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2420件



文化
野添憲治の《秋田県朝鮮人強制連行の記録2》 朝鮮人強制連行の現場を知ろう 
 冊子『秋田県の朝鮮人強制連行』の冒頭に置かれた序文にあたる野添さんの文章を紹介する。この序文が書かれたのは2015年5月。序文によると、この調査を進めた秋田県朝鮮人強制連行真相調査団の準備会が動き出して20年になると記されている。1995年だから敗戦後50年ということになる。調査は難航を極めた。すでに亡くなった関係者も多いだけでなく、「朝鮮人」といっただけで顔色が変わり、おびえたように家に入る人もいた。野添さんはそれをその心理を「戦時中に日本人の心に深くくい込んだ朝鮮人に対する差別」がまだいきいきと残っている」と描写している。そして「いまだに敗戦後になっておらず、戦争は今も続いている」と記す。そうだとすると前回前文に書いた群馬の慰霊碑撤去の行政代執行は公権力まで巻き込んだ差別の横行であり、この国は、よく言われる「新しい戦前」どころか、何も変わっていない、戦前のままががいまも続いていることになる。野添さんはこの序文の最後を「ぜひ現場を訪れて日本人の犯した事実を自分の目で確かめていただきたいと考えて本書をつくった。ぜひ小誌を利用して歩き、まず事実を知ってほしいと願っている。」という言葉で締めくくっている。(大野和興)(2024/03/25)

国際
「交渉は降伏ではない(ローマ教皇)」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120   「白旗を掲げて交渉しろ」と、キリスト教カトリック教会のトップ、ローマ教皇フランシスコが、ウクライナを諭しました。 が、ウクライナ戦争大統領は耳を貸しません。 (2024/03/16)


核・原子力
【たんぽぽ舎発】「隆起する港」「襲いかかる津波」  使用済燃料輸送は安全上不可能(上) 山崎久隆
 2月21日、参議院議員議員会館で福島みずほ議員の紹介による院内ヒアリング集会「能登半島地震が教える原発の危険性」「地震はどこでも起こる、退避も避難もできない」が開かれた。主要なテーマは本年1月1日の能登半島地震を踏まえた原発の安全性の欠如、防災体制の不備、屋内退避も避難行動も不可能な事態に直面して、規制庁と内閣府の担当者と問題点を論じ、今動いている原発の全面停止を求める取り組みが行われた。(2024/02/24)


アジア
スマホと銃、反国軍武装闘争で躍動する「Z世代」 ミャンマー最前線からのレポート(6) DM生
 西部チン州の山岳地帯と平野部のマグウエイ管区での取材で筆者は、各地の反国軍武装勢力間の相互連絡や協力態勢に注目した。目にしたのは民主派の国民統一政府(NUG)との提携も進み、国軍を「戦略的防御」に追い込んでいく光景である。それとこの共闘推進に、クーデター後の市民不服従運動(CDM)に参加したZ世代の若者が欠かせない役割を果たしている姿である。最新の通信技術と武器を駆使して躍動する彼らに出会った。(2024/01/28)


アジア
スーチー氏復権の可能性も ミャンマー最前線からのレポート(3) DM生
 このところ建国記念日の恩赦で一万人余の囚人が社会に戻った。また民主化運動指導者アウンサンスーチー国家顧問を刑務所独房から政府関連施設の「住宅軟禁」に移したりもしている(2023.7)。軍政はこうして小出しに反国軍勢力の反応をうかがってきたのだが、ミンアウンフライン総司令官の強気の発言や希望的観測に反して、国軍は坂を転げ落ちるように窮地に陥っており、軍幹部の間にも「ここまで来たら、スーチー女史の復権しか打開の道はないのではないか」という声さえ出てきている。(2024/01/23)


国際
「民族浄化、民族排除は凶悪国家犯罪」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  アメリカが幇助、というよりアメリカ主犯の、イスラエルによるパレスチナ人ジェノサイド(民族大虐殺)は、年が明けてもおさまらず、元旦も、イスラエルは156人のガザ市民を爆撃で殺しました。 2023年10月7日にガザ戦争が始まって1月5日までに、イスラエルは22,600人のガザ市民を殺しました。 2023年12月30日の記者会見でネタニヤフ・イスラエル軍事政権首相は殺害数を質され、「ハマスの出す数字は信用していない、、イスラエルは8,000人以上のハマス戦闘員を殺害した」と、嘯きました。  8,800人以上という数字は、イスラエルが殺した子供の数です。 (2024/01/06)


国際
「これは植民地戦争だ」歴史学者ラシド 【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  パレスチナはイスラエルの植民地です。 西サハラはモロッコの植民地です。 (2023/12/23)


中東
「国連憲章第99条発動」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年12月6日、アントニオ・グテーレス国連事務総長は<国連憲章第99条>の発令を宣言し、国連安保理議長にその旨の書簡を届けました。 <発動>とは物々しいですね、、 (2023/12/09)


みる・よむ・きく
映画 『メンゲレと私』 アウシュヴィッツの中で学んだ生きる術 笠原眞弓
120  最近のガザとイスラエル、またウクライナの市民、世界のあちこちで起きている、特に子どもたちを巻き込んだ戦況に心を痛めている。ユダヤ人問題は、今の日本人にとって遠いことかもしれないが、国内にある人種や部落差別などと重ねて考えた時、他人事ではなく迫ってくる。(2023/12/06)


中東
「パレスチナ人は人間だ」【西サハラ最新情報】  平田伊都子」
120  2023年11月9日、ホワイトハウス報道官でもあるジョン・カービー戦略広報調整官は、「イスラエル軍が地上侵攻を強めるパレスチナ自治区ガザ北部で、住民避難のため1日4時間、戦闘を休止する」と、発表しました。 発表に先立ってネタニヤフ・イスラエル首相は「停戦はない」と明言し、バイデン米大統領も停戦を否定しました。 <住民避難>とは、<住民強制排除>のことです。 (2023/11/11)


中東
「少女の遺書・イスラエル産ホロコースト」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年10月17日夜、ガザにあるアル・アハリ・アングリカン・エピスコパル・バプテスト病院をイスラエル軍が猛爆しました。 500人以上の死者が出たと、通信社などが発表しましたが、夜が明けて瓦礫の下から続々と重傷者が救出され、さらに死亡者が増え、 (2023/10/21)


みる・よむ・きく
ピエール・ロザンヴァロン著『良き統治 〜大統領制化する民主主義〜』 行政府の独走をいかに阻止するか?
120 フランスの歴史学者で政治学者でもあるピエール・ロザンヴァロンはコレージュ・ド・フランスで教鞭を執っているそうだが、彼が最近書き下ろしたのが浩瀚な『良き統治 〜大統領制化する民主主義〜』である。日本では2020年3月に翻訳が出て(6人で共訳している)、序文を宇野重規教授が記している。本書の骨子は、民主主義の危機についてであり、いかなる危機かと言えば、大統領の権力および行政府の権力が強くなり、独裁的になっている問題である。ロザンヴァロンは、このテーマを歴史を長期スパンで振り返り、フランス革命で当初は国会(立法)が最高の主権者の機関であり、政治の最高位に長らくあったはずなのに、今では行政府と位置が逆転しているのはなぜか?と追及している。そして、そこから、いかに打開できるかも提案しているのだ。(2023/10/20)


農と食
欧州委員会 グリホサート10年延長可決できず
 今年12月15日が登録期限のグリホサートについて、欧州委員会は10年の登録延長を提案していた。そして10月13日に行われた植物・動物・食品・飼料常設委員会(SCOPAFF)での登録延長に係る加盟国の投票は、適格過半数(15か国以上、人口65%以上)に達せず可決されなかった、と欧州委員会が発表した。この後、11月前半に開催の上訴委員会で再度投票に付せられるが、ここでも可決できない場合、最終的には期限前日の12月14日までに欧州委員会が独自に決定することになる。加盟国個々の賛否は、現時点では明らかになっていない。除草剤の主要成分であるグリホサートは発がん性が指摘されている。(有機農業ニュースクリップ)(2023/10/15)


中東
「元モサド長官も誉めたハマス軍事作戦に100倍返し」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「残念ながら作戦としては大成功。良く調整されていた」と、エフライム・ハレビ元モサド(イスラエル情報特務庁)が、2023年10月7日にCNNインタヴューで、ハマスの軍事作戦<アル・アクサ大洪水>を称賛しました。 (2023/10/14)


みる・よむ・きく
『オットーという男』 トム・ハンクスが嫌な老人役を演じるがなぜか味わい深い映画
仕事を定年退職し、愛妻を半年前に失って、頑迷な性格の老人と思われ(実際にそうでもある)隣人たちからも嫌われ、すっかり生きる喜びがなくなってしまった男が命を断とうとする・・・そんな爺さんの役をトム・ハンクスが演じている。とても身につまされる映画の立ち上がりだ。ハンクスが学生役でデビューした80年代の頃、僕も学生だったので、時が経つのはあっと言う間だと思わされる。そこへ、この映画ではラテンアメリカ系の若い家族が近所に引っ越してきて、何かといろんなことで手助けを求められるうちに、自殺のタイミングを逸し・・・・この映画は彼の心の転機、再生を描いている。(2023/10/10)


検証・メディア
特定のテレビ局を越えて、今、テレビの意味が問われている〜 テレビにおける啓蒙と野蛮〜
私は日刊ベリタでこれまでも度々、NHKや民放などのテレビ局を批判してきましたが、同時に過去には個別の番組や制作者という形で称賛もしてきました。第二次安倍政権以後、テレビ局はNHKが象徴的ですが、政府が右と言うものを左と言えなくなりました。たとえ個別番組で批判できても全体的には政府寄りの報道が基軸になっています。これは与党にとっては広告料なしで、莫大な広告PRを毎日打っていることと同じ効力があります。卑俗な言い方で恐縮ですが、与党にとってはたまらんうまさです。要するに、それが批判的報道であるか、肯定的報道であるかは、広告効果が180度違いますから、その意味で第二次安倍政権以後は、テレビは総じて与党の宣伝媒体になったと言っても過言ではないでしょう。さらに、選挙報道では平等に扱わないと電波停止にする、と高市早苗総務大臣(当時)が圧力をかけました。(2023/09/29)


国際
米国へのベネズエラからの不法移民のドキュメンタリーを作ったUSAトゥデイ 〜ネット時代の1つの理想〜
米国への不法移民の流入を報道したUSAトゥデイの動画は、新聞社による動画だが、これまでのTVの映像とは異なるインターネット時代の動画報道の1つの理想に私には思えた。米南部エルパソのシーダーファレスにある川を渡って米国入りするベネズエラ人たちの姿が描かれている。ベネズエラと言えば、チャベスとマドゥーロの時代に様々な軋轢が米国を中心とした資本主義グループと生じたことは多くの人の記憶にあるだろう。(2023/09/25)


国際
NYで移民たちがホームレスと化す 合計約10万室のホームレス用シェルターは満室
米国はインフレも鎮静化し、失業率もさして上がることなく好景気に入りつつあると報じられる一方、ニューヨーク市ではホームレスが町で増えているとの報道がある。そして、西海岸でも同様の事態が起きているらしい。いったい何が起きているのか?米メディアの報道を複数見る限り、まずは移民たちがそのコアな人々らしい。まだ手続き中なので仕事を得ることができないらしい。ニューヨーク市で難民申請者たちに情報提供を行っているマンハッタンのルーズベルトホテル前にはずらりと居室をもたないらしい人々の列が二重三重にできていた。(2023/09/25)


経済
1ユーロが158円をつけた  欧米と金利差が拡大
昨日、1ユーロが158円をつけた。これは欧州旅行をしようという人々や留学しようという人々にとっては経済的な試練だろう。もちろん、海外の本や物品、食品などを買う人々にとっても。その背景には欧州中央銀行(ECB)が金利を上げる決断をしたことがある。NRIのウェブサイトにある木村登英氏のコラム「10回連続で利上げを決めたECB:軸足は利上げから政策金利の高水準維持に」*では、10会合連続と指摘してある。(2023/09/24)


国際
「やるか!国連西サハラ人民投票」  平田伊都子
120  第78回国連総会ハイシーズン・ウィーク直前に、ブラヒム・ガリ西サハラ難民大統領がアントニオ・グテーレス国連事務総長に長時間の直談判をしたことで、<国連西サハラ人民投票>という国連和平案が再浮上してきました!(2023/09/23)


国際
「大地震・大洪水・難民大統領・国連事務総長」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年9月13日までに、モロッコ大地震で亡くなられた方は2,946人、怪我をされた方が5,674人を数えました(モロッコ内務省 発)。 リビア大洪水で亡くなられた方は約  20,000人、行方不明の方が20,000人超、まだまだ増え続けています。 合掌(2023/09/16)


コラム
岸田首相はウクライナ国防省の腐敗に抗議したのか?日本人の税金への責任感はあるのか?
ウクライナの国防大臣が国防省の腐敗の責任を取らされて更迭された。もともとわいろが伴う腐敗した政治風土だったとされるが、ロシアとの戦争の1年目では支援国も目をつぶっていた。しかし、2年目に入り、ついに米議員たちが文句をつけ始め、ウクライナ国防省が腐敗しているならもう米国からの支援を減らせ、という議論を始めた。このことが即、ウクライナの国防大臣の更迭につながったらしい。これはニューヨークタイムズの報道である。(2023/09/05)


アフリカ
「赤道直下アフリカ・ガボンで軍事クーデター」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年8月30日、赤道直下にあるアフリカのガボンで、突然、「悪化する治安状況と悪い統治を終わらせるために、権力を掌握した」と、ガボン軍幹部が国営テレビで、アフリカ訛りのフランス語で軍事クーデター蜂起を宣言しました。 すぐに国連事務総長が軍事クーデターに対して、批難声明を出しました。 いつにない即応にビックリ!  が、ガボンが国連安保理の非常任理事国だから、情報の流れが速かったようです、、(2023/09/02)


コラム
近代劇とネット時代 〜今こそ近代劇が復権する時〜 日本の近代の始まりは今
120 ネット社会は2020年に始まったコロナ時代に、新しい段階に突入したのではないでしょうか。つまり、それまで対面して行っていた会議も、講義も、インタビューも、商談も、そのかなりがインターネットを使って遠隔でできるようになったことです。これは良い点もたくさんあると思いますが、困った点もあると思っています。1つ、例を挙げると、人間が場をリアル空間で共有していることが前提だった劇的空間が成立しなくなってきたのではないか?ということです。かつてなら人間同士、喧嘩もしたけど、仲直りもしたし、喧嘩を通して互いの理解を深めたりしてきた、という人類の歴史が断絶したのではないか、ということなのです。(2023/08/30)


国際
「BRICSにガリ西サハラ難民大統領が参加!」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  ブラヒム・ガリSADR西サハラ大統領兼ポリサリオ戦線事務総長は、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)からアフリカ大陸の指導者に送られた公式の招待状を受け取り、8月22日から24日まで開催された第15回BRICSサミットに参加しました。(2023/08/26)


国際
[戦争の代償・ドローン合戦でウクライナ敗北?」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「来年の春まで待とうと、ウクライナ軍の反転攻勢を延期させることが欧米で検討されている」と、アメリカのウオールストリートジャーナルが伝えています。 マジな話です! (2023/08/19)


文化
AIという妖怪に立ち向かえるのか 宇崎真
 全く久しぶりにバンコクで映画館に入った。トム・クルーズ主演の話題作「ミッション・インポッシブルーデッドレコニング Part One」というスパイ諜報戦のアクション映画である。勿論その宣伝に一役買おうということではなく、トム・クルーズが動転境地の危険なアクションをスタントマンでなく全て彼自身が挑戦したシーンを見たかったからである。一貫して彼は自身の肉体と精神力で信じられないリスクを冒していく。そこにトム・クルーズのファンは痺れ次作を期待する。(2023/08/16)


アフリカ
「原爆の日、ニジェールにECOWAS(旧仏植民地共同体)が最後通牒」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  ウクライナ戦争、ニジェール軍事クーデター、激増する移民難民、米国大統領選挙戦争、、毎日、たくさんの惨事が凄いスピードで勃発しています。 (2023/08/05)


コラム
田中小実昌と彷徨の文学  髭郁彦:記号学
6月17日から8月13日迄、練馬区立石神井公園ふるさと文化館で「田中小実昌―物語を超えた作家―」展が開かれている。田中が死んでから30年も経った今、何故この展覧会が開かれているのかという理由を、私は知らない。かつては人気作家であった田中小実昌だが、彼の作品に現在も多くの読者がいるとは思われない。それゆえ、何故という問いを発したのだが、こんな疑問には大して意味はない。私は数十年前から田中の作品を熱心に読み続けている一人の友人と共にこの展覧会に行き、この作家に興味を持ったのである。(2023/08/03)


みる・よむ・きく
タランティーノ監督『イングロリアス・バスターズ』は意外にまともな映画だった・・・
目には目を、と言わんばかりにナチの将校や兵士を捕まえてはバットで殴り殺したり、頭の皮をはいだり、額に鍵十字をナイフで刻んだり、とナチに恐怖を植えつけるべく編成されたユダヤ人8人の米軍特殊部隊の行動を描いた映画『イングロリアス・バスターズ』。私は日本での公開当時は、トンデモ映画の類かと思い、見そびれていた。実際に見てみると、当初思っていたような映画ではなかった。何よりも暴力シーンはそれほど多くなく、その間の駆け引きや準備などの心理描写が結構、正攻法で描かれているのである。(2023/08/03)


コラム
自民党女性局エッフェル塔前記念写真と日本経済
自民党女性局なる組織が国会の夏休みにパリに「研修」旅行に38人で繰り出した際に撮影したエッフェル塔前の記念写真が庶民の批判を呼んで、ニュースでも取り上げられる事態となりました。SNSで回って来る写真には筆者が見る限り3〜4枚あり、38人で横断幕を掲げた記念写真と、3人が頭の上で手を合わせてエッフェル塔のポーズをしている写真と、コースで出てきたらしいフランス料理の写真です。騒ぎが大きくなって議員たちは写真を削除したり、弁解したりしているようですが、確かに少子化問題の研修を受けている写真も見ました。(2023/08/02)


アジア
ミャンマー非常事態宣言4度目の延長、総選挙も先送り 抵抗運動への弾圧強化
 ミャンマー軍評議会(SAC)は7月31日、ネピドーで国家防衛安全保障理事会を開催し、国営放送(MRTV)を通じて2021年2月1日に発令した非常事態宣言を半年間延長すると発表した。ミンアウンフライン総司令官は、延期の理由として民主派や少数民族武装勢力による各地での抵抗運動を挙げ、総選挙について「現状では不可能だ」と述べた。(2023/08/01)


欧州
観光省大臣サンタンチェ氏 もう一つの裏の顔〜チャオ!イタリア通信 サトウノリコ
 前回の記事に引き続き、7月5日に上院でサンタンチェ氏の演説が行われた。主に報道番組「レポート」で告発された内容に対する回答とも言える。(サトウノリコ=イタリア在住)(2023/07/31)


コラム
新聞について 新聞に最低限必要なものは何なのか?
新聞にあって欲しい情報とは何だろうか?私は昔、ドラマの教育を受けた時、演劇にとって最低限必要なものは何か?という問いを講師からぶつけられたことがあった。台本は必要か?俳優は必要か?演出家は必要か?観客は必要か?劇場は必要か?最低限、絶対にそれなしでは演劇が成り立たない要素は何か?こういう問いは、その活動をラディカルに考え直すときに必要になる。(2023/07/21)


国際
アメリカの景気後退 過去10年間で最大の倒産ペース レイオフも進む
最近、グーグルが12000人を世界でレイオフ(一時解雇)する計画に対して、雇用された労働者が各地でストライキを起こしていることをニュースで知りました。グーグルと言えば、パソコンを使えば毎日接しているものですが、その足元で労働者たちが闘争をしています。以下は4月上旬のロイターの記事で、ロンドンでのストライキを紹介したものです。労働者が「being evil (不道徳であること)はストラテジーではない」というプラカードを手にしています。しかも、彼はフランスの「黄色いベスト」と同じジャケットを着ています。ロイターの記事によると、米国のレイオフの波を大きくかぶっているのがテクノロジー(IT)の分野で、今年に入って4月上旬現在で29万人にも及ぶというデータを紹介しています。(2023/07/15)


アジア
ミャンマー人を対象とする「緊急避難措置」とは何か?-日本人支援者が解説-(前編)
120  2021年2月1日の軍事クーデター以降、民政移管(2011年)→アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)政権成立という、民主化の道筋をそれなりに辿っていたミャンマーの状況は、一夜にして一変してしまった。(2023/07/12)


国際
「急増する不法移民難破船」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年6月18日に沈没したタイタン観光潜水艇の引き上げが、僅か10日後に始まりました。 その一方で、不法移民の人々をぎゅう詰めにした漁船の沈没事故が続発し、6月14日に子供を含む500人以上を船倉に閉じ込めた不法移民難破船は、海底に放置されたままです。  しかしマスコミは、お一人様25万$(約3600万円)の道楽事件を根掘り葉掘り書き立てても、一人1,000$(約10万円)単位で売り飛ばされ海底に沈んでいる人々の追跡取材はやらないのです。 (2023/07/01)


コラム
私たちはナンテールの蜂起である パトリス・マニグリエ(哲学者 Patrice Maniglier)
120 「黄色いベスト」が人々にとって真の出来事(革命的事件)と呼ぶに値するものであったかどうかを評価できるのは今である。仮にもしそうだったのであれば、現在起きている暴動は2005年の暴動よりも幅広い国民の理解を得ているはずだろう。たとえメディアや政治の世界のエリートたちの言説は相変わらず、常に社会史の大きな潮流とは無縁で、それらはゴミ箱に入れるべきだとしても。もしこのように人々の理解が拡がったのであれば、この一連の流れから何か新しいもの、新しい社会の協定、つまり真の政治的発明が生まれるだろう(それはフランスの政治家たちが長い間やってこなかったものである。彼らは単に民衆を操作することだけで満足しているのだ)。(2023/07/01)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(38)慢性的停電と軍の蛮行情報のなかで日常はつづく 西方浩実
120 3月13日。「おはよう。昨夜は電気きた?」。最近、朝の挨拶とともに、電力事情の共有をするのがお約束になっている。とにかく毎日、街中のあちこちで停電しまくっているからだ。もともと水力発電が主力のヤンゴンでは、乾季(11月〜5月)になると水不足のため、停電が多い。だがそれにしても、今年は異常だ。たとえば先週のある日、私の自宅のあるエリアでは、正午に停電してから深夜まで、電気が供給されていたのはわずか2時間半だった。(2023/06/30)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(37)クーデターから一年目の沈黙 西方浩実
120 2022年2月1日。ヤンゴンは静かだった。半月ほど前からオンライン上で呼びかけられていた「サイレントストライキ」は、武力衝突が起きている国とは思えないような、とても平和な抵抗だった。(2023/06/23)


みる・よむ・きく
戦後憲法の生成を批判的に描いた『日本独立』(2020)
2020年暮れに公開された伊藤俊也監督の『日本独立』は、占領下における日本国憲法生成に関わった人々の思いと行動を群像的に描いた歴史映画です。といっても群像の中心はマッカーサー元帥を頂点とするGHQと日本政府の間でコミュニケーションを行う役割の英国帰りの白洲次郎と白洲と等しかった外相(当時)吉田茂の2つの視点に多くが割かれています。この映画では日本人の思いに反して、戦勝者であるGHQが日本人が主体的に作成したという名目で、実態としては統治のためにやってきた米官僚・軍人たちが基本を作り、押し付けたという過程が描かれています。GHQが押し付けた、というのは恐らく実態としてそうだったでしょうし、それを悔しさをにじませながら飲まざるを得なかった日本の政治家たちの思いもおそらくそんなものだったであろうと、思えます。(2023/06/22)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(36)PDFへの期待とうしろめたさの涙 西方浩実
120 1月26日。悪夢のクーデターから、もうすぐ1年。最近のミャンマーはどうですか、と聞かれると、言葉に詰まる。ヤンゴンは一見、すっかり元どおりだ。市場には色とりどりの野菜が並び、人々は冗談を言って笑い合っている。だけど一人ひとりの肩には、遠くから錘(おもり)を背負って歩いてきたかのように、疲労が蓄積している。同僚に、最近どう?と尋ねてみると「出口が見えない」と泣き笑いのような表情を浮かべた。(2023/06/19)


国際
「アルジェリア大統領、ロシア公式訪問」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  アルジェリアが国連安保理非常任理事国として、来年から2年間、国連安保理で活躍します。 モロッコを除く、アフリカ大陸の国々が大喜びです! 特に西サハラの難民や被占領民や亡命者は、独立のチャンスが巡ってきそうだと実感しています。 (2023/06/17)


みる・よむ・きく
『AI監獄ウイグル』を読む  ”AI監獄ニッポン”が透けて見えます
120  『AI監獄ウイグル』ーこの怖いタイトルの本を手にとりながら、一瞬懐かしい気分に引き戻されました。コロナ大流行直前の2019年秋、この本の舞台である新疆ウイグル自治区の首都ウルムチにいました。ガイド兼通訳をお願いした男性が「ここは世界で一番安全な都市です」と話し始めました。(大野和興)(2023/06/15)


米国
「ロバートがケネディ神話再現目指す」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「バイデン大統領(80才)の高齢をどう思う?」とCNNニュース ショウのマイケル・スマ―コニッシュが質問。 「私は、年令など問題にしていない」と、米大統領予備選挑戦者のロバート・ケネデイ・ジュニア(69才)の回答。 2023年4月末のことです。 その時のCNNによる民主党内支持率は、バイデン氏が62%でロバートは19%でした。 (2023/06/10)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(36)Happy “Federal” New Year 西方浩実
120 1月8日。「Happy New Year!」とは、誰も言わなかった。恒例の打ち上げ花火も、爆竹の音もなかった。1月1日になった瞬間、「おめでとう」の代わりに響いたのは、「革命を成功させるぞ!」という数回のシュプレヒコール。ほんの数分、ヤンゴン中のいたる場所で鳴り響いた叫び声は、警察が駆けつけてくる前に、すぐに静まった。(2023/06/08)


中東
「頓挫した米国の中東構想ネゲブサミット」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  アメリカの主導で、イスラエルが主催する<ネゲブサミット 笋、初めて開かれたのは2022年3月でした。 アメリカとイスラエルが描く新中東地図と、注目されました。 (2023/06/03)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(35)アウンサンスーチー氏への思い 西方浩実
120 12月27日。「今年は、つらいクリスマスになってしまったわね」。クリスマスのあと、久しぶりにクリスチャンの知人を訪ねると、その初老の女性はそう言って微笑んだ。そしてその表情のまま、じわっと涙を浮かべた。(2023/06/01)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(34)Freedom from Fear 西方浩実
120 12月11日。ヤンゴンの片隅で声を上げた若者たちが、軍に轢き殺された。逃げまどう若者に、冷酷なスピードで突っ込む軍の車。瞬間、音もなく転がる細い身体。友人から送られてきた動画を見ながら、えっ、うそ!と叫んだ。心臓が嫌な感じに波打った。吐き気がする。クーデター後、もう何百回この吐き気を味わっただろう。どうして・・・どうして、こんな惨いことができるのだ・・・。(2023/05/26)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(33)ササガワ来る、日本への失望高まる 西方浩実
120 11月26日。「日本も、ほかの外国もアテにしない。もういいんだ。僕たちは自分たちでなんとかする」。ある友人から初めてハッキリとそう言われたのは、確か6月頃だったと思う。彼はその後も、例えば9月のD-dayの宣言のあとなどに電話をかけてきては「君たち日本人にわかってもらえなくてもいい。これは僕らの問題だ」と繰り返し言った。そのわりに「君は僕たちが武力で反撃することについて、どう思う?」と私に尋ね、私の回答が曖昧だったりすると「どういうこと?もう一回言って」とそのニュアンスまでも正確に聞きたがるのだった。(2023/05/21)


国際
「総長は南アフリカ大統領の和平仲介にご不満」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「今、停戦に達する即時の可能性があるとは思わないからと、無視したのか?」と、5月15日の国連定例記者会見で、南アフリカのシャーウイン記者が南アフリカ大統領の和平調停を無視した国連事務総長を質しました。 「(その話)は知らない、、」と、国連事務総長報道官がとぼけました。 偏見と差別で評判のグテーレス国連事務総長に本音が出ました! アフリカの指導者がウクライナ和平イニシャチブを取ることを、嫌がっているようです。(2023/05/20)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(29)「革命」への戦闘がはじまる 西方浩実
コロナが落ち着いてきたミャンマーに、火薬の匂いが漂っている。「もうすぐ、戦いが始まるよ」。地方に住む友人からそんな電話がきたのは、8月20日頃のこと。「その情報、どのくらい信憑性があるの?」と聞くと、彼は「本当だよ、僕たちはやるって信じてる」と明るい声で答えた。いつかじゃない、近い将来。それも、かなり近い将来だと思う。彼は力強く、そう繰り返した。(2023/04/30)


アフリカ
「バシール元スーダン大統領脱獄!」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「オマル・アル・バシール元スーダン大統領が、スーダンの首都ハルツームの刑務所から脱獄!」と、スーダンのメデイアが2023年4月25日に、一斉に、伝えました。 (2023/04/28)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(27)変わりゆくロヒンギャへのまなざし 西方浩実
120 6月29日。「正直言うと、私はクーデターが起きるまで、少数民族の人たちよりも国軍の方に親近感を持っていた」。ビルマ族の友人が、そう打ち明けてくれた。「でも今は違う。クーデター後の軍の仕打ちを見て、少数民族の人たちがどんな目に遭ってきたか、ようやく理解したの」。(2023/04/11)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(26)現金がない!未明から銀行前に長蛇の列 西方浩実
120 5月14日。「今日は夜中3時半から銀行に並んだの」。・・・は!?夜中3時半??驚く私に、彼女は疲れた声で、さらに驚くことを言った。「でも、もうその時点で、100人もの行列ができていたの。朝9時に窓口が開くまで6時間ちかく待ったけど、結局私はお金を下ろせなかった」(2023/04/06)


国際
「祝桜開花中国平和外交満開」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  ウクライナ電撃訪問をした首相は、G7広島サミットにウクライナを招待しました。 (2023/03/25)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(23)迫りくる新型コロナの悪夢 西方浩実
120 6月6日。ミャンマーに、コロナが戻ってきた。クーデター後も毎日、数人〜20人くらいの感染者が確認されていたのだけれど、5月末、それが突然90人台に跳ね上がった。そして、6月3日は122人(陽性率 8.4%)、6月4日は212人(陽性率 12%)と、一気に増えつつある。(2023/03/23)


遺伝子組み換え/ゲノム編集
ゲノム編集トウモロコシ、農水省、厚労省とも受理 お菓子や調味料原料として市場に出回る可能性
 農水省は3月20日、コルテバ・アグリサイエンス日本から提出された新たなゲノム編集食品であるワキシートウモロコシに関する情報提供書を受理したと公表した。この受理により、サナテックシードのGABA高蓄積トマト、リージョナルフィッシュの可食部増量マダイおよび高成長トラフグに次ぐ4番目のゲノム編集食品の流通が可能となる。この農水省の届け出受理を受けて、厚労省は3月20日夕刻、コルテバ・アグリサイエンス日本から提出されたゲノム編集食品のワキシートウモロコシに関する情報提供書を受理したと公表した。公表情報によれば、今回届出が受理されたゲノム編集ワキシートウモロコシの流通については現時点では「未定」とされている。(有機農業ニュースクリップ)(2023/03/20)


人権/反差別/司法
[RapoPhobiaレイポフォビア(強姦恐怖症)」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  <ロシア戦争犯罪>一色に塗りつぶした国連安保理で、2023年3月15日、Russophobiaルッソフォビア(ロシア嫌い)と題して、ロシアの言い分を取り上げました。 この日、国連事務総長はIslamophobiaイスラムフォビア(イスラム恐怖)と題して、フォビアとの闘いを、国連総会で宣言しました。 中国はChainaphobiaチャイナフォビア(中国偏見)を非難しつつ。中東やウクライナ戦争の和平仲介に励んでいます。 (2023/03/18)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(21)子どもたちの未来を奪う愚民化教育の再開 西方浩実
120 5月1日。教育と、情報統制と、ワイロ。軍政時代を知らない私が「軍政になると何が嫌なの?」と、周囲の人に聞いたときのトップ3だ。「僕たちは、愚民化されていたんだ」。私が教育について聞くと、30代の友人は怒りに言葉を震わせた。ふだん穏やかで、ちょっと斜に構えたタイプの彼がこんな風に怒りをあらわにするのを見るのは初めてで、少し驚く。(2023/03/15)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(20)国軍が村を焼きつくす 西方浩実
120 6月19日。最近ミャンマーで、色々なものが燃やされている。1週間ほど前には、軍の攻撃を逃れてジャングルで暮らす避難民への支援物資が、軍によって燃やされた。Facebookで拡散される画像には、黒い灰になったお米や薬の残骸。3日前には、ミャンマー中央部の乾燥地帯にあるキンマ村が焼き尽くされた。焼け跡に座り込んで号泣する人たちの動画。柵の中で黒焦げになった家畜の写真。(2023/03/11)


検証・メディア
安倍時代の残照 真実追及への執念の激減 〜下山事件以来の解決なき迷宮入り事件群〜
これは自分への反省も含めて書いていますが、この10年間、大半は安倍政権のもとでテレビの後退や週刊誌・総合誌の減少などを背景に、真相を知りたいと思うことでもなかなか知ることができなくなってきました。最近、変わったのは安倍首相の暗殺後に旧統一教会に関する事実が次々とジャーナリストたちから報じられるようになったことです。しかし、まだまだ真実探求への情熱はかつてと比べると弱弱しいものです。(2023/03/10)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(19)国民防衛隊が誕生 西方浩実
120 5月19日。ミャンマーでは最近「PDF」がもっぱらの話題だ。PDF文書、ではない。People's Defense Force、国民防衛隊だ。4月に樹立された民主派の亡命政府「国民統一政府」(National Unity Government:NUG)(注1)が、5月5日に創設を宣言した人民軍で、いずれ今のミャンマー国軍にとって代わるという。(当然、軍からは速攻で、テロリストめ!と糾弾されている。)(2023/03/08)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(18)CDMから武装組織へ合流する若者も 西方浩実
120 「ミャンマーは内戦状態なの?」と聞かれることがある。私がヤンゴンで見ている答えは、NOだ。内戦どころか、銃声さえ聞かない。戦車も見ない。抑圧下で静かに暮らしている。ただ、街から軍の姿が消えることはない。(2023/03/04)


中東
「仲良しモロッコとイスラエル」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  「王室、議定書、首相府は、〜神が彼を助けてくれますように〜、国王ムハンマド6世がインフルエンザにかかったと発表しました。このため、国王陛下の主治医は、〜神が彼を守ってくださいますように〜、休息期間を守り、数日間旅行を避けるように勧めました。神が王陛下を守り、健康の恩恵を永続させ、長寿を与えてくださいますように」と、MAP(モロッコ国営通信)が王室声明を、2022年2月22日に報じました。(2023/03/04)


政治
この政治では戦争になると、中国と日本とどちらを選ぶか迷う日本人が増えそうだ
岸田内閣は米国の指示に従い、中国との戦争準備に余念がない。しかも、物価高に対する効果のある政策は何一つなく、労働者は非正規と正規に二分され、貧しい人々は1日の食事代や家賃を引くと、旅行にも行けず、病院にも満足に行けない、という人が増えているだろう。しかも、マスメディアへの強まる統制で、次第に中国の情報統制と大差がなくなりつつある。昨年の安倍首相暗殺の翌日に至っては主要紙はすべて同じ見出しをつけるに至った。戦時中を振り返れば、もっと状況は悪くなうだろう。(2023/03/03)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(17)チラシ一枚で若者が捕まる国 西方浩実
120 「さっき仲間が捕まってしまった・・・。以前あなたに紹介したあの子も、捕まりました」。4月14日、ヤンゴンに住む友人からの電話に、思わず息を飲む。軍の目をかいくぐって、抗議活動を続けてきた女子大生たち。主要なメンバーは自宅を離れ、身を隠しながら活動を続けていた。捕まらないように、警戒していたはずだった。(2023/02/28)


アジア
「異国に生きる ミャンマーのこどもたち」<4>タマネ祭りで祖国の伝統文化に触れる 押手敬夫
120 インターネットで調べると、世界一祝日が多い国はカンボジアで年間28日だそうだ。だが実はミャンマーはカンボジアを凌ぐ世界一の祝日大国であることをあまり知られていない。以前は28日間だった祝日が、2020年からこともあろうに日本を真似て、土日に祝日が重なると振替休日制度を導入し、ただでさえ多い祝日がさらに増えた。(2023/02/26)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(16)「あなたの自由を私たちの自由のために使って!」 西方浩実
120 「あなた方のフィードから、ミャンマーはゆっくりと消えていきます。インターネットの完全遮断は時間の問題でしょう・・・。どうか、ミャンマーのために声を上げることを、やめないでください」(注1)4月3日、1日8時間のインターネット遮断が始まって、約50日。モバイルインターネットが使えなくなって、約20日。もう十分に不便なのだけれど、昨日からさらに、一部のWi-fiが遮断された。(2023/02/24)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(15)人間としての自由だけは奪えない 西方浩実
120 3月20日。先日、CDM(市民不服従運動)に参加した公務員たちを支援している大学生と話す機会があった。線の細い、優しそうな青年で、柔らかな口調で英語を話す。彼はデモに参加するかたわら、公務員宿舎から追い出されてしまった公務員を、仲間と一緒に何十世帯もサポートしているのだという。安い部屋を探して大家さんと交渉したり、食料を届けたり、わずかながら金銭的なサポートもしているそうだ。(2023/02/21)


人権/反差別/司法
「LGBT万歳!」  【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「見るのもいや!」と、元総理秘書官荒井さんが同性愛者のことを言いました。 筆者は全然いやじゃないです!! (2023/02/19)


人権/反差別/司法
「イスラエル司法改革に市民の抗議10万人」「三権分立の崩壊懸念」「民主主義を守れ」 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
 イスラエル・ネタニヤフ政権の「司法制度改革案」が政権を揺るがす政治問題となっている。1月以来、波状的に10万人規模の市民のデモが街頭に溢れているという。三権分立の崩壊を懸念し、「民主主義を守れ」というスローガンが叫ばれている。市民の憤りの対象となっている「ネタニヤフ流・司法制度改革」の問題点は二つ。その一は「最高裁の判断を国会が多数決で覆すことができる」という三権分立の根幹に関わる制度「改革」案。そしてもう一つは、「裁判官の任命人事への政府の関与の拡大」だという。任命時からの裁判官統制で、司法を骨抜きにしようという魂胆。(2023/02/19)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(12)バリケードを越えての帰宅 西方浩実
120 3月3日、ミャンマー軍や警察の残虐行為により、心が一度死んだ。でも、そんな私を再び笑顔にしてくれたのも、やっぱりミャンマーの人だった。あの日の翌日、地方に住む友人は、電話でこんな報告をしてくれた。「今日は警察がきたらすぐに逃げられるように、バイクでデモをやったんだ。誰も傷つかなかったから、安心して。」(2023/02/12)


国際
「懲りない汚職野郎と戦争野郎」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  モロッコ王国は、<多次元貧困>の点で世界第2位にランクされたそうです。 UNDP(国連開発計画)などが調査している<多次元貧困>とは、単なる所得調査ではなく、健康と栄養の貧しさ、教育と技能の貧しさ、生活の貧しさ、住環境の悪さ、社会的排除、社会的格差、などなど、総合的な貧困を指します。 (2023/02/05)


アジア
ミャンマー国軍、非常事態宣言を半年延長 市民は「沈黙のスト」で対抗
 ミャンマー国軍は1日、国営テレビを通じて2021年2月1日のクーデターとともに発令した非常事態宣言を半年間延長すると発表した。「治安の不安定」が理由とされている。同日、民主派勢力が軍政に反対して呼びかけた「沈黙のストライキ」に大半の市民が参加、外出を控えた。(2023/02/02)


欧州
パリだけで50万人が31日の年金改革法案抗議デモに参加 全土で280万人が参加
年金改革法案に反対する民衆の意志を示すために1月31日にフランス各地で反対集会やストライキが行われた。パリでも広場や通りを市民が埋め、野党発表の数字ではパリだけで50万人が参加した。(2023/02/01)


欧州
マクロン大統領が近い将来の下院解散を示唆 選挙での敗北で国会運営に支障 ボルヌ首相は49−3という非常手段の連続
 本日、年金改革案に反対する労働組合と市民による大規模デモが行われるフランス。2022年の下院議員選挙で議員数を減らして過半数を割ったマクロン大統領の「前進」は、ボルヌ首相によって49−3という下院での議論と評決をすっ飛ばして予算案や法案を作成する非常手段を続けてきた。この年金改革案でも野党の反対が強く、法案を通すなら、またまた49−3という下院での議決を飛ばすしかないだろう。しかし、これほどの重要法案を国民の代表である下院の議決をすっとばして通してしまえば、もはや政府は国民の信頼を永久に失ってしまうだろう。そもそも、世論調査でも圧倒的多数の国民が反対しているのだ。(2023/01/31)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(7) 弾圧への恐怖に抗してデモへ 西方浩実
120 弾圧予告とも言えるアナウンスが出た翌日2月9日。デモは、おさまらなかった。午前10時、今日も同僚から「デモに行ってくる」とメッセージが届く。引き止めたいけど、引き止めたくない。だって軍に対抗するには、それ以外に、もう方法がないじゃない。(2023/01/30)


コラム
戦後民主主義も憲法の素晴らしさも実感が持てない世代と圧倒的にリアリティを感じられた世代の間に体験の格差がある その2
  憲法改正をめぐる意識の格差の背景には、憲法のもとで過去に行われてきた理不尽な政策とそれによる社会の変容があるのではないか、と先ほど書いた。特に、平成時代の約30年間は、憲法の理念と政治・経済・社会の開きが大きくなっていた時代だった。すなわち、憲法を維持しながらも、実質改憲のような事態が社会に進行していたのだ。安保法制が制定された2015年は大きなデモが行われたが、憲法9条に限らず、様々な面で憲法の実質廃棄が平成時代に進行していたことをもっと重視すべきなのだ。身近な暮らしこそが憲法と関係しているのである。消費税導入の是非もそうだろう。多くの死票を生み出す小選挙区制もそうだ。日米構造協議以後、日本の憲法は死文化し、実質、廃棄されてきたと言って過言ではないのではなかろうか。その極みは10年近くにわたって、毎年10万人もの人々が自殺していたことである。(2023/01/27)


国際
「バイデンに<法の支配>、モロッコにも」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2023年1月12日、国連安保理で林外務大臣が議事進行する、<法の支配>の公開討論が行われました。 国連担当記者陣や世界のマスコミの反応を知りたかったのですが、日本とアメリカが仕組んだこのイベントに、ほとんど興味を示しませんでした。 (2023/01/15)


アジア
ミャンマー「夜明け」への闘い(3)非暴力「市民不服従」の抵抗運動開始 西方浩実
120  クーデターの一報に衝撃を受けた頭で、次に考えたことは、どうしようもなく個人的かつ重大な問題だった。トイレットペーパーである。クーデターの噂が出た時に、念のため水や食料は数日分確保したのだが、うっかりトイレットペーパーを買い忘れていたのだ。そこで半分はトイレットペーパーのために、半分は怖いもの見たさに、恐る恐る地元の市場にでかけることにした。クーデター直後、2月1日朝7時頃だ。(2023/01/11)


国際
「国連西サハラ人民投票が実施できない理由」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  1991年に国連が約束した西サハラ人民投票が、未だに手を付けられていない理由が、やっと判明してきました。 それは賄賂です。 金です。 カタール・ワールドカップ汚職 (2022/12/25)


人権/反差別/司法
国連人権勧告の実現を! 市民団体が院内集会開催
120 12月10日は、世界人権デー。これに先立ち、国連から出された人権勧告の実現を求める市民団体が、8日に同勧告の実現を求める院内集会を開催した。集会では、日本における外国人差別の実態を扱った映画「ワタシタチハニンゲンダ!」が一部上映され、映画の監督を務めた高賛侑監督が同映画を制作するに至った経緯などを説明した。(岩本裕之)(2022/12/18)


国際
「アフリカ&米国の首脳会議そしてEU危うし」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2022年12月12日、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、13日から3日間バイデン大統領がアメリカ・アフリカ首脳会議を主催すると、発表しました。 (2022/12/18)


国際
「世紀末の21世紀初頭、希望は?」【西サハラ最新情報】 平田伊都子  
120  「ドイツ国会議事堂襲撃未遂事件!」のニュースがBBC英国TVや世界のメデイアで流された時、咄嗟に連想したのはドイツ・ナチが利用した、1933年2月27日の国会議事堂放火事件でした。 当時のアドルフ・ヒトラー首相は翌3月に全権委任法を制定して独裁を確立し、第二次世界大戦へと突進していったと言われています。 (2022/12/11)


アジア
中国のロックダウン政策はいつまで続くか  阿部治平:もと高校教師
日本では、11月24日新型コロナウイルス感染者数は13万3361人となり、連日右肩上がりが止まらない。第8波がやってきたのだ。 (2022/12/02)


国際
ネバダ州の上院議員選挙で民主党候補に当確 米民主党が上院での優位を確実に
レッドウェイブ(共和党の波)が今年の中間選挙を襲う、という前振れの米選挙だったが、最終的に米民主党が上院で50人目の当確を出した。上院は100人の議員で構成され、民主党は50人を確保したことになる。議長はカマラ・ハリス(副大統領)であるため、その1票が加算されればすでに51票となり、優位を持つこととなる。(2022/11/13)


国際
「ダーティーボム・汚い爆弾」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  <ダーティーボム・汚い爆弾>という言葉が、当節、出回ってます。 「ウクライナがダーティーボムを使おうとしている」と、ロシアが非公開の安保理に訴えてから、俄然、<ダーティーボム>なる単語が拡散しました。 <ダーティーボムDirty Bomb 汚い爆弾>は新しい言葉ではありません。 <広島の原爆>も<原発>も<ダーティーボム>の類です。(2022/10/29)


政治
歴史の終わりと日本の権威主義国家群入り 愚劣な政治でも政権交代が起きない国
昨日、あるテキストを読んでいて、日本は民主国家というよりはむしろ権威主義国家群に位置し、独裁制に近い中国やロシアと同じグループに入ったのではないか、と感じました。1992年に「歴史の終わり」というタイトルで、市場主義経済の民主国家群が鉄のカーテンの向こう側に勝利した段階をもって、歴史が終わったとする論考の本が出ました。昨日読んだものは米国の政治経済学者フランシス・フクヤマのもので、彼が30年後のこの秋、やっぱりあれは間違っていなかった、という論考を寄稿したものです。「歴史の終わり」は冷戦終結をもって、マルクス主義の勝利という思想を否定したものでした。今回の論考は「More Proof That This Really Is the End of History」(「歴史の終わりに、さらなる証拠が出た」)とThe Atlantic誌に書いたものです。(2022/10/23)


アフリカ
「西サハラの政治的地位は植民地」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  【西サハラ最新情報】が、500回を迎えてしまいました。 とっくに国連西サハラ人民投票が実施され、独立国西サハラツアーにお誘いするつもりでいましたが、、なにこれ?! (2022/10/23)


国際
「ウクライナの運命を決めるアメリカ中間選挙」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  <Hi Itsuko(ハイ、イツコ) 献金お願い>とのメールが、このところ頻繁にオバマから入ってきます。 (2022/10/16)


みる・よむ・きく
《いのちの安全が大前提/原発を批判・反対だけでは何も生まれない》 映画『原発をとめた裁判官 そして原発をとめる農家たち』を見て  笠原眞弓
120  原発をとめた裁判長の樋口英明さんとは、日本有機農業研究会を通して存じ上げていたし、二本松有機農業研究会の農家の方々とは、原発の爆発以前から交流があり、爆発後に彼らはどうしているかとその時の農家のありのままを映像に撮り、2019年には、畑の上のエネルギー生産(太陽光発電)についても話を聞き、それぞれ『それでも種をまく』『それでも種をまく2019』という短い作品に仕上げていた縁もあって、この映画はとても楽しみにしていた。(2022/09/23)


国際
「国連総会新年に入れ墨ウクライナ女記者参」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  英国国葬行事が延々と続く中、第77回国連総会が予定通りに9月第2火曜日の13日から、始まりました。 9月19日の故エリザベス鮴ち魑靴陵眛から、世界の首脳級による一般討論演説という国連新年行事が始まり、27日まで続きます。 国連報道室では、国連事務総長は19日の英国国葬葬に参列するのかどうかが、話題になっていました。       そんな報道室に突然、二の腕に入れ墨を掘ったウクライナ女性記者が出現しました。(2022/09/18)


国際
「国連事務総長は、何のためオデッサに行ったのか?」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  「ペンの用意はいいか?」と、ステファン国連事務総長報道官が弾んだ声で8月16日ヌーン・ブリーフィング(定例記者会見)を始めました。 そして突然、17日から20日まで<国連ボス>がウクライナとトルコを電撃訪問すると、得意になって発表しました。 トルコの記者が慌てて退席しました。 (2022/08/21)


アジア
安易に日中戦争を始めれば再び食糧危機が襲う 〜 第三次日中戦争前夜の予感〜
岸田首相を含め、最近の与党や準与党勢力は、中国との戦争に対する備えを強調しています。旧統一教会と懇意だった故・安倍首相が2015年に力づくで制定した有事法制は、麻生副首相の言葉を思い返せば、憲法を改正しないままに時限的な特別法を制定するだけでワイマール憲法を中止してしまったナチスのやり方から十分に学んだと思われます。安倍元首相が暗殺された翌朝の7月9日の主要新聞紙面の同一の見出しも、表現の自由という日本国憲法が保障した重要な価値が、かつての高市総務大臣による選挙中の「公平な報道」という恫喝よりも、むしろ有事法制によって骨抜きにされ、実質的に表現の自由が失われたのだ、ということの証左に私には思えてなりません。戦時中と同様に、ずるずると誰一人責任を取らないまま、同じ深みにはまろうとしているかのようです。(2022/08/16)


国際
「忘れてはならない4つの日」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  「忘れてはならない日」として、明仁上皇が沖縄慰霊の日(6月23日)・広島原爆の日(8月6日)・長崎原爆の日(8月9日)・敗戦の日(8月15日)の四つを挙げています。 明仁上皇は、「忍び難きを忍び、、」と、敗戦宣言をした昭和天皇の息子さんに当たります。 以来、庶民は戦勝国の後塵で、埃まみれです。 (2022/08/14)


核・原子力
「8月6日、9日、原爆惨禍の教訓」【西サハラ最新情報】 平田伊都子  
120  1945年8月6日午前8時15分、アメリカは広島にウラン原子爆弾を落としました。 当時の広島市の人口約35万人のうち約16万6千人を殺しました。 (2022/08/07)


検証・メディア
「7月9日の朝刊」は戦争報道におけるメディアの翼賛体制が完成したことを示す
  安倍首相暗殺の翌朝の主要新聞の見出しが全部同じだったことは、有事の際の報道統制がすでに完成していたことを象徴的に見せたものだと私は解釈したと書きました。実際にそうだったかは各新聞が検証しないと事実はわかりませんが、読者として外から見る限りそう見ざるを得ません。ですので、各社の検証を待ちます。今、主要メディアがいくら良い報道を繰り広げていたとしても、肝心な時に黙ってしまう可能性があるますし、戦争となれば自衛隊も出動して、死者も出るでしょうから、もっと緊迫するわけですから、もっと統制されるでしょう。(2022/08/04)


アフリカ
「ロシアがアフリカに急接近、アメリカも?」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年7月27日、ブリンケン米国務長官が突然、自ら外交交渉を絶ったラブロフ・ロシア外相に電話会談を申し入れ、29日に電話をしました。が、停戦交渉ではなく、ラブロフのアフリカ歴訪の成果を知りたかったようです? ブリンケンは8月7日から9日にかけ、ラブロフの後追いをして南部アフリカを歴訪します。 成果をネズミ叩きするのかな? (2022/07/31)


国際
「謎のウクライナ輸送機墜落事故」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年7月16日夜、ギリシャ北部の村に、火だるまの飛行物体が墜落し爆発しました。 「火の塊が落ちてきて、地上に着いたとたんに爆発炎上し白い煙に包まれた」、「まるで、キノコ雲のようだった」などと、目撃者が語っています。 (2022/07/24)


アフリカ
「アフリカ移民を虐殺するモロッコとスペイン」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年6月24日、モロッコから国境フェンスを越えてスペインの飛び地領土メリリャ市に入ろうとしたアフリカ黒人移民に向け、モロッコ警備隊が催涙弾と鉄棒で虐殺しました。 国連は6月27日に死者約23人重傷者多数としていましたが、現地ニュースソースは死者37人を数えさらに増えると、伝えています。 (2022/07/03)


国際
「大巡礼解禁、人蠢く】【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  コロナが止めていたサウジアラビア・メッカへの大巡礼が、2年ぶりに解禁されました。 (2022/06/26)


国際
「停戦」 【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  イエメン戦争の停戦がさらに2ケ月延長されたと報道された時、「やった〜!」と心から万歳三唱!  ウクライナ戦争停戦を巡る取引に些かウンザリしていた庶民にとって、爽やかな朗報でした。 やればできる、戦争を始めたのは人間です。 その人間に、その張本人に、戦争を止められないわけがない、、 <停戦>、早くお願いします!!(2022/06/12)


国際
「誰かが嘘をついてる―ゼレンスキー」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  ゼレンスキー閣下は、ウクライナ戦争直前の2022年2月19日に、ドイツのミュンヘンで開かれた<安全保障に関する定例国際会議>に出席し、その後の対談で、「誰かが嘘をついている」と、文句を付けました。 が、誰が嘘つきか明らかにしないまま、ウクライナ戦争に突入していきました。 以降、ゼレンスキー閣下は殆ど連日、戦況スピーチをし、ついにロシア大統領を極悪人に仕立て上げました。 ウクライナ検事総長は15,000人のロシア人に戦犯のレッテルを貼りました。 バイデンが操るヘイトクライムは、ロシア人も悪者にしてしまいました。 トバッチリを喰らったロシア人の西サハラ国連担当高官は、セクハラ報道を流されました。 (2022/06/05)


欧州
最近の出来事・・・そう、私は外国人〜チャオ!イタリア通信 サトウノリコ
 「住めば都」と言いますが、イタリア、トスカーナ州の小さな町に住んで15年近く。人間とは不思議な生き物で、環境に慣れてくるものらしい。普段暮らしている時に、「自分は外国人だ」と意識することはほとんどなく、仕事に行って、スーパーで買い物して・・・しかも、ラインやスカイプで日本の家族と友だちと連絡もすぐに取れるということも、日本にいる時とそうそう変わらない、と思って過ごしているが、ここに来て、やっぱり「自分は外国人」「自分は日本から遠くに住んでいる」と思わされる出来事が・・・!(サトウノリコ=イタリア在住)(2022/06/03)


国際
「日本、NATO(ナトー)の何なのさ?」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2022年5月18日、コロナから解放されたブリンケン米国務長官が、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟を承認するように、トルコを説得しました。が、チャブシオール・トルコ外相は、 「フィンランドとスウェーデンがテロ組織を支援しているから、トルコにとって安全保障上の懸念がある」と、改めて両国のNATO加盟に難色を示しました。(2022/05/22)


中東
「パレスチナ人記者射殺で中東紛争再燃」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
120  2022年5月11日の朝、イスラエル占領地・パレスチナ西岸北部の町・ジェニンで、シリン・アブアークレ・パレスチナ人記者がイスラエル軍によって射殺されました。彼女はアルジャジーラTVの有名なレポーターで、この朝は、ジェニンにあるパレスチナ難民キャンプを取材中でした。プレスと書かれた防弾チョッキを着ていたのですが、イスラエル狙撃兵に狙い撃ちされました。(2022/05/15)


国際
「バイデンのウクライナ戦争」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2022年5月4日、ロシア国防省はウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所で、民間人を避難させる人道回廊停戦を、5日から7日まで実施すると発表しました。 (2022/05/08)


欧州
フランスでついに左派の歴史的共闘が実現 社会党が服従しないフランスと選挙協力へ
120 フランスでついに社会党(PS)がジャン=リュク・メランションが率いる服従しないフランス(LFI)と6月の国民議会選挙で野党共闘を行う決定をした。ルモンドによると、はオリビエ・フォール党首ら、社会党の執行部がLFIと妥協して作り上げた共闘方針に関して、社会党が党大会を開いて62%の賛成で批准したという。これにより、すでに共闘を決定しているフランス共産党(PC)や環境政党(EELV)なども加わり、左派が久々に大きな勢力としてまとまった。(2022/05/06)


欧州
フランスの野党共闘 社会党(PS)と服従しないフランス(LFI)の交渉が続く LFIと環境政党(EELV)と共産党(PC)の合意は成立
フランスでは6月の国民議会選挙(フランスの国会下院に相当)に向けて、左派野党で共闘の話し合いが続いていた。大統領選では左派政党がバラバラに出馬したため、誰一人決戦にこぎつけることができなかったが、2位と僅差までこぎつけた服従しないフランス(LFI)のメランション党首が今回、盟主となって左派野党の集結を目指して交渉を加速させている。そして、ルモンドの最新記事によると、すでに共産党(PC)と環境政党(LLEV)は選挙協力で提携が成立した。残りは社会党である。(2022/05/04)


国際
「ラマダン停戦?復活祭停戦??人道回路停戦???」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  ラマダン停戦、復活祭停戦、人道回路停戦、、何にかこつけてもいいから、とにかく停戦して欲しいです!  国連事務総長がロシアとウクライナに行くと聞かされた時は、誰もが「もしや、停戦交渉に?」と、期待を抱きました。 同時に、「何故、ロシアとウクライナの両当事者を同じテーブルにつかせないのか?」と、疑問の声が上がりました。 そうすれば、ゼレンスキー・ウクライナ大統領から、先着順番にケチをつけられることはなかったし、、記者団から旅費の無駄を突っ込まれることもなかったのでは?、、(2022/05/01)


欧州
4月20日のTV討論で再び完勝したマクロン  
フランスの大統領選挙では第一回目の投票前に候補者の討論会が行われ、過半数の票を獲得できた候補者がいなかった場合、決選投票の前に討論会が再度、二人の候補者の間で行われる。4月20日はマクロン大統領(現職)とマリーヌ・ルペン候補の討論だった。フランスのルモンド紙はマクロン氏の完勝ぶりを伝え、今回も前回同様であったことをまず記して、1つ1つその象徴的なマクロン候補のルペン候補に対する攻撃ポイントを伝えていた。確かにルモンドが書く通り、マクロン候補の論戦はかなり手ごわいものだった。この討論は3時間弱の長さで、内政から外交まで多岐にわたる政策を論じる。(2022/04/22)


国際
【西サハラ最新情報】  「俺にはモチベーションがある!」ウクライナ戦闘員  平田伊都子
120 「俺にはモチベーション(信念)がある!ウクライナは必ず勝つ!!」と、ウクライナのアゾフ戦闘員たちが様々なメディアで、雄叫びを上げています。 故郷を守るというモチベーションは、パレスチナや西サハラの人々にも強くあります。 (2022/04/17)


反戦・平和
戦争放棄を再構築するために(下)戦時に戦争を放棄する 小倉利丸
(本文から)人々の大半は、ロシアの侵略を否定し容認しない立場をとっているとしても、だからといって武器をとって抵抗するという道は選択していない。むしろ多くの人々は、戦場から避難することを選択している。難民となり過酷な将来が運命づけられるとしても戦争に命をかけるという選択をしていない。ウクライナ政府は、成人男性の出国を認めていないために、止むを得ず国内に留まり、直接間接に自衛のための戦争に関与することを余儀なくされている多くの人々がいる。もし、出国停止措置がとられていなければ、もっと多くの男性たちもまた国外に避難することを選択したに違いない。私は戦争に背を向ける彼らの行動にポジティブな意味を見出すことが必要だと考えている。戦争放棄の具体的な行動の核心にあるのは、この戦場からの逃避行動だからだ。戦争放棄とは戦争から逃げることに積極的な意味を与えることにある。(2022/04/13)


国際
「モロッコ国王の饗応を喰らったスペイン首相」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
120  2022年4月7日、イスラム歴1443年ラマダン(断食)月5日、モロッコ国王モハンマド六世、ラシード王子(弟)、ハサン皇太子(息子)などモロッコ王族に囲まれてイフタールの豪華食卓を前にしたペドロ・サンチェス。スペイン首相の写真が、モロッコ中に流れました。 イフタ―ルとは、日没後初めて許される食事を指し、日中の辛い断食から解放される、イスラム教徒にとって最高に幸せな時です。(2022/04/10)


国際
【西サハラ最新情報】 「イエメン戦争、ラマダン停戦合意」  平田伊都子
120  4月1日、エイプリルフール、国連安保理会議場前で久方振りに国連事務総長の張りのある声が響きました。 「記者の皆さん、ありがとう、、ラマダン停戦を皮切りにした二か月間の停戦合意が、イエメンで成立した、、」 (2022/04/03)


核・原子力
【西サハラ最新情報】「地震、原発事故炉、原発再開、原発乱造」 平田伊都子
120  「2022年3月16日午後11時36分頃、宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測する地震がありました。この地震で気象庁は、宮城県と福島県の沿岸に津波注意報を発表しましたが、17日午前5時に解除しました。宮城県で2人、福島県で1人のあわせて3人が亡くなり、あわせて174人がけがをしました」と、NHK が速報を流しました。 (2022/03/20)


国際
【西サハラ最新情報】 「 好戦国イスラエルがウクライナ戦争仲介?」 平田伊都子
120  2022年3月5日、ベネット・イスラエル首相がプーチン大統領をモスクワに尋ねました。 (2022/03/13)


地域
【秩父市民新聞】足元の貧困に地方政治はどう向き合っているか―埼玉県秩父市議会の場合
 貧困と格差の拡大は今の日本でもっとも緊急の課題であり、メディアでも国政の場でも取り上げられることが多い。しかし、地方の小都市や農村における貧困は、目に見えず、ほとんど取り上げられることもない。だが、現実には住民のくらしの奥深くに沈みこんで拡がり、地域社会を蝕んでいる。地方政治家はこの目に見えない貧困にどう向き合っているか、筆者が住む埼玉県秩父市議会で最近あった出来事に触れながら考察する。なお、本稿では登場する議員はすべて実名表記した。選挙に立候補して選ばれ、人々の暮らしを左右する公職につくものとして、当然責任ある発言をしているはずだからだ。(大野和興)(2022/03/08)


国際
【西サハラ最新情報】 「それでも国連決議と国連憲章を守りましょ?!」 平田伊都子 
120  2022年3月28日、国連総会が<ロシアのウクライナ侵攻>に関して、40年ぶりとなる国連安保理の要請で緊急特別会議を開きました。 国連加盟国の代表による演説が続き、3月2日にバイデン・アメリカが用意した<ロシアのウクライナ侵攻を非難する>決議案を採択しました。 (2022/03/06)


中東
「西サハラ最新情報】 「コロナ禍でアルジェリア主催のアラブ首脳会議」  平田伊都子
120   「2月4日の北京五輪開会式にグテーレス国連事務総長が列席する。北京滞在中の彼は中国要人と会う」と、1月25日に国連が発表しました。 焦点の人、プーチン・ロシア大統領も列席します。 国連報道陣は、ウクライナ戦争回避に向けグテーレス事務総長が動くのでは?と、期待しています?、、 (2022/01/30)


アジア
ミャンマー民主化とともに「もうひとつの日本」へ 広がる両国市民の連帯
 ミャンマーの国軍クーデターから2月1日で一年になる。民主主義の回復をもとめる広範な市民の非暴力「不服従運動」への国軍の弾圧は残虐さを増すばかりで、これに対抗する民主派武装組織と国軍との戦闘も激化している。この間、欧米諸国はミャンマー国民の側に立つ姿勢を明確にしているのに対して、日本政府はいまだに曖昧な態度をとりつづけている。それはなぜなのかを問うとともに、私たち市民のミャンマー民主化支援のあり方を考えてみたい。(永井浩)(2022/01/30)


国際
【西サハラ最新情報】  「期待!デ・ミストラ国連西サハラ事務総長個人特使!!」  平田伊都子
120  2020年1月17日、国連定例記者会見でステファン報道官が、「取り急ぎ、我らが友人、スタファン・デ・ミストラの近況をお報せする。彼は、ラバトでモロッコ高官に、チンドゥフのラボニでポリサリオ戦線高官に会った。今日はヌアクショットだ。そこでモーリタニアの高官に会う」と、報告しました。 (2022/01/23)


アフリカ
【西サハラ最新情報】  「デ・ミストラ国連事務総長特使、西サハラ難民キャンプ  平田伊都子」
120  2022年1月12日、国連定例記者会見でステファン報道官が、「あんたたちから質問されてきたことに、朗報で返すことができて、まずは幸せな気分だ。スタファン・デ・ミストラが最初の当該地域ツアーに旅立った。今日はラバト(モロッコの首都)に降り立つ」と、切り出しました。 (2022/01/16)


【西サハラ最新情報】  「パレスチナと西サハラの民族自決権」  平田伊都子 
120  「今日は<民族自決の日>だが、パレスチナ人と西サハラ人にはない。事務総長の見解は?」と、2022年1月5日の国連事務総長定例記者会見で、アブドル・ハミド・パレスチナ人記者が、問い質しました。 「我々が言い続けてきたように、この問題に関する見解はかわらない。世界の人々は民族自決権を有している。それは、全ての人々に適応される権利だ」と、ステファン国連事務総長報道官が国連ボスの見解を代弁しました。 (2022/01/10)


国際
【西サハラ最新情報】   「オミクロンで暮れオミクロンで明け」  平田伊都子
120  明けましておめでたいのは、オミクロン感染者の増加を喜々として数える人々です。 製薬会社の人々、関連会社の人々、関連医療研究所の人々、、、WHOも然りなのでしょうか? (2022/01/05)


  • 【西サハラ最新情報】  「オミクロンで暮れオミクロンで明け」  ...


  • 農と食
    農仕舞い  大野和興
     各地に百姓の友人がいるので、盆暮れには生産物をいろいろ送ってくれる。お返しは秩父の酒と豚肉の味噌漬け、それに自身の唯一の生産物である本をおまけにつける。(2021/12/31)


    検証・メディア
    映画監督ロマン・ポランスキーにレイプされた少女の現在 〜30数年前に見たNHKのポランスキー監督の特集番組〜
    映画監督のロマン・ポランスキーと言えば、私が学生時代にファンだった映画監督で、「テス」や「吸血鬼」、「ローズマリーの赤ちゃん」、「チャイナタウン」など数々の傑作を連打していました。さらに、ユダヤ系だったため両親がアウシュビッツで殺されたという彼の痛ましい少年時代や女優だった妻のシャロン・テートが子供を身ごもったまま、チャールズ・マンソンという男とその仲間たちに惨殺されたといった悲劇的なエピソードも聞いていました。彼の自伝も原書で読んだことがありました。(2021/12/30)


    国際
    【西サハラ最新情報】 「年を越す国連和平工作の失敗」  平田伊都子 
    120   クリスマス直前の国連事務総長定例記者会見で、明るい笑顔と明るい声のファラファン副報道官が数々の国連失敗談を報告しました。 新型コロナウィルス変異株オミクロンの感染者が激増するニューヨークの国連本部では、再び在宅勤務が始まったようで、副報道官はこのところリモート記者会見をしています。 (2021/12/26)


    国際
    【西サハラ最新情報】  「オミクロンがモロッコとアルジェリアにも、難民キャンプには?」  平田伊都子
    120  <オミクロン>って、何ですか? (2021/12/19)


    国際
    【西サハラ最新情報】  「 リビアから南アまで、国連ボスは何を企む?]  平田伊都子 
    120  「立候補の受け付けは先週から始まり、カダフィ大佐の次男のセイフ・イスラム氏が (2021/11/28)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】   [女性南ア外務大臣が西サハラ難民キャンプを訪問]  平田伊都子
    120  2021年11月13日、アルジェリア最西端軍事基地チンドゥフの空港に、ナルディ・パ (2021/11/21)


    エネルギー争奪戦
    【西サハラ最新情報】   「COP26のオマケは原発!」  平田伊都子
    120  2021年11月10日のNHK が、「エネルギーを外国に依存することなく、2050年まで (2021/11/14)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  [アルジェリアを馬鹿にしてモロッコが軍事攻撃]  平田伊都子
    120  11月1日はアルジェリアの革命記念日でした。 (2021/11/09)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】   「1961年10月17日、パリ」  平田伊都子
    120  今から60年前の1961年10月17日、フランスは花の都パリを流れるセーヌ川に、投下される水音が1,000発以上響き渡りました。 投下物は人間でした。 河岸に這い上がってきた人々は一様に殴打の痕も生々しく血まみれでした。 腹をパンパンにした溺死者も多数浮かんできました。 一体、この日、パリで何が起こったのでしょうか?(2021/10/20)


    国際
    【西サハラ最新情報】   「カナリア諸島の大噴火、何時まで続く!」  平田伊都子
    120  2021年9月19日に噴火したカナリア諸島のクンプレビエハ火山は、10月に入ってもまだ赤く燃える溶岩を流し続けています。 日本も火山国で島国です。 他人事ではありません。 (2021/10/04)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記㉒】新型コロナ後遺症の器質化肺炎で絶賛入院14泊目 高士太郎
    アッ(^^*)いま新型コロナ後遺症の器質化肺炎で絶賛入院14泊目(爆)の夜中だが、発症者の20%も肺炎に罹患というのが新型コロナウィルスだ(インフルエンザだと1%未満)。ステロイド治療で劇的に治癒するてゆうヒトもいるので期待したけど、そもそも肺炎て治すのに時間がかかる病気なんだネ。致し方ない。(8日)(2021/10/01)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記粥枦賤琉絣悗任蝋酩できんのかの 高士太郎
    ア~(^^*)異様にハラが減っとる。血糖値も98まで下がった。ハラが空腹でグルグル鳴っとる(爆)。こりや朝食喰ってもスグ間食しちまいそうだの。血糖値に影響与えない間食とか、ナニがあるかの。カロリーが殆ど無いモノとかあるんだろうかの。(2021/09/26)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記院曖臆鸚楴錣任呂い困豺蛎里消えると専門医  高士太郎
    アッ(^^*)【専門医に根掘り葉掘り聞いた結果】mRNAワクチンで抗体が維持できるのは、良くて3〜4カ月。現状の2回接種ではいずれ抗体が消える。感染によってできた抗体はそれより強いが、どのみち変異株には効かない。感染したワイもいつかはワクチンを打つことになるとか(*^^)フザケ~ (4日)(2021/09/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  「国連特使は呑んでも国連投票妨害を続けるモロッコ」  平田伊都子
    120  2021年9月16日にマクロン・フランス大統領が、仏軍はサヘル地方の大物ISテロリストを退治したと、ツイートしました。 BBC英国TVなどによると、件のIS テロリストは、1か月前に死んだ<アドナン・アブ・ワリド・サハラウィ>と仇名される<大サハラのイスラム国>指導者、ということになっています。 名前に付け足された<サハラウィ>は西サハラ人を意味し、マクロン仏大統領は明らかにこのISテロリストとポリサリオ西サハラ政府を結び付けようとしています。 (2021/09/20)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記】専門医やはり詳しい(爆)  高士太郎
    アッ(^^*)【専門医やはり詳しい(爆)】 (2021/09/15)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記】専門医に根掘り葉掘り 高士太郎
    アッ(^^*)【専門医に根掘り葉掘り】 (2021/09/14)


    社会
    新型コロナ後遺症闘病記─柯駄召蓮嵜祁織灰蹈淵Εルス後の器質化肺炎」 高士太郎
    サテ(^^*)PCR検査でもし陽性になれば、保健所に連絡して公助を受けられるが、この病院では隔離病棟でまずコロナの治療を受けることになる。もしPCR検査で陰性ならば、一般病棟の大部屋(4人室)に移って、入院ということになるそうだ。(2021/09/05)


    検証・メディア
    “同盟” 強化のために日本はもっと米国に貢献する必要があると訴えかけるニュースウオッチ9  Bark at Illusions
     アフガニスタンでのタリバンの復権と米軍の撤退は、米国の同盟国や友好国に対して「見捨てられる」のではないかとの懸念を与えているようだ。「強圧的な中国」と向き合う上で日本はどうすべきか。ニュースウオッチ9(21/8/20)は、中国との関係が冷え込むオーストラリアを例に、「中国との向き合い方」を探っている。ただし番組は “日米同盟” 強化の結論ありきで終始偏向しており、米中冷戦ムードを一層高めることにしか役立たない。(2021/09/05)


    国際
    最も支援が必要な時にアフガニスタンから人も資金も逃避させる “国際社会”  Bark at Illusions
     欧米を中心とする “国際社会” は、アフガニスタンに住む人々のことなどどうでもいいようだ。米国の占領に協力してきたアフガニスタン人がタリバンの報復を恐れて国外に退避する必要があるのは理解できる。しかしタリバンのカブール制圧後、大使館職員など現地にいた外国人や現地の協力者が退避するだけでなく、 “国際社会” はアフガニスタン中央銀行が保有する資産の凍結や、経済支援を停止するなど、アフガニスタンへの資金の流入まで阻止している。(2021/09/03)


    社会
    【新型コロナ後遺症闘病記◆曠灰蹈覆婆延するパソナ的火事場泥棒商法 高士太郎
    アッ(^^*)保健所では療養を解除しても、再度のPCR検査はしない。したがってワイの勤めるグローバリズム末端労働現場では民間検査機関で2度目のPCR検査を受けさせられる。んで無事受けてきたのだが、ハッキリゆって火事場泥棒の巣窟。ドシロウトが運営している。★ケン・ローチ『私、ダニエルブレイク』を彷彿とさせる。検査機関の受付の学生バイトの女のコが、「この検体棄てていいすかぁ。取り直して欲しいんすけど」とか言って危うく検体を無駄にしそうだった。「ふざけんな」と怒鳴って、奥から「専門家」が出てきて、どおにか検体は無事だった。後でココを指定した職場に報告。こんなトコより医療機関の発熱外来の方が保険がきくからエエのではないか、と提案しておいたが、どうもウラがありそうだ。たとえばの話、パソナは一連の火事場泥棒で純利益10倍とかでウハウハだろうが、その代わり国家は完全に壊れて(以下略)(8月21日)(2021/08/30)


    中東
    【西サハラ最新情報】 [タリバン、アルカイダ、アキム] 平田伊都子
    120  個人も国家も、「さ〜どうする?」と追いつめられると、本音と本性が出てくるようですね?! ABCテレビ・ジョージ記者のアフガニスタン米軍敗退に関する質問を受けて、アメリカ大統領は自信なげに取り繕っておりました。 はっきりしない大統領に、アメリカの兵隊さんたちも先が見えなくて大変だな〜と、お察ししましたが、「同盟国アフガニスタンを投げ出した米軍撤退は、他の同盟国に不安や不信感を与えたのでは?」というジョージ記者の質問に、ドッキリしました。 後者の同盟国とは日本のことです。 (2021/08/25)


    検証・メディア
    世界的なワクチンの供給不足は資本主義社会の失敗  Bark at Illusions
     デルタ型の変異株の影響で新形コロナウィルスの感染者数が世界中で急増する中、200人以上の科学者や市民社会グループが、バイデン政権への公開書簡で「ワクチンの生産と供給を早急に拡大しなければ、さらに何百万人もの人々が感染し、命を落とすことになる」と警告し、ワクチンの生産を拡大するよう勧告した。曰く、「デルタ型の出現」によってもたらされたアジアやアフリカなど、ワクチンの入手が困難な地域での感染率の急増は、新たな変異株の出現リスクを浮き彫りにしており、今後現在のワクチンに耐性のある変異株が出現する可能性もある。それは「米国やその他の地域におけるパンデミックに対するこれまでの進展を脅かすものになるでしょう」。(2021/08/21)


    みる・よむ・きく
    マレーシア映画『夕霧花園』 日本の侵略戦争への怒りと赦し 永井浩
    120  戦後76年の8月15日、追悼とともに戦争と平和をかんがえる情報が新聞、テレビ、書籍から多く流されている。だが、同じ戦争で日本の侵略を受けたアジアの人びとが、戦争の傷をかかえながら戦争と平和にどう向き合ってきたのかは、ほとんど伝えられない。東京を皮切りに全国上映されているマレーシア映画『夕霧花園』は、阿部寛ら各国俳優の静かな熱演をつうじて、戦争でこころの傷を負った加害者と被害者の男女が、それと葛藤しながらお互いに愛し合い、自己の解放と相手への赦しに至っていく姿を描き出している。(2021/08/15)


    みる・よむ・きく
    『東京クルド』 あなたが入管職員だったらなんと言いますか?  笠原眞弓
    120  もう40年も前の事、東京YWCAからオレンジ色の小さな冊子が出版された。『入管体制を知るために』というタイトルだたと思う。田中宏さんが書いたものだ。その頃東京YWCAが留学生の在留制度の不備に対して改善を要請していた。その後わずかに改選されたのだが。(2021/08/13)


    スポーツ
    【西サハラ最新情報】   お祭りすんで、、  平田伊都子
    120 「私のとなりのおじさんは、神田の生まれで チャキチャキ江戸っ子、お祭りさわぎが大好きで、ねじりはちまき そろいのゆかた、雨が降ろうが ヤリが降ろうが、朝から晩まで おみこしかついで、ワッショイワッショイ、、ソーレ ソレソレ お祭りだ〜〜」 (2021/08/09)


    みる・よむ・きく
    マチュー・ポット=ボンヌヴィル著「もう一度・・・やり直しのための思索」
    120 昨年5月に出版した拙訳による「もう一度・・・やり直しのための思索」を1年以上の時を経て再読してみました。著者は哲学者のマチュー・ポット=ボンヌヴィル氏です。原書は「Recommencer」。全体は7つのエッセイから成り立っており、それぞれ欧州の哲学者や論理学者、政治哲学者、文人、政治運動家などのエピソードをひも解きながら、物事を再開したり、やり直したりすることにまつわる難しさや落とし穴、課題などを考察しています。(2021/08/09)


    国際
    【西サハラ最新情報】  「ペガサス・スパイウェア」  平田伊都子
    120  お宅の携帯やパソコンに、何者かが侵入していませんか?  筆者の携帯番号やメールアドレスがモロッコに漏れていると、西サハラ難民政府から注意されたのは2014年11月20日のことでした。 (2021/07/27)


    検証・メディア
    最低賃金 マスメディアは労働者の生計費にもっと焦点を当てるべきだ Bark at Illusions
     厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は、今年度の地域別最低賃金額について、全国加重平均で28円増の時給930円を目安とすることを決めた。28円の上げ幅は1978年の目安制度導入以降で最大だそうだが、労働者が憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ためには、最低賃金額は時給930円でも、日本政府が目標とする1000円でも、まだまだ低すぎる。(2021/07/22)


    スポーツ
    【西サハラ最新情報】 [東京運動会始まる?!] 平田伊都子
    120  東京運動会がまもなく始まる?! マジ〜〜〜〜 (2021/07/14)


    欧州
    ゲイプライドパレード、「ザン法案」に思うこと〜チャオ!イタリア通信  
    120  6月26日は世界各地で「ゲイ・プライドパレード」が開催され、ここイタリアでもミラノとローマで多くの若者たちが集まり、盛大に行われた。現在、イタリアではLGTB(性的少数者)に対する差別や差別に基づいた暴力を罰する法律案「ザン法案」が議論を呼んでいる。ザン法案は、昨年11月に下院で可決されたが、その後上院では議論の対象にもなりつつも、そのまま放置されている状態だ。しかも、「同盟」と「フォルツァ・イタリア」の2党が、法案への訂正案を出しており、そのままの形で可決されるのかも議論の的だ。(イタリア在住:サトウノリコ)(2021/07/01)


    検証・メディア
    マスメディアはG7の価値観を疑え  Bark at Illusions
     英国のコーンウォールで開催された今年のG7サミットは、米国のジョー・バイデン大統領が中心となって中国を念頭に民主主義国の結束を演出し、共同宣言で東シナ海や南シナ海、台湾、香港、中国の人権問題などに言及して中国を牽制した。共同宣言では中低所得国へのワクチンやインフラ支援を強化する方針も示されたが、これらも中国を意識してのものだ。あからさまな中国への対抗姿勢は世界の分断を招くことになると警鐘を鳴らすメディアも少数ながらあるものの(例:毎日、21/6/15)、ほとんどのマスメディアは米中の対立は「民主主義と専制主義の闘い」だと断言するバイデンの言葉を真に受けていて、民主主義や人権などの「共通の価値」を基盤に国際社会の課題に対処するというG7の理念を疑おうとしない。(2021/06/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  [呆け老ガリをベッドから引きずり出せ(モロッコ発)」  平田伊都子
    120  <神に選ばれた民>を自称する<ユダヤの民>は、<ミーファースト>の権化です。 (2021/05/12)


    検証・メディア
    確かに、温室効果ガス削減目標をどのように実現するかということが重要ではあるけれども…… Bark at Illusions
     合衆国政府の主催で行われた気候変動会議に合わせて、日本政府は2030年までに達成する温室効果ガスの削減目標を発表した。2013年度比で46%削減し、「さらに50%の高みに向けて挑戦」するそうだ。これまで掲げてきた数値を大幅に上回る目標だが、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度に抑えるというパリ協定(2015年)の目標を達成するには、日本は国内だけで2013年比60%以上の削減が必要だという試算もある。従ってマスメディアが「野心的な目標」(朝日、21/4/23;ニュースウオッチ9、21/4/23、 など)だと強調し過ぎるのは少し問題ではないかと思うが、それでも、どのように目標を達成するかということが重要だという彼らの主張(『温室ガス削減 具体策示して変革促せ』、朝日、21/4/25、社説;『温室ガスの46%削減 目標達成への戦略早急に』、毎日、21/4/25、社説;ニュースウオッチ9、同 、など)も正論だろう。(2021/05/10)


    欧州
    続くコロナウィルスーーワクチン接種の状況ーーチャオ!イタリア通信
    120  イタリアでは、昨年12月27日からコロナウィルスのワクチン接種が始まった。4月26日時点で約1800万のワクチンが接種され、約5万2千人が2回の接種を終了している。私の義理の両親も先日1回目の接種をして、2回目は6月にすることになっている。義理の父は、英国製のアストラゼネカのワクチンで、義理の母は持病があるためファイザーのワクチンを受けた。二人とも、特に副作用もなく元気に過ごしており、一安心。無事に2回目のワクチンも終了してほしいと思う。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)(2021/05/03)


    検証・メディア
    マスメディアはなぜ国際社会が求める知的所有権の一時放棄に反対している米国や日本政府を問題にしないのか  Bark at Illusions
     日本でもようやく一般向けの新型コロナウィルスワクチンの接種が始まった。日本のワクチン接種は欧米や中国などに比べて遅れを取っていることから、「国産ワクチンの遅れ 中長期的な戦略が必要だ」(毎日、21/4/8、社説)、「ワクチン確保 中長期見据えた戦略を」(朝日、21/4/13、社説)といった声も上がっている。国家の安全保障の観点から、国産ワクチンの供給体制の重要性を訴えたい気持ちはわかるが、とりわけ今問題にすべきは、世界的に不足しているワクチンの供給量をいかにして増やすかということだ。(2021/05/03)


    アジア
    オーウェル的世界よりミャンマーの未来に投資しよう、「人間の尊厳」を原点に
     4月13日から1週間のミャンマー正月を祝う今年の「ティンジャン」は、2月の国軍クーデター後の「オーウェル的世界」の再来によって例年のにぎわいが影をひそめた。オーウェル的世界とは、ビッグブラザーを頂点とする監視体制下で人間の自由が窒息させられていくディストピア国家を描いた、英国の作家ジョージ・オーウェルの名作『1984年』になぞらえたもので、アウンサンスーチー氏も自国の軍政によくこの表現をつかっている。またオーウェルのこの晩年の傑作の原点は、大英帝国の植民地ビルマ(ミャンマー)での彼の若き日の体験にあるといわれる。百年前にアジアの熱帯の地で彼が目撃したことをふまえた珠玉の短編『象を撃つ』とともに、現在この国で起きていることと、ビッグブラザーと関係の深い日本のすがたを見つめてみたい。(永井浩)(2021/04/23)


    【西サハラ最新情報】  ラマダン・チャンスを逃がすな!  平田伊都子
    120  インドネシアのラマダン・断食月は、2021年4月12日(月)に始まる予定です。 但し、お月さまが姿を消す新月の確認は世界各地で異なったり、独自の暦で断食月を設定する所もあったりで、2日や3日のずれが生じます。 マグレブ(アラビア語で日が沈む所の意味)と総称される北アフリカの断食月入りは、4月14日だそうです。 マグレブ域内にあるモロッコも西サハラもアルジェリアにある西サハラ難民キャンプも、同じ日に断食が始まります。 イスラム教徒に課せられた神聖な試練を共有する断食月に、紛争の両当事者が平和交渉の席に戻ってくることを、異教徒ではありますが、祈らずにはおられません。(2021/04/08)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリート第2号・バシール  平田伊都子 
    120  ええカッコしいのサラーが、「僕はフランス人になるんだ!」と、メールをよこしてバシールのメールアドレスを<僕の後がま>とばかりに、付け加えました。 続くメールは、「もう僕は難民じゃない!!」と、三行半でした。 一か月ほど前の事です。  「フランス国籍取得、おめでとうさん。東京で会えなくて残念!」と、短い返信をしました。 が、真相は、体力的に能力的に自信がなくなったのだと思われます。 サラーは、FOC (フランス・オリンピック委員会)から2006年以降の公式国際大会記録がないと難民五輪選手団への推薦を断られました。 それでもIOC(国際オリンピック委員会)本部は、2018年以降の出場記録を出すようにと再三、声をかけてくれたのに、サラーは返信しませんでした。 そして、突然のギブアップです。 (2021/04/01)


    国際
    【西サハラ最新情報】  「ワクチンにはどんな疑いも許されない」フーゴー保健相  平田伊都子
    120 「すべて問題ないと確認する必要がある。いったん停止するのが賢明だ」と、フーゴー・デ・ヨング・オランダ保健相が2021年3月14日、新型コロナウイルス英国アストラゼネカ製ワクチンの使用を最低限で3月29日まで停止したと、発表しました。 その理由は、デンマークやノルウェーなどでアストラゼネカ製ワクチンの接種後に、血栓が生じたからだとしています。 血栓(血液の塊)は、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓などの引き金になります。(2021/03/18)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】   世界で2番目の麻薬大麻合法国・モロッコ
    120  大麻は、<大麻取締法>により、日本では不法になっています。 が、大麻は世界中に自生する植物で、古代ペルシャでは儀式で大麻が、オリンピックの聖火のように燃やされていました。 明治時代の1887年には北海道製麻株式会社が設立され、薬<ぜんそくたばこ印度大麻草>として栽培し、貧しい農民にとって主要収入源になっていたそうです。 (2021/03/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコが中国製ワクチン16,500万回分契約  平田伊都子
    120  2021年2月22日17時までにコロナワクチンを接種した日本人は11,934人だと、首相官邸が発表しています。 一方、日本から多額のODA支援を受けているモロッコは、同日同時刻までに「コロナワクチン接種者が2,500,000人を超えた」と、モロッコ健康省が発表しました。 発展途上国のモロッコはどんな方法で大量のワクチンを手に入れたのでしょうね?  未だに84万回分しか確保していない日本は、モロッコにノウハウを聞いてみるとか?大量生産中の中国に相談してみるとか?  解決策は多々ありそうです。(2021/02/25)


    文化
    再録≪演歌≫(5)川内康範の愛の詩 供柔長昌案燹慝鮃のブルース』 森進一『花と蝶』―  佐藤禀一 
      『THE SHADOW OF LOVE 〜気がつけば別れ〜』愛聴する一枚である。歌手は、MINA AOE、そう青江三奈である。1993年三奈47歳のときニューヨークで収録し、2007年Think!レーベルから復刻されたCDである。『恋人よ我に帰れ』などのスタンダ ード・ナンバーに英訳歌詩による『伊勢佐木町ブルース』(詩・川内康範 曲・鈴木庸一)も入れた13曲、うち6曲をモダン・ジャズのピアノの名手マル・ウォルドロンが寄り添っている。(2021/02/24)


    欧州
    コンテからドラギへ〜チャオ!イタリア通信
    120  2月13日、新しい首相マリオ・ドラギ氏が就任した。テレビでその就任式を見たが、実はイタリアに住んで14年目になるが首相就任式の中継を見るのは初めてだった。場所は、いわゆる日本の首相官邸のようなローマ市にあるキージ宮殿。首相や閣僚が仕事をする場所だ。そこで、前首相のジュゼッペ・コンテ氏からドラギ氏に小さな鐘が渡され、コンテ氏は宮殿から去っていった。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)(2021/02/23)


    アジア
    日本の近代サッカーの「父」はビルマ青年だった 軍政後に祖国で消息不明に 宇崎真
    120  3月25日に横浜で開催予定だったW杯アジア2次予選の日本とミャンマーの試合が延期された。クーデター後の民主化運動で混乱がつづくミャンマー側からの求めによるものという。残念なニュースだが、この機会にサッカーをつうじた両国の浅からぬ関係を思い出してみたい。日本の近代サッカーの「父」はビルマ青年だったのである。「父」チョーディンは、帰国後に祖国の工業化にも貢献するが、1962年のネーウィンの軍事クーデター後に消息不明となったままである。(2021/02/20)


    コラム
    いまこそ「社会主義」と煽られても  阿部治平:もと高校教師
    高名なジャーナリスト池上彰氏とマルクス主義研究者として知られる的場昭弘氏の対談による、『いまこそ「社会主義」 混迷する世界を読み解く補助線』という題名の本を読んだ(朝日新聞出版 2020・12)。私はついこの間、本ブログに「社会主義は未来像にはなりえない」と書いたばかりだったから、この碩学らが、なぜ「いまこそ『社会主義』」というのか強い関心があった。一読して、この本の魅力は鋭い現代資本主義批判にあると感じた。マックス・ウェーバーから新型コロナウイルスやアビガンまで、豊富な話題、該博な知識、しかも語り口がたいへん面白い。(2021/02/06)


    国際
    【西サハラ最新情報】   西サハラ女ガンジーがノーベル平和賞にノミネート  平田伊都子
    120  「女ガンジー」と仇名されるモロッコ占領地・西サハラの平和活動家アミナト・ハイダル女史が、ノーベル平和賞にノミネートされました。 アミナト女史は以前にもノーベル平和賞にノミネートされたことがあります。 アミナト女史の武器は「断食」で、断食名人無抵抗平和主義者のマハトマ・ガンジーに並び称されています。 因みにマハトマ・ガンジーは、1937年、38年、39年、47年、そして、48年1月に暗殺される直前にもノーベル平和賞にノミネートされました。 が、ガンジーはノーベル平和賞を貰えませんでした。(2021/02/04)


    国際
    ミャンマーでクーデター、日本政府は今度こそ民主化支援を惜しむな バイデン米政権はスーチー氏らの解放求める
     ミャンマーの国軍は1日、アウンサンスーチー国家顧問兼外相らを拘束、政権を奪取した。米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「ミャンマーの民主主義制度への強力な支援を継続する」と表明、スーチー氏ら政権幹部の解放を軍部に求める声明を発表した。日本の加藤勝信官長官は会見で、「当事者が対話を通じて平和裏に問題を解決することが重要と考えている」と述べただけだった。日本政府はつねに日米両国は同じ価値観で結ばれていると強調しているのに、このアジアの国の民主主義の危機には足並を揃えようとしないのはなぜなのだろうか。(永井浩)(2021/02/01)


    国際
    【西サハラ最新情報】  トランプ発言の撤回は可能か?  平田伊都子
    120  「今年、オリンピックは開催しないと思うよ。たくさんのスポーツイベントが中止になりアスリートたちの多くがフラストレーションに陥っている。練習を止めるのがいたり、練習量減らすのがいたり、、この伝染病は様々な分野で大災害をもたらしている」と、サラー西サハラ難民アスリートが一週間前に連絡をしてきました。 (2021/01/22)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  初日はのぼった!エジプトがモロッコ西サハラ領有権拒否  平田伊都子
    120  新年早々、物騒な話ですみません。 昨年末から引きずっている、毒殺未遂されたロシア反体制指導者アレクセイ・ナワリヌイが、横領容疑で再逮捕。 アメリカ・ナッシュビルで、9・11テロ事件紛いのクリスマス・テロ爆破事件、イエメン・アデン空港で、新政権閣僚たちがタラップを降りた直後に爆破テロ、エチオピア内戦、、、などなど、昨年から引きずっている血なまぐさい事件は未解決のまま、新年を迎えました。 一番混乱しているのはアメリカです。 退陣寸前にトランプ氏が言った<モロッコ領有権承認>発言は、次期アメリカ政権が即刻廃棄処分しなければならない、大国際問題になってしまいました。 (2021/01/05)


