているかを紹介する。(TUP速報/抄訳・解説:宮前 ゆかり)(2008/01/12)


    中東
    「米国製」エイズウイルス汚染薬がイラク市場に出回る 検査求めた州保険局委員が謎の死
      米国企業の商標が付き、エイズ・ウィルスに汚染された薬品がイラク市場に出回っていることが判明した。しかし傀儡イラク政府は何故か、取り締まりに及び腰だという。またこの薬品を購入した州保健局を購買委員が回収汚染薬を政府の検査所に送った直後に、何者かによって殺害されており、謎は深まるばかりだ。12月22日付のアルクドゥス・アルアラビーが報じ他紙が一斉に転載した。(齊藤力二朗)(2008/01/10)


    「ブラック・ケネデイ」オバマ候補への期待高まる フィーバーの一方、暗殺懸念の声も
      【コングレス(米アリゾナ州)9日=マクレーン末子】米大統領選民主党の有力候補であるバラク・フセイン・オバマ上院議員(46)は、今年に入りその支持率を伸ばしている。8日行われた指名候補を選ぶニューハンプシャー州予備選では、ヒラリー・ロダム・ クリントン上院議員に3%の差で敗北したものの、3日のアイオワ州党集会ではクリントン氏を9%離し圧勝した。変革と希望をテーマに掲げ、若く有望なオバマ氏を、ジョン・F・ケネデイ大統領にたとえる人も多い。米国初の黒人大統領誕生への期待が高まる一方、ケネデイ大統領と同じように凶弾に倒れるではないかと、オバマ氏暗殺を危惧する声も聞かれ始めた。(2008/01/10)


    グローバル化で急増する人身売買 複雑な問題への多様な創造的取り組みが前進
      性的な搾取を目的とした人身売買は、過去10年で大幅に増加している。推定で100万人が性産業に売られていくが、そのほとんどが少女や女性である。その被害者たちは、粗暴な犯罪組織だけでなく、信頼を置く家族の手によっても売り渡されている。この問題に無関係であると言える国などはなく、どの国も何らかの形でどこかでつながりがある。今回は、グローバル化の最も残酷な象徴とも言えるこの問題の現状と対策について探る。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/01/10)


    捕鯨問題
    豪州の著名学者が日本のミンククジラ捕鯨を擁護 国内では波紋、感情的反発も
      官民を通じ捕鯨問題に積極的に関わっているオーストラリアだが、生物学者で地球温暖化にも取り組むティム・フラナリー、マコーリー大学非常勤教授がこのほど、日本の捕鯨は持続的な捕鯨であり、種の絶滅にはつながらないと、オーストラリア国内では異例となる日本の捕鯨を支持する発言を行った。フラナリー教授は昨年1月、年間最優秀オーストラリア人とも言える「オーストラリアン・オブ・ジ・イヤー」(顕著な業績をあげたオーストラリア人が毎年1名表彰される)を受賞している著名者であり、今回の発言はオーストラリア社会に多大な影響を及ぼしている。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/01/08)

    アメリカ帝国主義の一形態―「エコノミックヒットマン」の物語― 落合栄一郎
    120   先に「アメリカの帝国主義的心情と戦争意識」(*関連記事)でアメリカが中南米諸国などで、武力によって政府転覆などを試みて来たことを例をあげて述べた。武力によらない、帝国主義的外国支配も種々試みられてきた。ここではその一端を紹介する。これは、エコノミックヒットマンという人々が中心になって、国際金融機関(IMF)や世界銀行(WB)を介して発展途上国を経済的に縛り付ける─いわば植民地化するやりかたである。こういうヒットマンの一人であるジョン・パーキンスという人がその活動を暴露した「エコノミックヒットマンの告白」(注)という本から、そのやり方を紹介する。(2008/01/05)

    イスラエル/パレスチナ
    イスラエルのハニーヤ暗殺決議をブッシュが承認 イスラエルとアラブのメディアが報道
      ハマースがガザ地区を制圧した後にパレスチナ自治政府のアッバース議長に解任されながら、現在でもパレスチナ人からの高い人気を誇るハマース出身のイスマイール・ハニーヤ前首相の暗殺計画をイスラエルのバラク国防相が立案した。この暗殺決議に米国のブッシュ大統領がゴーサインを下したとイスラエルのニュース・サイトが12月28日に報じ、アラブの各紙が翌日一斉に伝えている。(齊藤力二朗)(2008/01/05)


    指導者暗殺、和平交渉停滞…中東は混乱が続く チュニジアの著名占星術師、08年を占う
    120   10年前にダイアナ妃の交通事故死を予言し、「アラブのノステルダムス」と呼ばれる、チュニジアの著名な天文学者・占星術師、ハサン・シャーリニー氏がイタリアのAKI通信に2008年の出来事を占った。それによると、イラクではシーア派指導者が暗殺され、中東和平交渉は進展せず、米大統領選を制する民主党は、共和党のイラク政策を踏襲しイラクの分割に努めるという。12月31日の各紙が一斉に報じた。(齊藤力二朗)(2008/01/05)


    ダイアナ元妃死亡事故に衝撃の新説 「標的はドディ・アルファイドだ」 おとり暗殺作戦の狙いとは
    120   11年前のパリ・アルマ橋でのダイアナ元英王妃と恋人ドディ・アルファイドの死因に、注目の新説を展開する仏人ジャーナリストがいる。世界のマスメディアがダイアナ妃がアルファイドの子どもを妊娠していたために英国政府によって謀殺されたとの通説に飛びつき、テレビ各社がパパラッチとなって追いかけたことは記憶に新しい。ところが「レディは死んだ(Lady died)」の筆者としても知られるフランスの映画監督フランシス・ジレリーが展開する新説が今、大きな波紋を呼んでいる。そこには隠されたタブーが存在していたのだ。(山上郁海)(2008/01/04)


    CIAが破壊したテープと9・11に絡むサウジ・パキスタン関係
      12月5日、米中央情報局(CIA)のマイケル・ヘイデン長官は、アルカイダに属する容疑者の取調べの模様を撮影したビデオテープ少なくとも2本が2005年に廃棄されたとの声明を発表した。このテープはCIAが9・11委員会にも、またザカリアス・ムサウイの訴訟の際に連邦裁判所にも提出しなかったもので、ヘイデン長官によれば、尋問にあたった職員の身の安全を守るために廃棄されたとのことである。失われたテープをめぐり、米ジャーナリスト・ジェラルド・ボスナーの分析を紹介する。(TUP速報)(2008/01/02)


    進まぬ比警察への日本の技術移転 物証よりも証言重視変わらず
      フィリピンにおける殺人事件などの捜査で「物証重視」を柱とする科学捜査を根付かせる―。日本の国際協力機構(JICA)は1980年以降、比国家警察本部に日本の現職警察官を専門家として派遣、科学捜査の技術指導を続けている。しかし、支援開始から27年経過した現在、幹部レベルでは物証重視という意識改革が着実に進む一方、初動捜査に携わる現場の捜査官段階では、犯行に使われた凶器を素手でわしづかみする場面が見られるなど、技術浸透・徹底は難航している。(マニラ新聞特約)(2008/01/02)


    パキスタン情勢
    ブット元首相暗殺事件:パキスタン軍事政権とイスラム過激派の危険な関係 B・ラマン
      米欧日の企業メディアは、パキスタンのベナジル・ブット元首相暗殺事件を速報し、現地の混乱を伝え、各国政府の首脳たちが表明する追悼の言葉と、イスラム過激派やテロリズムを糾弾する声を報じている。ブット元首相の政治経歴を紹介するテレビ放送もあるが、パキスタンの情勢を簡単に解説するだけで、事件の背景に深く切り込む報道は出ていない。それにはしばらく時間がかかる。そのなかで、事件の直後に、冷静で簡潔な解説を公開した人物がいる。インド、チェンナイ市にある時事問題研究所で所長を務めるB・ラマンである。ラマンの記事(英文)はインドのニュース・サイトに掲載された【1】。(TUP速報=抄訳・解説/安濃一樹)(2007/12/31)

    ミャンマー人の難民認定を阻む横田・国連大学長顧問の陳述書 認識不足と弁護士らが批判
      難民としての日本での在留資格を求める、ミャンマー(ビルマ)のイスラム系少数民族ロヒンギャ4人の裁判が年明け早々の1月に福岡地裁である。国側は彼らを難民と認めない方針だが、その根拠とされているのが「横田陳述書」。少数者の人権をもっとも重んじるはずの国連大学学長特別顧問、横田洋三氏(中央大学法科大学院教授)が執筆したもので、今年9月に東京高裁にも提出され、ミャンマー人らの難民資格をはぎとる一因となった。裁判の支援者らはこの著名な国際法学者の見解に首をかしげている。(李隆)(2007/12/30)

  • 花嫁を非処女だと激怒し殺害する事件がエジプトで続発


  • ハマス統治下のガザ地区で初のクリスマス 宗教的自由あるものの中止相次ぐ
      【テルアビブ24日=桐島けい】イスラム教原理主義組織ハマスが実効支配するガザ地区では、ハマス治下で初めてのクリスマスを迎えた。同地区には約3000人のキリスト教徒が住んでいるが、パレスチナ人同士の抗争や一部のイスラム教過激派からの攻撃を恐れて今年のクリスマス行事は中止が相次いでいるという。「ガザは危険だからサンタクロースも来ない」などとの切ない声も子どもたちの間からあがっている。(2007/12/25)


    「夫の暴力には抵抗せよ、責任負わねば同衾拒否も」 シーア派宗教家のファトワーにスンナ派が反論 
      夫の暴力には暴力で対抗する権利を妻に付与し、義務を果たさない夫に対しては妻にセックス・ボイコットも認めるいうファトワー(イスラムの見解)をイラク出身の著名なシーア派法学者が発布したところ、サウジアラビアのスンナ派法学者が反論した。身近な問題であるだけに、両者の見解を伝えたアルアラビーヤ・ネット(11月28日付けアラビア語電子版)には読者から賛否の声が多数寄せられている。(齊藤力二朗)(2007/12/20)


    大学生らの結社による邦人連続殺人か 比セブの2事件、使用拳銃が一致
      【マニラ新聞特約18日】フィリピン中部セブ州マンダウエ市で7月と11月に日本人男性が相次いで射殺された事件で、国家警察中部ビサヤ地域本部は17日、7月の須田太郎さん=当時(36)=殺害事件の実行犯として逮捕された容疑者が所持していた拳銃が、11月に起きた日下博さん=当時(49)=殺害にも使用されていたとの鑑識結果を明らかにした。同本部は、同容疑者らを両事件に関与した疑いがほぼ解明されたとして、殺人容疑などで送検する方針。(2007/12/18)


    戦争を知らない世代へ
    「尽忠報国」の特攻とアッラー信仰の自爆テロ 中谷孝(元日本軍特務機関員)
      12月8日は、1941年(昭和16年)の太平洋戦争(当時の言葉では大東亜戦争)の開始日である。特攻世代のひとりである私は、この無謀な戦争を思い起こすたびに、6年前の9月11日にアメリカで起きた同時多発テロが人ごととは思えない気持ちになる。「尽忠報国」教育を受けて戦闘機で敵艦に突っ込んでいった日本の若者と、アッラーへ忠誠心を示してニューヨークの高層ビルに航空機もろとも突撃したアラブの若者の姿が重なるのである。(2007/12/08)

    ビルマ政府発表をはるかに上回る壮絶な弾圧 ヒューマンライツ・ウオッチが報告書
      【ニューヨーク7日=ヒューマン・ライツ・ウオッチ】ビルマでの平和的な抗議行動に参加した僧侶や市民に対し、ビルマ政府は07年9月に暴力的な弾圧を行った。この際に犠牲となったり、拘束されたりした人の数は、ビルマ政府の公式発表をはるかに上回っている。ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表した報告書でこのように述べた。弾圧を開始して以来、軍事政権は強権的な国内組織を全力で動員し、あらゆる反政府活動を強引に封じ込める一方で、夜間の家宅捜索で指導者の身柄を拘束し、僧侶を強制還俗させている。(2007/12/07)


    常備軍は廃止されるべきだ! カントの平和論を今読み解く  安原和雄
      ドイツの哲学者、カントの著作『永遠平和のために』が話題を呼んでいる。同著作の主眼は常備軍の廃止を唱えたことにある。210年余も前の先見性に富んだカントの平和論を手がかりに、戦乱と破壊の絶えない21世紀の今を読み解くと、みえてくるものは何か。それは今こそ常備軍廃止論を生かすときであり、「永遠平和は人類の使命」(カントの言葉)という認識を共有することである。(2007/12/06)


  • 子ども殺害した比国軍、「少年兵だった」と強弁


  • 「ミャンマーに帰れば殺される」 宙に浮くロヒンギャ難民 日本在留求めた裁判闘争続く  
      群馬県館林市に住む在日ビルマ・ロヒンギャ協会会長のアウンティン・フセインさん(38)は、最古参のロヒンギャ系難民である。「中国の雲南省から来た中華系の人もミャンマーにはいます。彼らは(標準語の)ミャンマー語を話せなくてもミャンマー国民ですが、私たちはミャンマーで生まれビルマ語ができても国民扱いされません」。流暢な日本語で語るフセインさんは、バングラデシュとの国境に近い南西部のアラカン州の出身である。総人口に占める割合は4%。一説によれば250万以上。彼らは移民ではない。ミャンマーでもう数世代になるイスラム教徒である。(李隆)(2007/12/03)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第76回:25条から9条を問い返そう
    120 戦争を放棄する「憲法9条」をもっているはずのニッポン。でも、いつのまに国民の税金で得られたお金で莫大な価格の兵器を買いそろえ、強大な軍事力を持つ国となったニッポン。そんな豊かなニッポンで、生活保護を打ち切られたために、オニギリを食べたいと書き残して餓死した人がいる。毎年3万人の人が自殺(多くは生活苦から)している。医療費が払えないため、病院にも行けず、命を縮めている人がいる・・・。そんな国になってしまったニッポン。(橋本勝)(2007/12/03)


    300人のキリスト教宗教家が十字軍戦争や対テロ戦争をムスリムに謝罪
      イスラムの盟主を自認するサウジアラビアのアブドッラー国王とローマ教皇が会談し、両宗教の対話を呼び掛けたのに続いて、前例の無い様々な接触が試みられている。2006年10月に138人のムスリム学者と思想家が連名で署名し、世界の127人のキリスト教指導者に「共通の言語」と題し対話を呼びかける書簡を送った。それに対してキリスト教の宗教家と学者300人以上が「神の愛と隣人の愛」と題し、ムスリム(イスラム教徒)を害し、人的、宗教的罪悪と損害を引き起こした十字軍戦争と、ここ数年間の対テロ戦争の結果起きた惨事に謝罪し、その上、神とイスラム教に赦免を請う返書を記したことが11月26日にアブダビで開かれた記者会見で明らかになり、議論を呼んでいる。27日付のアルアラビーヤ・ネットなど各紙が報じた。(齊藤力二朗)(2007/12/01)


    運命を分けるものは? 在日ビルマ人社会の不安と動揺 シュエバ(田辺寿夫)
      2007年11月7日、Tさん一家は港区港南にある東京入国管理局へ出頭した。在日ビルマ(ミャンマー)人であるTさん(46歳)と奥さんのSさん(44歳)、それに息子のNさん(21歳)の3人である。SさんもTさんもビルマ中部の古都マンダレーの出身である。2人は1984年にビルマで結婚しNさんは1990年に、Sさんは1991年にそれぞれ来日した。2人は多くの外国人がそうであるように短期滞在ビザ(90日)を延伸することなく日本の飲食店などで働きつづけた。滞在期限はとっくに超過したオーバーステイであり不法就労者でもある。(2007/11/30)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第90回:第9のナゾ――殺害方法 山口正紀(ジャーナリスト)
      Oさんを何としても犯人に仕立て上げなければならない警察・検察にとって、「犯行動機をどうするか」以上に苦しんだのが、「殺害方法をどうするか」だったと思われる。前回述べたように、警察・検察は逮捕・起訴時点で「犯行動機」を説明できず、2000年10月27日の一審初公判・冒頭陳述でようやく「交際相手を奪った被害者に憎悪の念を募らせ、その憤まんを晴らすため」と主張した。一方、「殺害方法」は冒頭陳述でも「被害者に対し、殺意をもって、その頚部を圧迫し、同人を窒息死させて殺害し」と述べるにとどまった。単なる「死因説明」にすぎない。(2007/11/24)


    反米感情招く中東での劇場政治 ブット元首相の政界復帰は振付師によるお披露目興行 パキスタン
    120   アラブ・イスラム世界には、欧米諸国によって作られた歴史観を良しとしない研究者やジャーナリストたちが存在する。米英仏による巧妙な分断統治と蔑視にさらされてきたからだ。そうした歴史への抵抗が時には意表をついてアラブメディアには登場する。トルコ建国の父アタチュルクやスエズ運河国有化で名を馳せたエジプトのナセル大統領、パレスチナのアラファート議長に代表される民族の英雄たちが、実はアラブ・イスラム世界で喝采を浴びるよう巧妙な振り付けを施され、欧米に奉仕する英雄像を演出してきたのだという。パキスタンではブット元首相を政界に復帰させるために、ハリウッド式の安っぽいお披露目興行が鳴り物入りで進められていると、エジプト人政治分析者のムハンマド・ガバーシー氏が皮肉をこめて分析している。17日付のイスラム・メモが伝えた。(齊藤力二朗)(2007/11/23)

    イスラエルがホロコースト生還者支援見直し 「捨て置かれた」と批判受け 差別、貧困めぐりなお火種
    120   今年4月からイスラエル内を揺るがせていたホロコースト生還者への生活保障問題が10月中旬、政府の政策変更でようやく生還者団体との間で一応の決着をみたが、いまだに火種はくすぶっている。「ホロコーストを2度と繰り返さない」と常に強調し、建国の正当性を生還者の存在に一部依拠するイスラエルだが、同国に住む生還者の3分の1が貧困ライン以下の生活を強いられているのが実態で、オルメルト首相も「国の歴史上、ホロコーストで命を落とした人々に注ぐほどの関心と予算を生還者には注いでこなかった」と合意内容発表の記者会見で認めた。(エルサレム=桐島けい)(2007/11/21)


    国際観光業界がイスラム式のハラール観光市場に熱い視線 中東の旅行者増で
      アラブ・イスラム教徒の観光客の増加に目をつけたイスラム式ホテルのチェーンの建設計画を数日前を紹介したが、ロンドンで開催の「世界旅行市場」でもスラム式観光が注目を浴びている。国際的観光業界の報告書は、新たな市場開拓の方向として、イスラム法に則り(イスラム教徒が飲食可能な)ハラール食品を提供し、禁忌の豚肉製品やアルコール類を提供せず、宗教映画を上映し、アザーン(礼拝の呼掛け)をスピーカーでを流し、男女の席を分ける航空会社が出現するだろうと予測している。12日付けミドル・イースト・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/11/19)

    アブサヤフ?3人射殺、3人逮捕 下院爆破関連で比当局 動機は米との合同演習めぐる敵意か
      【マニラ新聞特約16日】フィリピン国軍と国家警察は15日午後4時20分ごろ、首都圏ケソン市パヤタスの民家を家宅捜索し、イスラム過激派、アブサヤフ構成員とみられる男性2人と女性1人を射殺、他の男性3人を逮捕した。民家からは下院関係の偽身分証などが見つかっており、下院議事堂爆弾事件との関連を調べている。(2007/11/16)


    イラン情勢
    米国がイランを攻撃できない12の理由 パレスチナ人ジャーナリストの分析
      米国は核開発を進めているイランを攻撃するとの観測が、特に西側ジャーナリストにより折に触れて流されるが、パレスチナ人分析家のワリード・ルッバーフ氏は、イラン地上部隊によるイラクの占領やトルコのイラク北部侵攻、PKK殲滅、民衆蜂起を恐れるアラブ穏健諸国の米国離反など12もの理由を挙げて、そのような見方を一蹴する。同氏は、1993年から米国で発行する不偏不党のアラビア語政治週刊誌「アラブ・ボイス」の編集長で、文芸・思想月刊ネット・サイト、「ハイファ・ラナー」の編集委員である。2日付のサウジ・イン・フォーカスが掲載した。(齊藤力二朗)(2007/11/10)

    オランダ元国会議員の警備費負担を巡り、欧州で「表現の自由」に関する議論再燃
      【ロンドン1日=小林恭子】オランダの元国会議員で現在は米国に住むアヤーン・ヒルシ・アリ氏の警備費の負担を巡り、欧州内で表現の自由の議論が再燃している。ヒルシ・アリ氏(37歳)はソマリア出身で、サウジアラビア、エチオピア、ケニヤを経てオランダに渡った。1999年にオランダ国籍を取得し、2003年、国会議員になった。自分自身がイスラム教徒だが、「イスラム教は後進的」「イスラムの教義は民主主義と合致しない」と発言するなど、徹底したイスラム教批判で知られる。(2007/11/01)


    中国
    北京オリンピックが開催される中国の人権抑圧に抗議:100カ国を巡る「人権トーチ」がロンドンへ
    120   【ロンドン25日=小林恭子】北京オリンピックが開催される中国での人権抑圧に抗議するため、今年8月アテネで始まった「人権トーチ・リレー」が、17カ国の欧州各国を回り、25日、ロンドンに到着した。今後は、来年のオリンピック開始までに、オーストラリア、北米、アジア諸国を含めた各国を巡る。全100ヶ国の各地では、中国政府に対し、人権抑圧状況を変えるようにアピールするイベントを開催する。(2007/10/26)


    中東
    米軍が愛国抵抗勢力の分裂を画策 スンナ派主体の「覚醒部隊」を支援し
      イラク抵抗勢力は、愛国抵抗勢力、イラク・イスラム国家(アルカーイダ系過激スンナ派抵抗勢力)、傀儡系(偽装)抵抗勢力に大別される。米軍はイラクで泥沼に陥り、敗北は必至だとの報告を多く見かけるが、対米武装闘争を続けるイラク抵抗勢力は、米軍が金に糸目を付けずにスンナ派部族を主体に設立した「覚醒部隊」による巧妙な分断政策が奏功し、分裂、内部闘争状態に陥っているようだ。16日付のイラーキ・リーグがインタビューしたスンナ派住民の証言がその間の事情を鮮明に物語っている。(齊藤力二朗)(2007/10/25)


    <米国のより重要なシナリオ・5>昨夏のレバノン戦争はイランと米国の合作 アル・ムフタール
      米国とイランは「イラク国家の分割」で利害が共通し、「イラクの分け前争い」で利害は異なるという、イラク・バース党の論客であるサラーフ・アル・ムフタール氏の論評第5弾。旧政権時代イラク外務省の要職を歴任し、国際政治の表裏を知悉する氏によると、昨年夏に起きたイスラエルとヒズボッラーの戦争は、イスラム世界に於けるイランのイメージを改善するために米国とイランが仕組んだという。(齊藤力二朗)(2007/10/22)

    反イスラエル・デモの一方でパレスチナ難民を粛清 イランの偽善をイラクの自由メディアが痛罵
      イランはパレスチナ人の味方なのか、敵なのか? 5日にイランの首都テヘランでパレスチナ人に連帯しイスラエルを糾弾する「パレスチナの日」が盛大に執り行われたが、その一方でイラク在住のパレスチナ難民を粛清してきたのもイランだ、と9日付のイラーキ・リーグがイランの偽善者振りを激しく非難した。(齊藤力二朗)(2007/10/22)


    長井氏の「偶然」の死で両国の友好関係を損なってはならない ビルマ国営紙が長文の記事
      ビルマ(ミャンマー)の反軍政デモを取材中の映像ジャーナリスト、長井健司さんが治安部隊に射殺された事件を、同国のメディアはどのように伝えているのだろうか。国営紙「チェーモン(ミラー)」は13日、2ページにわたる長文の記事を掲載し、長井さんの「偶然」の死に遺憾を表するとともに、虚偽の事実によって「日本−ミャンマー間の友好関係を壊そう、支援を削減させよう、制裁を加えさせようという行い」をすべきではない、と主張している。記事はまた、第二次大戦中の日本軍占領下で起きた日本の残忍な所業に対して、戦後、ビルマ国民が寛容な対応をしめしたことを忘れてはならないと釘を刺している。(ベリタ通信)(2007/10/18)


    中東
    日本政府は駐留自衛隊の人的、物的被害を隠蔽 イラク・バース党が批判
      イラク・バース党とその愛国抵抗勢力の公式報道官、アブー・ムハンマド博士が、筆者の質問に対して電子メールで送ってきた公式回答の続きを紹介する。同国の一部ネットメディアが1年半前に伝えた、「イラク南部のサマーワに駐留していた陸上自衛隊の隊員数人が抵抗勢力に殺された」とのニュースについて、同博士はその真偽に直接言及するのは避けながらも、「日本の対イラク政策をみれば日本人が殺されたとしても不思議ではない」「日本政府は(自衛隊の)物的、人的損失を隠し日本国民に伝えていない」と批判した。(齊藤力二朗)(2007/10/13)

    中東
    イラク住民の関心は政治より日々の暮らし どの宗派の民兵も嫌い マージダさんからのメール
      イラクの各メディアはどうしても特定の主義、思想に支配されており、一般の人たちの声がなかなか正確に伝わらない。そこで最も信頼できるのが一次情報だ。日本語を独学中で今年度からバグダード大学で花卉園芸学を教え、政治には無関心だというマージダさん(仮名)が何の誇張も無く淡々と筆者にメールで伝えるバグダードの様子を紹介しよう。それによると、サダム・フセイン時代の支配政党であったバース党は過去の遺物で話題にも上らず、人々の関心は今日を如何に生きるかで、スンナ派にしろシーア派にしろ民兵がしていることは反対派住民の殺戮と追放で全く変わらないという。(齊藤力二朗)(2007/10/06)

    「日本」に向かうまなざし 雨中のビルマ軍政への抗議デモ行進 シュエバ(田辺 寿夫)
      日本人ジャーナリストの死は日本社会に大きな衝撃をもたらしました。私もメディアの仕事にかかわっています。いわば同業者として心から残念に、またくやしくおもいます。その哀悼の念はありながらも、同時に、この長井さんのように軍事政権の下でなんの罪もなく、殺された数千のビルマ人のことにもおもいを馳せざるを得ません。私たちは、ビルマの国民のおもいと行動を世界に知らせようとして命を落とした長井さんの死を無駄にしないためにも、いまこそ反軍事政権の声をあげ、ビルマ国民の訴えに耳を貸し、協力して行くべきだと思います。(2007/10/06)


    「この苦しみを終わらせて」━ダルフール難民の叫び 終わりのない大殺戮
       ダルフール紛争がぼっ発してからすでに4年が過ぎた。20万人が死亡し、200万人が家を追われたとされるが、その数は今なお増え続けている。地域不安定化による支配を目的とするスーダン政府の手先となり、あらゆる蛮行を続けるジャンジャウィード(アラブ系民兵組織)。その惨劇をただ手をこまねいて見ている世界の多数の国々。国連の積極的な行動を妨げる、スーダンから大量の石油を輸入している中国。そこでは、世界がルワンダでの大量殺りくから何も学んでこなかったことを証明するようなことが起こっている。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2007/10/03)


    アフリカ人急増で社会に摩擦発生 多民族共存目指すマレーシアで
       【クアラルンプール2日=和田等】2001年の9・11同時多発テロ以降、欧米諸国が中東アラブ諸国からの入国者を大幅に制限するのを横目に、中東地域からの旅行者を積極的に受け入れ寛容性を示したマレーシアで、人種的偏見がもたらす波紋が地域社会に広がっている。首都クアラルンプール(KL)の特定の地区のアパートやコンドミニアムに住むアフリカ人の数が急増し、アフリカ人コミュニティーが形成されるようになったことを受け、地元社会との摩擦が生じている。(2007/10/02)


    中東
    米軍相手のイラク人通訳は命懸け 変装しても数千人が殺害される
      米軍相手の通訳はイラク人にしては高給を取るが、占領軍に協力する売国奴として愛国勢力から常に命を狙われる命懸けの仕事だ。すでに数千人の通訳が殺されたという。そのため覆面をし方言を変え、様々な職業に変装して細心の注意を払っている。22日付のアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/30)

    民主化の実現めざし、犠牲者を追悼 ビルマの武力弾圧に抗議し東京などで緊急行動
    120   この世には、人間としてどうしても許せないことがある。ビルマ(ミャンマー)軍事政権による僧侶や市民の平和的なデモの武力弾圧もそうだ。一人ひとりの抗議の声は小さくても、人々が力を合わせれば「蟻が象の足に痛みを与えることができる」(ビルマの諺)。そんな思いで結ばれた在日ビルマ人と日本の市民が30日、武力弾圧の犠牲者を追悼し一日も早い民主化の勝利を願う緊急行動を東京・大阪で繰り広げた。東京では小雨のなか、1000人近くがミャンマー大使館までデモ行進したあと、参加者の一部は大使館前でキャンドル集会を行い犠牲者の霊を弔った。(永井浩)(2007/09/30)


    ビルマの武力弾圧の犠牲者は200人以上か 軍政の発表を大幅に上回る
      ビルマ(ミャンマー)の軍事政権は29日、反軍政デモの制圧を宣言、武力弾圧による僧侶や市民の死者は10人と発表している。しかし、実際の死者数は公式発表よりはるかに多く、BurmaInfo(ビルマ情報ネットワーク)は目撃者の証言として、200人を超えるとしている。旧首都ヤンゴンのラングーン総合病院だけでも100体以上の遺体が搬入されたという。1988年の民主化運動弾圧のさいも、政府は市民らの死者は348人と発表したが、西側外交筋などは1000〜3000人と推定している。以下に転載する同ネットワークの報告は、軍政がいかに残虐に僧侶、市民、学生らを虐殺していったかを生々しく伝えている。(ベリタ通信)(2007/09/30)


    マレーシアでビルマ人ら3000人が軍政への抗議デモ ASEAN議連は「ビルマ追放を」
      【クアラルンプール29日=和田等】僧侶や市民の反政府デモに対するビルマ(ミャンマー)軍政の武力鎮圧に抗議して、クアラルンプールでも28日、マレーシア在住のビルマ人活動家や労働者、難民約3000人が在マレーシア・ビルマ大使館に向けてデモ行進をおこない、同大使館に祖国で起ている危機を早急に解消するよう要求する覚書を提出した。またASEAN(東南アジア諸国連合)議員連盟のザイド・イブラヒム議長は同日、軍政が今後も平和的な抗議行動を暴力で鎮圧し続けるなら、同連盟はビルマのASEANからの追放を要求することになると述べた。(2007/09/29)


    ビルマ(ミャンマー)でいま何が起こっているのか? シュエバ(田辺寿夫)
      国際社会も注目をしているビルマの動きは今後どう推移するのだろうか? 26日には当局の実力行使によって僧侶を含む4人の死者が出たと伝えられた。流血の事態が始まってしまった。緊張は高まっている。反政府デモを取材したとして26日に国外退去を命じられた東京新聞の平田浩二記者はその日のデモに加わった35歳の男性の肉声を27日付の朝刊で紹介している。この男性は1988年の民主化闘争に参加し、その後日本で働いた経験もあるという。「軍政打倒の千載一隅のチャンス。この機会を逃したら、また暗黒の日々が続くだけだ」この男性のおもいは多くの国民に共通のものであろう。(2007/09/27)

    中東
    臓器の売買にイラクのマフィアが暗躍 国外の病院に密輸
      イラクでは従軍米国医師がイラク人の臓器を摘出し米国に冷凍輸送しぼろ儲けしているとイラクの独立系メディアで何度も報じられ、イランのテレビは特集を組み、トルコが製作した映画「狼の谷」もこの問題を扱い欧州などでも空前のヒットとなった。だが、人体臓器の売買は米軍だけの独占事業ではなく、新鮮な臓器を求めてイラク全土でマフィアや病院が暗躍している。イラクの週刊誌、アルカルア3日号が報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/23)