    コラム
    俳優クロード・ブラッスール氏の死去
    私がフランス映画を見る時、よく思うことはアラン・ドロンやジャン=ユーグ・アングラードのような美形俳優とは別のところで、三枚目系の俳優たちが活躍しており、人気が高い人がたくさんいることだ。ゴダールの映画「軽蔑」で妻役のブリジッド・バルドーから見放される辛い役を演じたミシェル・ピッコリも私には長年、なぜ人気が高いのかよくわからなかったし、亡くなった今もわからない。しかし、確かに彼の登場する映画を見ると、独自の存在感を保っていて主役を張ってきた。先日、亡くなったクロード・ブラッスールという俳優もそうだ。(2020/12/27)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  要注意米国三人衆―モロッコ発  平田伊都子
    120  メチャメチャな2020年でした。 (2020/12/25)


    検証・メディア
    「現役世代」の負担も高齢者の負担も増やさずに社会保障制度を維持する方法はある Bark at Illusions
     政府は75歳以上の医療費の窓口負担について、年収200万円以上の人を対象に、1割から2割へと増やす方針を固めた。「現役世代」の負担軽減のために高齢者も能力に応じた負担が必要だという政府の主張を無批判に繰り返すマスメディアのニュースを見ていると、社会保障制度を維持するためにはやむを得ない措置だと納得してしまいそうだが、それは間違いだ。「現役世代」の負担も高齢者の負担も増やさずに社会保障制度を維持する方法はある。(2020/12/18)


    国際
    【西サハラ最新情報】  Quid Pro Quo クイド・プロ・クオ(交換取引)  平田伊都子 
    120  Quid Pro Quo(クイド・プロ・クオ)というラテン語が、国連を中心とした国際社会で大流行しています。 直訳すると、<何かのために何か>となり、転じて<見返り>、<物々交換>、<交換取引>、<闇取引>、等の意味に使われます。 その一番分かり易い使用例が、トランプ氏とモロッコ王が電話一本で決めた、<モロッコとイスラエルの国交正常化と、西サハラ領有権承認>の交換取引です。 ご両人は、西サハラも国連も無視して、勝手に西サハラに対するモロッコの領有権を認めてしまいました。 (2020/12/14)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 「日本で西サハラ人奮闘記が出版」と西サハラ通信 平田伊都子
    120  西サハラ通信とサハラウィ・ネットが、「サラー 西サハラ難民アスリート」の出版を報道しました。 長〜いアラビア語の記事をお見せひたかったのですが、文字化けして叶いませんでした。そこで、英訳した出だし部分を、意訳しました。 読んでみてください。 西サハラでは大評判です!(2020/12/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  国連緩衝地El-Gurgueratエル・ゲルゲラトの戦い  平田伊都子
    120  サハラの紛争地を西サハラはEl Gurguerat(エル・ゲルゲラト)と、モロッコEl Guerguarat(エル・ゲルガラト)と、そして国連は冠詞のEl をとってGurguerat(ゲルゲラト)と呼んでいます。 西サハラ最新情報では、El Gurguerat(エル・ゲルゲラト)に統一します。 国連地図でも世界地図でも西サハラは<西サハラ>と明記されているのに、モロッコだけが西サハラを<モロッコサハラ>と表記し、西サハラはモロッコの物だとアピールしています。 (2020/11/27)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  「走りは武器」難民アスリートの叫び  平田伊都子
    120  焦ったのは停戦違反したモロッコか?それともモロッコの挑発にのったポリサリオか? いずれにしても悪いのは、一向に焦らない戦争仕掛け人の現国連事務総長です。 (2020/11/20)


    社会
    <a care-worker's note・3>共感をもって協力し合う介護「ユマニチュード」について その1 転石庵茫々
    120 介護学校修了後の2016年4月1日から始まった、介護付き有料老人ホームでの介護職の仕事も、4月も半ばくらいになるとだいぶ慣れてきて、少しは周りが見えるようになってきた。介護職員は男性が多く、20代から60代までおり、女性は中高年が多かった。主任、副主任とも初老の男性で、基本的にほかの介護職員から信頼されており、介護職員間での派閥やいじめなどはないようだった。僕にとっては、20代前半の青年含め、全員が先輩であり、そう割り切るとだれにでも教わることがあり、居心地は良かった。(2020/11/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  イエスのマリアが西サハラ支援  平田伊都子
    120  イエスのマリアが西サハラの支援演説を、第75回国連総会第4委員会・脱植民地委員会でやりました。 マジな現代のお話です。 現存するイエスのマリアは、フルネームを<イエスのマリア・フェッレイラ>と言い、アンゴラ共和国の国連大使を務めています。 現在、第75回国連総会第4委員会・脱植民地委員会では、この地球から植民地を失くそうと、参加国が討議を重ねています。(2020/10/23)


    文化
    エスペラント語の世界を考える  髭郁彦(記号学)
    『歴史・文学・エスペラント』という本を知人の言語学者が送ってくれた。この本は伊藤俊彦というエスペランティストが書いた批評集であるが、私はエスペラント語に関する知識は皆無に等しい。だが、そんな私であっても、この本には非常に興味深い問題が多数書かれており、関心が途切れることなく一気に読むことが出来た。また、伊藤は平易な文体で、簡潔にこの本を書いており、その点でも好感の持てる著作となっている。(2020/10/13)


    国際
    【西サハラ最新情報】   メラニア大統領夫人のコロナ・ツイッター  平田伊都子
    120  1週間前の世論調査では、民主党大統領候補のジョー・バイデンが全国的にトランプ候補より8〜12ポイントリードしていたそうです。 2020年10月7日には副大統領候補同士の対決がありました。 そして10月15日には、「トランプVSバイデン一騎打ち!」の予定でしたが、どうも中止か変更になりそうです。 討論会主催者がオンライン討論を提案したところ、トランプ候補が「有権者が見たいのは、丁々発止の対決だ。映像に向かって喋るのはナンセンス」と断りました。 「コロナ汚染のトランプ候補と同席したくない」と、直接対決を避けたいバイデン候補は、支持者を相手に討論すると言いました。 (2020/10/09)


    イタリア現代史ミステリー 第一弾「イラリア・アルピの死」(その5)〜チャオ!イタリア通信
     マロッキーノ氏は、この事件について取り調べを受けることは全くなかった。現場に駆け付けた最初のイタリア人であるにも関わらずである。さらに、事件の5日前である3月15日には、マロッキーノ氏の家で夕食会が開かれ、イタリア当局の者や、イタリア人記者たちが招待されていた。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)(2020/10/05)


    文化
    「映像の中の身体性」    髭郁彦(記号学)
    空間的にも時間的にも隔たりのある異なる二つの言表であっても、そこに何らかの共通点、類似点、補足点といった連関性が見出されるならば、その二つの言表は対話関係を構築する。これはミハイル・バフチンが強く主張した考えである。ジュリア・クリステヴァはバフチンの主張をテクスト間の問題として捉え直し、間テクスト性という概念を提唱した。しかし、こうした関係を構築できるものは言語記号だけではない。ある絵画と他のある絵画、ある写真と他のある写真、ある映画と他のある映画においても見出し得るものである。もちろんこの関係を、ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリの用語に従って横断性と呼ぶことも可能であるが、どのような用語で呼ぶかは重要ではない。ここで探究しようと思う事柄が、以下で詳しく検討する映像作品の考察を通して想起された問題だからである。(2020/10/03)


    みる・よむ・きく
    米ジャーナリスト、ボブ・ウッドワードが「Rage(怒り)」を刊行  トランプ政権の新型コロナウイルス対策などを検証
    米大統領選を控える今、ジャーナリストのボブ・ウッドワードが任期の最後を迎えたトランプ政権がCOVID-19やその影響下で困窮する米経済、さらに黒人への差別事件と抗議デモなどに、どう対処してきたかが検証されているそうだ。サイモン&シュスター社から9月15日に出版。30ドル。(2020/10/02)


    検証・メディア
    マスメディアはスノーデンの内部告発を忘れてしまったのか  Bark at Illusions
     中国企業が運営する動画投稿アプリ・TikTokや中国通信機器大手・華為技術の製品を利用して中国政府が諜報活動を行っていると米国政府が主張し、問題になっている。中国政府による諜報活動には確たる証拠があるわけではないのだが、それが事実だという前提でマスメディアがいつもニュースを伝えるものだから、私たちはスパイ行為と言えば中国だと思い込まされている。しかし米国の国家安全保障局(NSA)の元職員、エドワード・スノーデンの内部告発などから明らかなように、最も大規模に諜報活動を行っているのは、米国だ。(2020/09/27)


    国際
    【西サハラ最新情報】 国連総会、パレスチナ、西サハラはどうなる?  平田伊都子
    120  今年の第75回国連総会は新型コロナウイルスの影響で、事前収録の映像を利用したビデオ会議形式での開催となるそうです。既に、ティジャニ・バンデ国連総会前議長が令和2年6月10日、「総会は予定通り9月22日から29日に開催される。演説希望国は総会開始日の少なくとも5日前までに、大統領、首相、政府閣僚、国連大使のいずれかによる15分以内の演説を国連に送付するように」と、加盟各国に通達しました。国選総会の議場に入れるのは各国代表団の1人のみで、かつ外国から来た場合、ニューヨーク市のコロナ規制に従って二週間の待機が必要です。 国連事務総長も母国ポルトガルからニューヨーク入りした時、コロナ規制に従ったとか、、 ただし、要人の入出国は諸加盟国夫々の外交作業で、国連はかかわらないそうです。(2020/09/13)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民も警告するモーリシャス重油流出汚染  平田伊都子
    120  モーリシャスはアフリカ大陸沿岸のインド洋上にある島国です。 西サハラはアフリカ大陸の北西部にあり、大西洋に面しています。 ともにAU(アフリカ連合)の正式加盟国です。 (2020/09/04)


    検証・メディア
    中国だけが民衆に強圧的なのか メディアは翻って日本国家の所業も問うべき Bark at Illusions
     今年6月に成立・施行した香港の国家安全維持法を巡って、中国政府に厳しい目が向けられている。国家分裂や政府転覆、テロ活動、国家の安全を外国勢力と共謀で害する行為を犯罪として処罰する同法によって香港の自由が制限され、中国が香港返還の際に英国政府と約束した「一国二制度」が形骸化するというのがマスメディアの一致した見解で、8月に親米派の活動家たちが同法違反容疑で逮捕された際には再び批判の声が高まった。マスメディアは現在香港で起こっていることについて、我々の社会とは異なる権威主義的な中国共産党に特有のものであるかのように論じているが、本当にそうだろうか。(2020/09/03)


    みる・よむ・きく
    手塚治虫著「ぼくのマンガ人生」(岩波新書)
    岩波新書から出ている手塚治虫の「ぼくのマンガ人生」には意外な面白さがあった。手塚治虫のマンガと言えば反戦や生命の不思議さとその倫理、差別への反対など少年たちにとってはいずれも強いメッセージ性を伴うストーリーだった。そして、入門書である「マンガの描き方」などを含めて、様々な場で手塚氏はそうした思想を語ってきた。だから実を言えば岩波新書の「ぼくのマンガ人生」において手塚氏自身が語っている部分はさして新鮮味がなかった。価値がないというのとは違うけれど、すでに何度か聞いた話なのだった。(2020/08/22)


    コラム
    無策の〈長〉はいらない〜コロナ対策をどうする?安倍首相、森田千葉県知事、西田佐倉市長  内野光子(うちのみつこ):歌人
    ●安倍首相! 8月1日をもって、マスクを変えましたね。全閣僚が大きなマスクをしている中、よく頑張った、というか意地でもという数か月にみえました。アベノマスクの8000万枚の第二次配布の中止が決まった直後がタイミングと思ったのでしょうか。それよりも前に、知人の医師が勤務する病院に、厚労省から、「ご苦労さんマスク」として大量のマスクが届いたけれど、現場では使い物にならず、事務長が処理に困ったそうです。行政の長たる者、「意地」を通すのは、いい加減やめてほしい。(2020/08/14)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリート・サラー オリンピックに出ても出なくても  平田伊都子
    120  「アスリートの夢はオリンピック」というのが常識のようです。 小さいころから<走り>が速くて、いつも一番でテープを切ってきたサラーは、モロッコ陸上界から目をつけられ、オリンピック候補としてスカウトされました。 しかし、モロッコはサラーの故郷を占領支配する国で、サラーはモロッコ国旗のためにオリンピックに出ることなど、考えもしなかったのです。 サラーが21才の時、モロッコの鎖を断ち切ってフランスに亡命しました。 フランスでも、フランス国旗の下でオリンピックに出ないかというお誘いがあったようです。が、「僕は西サハラ人」と、断ったそうです。 西サハラはIOC(国際オリンピック委員会)に加盟していないので、サラーにとって<オリンピック>は、夢にも出てこない存在でした。(2020/08/14)


    関生反弾圧市民情報センター
    権力は何を怖れたのか 1年9カ月の長期拘留を経た武委員長が語る反転攻勢と社会変革の道筋
     641日という長期拘留の末釈放された連帯労組関西生コン支部の武委員長を迎えて、月刊新聞『コモンズ』がインタビューを掲載した。戦後最大の労働運動弾圧が関生労組になぜかかけられたのか、権力は何を怖れたのか、武委員長は改めて関生型労働運動の本質に立ち返り、今回の大弾圧の本質を明確に解き明かした。延べ89人の逮捕者を出し、苛烈な経済的締め付けで同労働組合は大きな打撃を受けた。一方セメント資本もこれから本格化するコロナ不況と資本の進展を支えてきたグローバリゼーションの行き詰まりの中で矛盾を深めている。これからの展望について、武委員長は産業別労働運動と協同組合社会・経済構築という二本柱を軸とする反転攻勢についてもインタビューの中で明確に提示している。(大野和興)(2020/08/11)


    文化
    [核を詠う](312)『現代万葉集2016〜2019年版』から原子力詠を読む(3)「廃炉まであと三十年(みそとせ)はほんたうか生きて見届けむわがふるさとを」 山崎芳彦
     今回は『現代万葉集2018年版』から原子力詠を読ませていただく。全国、海外からの1819名の歌人の参加を得て編まれたアンソロジーには5457首の短歌作品が収録されている。その中から、筆者の読みによって原子力詠を抄出しているのだが、こうして核兵器、「平和利用」の偽装である核発電の人間、環境にもたらした、いや現在進行形である悲惨な加害についての短歌を読みながら、このようにして遺され積み重ねられた作品が、核廃絶、脱原発のための人々の営為に、短歌文学としての役割を果たしていくことの意義を考えている。(2020/08/10)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 西サハラ難民アスリート・サラー 昨日のオリンピックは明日のオリンピックではない  平田伊都子
    120  「昨日のオリンピックは明日のオリンピックではない」という名言を発したのは、IOC委員でパリ2024オリンピック組織委員のギィ・ドゥリュ元フランス・スポーツ大臣です。 彼は、<2020オリンピック>延期決定後の2020年4月26日、フランスの公共放送グループ「France Info(フランス・インフォ)」で、オリンピックについての自論を披露しました。 (2020/08/07)


    みる・よむ・きく
    最近読んだ本  ジェレミー・マーサー著「シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々」 スギハラ シズカ   
    120 パリ左岸に実際にある書店についてのカナダ人の青年の回想録。私は観光二階建てバスで前を通ったことしかないけれど、外観だけでもバッチリ目をひくような忘れられない雰囲気。次回は必ず訪れてみたいと思っていたお店です。「優しき日々」というタイトルでもあり、パリ、本、と言う切り口で思わずときめいてしまうような内容かと思いきや、ご用心。愛すべき名物店主のカリスマ頑固老人と、この書店に住みついた物書きを夢に見るボヘミアン達との希有な日々についてが描かれています。(2020/07/26)


    コラム
    映像メディアの構造変化 新聞のデジタル化がメディアを根底から変えつつある
     TVの世界はYouTuberによってその優位性を揺り動かされつつあるが、同時に新聞のデジタル化もさらに既存のTVに揺さぶりをかけている。今までの活字と映像という棲み分けは失われ、新聞がTVを侵食しているとも言える。その1つの例が、以下のリンクの映像だ。日本でも新聞社が記者会見やイベントなどを中継したり映像をYouTubeなどにUPしたりしていたが、この映像を見た時、明らかにデジタル新聞が新しい未来を展開したのだと感じた。(2020/07/18)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリート 【 サラーにペルソナ・ノン・グラータ】  平田伊都子 
    120  <ペルソナ・ノン・グラータ(許されざる者)>とは、ラテン語で<好ましくない人物>あるいは<許されざる者>を意味します。 この言葉は、1961年に締結された「外交関係に関するウィーン条約」第9条に出てきます。 具体的には、派遣された外交使節または外交官のような人に対して、受け入れ国が好ましくないと判断した場合、派遣国に<persona non grata(ペルソナノングラータ)>と通告し、国外追放することができるとする外交用語です。 難民アスリート・サラーは、外交官でもないのに、モロッコから<ペルソナ・ノン・グラータ(許されざる者))>というレッテルを貼られてしまいました。(2020/07/11)


    政治
    バイデン候補擁立に向けてサンダース氏とバイデン氏との共通の政策が発表される 野党を統一し票を積み上げるための努力
     アメリカの大統領選で、民主党はバイデン候補の擁立に向けて準備しているが、その重要な礎石が作られた。サンダース候補とバイデン候補が共通の政策を立てて発表したことだ。予備選で多少、溝のできた二人でもあるが、サンダース候補は一貫して、予備選で自分が負けてもバイデン氏を支援すると語ってきた。それがトランプ政権を打倒するために必要であるからに他ならない。運動のための選挙として割り切るのではなく、勝つための努力を最後の最後まで行っていることがわかる。(2020/07/09)


    検証・メディア
    マスメディアは軍事力に頼らぬ安全保障戦略の議論を促せ  Bark at Illusions
     中国や朝鮮の脅威に備えて、日本政府は先日断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に代わるミサイル防衛体制の検討や、安全保障戦略の見直しを行うそうだ。自民党からは「抑止力」を高めるために憲法違反の「敵基地攻撃能力」を保有すべきだという意見も出ており、日本政府はこれまでと同様に中国や朝鮮の「脅威」を理由に日本の軍事力の増強を図るだろう。しかし軍事力の増強で地域の長期的な平和と安定を築くことはできない。(2020/07/03)


    アフリカ
    」「西サハラ最新情報」西サハラ難民アスリート➅ サラーの家族に連座罰を与えるモロッコ  平田伊都子
    120 「僕が亡命した後も、モロッコの虐待はおさまらなかった。彼らの命令に逆らう者に、モロッコは暴力で答える。故郷の西サハラに残った家族は、モロッコ占領当局の標的になった」と、フランスに亡命したサラーは、モロッコ占領地・西サハラで虐待される家族を語った。もしろ、モロッコ占領当局の虐待は、サラーの亡命後に熾烈化していった。(2020/06/28)


    コラム
    戦争と人種差別  髭郁彦:記号学
     アメリカで起きた白人警官による黒人男性殺害事件に端を発する黒人人種差別抗議デモは、大きなうねりとなり、アメリカだけでなく、イギリス、オーストラリア、ドイツといった国々にも広がっていった。この差別反対運動には黒人だけではなく、多くの白人も参加しており、また被害者である黒人男性を殺害した白人と同じ職業に就いている多数の警察官も参加している。しかし、何故ドイツでも大規模な抗議デモが起きているのか。私は最初にその点に疑問を持った。更に、抗議デモのニュース画像をいくら見ても人種差別問題に対するアジア諸国での積極的なデモのニュースは殆ど見つけ出すことはできなかった。その理由は何か。(2020/06/24)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 西サハラ難民アスリートサラーァ\哨汽魯藕餞を掲げてゴールイン 平田伊都子
    120 「2003年、僕が21才の時、長年胸に秘めてきた計画を爆発させる機会が訪れた!」と、サラーは、自分一人の大革命を語ります。 「フランスで開催された10,000メートルのレースに、僕はモロッコ代表として送り込まれた。待ちに待ったチャンス到来だ!僕はゴール直前に西サハラ国旗を高く掲げて、そのままテープを切った!!モロッコが禁じている西サハラ国旗を体に纏って、僕が西サハラ人であることを、堂々と公表したのだ!!!」(2020/06/24)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民アスリートぁ.汽蕁次18日間の拷問地獄  平田伊都子
    120  「1999年の10月、僕はモロッコ占領治安部隊に逮捕された。そして、18日間、拷問と (2020/06/19)


    政治
    山本太郎氏の都知事選出馬の記者会見をYouTubeで見た 出馬を決めた決定打は何だったのか?
    れいわ新選組代表の山本太郎氏が都知事選に正式立候補を表明し、記者会見を昨日行った。山本氏はそもそも共産党や社民党などが推している宇都宮けんじ候補と政治の方向性が近いことから、山本氏が出馬を検討していると以前表明した段階から、その意図を様々に解釈する人々が少なからず存在した。たとえば、宇都宮氏を本質的には応援しているが、小池票を減らすために自分も出馬の旗を揚げることで小池票を切り崩し、自分はギリギリになって撤退して宇都宮氏に有利にするのではないか、という見方。あるいは、立憲民主党がなかなか宇都宮氏の推薦を決めなかったことから、山本氏が出馬を検討すると語ったことで、立憲民主党が独自候補を擁立する機先を制し、立憲民主党の宇都宮候補支持へ誘導するためではないか、などなど。(2020/06/16)


    文化
    非在の存在性:岡本太郎と沖縄  髭 郁彦(記号学)
    刈り取られ、だだっ広い空間だけが残った耕地。頭の上に大量の干し草を載せて運んでいる農婦。山のように積まれた干し草は農婦の顔を完全に覆っている。空は高く、からっぽの大地の中に一人。こちらに向かい歩いて来る。「岡本太郎の沖縄」という展覧会のビラに使われていた一枚の写真に私の視線が惹きつけられた。7月6日から10月30日まで、青山にある岡本太郎記念館で開かれている返還前の沖縄の写真展。それを知るきっかけとなったのはこの写真だった。岡本は芸術家であると共にフランスの民族学者・社会学者のマルセル・モースの弟子であり、思想家のジョルジュ・バタイユの友人であった。その事実を私は赤坂憲雄の書いた『岡本太郎が見た日本』を読んで初めて知った。(2020/06/06)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  <明けの祭り>恩赦は西サハラ政治囚になし  平田伊都子
    120  2020年5月24日、西サハラ難民キャンプでも西サハラ・モロッコ占領地でも、断食月が明けて三日間のイード・アル・フィトル(明けの祭り)が始まりました。 晴着を用意できない難民たちは衣類をきれいに洗い、散髪をして身だしなみを整え祭りを迎えます。 (2020/05/26)


    コラム
    小池百合子さん、あなたは知事にふさわしくない。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    お騒がせ検察官・黒川弘務の趣味は、「犬の散歩と麻雀とカジノ」だそうだ。「犬の散歩」は結構だが、「麻雀とカジノ」はいただけない。この人、休日にはマカオや韓国にカジノに出掛けることもあるとか。また、朝日新聞広報部の発表では、同社の社員が、緊急事態宣言が出た後に、黒川と計4回、金銭を賭けてマージャンをしていたことを認めたという。朝日の社員とだけ、賭けマージャンをしていたわけでもあるまい。実はこの人の賭マージャンには常習性があるのではないか。また、この人、ギャンブル依存症というべきではないのか。(2020/05/25)


    コラム
    書店は不要不急の場なのだろうか・・・
    新型コロナウイルスによる外出自粛と営業の制限で近所の書店も公共図書館も閉鎖になってしまった。スーパーやコンビニには立ち寄れても書店にぶらっと入って本を手にすることができない。たまたま僕はこの時期に翻訳書を出版したのだけれど、本の売り上げ以上に、自分が日々本に出会う場がなくなってしまったことがとても寂しい。書店が閉鎖されてしまったことに気がついたのは18世紀イタリアの喜劇作家、カルロ・ゴルドーニ作「二人の主人を一度にもつと」が行きつけの書店のコーナーにあった気がして買いに出かけたことだった。いつものことだが、ある本が買いたいと思うと、いてもたってもたまらなくなる。(2020/05/21)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】   茂木敏允外務大臣に期待を寄せる西サハラ難民  平田伊都子
    120  2020年5月12日、参議院外務防衛委員会で鈴木宗雄衆議院議員が(日本維新の会)<モロッコとの二国間投資協定>に関した質問をし、モロッコが抱える西サハラ問題についての茂木外務大臣の見解を質しました。 大臣の返答は、これまで外務省から聞かされてきた見解と変りません。 が、審議映像を見た西サハラ難民の人々は、茂木外務大臣に親愛の情を寄せています。 西サハラ難民は、人を即座に見抜く超能力がある<砂漠の民>です。 <砂漠の民>西サハラ難民には茂木大臣に、何か感じるところがあったようです。(2020/05/18)


    政治
    もし政権が有罪ならNHK幹部らも共犯  東独の1989年に似た空気が満ちている
    120 安倍首相らに対する法律家たちの告発状が東京地検特捜部に手渡されるという。桜を見る会に関する告発である。もし安倍首相らが有罪だとしたら、安倍首相の言論機関として機能してきたNHKは共犯と言って過言ではない。この政権の最大の特色はTVによって作られたイメージだったことであり、NHKは巧妙な編集テクニックを駆使して安倍首相を有能で決断力のある政治家に粉飾し、野党議員を不当なテクニックを用いて貶めてきた。公共放送機関のこの重大な責任をきちんと法の場で決着させる必要がある。(2020/05/17)


    文化
    責任と贖罪:虐殺の記憶を語ること  髭郁彦 (ひげいくひこ):記号学
    1月13日、文京区区民センターで憲法を考える映画の会が企画した「自主制作・上映映画見本市#3」が行われ、総計7本のドキュメンタリー映画が上映された。私はその中で「靖国・地霊・天皇」(2014年)、「9条を抱きしめて―元米海兵隊員が語る戦争と平和―」(2013年:以後サブタイトルは省略する)、「反戦を唱う女たち」(1988年)という三本の映画を見たのだが、ここで書こうと思う事柄は「9条を抱きしめて」と関係する問題である。映画の完成度から言うならば、この映画よりも他のニ本の方が完成度は高かったが、この作品が提示する問題について考察する必要性を私は強く感じたのだ。それには以下の理由があった。(2020/05/16)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 西サハラ赤新月社のSOSに呼応したEU! 平田伊都子
    120  これまで20回以上、アルジェリアにある西サハラ難民キャンプに足を運びましたが、絶対に外せない訪問先が、西サハラ赤新月社でした。 援助物資を運んできた使用済みコンテナで囲われた西サハラ赤新月社食料貯蔵庫では、友人のシディアが働いていました。 倉庫の中は、小麦粉の袋が隅に残っていても、いつもガランドウでした。 缶詰とか粉ミルクとか他の援助物資は到着したらすぐに、五つある難民キャンプ群に届けられるからです。 (2020/05/11)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  330万のアフリカ人が殺される!  平田伊都子
    120  「30万のアフリカ人が新型コロナウィルスに殺される!」と、数社のメデイアが発表しました。 アフリカ人のテドロスWHO(世界保健機関)事務局長は、以前からアフリカへの新型コロナウィルス侵攻を触れ回わり、支援金を要求してきました。 が、トランプ米大統領がWHO拠出金停止発言をした途端、具体的にアフリカ人の予想死者数を出してアメリカを脅しにかかりました? 「30万から330万のアフリカ人がしぬ!」としている記事もあります。 しかし、何を根拠に算出したのでしょうね? WHO(世界保健機関)の出す数字は、非常にアバウトです。 その一例を挙げてみます。. (2020/04/20)


    農と食
    緊急:米の農業生産者、加工業者に新型ウイルスの危機が押し寄せる  日本が大量輸入するのは牛肉、オレンジ、トウモロコシ・・・
    新型コロナウイルスの患者が世界で最も増えているのが米国だ。すでに2万人以上が感染で死亡した。米国は農業輸出国でもあるが、すでに米国最大の豚肉の加工工場が新型コロナウイルスの感染者を多数出し、操業が停止となっている。ハフィントンポストによれば、従業員の230人が感染し、未だ復旧の期日は見えないという。そんな中、アメリカの報道番組「デモクラシー・ナウ!」では全米250万人の農業従事者が満足な感染予防の装備もないまま、低賃金で労働を続けている現状をレポートしている。スカイプでのインタビューに答えているのはヒスパニック系の農業従事者たちだ。(2020/04/15)


    国際
    【西サハラ最新情報】   ニューヨークの牢払い  平田伊都子
    120  時は江戸、所は小伝馬町の大牢。 突然黒い煙が舞い上がり、続いて火花と真っ赤な炎が夜空を焦がしました。 「火事だ〜!」と叫ぶ声とけたたましい半鐘と煙と臭いで、囚われ人たちは飛び起きました。 「お前たちを焼き殺すわけにはいかない3日経ったら必ず戻ってくるんだぞ!」と、牢役人は叫んで、閂を開けました。 中には戻ってこない輩もいて、見つかるとその場で打ち首になったそうです。 このような<牢の解放>を、江戸時代には<牢払い>と呼びました。 <牢払い>は牢内や近所の出火の時に加え、将軍家の冠婚葬祭の時、大名の恩赦があった時などにも、行われたようです。(2020/04/13)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  追悼ハッダドMINURSO担当西サハラ大使逝去  平田伊都子
    120  2020年4月1日、ムハマド・ハッダドMINURSOミヌルソ(国連西サハラ人民投票監視団)担当大使が急逝されました。 <長の患い>という死因が発表されました。が、2年前の4月3日に<長の患い>で急逝されたアハマド・ブハリ国連西サハラ代表大使と同様に、その死因に疑問が残ります。 お二人とも、国連を相手に大奮闘された真摯で優秀な外交官です。 悔やまれてなりません!(2020/04/07)


    米国
    「パンデミック時にストライキする方法」 自身と社会の安全を求めて闘う米国労働者 小倉利丸
     新型肺炎コロナで米国は社会崩壊寸前といった報道が国内のメディアで氾濫しています。しかし、かの国の労働者は頑張っています。社会と自分たちのための安全な職場を要求しての山猫スト、安全といわれる幅をとってスタンディング、等々。以下、経済学者で社会活動家の小倉利丸さんがブログで報告するかの国の労働者の闘いです。(大野和興)(2020/04/04)


    国際
    【西サハラ最新情報】  Can you hear me ? 私の声が聞こえる?  平田伊都子
    120  「Can you hear me ?(キャン ユー ヒア ミ)私(の声)が聞こえますか?」と、最近流行りの電話会談で、最初に聞こえてくるのがこの問いかけです。 双方が回線状況を確かめるための冒頭チェックですが、WHO世界保健機関で3月25日に行われた電話記者会見では、結局、雑音に邪魔されて電話応答は諦め、予め送られていたメールの質問事項を読み上げ返答する一件が発生しました。 こんな不都合が、国際会議や重要会談でも起こるのでしょうか? (2020/03/31)


    検証・メディア
    ほんとにそうなの? 「穏健派」のバイデンと「急進左派」のサンダース  Bark at Illusions
     今年行われる予定の米国の大統領選挙に向けた民主党の候補者指名争いは、ジョー・バイデン元副大統領とバーニー・サンダース上院議員に絞られた。マスメディアではバイデンは「穏健派」、サンダースは「急進左派」などと称されているが、こうした評価は適切なのだろうか。(2020/03/27)


    国際
    【西サハラ最新情報】  バチカンからニューヨーク国連までパンデミック  平田伊都子
    120  イタリア連立与党の民主党・ジンガレッティ党首は3月7日に、新型コロナウイルスに感染したことを自主申告しました。 バチカン法王の咳き込む映像が巷に流れバチカン職員が感染し、サンピエトロ広場恒例の日曜ミサは中止になりました。 3月8日、イタリアの感染者は7,375人を超え、死者は約366人と報道されましたが、翌3月9日には感染者9.172人、死者が463人に増えました。新型コロナウィルスの勢いは日々激増です。 ベネチアやミラノなど北の街は封鎖され、感染疑いのある人達は隔離されています。 イタリア首相コンテは4月3日まで外出自粛を訴えました。 強制隔離されている人と自己隔離している人はイタリア全土で1600万(イタリア全人口6043万)だということです。 (2020/03/10)


    コラム
    トイレットペーパーがなくなったら・・・コロナウイルス騒動で
    コロナウイルスの騒動でトイレットペーパーが買い占められている、という噂がツイッターで出回っていた時、まさかそんなことが起こるとは思えなかったので何日か無視していた。それでもそうした情報が続くので、ある日、店を一度のぞいてみようという気になって行ってみたら驚いたことに売り場からトイレットペーパーがきれいさっぱりなくなっていたのである。まさか自分の暮らす街のリアルな現実になっていたとは。売り場の人に聞いてみると、前日から買いに来る人が増えてなくなり、問屋にも買いが注文して混乱状態になっている。だから次にいつ入荷されるかわからない、というのだった。これは困ったことになったな、と思った。(2020/03/08)


    スポーツ
    【西サハラ最新情報】  中止か?延期か?強行か❓2020東京オリンピック
    120  14万円、香港政府は18才以上の市民全員一律に、コロナウィルス対応資金として支給しました。 2月29日、日本の総理大臣は記者会見で2,700億円の臨時予算をコロナウィルス助成金に充てると発表しました。 しかし、助成金は医療、行政,教育、企業などなどの組織を対象としたものです。 日本人個人への支援金ではありません。 この非常に分かりやすい現象は、香港では個々人を大事にするけど日本では個々人が無視されているということを現しています。 香港では個々人がハッキリ物申すけど、日本では個々人はお上の言うことを丸呑みしてしまうからでしょうか? 東京オリンピック開催に向けて、犠牲と我慢を強いられてきた日本の個々人に、政府は具体的な御礼をすべきです。(2020/03/03)


    文化
    [核を詠う](295)角川『短歌年鑑・令和2年版』から原子力詠を読む「まほろばを流るる小川のほの明かりふくしまの村は未だくらやみ」  山崎芳彦
     今回は角川『短歌年鑑・令和2年版』(角川文化振興事業団、令和元年12月7日刊)の「自選作品集」、「題詠秀歌」、「角川歌壇・特選作品集」、「作品点描」それぞれの特集に所収の作品群から、筆者の読みによって原子力詠を抄出させていただく。月刊総合短歌誌を発行している角川の『短歌年鑑』は、短歌界の動向を知る上で筆者にとって貴重である。2011年の福島原発事故以降、原子力に関わって短歌人がどのように詠っているかを知るための一端として、毎年度の同年鑑を読み続けている。当然のことだが、歌人の歌う対象は多岐にわたり、「原子力詠」として筆者が読み取る歌は、年鑑所収の千数百人の歌人による数千首の作品のなかで、その数は決して多いとは言えない。しかし、年鑑に載せられた作品を読みながら改めて膨大な作品を読む、短歌に触れることは筆者にとってありがたいことであると思い、その中で原子力にかかわる作品に出会うことの貴重さに感動するのである。(2020/02/22)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ガリ西サハラ難民大統領VSグテーレス国連事務総長  平田伊都子
    120  やりました! オマル西サハラ難民政府国連代表の外交努力が功を奏して逃げ回る国連事務総長をアフリカのエチオピアで摑まえ、ガリ西サハラ難民大統領とグテーレス国連事務総長の対決を実現させました。(2020/02/15)


    国際
    2020年のバーニー・サンダースの公約
    4年前の2016年の大統領予備選では予想外の注目を集めたバーニー・サンダース候補は後半、民主党幹部たちのヒラリー・クリントン候補への応援によって代表の座を失うことになった。今回、再び出馬してきたバーニー・サンダース候補のライバルはバイデン元副大統領であり、どちらも高齢でバイデン氏は選出されても1期限りで退くと言っているそうだ。(2020/02/06)


    国際
    【西サハラ最新情報】 トランプ中東和平案をモロッコ支持  平田伊都子
    120  2020年1月26日、ニューヨークタイムズ紙は、ジョン・ボルトン元米大統領補佐官が近々に出版する著書の草稿内容を公表しました。 それを読んだ♠米大統領弾劾裁判主席検察官役の民主党アダム・シフが、「♠米大統領の有罪を劇的に裏づけることができる!」と、目玉をむいてボルトンの証人喚問を求めました。 ボルトンの草稿には「ウクライナに軍事支援と交換に大統領選挙対抗馬ジョウ・バイデンの調査を要求した」と、書かれているそうです。 「ボルトンの本は嘘ばっかし。漏らしてはいけない国家秘密も書かれている」と、♠米大統領は草稿コピーの提出を求め、記事の削除、もしくは出版禁止を示唆しています。 (2020/02/01)


    コラム
    歩く見る聞く 55 (2020年1月22日) 満蒙開拓青少年義勇軍  田中洋一
      小雪が時折舞う先週末、群馬県・赤城山南麓の大胡(おおご)公民館の一室は人で埋め尽くされた。シニア世代に加えて30代らしいカップルもいる。防寒具に身を固め、話に聞き入った。(2020/01/24)


    検証・メディア
    問題を棚上げにするなら、いくら意思疎通を活発化させても、本当の意味で日韓関係を改善することはできない  Bark at Illusions
     ニュースウオッチ9(20/1/15)は2020年の世界を展望するシリーズ番組のひとつとして、日韓関係についての特集を放送した。日本のマスメディアが「徴用工」問題に言及する時はいつもそうだが、この番組も問題解決の責任は韓国政府にあるという前提に立っており、日韓関係改善のための本当の解決策を知ろうとするなら、この時点でこの番組を見る価値はない。日本政府も認めている通り(例えば当時外務大臣だった河野太郎の2018年11月14日の衆議院外務委員会での答弁)、日韓請求権協定で個人の請求権は消滅していないのだから、未解決である大日本帝国時代の強制労働の問題を解決する責任が加害者である日本政府や日本企業にあることは、人道的観点からだけでなく、国際法の観点から見ても明らかだからだ。しかし解説に当たったNHKソウル支局長の高野洋は、これまでの日韓関係について的確な指摘をしている。ただし、いくらか補足説明が必要であり、本当の意味で日韓関係を改善するためには、導き出される結論も違ってくるけれども……。(2020/01/22)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  「アリAli 西サハラの難民と被占領民の物語」出版
    120  お報せします! 「アリAli 西サハラの難民と被占領民」が、2020年2月3日に出版予定で〜す!!  2月3日は節分です。 立春です。 大豆をまいて、昨年の災厄の鬼を払います。 西サハラ人民にとっての鬼は、モロッコです。 ただ、大豆は西サハラ難民の常備食なので、まくわけにはいきませんが、、(2020/01/13)


    社会
    所得に応じて窓口負担を増やすのは「応能負担」ではない  Bark at Illusions
     政府の「全世代型社会保障検討会議」が中間報告を取りまとめ、「一定所得以上」の収入がある75歳以上の人の医療費窓口負担割合を現在の1割から2割に引き上げる方針を打ち出した。日本は高齢化による医療費の増大が今後も見込まれており、「現役世代」にこれ以上負担を強いることはできないのだから、能力に応じた負担が必要だと言われれば、「一定所得以上」の収入がある人の窓口負担を増やすことはやむを得ないのではないかと考えがちだ。果たして、本当にそうだろう(2019/12/31)


    コラム
    30年間続けた英字新聞の定期購読をやめて
    120 最近の企業経営者の中にはファンの心が読めなくなった人が多いように感じる。いまだに首相と会食を続ける日本の新聞社の幹部たちがそうだが、残念なことで言えば、編集スタンスの異なるジャパンタイムズとセットで購入させるニューヨークタイムズ国際版(紙版)もそうだ。新聞を手にして読む読者の心から遠く離れている。おかげで30年間、取り続けた英字新聞の購入をとうとうやめることになった。新聞と言えば紙、という思いがあったのに残念だ。(2019/12/31)


    コラム
    映画「家族を想うとき」 問われる現代の労働のあり方   " Sorry We Missed You "
     9月からの3か月間、複数の仕事を掛け持ちでやってきたことも関係しているのだけれど完全に無休だった。本業の合間を縫って翻訳の仕事をしているという事情も関係している。フリーの立場の仕事の状況はますます厳しくなっていくのだろうか。そんな中、知人から「家族を想うとき」の上映会があるから参加しないかと言われて、寸暇を縫って会場に見に出かけたのだった。監督は労働者の生活と闘いをリアリズムで描いてきた英国の名匠、ケン・ローチ。(2019/12/08)


    政治
    安倍晋三は我々のリーダーではない  Bark at Illusions
    安倍晋三の総理大臣在職日数が歴代最長となり、マスメディアでは安倍政権の検証が行われている。経済政策や外交、安全保障政策、社会保障政策、それに「森友・加計」問題や「桜を見る会」を巡る政治スキャンダル等々、様々な側面が語られているが、最大の問題は安倍政権には庶民のための政治を行う意思がないという事だ。(2019/11/29)


    検証・メディア
    トリチウム汚染水を希釈して放出すれば人体や健康に影響がないという政府やメディアの嘘に騙されるな  Bark at Illusions
     福島第一原発事故で増え続ける放射能汚染水の処分方法を検討する経済産業省の小委員会が18日に開かれた。原発敷地内では溶融核燃料の冷却水や敷地内に流れ込む地下水などが原因で放射能汚染水が毎日発生しており、東京電力は放射性物質の除去作業を行っているが、水素原子とほとんど同じ化学的性質であるトリチウム(三重水素)は除去することができないため、トリチウムを含む汚染水が原発敷地内のタンクに保管され、その量は増え続けている。昨年の経済産業省の公聴会では、その処分方法として委員会が提示した選択肢に長期間保管し続けるという最も安全な方法がなかったことに反発の声が上がり、その後、タンクを増設して長期保管するという選択肢が加えられた経緯がある。ところが報道によると、今後も議論の中心は海洋放出と大気放出になるようだ。(2019/11/23)


    文化
    明治大学文学部主催「フランス革命とスペクタクル」 革命期の演劇を考える
    120 17日、明治大学文学部主催で「フランス革命とスペクタクル」と題するシンポジウムが行われた。近年、日本でも劇場政治などと言って、TV報道により見世物化した政治と劇場の関連性を語る言説にあふれているのが、このシンポジウムでは実際に人が殺し、殺され、政治が大きく変わっていったフランス大革命の時代に「同時代」として演じられた演劇とはどのようなものであったか、ということがテーマとして掲げられている。フランス革命自体がスペクタクルですらあったが、刻々と進行する革命は社会を変えつつあり、それは当然、戯曲をも、劇場をも、そして観客自体をも変えていった。(2019/11/18)


    難民
    【西サハラ最新情報】  縁故主義が国連を危機に陥れている!  平田伊都子
    120 このところ国連はコーナーに追いつめられて、連続パンチを浴びています。 (2019/11/10)


    欧州
    カタロニア独立派を支持して黄色いベストが国境をブロック
    反マクロン運動だった黄色いベスト運動は、今も続いているが、最近ではカタロニアの独立運動の闘士たちとも連携して互いにエールを送っているそうだ。(2019/10/20)


    コラム
    ドキュメンタリーとマイクロペニス その2
    僕が発育不全による奇形の一種であるマイクロペニスの持ち主であることを書いた「ドキュメンタリーとマイクロペニス」をよんでくださった同業者の知人が「脱帽しました。なかなか書けないことです」と電話で言ってくださった。こういうことを書けるようになった理由は、前に書いたことだけれど、英国のドキュメンタリー作家がこのテーマを映像作品にしていた、ということである。ペニスのサイズで男性には悩んだ人が少なくないのではなかろうか。僕のような奇形の領域でなくとも、通常より1割、2割サイズが小型だったり、短かったり、というだけでくよくよしたことはないだろうか。あるいは、実際には標準のサイズだったとしても、上から自分のペニスを見下ろすと小さく見える、という心理的なことも関係しているかもしれない。(2019/10/05)


    経済
    消費税アップと安倍首相のドヤ顔 根本行雄
     消費税率が10月1日午前0時、8%から10%に引き上げられた。公共料金を含む幅広い商品・サービスが値上がりし、家計には新たな負担になる。一方で、飲食料品(外食・酒類を除く)や定期購読の新聞を対象に税率を8%に据え置く軽減税率や、ポイント還元も同時にスタートしたが、制度は複雑で混乱も予想されている。政府は今回の税収増加分の約5・6兆円の全額を社会保障に充てるとしている。しかし、マスコミは軽減税率やポイント還元などの複雑な制度の解説に終始し、消費税に反対する声が聞こえてこないのはどうしたことだろうか。このようなマスコミに税金の使い道をチェックすることはできるのだろうか。(2019/10/04)


    検証・メディア
    再開する米朝協議で米国政府は「朝鮮の安全の保証」についての具体的な措置を示すべきだ  Bark at Illusions
     9月下旬頃に米国との協議に応じる用意があると表明した朝鮮のチェ・ソンヒ第1外務次官の談話や、朝鮮側の対米実務協議首席代表の指名、対朝鮮最強硬派だったジョン・ボルトン大統領補佐官の解任など、米朝双方の動きから、米朝の交渉再開が近いのではないかとの見方が強い。果たして停滞していた協議が再開し、両政府は朝鮮半島の平和と非核化に向けた道筋をつけることができるのか。マスメディアの報道を見ていると焦点を見誤ってしまいそうだが、米朝交渉を進めるためには、米国政府が「朝鮮の安全の保証」を如何に提供するかを検討する必要がある。(2019/09/28)


    国際
    【西サハラ最新情報】  排除された記者、庇う同僚記者、総長は気候行動一筋  平田伊都子
    120  2019年国連総会新議長ムハンマド・バンデ(元ナイジェリア国連大使)の議事進行で、第74回国連総会が9月17日から始まりました。 9月20日の定例記者会見でステファン国連事務総長報道官が、「国家元首が91人、副大統領が6人、首相が45人、首相代理が5人、大臣が44人、議長が2人、オブザーバーが3人、合計196人が演壇に立つ。会談の要請は630にのぼっている」と、発表しました。 そして、事務総長の気候行動サミットが華々しく開催されました。(2019/09/25)


    北朝鮮
    日朝国交正常化交渉の再開に向けて
    2002年9月17日、当時の小泉純一郎首相が北朝鮮の金正日総書記と首脳会談を行った際に調印された「日朝ピョンヤン宣言」。同宣言には、日朝の国交正常化が盛り込まれていたが、10年以上が経過した今でも北朝鮮との国交正常化は実現していない。また、韓国との間においては、安倍政権による韓国への輸出規制措置をきっかけに、韓国側が日本に対する軍事情報包括保護協定(略称:GSOMIA)破棄を表明するなど、関係改善に向けた道筋も見えない状況にある。(岩本裕之)(2019/09/20)


    政治
    米民主党に改革を迫る左派グループJustice Democrats 2020年の下院選挙に向け、保守派現職議員に対抗馬を擁立中  〜 21世紀の分水嶺となるか〜
    2016年の米大統領選は米民主党にとって転機となった。大統領候補擁立でヒラリー・クリントンとバーニー・サンダースが争ったが、それはまさに今の民主党内の水面下の確執を予言するものだった。ヒラリー・クリントンは夫のビル・クリントンとともに米民主党にあっては労働組合離れを促し、金融界を始め大企業から多額の献金を受けていた。バーニー・サンダースを応援した左派の民主党員にとって、クリントン夫妻は民主党の新自由化を象徴する存在だった。(2019/09/18)


    コラム
    ニューヨークタイムズのデジタル化戦略?
     もう今から何年か前になるけれど、外国の旅行から帰ってみると、ポストに定期購読のニューヨークタイムズと並んでジャパン・タイムズが入っていた。最初は配達の間違いだろう、と思った。ところが、そうではなかったのだ。数日後、新聞にニューヨークタイムズとジャパンタイムズが提携して、両紙が一緒に配達されることになったと折込のチラシに書かれていたのだ。僕はジャパンタイムズにかつては悪い印象は持っていなかった。伝統のある優れた英字新聞だ。しかし、英字新聞を2紙も読む必要はないのだ。僕が頼んだわけでもないのに、どうしてそんなことを勝手にできるわけ?と大いに疑問だった。(2019/09/17)


    地域
    空港建設とはなんだったのか 急速に進む移民社会化とむらの消滅  大野和興
     企業誘致や宅地造成、ダムや道路の建設、リゾート開発、そして原発などなど、地域の大規模な開発で振興を図る――戦後日本で経済成長が始まる1960年代以降、全国各地でくり返されてきたことです。立地する場所は貧しいところ、不便なところが選ばれました。開発によって金が落ち、働けるところができるといううたい文句が、その地域に生きている人たちの心をゆさぶりました。60年代から始まった巨大国際空港建設の場、千葉県三里塚も、その典型的な地域のひとつでした。まず歴史を簡単に追ってみます。(2019/09/17)


    国際
    トランプ大統領がロウハニ大統領と会談の模様 今月下旬か ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官が辞任
    トランプ政権はなるだけ相手に手の内を見せないことを特徴としてきたが、今回のジョン・ボルトン国家安全保障補佐官の電撃辞任もその1つだ。アメリカのNBCの報道ではボルトンは「トランプからは辞任を求められたわけではない」と語っている。しかし、トランプ大統領に呼ばれ、大統領がイランへの経済制裁を一部解除する方針を伝えられた時、猛反対したとされる。ボルトンが辞任を申し出たのは翌朝だった。(2019/09/16)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ・アスリート、モロッコ・アスリート  平田伊都子
    120  「ノックアウト勝ちだ!」と、モロッコのメデイアが久しぶりの快挙に湧きました。 時は2019年9月7日、場所はアラブ首長国連邦の首都・アブダビ、、モロッコの英雄はオットマン・アザイタルMMA(総合格闘技)の世界チャンピオン!!  UFC(超格闘技世界選手権)のライト級戦で、29才のモロッコ・チャンピオンは、フィンランド選手テイーム・パカレンに第一ラウンドでこめかみにパンチをかまし、ノックアウトしました。 確かに、モロッコ人は戦闘的運動能力があるようです。(2019/09/10)


    みる・よむ・きく
    西川治・木村浩子著「イタリアを食べる本 パスタ」
    郊外の近県に仕事で出かけてぶらりと入った古書店で見つけたのが西川治・木村浩子著「イタリアを食べる本 パスタ」である。本は縦長ではなく、むしろ正方形に近い。イタリア料理に関するレシピと写真付きのエッセイである。イタリアと言っても土地柄、土地土地で料理はかなり異なるのろうが、本書はミラノを舞台としている。西川氏は写真家で、木村氏は西川氏の伴侶であるとあり、家族で滞在した時に出会って体得した料理に、さらにイタリア縦断旅行で得た経験も盛り込んだルポルタージュになっている。つまり、レシピとエッセイが楽しめる贅沢な本であり、ルポルタージュとしても味わいがある本だ。(2019/09/06)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  大巡礼、犠牲祭、TICAD7は着々か?  平田伊都子
    120  8月初め、お金と暇があるイスラム教徒は、サウジアラビアのメッカに向けて巡礼をしました。 アフリカ大陸からも多数の巡礼者が飛行機でメッカに飛びました。 ところが、4人のケニヤ人は自転車を漕いだのです。 ケニヤからサウジアラビアまで、3,500キロあります。 4人は巡礼に出発するまで体力作りをし、1か月以上かけて祈願を成就しました。 4人の雄姿をご覧になりたい方は、BBC英国TVにアクセスしてみてください。(2019/08/15)


    コラム
    「N国党」議員の誕生とNHKの転換点 その転機は2004年−2005年だったのでは?
    「NHKから国民を守る党」(N国党)がこの夏、参院選で1議席を獲得したことが話題を呼んでいる。NHKで放送されたN国党候補者たちの異様な政見放送に絶句した市民は少なくなかった。党首の立花 孝志氏はその経歴にこう記している。2004年 7月 NHK本部編成局(経理)に異動 2005年4月 週刊文春でNHKの不正経理を内部告発(2019/08/13)


    文化
    「表現の不自由展」への違和感 主催者に欠落する作品・作者への連帯の覚悟 松本武顕
     「あいちトリエンナーレ2019」での上記展覧会場で、来場者が作品の写真と動画をSNSに投稿することを禁止すると掲示されたとのこと。主催側の芸術監督は「表現の自由がテーマだけに自由に写真を投稿してほしいとは思うが、イベント全体の安全管理に責任がある」 つまり、「ネットの炎上」が進行し、展示会の安全にまで影響が及ぶことを避けるためだという。展示作品は、3年前の同名の展覧会同様、慰安婦、先の戦争、天皇、憲法九条、現政権への批判などで問題/事件となったようだ。が、気になるのは、当時感じた“違和感”を今回の「禁止」報道にも覚えてしまうことだ。(2019/08/11)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコのペット感覚、アフリカ人感覚
    120  2019年8月1日から2日にかけて、<世紀の交渉>第2弾を目指す♠米大統領娘婿のクシュナーご一行が、モロッコを訪問しました。 MAP(モロッコ国営通信)も公式見解を避けたこの訪問の実態を報告しようと勉強しておりました。 が、8月3日、MWN(モロッコ世界ニュース)が、ハスキー強奪売買事件を巡って、モロッコ庶民のネット論戦に火が点いたことを伝えました。 筆者も論戦に巻き込まれた一人です。 3日といえば、愛犬ハスキー・チョビの月命日で、黙って見過ごすわけにいかなかったのです、、(2019/08/07)


    社会
    かんぽ生命の不正販売と、それを支える人びと 根本行雄
     7月31日、かんぽ生命保険の不正販売問題で、日本郵政とかんぽ生命、日本郵便の社長が、そろって記者会見し、約3000万件の全契約について顧客の意向に沿った契約か、実態を調査すると発表した。顧客に不利益を与えた可能性がある契約が過去5年で約18万3000件に上ることも発表した。もちろん、被害者の救済を急がなくてはならない。しかし、その一方で、不正販売の病巣を明らかにしなければならない。不正を招いた一因として販売ノルマが指摘されているが、それと同時に、不正を実行した販売員のモラルの低下を忘れてはならない。(2019/08/04)


    社会
    吉本興業「闇営業」問題とコンプライアンス 問題は企業の「ブラック」体質 根本行雄
     6月24日、吉本興業は、人気お笑い芸人が事務所を通さずに反社会勢力の忘年会に出席する「闇営業」をしていた問題で、雨上がり決死隊の宮迫博之さんら所属芸人11人を同日付で当面の間活動を停止し謹慎処分とすると発表した。写真週刊誌の報道で問題が明らかになった今月上旬、吉本興業は11人を厳重注意処分としていたが、否定していた金銭の授受が確認できたため、謹慎処分に切り替えた。 吉本興業は「コンプライアンス順守や意識の向上を徹底してきたが、今回の結果は重大な問題と考える」とコメントを出した。7月20日、吉本興業からマネジメント契約を解消されたお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんと、謹慎処分を受けているお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さんが記者会見を行った。そこから見えてきたのは、「コンプライアンス」を振り回す吉本興業という会社の「パワハラ」体質である。(2019/07/25)


    政治
    河野太郎曰く、日韓請求権協定で「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」 Bark at Illusions
    日韓請求権協定で「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」──。日本の外務大臣、河野太郎の昨年11月14日の衆議院外務委員会での答弁だ。国家間の条約で個人の請求権は消滅しないというのは国際的な共通認識であり、そのことは河野太郎に限らず、日本政府も認めてきた。しかし、それにもかかわらず日本政府は日韓請求権協定(1965年)で「徴用工」を巡る問題は解決済みだと主張し、河野太郎は「徴用工」問題で仲裁委員会の開催に求めに応じない韓国の駐日大使を呼びつけて、韓国大法院(最高裁)が日本企業に元「徴用工」への賠償を命じたことを念頭に、「国際法違反」の状況を是正するようにと恫喝した。そしてマスメディアは、またしても「徴用工」問題で最も重要で基本的な事実を伝えることを怠った。(2019/07/24)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  CAN(the African Cup of Nations)アフリカ大陸杯  平田伊都子
    120  7月18日金曜日正午、22回目の金曜デモで、アルジェリア首都アルジェはアルジェリア国旗で埋まりました。 そして一夜明けた7月19日のアルジェは、前日より何10倍ものアルジェリア国旗で溢れていました。 アルジェリアの政治改革を促す人民による金曜デモは、アルジェリア人の間で、金曜礼拝のように定着してきました。 一方、7月19日のそれは、CANサッカーアフリカネイションズカップを獲得した、アルジェリア・サッカーチームを歓迎する熱列なデモでした。(2019/07/23)


    みる・よむ・きく
    エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ著「自発的隷従論」〜生まれながら自由を知らない人々は自由を求めない〜
    120 最近、フランスの新しい政治運動に参加した人々と話をしていると、エティエンヌ・ド・ラ・ボエシが書いた「自発的隷従論」の話がしばしば出てくる。「自発的隷従論?いったいそりゃ何だ?」と思ってインターネットで検索してみると、驚いたことに邦訳も出ていた。しかも、なんと2013年の秋に初版が翻訳出版されていた。これはすごい!実際に中世フランス語から翻訳したのが山上浩嗣氏で、山上氏に出版しないかと持ちかけた東京外大の西谷修氏である。タイミングを振り返って思えば、両者の時代を察知するセンスに脱帽するのである。(2019/07/15)


    中国
    なぜ安倍支持率は下落しないのか 〜 自信喪失が生み出す現状肯定意識
    「令和初の国賓として来日したトランプ米大統領が、令和初の大相撲夏場所で、令和初の優勝力士、朝乃山に米国大統領杯を授与」2019年5月1日の改元以来、どんなニュースにも「令和初の」を付けたがるメディア報道を見ると、日本人が今置かれている「内向き」な精神構造がよく透けて見える。(岡田充『海峡両岸論 第103号』)(2019/07/03)


    国際
    【西サハラ最新情報】  危うしUNRWA,パレスチナと西サハラ難民の命は?  平田伊都子
    120  2019年6月21日の国連報道室は、やり切れないムードに包まれていました。 この日、ピエール・クレヘンビュール・ウンルワUNRWA事務局長を招いて特別記者会見が開かれましたが、記者の誰もがウンルワUNRWA最大のスポンサーだったアメリカが拠出金を断ち切っているのを知っていました。 ウンルワUNRWAの年間予算12億ドル(約1,440億円)のうち3憶ドル(約360億円)が、削減されたことになります。 「国連事務総長はアメリカと、再交渉したのか?」、「どこの国がアメリカの拠出金を負担するのか?」、「資金繰りはどうなっているのか?」、「パレスチナ難民の食糧は賄えているのか?」、、 記者たちの質問は、食うに困っているパレスチナ難民の窮状を代弁していました。 これに対してウンルワUNRWA代表は、「当面は凌げるが、半年先の見通しは立たない」と、答えました。 これが、約540万パレスチナ難民の命を預かるUNRWAの返事です。 ?? (2019/06/26)


    コラム
    「マクロ経済スライド」を廃止して、減らない年金とすることがバカげた提案か。これを続けることがバカげた政策か。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 
    昨日(6月19日)の党首討論。正確には、「国家基本政策委員会合同審査会」というそうだ。メディアは注目しなかったが、志位和夫(共産党委員長)と安倍晋三との「討論」を振り返ってみたい。 (2019/06/25)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    スイス:遺伝子組み換え真菌耐性大麦の屋外試験栽培を承認
     スイス連邦政府環境庁はこのほど、チューリッヒ大学の真菌抵抗性遺伝子組み換え大麦の屋外試験栽培(19年〜23年秋)を承認したと発表した。同大学によれば小麦の真菌耐性遺伝子を組み込んだもので、さび病とうどんこ病菌への耐性を試験するという。スイスインフォが伝えた。(有機農業ニュースクリップ)(2019/06/17)


    コラム
    あの「国家戦略特区」、やっぱり「ずさんで、でたらめ」なのだ。澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    加計学園事件で、ダーティーなイメージをすっかりと定着させた国家戦略特区。久しぶりに、全国紙の一面に顔を出した。毎日新聞が、6月11日・12日と連続して問題の各事件をトップで報道した。国家戦略特区問題とくれば、主役は常に諮問会議議長の安倍晋三である。が、このたびの毎日報道2事件の準主役は同一人物で、国家戦略特区諮問会議・ワーキンググループ座長代理の原英史である。この人、元は通産官僚。2009年に退官して、2010年民間人の立場で雑誌『SAPIO』に連載した記事の表題が、『おバカ規制の責任者出てこい!』。(2019/06/16)


    コラム
    パリで恒例の「詩の市場」 Marché de la poésie  村上良太
    120 パリでは毎年、「詩の市場」という恒例の催しが行われていて、小さな独立系の出版社が多数、ブースを出して詩集を中心に出店しています。それらの詩集は印刷部数も100から1000くらいのものが多いようです。ですから大量出版・大量消費型の出版文化ではなく、むしろ、版画を売っている、みたいな感覚と言った方がよいのです。買いに来る人たちも大量消費型のマス文化よりは、街の人々の日々の文学つきあい的な感覚があります。(2019/06/15)


    文化
    木村荘八の素描画と「歌妓支度」 髭郁彦(ひげいくひこ):記号学
    さいたま市のうらわ美術館で、4月20日から6月23日まで、「素描礼讃 岸田劉生と木村荘八」という展覧会が開催されている。借りていた本を返却するために、さいたま市立中央図書館へ行った帰り道、この展覧会を覗いてみた。見ようと思ったのは岸田劉生の絵よりも木村荘八の絵だった。木村の絵は6年前に東京ステーションギャラリーで生誕120周年記念展があったときに見に行ったのだが、連れもいてゆっくりと鑑賞することができなかった。そのこともあり、この展覧会を覗いてみることにしたのである。 入口を入るとすぐ右側に木村が素描画について書いた文のパネルが架けてあった。(2019/06/12)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ディーデイ <D-Day > 作戦開始日  平田伊都子
    120  6月6日はアメリカとイギリスの<D−デイ>です。 75年前の6月6日に、米英を中心とした連合国軍が、嵐のフランス・ノルマンデイーに上陸し、第二次世界大戦の戦況を (2019/06/06)


    みる・よむ・きく
    "How Democracies Die " ( Steven Levitsky and Daniel Ziblatt ) 「いかに民主主義は死ぬか」(スティーブン・レビツキー&ダニエル・ジブラット著) 中野晃一教授(政治学)がNYTで言及した話題の書
    野党共闘を進めてきた市民連合のリーダーの一人、中野晃一教授(政治学、上智大学)は、今日付けのニューヨークタイムズに寄稿した文章”Why does Abe gush over Trump?" (なぜ安倍はトランプのことを話しまくるのか?)の中で、日本の政治が権威主義に向かっていることを指摘している。権威主義とは英語ではauthoritarianismであり、中国やロシアなど西側の民主主義国家群とは異なる政治体制を指す。安倍政権の下で日本も民主主義から権威主義体制に転換しつつあることが指摘されている。(2019/05/30)


    欧州
    初選出の29歳の欧州議会議員マノン・オブリ氏 ブリュッセルの欧州議会での会話を披露
    120 欧州議会議員の選挙で今回、選出されたマノン・オブリ(Manon Aubry)氏は29歳。ジャン=リュク・メランション党首が率いるFrance Insoumise (服従しないフランス)の候補者リスト1位がこのうら若い女性マノン・オブリ氏だ。3位は前回書いたレイラ・シェイビ氏。レイラ・シェイビ氏は36歳と、いずれの女性も若く今年初めて議員に選出された。(2019/05/29)


    みる・よむ・きく
    今年、追悼上映されたクロード・ランズマン監督の「ショアー」
    クロード・ランズマン監督の代表作というよりライフワークと言った方がよいホロコーストの生存者たちの証言を記録したドキュメンタリー映画「ショアー」が日本で初公開されたのは1995年だった。その「ショアー」が今年2月、アンスティテュフランセでランズマン監督の追悼上映の形で、「ソビブル、1943年10月14日午後4時」とともに上映されたことは関心の高い人々はきっと知っているに違いない。(2019/05/27)


    コラム
    国会議員の言論の自由
    訪問中の国後島で戦争しないと島は取り返せない旨の発言をして問題視され、日本維新の会を除名された丸山穂高議員は「言論の自由」を守るために国会議員は辞職しないと言っているそうだ。言論の自由は大切だが、言論の自由の根拠は国会議員だからあるのではなく、日本国民が持つ根源的な自由に属する。国会議員に選ばれたから言論の自由が重んじられないといけない、ということでは全くない。だから、彼は国会議員を辞職しても言論の自由は奪われるわけではないから安心すべきだ。(2019/05/22)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ウェブサイトに投稿した西サハラ美女が2年の刑?  平田伊都子
    120  2019年5月20日、モロッコ軍事法廷が西サハラ美女に判決を言い渡す予定です。 彼女が何をしたのかって?  彼女は、自分が住むモロッコ占領地・西サハラの首都、ラユーンの街並を撮って、その映像をソーシャルメデイアに流しただけなんです。 ただ、モロッコ占領政策に一言、文句をいっただけなんです。 一方、モロッコの動画投稿者たちは、言いたい放題やりたい放題、嘘つき放題、、 西サハラ難民大統領のセクハラや難民集団脱出や難民キャンプのデモなどなど、その時の旬ネタに応じて面白おかしく、話をでっち上げています。 モロッコ偽作者たちを、法廷にかける策はないのでしょうか?(2019/05/20)


    文化
    日仏会館シンポジウム「イマージュと権力 〜あるいはメディアの織物〜」
    120  「イマージュ」という言葉、時々耳にするけれど、イマージュってなんだっけ? イメージとどこか違うの?・・・この言葉にはそんな戸惑いを感じてきた。それに対して初めて、「あ、違うんだ」と感じさせてくれたのは日仏会館で行われたシンポジウム「イマージュと権力 〜あるいはメディアの織物〜」における小林康夫氏(青山学院大学教授)の言葉だった。「イマージュと言う言葉が私の人生を変えた」と。小林康夫氏は美術評論家・宮川淳の著書「鏡・空間・イマージュ」に20歳の頃触れて大きな影響を受けたことを語った。(2019/05/19)


    関生反弾圧市民情報センター
    現場で闘う女性たちのことを伝えたい  中島 由美子
    120  5月10日に都内で開いた関生弾圧を跳ね返す東京集会で、集会実行委員会は全国一般労組東京南部委員長の中島由美子さんに連帯の発言をお願いした。併せて関生支部に女性組合員の派遣を要請した。中島由美子さんと青木邦子さん、二人のたたかう女性の魂が呼応しあう、とてもいい集会だった。集会後、中島さんがフェイスブックに一文を投稿してくれた。その文章に多くの女たちが呼応し、思いを寄せてくれた。関生とともにたたかう新しい流れが生まれたことを予感させる。中島さんの投稿とその投稿に寄せられた多くの女性の思いのいったんを紹介したい。(大野和興)(2019/05/17)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 難民キャンプ脱出青年の捏造報道  平田伊都子 
    120  「西サハラ難民キャンプを脱出した青年が砂漠で枯れ死!」という漫画もどきの話を、MWN(モロッコ世界ニュース)が流しました。 モロッコ占領地・西サハラを脱出した青年の話を追いかけている筆者は、「脱出情報をパクって、逆に悪転用したのでは?」と、瞬時に疑いました。 が、モロッコ占領地から脱出した青年の話は、まだ公開しておりません、、いくらパクリ名人のモロッコとは言え、ちょっと無理です。 むやみに人を疑ってはいけません、、が、この、メイド・イン・モロッコの話、おかしいことだらけです。(2019/05/15)


    みる・よむ・きく
    過去の出来事が織りなす声の響き  髭 郁彦(ひげいくひこ):大学教員・言語学
     先月の上旬、ジョージアのテンギズ・アブラゼ監督の「祈り」、「希望の樹」、「懺悔」という三部作を神保町の岩波ホールで見た。私は初めこの三部作全体についてのテクストを書こうと思った。だが、宗教、政治、社会問題だけではなく、映像的な美やポリフォニー的音楽性などが複雑に絡みあったこれらの映画について短いテクストの中で考察していくことは不可能であると判断し、この計画を中止した。だがその代わりに、三部作最後の作品である「懺悔」と香月泰男のシベリア・シリーズとの連関性について考察していこうと思った。(2019/05/12)


    中国
    安上がりなナショナリズム製造装置 なぜ「改元狂騒曲」に踊るのか
    これほど見事に成功した「政治ショー」を見たことはない。指揮者は「一丸となって」が大好きな安倍晋三首相。彼が振るタクトにメディアが合奏し、多くの人々が踊りまくった。これで「日本人としての誇り」や「一体感」を“実感”できれば、こんな安上がりなナショナリズム製造装置はない。「両岸論」のテーマからは外れるが、よほどのことがない限り、私にとっては最後の「改元」になるはず。狂騒曲の意味を記憶にとどめておきたい。(岡田充『海峡両岸論 第101号』)(2019/05/07)


    社会
    私の昭和秘史(15) 私の真実の聲  織田狂介
     2・26事件に連座し「反乱ほう助罪」という汚名を着せられて、昭和11年5月から15年にかけて獄中生活を余儀なくされた斉藤瀏陸軍少将が、その独房において書き綴った『獄中の記』(昭和15年刊)を、漸く探し求めて国会図書館で閲覧することのできたのは、早春とはいえ手足が凍るつくような氷雨の降る3月中旬のことであった。(2019/05/04)


    労働問題
    コンビニのドミナント戦略を告発する
     「ドミナント」――ちょっと聞きなれないカタカナ語である。日本語では「高密度多店舗出店」というのだそうだ。このドミナントがコンビニFC店舗の生殺与奪の権限を握っている。その実態が「労働情報誌」981号で暴かれている。「加盟店を『共食い』させるドミナントの恐怖」。(戸塚章介)(2019/05/01)


    みる・よむ・きく
    「バナナと日本人」と「エビと日本人」 市民と研究者が手を携えて生まれた名作
    120  テレビとか新聞は基本的に「現在」を扱ったメディアですから、10年前、20年前、30年前の日本人がどういう感覚で暮らしていたか、実際にどういう暮らしだったのか、そうしたデテールは忘却される傾向があります。テレビのドキュメンタリー番組でも時代時代でトレンドもナレーションも大きく変わっています。1980年代のバブル時代の表現と、今日の貧困化する日本における表現は大きく違っているはずですが、そうした対比を実感できる機会はほとんどなく、いつも「現在」しかないために「現在」がずっと昔からそうだったかのような錯覚を抱いてしまいがちです。鶴見良行著「バナナと日本人」が出版されたのは1982年、村井吉敬著「エビと日本人」が出版されたのは1988年です。いずれもロングセラーの名作です。(2019/04/22)


    コラム
    【歩く見る聞く】何気ない日常の一コマ一コマに、 田中洋一
      何気ない日常の一コマ一コマに、これほど注意を払って暮らしている人がいることに、私は全く気づいていなかった。狭山事件で無期懲役刑が確定し、仮釈放(仮出獄)された後も無実への道を開く再審裁判を求め続けている石川一雄さん(80)のことだ。(2019/04/19)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  パリは燃えているか  平田伊都子
    120  2019年4月16日午前4時前、いつものように朝食をせがむ野良猫の声に起こされて、乾燥餌と牛乳を並べ、ラジオのスイッチを入れたら、「パリ、、、が燃えてます」というアナウンサーの声が流れてきました。 「まさか?パリは燃えている??」慌ててパソコンを開き、BBCテレビ、ロイター通信、ハーレツ・イスラエル通信、AFP通信、MWN(モロッコ世界ニュース)など、手当たり次第にアクセスしました。 どの社も、臨時ニュースとして<パリのノートルダム炎上>を、実況中継していました。 (2019/04/17)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  壁  平田伊都子
    120  <壁>は、人間の交流を遮断するために、人間自らが造った非人間的産物です。 ドイツ・ベルリンの壁を世界の人間は壊しました。 ドイツ出身の元ドイツ大統領ホルスト・ケーラー国連事務総長個人特使と、ドイツ国連大使クリストフ・ヒュースゲン国連安保理4月議長は、モロッコが造った西サハラの<砂の壁>地雷防御壁を壊そうと、努力を続けています。 (2019/04/10)


    司法
    「法と民主主義」最新号 再審問題特集のご紹介  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    日本民主法律家協会のホームページが、リニューアルされた。一昨日(4月1日)からのお披露目となっている。見映えよく、読み易い。なかなかよくできている。中身の充実ぶりは、従来からのものだが、なおこれからが期待される。(2019/04/05)


    文化
    サリンジャー:エクリチュールの向こう側へ  髭郁彦(ひげいくひこ):記号学
    僕がこの導入部分を、こんなふうに書き始めたことには、ちょっとした訳がある。訳と言ってもたいした訳ではなく、小さなコメディーと言った方が正確なのだけども。そのコメディーという奴はこうだ。僕は、もうすぐこの近くでは見られなくなるある映画の、多分とてもシリアスだと予想される映画の情報をたまたまキャッチした。上映は朝一回目だけ。そのため僕は早起きをして、髪の毛に櫛を入れ、いつものダウンジャケットをひっかけ、速足で駅に向かい、電車に乗り込み、目的の映画館を目指したんだ。(2019/03/29)


    文化
    ”ソ連のスーザン・ソンタグ”と言われた批評家、マリア・トゥロフスカヤさんが死亡(94) ミハイル・ロンム監督「ありふれたファシズム 野獣たちのバラード」の脚本も担当
    「ソ連のスーザン・ソンタグ」と言われていた批評家のマヤ・トゥロフスカヤさんが亡くなった。94歳だった。ニューヨークタイムズが報じたのだが、3月4日でドイツのミュンヘンの自宅でだった。この十数年はドイツに移住していたのだと言う。(2019/03/28)


    外国人労働者
    入管法改定と外国人労働者、私たちのこれから〜就任のご挨拶に代えて
    私は、全国一般労働組合東京南部(以下、なんぶ)第25回定期大会で執行委員長に就任いたしました。1984年に女性5名で“なんぶ”に加入、分会を結成して以来、なんぶ歴34年目です。この間、書記長時代も含めて、ちょうど25年間、専従として働いてきました。折しも「出入国管理及び難民認定法」(以下、入管法)の改定が行われました。外国人労働運動は“なんぶ”の柱のひとつです。私は、この運動との関わりを振り返ることで、委員長就任のご挨拶に代えたいと思います。(全国一般労働組合東京南部 執行委員長 中島由美子)(2019/03/23)


    政治
    首相官邸前で行われたマスメディア・ジャーナリスト・市民の抗議集会 "FIGHT FOR TRUTH” その9  自由党・森裕子氏 
    120 3月14日の首相官邸前の「知る権利」を守るための抗議集会で、何人かの国会議員が応援に駆けつけてきた。自由党の参議院議員の森裕子氏もその一人である。自由党の幹事長だった玉城デニー議員が沖縄県知事になったために、現在、森氏が幹事長職を引き継いでいる。森氏のスピーチで興味深かったのは自らが権力の側にいたときのことを振り返って語ったことだ。「権力を持っている人は権力の行使、権力の作法というものを知らなければなりません。私も文部科学副大臣をしているときに毎週2回記者会見がありました。(2019/03/22)


    国際
    CNNの番組でもサウジの弾圧チームの存在を伝える NYT記者が語る  昨年のサウジの改革の報道は何だったのか?
    イスタンブールのサウジ総領事館で起きたジャマル・カショーギ記者の惨殺の背景をめぐり米国で新たな話題が沸騰している。この殺害は1ダースにものぼる一連の弾圧を行ってきた秘密チームによるものだ、とニューヨークタイムズの2人の記者によって報じられたのだ。これをめぐり、CNNはNYT記者へのインタビューを行っている。(2019/03/22)


    政治
    首相官邸前で行われたマスメディア・ジャーナリスト・市民の抗議集会 "FIGHT FOR TRUTH” その3 新崎盛吾氏(共同通信労組 元新聞労連委員長) 
    120 3月14日、首相官邸前で行われた「私たちの知る権利を守る」集会には新聞労連の委員長を以前つとめた新崎盛吾氏も駆けつけてマイクを手にした。新崎氏は共同通信労組のジャーナリストで、新聞労連委員長に選出されたのは2014年7月25日の新聞労連第124回定期大会だ。この定期大会のメーンスローガンは「労働組合の原点に帰ろう」だったとされ、すでにその頃、表現の自由に冬が訪れているという認識が広がっていた。2013年の暮れに国会で可決された特定秘密保護法や2015年の安保法制などはそれらの象徴的なものだ。新崎氏が委員長をつとめたのは2016年までだから、まさにそうした緊迫した時代を新聞労連の委員長として過ごした人物である。(2019/03/15)


    みる・よむ・きく
    歴史展開における変化と連続:『私の1968年』について  髭郁彦(ひげいくひこ):記号学
    『私の1968年』のエピグラフに書かれたラテン語の格言「verba volant, scripta manent (語られた言葉は消え去るが、記された言葉は残る)」を読んだとき、私は不思議な印象を抱いた。急激に移り変わる時間の流れの中で、自らが語った言葉は忘れ去られ、消えていく。ある人がある時、何かを思い、誰かに向かって誰かのために語った言葉をいつまでも語り継ぐことの困難さ。だから人は自らの言葉をはっきりと残すために白い紙の上に文字を綴っていくのだろう。しかし、そこには悲しい風景が印されている。そんな印象を持ったのだ。鈴木道彦が書いたこの本を読んだとき、私はもう一つ別の印象も抱いた。(2019/03/01)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  パレスチナと西サハラは国連の責務  平田伊都子
    120   2019年8月のTICAD 7に関して、西サハラ参加問題が話題になっています。 そんななか、西サハラを知らない方も多くて、「西サハラはパレスチナとよく似ている」と、世の識者や平和運動家たちの言葉をお借りして、西サハラを説明してきました。 ロシア外務大臣ラブロフや南アフリカ大統領ラマポーザも同様の見解を明らかにしています。 (2019/02/18)


    社会
    私の昭和秘史(4) 『特攻隊攻撃による戦略』と学徒出陣による悲劇的作戦の展開  織田狂介
     陸海軍を統括する大日本帝国大本営(参謀本部)の首脳たちは、すでに昭和18〜9年の段階で、はっきりと「日本軍の敗戦」が、もはや動かしがたい“事実”として認識していた。にもかかわらず、この敗色を一挙にハネのけて、なんとか太平洋上での優位を確保し、戦勢を挽回しようと躍起になって、その突破口となるべき秘策を確立しようとしていた。その初陣をうけたまっわったのは、主として昭和18〜9年の「学徒出陣」によって動員された大学、高等専門学校、旧制高校の学生たちであった。その第一陣が海軍予備学生と呼ばれた若者たちによる『神風特別攻撃隊』である。ときに昭和19年12月21日のことであった。これらの“必殺体当り作戦”は、まず米軍の猛攻が加えられて危急存亡の状況にあった比島のレイテ湾にウンカ(クモや蚊の如く)のように押し寄せていた敵艦隊、上陸用舟艇への攻撃に投入された。(2019/02/17)


    国際
    現天皇は戦争責任ゼロなのか 韓国国会議長の日韓和解提案と天皇制 戸塚章介
     韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長による日本軍慰安婦問題に関する「日本を代表する首相かあるいは天皇に一度おばあさんの手を握り謝罪してほしい」という趣旨の発言について、日本共産党志位和夫委員長は12日に行われた記者会見で次のような見解を述べた(14日付『赤旗』)。「私たちは、日本政府として、真剣な謝罪が必要だと繰り返し言ってきました。とくに(安倍)首相が自らの肉声できちんと謝罪しなればいけないということは、強く言いたいと思います。ただ、天皇は日本国憲法で『政治的権能を有しない』となっているわけですから、そういうことはできないということは当然だと思います」。概ねその通りだと思うが、後段の「政治的権能を有しない」のところはちょっと違和感を感じる。「(2019/02/17)


    検証・メディア
    ジェフ・キングストン氏が豹変したジャパンタイムズについて書いたコラム”Media ethics betrayed in Japan” ( Jeff Kingston ) 言論機関への政府介入事件の可能性も
    最近、ロイターなどの記事で、日本の老舗の英字新聞、The Japan Timesが歴史修正主義にスタンスを変え、政府から広告をもらうようになったと知って唖然としたばかりだ。ニューヨークタイムズを新聞販売店で定期購読すると、The Japan Timesも一緒に否応なく購入されているため、なおさら、The Japan Timesのそのような変化は嘆かわしく思われていた。そんな中、The Japan Timesの元コラムニストのジェフ・キングストン氏が、この件について直接、コラムを別のメディアに書いていたのを読んだ。2月12日付のEast Asia Forumである。”Media ethics betrayed in Japan”(日本でメディアの倫理が裏切られた)という題である。(2019/02/12)


    労働問題
    「労働」の価値軽視の安倍政権に労働組合の存在を思い知らせる春闘を 戸塚章介
     「働き方改革」「外国人労働者」「毎月勤労統計」。三つの共通項は「労働」。国造りに労働は欠かせないのだから、国会で論議されるのは誠に結構だと歓迎する。ただし論じられている内容はいかにも低い次元の話で、労働への感謝とか尊敬とかがまるで感じられない。特に政権側の姿勢が酷い。安倍晋三政権は労働の価値を故意に貶め軽んじている。労働に従事する労働者に対し、国籍を問わず冷酷無残な待遇しか考えていない。(2019/02/12)


    【西サハラ最新情報】  AUサミットで西サハラ機構を稼働開始  平田伊都子
    120  2019年2月10日、11日のアフリカ連合首脳会議は、UN国連やEUヨーロッパ連合などの国際社会のみならず、TICAD を控えた日本でも珍しく注目されています。 とりわけ、AUアフリカ連合が正式国家と承認しAUアフリカ連合の正式加盟国としているSADR(サハラ・アラブ・民主共和国)の存在は、西サハラを国家承認せずTICADにも招待しないと弱い者虐めを続ける日本にとって、うざったいようです。 一方、2018年12月末にCORCAS(モロッコ王立サハラ問題諮問評議会)は日本の国旗を掲げて、日本は西サハラ紛争に関してモロッコ支持だと、大宣伝しています。 AU加盟国55のうち、西サハラだけを、日本は2019年8月TICAD7首脳会議から仲間外れにするそうです。(2019/02/12)


    政治
    国会パブリックビューイングを見に行く  その2 〜国会を市民に『見せる』(可視化)から、市民が国会を『見る』(監視)に〜
    120 前回、国会審議の記録映像を公衆の場で上映する「国会パブリックビューイング(国会PV)」についての記事を書いた。実際に国会PVが行われている現場を訪れて、国会審議の映像を見ながらその脇で解説してくださった法政大の上西充子教授や全労連の伊藤圭一氏の話を聞いて速攻で記事にまとめたところ、通常の4〜5倍のアクセスがあった。多くの人がこの運動に関心を寄せているのが感じられた。上西教授によると「国会PVは、国会を市民に『見せる』(可視化)から、市民が国会を『見る』(監視)に進化しつつあると思っています」ということだそうだ。(2019/02/11)


    みる・よむ・きく
    シモーヌ・ヴェイユ著「工場日記」(田辺保訳)
    120 フランスの女性の哲学者、シモーヌ・ヴェイユ(1909-1943)による「工場日記」はどのように受け止められ、読まれてきたのだろう。戦時中、34歳の若さでロンドンで亡くなったヴェイユの哲学にこれまで親しんだことはなかった。本書を手にしたきっかけはフランスの知識人が自ら工場に飛び込んで体験したことを記したノートである、ということである。これはかなり稀有なことなのではなかろうか。 動機はもう一つある。個人的なことだが、私が大学時代に翻訳者の田辺保教授のフランス文学史の講義を受けていたことである。田辺氏の講義は非常に優しく、権威をかさに着ず、威張らない先生だった。フランスの伝統である人文主義というものを教えてくださった。田辺氏の専門はブレーズ・パスカル(1623 - 1662)だった。私も将来、年老いて労働をやめる日が来たなら、パスカルを人生最期の座右の書にしよう、と20歳のころ思っていた。パスカルとシモーヌ・ヴェイユ、かなり距離があるような気もするが、田辺保氏のライフワークの中で恐らくは深く結びついたのではなかろうか、という気がする。だが、そうだとしたら、それは何なのだろう。(2019/02/11)


    みる・よむ・きく
    少しづつ平和減ってる砂時計 レイバーネット日本川柳班『反戦川柳句集』 大野和興
     労働者の表現集団レイバーネット日本の川柳班が編集したブックレット『反戦川柳句集 「戦争したくない」』が発刊された。同川柳班はこれまで2冊の句集を出している。第1集が2010年に出た『がつんと一句―ワーキングプア川柳』、第2集が2013年の『原発川柳句集』。今回が三冊目となる。88ページの小冊子だが、中身は濃い。(2019/02/09)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  焼身抗議、火が点いた「西サハラの春」  平田伊都子
    120  2019年2月2日、西サハラの若者が自分の体に火を点けて、モロッコ税関の不法没収に抗議しました。 焼身抗議は、2010年にチュニジアで起こった屋台の果物売りを連想させます。 果物売りも大事な商品を不法没収され屋台許可書を不法没収され、焼身自殺を遂げてしまいました。 そして、彼の火の玉は「アラブの春」に飛び火し、瞬く間にアラブ世界に広がっていきました。 一方、モロッコでは、売り物の魚を警官に不法没収された屋台の魚売りが、魚を取り戻そうとゴミ収集車に飛び込み、圧殺されてしまいました。 みんな命をかけ生活のため、不法な権力の妨害と戦ってきました。(2019/02/06)


    コラム
    船橋秀人君! 君こそ、東洋大学の希望だ。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    東洋大学と竹中平蔵、哲学とゼニの取り合わせ。高邁な理想を掲げる大学に、政治絡みでの儲け方だの節税手口だのを教えようというのだろうか。この違和感に、学内から批判の声が上がったのは真っ当な反応ではないか。話題の人、同大学4年生の船橋秀人君は「竹中平蔵による授業反対!」と書いた立て看板を学内に掲げ、ビラを撒いた。船橋君のビラの内容は次のとおりだ。至極真っ当で、立派な意見ではないか。私は全面的に賛意を表する。一人立ち上がった彼に、敬意も表したい。これを大きく拡散しよう。(2019/01/29)


    フェミニズム
    新フェミニズムは男性と共に シンポジウム「しゃべり尽くそう!私たちの新フェミニズム」の報告 笠原眞弓
    120  1月11日に「しゃべり尽くそう!私たちの新フェミニズム」(出版記念シンポジウム/梨の木舎主催)に行った。登壇者はこの本に登場する望月衣塑子さん(東京新聞記者)、平井美津子さん(公立中学教諭)、猿田佐世さん(新外交イニシアティブ代表、弁護士)。そして、本に登場する伊藤詩織さん(ジャーナリスト)と三浦まりさん(上智大学法学部教授)から、ビデオメッセージが届けられた。会場は男性も多く、この問題が単に女性だけのものではないことを図らずも示していた。(2019/01/27)


    労働問題
    「官製春闘」はフェイク? 連合・神津会長のマスコミ批判に思う 戸塚章介
     連合の神津理季生会長が、自己のブログ(1月21日付)でマスコミの春闘報道に文句たらたらである。「神津理季生の『おやっ?』と思うこと〜労働組合とメディア論」「―春闘とマスコミ報道の奇妙な関係―」。神津氏はマスコミの春闘報道に「喜べない」し、「神経がとがる」のだそうだ。マスコミは「政労使春闘」と言うべきところをありもしない「官製春闘」と呼ぶ。それ自体がフェイクだと断じる。(2019/01/27)


    核・原子力
    電力会社を公営化するというのはどうですか  Bark at Illusions
     日立製作所が英国での原発建設計画の凍結を決定し、これで日本政府が計画していた原発輸出案件は全て頓挫したことになる。国内では福島第一原発事以来、原発への反対が根強く、政府は思い通りに原発を再稼働することさえできていない。原発を「ベースロード電源」と位置づける日本政府のエネルギー政策は完全に破綻している。しかしそれでも、日本政府や原発関連企業は依然として原発を推進しようと考えている。もう彼らにエネルギー政策を任せるのはやめて、市民の意見が政策に反映できるようにするために電力会社を公営化したらどうだろう。(2019/01/26)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  「植民地主義のフランスを制裁しろ」イタリア副首相  平田伊都子
    120  「植民地主義のフランスを制裁しろ!」とは、西サハラ人民のシュプレヒコールではありません。 イタリア副首相兼経済開発大臣が1月18日の演説で繰り返した言葉です。 もう一人のイタリア副首相は、EU脱退と移民追放を叫んでいます。 その一方、イタリア出身のEU副大統領は、植民地主義のモロッコ国王表敬訪問にでかけました。 (2019/01/25)


    国際
    【西サハラ最新情報】  国連崩壊  1930年代の教訓を忘れるな!  平田伊都子
    120  「国連崩壊」は、国連から不当に追放された国連記者マチュ―・リーの口癖です。 (2019/01/22)


    韓国
    韓国労働運動の息吹に触れた4日間(2)〜2018年11月労働者大会参加と日韓連帯・交流報告
    120 訪韓2日目の11月10日(土)、この日は労働者大会の当日であったが、午前中はソウル市内にある民主労総金属労組の会議室で韓国サンケン労組と交流会を行った。(尾沢孝司)(2019/01/18)


    韓国
    韓国労働運動の息吹に触れた4日間(1)〜2018年11月労働者大会参加と日韓連帯・交流報告
    120 2018年11月9日(金)の第1日目、羽田空港を朝8時半頃に出発して約2時間半、11時頃に金浦空港へ到着した。(尾沢孝司)(2019/01/17)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  Finally Nearing Its End(終に収束か)?  平田伊都子
    120 「アフリカで一番古い紛争の一つが、終に収束か?」という命題で、ニコラス・ニアルコスがザ・ニューヨーカーに長い論文を、2018年12月29日付けで発表しました。 見出しには、「ジョン・ボルトンと元ドイツ大統領が、6年間も暗礁に乗り上げていた西サハラ問題の交渉を再開」と、米国家安全保障補佐官ジョン・ボルトンの髭力を先行させています。 ニコラス・ニアルコスは、西サハラ難民キャンプや地雷防御壁<砂の壁>に足を運び、モロッコ国連大使オマル・ヒラールのインタヴューなどを重ねました。 ただ、モロッコ占領地・西サハラ入りはモロッコ警察に拒否され、実現しませんでした。 ニコラス・ ニアルコスはザ・ニューヨーカー誌の編集員ですが、多数のメディアに寄稿しています。(2019/01/08)


    アフリカ
    西サハラ最新情報  TICADの年、祭事の年、テロ警戒の年  平田伊都子
    120  モロッコはテロ・ゲートウェイだと、モロッコ自身が自慢しています。 確かに、昨年も相変わらずIS関連のテロがモロッコ内外で続発し、モロッコ司法当局は容疑者狩りを、華々しく公表してきました。 いかにモロッコ警察が優秀かを、数字を挙げて国際社会にアピールしました。 が、裏を返せば、いかにモロッコのIS テロリストがモロッコ国内で横行し、さらに多数のモロッコ産ISテロリストを欧州に輸出しているかを、自白しているようなものです。 まさにモロッコは、ISテロと不法移民と麻薬のゲートウェイです。(2019/01/01)


    外国人労働者
    「労働力・労働機械」としてではなく「人」としての外国人労働者受け入れを!〜APFS労働組合・山口智之委員長が語る労働現場の実態〜
    安倍政権が、外国人労働者の受け入れを拡大するべく“改定入管難民法”を成立させてから一夜明けた12月9日、都内で外国人労働者にまつわる学習会が開催された。(坂本正義)(2018/12/30)


    文化
    ある詩人の肖像   髭郁彦(ひげいくひこ):記号学
    「確か 英語を習い始めて間もない頃だ。/ ある夏の宵。父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと 青い夕靄の奥から浮き出るように 白い女がこちらへやってくる。物憂げに ゆっくりと。」という言葉で始まる詩や、「二人が睦まじくいるためには / 愚かでいるほうがいい / 立派過ぎないほうがいい / 立派過ぎることは / 長持ちしないことだと気付いているほうがいい」という言葉で始まる詩を読んだことはないだろうか。ありふれた些細な出来事が誰にでも判る平易な言葉で物語られた詩。これらの詩の作者である吉野弘の展覧会が桶川市にあるさいたま文学館で10月6日から11月25日まで開催されていた。吉野の詩を初めて読んだのは中学生の頃だったと思う。彼の「夕焼け」という詩が国語の教科書に載っていたのだ。その詩の小さな物語性に私は心を打たれた。小さな物語性。そう、彼の詩にはいつも、日常的なささやかな物語が語られている。彼の詩の物語性は長く記憶に残るものである。(2018/12/28)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 サウジがアラファト暗殺指令? 元アラファト特別顧問バッサム・アブー・シャリフ  平田伊都子 
    120 「バッサム・アブー・シャリフって誰?」って言われそうです。 いまどき日本で彼を知る人は、殆どいないかもしれません。 「ヤセル・アラファト元パレスチナ大統領の特別顧問で、1993年のパレスチナVSイスラエル・オスロ和平合意の仕掛人、、」と言っても、アラファトは死んでるし、オスロ和平合意は死に体だし、、筆者もあんなに世話になったのに、殆ど忘れていました。 その彼が、MWN(モロッコ世界ニュース)のコラムに蘇っていたのです。 MWNのコラムニストは2018年12月11日に、「バッサム・アブー・シャリフはサウジアラビアがアラファト暗殺指令を出したと、暴露した」と、シェハブ・ニュース通信のインタヴューを紹介しました。 もっとも、サウジから無視されたモロッコ王国が、サウジアラビア攻撃をするネタの一つとしてバッサム暴露記事を取り上げたようですが、、(2018/12/14)


    国際
    ナショナリズムに横取りされる反貧困、反新自由主義―「黄色いベスト」運動をどうみるか― 小倉利丸
     「黄色いベスト」運動は、また、農村部や低所得層の政権への不満を巧みにとりこんで急速に広がったように見える。地方を切り捨て、公共サービスを削減して自家用車に依存する構造を生み出してきた新自由主義への批判も含意している。しかし、こうした立場は左翼の専売特許ではない。むしろ新しい極右もまた反グローバリゼーションであり反新自由主義であるという意味で、政権を担ってきた議会制保守や右派とは一線を画すと思う。(本文から)(2018/12/10)


    欧州
    まだまだ続く、巨大デモ「Gilets jaunes(黄色いベスト)」  Ryoka ( 在仏)
    120 事情があって日刊ベリタに記事が投稿できなかった間に、フランスではマクロン政権に対するデモが暴徒化し、治まる気配がない。2018年11月17日から開始したデモは、SNSなどを通して10月初旬ごろから入念に準備され、初日の17日だけで2000カ所、28万人が参加した。シンボルは、すべての車に備え付け、道路上でのやむを得ない乗降の際に着ることが義務付けられている蛍光がかった「黄色いベスト」。それにちなんで参加者やデモそのものを「Gilets jaunes(ジレ・ジョーヌ=黄色いベスト)」と呼ぶ。(2018/12/05)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  月の砂漠の王子様  平田伊都子
    120  世界のスーパースターは、ムハンマド・ビン・サルマーン・アルサウード(33才)殿下です。 サウジアラビア皇太子で王位継承者、第一副首相、国防大臣、経済開発評議会議長、王宮府長官、などなど事実上の最高権力者、容姿も肩書も申し分ないお方です。 (2018/11/29)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  スペインの責任  平田伊都子
    120  11月14日は、西サハラ人民にとって<屈辱の日>です。 1975年のこの日、11月14日に、<マドリッド三国秘密合意>が結託されました。 <マドリッド>はスペインの首都マドリッドで、<三国>とはスペインとモロッコとモーリタニアで、<秘密>とは国連を始めとする国際社会や西サハラ人民に内緒で、<合意>とは当時のスペイン植民地を北をモロッコに南をモーリタニアに分譲した密約を指します。 つまり、スペインが内戦の危機も手伝って西サハラ植民地を放り出したのです。 スペイン植民地軍撤退後、即、北からモロッコ正規軍が、南からモーリタニア正規軍が西サハラに軍事侵攻し、挟み撃ちになった西サハラ住民は、難民となって北東のアルジェリアに逃げていきました。 西サハラ人民に難民という苦難をもたらした11月14日、もう43年になります。(2018/11/15)


    人権/反差別/司法
    「徴用工問題」は「日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決済み」とは本当か? 日本政府の言動・資料から検証する 高井弘之
      強制「徴用工裁判」判決に関して、日本政府は、「日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決済み」にもかかわらず、それを破った韓国政府は許せない―言語道断だという類の「居直り―逆切れ」の「厚顔無恥」状態である。この状況は、もうこれ以上はないだろうと思えるほどのところにまで達している。一方、マスメディアもそれらを垂れ流すだけで、では、それで「解決」したというところの「日韓請求権協定」とはどんなものだったのかという検証は、相変わらず、一切しない。(2018/11/04)


    文化
    「今日文学になにができるのか?」 日仏会館のシンポジウム その2
    10月26日に日仏会館で行われたシンポジウム「今日文学になにができるのか?」の時に聴衆として1つ思ったことがあった。それはここで問われている「文学」にフィクションとノンフィクション、さらに登壇者のマリエル・マセ氏が力を入れて研究し自らも実践しているらしいエッセイの3つのジャンルのことである。登壇者のうち、小野正嗣氏を含めて2人は小説家である。そしてマセ氏はエッセイストの顔を持っている。しかし、ノンフィクション作家はこの日は登壇しなかった。今年亡くなったアメリカの作家のトム・ウルフはニュージャーナリズムの旗手として一世を風靡したが、それはノンフィクションが今後は文学の中心となる、と宣言したことだった。(村上良太)(2018/11/02)


    コラム
    ルソーの直接民主政を考える 醍醐聰(だいごさとし):東京大学名誉教授
     よく知られているように、ジャン・ジャック・ルソーは『社会契約論』の中でこう書いている。「人々が自由なのは、議員を選ぶ間だけのことで、議員が選ばれるやいなや、人々は奴隷となり、〔自由は〕無に帰してしまう。その自由な短い時間に、彼らが自由をどうやって使っているかを見れば、自由を失うのも当然である。」もともとルソーが言う主権者の一般意志は、人々が公共の広場に会して形成されるものであり、政府に移譲されるものではなかった。この点で、ルソーの国家論(正確にいうと主権者論)は、ホッブスの国家論(人々は互いの、あるいは外国の侵入からの恐怖に備えるための「公共の剣」を求め、自己保存のために権利をすすんで放棄し、国家に移譲したとみる思想)とは隔絶している。こう考えたルソーは直接民主政論者として知られている。(2018/10/27)


    コラム
    歴史家アンリ・ルッソ氏の来日講演 「過去との対峙」 〜歴史と記憶との違いを知る〜
    120 パリから歴史家のアンリ・ルッソ(Henry Rousso)氏が来日して「過去との対峙」と題する講演を行った。今年10月23日、東京の日仏会館でのことだ。これは記念的な講演となったと言って間違いではないだろう。国家が歴史にどう向き合うか、ということへの大きなヒントを語ったからだ。英雄の伝説みたいなものではなく、集団が抱える「負の歴史」に関してである。アンリ・ルッソ氏が世に出るきっかけとなったのは「ヴィシー症候群」という言葉を用いて、フランス人の第二次大戦中の集団的記憶の問題を取り上げたことだった。(2018/10/24)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 ホルスト・ケーラー元ドイツ大統領のお陰です。 MINURSO一年延長、脱植民地化委員会続投、そして、、平田伊都子 
    120  再び国連総会のスポットが<アフリカ最後の植民地・西サハラ>に当てられるようになったのは、ひとえに国連事務総長西サハラ個人特使・ホルスト・ケーラー元ドイツ大統領のおかげです。 (2018/10/21)


    みる・よむ・きく
    重信メイ著 「『アラブの春』の正体 〜欧米とメディアに踊らされた民主化革命〜」 その2
    重信メイ著 「『アラブの春』の正体 〜欧米とメディアに踊らされた民主化革命〜」を読んでいると様々なことを考えさせられる。アラブに関する報道のあり方だけでなく、国際報道のあり方もだ。日刊ベリタの寄稿者、平田伊都子氏の著作にはカダフィやアラファトなどにインタビューした伝記が何点かあるが、平田氏は常々、日本の大手新聞の支局員がわずか数年で入れ替わるために現地に深く広く人脈を持つ記者が育たないことをしばしば嘆いていた。支局に数年いたあと、記者は別の支局に回されるか、日本に戻されるかとなる。だから、現地の事情に精通した人が比較的乏しい、というのだ。(2018/10/14)


    みる・よむ・きく
    重信メイ著 「『アラブの春』の正体 〜欧米とメディアに踊らされた民主化革命〜」 その1
    重信メイ著「『アラブの春』の正体」(角川Oneテーマ21)は「アラブの春」が当初メディアで拡散されたようなものではなく、その背後には欧米やサウジアラビアやカタールなどが政治的に利用していたことが暴かれている。本書が世に出たのは2012年10月と巻末に記されている。「アラブの春」がチュニジアで始まったとされるが、それは2010年暮れのことであり、翌年はリビアにも飛び火し、夏場にかけて内戦が拡大し、最後はカダフィ大佐が殺される事態になった。(2018/10/14)


    政治
    仰天の特集 共産党の月刊誌で何が?!
    辻本清美(立憲民主党)、泉健太(国民民主党)、広田一(無所属の会)、穀田恵二(日本共産党)―――「野党国対委員長座談会 野党共闘で安倍政権を打倒する」と題する記事の出席者たちだ。掲載されたのは『前衛』11月号。仕事柄いくつかの月刊誌に目を通しているが、日本共産党の「中央委員会理論政治誌」にこんな企画が登場するとは正直びっくりした。どうなっているのか。(西条節夫)(2018/10/11)


    文化
    セシル・ヴァン・デ・ヴェルデ(カナダの社会学者)来日シンポジウム  現代の若者論は単なる若者論ではなく、未来社会がどうなっていくかを考えるものである 
    120 日仏会館・フランス国立日本研究所がこの秋、企画している様々なシンポジウムに目が離せない。フランスの作家や研究者を招いて日本の作家・小野正嗣と語らせる「今日文学に何ができるか」(10月25日)もそうだし、歴史修正主義と闘ってきた歴史学者のアンリ・ルッソを招く「表現の自由はどこまで許されるのか?」(10月22日)やカナダの社会学者セシル・ヴァン・デ・ヴェルデを招く「グローバルな怒り?ネオリベラルの世界で大人になること」(10月12日)もそうだろう。これらのテーマが世界で共通する重要なテーマだからだ。(2018/10/11)


    社会
    新宿農場 「越後いろりん村」から初めて米が届くよ〜  村尾知恵子(むらおちえこ)
    毎週日曜日、午後4時頃になると、都庁横に、路上の仲間に届けるおにぎりが到着する。新宿連絡会(新宿野宿労働者の生活・就労保障を求める連絡会議)の高田馬場事務所で作られて、運転手くまさん(ニックネーム)たちが運んでくれる。今日のおにぎりメニューは何かな、路上の仲間もおにぎりの具材を楽しみにしてくれている。おにぎりのそれぞれに小さな色のシールを貼って分かり易くして、手渡す時には梅、コンブ、肉、魚、野菜などなど伝えられる。野菜は「いろりん村」の漬物もありそうだ。とてもありがたい。(2018/10/07)


    政治
    見えてきた「安倍改憲阻止」の展望  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    今朝(10月5日)北海道の旅先で、道新一面トップの見出しが目に飛び込んできた。「改憲案、与党協議経ず提示」「自民検討、衆参憲法審に4項目」というもの。これはトップ記事とするにふさわしいニュースだ。自民党は、安倍晋三首相が目指す10月下旬召集予定の臨時国会への改憲案提出を巡り、公明党との事前協議を経ずに、3月にまとめた4項目の改憲条文案を衆参両院の憲法審査会に提示する方向で検討していることが4日、分かった。首相は総裁選で与党協議後に改憲案を提出する意向を示したが、公明党が慎重姿勢を強めていることを受けて方針転換する。今後は憲法審での与野党の議論を踏まえて国会発議につながる改憲案の作成にこぎ着けたい考えだが、公明党や野党が難色を示す中、臨時国会への提出は不透明だ。(2018/10/06)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 スぺイン首相の国連演説と国連特使の招待 平田伊都子
    120  2018年9月25日から始まった第73回国連総会一般討論では、初日の♠米大統領の演説が必要以上に注目を浴びました。 実は、10月1日まで各国代表の演説が続いていたのです。 が、ハイライトが終ると、国連総会会場の観客はまばらで、マスコミも演説をフォローしなくなります。 そんななか、アフリカ最後の植民地・西サハラに関して 26日には南アフリカとナミビアとキューバが、27日にはジンバブエが、28日にはタンザニアが、西サハラ人の民族自決権を支持する演説をしました。 (2018/10/01)


    コラム
    アメリカの若者に社会主義旋風。さて、わが国では?  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    昨日(9月25日)の赤旗、1面左肩に「米 若者が社会主義旋風」「格差問い予備選で番狂わせ次々」と大きな見出し。さらに3面にも大きな見出しの大型記事が続いている。「社会主義旋風起こす米国の青年」「わたしたちは資本主義の失敗をこの身で知った」「学生ローンに就職難、二大政党制への怒り…。」「国民の声を聞け」「多額の企業献金、ゆがむ政治」。そして、「『共産主義=悪』は古い価値観」。見出しを読むだけで、ほぼ内容かつかめそう。アメリカ国内で若者の間に社会主義への共感が広がっていることは、以前から話題になっていた。(2018/09/29)


    コラム
    祝・「植村隆氏、金曜日の社長に就任」  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    「植村裁判を支える市民の会」のホームページが素晴らしく充実している。支援の質の高さを示して、さすがというほかはない。URLは以下のとおり。http://sasaerukai.blogspot.com/そのサイトの昨日(9月26日)の記事に驚いた。「植村隆氏、金曜日の社長に就任」というもの。 金曜日とは、言わずと知れた「週刊金曜日」を発行する「株式会社金曜日」のこと。同誌は、これまでも植村訴訟支援の姿勢を堅持してきた。とは言うものの、植村さんがその出版社の代表取締役社長兼発行人に就任なのだ。私には、思いもよらなかったこと。明日(9月28日)、就任の記者会見をするという。(2018/09/28)


    文化
    「日仏の翻訳者を囲んで」第5回  ミリアン・ダルトア=赤穂さん(翻訳家) 聞き手:新行内美和(日仏会館図書室)
    9月26日の夜、東京・恵比寿にある日仏会館図書室で日本語とフランス語の間で翻訳活動をしている第一線の人を招いて話を聞く「日仏の翻訳者を囲んで」の第5回目が行われた。この日のゲストはフランス人女性の翻訳家、ミリアン・ダルトア=赤穂さんで、彼女の日本での生活は23年に及ぶ。日仏会館図書室によると、ミリアン・ダルトア=赤穂さんがこれまでに翻訳したの作品群には小川糸著『食堂かたつむり』、『リボン』、『にじいろガーデン』、『ツバキ文具店』、中村文則著『銃』、『掏摸(スリ)』、『去年の冬、きみと別れ』、本谷有希子著『自分を好きになる方法』、『異類婚姻譚』、羽田圭介著『スクラップ・アンド・ビルド』、ドリアン助川著『あん』、『ピンザの島』などがある。(2018/09/27)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ジュネーブ国連人権大会  平田伊都子
    120 2018年の第73回国連総会は、9月18日(火曜日)に開会されました。 9月25日(火曜日)から。国連事務総長や国連総会議長、及び国連加盟国(現在193か国)等の元首級代表がスピーチをする一般討論が行われます。 今年のスターは♠米大統領? いや待てよ、もし出演がOKなら、金正恩朝鮮労働党委員長が間違いなくスーパースターです。! (2018/09/22)


    国際
    ICC国際刑事裁判所はノーサレンダー!  アメリカ・ファ―ストはイスラエル・ファースト  平田伊都子
    120  2018年9月10日、アメリカのジョン・ボルトン国家安全保障補佐官はICC国際刑事裁判所にサレンダー(降伏)を命じました。 しかし、ICC国際刑事裁判所はサレンダー(降伏)を拒絶しました。 (2018/09/14)


    反戦・平和
    軍事研究と平和憲法 科学者はどう立ち向かったか 矢倉久泰
      戦争を放棄し、平和国家をめざした日本ですが、これまで見てきたように、朝鮮戦争を契機に軍事産業が復活し、水面下で米軍が科学者に研究資金を提供してきました。最近は、政府が「安全保障技術研究推進制度」を導入して大学等の軍事研究の推進に力を入れています。こうした動きに科学者らはどう立ち向かってきたのか、また、これからどう立ち向かうべきかを考えてみました。(2018/09/14)


    コラム
    アメリカのジャーナリズムはニュージャーナリズムの旗手、トム・ウルフの死をどう報じたか  村上良太
    今年5月に亡くなったアメリカの作家トム・ウルフはニュージャーナリズムの旗手として1970年代から80年代にかけて一世を風靡し、日本のノンフィクション界にも大きな影響を与えたと思われる。日本でもっとも知られたのは宇宙飛行士を扱った「ザ・ライト・スタッフ」だろうが、他にも「クール・クール LSD交感テスト」や「現代美術コテンパン」、「バウハウスからマイホームまで」など、たくさんのノンフィクションの話題作を書いており、さらに晩年は「虚栄のかがり火」などフィクションにも挑戦している。(2018/09/12)


    コラム
    9月1日は、「国恥の日」。  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
    敗戦と平和を考える8月が去って、9月になった。本日は、個人的に「国恥の日」と名付ける9月1日。1923年の今日、関東地方をマグニチュード7.9の巨大地震が襲った。死者10万5千余といわれる、その甚大な被害はいたましい限りだが、震災は恥とも罪とも無縁である。3・11津波の被害を「天罰」と言った愚かで無責任な都知事がいたが、この言こそ不見識の極み。自然災害自体に可非難性はない。私が「国民的恥辱」「日本人として恥を知るべき」というのは、震災後の混乱のなかで日本人民衆の手によって行われた、在日朝鮮人に対する大量集団虐殺である。これは、まぎれもなく犯罪であり刑罰に値する行為。人倫に反すること著しい。その事実から目を背け、まともに責任を追求しようとせず、反省も、謝罪もしないままに95年を徒過したことを「国恥」といわざるを得ない。(2018/09/10)


    中東
    イラクで失業や水・電気の供給を求めて抗議デモ
    120   猛暑がつづくなか、イラク南部バスラを中心に、デモが頻発している。「ここ3か月、大きなデモがイラク全土に広がり、特にイラクの南部バスラ周辺でつづいています。特別なことを要求しているのではなく、水と電気、仕事の供給を求めているだけです」とイラク南部のバスラに住むフサーム・サラ医師は語る。(木村嘉代子(2018/09/08)


    国際
    【西サハラ最新情報】  国際失踪者デー  平田伊都子
    120 2018年7月冒頭に国連から追放されたリー・マチュウ記者は、今日も国連前の路上で国連取材を続けています。 「リー記者のお行儀は国連記者規約に反する」という追放理由に、仲間の記者たちは納得できず、UNヌーン・デイリー・プレス・ブリーフィング(国連正午毎日記者発表)では、連日のようにリー記者追放に関する質問が続いています。 が、国連事務総長報道官は、「リー記者の行儀は国連規約に反する」という返事を繰り返すだけ、、 (2018/09/01)


    国際
    米経済「リーマンショック後」は終わったのか? 米金融業界が規制緩和を通貨当局に要請  
    この春の米新聞を読んでいると、トランプ大統領のもとで、金融業界が2008年のリーマンショック後に導入された金融規制を緩和するように要望していることがわかる。しかも、金融当局にも緩和に賛同する声すら出ているそうだ。当時の緊迫した日々を思い返せば嘘のようである。アメリカの前政権は民主党のオバマ大統領で、その出発点は2大恐慌以来最大の金融恐慌にあった。(2018/08/27)


    コラム
    トム・ウルフの死 ニュージャーナリズムの終焉 その2  村上良太
    アメリカのノンフィクション作家、トム・ウルフがこの春、88歳で亡くなった。トム・ウルフは日本でそれほど読まれたとは思えないが、それでもアメリカでは絶大な人気を誇り、日本のノンフィクション作家たちにも大きな影響を与えたであろうことは間違いない。というのも、ウルフこそは「ニュージャーナリズム」の旗手だったからだ。ニュージャーナリズムとは何か?それを詳しく語れるほど、ニュージャーナリズムに親しんだとは言えないかもしれない。だから、アメリカの追悼記事を参照したい。前に紹介したニューヨークタイムズよりも、CBCの追悼記事の方が短くても、的確な気がする。(2018/08/27)


    国際
    【西サハラ最新情報】 リー記者を国連から追放したのは誰だ?!  平田伊都子 
    120  「メディアは敵だ!」と、♠米大統領は連呼しています。 全米350以上の新聞社が、♠発言に抗議するキャンペーンを張っています。 自分の事を悪く言う人を敵と判断するのは、♠米大統領だけではないようです。 歴代国連事務総長の不祥事や怠慢を追及するリー・マチュウ記者は、国連から追放されました。 リー記者は、ロヒンギャやブルンジや中央アフリカなど、大手メデイアが取り上げない少数民族の人々に対する国連の対応を追及してきました。 特に、国連安保理が27年間放置している<国連西サハラ住民投票>の行方を追いかけてきました。 西サハラを占領するモロッコは国連西サハラ住民投票に反対で、国連からリーさんを排除しようと、企んできました。(2018/08/25)


    検証・メディア
    米新聞の「報道の自由の擁護キャンペーン」 ニューヨークタイムズの社説から
    8月17日付のニューヨークタイムズ国際版に”A FREE PRESS NEEDS YOU”( フリープレスはあなたを必要としています)と題する社説が掲載された。これはトランプ政権が新聞ジャーナリストに対して「フェイクニュース」(捏造された記事)と言って非難していることに新聞業界を挙げて対抗するため多くの新聞社が同時に社説で報道の自由を擁護する社説を掲げたのである。報道によれば参加した米新聞社はローカル紙を入れて350紙以上とされる。呼びかけたのはボストングローブ紙だったそうだ。ニューヨークタイムズのこの日の社説を読んだ印象は、実をいうとさして強烈でもなかった。というか、ニューヨークタイムズはしょっちゅうトランプ大統領批判を辛辣に展開しているために、むしろ普段の具体的なイシューをめぐる大統領批判の社説の方がもっと辛辣で手厳しい気がした。(2018/08/20)


    アジア
    新・管見中国(41)なんとお久しぶり「世論による監督」が復活 − 報道統制緩和? それにしても、なぜ今ごろ? −  田畑光永(たばたみつなが):ジャーナリスト 
    注目を集めている「米中貿易戦争」は7月6日から双方が相手の輸出品目340億ドル分に追加関税25%の徴収を始めたのに続いて、8月1日、トランプ大統領が第2弾として新たに160億ドル分に同じく25%の追加関税を23日から徴収することを発表し、中國側も直ちに同様の措置を取ることを明らかにした。その23日が迫る中で16日、両国政府は22日と23日の両日、ワシントンで両国間の交渉を再開することを決めた。しかし、今回は双方の主席代表ではなく次席級による交渉なので、大きな進展は望むべくもなく、むしろ、双方は11月にでも国際会議の場をとらえてトランプ・習近平の首脳会談を模索すると伝えられているので、そのための下交渉になるのではないかと見られている。(2018/08/20)


    国際
    「生死はときの運、興亡は天にゆだねよう」―― 習近平批判  阿部治平:もと高校教師
    7月24日習近平独裁体制と政治路線を真正面から批判する論文が現れた。論文は中国清華大学教授許章潤先生のもので、中国国内の民間ネット上に発表されたが、当局によっていち早く抹消された。だが日本でも産経(7月26日)や時事(8月3日)が同論文の内容を伝えているくらいだから、中国国内では拡散しているに違いない。内容はちかごろ散発的にあらわれた習近平政権に対する批判の集大成というにひとしい(以下( )内は阿部)。結論からいうと許先生は、(習近平主席)個人崇拝の停止、国家主席の最大10年の任期制度の回復、「六四(1989年の天安門事件)」の再評価、官僚の財産公表、退職幹部の特権廃止、過大な対外経済援助の中止などを要求し、文化大革命的行政とイデオロギー支配に警鐘を鳴らし、米中貿易戦争激化責任の所在を問うなど、習近平政権に対する鋭角、全面の批判を行なった。(2018/08/17)


    環境
    国交省、下水に紙オムツを流すことを検討 懸念されるマイクロプラスチックの海洋汚染 上林裕子
     国土交通省は、人口減少で下水道施設に余裕能力が生じるため、そこに紙オムツを粉砕して流すことを受け入れれば『少子高齢化社会に貢献する』として、「下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会」を設置、紙オムツを下水に流す検討を始めた。介護施設などで大量に排出される使用済み紙オムツの処理は介護職員にとって大きな負担になっている、というのがその理由のひとつだ。しかし、紙オムツは紙だけでできているわけではなくその30%〜60%はプラスチックと高吸水性ポリマーだ。海を汚染するマイクロプラスチックが地球規模の環境問題なっている今、政府が「紙オムツを下水に流す」という方針を示したことに市民団体は猛反発している。(2018/08/12)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  元大統領諸氏、国連の難題に挑戦  平田伊都子
    120  2018年8月10日、元チリ大統領ミシェル・バチェレ女史がUNHCHR国連人権高等弁務官)に任命されました。 一方、国連西サハラ事務総長個人特使は元ドイツ大統領ホルスト・ケーラー氏です。 ということは、、♠現アメリカ大統領もゆくゆく、国連に天下りするのかな?  移民を排除し、差別的発言を繰り返し、国連分担金や支援金の値引きを続ける♠現米大統領、、 ♠大統領殿、国連に再就職される時は、償いの想いを籠めて、ぜひ、UNHCHR(国連人権高等弁務官)でご奉仕ください。(2018/08/12)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 あわや!モロッコで水爆炸裂!! 平田伊都子
    120  「1958年、アメリカの核爆弾がモロッコで殆ど炸裂するところだった!」という恐ろしいニュースを、タレク・バッザ記者がMWNモロッコ世界ニュースに発表しました。 2018年7月31日のことです。 その記事が8月6日に、また復活しています。 8月6は、広島にアメリカが原爆を炸裂させた日です。 アメリカが長崎を原爆で殲滅した8月9日には、アントニオ・グテーレス国連事務総長が長崎原爆被災記念式典に参加して、核廃絶をアピールするそうです。 「ミートゥ―(私も又)」と、国連事務総長にモロッコは未遂核炸裂事件を売り込むつもりのようです。 モロッコの思惑がどうあれ、どんな形ででも、いつでもどこでも、核兵器反対です! (2018/08/06)


    人権/反差別/司法
    オウム13名に、死刑執行 執行基準は「報復」と「見せしめ」 根本行雄
     上川陽子法相は7月27日の閣議後の記者会見で「著しく重大な凶悪な罪を犯した者に対しては、死刑もやむを得ないと考えており、直ちに死刑制度を見直すことにはならない」と述べた。上川氏は今月、オウム真理教による事件で死刑が確定した全13人の刑執行を命じ、6日と26日に全員が執行された。小説家の中村文則は、エッセイの書き出しで、「一枚の写真がある。教祖を含むオウム真理教の7人が死刑になった前日、法務大臣が親指を立て、笑顔で「グー」ポーズで写っている写真である。」 と述べている。今回の死刑執行は、歴史に残る異常なものである。「赤坂自民亭」に参加した、安倍首相も、上川法相も、岸田政調会長も、小野寺防衛相も、、自民党の議員たちも、総裁選が近づいているので頭がおかしくなっているのだろう。彼らの暗愚ぶりには、暗たんたる思いを通り越して、吐き気を覚えずにはいられない。(2018/08/06)


    国際
    フィリピンから二人の活動家が来日 ミンダナオ島のバナナ農民たちの置かれた状況を語る
    120 鶴見良行が「バナナと日本人」(岩波新書)で、日本に届くバナナの大半を作っているフィリピンのミンダナオ島のバナナ農園労働者や契約栽培農家の窮乏と農薬汚染について書いたのは1982年のことだった。あれから40年近くの歳月が流れ、その間に民衆の力革命や農地改革が行われた。ところが、今も農民たちが置かれている状況は厳しいものだった。(2018/07/30)


    みる・よむ・きく
    自著を語る(3)いまこそ「対テロ戦争」の国民的検証を 『「ポスト真実」と対テロ戦争報道──メディアの日米同盟を検証する』 永井 浩
     権力が設定したニュースの枠組みの真偽を多様な情報と現場取材をつうじて確認していくというジャーナリズムの基本精神が疎かにされたもうひとつの典型が、自衛隊の「人道復興支援」報道である。(2018/07/28)

    検証・メディア
    合衆国政府に合意の順守を求める朝鮮政府を貶めるマスメディア  Bark at Illusions
     ピョンヤンで今月6日と7日に行われた米朝高官協議について、朝鮮政府は合衆国側が「(米朝)首脳会談の精神に反してCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)だの、申告だの、検証だのと言って、一方的に強盗のように非核化要求だけを持ち出した。情勢の悪化と戦争を防ぐための基本問題である朝鮮半島の平和体制構築問題については一切言及せず、既に合意された(朝鮮戦争の)終戦宣言問題までいろいろな条件と口実を設けて、遠く後回しにしようとする立場を取った」と不満を表明している。米朝首脳会談の共同声明では「朝鮮半島の完全な非核化」とともに、「新しい米朝関係の構築」や「朝鮮半島の永続的かつ安定的な平和体制の構築」、「朝鮮の安全の保証」が明確に宣言されていることから、合衆国が朝鮮の非核化だけを求めるなら朝鮮政府の抗議は当然であり正当と言えるが、マスメディアは「非核化交渉の主導権を握るための外交的な牽制」、「北朝鮮は交渉を自らのペースに引き込もう」としているなどと歪曲してニュースを伝えている。(2018/07/15)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    未承認の遺伝子組み換え小麦自生でストップしていたカナダ小麦 原因不明のまま輸入再開か 
     カナダで自生していたモンサントの除草剤耐性遺伝子組み換え小麦(MON71200) について、厚労省は7月9日に検査法を発表し、10日より国内の留め置きされている約10万トンの検査を始めた。これを受けて、農水省は混入が見つからなければ輸入を再開するという。日本農業新聞が報じた。(有機農業ニュースクリップ)(2018/07/14)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 アフリカ不法移民を見捨てないで! 平田伊都子
    120  サハラ砂漠以南のアフリカからヨーロッパへ渡ろうとする不法移民の数は、増加しています。 様々なルートがありますが、いずれにしろ斡旋業者は金のないアフリカの人々から金を取ります。 そして、アフリカの海岸からゴムボートに詰め込み、運悪くボートが沈むことがあります。 2018年6月、救助船が生き残った人々を救って近場のイタリアやマルタに寄港しようとしましたが、両国とも断りました。 幽霊船の様に地中海を漂った救助船を救ったのは、スペインのペドロ新首相でした。 (2018/07/08)


    みる・よむ・きく
    こどもとあそびとかこさとしさん  田中洋一
      2カ月前に92歳で永眠した加古里子(かこさとし)さんは生涯現役の絵本作家であると共に、子どもと遊びについて幅広い守備範囲をお持ちで、創作以外にも様々な作品を遺してくれた。(2018/07/07)

    市民活動
    新宿区がデモの公園使用で規制を強める 市民団体は反発
     これまで新宿繁華街で行われるデモの出発点として利用されていた区立公園が使用制限され、使いづらくなった。市民団体は区による「表現の自由」に対する規制であると反発している。日本消費者連盟をはじめとする多くの市民団体は、次々と吉住健一新宿区長に対し、この措置を撤回するよう申し入れている。(大野和興)(2018/06/28)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  国連個人特使と米国務副長官が北アフリカ視察  平田伊都子
    120  6月20日、モロッコはポルトガルに1対0で負けました。 が、「負けた〜!」でおさまらないのがモロッコ国王陛下のようです。 モロッコ・ナショナルチーム<アトラス・ライオン>をけしかけFIFAに噛みつかせました。 なんでも、ポルトガル選手の反則をアメリカのレフリーが取り上げなかったとか?? モロッコの負けをモロッコの勝にしようとネットで扇動し、6月25日のスペイン戦ではファンに黒の腕章をつけさせ、FIFAに抗議をするそうです。 国王陛下は内務省にも怒りの矛先を向け首切りを命じ、6月22日にモロッコ内務省は人事の大刷新を敢行しました。 (2018/06/25)


    国際
    米国防総省 駐アフリカ部隊削減決定か
    6月4日付のThe New York Times紙は、米国防総省が、特殊部隊を用いた作戦の大規模な見直しを行った結果、アフリカで活動する特殊部隊を削減する可能性が浮上したと報じた。精鋭部隊の任務は、今後3年間で半減しそうだと同紙は伝えている。(ND米紙ウィークリーニュース第145号)(2018/06/25)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  あまりに政略的なモロッコ・サッカー  平田伊都子
    120  イード・アル・フィトル(ラマダン明けの祭り)は、西サハラでもモロッコでも6月15日から始まりました。 一カ月間の断食行を終えて、開放感と充実感にイスラム教徒たちは盛り上がります。 殊にモハンマド裟ぅ皀蹈奪街餡ε族爾蓮∈G2018年の祭りには派手な花火を上げるつもりで、様々に企んでおられました。 6月13日には2024年ワールドカップ開催地にモロッコが決まりそうだし、6月15日にはモロッコが勝てそうなイランとの初戦があるし、、 (2018/06/18)


    検証・メディア
    朝鮮戦争終結を目指すトランプを過小評価してきたニュースウォッチ9と朝日新聞  Bark at Illusions
     6月12日の米朝首脳会談は合意文書への署名など、予想を上回る動きをつくり出して終わった。戦後史を飾る最後の政治的事件ともいえるこの歩みは始まったばかりだが、日本のマスメディアの報道はこれまでどちらかというと水をかける側に立っていた感がある。その動きをまとめた。(2018/06/12)


    核・原子力
    「日立製作所には原発技術でなく優れた再生可能エネルギー技術を輸出してほしい」〜英脱原発市民団体PAWBメンバーが来日して訴え
    英電力企業ホライズン・ニュークリア・パワー社(日立製作所100%子会社)が英中西部ウェールズ地方のアングルシー島で2基の原発建設計画(建設開始予定:2019年、運転開始予定:2025年)を進める中、英国の脱原発市民団体PAWB(People Against Wylfa B/ウィルファB原発に反対する人々)メンバー3名が5月下旬に来日した。(坂本正義)(2018/06/08)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】国から巨額の借金(税金)をしている東京電力が 他社の原発(日本原電東海第二)を支援する理由が説明できていない  柳田 真
     「国から巨額の借金(税金)をしている東京電力が 他社の原発(日本原電東海第二)を支援する理由が説明できていない」。この発言は私の発言ではない。規制当局−原子力規制委員の発言だ。原発の再稼働(推進)にどんどんと「YES」を出し続けて、まるで原発「推進」 (2018/06/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ヴィヴァ!スペイン新首相ペドロ!! 平田伊都子
    120  6月に入って、世界は膠着状況から脱出の兆しを見せ始めました、、 米朝第一回首脳顔見世は、なんとか実現しそうだし、スペインでは、カタルーニャ指導者プチデモンを追放した強権派のラホイ首相が失脚し、6月2日に無神論者で社会労働党党首のペドロ・サンチェスが新首相になりました。民族独立を目指し監獄内と国外で戦っているカタルーニャ独立派は素敵な新首相に期待しています。 そして、もっと期待しているのが西サハラの人々です。 登記上では未だにスペインが、西サハラの植民地支配者となったままです。 スペインは何もかも放り出して、西サハラからずらかりました。 その責任をどう取るのか?スペインの新しいスター、ペドロ・サンチェス首相に世界が注目しています。 (2018/06/04)


    文化
    日仏会館のシンポジウム 「ミシェル・フーコー: 21世紀の受容」 フランスから2人の気鋭の哲学者が来日し、フーコーについて語った
    120  5月21日、東京の日仏会館で20世紀の哲学者ミシェル・フーコー(1926- 1984)に今日改めて光を当てるシンポジウムが行われた。タイトルは「ミシェル・フーコー: 21世紀の受容」。この催しのためにフランスから2人の気鋭の哲学者が来日して、フーコーについて最新の思索やフランスにおける議論などについて語り、また会場の聴衆との質疑応答も行った。私はミシェル・フーコーについてはほとんど著作に触れたことがなかったためにどこまで二人の哲学者の話についていけるのだろうか、と多少不安でもあった。(村上良太)(2018/05/22)


    みる・よむ・きく
    「タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜」
    120 「1980年5月。韓国現代史上、最大の悲劇となった光州事件―あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。」(映画紹介サイトより)陸軍の保安司令官だった全斗煥が起こした1979年のクーデターと、それに続く金大中ら野党政治家らの逮捕に憤った学生や市民が1980年5月にソウルで抗議デモを行っていたが、デモは全国に拡大した。光州事件はこの時、全斗煥率いる軍部が戒厳令のもと光州市民を徹底弾圧した事件だ。学生たちは戒厳令を解除と民主化への改憲を求めていた。しかし、軍の部隊の投入で、数百人の死者・負傷者を出す惨劇となった。(2018/05/18)


    人権/反差別/司法
    ネトウヨの弁護士不当懲戒請求に、きっちり責任をとらせよう  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士
     一昨日(5月11日)の毎日新聞朝刊「ネットウオッチ」欄に、「懲戒請求被害の弁護士 広がる対抗措置の動き (ネトウヨに対して)損害賠償求め提訴へ/請求側(ネトウヨ)は動揺」との記事。(括弧内は澤藤の挿入、以下同)朝鮮学校への補助金交付は利敵行為−−などとするネット上での扇動を背景に(ネトウヨから)大量の懲戒請求を送られた弁護士たちの間で、懲戒請求者(ネトウヨ)に対し、損害賠償請求や刑事告訴など法的措置をとる動きが広がっている。これを恐れ、弁護士に和解金10万円を支払って謝罪する請求者(ネトウヨ)も出ている。ネット空間の無責任な言説にあおられた軽率な行動が、実社会で法的制裁を受けようとしている。(2018/05/14)


    労働問題
    安倍政権による「働き方改革」に断固反対!〜正念場を迎える労働組合の取組
    120 安倍政権は4月6日、今国会の“最重要法案”と位置付ける「働き方改革関連法案」を国会へ提出した。これに対し、麻生太郎財務相の辞任などを求めて審議拒否していた立憲民主党と国民民主党は、19日ぶりに国会に復帰した5月8日、それぞれ対案を衆議院へ提出。さらに日本共産党も5月11日に労働基準法等改正大綱を発表しており、衆議院厚生労働委員会での今後の論戦が注目される。(坂本正義)(2018/05/13)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    米国カリクスト社、ゲノム編集大豆の商業栽培を開始
     米国のゲノム編集作物開発企業カリクスト社は4月5日、ゲノム編集による高オレイン酸大豆の商業栽培を開始すると発表した。同社は75人の大豆農家と栽培契約を結び、1万6千エーカー(約6千5百ヘクタール)で栽培するとしている。同社は、米国農務省の規制要否の判断を求め、農務省の規制不要の判断のあるものだけを商業栽培に進めているとしていて、このゲノム編集大豆の規制は不要と判断を得ているという。(有機農業ニュースクリップ)(2018/05/05)


    農と食
    漢方生薬からネオニコ系農薬 農民連食品分析センターの自主調査で判明
     農民連食品分析センターは5月1日、東京都内で購入した漢方生薬から、ネオニコチノイド系殺虫剤や除草剤2,4−Dなどの残留農薬を検出したと発表した。農薬378成分について検査し、8種類の生薬のうち5種類から残留農薬を検出したという。検出された成分が最も多かったのはチンピの5成分で、痕跡まで含めればチンピからは9成分が見つかったという。同センターは2003年、漢方生薬5種類の残留農薬を調査し、うち4種類からパラチオンなどを検出したと発表している。この発表により厚労省は漢方生薬の残留農薬研究班を設置し、実態調査を行っている。しかし、依然として漢方生薬の残留農薬基準値は設定されていない。(有機農業ニュースクリップ)(2018/05/03)


    人権/反差別/司法
    反撃訴訟次回期日の傍聴をー4月26日(木)13時30分・415号法廷 ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第129弾  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 
    DHCと吉田嘉明が、私(澤藤)に6000万円を請求したスラップ訴訟。私がブログで吉田嘉明を痛烈に批判したことがよほど応えたようだ。人を見くびって、高額請求の訴訟提起で脅かせば、へなへなと萎縮して批判を差し控えるだろうと思い込んだのだ。そこで、「黙れ」という恫喝が、当初は2000万円のスラップ訴訟の提起。私が黙らずに、スラップ批判を始めたら、たちまち提訴の賠償額請求額が6000万円に跳ね上がった。なんと、理不尽な3倍増である。この経過自体が、言論封殺目的の提訴であることを雄弁に物語っているではないか。(2018/04/22)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  国連は戦争を止められないのか?  平田伊都子
    120  米トランプ大統領、英メイ首相、仏マクロン大統領のシリア空爆は、結局、イスラエル首相ネタニヤフの一人勝ちをもたらしました。 トランプは「化学攻撃は人間のやることではない」、メイは「空爆は地域の緊張を脅かさない」、マクロンは「僕がトランプを説得し、米軍のシリア駐留と攻撃を呑ませた」などと、夫々が勝手な戦争感を並べました。 しかし、3首脳は、他国の主権を侵犯しこと、他国を破壊したこと、他国民の権利を踏みにじったことなど、負の戦争側面には一言も触れませんでした。 そりゃそうですよね、、白人3首脳はアフリカ人・アラブ人・アジア人など根っから眼中になく、馬鹿にしていますし、この3首脳は、平和ではなく戦争大好きのようです。  白人3首脳のみなさま、お部屋で戦争ゲームを楽しむより、戦場で自ら、人殺しをやられてはいかがですか?(2018/04/20)


    検証・メディア
    「イラク日報」問題の深層⊆衛隊派兵は「政治的ポーズ」と政府高官 「人道復興支援」の正体隠しのため取材規制
      これまで「存在しない」とされてきた自衛隊のイラク日報が、なぜ急に開示されることになったのかの経緯は今後の国会論議と報道に待つとして、ひとつだけはっきりしている事実がある。それは、政府が一貫して自衛隊の「人道復興支援」活動の実態を国民の目から隠そうとしてきたことだ。前回見たメディアの取材規制はその表れである。では、「イラクの人びとのための国際貢献」と主張された自衛隊の活動を、メディアをつうじて国民に積極的に広報することを避けた理由は何だったのかが問われる。(永井浩)(2018/04/18)


    コラム
    福田財務次官はもし女性記者がおっぱいを触らせてくれたら彼女に何をあげたのか?
     財務省の官僚トップに君臨する福田淳一事務次官が女性記者に胸を触っていい?などと赤裸々なお願いをしていたことが録音の公開により波紋を広げている。福田氏のようなエリートなら、女性に仮にも胸を触らせて欲しいなどという要求をするに際して何か対価として提供できるものがあると思っていたのではなかろうか。もしそうだとしたら、必ずしも金銭ではなく、むしろ、「情報」だろう。それとも単純に女性にもてるが故に何でもやらせてくれると思っていたのだろうか。真実はわからないが、相手が記者だったことは「情報」を欲しがっているということなのである。(2018/04/16)


    アジア
    【バンコク便り】(3)実はタイは銃社会  高田胤臣
     旅行に来る日本人の多くがなぜかあまり知らないのが、実はタイは銃社会で、本物の銃が簡単に入手できるということだ。バンコクでは中華街ヤワラーを西の方向に進むと突き当たりになり、その辺りは銃器店が並ぶ。外国人は購入できないが、成人しているまともなタイ人であれば誰でも簡単に買うことができる。「まともな」というのは、職があって定期収入があること、犯罪歴がないこと、警察が認めてくれる、ということ。購入許可証を警察で発行してもらい、それを持っていけば合法的に買うことができる。(2018/04/06)


    農と食
    EU委員会 ネオニコ禁止決定を先送りか
     EU委員会は2013年12月以来、一時的に使用禁止にしてきたイミダクロプリドなど3種類のネオニコチノイド系農薬について、屋外での使用の禁止を提案していた。2月末に欧州食品安全機関(EFSA)による再評価の結果が公表され、野生のマルハナバチなどを含め、ミツバチなどのポリネーターへの悪影響が避けられないことがはっきりした。しかしEU委員会は、この22日、23日に開かれる植物・動物・食品・飼料常設委員会(SCOPAFF)では、禁止を加盟国の投票に付す予定がないという。(有機農業ニュースクリップ)(2018/04/05)


    農と食
    【むらから】ねぎは、はなたれに限る  大野和興
     2003年だから、もう15年ほども前になる。取材メモを整理していたら、京都市上京区の野菜農家佐伯さんからお聞きした話が出てきた。伝統野菜の代表ともいえる京野菜を作り続けている40代(当時)の若手農民だ。おもしろいので書いておく。(2018/04/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 出会いの季節 平田伊都子
    120  南北会談、韓米会談、朝米会談、、もしかして米露会談? 対等な出合いは、何かが生まれそうでいいですね! 心から出会いを祝福したくなります。 結果は後からついてきます。 しかし、結果を漁る日本外交は、<物欲しげ>ばかりが目についてみっともない! 我らが総理殿は、また、ゴルフクラブで柳の下のドジョウを狙うとか? なんだか、、ホストクラブみたい、、オット、「俺たちは金を貰うんで、貢いだりしないよ!」と、ホストの方々から怒声が飛んできそうです。(2018/04/03)


    みる・よむ・きく
    東京演劇アンサンブル 3月公演「ビーダーマンと放火犯たち」(マックス・フリッシュ作)
     3月の東京演劇アンサンブルの公演はスイスの劇作家、マックス・フリッシュ作「ビーダーマンと放火犯たち」だった。マックス・フリッシュと言うと随分懐かしい響きがある。世界の現代演劇全集などにはブレヒトと並んで掲載されるような劇作家だったからだ。今回、小森明子演出で再登場させた理由はどこにあったのだろうか。そう思いながら劇場に足を運んだ。物語はこうだ。小金を持っている中小企業の会社社長の家へ、浮浪者がある晩現れる。一晩泊めて欲しい、と言って。その頃、その街の周辺では放火犯が同じように家の二階に泊めてもらって放火する連続事件が起きていたため、会社社長もなんとか断りたい。だが、レスラーだったと言う屈強の男は許可もなく、ずかずか上がり込んでしまい、肉体で威圧する半面、言葉では社長は人間性の高貴な人で浮浪者を追い出すような人ではない、などと語り、社長は次第に断れなくなっていよいよ1晩に限り、家に泊めてやることになる。(2018/04/02)


    検証・メディア
    速報 国会でNHKの森友問題の報道の姿勢が追及される  参院総務委員会で山下芳生議員がNHK会長に質問 NHK局員の内部告発か「森友問題はトップニュースで伝えるな」「3分半以内で」「昭恵夫人の映像は使うな」 
    3月29日(木)、午前11:30-11:55まで国会の参議院総務委員会で山下芳生議員(共産党)が公共放送のあり方とNHK過労死問題についてNHKに質問を行った。質問には森友問題をめぐるNHKニュースの編集方針のことが含まれていた。内部告発が共産党に寄せられた。そしてNHKの上田良一会長が答弁に立たされた。(2018/03/29)


    文化
    シンポジウム 「世界文学から見たフランス語圏カリブ海  〜 ネグリチュードから群島的思考へ 〜」  
    120  3月25日(日)と26日(月)の2日間に渡って東京の日仏会館で「世界文学から見たフランス語圏カリブ海 〜 ネグリチュードから群島的思考へ 〜」と題するシンポジウムが行われた。ネグリチュードとは厳密に説明しようとすると多分、難しいのだろうが、カリブ海のマルチニック島などに住む黒人の血を持った人々が、かつて宗主国であったフランスなどの西欧近代社会に対するコンプレックスを克服するべく、黒人であることにむしろ誇りと尊厳を見いだす考え方だった。今回のシンポジウムは副題に「ネグリチュードから群島的思考へ」とあるように、もしかしたらネグリチュードをさらに乗り越えて「群島的思考」なるものを目指したシンポジウムだったのかもしれない。(2018/03/27)


    コラム
    憲法が改ざんされていないか、六法全書を確認しよう  
    安倍首相を忖度した法務省が秘密裏に日本国憲法を改ざんしてしまう・・・・こんなことは漫画でしか起こらないことだろうか。みんなが家に持っている六法全書に何が書かれていようと日本国家が保管する公文書が改ざんされて、そこには憲法9条がすでになくなっているかもしれない。(2018/03/25)


    文化
    【核を詠う】(261)福島の歌人グループ「翔の会」の歌誌『翔』の原子力詠を読む(2)「石棺の二文字悲し原発の事故の残り火永久保存」 山崎芳彦
     今回は歌誌『翔』の第59号(平成29年4月発行)の原子力詠を読むのだが、福島第一原発の過酷事故によって核発電の重大な危険性、人々の生活の破壊や環境汚染が明らかになり、しかもその事故の全貌や原因は基本的な点で未解明である。したがって「新規制基準」が原発の安全性を担保するには程遠く、新基準に合格したからといってその原発を稼働・運転することが認められるはずもないのに、ここに来て大飯原発3号機、玄海原発3号機が再稼働することですでに7基が再稼働することになる。原子力規制委員会は、再稼働の審査申請をしている16原発26基のうち7原発14基で新規制基準への適合を認めているから、再稼働はこれからも相次ぐことが必至だ。安倍政権のもとでの原発推進政策が、福島原発の事故が現在進行中であり、多くの人びとの苦難がつづき、事故原発の後始末の見通しもつかず、核汚染廃棄物の山の前で立ち往生しているにもかかわらず、「原発回帰」、さらに海外への原発輸出の路線が、政府・大企業経済界のむき出しの癒着によって進められている。司法の判断の政権追随も目に余る。(2018/03/24)


    コラム
    「日仏の翻訳者を囲んで」第二回 翻訳家・原正人氏 ( 司会 丸山有美 )
    東京・恵比寿にある日仏会館図書館が日仏間の翻訳に携わっている気鋭の翻訳家を毎回招いて話を聞くという催しを行っていて、二回目が今月14日に行われた。一回目はフランスの小説の翻訳をしている笠間直穂子氏だったが、今回はBD(バンドデシネ)と呼ばれるフランス漫画の翻訳家である原正人氏だ。前回同様、雑誌「ふらんす」前編集長でフリーライターの丸山有美氏が司会を務めた。原正人氏の最近の翻訳作品には「金正日の誕生日」や、「ヴァレリアン」、「星々の城」、「僕のママはアメリカにいるんだ」などがある。また、漫画だけでなく、ゴダール映画の主演女優だったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説「彼女のひたむきな12カ月」などの翻訳なども行っている。(2018/03/17)


    中国
    習近平下回った台湾総統の好感度 大陸就職を希望するミレニアル
    台湾の蔡英文総統の支持率下落に歯止めがかからない。昨年末の世論調査では、彼女の好感度は46.9%と、習近平・中国国家主席の51.1%を下回ってしまった。悪い冗談ではない。中華世界で初めて民主化を達成し、日本をはじめ海外では好感度抜群なのに、なぜ支持率は上がらないのか。内政と対中政策に関する世論調査から低迷の背景を探った。(岡田充『海峡両岸論 第88号』)(2018/03/13)


    みる・よむ・きく
    吸い込んだ石綿の行方は ―『ニッポン国VS泉南石綿村』(原一男監督) 笠原眞弓
    120  31年前、渋谷の坂をフラフラと歩いていた私。あんな映画撮っちゃって大丈夫? などと考えながら。そ う、原一男監督『ゆきゆきて、神軍』。あの怒りのかたまりのような映像を初めて見た時の衝撃は忘れられない。今回のアスベスト裁判の映画をあの激しい怒りの画面を期待して見ると肩すかしだ。監督自身も言うように、出だしには「怒り」がなく、撮影隊は拍子抜けである。石綿(アスベスト)で被害を受け、肺に病巣をもち、苦しい闘病生活を強いられているにも拘わらず、遺族は「晩年は孫と遊んで笑いながら逝ったから、そっとしておいてほしい」と。(2018/03/09)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民、<アエラ>に登場  平田伊都子
    120  西サハラ難民はフォトジェニックです。 特に、民族衣装メルファを纏った少女はウスバカゲロウのように美しいのです。 かねがねご紹介したいと思っておりましたが、やっと、<アエラ>さんのおかげで願いがかなうことになりました。 3月12日発売の<アエラ>で、西サハラ難民の人々を紹介します。 (2018/03/05)


    沖縄/日米安保
    辺野古新基地反対の民意は変わらない 安倍政権の暴走を許すな!
    「(辺野古に基地を造らせないという)民意は生きている」。“辺野古新基地容認派”の渡具知武豊氏が当選した名護市長選挙翌日の2月5日、翁長雄志沖縄県知事はきっぱりとこう語った。(辺野古への基地建設を許さない実行委員会・中村利也)(2018/03/04)


    コラム
    「日仏の翻訳者を囲んで」 翻訳家・笠間直穂子氏 ( 司会 丸山有美)
    以前、日本にはフランスの本の大半が入ってこなくなり、ほとんど鎖国状態だ、と嘆いたことがありましたが、その一方で、コツコツ優れた翻訳活動を地道に続けている人もいます。今回、日仏会館図書室が「日仏の翻訳者を囲んで」というシリーズ講演を始めると知り、第一回目の笠間直穂子氏のトークを聞きに出かけてみた。笠間直穂子氏の訳書の核の1つが、フランスの作家マリー・ンディアイ著「みんな友だち (Tous mes amis 2004)」や「心ふさがれて (Mon coeur a l'etroit 2007)」だと知った。(2018/03/01)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  故郷で祝いたい建国記念日  平田伊都子
    120  今年もまた、西サハラ難民の人々は第43回西サハラ建国記念日をアルジェリアの難民キャンプで迎えてしまいました。 SADR(サハラ・アラブ民主共和国)の建国が難民キャンプで宣言されたのは、1976年2月27日のことです。 そして、同年3月5日にSADR(サハラ・アラブ民主共和国)政府を樹立しました。 さらに同年3月8日の国際女性デーを、西サハラ難民軍の中で最初に戦死したバシル・ルフラウィ(享年74年3月8日、30才)を記憶に留めておくため、殉教の日と定めました。 SADRの創設者エルワリも同年6月9日に28才で戦死しました。 西サハラ難民は全寮制難民中学校を6月9日と名付けて、祖国帰還の想いを受け継いでいます。(2018/02/26)


    農と食
    米国下院 ポリネーター(花粉媒介者)保護法案を再提出
     米国下院のブルメナウアー議員とマクガバン議員は2月14日、「米国ポリネーター保護法」を再提出すると発表した。法案は環境保護局(EPA)に対して、ネオニコチノイド系殺虫剤の使用を一時禁止した上で、完全な評価を行い、これらの殺虫剤の使用がミツバチなどのポリネーター(花粉媒介者)に有害な影響を及ぼさないことを明確にすることを求めるというものだという。実質的にネオニコ系農薬禁止法案といえそうだ。法案の詳細はまだ公開されていない。(有機農業ニュースクリップ)(2018/02/23)


    コラム
    歩く見る聞く   田中洋一
      東北地方太平洋沖地震と東京電力福島第1原子力発電所の大事故が起きてから来月で7年になる。風評被害がなお残る一方、風化も心配されている。私は大震災の現地を訪ねたことがなく、被災者の声に耳を傾ける機会も少なかった。今を逃してはいけないと思い立ち、遅まきながら取材に取り組むことにした。(2018/02/23)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコのテロリストでっち上げ  平田伊都子
    120  自国にISテロリストグループを抱え、中東にモロッコ人戦闘員を送り込み、ヨーロッパではIS細胞を作りモロッコ移民二世に数々のテロを起こさせているのは、紛れもなくモロッコ王国です。 その大罪を償うことなど全くせず、責任を取るどころか、「西サハラ難民がISと繋がるテロリストで、西サハラ難民政府ポリサリオがISの下請けをやっている」というでっちあげを始めました。 その狡賢いモロッコの画策を暴露していきます。(2018/02/19)


    労働問題
    インチキデータを国会に出してまで安倍首相が固執する「働き方改革」とは何か その本質を問う
     「改革」と「革命」が大好きな安倍首相が満を持して放つ「働き方改革」法案が今通常国会に出てくる。2018年度予算案が成立した後、4月にも国会審議がはじまる見通しだが、改革の目玉である裁量労働制についてのデータがインチキだったことがわかり、2月14日の衆院予算委員会で安倍首相が答弁を撤回しお詫びするという事態が持ち上がった。インチキデータを示してまで安倍政権が固執する「働き方改革」とはいったいどういうものか。その中身を追っていくと、この「改革」に貫かれているのは、労働という行為そのものの解体と、労働する主体である人間の破壊だであることがわかる。(大野和興)(2018/02/15)


    中国
    強国化する中国は脅威なのか 米中二元論から卒業したい
    中国脅威論が再燃している。米政治学者は今年のリスク第1位に「権力の空白を好む中国」を挙げ、米国防総省は中国を米覇権に挑戦する「最大の脅威」と言い放った。日本の大手メディアでも「中国経済への過度の依存」に警鐘を鳴らす「経済脅威論」が目立っている。シルクロード経済圏構想「一帯一路」で、経済権益を地球規模に拡大し米国を急追する中国の強国化には確かにリアリティがある。冷戦終結から約30年、中国の破局を予測する崩壊論は「崩壊」したが、強国化する中国への新「脅威論」をどう読むべきか。(岡田充『海峡両岸論 第87号』)(2018/02/13)


    中国
    中国8省市・自治区、一人っ子の人が親の看病をするための「看病休暇」取得を制度化
    中国では今後、一人っ子の人が両親の看病をするために有給休暇を取ることが容易になりそうだ。(JCLIFセミマンスリーニュース)(2018/02/10)


    みる・よむ・きく
    リーダーズ・ダイジェスト誌の100単語でつづるノンフィクション物語のコンテスト
    アメリカのリーダーズ・ダイジェスト誌が英語100単語以内で実話を募集してコンテストを行ったという。応募作品は7000もに及んだ。その中から選ばれた文章をウェブサイトで公表している。1位に選ばれた話と言うのはサウスカロライナ州のミシェルさんの思い出。(2018/01/25)


    みる・よむ・きく
    後藤正治著 「探訪 名ノンフィクション」
    巻末に沢木耕太郎氏と後藤氏との対談が掲載されており、そこでこの作品選をどう見るか、ということや、ノンフィクションとは何か、と言ったことが話し合われている。結論から言えば評者が変われば人選や作品選も変わりうるし、ノンフィクションの定義も狭義か広義で変化しうる、と言ったことが書かれている。本書が出版されたのは2013年のことで、巻末の対談でも触れられているが、ノンフィクションの書き手にとっては厳しい時代にあり、特に長編のノンフィクションを発表できる雑誌媒体が中々なくなってしまった、ということがあるようだ。(2018/01/23)


    文化
    作家アラン・マバンクゥ氏がマクロンに宛てた「大統領への公開書簡」 フランコフォニーに対する考え方が違っているのではないか? lettre ouverte à Emmanuel Macron par Alain Mabanckou
    120   アフリカ中西部のコンゴ共和国出身でフランスで法律学を学び、現在はカリフォルニア大学で文学を教えている作家のアラン・マバンクゥ氏。2016年には権威あるコレージュ・ド・フランスで黒人文学を講義したことでも現在、フランス語圏の作家の中で最も注目されるひとりである。そのマバンクゥ氏は祖国コンゴ共和国の不正選挙を嘆いて、かつてオランド大統領への公開書簡を発表したことがあった。今回はマクロン大統領への公開書簡である。フランス語を話す人々による想像の共同体であるフランコフォニーを国家プロジェクトにしようというマクロン大統領のフランコフォニーに対する考え方に植民地主義が根底に潜んでいることを指摘している。(2018/01/21)


    みる・よむ・きく
    ドキュメンタリー映画の草創期の傑作  アイルランド漁民の生きる闘いを描いたロバート・フラハーティ監督の「アラン」
    ドキュメンタリー映画の父であるロバート・J・フラハーティのデビュー作がカナダエスキモーを描いた「ナヌーク」(1922)だった。名声を得たものの、その後、今一つ作品が不調だったアメリカ人のフラハーティは1930年代に入ると、英国から招聘されるようになる。声をかけたのは中央郵便局映画班(G・P・O)のプロデューサー、ジョン・グリアスンだった。グリアスンは社会派のドキュメンタリーの制作を指揮していたが、大自然の中に生きる人間の詩的な姿にこだわるフラハーティとは結果的にうまくいかなかったのかもしれない。しかし、英国に渡ったフラハーティは英国の映画会社からアイルランド西端のアラン諸島を舞台にした映画の制作資金を得ることとなった。こうして作られたのが「アラン (Man on Aran )」(1934)だ。(2018/01/15)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  難民の救世主・ドイツ首相メルケル復活  平田伊都子
    120  ドイツ首相メルケルの笑顔がようやく戻ってきました。 昨年9月の総選挙後、なかなか政権樹立がままならず眉間にしわを寄せたメルケル首相を見るのは、移民難民流民にとって辛いものがありました。 移民難民流民虐待を救う女神は、メルケル首相です。   2018年1月12日、保守系、キリスト教民主・社会同盟と第2党の中道左派、社会民主党が政権樹立をめぐる予備交渉で大枠合意し、大連立継続に向けためどが立ったようです。 なかんずくホッと胸をなでおろしたのは、同じ党の同志でもある元ドイツ大統領ホルスト・ケーラー国連事務総長西サハラ個人特使です。(2018/01/15)


    コラム
    エイゼンシュタイン監督の「戦艦ポチョムキン」と英国ドキュメンタリー映画運動
    120 映画の著作権が70年という事で1930年代とそれ以前に上映された映画は著作権が切れたことになる。ソビエト映画の「戦艦ポチョムキン」(1925)は第一次ロシア革命(1905)を歌ったプロパガンダ映画として知られるが、この映画も著作権が切れている。共産主義ソ連のプロパガンダ映画と烙印を押されると、見る人も尻込みする人が多いかもしれないが、この映画の表現力や演出力はサイレント映画時代の1つの頂点とも言え、イデオロギーを超えて世界の映画人に大きな影響を及ぼした。(2018/01/14)


    韓国
    11月韓国訪問報告記
    2017年11月10日から13日まで韓国を訪問した。これは、2016年から2017年にかけて日系企業の韓国サンケン労組の不当解雇撤回闘争を支援した仲間を中心に、韓国サンケンの労働者たちが働く馬山を訪問して交流し絆を強め、日韓労働者の連帯を強める目的で行ったものである。(元・韓国サンケン労組を支援する会事務局次長・尾沢孝司)(2018/01/08)


    みる・よむ・きく
    Robot-Proof: Higher Education in the Age of Artificial Intelligence (MIT Press) 「ロボット時代を生き抜くための高等教育」
    未読だが、こんな本が話題になっているという意味で紹介したい。ビジネスインサイダーというITとビジネス関係の情報のウェブサイトが、ハーバード大学の教授たちに大学生が必読の本を紹介してもらう特集をしており、その何冊かの推薦書の1冊。”Robot-Proof”(ロボット・プルーフ)とは聞きなれない言葉だが、”Water-Proof”(ウォーター・プルーフ=防水)の時計という言葉が人口に膾炙しているように、直訳すればロボットを防ぐ、という意味合いになる。テクノロジーの飛躍的進歩を前にして高等教育は変わらなくてはならない、というのが中心的テーマだ。(2018/01/06)


    政治
    代表制民主主義の変革を 特定利益集団の支配排除をめざして
      現在、いわゆる民主主義の政治は、ほとんどの国で、民(国民)の利益を代表するようには機能していない。アメリカ、日本はその代表例である。特定利権集団に牛耳られていて、それらを代表する人物が、選挙を勝ち取れる仕組みになっているため、選挙が、民意を代表する人を選ぶことが難しい。このまま、こうした形骸化してしまった「民主主義」的選挙制度を継続すると、ますます民主主義の基本を離れ、むしろ特定利権集団とか、特定イデオロギーに支配される、ファシズム的政治形態に堕落してしまうであろう。ナチスは、それを実行したのだが。(落合栄一郎)(2018/01/06)


    みる・よむ・きく
    トランプ大統領のロシアゲート事件とは何なのか? ”Collusion: How Russia Helped Trump Win the White House”(共謀 いかにロシアはトランプが大統領になるのを手助けしたか)
    そもそも今、トランプ大統領の側近やら息子やらトランプ大統領自身やらが嫌疑をかけられているロシア絡みの不正とは何だったのだろうか。今さら聞けない・・・類のようでもあるが、記事を拾ってみると、英国のガーディアン紙にいろいろ記事が出ていた。中でもルーク・ハーディング(Luke Harding)が記した本”Collusion: How Russia Helped Trump Win the White House”(共謀 いかにロシアはトランプが大統領になるのを手助けしたか)はその手がかりになるかもしれない。(2018/01/05)


    みる・よむ・きく
    トランプ政権の内幕本 ”Fire and Fury: Inside the Trump White House” ( 炎と憤激 )が出版される 出版社に抗議する政権 解任されたバノン前首席戦略官の発言を多用 
    年明け早々の今週、アメリカのトランプ政権の内幕を描いた本 ”Fire and Fury: Inside the Trump White House” ( 炎と憤激)が出版された。すでにツイッターなどでも国境を越えて話題になっている。その核は一昨年の大統領選で参謀として脇にいたスティーブ・バノン前首席戦略官へのインタビューが多用されていることにあるようだ。著者のマイケル・ウルフはアメリカの雑誌などで多数の記事を書いてきたベテランの記者だという。雑誌ニューヨーカーの紹介記事によると、バノンのインタビューがかなりの割合を占めているらしく、その中には2016年の予備選の最中にトランプが息子、義理の息子などとともにロシアの要人とトランプタワーで会っていたことも触れられており、折しも進行している捜査とも重なって来るのかもしれない。(2018/01/05)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 犬も歩けば棒に当たる! 平田伊都子
    120  あけましておめでとうございます。 (2018/01/02)


    核・原子力
    日米原子力協定はどうあるべきか〜迫る協定期間満了、滞る原発6千発分のプルトニウム処理
    2018年7月に満期を迎える日米原子力協定の自動延長に異議を唱える日本の民間シンクタンク「原子力資料情報室」(CNIC)と「新外交イニシアティブ」(ND)は、米政府に政策変更を促すため、訪米団を組んで2017年9月にワシントンに赴き、米政府・議会関係者に対してロビー活動を行った。(坂本正義)(2018/01/01)


    反戦・平和
    自衛隊を「サンダーバード」に   根本行雄
     安倍首相は2017年5月3日に「9条1項(戦争放棄)と2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」と表明した。安倍首相が提起した「自衛隊」を明記する憲法改正を巡り、自民党が検討する条文のたたき台が、6月21日、判明した。新設する「9条の2」で、自衛隊を「我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織」と定義したうえで、「前条(9条)の規定は自衛隊を設けることを妨げるものと解釈してはならない」としている。先の衆議院選挙において、自民党などの改憲勢力が勝利し、改憲論議はいまだにくすぶり続けている。だが、日本は一度でも、本気で、憲法9条を実現しようと努力や工夫をしてきただろうか。マッカーサーの敷いた政治路線の上を進んできただけではないのか。もう一度、原点に戻り、自衛隊を解散し、文字通りに、憲法9条を実現する道を模索してみよう。(2017/12/30)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  パレスチナとカタルーニャにメリークリスマス  平田伊都子
    120  2017年の暴言大賞は、なんたって、アメリカ大統領トランプの、「知るケ~!」でしょう、、 (2017/12/25)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ジンバブエ新大統領が西サハラ全面支援!  平田伊都子
    120  2017年12月13日、ジンバブエ新大統領から、SADRサハラ・アラブ民主共和国は独立運動に向けての全面的支援を再び勝ち取りました。 アフリカ南部にあるジンバブエでは、世界最高齢(93才)で37年間国家を指導してきたムガベ氏の辞任後、エマーソン・ムナンガグワ氏が11月22日、新大統領に就任しました。 ジンバブエ独立の創設者であるムガベ氏は、37年間変わらずに西サハラの独立運動を支援し続けてきました。 モロッコは政権交代で、ジンバブエの心変わりを期待したようです。が、、 新大統領も、変わらず西サハラ支援を宣言しました。 モロッコの暗躍外交とこの喜しいニュースをお届けます。(2017/12/18)


    検証・メディア
    日本政府の石炭火力発電政策に対する国際的な批判を無視するNHKニュース7とニュースウォッチ9  Bark at Illusions
     石炭火力発電を推進する日本政府に対して国際的な批判の声が上がっている。しかし公共放送を自負するNHKの看板ニュース番組、ニュース7とニュースウォッチ9は、日本政府に対する批判の声を一切伝えていない。(2017/12/09)


    農と食
    EU かろうじてグリホサートの登録5年延長を決定  「変心」したドイツは賛成に回る
     EU委員会は11月27日、除草剤グリホサートのについて5年の登録延長を決定した。27日の加盟国担当相による異議申し立て委員会(Appeal Committee)での投票では、これまで棄権してきたドイツが賛成に回り、18カ国の賛成と、特定多数に必要な人口ライン65%をわずかに超える65.75%という僅差で可決した。登録延長の伴い、グリホサートは農業用途に限定される模様。(有機農業ニュースクリップ)(2017/12/05)


    【歩く見る聞く】遺体から片方の腕と認識標をとりはずして  田中洋一
      新聞記者時代の2001年に取材しながら何かの事情で紙面に掲載できなかった連載用の原稿が出てきた。裏付け資料にした兵籍戦時名簿を、本人の委任を受けて県庁で書き写したのが懐かしい。その人は埼玉県秩父市の井上浩一郎さん。お元気なら今は93歳。原稿と取材ノートを基に、井上さんの中国戦線の体験を再現したい。 (2017/12/01)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコ王と西サハラ大統領がAU-EUサミットで鉢合わせ?  平田伊都子
    120 ワーオ! SADRサハラ・アラブ民主共和国が、11月29日、30日にコートジボワール首都アビジャンで開催されるAU-EUサミットに正式招待されたヨ! なんで、そんなに興奮するのかって? 興奮せずにはおれませんヨ!! この国際サミット会場で、モロッコ国王は仇敵の西サハラ難民政府SADR大統領と同席することになるのです。 隣り合わせになって抱擁したら、、最高ですね!! モロッコにとってもこのEU-AUサミットは、王威にかけて外せないのです。が、この期に及んでもモロッコは、両首脳が顔を合わせないように画策しています。 どう逃げるのか?、、見ものですね、、、(2017/11/27)


    終わりなき水俣
    「坂本しのぶです 胎児性水俣病です」 水銀国際会議で訴え 10日間ジュネーブ同行記 斎藤靖史 
      胎児性水俣病患者坂本しのぶさんが九月、スイス・ジュネーブで開かれた「水銀に関する水俣条約」の締約国会議に参加した。坂本さんは世界からの参加者を前に「水銀のことをちゃんとしてください」と訴えた。十日間にわたった坂本さんの旅の様子、会議のもようを、同行したジャーナリスト斎藤靖史さんにリポートしてもらった。(2017/11/22)


    政治
    野党共闘を考える 共産党幹部・植木俊雄氏に聞く 共産党はどのように共闘を決め、どのように進めてきたのか その2
    120 Q 野党共闘の合意ができて、一人区の候補者の選定は粛々とできたんですか? 植木俊雄・広報部長 「結構大変でしたよ。経過を言っておきますとね、まず私たち幹部会から9月19日に共産党・中央委員会で野党共闘の提案をして、それで決定したあと、ともに闘った市民団体の方々やともに闘った4党(民主、維新、自由、社民)の各党にその提案をお届けして検討をゆだねるという風にしたわけですね。で、市民から安保法反対で立ち上がってきた学者の会の方々、それから千人委員会の方々、ママの会、シールズをはじめとした人たち。・・・」(2017/11/18)


    沖縄/日米安保
    “抗議行動”は希望を未来につなぐ営み
    東京MXテレビ(以下、MX)で1月2日に放送された「ニュース女子 #91」への抗議行動を始めてから8カ月がたつ。「沖縄で米軍基地建設に反対する運動は、実は“日当の出るお仕事”で、反対しているのは沖縄の人ではない。暴力をふるうテロリストだ」などとウソと誹謗中傷で偏見をあおり、あざ笑う番組内容だったので、地上波テレビ局によるデマの波及効果は高いことから、私たちはMXに放送責任を問い、訂正と謝罪を求めている。しかし、MXは「番組に虚偽はない」と開き直ったままだ。(沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志 川名真理)(2017/11/16)


    政治
    政治を考える 辻元清美氏に聞く リベラルが政権を担う日   その1
    120 9月下旬から10月下旬にかけて、日本の政界は大きく揺れ動いた。衆院解散、民進党の希望の党への合流、そして一部議員の「排除」をめぐる騒動と立憲民主党の結成。この激動の1か月間をまさにその渦中で生きることになった政治家の一人が辻元清美氏(衆議院議員)だ。現在、辻元氏は野党第一党になった立憲民主党の国対委員長として与党と激しい交渉を続けている。そんな辻元議員に激動の1か月の経験を話してもらった。(2017/11/14)


    コラム
    国際ニュースを見ていて、ハンプティ・ダンプティを思い出した
    120 最近、国際ニュースを見ていて、ハンプティ・ダンプティを思い出した。ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」に登場する巨大な玉子人間で、塀の上に座っている人物(というか玉子)である。「鏡の国のアリス」でハンプティ・ダンプティは塀から転がり落ちた。細かい筋書きは覚えていないのだが、塀の上で得意がっていた玉子が地面に落ちて尻もちをつく、というのが子供たちには楽しいのだ。だが、ハンプティ・ダンプティは「鏡の国のアリス」だけでなく、英国では「マザー・グース」などにも登場するらしい。(2017/11/11)


    文化
    【核を詠う】(248)「南相馬短歌会あんだんて」の合同歌集から原子力詠を読む「避難せる人等あまたの訃が届きその無念さの重き三年」  山崎芳彦
     今回は合同歌集『あんだんて』第六集(平成26年6月発行)から原子力詠を読み、記録するのだが、11月6日付朝日新聞の「朝日歌壇」に「責任は電力会社と国と出る福島原発二〇〇〇の死者よ」(福島市・澤 正宏)があり、10月10日の福島地裁判決が国と東京電力の事故の責任を認め、損害賠償の支払いを命じたことを詠った作品として読みながら、「福島原発二〇〇〇の死者よ」の句に強い印象を受けた。原発事故関連死者は2,000人を越えているといわれ、人々の生活環境を根底から破壊し、今も苦難を強いている責任と賠償の義務は当然あるけれども、原発事故はなお現在進行中である。償いきれない責任を持つ国、電力企業と原発を推進しさらに続けようとしている政治・経済支配勢力はさらに罪を重ねるに違いない。人の命、健康で文化的な生活を営む人びとの権利より大切なものがあると考える原子力推進勢力は、核発電も核兵器をも必要だとしていることを、今の安倍政府とその同調勢力が進めている原子力政策はあからさまにしている。(2017/11/10)


    政治
    野党共闘を考える 市民連合の中野晃一教授(上智大学)に聞く その2  
    120 Q 2016年の参議院選挙の際、市民がイニシアチブを取って野党を共闘させた、というのは画期的なことに思えました。これについて、世界の政治史から見た場合はどのように位置づけられるのでしょうか? 中野  「ある意味、興味深いところがあると思うんです。2015年9月19日の安保法制の可決までに5つの団体が中心となって〜他にもいろいろありますが〜 総がかり、シールズ、ママの会、立憲デモクラシーの会、学者の会という5団体が中心となって抗議をやってきた、と。その過程で野党共闘を、ということを言ってきたわけですよね。ただ新しい市民運動の抗議行動ということに関して言えば、恐らくルーツとしては少なくとも2011年以後の脱原発運動に遡るところがあると思うんです。・・・」(2017/11/08)


    反戦・平和
    「チビチリガマ」損壊事件と戦後70年 根本行雄
     沖縄戦で住民が「集団自決」(集団強制死)に追い込まれた、読谷村波平の自然壕「チビチリガマ」の内部や入り口が、何者かによって荒らされているのが見つかった。器物損壊容疑で県内に住む16〜19歳の少年4人が9月15日に逮捕された。少年たちは「心霊スポットに行こうと思った」「肝試し」などと供述し、4人は「やったことは間違いありません」と容疑を認めているという。「終戦」から72年がたち、「平和学習」を困難にしているのは沖縄戦の体験者から直接話を聞ける機会が減っていることも大きいだろう。 しかし、戦後70年と、安倍政権の5年、日本の戦後はマッカーサーによって方向づけられていたことが一番大きな要因であろう。これまで通りの市民運動のやり方では改憲の動きを阻止することはできないだろうと思わずにはいられない。(2017/11/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 モロッコ産麻薬マネーロンダリング 平田伊都子
    120   「モロッコ産麻薬ハシッシのあがりはモロッコ国内銀行がマネーロンダリングしている。麻薬ハシッシの輸送はロイヤル・エア・モロッコも担っている」と、モロッコ国家犯罪が暴露されました。 麻薬の世界やマネーロンダリングの世界は、アンタッチャブルな世界です。 10月16日にはマルタでマネーロンダリングを暴露した女性記者が、爆殺されました。 まだ肉片にされたくないから、この世界を記事にするのは、極力避けてきました。 が、暴露したのが、なんと、アルジェリア外務大臣、、もう怖いもん無し、大船に乗ってこの悪の荒海に乗り出すことにします。(2017/10/30)


    みる・よむ・きく
    「読書三昧」 〜伊藤詩織さんの著書『Black Box』を読む〜 森まゆみ (作家、エッセイスト)
    ただいま読了。記者会見も見ました。詩織さんに連帯します。伊藤詩織さんはアメリカで勉強した20代のジャーナリストで、2015年に帰国してロイターでインターンをしていた時、TBSのワシントン支局長だった山口敬之氏に就職の相談をして、ワシントン支局でポストをあたえるかのような回答を得たため、ヴィザの相談のつもりで、山口氏と二つの店をはしごしました。その後、シェラトン都ホテルに連れて行かれ、暴行を受けたと言います。(2017/10/29)


    農と食
    米国 アイスクリーム大手ベン&ジェリーズがアイス原料をグリホサート・フリーにすると宣言
     日本にも出店している米国のアイスクリームメーカーのベン&ジェリーズは、2020年までに原料を発がん性が指摘されてしる除草剤成分グリホサートを使わないグリコサート・フリーにすると発表した。同社のこの発表は、今年7月に有機消費者協会(Organic Consumers Association)が、同社の11製品をテストしたところ、10製品から最大1.74ppbのグリホサートの痕跡が見つかったとの発表受けたもの。これは、国際的な残留基準値のレベルからは十分に低いという。小麦とオート麦の収穫時のグリホサート散布が一番大きな原因としている。(有機農業ニュースクリップ)(2017/10/23)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ヨッ大統領!グレードアップした西サハラ国連チーム  平田伊都子
    120  「権威者は権威に弱い」 モロッコの最高権威者モハンマド裟す餡Δ聾汽疋ぅ掴∨大統領で国連事務総長西サハラ個人特使を、特使の要望通りに迎えました。 モロッコ最高権威者は、元アメリカ大使で前任の国連事務総長西サハラ個人特使を、5年半以上も謁見どころか、目もくれませんでした。 元ポルトガル首相で国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏は、人道主義者でもあり巧妙な人操主義者でもあります。 「権威に弱い権威者」の虚栄心をよくご存じです。 正式就任後わずか一カ月、元ドイツ連邦大統領でホルスト・ケーラー国連事務総長西サハラ個人特使の初西サハラ地域視察成果にご注目!(2017/10/23)


    検証・メディア
    消費税と社会保障:マスメディアで「言及しないほうがいい」と考えられていること
     安倍晋三総理大臣は、借金の返済に使っていた消費税の使い道を社会保障の充実に変更したいと言って衆議院を解散した。しかし消費税は、元々増税分を全て社会保障に使うはずではなかったのか。いつから借金の返済に充てられることになったのかと疑問に思う人も多いのではないか。また社会保障の財源について、いつも決まって消費税増税と結びつけられるのもおかしな話ではないだろうか。(Bark at Illusions (2017/10/21)


    文化
    画家、ジャック・フレッシュミュラー氏、東京に現る  代田橋の画廊で共同展 Artist ,Jacques Flèchemuller visits Tokyo to hold an exhibition with two others from France
    120 ジャック・フレッシュミュラー (Jacques Flechemuller)氏について本サイトで記事を出したのは丁度1年前の秋だった。フレッシュミュラー氏がパリのコリーヌ・ボネ画廊で個展を開いた時のことだ。その時はボネさんにインタビューをさせていただき、その原稿を訳して載せたのだが、今回はフレッシュミュラー氏ご自身が東京にやって来る、ということがあって、さっそく展示会場を訪ねた。(2017/10/21)


    政治
    立憲民主党の政策を読む
    120 立憲民主党・枝野幸男代表の演説が多くの人を惹きつけており、演説会は「・・・大作戦」と銘打たれてインターネットなどで拡散されている。選挙戦も終盤に入り、枝野陣営が投票前日の夕方(17時15分〜)「東京大作戦」と称して演説場所に選んだのは新宿駅南口バスタ前だった。立憲民主党によると、演説には1000人規模の聴衆が集まるために党の候補者のいる地域で、通行者が歩行もでき、安全も確保され、多くの人に耳を傾けてもらえる場所を選ぶのに苦労しているそうだ。21日のこの会場も最初は品川を想定していたそうだが、イベントがあることがわかり、急遽変更して新宿駅南口にしたのだという。(村上良太)(2017/10/20)


    政治
    あと1週間 安倍のべそをかく顔を見よう  根本行雄
      10月22日投開票の衆院選について、共同通信社は10、11の両日、全国の有権者約11万8900人を対象に電話世論調査を実施し、公示直後の序盤情勢を探った。自民党は小選挙区、比例代表で優位に立ち、公明党と合わせた与党で300議席超をうかがう。安倍首相が臨時国会を9条解散したのは、内閣支持率の回復傾向、民進党の混乱、野党の立ち遅れ、新党の準備不足などをにらみ、彼の計算では、絶対安定多数の議席が取れそうだとソロバンをはじいたからだろう。安倍政権が衆議院議員の任期を1年以上も残して解散する意図はなにか。それは政権維持だ。安倍のほくそ笑む顔が見えてきた。憲法改正に反対だという意思を投票で示して、安倍がべそをかく顔を見よう。(2017/10/16)


    国際
    米国のユネスコ脱退宣言の裏にユネスコのパレスチナ国家承認があり 「ユネスコは反イスラエル」とイスラエルも批判 
    米国がユネスコから脱退すると報道されているが、英国のガーディアンによると、正式な脱退は2018年の年末になるとされる。この報道によれば脱退の理由は米国のトランプ政権がユネスコをイスラエルに敵対していると見ているからとされ、イスラエルは米国の決断を歓迎しているそうだ。(2017/10/13)


    文化
    「(セクハラ・プロデューサーは)もちろん、一杯いますよ」 エマ・トンプソンも告白 ハリウッドプロデューサーのセクハラ問題 日本でも横行か
     「映画に出演させてあげよう」地道で実力もありながら比較的無名な女優に映画出演の話をしながら、ホテルの部屋で触る・・・ハリウッドの大物女優たちが大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏を告発しており、ニューヨークタイムズを中心に反響が大きい。エマ・トンプソン、ロザンナ・アークエット、アンジェリーナ・ジョリー、グィネス・パルトローなどの有名女優たちもワインスタイン氏からセクハラを受けたとインタビューで答えている。彼女たちは新人時代にこうした経験をしており、アンジェリーナ・ジョリー氏は以後、ワインスタイン氏がプロデュースする映画には絶対に出ないことにしたし、同僚たちにも注意をした、と語ったとされる。ニューヨークタイムズはスクープとして大きな紙面を組んでこの問題を報じているが、BBCも追いかけ始めた。(2017/10/13)


    政治
    民進党はどうなるのか? 民進党・参議院議員会長の小川敏夫氏に聞く
    120 前原誠司・民進党代表の希望の党への合流をめぐる騒動で立憲民主党が生まれ、政界再編の動きも生まれてきた。それでは民進党は今後、消滅するのだろうか?それとも残存するのだろうか?様々な憶測が飛び交う中、民進党参議院議員会長の小川敏夫氏を訪ね、話を聞いた。 Q 単刀直入に、民進党はこれからどうなるのでしょうか?(2017/10/12)


    コラム
    レストランで注文と違った料理を出された時 
    120 学生時代からとてもシャイだったために、人にあれをやって、これをやって、と頼むのが非常に苦手だった。それをするくらいなら、自分でやった方がよい、と思うことがしばしばだった。そんな僕が自分を変えるきっかけになった出来事があった。TVのドキュメンタリー番組の制作会社に入社し、助手として一人のディレクターについて毎日指導を受け、様々な用事をこなしていた頃のことだ。ある晩、地方ロケの撮影を終えて取材班でレストランに入ってそれぞれ料理を注文したら、一人だけ間違った料理が出てきた。(2017/10/11)


    人権/反差別/司法
    Dove (ダヴ)のレイシズム広告への抗議 黒人に汚れたイメージを与えた差別広告を回収せよ
    ハトのマークで知られるボディウオッシュのメーカー、Dove(ダヴ)が黒人を著しく差別する広告を出したとして大きな抗議運動が起きている。その広告とは黒人の若い女性が着ている茶色のTシャツを脱ぐと真っ白のTシャツが現れ、彼女の顔も白人に変わっているというもの。これが黒人を汚れたものだと見ているとして批判にさらされており、ダヴも謝罪を出したそうだ。ダヴというブランドは米国発祥だが、今では世界各地で販売されており、英国発祥のユニリーバがそのブランドを保有しているとのこと。(2017/10/09)


    政治
    「花粉症ゼロ」
    120 ある党が公約に掲げた花粉症ゼロについて様々な話が巷に出回っている。中には甚だしいものもあるようだ。(2017/10/08)


    欧州
    バルセロナ物語  カタルーニャ独立に賛成?反対?  平田伊都子
    120  2017年10月5日、スペイン憲法裁判所は10月9日に予定されているカタルーニャ自治州議会に対して、差し止め命令を出しました。 なぜなら、この日の州議会で、10月1日のカタルーニャ州独立住民投票賛成結果を受けて、独立宣言をすると言われてるからです。 (2017/10/07)


    反戦・平和
    北朝鮮のミサイルが飛んだ、さあ軍拡だ  根本行雄
     北朝鮮は核実験をやり続けながら、弾道ミサイルの開発も進めている。2017年7月、核弾頭が搭載可能になるとされる大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」を試射した。8月17日、日米の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が開かれた。8月29日に発射した中距離ミサイルは日本上空を通過した。北朝鮮は8月29日、9月15日に相次いでミサイルを発射したが、一部の自治体では防災行政無線から音声が流れなかったり、登録制メールによる情報発信ができなかったりした。 防衛省は2018年度予算の概算要求で、過去最大の5兆2551億円を計上する方針を固めた。安倍首相の9条解散は北朝鮮のミサイルの脅威を利用しての悪辣なものだ。(2017/10/05)


    政治
    「希望の党」の”原発ゼロ”を無批判に伝えるチェック機能ゼロのマスメディア
    「希望の党」が原発ゼロを打ち出したので、自民と希望の争点になったと書いているマスメディアが見受けられるが、政治家が言うことは何でもそのままノーチェックで紙面に反映させる後進国ぶりを露呈している(2017/10/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】ヘフナーとババサイード、逝く 平田伊都子  
    120  2017年9月27日、ヘフナー(老衰)とババサイード(病死)が他界されました。 ヘフナー氏はプレイボーイの創設者にして人も羨む女人群の館のご主人で、ババサイードは孤独な砂漠の革命家で、二人は全く関係ありません。 同じ日に死んだだけの繋がりです。 同じ<人>と言う動物に生まれて、こんなにも違う人生を送ることになるんですね、、 しかし、死ぬ時はみんな一人ぽっちです、、ご冥福をお祈りいたします。(2017/10/01)


    コラム
    選挙とシナリオライター  野党にも練達のシナリオライターが必要な時代かもしれない
    これはアメリカの政治コラムを読んで得た知識で、筆者が実際にこの目で確かめたわけではないのだが、アメリカではハリウッドのシナリオライターたちが政界のシナリオも書いている、というのである。政界のシナリオ、というのは選挙戦での逆転勝利とか、海外でのクーデターの脚本などだそうだ。僕が読んだコラムの場合は2009年のホンジュラスでのクーデターのケースだった。本当か嘘かわからないので、話半分で軽い気持ちで読んでいただけたら幸いである。(2017/09/30)


    政治
    「希望」細野豪志議員が安保法案を批判していた2015年 政治家を続けるには政治的信念は邪魔? 政策は洗剤みたいなものなのか。
     今、「希望」で民進党議員を選別すると言う細野豪志議員の記録。安保法制批判者の民進党議員は希望の党では足切りにされるそうだ。そんな細野氏、2015年は市民の前で安保法制を徹底的に批判していた。(2017/09/29)


    政治
    小池百合子の踏み絵は人間を服従させるナチス的な儀式だ
    「希望」から出馬するための儀式として改憲や安保法制に賛成であることを迫る小池百合子の踏み絵は人間の誇りをくじくファシズムの階段だ。こうして大衆の目の前で議員が信念を裏切り、膝をついて許しを請う姿を国民の前にさらすことが小池百合子の狙いである。それはナチスの行動原理とよく似ている。ナチスは1933年に権力を奪うや、数週間後のメーデーで行動した労働組合員たちを逮捕し、広場で絞首刑にして、見せしめにした。自分たちの価値観に盾つくものがどのような姿になるか、それを大衆に見せたのだ。小池の行動は政治的にはこれと同じ行為である。それを可能にしたのが民進党党首の前原である。(2017/09/29)


    政治
    自民党と希望の二大政党時代で「日本会議の国」誕生へ 国難を理由とした与野党連立政権(安倍=小池=前原挙国一致内閣)もあり得、安倍首相夫妻もこれで安堵
    民進党が日本会議のメンバーである小池百合子党首の「希望」と実質的に合流したことで、安倍首相の自民党とともに日本会議の要人がいずれも党首をつとめる二大政党時代の可能性が出てきた。日本会議から見れば安倍でも小池でも改憲によって、国民主権を返上し、天皇を中心とした君主制国家に移行することができる。安倍も小池もみな戦後民主主義を終わりにするための同志だ。これは長年、コツコツ右傾化に努力してきた日本会議の一人勝ちということになるだろう。(2017/09/28)


    コラム
    国会解散を簡単に考える安倍首相  国会議員を選ぶのは国民であり、それを解散する理由は何なのか? 国会解散はガリガリ君を買うのとはわけが違う
    安倍首相が臨時国会が始まって早々に衆院解散をする予定だと報じられ、その理由が税金とか教育とか、国民には今解散する必要があるかどうかまったく理解ができないものばかりである。そして、今回の解散は2014年の解散を思い出させる。あの時も解散の必要はまったくなかった。3年前に筆者が怒りを込めて書いた記事(2014年11月18日)を採録して、思い出してみたい。■安倍首相 「税は議会制民主主義の基礎である」 安倍首相は今夜のNHKの9時のニュース「ニュースウォッチ9」に生中継で出演し、衆院解散の理由について説明した。その中で最も耳についたのは「税は議会制民主主義の基礎である」という言葉だった。(2017/09/20)


    文化
    アラブ文学の英訳者、デニス・ジョンソン・デイビーズが死去 Obituary of Denys Johnson-Davies
    今頃になって知ったことだが、今年5月にアラブ文学の偉大な翻訳者だった英国人が亡くなっていた。享年94。名前はデニス・ジョンソン・デイビーズ(Denys Johnson-Davies )で、デイビーズ氏が翻訳活動を始めた頃はこんな風に言われていたと言う。「アラビアに文学などない。あるのは『コーラン』と『千夜一夜物語』だけさ」こうした中でデイビーズ氏が最初に「近代アラブ短編小説集」として翻訳紹介した作家にはYusuf Idris, Tayeb Salih, Zakaria Tamer, Naguib Mahfouzeら20人がいた。(2017/09/19)


    国際
    シリア内戦、勝負あり!  核保有国イスラエルの挑発に乗らず  平田伊都子
    120  2017年9月12日午前7時過ぎ、国連の安全保障理事会が北朝鮮に対して、新制裁決議を全会一致で採択しました。 「<北朝鮮が>一連の安保理決議を順守し、<朝鮮半島>の非核化に向けた真剣な意思と具体的行動を直ちに示すことを強く求める」とは、内閣総理大臣コメントです。 「あんなもん、チョロイ」とは、トランプ大統領のお言葉です。 (2017/09/13)


    社会
    いったいどうなってんの、日本の警察 ネット上の名前だけで逮捕、19日間拘留
     インターネットの短文投稿サイトに名前を使われただけの女性を詐欺罪でいきなり逮捕、否認しているにも関わらず19日間も拘留、やっと処分保留で釈放するという警察不祥事があった。徳島新聞が報じたその顛末。こんないい加減な捜査や逮捕が許され、それに共謀罪でひっかけられたら、日本は留置場も刑務所もたちまち満杯になりそうだ。(大野和興)(2017/09/12)


    社会
    警察・軍隊・自警団に虐殺された朝鮮・中国の人たち 二つの追悼式の現場で考えたこと  田中洋一
      東京スカイツリーを見上げる東京都墨田区の一角で今月1日と2日に、関東大震災の混乱に乗じた軍隊や警察、自警団の手で殺された朝鮮人・中国人・社会主義者ら犠牲者を慰霊する二つの追悼式が行われた。震災から94年経つ今も、政府は事件の究明に消極的なうえ、1日の式典で例年読み上げてきた追悼文を小池百合子都知事が取りやめたことに遺族や支援者は「犠牲者の霊は鎮まらない」「この国の排外主義が強まるのではないか」と反発していた。(2017/09/05)