    環境
    タスマニアで進む森林破壊 原生林を皆伐し、小動物を猛毒で駆除 木材チップは日本が消費
      世界最大級の動植物の宝庫、タスマニア。その一部が世界遺産にも登録されたオーストラリアの一州であるこの島には、世界で最も古い固有のユーカリ原生林・老生林が生息しています。ところがオーストラリアの巨大木材会社ガンズ社と、州有林木材の供給元であるタスマニア林業公社の無責任な伐採により、太古から続く、非常にユニークな生態系を持つ森が急速に破壊されています。そしてこの伐採のうち、約9割は木材チップとなっており、ガンズ社が販売する木材チップについては約8割が日本に輸出され、紙製品となっています。(『消費者リポート』特約)(2007/09/22)


    【ビデオ】ビルマ軍政はなぜ僧侶のデモを恐れるのか 非暴力の闘いに国民の支持
    120   燃料費の大幅値上げに対するビルマ(ミャンマー)国民の抗議行動は、多数の僧侶が全国各地で抗議デモを展開するにつれ、反軍政の政治的性格を濃くし始めている。旧首都ヤンゴンでは22日も少なくとも2千人の僧侶がデモが行ったが、軍政は2003年以来自宅軟禁に置かれている民主化運動の指導者アウンサンスーチーさん宅前の道路封鎖を突然解除、スーチーさんが自宅前を通過する僧侶たちを見て涙をこらえきれなくなる姿が見られた。なぜ僧侶は反権力闘争の先頭に立つのか。軍事政権はなぜ僧侶の行動に手荒な対応を控えているのか。民主化運動と仏教はどのような関係があるのか。日本人には分かりにくいこれらの点を、現地から送られてきた僧侶のデモ行進のビデオを観ながら考えてみたい。(永井浩)(2007/09/22)


    安倍政権を検証する
    日米同盟の見直しが必要な時 安倍政権破綻後の日本の針路 安原和雄
      安倍首相が突如、辞任した。政局の焦点は首相の後継者選びに移っている。しかし誰が新首相に選出されるか、よりも今後の日本の針路をどう設定するかが重要な課題であろう。安倍首相の退陣は、日米同盟を基軸とする自民・公明路線の破綻を意味しており、ここは根本から出直す以外に良策はない。その中心テーマは日米同盟をどう見直すかである。日米同盟の呪縛から自らを解放する作業に取りかかるときである。(2007/09/13)

  • 比入管の監視センターの効果に疑問の声


  • イスラエル/パレスチナ
    <1967年戦争・占領40年を問う・6>「占領」という共通の敵に非暴力で対峙を バサム・アラミン氏
    120   パレスチナの元戦闘員とイスラエルの元兵士らで作る平和団体「平和のための戦士」共同創設者の1人、バサム・アラミン氏。パレスチナ人の武装闘争を「占領下の人々の権利」としながらも「過去40年、武力ではイスラエルにもパレスチナにも決して平和は訪れなかった」と強調し、両民族が対話を通じて結束し、「占領」という共同の敵に対峙したときにこそ和平が訪れると訴える。紛争に巻き込まれた10歳の娘が8ヶ月前に命を落としながらも、非暴力による抵抗、パレスチナ人とイスラエル人の共存に対する信念をゆるがせないアラミン氏に、彼の半生や同団体を立ち上げた経緯、パレスチナ人にとっての「平和」とは何か、などについて聞いた。(エルサレム・桐島けい)(2007/09/08)


    隅々から伝わる「生きる情熱」 仏のパリ市長ドラノエ氏の自叙伝 
    120  フランスのパリ市長ベルトラン・ドラノエ氏の著作がこのほど、「リベルテに生きる パリ市長ドラノエ自叙伝」として邦訳され出版された。同氏は上院議員時代に自ら同性愛者であることを公表し、2001年に保守系の市長を破り、パリ市長に当選した異色の人物。出版を契機にドラノエ氏の思想、人となりに迫ってみた。(及川健二)(2007/09/03)


    ライス長官は外見にこだわり、気弱で、中東外交は失敗の連続 米紙記者が新著で暴露
      コンドリーザ・ライス米国務長官といえば、「日本のライス」と嬉々として自称する女性政治家が現れるほど、その言動が世界中の熱い視線を浴びる米国外交の立役者。精力的な仕事ぶりは世界的なメディアから「鉄の女」と評されるが、彼女の実像は、外見や世評とは裏腹に見てくれを気し、情勢が緊迫化すると夜も熟睡できない弱い女性で、おまけに中東政策は失敗つづきだったという。同長官の外遊に密着取材してきた米紙の著名記者が新著『謎の女ライス』で数々の秘話を明かした。8月28日付けのアルクドゥス・アルアラビーがイスラエル紙のサイトから引いて伝えた。(齊藤力二朗)(2007/09/02)


    イスラエル/パレスチナ
    <1967年戦争・占領40年を問う・5>アラブ系市民の「ユニークさ」を和平のカギに ファラフ氏
    120   イスラエル−パレスチナ問題で見落とされがちなのがイスラエル内に住むアラブ系市民の存在だ。同市民を支援するNGO「モッサワセンター」のジャファル・ファラフ理事長は、「我々は2級市民であるとともにその存在自体を脅かされていると感じる」と語る。法などで制度化された差別や厳しい経済状況に加え、「ユダヤ国家」を標榜するイスラエルでアラブ人口を入植地内のユダヤ人口とトランスファー(移送・移転)する声も広まってきていると危機感を募らせる。その一方、アラブ地域へのイスラエルの「顔」であり、イスラエル内でのアラブの「顔」でもあるアラブ系市民は、その「ユニークさ」を生かして中東和平に貢献できるはずとファラフ理事長は強調する。(ハイファ=桐島けい)(2007/09/01)


    イスラエル/パレスチナ
    <1967年戦争・占領40年を問う・4>民主主義こそが平和の前提条件 バルグーティー医師
    120   チェックポイントや壁の影響で子どもを含む大勢のパレスチナ人が医療機関にたどり着けずに命を失い、貧困や援助の停止も相まって貧血や栄養失調が蔓延、必要な薬も手に入らないと、ラマラを拠点に医療NGOを組織するムスタファ・バルグーティー医師は顔を曇らせる。マドリッドでの中東和平二国間交渉パレスチナ代表団の一員でもあった同医師はオスロ合意やPLOが抱える問題にも批判的だ。「双方の民衆によって受け入れられた合意のみが持続する」と、民主主義を平和のための前提条件とするバルグーティー医師は2002年には「ナショナル・イニシアティブ(民主化のための連合)」も立ち上げ、精力的に活動を続けている。(ラマラ=桐島けい)(2007/08/28)

    「名誉殺人」事件に衝撃受ける英国社会 インド系の女性らが犠牲者に
      【ロンドン25日=小林恭子】英国に住んでいるインド系とイラクの少数民族クルド人の家族が、「家族の名誉を守る」と称して、肉親の女性を相次いで殺害していたことが報道され、英国社会に大きな衝撃を与えている。異文化に育った家族らが、西側諸国に移住したものの、出自の文化的価値観に引きずられ、凶行に走ったとみられている。(2007/08/26)


    供与表明から4年あまり棚上げ 日本の比へのODA事業 政治的殺人が絡む
      【マニラ新聞特約24日】日本政府の供与表明から約4年間、宙に浮いたままの円借款事業がある。ルソン地方中部を流れるアグノ川流域の統合かんがい事業で、日本側は2003年、約152億円の供与を比政府に約束した。しかし、住民移転問題や同事業に反対する左派系組織幹部の射殺事件などを受けて日本側が援助実施を渋り、現在も借款契約締結に至っていない。煮え切らない日本政府の態度に、比側関係者は「いつまでも棚上げ状態にはしておけない」といら立ちを募らせている。(2007/08/24)


    戦争を知らない世代へ
    蚌埠特務機関長原田大佐の涙 中谷孝(元日本軍特務機関員)
      わたしが中支派遣軍特務機関員に採用され蚌埠(バンプー)特務機関に着任したのは、昭和14年(1939年)6月であった。前年10月、臨時首都漢口を占領し、さらに揚子江上流へ進撃した日本軍は宣昌を占領した時点で停まった。補給が困難になったのである。地図上に示された占領地も実質的には都市を除けば駐屯地を結ぶ線に過ぎず、その線の確保に専念しなければならなくなっていた。蚌埠は南京と北京を結ぶ大動脈津浦鉄道の要衝にあり、黄河と揚子江の中間に位置する大河、淮河の港としても重要な商業都市であった。(2007/08/17)


    中東
    イラクのキリスト教徒、徹底弾圧されて半数が移住 主要受け入れ先はレバノン
      保守キリスト教徒であるブッシュ大統領が始めたイラク戦争の最大の被害者は皮肉にもキリスト教徒なのかも知れない。シーア、スンナ両派の過激派イスラム教徒から「十字軍の一党」と見なされ、教会を爆破され、住居を押収され、イラクの全人口の3%を占めてきたキリスト教徒の半数が国外に移住した。7月30日付のミドル・イースト・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/08/15)


    癒えない比の戦争犠牲者遺族の傷  遺骨収集めぐり日本遺族会職員と会合
      【マニラ新聞特約12日】太平洋戦争中、旧日本兵約7万9000人が戦死したビサヤ地方レイテ島で、日本遺族会(古賀誠会長)が7月末から10日間、地元住民を集めた会合を開き、旧日本兵の未帰還遺骨に関する情報提供を呼び掛けた。会合には、元抗日ゲリラの古老や旧日本軍に肉親を殺された比人遺族も出席し、「祖父母らを虐殺された」「日本兵に連れ去られた兄はどこにいるのか」と同遺族会職員に詰め寄る場面もあった。地元住民の消えゆく記憶から、遺骨の所在情報を掘り起こそうとする日本側の取り組み。それは、比側遺族らにとって、戦後62年を経ても癒えない心の傷をうずかせる場となった。(2007/08/13)


    イスラエル/パレスチナ
    <1967年戦争・占領40年を問う・1>イスラエルの政策は「自滅的」 ゼエヴ・マオズ教授
    120   1967年6月5日から10日にかけて戦われた第3次中東戦争(6日間戦争)から今年で40年。イスラエルは同戦争でアラブ連合に劇的な勝利を収め、ヨルダン川西岸、ガザ地区や東エルサレム、シナイ半島、ゴラン高原を支配し、40年にわたるパレスチナ占領が始まることになる。中東の地政学を変えたとも言われる67年戦争とは何だったのか、占領政策はパレスチナやイスラエルにどのような影響を与え、度重なる和平プロセスにもかかわらず事態が改善の兆しを見せないのはなぜなのか─。イスラエルやパレスチナの学者、人権活動家、医者などに混迷するイスラエル−パレスチナ問題の背景や現状、将来展望などについて語ってもらった。初回は米国カリフォルニア大デービス校政治学部のゼエヴ・マオズ教授に、イスラエルの中東政策の基盤や今後について聞いた。(エルサレム=桐島けい)(2007/08/11)

    イラクで伝書鳩、身代金の運搬に重宝される 頻発する人質事件
      戦争は思いもよらないビジネスを生むものだが、平和の象徴の鳩が戦時下のイラクで活躍している。イラク戦争ではロバの背に爆発物を積んで米軍の検問所で爆発させたり、道路脇爆弾として犬の死骸に爆発物を仕込んだりと動物が使われてきた。今度は頻発するマフィアになどによる拉致事件で、人質の身代金運搬用に帰巣能力に優れた伝書鳩が活用され始めた。イスラム・オンラインが伝えた。(斉藤力二朗)(2007/08/08)


    シラク前仏大統領はアラファト元議長殺害の経緯を熟知 元議長補佐官が証言
     パリの病院で息を引き取ったパレスチナ自治政府のアラファト元議長の死因には多くの謎が付きまとっている。イスラエルの対外諜報機関モサドや最近ではパレスチナ主流派ファタハの治安責任者であったムハンマド・ダハラーンの関与による毒殺との報道がされてきたが、アラファト元議長の元補佐官が記者会見で、フランスのシラク前大統領が殺害の経緯を熟知しているが沈黙していると発言した。しかし、殺害の詳細を語るのには適当な時期ではないと指摘した。4日付のイスラム・メモがパレスチナのマアン通信の報道から引いて伝えた。(齊藤力二朗)(2007/08/06)


    サウジアラビアがタイ旅行を禁止? 報道めぐり侃侃諤諤の議論
      サウジアラビア資本の衛星テレビのニュース・サイト「アルアラビーヤ」(アラビア語電子版)は7月27日、自国民にはタイ旅行が禁止されていると報じた。だが、はなはだ要領を得ず、矛盾だらけの不鮮明な内容なため、読者からの書込みが百本以上も寄せられている。サウジといえばイスラムの盟主を誇り、飲む打つ買うが禁じられ世界で最も「健全な」国のはず。その国民、特に男性のタイ旅行が大きな関心の的となるのはなぜなのだろうか。( 齊藤力二朗)(2007/08/05)


    アフガニスタンはキリスト教伝道の最前線に 韓国人誘拐の背景
     アフガニスタンの旧政権タリバンに拉致された韓国人伝道団の安否が気遣われているが、イスラム教世界では、キリスト教に改宗させるために韓国人伝道団が活発に活動しているという。一方、中東カタールの衛星テレビ、アルジャジーラには、韓国人伝道団の活動を非難する声や、逆に擁護する意見が寄せられている。(齊藤力二朗)(2007/08/03)


    イスラエル人のドイツ市民権取得が急増 同胞から「裏切りだ」との批判も
      【エルサレム30日=桐島けい】ユダヤ系イスラエル人の間で、ドイツの市民権を再取得するケースが近年増えている。この傾向は、イスラエルとパレスチナ間の長引く紛争や国内の社会問題が理由とされている。しかし、第2次大戦中、ドイツのナチス政権によって約600万人のユダヤ人が虐殺された「ホロコースト」の歴史を抱えるイスラエル人たちが、イスラエルの市民権を棄てて仇敵ドイツを選択することをめぐり、同胞から「裏切り者」との声も挙がっているという。(2007/07/30)


    中東
    語るべき幾千もの悲話…そして聴く人はひとりもいない ダール・ジャマイル記者
      戦火のなかのイラクの惨状は、連日のように新聞やテレビの報道で伝えられていますが、その光景は、ここ日本では、大雨や大地震、年金問題や参議院選挙、日常生活の風景からはるかに遠い背景に追いやられているでしょう。それはイラク戦争の本国・アメリカでも同じこと。ネット検索で見つけた次のようなアメリカ人読者のコメント《*》を紹介します。(TUP速報)(2007/07/27)


    中東
    爆破現場で犠牲者の携帯使い詐欺 イラクで横行するマフィア
     暴力事件が昨年から多発しているイラクでは、爆破事件発生の情報を掴むといち早く現場に急行し死傷者の携帯電話をもぎ取り、その身内から「身代金」を騙し取る新手の手口が横行している。また首がなかったり、拷問で見分けが付かない遺体がゴミ箱やチグリス川に投棄される現状から、遺体で発見されても特定できるようにと刺青を施す人も増えている。21日付のイラーキ・リーグなどが報じた。(齊藤力二朗)(2007/07/27)


  • 米軍管理の収容所には3万人以上、面会も禁止:イラク


  • イラク民間人虐殺の米兵を英雄視し支援基金設立 キリスト教右派と退役軍人ら
      米軍のイラク侵攻以来4年間で、民間人への殺人、レイプ罪などに問われた駐留米兵が軍事法廷に起訴された件数は200を超える。2005年、06年に相次ぎ起きた米海兵隊員によるイラク民間人虐殺事件の公判前審問と公判が現在、米カリフォルニア州のペンドルトン基地で行われている。この2件は、殺害手口の残虐さから米軍のモラルが厳しく問われた。しかし、保守派キリスト教徒や退役軍人らは、訴追された兵士を「英雄」と崇め、ウエブサイトで兵士支援基金への寄付を募っている。(米アリゾナ州コングレス・マクレーン末子)(2007/07/25)


    <米国のより危険なシナリオ・4>イランと西側が共謀してイラン・イラク戦争仕掛けアラブ世界分裂狙った アル・ムフタール
      イラン・イラク戦争を仕掛けたのはアラブ・イスラム世界の分裂を狙うイランと西側諸国、イスラエル━数々のアラブや西側メディアのインタビューを受け、今アラブ世界で最も注目を浴びている論客の一人、サラーフ・アル・ムフタール氏がこう断じた。この戦争は「アラブ・イスラム対シオニズム紛争」に取って代わり、「アラブ対イランの民族的、宗派的な紛争」という米国とイスラエルにとって願ってもない構図が出来上がったと説明する。イラク・バース党の重鎮で広報役を担う同氏の評論第4弾を紹介する。(斉藤力二朗)(2007/07/24)


  • 比アロヨ大統領、政治的殺人厳罰への法整備表明


  • 中東
    デンマーク軍がイラク人通訳ら200人を空輸 8月の撤退に備え身の安全に配慮
      8月にイラクから撤退するデンマーク軍は、同軍に雇用されていたイラク人通訳やその家族ら約200人を撤退に先立ち秘密裏にデンマークに空輸した。彼らの安全を憂慮しての措置とされ、大半が同国への亡命を希望しているという。20日付けのイスラム・メモがロイターなどの報道として報じた。バスラ・ネットも大きなニュースとして赤文字の見出しを付けている。(齊藤力二朗)(2007/07/21)


    元ムジャヒーディンらの胸に生きる故マスード将軍 英雄だったアフガン北部同盟司令官 
    120   1979年に当時のソ連軍がアフガニスタンへ侵攻し、ムジャハディン(聖戦士)と呼ばれる反政府ゲリラが親ソ政権打倒とそれを支えるソ連軍を追放するため立ち上がった。ムジャヒーディンの中でもっとも指揮的影響力を持っていたのは北部同盟の司令官で、2001年にアルカイダ系とみられるテロリストに暗殺されたマスード将軍だ。国民の間には今も将軍に対するノスタルジアが残り続けていた。(カブール=トニー高橋)(2007/07/18)


    中東
    「昨日、自宅の至近距離にロケット弾が着弾」 バグダードの女性から近況報告のメール
      以前にも二度紹介した、イラク西部のアンバール大学で園芸学を教えていたマージダさん(仮名。バグダード在住)から6日、筆者にメールの連絡があった。脳裏から消し去りたいから戦争の話はしたくないと言い、日本語を独学で学び花を愛し政治とは無縁の平凡な女性が淡々と語る日常風景に、平和への強い願いと身近に迫る形容しがたい恐怖感が読み取れる。(齊藤力二朗)(2007/07/07)

     「戦争絶滅法案」を生かす時  久間「原爆発言」に想うこと 安原和雄(仏教経済塾)
      広島、長崎への原爆投下について「しようがない」と発言した久間章生防衛相が辞任した。防衛相は安全保障問題の責任者である。今回の発言に関連して想うのは、「戦争絶滅法案」のことである。同法案は100年も昔の20世紀の初めにヨーロッパの陸軍大将が起草し、各国議会に送り、「これを成立させれば世界から戦争がなくなる」と提案したが、どの国もこの法案を成立させることはなかった。なにしろ戦争になったら、「首相、閣僚、国会議員らを戦火の最前線へ一兵卒として送る」という内容であり、そういう法律を議員たちが賛成するはずもないからである。(2007/07/07)


    変わり果てたサマワ 停電続きイラン諜報員が跳梁跋扈
     非戦闘地域との理由で陸上自衛隊が駐留していたイラクの南部都市サマワの住民は、莫大な税金を投入した「人道支援」のお陰で、欠乏していた水や電気を満喫し幸福な日々を送っているのだろうか。4日付のイラクの独立系ニュース・サイト、イラーキ・リーグが伝えた現地報告によると、停電の常態化、ガソリン価格の高騰に加えて、イランの支援を受けたシーア派民兵が町を牛耳り、イランの諜報要員が跳梁跋扈する都市になったという。(齊藤力二朗)(2007/07/06)


    ベジタリアンとファッション 皮革製品が殺す10億の動物
      英語のベジタリアンという言葉は日本語ではカタカナ表記されることが多いが、「菜食主義」という漢字を使った日本語訳もある。筆者はこれまで、菜食主義が水問題など「環境にも優しい」点を説いてきた。だがベジタリアンにとり一番の関心事は、やはり、命を大切にすることだ。多くの人間は、食事だけでなく服飾や家具においても皮製品などを使用し、命を粗末に扱っている。オーストラリアのファッション誌「YEN」が最新号で服飾などに関するベジタリアン哲学を特集した。その内容を紹介する。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2007/07/05)

    中東
    米国の占領下で隆盛を極めるイラクの性奴隷業 
     米国はイラクを圧制から解放し自由と民主主義をもたらしたと強弁する。しかし、経済は破綻し多くの産業が崩壊、石油大国でありながら困窮した失業者があふれている。正常な監視機構が機能しなくなった状況で、仕事を探す女性たちがだまされて売春を強要されているほか、湾岸アラブ諸国などに売り飛ばされる例も多い。(齊藤力二朗)(2007/07/05)


    イスラエル/パレスチナ
    「アラファト暗殺者はダハラーン」とハマース幹部が初めて明言
      パレスチナのガザ地区を制圧したハマースとファタハとの非難合戦が激しさを増している。数々の血塗られた過去を持ち多くのパレスチナ人から嫌悪され、イスラエルと米中央情報局(CIA)の工作員と報じられてきたファタハの実力者、ムハンマド・ダハラーンが、自分を抜擢してくれた恩人であり、毒殺されたとの噂が絶えなかった故ヤーセル・アラファトの殺害の黒幕だ、とハマース幹部が初めて明言した。アラブ首長国連邦の有力紙、アル・ハリージがこのほど伝えた。(斉藤力二朗)(2007/07/03)

    戦争を知らない世代へ
    虐殺を楽しんだ殺人狂の中隊長 日中戦争の真実 中谷孝(元日本軍特務機関員)
      戦後62年経ち最近は日中戦争を正当化し美化する読物や漫画まで出現している。確かに戦場には美談もある。個々の兵士に罪はない。然し中国人に与えた損害・危害は莫大である。「勝者は何をするのも勝手だ」と云う驕りが無法行為を生んだ。私は誤った戦争観を正す為、今迄口にすることの無かった事実を話す気持ちになった。この話に粉飾は無い。現地盧州(現・合肥=ホフェイ)の古老が証言してくれると思う。(2007/07/02)

    検証・メディア
    「大東亜戦争」と新聞の責任 「盲従の時代」再来を恐れる 安原和雄 (仏教経済塾)
      「財界人の戦争・平和観を追う―侵略戦争を認識した村田省蔵」を07年6月16日付で掲載した。村田省蔵という財界人はかつての「大東亜戦争」を支え、推進する立場にあったが、敗戦後は「大東亜戦争は侵略戦争だった」と認識を180度改め、日本の侵略によって多くの犠牲を強いた中国との友好に尽力した異色の存在である。その大東亜戦争を国内外で体験した人は古稀(70歳)を過ぎた年齢層だから少数派となってきた。だからこそ大東亜戦争とはいったい何か、を問い直してみると、その陰に、いや堂々と侵略戦争を煽り、推進した新聞の責任が改めて大きく浮かび上がってくる。そして今、再びあの権力への「盲従の時代」の足音が聞こえはじめているのではないか、を恐れる。(2007/07/01)


    イスラエル/パレスチナ
    ファタハの故アラファト議長派が分派しハマースと連携 パレスチナ情勢さらに混沌
      イスラム諸勢力の分裂が進むパレスチナでは、西側メディアに「過激派」と呼ばれながらも大衆の幅広い支持を得てガザ地区を制圧したハマースは経済封鎖、兵糧攻めを受け続けている。アッバース大統領率いるファタハは、イスラエルや米国、欧州連合、親米穏健派アラブ諸国の支持を得て圧倒的に有利な立場にあるはずだが、ファタハ創設者の英雄、ヤーセル・アラファトがイスラエルの手先になった側近に暗殺されたと信じる幹部が、分派「ファタハ・ヤーセル(ヤーセル・アラファトのファタハの意)」を結成、反乱の火の手を上げた。20日付イスラム・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/06/26)

    日米安保体制の軌跡を追う 平和憲法9条を守る視点から 安原 和雄(仏教経済塾)
      今年(2007年)の6月23日は現行日米安保条約が発効(1960年)してからちょうど47年目に当たる。安倍晋三政権はその日米安保体制下で平和憲法9条(=戦争放棄、戦力の不保持、交戦権の否認)を改悪し、正式の軍隊を保持し、「戦争のできる国・日本」を目指しており、自民党は7月の参院選公約に「2010年の国会で憲法改正案を発議」を盛り込んでいる。半世紀近い歴史をもつ日米安保体制がどういう軌跡をたどってきたか。平和憲法9条の理念を守り、生かしていくという視点に立って日米安保の軌跡を追う。(2007/06/23)


    イスラエル/パレスチナ
    パレスチナ占領の終結求める 6日間戦争から40周年で抗議の集会・デモ
    120   【テルアビブ10日=桐島けい】1967年の第3次中東戦争から40年を迎えた中で、イスラエルによるパレスチナ占領に反対するデモや集会、祭典などが9日、世界各地で行われた。イスラエルの都市テルアビブではパレスチナ占領に反対するイスラエルの市民やグループ数千人が参加し、「平和への軍事的解決などあり得ない」「占領政策はパレスチナ人を地獄のような状態に置くとともにイスラエルの安全をも脅かす」などと訴えた。(2007/06/11)

  • 疑惑の歌手が毒殺関与否定、インドネシア


  • 戦争を知らない世代へ
    今、政府が目論む「戦える日本」、それは亡国への途 中谷孝(元日本軍特務機関員)
    120   まもなく87歳を迎える中谷孝さんの脳裏を行き交うのは、日本軍の特務機関員として中国戦線で過ごした青春時代である。さまざまな戦場体験の記憶は、歳とともに薄れるどころかかえって鮮明になっていく。それは、死と隣り合わせの時代だったからだけではない。今、自分たちの戦争体験が正しく伝えられず、日本がふたたび「戦争のできる国」へと突き進もうとしているためだ。日本は二度と亡国の道を歩んではならない、平和の大切さを次世代に訴えつづけなければならない、そのためには戦争の真実の歴史を戦争をしらない世代に遺すことが自分の使命ではないか。そう考える元皇軍兵士が書きとめた文章を随時お届けする。(ベリタ通信)(2007/06/07)

    イスラエル/パレスチナ
    第3次中東戦争から40年 イスラエルとパレスチナで占領集結求める集会
    120   【エルサレム7日=桐島けい】1967年の第3次中東戦争(6日間戦争)の開戦日にあたる5日、40年間に及ぶパレスチナ自治区占領の終結を求めるデモや集会が、自治区とイスラエルの各地で行われた。参加者はパレスチナ国家の樹立や入植地の撤退などを要求、無意味な殺し合いを止めるよう訴えた。分離壁が校庭を二分する東エルサレムのアナタ小学校では、自治政府のアッバス議長の出身母体ファタハやイスラエル軍の元戦闘員らで作るNGO「平和のための戦士」と、NGO「イスラエル/パレスチナ研究情報センター」などが占領終結を求める集会を開催した。(2007/06/07)


    ダグラス・ラミスさんの『普通の国になりましょう』を読む
    120    もう5年も前になる。ラミスさんを口説いて「ダグラス・ラミス平和を紡ぐ旅」というのを仲間を募って一年間やった。あの9・11の後の世界、アメリカの対テロ戦争が始まり、米軍がアフガニスタンに爆弾を雨を降らせていた。その一年後にはイラク侵略が始まり、日本では有事法制が議論され、海外派兵寸前まで来ていた。グローバル化のなかで職場も地域も荒廃し、次は憲法改定だと公然といわれはじめていた。ラミスさんはすでに津田塾大学を退き、沖縄に在住、在野の政治学者としてさまざまの運動現場で人々とまじって動いていた。それから時代はいっそう進み、ラミスさんからこの本が届いた。(大野和興)(2007/06/03)


    虐殺への弔慰金、天地の開き イラク、アフガンで米軍に殺された民間人と「9・11」の犠牲者
      「悪いが、あんたの子どもを撃っちまった。ホラ、500ドル」。かつて聞いた話ですが、世界ブランドのスポーツシューズ・メーカーがインドネシアに構える工場の全女性工員の給金“年間総額”は、バスケットボールの“一”スター選手に支払った広告出演契約金に満たないそうです。本稿で、エンゲルハート氏は、ブッシュ大統領がアフガニスタンとイラクで推進する対テロ戦争の巻き添え死亡者の弔慰金をニューヨークでの9・11事件犠牲者の補償金と比較し、想像を絶する現代世界の差別構造の一側面を明るみに出します。(TUP速報)(2007/06/02)


    捕鯨問題
    IWC年次総会で反捕鯨派、再逆転か 日本の「票買い」不発へ
     【アデレード29日=木村哲郎ティーグ】国際捕鯨委員会(IWC)の2007年の年次総会が日本時間の29日未明から米国・アンカレッジで始まった。昨年の年次総会では商業捕鯨の一時禁止の是非に関する宣言の採決で33対32の1票差で24年ぶりに捕鯨支持国が不支持国を数で上回った。だが、今総会直前の調査によると、36対32で反捕鯨派優勢とされており、再逆転の公算が強まっている。(2007/05/29)

  • クシュネル仏外相がレバノン訪問


  • 米国化され、クウェートの被害史は風化へ イラク軍侵攻から17年
    120  イラクによるクウェート侵攻からほぼ17年。クウェートは第一次、第二次湾岸戦争、自衛隊のサマワへの前線基地などとして現代史の舞台に躍り出た。イラク軍による油井破壊や建物損壊を米国中心に戦後復興を行ったため、今や10年余りでクウェートは現地で「米国の51番目の州」と呼ばれるほどアメリカナイズされてしまい、イラク軍侵攻による被害史は風化、独自文化も消え去りつつある。(クウェート=トニー高橋)(2007/05/22)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第69回:真犯人の影――上告理由書(4)        山口正紀(ジャーナリスト)
      上告理由書(以下「理由書」と表記)には、「稲葉事件」の違法捜査にからむ「中村均警視」のほかにもう一点、捜査・裁判で隠された「事件の真相」に迫る重大な言及がある。私がこの連載で何度も指摘してきた「真犯人の影」に関する具体的な指摘だ。この事件には、事件直後に「不審な行動」を見せ、関係者の記憶に残って弁護団の目にとまることになった複数の人物がいた。Oさん・被害者が勤務していた会社の従業員だ。私は一審途中から事件を取材し、Oさんの支援に加わる中でそれを知った。(2007/05/19)


    援助活動での犠牲者の大半は現地人 ソマリアに見る支援国の欺瞞
       【モガディシオ10日=IRIN】長年にわたる戦闘のため、ソマリア、とりわけ首都のモガディシオは援助団体にとって、世界で最も危険地帯の一つとなった。全土での部族間闘争、銃で武装した者による道路封鎖、誘拐、殺人の多発で、人道援助が最小限までに縮小されたと援助団体関係者は語る。救援活動可能な場所で、援助団体はソマリア人スタッフにますます依存している。2006年度の海外開発学会の報告によると、仕事中に犠牲になった援助スタッフの78%は受け入れ国の者で、その数は1997年から05年の8年間で2倍を超えた。これに対し、外国人スタッフのケースは横ばいもしくは減少している。イラクは例外として、援助スタッフにとってソマリアは依然として最も危険な場所とされている。(2007/05/15)


    中東
    「宗派間の分裂図るため米軍がテロに関与」 イラク出身の脱走米兵が手口を暴露
      イラクで爆破事件が起きるたびに、西側大手メディアは米軍やイラク政府の発表どおり、「テロリスト」や「武装勢力」の仕業と報じる。だが、現地の自由メディアはその多くが占領軍や傀儡民兵の仕業だと伝えている。今回、イラク出身の脱走米兵が自分が体験した米軍による宗派間の分裂を図るためのテロの模様を暴露した。ロンドンに本社を置くアラビア語の通信社、クドゥス・プレス(9日付)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/05/13)