    終わりなき水俣
    「石川さゆりコンサート」顛末記 「私たちも出来っとば見せたか」 「若かった患者の会」事務局長 徳冨 一敏
     「私たちもでくっとば、見せたか」会議の席での強い口調の一言だった。7年前、歌手、石川さゆりを招(よ)ぶ若い患者の会の活動を追っかけたドキュメンタリー映画『わが街わが青春〜石川さゆり水俣熱唱〜』の上映会とその時かかわったメンバー7人(渡辺栄一さんは体調不良で欠席)とまだ存命だった原田正純先生、映画の助監督を務めた西山正啓監督らによるパネルディスカッションを開催した。その実行委員会(水俣ば生きる会)の席で冒頭の言葉は出た。(2017/08/31)


    人権/反差別/司法
    日本の男女の賃金格差  平均で女性の賃金は男性より27%低い  イタリアは約5% 
    日経新聞の今年の記事によると、フルタイムで働く日本の男女の賃金格差は27%、つまり仮に男性が30万円の収入だとすると女性は約22万円ということになる。この差は大きい。これは憲法に保障された男女の平等に反していないのだろうか。(2017/08/28)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  西サハラ難民キャンプに行ってきました  平田伊都子
    120  成田を出たのが8月13日22時。 格安エメレーツ航空機のエコノミークラスはお盆休みと重なり、満席でした。 飛行時間10時間40分で、乗り継ぎのハブ空港ドバイに着陸し5時間待たされ、さらに7時間シートベルトをして、アルジェリアの首都アルジェに到着しました。 延べ約23時間もの辛い飛行機旅行でした。 そして同日8月14日22時30分、西サハラ難民キャンプのあるティンドゥーフに向け飛び立ち、翌15日午前2時、現地空港に到着。 空港から50キロメートル離れた難民キャンプに、やっと午前4時に着きました。 それなのに、その日の23時には、難民キャンプにさよならをしたのです。 帰りの便も乗り継ぎが悪くドバイでは23時間待たされ、成田に着いたのが8月18日17時15分でした。 6日もかけて難民キャンプの滞在は僅か19時間、仮眠と休憩を差し引くと、僅か10時間の取材、、 (2017/08/22)


    コラム
    ネットで議論することは必要か?  必要なし
    インターネットではネトウヨとか(最近ではネトサヨとか?)、人を敵味方に区分して、敵と見れば徹底的にけなし、味方と見ればその意見を拡散する・・・言論活動という意味では後退的な現象が目につく、としばしば批判されています。異なる政治意識や思想を持った人間同士が平和にかつ冷静に有意義な議論を交わしてそこから、さらに考えを高め、より優れた解決策を導き出す言論活動はネットでできないのか、と。(2017/08/21)


    コラム
    フランス革命と鹿児島の高射砲部隊
    この夏、必要があってフランス革命の歴史書を紐解いていた。そこにはジャコバン派のロべスピエールや、ダントン、マラーらの顔があった。そしてまた、ルイ16世やマリー・アントワネットらの顔があった。だが、フランス革命の歴史を読んでいると、ふと思い出されるのが、1945年の鹿児島県の高射砲部隊で米爆撃機を撃っている一人の青年なのである。フランス革命と鹿児島の高射砲部隊、多くの人には何の関係もないことだが、僕の中でそれらはつながっているのである。(2017/08/17)


    コラム
    731部隊と帝銀事件 吉永春子氏の取材から
    120 毎年、この季節になるとNHKは原爆や戦争を扱ったドキュメンタリー番組を放送するのだが、かつて満洲国で行われていた日本の731部隊による人体実験の記録と証言が改めて注目を集めたようだ。731部隊の存在を日本で最初にスクープしたのはTBSのディレクターだった吉永春子氏で、その番組「魔の731部隊」は1975年に放送され、大きな反響を呼ぶことになった。というのも、当時はまったくそのような行為がなされていたとは知られていなかったからに他ならない。吉永氏はいったい、どのようにしてその存在を知りえたのか。(2017/08/16)


    農と食
    食料自給率の意味を改めて問い直したい  大野和興
     食料自給率が下がった。長年、摂取カロリーで計算して(カロリーベース)で39%で推移していたのが、2016年度38%に低下したのだ。食料自給率がもっとも低かったのは、23年前の1993年の37%だった。今回はそれ以来の低水準となった。(2017/08/15)


    農と食
    厚労省 英国産牛肉輸入解禁に向け一歩踏み出す
     BSE(牛海面状脳症)、いわゆる狂牛病が最初に発生したイギリス産牛肉の輸入が解禁されそうだ。厚労省が食品安全委員会に今月に入りリスク評価を諮問したことで明らかになった。イギリスはBSEが完全に「収束」したわけではなく、散発的ではあるが発生が続いている。有機農業ニュースクリップは以下のように伝えている。(大野和興)(2017/08/10)


    教育
    人づくり革命で大学を民間企業の新人研修施設に「革命」か
    安倍首相の「人づくり革命」とはなんぞや?とみんな不安に思う最中、その目標が大学の乗っ取りだったことがわかってきた。日経新聞によると、人づくり革命の基本方針とは「大学改革と幼児教育や大学にかかる教育費の「無償化」を両輪で進めるのが柱だ。大学経営陣に企業の社外取締役にあたる民間人の起用を義務付けるほか、大学卒業後の「出世払い」制度を検討する。」ということになる。大学の学費無料化という飴で何を狙っているかと言えば、大学を企業の研修施設や企業の研究室に活用することではないか。税金で民間企業の利益となる人材確保と研究を進めることができれば、企業にとってはなんとも素敵な大学となるだろう。だが、それはすでに大学ではない。(2017/08/07)


    国際
    マクロン大統領が妻にオフィスを与えようとしたら市民が猛反対  支持率は低下中
    ブリジット・マクロンと言えば今年、フランス大統領に選ばれたフランス大統領のマダムである。今、マクロン大統領が妻にファーストレディとしての「職務」を果たすためのオフィスを設けようとしたところ、フランス市民が大反対に出ていると言う。ガーディアン紙が報じている。(2017/08/07)


    文化
    「嬬恋村のフランス料理」19 〜総料理長への手紙 〜 原田理(フランス料理シェフ)
    120 総長は僕の前に彗星のように現れたリアルなシェフでした。師匠と呼べる人を持たず、街場の小さな店を任されたときから、ほぼ独学で料理を学び、書籍を買いあさり、本を見ながら何とかフランス料理を作ってきた僕にとって、初めての厳しいリアルなシェフです。マッシュルームの剥き方ひとつ、ブロッコリーの花の裂き方ひとつに徹底した方法論を突き詰め、ほんの数時間の宴会の為に幾日もかけて仕込みを行ない、潤沢な予算と豪華な技術を使うと言う、フランス料理が資本主義経済に押されていない時代の料理を作る偉大な時代の、偉大なシェフです。(2017/07/26)


    コラム
    ポスト安倍時代のNHK  その存在意義はどこに? 解体・分割・縮小化も
     NHKはこの5年間、安倍チャンネルと揶揄されるほど権力の下請け機関と化した印象があります。国民から受信料を徴収しながら、国民の意向に答えていないように思えるのです。大切なことは国政の重要な事柄に対して正確な情報を素早く出していくことにあります。そして必要があれば政権批判も臆さずする必要があるはずです。それが権力を監視する報道機関の最も大切な役割です。ところがNHKは臆面もなく、その正反対の道を進んできました。そこでポスト安倍時代にはNHKはなぜ必要なのか、その意義の問い直しが必要です。NHKと政権の距離も問い直さなくてはならないでしょう。場合によっては解体あるいは分割・縮小化も検討する必要があるのではないでしょうか。たとえば国民が重大な関心を寄せている時に国会中継がなされなかったことが多々ありました。(2017/07/23)


    みる・よむ・きく
    ブレヒト作 「三文オペラ」 死刑を待つ盗賊が警視総監と友達だったため恩赦を受け年金まで
    ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトの代表作の一つ「三文オペラ」(1928)は今日でも十分にリアルで楽しめそうだ。それは日本と言う国の荒廃ぶりがドイツの第一次大戦後の様相に似てきた、ということかもしれない。というのも物語が破天荒だからだ。(2017/07/23)


    人権/反差別/司法
    再審請求中の死刑囚に、刑を執行する  根本行雄
     法務省は7月13日、京都、兵庫、島根の3府県で1991年、飲食店経営者の女性4人が相次いで殺害された警察庁指定119号事件で、強盗殺人罪などに問われ、死刑を言い渡された西川正勝死刑囚の刑を執行したと発表した。また、岡山市で2011年、元同僚の女性を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、裁判員裁判で死刑を言い渡された住田紘一死刑囚の死刑も同日執行された。金田勝年法相が命じた13日の死刑執行で、2人のうち西川正勝死刑囚は再審請求中だった。再審請求中の執行は極めて異例である。「執行を免れるための形ばかりの再審請求は認めない」と法務省の幹部は述べているが、それは独断と偏見である。死刑制度の廃止は全世界的に高まっている世論であり、人類史の積年の課題である。(2017/07/19)


    みる・よむ・きく
    ブノワ・アモン著 「来るべき世代のために」" Pour la génération qui vient " par Benoît Hamon
    今年のフランス大統領選は本当に面白かった。従来にない闘いが展開され、思わぬ結末を迎えたからだ。この中で一番、貧乏くじを引いたのは社会党候補のブノワ・アモン氏だったのではないだろうか。フランソワ・オランド大統領が空前の不人気のため、再挑戦せず、社会党で新たな公認候補を擁立した。その時、ブノワ・アモン候補が選出されたのだが、彼は社会党の中ではフロンド派と言われるオランド大統領への批判勢力であり、社会党左派だった。そのアモン氏だが大統領選では社会党史上でも最低に近いわずか6.4%の得票率で一回目の投票で敗退してしまったのである。さらにアモン氏の受難は続き、翌月の国会議員選挙でも落選の憂き目となった。オランド政権では教育大臣まで担当した人物である。(2017/07/16)


    政治
    安倍首相、国民と和解する絶好の機会を逃す  加計問題の閉会中審査に出席せず
    「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という失言のダメージ冷めやらぬ安倍首相だが、今日再び手痛い失点を重ねてしまった。加計学園への便宜供与疑惑問題の国会閉会中審査に、肝心の首相が出なかったことだ。この問題は加計学園理事長と安倍首相が腹心の友であったことがすべての発端となっている。安倍首相率いる内閣が国家戦略特区での加計学園への便宜供与をしたかどうか。この点につき、首相や大臣たちの国会答弁がいい加減極まりなかったことが支持率の激減の発端となっていて、加計学園問題が解決しない限り、この支持率減退を止めることはできないだろう。今後もさらに落ちていく可能性がある。(2017/07/10)


    政治
    都民ファースト と マスメディアの報道  改憲運動に協力してきたメディア
    フジテレビの報道番組で小池知事に近い若狭勝衆院議員が地域政党として出発した「都民ファースト」が年内にも国政に進出する可能性が高いことを話し、さらに小池知事が安倍首相と憲法改正で同じ方向性を持っていることを述べたそうだ。政治に関心のある人々にとっては小池知事が自民党・安倍首相と同じ改憲運動の旗手になるであろうことは常識と言ってもいいことだ。というのも小池氏は戦後レジームからの脱却と日本国憲法の改正を悲願としてきた日本会議所属の国会議員だったからだ。(2017/07/09)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  砂漠のアリ  平田伊都子
    120  このところ、火アリのお陰でアリの評判は芳しくありません。 中国発のコンテナに潜んで日本に侵入してきた火アリは、人も殺す猛毒を持つとかで、日本の官憲に追いかけまわされています。 火アリの日本侵攻は、獣医学部問題やひいては加計学園問題にまで及んでいくのでしょうか? (2017/07/09)


    政治
    佐川宣寿氏を国税庁長官とは、国民軽視だ  根本行雄
    120  麻生太郎財務相は7月4日、次の国税庁長官に佐川宣寿理財局長(59)を充てる人事を発表した。佐川氏は、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る問題で、担当局長として国会で答弁に立ってきた。麻生財務相は佐川氏について「(国会で)丁寧な説明に努めてきたと認識している。国税庁次長なども務めており適材だと思っている」と話した。ほんとうに、そうだろうか。佐川氏は担当局長として学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で野党の追及をかわし続けた人物である。これは明らかな「論功行賞」である。主権者である国民のために働いていない官僚を昇進させるのは国民軽視もはなはだしい。自民党、安倍政権は主権者である国民に説明責任を果たしていない。(2017/07/08)


    農と食
    小さい百姓はやっぱり農協がないと困るのだ
     農協悪者論が幅を利かせている。それを煽り立てているのが安倍政権だ。農協があることで日本の農業がダメになり、それが足かせとなって日本経済を発展させる経済・金融の自由化の足かせになっている、という論理だ。だから岩盤規制にドリルで穴をあける最大の対象に農協が挙げられた。それを見てもわかるのは、農協悪者論は権力をもち、経済的にも力があるものから発信されている、ということだ。では弱者からみたらどうか。こういう話は具体的なものがいいので、二つの地域を足で歩いて感じたことを書いてみた。(大野和興)(2017/07/07)


    文化
    ハン・ヨンスの写真3 Photographs of Han Youngsoo 3 〜 漢江の光景 scenery of Han river ~
    120 韓国の写真家、ハン・ヨンス(Han Youngsoo 1933 - 1999 )の娘さんからヨンスの最新の写真集が送られてきた。タイトルは「時は河を流れゆく」 "Time Flows in River " 。収録されたハンガリーの写真研究家のKincses Karolyの解説によると、今回の写真集で3冊目になるそうだ。今回は漢江という河に焦点が当てられて編集されていて、河をめぐる庶民の生活風景や憩いが見えてくる。撮影されたのは1956年から1963年の間で夏もあれば冬もあり、春夏秋冬の味わいがある。(2017/07/07)


    コラム
    福島原発事故刑事裁判の争点は何か?
    120   6月30日、待ちに待った刑事裁判がようやくスタートした。勝俣恒久被告(東京電力元会長)、武藤栄被告(同元副社長)、武黒一郎被告(同元副社長)の3人が2011年3月の福島第一原発事故につき、業務上過失致死傷罪で強制起訴されている。場所は東京地裁。朝7時半に抽選の受付、800名ほどの傍聴希望者に割り振られたのはたった54席。司法記者クラブ所属の各社には2名ずつの席が確保されたが、大手マスコミは社員を動員して抽選にも参加した。福島原発事故告訴団や支援団体はたった12枚の席しか確保できなかった。私も友人に依頼して並んでもらったが、選に漏れ午後から交替で入ることができた。(2017/07/05)


    米国
    フェイク・ニュース  もう始まったアメリカ大統領選挙戦  平田伊都子
    120  BBC英国TVが、「世界で一番人気のない指導者に、彼の支持者はどう思う?」と、2017年6月27日に問いかけました。 BBCによると、メルケル独連邦首相が42%、習中国主席が28%、プーチン・ロシア大統領でも27%の支持率なのに、トランプ米大統領は22%だ。オバマ前大統領が辞める時には64%あった」と、トランプ米大統領の不人気を数字で示しています。 (2017/06/30)


    みる・よむ・きく
    映画『夜明けの祈り』 いつも弱い者が犠牲になる戦争  笠原眞弓
    120  この映画を観ている間、何か得体のしれないドロっとしたものに飲み込まれていく気がしていた。そうだ、昔流行った子どものおもちゃ“スライム”のようなものだ。掴みどころがないのに、確かに存在する。こちらが毅然としていなければ、飲みこまれてしまう。戦争っていつでもそうだ。そしてある知事経験者は、「慰安所の設置は、何も日本軍に限ったことではない」とうそぶき、「金をやるからもうなかったことにしろ」と迫る首相もいる。みんな男だ。(2017/06/23)


    コラム
    「共謀罪」で日本のソビエト化を加速する安倍首相  読売新聞は日本版「プラウダ」か 
    インターネットの世界では今夜にも「共謀罪」が参院を通過しそうだ、という情報が流れている。実際にはテロの取締とはほとんど無縁の「共謀罪」は日本国内の政府に反対する市民の弾圧に使用するために制定されている。そして、これは特定秘密保護法が制定されようとしていた4年前の拙稿「ロシアから見る特定秘密保護法案  〜日本がソビエト化する日〜」で書いたことだが、安倍政権は日本をソ連に近い国に改造しつつあり、今回の共謀罪で一段と加速することになるだろう。(村上良太)(2017/06/14)


    欧州
    フランス国会議員選挙(第一回目投票)で高い棄権率 有権者の約50%が投票せず  第五共和制が始まって以来の低迷
    今回のフランス国会議員選挙(第一回目投票)ではマクロン大統領の新しい政治組織 "Republiue En Marche "の躍進ぶりが大々的に語られがちだが、有権者の半数、約50%が棄権していたことが複数の世論調査会社の調べで浮き上がっている。この数字は2012年の国会議員選挙第一回目の投票のときの棄権率約42%に比べても一段と高まっている。前回も棄権する人の多さが報じられたが、今回はさらに棄権率が高い数字となっており政治不信の深まりが見て取れる。ラジオフランスアンテルナショナルによると、1958年の第五共和制発足以来の最低の投票率=最高の棄権率となったそうだ。マクロン氏のグループの大躍進は棄権率の高さと関係がある。(2017/06/14)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    果肉がピンクですが このパイン 食べますか?
     パインといえば鮮やかな黄色と相場は決まっていたが、果肉がピンクのパイナップル「ロゼ」が話題になっている。公式発表はないものの、近く、米国で販売が始まるのではと取りざたされ、インスタグラムには、このピンクのパイナップルの写真がいくつか掲載されている。ピンクのパイナップルは偽ニュースではなさそうだ。(有機農業ニュースクリップ)(2017/06/13)


    政治
    フランス国会議員選挙(下院) 第一回目投票 マクロン大統領のEn Marche! が首位  社会党は解党の危機か
    フランスでは大統領選に続いて国会議員選挙の第一回目の投票が日曜日に行われた。テレビでも、開票速報が始まったが、TVチャンネル、BFMTVの出口調査から、マクロン大統領が率いる"En Marche! "の中道グループが 30%を超える得票率で首位に立っている。2位が共和党グループ、3位が国民戦線、4位が「服従しないフランス」、そして社会党グループは9%と5位になっている。社会党は解党の危機と見てもよいだろう。(2017/06/12)


    国際
    プーチン  心配すんな!Don’tworry,beHappay 楽しくやろうぜ!  平田伊都子
    120  2017年6月8日午前10時(ワシントン時間)、<米大統領選挙でのトランプ陣営とロシアの関係>を巡る捜査に関して、アメリカ上院の委員会がコミーFBI(連邦捜査局)前長官の公聴会を行ないました。 トランプ米大統領を引き摺り下ろしたいヒラリー・クリントンとジョー・マケインの両元大統領候補は、ロシアのプーチン大統領を仇敵にし、トランプ米大統領をプーチン露大統領の回し者に仕立て上げようとしています。 このシナリオ、噓か実か、プーチン露大統領ご本人に聞いてみたいですよね、、(2017/06/09)


    安倍政権を検証する
    国家戦略特区・養父市の問題を杉尾秀哉議員(民進党)が追及  「多額の使途不明金」と「社長兼副市長の辞職」
    今、獣医学部を愛媛県の国家戦略特区で設立しようとしていた加計学園の件が国会で大問題に発展している。加計学園理事長の加計孝太郎氏が安倍首相の「腹心の友」であり、国家戦略特区諮問会議議長をつとめる安倍首相が友人に便宜を図ったのではないかという疑惑である。この第二次安倍政権が鳴り物入りで企画した国家戦略特区だが、現場で問題も出ているようだ。国会で民進党の杉尾秀哉議員が追及したのは兵庫県養父市のケースである。養父市のケースは「中山間の農業改革」がテーマである。(2017/06/08)


    欧州
    ロンドンでのテロを受け、テリーザ・メイ英首相がインターネット監視の国際協力を提唱 その驚くべき内容とは・・・・
    オーウェルが「1984」で描いた恐るべき全体主義社会へとまた一歩近づいたと思われるのが、ロンドンでのテロ事件の後にテリーザ・メイ英首相が提唱したネット監視の国際協力である。メイ首相はその記者会見の場でインターネットの世界が過激思想の揺籃となっていることをあげ、監視を強化し国境を越えてテロ対策で協力することが大切だと述べた。こう言われると、一見もっともらしく、否定しがたい。しかし、英国の新聞インデペンデント紙が報じている内容によれば、英国では去年メイ首相が提唱した”the Investigatory Powers Act 2016 ”という法律があるそうだ。(2017/06/07)


    国際
    仏大統領選を振り返る  マクロン候補に2時間半質問を浴びせたメディアパール  
    フランス大統領選は終わった。マクロン候補を筆者は支持していたわけではない。だが、日本の首相が国会や自分に批判的なメディアに対して予防線を張り、逃げ回り、質問に答えずはぐらかせるのが日常なことに対して、フランスではそうは問屋が卸さない。(2017/06/05)


    コラム
    改憲項目「教育無償化」と安倍首相の地方大学改革論 〜税金を使って 学校を企業の研究・研修施設に改変か〜
    安倍首相が憲法改正項目の1つに教育無償化を盛り込んだのは改憲のために国民にしゃぶらせる飴玉なのだろうが、その飴もどのような飴なのか、中身が気になる方も多いのではなかろうか。昨今報道された森友学園のような教育をされるのなら、むしろタダでも受けたくない人は少なくないだろう。(2017/06/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコ北部・リーフ地方の「職よこせデモ」  平田伊都子
    120  2017年の断食月ラマダンが、5月27日に始まりました。 この日から、約一カ月間、日の出から日没まではいっさいの飲食を絶つようにと、イスラム教は命じています。 その間、タバコもセックスも禁じています。ラマダン明けは6月26日と予測されています。 但し、お月さま次第で、予測は外れます。 イスラム歴は月の満ち欠けで決められます。 (2017/06/02)


    人権/反差別/司法
    津久井やまゆり園  何故、人里離れた津久井に多数の障害者施設があるのか?  平田伊都子
    120  2017年5月27日に<津久井やまゆり園>追悼集会があるから花を持って参加しないかと、社会評論社の松田健二社長のお誘いを受けました。 念のため前日、会場となっている相模原産業会館に電話で確かめました。 「有機農業関係者がやまゆり園全国集会をやるそうだ。詳細は聞かされてないけど」と、親切に教えてくれました。 <やまゆり>はちょっと早いので、津久井に咲く野生の<ひなぎく>を摘んで持参し、献花台の隅に置きました。 そして、会場風景を撮っていたら、「一般人が撮影してもいいのですか?」と、おばさまから叱られました。 一般人に見られたのは本望です。 が、よそ者を入れたくないのなら一般に呼びかけないで、こっそり自分たちだけで集まればいい、、 この集会は、早々に退場しました。(2017/05/29)


    歴史を検証する
    韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議年報2017(2017年5月1日発行)
    ●目次●/2016〜2017年の動きと今後の課題(編集部)/対馬から盗まれた観世音菩薩坐像問題について(菅野朋子)/長崎・高島、端島、対馬を訪れて(長澤裕子)/「返還考古学」という新しい枠組みへ(五十嵐彰)/関西国際ワークショップに参加して(森本和男)/「高麗仏画展」観覧記(森本和男)/(2017/05/29)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    いよいよGMジャガイモがやって来る
     5月30日に予定されている食品安全委員会で、シンプロット社の加熱時のアクリルアミド低減がうたい文句の遺伝子組み換えジャガイモに「安全」の評価が決まりそうだ。3月に「ヒトの健康を損なうおそれはない」として意見公募が行われていた。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/26)


    農と食
    米国連邦地裁がネオニコ系農薬承認の違法性を認めた 
     米国連邦地裁は5月8日、米国環境保護庁が行なったネオニコチノイド系農薬の登録手続きは、絶滅危惧種保護法に違反していたとする判決を下した。この裁判は、2013年3月、米国の4人の養蜂家と食品安全センター(CFS)、農薬行動ネットワーク・北米(PAN)、シエラクラブなど提訴していたものである。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/23)


    政治
    日本の官僚は憲法を遵守していない  根本行雄
     首相が憲法を遵守していないから、官僚たちも憲法を遵守しない。文部科学省の官僚たちは国家公務員法で天下り規制が強化された後も、陰で斡旋を続けていただけではなく、発覚を免れるために隠蔽を図っていた。「共謀罪」についての国会審議において、金田勝年法相の答弁を不安視する与党は法務省刑事局長を代役に立てる戦術をとった。責任者であるはずの法相が法案の説明をきちんとすることができない。こういう人物を法務大臣に選んでいることは世界的にもまれであり、とても恥ずかしいことだ。森友学園問題、さらに加計学園問題が、急浮上してきた。これは政官癒着体質の問題だ。いずれにしても、このような問題が起こるのは、主権者である国民をないがしろにしているからだ。(2017/05/21)


    農と食
    ベルギー:グリホサート系農薬の個人使用禁止へ  年内の販売と使用禁止方針を農業相が方針
     園芸用を含め一般に幅広く使われている除草剤の成分グリコサートは発がん性がけせんされている。ベルギー農業相は4月27日、グリホサート系農薬を農業用に限定するとの方針を明らかにしたという。2017年末までに農業用でない用途の販売を禁止し、私的な庭での使用も禁止するというもの。国際農薬行動ネットワーク・欧州など3団体は28日、この方針を歓迎する声明を出した。この方針が「予防原則」に則ってなされたとして評価している。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/14)


    沖縄/日米安保
    “勝つ方法は諦めないこと”〜沖縄県民の決意に、全国から連帯した闘いを起こそう!〜
    120 サンフランシスコ講和条約が発効した1952(昭和27)年4月28日は、日本国が連合国軍の占領下から独立を果たす一方、沖縄は本土から切り離され、引き続き米国の施政権下に置かれたことから、沖縄ではこの日を「屈辱の日」と呼ぶ人も少なくない。今なお過重な米軍基地負担や米兵による犯罪に苦しむ沖縄に対し、条約発効から65年が経った今年4月28日前後、本土の市民が沖縄への連帯の意思を表明するイベントが都内で催された。(坂本正義)(2017/05/14)


    農と食
    食品・日用品の裏にひそむ「ブラック」労働をやめさせて アムネスティがキャンペーン
    120  私たちが日常的に消費する商品を調べていくと、これを本当に買っていいのかと思うようなことにぶつかることがよくある。食品、洗剤、化粧品など日常生活品に幅広く使われているパーム油がそうだ。国際人権団体アムネスティはパーム油の生産実態を調査、「過酷なノルマ、児童労働、毒性の強い農薬・・・」といった人権侵害に突き当たり、企業に改革を要求するアクションを国際的に呼びかけている。 (2017/05/12)


    農と食
    英国ホームセンター大手 来年春からネオニコ・フリーへ
     英国で300余りの店舗を展開するホームセンターのB&Qはこのほど、18年2月より販売する園芸植物をネオニコチノイド系農薬は使わないネオニコ・フリーとする方針を明らかにした。ネオニコチノイド系農薬は人や昆虫の神経系に異常をもたらすとされている。英国の園芸専門誌Horticulture Week(電子版)が伝えた。B&Qは、ラベンダーだけでも年間100万本以上を販売する大手小売という。B&Qの販売する園芸植物の一部は、すでに農薬フリーとなっているという。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/07)


    人権/反差別/司法
    【資料共謀罪】「すでに共謀罪は始まっている」 山城博治逮捕は「共謀罪先取りであり予防拘禁」だ
     普通の市民も、普通のグループ・団体も取り締まり当局がそうだと見込みさえすれば、具体的な実行行動はなくても犯罪者・団体とみて捜査、拘束できる共謀罪。すでにそれを先取りするような事件も起こっている。沖縄・高江のヘリパット建設反対運動の現場で逮捕され、五か月もの長期間、再逮捕を繰り返されて拘束された基地反対闘争のリーダー山城博治さん(沖縄平和センター議長)の例は、その典型といえる。(大野和興)(2017/05/05)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    アクアバウンティ社、カナダで遺伝子組み換えサケの養殖プラント建設を申請 
    120  カナダ・バイオテクノロジー行動ネットワーク(CBAN)は4月25日、「成長の早い」遺伝子組み換えサケの商業化を目論んできたアクアバウンティ社がカナダ東南部のプリンス・エドワード島で世界初の遺伝子組み換え魚の養殖プラントを建設しようとしていると伝えた。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/05)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    弘前大学 ゲノム編集ジャガイモの屋外試験栽培を開始
     弘前大学と農研機構は4月20日、ゲノム編集と接ぎ木技術により得られたジャガイモの屋外試験栽培を4月26日より開始すると発表した。日本で初めてのゲノム編集由来作物の屋外試験栽培となる。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/03)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    ゲノム編集による育種に欧米で規制を求める声
     ゲノム編集に代表される新育種技術への懸念に対して、欧米では規制を求める声が大きくなってきている。米国と欧州の消費者団体で構成するトランスアトランティック消費者ダイアログ(TACD)は昨年、ゲノム編集技術など従来の遺伝子組み換え技術と異なる新育種技術について、EUと米国に対して遺伝子組み換え技術と同様の規制と表示を求める7項目の要請書を送っている。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/03)


    国際
    フランス大統領選決戦へ 世論調査ではマクロン候補64% マリーヌ・ルペン候補36%
    フランス大統領選は5月7日の2回目の決選投票に向かっている。フランスでの報道をウォッチしていると、世論調査が極めて正確に現実になっており、逆に言えばその見通しに対して波乱を起こすことができていないことでもある。左派にとっては社会党のブノワ・アモン候補が撤退せず、左翼党のメランション候補と票が割れて共倒れしてしまったことは、最初から予測できたこととはいえ、苦い思いを与える結果となった。19.5+6.3=25.8。これはネットで出回っているものだが、左派の2候補の得票率を合計した数字で、これだけあれば悠々トップで決戦に進めたのである。リベラシオン紙に公開書簡の形でアモン候補にメランション候補で1本化して欲しい、と訴えた哲学者のパトリス・マニグリエ氏の期待は実現されることがついになかった。(2017/04/27)


    コラム
    英紙ガーディアンは社説でエマニュエル・マクロン候補をフランス大統領に推した
    欧米の新聞は日本の大新聞のような見せかけの中立主義に毒されていない。ニューヨークタイムズは昨年の大統領選で予備選の始まりの時点からすでに明白に民主党のヒラリー・クリントン候補を推薦すると社説で書き、繰り返し支持を表明してきた。一方、英国のジャーナリズムを代表するガーディアン紙は海峡を挟んだ向かいのフランス大統領選に関して、エマニュエル・マクロン候補を大統領に推す、と社説に記した。(2017/04/23)


    国際
    フランス大統領選  左派総崩れの可能性  社会党ブノワ・アモン候補に撤退してメランション候補(左翼党)で大同団結することを勧めた哲学者
    120 フランス大統領選挙の第一回目の投票日は今度の日曜日、4月23日です。4月16日と17日に行われた最新のアンケート調査(11600人が対象)の結果ではエマニュエル・マクロン候補がトップを走っている。以下はトップ5候補の状況。マクロン 23% / マリーヌ・ルペン  22.5% / フィヨン 19.5% / メランション 19% / ブノワ・アモン   8%(2017/04/22)


    文化
    ベルリンにたどりついた亡命俳優たちの劇団  "The Exil Ensemble ” ニューヨークタイムズ文化欄から 
    ベルリンに中東からの難民によって構成された亡命劇団"The Exil Ensemble ”というのがあるそうだ。ニューヨークタイムズの文化欄の4月17日の記事”Refugees find home is a Berlin theater"(難民が見つけた住まいはベルリンの劇場だった)で読んだのだが、写真入りでかなり大きく取り上げられていた。ドイツ語だとどういう単語かわからないが、英語で言えば亡命劇団、とてもわかりやすい。俳優は男女7人で、出身はシリア、パレスチナ、アフガニスタンである。いずれも過酷に弾圧されたり、戦乱の最中だったりする地域だ。そして、今、上演しているのが「冬の旅」(Winterreise = Winter Journeyと題されたドキュメンタリー的なドラマだと言う。そこにはユーモアや笑いも盛り込んでいるようだ。(2017/04/19)


    みる・よむ・きく
    野村豊弘著「民事法入門」 (有斐閣アルマ)
    有斐閣から出版された野村豊弘著「民事法入門」はちょっと感動ものだった。新書よりは少し幅が広いが全体に小ぶりな本の中に、民事法の基本が大変優しく解説されているからだ。民事法は民法や商法、そして民事訴訟法などのそれらの手続き法から構成されるのだが、筆者が法学部に在籍していた頃は民法も商法もそれぞれバラバラに学ぶだけで、全体を「民事法」という風に一望する勉強をしたことがなかった。卒業後に後悔しても仕方がないのだが、全貌をできるだけ初期につかむ、ということはその後の勉強にとってとても大切だ、と思う。(2017/04/17)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  生き残るか、西サハラPKO  平田伊都子
    120  フランス大統領を目指す8候補の中で一番注目を浴びているのは、極右政党<国民戦線>のルペン女史(48)です。 移民反対、EU反対、<フランス人のフランス>をキャッチフレーズにする、フランス国粋主義者だそうです。 しかし、「勝手にフランスやってれば、、」と対岸の火事と選挙戦を眺めていられないのが、アフリカのフランス語圏諸国。 ルペン女史は、「大統領になったら、フランス語圏アフリカからフランスは手を引く。この地域の共同通貨CFAフラン(セーファーフラン)を廃止!」と、訪問したチャドで、爆弾宣言をしました。 未だにフランスの傘下にある元フランス植民地諸国は、戦々恐々です。 国連安保理でフランスの庇護下にあるモロッコも、然りです。(2017/04/07)


    みる・よむ・きく
    シェイクスピア作「ジュリアス・シーザー」 〜独裁政権の誕生前夜を描いた激動の傑作〜
    120 今、世界では近代の市民社会が壊れかけ、各地で独裁者が再び生まれ始めています。こんな時、英国人は何百年もの間、ある芝居を見てどう自分が振る舞うべきか、考えてきました。それがこの劇、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」です。英国では政治家や外交官を目指す若者は学生時代にシェイクスピアを暗唱できるくらい読むのが伝統でした。わが国でも筆者が学生の頃は政治演説の見本として中学の国語の教科書に掲載されていたものです。「ジュリアス・シーザー」は古代ローマ史に材を取っています。(2017/04/03)


    みる・よむ・きく
    『国家と石綿 −ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い−』を読んで  松原康彦
     先日、新聞の書評欄に『国家と石綿 −ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い−』(永尾俊彦著 現代書館出版)という本が昨年末に出版されたのを見て、購入し、読んだ。アスベスト被害についてほとんど知識がなかった。ただ、阪神大震災で崩壊したビルなどから大量のアスベストが飛散した。(2017/03/27)


    コラム
    〈労働〉のリアルをみる憂鬱――『ティエリー・トグルドーの憂鬱』&『ナビゲーター』  熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
    120  必見のすぐれた映画なのに、スペクタクルやサスペンスの要素も、最後に物語の閉塞感が一掃されるようなカタルシスもなく、「かならずしも楽しい映画見物ではなかった」という印象を残す作品がたまにある。2015年フランスの『ティエリー・トグルドーの憂鬱』(ステファヌ・ブリゼ監督・脚本)がそうだ。主人公のT・トグルドー(ヴァンサン・ランドン)とともに、私たち観客もまた深いメランコリーにとらわれてしまう。熟練機械工であった51歳のトグルドーは、リストラのため失業して1年半になる。4ヶ月のクレーン操作の訓練を受けたのに就職口はない。(2017/03/21)


    国際
    危うし国連?!  新国連事務総長VS新米国大統領  平田伊都子
    120  「国連拠出金を半分に減らす」と、2017年3月初め、トランプ新米国大統領は宣言しました。 延滞を度々しましたが、とにかく国連拠出金の22%をアメリカが負担してきたのです。 「アメリカだけがこの無能な国際組織の拠出金を、多額に負担する理由はない。他の国がアメリカ削減分をカバーすればいい、、」と、トランプは国連負担金を他国に押し付けようとしています。 2番目に負担額が多いのは日本で9.68 %、3番目が中国で7.92 %です(2017年度、外務省発)。 (2017/03/18)


    反戦・平和
    シベリア抑留者支援・記録センター通信 No.16(2017年3月15日発行)
    昨年12月15・16日のプーチン・ロシア大統領の来日は大いに注目されましたが、シベリア抑留問題では何の進展もありませんでした。そもそも首脳会談に抑留問題を出すつもりも、日本側にはまったくなかったようです。領土を意識した経済協力の話のみに終始し、ロシア側にすり寄る形での「協力」関係がアピールされました。(2017/03/18)


    米国
    4月に米副大統領マイク・ペンス氏来日 オバマ後のアジア政策のゆくへ  U.S. Vice President Mike Pence will come to Japan next month
    来月、米副大統領のマイク・ペンス氏が来日する予定だ。アジアへの旅の一環でインドネシアにも赴くという。米紙の報道では欧州からアジアに重心を移したオバマ大統領時代から、トランプ政権になってどう変わるのかがうかがえる機会になりそうだ、という。(2017/03/15)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    米国有機基準 ゲノム編集技術由来の成分は有機食品と認めない
     米国の全米有機認証基準委員会(National Organic Standards Board)は昨年11月の定例会議において、ゲノム編集技術などの新育種技術による遺伝子操作由来の成分について、従来の遺伝子組み換えと同じように、有機食品としては認めないとする勧告を満場一致で決議した。(有機農業ニュースクリップ)(2017/03/11)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  トランプ大統領が西サハラ難民の救世主?  平田伊都子
    120  「トランプ米大統領以外にいない!」と、西サハラ難民大統領は記者会見で、トランプにラブラブコールを送りました。 (2017/03/10)


    コラム
    フランス文学界を風刺するミステリ「良い作家とは死んだ作家だ」(ギョーム・シェレル作) "UN BON ÉCRIVAIN EST UN ÉCRIVAIN MORT" Guillaume Chérel
    120 「良い作家とは死んだ作家だ」これは今、フランス文学界でちょっとした話題になっている小説である。原題は”UN BON ECRIVAIN EST UN ECRIVAIN MORT”で作家はギョーム・シェレル(Guillaume Cherel )。昨年売り出して、すでに1万5千部を売ったというのだから、フランスではヒット作と言ってよいだろう。作品はジャンルとしてはミステリだけど、向こうでは”パスティーシュ”とも言っているようだ。この作品が話題になっているのはフランスの流行作家たち10人をモデルにしたパロディ作品になっていて、彼らがある僧院で行われる文学討論(「文学と近代性」とか・・・まぁ、立派なテーマである)のために召集をかけられて、殺されていく物語であるからのようだ。(2017/03/07)


    コラム
    新聞社は識者を集めた紙面審議会などより、自社の記者同志で首相との会食や記者クラブ報道の是非を論じるべきではないか
    ニュースポストセブンの記事「安倍首相と記者クラブ 『赤坂飯店の夜』全真相」によると、やはりあの晩、安倍首相から森友学園の問題に関する話があった。2月27日の夜、安倍首相が赤坂飯店に内閣記者会に所属するマスメディアの記者たち(キャップら)を集めて、中華料理の懇親会を開いていた件である。記事によると、大手新聞政治部の記者はこう説明したそうだ。「キャップの話では、最初はもっぱら森友学園問題の釈明。総理は疲れた様子で『カネのやり取りとかやましいことは全くない』と内容は国会答弁の繰り返し。・・・」(2017/03/07)


    コラム
    わが憧れ、二回目のブータン その2 宇崎喜代美 (バンコク在住)
    120 ブータンはイギリスの植民地支配の時代に国土をかなり失っている、国土を失っても戦争を選ばないでいたように思う。最近も昔からの国境線を越えて中国が道路建設したりして国境問題が発生、以前よりも国土を狭めてしまった。それはあの冬虫夏草のせいではないのか。そのブータン特産物を中国が高価な漢方薬用に目を付けたからに違いない。イギリスからインドが独立した折に、イギリスに代わりインドはブータンとかかわってきた。今も友好な関係で多額の援助をしている。内政に干渉せず、外交と軍事には助言するというスタンスである。(2017/03/03)


    米国
    みんな野良猫だった  ファーストレデイーも移民なのにどうして移民虐め!  平田伊都子
    120  うちには野良猫が5匹、食べに来たり泊りに来たり、勝手に出入りしています。 みんな家猫のように態度もでっかく、我儘一杯に暮らしています。 が、みんな野良猫だったんです。 ある日、女番長の<ネエチャン猫>が自分の餌に口をつけず、声を出さず辺りを見まわしました。 すると、見たこともない三毛の野良猫が音もなく現れて、一粒残さずカラ餌を平らげて去って行きました。 みんな助け合ってます。(2017/03/03)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】200  米議員団が来たRASD(サハラ・アラブ民主共和国)建国記念日  平田伊都子
    120 今年もまた西サハラ難民の人々は、RASD(サハラ・アラブ民主共和国)の建国記念日を、アルジェリアにある難民キャンプで迎えてしまいました。 41年目です。 約1年前に西サハラ難民キャンプを訪問したパン前国連事務総長は、「こんな酷い難民生活に40年間も耐えてきた西サハラの人々に驚嘆するとともに、もうこれ以上、この人々を待たせるわけにはいかない」と、感極まった記者会見をしたくせに、<この人々を待たせたまま>国連から逃げていきました。 西サハラ難民キャンプを訪れた人は必ず、「何とかしてあげなくては、、」と思うのですが、帰国するとケロッと忘れてしまうのです。 建国記念日前夜にアメリカの議員団が難民キャンプを訪れ、元国連事務総長と同じ言葉を発しました。 (2017/02/28)


    みる・よむ・きく
    映画「太陽の蓋」と「シン・ゴジラ」が描く日本 木村結 
    2016年7月に封切られた映画「太陽の蓋」に、私は1年ほど前から関わってきた。福島原発事故関連では、私も関わった「日本と原発」を始め数多くのドキュメンタリー映画が作られているのに、劇映画を作る人はいないのか、と残念に思っていたところだったから話をいただいた時は二つ返事で引き受けた。毎月制作会議に参加し、上がってくる脚本へのダメ出しを行った。一般の人に観てもらいたいという思いが強いためか、脚本はどうしても中立な立場を取ろうとしていた。朝日新聞の「吉田調書報道取り消し事件」でも明らかになった「イチエフからの撤退問題」そして安倍総理がデマを流した「官邸からの海水注入中止命令事件」が曖昧になる。私たちは常に第一次資料にこだわり、真実は何かを探り、劇映画で真実を語る壁を感じながら仕事を進めた。(2017/02/27)


    政治
    安倍首相は稲田防衛相を罷免せよ  根本行雄
     南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊の昨年7月の日報に、南スーダン政府軍と反政府勢力との間で「戦闘が生起」と記述されていた問題で、稲田朋美防衛相は2月8日の衆院予算委員会で「法的な意味での戦闘行為ではない。武力衝突だ」と説明した。民進党の山井和則国対委員長は記者団に「戦闘があったのに戦闘行為はなかった、という言い換えで国民に誤った現状を伝えた。稲田氏の責任は非常に重たい」と批判した。コトバの言い換えによるごまかしは安倍内閣の常套的な態度である。安倍内閣は憲法を遵守せよ。(2017/02/27)


    人権/反差別/司法
    絵に描いた餅としての「憲法」と茶番劇の「議会制民主主義」が共謀罪を産み落す(1)今国会への共謀罪上程に際しての政府・自民党のスタンス  小倉利丸
     テロ対策を共謀罪法案の軸に据えてきた今回の安倍政権の戦術を念頭に置いて以下の文章を書いている。長いので分載とする。共謀罪は、一般の刑事犯罪などにも適用されるし、反政府運動——日本ではこの表現はほとんど使われないが、あえてこの表現を復活させたい——などの政治活動にも適用される。この二つは、刑法上区別はできないが、捜査機関の捜査体制は全く異なる対応をとる。(2017/02/23)


    文化
    ネット時代の現代に氾濫する不安と絵画 インタビュー: ブラン・ルノー(画家) Brann Renaud ( peintre)
    120 パリで活躍している画家のブラン・ルノー氏は一見、何気ない肖像画や風景画に見えて、実はその中に彼の独特の想像を加えて、絵画的光景を再構築しています。その不可解な変化に見る人は注目することになりますが、簡単に答えは出てきません。むしろ、答えを拒み続けるようでもあります。インターネット時代には検索すれば簡単に答えの言葉が10も100も出てきますが、彼の絵画はそうした情報の回路とは異なる回路へ私たちを誘っているかのようです。そんな画家のルノーさんにインタビューしました。(2017/02/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  モロッコが西サハラの塩を泥棒  平田伊都子
    120  「塩を摂らないように」とは、よく聞く言葉です。 しかし、塩は食用よりもその多くが工業用に使われています。 日本では、塩全消費量の85%をメキシコやオーストラリアからの輸入に頼っています。 日本は世界一の塩輸入国だそうです。 (2017/02/17)


    沖縄/日米安保
    宮平真弥著『琉球独立への本標(ほんしるべ) この111冊に見る日本の非道』(一葉社)が問う日本の安全保障体制のあり方
    120 本書は、著者で沖縄出身の宮平真弥さん(流通経済大学法学部専任教員)が、多くの人に読んでほしいと思った文献の書評集である。その中で宮平さんは、「日本国が琉球・沖縄にしでかしたこと、現在しでかしていることを“本土”の人たちに伝えたい。・・・(中略)・・・本書で紹介した111冊の文献は、日本人が沖縄やアジア各国に対して何をしてきたのか、今後どうすべきかを考える上で参考になるものだと考えている。一冊でも二冊でも、本書で紹介した文献を読んでみて、その上で琉球独立を考える読者が出てくれば望外の幸せである」と語っている。(坂本正義)(2017/02/09)


    核・原子力
    福島原発事故は日本を滅ぼす 落合栄一郎
      先に「原発は地球上にあってはならないもの」という論説を発表した(1)。大方は、ははあそんなものかと受け取り、それでおしまいとなっているものと思われる。それは、やはり、あの事故がもたらしている様々な災いが、大部分の日本の人には実感されていないことによるのであろう。さらに、困ったことには、多くの人々は、原爆犠牲者に対してあったと同じように、福島事故の犠牲者・避難者を排斥するような根性を持ち合わせているらしく、避難者がいじめられている。それは、原発事故とそれに由来する健康障害の実態を理解できていない、いや理解できないどころか知らないことに主な原因があると思われる。これは政府・福島自治体が、事故に基づく放射能汚染とその健康への影響の実態を、なるべく隠蔽しようと試みているからでもある。実に困った現状である。(2017/02/09)


    国際
    アメリカは資本主義から共産主義へ?  アメリカに幽霊が出た~共産主義という、、  平田伊都子
    120  2017年はロシア革命が成功してから100年めに当たります。 その節目の年に、資本主義のアメリカでトランプ新大統領が誕生しました。 そのトランプ大統領を操るホワイトハウス最高権力者のステイーブン・バノンが「私はレーニン主義者だ」と、公言しているのです。 「マジ〜〜!」 アメリカは資本主義から共産主義に移行するのですか?? 筆者は、思想界の右も左も分からぬジャーナリストですが、バノンという大統領仕掛け人を検索しなくては、、と強い野次馬根性にかられました。 (2017/02/08)


    みる・よむ・きく
    池上嘉彦著 「<英文法>を考える」 
    120 最近、英文法づいています。夏に高校生向けの英文法の参考書を10冊ぐらい、ブックオフで買い込んでざっと読んでみまして、10冊も読んでいたら意外と項目は限られているな〜と思ったんです。だんだんまたか・・・という感じですね、ネタが尽きてくるんです。でも、最近偶然手にした池上嘉彦著「<英文法>を考える」は既存の英文法の型を疑っている本で、「そうだそうだ・・」と今まで五文型などでひっかかってきた疑問点を実に鋭く追及しているではありませんか。(2017/02/05)


    国際
    トランプ政権とウォール街  大統領令でオバマ時代の金融規制法ドッド・フランク法(2010年)の見直しを指示  政権の経済アドバイザーはゴールドマンサックスの元重役
    ドナルド・トランプ氏は去年の大統領選の候補者時代にヒラリー・クリントン候補を金融業界から多額の資金を提供されていると批判していた。そうした批判がエリートにうんざりしていた庶民の喝采を浴びた。トランプ候補は自分は自分の金で選挙戦を戦っているがゆえに、ヒラリー・クリントン候補のように既存の業界に縛られていないと言っていたものだった。しかし、大統領になってムスリム入国禁止令に続いて出された大統領令がドッド・フランク法の見直し命令だった。(2017/02/04)


    コラム
    わが憧れのインド旅行 〜高額紙幣騒動、「天空の町」そしてダージリン〜 1 宇崎喜代美 (バンコク在住 通訳・コーディネーター) 
    120  インドといえば、いろいろなイメージがある。人口12億、百何十種類の民族がいて、公用語になっている文字は14種類、カースト制があり貧富の差が激しく、世界遺産的レベルの建物がいたるところにある。現在では教育が画期的で人類の頭脳と言いわれる人が数多く出ている。日本人とはかけ離れた、彫が深くまつ毛の長い大きな目、髭、シーク族のターバン。そして私にとってインドとは、ボリウッドダンスの国で、ものすごく惹かれる。私はダンスなんか絶対しないと思ったのにボリウッドダンスにはまった、その結果6年も踊っていた。最高に踊っていたころは一年に500時間ほどにもなった。(2017/02/01)


    みる・よむ・きく
    リチャード・フロリダ著 「グレート・リセット」  アメリカの都市再生論 大不況の時代の中でこそ次代への飛躍が行われてきた・・・ ”The Great Reset " written by Richard Florida
    アメリカの刺激的な都市再生論である。2008年のリーマンショックで大不況に陥ったアメリカだが、過去の1930年代の大不況の時代でも、1870年代の大不況の時代でも、実はこういう時にこそ、社会を変える大きな変革が行われ、次代を作ってきた、というのだ。つまり、大不況になると人々は何とかしようともがき、ある人たちは都市を移動することによって産業の重心も変わり、都市も変わっていく・・・今回のリセットは30年代の大恐慌の時よりはるかに大きな変化となる可能性があるという。本書は7年前の2010年に書かれたから、その後、本書で萌芽を描いていた社会現象はどうなったのだろうか。(村上良太)(2017/01/30)


    コラム
    メディア観戦記 41   木村結
    120 ■#朝日かたえくぼ28日 「訂正でんでん」 新種ですか? (2017/01/29)


    沖縄/日米安保
    「沖縄はアジアの中心」 辺野古、オスプレイで日本政府の恫喝に屈しない沖縄を支える経済
    翁長沖縄県知事は辺野古新基地建設阻止とオスプレイ飛行停止でぶれない姿勢を貫いている。その姿勢を支えているのは、観光を軸とする沖縄経済に対する自信といえる。アジアの巨大マーケットと日本の中心に位置する沖縄は、まさにアジアの中核という認識が沖縄では高まっており、これからの沖縄経済の発展の上でも軍事基地や轟音をとどろかせて頭上を飛び交うオスプレイは邪魔者でしかない。沖縄の基地反対運動が経済界や保守層を包み込む県民ぐるみの運動になっている経済的背景を見逃すことはできない。(大野和興)(2017/01/07)


    米国
    アサンジが暴露したオバマの欺瞞  「円滑な移行」を約束したオバマの無様な最期  平田伊都子
    120  「円滑な移行」を、2016年11月9日、オバマはトランプにホワイトハウスで約束しました。 ところが、その舌の根も乾かぬこの2カ月間、オバマ黒人大統領のトランプ新大統領潰しは熾烈を極めております。 大統領選挙の投票箱をひっくり返して票を数えなおし、イスラエルとの関係を悪化させトランプ新政権に大きな負担を背負わせ、アメリカが仕掛けたシリア戦争をロシアが終戦に持っていこうとしたら、失地回復とばかりイラクのモスル戦場に大量の米兵を送り込みました。 (2017/01/06)


    医療/健康
    夜勤ナースの独り言(32)
    ご無沙汰しています。東京の看護師派遣会社から医療過疎地の病院に派遣されていた看護師れい子です。 (2017/01/05)


    みる・よむ・きく
    越境するアンダークラス──映画『バンコクナイツ』  小倉利丸
    120  空族の新作『バンコクナイツ』は、今年観た映画のなかで最も印象に残り、わたしがうかつにも忘れかけていた1970年代のタイの熱い民衆の闘争を思い起させてくれた。とはいえ、決して「政治的に正しい」行儀のいい映画ではない。そこが空族の最大の魅力だ。(以下、ネタばれは最低限に抑えたつもりだが、予断なしに映画を観たい方は読むのを控えてください)(2017/01/03)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPPは終わっていない、「TPPの亡霊」が彷徨っている ――  若槻武行
      すでに何度か書いてきたが、TPPは終わっていない。「TPPはもうなくなった」とか「アメリカは完全に離脱した」などと楽観視する声が多く聞かれるが、それは間違いと言えよう。(2016/12/25)


    国際
    「指名された人々」  2017年、トランプのアメリカ新閣僚は?  平田伊都子
    120  世界で一番、メリーなクリスマスを迎えるのは、何といってもトランプ・アメリカ新大統領でしょう、、 自分ちの別荘でクリスマス休暇を楽しみ、トランプ・タワーで新政権の構想を練ります。 プレスはトランプタワー・エレベーター前で待機していればいい、、非常に合理的で無駄がありません。 大統領選挙戦も自分の金で勝ち抜き、誰にも借金の負い目などありません。 一方負けたクリントンは、寒いニューヨークの夜に資金提供者らから呼び出しを食らい、ある事ない事を取り混ぜた言訳をしなければなりませんでした。(2016/12/19)


    みる・よむ・きく
    【ほん】『新しい日米外交を切り拓く−沖縄・安保・原発・TPP、多様な声をワシントンへ』(集英社)が描く日米外交のゆがみ
    120 いける本大賞(2013年)、石橋湛山賞(2014年)、角川財団学芸賞(2014年)を受賞した『永続敗戦論−戦後日本の核心』(太田出版)において、日本の保守支配層が自発的に“対米従属”を続ける原因を解説した、著者の白井聡さん(京都精華大学専任講師)が「私の本を“理論”編とすれば、この本は“実践”編と言える」と語ったのが本書である。(坂本正義)(2016/12/17)


    TPP/脱グローバリゼーション
    【西サハラ最新情報】  この師走、世界で一番走ってるパンさん  平田伊都子
    120  師走は誰もかれもせわしないです。 なかでもパン・ギムン国連事務総長は、今年いっぱいで任期が終わるため、<さよなら会>と<ありがとう会>、そしてほったらかした約束への催促状などが、雪崩のように押し寄せています。 そのうえ、母国韓国では盟友の大統領が弾劾されるし、アメリカとぐるになって応援してきたシリア反政府軍はアサド政府軍に投降するし、、立つパン鳥は跡をドロドロに濁したまま、ニューヨークの空から飛び立っていくのでしょうか?(2016/12/16)


    コラム
    近くて遠い国  日本の野党はあと50年は勝てないという仮説
    隣の韓国では大統領が国家機密を友人に漏洩して政府外の人間から私的にアドバイスを受けていたことが暴露され、反政府デモが2か月近くにわたって続き、ソウルだけでなく地方都市も含めて100万人以上が政府打倒の集会に参加しました。その動きは検察もマスメディアも動かし、ついに大統領の辞職声明を勝ち取るに至りました。このことを見て、政府が理不尽な行動を行った場合は隣国ではあのような運動が盛り上がって政府を倒すことができるが、なぜ日本ではそうしたことが起こらないのか、という意見を見聞します。(村上良太)(2016/12/10)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ヒラリーとモロッコ王の汚職  平田伊都子
    120  トランプ次期米大統領が決戦投票間際に、「ヒラリー・クリントンのメールと財団に関するスキャンダルは、ウォーターゲート事件より酷い」と、訴えていましたね、、1972年に起きたウオーターゲート事件は、ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインのワシントン・ポスト紙記者二人が暴いた盗聴侵入事件で、当時のニクソン大統領を辞任に追い込みました。 (2016/12/09)


    人権/反差別/司法
    私はなぜ刑務所の民営化と闘ってきたか  元受刑囚で「刑務所法律ニュース」のジャーナリストに聞く  Interview : Alex Friedmann , Managing Editor of "Prison Legal News."
    120 アメリカでは1980年代にレーガン政権のもとで財政難の解消を目指して公的施設の民営化が進められました。州が運営する刑務所も民営化の対象となり、民間企業が州から委託されて経営に乗り出したのです。ところが、およそ30年が経過した今年8月、米司法省は刑務所の民営化を廃止する方針を発表しました。刑務所の民営化がむしろ様々な問題を生んでいることがわかってきたからでした。実はアメリカには刑務所民営化の失敗を検証してきたジャーナリズムがあります。(村上良太)(2016/12/08)


    米国
    トランプに真っ向から対峙する人物が語るアメリカ   インタビュー「サンダースが展望するアメリカの未来」(『世界』12月号)  
     米国の次期大統領になったドナルド・トランプをどう規定するか。ひとことでは説明しきれないところもあるが、差別と排外を前面に押し出したレイシストという規定は間違いではあるまい。そのトランプに真っ向から対峙している人物は、いまのアメリカではバーニー・サンダースをおいていない。今回の米大統領選はもう一人の人物を生みだした。ヒラリー・クリントンと最後まで民主党大統領候補の座を争ったバーニー・サンダースである。社会主義者を自任する人物が大統領になっていたかもしれないと考えると、トランプ大統領出現と合わせて、現代アメリカを象徴する出来事ではあった。ちなみに、世界の首脳のなかでいち早くトランプと面会した安倍首相が、面会直後の記者会見で「信頼できる人物と確認できた」と話したのは、自分はトランプと同類の人間だと認めたようなものだろう。トランプ・安倍会談に意味があったとすれば、安倍が自ら自分もレイシストであることを世界に知らしめたことにあるのが、とても面白い。「類は類を呼ぶ」ということわざが頭をよぎる。(大野和興)(2016/12/04)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  そこまでやるか!モロッコの西サハラ虐め  平田伊都子
    120  虐めは日本の専売特許ではありません。 モロッコ国王の西サハラ民族虐めは、常軌を逸してます。 サデイステイックでヒステリックで、、気に食わない者に対する虐めは、歴史に登場した暴君たちの特徴です。 ロシアのピョートル大帝は生体解剖がお好みだったとか、、君主に逆らう者は容赦しません。 存在そのものが許せないようです。 女も子供もひとからげに、西サハラ民族を抹消しようとしているのがモロッコ国王です。 民主主義などありません。 王権主義です。 兵糧攻めにし、西サハラ民族をアフリカから締め出そうとしているモロッコの最新情報をお届けします。(2016/12/02)


    コラム
    トランプ・ステッカーへの復讐
    120 アメリカに住んでいるアメリカ人の私の知り合いが少し旅行をして帰ってみると、共同住宅の共同車庫に駐車していた車がやられていた。といっても窓を割られたり、盗難があったのではなかった。車に張り付けたステッカーに危害が加えられていた、というのだ。そのステッカーとは米大統領選のトランプ候補支持のステッカーだった。ステッカーを買って車に張り付けることで、トランプ候補の資金を支援する、という草の根キャンペーンが行われていたのだ。(2016/11/24)


    検証・メディア
    ブルキニ騒動で私たちが聞き逃したこと  シャードルト・ジャヴァンによる「共和国にかかったベール」 Chahdortt Djavann (翻訳・紹介 Ryoka 在仏 )
    今年の8月、フランスは「ブルキニ(イスラム教徒の女性のためにデザインされた水着)」の話題で持ちきりでした。日本でも大手各紙を始めとするあらゆる媒体が報道したので、日本人の多くが地球の裏側で起きた“騒動”に注目していたと思います。ただし、大々的に伝えられたとはいえ、明らかに間違った報道、または誤解を生む報道が多かったのが実情です。まず、シャルリー・エブドの風刺画論争でもそうだったように、「イスラム教徒は被害者、そしてフランス人は加害者」という構図を読み手に押し付け、まるでフランス人全員が差別主義者でイスラム教徒は全くの無実だと思わせる書き方が散見されました。(2016/11/23)


    アフリカ
    南スーダンPKO自衛隊派遣の危険性 〜日本は非軍事面での貢献を
    120 日本政府は11月15日、南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派遣する陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊(青森駐屯地)中心の第11次隊(約350人)に対し、今年3月に施行された安全保障関連法に基づく新任務「駆け付け警護(他国PKO要員などの救出)」「宿営地の共同防護(国連施設などを他国軍と共に守る)」を付与することを閣議決定した。これを受けて稲田朋美防衛相は18日、第11次隊に新任務を付与する命令を下し、20日から部隊の派遣を開始した。(坂本正義)(2016/11/21)


    国際
    フランス共和党予備選 サルコジ元大統領が落選 フランソワ・フィヨン元首相とアラン・ジュペ元首相で来週決選投票
     欧州連合の未来がかかったと言って過言ではない、20日に投票が行われたフランス共和党と中道右派政党で合同で行われた大統領選挙予備選。AFPによると、投票したのはおよそ380万人。投票の参加費は1人2ユーロ(約230円)だ。その結果が出た。(2016/11/21)


    米国
    米トランプ氏、大統領就任前に多くの裁判が待っている
     米大統領選挙に勝利したトランプだが、今後は実業家時代の商業規約違反や企業倒産事件など多くの裁判が待っていて、特にその中で、2000年代にトランプ大学事件は注目されている。(パリ=飛田正夫)(2016/11/15)


    国際
    【西サハラ最新情報】 トランプ登場でCOPはどこへ行く?  平田伊都子 
    120  トランプはアメリカ大統領選挙に勝ちました。 トランプ惨敗を予告したマスコミは、99.4%開票時点で、クリントンの総得票数は60,839,922、トランプは60,265,858票だから、クリントンの方が人気があると言い張りました。 しかし、考えてみると、ヒラリー・クリントン総得票数=ヒラリー個人票+オバマ・ミシェル票+黒人歌手票+芸能人票+サンダース票そして、ビル票、、つまり、魅力のないヒラリー・クリントン票は、多く見積もってもその半分? (2016/11/13)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  「身はたとひ砂漠に 朽ちぬとも 留め置かまし サハラ魂」  平田伊都子
    120  あの人たちは難民なんだ、、国際社会で宗主国モロッコと互角に闘う西サハラ政府の外交戦士たちを見ていると、ついつい<難民の身>ということを忘れてしまいます。 金も武器も家もない難民外交官たちが、国連やAUやEUを動かそうとしています。 欧米は、西サハラ難民政府RASDサハラ・アラブ民主共和国を、未だに承認していません。 日本も然りですが、COP22のように遅れを取らない前に、さっさと承認したほうがお得です。 (2016/11/08)


    コラム
    フランスで命を狙われるタイ人たち    Ryoka (在仏ブロガー)
    120 2016年10月13日にプミポン国王が死去して以来、タイでは国民のほとんどが喪に服しているという。道行く人々は皆、黒い服に身を包み、街中の看板が国王を追悼するものに変更されているらしい。このようなタイの現状を聞けば、日本人の多くは、「そりゃそうだろう。70年間も現役君主としてタイと共に歩んできた人物なのだから、その死を国民が悲しみ追悼するのは当然のことだ。」と思うだろう。実際、日本では大手メディアに限らず、タイの専門家や“タイ通”を自称するブロガーのほとんどが、追悼一辺倒の発信を続けている。しかし、すべてのタイ人が国王を“愛していた”というのは大きな誤解だ。(2016/11/04)


    国際
    モロッコに春到来? 魚売りをゴミ処理ダンプで惨殺! 平田伊都子
    120  没収された売り物の魚を取り戻そうとした魚売りを、モロッコ警官の命令でごみ処理ダンプの運転手はボタンを押し、魚売りは魚もろとも圧縮されてしまいました。 ギャング映画の一コマではありません。 モロッコ北部のリーフ地方で起きたおぞましい事件です。 (2016/11/04)


    文化
    映画 『母と暮らせば』 (2015) のものたりなさ──山田洋次が見失ったもの   熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
    120 『母と暮らせば』(2015)は、巨匠・山田洋次が、戦後70年を期し「松竹120周年」を記念して世に問う映画としては、豊穣な実りというにはあまりにほど遠い作品であった。1948年8月9日の長崎、助産婦として暮らす伸子(吉永小百合)のもとに、原爆で跡形なく消えた息子・浩二(二宮和也)が立ち現れる。それ以来、浩二はしばしば訪れて、母をいたわり、また、「嫁」のようになにかと伸子を励ます浩二の恋人・町子(黒木華)との思い出にふけるという儚い幸せの時を過ごす。だが、町子がついに、傷ついて復員していた同僚の教師(浅野忠信)と結婚して再出発することを決心したとき、浩二は、消え入るように息絶える伸子と手を携えて雲の彼方に歩んでゆく。(2016/11/01)


    検証・メディア
    網羅的監視の構造  小倉利丸
     8月27日に、日本のジャーナリストとして初めてエドワード・スノーデンにインタビューした小笠原みどりの講演会が東京で開催された。会場は立ち見の出る盛況となり、丁度共謀罪の再上程報道があったばかりということもあって、参加者の関心は非常に高いものがあった。27日の集会での小笠原の講演で強調された論点は、私なりの関心に引き寄せて端的にまとめれば、日本におけるネット上の情報通信が網羅的に米国の諜報機関によって監視可能な環境に置かれていること、そして、こうした環境について日本の市民がもっと深刻に捉えて対処すべきだ、ということだ。とりわけ日本の政府もIT企業も、日本に住む人びとのプライバシーを米国から保護するどころか、むしろ構造的に日本の市民のコミュニケーションを監視する体制に加担している可能性を否定できないということが、事の重大性の核心にある。(ブログ「no more capitalism」から)(2016/10/30)


    福島から
    沖縄と福島の連帯で政治を変えよう!〜沖縄県政策参与・照屋義実さん福島講演
    沖縄県と福島県。この両県に共通することは、沖縄県は米軍基地問題、福島県は東京電力福島第一原発事故被害という“危険で厄介なモノ”が押し付けられ、両県民が多大な苦しみを強いられていることである。(館山守)(2016/10/25)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  国連PKOのトップが西サハラ視察中  平田伊都子
    120  2016年10月23日のNHK報道によると、安倍晋三首相が自衛隊観閲式で、自衛隊が南スーダンで国連のPKO=平和維持活動にあたっていることについて、「危険の伴う責務を立派に果たしている諸君に心から敬意を表す。今後も積極的平和主義の旗を高く掲げ、国際的な舞台で活躍してほしい」と、訓示されたそうです。 その、国連PKOのトップが西サハラを視察中です。 自衛隊が西サハラPKOに参加する可能性は、大いにあります。 積極的平和主義を謳われる安倍首相におかれましては、ぜひ国連PKOの最前線西サハラを視察されて、国連PKOトップと首脳会談されることをお勧めします。(2016/10/25)


    国際
    ワンダーウーマン・メラニア  トランプを助けれるのは彼女しかない!  平田伊都子
    120 アメリカに逆らう大統領たち、プーチンやドゥテルテに対抗できるキャラの強いアメリカ人と言えば、米大統領候補トランプでしょう、、 (2016/10/24)


    検証・メディア
    イタリア人の映画監督がイタリア中部アマトリーチェ地震の被災者らをパスタにたとえた風刺画を読み解く 〜母に捧げる風刺画の読み方〜 Francesco Mazza(翻訳 Ryoka)
    私は1988年からイタリアで放送されている人気風刺番組の制作に9年間かかわった。ここ数日、風刺がいつになく話題になっているので、シャルリー・エブドについて、そして例の風刺画(イタリア中部アマトリーチェ近郊で起きた地震の被災者らをパスタにたとえたもの)について、母との会話形式で公に意見を述べることにした。母「この風刺画は不快すぎるわ!」 私「確かに、この風刺画は不快な気持ちにさせる。でもなぜだか知ってる?なぜかって、それは、風刺というのはもともと不快なものだからなんだ。一番有名なイタリア人風刺作家は誰かわかる?・・・」(2016/10/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ハッカー・クリス・コールマン  平田伊都子
    120  「私がヒラリーを嫌っているというのは、デマだ。<ウィキリークス>が機密情報を暴露するのは、民主党を潰すためでも、アメリカ大統領選挙を妨害するためでもない」と、<ウィキリークス>代表アサンジは、10月の初めにアメリカに関する機密情報の暴露を予告しました。 声明を発表した場所は、彼が身を寄せているエクアドル大使館のバルコニーではなく、インターネットの中でした。 <ウィキリークス>自らが暴露しているところによると、ヒラリーはかねてから、「アサンジをドローンで消すべきだ」と公言しているそうです。 ヒラリーの悍ましい本性、見たぞ〜 ! (2016/10/17)


    国際
    ドナルド・トランプ候補の反撃  ヒラリー・クリントン候補の弱点を攻める  2回目のTV討論会
    昨日、米日時の9日、アメリカ大統領選の2回目のテレビ討論会が行われた。今回も90分で、場所はアメリカ中西部に位置するミズーリ州・セントルイスにあるワシントン大学だった。今回の討論では序盤、トランプ候補は過去の女性蔑視発言や差別的発言一般がヒラリー・クリントン候補から攻められ、一時は劣勢に立たされた。特に2回目の討論直前に昔のトランプ氏の猥談が録音されたテープが公開され、ダメージになりそうだった。しかし、トランプ候補は中盤からじわじわ、挽回していった。トランプ候補はクリントン候補の弱点を攻めはじめ、次第にその言葉が耳に残るようになった印象を筆者は持った。(2016/10/10)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  また、西サハラ・ジャーナリストが逮捕された  平田伊都子
    120  また、二人の西サハラ人ジャーナリストがモロッコ当局から逮捕されました。 西サハラの人々は、みんなジャーナリスト。 「ペンは剣より強し(英国の作家・エドワード・ブル・リットン)」ですかね? いや、むしろ、ノーベル平和賞候補スノーデンやウィキリークス代表アサーンジの精神でしょう、、 「剣はなくともネットで戦える」と、金も力も家もない難民や被占領民のジャーナリストたちは、モロッコの不正行為を世界に知ってもらうため、夫々の場で、夫々ができる範囲で、モロッコ占領当局の動きに目を光らせています。(2016/10/06)


    検証・メディア
    政府の監視に加担するソーシャルメディア  小倉利丸
     米国の諜報機関、捜査当局のなりふり構わぬ監視活動が最近次々に明かになっている。ロイターは10月5日付の記事で「米ヤフー(YHOO.O)が昨年、米情報機関からの要請を受けてヤフーメールのユーザーのすべての受信メールをスキャンしていたことが、関係筋の話から明らかになった。」と報じた。対象になっているのは数億のメールアカウントで、メール本文も含まれるという。そして次のようにも報じている。(2016/10/05)


    環境
    コタ氏の遊園地 (その2)   写真と文:虎太朗
    120 我が家の中心で愛を叫ぶコタ氏。 (2016/10/04)


    文化
    【核を詠う】(218)『朝日歌壇2015』から原子力詠を読む(2)「ふる里は遠きにありて思えとや原発避難民十万余」  山崎芳彦
     「原爆を知れるは広島と長崎にて日本といふ国にはあらず」(竹山広 歌集『地の世』)という短歌を、いま開催中の臨時国会における安倍総理大臣の所信表明演説をテレビ放送を聞きながら、不意に思い起した。長崎の原爆被爆者である歌人が、その最晩年に詠った一首である。竹山さんはは2010年3月に90歳で亡くなった。25歳の時、長崎市で原爆に被爆し、被曝地の惨憺たる状況の中にあって「悶絶の街」の実相を身をもって体験した竹山さんは、それから65年を原爆被爆者として生き抜き、この国の短歌界にあってまことに貴重な、すぐれた歌業をなした人であることはよく知られている。この歌人の前記作品を安倍総理の所信表明演説中に思ったのは「福島では、中間貯蔵施設の建設、除染など住民の帰還に向けた環境整備、廃炉・汚染水対策を着実に進めながら、未来のエネルギー社会を拓く『先駆けの地』として、新しい産業の集積を一層促進…」と語っているときだ。(2016/10/01)


    コラム
    メディア観戦記 29   木村結
    120 ■日刊ゲンダイのツイートのリツイート 「石原慎太郎元都知事が、豊洲の土壌汚染対策に費用をかけたくなかった裏には、1400億円かけて救済した「新銀行東京」の存在がありました。 #日刊ゲンダイDIGITAL」 ■#報ステ  22日 ラッジ市長は五輪招致反対を公約に当選。 五輪はある種の夢だが、ある時点で悪夢に変わる。2024年大会よりもっと意義のある計画がある。サービスを向上させ他のヨーロッパの首都と同じくらい価値のある街を市民に取り戻したい /ローマ市長の英断に賛辞❗ 報ステスタッフGJ(2016/09/24)


    検証・メディア
    インターネットテレビ局「abemaTV がヘイトスピーチの桜井誠の番組を提供  同TVの出資会社テレビ朝日にも批判高まる
    120 25チャンネルを「24時間すべて無料 で楽しめる」が合言葉のインターネットテレビ局「abemaTV (アベマTV)」が、在日コリアンに対するヘイトスピーチ(差別と憎悪扇動行動)で悪名高い在特会(在日特権を許さない市民の会)の桜井誠元会長にチャンネルを与え、放送を始めた。番組名は「桜井誠のズバリ言ったわよ!!」。「朝鮮人をガス室に送れ」「よい朝鮮人も悪い朝鮮人も皆殺しだ」などとわめきながら歩くデモを各地で展開している人物に電波での発言の場を与えるネットメディアに、同じネット上で批判が高まっている。同TVにはテレビ朝日が出資しており、テレビ朝日に対しても批判が高まっている。その一部を紹介する。(大野和興)(2016/09/22)


    国際
    アメリカが停戦違反  アメリカがシリア軍基地を空爆、兵士90人殺害  平田伊都子
    120  2016年9月17日、、米軍戦闘機はイラク領内からダイル・ザウル県上空に進入し、シリア軍拠点を爆弾、ミサイルで攻撃し、90人以上のシリア軍兵士を殺し、120人以上の兵士を傷つけた。 17日の夜、ロシアは緊急安保理会議招集を要請し、サマンサ・パワー米国連大使は会議場に入る直前、「なんでロシアなんかに招集をかけられなきゃなんないんだよ!アメリカはシリア軍基地を空爆しシリア兵を殺したけど、意図的にやったんではない!ロシアがいつも悪いんだ!!」と、凄い鼻息で記者会見をしました。 折しも、アメリカ主導で、<シリア軍毒ガス使用>の証拠書類をでっち上げたばかりでした。 彼女にとって、聊か、バッドタイミングだったんですかね?  かってイラク侵略戦争の口実に、ブッシュ政権が毒ガス工場などの証拠を捏造したことを彷彿とさせます。 最近のオバマ現大統領は、ブッシュ前大統領に限りなく酷似してきてます。 アメリカのやることは全て正しく、国連をはじめとして国際社会のルール作りはアメリカがやるんだと、傲慢にも決めつけています。(2016/09/21)


    国際
    【西サハラ最新情報】  国連プレス・ルームの突っ込み  平田伊都子
    120  国連プレス・クラブの記者席に、SPS(西サハラ難民・プレス・サービス)記者の姿はありません。 国連安保理に参加して、西サハラ難民国連代表が自ら発言することもできません。国連総会で西サハラ大統領が一般討論演説をすることもできません。一方、植民地支配国モロッコは国連館内でやりたい放題言いたい放題をやっています。モロッコと西サハラ難民は同じ土俵に立っていません。それでも西サハラ難民政府は、あらゆるネットワークを使って弛まず諦めず、国連外交活動を続けています。(2016/09/19)


    国際
    PKOって何だ?  自衛隊は誰の指揮下で鉄砲を撃つのか?  平田伊都子
    120  2016年9月13日、シモン・ペレスが心臓発作を起こし、危篤状態だというニュースが流れました。 1923年生まれのシモン・ペレスはイスラエルの首相職や大統領職を歴任し、 (2016/09/15)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】原子炉の安全性その1(5回連載) あまりに酷い伊方3号機  山崎久隆
     四国電力伊方原発3号機が12日に原子炉を起動した。プルトニウム燃料(MOX燃料)を積んだプルサーマル炉でもある。 (2016/08/30)


    北朝鮮
    北朝鮮が東京オリンピックに狙いを定め・・・
    リオデジャネイロ五輪は、事前に心配されていた競技場の建設遅れや治安、疫病などで大きな問題は起こらず、無事終わった。次回開催国の日本は史上最多のメダル数で、連日マスコミは大きく報道したが、その陰で、お隣の北朝鮮が東京五輪に照準を合わせ、ある計画を作成していた。(西条節夫)(2016/08/27)


    農と食
    再編が進む農薬・種子産業 一握りの多国籍企業が支配
     昨年5月、モンサントがシンジェンタの買収に乗り出して以来、遺伝子組み換えを含む種子や農薬業界の買収・合併による再編が進んでいるかに見える。昨年12月にはデュポンとダウは合併で合意。シンジェンタが中国化工集団公司(ChemChina)による買収で合意したのが今年2月。バイエルは今年5月、シンジェンタ買収に失敗したモンサントの買収を仕掛けた。この買収が成功した場合、種子と農薬の世界的なシェアは、どちらも約3割近くの巨大企業となる。どの組み合わせでも寡占化の進行が懸念されている。(有機農業ニュースクリップ)(2016/08/27)


    コラム
    メディア観戦記 26  木村結
    120 ■ 20日朝日夕刊 ぶっちゃけ聞いてみた 鳥越俊太郎さん (2016/08/21)


    沖縄/日米安保
    【今日の高江】米国最大規模の退役軍人の会が高江ヘリパッド中止求め決議 米国初
    ≪twitterから≫全米で最大規模の退役軍人の会が、沖縄関連(辺野古・高江)2本の決議を採択したことで、米国内における新たな沖縄支援の流れを形成しそうだ。高江の工事強行を「恥ずべき反民主的で差別的な行為」と非難。8月15日付『沖縄タイムス』が報じた。(2016/08/15)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  砂漠に打ち水  平田伊都子
    120  日本時間の2016年8月6日6時から11時にかけて、リオデジャネイロ・オリンピック開会式が行われるそうです。 ちょうど開会式の最中に、日本庶民にとって大事な瞬間、原爆投下の8時15分が訪れます。 <平和の祭典>と銘打った開会式の8時15分に黙祷を捧げるというのは、素敵なことだと実現を願っておりました。 が、日本庶民の期待を裏切って、平和の祈りを共有できないそうです。 その代わり、閉会式の8月21日に然るべき意思表示をするとか? なんだか、日向にほったらかしていたビールを飲めとつきつけられているみたい、、 (2016/08/05)


    国際
    アメリカの留学生の3分の1が中国人  中国人30万人超に対して日本人は2万人弱  年々強まる米中間のコミュニケーション
     アメリカのフォーリンポリシー誌によると、中国からアメリカに留学する学生は30万人を超えた。現在、アメリカの留学生総数が約97万人で、およそ3人に1人が中国人となっている。その一方、日本人はというと1万9000人ほどに過ぎない。中国人の15分の1ほどの割合となる。そして、中国からの留学生は増え続けている。記事によれば2004年あたりから、激増しているようだ。この頃はリーマンショック前で米国人が借金して安い中国製品を貿易赤字を気にせずどんどん輸入していた時代である。そして、この頃、中国人が買った米国債は日本人の保有する額を抜き、アメリカの急所は中国人が握ったことになる。中国人が米国債を一気に放出しないようにアメリカは願っているから、やすやすと中国と戦争などはできないし、米政治家が対中国のタカ派的な発言をしているとしても、リップサービスの可能性が高い。(2016/07/29)


    国際
    ニースの殺傷事件後、地元党員が増加していると発表した国民戦線  警備を監督した内務大臣に辞職を要求 
    フランスのメトロニュース(フリーペーパー)やEurope1などの報道によれば、チュニジアからの移民の男が7月14日にニースで引き起こしたトラックによる無差別殺傷事件のあと、極右政党・国民戦線の地元支部におよそ100人が急遽、入党した。100人がどれほどの多さかはともかく、国民戦線はフランス・メディアにそのことを積極的に発表しているようだ。今回の事件を来年、大統領選に出馬予定のマリーヌ・ルペン党首の追い風にしたい模様である。これまで国民戦線が言ってきた通りの結果になっていると言っているそうだ。報道によれば国民戦線は全国の警備を監督する役目の社会党の内務大臣ベルナール・カズヌーブ氏の辞任を要求している。ニースの事件に関してはテレビ番組の対談で警察職員がカズヌーブ内務大臣の行動に対して内部告発を行ったことがきっかけとなっている。(2016/07/26)


    国際
    クーデター未遂のあと トルコの教師21000人が資格を剥奪される  非常事態宣言で実現
    ロイターによると、私立学校の教職員21000人が資格を剥奪されたという。さらに、大学の学部長1577人が辞職を命じられたという。教師や学部長らが職を奪われている理由はクーデターに関与したという理由だそうだ。(2016/07/24)


    【西サハラ最新情報】  モロッコが、「AUに入れてヨ〜」  平田伊都子
    120  モロッコがやっと、3月末から追放していた国連要員の復帰を認めたようです。 それも、国連妨害を反省して、モロッコ占領地・西サハラで活動するMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)要員の皆さまに復帰をお願いするという、真摯なものではありません。 国連安保理が命じた90日という復帰期限が切れるからです。 国連安保理に逆らって、制裁を食らいたくないからです。 しかも、国連に協力してやるのだから、AUアフリカ連合に加入させろとか、代替事項を国際社会に要求しているのです。 モロッコはこれを<ロビー活動>と称しているようですが、私たち庶民には、<人質を取って要求する犯罪行為>にしか見えません。(2016/07/17)


    国際
    オリンピック  政治とテロが絡む<平和な祭典>  平田伊都子
    120  莫大な金が動く世界最大のイベント・オリンピックには、政治屋や金亡者が群がっているだけではなく、テロリストや犯罪者たちも蠢いています。 今回のブラジル大会では欧米がドーピングを言いがかりにして、仇敵ロシアをブラジル・オリンピックから締め出そうとしていたり、競技が始まる前から国家間では場外での争いが始まっています。 一方、超国家過激派組織ISも、出陣の構えをみせています。不気味で空恐ろしい限りです。 (2016/07/16)


    政治
    憲法改正はどう進むか? 仏文学者・思想家の内田樹氏のツイッター連続投稿から 憲法が停止される緊急事態条項の恐ろしさ 歯止めはあるのか?   
    以下は衆参両院で3分の2議席をついに獲得した自民党の安倍政権がどう憲法改正にトライしてくるか、仏文学者・思想家の内田樹氏が1つの可能性をツイッターに連続投稿しています。「昨日の夜に書き込んだツイート(改憲は「緊急事態条項一点張りで来る」という予測)が2500RTに達しました。すごいですね。「そうだ!」と同意してくれた人がそれだけいたということだと思います。自民党は必ずその手で来ます。それが改憲の実を取る一番確実な方法だからです。・・・」(2016/07/14)


    みる・よむ・きく
    西平重喜『統計でみた選挙のしくみ』を読む 根本行雄
     安倍晋三首相は、消費税の再延期を打ち出し、同日選実施を見送ったことによって、衆議院での3分の2以上の議席を維持することを選択した。7月10日に投開票がおこなわれる参議院選挙では、18、19歳の約240万人が新たに有権者に加わる。20歳以上の男女に選挙権が認められた1946年の衆議院選挙以来、70年ぶりの制度改正である。そして、今度の参院選は明文改憲に向かって暴走している自民党・安倍政権に3分の2超の議席を与えるかどうか、日本を戦争をする国にするかどうか、私たちは重要な選択を迫られている。こういう時期だからこそ、私たちには、選挙について、まだまだ、学ばなければならないこと、知っておかなければならないことがある。(2016/06/26)


    コラム
    メディア観戦記 20  木村結
    120 ■  6月25日 軍隊によって戦争が止められた事実はありますか?(軍隊が存在する目的は「戦争の抑止」ではないでしょうか、というツィートに対して) ■  25日 米軍との地位協定は、米軍基地がある国は結んでいますが、伊国など基地内の事件でも、自国法律が適用されます。基地の外の事件まで、自国警察が捜査できないのは、日本だけです。日本政府が隷属しているからです 沖縄も地位協定の改正を望んでいます(2016/06/26)


    国際
    サハラ砂漠の渇死難民数知れず  EUを離脱しても英国にとり憑く移民難民  平田伊都子
    120  2016年6月23日、イギリスはEUからの離脱を国民投票で決めました。 離脱に至る様々な理由が並べられましたけど、一番大きな要因は、移民難民にうんざりしていたことです。 これで、EU加盟諸国の移民難民排斥に拍車がかかることは、間違いありません。 移民難民は嫌われています。 しかし、その難民を生んだのは、イギリスです、アメリカです、彼らが起こしたイラク戦争、アフガン戦争、シリア戦争、そしてアラブの春です。戦争を起こし、移民難民を作った者たちが移民難民の面倒をみるのは、アッタリマエです。 面倒を見たくないからと言ってイギリスはEUを離脱しました。 しかし、離脱しても、戦争責任を免れることはできません。(2016/06/25)


    欧州
    Brexit 最初の作業は大陸とのトンネル封鎖  英国内務大臣が発表
    英国の欧州連合からの離脱をBrexitと(Britain とexitとからなる造語か)と呼んでいますが、国民投票で離脱を決めて間髪入れず、フランスとの間にかかるトンネルを封鎖する作業に入る、と内務大臣のテレーザ・メイ(Theresa May)が発表した。このトンネルから多くの違法な移民が英国に流入しており、離脱が決まると駆け込みで入ってくるのを危惧してのことだろうか。(2016/06/25)


    みる・よむ・きく
    ひたすら記録することの意味  『圧殺の海 第2章 辺野古』を観る  笠原眞弓
    120  藤本幸久・影山あさ子監督の「圧殺の海 第2章 辺野古」を観に行った。前作『圧殺の海 −沖縄・辺野古』は1時間40分のほとんどが、闘争というか、キャンプシュワブのゲート前の座り込みと、大浦湾の埋め立て現場のカヌー隊行動の場面だった。たぶん今作もそうだろうと、分かっていた。だから、どんなふうに上映されるのかと、とても楽しみだった。私も、今年の2月には、遅まきながらゲート前に行って、監督の藤本幸久さんにもお会いしているし、山城博治さんの参加者を守ろうとの配慮にも接していた。工事資材の搬入などなかったものの、ゲート前では日の出前からの座り込み、歌を唄った。この映画を観ていて警官の動きなど、その分以前よりリアルに感じられたのは、当然かもしれない(2016/06/21)


    コラム
    タイのバンコクで読む剣豪小説の味わい 2 バンコク在住 宇崎喜代美 
    120  異国の食材、料理にストレスがある私は、時代小説に「峠の茶店で団子や黄な粉餅を食べる」とか「江戸で最近評判のうなぎのかば焼」といった表現が出てくるとその場面を想像して頭の中はいっぱいになってしまう。そして小説に描かれた食べものをつくるための材料を日本から持ってきて、懐かしい日本食を片端から自分で作るようになった。何をどのように作るかを考えだすと眠れなくなることもしばしばなのだ。かまぼこ、さつま揚げ、栗の渋皮煮、わさび漬け、漬物、ゆず皮を刻んで入れた蕎麦、ふきのとう味噌、豆腐に納豆、特にシンプルな昔ながらの味を残した食べ物がなんとも恋しく思え自分でつくってみた。。(2016/06/19)


    安倍政権を検証する
    日本の司法は独立を保てるか? 最高裁判事が全員、安倍首相の応援団になる日 自民党改憲案の真の怖さ
    ここからは可能性の話だが、もし、最高裁判所長官をはじめ、安倍政権の方針に批判的な最高裁判事らが全員、緊急事態宣言の下で「国家の非常時に個人の人権に配慮しすぎで判事として適任ではない」として国会で弾劾され多数決で解任された場合(現在、自民・公明が多数派を占めている)、空いたポストを指名するのは内閣であり、安倍首相ということになる。そもそも裁判所判事を弾劾する際の法律として裁判官弾劾法があるが、自民党の新憲法で非常事態宣言が発令されれば、裁判官を弾劾できる理由や方法なども非常事態を念頭に法的に変更される恐れはないだろうか。(2016/06/16)


    コラム
    ペルーの旅 恋の破局の地獄を経て フリオ・アダムス Julio Adams(Mexican Photographer)
    120  メキシコの写真家、フリオ・アダムス氏が今、旅をしているのはペルーのアンデスの山々。そこはかつて革命家のチェ・ゲバラがバイクで踏破したコースとも重なるだろう。今回、アダムス氏が旅をしている理由はなんだろうか。(2016/06/03)


    米国
    トランプ旋風の理由 米国人の「権威主義的性格」化 Politico誌の分析 アメリカ人の地殻変動
     アメリカの政治専門誌Politicoがドナルド・トランプ旋風の理由を共和党支持者の間に「権威主義的性格」の持ち主が増えていることにあると分析している。寄稿者は政治アナリストのMATTHEW MACWILLIAMS 氏。権威主義的性格とは1930年代のドイツでナチを支持した市民の性格類型として社会学で知られているタイプである。これまでドイツ人はまじめで上意下達で、アメリカ人とは異なる性格類型だと思われてきたが、現代のアメリカ社会にこうしたタイプが増えていることを、アンケート調査を繰り返した結果、つきとめたという。(2016/06/02)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPPは社会と経済の仕組み方、人と自然の関係を変える 大野和興
     TPPを考える場合、個々の条文の精査も大事だが、視野を広げてこの社会のありようをどう変えてしまうのか、想像力を働かせてみることも必要なのではないかと常々思っている。一応農業記者なので、農業を例にそのことを考えてみた。(2016/06/02)


    安倍政権を検証する
    伊勢神宮とG7 日本が「神の国」であることを象徴的に示そうとした安倍首相
     伊勢神宮の鳥居の前でG7の首脳たちが記念写真を撮影した。そして伊勢神宮に彼らは記帳し、それぞれの言葉で敬意を述べた。日本国内の報道では政府は政教分離に抵触しないように「参拝」という言葉を避け、「訪問」という言葉で表現したと言う。しかし、たとえそうであっても英国のガーディアンのように政教分離原則に抵触していることを示唆する報道が外国メディアでは行われた。’G7 in Japan: concern over world leaders' tour of nationalistic shrine’(日本でのG7:世界のリーダーがナショナリズムの神社に出かけることに対する懸念)と言うタイトルの記事がそうだ。(2016/06/01)


    米国
    バーニーとトランプ 女3人の矢が不発に終わるか? 米大統領予備選 平田伊都子
    120  「世界のリーダーたちは、トランプ米新大統領誕生にガタついている」と、オバマ米大統領はG7サミットの記者会見で国際政治に疎いトランプを非難しました。 そういうオバマだって、7年前、新米大統領になった時には、外交政治ド素人だったじゃないですか? (2016/05/30)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】パナマ文書にモロッコ国王陛下秘書 平田伊都子
    120  2016年5月10日、パナマ文書に記載されていた法人や個人の名前を、ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)がホームページで公表しました。 タックスヘイブン(租税回避地)と呼ばれる21か国と、税金逃れをした214,000の法人と個人の名前など11,500,000件が明らかされ、我々貧乏人とは全く縁のない金持ち連中が戦々恐々として言い逃れを考えています。 そのパナマ文書に、モロッコ国王陛下の秘書が名を連ねているのです。(2016/05/11)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】他人地は自分地? 西サハラ開発を目論むモロッコ 平田伊都子
    120   2016年5月4日と5日に、モロッコのカサブランカで<日本アラブ経済フォーラム>が開かれました。 NHKなどの<ぶら下がり取材>に応じた、ベンキラン・モロッコ首相は、「パリやブリュッセルでのテロでモロッコ系移民のグループが主導的な役割を果たしたことをかんがみ、、若者たちがテロや過激な思想に影響されないよう外国からの投資を呼び込み、より多くの若者を雇用することにつなげたい」と、モロッコ系移民二世たちのISイスラム過激派組織・欧州細胞の存在を認め、日本の投資を促しました。 同じ4日にモロッコの首都ラバトでは、<大ダハラ大西洋港建設・第一回アフリカ会議>が始まりました。 ダハラって他人地(ひとん地)だよ!モロッコのもんじゃないよ!!(2016/05/08)


    中国
    三十路女子の北京的生活(4) 〜東京より北京で働く方が、家族と健康に良い!?
    120 先日、ある中国語の教科書の中に“家のことを何もしない、丸投げで無責任な夫”という意味の単語が出てきました。そしてもう一つ、“○○○を言い訳の理由にするな”という言葉が出てきて、その例文として「いつも仕事が忙しいことを言い訳にするな」と夫を責める妻のセリフが書かれていました。“家のことを何もしない、丸投げで無責任な夫”という意味が4つの漢字で表せてしまうことに「中国語ってやっぱりすごいなぁ」と思うと同時に、「国は違っても、こういうことって、やっぱりあるのね」と想像して笑ってしまいました。(アキコ)(2016/05/07)


    国際
    リビアに戻った欧米 欧米の狙いは、IS過激派? アフリカ移民? 石油? 平田伊都子
    120  「(大統領任期中)最悪の間違いは、2011年にリビアのムアンマル・カダフィを抹殺したことだ」と、アメリカ大統領オバマは2016年4月9日にフォックス・ニュースのインタヴューで、懺悔しました。 さすがオバマと、えらく感心しましたが、早とちりでした。 その後突然、イタリア、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国の外務大臣たちがリビア詣でに殺到しました。 2014年来閉鎖していた各国の駐リビア大使館も再開させました。 (2016/04/25)


    福島から
    ふくしま県市民連合が野党3党に共闘の可能性を問う 〜「県民公開討論会−各党に問う−市民の声をどう表現するのか」開催
    今夏の参院選での野党(無所属)統一候補の擁立・支援等を目的に全国各地で市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が結成される流れを受けて、福島県でも今年2月28日、「安全保障関連法廃止を求めるふくしま県市民連合」(以下、ふくしま県市民連合)が結成された。(館山守)(2016/04/24)


    みる・よむ・きく
    畑で哲学する農民詩人 映画『無音の叫び声』 笠原眞弓
    120  ある日、百姓と自称する人に出会いました。20年くらい前のことです。それから次々出会う農家の方々に、大きな刺激を受けてきました。(2016/04/14)


    文化
    Cinema à la maison シネマ アラメゾン 「ロード トゥ パーディション」 原田理
    120   マフィア映画は数あれど、私が繰り返し見て愛してやまない映画のひとつが「ロード トゥ パーディション」。ジャンルとしては物珍しくも無いが、アクションが中心だったり、友情が中心だったりしたものが多い中で親子関係にのみ焦点を絞った映画は数少ない。アクションや殺戮シーンに焦点を持ってこず、人間ドラマのみで構成されるマフィア映画はとても魅力的だと思う(2016/04/11)


    欧州
    モロッコ移民二世のベルギーISテロ細胞 「ブリュッセルは欧州過激派の巣」パリ大学教授の分析 平田伊都子
    120  フランス各紙を賑わせたピエール・ヴァームルン教授のインタヴュー記事(2016年3月22日ベルギーテロ直後)を訳していたら、「パリ(130人死亡)・ベルギー(32人死亡)・テロの容疑者モハメド・アブリニ逮捕」のニュースが飛び込んできました。 やっぱり、アブリニも他のテロ首謀者たちと同じく、ベルギー首都ブリュッセルのモレンべークに生まれ育った、モロッコ移民二世だったんですヨ! 改めて、パリ大学でマグレブ(北西アフリカ)現代史を専門とするピエール・ヴァームルン教授の洞察に脱帽し、勉強しなおしました。 (2016/04/11)


    中国
    ニューヨークで習近平主席を批判したら中国の家族が拘束された
      ニューヨーク在住の中国人ブロガ―が習近平主席に辞任を求める公開書簡をニュースサイトに掲載したところ、そのブロガ―の家族や関係者が警察に拘束された。アムネスティ国際ニュースによると、著名な政権批判派の家族も拘束された模様だという。(大野和興)(2016/04/07)


    沖縄/日米安保
    話題よぶ琉球新報社説:「日米首脳会談 外交の名に値しない」
      琉球新報4月2日の社説が話題を呼んでいる。安倍晋三首相が3月31日午後(日本時間4月1日)、オバマ米大統領とワシントンで会談したことに関する社説だ。社説のタイトルは「日米首脳会談 外交の名に値しない」という厳しいもの。「一体何をしに行ったのか。言うべきを言わず、伝えるべきを伝えないのでは外交の名に値しない」で始まる。(大野和興)(2016/04/03)


    米国
    バーニーと小鳥 「ブラザーサン シスタームーン」皆兄弟 平田伊都子
    120  一羽のマヒワと思しき小鳥が、バーニー・サンダーズの演壇に舞い降りました。 バーニーは演説を忘れて、邪気のない笑顔で小鳥を愛しそうに見守りました。 小鳥は、暫くバーニーと向き合っていました。 バーニーが右手を挙げて語りかけようとすると、小鳥は舞い上がり、喜びに沸く大歓声に送られて夜空に吸い込まれていきました。 2016年3月26日夕刻、アメリカ・オレゴン州ポートランドで行われた、バーニーの米大統領予備選挙キャンペーン集会でのハプニングです。(2016/03/29)


    国際
    【西サハラ最新情報】「モロッコの春」到来か? 平田伊都子
    120 「モロッコだけが北アフリカで<アラブの春>の洗礼を受けなかった。モロッコは安全だ」という振れ込みで、モロッコ国王は日本企業に投資を呼びかけています。 本当かな? (2016/03/27)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】お上も下々も、国際社会に逆らうモロッコ
    120  「モロッコの人々、我々西サハラ人の友人たち、国連の指導の下で一緒に西サハラ地域の平和を創っていこう」と、2016年3月7日に西サハラ難民大統領は、モロッコの人々に語りかけました。 3月5日、パン・ギムン国連事務総長の西サハラ難民キャンプ訪問を実現させ、3月7日にはその事務総長に、国連西サハラ住民投票に向け<両当事者の交渉>再開を約束させたことで、こんな<余裕の発言>とあいなりました。 が、素直に非を認め国際社会に戻ってくるどころか、国王陛下は国連やEUやAUにくってかかり、家臣のモロッコ移民はテロと麻薬と武器密輸に精を出す、、モロッコは上も下も、やけくそ状態に陥ってます。(2016/03/22)


    みる・よむ・きく
    本邦初演 エデン・フォン・ホルヴァート作「最後の審判の日」 東京演劇アンサンブルによる公演
    120  エデン・フォン・ホルヴァート作「最後の審判の日」を東京演劇アンサンブルが上演していた。本邦初演だそうだ。ホルヴァートという劇作家について、一般の人にはなじみがない名前かもしれない。しかし、この戯曲が1936年に書かれた、ということから推察されるようにファシズムの時代のドイツの人間模様を浮き彫りにしていて、非常に面白い。いったいなぜ今まで上演されてこなかったのだろうか。この舞台には男女間の情念と犯罪が描かれており、まずサスペンス劇として面白く見れる舞台だからだ。(2016/03/22)


    米国
    米 Atlantic 誌でオバマ大統領が懺悔 リビア軍事介入は失敗だった やる気はなかったが、ヒラリーやスーザン・ライス(米国連大使・当時)らが強硬に軍事介入を主張したんだ・・・
     二期8年にわたるオバマ大統領の時代も終わりが近づいてきた。今、フランスのメジャーなメディアが一斉に反応しているのが、Atlantic誌に載ったオバマ大統領のインタビュー記事だ。オバマ大統領が2011年のリビアへの軍事介入を後悔しており、フランスのサルコジ大統領らに誘われて失敗した〜と言っているらしい。しかし、それよりも、むしろ、興味深い下りはオバマ大統領がヒラリー・クリントン国務長官(当時)やスーザン・ライス米国連大使(当時)ら強硬派によってリビア軍事介入路線に引き込まれて行ったと語っている下りである。(2016/03/12)


    国際
    潘基文国連事務総長 西サハラ難民キャンプ、アルジェ、ベルリン 平田伊都子
    120  敬愛する隣国韓国の国連事務総長はいまいち評判がよくない、、かねがね、やっかみに過ぎないと思っていた筆者は、反論の機会を狙っていました。 そして、そのやっかみを吹飛ばす好機がきました。 2016年3月5日の朝、パン・ギムン国連事務総長は難民との約束を守って、西サハラ難民キャンプを国連事務総長として初訪問したのです。 そして,,(2016/03/09)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】国連事務総長、西サハラ難民キャンプ入り 平田伊都子
    120  こんなに待ち焦がれられたことは、国連事務総長としても初めてのことだったに違いありません。 なにぶん何もない難民のことゆえ、贅沢なおもてなしはできなかったけど、甘茶とザグラダと、熱い想いが籠った大歓迎を受けました。 難民テントで待ち続けた40年、住民投票の約束を貰ってから25年、恋い焦がれてきた国連事務総長の、初のお越しなんですから、、 (2016/03/06)


    コラム
    去年今年、「ザッツ、ニッポン!」それでもなお 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
    120   恒例の「紅白」は毎年見ることにしている。総じてつまらなく見終わればいつも後悔する。それでも、「政治ぬき」で楽しませる主旨のこの大イヴェントは、その都度、NHKが国民意識をおよそどんな方向にまとめようとしているかを透視させる。日本社会のありように無関心でありえない寄せる者としては、そこから目を背けたくなかったのだ。だからまたうかうかと見てしまった。だが、とくに「ザッツ、ニッポン!」と銘打つ2015年末の「紅白」に感じた違和感は、なまなかのものではなかった。(2016/03/05)


    文化
    【核を詠う】(205) 『角川 短歌年鑑・平成28年版』から原子力詠を読む(1) 「放射能消去できぬにやすやすと死の灰積み置く遺灰のごとく」 山崎芳彦
     今回から『角川 短歌年鑑・平成28年版』(月刊短歌総合誌「短歌」1月号増刊 平成27年12月刊)から、原子力にかかわって詠われた作品として筆者が読んだ作品を抄出・記録させていただく。『角川短歌年鑑』はこの連載の中で平成24年版以後毎年読んできているが、「核を詠う」短歌作品を読み、記録することを目的にした連載を続けている筆者にとって欠かすことはできない貴重な年鑑である。同年鑑では、毎年、さまざまな特集企画・データによって短歌界の現状、動向について、多角的に俯瞰するとともに問題提起も行っていて示唆を受けることが多い。所載の多くの短歌作品から、筆者なりの読みによって「原子力詠」を渉猟するのだが、そのためには全作品を読むことになり、拙く詠う者の一人でもある筆者にとっての勉強の場ともなっているのである。(2016/02/23)


    米国
    アメリカ人は馬鹿じゃない! 米大統領予備選からブッシュを追放、次はクリントン? 平田伊都子
    120  ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(63)は20日、米大統領予備選が行われた南部サウスカロライナ州で支持者に向かって、選挙戦からの撤退を発表しました。 ジェブは、ご存知イラク戦争の戦犯であるジョージ・ブッシュ元大統領の弟です。 ブッシュと同じく前評判では、民主党大統領候補指名間違いなしと自負してきたヒラリー・クリントン元国長官、、 社会主義者のバーニー・サンダースに追い上げられてアップアップしています。 彼女もイラク戦争を支持し、<アラブの春嵐>に火を点けた戦犯です。 憎まれ口をたたくトランプはアンチ・イラク戦争です。 ブッシュ元大統領にぶら下がるジェブに向かって、「イラク戦争は間違いだった!」と、攻撃しました。 良くも悪くも正直な人です。(2016/02/22)


    コラム
    「社会的労働運動」としての連帯労組・関西地区生コン支部 「社会的労働運動」とはなにか 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
    120 ・・・関西生コンが「社会的労働運動」を展開できるには、もちろんそれなりの背景がある。以下に、そのいくつかをピックアップしてみよう。世間一般にはなお未知のことかもしれないが、この組合にはまず、日本の多くの労組にはみられない組織上の特徴がある。関西生コンは、発注先のセメント会社と受注先の建設ゼネコンの中間に群生する中小企業、生コン会社で働く労働者およそ1700人を、個人加盟ではあれ、企業横断的に組織する欧米型の産業別組合である。よくある企業別組合の連合体としての「単産」ではない。関西生コンは、建設連帯労組の「支部」ではあれ、ここでは支部が「単位組合」なのだ。(2016/02/20)


    みる・よむ・きく
    パトリック・モディアノ著「ドラ・ブリュデール」(邦訳タイトル「1941年。パリの尋ね人」)
    120 1年で一番寒い2月半ば、フランスの作家パトリック・モディアノの「ドラ・ブリュデール」(邦訳タイトル「1941年。パリの尋ね人」)を読んだ。この小説、というよりノンフィクションの重要な事件がちょうどこの厳しい季節に起きるのだ。1942年1月から2月のパリは極寒だったことが記録されているらしい。パトリック・モディアノは死んでいった人々を哀悼し、過去に想像力の糸を下ろしていく作家であることで知られていて、ノーベル文学賞の受賞理由もそうだった。「ドラ・ブリュデール」の場合はたまさか目にした第二次大戦中の古い新聞〜過去の史実をライブラリーでひもといていたのだろうか〜で、ドラ・ブリュデールという名前の15歳の少女の行方を探す尋ね人の広告をモディアノが目に留めたことに端を発する。広告を出したのは少女の両親である。それは1941年12月31日のパリ・ソワール紙の欄だった。(2016/02/18)


    文化
    丸山眞男「超国家主義の論理と心理」を読む 〜丸山の「超国家主義」論は何を見逃したか〜 子安宣邦(近世日本思想史 大阪大学名誉教授)
    120 日本ファシズムには始まりがないと丸山はいう。彼はこれを日本ファシズムには『我が闘争』がないといういい方でしていた。丸山という現代日本の代表的知識人のこの臭みのあるいい方は、二つのことを意味している。一つには日本ファシズムを〈国体論的国家主義〉の始まりのない漸進的な過激化としてとらえることである。二つには丸山の日本ファシズムの記述は日本的特異性の記述に終始することである。この二つは日本ファシズムを丸山が〈超国家主義〉として概念構成することの両面である。丸山は日本ファシズムを〈超国家主義〉として概念構成することによって、すなわち日本ファシズムを〈国体論的国家論〉の問題に還元してしまって、1930年代における世界史的全体主義の成立の問題から切り離してしまう。(2016/02/11)


    東日本大震災
    福島原発事故から5年、健康障害の現状 糖尿病などが増加傾向に 落合栄一郎
     後1ヶ月で、福島原発事故から5年になります。2月6日の毎日新聞および福島民友新聞に、福島県相馬市、南相馬市において、原発事故後に市民の間に糖尿病が6割増加、その他の病気についても増加傾向があるという記事が出た。これは、当市の病院の医師達による報告である。チェルノブイリ事故後に多く発生した病気の一つが第1種糖尿病であった。実は、この報告をした医師の多くは今まで、原発の健康への悪影響をむしろ否定し続けた人達であった。その人達が、現実を無視できなくなって、公にせざるを得なくなったようである(2016/02/10)


    反戦・平和
    日本軍「慰安婦」問題解決全国行動が外務省に抗議声明を提出
    「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」加盟7団体の代表者らは2月5日午前、外務省に対して抗議声明「被害者不在の日韓『合意』は解決ではない〜『提言』の実現を求める〜」を提出した。抗議声明には171団体、個人1,909筆の賛同が集まったという。(坂本正義)(2016/02/07)


    反戦・平和
    韓国・朝鮮人元BC級戦犯者「同進会」を応援する会 通信No.29(2016年1月9日発行)
    <それでも諦めるわけにはいかない――当事者の訴えに迅速な立法解決を――>戦争責任をきちんと問いきれないまま、戦後の歩みを始めたこと。それがいかに大きな問題であったかを思い知らされる戦後70年となりました。安倍政権は集団的自衛権に踏み込む安保法制を強引に採決。国家が強いた戦争被害は、またもや放置されたままに、次の被害への不安がぬぐえぬ事態に立ち至っています(2016/02/04)


    国際
    米大統領選 あのトランプ氏が「リベラル」と批判されていた・・・ ネガティブキャンペーンで批判集中「我々はトランプという人物をどの程度知っているのか?」
     米大統領選ではネガティブキャンペーンが大々的に行われる。イスラム教徒の入国を禁じる、などの暴言で話題になっている共和党候補のドナルド・トランプ候補に、ライバル共和党候補陣営から「隠れリベラル」との批判が集中している。ネガティブキャンペーンの映像や記事を読むと、トランプ氏が過去に拳銃所持に反対したこと、中絶支持であったこと、国民皆保険を支持したこと、イランとの核交渉で民主党のヒラリー・クリントン候補を支持していたといったことなどが、発言映像などを交えて伝えられている模様。ネガキャンを行っているのはトランプ候補を追う二位のテッド・クルーズ陣営だと報じられている。(2016/01/30)


    米国
    米国 銃メーカーのウハウハ模様 株価は高騰 「オバマ大統領は地球で最良のセールスマン」
     沸騰する銃メーカーの株価。乱射事件 ⇒ 売上激増。 (2016/01/26)


    コラム
    さそりとカエル
    さそりとカエルが登場する古典的なジョークがあります。そのジョークは作家・開高健によるアンソロジーで知ったのですが、開高によるとベトナム戦争に即して、語られていたそうです。川を前にして、さそりが近くにいたカエルに提案する。「あんたが対岸に渡るんだったら、よかったら、あんたの背中に私を乗せて行ってもらえないか。」(2016/01/26)


    人権/反差別/司法
    強制送還死亡訴訟、逆転敗訴 根本行雄
      強制送還中にガーナ人男性が死亡したのは入国警備官の違法な制圧が原因だとして、遺族が国に約1億3640万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は1月18日、約500万円の支払いを命じた1審・東京地裁判決を取り消し、原告の請求を棄却した。滝沢泉裁判長は「死因はまれな心疾患に起因する不整脈で、警備官は死亡を予見できず過失はない」と原告逆転敗訴の理由を述べた。この裁判官の人権感覚の貧しさには唖然とするばかりだ。人間をモノのように扱ってはならない。これは人類普遍の原理である。(2016/01/23)


    アフリカ
    ムフタール・ベル・ムフタール どうして捕まらない北アフリカのテロリスト首領 平田伊都子
    120  北アフリカで暴れまくっているテロリストの首領ムフタール・ベル・ムフタールに対して、神奈川県警、アルジェリア政府、マリ政府、ブルキナファソ政府、アメリカ政府、フランス政府、そしてカナダ政府などなどが逮捕状を出しました。 大包囲網が北アフリカに展開しています。 それなのに、どうしてムフタール・ベル・ムフタールは捕まらないのでしょう? 「奴を殺した!」と、何度も追跡側の勝利宣言が出されました。 が、2016年1月のブルキナファソ・テロでもAQIM(イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ)を通して犯行声明を出しました。 ということは、国際社会がムフタールを殺しあぐねているんですね、、(2016/01/21)


    社会
    早くも2016年流行語大賞の呼び声 「アベ過ぎる」
     昨日からネットで爆発中の話題がある。某有名女子高で流行「アベ過ぎる」。いやあ、いい感性している。今年の流行語大賞決定だな。(大野和興)(2016/01/13)


    政治
    「パートで月25万円」 安倍首相答弁ネットで大炎上
     1月8日の衆議院での安倍首相の答弁がネットで炎上しいる。話題になっ ているのは一人あたりの収入を巡る論争の中で飛び出た言葉で、民主党の山井和則議員がパートの増加や一人あたりの賃金の低下を指摘した質問に対し、安倍首相はわかりやすい例でと思ったのか、「え〜私と妻。妻は働いていなかったけれども、『景気がそろそろ本格的に良くなって来たからそろそろ働こうかしら』と思ったら、我が家の収入は妻が25万円で私が50万円で75万円にふえるわけでございますから。2人で働くことから2で割ると平均の収入は下がっていく」。この答弁に反応したのがtwitterで現実のくらしを知らないなど安倍首相への反発があふれた。(大野和興)(2016/01/09)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPPはこの列島の“農業の形”を破壊する 大野和興
     TPP(環太平洋経済戦略協定)閣僚会議は、10月5日、「TPP交渉は大筋合意に達した」と発表した。日本政府はこの「大筋合意」の推進役を果たしたと日本のマスメディアは伝えている。11月5日に安倍内閣は大筋合意の概要」なる日本語訳の文書を公表した。しかし、それは膨大な交渉内容のわずかでしかなく、全容は市民に隠されたままだ。だが、政府はこれのよってTPP交渉の内容を情報公開したとしている。TPP参加12カ国は国内でこの「合意」を受け入れ、TPPが発効するのかどうか、そうだとしても最終的にどのような条約が整うのか、今後の手順がどのように運ぶのか、何もわからないのが現段階だが、日本ではすでに条約が成立したかのような空気が安倍内閣によって作られ、マスメディアも同調して、論議はTPP発効後の「対策」に移っている。TPPの既成事実化が進行しているのである。(2015/12/26)


    欧州
    フランス地方選 決選投票 国民戦線、大敗か 投票率の増加が勝敗の鍵を握った模様 2002年大統領選の再来
      昨日、12月13日(日曜)、フランスで行われた地方議員選挙の2回目の決選投票で1回目の投票では大勝した国民戦線が今度は大敗を喫した模様。1地域圏も取れない可能性もあると、報じられている。全13地域圏のうち、躍進したのは右派の共和党(旧・国民運動連合)で7地域圏を確保、社会党も5地域圏を確保して面目を保った形になりそうだ。(2015/12/14)


    反戦・平和
    「日本政府への提言」を日韓両社会で広めよう! 〜日本の「慰安婦」支援団体関係者が討論会を開催〜
    戦後70年の節目に当たる今年も残りわずかとなったが、今や日韓関係における最大の懸案事項である「慰安婦」問題は未だ解決を見ないままである。安倍晋三首相と朴槿恵大統領は11月2日、約3年半ぶりに開いた日韓首脳会談において、慰安婦問題の早期の妥結に向けて交渉を加速することで一致したが、日本側からは「女性のためのアジア平和国民基金」(略称「アジア女性基金」、2007年解散)フォローアップ事業を活用する案(年間予算規模を約1千万円→1億円へ積み増す等)が浮上しており、その案では韓国挺身隊問題対策協議会(以下、挺対協)など支援団体を始めとする韓国側の反対が予想されることから、韓国政府が求める2015年中の妥結は覚束ない状況だ。(坂本正義)(2015/12/12)


    中国
    「中国問題」と私のかかわり 〜語り終えざる講演の全文〜 子安宣邦(大阪大学名誉教授 近世日本思想史)
    120 1)私は「中国」の研究者でも専門家でもない。私は「中国問題」についての一人の外部的な発言者である。外部的というのは、私の発言は日本からの、日本思想史という専門的立場からの、そして方法論的な外部的視点からの発言だということである。このような外部的発言者としての私の「中国問題」についての発言が意味ありとして、私はここに招かれたのであろう。そうであれば外部者である私がなぜ、どのようにして「中国問題」の発言者になったのか、あるいはなぜ私に発言すべき「中国問題」が構成されていったのか、その由来を語ることが、私にここで求められていることではないかと考えた。(2015/12/07)


    みる・よむ・きく
    末廣昭著 「タイ 開発と民主主義」
      末廣昭著「タイ 開発と民主主義」(岩波新書)は「タイ 中進国の模索」(岩波新書)と並んで、1000円未満の廉価でクオリティの高いまとまった情報が入手できる書籍です。近年、新書と言っても中身の薄い、あるいはボリューム自体が少ない本が増えていますが、末廣氏の書き下ろしたこの2冊は中身が詰まっています。タイではしばしば軍事クーデターが起きており、昨年も起きて現在も軍事政権の統制下にあります。タイではなぜこれほど軍事クーデターが常態化しているのか?その謎を解き明かそうと思うと、タイの近代史、あるいは現代史をひもとかなくてはなりません。(2015/12/04)


    政治
    衆議院選挙は「違憲状態」だ 根本行雄
    2015年11月25日、2014年衆院選の「1票の格差」を巡る訴訟で、最高裁が3回連続となる「違憲状態」との判断を示した。「国民の意思を適正に反映する選挙制度は民主政治の基盤であり、適切な民意の反映が可能になるよう、整備に向け取り組みを続ける必要がある」と憲法の精神の遵守を迫った。(2015/12/02)


    国際
    Daesh(イスラム国)への空爆作戦 ロシアが5日間で石油タンクローリー1000台を破壊したという発表に疑問を呈する米メディア 米主導多国籍軍はシリア=イラク国境地帯の8大油田を稼働不能にする狙い
      ロシア航空機墜落事件がイスラム国によるテロだったと断定したロシア政府はシリア領内のイスラム国の石油トラックや石油施設を空爆している。ロシアの報道機関RTによると、11月23日の時点で、5日間で1000台のタンクローリーを破壊したとされるが、その数について、米軍人が疑問を呈しているようである。(2015/11/30)


    環境
    【WMOが「2015年は史上最高の暑い年だった」と発表:専門家コメント】
    11月30日より、パリにおいて、地球温暖化対策の新たな枠組みについて話し合う「気候変動枠組み条約 第21回締約国会議(COP21)」が始まります。これに先駆け、世界気象機関(WMO)は国連機構変動会議を開き「2015年は記録上、過去最も暑い年になりそうだ」と発表しました。この件についての海外専門家コメントをお送りします。(サイエンス・メディア・センター)(2015/11/27)


    コラム
    「テロの嵐」 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト)Abdelmadjid Benkaci
    120 テロがまたフランスを襲った。今年の1月以来である。フランスの首都は国際的なテロの標的となり、150人近い死者と400人以上の負傷者を生む結果となった。まさに悲劇というほかない。フランスでこのような惨事はこれまでなかった。この事件はシナイ半島でロシアの航空機が襲われ、224人という重大な死者を生んだテロ事件からわずか2週間ほどあとの出来事である。ロシア機の墜落は10月31日のことである。テロリストの名前は様々だ。アンサル・シャリア、ボコ・ハラム、アル・カイダ、ダエシュ(イスラム国)と様々あるが、いずれもイスラム原理主義によるテロ活動である。そのいずれ西欧諸国やその同盟国の利益を狙ったもので、テロの方法もまた同じである。彼らは西欧諸国の価値観こそ世界の悪の根源であり、人間の惨めさの原因であると考えており、西欧諸国とその同盟者を不信心者であるとみなしている。(2015/11/22)


    国際
    サウジアラビアが外国メディアに資金援助 サウジアラビア寄りの報道を促す
    ジャカルタポストによると、サウジアラビアが外国メディアに資金を投じて、自国に有利な報道をするように促しているという。情報源はウィキリークス。記事では経営難に陥ったレバノンのテレビ局がサウジアラビアから、サウジアラビアよりの報道をすることを約束に、200万ドル(2億円以上)の資金援助を受けたとされる。(2015/11/21)


    核・原子力
    「何気なく使っている電気の裏に安全保障問題がある」 〜ND&NPEC共催シンポジウム「原発と核」
    120 核燃料サイクル事業のために設立された国策会社「日本原燃(株)」は今年10月末、青森県六ヶ所村で建設中の使用済み核燃料再処理工場の完成時期を2016年3月からさらに延期すると発表した。延期は今回で23回目だという。また、文部科学省所管の国立研究開発法人「日本原子力研究開発機構」が福井県敦賀市で運営する高速増殖原型炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会は11月13日、「日本原子力研究開発機構には、もんじゅを安全に運転する能力が無い」と指摘した上で、馳浩文部科学相に対して新たな運営主体を明示するよう勧告することを決定した。日本政府が原子力政策大綱(注・第3次小泉内閣が2005年10月に閣議決定)に基づいて推進する核燃料サイクル事業にとって要の施設である再処理工場と高速増殖炉がこのような状態では、核燃料サイクルそのものが破綻していると言われても仕方がない。(坂本正義)(2015/11/14)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPPで何が起こるか 牛がいなくなるとチョウチも消える
     TPP(環太平洋経済連携協定)の大筋合意を受け、政府は“強い農業”“攻めの農業”をつくるための大規模化を、と大合唱です。それは農と食の現場に何をもたらすか、農業生産、食の安全、環境にまで視点を広げて考えてみます。(大野和興)(2015/11/12)


    ITフロント
    【山下茂のういんど〜ず注意報】 マイ・ICチップ
     「速記官、先ほどの証人の証言を読み上げてください」。刑事裁判の法廷、映画かドラマかで見たシーンです。速記官は証人の口元をじっと見つめて、速記タイプという機械に証人の一言一句をたたき込んでいたのです。裁判長の指示でタイプ機から紙テープを引きずり出した速記官はポツポツと小さなマークを見ながら、証言を再現したのです。へぇ〜と感心してしまったのを憶えています。録音テープじゃこうはいきませんね、録音機を通さないと再生できませんから。(2015/11/06)


    北朝鮮
    日中韓の首脳会談・・・ピョンヤンでもいろいろ動きが
    11月1日は日本、中国、韓国の首脳による久々の3国会談、翌2日は日韓会談である。場所はいずれもソウル。中身や結果はマスコミの報道に譲るとして、その北側の方にも気になる動きが出てきた。(西条節夫)(2015/11/03)


    沖縄/日米安保
    「沖縄・福島連帯する郡山の会」が沖縄連帯交流ツアーを実施
    辺野古新基地建設を阻止のため「オール沖縄」で闘う沖縄県民と連帯して主権と民主主義を守ることを目的に、福島県郡山市で今年5月に発足した「沖縄・福島連帯する郡山の会」(以下、郡山の会)は、10月6日から8日までの3日間、沖縄県民との交流や米軍基地などの視察を目的として「沖縄連帯交流ツアー」を実施した。(館山守)(2015/11/01)


    反戦・平和
    ブレアー元英国首相が白状 「ゴメン! イラク戦争は間違ってた!!」 平田伊都子
    120 「ヒットラーは民族大虐殺を考えていなかった。大虐殺をそそのかしたのは、パレスチナ人のムフティー(聖職者)だ」と、ユダヤ人のイスラエル首相ネタニヤフが2015年10月20日、新キャッチコピーを発表しました。 するとすかさず、「うちのヒットラーが殺りました」と、ドイツ政府が反論の自供をしました。 ネタニヤフの真意は、<パレスチナ民族はテロリスト>のイメージ捏造にあったようです。 が、大量虐殺を再再度認めたおかげで、ドイツはアラブ民族難民の受け入れから手を引けなくなりました。 ヨーロッパは、アラブ難民でむせかえっています。 そんな時、トニー・ブレアー元英国首相でイラク戦争準主犯(殆ど主犯)が、「ゴメン!イラク戦争は間違いだらけ」と、自供を始めました。 飛んで火に入った自供を検証してみましょう、、(2015/10/29)


    環境
    全国災対連ニュース第109号(2015年10月9日発行)
    全国災対連は、10月6日に第4回拡大世話人会を開催し、関東・東北豪雨災害や火山噴火などの状況を交流するとともに、11月に開催する全国交流集会のとりくみについて議論しました。(2015/10/27)


    挺対協週刊ニュース2015−36号(10月13日発行) 〜欧州キャンペーン in イギリス & ドイツ
    9月8日から26日まで18泊19日間の長い欧州の日程を進めながら、今後は長期出張するのは難しいだろうなという思いを何度もしました。いくら経費節減のためとは言え、数ヵ国を回りながら一度に活動を進めるのは、精神的にも肉体的にもどれほど大変なことか、改めて悟った今回の活動でした。これまでと違ってゆったりした日程を取って始めましたが、間近になるといつの間にか一日にいくつものスケジュールを消化するようになります。ある時はハルモニと一緒に、ある時はハルモニ無しで面談や講演会、インタビュー、懇談会などを行いました。(2015/10/23)


    難民
    シリア難民は「難民条約上の難民」である 〜SYI主催「シリア難民に聞く会」
    チュニジアのジャスミン革命(2010年〜2011年)から始まったアラブ世界における大規模な反政府運動「アラブの春」がシリアにも波及したことで、シリアは2011年から内戦状態に入った。その後、2014年に国家の樹立を宣言したイスラム国(IS)が内戦に乗じてシリア領内で急速に勢力を拡大。これに対し、米・仏・露各国が対ISを名目にシリア領内に空爆を開始するなど、シリア情勢は混迷の度合いを深めている。(坂本正義)(2015/10/17)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】ラストコロニー・イン・国連 平田伊都子
    120  2015年10月9日、ノーベル平和賞が「チュニジア国民対話カルテット(4組織)」に決まりました。 なんで〜?? こんな選考の仕方をするから、ノーベル賞の政治的悪巧みが取りざたされるのです。 仕掛人は誰なんだ?  <アラブの春>を正当化しようと企む選考関係者こそ、<アラブの春>の仕掛人なんでは? 欧米と石油王国が仕組んだ<アラブ壊滅>を、<アラブの春>だなんて、今時のアラブ庶民はありがたがっていません。 (2015/10/13)


    国際
    STOP! 第三次世界大戦 平田伊都子
    120  2015年10月7日早朝から夜中まで、我が庵の上空を、プロペラ米軍輸送機、米軍ヘリコプター、米軍ジェット戦闘機が無数に飛んで行きました。 最初は数えていたのですが、、いつもと違ってあまりに数が多く、無数としか報告のしようがありません。 ここ津久井の山は米軍横田基地と米軍横須賀基地のちょうど通過地点にあり、米軍の動きが手に取るように分かるのです。 もう明らかに、米軍は新配備した原子力空母ロナルド・レーガンに大量破壊兵器や戦闘機や戦車を積み始めているようです。 どちらにお出かけ? 決まってるでしょう、、ロシア軍を牽制するため中東方面に向かうのです。(2015/10/09)


    ITフロント
    【山下茂のういんど〜ず注意報】 催促
     すす〜と、なんだいクマさん。店賃を持って来たのか、感心、感心。違う、大家のあたしに内緒の相談? なんでものりましょ。どうしたんだい? 変なメールが来た、ん、なんて書いてあった? 金払えってか。で、何のお金だい? ホームページを見たからその料金? 見たのかい妖しい画像か動画のホームページ? 憶えてない… ふ〜ん。まぁ、そのメールは放っておけ、無視。(2015/10/07)


    反戦・平和
    挺対協週刊ニュース2015−34号(10月1日発行) 〜欧州キャンペーン in ノルウェー
    今週の週刊ニュースはロンドンから送ります。今日、ノルウエーでのスケジュールを終えて、ロンドンに到着しました。明日は英国外務省との面談、アムネスティー本部訪問と、セミナーを皮切りに、ロンドンでのスケジュールを開始します。(2015/10/03)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】「電力需給のピークを乗り切った」本当の理由 もはや右肩上がりの電力需要環境ではない 山崎久隆
     東京新聞9月28日号は「電力需給 厳しい日ゼロ」「太陽光 増加 九電も安定 再稼働 揺らぐ根拠」「電力需給、今夏も余力 原発再稼働の根拠揺らぐ」と報じた。節電だけがこれほどの使用量減少は説明が付かない。答えは9電力離れがすすみ、他の電力に顧客が移ったことも、大きく減少した理由であることは間違いない。(2015/10/02)


    みる・よむ・きく
    大治朋子著「アメリカ・メディア・ウォーズ 〜ジャーナリズムの現在地〜」
      毎日新聞記者の大治朋子氏が書き下ろした「アメリカ・メディア・ウォーズ〜ジャーナリズムの現在地〜」(講談社現代新書)は経営的に苦境に立たされ、四苦八苦ししているジャーナリズムの試行錯誤をルポしながらも、希望をも感じさせてくれた一冊。(2015/09/30)


    コラム
    メッカの惨事について(Journée tragique en Terre Sainte / La Mecque) アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト) Abdelmadjid Benkaci
    120   メッカへの巡礼でこのような大量の死者が出たことはイスラム教世界にとっても、世界全体にとっても悲劇的な1日となった。700人以上が死亡し、800人以上が負傷。さらに数字は拡大する可能性もある。生贄の祭りの最中でもあり、苦しみは大きい。宗教的義務を遂行するため、巡礼者が殺到したためにこの悲劇的事件は起きた。しばしば、巡礼者の多くが巡礼の際に死にたいとはよく言われることである・・・つまり、彼らの多くが神に願いを叶えて欲しいと思っているのである。だが、死者の中には15歳以下の子供が男女ともに含まれていた。もし、世界でも希なこの行事において、もっと行き届いた管理と制御が行われていたら、こうした死は避けられたのではないだろうか。(2015/09/26)


    みる・よむ・きく
    吉田秀和著 「ヨーロッパの響、ヨーロッパの姿」
      音楽評論で著名な吉田秀和氏が1967年から1968年の欧州旅行の際の見聞をまとめたのが本書、「ヨーロッパの響、ヨーロッパの姿」(中公文庫)である。吉田氏はクラシック音楽がメインだったが、セザンヌなどフランス近代美術などの評論もあり、広い視野をもつ人物だった。そして、この頃、欧州でもっとも大きな話題となっていたのがチェコで起きた「プラハの春」とその夏の終わりに起きた、旧ソ連によるチェコ侵攻だった。(2015/09/22)


    政治
    16日、国会内に警察官が立ち入り、野党議員排除に手を貸す 弁護士有志が抗議声明を発表
     参議院安保特別委員会で戦争法案をめぐって与野党がつばぜり合いをしていた16日夜、警察官が議事堂内に立ち入って警察活動を行ったことが判明、弁護士有志が声明を発表した。議会内に警官が立ち入ったのは、過去2例があるだけ。きわめて異例の措置であり、院の規則によって議長の指示がないと出来ないことになっている。しかし今回こうした指示がなされた形跡はない。とすると、官邸が直々に警察に指示したという可能性さえ考えられる。もしそうだとすれば、行政による立法の無視であり、事実上のクーデターをさえいえる重大事態となる。(大野和興)(2015/09/18)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】英国新労働党党首は、お友達!
    120  「待つのが人生」これが、ここ一年の西サハラ記録映画のテーマです。 (2015/09/18)


    難民
    メルケル独首相にノーベル平和賞を シリア難民にEU域内で、初めて手を差し伸べた熟女 平田伊都子
    120  あの悲しい、溺死した少年の写真が、世の人を動かしました。 (2015/09/13)


    みる・よむ・きく
    『家族という病』の耐えられない軽さ 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
    子離れができない親は見苦しい/ (2015/09/01)


    反戦・平和
    「安倍政権の戦争準備を阻止し、世界中のあらゆる戦争に加担することを拒否する」と、学生たちが無期限ハンストを開始
    120  「安倍政権が今国会で成立をもくろんでいる安保法制は、国内の多くの憲法学者が指摘するように明白な違憲立法であり、法学上のクーデターと言うべきもの、一切の正当性もなく、拒絶する以外にない」「では、法案阻止のために自分たちは何をすればいいのか…」高校生を含む学生11人が考えたのが抗議の「ハンガーストライキ」。8月27日午後2時から、東京・永田町の参議院議員会館前で無期限のハンストを開始した。(上林裕子)(2015/08/29)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】ISの人買い人と買われ人として活躍するモロッコ人 平田伊都子
    120   2015年8月21日、特急列車が一人のモロッコ人テロリストに襲われました。死人も出ず犯人も次の停車駅で簡単にフランス警察に引き渡されたのに、BBC、CNN、CBS、、などなど世界中のプレスが一週間経っても大騒ぎをしているのです。それは、犯人を取り押さえたのが3人のアメリカ軍関係者と一人の英国人だったからです。まるで過激派組織ISとの戦争に勝利したような、はしゃぎぶりです。オバマ・アフリカ・アメリカ大統領は夏休み中にもかかわらず、アメリカ人3名に電話をいれるし、オランド・フランス大統領は勲章を手渡しするしで、4人を世紀の大英雄に仕立て上げました。(2015/08/27)


    沖縄/日米安保
    米軍特殊部隊と自衛隊「特殊作戦群」の共同訓練 沖縄・8月12日の米軍ヘリ墜落事故の波紋
    昨日25日の参院・安保関連特別委員会で共産党の井上哲士議員による問題提起は波紋を呼んだ。今月12日、沖縄で起きた米軍ヘリ墜落事故の深層である。沖縄タイムズによれば12日の午後1時45分頃、米陸軍所属のH-60型ヘリコプターがうるま市伊計島の南東約14キロの沖合で、米海軍の輸送艦レッド・クラウドへの着艦に失敗し、墜落した。この事故で乗員17人のうち、6人が怪我をしたが、そのうち2人は日米共同訓練に参加していた自衛隊員だった。これらの自衛隊員は国際平和協力活動やテロ対策などの専門部隊「中央即応集団」に所属する33歳と40歳の隊員だったとされる(13日付 沖縄タイムズ)(2015/08/26)


    政治
    参議院「安保関連法案」特別委員会を傍聴して 村上良太
    120   国会で傍聴するのは今日が初めてだ。今まで何度となく、国会周辺は仕事で往来したものの、日本の政治を専門にしていなかったので国会審議の報道はテレビではよく見るけど、宝塚歌劇団のような遠い別世界だった。今日の参院の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」は午前9時スタート。参院の入口から傍聴券に名前を記入して入ると、空港のような手荷物検査場があり、そこをくぐると傍聴者用の赤いリボンを受け取る。傍聴席に持ち込めるものはメモや筆記用具くらいで、鞄や電子機器などはロッカーに入れておく。(2015/08/25)


    みる・よむ・きく
    ヒューム著「人性論」 ‘A treatise on Human Nature’ ヒュームは面白いが本気でやると難しい。でもヒュームを読んでおくとカントが楽になる
      イギリス経験論の哲学者、デビッド・ヒュームは「人性論」(「人間本性論」というタイトルの邦題もある)の冒頭で、人間の知覚には印象と観念しかない、と言う。そして、人間は様々な印象を外界から受け、その結果、観念を抱くようになるとしている。最初に観念があって、その結果、印象が生まれるのではないと言いたいのである。(2015/08/23)


    政治
    参院論戦9 国民的関心の安保関連法案、この先の見通しは? 参院議員関係者に聞く 早ければ9月8日に採決も?
      国民的な関心が注がれている安保関連法案、審議が参院に移って今日で総審議時間は丁度50時間11分。この先、この審議はどういう展開を見せるのか。採決があるとするといつごろになりそうなのか、昨日とは別の参院議員関係者に見通しについて聞いてみた。(2015/08/21)


    反戦・平和
    植民地支配を正当化した安倍談話−−日本近代そのものを根底から疑う平和主義へ 小倉利丸
     戦後70年にあわせての安倍談話はすでにいくつかの批判が出されている。そのなかでも、以下に紹介する経済学者で現代社会思想にも鋭い目配りをしている小倉利丸さんが自身のブロク「No More Capitalism」に書き付けた安倍談話への論評が.とても興味深い。安倍談話が持つ意味を、この国とアジアの近代総体にまでさかのぼって根底から批判する視点を提示。談話が、日露戦争を称揚し、「多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけた」とする史観そのものに潜む問題点を暴き、「日本の近代と植民地主義は不可分」であることを論証、談話そのものが持つ欺瞞性を明らかにしている。(大野和興)(2015/08/17)


    みる・よむ・きく
    堀江湛・岡沢憲芙編 「現代政治学」(法学書院) 早稲田・慶応出身の学者が集結 二党制の神話にメスを入れる
      最近の大学生はどんな政治学のテキストで勉強しているのだろう。そう思って手にした一冊、法学書院から出ている堀江湛・岡沢憲芙 編「現代政治学」。著者を見ると、早稲田出身と慶應出身がまるで東京六大学の野球で早慶戦を繰り広げるかのように並んでいた。その取りまとめ役が年長でもある堀江湛、岡沢憲芙の両教授のようだ。政治の危機が深まっている今、どの章を読んでも興味深い。しかし、一番知りたかったことは第四章の「政党システム」というタイトルの説明だ。今のような時代はどのようにして生み出されていったのか。執筆者は早大出身の岡沢憲芙教授で、二大政党制が批判的に書かれているのが目を引く。(2015/08/17)


    地域
    なぜマダガスカル原産の木が沖縄に? 3 沖縄県人の移民の歴史 サトウキビとホウオウボク
    120   キューバに生えている美しい木、スペイン語で‘Flamboyant、英語で'Royal Ponciana'そして日本語でホウオウボクという名前の木。このマダガスカル原産の木が太平洋をどうして渡って沖縄や台湾に生えることになったのだろう。ではいったい誰が?琉球大学理学部の教授はその史実については情報を持っていないとの回答。むしろ、それは歴史とか、移民史、あるいは外交史といった分野になるのだろう。(2015/08/15)


    米国
    燃えるアメリカ アメリカ大統領選挙戦とカリフォルニア山火事 平田伊都子
    120  2015年8月4日のアメリカは燃えています。 本当に火事なんです。 7月17日に火が点いたカリフォルニアの山火事は、57,000ヘクタールをなめつづけて、、まだまだ鎮火する兆しはありません。 70年前にアメリカが原爆を落として焼き尽くした、広島市に匹敵する広さです。 70年前にアメリカは広島と長崎に原子爆弾を落とし、約30万人以上の日本人同胞を瞬時に殺し、放射能後遺症で住民の多くを苦しめ続け、環境も放射能汚染したまま放置しています。 (2015/08/05)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPP報道の謎
     TPP(環太平洋経済連携協定)交渉がニュージーランドがふっかけた議論のために大筋合意が見送られたと新聞で今月報道された。記事では様々な分野の交渉状況が触れられていたのだが、疑問を抱いたのは新薬データの保護期間というくだりである。朝日新聞の記事では米国は12年、日本は8年、ニュージーランド、オーストラリア、マレーシアは5年を主張していると書かれていた。これは新薬メーカーを抱える国ほど国内産業の圧力で、保護期間を長引かせたいことを意味している。ところで、この朝日新聞の記事では「米国はバイオ医薬品については12年」という風に、<バイオ医薬品については>という限定の表現をとっているのである。これはどういうことなのだろうか。(2015/08/05)


    文化
    「嬬恋村のフランス料理」3   ぼくが嬬恋に来た理由  原田理(フランス料理シェフ)
    120  人生には自分のその後の方向性を変えてしまう出会いがある。と誰が言ったかはわかりませんが、少なくとも僕と総料理長の対面はそうだった様に思います。人生を賭けた店を、経営に対する疲れから後進に移譲した僕は、絶望のさなかにいました。生活、資金、時間、意志のすべてを投入したフランス料理店は、身内とは言え、別の経営者に移り変わり、15の時より目標であり、結果でもあった自分の分身ともいえる店舗はなくなってしまいました。自分の技術や気持ちを注入する先はもうなく、目の前にあるのはこの先の人生への不安です。もうフランス料理を、いや、お客様に料理そのものを作れないのではないだろうか、と。(2015/08/02)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPP閣僚会合、合意に至らず終了 このまま漂流すれば日米アジア戦略にも支障
     アメリカ・ハワイで行われていたTPP(環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は合意に至らず、日本時間で1日午後終了した。客観的には合意に至る可能性は極めて小さかったにも関わらず、日米政府は「大筋合意」という奇妙な決着の付け方を念頭に、強引ともいえる会合運営を図ってきた。しかしその目論見は外れ、知的財産権や酪農製品の市場開放をめぐって新興国やニュージーランドの頑強な抵抗にあい、解決の糸口を見いだせないまま時間切れとなった。TPPは対中国戦略としてアジアにおける日米軍事戦略と表裏に関係にある。集団的自衛権を前提とする安保法制(戦争法案)が市民の大きな抵抗にあって安倍政権の支持率低下に歯止めがかからなくなっているなかでTPP交渉が頓挫したことは、今後の政権運営にも大きな影響を与えそうだ。(大野和興)(2015/08/01)


    福島から
    福島県内の原発・除染労働をめぐる現状 〜福島県労連議長・斎藤富春氏インタビュー 其の2〜
    「原発・除染労働者のたたかいを支援する会」共同代表を務める福島県労連議長の斎藤富春さんに、原発・除染労働における課題や復興に対する思いを語っていただいた。(館山守)(2015/08/01)


    コラム
    ネッシーの最期
      スコットランドのネス湖で首の長い謎の生物の写真が撮影されたのは1934年のことで、有名なその白黒写真には湖のさざなみの中をいく首長竜のような魔物が写っている。ネッシーについては子供の頃、テレビ番組で何度も見たのでよく覚えている。茶の間の関心を呼ぶ出し物の定番の1つだった。このネッシーと呼ばれる正体不明の怪物を実際に探検隊を派遣して調べたのが石原慎太郎元東京都知事である。その頃新聞のコラムで石原氏のふるまいが無粋と叩かれたことを記憶している。ネス湖周辺の人々にとっては謎を謎にしておくほうがよいのではないか、というのがコラムニストの意見だった。(2015/07/20)


    米国
    オバマに手を出すな! ケニアからエチオピアのAUアフリカ連合本部へ 平田伊都子
    120 「彼らが犯した過ちは私が犯した過ちと大きな違いはない」と、オバマ・アフリカ・アメリカ大統領は、またまた泣かせる言葉を発しました。 時は2015年7月16日、所はオクラホマ州エルリーノの連邦刑務所、<私が犯した過ち>とは、オバマ少年がコカインや大麻にはまっていた<過去の過ち>のことです。 オバマ大統領は6人の薬物犯罪受刑者と話をした後、オバマを追っていた記者団にこう語ったのですが、オバマの視線と声は鉄格子で隔てられた人々に向けられていました。 そして、「社会は立ち直る機会を与えるべきだ」と、刑罰緩和などを含む司法制度改革を約束しました。 さらに、アフリカ・アメリカ・オバマ大統領は、受刑者の数が増えすぎて独房のなかに2,3人を押し込むという過剰収容も問題にしました。 でも、ラストコロニー西サハラのモロッコ刑務所では、狭い房の中に10数人以上が重なり合っているんですよ、オバマさん!(2015/07/20)


    沖縄/日米安保
    新外交イニシアティブ(ND)訪米報告会(3)〜沖縄外交の今後の課題〜
    また、猿田佐世ND事務局長は、沖縄県が今後取り組むべき外交として「ワシントン発信で沖縄基地問題を変えるプロジェクト」案を発表した。このプロジェクト案は、(撞腸颯蹈咫竺萋哀廛蹈献Дト、海兵隊セールス・プロジェクト(海兵隊の受け入れを求める米地方自治体へのアプローチ)、3な実盧童‘ぅ廛蹈献Дト(在沖海兵隊の展開についての再検討プロジェクト)、ぅ錺轡鵐肇鵑任寮策提言型大型シンポジウムの開催、ネ力な米議員、研究者を沖縄へ招致し、辺野古移設に問題があることについて言及してもらう、という5つの柱からなる。猿田ND事務局長は、各プロジェクトについて次のように説明した。(坂本正義)(2015/07/18)


    沖縄/日米安保
    新外交イニシアティブ(ND)訪米報告会(1)〜辺野古移設反対要請に対する米国会議員らの反応〜
    120 沖縄県の翁長雄志知事は7月16日、世界一危険な基地と呼ばれる在日米軍海兵隊「普天間飛行場」(沖縄県宜野湾市)を名護市辺野古区に県内移設する計画をめぐり、仲井眞弘多前沖縄県知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認の妥当性を検証していた第三者委員会(委員長:大城浩弁護士)から「国の埋め立て承認申請や沖縄県の承認手続きに法的瑕疵(かし)があった」とする検証結果をまとめた報告書を受け取った。翁長知事は、第三者委員会からの報告を受けて、埋め立て承認を取り消す方向で検討に入るという。沖縄世論の後押しを受けて県内移設を阻止するべく奮闘する翁長知事は、今年6月初旬にはアメリカへ乗り込み、米上下両院の国会議員らと面談して辺野古移設の断念と普天間飛行場の早期閉鎖・返還を訴えている。この訪米の評価をめぐっては、沖縄2大紙(琉球新報・沖縄タイムス)は「大きな成果があった」と報じる一方、本土の大手紙は「冷遇された」と否定的に報じ、どう判断して良いのか分かりづらかったのだが、この疑問を「新外交イニシアティブ」(ND)事務局長の猿田佐世さんが分かり易く解説してくれた。(坂本正義)(2015/07/18)


    文化
    夏目漱石著 「吾輩ハ猫デアル」の復刻に挑戦 1
    120  この春、夏名漱石著「吾輩ハ猫デアル」が旧字体にルビをふって復刻されました。復刻にトライしたのは古い印刷技術である活版印刷機械を代々、所有する小さな独立印刷工房です。挿画も古い時代のものが掲載され、当時の読書の形が再現されました。復刻にトライした東京の九ポ堂の二代目の主、酒井道夫さんに話を聞きました。Q 九ポ堂の二代目の主、酒井さんはなぜ猫を復刻しようとそもそも思われたのか。(2015/07/05)


    憲法
    自民若手言論弾圧議員集団「文化芸術懇話会」名前一覧
     言うことを聞かないマスコミは広告を止めて締め上げろ、経団連に申し入れだ、そうだそうだ、などと愚劣なオダを上げた「文化芸術懇話会」メンバーの名前。すでにツイッターで広がっている。(大野和興)(2015/06/26)


    反戦・平和
    「政府を批判する沖縄二紙はつぶせ」 安倍首相のお友達、作家の百田尚樹、自民党若手議員をけしかける
     安倍首相のお友達で、そのひきでNHK経営委員も務めた作家の百田尚樹氏が25日、自民党若手議員の勉強会で行った講演で言及した沖縄に関する言説が自民党を揺さぶっている。「基地周辺の住民は金目当てで移り住んできた」などと発言したあと、「(政府に批判的な)沖縄の二紙はつぶさなければいけない」など公然と言論弾圧を口にし、安倍フアンの自民党若手議員から「そうだ」などの声が飛び、拍手喝采だったという。さすがに自民党内でもまゆをしかめる人も出てきて、つぶす対象となった二紙の内の一つ、沖縄タイムスは26日の電子版で「百田尚樹氏暴言で江渡前防衛相が謝罪」と速報を出した。(大野和興)(2015/06/26)


    人権/反差別/司法
    盗聴法改悪は憲法21条の解釈改憲であり絶対に容認すべきではない!! 小倉利丸
     戦争法と9条の関係に注目があつまっていますが、もうひとつ、 (2015/06/11)


    アジア
    ネパール震災被災者に差別なき支援を アムネスティが訴え
     ネパールの震災で救援を必要としている被災者数千人が、性、カースト、民族による差別により、援助から取り残されている。国際人権団体アムネスティは、ネパール当局と国際社会に対して、人権最優先で支援活動にあたるよう呼びかけている。以下、アムネスティ国際ニュースが訴える実情を紹介する。(ベリタ編集部)(2015/06/10)


    米国
    オバマは誰を推すのか? 死者がチェンジするアメリカ大統領選挙戦 平田伊都子
    120 「Beau Biden was an original(ボー・バイデンは稀有な人だった)」 (2015/06/08)


    みる・よむ・きく
    160年前からアメリカに占領さていた沖縄 70年の現代史を問う映画『沖縄 うりずんの雨』 笠原眞弓
    120  ちょうど沖縄が「うりずん」の季節だというころ、ジャン・ユンカーマン監督の映画「沖縄 うりずんの雨」を観た。冬が終わって大地が潤い芽吹き始めるころを、沖縄ではうりずんというそうだ。(2015/05/31)


    欧州
    パリに「麻薬注射室」お目見えか 飛田正夫
    パリで初の麻薬の危険防止を目的とした注射室「salle de shoot」がもうじきオープンするが、その場所は10区の北駅近くのラリボワジィエール病院に寄り沿って設置されることになった。25日にパリ健康担当 の助役から発表があった。近隣の住民からの反対があるが、病院内ではないが隣り合わせになっていて管理の面から条件はよいと見られている。(飛田正夫「仏メディアの旅」から)(2015/05/26)


    人権/反差別/司法
    米国連邦裁判所、通話記録の大規模収集は違法 日本では盗聴強化の法案上程
     米国の連邦控訴裁判所は5月7日、国家安全保障局(NSA)による通話記録の大規模収集は違法との判決を下した。一方日本では盗聴法改正案が5月20日、国会に上程された。弁護士会などが「国家が市民を監視する盗聴社会の到来を招く危険がある」と反対している法案である。国際人権団体アムネスティは「これは米国の監視政策にとって大きな打撃である」と評価している。テロとの闘いを口実にいま世界各国で国民監視の体制が強まっているが、日本の盗聴法改正を含め、米国連邦裁判所の判決は影響を与えそうだ。(大野和興)(2015/05/20)


    反戦・平和
    現代の若者から見た慰安婦問題(3)〜挺対協の活動を聞いて感じたこと〜
     平成生まれの私は、これまでに「慰安婦」問題を扱った書籍を読んだことはありましたが、あまりに昔のことで、どこか遠い世界の話のように感じていました。 (2015/05/18)


    反戦・平和
    「慰安婦」問題は「日本政府への提言」をベースに解決できる! 〜問われる日本政府の対応〜
     「『慰安婦』問題で日本政府に新たな努力を行わせるには、被害者が受け入れ、運動団体も受け入れ、両国国民も支持し、そして日本政府が実行できる解決案があることが明らかにならなければなりません。2014年6月に開催された第12回日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議(以下、アジア連帯会議)が打ち出した『日本政府への提言』に接したとき、私はこれがそのような解決案に近いものだと考えました。この提案は実に注目すべきものであり、問題解決の基礎になる案だと思います」 (2015/05/18)


    中東
    モロッコ空軍機イエメン空爆! 皆が握手しているのにアラブを虐殺するアラブ 平田伊都子
    120 2015年5月11日、アメリカ国務長官ケリーがロシア大統領プーチンと握手をしました。 (2015/05/15)


    みる・よむ・きく
    自然と共にあることを選ぶ 映画「赤浜ロックンロール」 笠原真弓
    120  今日から始まった「赤浜ロックンロール」を見た。漁師って、みんなかっこいい。筋の通り方が違う。三陸海岸に、巨大防潮堤が出来る。高さは12〜14m。幅も半端ではない。万里の長城のように切れ目なく続くと聞いていた。その堤防を拒否して、以前のままでいいと言っている町があると聞いていた。ひょっこりひょうたん島のモデルと言われている島のある町、岩手県の大槌町。チラシと題名から、防潮堤「問題」はどう描いているのかな? 相当弾けた若者向き映画かな? と、期待と不安でスクリーンに向かったのに、すべてが杞憂だった。(2015/05/12)


    中東
    潜行するサウジ国家警備省潰し作戦 ムジュタヒド情報
      サウジアラビアでは暴力装置の3機関、国防省、国家警備省、内務省の間で生き残りを賭けた死闘が始まると予想されているが、ムジュタヒドの見るところ、アブドッラー前国王の息子ムトイブが大臣として支配する国家警備省が、サルマーン新国王の息子ムハンマド・ビン・サルマーンに狙われている。但し、双方とも暴力装置を保有しているので、いきなり手荒なことをすると返り血を浴びるか、共倒れになる危険性もある。そこで、ムトイブの羽を徐々に抜いて相手の力を弱めた上で、最後の止めを刺す作戦が取られる。(アラブの眼)(2015/05/09)


    中東
    サウジの皇太子が副皇太子におびえる ムジュタヒド情報
      サウジアラビアには殺傷能力を持つ暴力装置の機関が国防省、国家警備省、内務省の3つある。最初の2機関は任務は多少異なるが同じような軍隊だ。軍隊が二つある理由は、それぞれが牽制するのでクーデターが起こしにくくなること。3機関の大臣はそれぞれ、ムハンマド・ビン・サルマーン、ムトイブ・ビン・アブドッラー、ムハンマド・ビン・ナーイフで全員が第二世代(サウード王朝の創設者アブドルアジーズ国王の孫)に属す。ムジュタヒドは5月5日のツイートで、ムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子兼内務大臣が、ムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子兼国防相に怯えている様などを描いている。(アラブの眼)(2015/05/08)


    中東
    「ISの行為はイスラームとは無関係」 ドイツ人記者の公開状めぐり読者書き込み激増
      イスラーム国(IS)の支配地域に滞在したという、ドイツ人ジャーナリストのボーゲン・ツードンホーバー(発音不確実)がISのアブーバクル・バグダーディ首領宛に「ISの行為はイスラームとは無関係」とする公開書簡を、4月30日付のアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)に発表した。これに対し、発表17時間後の段階で読者の書き込みが145に達している。(斉藤力二朗)(2015/05/01)


    中東
    何故イラクではISよりもシーア派兵士が危険なのか? アルジャジーラが賛否両論紹介
      前回の記事「イラクにはISよりもシーア派兵士が危険 アルジャジーラ読者観」 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201504241044575でアンケート結果は示されたが、その理由は分からなかった。24日付のアルジャジーラ・ネットはアンケートの結果画面を掲載し、ツイッターなど各種ソーシャル・メディアから引いて、賛否両論の声を紹介している。また、同局の看板討論番組「逆方向」でも取り上げた。(斉藤力二朗)(2015/04/25)


    文化
    歴史に翻弄される人間の生 画家ダイアン・ババヤン
    120   アインシュタインとキュリー夫人が並んで立っている。背後には赤い空が広がっていて、足元には起伏のある大地が続いている。二人が拓いたのは「核の時代」であり、それは広島や長崎の惨禍を招いてしまった。そのためか、科学者の肖像でありながら、不安な印象が胸に迫ってくる。イラン出身の女性の画家、ダイアン・ババヤン(Diane Babayan)氏の一枚である。名字の・・・「ヤン」は作家のウイリアム・サロ―ヤンや、映画監督のアトム・エゴヤンと同じで、アルメニア系の名前だ。ババヤン氏の両親もイラン在住のアルメニア系だった。(2015/04/24)


    国際
    2015年 アルメニア人虐殺から100年
       今年2015年はアルメニア人がオスマン帝国で虐殺されてから100周年という年である。今月24日にイスタンブールのタクシム広場で記念式典が執り行われる予定だ。アルメニアの知識人などリーダーたちがイスタンブールで逮捕監禁された日だそうだ。赤い日曜日とも呼ばれている。一連で殺された推定人数は150万人に及ぶとの推定もある。これは虐殺が起きた第一次大戦前のアルメニア人口と大戦後の人口との引き算による推定値である。(2015/04/19)


    国際
    米ドルを使用する日 3
      自国通貨を排して、米ドルを通貨にする現象をドラライゼーションと呼んでいる。ジンバブエやエクアドルの場合がそうだ。通貨が不安定になった場合、通貨価値が多少なりとも一定しているドルを導入することでハイパーインフレを防ぐものである。しかし、そのため、自国の通貨量をコントロールすることが当局に出来なくなってしまう。つまり、米国財務省の政策の影響下に置かれてしまう。(2015/04/16)


    中東
    ムジュタヒドが解くサウジ王室トップの暗闘 イエメン空爆作戦もからむ
      サウジアラビアのアブドッラー前国王の死亡からサルマーン新国王(皇太子時代は国防相兼務)の即位後の一連の変化は、宮廷クーデターであったことを物語る。前国王の息子のムトイブ(国家警備省大臣)を除き前国王やハーリド・トウェイジリー(国王府長官)の息の掛かった有力者はことごとく追放され、内務大臣のムハンマド・ビン・ナーイフ王子が副皇太子(次期の皇太子)兼務となった。最も注目された人事は、国王府長官及び国防相にサルマーン新国王の6男のムハンマド・ビン・サルマーン王子(ムジュタヒドによると27歳)を抜擢したことだ。(アラブの眼)(2015/04/11)


    農と食
    ネオニコ系農薬、米国環境保護庁(EPA)が4農薬の新規登録を凍結
      米国環境保護庁(EPA)は4月2日、イミダクロプリドなど4種類のオニコチノイド系農薬について、新規データの提出とリスク評価完了まで、新規の用途登録や変更を行わないと発表した。これまでの許可範囲では継続使用は可能。本格的な規制が行われるとすれば、リスク評価の完了予定としている2017年〜19年以降となりそうだ。(有機農業ニュースクリップ)(2015/04/07)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    国連WHO(世界保健機関)、モンサントの除草剤グリホサートに発がん性認める 日本では野放し
      国連・世界保健機関(WHO)の国際がん研究機構IARCは3月20日、 モンサントの除草剤ラウンドアップの主成分グリホサートについて、マラチオンとジアジノンと同時に「ヒトに対する発がん性がおそらくある」とするグループ2Aに位置づけると発表した。この決定に関しIARCのメンバーは、家庭での使用よりも農業労働者への影響が最大の懸念だと語ったという。また、米国環境保護庁もこの決定を考慮するとしているという。ラウンドアップは、モンサントの上層材耐性遺伝子組み換え作物(ダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ)に大量に使用されている。(有機農偉業ニュースクリップ)(2015/03/29)


    ネイキッド・タンゴ アルゼンチン現職女大統領はテロリスト? 平田伊都子
    120  アルゼンチン・タンゴを踊るのは、そんなに難しくありません。 が、あの隠微な艶めかしい踊りはできません。 ところが、「男同士が酒場で荒々しく踊ったのが、タンゴの始まり」と、アルゼンチンタンゴ・ダンス協会のタンゴ史がタンゴの極意を教えてくれました。 同史には、「1880年頃、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは新天地を求めて来た移民がひしめき、さまざまな人種が共存し、フラストレーションのはけ口としてタンゴが流行った」ともあります。 納得! ヌレエフとダウエルが踊る男のタンゴが、映画<ネイキッド・タンゴ>の男たちのタンゴが、<ロス・エルマノス>兄弟のタンゴが、軽妙洒脱で安っぽい理由は、移民の国アルゼンチンに来た荒くれ男たちが生んだダンスだからなんですね?!(2015/03/15)


    コラム
    イスラム教世界と小説 どんな政治体制であれ文学は人間性を扱う
    120   イスラム世界の文学はまだあまり読まれていないように思う。自分自身を顧みてもそうだ。これまでイスラム圏の作家で読んだのはパレスチナのガッサン・カナファーニ―、トルコのオルハン・パムク、そしてアルジェリアのヤスミナ・カドラくらいだ。あとエジプトの未読の作家ナギブ・マフフーズが書棚に一冊積まれているに過ぎない。キリスト教圏や仏教圏に比べると圧倒的に少ない。(2015/03/15)


    中東
    古代メソポタミア遺跡を守ろう イラクのメソポタミア遺跡を破壊するのはISだけではない 平田伊都子
    120  「ア〜ア〜」、2015年2月26日に過激派組織ISから<メソポタミア文明遺物破壊の図>を見せられて、ア然としましたよね! 私たち日本人も、世界最古の文明が<メソポタミア文明>だと、学校で教えられました。 その遺物が粉々にされている、、 (2015/03/02)


    米国
    3月3日は何の日? イスラエル首相ネタニヤフが米議会で演説する日 平田伊都子
    120  3月3日は、みんな知ってる<お雛祭り>。 アメリカの3月3日は、1931年に「星条旗」がアメリカ国歌になり、1969年にはアポロ9号が初の有人月着陸に成功したと言われ、合衆国にとって栄えある日なのです。 しかし、今年のこの日は<大国アメリカ失墜>の記念日になるかも知れません。 イスラエル首相ネタニヤフが、アメリカの心臓・アメリカ議会に突っ込むからです。 土俵際に追い詰められたアメリカ大統領オバマ! うまくウッチャリをかましてください!!(2015/02/27)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】モロッコ国王陛下、Handling ハンドリングは反則です! 平田伊都子
    120  「国連は西サハラをモロッコにHandling ハンドリング(手渡す)せよ!」と、モロッコ国王は国連事務総長にHandlingハンドリングを、電話で命じたそうです。 サッカーでは、ハンドリングは反則ですよ、モロッコ国王陛下殿。 (2015/02/10)


    国際
    【北沢洋子の世界の底流】OPECは健在か、あるいは凋落?
     2014年11月26日、ウイーンで開かれた第166回石油輸出国機構(OPEC)の定例総会では、石油の値下がりを防ぐためには、日産300万バレルの減産が必要と言われていた中で、その減産を見送りにした。これまでOPECは、減産や禁輸などの戦術を駆使して、石油の価格を決定する、あるいは値段を吊り上げる「世界最強のカルテル」と言われてきた。そのOPECが、減産に失敗したことは、カルテルとしての「OPECの凋落」かと、世界のマスメディは書き立てた(2015/02/07)


    文化
    【核を詠う】(172) 波汐国芳歌集『渚のピアノ』の原子力詠を読む(4) 「冬囲いの菰(こも)を外さば列なさん木喰い・人喰い虫・セシウム魔」 山崎芳彦
     いま読み続けている波汐さんの短歌作品に福島原発事故によってもたらされている核放射線にかかわって詠われたすぐれた作品が多い。今回抄出する作品の冒頭は「セシウムは鳥」と題する一連である。原子力災害の過酷さは、直接の健康被害がいま生じているかという視点を超えたところにある。10数万人に及ぶ人々が避難を強いられ、放射線被曝の不安に苦しめられ、今現在にとどまらず将来にわたる不安を抱えて生きなければならない、家族が離ればなれの生活を強いられ、職を奪われ、農畜産物海産物などが売れなくなって生活基盤を失うという危機に落とし込まれた人々も多い。原発事故から間もなく満4年になろうとしているが、原発事故の最大の問題である核放射線による被災の現実と将来について、政府と原子力利権マフィアは核放射線安全論を広げ、「復興」の名のもとに避難者の帰還促進、被災者、避難している人々に対する補償の軽減・打ち切り、さらに権力・金力による原発再稼働の促進など、理不尽の限りを尽くしている。(2015/02/06)


    中東
    サウジアラビアが9・11同時多発テロ事件に資金援助していたという証言 王子三人の名前もあがる サウジは否定
       サウジアラビアでは国王が亡くなって世代交代したことや、石油価格の下落を仕掛けているのがサウジアラビアであることなど、最近、今までと違った形で注目されることが増えている。そして、今、米国からサウジアラビアへ1つの疑惑が突きつけられている。2001年の9・11同時多発テロの主要な資金源がサウジアラビア国家だったのではないか、とする疑惑である。(2015/02/06)


    みる・よむ・きく
    女性自爆テロリストを妻に持った男の旅路 ヤスミナ・カドラの小説「テロル」
       テロリズムはイラクであれ、アフガニスタンであれ、パキスタンであれ、毎日のように起きている。かつて19世紀のロシアでもテロが頻発したが、作家のドストエフスキーは「悪霊」という小説でテロリストの人間像を描こうとした。今日でもテロリストの内面に迫ろうとする小説に真摯に取り組んでいるイスラム教世界の作家がいる。アルジェリアのヤスミナ・カドラもその一人だ。カドラには3部作と呼ばれる小説群がある。(2015/02/03)


    医療/健康
    夜勤ナースの独り言(24)
     先日、夜勤のため病棟に行ったところ、看護師の休憩室に患者さんから差し入れられたお菓子が山のように積まれていました。恐らく患者さんの退院時期が重なったのと、病院が所在する地域が田舎であるが故に義理人情に厚い患者さんやご家族が多く、「お世話になりました」という気持ちを込めて菓子折りを持ってこられたのだと思います。(れいこ)(2015/02/01)


    コラム
    特定秘密保護法と情報の非対称性
      アメリカの経済学者スティグリッツやアカロフらがノーベル経済学賞を授与された理由が「情報の非対称性」の研究だった。情報の非対称性とは売り手と買い手の二者の間に著しい情報の格差が存在することを指す。たとえば中古車について言えば売り手は中古車がどの程度、痛んでいるかを理解しているが、買い手は中身の機構の状態まで中古車店で知ることができない。情報の非対称性が経済にどのような意味を持つか、これを研究したのがスティグリッツ教授たちだった。このような情報の非対称性があると資源を最適に配分することができず非効率な経済になる。結果的に市場につまらない商品ばかりがあふれることになるそうだ。では政治とジャーナリズムに関してはどうか。(2015/01/30)


    中東
    安倍総理殿、自腹を切って身代金を払ってください! 平田伊都子
    120 「日本の首相よ。お前は「イスラム国」から8500キロ以上も離れているのに、自ら進んでイスラム国に対するこの十字軍に参加した」と、イスラム国が2億$(約236億円)身代金要請をネット公開しました。 72時間という時間制限を告げた処刑人は、CBS米国TVによると、アメリカ人の首を切った英国訛の処刑人と同一だそうです。(2015/01/23)


    国際
    差別 不平等がある限り、世にテロの種は尽きまじき 平田伊都子
    120  人は生まれ落ちた時から、不平等です。 差別があります。 物心がつくと、「なんでこんな不細工に産んでくれたんや?」とか、「なんでうちには金がないんや?」とか、、99%の貧乏人子弟は不平不満を親にぶつけたりします。 筆者も同様です。 よほど運のよい人や間違って出世した人を除いて、大多数の人たちは不平不満を抱えたまま萎んでいきます。 反比例して、心の奥深くでは反抗心が根を張っていくことになります。(2015/01/20)


    文化
    【核を詠う】(171) 波汐国芳歌集『渚のピアノ』の原子力詠を読む(3) 「原子炉は陽(ひ)の火盗むをその怖れ知りしこの国他に売るという」 山崎芳彦
     「あの3・11から三年と八カ月が過ぎた。冷静に周りを見てみると、意識や思いの二極化が進み、それがさらに深刻な分断を生んでいる。離婚、自殺、突然死・・・。そうした暗い部分にはあえて目を背けて蓋をし、無理に3・11前に戻ろうとする動きも見える。それでいいのだろうか。身近には百人百様の喜びや悲しみ、苦しみがある。それに目を凝らして、いま何が起きているのか、起ころうとしているのかを、きちんと伝えなければならない。強くそう思う。」(日々のブックレット3『このさんねん』、日々の新聞社刊2014年11月より。)、いわき市から2011年3・11の東日本大震災・福島第一原発事故について『日々の新聞社』(編集責任者・安竜昌弘)が報道したものを中心にまとめたブックレット3の「おわりに」で安竜氏が記している。これまでに『このいちねん』『このにねん』も発行、その三号目である。(2015/01/19)


    アジア
    現代韓国戯曲は面白い ドラマリーディングを見る
      東京の三軒茶屋駅前のシアター・トラムで1月15日から「韓国現代戯曲ドラマリーディング」が行われている。韓国の優れた現代劇作家の作品をいくつか選んで、日本の舞台で「ドラマリーディング」を行うもの。戯曲を舞台で朗読するだけならいささか退屈なんじゃないか、と思って出かけたらかなり面白く、スリリングな体験だった。18日まで行われる。(2015/01/17)


    文化
    【核を詠う】(特別篇) 歌集『廣島』を読む(11) 「後の世にかかる兵器は使はざれ署名運動にわが名したたむ」 山崎芳彦
     井伏鱒二の小説『黒い雨』(新潮文庫、昭和53年版)を読んだ。これまでに何度か読んでいるが、歌集『廣島』を読んでいる中で読み直そうと思ったのだ。最近になって、川上郁子著『牧師の涙 あれから六十五年 老いた被爆者』(長崎文献社、2011年1月、第2刷)を読んだこともきっかけになった。また、集英社の刊行になる「コレクション戦争と文学」第19巻の『ヒロシマ・ナガサキ』(2011年6月、コレクションの第一回配本)に収録されている作品も読んでいる。歌集『廣島』を読んでいるさなかに総選挙があり、安倍政権の与党を“大勝”させる結果になり、それが有権者の52パーセントの投票率で、全有権者から見ればほぼ四分の一の得票によるものであったことを考えると、暗澹とするし、このまま安倍政権の専横を許すことになれば、かつてこの国が歩んだ「戦争の歴史」、人びとが塗炭の苦しみの中であえいだ時代への逆戻りの一里塚を踏むことになると恐れる。(2014/12/25)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    オーストラリア、GM混入率基準を0から0.9%容認へ見直しか
     遺伝子組み換えの混入ゼロのオーストラリアの有機基準がEU並みに0.9%のGM汚染を認める方向に動きそうだ。西オーストラリア州の有機農家の認証が隣接農家のGMナタネ汚染により取り消されたことも契機となった。(有機農業ニュースクリップ)(2014/12/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 国際振り込め詐欺に注意! 平田伊都子
    120   2014年12月17日、西サハラ難民政府の一高官から、「助けてくれ!」という緊急メールが入りました。 急病?、冬の大洪水?、難民キャンプが襲われた?、難民がアキム(北アフリカのアルカイダ)に誘拐された?、モロッコが難民の誰かを逮捕した?、、 (2014/12/19)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 まだ見ぬモロッコ大使殿へ、Merry Christmas & Happy New Year 平田伊都子
    120  駐日モロッコ大使殿、今年もまた、お世話になりました。 まあまあ、影になり日向になり、性懲りもなく意地の悪い妨害行為、ご苦労様でした。 2015年に向けて、心からのクリスマスカード兼年賀状を差し上げます。 信頼すべき筋によると、駐日モロッコ大使館はSJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)をスパイし、モロッコ本国へ情報を流しているとか、、この最新情報109も当然モニターしているでしょうから、こちらからカードは送りません。 切手代が助かります。(2014/12/09)


    イスラエル/パレスチナ
    悪い奴ほどお利口さん テロ犯人イスラエルにやられっぱなしの被害者パレスチナ 平田伊都子
    120  パレスチナはイスラエルからやられっぱなしです。 今年の夏、イスラエルに狙われたガザ市は50日にわたり猛爆され、2,000人以上の市民を殺され建物はぶっ壊されました。 (2014/11/25)


    中東
    テロリストの花嫁 首切られる人も首切る人も慰安婦も、みんな欧米人 平田伊都子
    120 「娘をイスラム国から連れ戻した!」と、モニクという名のオランダ女性が花々しくマスコミに登場しました。 BBC英国TVなどが伝えるところによると、モニクの娘はアイシャというイスラム式源氏名を持つハイテイ―ンで、イスラム戦闘員と結婚するために、今年の2月にイスラム国が支配するシリアのラッカへ入りました。 この数か月間、イラクやシリアに入ったヨーロッパ・ハイテイ―ン花嫁が多数いるそうです。 <アイシャ>とは、イスラム教教祖モハメッドの娘の名前です。 ちなみにイスラム教に改宗したアントニオ・猪木議員のイスラム名は、モハメッド・フセインです。(2014/11/23)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 マドリッドで西サハラ支援デモ、数千人 平田伊都子
    120 「2014年11月14日から16日にかけて、スペインのマドリッドで西サハラ支援ヨーロッパ会議やデモが華華しく繰り広げられた」と、マドリッドの西サハラ代表部が伝えてきました。 「これはお報せしなくては!」と、原稿を書き始めたのですが、日本では衆議院選挙、エルサレムではユダヤ教の礼拝所シナゴーグが襲われ、国内も国外も騒然としてきました。 特に血生臭い事件に目ざといイスラエル首相ネタニアフは、待ってましたとばかりにこの機を利用して、「パレスチナ人はテロリスト・キャンペーン」を張り始めました。 せっかくの西サハラ・ネタでしたが、欧米のマスコミはあまり取り上げなかったようです。 が、SJJAはお伝えします。 ネタニヤフ・キャンペーンに呼応して、モロッコも西サハラ・テロリスト・キャンペーンを張り始めました。それもお伝えします。(2014/11/20)


    みる・よむ・きく
    雨宮処凛著 「ロスジェネはこう生きてきた」
    120   最近、雨宮処凛著「ロスジェネはこう生きてきた」(平凡社新書)を読んだ。雨宮氏はこのいわゆるロスジェネ世代ではメディアに最も頻繁に登場する人の一人だろう。だからだろうか雨宮氏の対談や著書をこれまで読んだことがなかった。自分が年代的にはいわゆる「バブル世代」に位置するということが関係しているかもしれない。バブル世代はロスジェネ世代から責められる立場にあるのではないか・・・そんな気がしていたのである。しかし、今、日本がどんな国になっているのか、もう一度考えようと思い、自分と異なる世代の人々がどんな暮らしをしてきたのか、上の世代も、下の世代も、双方含めてじっくり話を聞いてみようと思い始めた。(2014/11/09)


    コラム
    陰なる主役、教育テレビ
      NHKの教育テレビは最近はEテレなどと呼ばれている。EテレのEがエデュケーションのEであるとどのくらいの日本国民が知っているだろうか。長年、教育テレビは地味だと思われて来たし、テレビの主流と思われたことはなかったに違いない。しかし、最近、僕は椎名誠の紀行「パタゴニア〜あるいは風とタンポポの物語」を読んでいてはっと目を見張る記述に出会った。それは教育テレビ賛歌だった。(2014/11/03)


    検証・メディア
    オランダのスタートアップ「コレスポンデント」のオフィスに行ってみた
    120  オランダのスタートアップ・メディア「コレスポンデント」については、これまでにも何回か書いてきたが、13日、アムステルダムで開催された「出版エキスポ2014」(世界ニュース発行者協会=WAN IFRA=主催)のイベントの一環として、実際にオフィスを訪ねる機会を得た。(ロンドン=小林恭子)(2014/10/28)


    国際
    勝負あり! カストロvsオバマ エボラ出血熱支援医療団を最初に送ったキューバ¡! 平田伊都子
    120 「キューバは、エボラ出血熱との戦いで、アメリカと協力してもいいよ、、」と、2014年10月18日、カストロ前キューバ大統領(88)が、キューバのメデイアでアメリカに呼びかけました。 これに対してオバマは直接言及せず、国務省の報道官が「我々は、キューバ政府のエボラ出血熱援助を誉めてやる。他の国よりよくやってる」と、高慢な発言をしました。 (2014/10/22)


    何故、サイバー攻撃? −ハッカー集団「ラルズ・セック」の当事者が気持ちを吐露(1)
    120 3−4年ほど前、一定の社会的意図を持って大企業や政府のウェブサイトを攻撃し「泡を吹かせる」−そんな行動に熱狂した若者たちが英語圏で注目を浴びた。話題をさらったのは「アノニマス」、そしてその分派「ラルズ・セキュリティー」(通称「ラルズ・セック」)。元ラルズのメンバーに現在の気持ちを聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2014/10/21)


    コラム
    パトリック・モディアノ
      今年もノーベル文学賞は村上春樹氏に授与されず、フランスの作家、パトリック・モディアノ氏に決まった。モディアノは著名だが、実際に自分が何か読んだことがあったのか、となると記憶が定かではない。見たことがある映画の原作者として知っているだけだったのかもしれない。ノーベル賞のサイトによると、授与された理由は "for the art of memory with which he has evoked the most ungraspable human destinies and uncovered the life-world of the occupation"である。要約すると、記憶の技法あるいは記憶の芸術あるいは単に記憶術となるかもしれないが、フランスがナチスに占領された時代に起きた市民の埋もれた知られざる運命の悲劇を掘り起こした業績、となるだろう。(2014/10/17)


    コラム
    「一度人を殺してみたかった」
      先日、シリアに入って銃を手に反政府軍で戦ったという日本人の若者がテレビのインタビューで話していた。イスラム教とか、反政府側の政治要求自体には興味がないのだという。ただ、戦ってみたかったそうだ。(2014/10/13)


    文化
    手と足をもいだ丸太にしてかえし 反戦川柳人鶴彬碑前祭に参加して 笠原真弓
    120  鶴彬は(1909〜1938)、第2次世界大戦中に投獄され、赤痢に感染して29歳の若さで、手錠をベッドにくくりつけられたまま、病院のベッドで死んだ、プロレタリア川柳人である。また、日本無産者芸術連盟の会員でもあった。9月14日、鶴彬の生地、石川県かほく市で碑前祭があった。(2014/10/05)


    検証・メディア
    新トラスト委員長を迎えるBBC −経費削減、多様性の確保が大きな課題に
     9月、英文化・メディア・スポーツ委員会にフィナンシャル・タイムズ・グループのローナ・フェアヘッド元CEOが姿を現した。同氏はBBCトラストの次の委員長になる見込み。BBCはどんな状況にあるのだろう?(ロンドン=小林恭子)(2014/10/03)


    文化
    【核を詠う】(特別篇) 歌集『廣島』を読む(5) 「眼醒むれば恐れつつ診る我が肌に斑点未だなし勤めに出づる」 山崎芳彦
     今読み続けている歌集『廣島』に収録されている作品は原爆被爆後9年を経た時点で一般公募により寄せられた6500首の中から選歌された1753首なのだが、被爆直後の体験をそのままに詠った作品が多く、また生き残っての苦難の生活、原爆に対する怒り、さらに将来への不安や、平和への願い、ビキニ環礁における米国の水爆実験による漁民の被曝問題などについても、作者にとって終わりのない「原爆被爆体験」、生き残った被爆者の思いを、隠すことなく写し、短歌表現している。この歌集が世に出るまでの9年間、原爆の真実は、米軍占領統治下にあって、厳しいプレスコードに抑え込まれた期間もあり、被爆者の実相は明らかにされず、したがって被爆者医療も困難を極め、国の対策も貧困な状況が続いた。(2014/09/18)


    みる・よむ・きく
    菅原一剛著 「写真がもっと好きになる」
      写真家の菅原一剛氏が書いた「写真がもっと好きになる。」は本当に写真が好きになる本だ。表紙がオレンジで、上質な紙を使い、文章の中にはたくさんの菅原氏による写真が掲載されている。このリアルな紙の本の質感がたまらなくよい。このことは菅原氏が本書の中で説いている写真を紙焼きしてみることが大切だ、という言葉と通底している気がする。(2014/09/17)


    みる・よむ・きく
    赤狩り経験者が集結して作った映画「フロント」
      1950年代初頭、冷戦勃発を期に、アメリカでは共産党員ばかりでなく、そのシンパをも摘発する「赤狩り」というものが始まっていた。この時代を描いたハリウッド関係者や劇作家による作品は少なくない。リリアン・ヘルマンの回想録「眠れない時代」や、魔女狩りを描いたアーサー・ミラーの戯曲「るつぼ」(The Crucible)などである。多くの作家や劇作家がこの苦渋に満ちたテーマを作品化しようと取り組んだ。映画でも様々な作品が作られたが、特筆に値するのは「フロント」という映画だろう。邦題は主演俳優の名前を冠して「ウディ・アレンのザ・フロント」というタイトルである。監督は社会派のマーチン・リットであり、脚本家は自ら赤狩りを体験したウォルター・バーンスタイン。俳優にもゼロ・モステルなどの体験者を起用して鬼気迫る作品となっている。(2014/09/14)


    みる・よむ・きく
    ロンドン五輪の輝きをすくいとった専属画家に聞く −9月28日まで博物館で作品展示中
    120  2012年の夏に開催されたロンドン五輪とパラリンピック大会。当時、ロンドンを中心として英国内に独特のお祭りムードが発生した。大会の様子を記録するために、ロンドン市長からじきじきに「五輪専属画家」の仕事を依頼されたのが、新聞の政治風刺画家として長い経験を持つ、ニコラス・ガーランド氏(79歳)だ。その作品群が9月28日まで、「ロンドン博物館」(ミュージアム・オブ・ロンドン)で展示中だ。同氏の自宅で制作過程を聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2014/09/09)


    中東
    テロリストのテーマパーク 平田伊都子
    120  アメリカのジャーナリストがイスラム過激派組織<イスラム国家>の戦闘員によって首を切られました。 オレンジ色の囚人服を着せて処刑する映像を<イスラム国家>が流したのは、今回で2度目です。 (2014/09/04)


    中東
    アラブの春 第三次世界大戦 ヒラリー・クリントン大統領 安倍政権の長期化
      第三次世界大戦が始まった。欧州在住のジャーナリストが今年に入ってそう語った。それは「アラブの春」に端を発したものだと言えよう。湾岸諸国や北アフリカだけでなく、超大国も巻き込まれている。「アラブの春」でのリビア軍事介入をめぐるロシアと米国との対立、さらにシリア空爆をめぐるロシアと米国との対立。賭け金は積みあがってきていた。(2014/08/28)


    みる・よむ・きく
    アリストパネス作 「女の平和」
      今年の1月ころ、日本で女性の集団が都知事選に立候補したある候補者に投票した男とはセックスをしない、という運動を繰り広げていた。結果として、その候補者が圧勝となってしまったのだが、いったい女性たちによるセックスストライキは効果があったのだろうか。(2014/08/26)


    政治
    特定秘密保護法施行は12月の予定 秘密の適正さについて調査権限の乏しいチェック機関 危機に瀕する言論
      安倍政権は国民の多数が反対したほか、世界からもその危険性を批判する声が相次いだ特定秘密保護法案を今年12月施行する方針で作業を進めている。その方向性は運用指針を論じる「情報保全諮問会議」は座長に政府の広報紙と巷で呼ばれている読売新聞グループ会長の渡辺恒雄氏を据えていることに象徴される。(2014/08/17)


    コラム
    外食チェーン店とアルバイト
     最近、なにかと牛丼チェーンの「すき家」の従業員に対する過大な業務が問題化され、繰り返し報じられている。その中心はいわゆる「ワンオペ」と言われる問題で、たった一人で店を守らなくてはならない状態を指す。深夜の一人勤務の時に強盗に襲われた事件も年間数十件起きており、心身の疲労度は苛酷のようだ。そしてついに従業員不足から一時的に閉店を余儀なくされる店も出ている。(2014/08/17)


    みる・よむ・きく
    タラ・ハント著 「ツイッターノミクス」
      タラ・ハント著「ツイッターノミクス」はツイッターの特徴を解説した本だ。著者はカナダ生まれで、ウェブを使ったマーケティングの第一人者だそうだ。彼女によると、ツイッターの特徴は究極のところ、「ウッフィー」なるものを増やすことにあると言う。(2014/08/16)


    反戦・平和
    【編集長インタビュー 集団的自衛権を考える】 暴走する“時代錯誤”(1) 100年前に向け逆走する安倍安全保障政策 前田哲男
     集団的自衛権行使容認の閣議決定は何を意味するのか。何人かの意見を聞いた。最初は軍事ジャーナリストの前田哲男さん。安倍安全保障観は100年前に第1次世界大戦時の概念に他ならないと指摘する。房総する時代錯誤の行き着く先はどこか。さまざまの側面から分析する。(聞き手・構成 大野和興)(2014/08/08)


    米国
    オバマの味方は? アメリカ中間層とアフリカ指導者層の喝采?? 平田伊都子
    120  2014年8月1日、「7月の新規雇用は209,000人、6か月連続で新規雇用が20万人を超えているのは、1997年来のことで歴史的な快挙だ!」と、アフリカ系アメリカ大統領オバマがホワイトハウスの記者会見場に突然現れ、アピールしました。 が、なんだか白けムード、、イラク戦争、アラブの春、シリア戦争、パレスチナ戦争、プーチン虐め、と、オバマの対外政策はまるでブッシュ前大統領と同じだし、国内の支持率もじり貧状態だし、 (2014/08/05)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 ブログの書き込みで逮捕・収監・拷問
    120   モロッコ占領地・西サハラの首都に住むモハメド・アルハイサン記者がモロッコ占領当局に逮捕され、モロッコ暗黒監獄に送られました。麻薬をやったわけでもない、人を刺したわけでもない、振れ込みしたわけでもない、、自分のブログに「モロッコ警察が平和デモに参加した西サハラ住民を逮捕した」と、情報を書いただけなんです。 モロッコ占領地でジャーナリスト活動をするのがいかに大変か、本人が一番よく知っていて、最新の注意を払って行動していたはずなのに、、逮捕とは残念無念! モロッコ当局に一度でも捕まると、一生モロッコという監獄で暮らすことになるのですよ、 (2014/07/09)


    欧州
    「20世紀はここで始まった」 サラエボ事件の意味を解き明かす会議を開催した教授に聞く
     第1次大戦勃発から100年となった今年6月末、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで「サラエボ事件を俯瞰する −1914年の事件、物語、記憶」と題された国際会議が5日間の日程で開催された。会議終了の翌日、オーストリア・ウイーン出身のラスナー教授に会議の意義や、サラエボ事件、第1次大戦についてのボスニア・ヘルツェゴビナとオーストリアでの受け取り方を聞いてみた。(小林恭子)(2014/07/06)


    反戦・平和
    「平和を作る」写真展、サラエボで開催 ―平和組織IPBの日本へのメッセージとは
    120  オーストリア・ハンガリー帝国の次期皇帝が暗殺された「サラエボ事件」から28日で100年となった。第1次大戦勃発のきっかけとなった歴史的な日を記念するため、市内では様々な記念イベントが開催された。戦争の引き金となったことで、逆にこの日を平和のための日として位置づける流れがある。サラエボで開催された写真展に立ち寄った。(小林恭子)(2014/07/04)


    反戦・平和
    サラエボ日記(2) 鳩を入れた箱とラテン橋
    120  第1次大戦勃発から今年で100年。6月末、大戦のきっかけを作ったといわれる「サラエボ事件」で有名なサラエボを訪問した時の日記である。(小林恭子)(2014/07/03)


    反戦・平和
    サラエボ日記(1) 建物の外壁には穴が開いている
    120 第1次大戦勃発から今年で100年となった。きっかけは、サラエボ(現在はボスニア・ヘルツェゴビナ首都)で、オーストリア・ハンガリー帝国のフェルディナント大公夫妻が殺害された事件(1914年6月28日)だ。−−少なくとも、学校ではそう教わっている。先月末、サラエボを訪問した様子をつづってみた。(小林恭子)(2014/07/03)


    検証・メディア
    社会を分断する報道の不公正 藤田博司
      集団的自衛権の行使容認をめぐって世論が割れているという。一部の世論調査では容認派が多数だと言い、別の世論調査では反対派が過半数を占めているという。どちらが本当なのか。福島原発事故当時、現場の責任者だった元原発所長の証言内容が朝日新聞によって特報され、政府がその証言を公表するかどうかが注目されている。しかし朝日以外の新聞やテレビは、模様眺めを決め込んでいる。これはどうしたことか。ふだん読む新聞、視聴するテレビによって、世の中の事情がまったく違って見える、という状況が生まれつつある。(2014/07/02)


    反戦・平和
    ワシントンの「拡声器効果」を利用しよう! 〜新外交イニシアティブ(ND)訪米報告〜
    <沖縄意見広告(第5期)報告集会> (2014/06/25)