    検証・メディア
    07年「憲法」社説を読んで 「権力批判」の精神はどこへ? 安原和雄(仏教経済塾)
      現行日本国憲法は5月3日の憲法記念日で施行以来60年を迎えた。人間でいえば還暦にあたる。安倍首相は「戦後レジーム(体制)からの脱却」を強調し、第9条を中心に憲法改悪をめざしている。権力の監視役としての責任を果たすべきジャーナリズムは安倍政権の憲法改悪論にどう立ち向かおうとしているのか。大手6紙の社説を読んだ印象からいえば、安倍政権の改悪論への追従論に終始するか、あるいは批判力の衰微を感じざるを得ない。これでは「国家権力への批判」というジャーナリズム精神はどこへ行ったのか? と問わないわけにはいかない。(2007/05/04)

    国旗を掲げられなくなった独立記念日 パレスチナ占領を告発するイスラエル人記者
    120  4月24日に59回目の独立記念日を迎えたイスラエル。昨夏のレバノン戦争の後遺症で例年より旗の売り上げは落ちたとされるものの、白地に青のダビデの星が描かれた国旗が国中にはためき、人々は式典やイベントに参加したり、公園でバーベキューを楽しみながら記念日を祝った。その独立記念日を前にした同月22日、イスラエルの有力英字紙ハーレツのギデオン・レヴィ記者は「私は旗を掲げるだろうか?」とのオピニオンを同紙に掲載した。ユダヤ系イスラエル人記者としてガザやヨルダン川西岸地区からイスラエル軍に子どもを殺された親の悲嘆、分離壁によって生活を破壊された人々の声などを報道して、イスラエルの占領政策を告発し続ける同記者。彼は「極端なナショナリスト達は私から旗を奪い取り、そしてイスラエル人であることの誇りをもまた奪い取った」と訴えている。(リード・訳 桐島けい)(2007/05/03)


    中東
    「ヘンリー王子を狙え」 武装勢力が25万ポンドの懸賞金 4月の英兵死者、早くもイラク占領以来最多に 
      【東京1日=河合敦】英陸軍のリチャード・ダネット参謀長は4月30日、陸軍士官の地位にある英王室のヘンリー王子(22)を、本人の希望通り、近くイラクに派遣する予定であることを明らかにした。しかし、英各紙によると、イラクの武装勢力は占領軍に対する象徴的な打撃を加える意図から王子を拉致または殺害する計画を進めており、イラクに展開する英兵の間からも「われわれが危険にさらされる。王子の派遣は迷惑」との声も上がっているという。実際、王子の派遣計画と呼応するように南部バスラでは英兵を狙った攻撃が繰り返され、4月にはバグダッド陥落以来最多の英兵が殺されている。(2007/05/01)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第44回:世界はいまだに無法地帯だから
    120  近年、あまり流行らなくなったとはいえ、米映画といえばやはり西部劇。それは「フロンティア・スピリッツ」「自分の身は自分で守る」といった米国人の精神のバックボーンを作っている。市民が銃を持つ権利は憲法で保障されているのである。だから、32人が殺されたバージニア工科大学での無差別大量射殺事件のようなことが起きても、決して銃規制に向かうようなことはない。それどころか、学生が銃を持っていれば犯行を防げていただろうなんていう意見が出てくる始末だ。さらに米国は、正義は力によってこそ守られるという西部劇もどきの論理を、米国内だけでなく世界で展開しているのだから困ったものだ。(橋本勝)(2007/04/23)


  • 内戦阻止には米軍の撤退が必要 イラク人文学者


  • トルコ、表現の自由の行方
    <5>ジャーナリスト殺害で民族主義者が台頭か 5月の大統領選に向け政局緊迫
    120   今年1月末、トルコにとってはタブーとも言えるアルメニア人虐殺問題に言及してきたジャーナリストが、民族主義者の青年によって射殺された。言論の自由が踏みにじられた象徴的事件としてトルコ内外で大きな注目が集まった。この事件は現在のトルコにとってどんな意味を持つのだろうか?5月の大統領選挙やその後に続く総選挙に向けて、民主化への改革派勢力と反改革派勢力の確執が強まるなか、民族主義者たちが世論を扇動すれば、「何らかの暴動など、危険な状況が発生する可能性がある」と見る人もいる。(イスタンブール・小林恭子)(2007/04/22)

    政府の民兵組織支援で暴力の応酬激化のおそれ タイ南部問題で米国の人権団体が警告
      【クアラルンプール21日=和田等】イスラム教武装勢力との衝突がつづくタイ南部で、スラユット政権が治安維持のため民兵組織の活用策を打ち出したことについて、米国の人権団体ヒューマンライツ・ウォッチ(本部・ニューヨーク)は、不十分な訓練しか受けていない自警民兵への依存度を高めることが暴力行為をさらに悪化させていると警告した。オーストラリアの公共放送ABCが報じた。(2007/04/21)


    イラン核問題
    イラン核施設の街、ナタンズに行く 米国の攻撃に警戒と反撃勝利の自信が交錯 大村一朗
    120   イランの核開発問題をめぐり、欧米のメディアでは米国とイスラエルによるイラン空爆の可能性が報じられている。一方、イランのアフマディネジャード大統領は西側の軍事圧力に一歩もひかぬ姿勢を崩していない。では、当のイラン国民はこの動きをどのように受け止めているのだろうか。首都テヘランの大学に留学中の大村一朗さんは、「核技術国民記念日」の4月9日、政府から「嬉しいお知らせ」があると聞き、核施設のある中部の都市ナタンズに向かった。道中と滞在先でさまざまな人びとと交わした言葉と街の様子を大村さんが届けてくれた。(ベリタ通信)(2007/04/21)


    「湾岸の政治のポーカーゲームに使われた」 元英兵の作家がイラン拘束英兵事件を分析
    120   3月末、ペルシャ湾岸で「領海侵犯」だとしてイラン軍に拘束された15人の英兵は、イランのテレビカメラの前で謝罪した後、アフマディネジャド・イラン大統領の恩赦で4月3日に釈放された。英国防省は、イラン当局による英兵の扱いの不適切さを強調するため、帰国した英兵への取材を報酬付きで特別許可した。国民はこれに怒り、国防省は報酬付き取材を当面禁止した。イラク、北アイルランドに従軍経験のある作家スティーブン・マクログリン氏は、日刊ベリタに英兵拘束事件の分析を寄せ、両国のプロパガンダ戦略を明らかにした。(ロンドン・小林恭子)(2007/04/14)

    日中・広報文化交流最前線
    温家宝総理訪日と北京の外国メディア 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   4月11日から13日まで、温家宝総理が、中国の総理としては6年半ぶりに訪日する。筆者は、日本大使館のスポークスパーソンを務めているので、この訪日をどう受け止めるかという質問を中国のメディアから受けている(中国中央電視台、新聞「新京報」、「China Daily」、「(香港)文匯報」;雑誌「瞭望東方周刊」、「環球」等)。北京にいる欧米アジアのマスコミにも日中関係を説明しないといけない。4月6日に、日本大使館に欧米、アジアのマスコミに集まってもらい、温家宝総理の訪日に関して、筆者から説明する機会を設けた。(2007/04/11)


    連帯かナルシシズムか ダルフールめぐる仏知識人の論争 KA・ディルデイ
     【openDemocracy特約】ダルフールで誰を非難し、誰を支持すべきか。この同じなぞがここ2週間、フランスの知識人の関心を大統領選挙からそらせている。フランスの主要な新聞の論壇ページで、フランス知識人の間の争いが巻き起こった。それは時に、死にかけているダルフールの人々にとっては、崇高な意味合いを持つというより、うわべの心配をしているような議論であった。それはまた、世界的行動のすべてのレベルでつきまとう問題を提起した。西側世界では他の人々の生活について理解し、心配する人たちが増えているが、行動の質は量を伴っていない。(2007/04/08)


  • インドネシアでジェマ・イスラミア残党が再活動、キリスト教系大学爆...


  • 中東
    窮乏から絶望へと追い込まれるイラク難民 支援者も死に直面して国外脱出続く
      【バクダッド2日=IRIN】イラクは死を覚悟して活動せねばならない危険極まりない場所となった―イラク難民の支援に従事しているイラク人専門家らは悲痛な声を上げている。反米武装勢力には米軍協力者とみなされ、民兵組織からはシーア、スンニ両派のいずれに組みしているのかといった宗派的な偏見で対応される。人心は荒廃するばかりで、いつ死に直面してもおかしくない状態にあるため、イラク脱出を希望する支援活動従事者が相次ぎ、イラク難民の状態は窮乏から絶望へと進んでいる。(2007/04/06)


  • シンガポールでフィリピン人メイドを恒常的に虐待か まともな食事も...


  • 汚職の跋扈(ばっこ)で年間1兆ドル「消失」 庶民生活や社会環境を破壊、国むしばむ
     世界では、年間1兆ドルがわいろに消え、1.5兆ドルの「不正調達」が行われていると言われる。貧弱なガバナンス(統治)能力が問題とされる開発途上国での汚職に対して、支援国や援助機関は、途上国の政治・行政・司法の仕組みや執行についてより一層厳しく注文をつけるようになった。しかし、汚職は単なる途上国の問題ではない。汚職や腐敗の一因を生み出している北の企業、政府、金融機関、援助政策などが影響する、南北問題なのである。 (2007/04/01)


    「殺されたくない」「殺す側にもなりたくない」 参院選めざす元HIV訴訟原告の川田龍平さん
    120   7月の参院選東京選挙区に、元HIV訴訟原告の川田龍平さん(31歳)が立候補することを決断した。健康に不安を抱えながら国政に挑戦する川田さんに、決断のきっかけやめざす政治について話をうかがった。薬害によって自分の生命を脅かされ、友人たちを失ってきた経験を活かしたいという川田さんの目標は、「『いのち』を大事にする政治」。そして、若い人たちと政治をつないでいく役割を果たしたいと語る。(加藤〈karibu〉宣子)(2007/04/01)


    イランのウラン濃縮継続に問題なし アラブ世論
     アルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が3月上旬から半ばにかけて実施した世論調査結果で、一般にイランの核開発に恐怖感を抱いていると伝えられているアラブ人、特に湾岸諸国では「イランが国際的な制裁回避のために(核兵器開発につながる)ウラン濃縮を停止する必要はない」との回答が84%に達した。他の主なQ&Aとともに紹介する。(2007/03/20)


    オーストラリア外相の投降要求を拒否 東ティモール反乱軍リーダー
      【クアラルンプール14日=和田等】昨年4月〜5月に東ティモールで発生した騒乱の際に反乱軍のリーダーとして逃亡生活を続けているアルフレド・レイナド少佐(元憲兵隊長)に対してオーストラリアのダウナー外相は14日、あらためて投降するよう呼びかけた。しかし、レイナド少佐は投降要求を拒否した。(2007/03/14)

    自爆テロに走り始めたイラク女性たち 日々募る米占領軍への憤激
     【バクダッド8日=IRIN】41歳のウム・アブダラーさんは銃の使用法から米占領軍に対する自爆テロ遂行に至るまでの訓練に日々励む生活を送っている。「米軍とイラク軍によって祖国を追われた人々に代わって彼らに報復しようと決意した。私は死後、理由もなく殺害された、愛する人々のいるところへ行ける」と語る彼女は5人の仲間とともに訓練に従事している。(2007/03/14)


    「日本文学に共感する仕事の虫」 日本語翻訳者が紹介するトルコ初のノーベル文学賞受賞者
    120  東西文化融合のトルコ・イスタンブールで生まれ育ち、昨年トルコ人として初めてノーベル文学賞を受賞した作家オルハン・パムク氏の最新作「イスタンブール」の日本語翻訳版が4月末に出版される。生涯の大半をイスタンブールで過ごした同氏が、100枚以上の写真などを入れ、故郷への思いを吐露した作品だ。ノーベル賞発表当時米コロンビア大学で教鞭を取っていた同氏は、昨年末「机にしがみついたままの生活で自分は何も変わっていない」と現地メディアに語っている。今回の翻訳前にはパムク氏の小説「わたしの名は紅(あか)」、「雪」を翻訳、氏の文学を日本に紹介する役目を果たした和久井路子さんに、勤務先のアンカラの中東工科大学で氏の文学や人柄などについて聞いた。(アンカラ=小林恭子)(2007/03/13)


  • 16歳の女子高生らを母親刺殺で逮捕 サイト上で心情告白


  • 「これ以上、受忍できない」と国を提訴 東京大空襲の被災者らが損害賠償と謝罪を求め
    120   「これ以上、受忍できない」─東京の下町を焼き尽くし10万人以上の死者を出した、1945年3月10日の東京大空襲(*1)の被災者と遺族が9日、国に謝罪と損害賠償を求め、東京地方裁判所に提訴した。原告は全国から112名、弁護団も全国から110名が集まった。「受忍」とは、1976年提訴の名古屋空襲の裁判(原告3名)及び79年の遺族による東京空襲の裁判をめぐり、「国の存亡に関わる非常事態のもとでは、国民のひとしく受忍(我慢する)しなければならないところ」として原告敗訴を申し渡した最高裁判決の用語である。(加藤宣子)(2007/03/10)


    「復讐権」放棄で巨額の見返り金を請求 サウジでイスラム法悪用ビジネス横行
      中東地域では古来から「目には目を、歯には歯を」の同害復讐の原則が支配してきたが、イスラムはそれを認めつつも、報復の連鎖を絶つためにも罪の赦しと寛容を奨励した。 イスラム法が厳格に適用されているサウジアラビアでは被殺害者の遺族(血讐権者)は、殺人者に同害復讐(斬首など)する権利を持つが、復讐権の実行を断念する見返りに血贖金と呼ばれる殺人被害者の魂の代償を受け取る場合もある。ところが本来美談とされた復讐の放棄が、莫大な血贖金をせしめるビジネスになっているという。2月8日付のイスラム・オンラインが特集で伝えた。(齊藤力二朗)(2007/03/10)


  • 飼育係襲ったジャガーを射殺 米デンバー動物園での惨事


  • 中東
    イラク復興事業に群がる冒険野郎たち 高報酬と刺激を求めて
     復興事業や警備業務を請け負って得られる高報酬や刺激を求めるとともに、冒険心を満たしに荒くれ男たちが世界中からイラクにやって来る。汚職や危険を顧みずに3年を過ごした米国人が語るイラクの復興の実情をミドル・イースト・オンラインがこのほど報じた。(斉藤力二朗)(2007/03/07)


    トルコ、表現の自由の行方
    <1>母語を禁じられたクルド人の苦悩 EU加盟めざし政府は一定の緩和策も
    120   今年1月末、アルメニア系トルコ人ジャーナリスト、フラント・ディンク氏がイスタンブールで民族主義の若者に射殺された。トルコではタブーとなっている、第1次世界大戦中のオスマン・トルコによるアルメニア人虐殺があったと書いたことが引き金となった。葬儀には言論の自由が踏みにじられたことへの悲しみと怒りにかられた、約10万人のイスタンブール市民が集まった。欧州連合(EU)加盟をめざし民主化に向けた改革実行中のトルコで、「表現の不自由さ」が生じるのはアルメニア人問題だけではない。少数民族クルド人たちは母語の使用を数十年にわたり厳しく制限され、刑法301条は「トルコ人らしさ」に反する表現を禁じる。トルコが一員となることを熱望するリベラルな西欧社会の価値観が許されない、同国のクルド地区を訪ね、市民の暮らしを追った。(トルコ南東部・ディヤルバクル=小林恭子)(2007/03/04)


  • 半世紀ぶりにひき逃げ犯が名乗り 遺族は事件解決に驚く


  • 女教師が加害少年に必死の説得 殺害直前の緊迫状況を録音 全テープ公開へ
     11年前に殺された被害者が、殺される直前に密かに録音していたテープの全容がこのほど、米ニュージャージー州のオーシャン郡裁判所で文書の形で公開された。犯人は当時17歳の少年、被害者は45歳の中学校の女教師だった。テープの中で、女教師は少年に対し、犯罪を思いとどまるよう必死の説得をしていた。この事件では、10年前に少年はいったん30年以上の禁固刑が宣告されたが、少年の弁護士が母親と関係を持ったという致命的な不祥事が発覚し、裁判やり直しの異例の事態になっている。(ベリタ通信=江田信一郎)(2007/02/28)


    フォアグラ販売のレストランを条例違反で摘発 仏料理店は反発 米シカゴ
     世界的な珍味といわれるフォアグラ。しかし、ガチョウや鴨に必要以上に餌を与え、肝臓を肥大化させて作るために、動物愛護団体から動物虐待だとの声が根強く上がっている。こうした声を受け入れて米イリノイ州シカゴ市では昨年、レストランや小売店がフォアグラの販売を禁止する条例を制定した。この条例を無視してフォアグラ入りのホットドッグをメニューに入れて販売しようとしたレストランの店主が最近、市当局から販売当日に摘発を受けた。(ベリタ通信=江田信一郎)(2007/02/27)


  • 14歳の中学生を殺しゴミ箱に捨てる 仲間の少年4人を逮捕


  • 貪欲から知足へ大転換を 仏教経済思想に立って  安原和雄 (仏教経済塾)                 
      私は2007年2月20日、国際文化会館(東京・港区六本木)で開かれた「グローバルジャパン特別研究会」(米欧亜回覧の会=泉三郎理事長=主催)で「貪欲から知足へ大転換を―仏教経済思想に立って」と題して講話した。その趣旨は、(1)軍事力依存症にかかった米国のブッシュ政権、それに追随する日本の安倍政権は共に世界の中で孤立しつつあること、(2)そこから脱出するための針路として従来の貪欲執着路線から知足追求路線への大転換が不可欠であること、(3)望ましい日本の路線選択として石橋湛山の小日本主義に学び、それを継承発展させること―などである。(2007/02/24)


    リバーベンド日記
    「今夜は書かなくてはならない」なぜなら・・・
      バグダードに住む若いイラク女性、リバーベンドのブログも書きつがれてもう4年目に入りました。状況はますますきびしく、昨年12月31日から50日以上たっての更新。「今夜は書かなくてはならない」とわが身をむちうつようにして書かれた。読むのもつらい内容ですが、どうか転載転送され多くの人々に読まれますように。同日続いてアップされたこの事件に対するマリキ首相の対応についてのブログを、後ほどお送りします。(TUP速報)(2007/02/22)


    模造銃所持の少年を射殺 安易な発砲に論議 米サンディエゴ警察
     犯人逮捕に際し、警官が安易に銃を発砲しているのではとないかとの抗議の声が寄せられている米カリフォルニア州サンディエゴ郡で、今度はおもちゃの模造銃を運転席の傍に置いていた17歳の少年が、警官に射殺された。発砲が起きた際、少年は信号無視で停車を命じられていた。サンディエゴ市警(SDPD)では、事件が起きたのが夜のため、警官がおもちゃか本物か判断できなかったとしている。(ベリタ通信=江口惇)(2007/02/20)


  • タイ南部の30カ所で連続爆発、7人死亡


  • 「多民族共生の民主国家をめざそう」 ビルマ連邦記念日で在日ビルマ人が団結誓う
      すべての民族が平和的に共生できる民主国家の建設をめざして力をあわせようと、第60回ビルマ連邦記念日の12日、日本で民主化運動をつづけるビルマ人と日本人ら約200人が参加して東京・豊島区で記念式典が行われた。色とりどりの民族衣装で着飾った各民族代表は、軍事政権の下で連邦記念日の精神は形骸化してしまったとし、民主化の早期実現にむけ団結を強化することを誓った。(ベリタ通信)(2007/02/12)


  • ロサンゼルス市でギャングの人種間抗争激化 市民も巻き添え死
  • 不倫のもつれで警官の妻が凶行 地元警察にショック走る


  • 捕鯨問題
    日本船団の「調査捕鯨」にグリーンピースの抗議船が出航 南氷洋のロス海へ
    120   【アデレード27日=木村哲郎ティーグ】日本が南氷洋で続ける「調査捕鯨」に抗議するため、環境保護団体グリーンピースの抗議船エスぺランザが26日、ニュージーランドのオークランドを出港した。抗議船には38人の活動家たちが乗船。グリーンピースやオーストラリア、ニュージーランド両国の政府が主張する「意義のない捕鯨」へのプロテストを、3月までの日程で続ける予定だ。(2007/01/27)


    「”党員か死か”だった。地獄に墜ちたい」とフセイン政権下の元役人 すべてをなくし路上生活 
     【バクダッド25日(アフィフ・シャルハン記者)=IRIN】フセイン政権下で財務省職員だった57歳の男性が家族、職、家、友人・・・すべてをなくしてバグダッドの路上で物乞い生活を送っている。「妻も娘も息子家族、そして母までも米軍の空爆と襲撃で殺された。フセイン統治下の役人は『バース党入りを拒むなら死を』と迫られた。現政権は財政専門職の私をまるで罪人のように扱い、追い払った」。以下は、前政権の下で働いていたが故に、困窮の極みに追い込まれた元政府職員の心情吐露を綴った極めて稀なレポートである。(2007/01/26)


  • 逆上殺人の妻に4億5千万円の支払い命令 不倫の夫をひき殺す


  • メキシコ人不法入国者を射殺 過剰防衛との反発の声上がる
     メキシコから米国への不法入国者一人が、米アリゾナ州に入った直後、不法入国者の捜索に駆けつけた米国境警備官に射殺されるという事件があった。不法入国者は大半が、米国での出稼ぎを目的としているだけで、警備官に射殺されるというのはまれだ。メキシコのカルデロン大統領は、米政府に対して射殺を抗議し、全面的な調査を求めた。(ベリタ通信=江口惇)(2007/01/20)


  • イラク在住のパレスチナ人がハマスに不満
  • 目をえぐり殺害し遺体を棄てる ハイチで凶悪誘拐事件が多発


  • 中東
    「もう私にはだれもいない」 身内11人を殺され、障害者に イラク人男性の悲痛な語り
      【バグダッド4日=IRIN(アフィフ・シャルハン記者)】イラク戦争開戦以来、肉親らの非業の死に直面したイラクの一般市民がいかに多いか―。バグダッド在住のアッバス・ダウードさんは家族、親族のうち実に11人を殺され、国内に身寄りがなくなった。「このまま路上で物ごいするぐらいならいっそ死にたい」と言うダウードさんが一連の悲劇をIRINに語った。(2007/01/05)


  • ネバダ次期州知事に”セクハラ“疑惑 被害女性の主張却下


  • リバーベンド日記
    アメリカの当初からの計画通りイラクは粉々になった
      また一年が過ぎ去っていく・・・平均的イラク人の1日の生活は、遺体の身元確認や、自動車爆弾を避けることや、監禁されたり、追放されたり、誘拐されたりしている彼らの家族たちを探すことだけに明け暮れている。2006年は、はっきり言ってこれまでで最悪の年だった。間違いないわ。このすさまじい戦争と占領は、目下この国を全力で叩きのめしている。今日アンバールで死んだアメリカ兵の命はわたしの従兄弟の命よりもっと大切だって言うの? わたしはそうは思わないわ。従兄弟は6年もの間思い続けてきた女性と婚約したまさに先月のその夜に撃ち殺されたのよ。(2007/01/02)


    リバーベンド日記
    フセイン元大統領処刑:アメリカから学んだ「民主主義」は私刑
      リンチ(私刑)...まちがいなくマーリキーと彼の側近は精神病の変質者だ。これは本当に類をみない卑劣なことだ。イード(イスラームの祭)期間中の処刑執行など常軌を逸している。世界中(イランは除くけど)のイスラーム教徒は激怒している。イードは平和な時だ。少なくともイードの間くらいは口論や怒りなどは脇においておくものだ。これは来るべき年が良くないことの予兆だ。実際、狂人たちが聖日の期間中にこんなことをするなんて誰も想像していなかった。それは宗教的に容認できることではないという以前に憲法違反だ。(2007/01/02)


    アルカイダとは見解も目的も異なる バース党代表者が語る
     イラクの反米闘争の中心勢力と見られるバース党は、テロ組織アルカイダとは相当な不協和音があり、抵抗各組織の統一見解作成に苦慮しているようだ。バスラ・ネットなどが、22日付のカタール紙、アッシャルクに掲載されたアブー・ムハンマドと名乗るイラク・バース党の代表者との会見内容を報じた。(齊藤力二朗)(2006/12/29)


  • 値上がり見込みイラク通貨購入が過熱:イスラエル


  • 中東
    イラクで自殺者が急増 脅迫など心理的ストレスが原因か 旧政権時代の10倍との指摘も
      【バグダッド27日=IRIN】戦火が続くイラク国内で、殺人、誘拐、脅迫など容赦のない暴力による心理的ストレスに耐えきれなくなり、自殺する人々が増えている。イラク保健省の自殺問題の専門家ムハマド・ハムザ医師は「自殺者は増えており、引き続く暴力が原因であることはさまざまな証拠から明らかだ」と語っている。(2006/12/28)


  • アブサヤフの最高指導者が比スルー州で死亡?


  • 農と食
    《土地から切り離される農民》(下) アジアで日本で、土地が資本に集約される
      前回、農民と土地との関係が、グローバリゼーションのもとで大きく揺らいでいることを、日本とアジアを舞台に見てきた。同じことは中南米でもアフリカでも起こっている。こうした事態に直面して、農民の土地をめぐるたたかいも新しい局面を迎えている。 (2006/12/27)

    イラクでは棺桶職人が空前の忙しさ 「生まれてからこんなに作ったことはない」
     日本語には「隣に蔵が建つと、腹が立つ」という表現があるが、アラビア語では「ある人の不幸は別の人の幸福」と言う。米軍の占領以来、失業率が6割にも達し塗炭の苦しみを味わっているイラクでも、連日百人を超す死者のおかげで注文に追いつかない業種がある。棺桶作りだ。20日付のミドル・イースト・オンラインがある棺桶職人の述懐を伝えた。(齊藤力二朗)(2006/12/26)


    リビアの暗黒裁判 外国人看護婦ら6人に死刑判決 子供へのHIV感染 ミッチェル・ティーレン
     【openDemocracy特約】2006年12月19日、リビアの裁判官は、リビア・ベンガジのアルファテ病院で426人の子供たちにエイズウイルス(HIV)を意図的に感染させた罪に問われている6人の外国人医療従事者に対し、判決を言い渡した。“ベンガジの6人”(5人のブルガリア人看護婦とパレスチナ人医師)に対する2004年の死刑判決は確認され、2006年8月29日にリビアの検察官が冒頭陳述で求刑したように銃殺刑を宣告した。裁判官は非人道的な利益を守るために科学をねつ造し、6人の無実の人々に死刑を宣告し、数百人の親たちを子供たちが看護婦と医師によって感染させられ、殺されたと信じさせて、正義ではなく無知が勝るようにさせた。(2006/12/26)

  • レイプ犯に変身するセールスマン 若い女性が相次いで毒牙に


  • 父がベトナム、息子がイラクで体験した戦争の愚かしさ 米国「復員軍人の日」の一文
      すでに12月も下旬となり、今年も押し詰まってきましたが、先月11月の11日は、アメリカの「復員軍人の日」――第一次世界大戦の休戦を記念するとともに、アメリカが参戦したすべての戦争に従事した米軍将兵たちに感謝する休日――でした。この日を期して、本稿の筆者、今は「俗塵を離れたオレゴン州東部の小さな町」に在住する元・土地管理局自然保護官は、かつて訪れたアメリカ各地の戦跡を追憶し、自身のヴェトナム戦争体験とご子息が従軍したイラク戦争への思いを重ねて、時が移っても「時代は変わらない」戦争の愚かしさを想い、そして、10月17日にブッシュ大統領が署名したジュネーブ条約無視の「特別軍事法廷設置法」の非人道性を告発します。(TUP速報)(2006/12/23)


    農と食
    《土地から切り離される農民》(上)解体する農民世界、アジアの村で起こっていること
    120   自分が自由に耕せる土地を持つこと―農民が農民であるために欠かせない条件である。だから土地解放闘争は今も昔も、農民闘争の中心軸であり続ける。その土地が今、農民の手から切り離されようとしている。しかも、あらわれ方はいろいろだが、同じ問題が同じように世界で起こっている。この同時代性に、現代の特徴をみることができる。地球の隅々までを市場競争で覆うグローバリズムがその背景にある。その状況を日本、そしてアジアに追ってみた。(大野和興)(2006/12/21)


    「愛」を求めた中年男性の悲しい末路 絞殺され遺体を焼かれる
     ネットを通じて海外の恋人を探すのが米国で人気を呼んでいる。だが、一歩間違えると悲惨な結果を生むようだ。米カリフォルニア州サンフランシスコに住む中年男性が、ネットで知り合ったブラジル女性と結婚しようと、ブラジルに渡ったものの、この女性の狙いはあくまでも金銭目的。挙げ句の果て、男性は殺害され、しかも遺体を焼却されるというむごい仕打ちを受けた。男性はこんな悪意を持った女性の本性を見抜けなかったわけだ。関係者は、彼は孤独で常に「愛」を求めており、それが裏目に出たと話している。(ベリタ通信=江田信一郎)(2006/12/19)


    「米国の中東戦略を失敗とみるな」と警告 パレスチナ人教授
     中間選挙での民主党勝利やラムズフェルド国防長官更迭などで最近では米国でイラク撤退論も強まっている。これを受け、「米国は敗北した」との論調がアラブ世界で目立つ中、イスラエルによる占領の辛酸をなめ尽くし、占領軍の本質を熟知するパレスチナ人の論客が、このような楽観論を戒めた。筆者はカイロにあるイスラム諸学の殿堂・アズハル大学のガザ分校のイブラヒーム・イブラーシュ教授(政治学)。アルクドゥス・アルアラビーなどが最近相次いで同教授の寄稿文を掲載した。(斉藤力二朗)(2006/12/16)


  • 米軍がイラク中部で市民数十人を殺害


  • 学校・子どもの危機と教育基本法の改悪 野田正彰氏(関西学院大学教授・精神科医)が緊急反対行動を訴える
      安倍政権が最優先課題とする教育基本法改正案の国会審議が大詰めを迎えている。日本国憲法とともに戦後日本の屋台骨を担ってきた同法の「改悪」に対して、多くの国民が反対の声をあげ、国会でも野党は慎重審議を求めているが、与党は今週中にも採決の構えを見せている。改正案の何が問題なのか。11月11日に兵庫県で開かれた緊急集会で、野田正彰氏(関西学院大学教授・精神科医)は急速に進む教育破壊のなかでもがき苦しむ教師らの声を紹介しながら、改悪阻止の運動を進めていこうと訴えた。講演内容とともに、教育基本法「改正」情報センターのサイト(www.stop-ner.jp)にも目を通していただきたい。(ベリタ通信)(2006/12/04)


  • 発砲した92歳の女性を射殺 警官隊を強盗と勘違いか


  • 橋本勝21世紀風刺画日記
    第24回:戦争で心が壊れないことの異常さ
    120   普通の若者が突然、殺し殺される戦場に放り込まれる。戦友の手足が吹き飛び、内蔵がはみ出る無惨な死。常に自分も狙われているという疑心暗鬼から、子どもを殺してしまい、その罪の意識にさいなまれる。それに戦争の大義さえあやふやとなり、助けているはずのイラク市民から憎しみの視線を浴びる。そんな戦場での日々を送り、無事に帰還したことしても、普段の生活にスンナリ戻れないのは当然ではないか。(2006/11/27)


  • 64歳の女性がガザで自爆攻撃


  • イラク南部のシーア派がバスラで反イランの民兵組織を創設
     日本のメディアはイラクの暴力事件をスンナ、シーア両派間の抗争のように報じがちである。だが、イラクの内部抗争の実態は、占領を容認する「傀儡派」と、占領軍を排除しようとする「民族派」との抗争である。傀儡派は親米派と、親イラン派に大別される。よってシーア派自体もイラン傀儡派と反イラン派の民族派に別れてにらみ合いを続いている。こんな中、南部の大都市、バスラでイランの手先に対抗すべく、反イラン派の軍事組織「南部大隊」をシーア派が樹立した。14日付イスラム・オンラインが報じた。(斉藤力二朗)(2006/11/21)


  • スンニ派の遺体を解剖用に処分
  • レバノンで対イスラエル抵抗運動を学習
  • フィリピンに潜伏か、バリ爆弾テロ主犯格


  • 鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第5回 石井恒司(58)さんに聞く(下) 頑張りのための頑張りではなくてね
    120 石井恒司さんは、4回か5回逮捕された青行隊のメンバーだったが、いまは、これまで紹介してきた、島村昭治、小泉英政、柳川秀夫さんとは違った感じで、どこか諦観が漂っている。それが運動の退潮をあらわしている。そうかといって、わたしにも、これからの方向をだせる能力があるわけではない。(鎌田)(2006/11/14)


    「炭素の相殺」事業は地球温暖化の救世主ではない 企業の免罪符にせず真の解決策めざそう
      現在の環境問題の中でも最も多くの人々の関心が高いのが地球温暖化である。しかし、二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの主な排出源となっている先進国では、省エネや自然エネルギー活用などの対策は遅々として進まない。そんな中で盛んなのが途上国で行われる植林や温暖化ガス削減事業である。先進国では植林は良いという認識が広まっているが、植林のCO2排出量削減への有効性は低く、しかも途上国で負の影響をもたらしているという情報は伝えられていない。さらには、排出権取引と炭素市場がビジネスの食い物にされ始めている。(ニュー・インターナショナリスト=アダム・マーニット)(2006/11/11)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第47回:控訴審第7回――本人質問(1)       山口正紀(ジャーナリスト)
      2004年10月28日午後、札幌高裁で控訴審第7回公判が開かれ、本人質問が始まった。この日、証言台のOさんの表情は少し強張っているように見えた(4年半も拘置所に閉じ込められ、弁護士の接見や家族・支援者の面会時以外、人と話す機会のない日々。「質問にどう答えるかより前に、きちんと言葉を話せるかどうか。そんなことが不安になるんです」。翌日面会した私に、彼女はそう話した)。本人質問の第1日は、控訴審から弁護団に加わった秋山賢三弁護士が担当。膨大な一審記録に目を通し、二審公判で明らかになった新事実も踏まえて質問事項が準備された。(2006/11/11)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    『The Future of Food(食の未来)』日本語版が完成 カリフォルニア州で反GM運動の推進力となった話題のドキュメンタリー・フィルム
    120 04年3月、カリフォルニア州メンドシーノ郡は住民投票により「遺伝子組み換え(GM)作物の栽培とGM飼料による動物飼育の禁止」を採択した。世界最大のGM作物生産国でありながら、未だGM食品に関する表示制度もない米国に「GMフリーゾーン(GMを栽培しない地域)」が初めてできたことになる。カリフォルニアでは、メンドシーノ郡に続いてトリニティ郡、マリン郡など10以上の自治体がGM規制条例を制定していった。その大きな原動力になったのがデボラ・ガルシア監督の制作したドキュメンタリーフイルム『The Future of Food』だという。このたび、日本有機農業研究会科学部と市民の力で、その日本語版が完成した。(上林裕子)(2006/11/10)


    農と食
    〈管理される食〉食育基本法と教育基本法  大野和興
      村を歩き、その地(じ)で生きている人と話すことを仕事にして、もう半世紀近くになろうとしている。最近とみに「やばいなあ」と感じるのは、農と食の分野でも国家と企業の管理が隅々にまで広がっていることである。管理の決め言葉は「食の安全・安心」と「食の乱れ」である。誰も文句のつけようのないこのふたつを旗印しに掲げて、もっとも個人的なことであるべき「食べる」とい行為への権力と資本による管理と干渉がはじまっているのだ。(大野和興)(2006/11/09)


    なぜ私はベジタリアンか 食肉の悪にあなたは気付いているのだろうか
     スシ、カラオケ、プレーステーション。どれも世界に広がる日本の文化である。だが、日本を一言で紹介するうえで、これとない説明方法が他にもある。それは日本が「ベジタリアンのいない唯一の先進国」であることだ。禅宗など仏教の僧侶らを含めれば、確かに日本のベジタリアン人口はゼロではない。だが、日常、私自身がベジタリアンであることを日本人に伝えると、まるで「変人では」とでも言いたげな目つきで見られる。菜食主義は理解されず、どうやら私は、「葉っぱ」を食べて生きている毛虫と似たような存在らしい。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2006/11/08)

    リバーベンド日記
    サダム死刑判決はブッシュ最後の切り札か―米中間選挙を前に
      なにもかもだめになったら……独裁者を処刑せよ。すごく単純な話。アメリカ兵が何十人と束になって殺されているならば、占領した国がもっと小さな国々に分裂するおそれがあるならば、私兵集団と暗殺部隊が通りをうろつき、宗教指導者たちの集団が権力を握っているならば─独裁者を処刑せよ。裁判の初日から、だれもがこの判決を予想していた。なにもかも、タイミングは完璧だ。(2006/11/07)


  • インド系社会で家庭内暴力が深刻に カナダで阻止集会
  • 米英のイラク抵抗勢力支持もあり得る イランのイラク戦略をくじくた...
  • インドネシア警察長官、人権活動家毒殺事件で国連の関与拒否
  • 増え続ける比英雄基地の墓標


  • 反オーストラリア感情高まる東ティモール 噂に揺さぶられる豪軍
     【クアラルンプール1日=和田等】10月下旬に武術グループ同士の対立が引き金となって発生した断続的な暴力行為により東ティモールの首都ディリでは、10人が死亡する事態となった。この暴力行為を制止しようと、同国に駐留しているオーストラリア軍が出動したが、その際に豪州軍が東ティモール人2人を殺害したとの噂が広がった。それを地元紙があたかも事実であるかのように書きたてたため、東ティモール人の間で反オーストラリア感情が高まっている。(2006/11/01)


    「食」をめぐる倫理と調和を徹底追求 シンガー教授の新著 
     人口2千万人のオーストラリアで1万5千部以上売れ、哲学書として異例のベストセラーとなったピーター・シンガー・プリンストン大教授の新書「私たちが食べる物の倫理」(原題:The Ethics of What We Eat)。倫理学の世界的第一人者であるオーストラリア人学者の著者は、長年にわたって水問題や地球温暖化など環境破壊や倫理的問題を伴う食肉に対し、功利主義的立場から反対してきた。魚介類に焦点を当てた前回に続き、今回は新書が取り上げている「私たちが食べる物」についての多角的な倫理的問題点を紹介する。(アデレード=木村哲郎)(2006/10/31)

  • マレーシアで犯罪発生件数が急増 今年1−9月期


  • 中東
    米兵生け捕りに5万ドルの懸賞金 一人息子を殺されたイラクの老婆が約束
      【28日東京=齊藤力二朗】息子をイラク戦争で失ったシンディー・シーハンはブッシュに噛み付いて米国で「反戦の母」になったが、一人息子を米軍に殺されたイラクの母は米兵を生け捕りにするよう5万ドルの懸賞金を懸けた。表現は異なるが子供を失った母の悲しみと怒りは変わらない。26日付のイスラム・メモが報じた。(2006/10/28)


    欧州移民新世紀
    「アフリカを救いたい」 スペインで働くマリ移民の告白、命がけでカナリア諸島に到着
    120  北アフリカ沿岸の漁村などから、スペインのカナリア諸島やイタリアなどに大量に押し寄せる不法移民に頭を抱える欧州各国は、不法移民政策を20日からヘルシンキで行われた欧州連合(EU)の非公式首脳会談のテーマとした。アフリカと欧州の間ではこの問題が深刻化し、政治の主題になっているものの、アフリカの青年たちがなぜヨーロッパを目指すのか、何を求めているのかについては、あまり語られることがない。日刊ベリタは、スペインに数年不法滞在し、昨年の恩赦でようやく念願の労働ビザを得たマリ人の青年にインタビューした。(マドリード=山上郁海)(2006/10/25)


  • 警察の見込み捜査の代償は8300万円 ロスの連続売春婦殺害で


  • リバーベンド日記
    イラク戦争開戦以来の死者数65万人―「公式発表」と大きな乖離
      わたしがこんなに長いことブログから離れていたことはなかった。ブログを書けなかった理由はいくつかあるけれど、その大きいものは、わたしがイラクとその状況について書かなければという衝動を感じるたびに、他のイラク人も同じように感じていると思うけど、言葉にすることのできない、どうしようもない絶望感でいっぱいになってしまうということだ。(2006/10/23)


    鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第2回 柳川秀夫(58)さんに聞く 「大きく、大量に、ではない社会をめざす運動のはずだった」
    120   秀夫さんは、「ヤナ」で通用する青年行動隊の中心メンバーで、逮捕された経験が数多い。居間の長押(なげし)には、芝山町「宿(しゅく)」部落を開拓した、という祖父の肖像画が架かっている。「長い時間だったなあ。でも、おれにとっては、まだ闘争中だからよ(笑い)。ふつうのひとは、さっさとケリつけてよ、平和に生きているよ。結果的には、ひとり、といえばひとりだからよ、反対同盟というのは、組織としてはもうねえんだから」「まちがっていることがわかっていてもよ。自分でいったん決めると、あとにひかねんだ。負け惜しみの家系でよ、それがまだ、治らねんだ。それに、過去のことを懐かしむのは嫌れいなんだ」(本文から)(2006/10/23)


  • 比で左派系活動家、また殺される


  • イラン政権、異端宗教指導者を弾圧 ナゼニン・アンサリ
    120  【openDemocracy特約】2006年9月28日午前8時。テヘランのアベスタ通り。23歳から60歳までの7人の女性と34人の男性が質素な家を離れた。セイイド・ホセイン・カゼメイニ・ボルージェディ師を警護しながら中庭で寒い一夜を明かしたのだ。ボルージェディ師はイランの支配層の宗教指導者にとって、目の上のこぶになっている。彼らには気付かれずに、多数の私服の捜査官と治安要員が彼らの後をつけていた。彼らがそれぞれの目的地に着くと、別々に急襲され、エビン刑務所209部に収容された。(2006/10/07)


    若者が遺体袋に入る前に イラク戦死者家族会シーハンさんの「脱走の勧め」
       平和を求める戦死者家族の会のシンディ・シーハンさんは、2004年4月4日にイラクで戦死した息子のケーシー・オースチン・シーハン特技兵が、なぜイラクで死ななければならなかったのか、ブッシュ大統領に直接説明を求め、ブッシュ大統領の牧場のあるクローフォードに運動拠点キャンプ・ケーシーを作って、反戦運動を粘り強く続けている。そのシンディ・シーハンさんが、19カ月間無断で離隊していた陸軍特技兵マーク・ウィルカーソンがキャンプ・ケーシーに救いを求めてカミングアウトしてきたことを、トゥルースアウトに載せた小論で明らかにした。ワタダ中尉は軍隊の中でイラク行きの命令を拒否して闘っているが、マーク・ウィルカーソン特技兵のように無許可離隊した兵士のカミングアウトが、これから増えてくるのではないか。(TUP速報)(2006/09/29)

    沖縄/日米安保
    平良夏芽さん釈放 メールで「元気です」と支援者に伝える
     【東京28日=ベリタ通信】9月25日、沖縄の米軍基地キャンプ・シュワブ前で抗議行動中に沖縄県警名護署に逮捕された平良夏芽さんが27日午後、釈放された。釈放された平良さんは28日、「不当逮捕に怒り、心配して下さった皆さまへ」と題したメールを辺野古実行委員会のメーリングリストを通じて関係者に送った。以下はその全文。(2006/09/28)

    日本漁船が海鳥を大量虐殺し絶滅の危機に 環境団体が豪州政府に国際討議を要請
      【アデレード23日=木村哲郎】環境保護団体の国際人道協会(Humane Society International)オーストラリア支部は22日、日本のミナミマグロ漁船がアホウドリ(注)やウミツバメなどの海鳥を大量虐殺しているとし、10月に宮崎で行われるミナミマグロ保存委員会(CCSBT)の会合で、ミナミマグロの国際割当量の大幅な削減に加え、海鳥の問題を提議するようにオーストラリアのハワード首相に文書で要請したと発表した。同協会「野生生物生息プラグラムマネージャー(WHPM)」のニコラ・ベイノンさんは、発表文の中で「このままの数で海鳥が殺されていけば、美しく雄大な海鳥が絶滅するのは時間の問題だ」と訴えている。(2006/09/23)


    国際社会はもはや言い逃れはできない ダルフール危機に直ちに行動を デビット・メファム
     【openDemocracy特約】国連創設の60周年の2005年9月に開かれた国連総会首脳会合で、世界の指導者は国際的な「保護する責任」を承認した。それは、一般市民が戦争犯罪やジェノサイドに直面し、そこの政府自身がそうした行為を実行したり、止められない場合、そうした市民を守るために行動することを義務付けている。スーダン西部のダルフールでの危機が続き、国際的な対応が恐ろしく不十分なことで、この約束がまがい物になっている。ダルフールについて、国連の廊下や国際的な外交官の間で話し合いはされているが、具体的な行動になっていない。国際社会はダルフールが炎上しているのに、言い逃れを続けている。(2006/09/15)


  • 尾を引く警官による少女への一斉射撃 非殺傷手段は準備中だった
  • 米大統領候補マケイン議員が狙われた? グルジアでミサイル攻撃


  • 「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    (46)戦前の遺物、宿日直廃止に全力投球
      1964年2月、広島県福山市の学校で日直中の女性教員が暴漢に襲われるという事件があり、これをきっかけに教員の宿日直問題が社会的にクローズアップされた。宿日直は教員の生活にも大きな負担になっており、当時、埼玉県教組が調査したところ、教員の3割が1ヵ月に4〜8回も宿直していた。教員になって3年経つ千葉の青年教師は3日に一度、宿日直をしており、「3年のうち1年は学校に寝泊りしている状態」だった。(2006/09/09)


    テロの傷跡もなお残るダバブ 相次ぎ標的となるシナイ半島観光地
    120  アラビア語で「黄金」を意味するエジプトシナイ半島南部の小さな町ダハブ。ほのぼのとした個人経営の小売店が立ち並び、透き通った海と色とりどりの珊瑚礁に囲まれる小さなこの町は、外国人ダイバーに最も人気のあるスポットのひとつ。5つ星ホテルが立ち並ぶシャルム・エルシェイクに比べ物価もそれほど高くないこの町は、外国人学生やエジプト人が長期滞在することでも有名だ。そんな「庶民のダハブ」が連続爆破テロに襲われたのは今年4月24日現地時間19時15分。死者23人、けが人80人以上を出したこの惨事から4カ月あまり経過したダハブを訪れた。人々は明るい笑顔を見せていたが、テロの傷あとも残っていた。(ダハブ=吉田智賀子)(2006/09/07)


    米で警官がナイフを持った少女を銃殺 母親は「殺された」と半狂乱に
      「ナイフを捨てろ」と銃を構えた二人の警官が何度も叫んだ。しかし、19歳の少女は警官に向かってナイフを突き出した。その瞬間、銃声が二発響いた。体の上部に弾が命中し、少女は倒れた。少女は近くの自宅アパートから、母親とけんかして飛び出し、ナイフを手にしたまま、付近の公園を歩いていた。銃声を聞いて駆けつけた母親は、倒れている娘を見て、半狂乱になった。「私の娘!殺された」。少女は病院に運ばれたが、死亡した。19年の短い人生だった。(ベリタ通信=江口惇)(2006/09/05)


    八王子3人殺害、実行犯はフィリピン人か 11年前の事件、犯人海外逃亡の可能性
      【マニラ新聞特約4日】東京都八王子市のスーパーで1995年7月下旬、高校生2人を含む日本人女性3人が射殺された事件で、実行犯はフィリピン人男性1人とみられ、事件後に日本国外へ逃亡した可能性があることが3日までに分かった。警視庁は犯人逮捕に結び付く有力情報に懸賞金300万円を懸け、比邦人社会にも情報提供を呼び掛けている。(2006/09/04)


  • イランのホロコースト風刺画コンテストが大入り


  • 変化求めるキュ−バ国民 民主主義への平和的移行は不透明 フレッド・ハリディ
     【openDemocracy特約】1990年代中ごろのキューバでフィデル・カストロについて、次のようなアネクドート(小話)があった。カストロとビル・クリントンそれにボリス・エリツィンが、餓えたライオンがいる檻に入れられた。クリントンとエリツィンは勇敢にライオンと戦うが、ひどい傷を負って、ひきさがった。フィデルは「俺に任せろ」と言って、ライオンに近づき、耳元に何かささやいた。ライオンは間をおいて顔をしかめた。そして倒れて、死んでしまった。ビルとボリスは傷をなめるのをやめて、どんな魔法の言葉を言ったのかと尋ねた。フィデルは答えた。「なに、いつも言っていることを言ったのさ。“Socialismo o Muerte”(社会主義か死か)」。(2006/08/29)


    「プレカリアート」からの反撃の第一歩 警察の妨害はねのけ秋葉原でサウンドデモ 攝津正
    120   2006年8月5日(土)、秋葉原で「メーデー!メーデー!メーデー! 4・30弾圧を許すな8・5 プレカリアート@アキバ〜やられたままで黙ってはいないサウンドデモ→集会〜」が催された。4月30日、「自由と生存のメーデー06」が警察権力から弾圧を受け、逮捕者3名を出していた。今回は、その事態を受けて、弾圧への反撃の第一歩という位置づけで、緊張感をもってこの取材に臨んだ。(2006/08/26)


  • 【ルポ】両腕を失ったイラク人少年(3) 周囲に見守られて成長 後...


  • 靖国神社問題
    「戦争責任」を深く考えよう 小泉流8・15屁理屈参拝を許さないために 池田龍夫(ジャーナリスト)
     小泉純一郎首相は5年半に及んだ犖⇔呂虜足瓩ら間もなく退場するが、内外を騒がせ続けてきた「8月15日靖国神社参拝」を遂に強行した。独断専行、意表を衝く政治手法に酔い痴れた果て、日本の将来に禍根を残すパフォーマンスが腹立たしい。そもそも小泉首相靖国参拝の動機は、政治的野心を秘めた不純なものだった。2001年4月の自民党総裁選。橋本龍太郎候補を追い落とすため、狙い定めたのが日本遺族会の大票田だった。(2006/08/23)


    中東
    世界市民の皆さん、今こそイラクに目を向けよう!  攝津正
      2006年8月16日(水)、早稲田にあるフリースペース「あかね」で、特定非営利活動法人・PEACE ONの高瀬香緒里さんをお招きして、「アラブの魅力と壊されゆくイラク」というワークショップを催した。高瀬さんとPEACE ON代表の相澤恭行さんのお話をうかがったが、予想以上にイラクの治安情勢が悪化していることに驚いた。現在、イラク、特にバグダッドはほぼ内戦に近い状態だという。(2006/08/21)


    中東
    イスラエルの戦後の傷を象徴 平和活動家の息子の戦死 ジャン・マックギーク
     【openDemocracy特約】イスラエルの最も有名な平和活動家のひとりであるデビッド・グロスマンはいま、レバノンでのイスラエルの地上攻撃が終わりに近づいている時に殺された真ん中の息子、ウリの死を深く悲しんでいる。それは、中東での1ヶ月にわたる戦争の無情なねじれの中で起きた。20歳の戦車司令官は8月12日、死亡した。世界的に有名な、積極的に発言する小説家である彼の父がエフド・オルメルト首相に対し、即時停戦を宣言し、レバノンと直接交渉するよう求めてから48時間もたっていなかった。(2006/08/18)


  • 戦争末期の比人虐殺で石田甚太郎さんが講演


  • 中東
    イラクでマフィアによる臓器売買が横行 遺体・生体問わず腎臓など摘出か
      【東京16日=斎藤力二朗】世界の関心はレバノンに集まっているが、イラクの惨状はより激しさを増している。15日のアラビア語紙クドゥス・プレス(QUDS PRESS、本社ロンドン)は、イラクでは、マフィアらによる臓器売買が横行しており、死体、時には生体からじん臓や眼球などが摘出されていると報じた。(2006/08/16)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第9回:靖国なんてないと思ってごらん
    120 そこには国家などという/国民を、殺し殺される戦場へと/かりたてるものはない▼そこには英霊の勇壮な死なんてない/ジャングルの中、飢えの苦しみのあげくの/無惨な死があるだけ▼国家がする戦争を/美化し、おしすすめる/神社なんてないと思ってごらん▼人間の死後の世界まで/管理することで、国民を戦争にさそいこむ/靖国なんてないと思ってごらん(橋本勝)(2006/08/16)


    【コラム・戦中派の目】戦争の歴史を捻じ曲げるな 中谷孝(元日本軍特務機関員)   
      有害図書にも色々あると思うが、誤った歴史観を広める読みものが流す害毒は恐ろしい気がする。敗戦後日本では近代史を全く教えてこなかった。それが今になって捻じ曲げた形で教えようとする動きが盛んになっているようだ。『いわゆるA級戦犯』と言う小林よしのりの作品がベストセラーになっていることに不安を覚える。私はまだ読んでいないのに語るのはおかしいかもしれないが、彼の前作『戦争論』の歴史観の誤りは極端すぎたので、今回の作品の広告を見て不安になった。(2006/08/12)

  • 中南米系ギャングをヘイトクライムで断罪 黒人層の「浄化」狙う


  • 中東
    イスラエル軍の攻撃は戦争犯罪 ヒューマン・ライツ・ウオッチが報告書 ヒズボラにも攻撃中止を要求 
      【テルアビブ10日=桐島けい】国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」はこのほど発表した報告書で、イスラエル軍による市民への無差別攻撃は戦争犯罪に当たり、「イスラム教シーア派武装組織ヒズボラはレバノン市民を人間の盾として利用している」とのイスラエルの主張は誤りである、と非難した。イスラエル政府や軍はこれまで「レバノン市民の被害を最小限にするための方策を講じてきた」とし、民間人の犠牲はすべてヒズボラの責任との態度を貫いているが、「イスラエル軍は戦闘員と市民を区別することに組織的に失敗している」と同団体はイスラエルの主張を一蹴している。(2006/08/11)

    中東
    国連監視員はなぜ殺されたのか 公式記録が物語るイスラエルのレバノン領空侵犯
      イスラエルのレバノン攻撃は、ヒズボラが2名のイスラエル兵士をイスラエル領内で捕虜にしたことが発端とされているが、それでは、イスラエルはレバノンの主権を尊重してきたのだろうか?イスラエルによるレバノンの主権蹂躙はこれまで数え切れないほど発生しているが、ここでは領空侵犯の問題を取り上げよう。イスラエルによる領空侵犯を記録していた国連の国境監視員たちは、10回以上も、イスラエル側に爆撃を止めるようにと電話し、「止める」という答えを得ていたにも関わらず、精密誘導弾で殺されてしまった。それは何のためだったのか。イスラエルの大学で教鞭とるラン・ハッコヘンが、同国内部でこの事件がどのように説明されているか、その雰囲気を伝えるとともに、国連監視員たちが残したイスラエルによる領空侵犯の記録を紹介する。(TUP速報)(2006/08/08)


  • インドネシアでネットラジア「人権の声」開局
  • 米でおもちゃの銃持つ若者に警官発砲の事件増える


  • 「殺し合いやめ、話し合いを」 イスラエルでも平和訴え1万人がデモ
    120   【テルアビブ7日=桐島けい】レバノン側で死者1000人、イスラエル側でも死者が90人を超え、戦火の拡大が続くレバノン紛争で、戦争反対と即時停戦を求めるデモ行進が5日、イスラエルのテルアビブで行われた。ユダヤ系およびアラブ系イスラエル人約1万人(主催者発表、イスラエル英字紙ハーレツ報道ではは5000人以上)が同市の目抜き道路を埋め、プラカードや横断幕を手に「殺し合いを止め、話し合いを」「子どもたちの遺体で治安を守ることなどできない」「平和こそ解決だ」などと訴えた。(2006/08/08)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第8回:アンネよ、人間はいまだに殺しあっているのです
    120   「人間の心は本来、善だと信じたい」これはナチの強制収容所で死んだ少女アンネが日記の中に残した言葉。第二次大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト、無抵抗のまま殺されていった600万人ものユダヤ人。その無念の歴史の教訓から、戦後建国されたイスラエルは軍事強国の道を邁進。イスラエルの存在を危なくするものに対しては断固たる強硬策をとる。現在、イスラエルを敵視するヒスボラを攻撃すための、レバノンへの無差別爆撃も激しさを増すばかり、多数の子どもたちが犠牲になっている。20世紀の被害者が21世紀には加害者となる。暴力と憎しみの連鎖はとどまることを知らない。アンネの人間の未来への祈りに満ちた美しい言葉を、虚しいものにしてはならない。(橋本勝)(2006/08/07)


  • 「子どもを殺さないで」、インドネシア各地で反米デモ
  • インドネシア・バンドンで日本人主婦、自宅で殺される


  • 左派活動家2人と記者1人、また殺害される 比での「暗殺」いっこうに止まず
     【マニラ新聞特約1日】フィリピン国家警察が頻発する左派系活動家・記者殺害を阻止するため特捜班を創設して対策を講じる中、ルソン島南部ビコール地域ソルソゴン州など2州で7月31日、大学生1人を含む、左派系活動家計2人が相次いで射殺された。左派系活動家殺害は7月26日以降、5件目。左派系人権団体カラパタン調べでは、今年に入って殺害された活動家は計121人となった。(2006/08/01)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第36回:一審判決――「可能性」で有罪          山口正紀(ジャーナリスト)
      2003年3月26日午前10時過ぎ。札幌地裁8階2号法廷から飛び出してきた記者たちが、一斉に携帯電話に向かって叫んだ。「有罪、有罪です。懲役16年」。法廷の前で朗報を待っていたOさんの支援者たちの間から、「エーッ」と悲鳴に近い驚きと落胆の声が上がった。支援者と一緒に法廷前にいた私も、にわかには信じ難かった。あの立証でなぜ有罪判決が出せるのか――。記者たちにも予想外の判決だったのだろう、有罪の一報を電話で吹き込む表情に困惑の色が見えた。記者の多くは「無罪」を想定した夕刊用の「予定稿」を書いていたに違いない。(2006/07/29)


    中東
    米・イランの代理戦争の様相 イスラエルの「旧式思考」は自己破壊的 ポール・ロジャーズ
    120  【openDemocracy特約】シリアとイランが間接的に関与していようといまいと、レバノンで起きていることは米国とイランの間の代理戦争に発展しはじめたというのが現実である。それは、事態が少なくとも米国からどのように見えるかということである。米国のはっきりしたメッセージは、イランが真の問題であり、イスラエルがイランの代理人であるヒズボラをレバノンの国境で活動不能にし、さらに壊滅させるのは妥当であるというものである。(2006/07/23)

    ブラジル青年誤射殺から1年 ロンドンの現場駅前で追悼行事
      【ロンドン22日=小林恭子】昨年7月、ロンドンの地下鉄車内で当時27歳のブラジル人青年が警官にテロ犯と間違われて射殺されてから1年が経った。この日、現場となった地下鉄駅前では、青年を悼む行事が行われ、ブラジルから駆けつけた親族らが、支援者らとともに青年の若過ぎる死を悼んだ。(2006/07/23)


    中東
    がれきの町は医師、看護師とも足りず 被害者の多くは民間人 空爆受けたベイルート南郊
    120   【ベイルート21日=IRIN】イスラエルの最初のミサイルの衝撃の後、ベイルート南郊ハレットヒレイク地区のサレ病院の看護師ナデイン・ヌハ・アルディンさん(48)は、ベッドから放り出されて泣き叫び声を上げる孫娘を抱き締めた。破壊されたアパートのがれきをかき分け、アルディンさんはただちに負傷者の治療のために病院に向かった。「最初の攻撃以来、14人の負傷者がこの病院に運ばれた。何とか治療をしようとしたが、数人は別の病院に転送せざるを得なかった」とアルディンさんは話す。ハレットヒレイク地区は人口密集地区で、1週間にわたるイスラエルの攻撃で破壊された。(2006/07/22)

    中東
    中東全体に拡大の恐れ 重くのしかかる敗北の記憶 イスラエル国防軍 ポール・ロジャーズ
    120  【openDemocracy特約】ヒズボラが、イスラエルの脆弱性を実証して十分な政治的進展を達成したと判断しない限り、ヒズボラは引き下がりそうにない。仮にヒズボラがそうしても、イスラエル国防軍は自制しないであろう。1980年代の敗北の記憶は、イスラエルの軍幹部将校の心に重く、苦い重荷になっている。それが現在の危機が非常に危険で、地域全体に拡大する可能性のあるひとつの理由である。(2006/07/19)

    「もう故国には戻れない」  在英クルド人難民の苦悩 申請者総数は全体で3万件
    120   昨年1年間で、英内務省に提出された難民認定の申請件数は約3万件。世界中からやってくる申請者たちの中で、難民認定が降りるのはほんの一部だ。却下された人々は、英政府から生活費や宿泊場所の援助を受けながら、弁護士と共に再度あるいは再々度、難民認定や「人道上の理由での無期限滞在」のステータスを得ることを目指す。イラク北部出身のクルド人男性、シェラザードさん(32)もその一人だ。(ロンドン=小林恭子)(2006/07/19)


    ブラジル人男性の誤射殺から1年 警察官ら不起訴処分に親族は怒りと悲しみを吐露
    120   【ロンドン=18日小林恭子】ロンドンの地下鉄ストックウエル駅の車両内で、ブラジル人男性ジャン・チャールズ・デメネゼスさん(当時、27)が自爆テロ犯と間違われて警察官に射殺されてから、22日で1年となる。独立警察苦情委員会が今年1月にまとめた事件の調査報告書を基に、警察の責任問題を検討してきた英検察局は17日、発砲した警察官らの刑事責任は問わないことを決めた。デメネゼスさんの家族らは、この決定は「信じられない」と怒りと無念さを吐露した。同駅正面入り口の左側には現在、誤射殺の犠牲になったデメネゼスさんの記念スタンドが設けられている。(2006/07/18)

    猛反撃はヒズボラの誤算か イスラエルからの見方 トーマス・オドワイヤー
    120  【openDemocracy特約】7月12日に危機が起きてから、イスラエル軍はレバノンに対して厳しい懲罰を加えて続けているが、ふたつの疑問がイスラエルの中東ウォッチャーを最も当惑させている。ひとつは、ヒズボラの指導者、ハッサン・ナスララ師がイスラエルへの越境作戦に対して大規模な反撃を予期していたのか、あるいは単に誤算だったのか。もうひとつは、イスラエルは、そのような危機に対して有事計画を持っていたのか、あるいはその計画は最初からこのような容赦ない軍事力を加える予定だったのか、である。(2006/07/18)

    紛争の根底にある新部族主義政策 制度構築を破壊したアラファト ジム・レダーマン
     【openDemocracy特約】ガザで起きた最近の戦闘に関して、直後の状況や周辺事態について多くの説明と解説がなされ、イスラエルとパレスチナのどちらの主張が世論により大きな影響力を持つのかというお決まりの議論であふれている。しかしながら、両者が本当に懸けているのは、戦闘の理由として公に言われていることをはるかに超えている。(2006/07/16)

    リバーベンド日記
    殺戮事件での親友の死、占領軍の少女レイプ…
      長い夏になりそうだ。いまはほぼ半ばにさしかかったところだが、一日一日がのろのろと過ぎていくだけのように思える。この夏は、暑さと、ハエと、何時間も何時間も続く停電と、至るところで見つかる死体とがごたまぜになっている。一昨日は破滅的な日だった。この日はジハード地区での殺戮のニュースで始まった。(2006/07/15)


    中東
    女性への「名誉殺人」なお続くイラク クルド地区都市でも年に735人犠牲 イラク戦争後、状況悪化
    120   【ロンドン14日=小林恭子】宗派の違いによる争い、自爆テロなどが原因で連日数十人の死者が出ているイラクだが、例え治安が安定しても、イラクの女性たちが「名誉殺人」という名の下で父あるいは兄弟に殺害されたり、暴力を受ける悲劇はなお続いている。在英女性運動家でイラク出身のサワサン・サリムさんらによると、イラク南部と比較して「安全」と英政府がみなす北部のクルド自治地区でさえ、過去15年間で3万人以上、ある都市では1年に735人の女性たちが「名誉殺人」の被害にあっている。欧州に住むイラク出身の女性たちも名誉の殺人からのがれることができない現実があるという。(2006/07/14)