    コラム
    2001年9月11日 
      2001年9月11日と言うとあの日だが、私の知り合いのカメラマンはその日、マイアミにいた。何をしていたかというと、鰐の捕獲名人のドキュメンタリーの撮影を早朝からしていたのだった。フロリダ半島には鰐が生息しており、その鰐を素手でロープで縛る名人がいるのである。その日、名人が鰐を捕まえていた時、急に名人の携帯電話が鳴った。(2014/06/24)


    検証・メディア
    世界新聞大会で気づいた7つのこと
    120  イタリア・トリノで先週開かれていた、世界新聞大会(+世界広告会議、編集者会議)。毎年開催されている会議で、筆者にとっては昨年のバンコク大会についで、2回目の参加だった。今年の大会は、たった1年でこれほど変わるかと思うほど違っていた。自分自身が非常に知的刺激を受けた。そのいくつかをまとめてみた。(小林恭子)(2014/06/20)


    人権/反差別/司法
    袴田事件に注目を 冤罪をつくるすべての条件がここにある 根本行雄
     再審開始決定から約2カ月たった。釈放されて東京都内の病院で治療していた袴田巌さん(78)は5月27日、48年ぶりに浜松市の地を踏んだ。拘禁症状の影響が残るものの、記者会見では地元の老舗百貨店を思い出すなど記憶が徐々によみがえった様子だ。再審請求審が当面続くことも踏まえ、弁護団は社会復帰に向けた療養について市と協議しているそうだ。袴田事件は刑事事件に関連するさまざまな問題点を露呈している。再審請求審の行方とともに、刑事事件の問題点にも注目していきたい。(2014/06/16)


    イスラエル/パレスチナ
    困った時の神頼み ユダヤ教ペレス、イスラム教アッバス、キリスト教法王 平田伊都子
    120  日本の庶民は神様に対して非常に鷹揚です。 <イワシの頭も信心から>と、どんなものにも手を合わせます。 ところが、こういう心の広い宗教は一神教信者にとって許し難い<悪魔の多神教>だそうです。 一神教とは、一つの神を敬い尊ぶ宗教で、イスラム教では偶像崇拝を否定し、絵画や彫刻で神を描くことも禁じられています。 毎朝、死んだ愛犬の位牌にインド製のお香を焚いて楽しい一日をお願いする筆者などは、<悪魔の不信者>になるのでしょうか?(2014/06/12)


    中東
    溶解するイラク イスラム原理主義勢力が南下 バグダッドから北に150kmのチクリットを攻撃中〜 モスルでは大量の避難民〜 イラクに集団的自衛権は適用されるか?
       いったいイラク戦争とはなんだったのか。BBCによると、イラクでイスラム原理主義勢力が北方の町、モスル(Mosul)を制圧後、南下してサダム・フセインの郷里チクリット(Tikrit)に達した。バグダッドから北に150キロ。(2014/06/11)


    欧州
    父ルペンのレイシスト発言を娘マリーヌがたしなめる 国民戦線幹部からは「引退せよ」  〜国民戦線名誉会長の行方は?〜
      かつて極右政党と呼ばれ、周辺の小政党でしかなかった国民戦線は二代目党首マリーヌ・ルペンの悪魔的イメージからの脱出を図るソフト化路線が功を奏し、このところ三大政党の一角に浮上することができた。そんな今、マリーヌの父親のジャン=マリー・ルペン(85)が再び反ユダヤ主義の発言を日曜に行い、その映像がフランス全土に流れ、大きな怒りと反響を呼び起こした。(2014/06/09)


    人権/反差別/司法
    奥西さんを獄中死させるな 根本行雄
     「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝死刑囚(88)は、現在、八王子医療刑務所(東京都八王子市)に収容されている。5月28日、名古屋高裁刑事1部(石山容示裁判長)は、第8次再審請求について「7次と同じ理由での請求であり、請求権は消滅している」と判断し、請求を棄却した。これは奥西さんの獄中死につながるものであり、それは実質的な死刑の執行であり、断じて許してはならない。今こそ、検察に証拠を全面開示する義務を負わせるべきだ(2014/06/07)


    国際
    シリアの戦闘に参加する欧州イスラム教徒 欧州のジレンマ
      フランスの国籍で、シリアの反政府勢力に参加して戦闘をしているイスラム教徒は700人を超えるとフランス政府は発表している。ニューヨークタイムズによると、フランス政府官憲はそうしたフランス国内の聖戦主義者でシリアへ行こうとする者をフランス国内にいる間に、未遂として逮捕している。今年1月には若い世代のイスラム教徒3人が捕まったとされる。フランス政府は中東やアフリカで「聖戦」に参加して欧州に帰国したイスラム教徒が欧州内部でテロ活動を始めることを強く警戒している。実際に、そうしたケースも何例か起きている。(2014/06/04)


    国際
    新疆ウイグル、アルカイダ、中国と日本
      ハフィントンポストは中国西部の新疆ウイグルにイスラム原理主義のアルカイダ・グループとのつながりができつつあると記している。「ウイグル独立運動とアルカイダの連携を懸念 中国がパキスタンとの対テロ連携も」と見出しを付けられた記事である。記事にはこう書かれている。「実際、中国の新疆ウイグル自治区の反政府活動家がパキスタンやアフガニスタンで訓練を受けるというケースは増加している。」そこで中国は対テロのために、パキスタン政府と連携しているという。(2014/05/29)


    みる・よむ・きく
    ギュンター・グラス作「ブリキの太鼓」 〜戦争に向かうドイツの田舎町を描いた奇想天外な名作〜
      最初の本格的なドイツ戦後文学と言われたのがギュンター・グラスの小説「ブリキの太鼓」である。出版されたのは1959年。敗戦から14年も後のことだ。「ブリキの太鼓」以前にも小説はいくつも出版されていた。それなのに「ブリキの太鼓」をして初めてのドイツの戦後小説が出たと人々に言わしめたものは何だったのだろうか。(2014/05/25)


    文化
    カラスは見てる! アメリカ映画詩人が創った東京カラス記録映画 平田伊都子
    120  2014年5月19日、アメリカ文化センターでカラスが主人公の<東京和歌>というドキュメンタリーを観ました。 午後3時開演ということもあって、観客は僅か20人足らず、大部分が関係者という、外来者としては超贅沢な映画会でした。 映画製作者のクリステイン・サミュエルソンとジョン・ハプタス夫妻による懇談会もあって、愉快で幸せな午後のひと時を過ごすことが出来ました。 夫妻によると日本での公開は初めてだそうで、重ね重ね得をした感じです。(2014/05/22)


    みる・よむ・きく
    哲学者ジャンケレヴィッチを舞台にのせた戯曲 「人生は見事な即興曲」
      昨年秋、パリの劇場ポスターでジャンケレヴィッチを主人公にする舞台があることを知った。そうだ、これを見たかったんだ、とその時筆者は直感した。しかしながら、舞台を見に行く機会を失ってしまった。というのも日本語訳で読んでも理解が追いつかない文体を、舞台でフランス語で見て理解できるのか、という疑問があったからだ。しかしながら、翻訳つきの録画があれば見てみたいと思う。もしかすると、ジャンケレヴィッチを理解するヒントになったかもしれないからだ。(2014/05/21)


    コラム
    集団的自衛権と「戦争終結」までの見通し
      集団的自衛権が正規の改憲手続きを無視して、安倍総理個人の政治的信念によって認められようとしている。集団的自衛権が認められれば他国の戦争に日本が巻き込まれることになる。その危険性は日本一国の領土に関わる自衛の戦争なら一定の歯止めがあるのに対して、領土を逸脱することが容認されれば歯止めもなくなってしまうところにある。そのことは戦闘状態に突入してから、戦争終結までの期間の問題に直結する。(村上良太)(2014/05/17)


    検証・メディア
    こどもの日に改めて「平和」を考える 安倍政権の集団的自衛権を批判する 安原和雄
      5月5日は「こどもの日」である。この機会に「日本国憲法と平和」というテーマで考え、提言したい。未来の成人である、今のこどもたちのためにこそ、平和憲法は、守り、生かしていかなければならない。そこで憲法記念日に論ずべき「平和と集団的自衛権」というテーマをあえて「こどもの日」に掲載する。私はその昔、小学生のころ、あの大東亜戦争、米軍による本土空襲、広島・長崎への原爆投下による惨劇を目の当たりにした体験者(1935年=昭和10年=広島県生まれ)の一人である。(2014/05/05)


    検証・メディア
    「イギリスにおける国家機密と報道の自由について」(最終回) メディア周辺のことを考えてみよう
     「まず越えるべきステップは、その報道を担当している人が、自分が強く知りたいと思ったこと、国民も知りたがっているだろうことについて、上司の許可をとるとかではなくて、ツイッターでも何でもあらゆる手を通じて提供するということだと思います。そうすることで視聴者との距離が近くなるのではないかと思います。」(講演記録より=小林恭子)(2014/04/29)


    国際
    プーチンだけが何故悪い? 集団的自衛権を拒否するイスラエル 平田伊都子
    120 「イスラエルは自国の防衛権(個別的自衛権)のために動くのであって、アメリカのそれ(集団的自衛権)のためではない」と、 2014年4月13日にアモス・ジラド イスラエル国防省高官が言明しました。 (イスラエル紙ハーレツ) (2014/04/15)


    検証・メディア
    「エンパワーメント」としてのインターネット −「まだ10代なのに?」なんてことはない
     ロンドンに住む17歳の少年ニック・ダロイシオ君が作ったアプリが米検索大手ヤフーによって巨額で買収され、世界をあっと言わせたのは、ちょうど1年前の昨年3月だった。今年、英国の大手新聞に記事を書くサッカー・ジャーナリストのふりをして、ツイッターで情報を発信した少年がいた。(ロンドン=小林恭子)(2014/04/06)


    検証・メディア
    17年ぶりの消費増税と新聞社説 批判の視点を失わない東京新聞 安原和雄
     17年ぶりの消費増税である。これを大手紙社説はどう受け止めているのか。残念ながら増税容認の姿勢が多数である。明確な批判の姿勢を堅持しているのは東京新聞のみである。讀賣と日経は以前から国家権力の側に身を寄せてきたので、いまさら驚かないが、わが目を疑うほかないのは、朝日の変質ぶりである。かつての批判精神はどこへ消え失せたのか。残念というほかない。(2014/04/02)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 米国務長官ケリー、現地へ! 平田伊都子
    120  「Secretary of State John Kerry will travel to Brussels, Algiers, and Rabat on April 1-5.(ジョン・ケリーは4月1日から5日にかけて、ブルッセル、アルジェ、ラバトに行く) (2014/03/29)


    欧州
    今日のフランス地方選1 〜右派政党が躍進か? 〜社会党(PS)vs 国民運動連合(UMP)vs 国民戦線(FN) 三つ巴の戦い 2017年大統領選の前哨戦
    120   今日はフランス全土で地方議員選挙が行われる。フランスの地方議会には守備範囲によっていくつかのレベルがあるが、今回の選挙は最も基盤となる末端の市町村=コミューンの選挙である。コミューン(市町村)議員の選挙は6年に一度行われる。地方議会と言えば日本では市議会議員選挙とか、県会議員選挙などとある意味同様だから、衆議院議員や参議院議員を選挙で選ぶ国政選挙よりも地味な印象を持たれるかもしれない。だが、この一見、地味な印象の選挙が注目を集めているのだ。(2014/03/23)


    アフリカ
    拉致被害者家族会が訴えた
    120  2014年3月半ば、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表などが、初めて国連人権理事会に出席するため、ジュネーブを訪れました。 国連調査委員会は、北朝鮮の人権侵害を非難した報告書を3月17日に人権理事会へ提出したそうです。 「報告書には多くの人命がかかっている。最後の望みの綱だ」と、北朝鮮収容所を脱出した政治囚も訴えました。 国連人権理事会って一体、何なんでしょうか? それが果たして<最後の望みの綱>になるのでしょうか? 西サハラは数年間、毎年毎年、UNCHRに訴えているのですけど、、(2014/03/20)


    文化
    侮りがたし! ドイツの芸術力 へニング・ワーゲンブレット氏(イラストレーター)の絵本  村上良太
    120   欧州で芸術と言えばフランス。あるいはイタリア。それが常識だが、ドイツも侮りがたいパワーを持っていた!今欧州の書店で売り出し中の絵本がロバート・ルイス・スティーブンソン作「海賊と薬剤師」(Der Pirat und der Apotheker)。表紙を見ればおわかりの通り、わくわくするイラストがつけられている。この本、パリで信頼できる個性的な書店複数で同時に売出し中だった。ドイツ語は不明だが、イラストにスタイルがあり、力があると思った。(2014/03/15)


    社会
    Jリーグでも排外主義が横行 浦和レッズで「Japanese Only」の横断幕
    120  Webサイト「連載JP」(http://rensai.jp/p/67645)に掲載された投稿が話題を呼んでいる。タイトルは「『外国人お断り』-浦和レッズのゴール裏に差別主義横断幕」。付けられた写真を見ると、確かにはっきりと目立つ形で「Japanese Only」と大書された横断幕が掲げられている。気付いたサポーターの何人かがチームの運営者に撤去するよう申し入れたが、聞き入れられず、試合終了後までそのままだった。「一部のネトウヨの動きさ」とタカをくくって放置してきた日本社会の排外主義が、一部雑誌系の排外主義のあおりや安倍極右政権の誕生とその言説の流布に中で、ついにもっとも国際的であるはずのプロスポーツの世界にまで入り込み、当事者が無自覚であることが露呈された事件だ。(大野和興)(2014/03/09)


    農と食
    世界の穀倉地帯ウクライナの緊張で穀物価格上昇の懸念 日本も大輸入先
     ロシアとの緊張が高まっているウクライナは世界的な穀倉地帯であり、小麦、大麦、トウモロコシ、ナタネなどの主要な生産地の一つとなっている。ロシアのクリミア占領により両国の穀物輸出に影響必至とみられ、3月1日から3日にかけてには小麦の先物市場が4%近く急騰している。(有機農業ニュースクリップ)(2014/03/09)


    地域
    豪雪のあった関東の山間地の村で、家屋倒壊が続く
     雪が溶けるに連れ、隠れていた被害が次第に明らかになっている。秩父から甲州、上州にかけての山間地で築百年を超える農家住宅で屋根が壊れたり、半・全壊状態になった家屋が目立つ。殆どが孤老を含む老人世帯。修理する職人もいない。(大野和興)(2014/03/07)


    中南米
    チャベスの死から1年 インフレ率が高まるベネズエラ 商店の棚は?? マドゥーロ大統領のカリスマと能力の欠如を報じるドイツ誌
     マネードクター、スティーブ・ハンケ(Steve Hanke)教授が今注目しているハイパーインフレ予備軍にベネズエラがある。ベネズエラは推定年間インフレ率がハンケ教授らの試算では302%。つまり1年で物価が4倍になっているという。(2014/03/06)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 お祭りすんで日が暮れて 平田伊都子
    120  「お祭りすんで日が暮れて冷たい風の吹く夜は、家を焼かれたおじさんとへそくり取られたおばさんの、、」という1952年に美空ひばりが歌った<お祭りマンボ>が、隠れたブームを呼んでいます。 災難にあったおじさんとおばさんは「ほんに切ない溜息ばかり」つくけど、また「ピーヒャラ、ピーヒャラ、、テンツク、テンツク、、」とお囃子に浮かれだすのです。 まるで、大震災の後始末を放ったらかしにされたまま、国を上げての振れ込み詐欺を放置されたまま、オリンピックやイベントに踊らされている私たち庶民を歌っているようですね?、、(2014/02/27)


    社会
    破られた「アンネの日記」と国際紙
      第二次大戦中、ナチスのユダヤ人狩りを逃れるため、ドイツから家族でオランダに渡り、アムステルダムの家に隠れて暮らしていた少女、アンネ・フランク。しかし、やがて当局に潜伏先をつきとめられた彼女は収容所に入れられ、15歳で亡くなった。アンネが当時つづった日記、「アンネの日記」が東京都内の図書館で多数、ページが破り取られるなどして破損していたことが報じられた。このニュースは世界に発信された。国際紙は日本の右傾化を報じてきたが「アンネの日記」を破損した事件は改めて欧州人に警報を鳴らすことになってしまった。(2014/02/25)


    コラム
    空っぽになった店の棚    超インフレと食糧難
     東京近郊。近くのコンビニに入ると、店の弁当類の棚が空っぽの状態。「時間の関係でしょうか?」と聞くと「いえ、大雪の関係です」駅前の大きなスーパーでもそうだった。豆腐もないし、食パンもない。売り場の棚が空っぽの光景はショックだった。なぜなら、その光景を少なくとも2回、資料映像で見たことがあったからだ。(2014/02/19)


    政治
    「集団的自衛権の行使」を認めるべきでない 池田龍夫
      安倍首相は2月10日の衆院予算委員会で、集団的自衛権に関し「例えば北朝鮮が米国を攻撃し、国際社会で経済制裁を行う時に北朝鮮に武器弾薬が運ばれている(とする)。(日本が)輸送を阻止できるのに阻止しなくていいのか」と述べ、行使容認に向けた憲法解釈見直しの必要性を改めて訴えた。(2014/02/18)


    コラム
    オレオレ詐欺の進化
      先日、ある町を歩いていたらパトカーが「現在、この地域でオレオレ詐欺の電話が集中しています。」とアナウンスしていた。オレオレ詐欺の電話って、セールスマンみたいに地域集中で「営業」しているのか、と思った。(2014/02/17)


    政治
    フランス地方選 低投票率を恐れる与党・社会党
      ルモンドによると、3月に予定されているフランスの地方選=全国の市町村議員を選出=で、投票率が低いのではないかとの世論調査会社の観測に、社会党が不安を感じているそうだ。(2014/02/14)


    アジア
    グローバル化のなかのタイ農村 農民運動リーダーに聞く 大野和興
    タイでもっとも有名な農民といえば、バムルン.カヨタの名前をあげる人が多いはずだ。少なくとも90年代は、間違いなくそうだった。東北タイの農民であり、農民運動の輝けるリーダーとして全国の運動を率いた。国会議員にという声もあったが、2000年代に入り、土地と家と家族がいる故郷に止まり、農業をしながら地域の人々に推されて末端行政機構の首長をつとめ、つい最近引退した。日本の農民が中心になって作っている任意団体「アジア農民交流センター」の招きで日本をたびたび訪れ、友人の農民も多い。昨年秋に来日したカヨタさんを囲み、グローバリゼーションにゆれるタイ農村の状況を聞いた。(2014/02/10)


    みる・よむ・きく
    アーネスト・メイ著「歴史の教訓」 〜外交政策立案者は歴史を誤用する〜 失敗の分析と情報公開の大切さ
      小さな犯罪1つとっても失敗の可能性は無数に潜んでいる。まして外交である。ハーバーバード大学教授で米外交史家のアーネスト・メイは「歴史の教訓〜アメリカ外交はどう作られたか〜」で米外交政策の失敗について書いている。本書の中でメイは3つの命題を示す。(2014/02/09)


    社会
    花粉症の季節 今年はスギ花粉のセシウム減少
     今年もスギ花粉が飛び始める時期になってきたが、林野庁は1月31日、福島県内のスギ花粉の放射性セシウムの汚染状況について公表した。一昨年に比べ減少してきたとはいえ、浪江町小丸の5万9千ベクレル(キロ当たり)を最高に、測定24地点のうち19地点で100ベクレル以上を検出している。花粉の汚染線量とその地点の空間線量率の間には、かなりの相関関係があり、毎時1μシーベルト当たり、汚染線量が約1800ベクレルの関係にある(有機農業ニュースクリップ)。(2014/02/08)


    欧州
    ギリシア極右政党が改名 黄金の夜明け→国の夜明け 議員ら逮捕で壊滅の危機から5月の選挙で再浮上を狙う
     欧州通貨危機の震源地ギリシア。移民排斥を唱える極右政党「黄金の夜明け」(Golden Dawn)が名前を改めることになりそうだ。新党名は国の夜明け(National Dawn).(2014/02/05)


    みる・よむ・きく
    デカルト著「方法序説」 〜近代を考える〜
       西欧近代哲学の始祖としてよく引き合いに出されるのがフランスのルネ・デカルト(Rene Descartes 1596-1650)である。そのもっとも知られた本が「方法序説」だ。批評家の小林秀雄がどこかで<「方法序説」という訳はいかめしい。本来は「方法について」くらいの平易なタイトルだ>と言った意味合いのことを書いていたように思う。実際に元のタイトルは'Discours de la methode'であり、直訳すると「方法についての論」なのである。デカルトが「方法序説」でかかげたその方法とは簡単に言えば以下の4つ。(2014/02/03)


    コラム
    オヤジはニュースが好き ソンタク
    120    最近ある放送局で新たに抜擢された会長の発言が波紋を呼んでいる。そのせいでソンタクという言葉をしばしば耳にする。「職員たちは会長の意向をソンタクして・・・」などと巷では言っている。しかし、ソンタクという言葉は難しい。(2014/02/01)


    人権/反差別/司法
    全事件・例外無き取調べの録音・録画を! 〜周防正行さん、江川紹子さんがあるべき「可視化」を語る〜  坂本正義
    特定秘密保護法が2013年12月6日に成立、同月13日に公布された。安倍政権は公布から1年以内の施行を目指して準備を進めている。 (2014/01/27)


    コラム
    フランスの食事
      フランスで3週間仕事をした人がこんなことを筆者に言った。「フランスの飯は最低ですよ。レストランにも行きましたけど。ギョーザの方がよっぽどうまかったですね」彼がどんなレストランに入ったのかわからないが、日本人として理解できるところもある一方、彼の体験から零れ落ちている可能性のある事柄も推察せざるを得なかった。それは飯を食う場のことなのである。(2014/01/19)


    みる・よむ・きく
    本山美彦著 「金融権力 〜グローバル経済とリスク・ビジネス〜」
      京大名誉教授の本山美彦氏が岩波新書から「金融権力」を世に出したのはまさにリーマンショックが起こり、それが欧州に飛び火しようとしていた時だった。「金融権力」で本山教授は冒頭のあたりでこう筆を起こしている。「経済のグローバル化を推進した起動力は金融であった。」(2014/01/17)


    コラム
    正月2日、母校の同窓会があった 鬼塚忠
      正月2日、母校の同窓会があった。気がついてみると、高校を卒業してから30年も経っていた。この同窓会は10年ごとに行われる。今となってはFBで繋がっているが、基本的には高校時代の仲間とはほとんど会うことはなく意見を交換することもない。だから、ほとんどの同窓生たちとは10年ぶりに会話をする。(2014/01/16)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】「買収」で成り立つ原発立地 中部電力浜岡原発の金ばらまきの実態−−全て電気料金である 山崎久隆
     原発を立地する際に、巨額の寄付が問題になってきた。それ自体は隠れもない事実であり、結局自治体財政を補助金や寄付金依存にしてしまい、健全な運営が出来なくなるという批判も前から行われてきた。しかし今回明らかになった規模は、常軌を逸していると言わなければならない。中日新聞のスクープでその実態の一端が明らかになった。(2014/01/13)


    みる・よむ・きく
    「独立宣言と米憲法」(The Declaration of Independence and The Constitution of the United States)
    120    アメリカを旅すると、空港の書店に「独立宣言と米憲法(The Declaration of Independence and The Constitution of the United States)」というペイパーバックの本が置いてあった。どの空港で買ったのかは覚えていない。あちこちの空港に置いてあるのだ。2.95ドルで比較的薄っぺらい本、というより冊子に近い。表題の通り、1776年に発表された独立宣言と、1787年に生まれた米憲法、さらに1791年に発表された修正米憲法が収録されている。(2014/01/10)


    文化
    【核を詠う】(137) 『短歌研究2014年版短歌年鑑』の年刊歌集から 原子力 詠を読む(2) 「憎まれて拒まれてまた除かるる吾らの土地よ陽炎の立つ」 山崎芳彦
     福島県いわき市在住の歌人、高木佳子さんが「うた新聞」(いりの舎発行)の一月号の特集「新春発言」において「坑内のカナリアとして」と題して、相当に刺激的で重要な問題提起をしているのを読んだ。高木さんは2011年3・11の東日本大震災・福島第一原発の壊滅的事故の被災をしたのだが、お子さんを含む家族が厳しい環境のなか、いわき市にとどまって生活し、同地から短歌作品はもとより、多くの短歌誌紙への評論やルポルタージュの発表、さまざまな会合に参加しての発言、個人歌誌の発行、インターネットブログでの報告など、積極的に発信をしている。地域に根ざしての行動も行っている。(2014/01/07)


    検証・メディア
    「人間中心の国づくり」めざして 2014年元旦社説を批評する 安原和雄
      大手紙の元旦社説のキーワードとして、民主主義、日本浮上、長期の国家戦略、人間中心の国づくり、などを挙げることができる。これらのキーワードは「強い国」志向にこだわる安倍首相の姿勢と果たしてつながるのか。率直に言えば、首相の鈍感さはもはや限界に来ているのではないか。その一つが靖国参拝である。さらにアベノミクスという名の景気対策も、二千万人にも及ぶ非正規労働者らには無縁である。賃上げや消費の増大にはつながらないからだ。東京新聞社説は「人間が救われる国、社会へ転換させなければならない」との趣旨を指摘している。(2014/01/04)


    社会
    パリの公共自転車レンタルシステム Velib’ 
    120   パリには地下鉄が発達しているから、基本的には移動はできる。だが、決まったルートでなく、自由にあちこちを早く移動したいときに自転車が欲しいと思うことがある。しかし、自転車を買うのもな、と思った時に「ベリブを使えばよい」と友人が教えてくれた。(2014/01/01)


    TPP/脱グローバリゼーション
    米議会でもTPP反対論強まる その2
     米国議会でもTPPー環太平洋経済連携協定ー反対の動きが強まっている。12月には議会の一般演説で多くの議員が重ねて反対する演説を続けた。市民グループ「TPPに反対する人々の運動」翻訳グループが翻訳したその一部を紹介する。12月4日下院一般演説におけるTPPに関する討論。冒頭、壇上に立ったマーク・ポーカン議員(ウィスコンシン州、民主党)に続いて同じく民主党のロサ・デローロ議員 (コネチカット州)が特別演説に立った。ロサ議員はTPPは米国内の雇用喪失、賃金低下をもたらすだけでなく食の安全など生活全般にわたってマイナスをもたらすと強調した。市民グループ「TPPに反対する人々の運動」webサイトから紹介する。(翻訳:池上明・田中久雄/監修:廣内かおり)(2013/12/31)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    承認済みGM作物を掛け合わせた新品種は安全とみなす 食品安全委員会は規制をはずして“スルーパス”
     食品安全委員会は12月16日、遺伝子組み換え(GM)作物の承認済みの親品種同士を掛け合わせた品種を申請不要とする改正についての厚労省からの諮問を認める決定を行った。承認済みのGM作物どうしを掛け合わせたのだから安全なはずという論理である。(有機農業ニュースクリップ)(2013/12/30)


    政治
    安倍首相の靖国参拝は好戦国家日本の表明だ 根本行雄
     政権発足から1年となる、12月26日、安倍晋三首相は東京の九段北にある靖国神社に総理大臣として参拝した。この参拝には中国や韓国などが猛烈に反発していることは当然のことであるが、在日米大使館も「米国政府は失望している」との異例の声明を発表した。南スーダンにおいて、日本政府は韓国軍に武器を供与することを決定し、武器輸出三原則が空文化した。安倍政権のやっていることは日本を「好戦国家」にすることだ。(2013/12/27)


    沖縄/日米安保
    戦争と医療保険費
      解釈改憲によって集団的自衛権を行使した場合、自衛隊が海外のどこに派兵されるかは、時々の状況によるだろう。日本の場合、安保条約を結んでいる米軍と協力する可能性が高いと見られている。米軍は今年、シリア戦争直前で踏みとどまったが、債務危機がまた話題になるであろうように財政的には戦争どころではなくなっている(*年末の与野党財務委員会の妥協で軍事費は増強し、Medicareなど他の財源を大幅カットすることになりそうだ)。軍事予算で削れるところは核兵器であれ削減したいところなのだ。しかし、年々額が増加していて、削減不可能なものがある。それが米軍人に対する医療保健費である。(2013/12/25)


    人権/反差別/司法
    秘密保護法なんてなくても十分威圧的 国会靴投げ込み事件の勾留理由開示公判を傍聴して 上林裕子
     12月6日、「特定秘密保護法案」を審議していた参議院本会議場に、傍聴していたAさんが靴を投げ込み議事の進行を妨害したとして現行犯逮捕された。12月16日に10日間の勾留延長がついた。Aさんは勾留理由開示請求を行い、19日に開示公判が行われたので傍聴した。被疑者のAさんだけでなく傍聴人も含めて、国家に楯突くと見なされたものはこれほどまでに威圧されるのか…。(2013/12/22)


    国際
    ワシントンポストの論考 イスラエルとイランの核
      ワシントンポストに'Why is the U.S.OK with Israel having nukes but not Iran?'(なぜホワイトハウスはイスラエルの核兵器を容認し、イランはダメなのか?)と題する論考が掲載された。寄稿したのはMax Fisherという人で、「アトランティック誌」の記者・編集者だった人物だ。現在はワシントンポストの外交分野のブロガーだとされる。(2013/12/13)


    米国
    デトロイト市の破綻が認められる 公務員の年金支給額は大幅減額の可能性も
      アメリカ自動車産業の本場、デトロイト市破綻のニュースは大きな衝撃を世界に与えた。デトロイト市は米自動車産業ばかりかアメリカ製造業の空洞化を象徴するものとして、とらえられてきた。デトロイトの中心部にはぼろぼろの無人のビルがいくつも並びアメリカ一の凶悪犯罪の発生率でも知られている。市の財政破綻は人口減少により税収が減ったことや、景気の悪化によって支出が増えていることなどが要因となった。(2013/12/11)


    アジア
    豪州による盗聴疑惑、インドネシアに続き東ティモールでも 海底資源開発の交渉で 
      米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員がリークした文書により、米国やオーストラリアによる世界各国の指導者に対する盗聴行為が次々と発覚、物議を醸している。豪州に関しては、同国の情報機関が2009年にインドネシアのユドヨノ大統領夫妻や大統領側近ら計10人の携帯電話を盗聴していた疑惑が浮上、両国関係がぎくしゃくしている。さらに、豪州の対外情報機関が2004年に東ティモールの閣議室に盗聴器を仕掛けるというより直接的な方法で盗聴行為を実行、その結果、豪州と東ティモール間に横たわるティモール海の資源開発をめぐる交渉で豪側が実質的な利益を得たとの告発が飛出した。(クアラルンプール=和田等)(2013/12/11)


    欧州
    NYTの社説 〜フランスの買春取締法について〜
      ニューヨークタイムズは12月10日付の社説で、フランスの国会下院で可決した買春処罰法について論じた。フランスで議論が起きていることは確かだ。たとえセックスワークは本人の選択だとか、処罰をすることでかえって地下にもぐり、一層売春する者が危険になるなどなど。しかし、ニューヨークタイムズはフランスにおける売春の状況をこう伝えている。(2013/12/10)


    憲法
    ヒトラーの言葉 「大衆の忘却力は大きい」
      ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーはその著書「わが闘争」でこんなことを書いている。(日刊ベリタ編集部)(2013/12/10)


    生活
    エコロジーを楽しくするパリの雑貨屋 'rose BUNKER' 村上良太
    120   昔、パリのモンマルトルにアリスティード・ブリュアン(Aristide Bruant)という歌手がいた。ブリュアンはロートレックの版画にも出てくる粋な男だ。そのブリュアンの名前がついたアリスティード・ブリュアン通りに一軒の雑貨屋がある。名前はローズ・バンカー(rose BUNKER).入ってみると、2階建ての店の中に所狭しと様々な商品が並んでいた。(2013/12/09)


    政治
    2012年の記事から 秘密保全法案と民主党 〜どこから出てきた? 特定秘密保護法案〜
      日刊ベリタに2012年4月に掲載された、池田達夫氏による<牘旋回瓩了代状況を反映 「自民・改憲案」と「秘密保全法案」>という記事がある。ここには民主党の野田政権の時代に、特定秘密保護法案のもとになったと思われる「秘密保全法案」が国会提出されようとしていた経緯が批判的に書かれている。この秋、自民党によって急ごしらえされたものではないらしいのだ。(村上良太)(2013/12/08)


    検証・メディア
    特定秘密保護法案をめぐる新聞の主張と公正な報道 藤田博司
      わたしたちは日々、新聞やテレビに接することでニュースを知り、それぞれの暮らしや社会の行く末を考える材料を得ている。新聞やテレビは当然、市民の知るべきニュースをバランスよく伝え、市民が自分たちの社会についておおむね共通の認識と理解を共有できるような報道をしているもの、と一般には考えられている。しかし最近の新聞やテレビの報道を見ると、その前提が大きく崩れかけているように見える。(2013/12/04)


    コラム
    パリの物乞い
      パリを歩いていると、あちこちで物乞いに出会うことになる。フランス人の知人に聞くと、最近ぐっと増えたそうだ。物乞いの中には他国から渡ってきたであろう人々もいれば、零落したフランス人と見える人もいる。具体的に話を聞いたわけではないから、出身地とか事情は不明だが、確かなことはたくさんいる、ということだ。(村上良太)(2013/12/03)


    アフリカ
    ペンデレ ミンギ  モエケ(あなた)ペンデレ(美しい)ミンギ(とても)  平田伊都子
    120   12月1日は、中央アフリカ共和国の建国記念日です。 その昔、中央アフリカに一年ほど住んでいた筆者は、日本に在住する中央アフリカの人に一言お祝いを言いたくて駐日中央アフリカ大使館を探したのですが、2005年に閉館されたままで、まだ開かれていませんでした。 そこで、駐日コートジボワール大使夫人で中央アフリカ人のソランジュ夫人に思いを伝えました。 そして、「ペンデレ ミンギ(とても美しいわね)」と世辞を言うと、「モエケ(あなたも) ペンデレミンギ(とても美しいわ)」と、懐かしい中央アフリカ国語のサンゴ語が返ってきました。(2013/12/01)


    コラム
    ある在仏スペイン人の名刺 「私は人間です」
      パリのカフェで本を読んでいたら、買い物帰りと思われる小さめの紙袋を抱えた高齢の男が入ってきて隣に座った。一瞬、その人物は誰かと話をしたがっている、という気がした。だから空いた席がたくさんある中で僕の隣のテーブルに腰をかけたような気がした。その人物はスペイン人だった。(村上良太)(2013/11/29)


    TPP/脱グローバリゼーション
    米国自治体が「TPPフリーゾーン」宣言 ウィスコンシン州デーン郡、「この地にTPPは入るべからず」
     日本ではあまり知られていないが、米国でも自治体レベルではTPP(環太平洋経済連携協定)に対する根強い反対が存在する。過去1〜2年の間に、50州の州議会が何らかの形でのTPP反対決議を上げているともいわれている。その中でもユニークなのは、ウィスコンシン州デーン郡の「TPPフリーゾーン宣言」である。「フリーゾーン」とは無効地域とでもいう意味。デーン郡の郡委員会(郡の最高機関)は、全会一致(2名棄権)でTPPに反対する強力な決議を可決し、「デーン郡のTPPフリーゾーン(無効地域)」を決定、たとえTPPが制定されたとしても、郡は「住民、労働者及び地域ビジネスに最善の利益をもたらす政策を実行し、生命の基盤となる生態系を守ることを放棄しない」と宣言した。PPに反対する人々の運動」翻訳グループの翻訳で紹介する。(大野和興)(2013/11/28)


    コラム
    作品が映画化される5つのコツ     鬼塚 忠
       まだちょっと言えない話だけど、弊社でプロデュースした書籍が、日本のテレビ放送局にてドラマ化されそうだ。すでに複数回の打ち合わせが行われた。著者も喜びを隠していない。そればかりか、著者はプロデューサーに直接、役者などの希望を伝えていた。(2013/11/23)


    ITフロント
    【山下茂のういんど〜ず注意報】あいで〜
    ご隠居、いるかい? あ、いたいた。え? タダの酒はない? いやそうじゃねぇんで。ちょっと聞きてぇことがあって来たんですがね。(2013/11/21)


    コラム
    ツールの古城 〜ロワール河とフランス・ルネサンス そしてレオナルド・ダ・ヴィンチの晩年〜
    120   パリから南に列車でおよそ2時間のところにツール(Tours)という町がある。ここは昔から豊かな自然に恵まれ、王族らが狩りをして楽しんだ場所だったそうだ。週末、昼食を食べに来なさい、という目下借りているアパートの大家さんの招きで出かけた。大家さんはこの町に住んでいるのだ。列車はオテルリッツというパリ市内の駅から出ている。(村上良太)(2013/11/20)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】  ローマの西サハラ  平田伊都子
    120  2013年11月15日と16日、イタリアの古都ローマに、枯葉をぬって西サハラの国旗が翻りました。 故郷西サハラで西サハラ国旗を掲げることは、植民地支配をしているモロッコ占領当局により禁じられています。 第38回EUCOCO(西サハラ人を支援し連帯する欧州会議)主催者は、この派手な西サハラ・イベントを、毎年ぶち上げると意気盛んでした。 が、まず、<国連西サハラ住民投票>を国連に実施させる、あらゆる方策を練り行動するのが先なのでは、、? 戦火が一時的に鎮まっている今がチャンスです。 何か起こると国際社会はそっちに流れ、西サハラ問題など忘れてしまいます。  お祭りは<国連西サハラ住民投票>の後にしましょう。(2013/11/17)


    中東
    リーバーマン・ショック和平交渉直撃  イスラエル強硬派外相復帰で国際外交大混迷  平田伊都子
    120  2013年11月11日、リーバーマンがイスラエル外相に復帰した。 国際外交社会は、大きなショックを受け、慌てて対応策を練っている。 現在進行中のイラン核開発問題会議、パレスチナ・イスラエル和平会議などの関係者は、イスラエルとの対決を余儀なくさせられることになった。 国際外交社会を震撼させる、イスラエル返り咲き外相リーバーマンとは、一体どんな怪人なのか?(2013/11/13)



    【人びとのタイ】(31)国境の市場 岡本和之
    120  カンボジアとの国境の街アランヤプラテートは30年前から通っている「定点観測地」。国境ポイント脇にあるローンクルア市場は年々大きくなり、今ではスワンナプーム国際空港との間を特急バスが結んでいる。バンコクを通過せずに、陸路でカンボジアのアンコールワット観光に向かう人が多くなっているからだろう。(2013/11/12)


    地域
    【安房海より】高齢化と財政難で消える地域の文化活動  田中洋一
     過疎と高齢化がともに進み、地域の活力がなくなるとは、こういうことなのか。取材していて、しみじみと感じた。(2013/11/11)


    アジア
    米国の盗聴活動に対する怒り、東南アジアにも広がる
      米国の国家安全保障局(NSA)がドイツのメルケル首相をはじめ、世界各国の指導者の電話を盗聴していたことが元同局員のエドワード・スノーデン氏によって暴露され、世界的な憤慨を呼び起こした。さらにドイツのシュピーゲル誌が同誌ウェブサイトに、世界各地にある米国大使館90ヵ所に盗聴・監視用設備を置いていることを示す地図を掲載、東アジアや東南アジア、南アジア諸国にも監視設備が置かれていることを明らかにした。東南アジア諸国の間でも米国のなりふりかまわぬ活動に対する怒りや反発、狼狽の声が広がっている。(クアラルンプール=和田等)(2013/11/02)


    政治
    民主国家を揺るがす特定秘密保護法案 「西山事件」の教訓 池田龍夫
      政府が今国会に提出した「特定秘密保護法案」が成立すれば、国が勝手に秘密を拡大解釈し、情報統制が強まる懸念が高まっている。戦前の「治安維持法」の悪夢を指摘する向きもあり、成立を阻止しないと民主主義国家が大きく揺らぎそうだ。ここで鮮烈に思い出すのは「西山事件」である。(2013/11/02)


    検証・メディア
    特定秘密保護法案、報道に乏しい危機感 藤田博司
      特定秘密保護法案を安倍政権はこの秋の臨時国会で成立させたい意向だという。日本版NSCと呼ばれる国家安全保障会議設置法案と抱き合わせで今国会での目玉とされている。野党や法曹界からは反対の声があがり、多くの問題点が指摘されている。しかし政府はこの特定秘密保護法案を強引に国会審議にかけ、押し通す構えを見せている。ことは国民の知る権利や報道の自由に関わる重大な意味を持っている(2013/11/02)


    みる・よむ・きく
    レイモン・ドゥパルドン写真集 「PPP」〜世界の政治家42人の素顔を写す〜
      レイモン・ドゥパルドン(Raymond Depardon)。日本でその名前を知っている人はどれくらいいるだろうか。パリのクリシー広場に面した大きな書店の写真集のコーナーに足を運ぶと、文庫版になったレイモン・ドゥパルドンの写真集が10冊くらいずらっと並んでいて他を圧倒しているのだった。(2013/11/02)


    国際
    楽しいスパイ世界大会  知る、知らせる権利を奪う楽しくない特定秘密保護法  平田伊都子
    120 2013年10月23日、スパイ世界大会が開幕した。 (2013/10/27)


    みる・よむ・きく
    生誕300周年 今も絶大な人気があるドニ・ディドロ 〜啓蒙思想家にして、風刺漫談作家〜
      フランスの啓蒙思想家と言えばルソーやヴォルテールがすぐに浮かんでくる。しかしフランスに来ると、ルソーやヴォルテールと同等か、時にはそれ以上に町の書店で存在感があるのがディドロである。(2013/10/20)


    文化
    パリの芸術家  〜ベンジャミン・ハドソン・ディーン〜
    120   僕がベンジャミン・ハドソン・ディーン(Benjamin Hudson Dean)というフランス人らしくない名前の画家に出会ったのは一枚の絵を前にしている時だった。それはオランウータンの肖像画だった。オランウータンを肖像画にする、という発想に驚いたのと、オランウータンの毛が油絵にしても妙にゴワゴワと厚くなっていて、カンバス自体が起伏に富んでいて不思議な絵だな、と感じたのだった。人を食った印象もある。実はこの毛の素材は実際の樹皮を使っているのだと教えてくれた。「生素材」というコンセプトで芸術活動に取り組んでいる人々がいる。これをTXBRUT(テクスチュア・ブリュット)と呼んでパリで絵の連作を行っているのがベンジャミン・ハドソン・ディーン氏だ。(2013/10/19)


    コラム
    「新聞・テレビをやめよう」というつぶやきについて
       ツイッターなどのインターネット空間で<新聞・テレビをやめよう>、という言葉をしばしば目にする。大新聞やテレビは嘘を撒き散らし、産業界よりで、情報統制して国民に嘘をばらまいている、というのがその理由である。確かに、新聞やテレビなどのマスメディアが誤解を招きかねない情報を流したり、真相を隠したりすることはあると思う。政治家におもねることもあるし、スポンサー企業の意向に傾くこともあるかもしれない。だから、<新聞やテレビをやめよう>という訴えは理解できないこともない。しかし、訴えている人々は世の中から実際に、新聞やテレビが消滅した社会の可能性を想像したことがあるのだろうか。(村上良太)(2013/10/18)


    米国
    オバマ大統領に軍配が上がる  ワシントンDCの政治闘争
       財政破綻に直面し、債務上限を引き上げるかどうかをめぐり、10月の頭からオバマ政権と、議会の多数派を占める共和党議員との間で政治の攻防が繰り広げられてきた。その間、行政府ワシントンDCでは一部の政府機関が閉鎖を余儀なくされ、公務員たちも休業を強いられていた。しかし、およそ2週間後の10月16日、両派が債務上限を上げることで合意に達し、公務員たちも職場に復帰することになった。ルモンド紙など欧州メディアでは今回、議会の共和党勢力に妥協しなかったオバマ大統領に軍配が上がったと評価している。(2013/10/18)


    文化
    パリの芸術家  カンバスは地下鉄の切符の裏
      パリには地下鉄が発達している。様々なラインが網の目のように走っているおかげで、交通に不便はない。地下鉄の乗車賃はどこまで乗っても距離に関せず同額だ。駅の入口で切符を機械に入れてチェックが入ると、あとはどういう経路でもかまわない。出口で切符を機械に入れて回収することはない。扉を押して出るだけだ。合理的といえば合理的だ。そんな地下鉄の切符に絵を描いている画家に出会った。(村上良太)(2013/10/15)


    コラム
    安部公房と2チャンネル
      当ウェブサイト編集長のツイッターによると、大企業などが2チャンネルに匿名の書き込みをして若者を煽っていたのではないか、という情報がある。2チャンネルなどインターネット社会の匿名性については、当ウェブサイト「日刊ベリタ」でも<匿名性こそインターネットの新たな解放性である>というような評価をしている論者もいたように思う。こういう社会をいち早く想像していた作家の一人が安部公房だろう。(村上良太)(2013/10/12)


    環境
    政府の「安全」発言に住民が新たな怒り マレーシアの豪州企業レアアース精製工場
      オーストラリアの企業がマレーシアで操業開始した、レアアース(希土類)精製工場に対する住民や環境団体の反対運動が続いている。精製後に放射性廃棄物が排出される懸念が解消されていないことに加え、企業側が廃棄物の恒常的な貯蔵施設の設置場所を公式に明らかにすることを拒んでいるためだ。さらに10月に入ってマレーシア政府の担当副大臣が行った「安全」発言が、住民の新たな怒りをかきたてている。(クアラルンプール=和田等)(2013/10/12)


    文化
    ベルギーの人形劇団 TOF 〜切れ味が鋭い大人の笑い〜
    120  前回、フランス東部、シャルルビル=メジエールの国際人形劇フェスティバルについて報告した。その時参加していた個性的な人形劇団の1つを紹介しよう。ベルギーの「TOF」だ。1987年から人形劇を上演している劇団で、海外公演を盛んに行っているが、本国ベルギーでは首都ブリュッセルの国立劇場などで公演している。TOFとはベルギーの言葉で「すごい」とか「偉大な」という意味だそうだ。シャルルビル=メジエールで今年上演して大好評だったのが次の出し物。(村上良太)(2013/10/05)


    文化
    パリの芸術家   トリスタン・バスティ
    120   パリ19区にアトリエを構える画家のトリスタン・バスティ(Tristan Bastit)氏を訪ねた。バスティ氏はフランスでは巨匠に入る人だが、若い頃から中央画壇やアカデミズムには背を向け、独自の歩みを続けてきたと聞く。ベルヴィルという地下鉄の駅を出ると、あたりはチャイニーズとベトナム人がたくさんいる街であることに気づく。アトリエは2階。初めて訪ねると、バスティ氏は一人昼食のパスタを食べていたところだった。(村上良太)(2013/10/04)


    国際
    <Jストリート>って何? イスラエル首相ネタニヤフ、ニューヨークへ乗り込む  平田伊都子
    120   イスラエル首相ネタニヤフが、まるで妾宅のようにアメリカに乗り込むのは、毎度のことだ。 しかし、今回、アメリカ側の気の使いようは異常だった。 オバマ大統領、バイデン副大統領、太鼓持ちまで揃えて、まあまあ下にも置かない派手なおもてなしよう、、やっぱりイスラエルがアメリカの旦那なんだと、改めて思い知らされた。 そして、<ネタニヤフ御越し>の影で日向でチラチラしていたのが、<J ストリート>だった。(2013/10/03)


    文化
    パリの芸術家 ジャンヌ・ブシャール   
    120   同時代を生きるパリの芸術家はどんな人たちなのか。どんな作品を作り、どんな生活をしているのか。それを見たいと思った。今回訪ねた芸術家はジャンヌ・ブシャール(Jeanne Bouchart)さん。彫刻家で、1967年生まれのベテランだ。彼女はスペインやベルギーなど海外でも個展を開き、日本でも何度か展示を行っている。(村上良太)(2013/10/03)


    農と食
    温暖化で ナタネは開花せず リンゴは甘くなる
     気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は9月27日、有効な対策が取られないならば、21世紀末に地球の平均気温は最大で4.8度、海面水位は最大82センチ上昇すると予測する第5次評価報告書第1作業部会報告書の概要を公開した。環境省などは27日、概要の日本語訳を公開し、全文は10月中に気象庁が翻訳を公開の予定としている。(有機農業ニュースクリップ)(2013/10/01)


    コラム
    パリの書店 逆風に立ち向かう「捕まえ手」       村上良太
    120    僕が滞在しているパリ18区、モンマルトル地区はすぐ裏手にピカソが若い頃暮らしたアトリエ「洗濯船」の跡地や、カフェ「ムーランルージュ」などの跡地が多数残されており、散歩をするとあちこちで各国からの団体旅行客と彼らに説明する案内人の姿を目にする。作家マルセル・エイメの「壁抜け男」にちなんだ半身の銅像が壁からにゅっと出ているのもこのあたり。そこから石段を下ってぶらぶら歩いていると、一軒の書店に出会うことになる。L'Attrape-Coeursという名前の書店だ。(2013/09/29)


    文化
    パリの散歩道  シャルルビル=メジエール
    120   パリから東に240キロ離れた街、シャルルビル=メジエール。日本人にはあまりなじみのない名前かもしれないが、人形劇の国際フェスティバルが2年に一回開かれている。9月20日から29日の10日間の公演期間に世界中から人形劇団が集まってくる。実は世界的に有名な祭典で1961年に始まり、今年で17回目。かつては3年毎だったのが2009年から2年毎になり、フェスティバルの規模も年々発展しているようだ。今回、パリで取材中のアーチストがこのフェスティバルに参加することになり、取材でついていった。(村上良太)(2013/09/29)


    コラム
    パリの散歩道  詩人の生活    村上良太
    120   パリではどんな詩が今日書かれているのだろう。フランス人の友人から一人の女性詩人を紹介してもらった。名前はカミーユ・ロイビエ(Camille Loivier)。パリ北部のモンマルトルで彼女は暮らしている。住まいはマンションの6階。エレベーターはない。訪ねると、丁度今、新たな詩集を作っているところだという。(2013/09/20)


    アジア
    「イスラム独自の美」を競う インドネシアの女性団体が「ミス・ワールド」に対抗コンテスト
      「ミス・ワールド2013」開催に反対するイスラム教強硬派の行動が続くインドネシアで、イスラム教女性団体ワールド・ムスリマ財団がミス・ワールドに対抗して、9月18日に首都ジャカルタでイスラム教版のコンテストとして「ムスリマ・ワールド」を開催することを明らかにした。イスラム独自の「美」を審査基準にするという。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/18)


    地域
    【安房海より】野性を解体  田中洋一
      海の獣(ツチクジラ)の解体を真夏にじっくり見学したら、今度は山の獣(シカ・イノシシ)の解体を取材する機会を得た。ツチクジラは商業捕鯨、シカとイノシシは野生動物との関わりを探る大学のゼミで、切りさばく人も解体の目的も異なるが、日ごろ肉を口にしていながら、忘れがちな何かを共に感じさせた。(2013/09/16)


    欧州
    パリの芸術家   奇妙な装置を作る立体芸術家ゲノレ・アゼルチオップ
    120   パリのある芸術家のアトリエを訪ねた。パリ市の北東部に位置する10区。地下鉄を出て、サンマルタン運河の脇を通って地図を片手にラファイエット通りを歩いていくと彼のアトリエのある建物が見えてきた。建物の前から電話すると、出てきたのは白髪で、どこかアインシュタインに似た風貌の男だった。「すぐにわかったかね?」(村上良太)(2013/09/16)


    コラム
    パリの散歩道  〜モノと人と言葉〜
    120   パリに来ると、立体芸術に取り組んでいる人が多いのを感じる。鉄のパイプを溶接でつないだり、もっと小さなところでは針金で動物や乗り物などをかたどった土産物を作って売っていたり。平面と違った、こうしたモノとの戯れはときに「無駄な芸術」のように冷ややかに感じられることがあった。そもそも立体芸術は絵画に比べて、場所を取る。日本の家屋では収納スペースも限られているのだ。こうした芸術が毎年作られているとしたら、毎年ある程度は壊されているのだろうか。(村上良太)(2013/09/11)


    中東
    オバマ米軍最高司令官殿  今からでも遅くない、シリア軍事侵略を止めて!  平田伊都子
    120  誰があんたをアメリカ大統領にしたのか? (2013/09/10)


    アジア
    インドネシア経済に暗雲? 7月の貿易赤字、過去最高に
      リーマン・ショックやヨーロッパ債務危機によって世界経済が落ち込みを余儀なくされた時期も含め、14年連続でプラス成長を続け、過去10年間の国内総生産(GDP)成長率が年平均5.1%、直近の3年間では6%以上という好調ぶりを維持し続けてきたインドネシアの経済に暗雲がたちこめはじめている。第2四半期(4〜6月期)のGDP成長率が第1四半期(1〜3月期)の6.0%より低い5.8%に減速、2010年第3四半期(7〜9月期)以来11四半期ぶりに6%を下回った。また伸び率は4四半期連続で縮小しており、2013年通年の成長率目標6.3%の達成は困難になったとの見方が強まっている。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/09)


    アジア
    インドネシアで開催のミス・ワールド最終選考会の会場を変更 イスラム教強硬派の抗議行動激化で
      インドネシアで開催されるミス・ワールド2013年大会に対するイスラム教強硬派の抗議行動が激化していることを受け、インドネシア当局は7日、9月28日に首都ジャカルタ郊外で開催することになっていた最終選考会の会場をヒンズー教徒が多数派を占めるバリ島に変更することを明らかにした。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/09)


    文化
    【核を詠う】(121)高木佳子歌集『青雨記』から3・11以後の作品を読む 「むざんやな をさな子の手にほのあかきヨウ化カリウム錠剤ひとつ」 山芳彦
     福島県いわき市在住の歌人・高木佳子さんの歌集『青雨期』(2012年7月 いりの舎刊)から、2011年3・11以後の大震災・福島原発の壊滅事故に関って詠われた作品を読ませていただく。同歌集は高木さんの第二歌集で約300首が収載されているが、1〜鶩の章のうち鶩の49首が3・11以後の作品である。この歌集は第13回現代短歌新人賞を受賞している。(2013/09/09)


    コラム
    パリの散歩道  モンマルトルの部屋〜バレリーナの部屋だった・・・〜
    120   今回、僕が滞在しているのはパリ北部のモンマルトルという地域。行政区画としては18区になる。建物のすぐ裏手にピカソが若いころ暮らした「洗濯船」(vateau lavoir)というアトリエの跡がある。まだピカソが貧乏だった頃のいわゆる「青の時代」を生きたところだ。このあたりは坂道が多く、散歩をするには好ましい。住まいの建物は5階建てで、わが部屋は4階になる。(村上良太)(2013/09/09)


    アジア
    貧困からギャング団に走るインド系若者 マレーシアの銃撃事件多発の背景に 
      マレーシアで多発する銃撃事件背景には、麻薬取引や違法賭博、用心棒代の徴収などに関与するギャング団(闇組織)の利権争いがあるとみて、警察や治安当局筋はこれらギャング団に対する一斉取り締まりに乗り出した。ギャング団の構成員にはインド系マレーシア人が多いことから、インド人社会にもその波紋が広がるとともに、多民族国家で社会の最底辺層を構成するインド系の若者の貧困問題がクローズアップされてきている。(クアラルンプール=和田等)(2013/09/06)


    米国
    追い詰められたオバマ大統領〜NYTの漫画より〜風刺漫画家 Patrick Chappatte
      本紙・風刺漫画家、橋本勝氏によれば日本の新聞政治漫画は長期低落傾向にある。そうだとすれば、その理由は切れ味が弱いことだろう。ではその理由は新聞漫画家の衰退にあるのか、編集側の姿勢にあるのか。アメリカに目を移せば今日も新聞風刺漫画家たちは健筆をふるっている。(2013/08/31)


    米国
    I have a dream(アイ ハブ ア ドリーム) あなたの夢は何ですか?  平田伊都子
    120  「I have a dream (アイ ハブ ア ドリーム)、 私には夢がある」と、マーティン・ルーサー・キング牧師が20万人以上の大群衆を前に演説をした。 所は、ワシントンDCのリンカーン記念公園、時は1963年8月28日。 人種差別撤廃などを求める<ワシントン平和大行進>の最中にキング牧師が、この有名な一節を叫んだ。 「I have a dream 」の一言は、1964年に公民権法を誕生させ、同年のノーベル平和賞受賞に繋がっていった。 (2013/08/28)


    みる・よむ・きく
    モリエール作「守銭奴」  〜現代の英雄〜
      最近若い人がこんなことを話していた。「多国籍企業は税金が高くなるのなら外国に拠点を移すと言って政府を脅していますが、貧乏人ならともかく、巨額の利益を出している企業なのにやっていることが貧乏くさい。いったい、なんでそうなるんでしょうね?」それを聞いて僕はある舞台を思い出した。(2013/08/27)


    アジア
    「ビキニ披露なしでもダメ」 ミス・ワールドのインドネシア開催にイスラム組織が反対強める
      世界各地から選ばれた美女が参加する「ミス・ワールド」の2013年大会が9月、インドネシアで開催される。しかし、人口2億4000万人のうち約90%をイスラム教徒で占める世界最大のイスラム教国である同国では、人前で女性が体を露出することはイスラム教の教義に反するとして開催に異議を唱える声が高まっていることから、無事に開催できるかどうか微妙な空気も漂っている。(クアラルンプール=和田等)(2013/08/25)


    中東
    エジプト:治安部隊の武力行使に徹底した捜査を  アムネスティ、独自調査で証言
    120  国際人権団体アムネスティは、座り込む人びとに対する治安部隊による武力行使について、現地調査を行った。アムネスティはその調査をもとに、によって「アムネスティが得た証言や事実からして、治安部隊が人命を無視した蛮行を行っていることはほぼ疑いの余地はない。公正で独立した捜査を徹底する必要がある」と結論付けた。以下は、そのことを報じたムネスティ国際ニュースから。(アムネスティ国際ニュース)(2013/08/25)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 モロッコ麻薬密輸団、逮捕  平田伊都子
    120  2013年7月3日の西サハラ最新情報では、モロッコ・タンジェ港でのハシッシ密輸風景をお伝えしました。 今回は、西サハラ砂漠のど真ん中で展開した、モロッコ麻薬密輸団追跡逮捕の顛末をお報せします。 (2013/08/25)


    地域
    【安房海より】ウミホタル  田中洋一
      当地からの発信は、海にまつわる話題がどうしても多くなる。山国の信州から春に転じて、見るもの聞くものが新鮮で、心動かされるからだ。今回も海の発光生物ウミホタルを取り上げよう。実に不思議で、感動の出合いだった。館山湾を漁船で巡るウミホタルの採集に同行した夜のことだ。採集瓶の中身を受けた三瓶雅延さんの手のひらが淡く輝いた。マリンブルーと呼んでいる色だが、私には印刷インク三原色のシアンに近いように見えた。(2013/08/21)


    アジア
    マレーシアで銃撃・発砲事件多発 予防拘禁規定持つ法律の復活めぐり賛否
      マレーシアで、今年に入ってから銃撃・発砲事件が相次いで発生、社会的な不安が高まっている。4月から7月末までの4ヵ月間で38件に上り、2012年1年間とほぼ同数。犠牲者には政府機関や実業界、NGOの著名人も含まれている。「1957年の独立以降初めての異常事態」に対して、政府は2011年に廃止された、犯罪組織の首謀者など「筋金入りの犯罪者」を裁判なしで予防拘禁できる規定を持つ法律を復活させようとしているが、弁護士や野党政治家らは人権と民主主義に抵触する恐れがあるとして警戒している。(クアラルンプール=和田等)(2013/08/20)


    中東
    【フィフィのエジプト情勢】≪twitterから≫モスクを包囲する治安部隊 中には子ども、女性、けが人も
    治安部隊がモスクを包囲し700人が閉じ込められている件で、家族、支援者もモスク近くに集まっている模様。治安部隊がモスク内に催涙ガスを放射し2人死亡。昨日のラムセス広場での政府による虐殺だけで死者107名、重体を含む怪我人は2700名。これは昨日だけの政府による市民への虐殺の数字(2013/08/17)


    反戦・平和
    松江市教委の『はだしのゲン』閲覧制限の背後に執拗なネトウヨの働きかけがあった
     松江市の教育委員会が原爆の悲惨さとその中で生き抜く子どもたちのたくましさを描いた『はだしのゲン』を閉架措置にして閲覧制限をした事件が16日から17日ぬいかけ、メディアで一斉に報じられた。各紙の報道には、触れられていないことがある。市教委がこの措置を取った背景に「市民」から松江市議会に学校図書室から撤去を求める陳情があったということはふれられているが、その「市民」は松江市民ではなく高知在住の「市民」。問題はこうした一人の特異な人物の言動に振り回される松江市教育委員会そのものにあるといえそうだ。(大野和興)(2013/08/17)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPP参加による効果費用を分析 マレーシア政府が特別閣議で新たな対応策提示
      環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉が大詰めに向かっているが、初期の段階からTPP交渉に参加しているマレーシアでも、ここにきてTPP加盟の是非をめぐる議論が高まってきている。政府は8月15日に特別閣議を開催、TPP加盟が中小企業やブミプトラ(「土地の子」の意味。転じてマレー系を中心とする先住民をさす)事業者におよぼす効果の費用分析を実施することを決めるとともに、交渉には引き続き参加していくことを確認した。(クアラルンプール=和田等)(2013/08/17)


    反戦・平和
    8月15日の米紙のオピニオン頁
      昨日の8月15日は日本国民にとって8月6日および8月9日とともに重い一日である。米紙ニューヨークタイムズの論説オピニオンのページには米ロ関係の悪化(とうかロシアのプーチン政権に対する巻き返し策)とともに、'The trauma of colonialism'(植民地主義のトラウマ)と題された寄稿が掲載された。(2013/08/16)


    米国
    オバマ大統領の第二戦線 米国民の内なる敵“肥満” ベルトは締まったか 子供はどうだ?
      オバマ大統領にとって、アルカイダ掃討作戦もさることながら、肥満との戦いも冗談抜きで真剣な戦いである。というのは肥満が原因で起こる心臓病や成人病などにより、国民の医療費が底をつきかけないからだ。そんな中、8月8日付のニューヨークタイムズ国際版に「貧困家庭の子供の肥満率が減少」という朗報が踊った。(2013/08/13)


    コラム
    北欧の玩具 2  「自然の猿真似ではいけない」
    120   デンマークの首都コペンハーゲンから北に海岸沿いをドライブしていくと、美しい海岸線の先でモダンな集合住宅に出会うことになる。デンマークが誇る著名な建築家、アルネ・ヤコブセンが海岸のリゾート地に建てたベラヴィスタ集合住宅である。住宅は白く、建築から70年を経ても、遜色のない美しさだ。(村上良太)(2013/08/10)


    地域
    【安房海より】姫田忠義さんのこと  田中洋一
     1970年の初対面で、私は足元ばかり見ていたのだろうか。陰影に富む顔立ちと共に記憶に残るのは、いかにも履き込んだチロリアンシューズだ。記録映像作家の姫田忠義さん、当時は41、2歳だった。その姫田さんが先月29日に84歳で亡くなった。(2013/08/07)


    米国
    不幸な誕生日 プーチンに負けが込むオバマ  平田伊都子
    120  1961年8月4日、日本時間の8月5日に、オバマはハワイで生まれた。 日本はハワイより19時間進んでいる。 毎年やってくるオバマの誕生日には、ミシェル夫人が「オバマをビックリさせたいのよ」と、趣向を凝らしたバースデイ・カードをオバマ・ファンのネットに送ってきた。 送られたファンは楽しくサインをして、ホワイトハウスに送り返えす。 しかし、今年のカードは例年と違って、そっけない。 が、二枚目には、例年どおり「カンパしろ」とあった. 勿論例年どおり、この言葉は無視した。(2013/08/05)


    コラム
    エイミー・ジョー・ジョンソンの映画作り    村上良太
       20年来の東京在住者でラジオの国際ニュースキャスターをしているフランス人の友人、フィリップ・ヴァルドア(Philippe Valdois)はデジタルメディアに詳しい。先日、「これを見てくれ」、とアイパッドを開いた。クリックするとそこに流れた映像は歌だった。(2013/08/01)


    政治
    山口定著「ファシズム」(岩波書店)
      ファシズムとは何か?政治体制だが、ファシズムと一言で言っても、さまざまな体制がある。ヒトラーのナチス、戦前・戦時中の日本、ムッソリーニのイタリア、スターリンのソ連(この場合はむしろ全体主義と呼ばれている)など、左派政権もあれば右派政権もある。ナチスドイツは国家社会主義ドイツ労働者党と称していた。山口定著「ファシズム」はファシズム研究の第一人者がこの問題に取り込んだ意欲的な書である。(村上良太)(2013/07/30)


    安倍政権を検証する
    スノーデン氏の帰国をうながす米司法省 〜死刑にはならないだろう〜内部告発・情報漏洩と処罰そして「秘密保全法案」〜
       米国家機密の漏洩で米国からパスポートを無効にされたまま、モスクワ空港に足止めを受けている元NSA職員のスノーデン氏のその後の状況が報じられている。今もスノーデン氏はモスクワに留まり、亡命先を探しているようだ。この状況に対し、米司法省は死刑になることはないだろう、と帰国を促している。(2013/07/28)


    みる・よむ・きく
    山田文比古著「フランスの外交力〜自主独立の伝統と戦略〜」(集英社新書)
      山田文比古著「フランスの外交力〜自主独立の伝統と戦略〜」は冒頭にずばんとテーマを1行で語っている。「なぜ、フランスは米国に「ノン」と言えるのか。これが本書のモチーフである」(2013/07/27)


    文化
    【核を詠う】(116)三原由起子歌集『ふるさとは赤』から原発詠を読む(4) 「再稼動のニュースが聞こえて心臓が脳が身体が地団駄を踏む」  山芳彦
     7月21日午前9時、参議院議員選挙の投票所から戻ってきて、パソコンの前に座って本稿を記している。マスコミの報道や、実際に知人友人、地域の人びととの接触の感じから、何とも気鬱というか、心が晴れない感覚というのが、今の心境である。低投票率、政権与党、中でも自民党の大幅議席増を思うと、やはり心が重い。選挙の結果だけで社会が変わるものとは考えてはいないが、原発再稼働、輸出を進める勢力が政権をより強固なものになったとして振舞うことを想像すると、やはり耐えがたい嫌悪感にとらわれてしまう。(2013/07/22)


    コラム
    デトロイト市破産の新聞報道を見て   村上良太
    120   昨日7月20日(土)の新聞でアメリカ・ミシガン州デトロイト市の破産が報じられた。負債総額は180ドル(約1兆8千億ドル)を超えるとされ、アメリカの地方自治体の破産としては過去最大のケースだと朝日新聞で報じられた。朝日新聞の見出しを見ると「自動車の街 無一文」「みんな出て行った」「工場は移転」「殺人年400件」「荒廃」とこれでもか、と言わんばかりである。確かに、デトロイトの経済は苦しい。しかし、昨年デトロイトに2回取材に行って僕が現地で見て、感じたことと何かずれている。(2013/07/21)


    文化
    パリの散歩道  ショーウィンドウのビザールな置物
    120   パリのショーウィンドウの写真が送られて来た。台の上に置かれているのは動物の置物のようだ。しかし、どこか風変わりな風貌である。(村上良太)(2013/07/21)


    反戦・平和
    日本軍の重慶「戦略爆撃」被災者をめぐる旅(下) 加藤〈karibu〉宣子
      交流会と食事会の後、原告で、母親が爆撃で重傷を負った二人の女性、劉鳳蘭さんと倪世珍さんにゆっくり話を聞くことができた。倪さんの話を記録しておく。(2013/07/20)


    中東
    シリア難民を作ったのは誰だ? UNHCR国連難民高等弁務官の高等振り込め広告 平田伊都子
    120  「今すぐ募金する」「シリア緊急レポート」と、毒毒しく赤色で書かれた脅し広告を、ネットで見たことがありますか? 広告主はUNHCR国連難民高等弁務官です。 (2013/07/19)


    コラム
    新入社員紹介   鬼塚忠(出版エージェント・作家)
    ふたり辞めて、ひとり新入社員が入りました。5月に入り、募集広告を出しました。はたして誰か応募してくれるのか?という懸念も吹き飛ぶほど優秀な方がたが応募してくれました。弊社は特別英語を使う仕事ではないのですが、なぜだか女性の応募者のTOIEC平均点はおそらく900を超えていました。びっくりですよね。前職もさまざま。キャリア官僚だとか、将来を期待されている会社員とか。いい人材を選ぼうと筆記試験をしました。それを少し公開してみます。(2013/07/19)


    反戦・平和
    日本軍の重慶「戦略爆撃」被災者をめぐる旅(上) 加藤〈karibu〉宣子
      先日敗訴が確定した東京大空襲訴訟の訴状に、戦時中日本軍が行った重慶爆撃を東京大空襲につながる「先行行為」として責任を求める要求があった。日本では東京大空襲は知られていても、日本軍による218次(中国側資料による)にわたる重慶爆撃のことはよく知られていない。その重慶大爆撃の被災者188名が日本で日本国を相手に裁判を起こしており、第24回まで裁判が行われている。6月21日から27日までの一週間、重慶大爆撃訴訟弁護団の田代博之弁護士、一瀬敬一郎弁護士とともに四川・重慶を旅した。(2013/07/18)


    文化
    パリの散歩道   夏の飲み物
    120    パリにも夏がやってきた。ここはセーヌ河の右岸に位置する4区のリボリ通り。後にそびえるのは「サンジャックの塔」。この塔はスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅の起点となっている。(村上良太)(2013/07/18)


    コラム
    ツイッター、フェイスブックへの安易な依存は危険 池田龍夫
      ツイッターやフェイスブック利用が増えている。野放図な発信を心配していたところ、毎日新聞7月15日付朝刊3面コラム(「風知草」)の指摘に共感した。「あまちゃん国家」との見出しも秀逸。「ツイッターもフェイスブックも、米国の企業が提供するサービスである。携帯端末を活用した安倍晋三首相のこまめな書き込みがしばしば話題になるが、セキュリティーは大丈夫か」との問題提起だ。(2013/07/18)


    中東
    ハンケ教授「シリアはハイパーインフレに突入した可能性あり」
      シリアはハイパーインフレに突入した可能性がある・・・インフレを専門的に研究してきた米ジョンズホプキンス大学のスティーブ・ハンケ教授が発表した。(2013/07/11)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】ラマダーンが来た、難民キャンプにも  平田伊都子
    120   2013年7月9日、今年も来ました、ラマダーン・断食月が、。 クーデターが勃発し軍とデモ隊が衝突しているエジプトにも、反政府デモがくすぶるトルコにも、イスラム過激派のテロが絶えないインドにも、灼熱の西サハラにも、、何があろうと猶予を与えずラマダーンに入ります。 (2013/07/09)


    検証・メディア
    エフゲニー・モロゾフ氏によるネットの未来とプライバシー(3)
     東欧ベラルーシ出身のジャーナリスト、リサーチャー、作家エフゲニー・モロゾフ氏の新たな反シリコンバレーの本「すべてを解決するには、ここをクリックしてください −テクノロジー、解決主義、存在しない問題を解決しようとする欲望」から、その一部を紹介する。今回はアルゴリズムの門番としての危険性についてだ。(小林恭子)(2013/07/07)


    米国
    オバマとキャロライン 黒人アメリカ大統領を創った女 平田伊都子
    120  2013年6月5日8時(日本時間)、ホワイトハウスでのアメリカ独立記念晩さん会で、駐日アメリカ大使ルースが「日米関係は非常に良好だ」とスピーチをしたそうだ。 後任の駐日アメリカ大使にはキャロライン・ケネデイーが内定している。 (2013/07/05)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】 モロッコ王国はハシッシ王国 平田伊都子
    120  モロッコ王国の北端にタンジェという哀愁を漂わせた港町があります。 高台に植民地時代の西洋風建物が残る中心街があり、斜面を下ったらヨーロッパへの出稼ぎ人で賑わう桟橋に行き着きます。 目の前に広がるジブラルタル海峡の僅か15km先に、スペイン大陸があるのです。 筆者が斜面の途中にある二つ星ホテル・マモラの窓から船着き場をぼんやり眺めていたら、突然、警察の車が坂を猛スピードで下ってきて、出航寸前の小舟に飛び乗りました。 「毎度お馴染み、麻薬密輸の捕り物騒動だよ」と、掃除に入ってきたメイドさんが教えてくれました。(2013/07/03)


    検証・メディア
    ジャーナリストか、活動家か。
      今回、スノーデン氏がNSA(米国家安全保障局)の極秘データを託したジャーナリストの1人がガーディアン紙の米担当記者、グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏だった。グリーンウォルド氏は弁護士でもあり、個人のプライバシーを護る<活動家>でもあった。だからこそ、スノーデン氏は彼に情報を託したのだった。米当局はエドワード・スノーデン氏に今後刑事訴追をかける可能性があるが、同様に<活動家>グリーンウォルド氏に対しても国の秘密を公開したことを手助けした罪が課せられる可能性もささやかれているようだ。果たして、彼はジャーナリストなのか、活動家なのか。(2013/07/03)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    GM(遺伝子組み換え)大手 反対運動が強い欧州市場に見切り 日本市場を狙う?
     フランスの大手種苗会社リマグレンがGMのトウモロコシで日本進出をしようとしている(既報)背景には、消費者や農民の運動によってGM(遺伝子組み換え)大手が次々と欧州を撤退している現実がある。日本ではこれまで米国一辺倒だったトウモロコシの輸入先を多角化する動きがあり、それに便乗して世界一のトウモロコシ輸入市場日本を狙ったものと受け取ることが出来る。(有機農業ニュースクリップ)(2013/06/29)

    環境
    ヘイズ悪化でインドネシア大統領が謝罪 近隣国とのぎくしゃくした関係も露呈
    120   乾季を迎え、インドネシアのスマトラ島やカリマンタン島での土地開墾のための焼き畑や野焼きが活発化する中、それによって引き起こされた森林火災で発生した煙が近隣国のシンガポールやマレーシアに流れ込み、大気を覆うヘイズ(煙害)が深刻化している。シンガポールでは6月19日に大気汚染指数が過去最悪のレベルに達し、20日以降、マレーシアでも「最悪」のレベルを記録し学校の休校を余儀なくされる地域が複数出ている。乾燥した気候は9月まで続くとの予報が出ていて、過去最悪の被害が出た1997年の「ヘイズ危機」の再来を危惧する声も高まっている。(クアラルンプール=和田等)(2013/06/27)


    地域
    【安房海より】自死と自殺  田中洋一
     5年前に地元の男子中学生が自ら命を絶った。いじめが背景に絡んでいそうだが、教育委員会が認めていないことは、前任者が残した資料が物語っている。しかし5年も経って新たな展開はなかろう。そう高をくくっていたら、思わぬ方向に動き出した。(2013/06/26)


    米国
    オバマ、アフリカへ行く。 マンデラ・南ア大統領の死に目に会えるか?  平田伊都子
    120  今日6月25日はマイケル・ジャクソンの命日だ。 2009年にスーパースターの一人、マイケルは「さよなら」も言わず、この世からおさらばした。 二人目のスーパースター、ネルソン・マンデラ南アフリカ名誉大統領は臨終の床にある。 「私たち家族は、父がスムースに黄泉の国へ旅立つことを祈っている」と2013年6月24日、CNN米国TVのインタヴューに、ネルソン・マンデラの娘の一人、マカジウェ は答えた。 そして、マンデラが属するテンブ族では、「黄泉の国に行こうとする本人自身が旅立ちの意志を家族に伝えるという風習がある」と、付け加えた。 マカジウェによるとマンデラは未だ家族に、「出かけるよ」と、告げていないそうだ、、(2013/06/25)


    文化
    【核を詠う】(111)『東日本大震災歌集』(現代歌人協会編)から原発詠を読む(3)「原発の五十基超ゆる現実にひしがるるのみ未だ間に合ふか」   山芳彦
     「命より金」「人間より経済成長」の安倍政権の本質をもっとも象徴的に明らかにしていることの一つは、その原発政策であるといっていいだろう。地球規模で人間の未来を暗黒の中に陥れる安倍政権の原発政策である。6月2日の全国規模での反原発行動の中での、芝公園の抗議集会で大江健三郎氏が「政権は政治的・経済的な根拠ですべてを進め、『倫理的』ということを考えない。核不拡散条約未加盟のインドと原子力協定を結ぶのは、広島・長崎への裏切りであり、国内の原発再稼働推進が福島原発事故で苦しんでいる人々への裏切りであるのと同じことだ。次の世代が生き延びることのできる世界を残すことを何よりも根本の倫理的根拠としてやっていくことが自分の仕事だと考えている。・・・」と語るのを聞きながら、筆者は高木仁三郎氏の著書『プルトニウムの恐怖』(岩波新書)に書かれている内容を思い起こしていた。(2013/06/16)


    中東
    国家による個人情報収集は犯罪か? スノーデンさん、イスラエルにお逃げなさい! 平田伊都子
    120 2013年6月17日に開催されるG8首脳会議での最大関心事は「国家の情報収集方策」だそうだ。 欧米各国は「国家による、一般人に関する個人情報収集の違法性」という問題を抱えている。 アメリカのオバマ大統領やイギリスのキャメロン首相はどんな言い訳で切り抜けるのだろうか? トルコの反政府運動も議題に上がっている。 そんな中で、焙り出されてきたのが イスラエル諜報機関モサドとイスラエルの暗躍だ。(2013/06/15)


    地域
    【安房海より】地域新聞がある  田中洋一
     どこへ行っても「新聞」がある。土地の人々によく読まれ、親しまれている日刊紙のことだ。前任地の信州伊那では、それが県紙の信濃毎日であり、地域紙の長野日報だった。さて当地では……。(2013/06/14)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】西サハラ難民政府の USとUN ロビー活動 平田伊都子
    120  2013年6月5日から西サハラ難民政府はアブデルアジス大統領を先頭に、アメリカ本土へ乗り込みました。 同行するのはブハリ国連西サハラ代表、ハダド国連西サハラ住民投票監視団西サハラ代表、そして2011年に来日したベイサット・ワシントン西サハラ代表などなどです。 ワシントンとニューヨークで、アメリカ合衆国と国連を相手にロビー活動を展開させようとしています。 が、難民政府の成果は??(2013/06/12)


    核・原子力
    日印の核(原子力)協定を結んではならない理由◆ <下> 人権問題としての核、エネルギー開発ならば別の支援がある  山崎久隆
     核開発を進める国に特有の「人権抑圧」もまた、インドでは激しくなっている。原発建設が予定されている南インドのクダンクラム、西インドのジャイタルプールでは、住民による反対運動に対して治安部隊の弾圧が苛烈になり死者も出ている。核兵器と原発の非人道性に関する歴史的事実が、まだインド各地で記録され続けている。住民の声を無視し、情報を隠ぺいし、民主的な手続きを経ずに強権的に既成事実を積み上げる手法は、かつての日本の原発推進と全く同じである。(2013/06/11)


    TPP/脱グローバリゼーション
    マレーシアでもTPP参加に「NO」の声 「経済的津波に呑みこまれ、国内産業に打撃」と
      環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加に当初から名乗りをあげ、交渉に参加してきているマレーシアで、TPPへの参加、署名に異議を唱える声が出始めた。「NO」の声を上げたのはマレー人経済行動委員会(MTEM)。地元メディアによれば、4日に開いた記者会見で同委員会のニザム・マーシャー最高経営責任者(CEO)は、政府がTPPに関する詳細かつ包括的な調査を実施していないこと、利害関係者に有意義な関与と相談を求めていないこと、議会の信任を得ていないことをあげ、「国内での議論を欠いたまま、政府の独断専行で事態が進められている」と、TPP参加に反対する理由を説明。「まずは議会でじっくり議論すべきである」との考えを示した。(クアラルンプール=和田等)(2013/06/09)


    検証・メディア
    改憲、歴史認識に国際的非難 安倍首相の独断専行の危うさ 池田龍夫
      日本国憲法には、「わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に有することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」(中略)と明確に記載されている。近代の世界史が幾多の困難を克服して獲得した「国民主権」「立憲主義」「平和主義」」が近代憲法の本質である。(2013/06/04)


    地域
    【安房海より】香りビジネスと健康被害  田中洋一
     きっかけは、この通信の読者から寄せられたメールだ。香りの強い柔軟剤や洗剤、シャンプーが出回るようになり、職場も電車の中もにおいの化学物質で充満し、体調不良に陥っているという内容である。最近は満員列車もオフィス勤務も無縁な私は、彼女の指摘に初めは戸惑った。でも調べ始めると、強い香料に閉口している人が結構いることが分かった。今回はそれを報告しよう。(2013/06/03)


    検証・メディア
    不十分な憲法記念日報道 藤田博司
      5月3日は憲法記念日。今年もほとんどの新聞が特集を組み、憲法改正に関する世論調査結果を伝え、それぞれの社の立場を社説で論じていた。ただ昨年までと違って今回は、憲法96条の問題が新たに議論の焦点に加わっていた。昨年暮れ、政権に復帰した自民党の安倍晋三首相の再登場で、憲法改正がにわかに現実味を帯びている。しかし一連の報道や論調が節目の時期の憲法問題報道として十分かとなると、強い不満が残る。(2013/06/03)


    ITフロント
    【山下茂のうぃんど〜ず注意報】計算機資源
     注文を受けたソフトが完成しました。開発で使っているパソコンは何世代も前の古いものです。古いパソコンですからソフトの動作は遅いです。ですがこのパソコンで満足するスピードなら、新しいパソコンではもっとスピードが出るというものです。納品して動作確認をすると、自分でもびっくりするほどスピードが違いました。(2013/05/31)


    コラム
    転移じゃないみたいです(\^o^/)  信友直子
    120   虎の門病院乳腺外科の三浦先生のところに行ってきました。腹部エコー検査で肝臓に10ミリの黒い影(高エコー斑)が2つあることが分かったので相談に行ったのです。(TVディレクター信友直子の乳癌日記から)(2013/05/30)


    核・原子力
    ニジェールでフランス原子力大手アレバ社のウラン鉱山を狙ったテロが起こる 原子力テロ時代の到来か
    ニジェールで先週23日木曜、イスラム原理主義勢力Mujaoによる新たなテロが起こり、約20人が死亡したとされる。このテロについては複数のイスラム原理主義グループが声明を出していた。血盟団はニジェールに対する最初の報復攻撃に過ぎない、という内容の警告を伝えている。テロを起こしたとされるグループのMujaoはマリを占領していたイスラム原理主義勢力の1つで、今年1月、フランス軍によってマリから駆逐されていた。フランスの週刊誌ヌーベル・オプセルバトゥール誌などの報道によると、木曜にニジェールで起きたテロは2つのテロからなる。1つ目のテロは午前5時ころ、車に仕込んでいた爆弾が爆発したものだ。場所はウラン鉱山のあるアガデスのニジェール軍の軍事キャンプだった。死者の中には民間人もいる模様だ。それから30分後に2つ目のテロが行われた。場所は同じアガデス州だが今度は標的がニジェール軍ではなく、フランスの民間企業だった。 (2013/05/28)


    地域
    【安房海より】関東大震災が生んだ房州うちわ  田中洋一
     疎開先で定着した産業がある。房州うちわもその一つ。生活用品としての出番はめっきり減ったが、手作りに懸ける匠の意気込みと、どうにもならない時代の移り変わりを取材で感じた。安房特産のうちわの生産は館山市と隣の南房総市の計6社に減った。その中で83歳の親方、汐見正男さんが小学4年生の学習指導をする場面に立ち会った。17本の竹の骨組みが既に準備してあり、この両面に和紙を貼る作業から始まった。(2013/05/26)


    コラム
    おはら祭り  鬼塚忠
      渋谷が占拠された。私の故郷、鹿児島には「おはら祭り」というお祭りがあって、その時期になると街がそわそわする。鹿児島の民謡が繁華街に流れ、道路を遮断して踊るのだ。私も参加したことがある。くたくたになりながら民謡を踊るのだ。そのおはら祭りがなんと渋谷であるという。(2013/05/23)


    アジア
    「総選挙の投票に不正操作」 マレーシア野党が6万人の抗議集会
      与党連合・国民戦線が過半数の議席を獲得した、5日のマレーシア総選挙について野党連合・民衆(人民)同盟を率いるアンワル元首相は、「投票・集計過程での不正操作があった。その結果、与党連合が過半数を維持できたにすぎない。選挙の結果と新政権の正当性は認められない」と抗議、8日首都クアラルンプール郊外のスタジアム(運動場)で抗議集会を実施した。6万人以上(主催者発表)が参加した。(クアラルンプール=和田等)(2013/05/10)


    アジア
    マレーシア総選挙、与党が過半数確保 初の政権交代実現せず
      5日に投開票がおこなわれたマレーシア下院議会(定数222)選挙で、ナジブ首相率いる与党連合・国民戦線が過半数の133議席を確保し、1957年の独立以来担ってきた長期政権を維持した。初の政権交代を期した野党連合・民衆(人民)同盟は、89議席にとどまった。史上空前の接戦になるとの予測を反映して、投票率は過去最高となる約80%となった。与党連合の勝利を好感し、クアラルンプール証券取引所の株価指数は6日の取引開始直後に過去最高を記録した。(クアラルンプール=和田等)(2013/05/06)


    検証・メディア
    今の平和憲法を守るのが現実的だ 2013年憲法記念日と大手紙社説 安原和雄
      安倍政権の右傾化は、平和憲法に対するメディアの姿勢にどう影響しているか。メディア、特に新聞の役割は本来、権力批判にあるはずだが、安倍政権の登場とともに大きな変化をみせている。特に大手紙では平和憲法について堅持派、条件付き擁護派、改定派の三つに分けることができる。私(安原)の主張、立場は堅持派である。主見出しの「今の平和憲法を守るのが現実的だ」は堅持派の東京新聞社説の中から汲み上げた。(2013/05/04)


    TPP/脱グローバリゼーション
    【山田正彦メルマガから】アメリカ国民の78%は「NO!TPP」
     米国民は78%がTPPに反対である現実に、アメリカでの報道と国民認識は「日本の方から」参加を求めてきていると思っている。ワシントン滞在時、パブリック・シチズンのロリーワラックさんから私は今回も大変興味深かい話と資料をいただいた。米国民の自由貿易(TPP)に対する各種の世論調査は、反対が10年前には68%だったが、10年後の昨年は78%に増加したというのだ。(2013/05/04)


    政治
    小沢一郎政治裁判はまだ現在の政治的事件である(四) 対話風の議論から 小沢一郎政治裁判と日本の政治権力(1)  三上 治
    A 日本の政治権力(統治権力)は制度《憲法》に基づいて運用されているというのが建前だが、恣意的で絶対的なものとして存在しているところがある。専制というのはそういうことだが、小沢政治裁判はそういうものか。「敵を殺せ」というのが政治の原理だが、権力者のありかたを縛るもの、制限するものが憲法の原理だが、それを建前にして、実際は恣意的に振る舞う。小沢事件でもそれが見えるということか。(2013/05/04)


    地域
    【安房海より】房総半島の先端には戦跡と呼ばれる文化財がいくつも隠されている  田中洋一
     房総半島の先端、館山市には戦争の爪痕がいくつも隠れている。戦跡と呼ばれる文化財だ。安房文化遺産ファーラムの一行が高校生に案内するところを、昨日たまたま同行することが出来た。(2013/05/03)


    米国
    アメリカの狂気(凶器) 子供が関与する二つの対照的事件
      アメリカ人の銃保持の問題は、つとによく知られているし、現大統領は、銃統制を強めようとしている。昨年末の小学校での多数児童、教師の殺戮が、市民からの銃統制の声を強めたが、結局、僅かな統制の法規も、共和党の反対で実現せずに終わった。これは、アメリカ全体を覆う武器製造業(軍需産業)の圧力が、しからしめているのだが、大方は、憲法2条追加条項が、市民に銃を持つ権利を保障している(これは解釈にすぎない)という根拠に基づいていると思っている。(バンクーバー・落合栄一郎)(2013/05/02)


    沖縄/日米安保
    ≪twitterから≫沖縄県民の戦後史学習の場となった「主権回復の日」   伊波洋一
    新崎盛暉氏「『主権回復の日』は安倍政権の本質を再確認させてくれた」。沖縄県民には確かにそうだ。昨年のオスプレイ強行配備を含む県民の怒りの結集と復帰前を知らない県民には戦後史学習の場となった。だが政府と沖縄の溝は一層深くなっている。(2013/05/02)


    みる・よむ・きく
    堀川惠子著「裁かれた命〜死刑囚から届いた手紙」 原村政樹(ドキュメンタリー映画監督)
    120  近年、これほど胸を打たれる感動を受けた本はない。中学時代、ドストエフスキーの「罪と罰」を正月休みに読みとおした時の感動以来であった。著者の堀川惠子さんは私と同業のドキュメンタリーディレクターで、かつ、活字メディアでも活躍している。彼女と初めて会ったのはある番組の懇親会、その時、一度きりだったが、これほどまでに凄い創り手だとは想像もつかなかった。死刑囚とそれに関わる検察官、裁判官、家族などとの手紙を通して、死刑という非常にシビアなテーマで、人間の深さを、事実を丹念に取材して...、私情を表に出すことなく、真実を伝えている。(2013/04/22)


    アジア
    アラブの春のような「劇的変革」は目標とせず マレーシア総選挙で野党指導者
      史上空前の与野党の接戦が予測されるマレーシアの総選挙の公示が20日に迫る中(投票日は5月5日)、早くも選挙後の混乱を懸念する声も上がってきている。「どちらが勝ったとしても敗れた側が選挙結果を不服とする」(ムサ・ハッサン前警察庁長官)可能性があるからだ。だが、野党陣営を率いるアンワル元副首相は「(野党連合)民衆同盟は『劇的な変革』をめざしてはいない」と強調、不安感の払拭に努めている。(クアラルンプール=和田等)(2013/04/18)


    地域
    【安房海より】老木が語る元禄地震の歴史 海抜10mのまちから  田中洋一
     こんな標識がよく目につく。青地に白抜きの文字で「ここの地盤は海抜○○m」。これまでに出合った○○のほとんどは10に満たない。つまり私は海抜10m以下の海岸沿いで働き、暮らしている。海抜は標高と同じ高さだが、海に近い雰囲気がよく出ている。(2013/04/12)


    欧州
    ドイツ傘下の欧州連合  ウルリッヒ・ベック教授の「リスク社会論」とドイツ
      ベック教授はドイツとユーロの状況自体がリスク社会のよい例だという。ドイツのメルケル首相はギリシアが欧州連合を揺さぶるとはまさか思っていなかったというのだ。(さらに福島の原発事故を見て原子力発電からも撤退を決めた。)先にどんなリスクが待ち受けているか見えなくなってきている。こうした状況にあっても、この先に待ち構えるリスクへの準備を行うことは可能だとベック教授は考えている。そのためには国境を越えた諸国の連携と、新自由主義にはできない未知のリスクに対する国家の政策と予算が必要だと説いている。(2013/04/07)


    アジア
    マレーシア国会解散、総選挙は与野党の接戦模様 初の政権交代も
      マレーシアのナジブ首相は、就任からちょうど4年目にあたる3日、国会(議員任期:5年)を解散した。これを受け60日以内に国会222議席と2011年4月に選挙がおこなわれたサラワク州を除く11の州議会計505議席をめぐる選挙が実施される。与野党の接戦が予想され、独立以来初めての政権交代が実現するかどうかが注目されている。(クアラルンプール=和田等)(2013/04/04)


    アジア
    フィリピン人5000人が脱出 マレーシアの武装集団掃討作戦で危機感
      フィリピン南部からマレーシアのサバ州に侵入した武装集団の掃討作戦で、マレーシア治安部隊は、武装集団の一員とみられる127人をテロ行為を謀ろうとしたとして治安違反(特別措置)法を適用して逮捕、その他の法律違反容疑で300人以上を逮捕した。3月下旬時点では、武装集団が立てこもっているとされた地域の戒厳態勢は緩和されたものの、フィリピン・デイリー・インクワアラーによれば、同州に住むフィリピン人940世帯以上、計約5000人が身の危険を感じてフィリピン南部などに避難しはじめている。(クアラルンプール=和田等)(2013/04/02)


    労働問題
    多民族多文化共生社会を実現しよう! 〜奏でよう移住労働者の声を!マーチ・イン・マーチ2013〜   坂本正義
    120  法務省が発表した出入国管理統計年報・平成24年版によると、2011年末時点の外国人登録者数は207万8508人、国籍別では188カ国に達しているという。移住労働者やその支援者たちによる春闘決起集会「マーチ・イン・マーチ」が3月上旬、日比谷公園小音楽堂で行われた。マーチ・イン・マーチは、1993年の「第1回生活と権利のための外国人労働者1日行動」が発展した取組であり、移住労働者の権利を守り、日本人労働者との連帯を強め、労働条件の改善と賃上げを目指すことを目的に、名称が示すとおり毎年3月に集会とデモを行っている。(2013/04/01)