    「イラク戦争は間違い」「ブレアは辞任するべき」 軍体験を著した元英兵が心情を吐露
    120   【プレストン(英北西部)12日=小林恭子】内戦状態になっているイラクには、現在約8000人の英兵が駐留している。2003年3月のイラク戦争開戦当時、英兵士の大部分は戦争の意義を信じていたが、現在ではほとんどが懐疑的、あるいは否定的な見方に変わっているという。3年間の軍隊体験を本にしたスティーブン・マクログリン氏も心変わりをした一人だ。英軍での体験自体は「誇りに思う」としながらも、イラク戦争は「間違った戦争」であり、この戦争を開始したブレア首相は辞任するべき、と主張する。「政治家たちに裏切られた思いだ」と言うマクログリン氏に、英北西部プレストンにある氏の自宅近くで話を聞いた。(2006/07/12)


    漫画はなぜ強烈な影響力を発揮するのか ヒトラー批判からムハンマド風刺まで
      昨年9月にデンマークの新聞から端を発したイスラム教の予言者ムハンマドの風刺漫画をめぐる騒動は、まだ記憶に新しい問題である。その影響は、ヨーロッパやイスラム諸国だけでなく世界中に広がり、表現の自由や宗教への侮辱をめぐる議論や、暴力的な抗議行動も巻き起こした。その影響の広がりと人々の反応の激しさは、テーマの重大性のみならず、漫画という媒体の特徴にも起因していることは間違いないだろう。文字ではなく絵という言語を超えた表現が、社会や政治に及ぼしてきた歴史を振り返ってみよう。(ニュー・インターナショナリスト・ゲストライター、ポール・グラヴェット)(2006/07/08)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第33回:一審公判(13)――証拠調べ終了      山口正紀(ジャーナリスト)
      前回公判(第39回)に、それまで存在をひた隠しにしてきた「2台の車と炎の目撃者」が証人として登場、窮地に陥った検察は2002年8月21日の第40回公判に、「新たな目撃者」を証人として引っ張り出してきた。事件当夜の2000年3月16日夜、JR長都駅前で「若い女性二人が乗ったパジェロらしい車を見た」という証言だ。だが、検察が苦し紛れに出してきた「新証言」は、目撃時間からして、話にならないものだった。(2006/07/08)


    母親の病死でさらに謎深まる 米美少女ジョンベネちゃん殺害事件
     10年前に米コロラド州ボールダーで起きたジョンベネ・ラムジーちゃん(当時6歳)殺害事件が、母親のパトリシアさん(49)の病死によって、再び脚光を浴びている。全米のリトル美女コンテストの常連だったジョンベネちゃんは、自宅の地下室で他殺体で発見された。当初から内部から押し入った形跡がないため、ジョンベネちゃんの両親の事件関与が疑われた。しかし、捜査は難航を極め、犯人は、未だに誰だか判明していない。謎に包まれた事件は、パトリシアさんの死によって、さらにミステリー性を増すことになった。(ベリタ通信=苅田保)(2006/07/06)

  • ロス近郊で銃による殺人事件相次ぐ 警官の発砲も増加傾向


  • 比南部内戦で5000世帯が避難民に MILFとの戦闘続く
      【マニラ新聞特約6日】ミンダナオ島中部マギンダナオ州で国軍とイスラム急進派、モロ・イスラム解放戦線(MILF)の戦闘が続いているが、社会福祉開発省(DSWD)は5日、戦闘による避難世帯数が約5000世帯に達したと明らかにした。DSWDは地方自治体と連携して人道支援を開始した。(2006/07/06)


  • 卒業目前、11歳の米少年が銃の犠牲に ギャングの若者が発砲


  • イラク人を強制送還するな 英政府の難民の扱いで抗議の決議採択
       【ロンドン2日=小林恭子】2004年以降、英政府はイラクからの難民申請者を「自発的」に帰国させる、あるいは強制送還する方策を打ち出しているという。こうした動きに歯止めをかけるための会議が、先月末ロンドンで開催され、「帰国すれば殺される」とする難民申請者らが体験を語った。参加者はイラクからの難民申請者を戦争の犠牲者と認定すること、働く権利を与えることなどを含む「強制送還停止決議」を採択した。(2006/07/03)


    根津教諭の「君が代」拒否
    不当な停職3ヶ月が終了 闘いを励ましてくれた生徒一人ひとりにお礼を言いたい
      皆さま。停職最終日の30日には立川二中の校門前で幸せをたくさんもらい、3ヶ月の停職が終わりました。お金はないけれど、素敵な出会いがあり、貴重な体験ができ、充実した3ヶ月でした。ご支援くださった皆様、ありがとうございました。不当な停職処分に抗議し闘い続けることができるのも、授業でかかわった生徒たちの励ましがあったからのこと、一人ひとりにお礼を言いたいとの思いで朝も帰りも挨拶を交わした。(2006/07/02)


    世銀主導の改革で土地を奪われるアジアの農民 各地で反対運動が激化 大野和興(ジャーナリスト)
      今年5月17日、ジャカルタの通りは何千人もの人々で埋まった。地方から出てきた農民たちのデモである。インドネシア農民組合連盟(FSPI)からのメールによると、農民は二つの要求を掲げていた。ひとつは、折からジャカルタで開催されていたFAO(国連農業食料機関)のアジア太平洋地域会議に向けたもので、WTO(世界貿易機関)が進める農業の貿易自由化反対である。もうひとつの要求は土地改革にまつわるものだ。(2006/06/29)

    中東
    イラク北部の家賃、土地が急騰 国内難民の大量移住で
      【ダフク(イラク北部)22日=IRIN】イラク北部のダフク地区当局者によると、同地区では、暴力が吹き荒れるイラク国内の他の地域から訪れ、賃貸できる家を探す人が急増しており、「国内難民」たちを苦しめている。(2006/06/25)


    リバーベンド日記
    「民族粛清」が行われている 悪いニュースばかり続く
     まったくひどい日だった。たまらない暑さで目が覚めた。この地域に電気がくるのは、だいたい4時間くらいで、頼りは発電機なのだけど、それも天井の扇風機が使えるってことで、エアコンを使えるほどではないの。発電機が動いていないことを示すいやな静けさでわたしたちは目が覚めた。Eがお隣りに行って確かめてきた。今日一日、発電機は動かないということだ。責任者のお隣さんは、時間が空き次第「発電機ドクター」を連れてくることになっていた。 (2006/06/21)


  • フセイン元大統領に処刑か遠島を迫る


  • 英議事堂前で寝泊りし戦争反対の抗議続ける 警察の手入れも
    120   【ロンドン18日=小林恭子】ロンドンの英議会の建物の真向かいにあるパーラメント広場で、戦争反対の抗議活動やデモを5年間続けている男性がいる。妻や子供と離れ、数メートルの長さに並べた反戦の展示物の陰に、昼夜寝泊りしている。英政府当局はこの男性を移動させるのに必死だが、英市民の「抗議をする権利」を簡単に失ってはならないと数人の賛同者たちが入れ替わりデモ現場兼「住居」を守り続けている。(2006/06/18)


    子どもへのレイプ犯は死刑に 米国で厳罰求める声高まるが、違憲との指摘も
      性犯罪が大きな社会問題になっている米国で、子どもに対する性犯罪者を厳しく処罰する傾向が強まっている。性犯罪を犯した者が、刑務所で服役し、釈放された後に再び事件を起こすことが多発しているためだ。これまで5つの州が、子どもに対し性犯罪を重ねて犯した者に対し、死刑を適用できる州法を成立させている。しかし、死刑に反対する法律学者は、殺人を犯していないレイプ犯などに死刑を適用することは、あまりに過酷であり、憲法違反だと反論している。(ベリタ通信=江口惇)(2006/06/17)


    中東
    キリスト教徒など少数派への迫害も苛烈に シリアや欧米などに難民として脱出
        【バグダッド13日=IRIN】「イラクの新憲法下では権利を守ってもらえそうにない」。イラクのキリスト教徒のマリア・カンデリさん(34)は、そう話し、宗派対立による暴力が加速される中、避難のためイラクを去ることを決断した胸の内を明かした。「私たち(キリスト教徒)は、差別されていることを知っている」とカンデリさん話し、「私の家族のほとんどはオランダを避難先と考えている」と同国への亡命の意思を告げた。カンデリさんによると、イラク国内の宗派対立の暴力の中で、既に数十人のキリスト教徒が殺害されている。(2006/06/14)


    批判浴びる英テロ捜査 警察勇み足、無実の男性が発砲で負傷 強まるイスラム・コミュニティへの偏見
    120     【ロンドン14日=小林恭子】52人が犠牲となった昨年7月7日のロンドンでの自爆テロ事件から間もなく1年が経とうとしている。実行犯が若いイスラム教徒の男性たちだったこともあって、捜査当局がイスラム系コミュニティーを捜査の主な対象とせざるを得ない状況が続いてきたが、今月上旬のテロ捜査で無実のイスラム教徒の一家が逮捕、拘束され、大きな波紋が広がっている。「信憑性の非常に高い情報」を元にした捜査だったが、逮捕された男性2人は数日後に釈放され、あるとされた「化学兵器」も見つからずじまい。「捜査はイスラム教コミュニティーへのテロ」との批判が強まる中、逮捕された男性たちが、釈放後、初めてメディアに逮捕の経緯と思いを語った。(2006/06/14)


    デモクラシーの押し売りと米国の失敗 日本、韓国、そしてイラク チャルマーズ・ジョンソン
        米軍事専門家で政治評論家でもあるチャルマーズ・ジョンソン氏は、米国が先導する民主主義の「移植」について、米国の対外政策の方針と実績を、主として日本と韓国における事例を検証しつつ、イラクの現状ついて「日本、韓国以上に言語道断」の状況と批判する。米ネット論紙トム・デスパッチに掲載された「米国モデルの輸出」と題した本稿は、米国の「デモクラシーの押し売り」の背後には、「うぬぼれや人種優越感」があり、戦争正当化の手段に使われると断じている。(TUP速報)(2006/06/14)


    東ティモール首相が野党指導者を「殺す」と脅迫? 政府首脳へ高まる批判 平和賞のホルタ氏指弾も
       【クアラルンプール13日=和田等】出身地域による差別を訴えストを打ったため除隊させられた国防軍の元兵士の反乱をきっかけに騒乱が広がっている東ティモールで、野党指導者らがアルカティリ首相から「殺す」との脅迫を受けていると告白、自らの身を守るためジャングルの中に隠れていると主張、波紋を広げている。(2006/06/14)

    運転中に逆上する人は「間欠性の爆発障害」の恐れ 20人に1人に症状と米研究者が指摘
       車を運転中に相手の運転の仕方に苛立って、逆上するようなことがあれば、要注意だと、米ハーバードとシカゴ両大学の研究者が、警告している。ドライバーの態度が暴力的に変化する状態は、英語で「ロード・レイジ」(路上の逆上)と呼ばれているが、研究者たちは、こうした怒りは一種の精神的な障害が引き金になっていると指摘している。このため人によっては、精神を鎮める目的で、薬の服用も必要になるという。(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/06/13)


    責任は誰にあるのか ハディーサの虐殺 背景に麻薬も ポール・ロジャーズ
     【openDemocracy特約】24人のイラク市民が米国の海兵隊部隊によって虐殺されたと見られる2005年11月19日のハディーサでの事件は、米軍当局がまだ捜査中である。事件は部隊のひとりが爆弾で死亡した直後に起きた。市民への銃撃も事件をもみ消そうとしたことも、十分な証拠が確かにあるようだ。(2006/06/12)


    外国軍も依然、略奪など鎮圧できず 警察の重火器の多数が行方不明に 混乱続く東ティモール 
      【クアラルンプール7日=和田等】国防軍を除隊させられた兵士の反乱や地域対立の激化により混乱状態に陥った東ティモールの治安回復のために派遣された外国軍が、散発的に発生している武装した若者の集団による敵対する地域出身者への攻撃や放火、略奪行為を止められないでいる。6日付のジ・オーストラリアンは、東ティモール警察が所有する弾丸のほとんどと重火器の半分以上が消失したと報じた。同紙によれば、首都ディリでの混乱が広がる中、警察本部の警察官の多くが職務を放棄した隙に、何者かが警察本部などから武器や弾薬を持ち去ったようだ。(2006/06/07)


    中東
    パレスチナ人追い出しの脅迫が激化 テロ支援者とみなし殺害、誘拐も
      【バグダッド5日=IRIN】「おまえと近所のパレスチナ人がイラクを出て行かなければ、おまえともども全員を殺す」。パレスチナ人で元サッカー選手のルアイ・スライマンさん(25)が、彼を拉致し、手ひどい暴行を加え、路上に置き捨てた男たちに言われた言葉だ。イラク国内に約2万4000人いるパレスチナ難民は、サダム・フセイン政権下では、保護を受けてきた。しかし、フセイン政権崩壊とともに、パレスチナ人は一部の武装グループから「テロリストの手先」だと非難され、攻撃の対象にされるようになっている。(2006/06/06)


    政治的理由で殺された市民5年間で679人 比の左派団体がアロヨ政権を非難
      【マニラ新聞特約5日】国際社会から非難されているフィリピンにおける一連の左派系活動家殺害問題で、左派系人権団体カラパタンは4日、ケソン市内で報告会を開き、参加した全国15支部の代表たちが活動家殺害に関して独自にまとめた調査結果を公表した。報告書は、アロヨ大統領が就任した2001年1月21日から今年5月31日までの5年4カ月間で、政治的理由で殺害された一般市民は679人にも上ったと主張。事件の発生頻度は警戒レベルに達しているとした上で、カラパタンは殺害が軍・警察による組織的な戦略と非難し、「戒厳令が事実上、敷かれている状態」と現政権下の治安状況に強い警戒感を示した。(2006/06/05)


    神を問い為政者の道を問う ブッシュが黙殺したイラン大統領書簡全文(上)
      5月8日付でイランのマフムード・アフマディネジャド大統領がブッシュ米大統領に送った公開質問状を、ブッシュ政権は黙殺した。欧州各国の政権も日本も同様に「右へならえ」と黙殺しているようだ。この書簡を、イラン国内向けの「ジェスチャー」とのみ捉えるべきなのだろうか。神と預言者に繰り返し言及しつつ米国の偽善性を総括するこの書簡は、イスラム教徒だけに限らず、世界の人々に訴える説得力を持っている。その質問状の全文を2回にわたって紹介する。(TUP速報)(2006/05/31)


    人類への罪と法の裁き 近代の虐殺史と蛮行防止システムの意味
      過去数十年にわたり、人類はおぞましい残虐行為の数々を経験してきた。最近でも、カンボジア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ルワンダ、そして現在のダルフールまで、殺りくの歴史はいまだに続き、今も大勢の被害者が苦しい過去を背負いながら生活している。しかしその一方で、国際的な司法制度と救済措置が徐々に整備されてきた。それは、これまで責任を逃れてきた加害者たちを追いつめ、トラウマを負った社会や人間に和解と癒しの機会を与え、将来の蛮行を未然に防ぐ役割も担っている。その国際的な努力の現状と可能性について報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ウェイン・エルウッド)(2006/05/30)


  • 比で元新人民幹部殺害、疑われる政府関与


  • 警世の反骨として知られるローチ監督 カンヌ映画祭で最高賞受賞
      【ロンドン29日=小林恭子】第59回カンヌ映画祭で28日夜、アイルランドの英国からの独立運動に加わった兄弟の姿を描いた作品「ザ・ウインド・ザット・シェークス・ザ・バーレー」が最高賞に選ばれた。監督は英社会派ケン・ローチ氏(69)。ローチ監督は米国が主導したイラク戦争の強い批判者の一人として知られ、最近も「イラク戦争は現英政権の傷」などと発言するなど、その反骨ぶりで知られていた。(2006/05/29)


    「哀れみなんか、たくさんだ!」 5億人の最貧層「障がい者」団結せよ
       障がい者が、社会で生活をおくっていく上での最大の障害は、彼らの障がいそのものやバリアフリーを取り入れない町づくりなどではない。それは、彼らをあまりにも特別扱いし過ぎてある種の規範を押しつけ、本当の自立の道を妨げている社会的偏見である。さらに南の国々の障がい者の状況を見てみれば、この人権面だけでなく、経済的な側面からも追いつめられている。世界銀行の発表によれば、推定で6億人とされる世界の障害者のうち、5億人がまぎれもなく最貧層に属しているといわれ、特に南の国々の障がい者の現実は厳しい。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2006/05/27)


    「自動車爆弾の歴史」(下) 「中世の城壁」に押し込まれたイラクの米兵 ゲリラ戦の「核兵器」として威力増す マイク・デイヴィス
       いにしえの覚者は解脱の法を「憎しみは、愛によってのみ解消する」と説いたが、自動車爆弾の歴史を見渡せば、復讐が復讐を招き、コピーが容易な戦術は活躍の場をどんどん各地に広げ、憎悪の輪廻をとどまることなく回転させている。大量破壊兵器の除去を偽りの大義名分のひとつにした対イラク戦争が、自動車爆弾という大量殺人兵器を普及させているのも、時代の不条理きわまりない現実だ。米ネットメディア「トム・デスパッチ」に掲載されたマイク・デイヴィスの論考の後半部を紹介する。(TUP速報)(2006/05/25)

  • 「記者は武装を」と比司法長官が発言


  • 東ティモール首都から数百人単位で市民が脱出 また暴力事件、国防軍の兵士1人が殺される
      【クアラルンプール24日=和田等】東ティモール政府が23日に発表したところによれば、同国の首都ディリで東ティモール国防軍の兵士が23日、国防軍を除隊させられた元兵士らの襲撃を受け、兵士1人が死亡、兵士5人と警察官1人が負傷した。うち1人は重傷。国防軍兵士らを襲った除隊組の元兵士1人も重傷を負った。この重傷の兵士も死亡したとの情報もある。治安当局は、攻撃を仕掛けた除隊組元兵士の逮捕に向け捜査を実施し、事態を沈静化させるための対策をとっている。再度治安が不安定化することを恐れて、数百人単位で市民がディリから脱出し始めている。(2006/05/25)

    西パプアになお「地球最後の食人族」 豪テレビがコロワイ人を特集 すばらしいツリーハウス文化も
      【アデレード23日=木村哲郎】インドネシア西パプア南部のエイランデン川流域に住むコロワイ人は、1万年前の石器時代と変わらない生活を今でもしている。熱帯雨林の木の上に部族間の争いから家族を守るためにツリーハウスを建てる民族として一部の人々には知られているが、奥地に住むため、文明とほとんど接したことがなく、魔力を信じ、性器のみを葉で隠した姿で生活をし、そして、今でも人肉を食べている。オーストラリア民放9チャンネルの人気報道番組「60ミニッツ(オーストラリア版)」がこのほど現地を取材、生活の様子を放映した。(2006/05/25)


    中国
    「BC級戦犯を問わないのは譲歩」曹氏 「日中関係はうわべ」河野氏 「両国に落とし所探る動きも」興梠氏 「中国の脅威」めぐり都内でシンポ
    120    【東京23日=ベリタ通信】ちまたでささやかれる「中国の脅威」は本当に存在するのか──。市民やフリージャーナリストにも開かれた本来の記者クラブの姿を追及する「アジア記者クラブ」(代表・伊藤千尋)が23日、人民日報東京支局長の曹鵬程さん、共同通信中国語ニュース室長の河野徹さん、神田外語大学中国語学科教授の興梠(こうろぎ)一郎さんの3氏を招き、「『中国の脅威』は存在するのか」と題したシンポジウムを都内で開催した。3氏はそれぞれの立場から日中関係とメディアの課題を挙げ、「中国では親日派が、日本では親中派が売国奴と呼ばれる」(曹氏)など現状の問題点を指摘した。(2006/05/24)


    北アイルランドは今
    第2回:敵対心あらわなプロテスタント系とカトリック系議員たち 3年半ぶり召集の議会
    120   2002年10月以来機能停止に陥っている自治政府の再開をめざして、北アイルランド議会が15日、3年半ぶりに召集された。来週からは自治政府の「閣僚会議」(エグゼキュティブ、政府の内閣にあたる)のメンバーの選出が始まるが、プロテスタント系とカトリック系議員の不信感は依然根強い。英政府、アイルランド政府が課した、11月24日までの期限までに選出が可能かどうか、現時点では予測がつかない。両派議員に対して住民からは、「給料だけもらって何もしないのは、頭に来る」、「そろそろ仕事を始めてくれ」とする声が高まっている。住民同士の対立を和解に導くよりも、敵対心をあおるばかりのように見える政治家たちの様子を追った。(北アイルランド・ベルファースト==小林恭子)(2006/05/18)

    日本軍に拘束された比人を救った日本人女性を表彰 「私たちの天使」と生存者
       【マニラ新聞特約16日】太平洋戦争中、日本軍の憲兵隊に捕らわれた多くのフィリピン人の命を救った日本人女性が比日国交回復50周年の今年、「ヒロイン」として第二の故郷となったルソン島中部サンバレス州サンナルシソ町で顕彰された。この女性は一九五四年一月に他界しており、死後から52年たった今回の表彰式(13日)には3女が出席した。(2006/05/16)


    「自動車爆弾の歴史」(上)貧者の空軍力、ファシストの兵器 マイク・デイヴィス
      有益性と簡便性のゆえに、またたく間に広く普及する発明品を、現代文明の“利器”と定義するならば、イラクをはじめ、バリやジャカルタ、オクラホマなど紛争や対立のあるところで広く使われている自動車爆弾もそのひとつにあたる。辛口の米社会批評家として知られ、カリフォルニア建築大学で都市論を教えるマイク・デイヴィスは自動車爆弾を「貧者の空軍力」であるが「本質的のファシストの兵器」と位置付けている。1920年のウォール街における荷馬車爆弾の炸裂を起源とする「自動車爆弾の歴史」をめぐるデイヴィスのユニークな論考を紹介する。(TUP速報)(2006/05/15)


    『国家の品格』を批評する 失った品格を再生できるか 安原和雄(仏教経済塾)
      ベストセラーとして話題を呼んでいる藤原正彦著『国家の品格』を批評する―と題して私(安原)は、「仏教経済フォーラム」(寺下英明会長、安原和雄副会長)月例会(2006年5月10日、日本記者クラブ内で開催)で報告した。「品格はきわめて重要であるが、日本はいったん失った品格を果たして再生できるか」が中心テーマである。以下に報告の趣旨と私なりの疑問、主張などを紹介したい。一語でいえば、良書である。しかし悪書でもある。同書を読み解いた上で私なりの「21世紀版品格再生の4つの条件」を提案したい。(2006/05/13)


    中東
    バグダッドで警備員雇う住民増加 背景に加速する治安機関への不信
       【バグダッド10日=IRIN】警察やイラク軍、米軍のいずれもがイラクの治安回復に貢献できず、人権侵害が頻発する中、首都バグダッドでは安全を保証する「最良の選択」として、民間警備会社に警備を依頼する住民が増えている。住民は軍や警察の車列を見ただけで、危険を回避するためその場から離れるようになった。(2006/05/11)


  • 昨年のバリ島同時テロで4被告の初公判
  • 東ティモールで警察官2人が殺傷される
  • 1千万円を持って来比、マカティ市で殺害の邦人男性
  • マニラ首都圏で邦人殺害される
  • インドネシア警察がテロ組織を急襲、2人を射殺
  • 比2州で左派系政党幹部2人相次いで射殺


  • ネパール情勢
    【IPSコラム】民衆の力に譲歩した国王 ネパール クンダ・ディシット
     3週間にわたる民衆運動の高まりにギャネンドラ国王は24日、遂に譲歩し、4年前に解散させた議会を回復した。国王は迷ったが、既に手遅れだった。22日、10万人のデモ隊がカトマンズの王宮のすぐ近くまでに迫った。警察はゴム弾を撃ち、竹の棒でデモ隊殴り、数百人がけがをした。しかし、国際的な孤立、援助の打ち切りの脅し、隣国インドからの圧力に直面して、国王は最後に態度を和らげた。(IIPSコラムにスト・サービス=ベリタ通信)(2006/04/26)

    中東
    地元芸術家も攻撃の対象に 昨年以来、俳優ら80人殺される
       【バグダッド24日=IRIN】苦難の生活を強いられているイラクの子どもたちに笑顔をもたらそうと活動しているイラクの芸術家、俳優、歌手などに対しても、イラクの武装勢力はその活動を「反イスラム的」なものだとみなし、攻撃の対象に加えているようだ。「芸術家は、人々に暴力や死を忘れさせ、この国の現実から目をそらせようとるという理由で、脅迫され、殺されている」とバグダッドのイラク芸術家協会のサイード・カレームさんは話す(2006/04/25)


  • 「死体役」で売り出し、ハリウッドで名を挙げる ホラー映画にも出演...
  • イエメンで続く仇討ちの風習


  • 日本大使館、日系企業も狙っていた ジェマ・イスラミア、豪大使館テロ事件直前
      【じゃかるた新聞特約12日】東南アジアのイスラム地下組織ジュマ・イスラミア(JI)のマレーシア人幹部で、バリ島爆弾テロなど一連のテロの首謀者として手配中のヌルディン・トップ容疑者が2004年、在インドネシア日本大使館や東ジャワ州マランにある日系企業の工場の調査を部下に命じていたことがこのほど分かった。豪州大使館爆弾テロの数カ月前に米国や同盟国の大使館の所在地を確認したほか、企業を襲って資金を調達する手口だったとみられる。(2006/04/12)


    運転手、客ともに襲い合い 生活苦ゆえ?比でタクシー内強盗多発、
     【マニラ新聞特約9日】フィリピンの庶民の生活がますます苦しくなっているとの世論調査結果が出る中、首都圏ではタクシーの売上金を狙う強盗事件が多発、タクシー運転手の受難が続いている。また、運転手が客を襲うケースも増加中。女性の一人客を装い運転手を安心させ、携帯電話の文字メールで強盗団に連絡を取るなど手口も一層巧妙となりつつある。(2006/04/09)


    ハマスはイスラエルに30年間停戦を提案していた  元モサド長官が著書で明らかに
      【東京6日=齋藤力二朗】正当な選挙でパレスチナの政権を握りながら、米国が「過激派」として執拗に攻撃するハマスが、30年間の停戦を9年前にイスラエルに提案していたことが、このほどイスラエルの元スパイが出版した本の内容から分かった。この停戦案は、ハマス幹部ミシャエル氏への暗殺未遂によって実現はしなかったが、結果としてハマスの創設者で精神的指導者のアハマド・ヤシン氏の釈放につながったという。3月31日付のミドル・イースト・オンラインがイスラエルのハーレツ紙の報道として伝えた。(2006/04/06)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第19回:支援――無実を信じる人たちの輪        山口正紀(ジャーナリスト)
      《Oさんが逮捕されてから五ヶ月、ようやく初公判が開かれました。その間、接見禁止の状態におかれ、両親さえも会うことができませんでした。(中略)検察側の冒頭陳述を聞いても、ことさら彼女を悪い人間だと思わせようとしているだけで、確たる証拠(秘密の暴露)等の提示もなく、なぜ?の思いを強くしただけでした。冒頭陳述が読み上げられている間、彼女は背筋を伸ばし、しっかり前を見つめて聞いていました。何ヶ月か会わないうちに髪は伸び、その彼女の姿は痛々しく、胸がしめつけられる思いでした。不条理な中に身を置く彼女を一刻も早く助け出さなければなりません》。「Oさんを支援する会」機関紙『みなねっと』第1号(2000年11月15日発行)で、支援会代表・多田律子さんは、10月27日の初公判を傍聴した思いをこのように伝えた。(2006/04/01)


  • 新人民軍と比国軍が6時間交戦、1人死亡


  • 現代における「非暴力闘争」の意味 スリランカの現場から
       ガンジーからフィリピンのピープルパワーまで、非暴力は独裁者を追放し、社会に変化をもたらしてきた。しかしそれは、内戦や紛争、民族間対立にも有効なのだろうか? 分離独立を掲げた民族の対立を抱え、政府と反政府勢力が20年以上にわたりにらみ合い、現在も緊張の解けないスリランカ。そこで活動するのが、非暴力という新しい武器を手に、暴力を防ぎ社会不安定化の芽をつみ取ろうと取り組むピースワーカーである。緊張の高まるスリランカのある町で活動するピースワーカーの例を見ながら、その可能性を探った。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・リチャーズ)(2006/03/27)


    パプアニューギニアへ亡命 米系鉱山フリーポート事件容疑者
       【じゃかるた新聞特約27日】インドネシアのパプア州のチェンドラワシ大の学生2人を含む3人の人権活動家が23日、パプアニューギニアに入国し、同国の首都ポートモレスビーで政治亡命を求めていたことが明らかになった。非政府組織(NGO)の「パプアのための国家連帯」(SNUP)のボナル・ティゴル・ナイポスポス代表が明らかにした。外務省報道官は「うわさは聞いていたが、一切情報は入ってきていない」と語った。26日付ジャカルタ・ポスト紙が報じた。(2006/03/27)

    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第18回:弁護――「不幸な偶然」の真実           山口正紀(ジャーナリスト)
      この事件には、裁判で解明されなかった不可解なナゾが、少なくとも13もある――本連載の第1回〈プロローグ――「証拠なき有罪判決」〉で、私はそう書いた。連載第2回以降、2000年3月17日の遺体発見から一審初公判(同年10月27日)までの約7か月間に生起した複雑な動きを検証してきた。そうして前回までに、必要な範囲で一・二審公判の審理にも言及しつつ、事件をめぐる「13のナゾ」、事件と捜査の問題点を、ほぼ明らかにすることができたと思う。(2006/03/25)


  • 比で左派団体指導者の暗殺相次ぐ
  • 「イスラム教徒殺害への報復」と車で暴走 イラン出身の青年、米で9...
  • 子どもの親権めぐりローマで米女性を殺害か 8年前の変死事件で裁判...
  • 何の罪でイラクの子供たちは殺されたのか


  • 米系鉱山閉鎖要求デモで警官ら4人死亡 学生らと衝突、インドネシア・パプア州
       【じゃかるた新聞特約17日】インドネシアのパプア州ジャヤプラ県アベプラのチェンドラワシ大前で、米系鉱山会社フリーポート・インドネシア社(FI)の閉鎖を要求してきた学生デモ隊が16日、キャンパス前で警察隊と衝突、警官3人、空軍兵士1人が殺害される事態に発展した。(2006/03/17)


  • 「イラクの発電所破壊は米軍の仕業」  関係者が真相を暴露


  • イラクのシーア派民兵に宗派を問われたら「シーア派を偽装せよ」
      【東京16日=齊藤力二朗】イラクのイスラム宗派間紛争が激化しつつある中、シーア派民兵らから宗派を問われたら「踏み絵を踏め」と、また捕らえられた時に備えて、「スンナ派宗徒にシーア派に偽装できるよう基礎的知識を身に付けよ」と、15日付のイラクのニュース・サイト、イラーキ・リーグは勧めている。(2006/03/16)


    イラク宗派の分派・差別主義が教育機関にも浸透
      【14日東京=齊藤力二朗】分派主義に陥る愚を避けるため占領前のイラクでは、公務員になるのに宗派をきかれることはなく、死亡した時に初めて生前の宗派が判明するほどであった。ところが現在では教育機関においても頻繁に宗派意識を煽られるという。13日付のイスラム・オンラインが報じた。「お前はスンナ派か、シーア派か?」との問いが最近イラクの教育機関で頻繁に聞かれるようになり、保護者の憂慮感が増している。(2006/03/14)


    捕鯨問題
    鯨を本当に殺す必要性はあるのか  日本の「調査」への募る疑問
      捕鯨反対の先鋒に立つオーストラリアでは、環境遺産省南極局のニコラス・ゲールズ主任研究員らが日本の「調査捕鯨」について「鯨を殺す必要がない」と批判している。鯨を殺すことなく同じデータを集められるのならば、なぜ日本はそれを実行しないのか。(アデレード=木村哲郎)(2006/03/10)

  • 比警察が最悪の人権侵害機関と米報告書


  • ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク・4】「『私たち』とは何か再考のとき」 コペンハーゲン・ポスト副編集長マッグイン氏
    120   デンマークの首都コペンハーゲンで最も広く読まれている英字紙「コペンハーゲン・ポスト」(www.cphpost.dk)は、市内の約8万人の外国人居住者と、海外からの旅行客らが読者層だ。2月、風刺画掲載の影響が世界中に広がる中で、風刺画がイスラム教を冒涜しているとする声とデンマークの表現の自由を受け入れるべきだという声の両方を掲載し、オンライン版には海外からも投書が殺到した。同紙の副編集長で米国人のケビン・マッグイン氏は、今回の事件を機に欧州諸国は、イスラム教徒とともに「私たちとは何か」を問い直すべきだ、と提言する。(コペンハーゲン=小林恭子)(2006/03/09)

    捕鯨問題
    「日本の収拾データは無意味」 豪専門家が調査捕鯨をあらためて批判
      捕鯨反対の急先鋒に立つオーストラリアで、同国環境遺産省南極局のニコラス・ゲールズ主任研究員は日刊ベリタとのインタビューに応じ、「日本の『調査捕鯨』は規模のわりに十分な調査結果を発表していない」と日本の調査捕鯨体制を批判。「鯨のデータは殺さずに集めることができる」と強調した。オーストラリアはなぜ捕鯨に反対するのか。ゲールズ主任の主張の要旨を以下に紹介する。(聞き手はアデレード・木村哲郎)(2006/03/09)

    仏教は世界平和にどう貢献するか           安原和雄(仏教経済塾)
      2006年3月4日駒澤大学(東京・世田谷区)で同大学仏教経済研究所(吉津宜英所長)主催、仏教経済フォーラム(寺下英明会長)共催の公開シンポジウム「いまの仏教、これからの仏教―世界平和にどう貢献するか」が行われた。奈良康明駒澤大学総長の「草の根対話の呼びかけ」と題する基調講演の後、パネリストとして参加した末木文美士氏(東大大学院教授)、萩野茂雄氏(仏教伝道協会「仏教聖典を経営に活かす会」会長)さらに私(安原)の3人がそれぞれ意見を述べ合った。私は「仏教の社会的責任として今こそ平和=非暴力の実現に積極的に貢献しなければならない」と強調した。(2006/03/07)


    米右派と癒着する「国境なき記者団」 グアンタナモ記者拘束には沈黙の背景
      【ボルテールネット(サリム・ラムラニ記者)=ベリタ通信】言論の自由を標榜する団体「国境なき記者団」(RSF)が、スーダン人記者、サミ・ハッジ氏の拷問事件について沈黙を続けていることに対し、ロベル・メナール氏を代表とするこの団体の公平さに多くの疑念の目が向けられている。米国が常に目を光らせているキューバ、ベネズエラ、中国といった国々には、汚名を着せて批判するのが得意なRSFだが、カタールのテレビ局アル・ジャジーラの記者への不当拘束や拷問については、まったく無視している。(2006/03/03)

    出所後に家族に殺されるイエメン女性受刑者 差別的慣習、法が幅を利かす悲劇
      アラブで最も古い社会形態を残すイエメンでは罪を犯した女性に対する独特の差別的な慣習が幅を利かしている。男性受刑者は刑務所を出れば許しを得るが、女性受刑者は塀の外で待ち受けている家族による殺害など過酷な運命が待っているのだ。このため、女性受刑者は収監され続ける方がいいと考えている。イエメン社会では入所歴のある女性は事実上「生きるに値しない」とみられているという。(東京=齋藤力二朗)(2006/03/02)


  • アキノ元大統領がアロヨ大統領に再度辞任要求
  • 聖廟爆破でイラク・バース党が声明


  • カーター発言に保守系メディアが激怒 父親ブッシュ氏も息子擁護
      カーター元大統領が、故マーチン・ルーサー・キング牧師の妻コレッタ・キングさんの葬儀で行ったブッシュ米大統領批判の発言が、依然尾を引いている。保守系メディアや支持者らは、葬儀の場をカーター氏らが政治利用してブッシュ批判を行なったと指摘。ブッシュ大統領の父親のブッシュ氏も、米CBSラジオとのインタビューで、ブッシュ大統領や夫人が臨席している中で、カーター氏がこうした発言をしたことについて「見苦しいと思う」と遺憾の意を表している。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2006/02/21)


  • 記者の脊椎付近に銃が命中、メキシコで武装グループが新聞社を襲撃


  • 疑惑深まる日本人射殺事件 別の保険金詐欺で警視庁が同僚を逮捕 他にも捜査中の複数の事件
      【マニラ新聞特約16日】昨年七月、フィリピンのルソン島南部バタンガス州サントトマス町で東京都葛飾区の不動産会社員、油科孝章さん=当時(40)=が射殺された事件で、国家警察サントトマス署が殺人容疑で逮捕状を請求していた油科さんの同僚男性二人が14日、日本の警視庁に交通事故を偽装して保険金をだましとった詐欺容疑で逮捕された。(2006/02/16)


    欧州移民新世紀
    「イスラム教徒がリベラルな社会で生きる条件とは」 スヘファー・アムステルダム大教授に聞く (1)
    120   デンマークの新聞が掲載したイスラム教の預言者ムハンマドの漫画をめぐり、これをイスラムへの中傷とするイスラム教徒の抗議行動が世界中で発生する一方、欧州各国では表現の自由を盾に漫画を擁護する声が多い。問題の背景には、欧州各国で少数グループとして生きるイスラム教徒と、移民のホスト国となっている欧州社会との間の対立を見逃せない。今回の事件の1年ほど前、オランダでも表現の自由を巡る衝撃的な事件があった。2004年11月、イスラム教を批判した映画を制作したオランダの監督が移民2世のイスラム教徒の青年にアムステルダムの路上で殺害されたのだ。イスラム教徒の国民と先住オランダ人との間の緊張感は未だに続いている。ムスリム及び非ムスリム市民がリベラルな社会でともに生きるにはどうすべきかを、ジャーナリストとしても活動する、アムステルダム大学教授のポール・スヘファー氏に聞いた。(アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ)(2006/02/14)

  • 連続殺人鬼は元女子プロレスラー 高齢女性40人殺害の可能性も


  • 比で不正暴露のジャーナリスト殺害続く 捜査当局は事件解明に消極的
      東南アジア諸国中では比較的民主化が進んでいるフィリピンで今、汚職などの不正を調査、暴露したジャーナリストが銃などで殺される事件が依然後を絶たない。2005年の犠牲者は10人にも達した。04年の犠牲者数13人よりは減少したものの、10人というこの数は、戦時下にあるイラクでの同数35人に次いで世界第2位の“不名誉”な記録。しかし、肝心の捜査当局からは犯人や背後関係を徹底追及する意気込みは全く感じられず、ほとんどの事件は解決への手掛かりもつかめないまま「迷宮入り」している。フィリピンで政治家や軍・警察関係者らの不正を暴くジャーナリストは、常に命がけの取材を強いられている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2006/02/01)


    米でも増える若者のホームレス襲撃  監視カメラ映像で容疑者少年2人判明、自首
     米フロリダ州のフォートローダーデールで、ホームレス(路上生活者)の連続襲撃を行なっていた二人の若者が15日、警察に自首した。二人はホームレスの男性1人を殺害し、また1人に大怪我を負わせた容疑に問われている。このうち、一件のホームレス襲撃の模様は、現場となった大学構内に設置された監視カメラが克明に記録。この録画ビデオが、テレビ局のニュース番組を通じて放映された結果、インターネットのウェブサイトに「彼が犯人だ」と名指しする書き込みがあり、大きな反響があった。米国でも若者によるホームレス襲撃事件は増えている。(ベリタ通信=苅田保)(2006/01/24)


  • 合同捜査班を設置、東ティモール国境付近での射殺事件


  • 米国の法体系はもう信用できない 元グアンタナモ拘束者が講演(下)
     キューバにあるグアンタナモ米軍基地に「敵性戦闘員」として拘束され、1年前に釈放された英国人男性モアザム・ベッグ氏は、英国社会に広がるイスラム教徒への恐怖心を懸念している。14日の集会場所も、当初決まっていた所から「貸せない」との通告があり、急遽変更された。ベッグ氏は講演の後、質疑応答の中で、米国に長期拘束された経験から、米国の法体系は、もう信頼できないと語った。(ベリタ通信=小林恭子)(2006/01/16)


    イスラム教を「悪魔」視する英国社会を憂慮 元グアンタナモ拘束者が講演(上)
     イスラム教徒の青年たちが実行犯だった昨年7月のロンドン・テロ以降、英国社会は大きく変わり、イスラム教徒は「まるで悪魔」であるかのように受け取られているという。キューバにあるグアンタナモ米軍基地に「敵性戦闘員」として拘束され、1年前に釈放された英国人男性が14日、ロンドン市内で開催された集会で、講演者として発言し、ロンドン・テロ以降のイスラム地域社会に対する環境の変化をこのように表現した。(ベリタ通信=小林恭子)(2006/01/16)


    ビデオ・メッセージの交換で比の戦争被害者と元日本兵の心の橋渡しを 若い日本人女性の挑戦
    120   太平洋戦争中の日本軍の残虐行為を涙ながらに語る初老のフィリピン女性。その姿に深い衝撃を受けながらもどうしていいのかわからなかった神(じん)直子さん(27)は、ある日、老人ホームで亡くなった元日本兵の話を知る。彼は自分の残虐行為を悔いながら息を引きとったという。その心の声をフィリピンに届けることで、なんとか戦争の被害者と加害者双方が抱えるトラウマを癒せないか。そう考えた神さんは、ビデオでお互いのメッセージを伝え合う橋渡しのために両国の往復をはじめた。(山上郁海=日刊ベリタ)(2006/01/03)


    【コラム・戦中派の目】「暴支膺懲」とイラク戦争   中谷孝(元日本軍特務機関員)
      「大量破壊兵器の廃棄」を大義名分としたイラク戦争への自衛隊の派遣につづく、「中国の脅威」を根拠とした対中強硬論の台頭。時の権力者による情報操作の怖さを身をもって体験している世代は、もっともらしい言葉に惑わされて国の進路を誤ってはならない、と警告する。日中戦争に日本陸軍特務機関員として参加した中谷孝氏(84)は、「暴支膺懲」(ぼうしようちょう)という60年以上前の時代のキーワードを思い出すという。(ベリタ通信)(2006/01/01)

  • 大統領暗殺計画をインドネシア情報庁が入手し警戒


  • 海外での邦人殺害、半数が比に集中はなぜ? 解決阻む「重要参考人」らの非協力 
      【マニラ新聞特約29日】年間約40万人の日本人観光客が訪れるフィリピンでは今年も、長期滞在者を含む日本人が被害者となる殺人事件が相次いで起きた。日本外務省の海外邦人援助統計によると、2004年に世界で起きた日本人殺人事件八件のうち4件は比が現場になった。05年は12月まででそれを上回る6件にも達し、比での発生件数の突出があらためて浮き彫りとなった。(2005/12/29)


    11歳の子どもに銃弾浴びせ殺害 リオの冷血警官隊の恐怖
      南米ブラジルの都市リオデジャネイロで、武装警官隊による“即決処刑”が近年急増しているという。ブラジルは世界有数の犯罪都市で、殺人事件も多発しているが、警官隊は、麻薬ギャングや非行少年グループなどが住むスラム街などを急襲した際、まるで「殺しの許可証」を持っているかのように、銃弾を浴びせ殺害するケースも起きている。人権保護関係者らは、ブラジルの政治家たちには、銃弾によって現場処刑を行なう警察の悪しき“伝統”を立て直そうとする意志も勇気もないと批判している。(ベリタ通信=江口惇)(2005/12/27)


    ブッシュ暗殺、パリでテロ発生など チュニジア天文学者の06年大予言
     チュニジアの著名な天文学者で占星術師のハサン・シャーリニー氏(50)によると、2006年は、イラクの抵抗勢力の一斉攻撃で米兵が数百人殺害されるほか、エジプト大統領の死亡やヨルダン国王暗殺など悲惨な出来事が起きる年だという。25日付のミドル・イースト・オンラインやクドゥス・プレスなどアラブ各紙が来年の予言を一斉に伝えた。(ベリタ通信=齊藤力二朗)(2005/12/25)


    先進国は貧しい国からの医療従事者を受け入れていいのか
      貧しい国からより豊かな国へと職を求めてやって来る移民労働者。その中に含まれる世界で300万人ともいわれる医療従事者について、日本のメディアが報道することはほとんどない。開発途上国で必要とされている医師や看護師などがなぜ先進国に働きに来るのか? そこには、海外に渡る医療従事者の事情だけでなく、彼らを雇う先進国側にも深刻な理由が存在する。今回は、英国へ移住して働くあるケニア人看護師の例を見ながら、この新しい頭脳流出によって世界で起きている問題を探り、移民看護師の実情と考えにせまる。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=バネッサ・ベアード)(2005/12/23)


    「消えた書類」は整理回収機構の不正関連 石井紘基氏刺殺事件で金融専門家が証言 当日「国会質問の最終準備を予定」
      特殊法人をめぐる税金の流れなど国の不正を追求し続けた民主党の故石井紘基議員(当時61)が刺殺されてから、3年以上が経過した。事件現場である自宅玄関前で石井氏が持っていたカバンの中身は空っぽだった。今回、筆者はカバンに「入っていたはず」の書類の作成に携わった金融専門家のA氏と接触した。A氏は、その書類内容とは、国策会社「整理回収機構(RCC)をめぐる不正を示すものだった」と証言した。(佐々木敬一)(2005/12/22)

  • イラク帰還兵を女子大生殺害容疑で逮捕、犯行2000年2月、動機は...
  • 比新人民軍がミンダナオ島で国軍4人射殺、電話施設も破壊
  • 世界一リッチな「オナシスの孫娘」、遺産でなお壮絶バトルか


  • 「犯罪加害者は生きて償いを」 被害者遺族の原田正治さんが死刑制度反対の訴え
     「加害者に死刑が執行されても、被害者遺族は救われない。まず生きてもらうこと。それなくして償いはない」。「犯罪被害者の真の救済と私たち」と題して、今月3日に京都の同志社大学で開かれた講演会(同大学主催)で、自らも被害者遺族である原田正治さんはこう述べて、死刑制度への反対を訴えた。(京都・森類臣=日刊ベリタ)(2005/12/11)


  • フセイン元大統領のボディーガード、豪州の難民ビザ取得


  • 英が東ティモール侵攻黙認 取材記者の殺害も隠蔽 米国機密資料で判明
      【じゃかるた新聞特約4日】1975年12月、インドネシア国軍が東ティモールを侵攻した際、英国政府がこれを黙認し、侵攻直前に陸軍特殊部隊が英国と豪州などの記者5人を攻撃して殺害した事件を黙殺していたことが、このほど、米ジョージ・ワシントン大学の国家安全文書館が公表した機密資料によって明らかになった。(2005/12/04)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第2回 焼け焦げた女性遺体発見/戻されていた携帯電話
    120   2000年3月17日午前8時45分ごろ、北海道恵庭市北島の農道わきで、全身が焼け焦げた女性の遺体が見つかった。発見したのは幼稚園の送迎バスを運転していた女性。彼女から頼まれた近所の主婦が119番通報し、消防からの連絡で千歳署が捜査に乗り出した。──これが、後に一人の若い女性の運命を大きく暗転させることになったいわゆる「恵庭OL殺人事件」=恵庭冤罪事件の発端だ。(2005/12/03)

  • 比警察が予算不足で銃購入できず 自前調達認める異常事態
  • 独立旗掲揚されず、西パプア記念日 平穏に記念日終える


  • コスタリカに学び日本の平和憲法の理念を具体化するには 都内で対話・討論集会
     「平和をどうつくるか」をテーマに、「コスタリカに学ぶ会」主催の対話・討論集会が27日、東京で行われた。パネリストは作家・早乙女勝元、ジャーナリスト・齋藤貴男、「仏教経済塾」の安原和雄の3氏。コスタリカは、憲法で軍隊を捨てた中南米の小国で、独自の平和外交と平和教育の推進で注目を浴びている。コスタリカの経験に学びながら、日本の平和憲法の理念を具体化するには何をなすべきか、について論じた安原氏の発言「平和をつくる4つの構造改革」を紹介する。(ベリタ通信)(2005/11/30)


    欧州移民新世紀
    映画監督殺害から1年(2) 合い言葉は「イスラム系隣人を恐れるな」だが…
    120   オランダの映画監督テオ・ファン・ゴッホ氏が、イスラム教を批判したとしてモロッコ系移民二世の青年に殺害されてから1年目になる11月2日。事件が起きたアムステルダムでは、セレモニーや集会で市民があらためて衝撃的な出来事をめぐり語り合った。繰り返し強調されたのは、「社会を分断しないため、先住オランダ人はイスラム系隣人に対する恐れを持つこと自体を恐れるべきだ」という言葉だった。【アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ】(2005/11/26)


    新人民軍が大攻勢、比軍10人死亡  和平交渉に見切り、左派政党と共闘?も
      【マニラ新聞特約21日】フィリピン国軍が20日に発表したところによると、西部ビサヤ地方イロイロ州とルソン島中部ケソン州で19日から20日にかけて、軍・警察部隊がフィリピン共産党の軍事部門、新人民軍(NPA)の地雷攻撃や襲撃を受け、兵士10人が死亡、23人が負傷した。NPA側の詳しい被害状況は不明。(2005/11/21)


  • 米上院がインドネシア軍事援助制限を維持
  • 「JIの資金源はマレーシア」との報道に不快感表明 マレーシアの副...
  • 米兵がライオンのおりに投げ入れる拷問


  • 60年目を迎えた国連の矛盾 なお遠い改革の道
     国連は「力」に頼って平和を築いてきたが、結局、力による世界平和実現は不可能なことがはっきりしてきた。国連が昔から抱える問題と、それを解決できなかった実態は何だったのか。貧困が広がり紛争の絶えないこの世界で、国連は重要な役割を果たしてきた。平和を希求する国連というイメージに期待をよせ、平和への道を切り開けるのは国連しかないと考える人も少なくないだろう。しかし一方で国連は、その発足の時から米英仏露中の常任理事国の思惑と国際政治の勢力図に左右され、理念に沿わない決断も迫られてきた。国連が本来の理念に基づいた役割を担うには、単に常任理事国を増やす以上の抜本的な改革が必要である。しかし、その道のりはまだまだ遠い。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=デビット・ランサム/翻訳・佐々木薫)(2005/11/16)


  • 女子高生2人がまた襲われて重傷、インドネシア・スラウエェシ州
  • チャラビは財政と石油利権でアラウィ復職に協力 抵抗勢力の見る今後...
  • タイの著名記者が射殺体で見つかる 怨恨の疑いで捜査
  • マニラ首都圏で邦人が自宅前で4人組に射殺される、比で今年5人目
  • 海兵隊出動させた署長に対する報復目的か、比の9人射殺事件
  • 米英軍がテロに関与と主張 イラク人政治活動家
  • 比南部で武装集団が警察署長ら子ども含む9人を射殺


  • 女子高生3人を惨殺 イスラム過激派が関与か インドネシア中部スラウェシ州
      【じゃかるた新聞特約31日】インドネシア中部スラウェシ州ポソで29日、キリスト教会付属高校の女子生徒3人が何者かに襲われ、首を切断されて殺害された。レバラン(断食月明けの大祭)直前に起きた残虐事件に衝撃が広がっており、ユドヨノ大統領は「非人間的で野蛮な行為」と犯行を強く非難する声明を出した。キリスト教徒とイスラム教徒の宗教抗争の再燃を狙った過激派の犯行との見方が浮上している。(2005/10/31)


    ハロウィーン当日、性犯罪者は夜間外出禁止に 米国各地で様々な子ども防衛策 
     【コングレス(米アリゾナ州)29日=マクレーン末子】10月31日のハロウイーンは、米国の子どもたちにとってクリスマスに次ぐ楽しいイベントである。だが親たちには、この伝統的なイベントが近年、心配の種でもある。となり近所を回ってお菓子をもらう子どもたちが毒入りキャンデイを与えられたり、性犯罪の犠牲になる事件が増えているからだ。今年は、全米で登録されている50万人の性犯罪者に対し、夜間外出禁止令が出されるなど、各州で警察や地域ぐるみのハロウイーン犯罪防止対策が打ち出されている。(2005/10/30)


  • 津波で人命救助したアチェ人男性らが「アジアの英雄に」、米誌が特別...
  • アロヨ政権発足後、暗殺された活動家は471人
  • 「現金は正義よりも強し」、汚職づけのインドネシア法曹界


  • 中東
    国民の権利と自由の行方は? 誰も読まなかったイラク憲法草案 リバーベンド・ブログから
      戦火の中のバグダッドで、停電の合間をぬって書きつがれる24歳の女性の日記「リバーベンド・ブログ」は、イラクの「アンネ・フランク」と評する声もあるほどに世界中で多くの読者を獲得している。リバーベンドは15日に国民投票が行われたイラク憲法草案について、「みな命を長らえることに必死」で、ほとんどの人が読もうとさえしなかったと書いている。(TUP速報)(2005/10/18)

    現職警官が強盗団に豹変し女児射殺 フィリピン社会の恥部露呈
     犯罪を取り締まる側の警官が自ら罪を犯す例は、先進国と途上国とを問わずそう珍しくはない。しかし、フィリピンでこのほど起きた現職警官4人組による強盗・殺人事件は、同国が抱える恥部を露呈する最悪のケースとなった。しかも、警官の発砲で殺されたのが1歳の女児だった上、4人は別の強盗事件で2人を殺害した疑いが持たれている。国民は、4人の悪徳ぶりをきっかけに警察不信を一段と高めるとともに、女児の命を奪った犯行の残忍さも強く非難している。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/10/15)


    比の日系2世8人が東京家裁に申し立て 「棄民」とされた無念を胸に
     【マニラ新聞特約13日】太平洋戦争後、フィリピンに取り残され身元不明になった日系2世(比残留日本人)8人が12日午後、東京家庭裁判所に戸籍記載を求める就籍申立書を提出した。比日系二世による就籍申し立ては昨年八月の井手端和子さん、早苗さん姉妹に次いで2件目。集団による申し立ては初めて。(2005/10/13)


    インドネシア独立させねば「人生は真っ暗だった」 残留日本兵の宮原さん
     【じゃかるた新聞特約10日】独立60周年を迎えたインドネシアと日本がどのような関係を持っていたのか。その歴史を学ぼうと、ジャカルタ日本人学校(JJS、桐生直校長)小学部六年生は七日、インドネシア独立戦争に参加した宮原永治さん(83)を講師として招き、独立戦争当時の話を聞いた。(2005/10/10)


  • MNLFの幹部ら2人が、ミンダナオ島中部で銃撃を受け死傷


  • リビア最高指導者カダフィの娘がイラク抵抗勢力を賞賛
     【東京29日=齊藤力二朗】イラクが米英軍に占領されたのを見て白旗を掲げたリビア最高指導者で、父親のモアンマル・カダフィ大佐と異なり、サダム・フセイン元大統領の弁護を引き受け、気炎を上げている娘のアーイシャ・カダフィさんが28日、イラク抵抗勢力を賞賛し、占領軍をこき下ろした。同日付のミドル・イースト・オンラインなどが報じた。(2005/09/29)


  • 比ルソン島で新人民軍と国軍が相次いで交戦、双方で10人死傷
  • タイ国境との警備強化を指示
  • イラクに内戦起こらない 英コラムニスト
  • 被災地救出遅れで一部のイラク駐留部隊が反抗?


  • 中東
    シーハンさん、ワシントン向け反戦活動続行 大統領との面会実現せず
     【コングレス(米アリゾナ州)1日=マクレーン末子】テキサス・クロフォードにある私邸で休暇を過ごしていたブッシュ大統領は、米国南部を襲ったハリケーン・カトリーナの被害対策のため、休暇を早めに切り上げ、31日ワシントンに戻った。大統領の私邸近くで抗議の座り込みをしていた「戦士兵の母」シンデイ・シーハンさんと支援者たちも、同日ワシントンへと向かった。今後は25州で集会を開きながら反戦運動を広めていく。9月24日には大規模な集会をワシントンで開き、その後大統領がシーハンさんに会うまで、期限なしの座り込みをホワイトハウス前で行うという。(2005/09/02)


  • イラクの巡礼者事故で目撃者が恐怖の瞬間を語る
  • 連続殺人犯BTKに終身刑 緊縛に異常な悦び
  • 警戒の合間に路上で寝る米兵も


  • 9・11総選挙を斬る!
    小泉強権政治を変えるための一石に 天木前駐レバノン大使が立候補の弁
     小泉首相と同じ神奈川11区からの立候補を表明した、天木直人前駐レバノン大使は一夜明けた27日、自らのホームページに「考えた上での決断だった」と題する一文を載せた。天木氏はその中で、強権な小泉政治が大衆の声を無視してイラク戦争を支持し、日本を戦争国家米国に売り渡すことで壊そうとしているのを許すことはできないと訴え、日本の政治を変えるために一石を投じたいと述べている。(ベリタ通信)(2005/08/27)


    尾を引くロンドン誤射事件 ブラジルでは移民軽視との声も
     7月にロンドンで起きた連続爆破事件に絡み、事件とは無関係のブラジル人男性が警察官に射殺された。当初、ロンドン警察は、男性が不自然に厚着をしており、また突然追跡を振り切って逃げたため、射殺していたと発表していた。しかし、英国メディアは最近、男性はデニムのジャケットを着ており、特に不審を抱かせる格好をしていなかったなどと、誤射事件に関して様々な疑問を呈している。一方、ブラジル人男性の故郷では、誤射事件を契機に外国での労働を再考する声も上がっているという。(ベリタ通信=中邑真輔)(2005/08/25)


    元軍人の豪州男性がアフガンでゲリラ活動か 東ティモールでの部隊経験が転機?
     【クアラルンプール18日=和田等】顔を頭巾で覆い自動式ライフル銃を抱え、欧米諸国への攻撃をオーストラリア英語訛りで誓う男性の姿が、アラブ首長国連邦のテレビ局アル・アラビアを通じて放映され、オーストラリア国内では今、この男性が、4年前から行方不明になっているマシュー・スチュワート氏(29)ではないか、との憶測が広がっている。もし、男性がスチュワート氏だとすれば、どんな経緯で彼はイスラム・ゲリラ活動に身を投じるようになったのだろうか。(2005/08/18)


    検証・メディア
    警告すべきナショナリズムはどちらなのか 戦後60年、小泉談話めぐる日韓落差 醍醐聡・東大教授
     終戦60年記念日の15日、小泉純一郎首相は日本によるアジアの植民地支配と侵略への「反省とおわび」の談話を発表した。靖国神社への参拝は見送ったものの、年一回の参拝には「適切に判断する」としか語らなかった。同日、閣僚2人と国会議員47人が参拝した。一連の動きをどう見るか。「NHK受信料支払い停止運動」の代表をつとめる醍醐聰東大教授は、朝日新聞と韓国の朝鮮日報の評価の落差に注目する一文を寄せた。(ベリタ通信)(2005/08/18)

    比元慰安婦が日本大使館前で抗議集会 公的謝罪、補償求め
     【マニラ新聞特約11日】60回目を迎える終戦記念日を前に、フィリピン人の元従軍慰安婦約40人とその支援団体など総勢100人が10日、パサイ市の日本大使館前で、日本政府に対して元慰安婦への「公的謝罪」と「戦後補償」を求める抗議集会を開いた。(2005/08/11)


    戦争を知らない世代へ
    日本人は歴史に学び目を大きく見開こう 元日本軍特務機関員・中谷孝氏の証言<3>
     日中戦争下の中国で、日本陸軍の中支派遣軍特務機関員として青春時代の7年間を過ごした中谷孝氏(84)は、各地を転戦するとともに中国人との親交も結んだ。また級友の多くを南方戦線で失った。そのような体験を踏まえて、氏は戦後60年を迎えた日本の現状とこれから進むべき道をどのように考えているだろうか。「これだけはぜひ語りついでおかねばならない」という中谷さんのお話を伺った。(日刊ベリタ=山上郁海)(2005/08/06)


  • イラクの刑務所に存在するイラン人尋問官
  • イラク暗殺事件の背後に米国とイスラエルの影
  • イラクの子供32人死亡のなぞ


  • 犠牲者への哀悼とイラク攻撃の自業自得説 英国爆破テロへのアラブ人の反応
     【ロンドン16日=小林恭子】中東のある国に駐在する英外交官が、ロンドンで爆破テロ事件が起きたことを任地で知る。アラブ人の友人たちは謝罪、同情、励ましの言葉をかけてくれたが、英国の外交政策への批判もあったという。ファイナンシャル・タイムズ紙の週刊誌「FTマガジン」7月16日−17日号に掲載された、「苦い涙」というエッセーで、駐在国と自分の名前を伏せながらも、外交官はテロに対する周囲の様々な反応を自らの体験を通して語っている。(2005/07/16)


    「釈放されれば再び同じことをする」 監督殺害事件裁判でイスラム教徒の被告
     【ロンドン13日=小林恭子】昨年11月、オランダの映画監督テオ・ファン・ゴッホ氏が殺害された事件の公判が11日と12日の両日、アムステルダムの裁判所で行われ、ムハンマド・ブイエリ被告(27)は犯行を認めた上で、「全く後悔していない」と述べた。また、殺害はイスラム教の信仰に基づいたもので、もし釈放されたら、再び同じことをすると語った。(2005/07/13)

    「ふしだら」と妻の両足切断 パキスタン女性の受難続く
     パキスタンで女性に対する暴力事件が相次いで報道されている。32歳の女性は、夫や夫の家族から、「ふしだら」を理由に両足を切断された。30歳の女性は、女性のいとこに対する報復として、集団レイプされた。パキスタンでは不倫や家族の同意を得ない結婚などをめぐり、「名誉」の名のもとに数百人の女性が毎年、殺されたり、レイプされたり、身体に障害に持つようにされている。(ベリタ通信=鳥居英晴)(2005/07/11)

    ロンドン同時テロの予言、ずばり的中 チュニジアの占星術師、法王死去も当てる
     【東京8日=高瀬宏】チュニジアの著名な占星術師ハサン・シャーリーニー氏が昨年末に行った2005年の世界情勢に関する予言の中で、今回のロンドンにおけるテロをずばり予言、的中させていた。シャーリーニー氏は、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の死も予言しており、今年の大ニュースとしては2つめの的中となった。(2005/07/08)

  • 比大統領はチャウチェスクのように国民に処刑されると新人民軍報道官
  • 「南洋の楽園」マーシャル諸島兵、イラクの現状に衝撃
  • イラクから脱出を図る米軍傭兵 バスラ・ネット


  • 根津教諭の「君が代」拒否
    君が代起立にNO! 根津教諭の「停職『出勤』報告」(3)
     入学式で君が代斉唱のとき起立しなかったとして、東京都教育委員会から5月27日に一ヶ月の停職処分を受けた根津公子教諭(54)=立川二中=は、停職後連日のように勤め先の校門前に出向いて不当処分の取り消しを訴えながら、生徒や道行く人たちとこの問題について話し合っている。同教諭が関係者に送っている「停職『出勤』報告」を読み、みんなで彼女の問題提起を考えてみたい。(ベリタ通信)(2005/06/27)

    イラクで死亡したジャーナリストの墓碑銘 総数は46人
     【東京17日=河合敦】ジャーナリストにとっての危険という意味でも、イラクは最悪の戦争になりつつある。イラクにおける米軍兵士など連合軍側を中心に死者数などを集計している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、イラクで死亡したジャーナリストの数は16日までに46人。同サイトをもとに、その「墓碑銘」を綴る。(2005/06/17)