    地域
    【伊那谷から】満蒙開拓と国策   田中洋一
     この地にいるから当たり前と思っていても、全国的には決してそうではない事柄がある。満州移民の体験者が多い、というのもその一つ。信州の南部(阿智村)に満蒙開拓平和記念館が来月25日に開館する。いわゆる平和博物館は各地にあるが、満蒙開拓に真正面から取り組む施設は他にない。体験者のお年寄りが元気なうちに完成させたい、との願いが辛うじて叶う。(2013/03/29)


    文化
    【核を詠う】(95)岩井謙一歌集『原子(アトム)の死』の原発短歌を読む<1>  山崎芳彦
     岩井謙一氏の歌集『原子(アトム)の死』が刊行されたのは2012年9月であり、発売後遅くない時期に、筆者は購入した。同歌集については、早くから少なくない歌人が論評を行なっていた。筆者もこの連載の中で何度か岩井氏の脱原発に反対し、敵意さえ感じられる作品、言説について触れてきたが、率直に言ってあまりの無残ともいうべき作品や言説を、正面から取り上げたくないと考えてきた(2013/03/21)


    TPP/脱グローバリゼーション
    TPP交渉参加を表明したものの  安部政権の交渉力発揮は幻想か
     安部政権がTPPへの交渉参加を決定した直後の3月17日付け各紙は一斉に世論調査の結果を掲載した。高率を誇っていた安部内閣支持率はさらに上昇、TPP参加についても60%以上の支持が集まった。政府はわが国の外交交渉力を信じろと胸を張る。しかし米国や交渉参加国の動向をみると、日本はほとんど交渉には参加できず、結果を受け入れるだけになりそうだ。米国の市民団体でTPP反対の論陣をはっているパブリック・シチズンのローリ・ワラックは「TPP参加は日本の主権の放棄」と警告する。 (2013/03/18)


    中国
    ≪twitterから≫中国の多様性を見落とすな   伊波 洋一
    中国に対して様々に良くないことが日本では報道される。中国に学ぶべきこと はないかのようだ。改革開放で多様な経済的取り組みに挑戦し、結果でプラグマティクに採用する仕組みは学ぶべきものがある。別の本では民主主義に似た自由 選挙も郷鎮で取り組まれ、国民意識の変化に対応する動きは続いている。日本の弱点は画一性。多様性を認めず一つの型に縛ろうとする。アメリカは合衆国で各州で税率も違うし法律も違う。多様性が当然。ヨーロッパも国と州と自治体では業務が区分され重ならない。日本は中央集権ですべてを国がコントロールしたがる。隣の中国もそうだと思ったら大間違い。(2013/03/16)


    核・原子力
    子どもたちの心電図に異常、健康調査実施を求めて 関東の母親たちが署名活動
    120  放射能被ばくにさらされているのは福島の子どもたちだけではない、子どもたちの心電図異常も増えている。関東の子どもたちも健康調査を実施してほしい…茨城県・千葉県北西部・埼玉県南東部の35団体で組織する「放射能からこどもを守ろう関東ネット」が子どもたちの健康調査を国に求めて署名活動を開始した。(上林裕子)(2013/03/11)


    人権/反差別/司法
    【三鷹事件再審請求を追う】(下)すべての証拠にアクセスできることが必要だ!  坂本正義
     佃弁護士による報告後、東電OL殺害事件の主任弁護人として活躍し、名張毒ぶどう酒事件や足利事件など数多くの事件に関わってきた神山啓史弁護士による講演が行われた。神山弁護士は、検察と同様に証拠開示に消極的であった裁判所の態度が変わった大きな転換点の1つとして、足利事件の再審無罪判決(2010年3月)を挙げ、裁判員制度の施行がそうした変化をもたらしたのではないかと指摘した。(2013/03/10)


    コラム
    あとがき不要論    村上良太
      本にはたいがいあとがきが添えてある。あとがきにはたとえば翻訳書の場合には翻訳者による解説が添えてある。また翻訳者以外にも、評論家などが解説を加えている。あとがき不要論などとタイトルを付したが、僕自身もあとがきをよく読むし、あとがきから読み始めることも少なくない。それでも、あとがきには必ず弊害がある。(2013/03/10)


    アジア
    なぜ流血の事態を防げなかったのか? 比武装集団とマレーシア軍の衝突めぐる誤算
      2月にフィリピン南部スルー州からボルネオ島北部のサバ州に侵入したイスラム系武装集団が、マレーシアの治安部隊との3週間強にわたるにらみあいを経て銃撃戦に発展、双方に30人以上の死者が出る事態にいたったことが、マレーシア、フィリピンの両国に大きな波紋を広げている。この事件に関しては、実は流血の事態にいたるのを未然に防げる機会がいくつかあったにもかかわらず、それをみすみすふいにしたと悔やむ声もあがっている。(クアラルンプール=和田等)(2013/03/08)


    人権/反差別/司法
    【三鷹事件再審請求を追う】(上)裁判長が再審請求第3回進行協議に出席した  坂本正義
     1967(昭和42)年1月18日、再審開始の決定を聞くことも叶わず、収監先の巣鴨拘置所内で亡くなった竹内景助元死刑囚が、脳腫瘍による記憶力の低下や後頭部の激痛、嘔吐などで苦しむ中、面会に訪れた妻の政さんに伝えた最後の言葉は「くやしいョ!」だったという。1949(昭和24)年に立て続けに起こった下山事件、松川事件と並ぶ国鉄3大疑惑事件の1つ「三鷹事件」(現在の東京都三鷹市と武蔵野市にまたがる国鉄中央本線の三鷹駅構内で発生した、死者6人、負傷者20人を出した無人列車の暴走事件)の犯人として逮捕された竹内さんの無念の死から44年後の2011年11月、竹内さんの親族と高見澤昭治弁護士を団長とする弁護団は、竹内さんの無実を晴らすべく再審請求に乗り出した。弁護団はこの間、東京高裁第4刑事部(小川正持裁判長)などを相手に3回の進行協議を実施している。(2013/03/06)


    アジア
    マレーシアが比から侵入の武装集団に空爆 両国に大きな波紋
      フィリピン南部からマレーシアのボルネオ島北部サバ州に侵入したイスラム系武装集団に対して、マレーシア政府は5日、F−18やホーク戦闘機による空爆を実施、掃討作戦を強化した。だが武装集団はゲリラ戦に転じ、事態は「泥沼化」の様相を呈してきた。フィリピン国内でもマレーシアへの抗議行動が展開され、マレーシアでは近年で最大の治安面での危機的状況を迎えたとの指摘が出てきている。(クアラルンプール=和田等)(2013/03/06)


    文化
    舞台「忘却のキス」(ボートー・シュトラウス作)
      練馬で独自の演劇活動を半世紀にわたって続けてきた東京演劇アンサンブルは今、ドイツの劇作家ボートー・シュトラウス作「忘却のキス」を上演している。ボートー・シュトラウスはドイツ演劇界では大物なのだが、日本の大衆にとっては未知数だろう。(実は小生も少し前まで知らなかった・・・。)だからこそ、今がチャンスと言えよう。というのも、この劇作家はドイツで相当注目され、人気が高いらしいからだ。ユーロ危機解決の鍵を握る現代ドイツ人が何に関心を持っているのかを考えるバロメーターになりうる可能性がある。(2013/03/06)


    核・原子力
    英国で原発の新規建設交渉が難航
     英国で新たな原子力発電所の建設に向けての交渉が、難航している。イングランド地方南西部サマーセット州ヒンクリーポイントで、EDFエナジーが140億ポンド(約1兆9700億円)をかけて建設予定となっているが、英政府からの補助金の額をめぐり、こう着状態となっている。EDFは建設に2万5000人を雇用する予定だ。(ロンドン=小林恭子)(2013/03/05)


    人権/反差別/司法
    英幼児殺害事件の実行犯の写真がツイッターに ー法務長官が法廷侮辱罪適用に動く
     20年前に、英イングランド地方北西部リバプールで、2歳の幼児ジェームズ・バルジャー(James Bulger)ちゃんが、10歳の少年二人に惨殺されるという痛ましい事件があった。(ロンドン=小林恭子)(2013/03/05)


    アジア
    比から侵入の武装集団とマレーシア治安部隊が銃撃戦 14人が死亡
      フィリピン南部のスルー州からボルネオ島のマレーシア領サバ州北部ラハ・ダトゥに侵入した武装集団とマレーシア治安部隊が3月1日、銃撃戦を展開し、武装グループに12人、治安部隊に2人の計14人が死亡した。流血の事態を避けようとマレーシア当局は2週間以上にわたる交渉を実施してきたが、立ち退きの断固拒否を主張する武装グループの強硬姿勢の前にその努力は実らなかった。(クアラルンプール=和田等)(2013/03/03)


    文化
    ステファン・エセル氏、死去 (享年95) 世界の人権運動に貢献
      2月27日、パリの自宅でステファン・エセル(Stephane Hessel)氏が亡くなった。第二次大戦後、世界人権宣言の執筆に参加しただけでなく、近年は「ウォール街を占拠せよ!」という運動やアラブの春などの抗議運動にも大きな影響を与えた。その著書は、Stephane Hessel著「Indignez-vous!」(「怒りなさい!」。英訳のタイトルは「Time for Outrage(怒るとき)」)である。(2013/03/03)


    アジア
    タイ南部の騒乱終結めざし対話開始に合意 政府とイスラム教組織代表
      タイ南部で2004年以降つづいている騒乱の終結をめざして、タイ政府当局とイスラム教独立派組織・民族革命戦線(BRN)の代表がマレーシアを仲介役として対話を開始することに合意、クアラルンプールで一般合意文書に調印した。しかし、武装組織はBRN以外に多数が活動しており、専門家などには和平の実現性を疑問視する見方も強い。(クアラルンプール=和田等)(2013/03/02)


    みる・よむ・きく
    拷問は正当化されるかをあなたに問う番組 −英チャンネル4のドラマ「Complicit」(共謀)
    120  今月17日、「もう1つの視点」を出すことを特徴とする英チャンネル4が、「Complicit(コンプリシット)」(共謀)と題するドラマを放映した。英国内でのみ視聴できるドラマなのだけれども、いつか日本で放映されることを願い、内容を紹介してみたい。 〈ロンドン=小林恭子)(2013/02/22)


    文化
    【核を詠う】(89)『現代万葉集2012年刊』(日本歌人クラブ編)から原発短歌を読む(1) 山崎芳彦
     日本歌人クラブは、約5000人の歌人が加入する歌壇最大の超結社団体だが、2000年(平成12年)から毎年度、日本歌人クラブアンソロジー『現代万葉集』を刊行している。その2012年版は2012年10月25日に出版され、全国の1808名の歌人が5424首を出詠している。この2012年版『現代万葉集』について、現在同クラブの会長を務めている歌人・秋葉四郎氏は、「はじめに」で、「昨年は、東日本大震災という国難に遭い、更に南紀地方に大水害があった。そのほかにもさまざまな事件があり、多くの国民が心を痛めた。・・・現代短歌アンソロジー今年度版『現代万葉集』は、そんな社会を背景にした、現代日本の歌人たちの作品がここに集成されたことになる。」と記しているが、福島第一原発事故にかかわっての作品が多く寄せられ、収録されていることが、2012年版『現代万葉集』の大きな特徴となっていると言ってもいい。(2013/02/17)


    検証・メディア
    個人を守る報道の実現はできるか? −曲がり角の英新聞界
     違法すれすれの取材行為、個人のプライバシー侵害、間違いがあってもなかなか訂正を出さず、もし出したとしても申しわけ程度―こんな英新聞界の現状を変えるために、法的規制組織設置への模索が続いている。(ロンドン=小林恭子)(2013/02/16)


    欧州
    欧州とイスラム教 ―ローマ法王の問題発言とはなんだったのか
     ローマ法王ベネディクト16世(85)が、11日、今月末で退位すると表明した。その8年間の在任中に注目された数々の事件の1つに、2006年、イスラム教の教えを暴力と結びつけたビザンチン帝国皇帝の発言を引用し、世界中のイスラム教徒から反発を受けた一件があった。欧州の中でもイスラム教徒の国民が増えており、ドイツ出身の法王の発言はイスラム学者とキリスト教関係者の大きな議論の的となった。当時の記録から、事件とその論点を振り返ってみる。(ロンドン=小林恭子)(2013/02/15)


    英国から日本を見る −ネットで本気の議論をするには?
     先日、日本でメディアを研究する若手の人と、会話をする機会があった。この方はベースは日本だが、他国のトレンドも研究対象としており、今回は米国や欧州への出張中であるという。メディア利用者の生の声を取材しながら、メディアの役割、日本のメディアの現状、そして日本の将来などについて深く考察している方で、自分にとっても大いに知的刺激になった。メディアの現状や未来について、普段から考えてきたことと一致する部分があったので、メモ代わりに記してみたい。(ロンドン=小林恭子)(2013/02/15)


    みる・よむ・きく
    米映画「ゼロ・ダーク・サーティ」を観て −「テロの戦争」を振り返る
    120  今月15日、2001年の米同時多発テロの首謀者オサマ・ビンラディンの捕獲・殺害(2011年5月)にいたるまでの経緯を描く米映画化「ゼロ・ダーク・サーティ」(軍事用語で午前0時30分)が、日本で公開される。どんな映画か?(ロンドン=小林恭子)(2013/02/13)


    検証・メディア
    「低賃金、ロボットのように働かせられる従業員」 −FTのアマゾン記事が話題に
     英フィナンシャル・タイムズの2月9−10日号に掲載された、「アマゾンのこん包を解く(Amazon Unpacked)」が、ウェブサイト上で多くのコメントを集めている(ネット上の購読は登録制で、場合によっては課金購読となることにご注意)。(ロンドン=小林恭子)(2013/02/13)


    中東
    逃げるな!ヒラリー   シリア難民とシリア避難民、合わせて300万人!?  平田伊都子
    120  「世界は(私の御蔭で)より平和になった」と、捨て台詞を吐いてヒラリー・クリントン・アメリカ国務長官は退職した。 リビアやシリアに撒いた戦争の種を全く始末しないまま去った、ヒラリーのこの白々しい台詞、、思いだしませんか? 嘘でイラク戦争を仕掛けてイラクを壊滅した、あのブッシュ前米大統領も「世界はより平和になった」と、言いましたよね!? ブッシュの言葉通り世界は平和になったのでしょうか?(2013/02/11)


    核・原子力
    《たんぽぽ舎発》「日本原子力発電」株(原電)をどうする? 「解体撤去」ではなく原発の廃炉「管理会社」に  山崎久隆   
     日本原子力発電(以下原電)の将来は、発電会社としては終わった。全電力会社と電源開発が株式の全てを保有する国策会社なので、市場で株価が暴落することもないし、直接消費者が「選択」出来る会社でもないので不買運動などとも無縁だから、一ワットも商品が売れない(生産できない)のに、存在そのものが問われることもない。しかし東電社員の給料の額を問題にするのならば(するなと言うのではない。あくまでもバランスの問題という意味だ)日本原電に支払っている年間あたり1000億円もの費用は、さらに問題にすべきことだ。(2013/02/07)


    検証・メディア
    世界を俯瞰するニュースを発信 −英BBCの新ニュースルーム訪問記(2)
    120  英国放送協会(BBC)が、今月中旬、新たな国際ニュースの生成・発信の場を本格的にスタートさせた。ニュースルームの見学後、BBCの商業部門の1つ「グローバルニュースリミテッド」社(ワールドニュースとオンラインのBBCニュースの国際版「BBC.com/news」を管理)の関係者から、今後の戦略を聞いてみた。(ロンドン=小林恭子)(2013/01/26)

    アフリカ
    モロビッチ氏の伴侶
    120   本紙に旅先のアフリカから寄稿しているスロベニア人の作家、アンドレイ・モロビッチさんには伴侶がいる。妻のスペラ・カルチクさんだ。スペラさんがモーリタニアからマリに車で移動中に足を怪我した話は前回書かれていた。モロビッチさんとスペラさんの夫婦は中古の軍用トラックを所有して、砂漠を移動してきたのだ。先々でイスラム原理主義勢力からフランス人が誘拐されてきただけに、今思えば危険な旅でもある。そんなところを旅する感覚に驚かされる。スペラさんもスロベニアの首都リュブリャナで生まれている。(2013/01/26)


    核・原子力
    【2013年の初めに日本の原発事情を考える〜その3】福島と福井  齋藤ゆかり 
     今年(2012年)も、大飯原発再稼働をめぐり、チラシを各戸に配るだけでなく、その家の人と話をする活動をずっとしてきた。 (2013/01/25)


    地域
    【伊那谷から】やはり出てきた自衛隊派遣論議  
     やはり、と言うべきか。想定通りの声が政府与党から上がった。 (2013/01/22)


    アジア
    「東南アジア地域をイスラム教復興の触媒に」 マレーシア首相が呼びかけ
      アルジェリアでのイスラム教武装集団による人質事件が世界的に注目を集める中、マレーシアのナジブ首相が1月19日にクアラルンプールで開催されたセミナー「東南アジアにおけるイスラム:課題と希望」において、「東南アジア地域をイスラム教復興と過去の栄光復活の触媒にしていこうではないか」と呼びかけた。首相は、「イスラム教の復興は表層的な部分にとどまってはならず、社会の基礎や根幹にも波及させなければならない」として、経済成長の達成やイスラム法の保持、政治的な清廉さの実現、より意義深く積極的な域内協力が伴なうことによって本当のイスラム教復興が実現できると語った。(クアラルンプール=和田等)(2013/01/22)


    核・原子力
    【2013年の初めに日本の原発事情を考える〜その2】 「金山でもありゃ、原発なんて、いらない」  齋藤ゆかり
     それにしても、なぜ、福井は福島原発事故にもかかわらず、原子力に固執するのだろうか。その理由を理解する上で、現地を訪ねてみるのはいくらか役に立つかもしれない。(2013/01/21)


    文化
    【核を詠う】(86)吉川宏志歌集『燕麦』から原発にかかわる作品を読む 「原爆と原発は違うと言い聞かせ言い聞かせきてしかし似てゆく」  山崎芳彦
     前回までかなりの回数を重ねて、福島の詠う人々の短歌作品を読んできた。原発にかかわる歌を抄出して読んだのだが、福島原発が壊滅的な事故がひきおこしたことによる災害のもたらす人々への苦難、その実態は何とも言い難く深刻であることを改めて思い知らされた。筆者としては、ひたすら読み、思い、記録することに努めたつもりだが、原発が本質的に抜き難く持つ核の反人間性を、原爆短歌を読み続けたときと同じように見ないではいられない。(2013/01/19)


    中国
    「日中間に春が来ることを信じたい」 〜元朝日新聞記者・加藤千洋さん記念講演「新聞記者の目から見た日中関係40年」〜   坂本正義
     2012年は、日中共同声明が調印されて日本と中国が国交を回復した1972年から40周年という記念の年であったが、日本国内に祝賀ムードは全く見られなかった。尖閣諸島付近で起こった海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事故(2010年)や日本政府による尖閣諸島国有化(2012年)に反感を募らせた中国人が中国各地で暴動を起こし、そうした中国側の反応に日本人の多くが対中感情を悪化させたから祝賀ムードが無いのも当然で、日本のNPO法人「言論NPO」と中国主要メディア「中国日報社」が2012年6月に発表した第8回日中共同世論調査の結果でも、中国に対して良くない印象を持つ日本人が、2005年の調査開始以来、最悪の84%を記録する一方、日本に対して良くない印象を持つ中国人も65%に達し、日中関係の冷え切った状況がデータにも現れている。こうした中、長きに渡って日中友好運動に取り組んでいる「日本中国友好協会」(長尾光之会長)は2012年11月、日中国交回復40周年記念シンポジウムを開催した。(2013/01/18)


    みる・よむ・きく
    金原瑞人氏によるMy Favorites ’Franz Kafka ・The Metamorphosis(わが愛するカフカの「変身」) '
     青灯社から、ちょっと面白い試みの本が出ている。翻訳家・金原瑞人氏による、My Favorites ’Franz Kafka ・The Metamorphosis 'なる本だ。これは有名なカフカの「変身」を原文のドイツ語から英訳したものに、金原氏が注をつけた一冊だ。英訳自体はスタンリー・アップルボーム(Stanley Applbaum)氏による。(村上良太)(2013/01/13)


    アジア
    マレーシア野党が10万人集会 総選挙を控え初めて政府が許可
      マレーシアの首都クアラルンプールで野党連合・民衆同盟と市民運動団体が12日、政府の不公平な政策の是正を要求する大規模な民衆決起集会を開いた。警察発表で4万5000人、地元メディアの推計では10万人が参加した。1957年の独立以来政権を握る与党連合・国民戦線はこれまでデモや集会を制限してきたが、当局が初めて開催を許可した。今年前半にも実施される総選挙を控え、強硬姿勢は国民の離反を招くとの判断がはたらいたとみられる。(クアラルンプール=和田等)(2013/01/13)


    文化
    【核を詠う】(84)福島の歌人たちが原発災の日々を詠った作品を読む(14) 福島・松川短歌会合同歌集『思い草』の作品から   山崎芳彦
     『角川 短歌年鑑 平成25年版』(平成24年12月刊 角川学芸出版)は、昨年の同24年版に続いて、原発と短歌にかかわる企画を組んでいる。同年鑑については、掲載されている作品も含めてこの連載のなかで読んでいくつもりだが、今回は「論考 震災・原発と短歌」の中の歌人・吉川宏志氏の「言葉と原発」と題する評論の内容の一部を見ておきたい。吉川氏は同24年版で「当事者と少数者」で原発問題について貴重な問題提起をしていた(この連載の42回、43回で氏の見解について触れた。)が、今回の評論も大切な論点を提示している。(2013/01/07)


    文化
    【演歌シリーズ】(28) エロスが香る由紀さおりの歌声 供縦祺察淵蹇璽痢璽函砲隆映宗檗  〆監c桧
     別れ歌の手練(てだれ)中島みゆき、藤圭子、八代亜紀……。いずれも低い声に魅力がある。由紀さおりも例外ではない。歌謡曲歌手としてのデビューが、高い美音をはためかせた『夜明けのスキャット』(詩・山上路夫 曲・いずみたく)でその印象が強かったので、高音歌手に数えられている。でも、低音の表情にも味わいがある。(2013/01/02)



    「モダンノマドの日記」モーリタニアからマリに入る  アンドレイ・モロビッチ
    120   モーリタニアを南に下ってマリに入った。マリには不穏な空気が流れている。昨日もクーデターめいた騒動があったばかりだ。しかし、素敵で広々とした家を見つけることができた。モーリタニアからマリに入るとき、モーリタニア当局から、この先で何が起きても自己責任であると書類にサインさせられた。実は前日、マリのDiemaでフランス人が誘拐されていたのだ。僕と妻は夜のサバンナを車で走った。視界は悪く、案の定事故を起こしてしまった。(2012/12/18)


    文化
    【核を詠う】(78)福島の歌人たちが原発災の日々を詠った短歌作品を読む (8)『平成23年度版 福島県短歌選集』(福島県歌人会編)から<3>    山崎芳彦
     総選挙が奇妙な熱を帯びている。これまでになく多くの政党が名乗りを上げそれぞれいかにも独自の政策を掲げているかのように、テレビ媒体の中で「論戦」を、はげしい口調で展開しているのだが、そのにぎやかさのなかで、例えば、改憲して国防軍を、核武装を想定してのシュミレーションを、原発の維持を、などという物騒なことが、不思議ではなく語られている。この選挙戦は、あたかもどのような非条理、破天荒ともいえることでも、言いたい放題に言い、その空気に有権者、国民を引きずり込もうとする企みを持って展開されているのではないかと、思わせる。(2012/12/10)


    検証・メディア
    続報 豪DJによるいたずら電話と看護師死亡事件 −DJの生の声、オーストラリアの放送規定とは
    120  英キャサリン妃がつわりで入院していたロンドンの病院に、オーストラリア・シドニーのラジオ局のDJらがいたずら電話をかけ、その数日後に、電話を取り次いだ看護師が亡くなった事件の続報である。(ロンドン=小林恭子)(2012/12/10)


    英キャサリン妃がいた病院で看護師死亡 ーオーストラリアの声を拾う
     キャサリン妃がつわりで入院していたロンドンの病院の女性看護師が、7日、亡くなった。これが今、大きなニュースになっている。 というのも、この女性(ジャシンサ・サルダナさん、46歳)は、4日、オーストラリアのラジオ局「2Day FM」のDJらによるいたずら電話を最初に受けた人物。キャサリン妃のいる病棟に取り次いだことで、同妃の容態にかかわる情報が外に漏れてしまったのだ。(ロンドン=小林恭子)(2012/12/09)


    アフリカ
    パレスチナに続け西サハラ   アフリカ最後の植民地で続くインテイファーダ  平田伊都子
    120  2012年11月29日15時半(ニューヨーク時間)、 国連総会でパレスチナ国家のオブザーバー参加が認められた。 1947年11月29日に国連がイスラエル・パレスチナ分割案を出して65年、パレスチナが改めて産声をあげた。 「おめでとうパレスチナ!」(2012/12/04)


    世界経済
    なぜ英中銀の次期総裁にカナダ人カーニー氏が選ばれたのか?
     英中央銀行の次期総裁に、カナダ銀行(カナダの中銀)のマーク・カーニー総裁(47歳)が就任することになった。オズボーン財務相が、11月26日、国会でこの任命を発表した。300余年の歴史を持つ英中銀で、外国人がトップになるのは初だ。来年6月に2期10年の任期を終えるマービン・キング総裁(64歳)の後任となる。(ロンドン=小林恭子)(2012/11/30)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】電気料金値上げに対抗する電力料金引き下げの方法(その1)電気料金値上げの原因  山崎久隆 
     この方法は、一般家庭向きでは無くマンション共用部分や小規模事業者向けの方法です。一般家庭の場合での「アンペアダウン」に相当する方法を、マンション共用部分や小規模の工場などで実行することが可能という話題です。(2012/11/27)


    アジア
    国連に続き豪軍も東ティモールから撤退開始 景気の落ち込み懸念する声も
      2006年の内乱を受け、東ティモールの治安の回復、安定化に務めてきた国連平和維持部隊に続き、国連とは別個に治安維持にあたってきたオーストラリア軍を中核とする国際安定化部隊(ISF)の撤退が11月下旬に始まった。国連警察を中心にピーク時に約1800人を数えた国連部隊は2012年末までに、最盛時に1000人以上の人員を配置したISFは13年4月までに撤退を完了する予定。(クアラルンプール=和田等)(2012/11/25)


    コラム
    手術に思うこと  鬼塚忠
      今日、知人が目の手術をする。鹿児島の知人で地元でネット新聞の記者をしている。去年帰京した際に、私のことを取材してくれた。その原稿を読んだ。地方では東京の第一線で活躍しています、という内容は受けるそうで、「これ大丈夫なの?私、偉そうですよ」とダメ出ししようと思ったら「それくらいがいいんです」とそのまま偉そうな記事になった。彼は以前右目を失明した。それで左目を酷使していたら、そちらに負担がかかりすぎ、左目の手術を受けることになったそうだ。この手術の成功率は100%ではない。手術が失敗したら、完全に失明することになる。心配で仕方がない。ぜひとも成功してほしい。心からそう祈っている。手術に関して、ひとつ印象に残った話をしよう(2012/11/15)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】「原発は小さきこと」つまりは福島など眼中にもないらしい  石原慎太郎の発言の精神構造を疑う   山崎久隆 
     またひとり、「日本の将来を憂う」老人が国政に出るらしい。しかしこの人の言うことは、首尾一貫性も合理性もない。例えば「原発問題など小さいこと」なのだそうだ。他ならぬ石原慎太郎がそう言う。なんという脈絡の無さだろう。(2012/11/14)


    文化
    日本に関心を持つ売れっ子イラストレーター、ノーラ・クリューク(Nora Krug)  村上良太 
    120   作家デイブ・エガーズが編集したアメリカの短編小説を集めたアンソロジー「The Best American Nonrequired Reading 2012」の中に2篇の味わい深い漫画が収められていたことについては先日書いたばかりだ。その1篇はノーラ・クリューク(Nora Krug)による「kamikaze」という作品だった。これは第二次大戦中の神風特攻隊の隊員を描いた作品である。独特のタッチであるだけでなく、デフォルメされているとはいえ、日本の日常がかなりリアルに描かれていた。こうした日本の歴史がアメリカのアンソロジーに登場していることに僕は驚いた。この本を買ったのはデトロイト空港内の書店で、成田空港に向かう飛行機の中で読んだ。(2012/11/13)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】 いま読み返す『原発事故 その時あなたは!』  瀬尾健氏が伝えた本物の恐怖   山崎久隆
     原子力防災は、原発を止める大きなきっかけになり得る。しかし一方では誤った方針に基づき「現実的に可能な範囲で」などとする防災体制作りがされれば、さらに住民を危険にさらす結果になる。福島第一原発震災で経験したとおりだ。そのためにも、住民の視点から厳しく検証・批判を加える必要がある。(2012/11/09)


    難民
    ナウルで難民300人がハンスト 収容施設の待遇改善を要求
      押し寄せるボート難民対策に頭を悩ます オーストラリア政府は8月、いったん閉鎖したナウル共和国での難民収容施設を再開したが、さっそく同施設に収容されたスリランカ人難民を中心とした約300人が待遇改善を求めて11月初めからハンガーストライキ(ハンスト)に突入した。(クアラルンプール=和田等)(2012/11/09)


    社会
    ビッグイシュー日本版が創刊9周年 「誰もが居場所と出番がある社会」を作ろう
    120  英国で始まった、ホームレスの人が販売する雑誌「ビッグイシュー」。その日本版「ビッグイシュー日本」が、創刊9周年を迎えた。ホームレスの人たちを助けるために設立された「ビッグイシュー基金」も設立から5年をむかえ、このほど、NPOとして認定されるに至った。3日、NPO取得を記念するパーティーがあり、早速、会場となった東京・四谷にある聖イグナチオ教会に足を運んでみた。(小林恭子)(2012/11/05)

    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】福島第一原発で何が起きているのか  鉄骨を落下させた、労働者の賃金を切り下げた、 海へ汚染水を放出している  山崎久隆
     3号機使用済燃料プールに瓦礫の鉄骨を落下させ、10日に規制庁により作業再開が「許可」されたそうだ。一体どうなっているのだろう。フライデーによると、この鉄骨は半分プールに落ちかけていたのを、遠隔操作のクレーンで持ち上げようとして、つかみ損ねて落下させたという。そのクレーンは驚いたことに500メートル離れた場所から鹿島建設のオペレータによりモニター画面を通じて遠隔操作されていた。(2012/10/18)


    国際
    【平田伊都子の目】危うしオバマ  いまいち盛り上がらない2012年アメリカ大統領選挙  
    120  「ワタシ、大統領選、投票デキナイ!」と、在日アメリカ黒人歌手のアレックスが、筆者に電話をかけてきた。 「人種差別された?」と、聞き返す。 「不在者投票モウシコミ、オソカッタ」と、アレックス。 「本選挙の11月6日まで、3週間もあるじゃん?」と筆者。「2008年ノ時、2週間前デモヨOK、ケド、今年、2カ月前申シ込ミダッタ。ペンシルバニア州法、変ッタネ」と、アレックス。 「あほか!」と、筆者。(2012/10/14)


    英中銀の総裁公募の締め切り、迫る ―300余年の歴史のこれまで
    120  英イングランド銀行(中央銀行)の次期総裁は、史上初の公募制度で選ばれることになっている。公募の締切日は本日8日である。さて、どんな人材が候補者として並ぶことになるだろうか? (2012/10/08)


    検証・メディア
    協同組織で生き延びる独新聞「Taz」
    120  新聞の発行部数が次第に減少しているという状況は、日本ばかりか欧州でも同様だが、確固とした経営基盤を持つおかげで、ベルリンを本拠地とする独新聞「Die Tageszeitung(ディ・ターゲスツァイトング)」(通称Taz)の経営は安定しているという。10月1日付の英ガーディアン紙が報じた。(ロンドン=小林恭子)(2012/10/08)


    みる・よむ・きく
    「ワーク・シフト」 ーひっそりと自分で未来のことを考える本
    120  ふと、世の中の物事の風向きが、あるいは自分の気の持ちようが変わっているのを感じとるときがないだろうか?まるで木の葉っぱが緑からいつしか黄色、そして赤に変わってきたことに、突然気づいたときのように。一つ一つの変わったことは他人に言うまでもなく、自分の心の中でそっとひそかに感じ取るだけだ。動いていく雲の端をとりあえず手につかんで溜めて置くだけー。(ロンドン=小林恭子)(2012/10/08)


    みる・よむ・きく
    マーティン・シャーマン作「ローズ」公演 
      米劇作家マーティン・シャーマンによる一人芝居「ローズ」が来月東京で上演される。女性ローズを演じるのは東京演劇アンサンブルの女優、志賀澤子氏。今回は同劇団ではなく、プライベートユニットを結成しての舞台となる。80歳の女性、ローズが木製のベンチに座って激動の人生を回顧する。(村上良太)(2012/10/06)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】福島第一原発1号機「内部映像」の意味するもの  何も見えない 8mに水などなかった  山崎久隆
     炉心が崩壊し、格納容器中に落下している福島第一原発1号機の「内部の映像」が公開されている。しかし、何も見えない。格納容器底部から8m付近に横から穴を開け、ファイバースコープを入れたのだそうだ。しかし「何も見えない」。(2012/10/02)


    国際
    【平田伊都子の目】イノセンス・オブ・ムスリム  なんでもかんでもアルカイダ?
    120  2012年9月21日金曜礼拝の日、「アッサラーム・アライコム(あなた方に平和を)」と集団礼拝をした後、世界のイスラム教徒が抗議デモを繰り広げた。 チュニジアやエジプトは金曜デモを禁止したが、マレーシアなどのアジア各地でデモ隊と治安部隊が衝突し、パキスタンではカラチで14人、ペシャワールで5人の死者を出してしまった。 抗議の対象は、イスラム教の教祖ムハンマドを侮辱した映画<イノセンス・オブ・ムスリム>に、教祖ムハンマドのヌード漫画を載せたフランスの風刺週刊新聞<シャーリー・エブド>が加わった。 9月21日から22日にかけて、ベンガジの群集がリビア・イスラム過激派組織を襲い、11人の死者を出した。 9月22日、パキスタンのビロウル鉄道相は「映画製作者殺害に10万$の懸賞金をかける」と、発表した。 抗議デモは思わぬ展開になってきた。 アメリカは、国際社会は、どう決着をつけるのだろうか?(2012/09/25)


    文化
    英国で人気のテレビ番組「ダウントン・アビー」の裏舞台 −本当の持ち主の素顔とは?
    120  日本ではそれほど話題になっていないようだが、英米で大人気となっているのが、英国製時代物ドラマ「ダウントン・アビー」。20世紀初頭の英国の大邸宅を舞台に、伯爵一家の人間模様を描く。ロケ地をたずね、本物の伯爵夫人に話を聞いてみた。(ロンドン=小林恭子)(2012/09/19)


    検証・メディア
    ヘンリー英王子の裸の写真がお騒がせ事件に ―「報道の自由」?
    8月末、王位継承権順位で第3位の「ハリー王子」ことヘンリー王子が、ラスベガスのパーティーで裸身をあらわにした写真を米ウェブサイトが掲載した。これを機に、ネット上ではハリー王子の裸の写真が一斉に流れたが、当初、英国の大手新聞各紙はこの写真を紙版はおろか電子版でも掲載しなかった。国内で掲載の先陣を切ったのは大衆紙サンであった。サンは「報道の自由」の一環として掲載を決定したと説明した。ハリー王子の写真掲載をめぐる動きをまとめてみた。(ロンドン=小林恭子)(2012/09/06)


    沖縄/日米安保
    お断りします、オスプレイ うち落としたくなるアメリカ製竹トンボ 文:平田伊都子、写真構成:川名生十
    120  ペラペラと羽音を立ててオスプレイが飛んできたら、うち落としたい。 あのアメリカ製竹トンボは夜店の的のように、限りなく遊び心をくすぐる。 道具は吹き矢でも水鉄砲でも、日本製竹トンボでもいい。 森本防衛大臣が提案している専門家やオピニオンリーダなどによる体験飛行中のオスプレイを、ぜひ狙ってみたい。(2012/09/02)


    中東
    シリア情勢 「アルカイダがヒズボラと闘争」イスラエル紙が報じる
     シリア情勢がひどく複雑化しているらしいことはニューヨークタイムズの論説欄で指摘されており、日刊ベリタでもすでに紹介済みである。イスラエルの新聞ハーレッツ(Haaretz)はそれを裏付ける記事を掲載したばかりである。アルカイダグループがシリア政府を支援しているレバノンのシーア派武装組織ヒズボラに対して、シリアを舞台に武装闘争をしかけているらしいことだ。(村上良太)(2012/09/02)


    検証・メディア
    消費税上げをめぐる朝日記者対論 「増税は深刻な事態招く」に軍配 安原 和雄
      同じ新聞社内の記者が実名で賛否を論じ合うのは珍しい。朝日新聞は消費税引き上げを巡って記者対論を実践した。批判派は「消費増税は深刻な事態を招く」と論じ、一方容認派は「消費増税を先送りする口実は、もう許されない」と譲らない。私自身、現役経済記者時代には覆面座談会は何度も試みたが、そういう紙面作りから大きく踏み出して、消費税問題担当のベテラン記者が名乗りを上げて議論し、賛否の主張を明確にする姿勢は評価に値する。私としては批判派に軍配を挙げたい。(2012/09/01)


    中東
    シリアの内戦がレバノンに拡大する恐れ
      シリアの政府軍と反政府勢力との闘争は隣国レバノンに転移し、誘拐事件を頻発させているようだ。ニューヨークタイムズの「Assad suspected of stoking fire in Lebanon(アサドがレバノンに戦火を拡大させようとしている可能性がある」)とする見出し記事では、シリア国内で政府軍に近いシーア派と、反政府軍に近いスンニ派が抗争をしていることが描かれている。(村上良太)(2012/08/24)


    コラム
    取材続く。 鬼塚忠
    先日、日経BP社「日経エンタテインメント」から連絡を受け、取材を受けた。タレントのビビる大木氏が会社に来て、話が盛り上がった。これがけっこういい男でかっこいいのだ。背は高く、おしゃれで話がうまい。しかしそれに返す私はどうだったか、どう思われたかちょっと不安。それが記事になってどうなるだろうかとさらに不安。しかし書きあがった文章を読むと、これが面白い。話した内容をほとんどそのままなんだけど、なぜだか面白い。(2012/08/22)


    国際
    ICJ国際司法裁判所 竹島領土紛争と西サハラ領土紛争 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120  2012年8月17日、日本は韓国に、竹島領土紛争をICJ国際司法裁判所に解決してもらおうと、提案した。 竹島は日本の隠岐諸島と韓国の鬱陵(ウルルン)島の間にあり、両国がそれぞれ領有権を主張している。 断崖絶壁に囲まれた竹島は東京ドームの5倍くらいで、飲料水に乏しく人が住める所ではなさそうだが、漁業資源や海底資源がある。 最近、韓国は要塞を建設中で大統領が島に乗り込み実効支配をアピールしている。 韓国の挑発を受けてやっと日本政府はICJ国際司法裁判所に訴えようと動きだしたのだが、韓国が裁判を受諾しないと法廷を開けないとか? なんなんだ?この裁判所??(2012/08/21)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】西と東をつなぐ重要な変電所が失火で停止 呆れ、そして怒り! 山崎久隆
     「新信濃変電所が火災」との一報を聞いて、飛び上がるほど驚いた。電力の安定供給にとって本来ならば最重要設備が、失火焼失かと、呆れ、そして怒りがこみ上げてきた。(2012/08/09)


    スポーツ
    モロッコ.オリンピック団長に逮捕状 フランス判事がロンドン.オリンピックに乗り込む 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120  ロンドン.オリンピックたけなわの8月3日、英国BBC.TVが流した速報はオリンピック競技ではなかった。「ラマエル.フランス判事がイギリス警察に、暗殺容疑のベン.スリマネ.モロッコ.オリンピック団長を逮捕するよう要求した」とのビックリ.ニュースだ。(2012/08/06)


    社会
    レバ刺し禁止令と人民統制   根本行雄
     7月1日、食中毒防止のため、牛の生レバー(肝臓)の飲食店での提供が禁止された。食肉業界は「行政の過剰介入で食文化が消える」と反発したが、厚労省は7月からの禁止を決め、悪質な違反には2年以下の懲役か200万円以下の罰金を科す罰則規定も設けた。ただ、根強い人気があるレバ刺しは違法な提供も予想され、小宮山洋子厚労相は6月29日の記者会見で「チェックを徹底したい」と述べた。また、鶏肉についても、厚労省は今後、規制の是非を検討するという。6月30日夜、生レバーを扱う全国各地の焼き肉店は「食べ納め」の客でにぎわった。(2012/08/04)


    スポーツ
    長いが感動的な、ロンドン五輪の開会式
    120  27日夜、いよいよ五輪の開会式が行われた。待ちに待ったという感じである。4年前の北京オリンピック開会式は、その派手さ、豪華さで人々をあっと言わせた。いったい、ロンドンはどうするのか?規模の大きさで勝てないなら(そんなお金はない)、何で勝負するのだろうか?(ロンドン=小林恭子)(2012/07/28)


    アフリカ
    断食の月〜ラマダン〜にある国から  村上良太
    120   イスラム教徒は1年のうち、1か月間、断食の月〜ラマダン〜を過ごす。断食と言っても飲食が禁じられているのは日の出から日没までの間で、日が暮れると飲食してもよいとされる。イスラム暦の関係でラマダンの月は西暦とずれが出るが、今年は7月20日から8月19日頃まで。アルジェリアの首都アルジェに住むイスラム教徒の女性から、今、過ごしているラマダンについてのレポートが届いた。(2012/07/28)


    コラム
    12期突入  鬼塚忠
      電子書籍が売れて、紙の書籍になった。夏川賀央著「すごい会社のすごい考え方」という本が講談社から文庫として出版され、今週、全国の書店に並んだが、実はこの本、不思議な経緯で出版されることとなったのだ。この本は、まず、日本、韓国、中国、台湾が共同出資して作ったユナイテッドブックスという出版社で、第一発目の紙の書籍として、期待を受けながら出版された。しかし、発行後の発売は振るわず、消えゆく運命となった。(2012/07/23)


    ロンドンを歩く −「シティを歩けば世界が見える」ツアー
    120  ロンドンの地下鉄を使っていると、「モニュメント」という名前の駅があることに気づく。いつもこれはいったい何だろうなあと漠然と思っていた。「モニュメント」は「記念碑」などと訳されるが、この駅の近くに、1660年代のロンドン大火の被害と復興を記念した建造物、「ロンドン大火記念塔」が建てられているのであった。記念塔の前に集まって、金融街シティを散策するツアー「シティを歩けば世界が見える」に参加した。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/23)


    米国
    米大学に導入され始めたオンライン教育〜アメリカの報道から〜  
      オンライン教育がついにアメリカの名門大学でも導入され始めた、ということでその是非をめぐる議論もまた活発になっているようだ。オンライン教育とはインターネットを活用して行う教育のことである。7月17日にニューヨークタイムズに掲載された ’Top Universities Test the Online Appeal of Free’と題する記事は今、米教育界で何が起きているかが書かれている。Courseraという教育ベンチャー企業が名門大学と提携して、無料の大学講座を立ち上げているというのだ。(2012/07/22)


    スポーツ
    ロンドン五輪開会日の朝、英国中の鐘が鳴る
    120  27日、英国ではロンドン五輪開会を祝うイベントが一斉に始まる。運営委員会が送ってきた資料によれば、まず、午前8時過ぎから3分間にわたり、国内の鐘(教会などにある大きな鐘や自分が手に持つ鐘でもよいらしい)が鳴り響く。音頭を取るのは、斬新な芸術作品に贈られる「ターナー賞」の2001年の受賞者で、奇術師のマーティン・クリードだ。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/20)


    スポーツ
    ロンドン五輪開催地付近を散策する
    120  五輪開催まで、後、数日となった。五輪スタジアム近辺のツアーが連日、開催されている。午後のウオーキングコースを選び、歩いてみた。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/20)


    検証・メディア
    英国テレビの面白さ −五輪運営を笑う「Twenty Twelve」
    120  ロンドン五輪の運営準備がいかにハチャメチャかを鋭いユーモアで包みながら描く、英国のテレビ・コメディ「Twenty Twelve(2012)」が話題だ。もともと、BBC4というデジタルチャンネルで夜遅く放映されていたのだが、次第に人気が出て、今はもっと一般的な視聴者向けのBBC2というチャンネルで放映中だ。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/19)


    アジア
    【イサーンの村から】(19)百姓の技と心(下) なんでも手作業  スピード、長続き、それにおしゃべりがつく百姓技  森本薫子
    120 (2012/07/18)


    アフリカ
    【西サハラ最新情報】西サハラをめぐるミニミニ会議  平田伊都子
    120  2012年7月13日、駐日アルジェリア大使館で西サハラ問題をめぐる会議を開きました。 参加者は、黒柳誠司NHK デイレクター、シド.アリ.ケトランジ駐日アルジェリア大使、首藤信彦衆議院議員、高里良男インターメディカル取締役、平田伊都子SJJA代表、リアド.サイード駐日アルジェリア大使館広報担当(アイウエオ順で敬称略)以上6人のミニ会議でした。 ミニにも拘らず、13日の金曜日にも拘らず、収穫はビッグでした。以下に会議の要点を報告します。(2012/07/18)


    経済
    金利不正捜査で巨額罰金 ―バークレイズ銀不祥事の背景とは
     英国の大手銀行の1つバークレイズ銀行が、先月27日、短期金利の国際的指標となる「ロンドン銀行間取引金利(LIBOR=ライボー)」の不正操作により、英米の捜査当局から総額2億9000万ポンド(約360億円)の罰金の支払いを命じられた。IBORは住宅ローンなどの設定に基準として使われる金利で、私たちの生活に直結する存在だ。大手銀行への信頼感をさらに損なわせる不正行為に、金融当局ばかりか、政治家らも強い怒りを表明している。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/16)


    検証・メディア
    経済記者が想う「小沢新党」の発足 反消費増税、脱原発の姿勢を評価 安原和雄
      大手メディアの社説にみる論評では「小沢新党」の評判はすこぶる悪い。まるで仲間から嫌われている非行少年団の旅立ちのような印象を受ける。果たしてそうだろうか。小沢新党のめざす政策の二本柱は、反消費増税であり、脱原発である。この政策目標のどこが不可解なのか。この目標をどこまで貫くかどうかという課題は残されているとしても、目標そのものは正当である。長い間、経済記者の一人として、政治、経済を観察してきた体験からして、私はそのように新党発足を評価したい。感情を交えた好き嫌いの判断で採点するのは避けたい。(2012/07/14)


    沖縄/日米安保
    オスプレイ日本の空を制覇 アフリコム、オスプレイ、パコム 文:平田伊都子、写真:川名生十
    120 AFRICOMアフリコムって何だ? アフリコムとは<アメリカ.アフリカ軍>の略だ。 (2012/07/11)


    コラム
    動いてみないとわからない   村上良太
    120   外国に取材に行けるようになったのは僕の場合はもっぱら9・11同時多発テロ事件以後だ。それまでの数年は外国取材が減少しており、外国取材をもっぱらとする番組枠のスタッフでなかったら難しかった。それがテロ事件をきっかけに海外の動向が戦争を含めて再びニュースに取り上げられるようになった。だが、外国取材の経験が不足していると、初めて行く土地土地で勘違いや誤解、自分の無知を思い知ることになる。(村上良太)(2012/07/08)


    みる・よむ・きく
    瀬川正仁著「アジアの辺境に学ぶ幸福の質」(亜紀書房)
    120   瀬川正仁著「アジアの辺境に学ぶ幸福の質」はテレビドキュメンタリーディレクターの瀬川氏がこれまでアジアの辺境を数多く旅して報じてきた経験から、日本人の幸福を考えた本である。瀬川氏がこれまで旅した地はタイ、インド、ミャンマー、パレスチナ、インドネシアなど。圧倒的に途上国が多い。本書ではそれらが地域別に記述されるのではなく、テーマ別に書かれている。〇間について△金について仕事についてゅについてヌ燭砲弔い董最後に「辺境の民とは私達のことだった」と気づくことになる。(2012/07/08)


    国民一人ひとりに考えることを示唆した事故調の報告書
     国会事故調査委員会(東京電力福島原子力発電所・事故調査委員会)が、5日、報告書を発表した。この件について、ツイッターを通じて感想を出してきたのだが、記録のために、ブログにも記しておこうと思う。報告書の英文に、日本人一人ひとりにとって、宿題のようなことが入っているのに対し、日本語原文のほうには入っていないように見受けられるからだ。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/08)


    英王室はこれからも続くか?―その位置と国民の思い
     エリザベス英女王(86歳)の即位60周年を記念する祝賀行事「ダイヤモンド・ジュビリー」は、6月2日からの4日間を国民の祝日として開催され、大盛況で終了した。王室の意味やメディア報道とは?「メディア展望」7月号の筆者拙稿に補足したものを紹介したい。(ロンドン=小林恭子)(2012/07/08)


    文化
    フランスからの手紙27 〜ポルトガル人がアンゴラに移民〜L’émigration portugaise en Angola  パスカル・バレジカ
    120 これまで移民の流れはそれが合法であれ、非合法であれ、アフリカから欧州に向かうものだった。しかし、ポルトガル、スペイン、ギリシアのいわゆる「南欧」が直面している深刻な不況を前に、これまでと異なる事態が生じており、非合法に欧州からアフリカに向かう流れが生じている。(2012/07/08)


    核・原子力
    ≪twitterから≫総理官邸前の原発再稼動反対デモ、最大規模か?  警察の規制と誘導も格段に強化
     やっと官邸前に着きました。今日は、先週より少ないなんて、嘘ですね。あまりに凄い人、これだけの人々が、声をあげています/官邸前行動。雨の中、きょうもたくさんの人が参加。警察官に遠くへ遠くへと誘導された感じ。でも、みな冷静に「再稼働反対!」を連呼。安保闘争を体験したという人が、そのときより、参加者が真剣で粘り強いと感心していましたよ。毎週金曜が楽しみですね。(2012/07/06)


    核・原子力
    ≪たんぽぽ舎発≫7・1の大飯原発前のバリケードの現場から- 大飯原発再稼働強行、原発道路完全封鎖33時間のたたかい -  
     朝7時小雨模様の中、参加者48名バスに乗り込んで原発前抗議行動に参加するべく集合地の漁村公園に向かった。公園は原発ゲートより500メートルほど先にある。驚いたことに、本道から別れて原発に向かう道路を横切り、3列に亘ってびっしりと車が置かれたバリケードで完全に封鎖されていた。東京から駆けつけたバスとわかって詰め掛けた若者たちが歓声をあげる。原発へ通ずるトンネル前には関電や保安院のジャンパーを着た職員、警備員、警官が入り混じった阻止線を張っていた。バリケードの前と後ろに駆けつけている人の数は400名くらいか。(T.E )(2012/07/06)


    アフリカ
    現代の遊牧民「モダン・ノマドの日記10」  アンドレイ・モロビッチ
    120   アバイエ・マハマドゥはニジェールのアガデス州の教育局で働いている。アバイエは洗練された紳士であり、古いタイプのインテリだ。つまり、ネグリチュード運動の集会からすぐにやってきたような人物なのである。アバイエが教育の仕事に携わるようになったのは活動家時代の活動を通じてであった。だが、彼の職務は不条理とも言えるほど膨大にあり、たとえ創造主であっても絶望するほどだ。ともかく、教育分野は底なしに遅れている。(2012/07/01)


    検証・メディア
    子宮頸がんワクチンの問題 読売新聞記事への疑問
      子宮頸がんワクチンの副作用がかなり厳しいものであることは、すでにかなり報告されており、筆者もこの欄で紹介した(*)ことがある。下に掲げるのは、読売新聞電子版6月27日の記事である。これによれば、接種後の失神は、恐怖心によるものとされているが、実際の具体的症例が分からないかぎり、たんなる恐怖心で片付けられる問題ではないと思われる。筆者の先の報告の1部の引用(“”括弧内)と比較して頂くと、これが単なる恐怖心によるものとは思われない。これらの症例の詳しい報告と、その後の観察が望まれる。(バンクーバー・落合栄一郎)(2012/06/28)


    アジア
    解散・総選挙に踏み切れないマレーシア首相 与野党逆転を恐れる
      マレーシアで国会議員の任期切れ(2013年4月28日)まで1年を切る中、総選挙の実施時期をめぐってさまざまな憶測が駆け巡っている。2008年3月に実施された前回の総選挙では、1957年のマレーシア独立以来、3分の2以上の議席を獲得してきた与党連合が初めて3分の2を割り込み、得票率では与党52%対野党48%というところまで追い込まれた。(クアラルンプール=和田等)(2012/06/21)


    コラム
    オウム真理教と私      鬼塚忠
       ある日、ビルマ寺のビルマ僧とブッダが悟りを開いたとされる菩提樹へ行った。するとなんとその菩提樹の下には麻原彰晃が瞑想していたのだ。当時はまだ選挙に出る前で、麻原彰晃はそれほど知名度は無く、座禅して空を飛ぶことで、一部の間で有名だった。今でも忘れない、麻原彰晃のまわりには踊り組が踊り、その周辺には、上祐史浩など、その後有名になる幹部が揃っていた。そのとき、私の横にいたビルマ寺の僧が麻原彰晃を見て、奇妙なことを言った。「うぉー、このお方はすごいマインドパワーがある」(2012/06/18)


    中東
    ステファン・エセル氏の声  中東の二国家による平和
      ステファン・エセル(Stephane Hessel )氏と言えば、アメリカを揺さぶった「オキュパイウォールストリート(ウォール街を占拠せよ)」運動のパンフレットとなった「怒りなさい」の著者として知られる。エセル氏はユダヤ人でホロコーストをかろうじて逃げ切り、フランスのドゴール将軍の元で抵抗運動に携わったのち、1948年には世界人権宣言の起草委員になっている。そのエセル氏がパリの自宅で、イスラエルの新聞ハーレッツ紙のインタビューを受けた記事が掲載されている。(2012/06/18)


    核・原子力
    日本の原発輸出に抗議したベトナム人に圧力  国際環境NGOが日越政府への国際署名を呼び掛け
     ベトナムへの原発輸出を進めている日本政府に対するベトナム人による抗議文書が5月21日、在ベトナム日本大使館と日本外務省に出された。文書は453名のベトナム人の連名で出されており、ベトナム知識人の間で著名な研究者グエン・スアン・ジエン氏らが呼びかけ人となっている。ところが、同氏に対する脅迫ともとれる事件が発生、同氏に対するはベトナム当局からの出頭命令も出され、同氏のブログが閉鎖されるという出来事が続いている。こうした事態を受けて国際的な環境保護NGOの日本組織「FoE Japan」は、日本政府に、この文書を誠意をもって検討し、その回答するよう求めると同時に、ベトナム政府に対し、文書を発出したことにより、グエン・スアン・ジエン氏ら署名者がいかなる不利益をうけないよう求める国際署名を呼び掛けている。(大野和興)(2012/06/03)


    欧州
    ノルウェイの連続テロ犯 デンマークの移民政策を賞賛
      昨年7月、ノルウェイの首都オスロで与党・労働党の集会などを狙った連続テロ事件が起きたのを覚えている人は多いだろう。死者は合計で77人に及んだ。その犯人、アンネシュ・ブレイビク被告(33)はイスラムとの対決を思想信条としており、犯行に及んだ動機が移民を受け入れるノルウェイ政府の移民政策にあったとされる。その公判がオスロで行われている。(2012/06/02)


    アジア
    <独立10周年の東ティモール・下>豊富な石油・ガス資源、深刻な人材不足
    120   「ディリの物価は、東京やシンガポール並みといっていいでしょう。最低賃金が120ドル(約1万円)の国での物価高ですから、一般の人たちの生活のしにくさはわかっていただけると思います」(同地で活動するNGOスタッフ)。一方で治安維持にあたってきた国連警察官約1600人など外国人国連スタッフ2000人以上が2012年末で撤退することから、物価が下がるのでは、との期待の声も。物価高の元凶は外国人にあるとの見方に立った楽観論だが、原因は別のところにあるとの指摘もある。(ディリ=和田等)(2012/05/31)


    英国で進む公務員50万人の大リストラ
     英政府の緊縮財政への批判が、最近、とみに高まっている。欧州債務問題、ギリシャ債務問題、ユーロの危機といった流れが近年続いており、欧州首脳陣が大胆な(かつ効果的な)政策を打ち出せないままに、ここまで来てしまった。フランスでは、現職サルコジ大統領からトップの座を奪ったのは、緊縮策よりも成長に比重を置くべきと主張した、社会党のオランド新大統領であった。英緊縮財政への抵抗が、最も目に見える形で表に出たのが、公務員の処遇にかかわる大規模デモであった。(ロンドン=小林恭子)(2012/05/28)


    コラム
    海峡を渡るバイオリン  鬼塚忠
    盟友岡山徹氏と私が、聞き書きした「海峡を渡るバイオリン」(河出書房新社)の陳昌鉉氏が13日、亡くなられた。82歳、大腸がんだったそうだ。私が会社を起こして間もないころだった。陳昌鉉氏の存在を知人から聞き、これはと思い、すぐに電話を入れて自宅に行き、その半生を本にしたいと願い出た。(2012/05/18)


    アジア
    中国がツアーをキャンセル、バナナ検査強化 「南沙」対立でフィリピンに圧力
      6ヵ国・地域が領有権を主張して対立の火種がくすぶる南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島をめぐり、フィリピンと中国の角の突き合わせが激化している。きっかけは、同諸島内にあるスカボロー環礁近くで4月にフィリピン当局が「領海侵犯をした」として中国の漁船をだ捕したこと。(クアラルンプール=和田等)(2012/05/16)


    みる・よむ・きく
    作家スヴェン・リンドクヴィストとは?
    120  「現代の遊牧民〜モダン・ノマドの日記〜」を寄稿していただいているスロベニア人の作家、アンドレイ・モロビッチ氏はサハラを放浪しながら文章を書き続けている。モロビッチ氏の「日記」が興味深いのは主人公がアフリカの名もない民、その一人一人であることだ。そこがこれまでしばしば描かれてきたアフリカ人の肖像と大きく違っているように思う。そんなモロビッチ氏の愛読書にアフリカにやってきた欧州人を描いたジョーゼフ・コンラッドの「闇の奥」がある。「もう一人、僕が強く薦める作家はスヴェン・リンドクヴィストです」(村上良太)(2012/05/12)


    アジア
    アジア最大の格安航空エアアジア、シンガポールの拠点化にも乗り出す
    120   日本にも乗り入れているアジア最大の格安航空会社エアアジアが、現在のクアラルンプールにくわえ、シンガポールを次の拠点とした新たなネットワーク形成に乗り出す。既存の各社との競争激化は必至の情勢だ。(クアラルンプール=和田等)(2012/05/10)


    みる・よむ・きく
    ジェリー・ロスウェル監督「名も知らぬ精子ドナー(Donor Unknown)」 〜生物学上の父を訪ねて〜
      数日間、コペンハーゲンで過ごした。コペンハーゲンはこの季節、夜の9時頃まで日が照っている。そこで、夕飯を食べた後、ホテルでビールを飲みながら遅い夕暮れを待つ。北欧は鳥の鳴き声も違っているが、鳥は明るさに惑わされないのだろう、午後6時ころには夕暮れの鳴き声がこだまする。それから日が落ちるまで、物憂い時間を持て余す。テレビをつけると、フランス映画にロシア語の字幕がついていたり、ビリヤードの実況中継がノーカットで放送されていたりと随分日本と雰囲気が違う。ビリヤードの王座決定戦らしい対決を見に、多くの観客がスタジアムにつめかけて見守っている。一番印象深かったのはDR(デンマーク放送協会)が放送していた親子の劇的再開を描くドキュメンタリー番組だ。(村上良太)(2012/05/10)


    欧州
    フランスの失業率10%’恋・失業そしてシャンペン’〜笑劇「Bienvenue chez popole (ポポルへようこそ)」〜フランス職業斡旋局職員が自らを笑う〜
    120   経済危機の欧州は依然失業率が高い。フランスではついに10%の大台に上った。そんな中、パリのメニルモンタン劇場でこれから、職業斡旋をつかさどるフランスの国家機関ポール・アンプロワ(Pole emploi)を舞台に、労働と失業を舞台に乗せた笑劇が始まるらしい。タイトルは「ポポルへようこそ」。舞台づくりの中心となったのは、ポール・アンプロワの職員たちだという。(村上良太)(2012/05/09)


    アマゾンのキンドル・ディレクト・パブリッシングの話 その2
     先月中旬に開催された、ロンドン・ブック・フェアーで聞いた、アマゾン・キンドルでの電子書籍・自己出版の話を続けたい。16日に開かれた、「キンドル・ディレクト・パブリッシング(KDP)」についてのセミナーに出てみた。以前から、アマゾンでの電子書籍の自己出版について、大いなる興味と期待を抱いてきた。(ロンドン=小林恭子)(2012/05/08)

    みる・よむ・きく
    エリック・カール作「小さな雲(Little cloud)」   村上良太
      絵本作家エリック・カールの代表作は「はらぺこあおむし」と言われている。青虫が毎日、葉っぱから、果実さらにはお菓子の類まで食べてお腹をこわしたりするが、たくさん食べることでさなぎになり、蝶になる。それだけのシンプルな話だが、エリック・カールの絵には独特のユーモアと技巧があり、読者を魅了せずにはいられない。だが、今、ここで書きたいのはもっと地味な作品である。題は「小さな雲(Little Cloud)」である。(2012/05/06)


    みる・よむ・きく
    ジョーゼフ・コンラッド作「闇の奥」(岩波文庫)
      ジョーゼフ・コンラッド作「闇の奥」は優れた小説であるという話こそ耳にしていたけれども、フランシス・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」の原作であることの方が僕の中では意識されていた。1979年に公開された映画「地獄の黙示録」はベトナム戦争を舞台にしている。「地獄の黙示録」は徴兵された若い米兵たちがベトナムに戦いに行く話だが、話の焦点になっているのはクルツという士官が米軍から離れ、勝手に現地で独立国のようなものを築いているため、そのクルツを抹殺して来いと若者が指令を受ける話である。クルツを演じたのがマーロン・ブランドで、暗殺指令を米軍から受けた若者がマーティン・シーンだった。今回、初めて原作小説を読んでみると、映画「地獄の黙示録」が原作小説の話の流れをかなり生かしていると感じさせられた。(村上良太)(2012/05/04)


    国際
    MINURSOミヌルソ 国連西サハラ住民投票監視団 文:平田伊都子、写真構成
    120  <MINURSOミヌルソ>という言葉は日本人にほとんど馴染みがない。 フルネームは<The United Nations Mission for the Referendum in Western Sahara>と呼ぶ国連の組織で、日本防衛省は国連西サハラ住民投票監視団と訳している。 (2012/05/01)


    検証・メディア
    【たんぽぽ舎発】4/21読売社説で新規制を非難  新聞が「違法」流通を煽り、混乱を消費者に押し付けている  山崎久隆
     新聞が「違法」流通を煽っている。新規制など守らなくても良いと言わんばかりだ。新規制とは、4月1日から施行された放射性物質の新しい規制値のこと。いわゆる「キロあたり100ベクレルなど」のことだが、4月21日付の社説で「食品の放射能 新規制値による風評被害防げ」なのだそうだ。まるで規制値が風評を招くから従うなと言わんばかりでは無いか。(2012/04/24)


    みる・よむ・きく
    「英国メディア史」の書評・レビュー
    120  昨年11月、中央公論新社の選書シリーズから、筆者が住む英国のメディアの歴史をまとめた「英国メディア史」を出版する機会を得た。書店に平積みになるような本ではなく、目に付きにくい書籍ではないかと思う。読まれた方がどんな感想をもたれたのかをまとめてみた。(ロンドン=小林恭子)(2012/04/23)


    アジア
    ともに元独立活動家を新指導者に選出 インドネシア・アチェ州と東ティモール
    120   かつてインドネシアからの分離独立闘争が展開された東ティモールとインドネシアのナングロ・アチェ州で、4月の大統領選、州知事選で、ともに独立運動の元活動家が現職を破って当選した。いずれも、社会の安定と平和構築に向けて「新しい風」を求める有権者の支持を獲得した。(クアラルンプール=和田等)(2012/04/19)


    みる・よむ・きく
    「日本」の良さは、こんなにも 対談『日本を、信じる』を読んで 安原和雄
      瀬戸内寂聴さんとドナルド・キーンさんの対談集『日本を、信じる』は、「読めば元気の出る対談集!」と銘打ってあるだけに含蓄に富む発言、指摘が少なくない。例えば仏教の無常(同じ状態は続かないで変化すること)観である。日本人の多くは無常をマイナス志向で捉えやすいが、本来は積極的、肯定的なプラス志向の意味も含んでいる。悲劇をもたらした東日本大震災から復興・再生への変化はプラス志向の具体例である。(2012/04/16)


    文化
    【核を詠う】(38)3・11後に原発を詠う原発列島各地の歌人の作品を読む  峺暁 原潜 原発ゆるすまじ 核は現代の死神ならん」  山崎芳彦
     大飯原発の再稼働にむけて、野田政権は突っ走っている。原発安全神話の再構築を、従来の「安全基準」の見せ掛けの厳格化も含め、さまざまな詐欺師的手法で、果たそうとして、再稼働のための儀式を、時をおかず急いでいる。福島原発事故以来の経過が、政府の「収束宣言」の偽りを暴き、原発立地地域の人びとはもとより、国民的な危機の状況は全く解決されていないで、将来が見通せない苦境、全国各地に広がる放射能不安のなかで、大飯原発再稼働に反対する声が高まっている。(2012/04/15)


    ITフロント
    「社内電話はないが、ロボットはある」とEvernote社長
     米ニューヨーク・タイムズを読んでいたら、何でもネット上に記録・保管できるサービスを提供するEvernoteの社長のインタビューが載っていた。普通の会社ではお目にかかれない、様々な斬新なビジネスアイデアを実行している様子を紹介したい。(ロンドン=小林恭子(2012/04/10)


    核・原子力
    [2011shinsai MLから] 大飯原発再稼働  元経産省官僚:古賀茂明氏の分析
     原発問題を考えるあるメーリングリストに5日朝のテレビ朝日に出演した元経産省官僚:古賀茂明氏の発言要旨が紹介されている。大飯原発再稼働についての野田政権の姿勢と迷走ぶりを分析したものだ。とてもわかりやすく、的確なので紹介する。(2012/04/05)


    検証・メディア
    英国の「オープン・ジャーナリズム」の流れ  住毀吋献磧璽淵螢坤爐鬚茲澆えらせる「Blottr」
    120  メディア組織に雇われた編集スタッフだけで制作するのではなく、外部の声を取り入れるジャーナリズムのあり方が、最近、英国で目につく。これを仮に「オープン・ジャーナリズム」とでも呼んでおく。メディアがインターネットを使うようになった時点で、すでに編集部の外からの声が入ってきたとすれば、この現象は決して新しいものではない。また、英国「だけ」で起きている現象でもないはずだ。最近目に付くようになった、外部参入の度合いを一段と高めるようないくつかの動きを紹介したい。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/31)


    アジア
    「フェイスブックやツイッターは国家の安全に脅威」 マレーシア警察幹部が警戒感
      多くの人が気楽に相互交流を図れるサイト、フェイスブックやツイッターの利用者拡大に対して、マレーシアの警察幹部が警戒感をあらわにしたことが注目を集めている。実際に、フェイスブックを悪用して学生2人が逮捕された。政府は、「アラブの春」で独裁政権を倒した反政府デモにこうした交流サイトが大きな役割を果たしたことに強い警戒感を抱いていることがうかがえる。(クアラルンプール=和田等)(2012/03/26)


    みる・よむ・きく
    「American Teacher( アメリカの教師)」  公教育をテーマにした米ドキュメンタリー
      日本で教師が心を病んだり、燃え尽きたりしているという話を聞くようになってかなりの時間が経った。それは日本特有の現象かと思っていたが、アメリカでも同様の事態があるようだ。2011年に完成されたドキュメンタリー映画「American Teacher(アメリカの教師)」は公教育の場で本来やる気もあり、優れた資質を持つ教師たちがいかに疲弊しているか、その実情を描いたものらしい。(2012/03/25)


    検証・メディア
    原発再稼働に向けての茶番劇 藤田博司
      大飯原発再稼働に関して、原子力安全委員会が原子力安全・保安院の安全評価(1次評価)を妥当とする報告を出した。これで再稼働に向けての「政治判断」の前提が一つクリアできた、とメディアが伝えている(3月24日各紙朝刊)。東京新聞の1面トップの記事は「すべて条件付き『イエス』」としながら、報告書は「大飯原発は安全と判断されたのか、そうでないのか読み取れない」と大きな疑問符をつけている。しかしほかの新聞の報道は、少なくともこの「疑問符」が小さいか、ほとんどつけられていない。(2012/03/25)


    教育
    アメリカの教師 〜低い所得で副業 辞めたい教師が3人に1人〜
      ニューヨークタイムズの3月12日付の教育に関する記事は衝撃的だ。アメリカのある調査で、米教師のおよそ3人に1人が5年以内に辞めるかもしれないと答えたという。3年前は4人に1人だった。背景には1クラスの人数が増加していることや教育予算が削減されている実情があると書かれている。(村上良太)(2012/03/24)


    検証・メディア
    BBCの「プロジェクト・バルセロナ」と「ラジオ・プレイヤー」
     BBCの経営陣トップ(ディレクター・ジェネラル)、マーク・トンプソン氏が、14日、ロイヤル・テレビジョン・ソサエティーの会合で、スピーチを行った。私も聴衆の1人だった。もっとも刺激的だったのは、「プロジェクト・バルセロナ」(=バルセロナ計画)の話である。この話はその後、ニュース媒体でどんどん配信された。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/22)


    検証・メディア
    英新聞の発行部数下落振りに見る将来 −紙媒体が消えるのは時間の問題か
     英国の新聞の発行部数(2月)を、先日、改めて確認してみた。英国の新聞は、地域によって、全国紙、地方紙、中身によって大衆紙、高級紙、発行頻度によって日刊・朝刊紙、日刊・夕刊紙、日曜紙、週刊新聞、お金を払うか払わないかで有料紙、無料紙に分かれるのだけれど、とりあえず、主要全国紙の比較である。発行部数と前年同月比でどれぐらい減ったかを、英ABCの調査でみると(最後に数字を補足)、分かっていたようでも、その下落振りにはいささかの衝撃を感じざるを得ない。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/21)


    アジア
    ホルタ大統領再選果たせず 独立10周年の東ティモールの転換点を象徴
    120   3月17日に投票された東ティモールの大統領選挙で、再選をめざしたノーベル平和賞受賞者、ラモス・ホルタ大統領(62)は3位に終わった。ホルタ氏は19日、敗北を認め、任期を満了する5月に大統領を辞任すると言明した。ただ、大統領辞任後、求めがあれば、その知名度を生かして政府の任務を引き受ける用意があることを表明している。(クアラルンプール=和田等)(2012/03/21)


    検証・メディア
    英戦争写真家たちの会話 「写真は何かを変えたのか?」−帝国戦争博物館で
    120  3月上旬、ロンドンの帝国戦争博物館(Imperial War Museums)で、世界各地での戦争報道で知られるベテラン写真家ドン・マッカリン(Don McCullin)と、現役の戦争報道写真家たちが、アフガン戦争について語るイベントがあった。「50年間、戦場写真を撮ってきたが、何も変わらなかった」とクールに語るマッカリンと、「戦争の記録を残したい」という若手写真家たちとの違いが色濃く出た夕べとなった。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/13)


    検証・メディア
    マードック勢力は巻き返せるか? −恒常的な贈賄疑惑が暴露された後で
     米メディア複合大手ニューズ・コーポレーション(ニューズ社)を巡るドラマ(展開場所=英国)が、新たな山場をむかえている。英国で継続中の、メディアの倫理に関する委員会で暴露された内容について、考察した。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/06)


    エリザベス女王が即位60年 その生涯を振り返る
    120 英エリザベス女王が、2月6日、即位から60周年を迎えた。英国の君主としてはビクトリア女王に次ぐ長い統治となる。父親ジョージ6世の急逝により、25歳で女王に即位した。6月上旬には即位60周年を祝う記念式典が開催され、さまざまなイベントが目白押しだ。女王の半生を振り返ってみたい。(ロンドン=小林恭子)(2012/03/05)


    アジア
    ホルタ氏再選に黄信号? 東ティモール大統領選、与党が他候補支持 
    120   3月17日に投票される東ティモール大統領選挙で、ノーベル平和賞受賞者でもあるラモス・ホルタ大統領の再選に黄信号がともった。与党が他の候補支持を明らかにしたからだ。(クアラルンプール=和田等)(2012/03/04)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】3・11後にわかった こと(1) いま、大事なことは  島村英紀(地震学者)
     東日本大震災が起きてから一年がたとうとしている。しかし、死者行方不明が2万人近い大災害を起こした、この東北地方太平洋沖地震について、日本人は早くも関心が遠ざかっているのではないだろうか。あれだけの大地震を受けて、立ち止まってじっくり考えること、そして将来も襲って来るに違いない次の大地震に、なにを、どう備えればいいのかを考え、それら必要なことが、東北地方太平洋沖地震によって引きおこされて、まだ終息にはほど遠い東京電力福島第一原子力発電所の事故の陰に隠れてしまおうとしているのではないか。それを地震学者として怖れている(2012/03/03)


    検証・メディア
    「普天間飛行場・固定化」を危惧 急浮上の「グアム先行移転」計画 池田龍夫
      「米海兵隊のグアム先行移転」計画が急浮上して、その波紋が広がっている。果たして、米軍基地に悩む「沖縄」の負担軽減につながるだろうか。手詰まり状態の「普天間飛行場の辺野古移設」を打開するため、米国防総省が打ち出したもので、米軍再編計画のパッケージから「普天間」を切り離して、グアム先行移転で、日本政府を揺さぶる米側の深慮遠謀を感じさせる動きである。(2012/03/01)


    文化
    「医す者として」〜若月俊一医師と佐久総合病院の60年〜ポレポレ東中野で上映中
      東京・東中野のポレポレ東中野で「医す者として」というドキュメンタリーが上映されている。監督は鈴木正義さん、グループ現代というTV番組の制作プロダクションのプロデューサーである。「医す者として」が描いているのは佐久総合病院の院長だった若月俊一医師の医療活動とその信念だ。(2012/02/22)


    コラム
    深夜タクシーの会話    村上良太
      仕事柄、深夜に帰宅することが少なくない。深夜タクシーに乗っていると、いろんな運転手に出会うが、夜のハイウェイで彼らの話を聞いていると飽きることがない。日刊ベリタに寄稿しているスロベニア人作家のアンドレイ・モロビッチさんがアフリカのモーリタニアをさすらっている話をすると、運転手はこう言った。「モーリタニアって、海岸線が短くて、内陸に入るとこんな形になって膨らんでいる形ですよね。」(2012/02/19)


    文化
    現代の遊牧民〜「モダン・ノマドの日記 2」  アンドレイ・モロビッチ
    120    デインジャー(’危険’)は砂漠の真ん中にスキー用品店を開いている。シベリアの凍土地帯にではない。サハラ砂漠にだ。ここでデインジャーはスキー板やスキー靴を売っている。滑降、ターン、ジャンプすべての用途に答えるスキー用品がそろっている。(2012/02/16)


    検証・メディア
    「ワイヤード」から探る考え方のヒント◆ 重纏匳饑劼量ね茲函屮好函璽蝓次(物語)
     「ワイヤード・ジャパン」で年末紹介されていた、「読むが変わる」シリーズ(1から6)やその関連シリーズの記事が、電子書籍の将来や「読む」ことの意味について考えるために、非常に示唆に富む内容になっていた。一歩先を進んでいる米国の話で、日本の動きと重なるものもあれば、「なんだかはるか遠い話」に見えるところもあるかもしれないが、ご一読をお勧めしたい。文章はKei Wakabayashiさん、写真はYasuyuki Takagiさんである。(ロンドン=小林恭子)(2012/02/16)

    文化
    米歌手ホイットニー・ヒューストンさん、48歳で亡くなる 死因は調査中
     アメリカの歌手、ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)さんが48歳で亡くなった。スペインの新聞エル・パイスは12日付のウェブ版で、ヒューストンさんが(11日)死体で見つかったことを伝えている。エル・パイスの情報源はヒューストンさんの広報担当であるクリステン・フォスターさんがAPに伝えた内容であり、そこでは死因や死亡場所などの情報は伏せられていた。(2012/02/12)


    核・原子力
    「団結して子どもを守ろう!」 南相馬市の“ぬまゆ”さんが本当に訴えたいこと
    120   「今日、ここにいる人たちで団結し、子どもたちを守りましょう!」“ぬまゆ”さんこと沼内恵美子さん(42歳)は1月28日(土)、南相馬市原町地区で開かれた野呂美加さん[*1](NPO法人チェルノブイリへのかけはし代表)のお話会終了後、そう呼びかけながら来場者ひとりひとりに名刺を配っていた。“ぬまゆ”さんをご存じない方のために説明をしておくと、沼内さんは南相馬市で塾を経営している先生だ。(和田秀子)(2012/02/06)


    アフリカ
    行方不明者が651人 モロッコ占領当局の西サハラ人に対する虐待 文:平田伊都子 写真構成:川名生十
    120 「ラユーン暗黒監獄の西サハラ人政治囚が重態!緊急救出要請!!」と、2012年1月25日、モロッコ占領地.西サハラの首都ラユーンにあるASVDHから、SOSが発信された。 (2012/02/03)


    アジア
    東ティモール大統領選、ホルタ大統領が再選出馬へ
    120   投票日が3月17日に決まった東ティモールの大統領選に、ラモス・ホルタ大統領が再選をめざして出馬するとの意思を自身のウェブサイトで正式に表明した。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/31)


    アジア
    日本にもっと多くの若者を派遣するプログラムを マレーシアのペナン州政府に呼びかけ
    120   1月中旬にマレーシアのペナン州で開催されたフォーラム「日本:限りない発見」(主催:在ペナン日本領事館)で、日本を訪問する若者や学生を増やすため、交換プログラムをもっと導入するようにとの要請がペナン州政府に対しておこなわれた。一方、同州では東日本大震災の被災者受け入れ計画が進んでいる。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/28)


    中国
    春節 中国のお正月は1月23日から28日まで?  文: 平田伊都子ジャーナリスト、北川千枝子、 写真構成: 川名生十
    120 「昨年の青島は、夕方の5時半過ぎ頃から、花火や爆竹が鳴り始めて8時頃には、テレビの音が聞き取りにくいほど、、上海は、夕方6時過ぎに、花火や爆竹が始まったのですが、単発的で (2012/01/28)


    コラム
    仏教の「共生と慈悲」を重視するとき 競争・格差社会が先鋭化するなかで 安原和雄
      仏教は「共生と慈悲」の重要性を説いてやまない。その共生と慈悲という仏教の基本的な教えが最近、重視されつつある。背景には企業の生き残りをかけた飽くなき私利追求が現代の競争・格差社会を先鋭化させ、生きづらくしているという事情がある。だから「世直し」のために「共生と慈悲」が注目されつつあるのだ。地球規模のグローバル化路線は「共生と慈悲」と果たして両立するのか。(2012/01/25)


    文化
    【核を詠う】(26)正田篠枝遺稿集『百日紅―耳鳴り以後』短歌を読む(3)「春までの生命と医師が告げし身の花の便りを聞くは嬉しも」 山崎芳彦
     前回には正田さんの原爆被爆死の人びとの冥福を祈るための三十万名号書写について、主として月尾菅子著『正田篠枝さんの三十万名号』に拠って記したが、蓮見ワクチンの治療を受けながらの在京中は、月尾さんの親身で行き届いた気配りで、新しい出会いの喜びや、近郊(千葉、茨城など)へのドライブなどを楽しむ日々もあった。短歌を通じての交友、「歌縁」という言葉もあるが、正田さんの苦難の多かった晩年の中で、喜びの多い時間に恵まれたことがしのばれて、うれしい。(2012/01/23)


    コラム
    西陣の手打ち蕎麦の店   村上良太
      2000年に入って間もなくだったと思うが、京都西陣の町家をいくつか訪ね歩いた。西陣の伝統建築を解体から守るために、入居を希望する若い人々と大家を結びつける、町家倶楽部という地元の団体があったのだ。町家にはうなぎの寝床のように入り口は狭いのだが奥行きがある家がたくさんある。(2012/01/22)


    市民活動
    豊島区の挑戦  「としまビジネスサポートセンター」 地域金融マンと組む
      東京・豊島区は他の多くの都市とも同じだが、町の高齢化と不況に伴い、中小零細企業が年々減少傾向にある。そこで区は中小零細企業をバックアップするために、地域金融のプロを招いて「としまビジネスサポートセンター」を2年前立ち上げた。場所は豊島区役所の裏手にある生活産業プラザ5Fである。「としまビジサポ」(通称)の特徴は無料相談から始まり、資金サポートから起業・販路拡大・交流会など様々な悩み事を一か所ですべて受けることができる点にある。(2012/01/21)


    アフリカ
    ベルベル人の心の音楽「シャービ」  
    120 ベルベル人の心を歌うイディール(Idir,1949-)の音楽を前回紹介した。イディールはアルジェリアの歌手だが、フランスを始め世界で高い人気を誇っている。彼の代表作「アババ イヌーバ(A Vava inouva)」はベルベル人が外敵に襲われ、山に逃げ込んだ歴史をモチーフにしている。(村上良太)(2012/01/20)


    アジア
    人身売買被害の外国人滞在者に労働を認可 マレーシア
      「いい仕事先があるから」との口車に乗せられマレーシアにやってきたものの、悪徳人材派遣業者や人身売買組織に奴隷労働を強いられた外国人に対して、自由の身になった後にマレーシアで働くことを認めるとの新政策を内務省が打ち出した。リー・チーリョン副内相が12日に明らかにした。政策は即座に実施される。(クアラルンプール・和田等)(2012/01/19)


    コラム
    パリのマクドナルド 〜遊牧民とトイレ〜
      パリのマクドナルドとなると、有機農業やスローフードの支持者たちから目の敵にされているんじゃなかろうか。実際、パリでマクドナルドに入ってもあまりハッピーな気分にならない。マクドナルドなら日本にもたくさんある。何もパリでまで・・・。しかし、何週間も滞在しているとカフェだけでは時間が持たせられなくなる。(村上良太)(2012/01/16)


    アジア
    東ティモール大統領選、3月17日に投票
      今年主権回復(独立)10周年を迎える東ティモールのラモス・ホルタ大統領は1月13日、主権回復後2回目の大統領選挙の投票日を3月17日に決定したことを明らかにした。3人以上が立候補し1回目の投票で過半数を制する候補者が出なかった場合には、上位2候補による決選投票が4月第3週に実施される。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/15)


    文化
    現代の遊牧民〜「モダン・ノマドの日記」〜アンドレイ・モロビッチ 
    120   アフリカからEメールが届いた。「僕はここに最低でも月に一度は来ることだろう。よそに移動する前にだね。これから僕はもう一度北に向かって3週間移動する。そこでラクダやヤギを飼っている遊牧民の一家と暮らすんだ。彼らの生活のリズムやデテールをもっと知りたいと思っているのさ。」Eメールの送り主はスロベニア人の作家アンドレイ・モロビッチ氏。スロベニアでは13冊本を出しているそうだ。モロビッチ氏が「ここ」と書いているのはアフリカ北西の海岸にあるヌアクショット(Nouakchott)という町である。(2012/01/15)


    欧州
    スペインの漫画から  米格付け会社とユーロ
      今日の新聞でアメリカの格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがユーロ圏の国債を格下げするらしいと報じられたことが引き金となってユーロが急落したことが報じられた。しかも、この騒ぎは実際にスタンダード・アンド・プアーズが格下げしたことによるのでなく、格下げしそうだという単なる噂が引き金になっている。スペインの新聞エル・パイスの漫画家Erlichはさっそく、スタンダード・アンド・プアーズを漫画にした。(2012/01/14)


    みる・よむ・きく
    五木寛之著『下山の思想』を読んで 変革を迫られる「登頂」後の生き方 安原和雄
      『下山の思想』に次の指摘がある。私たちは、すでにこの国が、そして世界が病んでおり、急激に崩壊へと向かいつつあることを肌で感じている。それでいて、知らないふりをして暮らしている、と。この認識は大部分は真実と認めないわけにはゆかない。ではこの現実にどう立ち向かうのか。登山にたとえれば、21世紀のこの時代は従来の登山重視の時代から下山重視の時代へと大転換を遂げつつある。(2012/01/14)


    アジア
    「国民戦線から政権の座を奪う」 無罪判決のアンワル元副首相が気炎
     「神に感謝する。正義が実現されたのだ。今後は来る総選挙に力を注がなければならない。国民戦線から政権を奪うために」。野党陣営を率いるアンワル元副首相(64)は9日、同性愛行為の裁判でクアラルンプール高裁から無罪判決を下された後、集まった支持者数千人を前にそう気炎をあげた。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/12)


    アジア
    アンワル元副首相に無罪判決 証拠に100%の確証なしとKL高裁
      マレーシアの野党陣営を率いるアンワル元副首相が側近だった男性に同性愛行為をおこなったとして起訴された案件に対して、クアラルンプール(KL)高裁は9日、元副首相に無罪の判決を言い渡した。検察は、男性から採取した元副首相の精子がついているというDNAを証拠として提出していたが、高裁は100%の確証を持てないと判断した。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/09)


    欧州
    スペインの漫画から エル・ロトの世界
      昨年末から、スペインの破滅的な空気を伝えるのがエル・パイス(El Pais)紙の漫画家、エル・ロト(El Roto)である。エル・ロトには独自のタッチがある。それは黒インクの使い方だろう。ウィキペディアによれば、エル・ロトはペンネームで、本名はアンドレ・ラバゴ・ガルシア(Andres Rabago Garcia)のようである。(2012/01/05)


    アジア
    総選挙を1年前倒して3月に実施か マレーシアのナジブ首相
      2013年4月まで国会議員の任期が残っているマレーシアで、ナジブ首相が1年前倒しして今年3月末までに総選挙を実施するのでは、との観測が高まっている。すでに1年ほど前から早期解散、総選挙実施の噂がささやかれてきたが、今度は信ぴょう度が高そうだ。(クアラルンプール=和田等)(2012/01/04)


    欧州
    フランスからの手紙24   「現代の黙示録?」 Apocalypse now ?   パスカル・バレジカ
    120   2011年は地球全体が恐ろしい事態に見舞われた。まず経済危機が先進国とそれ以外の国々を席巻した。(ギリシアは決して先進国ではない)。そして福島の原発事故。また「アラブの春」はチュニジアでもリビアでもイスラム主義者の勝利で終わった。NATO軍がリビアに持ち込んだ大量の最新かつ強力な兵器はAQMI(北アフリカのアルカイダ系組織、アキムとも呼ばれる)が手に入れ、サハラに持ち込まれた。アフガニスタンとイラクの後、次の戦争がサハラで始まる危険がある・・・(2012/01/04)


    みる・よむ・きく
    ベルベル人の心を歌うイディール(Idir) 〜昔話 A Vava Inouva〜
    120   ベルベル(Berber)人という名称は遠い昔、世界史の時間に一度か二度耳にしたくらいで、その実像はまったく未知の民族だった。ベルベル人は北アフリカに古来から住み、ベルベル語なる言語を話す。人種的にはコーカソイド、つまりは白人に属するようである。ベルベル人には何人もの優れた歌手が出ているが、その一人がイディール(Idir)である。僕が聞いたのはイディールがアコースティックギターを奏でながら弾き語る「アヴァヴァ・イヌーヴァ(A Vava Inouva)」というタイトルの歌だった。1976年に歌ったこの歌でイディールは一躍フランスをはじめ世界に名前が知られるようになったそうである。(2012/01/02)


    検証・メディア
    「大阪維新の会」勝利の波紋 民主主義に挑戦的な言動を危惧 池田龍夫
     「大阪ダブル選挙」は2011年11月27日、投開票が行われ、「大阪都構想」を掲げる「大阪維新の会」の代表・橋下徹氏が市長選で、幹事長・松井一郎氏が府知事選で当選した。民主・自民に加え共産党も応援した平松邦夫氏(現職)を大差で破り、中央政界を揺さぶる結果をもたらした衝撃は大きい。その背景には、年内にも衆議院議員選挙を控えているという事情がある。(2012/01/02)


    文化
    K−ポップの大攻勢に「クール・ジャパン」は惨敗 2011年のマレーシア
      東南アジア地域などにおいてドラマや映画、音楽などの文化面や製品ブランド力の面で韓流に奪われた主導権を取り戻そうと経済産業省が今年着手した「クール・ジャパン」戦略。しかし、ここマレーシアでは、マンガやアニメなどの分野を除けば、韓流に押されっ放し。とくに音楽面ではK−ポップの波の前に「クール・ジャパン」は形なしの1年だった。(クアラルンプール=和田等)(2011/12/31)


    アジア
    戦場カメラマン・石垣巳佐夫氏〜妻をインドシナに連れていく 〜 村上良太
    120   ベトナム戦争、カンボジア紛争、中越戦争などインドシナの戦争を撮影してきた日本電波ニュース社の石垣巳佐夫さんには長年、申し訳ないと思ってきたことがあった。26歳で結婚して以来45年ともに暮らしてきた妻のれいこさんを一度もインドシナに連れていったことがなかったことだ。戦場カメラマンの妻は生きて帰ってくるかどうかも定かでないカメラマンを待ち続けた。夫が旅立ったのは米軍が爆弾を雨あられと注いでいたベトナムやラオスである。だが、戦場カメラマン志望の男と結婚したのだからしょうがない。石垣さんは11月、れいこさんを連れて成田から飛び立った。カメラマンとして過ごしたベトナムとカンボジアを訪ねる12日間の旅である。(2011/12/29)


    文化
    【核を詠う】(22)正田篠枝『原爆歌人の手記 耳鳴り』短歌を読む(7) 「灸すえて 原爆症に 堪えいると 学生ら目にすれば 常なく無口」  山崎芳彦
     原爆被爆歌人・正田篠枝さんの『耳鳴り』所載の短歌作品を読み続けているが、正田さんが原爆に被爆してから、この『耳鳴り』が出版された1962年(昭和37年)までの16年余の間に詠われた作品は、歌誌「晩鐘」(広島 山隅衛主宰)、「短歌至上」(東京 藤浪短歌会 主宰・杉浦翠子―月尾菅子)、「青史」(広島 短歌文学を研究する会)をはじめその他に発表された作品で『耳鳴り』に(2011/12/29)


    みる・よむ・きく
    リチャード・メラン・バーサム著「ノンフィクション映像史」 山谷哲夫・中野達司訳
     リチャード・メラン・バーサム(Richard Meran Barsam)著「ノンフィクション映像史(Nonfiction Film)」には冒頭、ドキュメンタリー映画の定義が出てくる。「(ドキュメンタリーとは)人間の知識と理解に対する欲求を刺激し、拡大させ、経済、文化、そして人間関係の分野の問題をありのままに提示することを目的として、理性に、あるいは感情に訴えるために、現実の実写、またはまじめで正当な再構成を持って、セルロイド上に記録するすべての方法を意味する。」これは1948年に「世界ドキュメンタリー映画連盟」によって定義されたものだそうだ。(2011/12/29)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】「もんじゅ」と永平寺 すみやすさランキング1位の裏側にあるもの  山崎久隆   
     住みやすさランキングというものがある。第一位は福井県、二位富山県、三位は石川県だそうだ。北陸三県が上位を占めた。出身者としては何となく面映ゆいところだが、この地域には、ある事情がある。(2011/12/28)


    検証・メディア
    ウィキリークス、いまだ死なず
    120  内部告発サイト「ウィキリークス」の創始者ジュリアン・アサンジが、性犯罪容疑に関わる身柄移送問題で逮捕・拘束されたのは丁度1年前の12月であった。ウィキリークスの現況と今後をまとめてみた。(ロンドン=小林恭子)(2011/12/27)


    文化
    ディケンズ生誕200年を祝う −読者とともに生きた作家
    120  小説「クリスマス・キャロル」や「大いなる遺産」などで知られるのが、ビクトリア朝を代表する作家チャールズ・ディケンズ(1812−1870-年)だ。来年2月には生誕200周年を向かえ、英国各地で様々なイベントが開催される。「英国ニュースダイジェスト」(12月22日号)にディケンズの生涯や作品群を振りかえるコラムを書いた。以下はそれに若干付け足したものである。(ロンドン=小林恭子)(2011/12/25)