    集団レイプの被害者の出国を阻止 パキスタン政府、イメージ低下を恐れる
     パキスタンでの女性の地位の低さを象徴する事件として国際的に注目された集団レイプ事件の被害者ムカタール・マイさん(33)に対して、パキスタン政府は彼女を出国禁止リストに載せるとともに、全国の空港の出入国管理当局に対し、出国阻止を指示した。マイさんはアムネスティ・インターナショナルにより、米国訪問を招待されている。訪米によりパキスタンのイメージが悪化することをパキスタン政府が恐れた、とパキスタンのドーン紙が12日、報じた。(ベリタ通信=鳥居英晴)(2005/06/12)

    ミャンマー軍事政権、カレン族村民を迫害 HRWが非難 
    120  国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW=本部・ニューヨーク)は、ミャンマー軍が少数民族カレン族の村民を強制的に立ち退かせ、殺害、性的暴力、強制労働などの人権侵害の行為を続けていると非難、ミャンマー当局に対してこうした行為を止めるように要求した。(ベリタ通信=鳥居英晴)(2005/06/12)


    【インタビュー】「生かされたことの意味、なお重い」 イラク支援続ける高遠菜穂子さん
     北海道出身のボランティア高遠菜穂子さん(35)ら3人が昨年4月7日、イラク中部ファルージャで拘束され、無事解放されてから1年以上がたった。事件発生直後から、日本では彼女たちの行動を非難する「自己責任論」の嵐(あらし)が吹き荒れた。高遠さんはそうした非難を乗り越え、イラクの友人たちを通じて現地の学校再建などの支援を続けている。「事件を経てイラクにより深くかかわろうという気持ちが強くなった」。彼女はそう振り返る。(ベリタ通信)(2005/06/11)


    天木直人の「直言/異見」
    反骨魂(16)ユダヤ人だけがホロコーストの犠牲者ではない
     5月8日の朝日新聞紙上で、堀内隆という人が、ホロコーストを体験したユダヤ人がなぜ他者の残虐行為に無関心でいられるのか、という疑問を呈している。私もかねてからそう思っていたのだ。(2005/05/25)


  • フィリピン人民軍がサマール州軍幹部を暗殺リストに
  • サマワでスンニ派住民迫害続く イスラム・メモ
  • クウェート「超能力女性」の今年の予言に「あの人」の死


  • 警察の改革に向け動き出したマレーシア 賄賂や職権乱用防止目指す
    【クアラルンプール14日=和田等】賄賂の要求や職権の乱用、非効率など、マレーシアに限らず、第3世界の警察の評判が芳しくないのは一般的である。マレーシアではアブドゥラ首相の主導の下、警察の改革を進め、こうした警察のイメージを改善しようという試みが進められている。(2005/05/15)


    IRAに「挑戦」する家族に放火の脅し 欧州議会は支援の手
     【ロンドン13日=小林恭子】プロテスタント系住民とカトリック系住民との間で争いが続く北アイルランドの町ベルファーストで、カトリック系過激派武装集団IRA(アイルランド共和国軍)のメンバーに家族を殺されたと主張しているカトリック系住民の一家が12日夜、IRA関係者から家族らの住居や仕事先に放火するという脅しを受けていたことが分かった。英メディア各紙が報じた。 同じ宗教の立場にありながらIRAをめぐるタブーに挑戦する家族に対し、欧州議会は支援の手を差し伸べていた。家族らへのIRAによる報復が懸念されていた矢先だった。(2005/05/14)


  • ウズベキスタンで数千人が「過激派」拘束に抗議し刑務所襲撃


  • イラク要人警護の傭兵企業に年間70億ドル支払い
     【東京12日=齊藤力二朗】イラクで武装勢力が拘束したとしている斎藤昭彦さん(44)が所属していたような傭兵派遣企業や戦争請負ビジネスは、世界で10兆円市場に達するといわれる。11日付のサウジアラビアのアルジャジーラ紙は、イラク人の要人警護だけで年間70億ドル(約7350億円)がこれら傭兵派遣企業に支払われていると報じた。(2005/05/12)


    イタリア国営TV局が「服従」放映へ イスラム教徒からは抗議相次ぐ
    120  【ロンドン11日=小林恭子】イタリアの国営放送RAIは12日に、オランダで映画監督が殺害される発端となった短編映画「服従」をテレビ放映する。RAIによると、放映は現地時間同日午後11時からで、約12分の作品を4、5分に縮めて放映する予定。同放映に関し、イタリア国内ではイスラム教徒が強く抗議している。(2005/05/12)


    記者にとって「最悪の国」フィリピン また編集者殺害、今年だけで5人
     【マニラ新聞特約12日】ルソン島中部アウロラ州ディンガラン町で10日夜、地元日刊紙「スターライン・タイムズレコーダー」の発行人兼編集者のフィリップ・アグスティンさん(53)が射殺された。5日にミンダナオ島北サンボアンガ州でラジオ局解説者が殺害されたばかりで、相次ぐ報道関係者の殺害事件にアロヨ政権は衝撃を受けている。今年に入って殺害されたジャーナリストはアグスティンさんで5人目。5月2日、ジャーナリスト保護委員会(CPJ・本部ニューヨーク)はフィリピンが世界の中でジャーナリストにとって「最も凶悪な国」の1つと報告している。(2005/05/12)

    25歳女性、「姦通」で石打刑 タリバン政権崩壊以降初めて
     アフガニスタンで先月20日、25歳の女性が「姦通」を理由に、地元の宗教指導者らによって死刑が宣告され、石打で殺された。アフガニスタンでは、女性に対する暴力、差別が増加している。この事件を含めアフガニスタンでは、この2週間に5人の女性が殺された。これに抗議して、数百人の女性が5日、カブールでデモ行進した。(ベリタ通信=鳥居英晴)(2005/05/06)


  • 米国が衛星写真所持か レバノン前首相爆殺の前後を記録
  • バグダッドのヘリ墜落犠牲者中6人は「傭兵会社」社員


  • フィリピン政府、出稼ぎ労働者に自主帰国呼び掛け あらたにイラクで1人死亡
     【まにら新聞特約21日=ベリタ通信】フィリピン労働雇用省が19日発表したところによると、バグダッドとイラク南部をつなぐ軍用道路でこのほど、フィリピン人男性の海外就労者(OFW)が米軍軍用車で移動中に死亡した。首都バグダッドの中心部では18日に、別の男性OFWが射殺されたばかり。相次ぐOFWの死亡事件を受けて、ロムロ外相は、イラク国内のOFWに対し自主的に帰国するよう呼び掛けた。(2005/04/21)


    80日間の監禁生活つづる ベルギーの少女連続誘拐殺人事件で救出された女性 メッセージは「同情しないで」
    120  1995年から1996年にかけて、ベルギーを揺るがした少女連続誘拐殺人事件で、80日間の性的暴行・監禁生活から救出された当時12歳のサビーヌ・ダルデンヌさんの体験をつづった本の英語版が出版されることになった。事件発生から9年たち、監禁体験は「過去のものになった」とするダルデンヌさんが読者に強く望むのは「同情しないでほしい」という思いだ。(ロンドン・ベリタ通信=小林恭子)(2005/04/20)


  • イラクの米基地で比人労働者殺される
  • バグダッドで車2台爆発、イラク人18人死亡
  • 誘拐された米国人の映像がアルジャジーラに


  • 天木直人の「直言/異見」
    反骨魂(11)兄弟仁義外交とは笑わせる
     4月2日付の読売新聞が明らかにした小泉首相の決断の舞台裏は、まるで安物の映画を見ているようだ。調査団ばかり出して自衛隊派遣の決定ができない日本政府に、「これで12回目だぞ。やる気はあるのか」と米国は不満をぶつけた。慌てた日本の調査団は、市民が飲んでいた汚れた川の水のサンプルをサマワから持ち帰って小泉首相に報告した。「治安が安定し、他国が復興支援をしていないのはサマワだけです。市民も歓迎してくれました」。小泉首相は黙ってうなずいた。(2005/04/13)


    米軍の実際の死者は4000人? 「グリーンカード兵」らの戦死含めず 
     イラクに展開する米軍の本当の死者数は公式発表より多いのではないかー。このような疑問が米国の複数インターネットブログなどで提示されている。公式発表では1500人強だが、実際には「4000人近い」との指摘もある。その根拠の一つは、米国籍を持たない「グリーンカード兵」の戦死が公式発表の戦死者に含まれていないという問題だ。米兵死亡者数の真実を探ると、さまざまな米軍内の醜聞が浮かび上がってきそうだ。(東京=河合敦)(2005/04/09)

    カナダ人女性写真家はレイプ・拷問を受けていた 元イラン軍医が証言
    【モントリオール3日=藤田順子】2003年7月、テヘランの刑務所周辺で行われていたデモの写真撮影中にイラン系カナダ人フォトジャーナリスト、ザハラ・カゼミさん(当時54歳)が逮捕され、拘束中に死亡した事件で、病院でカゼミさんを最後に診察した元イラン軍医が、カゼミさんがレイプ、拷問を受けていたことを明らかにした。(2005/04/04)


    羊の衣をかぶったオオカミか ウルフォウィッツの世銀総裁起用 メディア論調
     「オオカミ(ウルフ)が戸口に」(タイムズ・オブ・インディア、英紙ガーディアン、英誌エコノミスト)、「羊の衣をかぶったオオカミか」(英紙インディペンデント、インド紙フィナンシャル・エクスプレス)―ウルフォウィッツ米国防副長官の世界銀行総裁起用をめぐる各紙の社説の見出しである。サダム・フセインと大量破壊兵器の脅威を煽り立ててた人物が世界の貧困問題と取り組む世界銀行のトップになることに、欧州、途上国の新聞は当惑を隠さない。(ベリタ通信=鳥居英晴)(2005/03/29)

  • 判事が危ない! 米アトランタの法廷銃撃事件の波紋
  • ブラジル亡命中の米国人男性を逮捕 米加州の「最重要手配犯」
  • ハリウッド女優もトラ射殺に怒り なぜ催眠銃使わなかったのか


  • 米国の対テロ戦争の下での人権無視 非人道的な扱い
     【アデレード4日=木村哲郎】キューバのグアンタナモ米海軍基地から最近解放されたイスラム系オーストラリア人のマムドゥー・ハビブ氏が、オーストラリアに帰国した。グアタナモには、もう1人のオーストラリア人、デービッド・ヒックス氏がいる。同氏は、旧タリバン政権の兵士として戦った。今回のレポートでは、ハビブ氏の受けてきた虐待を例に、イラク国内ばかりではない米軍の行動を報告する。(2005/03/05)

    【解説】対テロ戦争で協力強化へ 米国のインドネシア軍士官訓練再開の狙い
    【クアラルンプール28日=和田等】米国が東ティモールへの人権弾圧などを理由に1992年以降、凍結してきたインドネシア国軍の士官に対する教育・研修プログラムを再開することを決定した。26日、ライス国務長官が再開の条件を満たしたと判断した。同プログラムの再開は13年ぶりとなる。しかし、インドネシア軍の士官がどこで、どんな訓練を受けるかについて米国務省は明らかにしていない。オーストラリアの公共放送ABCなどが伝えた。(2005/02/28)


    拘束者をライオンの餌食に メキシコの麻薬カルテルの無法ぶり
     米南部テキサス州に隣接するメキシコ北部で、二つの麻薬カルテルが、支配権をめぐって流血の抗争を繰り広げている。メキシコ北部の各市には、テキサス州から大河リオ・グランデに架かる橋を渡って、簡単に入国できるので、週末に訪れる米国人が多い。しかし、麻薬ルートの争奪をめぐる抗争の激化で治安も悪化。米国人が誘拐・殺害されたり、行方不明になる事件も多発している。麻薬カルテルを取材したメキシコ人ジャーナリストへの報復とみられる襲撃も行なうなど、その無法ぶりが社会問題化している。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/02/26)


  • 猟奇犯罪の真犯人を依然特定できず 苛立つ犠牲者の家族ら
  • レバノン前首相爆殺 欧州警備企業に衝撃 


  • 米国、イスラエル、イランが黒幕 レバノン前首相暗殺 イラク人政治活動家の分析
    【東京15日=齊藤力二朗】レバノンのラフィク・ハリリ前首相の暗殺ではシリアに真っ先に嫌疑がかけられているが、14日付のバスラ・ネットはそれを否定するイラク人の政治活動家デジラ・ワヒード氏の分析を掲載した。同氏によると、イラクの富を分け合うのはイラン、米国、イスラエルの利益であり、シリアに戦争を仕掛け占領することは共通の利益であると論ずる。(2005/02/16)


    ネパール情勢
    【IPSコラム】自由の抑圧 ネパールを二つの過激主義に分裂 クンダ・ディシット
     ネパールのギャネンドラ国王は1日、国家非常事態を宣言、市民的自由を停止した。報道は完全に検閲され、それまで世界で最も自由な国の一つであったネパールの報道は完全な検閲下に置かれている。ネパールの週刊紙ネパーリ・タイムズのクンダ・ディクシット編集長は、自由を制限することは社会を二つの過激主義に分裂させ、中道を消滅させる。マオイストに対する戦略としても、逆効果であると主張する。(IPS=ベリタ通信)(2005/02/15)


    米国人殺害は口封じの報復か FBIがイラクの襲撃事件を捜査
    2004年12月にイラクのバグダッド近郊で起きた米ビジネスマン襲撃・殺害事件をめぐり、米連邦捜査局(FBI)が新たに捜査に乗り出してる。当初は、武装勢力による典型的な襲撃事件とみられていたが、このビジネスマンが、殺害の前に、イラク国防省の絡んだ“賄賂”問題について、米国防総省などに苦情を持ちかけていた事実がわかった。ビジネスマンは現地で軍当局者と、この問題について協議し、バグダッドに戻る途中、武装勢力に殺害された。殺害のタイミングからみて、背後になにか黒い影が存在している可能性も否定できないようだ。(ベリタ通信=江口惇)(2005/02/10)


    怪死した人権活動家の体内から大量のヒ素 進まぬ真相解明
     大地震・津波の被災者救援と被災地復興という難事業に直面しているユドヨノ・インドネシア大統領(55)には今、緊急な対応を求められているもう一つの難問がある。国軍関与の人権弾圧などを糾弾してきた著名な人権活動家が、オランダへ向かう途中の機内で「ナゾの急死」を遂げた事件の真相究明だ。遺族や人権団体などは権力側が関与した「毒殺」との疑いを強め、独立調査委員会を設置して真相究明を急ぐようユドヨノ大統領に求めている。同国ではこれまで軍など権力側の犯罪行為はことごとく隠ぺいされてきた。それだけに、就任演説で検察・司法界の浄化を掲げた同大統領は、「陰謀」説も出ている今回の「怪死事件」の真相究明にどこまで本気で取り組むのか、その“民主化度”を試される厳しい局面に立たされている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/02/02)


    無罪を求める黒人ジャーナリストの不屈の闘い 獄中からネット・ラジオ放送も
     1981年に米フィラデルフィアで起きた白人警官殺害事件。現場に銃弾を受け、倒れていた黒人ジャーナリストが犯人とされ、死刑判決を受けた。冤罪を主張するジャーナリストは、連邦裁判所に再審請求の訴えをしている。彼を有罪に結びつけた物証や供述は、黒人への差別に根ざしたものだった。獄中23年。刑務所内からインターネット・ラジオ放送を通じて、米国社会の深層に横たわる人種差別の深さを鋭く問題提起している。彼の生き様を追うジャーナリスト今井恭平氏が、彼の命をかけた闘いの姿を報告する。(ベリタ通信)(2005/01/31)


  • 民家への出没でクマの射殺増加 開発の波でえさ不足に


  • 米軍の勝ち目は望み薄 イラクでの選挙後も治安安定は困難と米紙
    【サクラメント(カリフォルニア州)23日=田中祥子】30日のイラク国民議会選挙を前に武装勢力による攻撃がますます激化している。米軍はイラク軍と警察官の訓練に力を入れているにもかかわらず、拡大する武装勢力に対して劣勢に立たされている。選挙後もイラク安定化の見込みは薄い。米政府、国防総省の軍事統計に基づく分析を米大手新聞ナイトリッダーが伝えている。(2005/01/24)


  • イラク人の有能な人材をイスラエルへ「密輸」 首謀者はユダヤ人聖職...


  • タイ首相発言に域内国が猛反発 イスラム問題で度重なる舌禍
     シンガポールのリー・クアンユー元首相やインドネシアのスハルト元大統領に続いて最近ではマレーシアのマハティール前首相ら大物政治家が、一線を退いているが、こうした中で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の「新しい顔」として浮上しつつあるのがタイのタクシン首相(55)。だが、そのタクシン首相が今、頭を悩ます自国のイスラム対策をめぐって“舌禍”を繰り返し、ASEAN加盟諸国から厳しい批判を浴びている。歯に衣着せぬ発言が持ち味とはいえ、「内政干渉、批判は控える」というASEANの“不文律”を無視したタクシン発言に加盟諸国は大いに戸惑い、タイ国内でさえも「域内結束を脅かしかねない」との懸念と配慮を欠く発言の自粛を求める声が出始めている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/01/12)


    ジャーナリストが相次ぎ犠牲に 取材も命がけのフィリピン
     【マニラ・ベリタ通信=都葉郁夫】報道の自由が一応保障されているフィリピンで2004年は記者、カメラマン、TVキャスターらジャーナリストたちの殺害事件が相次いで起きた。地元の記者連合によると、昨年1―11月までの犠牲者は既に13人にも達している。ニューヨークに本部を置く非営利団体「ジャーナリスト保護委員会」(CPJ)もフィリピンの事態を特に憂慮し、最近発表した調査結果の中で、「犠牲者たちは報道への報復を受けた。犯人逮捕のケースが少ない」と強く警告した。ジャーナリストにとっては戦争中のイラクに次ぎ「最も危険な国」とのらく印を押されたフィリピン。その危険に満ちたマスコミ状況を報告する。(2005/01/06)


  • ソロモン諸島で豪警察官が殺害される 平和維持部隊の一員
  • “へそ出しルック”に悩殺されない? ユドヨノ新大統領が“伏兵”に...


  • 寺院でのレイプ描いた演劇 シーク教徒の抗議デモで中止
    【ロンドン21日=小林恭子】英国中部バーミンガム市で上演されていた演劇「不名誉」が、シーク教徒の抗議デモと一部のデモ参加者の暴力行為の末、20日に公演中止となった。「不名誉」はシーク教寺院での殺人、同性愛行為、性的虐待を描く。地元シーク教徒らは公演中止を歓迎したが、芸術活動における表現の自由が脅かされているのでは、という懸念の声もでている。(2004/12/22)


  • 05年は要人暗殺相次ぐと予言 チュニジアの占星術師
  • 米海兵隊が犬猫の銃殺作戦 ファルージャでの狂犬病対策


  • ネパール情勢
    反マオイスト運動に立ち上がる ネパールの村民 活動激化に耐えられず
    120 反政府武装勢力のネパール共産党毛沢東主義派ことマオイストが、1996年2月に「人民戦争」と呼ばれる武装闘争を開始して8年半、何年にもわたる彼らの活動に耐え切れなくなった村人たちが「反マオイスト」で団結して立ち上がり始めた。その震源地でもあるダイレク郡では、村人たちはマオイストの蛮行に反対するデモや集会を行い、自警団を結成して村にマオイストを入れさせない運動を開始した。西ネパールの山岳地帯にある同郡を取材した。(カトマンズ=小倉清子)(2004/12/07)


  • 対インドネシア軍事援助制限を継続へ
  • 【インタビュー】ファルージャ制圧でも聖戦は継続 仏政治学者ケペル...


  • 犯罪多発国家ブラジルが“銃狩り” 警察が現金と引き換えに
     【ロサンゼルス・ベリタ通信=戸田邦信】南米ブラジルは世界でも有数の犯罪多発に悩んでいる。銃が絡んだ事件で死亡する人は年間4万人に達している。この銃に絡んだダーティーなイメージを変えようと、ブラジル政府は、厳しい銃器規制法を採択、現在、国民から銃と引き換えに現金を支給する“銃狩り”を行なっている。規制の狙いは、犯罪者から銃を奪うことだが、闇の市場から流入する銃も多く、法律が実効をあげるか疑問の声もあがっている。(2004/11/20)


  • 南ドイツでイスラム教寺院に放火 オランダの事件が飛び火か


  • 若い女性340人が殺害された猟奇事件 メキシコ警察も関与か
     米テキサス州エルパソからリオグランデ川にかかる橋を通って国境を越えると、メキシコ・チワワ州フアレス市に入る。人口130万人の、このフアレスを中心に1993年以来、340人の若い女性がレイプされ、殺害される猟奇的事件が起きている。国際人権保護団体や米国のハリウッドスターも事件解決をメキシコのフォックス大統領に要請している。これまでのところ、解明の遅れは、捜査当局の初動ミスなどと指摘されているが、犯人摘発など、根本的な解決には至っていない。(ベリタ通信=江口惇)(2004/11/18)


    タイ南部での反政府暴力事件に外国の組織は関与せず タイ首相
    【ペタリンジャヤ(マレーシア)17日=和田等】イスラム教徒が多数住むタイ南部で発生している一連の反政府暴力事件についてタイのタクシン首相は16日、外国政府や外国のイスラム過激派が関与しているのでないかとの見方を否定した。外国に留学した経験を持ち、留学中に個人的にイスラム過激派・強硬派との関係を築いたタイのイスラム教徒が爆弾テロや襲撃事件を引き起こしていると言明した。(2004/11/18)


    爆発の危険はらむインドネシア・パプア州 人権団体関係者が警告
    【ペタリンジャヤ(マレーシア)12日=和田等】インドネシアが軍事支配するパプア州(ニューギニア島)は、独立要求が進まないことから、住民の怒りが募り、「爆発を待つ時限爆弾」を抱えたような状態という。人権団体エルシャムのメンバー、ジョン・ルンビアクさんがこのほど、AAP通信に語った。(2004/11/14)


    ファルージャ攻防で憎悪拡大の様相 イラク全土で反米蜂起の恐れ
     米軍がベトナム戦争以来といわれる「白兵戦」を覚悟して、大規模攻撃を続けているイラク中部のファルージャは、米軍が住民の憎悪を育て「反米武装闘争の拠点」とした町ともいえる。もともとファルージャは、イスラム教スンニ派の穏健的な人々が多く住む町だった。しかし、米軍によるバグダッド制圧後、米軍による相次ぐ住民射殺事件が続いたことで、米軍への反発が住民の間にあまねく広がり、住民は武器を手に本格的な反米闘争に入っていった。米軍は「ファルージャ制圧」によって、反米闘争の根を引き抜こうとしているが「憎悪が一層拡大し、イラク全土の住民蜂起につながりかねない」との声が強い。(ベリタ通信=河合敦)(2004/11/12)


    フィリピンで相次ぐ携帯電話殺人 高価な貴重品扱いで強盗横行
    経済不振による高い失業率などのため、治安の改善がなかなか進まないフィリピンで、路上で携帯電話をひったくられたり、脅し取られる犯罪が激増している。フィリピンでは、携帯電話の値段が高く,貴重品扱いだからだ。9月には二人のジャーナリストが携帯電話目当てとみられる強盗に襲われ、共に殺される事件が発生、「携帯電話殺人」の横行ぶりにフィリピンの地元メディアも「こんな理由で人が殺されるとは」と嘆いている。(マニラ・ベリタ通信=広井孝明)(2004/11/12)


    混迷するタイ南部 メディアに対する警察の「脅し」も
    イスラム教徒が多数派を占めるタイ南部3県では、今年に入ってから分離独立を主張するイスラム過激派組織による襲撃や治安部隊との衝突で、これまでに500人以上の死者が出ている。事件に関連して警察がメディア関係者を「脅す」ような事態も起こり、波紋を投げかけている。(ペタリンジャヤ(マレーシア)=和田等)(2004/11/10)


  • モサドがイラク人学者310人を殺害か イスラム・メモ 
  • イタリアの小村で一足早い“米大統領選” 外国人にも選ぶ権利と主催...
  • サドル派はシーア派権威への改革運動 イラクの政治活動家が分析


  • ネパール情勢
    ヒマラヤのマオイストたちの純朴 「美少女ゲリラ」の姿も ネパール人民解放軍を訪ねて
    120 ネパール情勢の不安定化が加速している。最大の原因は、ネパール共産党毛沢東主義派の急速な勢力拡大だ。現政権と王室への批判を強め、軍施設などの襲撃を毛派は繰り返している。冷戦終結後、時計の針を巻き戻すかのように誕生した毛派の「人民解放軍」とはどのような武装組織なのか。同国西部サリヤン地区の毛派支配地区に今年7月に潜入、人民解放軍の秘密キャンプを訪ね、彼らの実像を探った。標高3000メートル近い高地のキャンプには「はっとするほどの美少女ゲリラ」の姿もあった。(アジア記者クラブ通信=石山永一郎)(2004/09/22)


  • 野生像の保護にレンジャー部隊が活躍 絶滅の危機のマレーシア
  • カナダ人記者 拘束5日後解放される イラク 


  • 一般市民の視点から写真を撮り続けたベン・ケリファ氏  VISA写真祭でフジフィルム賞を受賞
    120 証言者になるために写真を撮る」──。フジフィルム若手報道者賞を受賞したカリム・ベン・ケリファ氏は、こういい切る。フランス・ペルピニャンで開催中の「VISA国際フォトジャーナリズム祭」に展示参加している報道カメラマンだ。イラクのフセイン政権が陥落し、約7カ月にわたって同国の日常社会を撮り続けてきたケリファ氏は、写真家として戦地で活動することは「もちろん怖い」という。だが、その恐怖を乗り越えても、伝えるべき真実があることをビジュアルにして鮮明に描こうとする。今後もイラクに戻り、取材を続けるという彼に独占インタビューした。(ペルピニャン(フランス南部)=宮下洋一)(2004/09/07)


    ネパール情勢
    カトマンズで暴動、モスクが破壊される イラクでのネパール人12人殺害に怒り爆発 
    120 【カトマンズ1日=小倉清子】イラクの武装グループ「アンサラル・スンナ軍」により拉致されていたネパール人12人が殺害されたとのニュースが流されると、31日夜から怒った国民がカトマンズ市内にあるモスクを破壊するなどの暴動を起こした。1日は市内全体に暴動が広がっており、早朝から市民が道路上でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖、モスクではさらに大勢の暴徒が集まって破壊行動が続いた。政府は暴動をコントロールするために、1日午後2時からカトマンズ市とラリトプル市のリングロード内で外出禁止令を発令した。(2004/09/01)

  • 報道写真家、仏人記者2人の解放を祈る 国際フォトジャーナリズム祭
  • イラクの抵抗勢力の現状は? バスラ・ネットが報道


  • ネパール情勢
    マオイストがまた記者を殺害 「報道の自由」の危機に立つネパールメディア
    【カトマンズ19日=小倉清子】反政府武装勢力のネパール共産党毛沢東主義派ことマオイストは、16日に声明を出して、国営放送のラジオ・ネパールのダイレク郡(西ネパール)に住む記者を“処刑”したと明らかにした。ここ3年のうちに確認されただけで、マオイストあるいは政府側により殺害された16人目のメディア関係者。18日付けの日刊紙カンティプルによると、マオイストはさらに、ダイレク郡とアチャム郡の地元記者10人の“処刑”を宣言した。(2004/08/19)


    【欧州移民新世紀(14)スペイン編3】密入国で入獄、その後に大成功 ある中国人の波乱万丈人生
     スペインへの中国人の移民の歴史は古く、100年ほどになる。 (2004/08/16)


    家庭内暴力の急増で女性保護法の制定を急ぐ スペイン政府
    120  現在、欧州において、女性の死因のトップはドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力、DV)である、とル・モンド・ディプロマティーク編集総長イニャシオ・ラモネは今年の7月号に警告的な文章を発表したが、スペインも例外ではない。女性が閣僚の半数を占めるサパテロ内閣は事態を憂慮し、4月の発足早々から女性を保護する法律の制定に取り組んでいる。【マドリード=山上郁海】(http://www.diplo.jp/articles04/0407.html)(2004/08/14)


  • 週刊ポスト提訴したリカービ氏はモサドの手先?:イラクのネット紙


  • 老朽化したイスラエル原発に事故の危険性 元核技術者バヌヌ氏が警告
    1986年のウクライナのチェルノブイリ事故から18年。イスラエルの核開発の事情を英紙サンデー・タイムズに暴露して同じく18年間の刑期を終え、今年4月に釈放されたイスラエルの元核技術者、モルデハイ・バヌヌ氏が、第二のチェルノブイリ事故が起きる危険性があると警告した。また、1963年のケネディ米元大統領の暗殺にイスラエルが関与していた可能性があると述べた。ロンドンで発行するアラビア語紙、アル・ハヤトの付録週刊誌、アル・ワサト(7月26日号)が報じた。(東京=齊藤力二朗)  (2004/07/26)


  • デモ参加者に対する警察の過剰行為を謝罪 東ティモール首相
  • 不穏な動き続くタイ南部、イスラム教徒の分離運動再開の動き


  • アジア系に対する職務質問が激増 イスラム団体は反発 英国
    イギリスの反テロリズム法に基づく職務質問の件数は2002年から2003年にかけての1年間で全体では21577と前年の8550から2.5倍に増えたが、このうちアジア人に対しては、744から2989と4倍に増えていることが英国内務省がこのほど発表した統計で明らかになった。イスラム団体は、警察は偏見に基づいてイスラム系の人間を狙い打ちにしていると非難の声明を出した。(ロンドン=可児さえ)(2004/07/09)


  • 「平和維持には法と軍事力の両方が必要」、ICC主席検察官がロンドン...


  • メキシコから砂漠縦断で米へ不法入国 炎熱下、それでも移民は急増中
    【コングレス(米アリゾナ州)20日=マクレーン末子】現在米国での不法移民の数は、推定で800万から約1200万人。その7割近くはメキシコ系といわれる。米国と長い国境でつながるメキシコから入国する不法移民は後を絶たない。その入国ルートは、カリフォルニア州など他地域が、国境警備強化で難しくなっているため、最も危険だが、監視が必ずしも行き届かないアリゾナ州ソノラ砂漠経由が多い。砂漠の縦断は、死と隣り合わせの過酷なものだが、それでも希望を抱いて、あえて入国する移民が増えている。(2004/06/21)


    ジョンベネちゃん殺害現場の自宅を1億円で売却 呪われた家との風評も
     1996年12月にコロラド州ボールダーで、全米のリトル美女コンテストの常連だったジョンベネ・ラムジーちゃん=当時6歳=が、殺害されてから7年半。犯人は依然見つからず、捜査は迷宮入りの様相を呈しているが、このほどこの事件現場となった自宅が、約100万ドル(約1億円)で売却された。英国のチューダー様式の豪邸で、とがった切妻屋根が特徴だ。売値は、殺人現場となった忌まわしい記憶のため、市価の半値という。デンバーポスト紙などが報じた。(ロサンゼルス=戸田邦信)(2004/06/19)


  • ネガティブキャンペーン活発、最大の標的はウィラント元司令官
  • 橋田、小川両氏の勇気を高く評価 英紙東京特派員


  • たばこの警告表示だけでは喫煙減らない スペイン
    スペインでは昨年5月から、たばこのケースに「喫煙によって殺されかねない」「喫煙は肺がんをもたらす」など、刺激的な表示が大きく記されている。喫煙大国スペインでも、欧州諸国の例に習い、禁煙活動が一段と強まっている証拠だ。だが、このような啓蒙活動にもかかわらず、同国の医師の過半数以上が、「無意味である」「逆効果である」といった見解も示している。事実、女性や若者の喫煙者は増加する一方という。(バルセロナ=宮下洋一)(2004/06/07)


    刑務所内で受けた恥辱に苦しむ女性たち イラク社会の掟、身内による処分も
     イラクの旧アブグレイブ刑務所での虐待・拷問に関する報道は、とどまることを知らない。28日付のアラビア語の各紙は、AFP通信の報道として、刑務所内で起きた女性収容者への暴行と、その後の妊娠や、恥辱から精神的に切り裂かれていった女性たちの証言を一斉に報じた。(東京=齊藤力二朗)(2004/05/31)


    行方不明兵士情報欲しさに実行? 局部を犬にかみつかせる拷問も エジプト誌が米委員会報告書すっぱ抜き
     【東京18日=齋藤力二朗】アブグレイブ収容所での拷問事件の真相は何なのか? また拷問事件を引き起こした原因は? エジプトの進歩的週刊誌「アルオスブー」は5月17日号で、米上院が作成した報告書の内容をすっぱ抜き、犬をイラク人男性の局部にかみつかせるなどの拷問が行われていたと報じた。また、同誌は米軍がイラク人拘束者を拷問してまでも得たがっていた最大の情報の一つはイラク駐留米軍内に広がっている「反乱行動」をめぐる情報であり、イスラム教に改宗してイラク女性と結婚するなどし、行方不明になっている米軍兵士の居所などだったと報じた。事実とすれば、イラク駐留米軍兵士は「士気は低下」どころか、部隊の統率もとれない状況に陥っているといえる。(2004/05/18)


    少女をヘリで拉致し暴行した イラク出国の夫婦が米軍の悪行告発
    エジプトのリベラル系週刊誌アル・オスブーは5月10日号で、イラクからエジプトに逃げてきたイラク人夫婦とのインタビューを報じた。夫婦は、米軍兵士の数々の乱暴狼藉ぶりを告発、米軍兵士は、刑務所で収容者を虐待したり、少女を拉致し暴行するなど、勝手放題をしていると、強く非難した。(東京=齊藤力二朗)(2004/05/10)


  • イラク報道での政府の事前検閲を特派員が批判:スペイン
  • 酒を飲んで死刑を執行 アブグレイブ刑務所の死刑執行人、悪夢を語る
  • 豪州の報道の自由度ランク、大幅ダウン  難民収容施設に対する取材...
  • 紛争地域の取材には事前の研修が必要 作家、元SAS隊員マクナブ氏 


  • 海外メディアが日本の「右傾化」「お上意識」を相次ぎ論じる
    帰国した日本人人質への日本政府の対応や日本に根強いタテ社会、お上意識への批判が、海外で相次いでいる。フランス紙のル・モンドやイタリアの左派系紙のイル・マニフェストは、小泉政権の「右傾化」に警鐘を鳴らしている。一方、ニューヨーク・タイムズは厳しい口調で小泉政権や日本社会のタテ社会に横たわる問題を冷静に分析、ワシントン・ポストは、生活様式は一見同じでも文化の違う人間は腹の底も違う、と皮肉な文化論を掲載した。(マドリード30日=山上郁海)(2004/04/30)


    殺害された人質は「英雄」と政府 イタリアで政治利用の声も
    【マドリード26日=山上郁海】イラクの邦人人質事件をきっかけに、日本では「自己責任」論議が盛んだが、イタリアでは、4月に拉致され、殺害されたイタリア人を英雄視する見方が広がっている。同国外務省は、公式ホームページで「彼は英雄として死んだ」と称賛し、人気のプロサッカーの試合でも、殺害された人質の名前を書いた横断幕がファンによって掲げられ、選手の士気を鼓舞するのに一役買った。こうした動きに、反政府系新聞は、安直な英雄論によって、ベルルスコーニ政権はその失政の批判の矛先を変えようとしていると反発している。(2004/04/27)


    イラクの反乱分子には武力で対決を エジプト誌が米軍事報告明らかに
      【東京19日=齊藤力二朗】19日付のエジプトの進歩的週刊誌「アル・ウスブー」によると、同紙の著名コラムニスト、ムスタファー・バクリー氏が、ブッシュ米大統領に最近提出されたイラクの現状と展望についての報告書の内容を明らかにした。報告書は、イラクの戦況につて、外国武装勢力の予想外の浸透ぶりなどを分析。ブッシュ大統領も、大きな衝撃を受けたという。(2004/04/19)


  • 豪首相、イラクで拘束された自国の人道支援活動家を批判
  • 人間の姿の見える取材を、と心情を吐露 安田さんが米国の知人にたび...
  • 陳総統の暗殺未遂を予言したと台湾で話題の本


  • 「復興支援に銃はいらない」「人質の安全祈る」 日本人人質事件に関するイラク人の反応
    120  【バグダット13日=木村哲郎】イラクで日本人3人が拉致された事件について先週末、バグダット市内で複数のイラク人男性やカナダ人のNGOスタッフらに尋ねた。イラク人男性からは「復興支援に銃は必要ない」「アメリカやイスラエルの謀略」「平和的な解決を望む」との声が聞かれた。また、カナダ人男性は、日本政府が自衛隊を撤退させれば連鎖反応が起こるとした上で、「日本政府が自衛隊を派遣したのはアメリカのため」と派遣自体に否定的な意見を述べた。(2004/04/13)


    アルジャジーラが日本人人質の釈放願う日本の声を報道 「3人は人道支援のボランティア」
     【東京10日=齊藤力二朗】中東カタールの衛星放送アルジャジーラは9日付のアラビア語電子版で、日本各地から同紙に届けられた、日本人3人の人質を釈放を求める声を掲載した。いずれも、サラーヤ・アルムジャーヒディーン(聖戦士隊)に対して、3人は人道支援のためのボランティアであり、イラク南部に展開している日本の軍隊とは無関係であると強調して、彼らを殺害しないよう懇請する(アラビア語の原語では「神に誓って懇請する」という非常に強い表現を使っている)内容とされている。(2004/04/10)


  • 3人を死なせてはならない 今井さんはTUPのメンバー、最年少ベリ...
  • 米国民を欺いたブッシュ大統領は弾劾されるべき 知的好奇心のない人...


  • 14歳少年の自爆テロはねつ造 パレスチナ当局、イスラエル非難
    【東京26日=齊藤力二朗】25日付の中東カタールのアルジャジーラ衛星放送のネット紙は、パレスチナ指導者たちが、パレスチナの14歳の少年が自爆攻撃を試みたというイスラエルの発表を、ねつ造であると否定したと伝えた。(2004/03/26)


    【ルポ・バグダッド(2)】「これが民主主義? チャットがしたい」 終わらない「戦争」イライラ募る
    120  「親友が腕をなくした。死んだ友達もいる。女も子どもも、ここ1カ月くらいで25人ほど死んだ。親友の家の寝室には屋根から落ちてきた不発弾がまだ転がったままなんだ。信じられないのなら来てみろよ。もう後三十分ここにいたら米軍がこの道を通って、集落への攻撃を始める。おれが言っていることが正しいのか分かるよ」。農家のナサル・モハメッドさん(40)は孫を腕の中に抱えながらそう言った。(上野洋光=ベリタ通信)(2004/03/13)

  • 【欧州移民新世紀(8)英国編−2】矛盾多い難民認定制度 手続きの...
  • 直原涼子:ラテン世界への穴(1)ブラジル映画『シティ・オブ・ゴッ...
  • ベルギーで事件から8年目に始まる「世紀の裁判」、4人の少女を殺害...


  • アパルトヘイト暗殺集団の残党がイラクで暗躍 米軍と契約、暫定統治評と協調
     【東京29日=齊藤力二朗 】イラクの米占領軍に対する攻撃は衰えを見せていないが、抵抗勢力の標的はさまざまである。27日付の同国のネット新聞、バスラ・ネットは、先月末にバグダッドで起きたホテル爆破の場合は、米国に雇われた南アのアパルトヘイト暗殺集団の残党だと報じた。米国や西側の諜報機関は南アだけでなくアジアや南米からも傭兵を募っているとして、同紙はファドル・バドラーン博士の下記レポートを掲載し、彼ら傭兵と抵抗勢力との攻防が治安のさらなる悪化を招く恐れがあると憂慮している。(2004/02/29)


  • イスラエルで3千人秘密訓練受けた イラクで謀略活動に参加
  • 大量破壊兵器とは何なのか 米国が保有するより恐ろしい兵器の実態
  • 【ルポ・バグダッド(1)】「俺たちが何をした」 戦禍で虐げられる...
  • 異民族対立、一触触発の状態に イラク北部で軍事報告


  • 【芝生瑞和の帝国選挙最前線(最終回)】アメリカ「帝国」の裏側 イラク反戦運動とホームレスの悲惨さ
    120  【ロサンゼルス8日=芝生瑞和】今年の米大統領選挙で問題になっているのは、ブッシュ大統領の「イラク戦争」、そして彼の「経済政策」の二つだ。民主党の大統領候補選びの過程で、この二つがどのように論議され、また有権者がそれらについてどのように応じているのか、アイオワ州の民主党党員集会(コーカス)を皮切りに、ニューハンプシャー州の予備選挙(プライマリー)、そしてそれ以後の候補者たちの動きについて報告する中で紹介してきた。 民主党の候補者選びでは、今のところマサチューセッツ州選出のジョン・ケリー上院議員が優勢だ。しかし誰が民主党の大統領候補になろうとも、秋以降のブッシュ大統領との一騎打ちで、この二つが論争の焦点となり、激しい舌戦が繰り広げられることに間違いはない。帰国直前、西海岸のロサンゼルスで「イラク反戦運動」と「ホームレスの現状」を取材した。連載の最後で、アメリカ「帝国」の裏側で起こっている、もう一つのドラマについて報告する。(2004/02/09)


  • 汚職摘発恐れて自殺した共産党員が半年で1200人、「中共太子」は...


  • 沖縄/日米安保
    過剰展開の米軍、海外基地は1000カ所以上 沖縄、韓国では縮小の可能性も 最先端の目標は月
     「アメリカ帝国への報復」(集英社刊)などの著書で知られる米軍事問題の専門家チャルマーズ・ジョンソン氏がこのほど、米ネットメディア「トム・ディスパッチ」に寄せた論文で、米国の海外基地の現況を地球規模で分析している。ジョンソン氏は実に世界で1000カ所以上に上っている米軍基地再配置戦略と「基地ワールド」の骨格構造を解明しながら、過剰展開と重武装を特徴とする軍事帝国の詳細を論じている。それによると、「基地マニア」化した米国は地球だけでは飽き足らず、軍展開の最先端を月にまで広げようとしている一方で、基地の一部「合理化」によって沖縄や韓国の基地が縮小される可能性もあるという。(TUP速報=ベリタ通信)(2004/01/29)


  • 「新人民軍」掃討作戦のあおり受け、軍による人権侵害急増 比ミンド...
  • 麻薬所持の少女が逮捕後に自殺、家族の申し立てで首相が政府調査命じ...
  • 女性の多様性と豊かさ強調 人気の論客ヴァンダナ・シヴァさん 世界...


  • 川口外相の講演会で抗議の参加者を“強制排除” 「創立者の新島襄先生が泣いている」 同志社大で
    120  【京都18日=三木眞】陸上自衛隊がクウエートに到着した17日午後、川口順子外相が京都市上京区の同志社大学今出川キャンパスで、「日本外交を考える」とのタイトルで講演した。この講演会は同志社大学と読売新聞社の共催で、約600人が参加した。公演の途中、参加者が会場から、「あなたの外交政策の失敗で外交官2人が死亡した。責任を取れ」などと外相を厳しく批判する演説を行い、大学職員に強制排除された。明徳館21番教室付近には、外相講演会に抗議する約100人の学生、市民らが「自衛隊のイラク派兵反対」「参戦は憲法第9条違反」などの横断幕を掲げて抗議行動を展開するなど、騒然とした雰囲気の中で講演会は強行された。(2004/01/18)


  • 遺体は「動物のように扱われた」 米兵によるイラク民間人殺害の一部...


  • 米軍、傭兵の遺体をヘリから川に投棄  損傷で身元分からず処理に困り? 衝撃の事実、地元住民が既に65体を引き上げて埋葬
     10日付のデンマークで編集されているアラビア語ネット新聞「イラク・フォーオール」は、イラクのネット新聞「バスラ・ネット」によるとして、米軍が自軍のために雇った傭兵とみられる外国人の遺体を空中から川や無人の砂漠に投棄しているという衝撃的な事実を報じた。米軍が最近、イラクでの作戦に自国民以外の傭兵を雇っているとドイツ紙ユンゲベルトが報じたが、傭兵の実態はなぞに包まれていた。「バスラ・ネット」によると、米軍が投棄している傭兵の遺体は、米国籍付与の約束と引き換えに志願した米国内に住む外国人とみられ、少なくとも65体を地元住民が川から引き上げるなどして埋葬したという。米軍が隠蔽してきた傭兵の実態とその非人道的扱いを暴き出す内容だ。(東京=齊藤力二朗)(2004/01/11)

  • 東ティモール:国連事務総長が平和維持軍の任務継続を勧告、治安面の...
  • グアンタナモ米軍基地で“囚われの身”となった息子の帰還を待つ父親...


  • 「フセイン死刑」で英外相が容認発言 公正な裁きに懸念の声
    120  【ロンドン17日=小林恭子】イラクのフセイン元大統領への「公正な裁き」をめぐって、イラク統治評議会のアブドルズアジズ・ハキム議長は17日、訪問中のロンドンでの記者会見で、元大統領はイラクの「特別法廷」で裁かれると述べ、英米政府のそれまでの見解を追認した。裁判の結果としての死刑の可能性を否定せず、死刑を認めていない英国で、懸念が高まっている。ストロー英外相は「イラク人が決めたことであれば、主権に干渉しない」とし、暗に死刑の可能性を認めた。(2003/12/18)


  • 「大の恩人。捕まったなんて信じない」 戸惑うスリランカの「サダム...
  • 武道を行うグループ同士の抗争、負傷者22人に 警察が威嚇発砲:東...
  • 米の狙いは「石油利権獲得ではなく軍事覇権」 広瀬隆氏が米保守本流...
  • 東ティモール:武道集団同士の抗争で8人が重傷、試される国家警察の...
  • 【コラム】自衛隊員よ、死よりは脱走を選べ 重ねて敗北のペン、詫び...
  • パプア州独立を阻止する動きに2人の影 インドネシアの民主化、ます...
  • 世界で唯一の「白ゴリラ」がバルセロナ動物園で大往生、皮膚がんにか...


  • 「スペイン軍兵士は撤退させず」、アスナール首相が部隊の駐留継続を言明
     【バルセロナ30日=宮下洋一】バグダッドから南へ約30キロの幹線道路で29日、スペイン情報機関(CNI)の職員7人が殺害された事件で、アスナール同国首相は30日、「CNI・スペイン軍兵士がイラクに駐屯し続けることは正当であり、撤退すれば状況が悪化するだけだ」と述べ、同軍兵士の駐留継続方針を確認し、「テロ行為と闘い続ける」との姿勢を表明した。(2003/12/01)


  • フィレンツェ県で初開催の外国人代表選挙、経済格差の解消を公約に


  • 「イラク難民はイラクに帰れ」 英内相の発言が波紋 背景に難民排斥の声
     【ロンドン24日=小林恭子】「イラク難民はイラクに帰れ」―イラク情勢が悪化の一途をたどる中、フセイン・イラク大統領の迫害から逃れるため、英国に難民としてやってきたイラク人たちを「そろそろ強制的に帰すべき」とブランケット内相が発言、波紋を広げている。背景には英国の難民受け入れ縮小政策やイラク戦争の泥沼化へのいらだちがあるとみられているが、英国に住む多くのイラク人は「いよいよ、恐れていたことが起きた」と不安を募らせている。(2003/11/25)


  • イラク戦争めぐる欺まんの犠牲者 ナシリヤのイタリア兵 (ジャンニ...


  • 米兵の中に「ヒロイン」への不公平感くすぶる メディアへの登場再開したリンチさんへの扱いで
     【東京12日=ベリタ通信】共著による手記の出版、全国放送のテレビでのインタビュー、「今年の女」として雑誌で表彰−。今週に入り米国ではジェシカ・リンチさんへのメディアの注目が再燃し始めた。全国紙「USAトゥディ」のインタビューにこのほど応じたリンチさんは、イラクでの救出劇を振り返り、「あれは恐ろしい経験だった。だから同じ立場いた同僚の兵士は平等に扱われるべきだった。でも、ほかの同僚たちよりも多くメディアに露出することを望んだのは私ではない」と反論したほか、最近明らかになった結婚や教師になる夢などを語った。一方で、米兵の中には“ジャンヌダルク扱い”への不満もくすぶっているようだ。(2003/11/12)

    【資料】「政官癒着の脱却には政権交代が不可欠」 天木前レバノン大使の日刊ベリタでの講演全文
     イラク戦争に反対する公電を打ったことがきっかけで外務省を退職した前レバノン大使の天木直人氏が10月23日、日刊ベリタの特別講演会で約1時間のスピーチを行った。狭い会場には約160人が詰めかけ、イラク戦争後、市民による集まりとしては“異例の盛況”となった。天木氏は日本の外交力の低下を憂い、その原因が政治家と官僚の癒着構造にあると指摘し、この11月9日に行われる総選挙での「政権交代」を訴えた。(文責=ベリタ通信)(2003/11/03)

    「ラマダン攻勢」、市街戦の様相に いらだつ米兵、打つ手なしの軍当局 外出禁止令解除とともに攻撃活発化 
    【バグダッド27日=河合敦】「ラマダン(断食月)攻勢」ともいうべき、米軍、外国団体、イラク治安組織を標的とした連日の攻撃がバグダッドでは始まっている。イラク南部は比較的治安が安定してきているが、バグダッド周辺とイラク北部域では、米兵らへの襲撃は苛烈さを増し、「治安悪化」ではなく戦闘激化というべき状況だ。特にバグダッドは「ゲリラによる市街戦」の舞台になりつつあるようだ。 (2003/10/28)

    【ルポ】米兵に銃殺されたスペイン人カメラマンの母ら イラク復興支援国会議に1万人の反対デモ
    120 【マドリード24日=宮下洋一】マドリードで開催されたイラク復興支援国会議の初日となった23日、世界各国から集まった数百人の記者陣が拠出金の報告に明け暮れる中、市内でおよそ1万人の反対デモが行なわれた。アトチャ駅から中心地プエルタ・デル・ソルまでの約5キロを行進、「(イラク資金援助を行なう政府に対し)彼らは出資者ではなく、占領者だ」「もう戦争はいやだ」との声が町全体を覆った。(2003/10/25)


    決死の「アンマンーバグダッド街道」 盗賊、そして発砲する米軍も脅威 検問所でヨルダン人を4人殺害も
     【バグダッド19日=河合敦】イラクに入る事実上唯一のルートとなっているヨルダンのアンマンからバグダッドに向かう通称「バグダッド街道」の危険が日に日に増している。各国メディアの間では、最近は軍用装甲車を改造した車や防弾ガラス付きの車でこの道を往来する例も増えてきている。街道沿いに出没する「アリババ」と呼ばれる武装盗賊団だけでなく、検問所で不審な車と判断するとただちに発砲する米軍も街道の往来者にとっては脅威だ。16日にはヨルダンの民間人4人が、検問所に気付かずに通過しようとして4人全員が米軍に射殺される事件も起きている。 (2003/10/20)


  • 【現地ルポ】「解放者」の横暴とサダムの亡霊のはざまで 混迷イラク...
  • 「おそるべき外交劣化、政権交代が何より不可欠」 天木前大使の外国...
  • イスラエルのハイファで爆発、19人死亡 イスラム聖戦の19歳少女...


  • 治安部隊が無抵抗の反政府勢力メンバーら19人を虐殺 ネパール国家人権委が報告書
     【カトマンズ30日=小倉清子】治安部隊と反政府武装勢力ネパール共産党毛沢東主義派との凄惨な対立・抗争が続くネパールでこのほど、治安部隊が同勢力メンバーと村民の計19人を拘束後、無抵抗状態のまま虐殺した人権侵害事件の全容が明らかになった。ネパールの国家人権委員会が虐殺事件の起きた村で現地調査した結果で、一般公開された同調査報告書は、一般村民らを巻き込みながら続く両勢力の果てしない抗争の実態を克明に描き出している。しかし、今回の人権侵害事件は抗争が生み出す同種事件のほんの一こまでしかない。報告書はまた、毛派が寒村を勝手に“支配”し、住民に命令を強制している現状も明らかにした。和平交渉が決裂した同国では現在、両勢力の抗争が今後さらに激化し、治安の悪化と対立の泥沼化が一段と深刻化する懸念が高まっている。(2003/09/30)


  • 「中華民国から改名のため来年2月に50万人動員」、李登輝前総統が...
  • 今も生きるアジェンデの理想 チリ軍事クーデタから30年 中南米通...


  • ネパール:毛派によるゼネスト最終日、首都機能の麻痺続く 地方では交戦で死者30人以上に 
     【カトマンズ20日=小倉清子】反政府武装勢力のネパール共産党毛沢東主義派が呼びかけた3日間におよぶ全国ゼネスト最終日の20日、首都カトマンズは交通・商業活動などほとんどの公共機能がストップしたままとなっている。政府はスト初日から警察・軍を動員して、要所要所に武装治安部隊を配備したため、首都圏では懸念されていた大きなテロ事件は起きていないが、地方では各地で政府の治安部隊と毛派ゲリラの交戦が続き、スト期間中の双方の死者は30人以上に上っている。(2003/09/20)


  • かつてなかったほど“静かな“クーデターが成立、大統領追放を国民は...
  • ネパール:首都などでバイク2人乗りを禁止、毛派による暗殺防止が狙...
  • イラクにぶちまけられた放射能兵器、「劣化ウラン弾」の恐怖 山崎久...


  • ジェノバ・サミットの反グローバル化市民行動弾圧で警官ら73人を起訴へ イタリア地検
     【フィレンツェ12日=齋藤ゆかり】北イタリアの都市ジェノヴァの地検は12日、2001年7月のジェノヴァ・サミット(先進国首脳会議)中、警備にあたっていた警察・軍関係者ら73人を、市民に対する暴行、誣告(ぶこく)、偽証、職権乱用などの罪で起訴することを決定した。同日のイタリアの各通信社が伝えた。(2003/09/13)


  • 北京五輪用に現場警察官向けの英語教材 法輪功取材を阻止する具体例...
  • タイ:日本人旅行者が麻薬吸引中に変死、同行の日本人2人は麻薬所持...
  • ニュージーランドで日本人男性が妻を殺害 謎多い夫婦の滞在生活、引...


  • 「小泉『派兵』は金と権力が目的」、「デモクラシー・ナウ!」のグッドマン氏が批判
     【ニューヨーク3日=浅野健一】独立ラジオ・テレビで反戦を訴えている「デモクラシー・ナウ!」の主宰者エイミー・グッドマン氏はこのほど、日刊ベリタのインタビューに対し、日本でイラクへの自衛隊派兵法が成立し、小泉純一郎首相がイラクへ自衛隊を派兵する準備のための政府調査団派遣を決めたことについて、「驚くべきことだ。米国の今回の戦争はイラクを侵略しただけでなく、世界中の国々にある右翼勢力を鼓舞しており、日本においても政府の方針を大きく変えさせるように圧力を掛けている」と強調した。(2003/09/04)


  • イスラエル軍がラマラに侵攻、約20人を拘束、暗殺されたPFLP指...


  • ネパール:毛派が政府との交渉を決裂させ、「停戦終了」を宣言
    【カトマンズ27日=小倉清子】反政府武装勢力、ネパール共産党毛沢東主義派の「プラチャンダ」こと、プスパ・カマル・ダハル議長は27日、同党のウェブサイト上に声明文を掲載し、政府との間で3回にわたって実施された和平交渉が決裂し、約7ヵ月間に及ぶ停戦が終了したことを宣言した。96年2月から「人民戦争」と呼ばれる武装闘争を続けてきた毛派は、2001年11月に続き、2度目の平和的解決の機会を失ったことになる。 (2003/08/28)


  • ラオス:武装集団がバスを襲撃、乗客15人以上を殺傷
  • 【ルポ】「再訪バグダッド」  空爆被害者の「戦後」  (綿井健陽)
  • イタリア人にとっての悲劇の8月12日 ナチ犠牲者たちの59年目、...
  • 【まにら新聞特約】バシラン島の病院院長殺害 軍とイスラム過激派の...
  • ネパール「停戦劇」の裏に隠された極秘合意 国王と共産系武装勢力と...
  • タイ:麻薬取締作戦の死者総数が1797人に、警察本部が中間報告で...
  • 【オピニオン】ブッシュ政権に突っ込み不足な米メディア、重大スキャ...
  • 中国が「人の移動の自由」拡大へ 「収容送還所」や「暫定居住証」廃...
  • ギャング団の凶弾に倒れた女性ジャーナリスト アイルランド国民にい...
  • タイ:マッサージパーラー風雲児による命がけの告発 タクシン首相を...
  • 著名判事が女性連続殺人事件の調査開始 米メキシコ国境地帯で既に犠...
  • オーストラリア:「生死問わず、賞金800万円」、兄弟分殺されたマ...


  • ひそかに進む「神経生理学兵器」開発 条約に抜け穴、米科学者連盟が警告
     【東京25日=稲元洋】アメリカ科学者連盟(FAS)が発表した化学兵器に関する最新の報告書によると、アメリカなどでは、化学兵器禁止条約に抵触しない「人を殺さず、障害も残さない」化学兵器の研究がひそかに進められており、神経生理学的に効果のある薬物的な化学兵器が開発される可能性が出てきている。化学兵器禁止条約の「抜け道」を狙った兵器開発の発想で、一部では実戦使用についても研究がされつつあるという。(2003/06/25)


  • 「反戦コム」が存続の危機 米市民の関心薄れ?資金難
  • 米大使、民主化進まぬインドネシアの現状を批判 軍人関与の人権侵害...
  • 【解説】人道犯罪容疑が問われるフジモリ元大統領 身柄引き渡し拒否...
  • 日本・ペルー:活発化するフジモリ氏引き渡し要求運動 日本政府は国...
  • 治安悪化のソロモン諸島、首相が豪政府に支援要請


  • 米軍の記者虐殺を戦争犯罪と追及 国境なき記者団などが調査
    120  【ボン(ドイツ)3日=浅野健一】パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF)のルーベル・メナード事務局長は5月28日、日刊ベリタのインタビューに応じて、「米英のイラク戦争で記者10人が殺された。そのうちの5人は米軍に殺害されたことがはっきりしている。2週間前から本格的な調査を開始したが、米軍は何の調査もしていない」と米政権を批判した。(2003/06/04)


    メキシコ:米国境の街・フアレスの暴行殺人事件、過去10年で90人以上も 若い女性狙い、死体切り刻む
    【ラスベガス27日=戸田邦信】 メキシコ北部のチワワ州フアレスで、過去10年間に若い女性らが90人以上も暴行・殺害される凶悪事件が発生、市民を不安に陥れている。米南部州テキサスと国境を接しているフアレスには、外資優遇と外貨獲得を目的に作られたマキラドーラ(関税免除・輸出加工)制度の下、米国や日本などの外資系工場が多数進出している。この工場群には、貧困なメキシコ南部から失業救済を目的に多数の若い女性が送り込まれ、低賃金で雇用されている。(2003/05/27)


  • スペイン地方選:銃殺された国民党候補の両親 「誰でもばかげた行為...
  • 国民党立候補の女性、夫に殺害される スペインのDV死、5カ月で2...
  • 【APC=ベリタ特約】アジアプレス・野中章弘代表 「イラク戦争と...


  • 「母の日は『反戦』の想いから始まった」 世界最大の海軍基地の街で反戦集会 
    120 【ワシントン14日=村上正子】“カーネーション”のトレードマークとともにすっかり商業化された感のある「母の日」だが、実は19世紀後半、反戦を願う女性によって提唱された事実はあまり知られていない。その母の日にちなみ、バージニア州ノーフォーク市で11日、「平和のための母の日」と題する集会が開かれた。「母の日」の意義を思い起こし、反戦を呼びかけようという試みだ。(2003/05/14)


  • 豪州:「今こそ、過去の恩義に報いるとき」 帰国迫られる東ティモー...


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第2回 テーマの決め方(1)
    いざ何かを書こうと思い立っても、すべてのテーマはすでに書き尽くされているように見えるかもしれないが、決してそうではない。完全に独創的なテーマなど、めったにありはしないものだ。また、それを追い求めようとすると、自縄自縛に陥って取材も何もできなくなるおそれがある。だから、「チャップリンのステッキ」にあたるものを「自分なりに」見出せばよい。(2003/05/03)

  • 東ティモール人女性がインドネシア占領時代の迫害実態を証言


  • アメリカ反戦運動のゆくえ 岐路に立つ「平和」と「正義」への闘い
    【ワシントン18日=村上正子】ベトナム戦争以来最大といわれたアメリカの反戦運動は行き場を失っているのだろうか。12日には首都ワシントンでアメリカのイラク侵略に抗議するデモが行われ約3万人の市民が参加した。これはイラク戦争の長期化がささやかれた3月後半に呼びかけられたものだったが、その後、大規模な反戦デモの計画は聞こえてこない。(2003/04/18)


  • 【コラム】この戦争は、これっぽっちの価値もなかった(ジュリアン・...
  • 【コラム】米ジャーナリズムは死んだ ペンを持った兵隊さんがイラク...
  • ナウルの難民施設、食料、水も不足 絶望の中、精神に異常きたす者も
  • 相次ぐ容疑者釈放で治安への不安募る東ティモール


  • 治安改善進まず破綻寸前のソロモン諸島 太平洋地域に広がる経済・政治危機
     【東京17日=広井孝明】ニューギニア東方の南太平洋国家・ソロモン諸島が民族抗争に端を発した深刻な治安の悪化などで、経済の苦境が深刻化、国家財政も重大な危機に直面している。英誌エコノミスト最新号(2月13日号)は、ソロモン諸島について「太平洋諸国の中で最初の国家破綻を招く恐れがある」と警告した。ソロモン諸島に限らず、リン鉱石枯渇で深刻な経済状況にあるナウル、米同時テロ後の観光客激減で財政危機にあるグアムなど太平洋地域では、経済的苦境や財政危機に陥る国・地域が相次いでいる。(2003/02/17)


  • 731部隊・南京大虐殺・無差別爆撃事件訴訟控訴審、控訴人が忌避
  • ルソン島での旧日本軍の大量虐殺を証言 スージー・オーカンポさん
  • 首都ディリの空港をニコラウ・ロバト空港と命名=東ティモール
  • フジモリ問題をめぐる10の疑問
  • 「マスコミは戦時中と同じ」 北朝鮮報道のあり方を問う集会=日本
  • アイナロ地区の住民が真実・和解委員会への協力を拒否 東ティモール


  • 辺見庸
    辺見庸氏が都内で講演 「9・11よりも10・7、そして9・18」
    120  ジャーナリストの辺見庸氏は8日、非政府組織(NGO)平和カードの波運動、第9条の会・オーバー東京の招きにより「9・11から1年、世界と日本のいまは?―私たちはなにをなすべきか―」と題し、都内の文京区民センターで講演を行った。講演は、全編を通じ「人間はどこまで非人間的になれるのか」「非人間的とは一体なんなのか」とのテーマに貫かれた。(2002/09/10)


  • 【ディリ通信】8月某日 ワニの話ほか
  • 西パプアから国境越えのインドネシア難民定住進む 2000年末の避...
  • ネパールで毛派が大学に放火 貴重な古代文献5万点が灰に サンスク...
  • オランダの極右党党首ピム・フォルタイン氏、射殺される
  • シュレーダー首相、銃と暴力的な映像の規制を訴える
  • 外国人、スペイン警察官に虐殺されていると報告 アムネスティ


  • ノーベル平和賞受賞者ラモス・ホルタ外相の「実像」
     1996年のノーベル平和賞の共同受賞者(もうひとりはシメネス・ベロ司教)として、東ティモールの独立運動の指導者としてはシャナナ・グスマオ氏とともに国際的に名前を知られた存在であるラモス・ホルタ外相。その表向きの顔とは裏腹に、ラモス・ホルタ外相の評判は各方面で芳しくない。(ディリ=和田等)(2002/04/03)





    Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
    よくある質問お問い合わせ利用規約各種文書広告掲載記事配信会社概要