    コラム
    デュシャンの「泉」〜今更ながら著作権について 2 〜村上良太
    120   マルセル・デュシャンの作品「泉」は20世紀の芸術を変えたと言われている。泉は男性トイレの小便器を向きを変えて陳列したもので、作品にはR.Muttの署名を書き込んでいた。著作権の問題を巡って、芸術作品と記事の「引用」とでは簡単に比較できないだろうが、しかし、通底するテーマも含まれているように思われる。それは「引用」して新たに作成された記事が独自の価値を持ちうるかどうか、という点である。(2011/12/25)


    検証・メディア
    日本のメディア・出版界に聞く◆檻院|羝選書・編集長「電子出版の時代だからこそじっくり読む本を」
    120  先日、『英国メディア史』という本を、中央公論新社が創刊した「中公選書」シリーズから出させていただく機会を得た。このとき、担当者として面倒を見てくれたのが、前中公新書ラクレ編集部長であった、横手拓治・現中公選書編集長である。 編集者のプロとして、現在の出版業界をどう見ているのか? そして、なぜ「選書」をやろうと思ったのだろうか? 都内でじっくりと話を聞いてみた。(日刊ベリタ=小林恭子)(2011/12/24)


    文化
    【核を詠う】(21)正田篠枝『原爆歌人の手記 耳鳴り』短歌を詠む(6)「赤白の きょうちく桃の 咲き盛る 片かげたどり 原爆病院へ行く」  山崎芳彦 
     原爆歌人正田篠枝さんの『耳鳴り』の短歌を読んできているが、この『耳鳴り』が出版されたのが1962年(昭和37年)のことだから、歌集『さんげ』(1947年)も復刻収録されていることを考えると、正田さんが原爆に被爆してからほぼ17年間にわたっての短歌のなかのかなりの作品を読んできたことになる。正田さんが原爆被爆してからの、被爆時と直後の体験は『さんげ』に集約されていて、その悲惨な実態が、示された。正田さんの短歌作品だけではなく、芸術の各分野でも原爆の恐るべき殺戮と破壊のの実相とそれがもたらしたものの更に恐るべき悲惨を明らかにする作品も生まれ始めた。(2011/12/23)


    労働問題
    労働者と労働運動を舐めるな!〜JALの組合潰しを許さない!!〜  東京で相次ぎ集会  坂本正義
    120  JAL整理解雇問題が大きなヤマ場を迎えつつある。昨年大晦日に整理解雇されたJAL社員165名のうち146名(その後、2名が追加提訴したため、現在原告は148名)が今年1月に東京地裁へ提訴した裁判が、僅か1年足らずの12月に結審を迎えるという異例の早さで進み、判決は年度内に出ることが見込まれている。(2011/12/22)


    中国
    【AIニュース】違法な土地の強制収容が続く中国国内
     土地の権利を主張する活動をしていた薜錦波(Xue Jinbo)が拘留中に死亡したことを受けて、中国南部の広東省で村民による デモが続いている。12月14日、アムネスティ・インターナショナルは、中国政府に対し、暴力をともなう違法な土地の強制収 用を止めるよう訴えた。(2011/12/21)


    アジア
    「クール・ジャパン」の復権なるか? 韓流が席捲するマレーシア
    120   このところK−POPや韓流ドラマに押され気味なJカルチャーのアジアでの巻き返しを図ろうと、経済産業省が「クール・ジャパン戦略推進事業」の海外展開に乗り出した。その第1弾としてシンガポールで10月から11月にかけて、さまざまなイベントを通じて日本のアニメや音楽、ファッションなどのコンテンツをPRする「クール・ジャパン月間」を展開した。(クアラルンプール=和田等)(2011/12/17)


    文化
    【核を詠う】(20)正田篠枝『原爆歌人の手記 耳鳴り』短歌を読むァ 崟依して 旅するごとく 身仕舞いす わが行く先は 原爆病院」 山崎芳彦
     冒頭から、誠に申し訳ないことですが、この連載の(16)、(17)の表題及び文中の一部に、筆者の不注意による誤りがありましたことを、お詫びして訂正させていただくことをお許し下さい。それは『被爆歌人の手記 耳鳴り』を『原爆歌人・・・』と誤記したことです。ここまで書いて、改めて手持ちの同書(昭和37年11月25日初版印刷、同11月30日初版発行)を見直しところ、奇妙なことに気付いた。カバーの表紙には 「耳鳴り 正田篠枝」 と印刷され 背表紙には「耳鳴り 被爆歌人の手記 正田篠枝」の印刷があり さらに目次の前ページの扉では「原爆歌人の手記 耳鳴り 正田篠枝 平凡社版」となっている。このことから、筆者の混乱が起きたのであった。(2011/12/15)


    欧州
    ユーロと英国 その2 「キャメロン首相には強い政治信条がないので、懐疑派を押し返せない」
     欧州債務危機問題と英国の話で、欧州の外に住む人にとっては(マーケット関係者を除き)内向きの話かもしれないが、週明けの状況を自分へのメモとしても書き留めておきたい。(ロンドン=小林恭子)(2011/12/15)


    アジア
    新格安航空専用ターミナル建設めぐり利権争い? エアアジアとマレーシア・エアポーツが対立
      マレーシアのすべての空港を管理運営するマレーシア・エアポーツ(MAHB)とアジア最大の格安航空会社エアアジアが角を突き合わせ、火花を散らしている。発端は、MAHBが格安航空専用ターミナルの空港使用税の引き上げを図ろうとしたこと。これにエアアジアが徹底抗戦を仕掛け、さらに現在建設中の新しい格安航空専用ターミナル(第2クアラルンプール国際空港、KLIA2)をめぐる両者間の不和が表面化した。(クアラルンプール=和田等)(2011/12/10)


    コラム
    聞くことについて      村上良太
      週末二夜連続で放送されたNHKスペシャル「証言記録 日本人の戦争」は高齢化した体験者の声を4年にわたって聞き取ってまとめた番組で見ごたえがあった。兵隊だけでなく、その妻など銃後の人々やその遺族も含めると聞き取り対象者は800人を超える。体験を語りだす前に「今まで誰にも話したことがなかった」と前置きする人が少なくなかった。戦後、誰にも話せないまま、あるいは話すのを拒否したまま秘密とともに孤独に生きてきたことがうかがえた。(2011/12/05)


    みる・よむ・きく
    「巨大種子企業に立ち向かうカナダの一農民」 〜米報道番組「デモクラシー・ナウ!」から〜遺伝子組み換え種子を売る企業の恐るべき実態 
      遺伝子組み換え技術は世界の貧困を救うための素晴らしい夢の事業ではないのか?企業の宣伝を読めば誰しもそんな風に思えるだろう。しかし、そうした企業の人間の振る舞いを見ると、企業の本質が見えるものである。きれいごととは違った顔がそこに透けて見えることもある。米報道番組「デモクラシー・ナウ!」に米モンサント社と一人で戦ったカナダの農民が登場した。その農民は脅しにも屈せず戦い続け、ついに勝利を勝ち取った。(2011/12/03)


    文化
    【核を詠う】(17)正田篠枝『原爆歌人の手記・耳鳴り』短歌を読む◆嵬襪六纏 昼は銀行 税務署と 働くおみな 肌はすさみぬ」  山崎芳彦 
     「金盥へ いっぱい吐血して 胃癌を宣告されました/ 昭和二十五,六年の当時は 胃癌が原爆と 関係があるとは 誰にも わからないのでありました/ それから後 あの人も この人も と 言うように ぞく ぞく と 死んで逝きました/ 父は 入院して 手術しました 輸血代に 三十万円借金が できた と 聞かされました/ 弟も 私も 間に合わず あわただしく さみしく 父は 生命を 終ってしまいました(以下略)」(2011/12/03)


    検証・メディア
    「真実」は細部に宿る 鉢呂辞任報道、再論 藤田博司
     くどい、と思われそうだが、前号に続いてもう一度、鉢呂辞任報道を取り上げたい。この問題をめぐるメディアの対応に、どうしても納得しがたいものが残るからだ。前号本欄では、就任間もない鉢呂吉雄・経済産業相を辞任に追い込んだメディアの報道の問題点の一つとして、いわゆる「放射能」発言の事実関係をメディアが確認せずに報道したのではないか、と指摘した。これに対するいくつかの反響を耳にして、この種の取材、報道のありようをあらためて考えさせられたのである。(2011/12/03)


    文化
    石堂淑朗氏(脚本家)が逝く
      脚本家の石堂淑朗氏が亡くなった。享年79。新聞で知ったばかりだが、亡くなったのは11月1日で本人と遺族の希望で公表を一か月控えていたという。今年は学生時代に恩恵を受けた人が次々と逝く。(村上良太)(2011/12/02)


    アジア
    防水提で続く攻防、人出不足の心配、復興のビジネスチャンスか…大洪水後のタイ
    120   600人近い死者を出し、工場の操業停止など経済活動にも多大な影響をおよぼした洪水に見舞われたタイは、最大の危機を脱したかのようにみえる。復興に向けての動きが始まる中、取り組むべきさまざまな課題も浮上、「戦後処理」のむずかしさや今後の潮流が浮き彫りになってきた。(バンコク=和田等)(2011/12/01)


    みる・よむ・きく
    リング・ラードナー著「アリバイ・アイク」(新潮文庫)
      アメリカの作家リング・ラードナー(Ring Lardner,1885-1933) は短編小説の名手として名高い。もともと新聞のスポーツ記者だったこともあって、野球をモチーフにした物語が冴えている。ラードナーの作品集は日本でも翻訳が出ていて、身近なところでは新潮文庫の「アリバイ・アイク」(加島祥造訳)がある。しかし、近年、町の小さな書店で棚に置かれているのを見たためしがないのを淋しく思う。ラードナーは消費期限が切れた御用済み作家とでも言うのだろうか。(2011/11/27)


    アジア
    来年4月からタイの最低賃金引き上げ 約40%増 業界からは反対も
      8月に発足したタイのインラク政権は、選挙公約に掲げていた最低賃金の引き上げを2012年4月1日から段階的に実施することを、11月22日の閣議で決定した。当初、同年1月1日から実施する予定だったが、洪水の影響を受けた事業者が担う負担を考慮して、実施時期を3ヵ月延期することになった。(バンコク=和田等)(2011/11/26)


    中東
    イエメンのサーレハ大統領が退陣 副大統領を後任に 「アラブの春」4人目 
      イエメンのサーレハ大統領が副大統領に権力を移譲して退陣すると発表した。サダム・フセインやカダフィの先例がサーレハ大統領に決断を迫ったとイエメンの国連外交官は推測しているという。(2011/11/24)


    文化
    【演歌シリーズ】(21)労働の歌(ワーク・ソング)掘 祝抄燭龍舛『ああ上野駅』『リンゴ村から』― 佐藤禀一
     昭和30年から48年、戦後史に記された日本経済の「高度成長時代」である。後に、それが泡沫(うたかた)であることを知るのだが、日本中が“経済繁栄”に浮かれた。『ああ上野駅』(詩・関口義明 曲・荒井英一)が歌われたのは、そのど真ん中、昭和39年のことである。(2011/11/24)


    欧州
    スペインの漫画から
     スペインのエル・パイス紙の常連漫画家Erlichによる漫画、「総選挙の後、市場からのメッセージ」。(2011/11/23)


    アジア
    韓国国会 混乱の中、韓米FTAを批准
      韓国国会で昨日、韓米FTAの批准を採決した。しかし、国会ではTPPを進める与党議員と反対する野党議員の激しい攻防があった模様である。ニューヨークタイムズによれば野党議員は催涙ガス筒を投じたという。与党議員はくしゃみと涙の中で投票を行い、151対7で韓米FTAを批准した。(2011/11/23)


    アジア
    カンボジアの欧州ブランド・ビールは苦い味がする? 危険にさらされる販促レディー
      東南アジア地域のバーやパブ、ビアガーデンなどでは、ハイネケンやカールスバーグなどの大手ビール会社のロゴやブランド名の刷り込まれた制服を着た女性が、テーブルからテーブルへと歩き回りそれぞれのブランドのビールの販売促進にあたる姿をよくみかける。カンボジアも例外ではないが、こうしたビールの販促に従事する女性が厚生面で危険かつ有害な環境に置かれ、懸念すべき立場にさらされているとの調査結果が出ている。(クアラルンプール=和田等)(2011/11/23)


    反戦・平和
    クラスター爆弾を容認するな!クラスター爆弾禁止条約改悪に欧州議会が反対 
     クラスター爆弾使用を容認する新法がジュネーブで審議されているという。クラスター爆弾に抗議している市民団体、クラスター爆弾連合(Cluster Munition Coalition)によると欧州議会は欧州の加盟国に新法を承認しないように訴えた。(2011/11/18)


    核・原子力
    <テント日誌>経産省前テントひろば 66日目   穏やかな中にも見え隠れするKKU三位一体
     小春日和というのだろうか。テント広場に穏やかな陽がさしている。テント前の歩道には急を聞き駆けつけた20名程度のテントに集う人の列があった。テントと集う人々との間には12日に設置され、14日に補強されたバリガと鎖が横たわっていた。みんなそれを気にする風でもなく、歓談する人、前を見据える人等屈託がなかった。今日も真ん中のテントではカフェが開かれ、テントに集う人は100名を超えた。福島二本松出身だという在東京の中年女性と話し込む。(2011/11/16)


    米国
    2012年選挙戦たけなわ 選挙という間接民主主義の摩訶不思議 文:平田伊都子 写真とイラスト:川名生十
    120  2011年11月9日、26人の99%貧困層代表がニューヨーク.ウオール街を出発した。 首都ワシントンまでの約350キロメートルを徒歩でデモ行進しようというのだ。 2週間かけて各地の<反格差抗議運動>を訪ね、集会と連帯を積み上げていくそうだ。 年令は10代から50代まで、主張も様々、、ある中年女性は失業を、ある学生は高い学費を、ある男性は住宅事情を訴える。 彼らの共通点は政治不信と明るさと元気だった。(2011/11/15)


    みる・よむ・きく
    伊藤元重著「入門 経済学」(日本評論社)
      伊藤元重東大教授が書き下ろした経済学の入門書「入門 経済学」は画期的な本である。筆者は経済学が専門ではないが、そうした人間にとって非常にわかりやすい理論書だと感じさせられた。この本の魅力は現実の事例を豊富に紹介しながら、理論を説くところにある。それまでの数式や理論先行型の経済学のテキストにはない面白さがあったのである。最近ではそうした現実から説き起こすタイプの経済学のテキストも増えてきたが、本書が世に出たのは1988年であり、そうした試みの最初ではなかったろうか。伊藤氏はその意図をこう書いている。(2011/11/11)


    コラム
    「女の平和」   村上良太
      高校に入学したばかりの頃、古代ギリシアの喜劇作家・アリストパネースの戯曲を岩波文庫でいくつか読んだ。「女の平和」とか、「雲」とかだ。細かい筋はもう30年以上たつので思い出すことはできない。しかし、「女の平和」はギリシアが戦争ばかりしているので、その奥さんたちが男たちが戦争するのなら、もうセックスしません、と政治闘争を始める話だった。(2011/11/09)


    核・原子力
    【たんぽぽ舎発】大飯原発3号機のストレステスト  茶番以外のなにものでもなし 新知見も取り入れず  山崎久隆
     2011年10月27日、ストレステスト第一弾として関西電力大飯原発3号機の「一次評価結果」が公表された。全体で600ページを超える文章量だが、実態は薄っぺらいものでしかない。詳細な分析は今後行うとして、一通り読んでみて感じたことは「茶番劇」。(2011/11/07)


    文化
    【演歌シリーズ】(20)労働の歌(ワーク・ソング)供宗慷榛遏戞愀残鐐ァ抻海罰い力働歌―  佐藤禀一 
     「与作は 木をきる/ヘイヘイホー ヘイヘイホー」。「山は善」詩人山尾三省の詩魂(ポエジア)である。心から同感する。木々は、山の聖なる霊で、“山の神様”のものだ。熊、狐、狸、羚羊(カモシカ)などの獣たち、山菜や茸、草々もそうだ。福島の山と野と海に思いを馳せて、ふたつの唱を紹介したい。(2011/11/06)


    アフリカ
    誘拐されたヨーロッパ人 西サハラ難民キャンプからAQIMが連れ去る 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120 「2011年10月22日真夜中(現地時間)、アルジェリアにある西サハラ難民キャンプの外国人レセプションセンターにマリ方面から来たAQUIMとみられるテロリストグループが四駆で侵入してきた。3人のヨーロッパ人を誘拐し来た方向へ逃げ去った」と、英国BBCが報道した。 誘拐されたアインフォア.フェルナンデス(スペイン女性)、エンリコ.ゴンジャロンス(スペイン男性)、ロセッラ.ウルック(イタリア女性)の3人は、それぞれ別の西サハラ難民を支援するNGO団体に属している活動家たちである。 (2011/10/31)


    欧州
    FNの大統領候補、マリーヌ・ルペン氏がリビアに軍事介入したサルコジ大統領を非難
    120   フランスの右翼政党FN(フロントナショナル)党首、マリーヌ・ルペン氏がサルコジ大統領が決断したリビアへの軍事介入を非難している。内戦終結の直後、ジャリル国民評議会議長がイスラム教至上主義のシャリーア法を導入し、それに反する法律制度は認めないと宣言したことがその背景にある。(2011/10/27)


    政治
    おかしいと言えば、こちらの裁判もそうだね(三)  三上 治
     小室直樹というおもしろい学者がいた。彼の「憲法論」は深みもあり、凡百の憲法論を読むならこれを読めと進めたいものだが、彼の遺書と言われるものに『日本いまだ近代国家に非(あら)ず』といのがある。副題に「国民のための法と政治と民主主義」とあるように政治書であるが、これは田中角栄擁護の本でもある。立花隆が田中角栄を政治的悪の象徴としてえがいているのに対極にあるものだ。(2011/10/20)


    欧州
    「葬儀の音楽にはジャズを」 オランダのジャズバンド
    120   「葬儀の音楽にはジャズを」。そんな音楽ビジネスを欧州で展開しているのが昨年紹介したオランダのバンド、ディキシーランド・クラッカージャックスだ。彼らの演奏しているのはニューオーリンズで今も演奏されているディキシーランド・ジャズである。「事前にご家族と、どの曲を演奏するか相談します。2005年に私たちが出したCD、「カリビーン・スイート」の中の「Westlawn Dirge」は本当にニューオーリンズで葬儀用に演奏されている曲です。(2011/10/19)


    ビルマ民主化
    ビルマ人拘留者の本国送還に合意 マレーシア政府の対応に批判続出
      10月中旬にマレーシアを訪問したビルマ(ミャンマー)のウーマウンミント副外相と会談したヒシャムディン内相は、ビルマとの間で拘留されている自国民の相互送還に合意したことを明らかにした。これに対して人権団体などからは、送還後のビルマ人の人権状況が保障されないとの懸念の声があがっている。(クアラルンプール=和田等)(2011/10/19)


    政治
    おかしいと言えば、こちらの裁判もそうだね(二)  三上 治
     例の立花隆が「週刊現代」で小沢一郎の悪口を書いている。「小沢一郎よ、お前はすでに終わっている」という表題の文章で小沢一郎の裁判批判を反批判しているのである。例によってカネにまつわるうわさ話を真実のように仕立てて、結局のところ金権政治批判を繰り返している。「立花隆よ、お前の文書や思想こそすでに終わっている」というべきである。(2011/10/19)


    みる・よむ・きく
    エリック・カール作 「小さな雲(Little Cloud)」
      絵本作家エリック・カール(Eric Carle)の代表作は「はらぺこあおむし」と言われている。青虫が毎日、葉っぱから、果実さらにはお菓子の類まで食べてお腹をこわしたりするが、たくさん食べることでさなぎになり、蝶になる。それだけのシンプルな話だが、エリック・カールの絵には独特のユーモアと技巧があり、読者を魅了せずにはいない。だが、今、ここで書きたいのはもっと地味な作品である。題は「小さな雲(Little Cloud)」だ。(村上良太)(2011/10/17)


    欧州
    ストロス=カーン氏、パリで訴追を免れる見通し
       春以来、レイプ疑惑の渦中にあった元IMF専務理事のドミニク・ストロス=カーン氏はパリのバノン氏(ジャーナリスト)から告発されていた8年前のケースでも今回検察による訴追を免れる見通しだ。(2011/10/16)


    アジア
    分断を見る’北緯17度線への旅’ 〜戦場カメラマン・石垣巳佐夫〜 村上良太
    120   忘れがたい1枚の写真がある。蛸壺に入った女たちの写真だ。ベトナム戦争中に撮影されたもので、場所はハノイのトンニャットホテルの前である。撮影したのは日本電波ニュース社の支局員だ。ハノイの中心にあるトンニャットホテルには当時、日本電波ニュース社の支局があった。カメラマンだった石垣巳佐夫さん(現在69歳)もそこで働いていた。(2011/10/15)


    アジア
    人民日報がロシアの北方領土守備部隊の近代化を報じる
      中国の人民日報は今年に入り、ロシアが北方領土の軍備の近代化に乗り出していることを伝えている。3月1日の記事によるとロシアの「50年代の骨董品」だった旧式兵器を一新することになるそうだ。ロシア総参謀部の高官によれば北方領土に「高射砲や対空ミサイル、さらには最新の「S400トライアンフ」地対空ミサイルシステムまで配備する」という。こうした行動の背景は何なのか?(2011/10/15)


    政治
    おかしいと言えば、こちらの裁判もそうだね(一)  三上 治
     世の中には悪役の良く似合う俳優がいる。子供のころは本当にその俳優が出てくると憎らしくてたまらなく思ったものだ。田舎の夏の順回映画ではスクリーンに向かってヤジが飛び、口笛が鳴らされた。小沢一郎はその師である田中角栄とともに政治的世界の中でふり当てられた悪役なのだろうか。(2011/10/10)


    アジア
    中国式投資に黄信号? ビルマのダム建設中止で激震走る
      軍政から民政に移管したビルマ(ミャンマー)のテインセイン大統領が9月末、北部カチン州イラワジ川上流で中国と共同建設している水力発電用大型ダム「ミッソンダム」の開発中止を表明し、各方面で驚きをもって迎えられた。とくに大きな衝撃を受けたのは中国だ。途上国に対するなりふりかまわぬ中国式の投資に危険信号が灯りつつあるとの指摘も出始めている。(クアラルンプール=和田等)(2011/10/08)


    検証・メディア
    ウィキリークスとガーディアン  米公電全25万件の公開をめぐる謎
      ウィキリークスに寄せられる機密情報がどのように管理されるか不安があると去年書いたが、それが現実味を帯びてきた。今月2日、ウィキリークスは公開前に信頼できる報道機関の精査を経た上で公開する、という今までの手順を飛ばして一気に約25万件の米公電情報をインターネット上で公開した。ウィキリークスが当初、仮に善意でその活動をしていたとしても、そこに寄せられた情報がその後、どのように管理されるかは未知数だった。(2011/09/26)


    文化
    【核を詠う】(8) 『昭和萬葉集』卷七・八の原爆短歌を読むぁ 峭萋發忘覆鮓討咾弔賃たゆる、鮮人の声しみて忘れず」(名柄敏子) 山崎芳彦
      『昭和萬葉集』卷八は「復興への槌音 昭和23年〜24年」と題されている。敗戦後3年を経て日本が「復興」への動きを見せ始めた時期としているのだが、そのような位置づけが適切であるかどうか、そう簡単ではなかったろう。米ソ対立による東西冷戦の緊張のなかで、米国は日本の「民主化、非軍事化」から反共の軍事的砦とする方針に転じた敗戦処理・占領政策をすすめ、ソ連(当時)・中国を背景とする朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の成立に対応して、南朝鮮で選挙を行ない大韓民国の初代大統領に李承晩をを当選させ、軍事的に中ソとの対抗勢力の構築に動き、他方、中ソ側は朝鮮民主主義人民共和国を砦として金日成政権を支援した。(2011/09/25)


    欧州
    ドイツ最大のネオナチ組織が違法と認定される 
      APによると、ドイツ内務省はドイツ最大のネオナチ組織を違法とみなした。この団体はHNG(The Help Organisation for national Political Prisoners and their Families)である。HNGが禁止された理由は内務大臣のHans-Peter Friedrich氏によると、「平和的かつ民主主義的な法秩序に対し攻撃的姿勢を持つため」だ。(2011/09/22)


    コラム
    気がついてみればすでに後期高齢者 「覚老」(自覚した老人)をめざして 安原和雄
      あわただしく我が人生を生きながらえて来て、ふと気がついてみれば、すでに後期高齢者(75歳以上)の域に脚を踏み入れている。来し方を振り返るのはほどほどにして、ただいま現在の「今」をどう生きるかを考えないわけにはいかない。世に「一病息災」というが、私の身体は最近、「二病息災」(二つの病と共存しながら元気に生きる)という新語を当てはめたい気分である。「二病」をいたわりながらどう生きるか。人生の大先達から「覚老」(自分の役割を自覚しながら生きる老人)という生き方があるのを学んだ。(2011/09/21)


    コラム
    人生を変えた言葉   鬼塚忠
     昨日、半蔵門の東京FMでラジオの収録があった。テーマは「人生を変えた言葉」。2回分でのべ24分間話した。出演のお話があってから収録まで一週間ほどあったので、私を変えた言葉を思い返してみた。実は今年の10月、会社は10周年を迎える。そういう意味でもこの10年を振り返るのはいい機会だった。(2011/09/15)


    コラム
    9・11同時多発テロと震災・原発事故と 落合栄一郎
      日本での911は、東日本大震災の半年後、世界にとっては、アメリカ東部の同時多発テロの10年目。様々な意味で、考えさせられることの多い記念日である。この二つは丸で違った、無関係な事象のように見える。一方は、テロリストと称される人々が遂行したとされるとんでもない事件、そしてもう一方は、自然がもたらした巨大地震と津波、そしてそれに起因する原発事故。どこにも接点はない。911はまた、1973年にアメリカのCIAの後押しによるチリでの軍事クーデターの記念日でもあるそうだ。これらに共通点は“911”以外にあるのだろうか。(2011/09/15)


    教育
    日本の若者は内向きか?  統計数字を見ると・・・
      今週火曜日、新宿の紀伊國屋ホールで加藤嘉一講演会が行われた。タイトルは「内から見た中国、外から見た日本・・そして世界」である。加藤氏は最近、日本のテレビでも何度か紹介されているが、中国版のツイッターのフォロワーは65万人くらいいるそうだ。内向き志向と批判される若者たちだが、少し長いスパンで見れば実際には海外留学者は80年代の3倍から4倍に増えていた。そして中国への留学者数がアメリカに次ぐ2位に伸びている。(2011/09/10)


    人権/反差別/司法
    検察は証拠を隠すな! 根本行雄
      またしても、検察の証拠隠しが判明した。東京電力の女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の再審請求審で、東京高検が被害者の所持品などから新たなDNA型鑑定の実施を検討していることが、関係者の話で分かったという。「袴田事件」では、第2次再審請求中の弁護団と、静岡地裁、静岡地検による3者協議が8月29日、同地裁で行われた。79年に起きた「大崎事件」で有罪が確定し、93年に死亡した男性の遺族は「裁判の間違いは裁判で明らかにしてほしい」と、8月30日、再審の請求をした。(2011/09/10)


    欧州
    仏大統領選、ドビルパン元首相が立候補へ
      2012年の仏大統領選に、ドビルパン元首相が事実上の立候補宣言をした。同氏は、03年2月の国連安全保障理事会で外相として、米国が進めるイラク攻撃に反対する演説をし、大きな拍手が湧き起こったことで世界的に知られている。(パリ=飛田正夫)(2011/09/10)


    9.11テロから10年 −どんな本を読むべきか?
     9・11米テロから10年。この間に「テロの戦争」(ウオー・オン・テラー)という言葉も生まれた。英メディアでは、この10年を振り返る番組が放映されだした。関連本も書店に出るようになった。この「テロの10年」を振り返るとき、どんな本や番組がお勧めだろうか?私が英国で出くわしたものを紹介してみたい。(ロンドン=小林恭子)(2011/09/10)


    文化
    語学に再挑戦 7 聾者の取材から見えた語学の心  村上良太
    120  語学というと、英語やフランス語などがすぐに頭に浮かぶが、手話もまた語学だと思う。1996年に聾者の映画監督とその妻を取材した時、口幅ったい言いかたになるが語学というものの本質に触れた気がした。監督はオーストラリアから来日して東京・両国で暮らしていたロバート・ホスキンさんである。妻の土屋靖子さんも聾者で、ホスキンさんの映画に女優として出演していた。(2011/09/09)


    みる・よむ・きく
    水爆と深海の怪物 〜「それは海の底からやって来た」〜 村上良太
      核実験によって巨大な怪物が生み出される。これは日本が誇る怪獣映画「ゴジラ」のアイデアである。ゴジラが初めて上映されたのはウィキペディアによると、1954年11月3日だ。同年3月1日、米軍がマーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験で日本の第五福竜丸が被曝している。この悲惨な事件から8か月後に「ゴジラ」が上映されているのだから、当時の日本の映画製作者たちの感性とパワーに驚かざるを得ない。「ゴジラ」のようなメジャーにこそならなかったが、アメリカでも水爆実験の恐怖をモチーフにした怪獣映画が作られている。1955年に公開された「It came from beneath the sea」である。(2011/09/06)


    文化
    モンブラン山頂には「鬼が出る」 自然への畏怖を伝える仏シャモニーのガイド協会の祭り
    120   「シャモニーはひどく貧しい山村で、山に鬼が出ると恐れられていた」─。登山とスキーのリゾート地として世界に知られる、フランスのモンブラン山塊の山道で、3人の古老が日本人観光客の私(飛田)に語った。地元の人びとの自然への畏怖の念は、シャモニーの高山ガイド協会の祭りにも残っている。山の日差しが強い8月、祭りの裏にある現在登山の発祥の地の歴史をさぐってみた。(パリ=飛田正夫)(2011/09/05)


    核・原子力
    【山下茂のうぃんど〜ず注意報】番外その3  まったく減らない放射線 保安院の数字から解析すると
    120   週刊現代8月29日発売号に『公開された資料で判明 報じられなかったプルトニウム「大量放出」の事実』という記事が掲載されていました。6月6日の統合記者会見で配布した資料に3月11日の事故から16日まで『どれだけの放射性物質が大気中に放射されたのかの試算を原子力安全・保安院がまとめた』リストがあるという記事です。(2011/09/03)


    アジア
    「日本に見習いもっと首相交代を」 マレーシアの野党党首が提唱
      「日本に見習い、わが国ももっと首相交代を実現しよう」とマレーシアの野党党首が主張、賛同の声が起きている。8月31日に独立54周年を迎えた同国では独立以降、政権交代はなく万年与党体制が続いている。現在までの首相は6人のみで、日本のここ5年に誕生した首相の数と同数。単純計算では、マレーシアの首相は日本の首相の10倍「長持ち」していることになる。(クアラルンプール=和田等)(2011/09/01)


    反戦・平和
    マッカーサーが進駐した日 米軍相模総合補給廠の全面返還? 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120  1945年の本日、8月30日に一人のアメリカ軍人がタラップを降りてきた。 サングラスにコーンパイプ、ご存知<ダグラス.マッカーサー元帥>である。 (2011/08/30)


    教育
    「つくる会」系歴史教科書採択をめぐる攻防 〜東京・杉並区教育委員会が6年ぶりに不採択へ〜  坂本正義
      「脱ゆとり教育」を目指して2008年に改訂された中学校の学習指導要領が2012年度から完全実施されるのに伴い、012年度から2015年度までの4年間使用する中学校教科書の採択作業が、8月末まで各地の教育委員会で行われた。教科書採択で一番注目されるのは、やはり「どの教科書会社の歴史教科書を採択するか」であろう。特に、自虐史観からの脱却を目指すという「新しい歴史教科書をつくる会」(つくる会)が編集した扶桑社版歴史教科書が2001年に検定合格して以来、つくる会系歴史教科書の採択結果に注目が集まっている(2011/08/29)


    コラム
    地デジ難民として    村上良太
      地デジ難民になってしまった。テレビ屋の自分としては困ったことである。僕は裕福なわけではないが、かといって地デジ化する金がないわけでもない。ただ、タイミングを逸してしまったのだ。地デジ化についてこれまで深く考えた事がなかった。面倒だし、金もかかるからやっかいだな、と思っていたが、まだまだ先の事だと思っているうちに、7月の新聞に「明日地デジ化」と見出しがあるのを見た。(2011/08/29)


    中東
    英国やNATOが、今後どこまでリビアに関わるか?
     今、英国にいると、「ここは中東か?」と思うほど、リビア情勢に関する報道が多い。特に反体制軍が首都トリポリに入ってからは、「反体制側の勝利」、「英国及びNATO側の介入が功を奏した」という、勝利感みなぎる論調が続いた。ところが、カダフィ大佐がなかなかつかまらないので、次の山場が見つからず、新聞各紙は1面の見出しをいかに劇的にするかに頭を悩ませているようだ。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/28)


    やっとおさまった、イングランドの暴動 ―真実は何か?
     ロンドン、そしてイングランド地方各地で勃発した、放火・略奪行為(とりあえず暴動という言葉が使われているので、「暴動」)が、ようやく終息を迎えたようだ。今回の一連の暴動の原因や分析を考えるとき、書き手がどこにいて何を見たかによって、結論が変わってくると思う。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/25)


    政治
    混迷を深める政治は脱出路を見いだせるか  三上 治
      ある新聞にこんな日本なのに何故円高(?)なのかというコラムがあった。答えは単純でアメリカやヨーロッパは日本よりももっと悪い状態である、というのであった。悪い状態というのは経済的にということであろうが、妙に説得力を感じた。そう言えば新興国として力を誇示していた中国も一時の勢いはない。(2011/08/22)


    政治
    夏に怪談が流行のは昔の事と思っていたが  三上 治
      子供ころの怪談や肝試しは怖かった。どこでもそうだろうが怪談のうまいのが上級生に一人や二人はいて眉唾をして聞いていても最後には震えさせられてしまっていた。最近の子供たちは怪談を聞く機会があるのだろうか。もっとも、放射線という恐ろしいものが現実にあっては怪談どころのことではないのかもしれない。(2011/08/19)


    ロンドン暴動 9日朝の状況
     ロンドンの暴動が英国の各地にも飛び火し、国内外からの関心が高まっている。状況は刻々と変わるが、9日午前11時頃(日本時間午後7時)の概況は以下(主として情報はBBCから)。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/09)


    検証・メディア
    もう一つのアルジャジーラ −英語放送の爆発的伝播力(上)
    120  アラブの春でまだ興奮が冷めやらぬ頃に、アルジャジーラ英語放送 に関して、朝日の月刊誌「Journalism」7月号に原稿を書いた。「メディアが動かした中東革命」という特集の中の1つである。周囲の雰囲気が少し変わってきた感はあるものの、アルジャジーラ英語の株を上げた事件でもあった。自分のこれまでの知識を一旦まとめるつもりで書いたのが以下である。何かのご参考になればと思う。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/08)


    反戦・平和
    日本の制空権は米軍に 八王子大空襲と419列車銃撃空襲  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120 「空襲がきたら布団を被って逃げるんだよ」というのが、高橋いそさんの口癖だった。 「布団が私たち親子の命の恩人なんだ」とこんな切り出しで、いそさんは1945年八王子大空襲の話をよく聞かせてくれた。 (2011/08/08)


    みる・よむ・きく
    『山びこ学校』を読み返す  改めて「貧しさ」と「豊かさ」を考えてみた  大野和興
    120   暴走中の原発がある福島県浜通りの村々を語るとき、多くの人が「貧しさが原発を呼んだ」という。そうした言葉の背景には、成長や開発、モノとカネがあることが「豊か」なのだという価値観がある。その価値観を疑うことからしか、原発被災地を含む地域の再構成はありえないのではない、という問題意識にずっととらわれている。敗戦直後の東北のムラの「貧しさ」を子どもたちの目で記録した『山びこ学校』を改めて読みなおしてみた。(2011/08/06)


    欧州
    オスロのテロ青年「精神鑑定は日本人医師を希望」
      ノルウェーのオスロ大量殺害テロ事件のブライビーグ容疑者(32歳)は、ヨーロッパ人よりは日本人医師に精神鑑定をしてほしいと希望をしている、と2日ノルウェーの新聞で弁護士が明らかにした。日本人のほうがノルウェー人の臨床医よりも自分をよく理解してくれそうだからだいう。(パリ=飛田正夫)(2011/08/04)


    中国
    空母と人民日報      鬼塚忠
      日本で今中国の話題といえば、新幹線の話で持ちきりだが、中国の人民日報で今一面を飾っているのは、空母の話だ。おそらく空母の話は新幹線と同じかそれ以上に日本にとって重要な話題だ。(2011/08/01)


    中東
    2011年の聖断食月.北アフリカ夏の陣  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120 「81人が乗ったモロッコ軍用機、墜落」のニュースが、2011年7月26日に飛び込んできた。 「テロか?西サハラ紛争再燃か?」そんな懸念が筆者の頭を過ぎった。 BBC.ロイター、AP、AFP、など欧米メディアが<アラブの春―続編>と騒ぎだした。 (2011/08/01)


    人類の当面する基本問題
    (17)オスロの悲劇とその背景―キリスト教原理主義の選民意識― 落合栄一郎
      事件数時間後には、この犯人は逮捕され、ノルウェー人(白人)であり、極端なキリスト教原理主義信奉者であることが判明した。まず、この事件が起った時のアメリカの反応を見てみたい。アメリカのメデイアは、こぞって過激派イスラム教徒のテロであるとして、盛んに報道した。しかし、犯人がノルウェー人であることが判明すると、報道は直ぐさま下火になった。犯人をテロリストと呼ぶのを止めて、極右、狂人、一匹狼などの呼称を使うようになった。(2011/08/01)


    文化
    文学と卒業   村上良太
      作家の開高健は海外旅行にしばしばスウィフトの「ガリヴァー旅行記」を携行していた。訳は中野好夫のものだった。「ガリヴァー旅行記」と言えば、少年少女文学全集で卒業してしまって以後、ホンモノを手にすることがない大人が多いと残念がっていた。(2011/08/01)


    東日本大震災
    「1学期を終えて伝えたいこと」福島県・教員のインタビュー
      新学期が始まって間もない4月上旬。私は、郡山市の小学校教員・川口真理さん(仮名・32歳)に電話インタビューを行い、「子どもたちを被ばくから守りたい!」という悲痛な叫びを受け取った。あれから3ヶ月――。学校はすでに夏休みに入っている。郡山市内の状況や、子どもたちの様子はどう変化したのだろうか。1学期をふり返っての感想を、再び川口さんにうかがった。(以前のインタビュー記事「Twitterでつぶやいて!福島県の教員の訴え」はこちら http://newenergy-hideinu.blogspot.com/2011/04/twitter.html)。(和田秀子)(2011/07/31)


    検証・メディア
    マードックの本を書いた作家、「経営陣全員が盗聴の事実を知っていたと思う」と語る
    120  28日、ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス(LSE)で開かれたイベントで、ルパート・マードックの伝記本『ニュースを所有する男:ルパート・マードックの秘密の世界の中』(2008年初版発行)を書いた作家マイケル・ウルフは、マードック傘下の日曜紙での電話盗聴行為を「経営陣は全員知っていたと思う」と述べた。マードック自身や家族、経営陣などに取材し、いわば「マードック一家の一員」となりながら本を書いたウルフ。その発言の数々は、ここ数週間、大きなニュースになっている電話盗聴事件やマードックのビジネスのやり方の核心に迫るものだった。その内容の一部を紹介する。(ロンドン=小林恭子)(2011/07/29)


    核・原子力
    浜岡原発廃炉を全原発廃炉への突破口に! 〜「廃炉は浜岡から」反原発集会・静岡行動〜
       7月16・17日の2日間に渡って、「浜岡原発を考える静岡ネットワーク」(浜ネット)と「反原発自治体議員・市民連盟」の共催による反原発イベントが静岡で開催された。ここで、第一日目に開催された静岡労政会館での「原発震災」講演会、そして第二日目に開催された常磐公園での反原発全国集会の開催状況を紹介したい。(坂本正義)(2011/07/26)


    欧州
    ノルウェー・オスロ殺りくテロは、キリスト教原理主義青年の「反イスラム」=「十字軍遠征」思想が背後に
    120  ノルウェーの首都オスロ中心部での爆破と近郊の島で銃と爆弾を使って92人を殺りくし、世界を震撼させた事件では、32歳のノルウェー人青年が容疑者として逮捕された。青年(アンネシュ・ブレイビック容疑者)の単独犯行であることを、24日、警察側も認めた。(パリ=飛田正夫)(2011/07/25)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    欧州の大腸菌事件と遺伝子組み換え技術の関連性〜英科学者はこう見る〜
     5月以来、欧州で30人以上の死者を出した腸管出血性大腸菌O(オー)104が大きな話題になった。ドイツに端を発し、感染は13か国に及んだ。感染源はスペインから輸入したキュウリ(感染源ではなかったとされる)とか、ドイツ産のモヤシだとか様々な推測を呼んだ。具体的にどの食物から感染したかはともかく、この大腸菌が生まれた原因に遺伝子組み換え技術が関係している、と推測する科学者がいる。英国のメイワン・ホー(Mae-Won Ho)博士である。彼女は6月27日付で「遺伝子組み換え技術が大腸菌感染を生んだ可能性について」と題するブログを発表している。(2011/07/24)


    検証・メディア
    マードック帝国の激震 ぁ-盗聴事件を通して見える、パワーエリートたちの傲慢さ
    120  マードック父子(ルパートとジェームズ)が、廃刊となった日曜大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(NOW)をめぐるいわゆる「電話盗聴事件」について、下院の文化・メディア・スポーツ委員会で証言を行ってから、2−3日が過ぎた。改めて、問題の根幹部分を考えて見た。(ロンドン=小林恭子)(2011/07/22)

    検証・メディア
    マードック帝国の激震 ◆ 檻促好イB完全子会社化断念の舞台劇
     メディア王ルパート・マードックが率いる米メディア複合大手ニューズ・コーポレーション(ニューズ社)は、13日、英衛星放送BスカイBの完全子会社化を断念すると発表した。168年の歴史を持つ英国の大衆日曜紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」(NOW)での電話盗聴事件が深刻化し、政界でも買収を妨げる風が強くなった。その経緯と影響を考察した。(ロンドン=小林恭子)(2011/07/15)


    アジア
    「市民デモの規制は時代遅れ」「混乱阻止やむを得ぬ」 マレーシアでメディアが論戦
      クリーンで公正な選挙を求める非政府組織の連合体ブルシ2・0が7月9日にクアラルンプールで行ったデモに対する、マレーシア政府の強硬姿勢をめぐり論戦が続いている。主流メディアは、「混乱を防ぐためのやむをえない措置だった」との当局の言い分の喧伝に終始する一方で、オンライン・ニュース・サイトなどでは、警察がデモ参加者に非情に暴力をふるったとの証言を掲載するなど、際立った対照をみせている。(クアラルンプール=和田等)(2011/07/14)


    刑務所収容者の社会復帰と就労について考える −「働き者」から「生き者」へ
     播磨社会復帰促進センターは2007年10月1日に開所した兵庫県加古川市にある近畿地方初のPFI手法による刑務所で、主に初犯や短期の刑に服する人に限って収容されている。ここは大林ファシリティーズ(大林組傘下の施設管理会社)・綜合警備保障・東レ・合人社計画研究所などを中心として設立されたSPC(特定目的会社)が整備・運営を行っているそうで、日本全国にはこのPFI刑務所が4箇所あるという。(川北かおり=ニューズマグ)(2011/07/12)


    政治
    復興の精神と日本の帰路(四) 人間と自然の代謝(交流)に敵対する原発 三上 治
      露地物のトマトやキュウリが美味し季節になった。井戸にほりこんであったトマトやキュウリなどに一塩をふってかぶりつくのが何よりも好きだった。少年期を田舎で過ごした記憶が濃厚だったせいか、露地物のトマトなどは箱ごと買うのが恒例になっていた。子供を故郷に連れた帰ったとき、何よりも味あわせたかったことだ。子供はカブトムシや蝉取りに夢中になったけれど、僕の思いはそうだった。でも「もう露地物」はという気分にさせるのが放射能汚染である。これだけでも原発がいかに僕らの生存に反しているかが分かる。(2011/07/11)


    アジア
    マレーシアのNGOデモで200人以上を逮捕 マラヤ共産党に関係と
      マレーシアの野党系非政府組織「クリーンで公正な選挙を求める連合」(ブルシ2・0)が7月9日に首都クアラルンプールで計画した街頭デモに対して、政府は非合法集会として取り締まり態勢を強化した。集会・街頭デモの背後にはマレーシア社会党の影がちらついているとして、警察は同党関係者をはじめ200人以上を逮捕。このうち26人がマラや共産党など非合法組織に関わっていた罪状で起訴された。(クアラルンプール=和田等)(2011/07/09)


    アフリカ
    世界で一番新しい国からの便り.ハピーバースデイ南スーダン共和国  文:平田伊都子、石川雄史 写真:石川雄史
    120  2011年7月9日、30年近く続いた北スーダンとの紛争に終止符を打ち、アフリカ54番目の独立国<南スーダン共和国>が誕生する。「南スーダンに自由と平和がやってきた」と遠く離れた日本人は思い勝ちだが、現実はそんなに甘くはないらしい。 (2011/07/08)


    アジア
    海外初の「AKB48」カフェがシンガポールに登場 マレーシアにはメイドカフェ
    120   このところ東南アジアで韓流に押され気味だったJカルチャーに、タイで巻き返しの動きが起こっていることは先に伝えたが、今回はマレーシアとシンガポールでの最新情報を報告したい。(クアラルンプール=和田等)(2011/07/03)


    核・原子力
    原発に頼らない安心できる社会へ 城南信用金庫の脱原発宣言は訴える 安原和雄
      城南信用金庫の脱原発宣言が話題を呼んでいる。「原発に頼らない安心できる社会」の実現を訴えているからだ。市民、住民としては当然の訴えだが、金融機関としては珍しい。しかも現職理事長が「信用金庫には中小企業や個人客を大切にし、地元の発展に貢献する使命がある。利益や株主への配当を重視せざるを得ない銀行とは違う。金(カネ)もうけはしないという自負がある」と明言している。(2011/07/02)


    検証・メディア
    迷走つづく「普天間移設」 「辺野古」にこだわる日米政府の無策 池田龍夫
      鳩山由紀夫政権末期の「米軍普天間基地移設に関する日米合意(2010・5・28)」から1年。代替地・辺野古をめぐる交渉は「出口のない迷路」をウロウロ、憂慮すべき状況が続いている。「国外、最低でも沖縄県外への移設」を掲げた鳩山構想は、米国の牋砧廊瓩把戮気譟⊃直人首相へのバトンタッチを余儀なくされた1年前の狢佇峠沼悪甞宛鬚腹立たしい。一連の米軍基地問題を考えれば考えるほど、日本外交の無為・無策と、米国外交のしたたかさに気づかされる。最近の具体例に基づいて検証してみたい。(2011/07/02)


    農と食
    「飢餓人口が増加に転じた時代に生きている」
      世界銀行によると、昨年以来の食料品価格と燃料価格の高騰でECAと呼ばれる欧州から中央アジアにまたがる地域で貧困層が拡大している。この傾向により、この地域で新たにおよそ530万人が貧困に陥る見通しだ。特に、所得の低いアルメニア、グルジア、キルギス、モルドバ、タジキスタンの5か国にその影響が著しい。(2011/07/01)


    ビルマ民主化
    ハリウッド女優ミッシェル・ヨーの入国をビルマが拒否
      マレーシア出身のハリウッド女優ミッシェル・ヨー(48)が6月下旬、ビルマ(ミャンマー)への入国を拒否され、強制退去処分を受けた。ヨーは、ビルマ(ミャンマー)の民主化運動指導者アウンサンスーチーの半生を描く、フランス人監督リュック・ベッソン映画『ダン・ラ・ルミエール』(光の中で)で、スーチー役を務めている。(クアラルンプール=和田等)(2011/06/29)


    アジア
    タイ初の女性首相誕生の可能性高まる 7・3総選挙へ野党が優位に
      7月3日の投票に向けて激しい選挙戦がつづくタイ総選挙は、各種世論調査で、2006年のクーデターで国を追われたタクシン元首相の妹を党の顔に推し立てた野党プア・タイ党(タイ貢献党)が、連立政権第一党の民主党を上回る支持率を獲得している。同国初の女性首相誕生も夢ではない情勢だが、与野党ともに過半数を制することができそうにない。選挙後の政権運営は一筋縄ではいかないとの不安も根強い。(クアラルンプール=和田等)(2011/06/25)


    「キュレーションの時代」の個人的な衝撃
    120  3・11震災前と後では、日本に住む人の心の持ちようや考え方にーーたとえ自覚はなくてもーー何らかの違いがでてきているのではあるまいか?そんな気がするこの頃だが、ジャーナリスト佐々木俊尚氏の「キュレーションの時代」を、3・11前に大変興味深く読んだ。今でも、読んだ後の衝撃は変わっていない。しかし、その「衝撃」の大部分は個人的なものである。それでも、同様の思いをもたれた方もいらっしゃるかもしれないので、書いてみようと思う。(ロンドン=小林恭子)(2011/06/24)


    検証・メディア
    米CIAのサイトを開けなくしたハッカー集団「ラルズ・セキュリティー(Lulz Security)」とは?
    120  このところ、大手企業や組織のウェブサイトがハッカー集団の攻撃を受け、ニュースになることが増えている。(ロンドン=小林恭子)(2011/06/18)


    東日本大震災
    変えよう!脱軍隊、反基地、脱原発へ 同じ苦しみのオキナワとフクシマ 安原和雄
      戦後一貫して米軍と米基地で苦しみ続けるオキナワと「3.11」東日本大震災、原発惨事で突如苦しみの中に投げ込まれたフクシマ。このオキナワとフクシマが出会って、集会を開き、その苦しみを共有し合った。しかも「大切なのは、お金ではない、いのちだ」、「基地と原発、苦しみの根っこは同じだ」という認識を確認し合った。もちろん初めての試みであり、そこにはいのちを奪うものへの怒りがみなぎっている。(2011/06/18)


    環境
    .「ドングリを収集し熊に与える行為」は生態系を乱すか:専門家コメント
    【SMCJ ホット・トピック】「ドングリを収集し熊に与える行為」について:専門家コメント 昨年11月、ある動物保護団体が、全国の公園などからドングリ類を収集し、熊の餌とするために、山中に運びこみました。この活動を一部の報道機関が取り上げ、その行動に関して、支持から批判まで、様々な意見が投げかけられております。動植物(熊やそれ以外、森林)の研究者にコメントをいただきました。((社)サイエンス・メディア・センター)(2011/06/16)


    アジア
    カジノ戦争の意外な「勝者」にラオスとベトナム? 経済活況でアジア各国が参戦
      リーマン・ショック後の世界経済危機から抜け出したアジアが再び活況を呈し、それを反映するかのようにカジノ・ブームが巻き起こっている。かつてアジアでカジノといえば、マカオが独断場の感があったが、いまやシンガポール、カンボジア、ビルマ(ミャンマー)、ラオスにくわえ、共産党政権下のベトナムまでカジノ開設にうごき、“仁義なきカジノ戦争”が繰り広げられている。そして、意外な「勝者」が浮上した──。(クアラルンプール=和田等)(2011/06/15)


    アジア
    6世帯に1世帯が100万ドル長者 世帯比でシンガポールが世界1に
      米国のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が6月に発表した世界の富に関する報告書によると、2010年時に投資可能な資産を100万米ドル(約8000万円)以上持つ世帯の比率で15.5%を記録したシンガポールが世界1の座についた。2位は9.9%のスイス、3位は8.9%のカタール、4位は8.7%の香港(中国)、5位は8.6%のクウェートだった。(クアラルンプール=和田等)(2011/06/15)


    みる・よむ・きく
    アイドルグループが「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」   
      アイドルグループが歌う「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」がフィーバーしている。歌うのは、、“清く正しく美しく”をモットーにアイドルの王道を行く「制服向上委員会」。かわいく、しかも直球のメッセージを発信している。賞賛する声も多いが、いやがらせも多そうだ。8月15日にシングルC­Dとして発売が決定している。がんばれ! (2011/06/13)


    みる・よむ・きく
    欧州のクラシックジャズバンド  
    120   ディキシーランドジャズを演奏しながら欧州をいくバンド、「ディキシーランド・クラッカージャックス」(Dixieland Crackerjacks)。オランダのバンドだが、ドイツ、フランス、英国、ベルギー、ポルトガルなど欧州各地で演奏してきた。不況の欧州に明るいニューオーリンズジャズを届けている。(2011/06/12)


    農と食
    世界不況を起こした企業群が今度はアフリカで・・・投資のリターンは25%〜米シンクタンクが告発〜
      BBCなどによると、ヘッジファンドや外国企業がアフリカで農地を買収している。まともな売買契約の書類すら交わされていないケースも多いようだ。ヘッジファンドは買収した土地で、換金作物を作る。バイオ燃料や花などだ。一方、農地を追われる人々は多数に上っている。投資家にはハーバード大学などの名門も含まれており、投資に対するリターンの期待は25%に及ぶ。(2011/06/10)


    核・原子力
    日本列島に広がる脱原発の動き 「6.11」100万人アクションへ 安原和雄 
      脱原発を求める動きが日本列島の各地で広がりつつある。注目されるその一つは、福島原発惨事から3か月目の6月11日、全国の都道府県で実施される「6.11脱原発100万人アクション」である。これは日本の環境政党「緑の党」を目指す市民組織「みどりの未来」が呼びかけたもので、こうしたアクションものに限らない。「みどりの未来」の招きで来日したドイツ緑の党・連邦議会議員は「なぜ日本政府は脱原発を明確にしないのか」と率直な疑問を提起している。(2011/06/07)


    アジア
    「ハラル・ビール」の販売中止の動き マレーシアでアルコール飲料議論が沸騰
      イスラム教徒が人口の過半数を占め、信者のアルコール消費を禁じるイスラム法が存在するマレーシアでビールを含むアルコール飲食物議論が巻き起こっている。ひとつはマレーシアが世界10番目のアルコール消費国であるとの地元英字紙スターの報道をめぐるもので、もうひとつが「ハラル・ビール」をめぐる攻防である。なぜいま、アルコール論議なのか?(クアラルンプール=和田等)(2011/06/05)


    中南米
    セラヤ元大統領、ホンジュラスに帰国へ
      2年前の6月にホンジュラスで起きたクーデターで国を追われたマヌエル・セラヤ元大統領がホンジュラスに帰国することになりそうだ。(2011/06/04)


    コラム
    悪魔の企画会議    村上良太
      トルストイの短編小説にはしばしば悪魔が登場する。たとえば「イワンの馬鹿」は悪魔が善良な農夫の心を堕落させようと試みる話である。悪魔がなぜ人間を堕落させようとするか、といえば悪魔界にも出世の階段があり、多くの人を堕落させたらそれだけ出世できるシステムになっているからだ。悪魔にも上司や部下があり、定期的に企画会議も開かれている。(2011/06/04)


    核・原子力
    「がんばろう日本」どころでない  山崎久隆
    【たんぽぽ舎原発情報】ちまたには「がんばろう日本」というスローガンが氾濫している。私はこの言葉が嫌いだ。ものごとにはがんばれないこともある。がんばってはいけないこともある。津波や地震に、何をどうがんばれというのかと皮肉を言っているのではない。「がんばろう」という一言が、場合によっては、人によっては、大変大きなストレスを与えることになるからでもあるが、さらに放射能に対してがんばれ (2011/06/03)


    検証・メディア
    「浜岡原発停止」契機に自然エネルギー政策の促進を 各紙論調に差 池田龍夫
      「3・11大震災」から2カ月半、出口の見えない混乱がいぜん続いている。大津波の爪あとは徐々に修復されてきたものの、福島第一原発事故による放射能拡散の不安が社会を覆っている。破壊された第一原発4基は廃炉の運命だが、第二原発を含む6基の稼動も危うい状況だ。(結局、福島原発10基全部ダメということ)これに加え、全国の原発54基の中で、直下型地震の危険性が指摘されていた中部電力管内の浜岡原発(静岡県御前崎市)は、菅直人首相の要請を受け、3、4、5号機の運転を5月14日までに停止。既に廃炉が決まっている1、2号機を含め浜岡原発5機すべてが操業スップとなった。(2011/06/02)


    検証・メディア
    【編集長妄言】市民メディアに何ができるか 福島原発情報共同デスクを立ち上げる  大野和興
      福島原発暴走で何が出来るか市民団体で緊急会議をもつからと声をかけられ出かけたのは、確か3月28日であった。おりからこの問題についての政府の大本営発表への不信が高まっていた。政府が信用できないのだから、事故を起こした当事者である東電なぞもっと信用できないし、その政府・東電の発表をこだまのように増幅させる新聞、テレビなどマスメディアもまた信用できないものの対象に入っていた。この「信用できない」という気持ちのなかには、「自分たちは情報を操作されているのではないか」という疑問が含まれていた。緊急会議でも同様の意見が出された。(2011/06/01)


    アジア
    シンガポールでの不動産購入、中国人が外国人のトップに
      経済的に力をつけた中国人の海外旅行熱や海外での不動産投資・購入が熱を帯びる中、「東南アジアのハブ都市」シンガポールでも、2011年第1四半期の不動産購入で中国人が初めて非シンガポール人購入者のトップの座に踊り出た。外国人の不動産購入者の筆頭は2008年以降、マレーシア人だった。(クアラルンプール=和田等)(2011/05/29)


    社会
    人の役に立つ「利他」こそ、幸せ 知的障害者に学び、生かす企業経営 安原和雄
      人間が生きていくうえで最も大切なことは何か。それはとてもシンプルなこと。人の役に立つこと、すなわち「利他(りた)のこころ」で生きれば、必ず幸せになれる。 ― こういう経営理念を掲げる企業が話題を呼んでいる。社員の約7割を知的障害者が占めているのも異色で、小企業ならではの独自性を発揮しながら業界トップのシェアを維持している。知的障害者たちに学び、それを生かす企業経営のモデルとして評価は高い。(2011/05/26)


    核・原子力
    日本は太陽光発電大国の座を奪回できるか 新興企業も新たな技術開発に挑戦
    120   菅首相は10日の会見で、エネルギー政策の大転換を宣言。原子力と化石燃料の2本柱体制から、太陽光など再生可能な自然エネルギーを基幹エネルギーに加え、省エネ社会をつくる構想を明らかにした。かつて世界をリードする太陽光発電大国だった日本が、その座を奪回できるだろうか。新たな技術開発に取り組む新興企業の一例を紹介してみたい。(クアラルンプール・和田等)(2011/05/21)


    コラム
    都心から自宅まで歩いて帰る 首都直下型大地震の日に備えて 安原和雄
      私はすでに後期高齢者2年生である。住まいは東京都のはずれであるが、都心にはしばしば出掛ける。たまたま都心に居て、予想されている首都直下型大地震に遭った場合、どうするか。「いのちあっての物種」だが、大破壊と大混乱、交通機関完全麻痺の中で果たして自宅まで帰ることが出来るかどうか。これは今後の人生を左右しかねない大テーマではある。そこで自らに訓練を課すことを思いついた。歩いて帰ってみよう、と。(2011/05/21)


    核・原子力
    山口県知事、上関原発予定海域の埋め立て免許延長を認めない方向で検討に入る
      山口県の二井関成(にいせきなり)知事は中国電力が計画中の上関原発予定地の公有水面埋め立て免許の延長を認めない方向で検討に入った。19日の毎日新聞が伝えた。同知事はこれまで原発推進の立場だったが、方針を転換したことになる。埋め立て免許が更新さえない場合、原発は建設できなくなる。(日刊ベリタ編集部)(2011/05/19)


    検証・メディア
    英ガーディアン副編集長にウィキリークスとのメガ・リーク作業について聞く
    120  昨年夏から年末にかけて、ウィキリークスと共同で一連のメガリーク報道を行った、英ガーディアン紙のイアン・カッツ副編集長に、作業の一部始終と編集方針を聞いた。(ロンドン=小林恭子)(朝日「Journalism」4月号などで一部紹介。)(2011/05/16)

    検証・メディア
    英調査報道センター所長に聞く ージャーナリズムが国家機密と格闘するとき(下)
     ロンドン市立大学に本拠地を置く、英調査報道センター(CIJ)所長ギャビン・マクフェイデン氏に国家機密とジャーナリズムについて、聞いてみた。米国人のマクフェイデン氏はウィキリークスのジュリアン・アサンジ代表と個人的に親しい人物の一人だ。(朝日新聞「Journalism」4月号掲載分に補足。)(ロンドン=小林恭子)(2011/05/15)

    核・原子力
    .「原子力発電のコストは、火力、水力と比べ最も高い! 立 命館大学の大島堅一教授がデータを使って説明
    【たんぽぽ舎原発情報】5月12日のテレビ朝日、モーニングバードは、3・11原子力災害始まって以来の、真実に一歩近づいたかと思える放送をしていた。いわく、「発電コストは、(水力、火力に比べ)原子力発電が最も高い」。そんなことは、アンチ原子力派で、少しでも原子力を勉強した人にとっては常識!かも知れない。しかし大手マスコミは、今まで一貫して、電気事業連合会が発表してきたあらかじめ一定の計算モデルに従った、発電単価(1Kw当たり)を国民に垂れ流してきた。それによると、1Kw当たり発電単価は、原子力が5.3円、火力が6.3円、水力が11.9円。(2004電事連)(2011/05/14)


    検証・メディア
    英調査報道センター所長に聞く −ジャーナリズムが国家機密と格闘するとき(上)
    120  国家機密に相当するリーク情報をメディアが入手したとき、これをいかに扱うべきだろうか。国家機密とメディアの関係について、ロンドン市立大学に拠点を置く非営利組織「調査報道センター」(CIJ)の所長で同大教授ギャビン・マクフェイデン氏に見解を聞いた。〔ロンドン=小林恭子)(朝日新聞「Journalism」4月号掲載分に補足したものです。http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=12525)(2011/05/14)


    文化
    【演歌シリーズ】(16)「黒髪幻想」星野哲郎の情歌 ー至福の出会いー  佐藤禀一
      作詩家がまず、歌い手の声の表情・表現力・個性をつかみ、時代の匂い、情、ロマン、別離や恋のドラマなどを纏わせて詩を書き、作曲家は、その詩と歌手の個性が最大限に発揮されるような旋律をつくる。(本文から)(2011/05/06)


    検証・メディア
    テロ根絶のためにこそ平和憲法を 2011年憲法記念日の社説を読んで 安原和雄
      本年2011年の憲法記念日の新聞社説はこれまでと違って憲法論議一色ではない。国際テロ組織アルカイダの指導者、ビンラディン容疑者が米軍によって殺害されたニュースが飛び込んできたためである。従来通りの憲法論議派とテロ論議派とに分かれた。しかも憲法論議とテロ論議とは水と油のように異質で交わらないという思いこみに立っている。果たしてそうだろうか。(2011/05/05)


    米国
    オサマ・ビン・ラーデン殺害の真実(?) 遺体は本物か 落合栄一郎
      アフガニスタンそして後にイラク侵攻の正当化の原点になったオサマ・ビン・ラーデンがパキスタン首都近郊の邸宅(アメリカ政府の発表ほどの豪邸ではないそうだ)で、アメリカの特殊部隊により殺害され、そして、その死体は直ちに海に捨てられたそうである。白い布に包まれた人間の死体みたいなものが、海に捨てられる瞬間の写真が出回っているが、オサマ自身の死体の写真(と称する偽の写真は出回っているが)はまだ政府側からは提供されていない。なぜアメリカ政府は、この歴史的出来事の最も確実な証拠を、直ぐさま海に捨ててしまったのだろうか。(バンクーバー・落合栄一郎)(2011/05/05)


    国際
    オサマ・ビンラディン殺害でテロは鎮静化するのか? 予断許さぬイスラム大国インドネシア
      国際テロ組織「アルカイダ」の指導者とされるオサマ・ビンラディン容疑者が米国の手で殺害されたことを受け、テロ活動は今後鎮静化するのだろうか。日本人を含む外国人観光客など202人の犠牲者を出した、バリ島での2002年の爆弾テロ事件以降、数々の爆弾テロ事件に悩まれた世界最多のイスラム教徒を抱えるインドネシアについて、専門家は楽観的な見方はしていない。(クアラルンプール=和田等)(2011/05/04)


    アジア
    原発反対を維持、日本にLNG、中国には太陽エネルギー技術の提供を約束 存在感増す豪州
      オーストラリアのギラード首相は4月下旬の日本、韓国、中国歴訪で、エネルギー面での豪州の存在感を強く印象づけた。福島第一原発事故の対応に追われる日本では、同首相は自国の今後のエネルギー政策について「現在と同様、今後も原子力発電は選択肢にない」と述べ、再生可能エネルギーへの取り組みを続ける姿勢を強調し、注目を集めた。また日本や中国へのエネルギー燃料や技術の提供を約束した。(クアラルンプール・和田等)(2011/04/30)


    検証・メディア
    【編集長妄言】大前研一さん、ありがとう! ゴリゴリの原発推進派から批判派に寝返っていただいて  大野和興
      高名な評論家で経営コンサルタント業の大前研一氏がネット上の一部の原発批判派の間でちょっとした有名人になっている。3・11以降の福島第一原発の暴走を受け、原発批判を始めたからだ。彼はついこの間まで原発推進派の最先端にいて、アジっていた人だ。その彼が、福島第一原発が爆発した直後の3月15日、大前氏は「日経BPネット」というインターネットサイトで「日本の原子力開発は事実上、終わった」と書いた。君子は豹変する、実に見事な君子ぶりである。(2011/04/30)


    人権/反差別/司法
    司法の世界にも、東日本大震災の影響が   根本行雄
      東日本大震災、この未曾有の大災害の影響はいろいろなところに出ているが、司法の世界にも出ている。1つ目は、容疑者の釈放問題。2つ目は、布川事件の判決日の遅延である。いずれも、検察による、極めて恣意的な判断にもとづくものである。(2011/04/29)


    東日本大震災
    元日本留学生らの義捐金、5000万円を突破 日本からは“避難場所”探しの不動産ツアー マレーシア
    120   3・11東日本大震災から1ヵ月半。未曽有の大災害は、東南アジア地域にもさまざまな余波をもたらしている。マレーシアでは元日本留学生らが呼びかけた被災者への義捐金が目標を大幅に上回る5000万円を突破する一方、大型連休中の日本からは“避難場所”目当ての不動産下見ツアーが盛んになりそうだ。日本からの輸入規制に悩むシンガポールの食材店ではカップ麺も入手できなくなっている。(クアラルンプール=和田等)(2011/04/25)


    アフリカ
    地球の裏側から   西サハラ難民亡命政府全権大使来日  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   「福島原発事故の作業員に東電側は、時給20万円も出すそうだ。が、いくら積まれてもあんな危険な所に社員を派遣できない」 と、原発施設などの点検をするA社のK部長は語った。 K部長が指揮する点検作業チーム10名は、福島第一原子力発電所第4号機の定期点検を、3月11日から始めようとしていた。 その日の午後2時46分、狂ったように警報機が鳴り建屋が大波のように揺れた。 10名は外に飛び出し、他の作業チームと共に近くにあった車に分乗し飯舘村に向かった。 そして身一つで車とJRを乗り継ぎ、横浜の本社に戻ってきた。 定期点検作業員と関係者の約1500人は無事に脱出できたそうだ。(2011/04/20)


    東日本大震災
    【たんぽぽ舎原発情報】 高レベル廃液をどうするつもりか? 提言−使用済燃料輸送船を使え!  山崎久隆 
      4月7日、韓国の金首相は日本の対応について国会での質問に答え「日本に無能と言いたい」と発言したという。これは低レベル廃液を海中投棄したことに関連してのものと言われているが、枝野官房長官は「真偽を確認中」とし松本外相は「そのような主旨のコメントでは無いことを確認した」と、問題視しないのだそうだ。しかし本当のことを言われて問題視するもしないも、それ以前に事前の説明も通報も無しに放射性廃液を太平洋に放出する日本の、どこに反論できる立場があるというのだろう。事実、無能では無いか。(2011/04/16)


    文化
    ロシアの猫芸 「ククラチョフの猫劇場」
      モスクワにはククラチョフの猫劇場なるものがある。「猫の家」「人間と猫」などのレパートリーがあり、世界でも珍しい猫芸が堪能できる。(2011/04/16)


    アジア
    新華社がマレーシアにアジア本部を設立へ
      中国の国営通信・新華社が今後2年間に2億リンギ(約54億円)を投資してクアラルンプールにアジア本部を開設する。マレーシア工業開発庁(Mida)のジャリラ・ババ長官が明らかにした。クアラルンプールにはすでに、カタールの衛星放送局アルジャジーラも英語放送のアジア支局を開設しているが、アラブ社会の立場からタブーなき報道をめざす同放送局と、当局による規制が強い新華社では大きな違いがある。(クアラルンプール=和田等)(2011/04/14)

    検証・メディア
    《Twitterから》 原発文化人の生態  原発安全神話の作られ方・その2
      勝間和代もそうだけど、原発PRに関わった文化人やタレントはその後、本気で「安全」と言い出すケースが多い。(2011/04/13)


    文化
    劇作家ニール・ラビュート(Neil Labute) 〜アメリカ再生への一歩〜村上良太
      数年前、ニューヨークの演劇専門書店に入ったとき、「80年代とそうかわり映えしないな」と感じた。米演劇人が聞いたら怒るかもしれないが、90年代以後に大物が出ていない印象を受けた。それでも店内で演劇人と思しき人に尋ねてみた。僕「90年代以後のアメリカの劇作家で誰がお薦めですか?」演劇人(らしい人)「ニール・ラビュートとトニー・クシュナーかな」(2011/04/10)


    人権/反差別/司法
    4月5日、大阪・釜ヶ崎に大弾圧! 逮捕者5名、 家宅捜査十数か所
      大阪・釜ヶ崎で大量逮捕と家宅捜査が強行されたとのメールが入った。大震災・原発暴走で治安当局は神経過敏になっているのか。(日刊ベリタ編集部)(2011/04/09)


    生活
    駐輪場が欲しい!      村上良太
    120   今回の原発事故、計画停電、燃料不足で、自転車が見直されている。しかし、自転車が走る道や駐輪場はほとんど整備されていない。特に都心のオフィス街ではそうだ。(2011/04/06)


    東日本大震災
    旅行者激減、日本からの食品輸入を停止 福島原発事故の影響、東南アジアにもじわり
    120   東日本大震災の発生から4月1日で3週間。福島第一原発の放射能漏れ事故は東南アジア地域にもさまざまな波紋を及ぼしている。マレーシアでは放射能汚染への恐怖から日本への旅行のキャンセルの申し出が殺到、シンガポールをはじめ各国は日本からの輸入食品の停止措置や検査強化措置をとっている。(クアラルンプール=和田等)(2011/04/01)


    検証・メディア
    フランスの風刺新聞が3年で部数を32%伸ばす〜カナール・アンシェネ紙が大健闘〜
      パリの新聞スタンドに行くとルモンドやフィガロなどに混じって、カナール・アンシェネ(Le Canard Enchaine )という週間新聞(水曜発行)が売られている。写真がなく、その代わりに風刺漫画がたくさん載っている。その漫画も水準が高い。特にカビュ(Cabu)という漫画家は抜群である。他にも優れた漫画家がたくさん活躍している。(2011/03/27)


    政治
    緊急の救援と復旧そして復興のために  三上 治
      過日、友人の主催する演劇を見に出掛けた。こういう時期によく開催したと思ったがいつもより解放感を得た。「今年の桜はかわいそうだね」とは女房と散歩のついでに口から出たものだが、春を待ってせっかく咲くのに気持ち良く愛でてはもらえないだろうと思えたからだ。(2011/03/25)


    ゴキブリと大統領
    ニューヨークタイムズに核戦争の恐怖を訴える一面広告が打たれたことがあった。広告にはゴキブリが1匹だけ小さく描かれており、核戦争後に生き残るのは人類ではなく、ゴキブリだとキャプションがつけられていた。ゴキブリには放射能に対する耐久性があるのだそうだ。(日刊ベリタ編集部)(2011/03/24)


    中東
    リビアから出してくれ! リビアに出稼ぎのアフリカ黒人  平田伊都子
    120   「殺される!」と、リビアで働くアフリカ黒人労働者の声にならない悲鳴を、アフロル.ニュースが伝えた。 チュニジアとエジプトを真似てリビア第二の都市ベンガジで、カダフィ反政府勢力が蜂起した直後のことである。 「反政府軍は俺たち黒人を見つけるとリンチにかけ殺す。俺たちをリビアから連れ出してほしい」と、ナイジェリアから来た労働者は訴えている。(2011/03/19)


    東日本大震災
    タイとマレーシアで被災者支援の募金活動 ミュージシャンや元日本留学生ら
      東日本大震災の惨状が連日、テレビや新聞で報じられるなか、タイとマレーシアで日本の被災者への募金活動が始まった。バンコクでは16日、タイの有名ミュージシャン、俳優、タレントら約100人が、買い物客らに被災者支援を呼びかけた。マレーシアでは日本大使館が日本赤十字やマレーシア赤三日月と募金集めを開始、日本への留学経験を持つ人たちの同窓会、マレーシア元留日学生協会(JAGAM)が募金を呼びかけている。(クアラルンプール=和田等)(2011/03/19)


    東日本大震災
    【被災地事情】仙台、燃料不足は深刻です
      今日、仙台に入ってきました。何度も書いてますが、燃料不足は深刻です。開店(午後1時)前のGSに1キロ以上の車列ができています。開いていないGSにも、開くのを期待して長い列が出来ています。(2011/03/19)


    中東
    欧米諸国が再びカダフィ大佐に頭下げる? 政府軍の反攻で全土掌握間近に
      リビアのカダフィ大佐の打倒をめざして立ち上がった、同国東部ベンガジを拠点とする反政府勢力と政府軍との間での内戦で、政府軍が巻き返し全土を掌握しそうな様相が濃厚になってきた。大佐側の勝利が確実になれば、武装した反政府民族グループに裏で肩入れしてきた欧米諸国は、恥を忍んであらためて同大佐に頭をさげて石油利権の分け前にあずからざるをえないことになりそうだとの見方も出ている。(クアラルンプール=和田等)(2011/03/17)

    東日本大震災
    「ヨウ素を含む消毒剤など飲んではいけません」〜国立成育医療研究センターの医師が注意を喚起〜
      「ヨウ素を含む消毒剤など飲んではいけません」と、国立成育医療研究センターの原田正平室長が注意を喚起している。福島で起きている原発事故でインターネット界では根拠のないデタラメな情報が出回っているからだそうだ。(日刊ベリタ編集部)(2011/03/16)


    米国
    米国務次官補さえも「不合理」と評した、マニング米兵の拘束状況とは?
     フィリップ・クローリー米国務次官補(広報担当)が、13日、辞任した。ウィキリークスに機密情報を流したと推測されるブラッドリー・マニング米上等兵が、拘束中の海兵隊施設(バージニア州)で不当に扱われていると発言したためだ。上等兵は一体どんな扱いを受けているのか?(ロンドン=小林恭子)(2011/03/15)


    アジア
    マレーシア、シンガポール、タイが選挙モードに突入 年内に国会解散の観測高まる
      マレーシア、タイ、シンガポールのマレー半島に属する3国で年内に解散・総選挙が実施されるとの観測が高まり、すでに選挙モードに入った国も出ている。マレーシアでは2013年3月まで、シンガポールでは12年2月まで国会議員の任期が残っているが、与党側に有利な条件が整いつつあるとして、繰り上げ総選挙に打って出るのでは、と見られている。タイでは、昨年5月のバンコク騒乱のしこりを解消するためにも選挙で民意を問うことが不可避だ。アピシット首相は、近く国会を解散して総選挙を実施すると言明、時期について選挙管理委員会と調整を図っている。(クアラルンプール=和田等)(2011/03/10)


    ジャーナリストの読書ノート
    【古典、旧刊、たまに新刊紹介】(5) イアン・エアーズ著、山形浩生訳「その数字が戦略を決める」
     米国から成田に戻ってタッチ・アンド・ゴーで南洋へと、しばらく海外出張続いた。旅先にはどうせ読み切れないと分かっていても、取材資料だけでなく、山ほど本を持っていくのが常なのだが、今回はスーツケースに詰め込むものがあまりにも多すぎた。で、旅の合間、機内などで読む本を1冊に絞った。旅立つ前にめくった最初の数ページで、本書に引き込まれたためでもある。イアン・エアーズの「その数字が戦略を決める」(文春文庫)。とにかく、現代社会の「秘密」が満載されている。「この本、絶版か発禁にして、他の人に読ませないようにできんものかな」。そう言いたくなる本だった。(2011/03/05)

    検証・メディア
    「TPP」に潜む問題点を探る 菅政権は、性急すぎないか 池田龍夫
      菅直人首相は1月24日の施政方針演説で、「日本だけが経済の閉塞、社会の不安にもがいているわけにはいかない。現実を冷静に見つめ、内向きの姿勢や従来の固定観念から脱却する」と前置きし、「国づくりの理念」など5本の柱を立てて、国民に訴えた。その第一項目が「平成の開国」であり、「環太平洋経済連携協定(TPP)」参加への意欲を強調したものなので、その冒頭部分を紹介して本題に進みたい。(2011/03/01)


    やさしい仏教経済学
    (34)健康な人をめざす高齢社会の設計 安原和雄
      健康とは何だろうか。一口には答えを出しにくい難問である。この世に生を享(う)けたからには健やかな人生を全うしたいと誰しも願うにちがいない。しかし思いのままにはならないのが現世の切なさ、もどかしさでもある。健康観も時代の推移とともに変化をつづけてきた。21世紀版健康とは何かと自問してみれば、ただの長寿では十分な答えにはならない。価値ある生き方、とでも言えるだろうか。その生き方も多様で、「知足とシンプルライフ」の実践もあれば、「変革を志すのが健康な人」というイメージも浮かび上がってくる。(2011/03/01)


    中東
    カダフィVSイスラエル  どこまでやるのか欧米によるアラブ資産凍結  文:平田伊都子 写真:川名生十 
    120   「狙われるぞ!」と予測していたら、やっぱり、欧米はEUや国連を通じてカダフィたちの資産凍結をしてきた。 カダフィに反旗を翻したリビアの前駐米大使アリ.アウジャリは、「英国にある3兆3870億円のカダフィ資産や彼の子供たちの資産を早急に凍結せよ」と、欧米を焚きつけた。 既にフランスとドイツは、スイスに働きかけてカダフィ一党の資産を凍結している。 チュニジアのベンアリやエジプトのムバラクの資産には、本人たちが失脚してから手をつけたのに、カダフィの場合は曲がりなりにも在職中だ。 長期独裁者の資産を狙う國際金融シンジケートのやり方は、ますますえげつなくなってきている。(2011/03/01)


    米国
    <市民の蜂起・3>ウイスコンシンから全国に波及 オハイオ、インジアナ、NY、ロスなどでも
    120   これは先の報告(日刊ベリタ2011.02.20, 02.25)に続く2月 (2011/03/01)


    文化
    佐渡島に復活する遍路旅  村上良太
      佐渡島で島の住職らが手を携え、88箇所の寺を回る佐渡遍路旅を復活させる努力を行っている。かつて空海や日蓮が訪れた佐渡島は古来信仰が熱く、約6万人の住民に対して寺が250、神社が250と過密な信仰地帯だ。しかし、昭和に比べ島民が半減し、檀家不足から多くの寺が補修すら満足にできない状態にある。そこで遍路旅の復活で島の信仰の再生を狙う。(2011/03/01)


    労働問題
    法務省は雇用に責任を!〜市場化テストの負の側面〜
    120   「公共サービスの実施について、民間事業者の創意工夫を活用することにより、国民のため、より良質かつ低廉な公共サービスを実現する」(内閣府HP)との目的で、小泉政権末期の2006年5月に成立した「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」に基づく市場化テスト(官民競争入札制度)が複数の省庁で実施されている。この市場化テストにより、国鉄1047人、社会保険庁525人、日本航空165人に続く新たな大量失職が生まれようとしている。(坂本正義)(2011/02/27)


    教育
    公教育の辺境から学べること   瀬川正仁
    120   一昨年、バジリコという出版社から『若者たち〜夜間定時制高校から視えるニッポン』を出した。その本を読んだ岩波書店の編集者から連絡をいただき、月刊『世界』で教育をテーマにした連載を1年にわたって書かせてもらうことになった。3月8日発売になる4月号から始まる。テーマはずばり「教育のチカラ」だ。(2011/02/26)


    みる・よむ・きく
    新聞を読む   鬼塚 忠
      日本の出版エージェントの草分け、鬼塚忠氏。「歌舞伎町裏案内人」の李小牧など多数のライターを発掘し、支援してきた。また「海峡を渡るバイオリン」(陳昌鉉、岡山徹と共著)、「ザ・エージェント」、「Little DJ〜小さな恋の物語」など自らも筆を執る。その情報収集には独特のものがある。今回の寄稿は鬼塚氏の会社「アップルシード・エージェンシー」が出しているメールマガジンから、世界の新聞について。(2011/02/22)


    検証・メディア
    爆発的ヒットにならない「NHKオンデマンド」とダントツ人気の英BBCアイプレイヤー
    NHKの多メディア展開戦略の一つとして2008年12月から開始された、放送済み番組を有料で視聴できるサービス「NHKオンデマンド」と英BBCのオンデマンドサービス、アイプレイヤーを比較してみた。「週刊東洋経済」(2月19日号)の筆者記事の転載です。(ロンドン=小林恭子)(2011/02/21)


    TPP/脱グローバリゼーション
    【TPPって何なんだ】長野県中川村でTPP反対デモ   「地域経済守れ」と村長先頭に村一丸
      長野県中川村のTPP反対デモは2月20日、予定通り行われた。朝日新聞長野県版2月21日号はその模様を「JA中川支所をはじめ、農業と直接にはつながらない村商工会や村建設業協会など、立場を超えた9団体が結集。予想の倍以上の380人が、村役場からの2.4キロを約1時間かけて歩いた。「地域経済を守れ」「日本の食と緑を守れ」とシュプレヒコールするだびに鳴り物が響いた」と報告している。(日刊ベリタ編集部)(2011/02/21)


    国際
    チャイルド・ソルジャーをなくせ! アフガニスタンが非合法に踏み切るが
      アフガニスタン政府は2011年1月30日、児童を軍隊で雇用するのを非合法とする国連の行動計画に署名した。しかしまだ除隊にはなっていない。現在、軍隊に児童を雇っている政府は世界中に幾つかある。ロンドンに本部を置く「児童を兵士に使うのを止めさせる同盟」(CSUCS)の国際プログラム代表によると、チャド、コンゴ、ミャンマー、ソマリア、スーダンが5大犯罪者としてリストに上がっている。国連が発信する国際ニュースIRINから、世界の児童兵士についてお伝えする。(清水洋子訳)(2011/02/17)


    アフリカ
    イエメン・カラズのソマリア難民  難民キャンプ生まれの子どもたちが成人に
      毎年、何万人ものソマリア人が身の安全とましな生活を求めて。密航船に乗り、アフリカからアデン湾を渡ってイエメンへやってくる。その多くは船上で殴られ、海へ投げ出され、サメに食われるか、溺死する。ぎゅう詰めの船倉で窒息死する者もいる。イエメンに着いたサマリア人のほとんどは首都サマアか、アデンの都会にあるスラム街へと散って行く。だが、最終的にはカラズ難民キャンプへたどり着く。難民キャンプはサマアの320km南西、アデンの30km東にある埃っぽい焼けつくような高原(Lahj Governorate)に遺棄された兵舎だ。国連が発信する国際ニュースIRINが報告するソマリア難民キャンプの模様を紹介する。(清水洋子訳(2011/02/15)


    中東
    【エジプト情勢】民主化の行方・4つのシナリオ 鍵にぎる軍と米国の動向
      エジプト全土に広がった民衆のデモによりムバラク大統領が辞任、約30年にわたる強権支配に幕が下りた。これに対して「民衆の勝利」「民主化の幕開け」と手放しで喜びを表明する動きが高まっているが、今後エジプトがすんなり民主化に向けての道を歩み出せるかどうかは不透明だ。大統領に引導を渡した軍と米国の動向がエジプトの将来を左右する可能性が高いからだ。周辺国やイスラム諸国の過去の例を踏まえながら、その行方を考察してみる。(クアラルンプール=和田等)(2011/02/14)

    沖縄密約訴訟
    「情報公開(『知る権利』)」をめぐる重大な裁判 密約開示・控訴審の行方に注目 池田龍夫
      外務省は2010年12月22日、1972年の沖縄返還交渉などに関する291冊の外交文書を公開した。今回明らかになった文書は「[圧綫府主席公選の裏工作(1968年)沖縄返還時の米軍用地の原状回復などをめぐる密約(69〜72年)『朝鮮有事の際は、韓国の後ろ盾になる』と佐藤首相が確約(69年)て米繊維交渉の年内決着を佐藤首相が確約(69年)テ本が求めた沖縄返還時の核撤去を米大統領が拒否(71年)――など多岐にわたっているが、米軍用地の原状回復補償費400万砲鯑本が肩代わりした密約をめぐるファイルの中から、3通の機密電報を焼却した痕跡を示すメモが見つかった衝撃は大きい。(2011/02/13)


    ロンドンで「サイバー戦争」に関するイベント開催 −「誰もが攻撃対象になり得る」
     「サイバー攻撃」という言葉を最近、よく耳にするようになった。9日、ロンドンの記者クラブ、フロントライン・クラブで、この点を専門家らが議論するイベントが開かれた。「ネットは21世紀の戦場になったか?」と題されたイベントの様子を紹介したい。(ロンドン=小林恭子)(2011/02/10)


    ITフロント
    【山下茂のういんど〜ず注意報】2010年問題
      2011年1月1日は旧暦では十一月(霜月)二十七日です。月の満ち欠けがひと月で、月の出ない新月の日が一日(ついたち:朔)ですから、満月の十五夜は15日。月の形と日付が一致してます。ただし12ヶ月がちょうど1年にはなりません。何年かに1回閏月で調整します。(2011/02/09)


    アジア
    バングラディシュでコメからタバコへの転換が進む  食料不安を心配する声も
      バングラディシュでは多数の農民が米からタバコへと栽培を切り替えている。そのため政府や反タバコ・ロビーストは食糧不足を心配している。国連発の国際ニュースIRINがつたえた。(清水洋子訳)(2011/02/08)


    アジア
    マハティール元首相、今度はシンガポール批判 「中国礼賛」に矛盾と反論殺到
      マレーシアのマハティール元首相の発言は、退任後の現在も依然として注目を集める。先の「中国モデル」礼賛につづいて、今度は隣国シンガポールを揶揄したところ、インターネット上にコメントが相次いだ。だが大半は辛らつな批判。元首相の政権時代(1981〜2003年)には考えられなかったことで、ネットの利用などを通じて国民が政治的に成熟してきたことを示しているともいえそうだ。(クアラルンプール=和田等)(2011/02/07)


    アジア
    【イサーンの村から】(15))続「食べられる生き物の話」 イサーン人はなんでも食べます、コブラもヤモリもサソリも  森本薫子
    120   前回に続き、イサーンの生き物の話。昆虫よりも食べる機会は少ないものたち。イサーン人は蛇も食べる。なんとコブラも食べる。キングコブラは体全体に毒があるから食べられないけれど、コブラは頭だけ(?)に毒があるから、そこを切り落とせばいいらしい。みんな「美味しいよ〜」というけれど、これもめったに捕まらないだけに、希少価値からくる「美味しさ」なのだろう。(2011/02/06)

    アジア
    マレーシアの広告費トップはまだ新聞が50% 躍進インターネットは1%
      日本では、インターネット広告が新聞広告を追い抜いている(電通調べ)が、東南アジアの中進国マレーシアではどうだろうか。このほどニールセンが発表した2010年のメディア別広告支出で、インターネットは利用度ではめざましい台頭ぶりを示しているものの、シェアは1%にも満たず、これから大きな成長が期待できる分野にとどまっている。長年トップで「横綱」格の新聞が低下傾向にあるとはいえ、依然として50%以上を維持している。(クアラルンプール=和田等)(2011/02/05)


    人権/反差別/司法
    江田五月新法相と死刑廃止の動き   根本行雄
      菅直人首相のもと、2011年1月14日、再改造内閣が発足し、江田五月氏が新しい法相に就任した。14日夜の就任会見で、死刑制度について「死刑という刑罰はいろんな欠陥を抱えた刑罰だと思う」と述べたが、26日の記者会見ではトーンダウンした。袴田事件、名張毒ぶどう酒事件、大逆事件と、秋葉原殺傷事件における死刑求刑。そして、フォーラム90実行委員会の「会報」114号を紹介したい。(2011/02/05)


    中東
    【エジプト情勢】民主化デモ潰しが釈放条件の囚人がムバラク支持デモ隊に  民主化デモ負傷者への献血で行列するカイロ市民
      エジプトの情勢が緊迫とを増している。現地から断片的に入る情勢をお伝えする。民主化デモを襲っているムバラク支持派の実態について、民主化デモつぶしを条件に囚人を刑務所から出し、金を支給して動員したという証言も明らかになっている。またカイロではデモで負傷した人への献血をする市民の行列が病院を取り巻いていると、韓国ハンギョレ・サランバンのチョ・キウォン記者が2月1日に伝えてきた。エジプト政府に国際世論を伝えるネット署名も始まっている。(日刊べリタ編集部)(2011/02/03)


    中東
    ジャスミン革命からパレスチナ革命へ- 大混乱のパレスチナ和平合意−  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   2011年1月14日、チュニジア市民が23年間君臨したベン.アリ大統領を国外に追放した。 1月15日には南部スーダン住民が住民投票を成功させ、アフリカ第54番目の独立国誕生に向け大きな一歩を踏み出した。 1月22日にはヨルダンのアンマンで民主化を求める約5000人のデモが起きた。 他のアラブ諸国でもデモや反政府抗議活動が続いている。 が、<アラブ住民蜂起>と、単純に声援を送っていいのだろうか?(2011/01/27)


    アジア
    【イサーンの村から】(14) 虫を食べる 森本薫子
    120   イサーンでは虫を食べるのはよく知られているが、本当にびっくりするほどいろいろな種類の虫を食べる。コオロギ、イナゴ、セミ、バッタ、タガメ、カミキリムシ、タマムシ、様々な蛾のサナギなど。油で素揚げしたり、レモングラスなどで味付けして食べることが多く、イサーン人には大人気。私も一通りは食べたことがある。竹虫を揚げて塩をふったものなんて、トウモロコシの味にそっくりで食べやすい。(2011/01/24)

    イスラエル/パレスチナ
    バラク氏の労働党からの離党とその波紋〜新党から4人が入閣へ〜
      イスラエルの国防大臣であるエフード・バラク(Ehud Barak, 1942-)氏が労働党から離党する。バラク氏に近い労働党議員4人もバラク氏と新党を立ち上げる見通しだ。ただし、バラク氏は連立内閣には留まるという。2009年の選挙以来、労働党は右派のリクードなどと連立内閣を組織してきたが、イスラエルの国会の力学に変化が起きている。(2011/01/22)


    検証・メディア
    マードック傘下の英大衆紙 −消えぬ巨大電話盗聴事件 (最終)
    120  英国の大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(NOW)をめぐる、電話盗聴事件では、2007年、同紙の記者と私立探偵が有罪となっている。NOW側は「他には誰も関与していなかった」としているが、英高級紙ガーディアンが、「組織ぐるみだった」とする報道を粘り強く続けている。2009年7月、「新たな証拠をつかんだ」とするガーディアンの報道がきっかけで、下院委員会が関係者を公聴会に召還して事情を聞いた。呼ばれた元NOW紙編集長や経営幹部らは、「記憶にない」などと証言し、下院委員会は2010年2月の報告書で、同紙や発行元のニューズ・インターナショナル社幹部が「集団健忘症にかかっている」と結論付けた。真相は藪の中で、曖昧さが残る事態となった。(ロンドン=小林恭子)(2011/01/15)

    文化
    『となりのツキノワグマ』を読む――帯には「クマがこんなに写っていいのか!?」とある  笠原眞弓 
    120   金沢市街のはずれ、犀川のほとりにある姉の家の玄関先を仔クマが通り過ぎた。昨秋の昼日中である。姉は地方新聞の書評にあった表題の本『となりのツキノワグマ』(宮崎学著・撮影/新樹社刊)を購入。暮れに訪ねた私に、「おもしろそうよ。まだ読んでいないけれど」と渡した。どのページもそばに人がいれば「クマって○○なんだって!」と言わずにはいられない、私にとっての新知識が詰まっていた。(2011/01/14)


    検証・メディア
    ロンドンでジャーナリズムの議論 −「私たちはウィキリークスの時代に生きている」
    120  11日、ロンドンの記者クラブ「フロントライン・クラブ」で、「ウィキリークスはジャーナリズムに鏡をかかげているのか」という題で、メディア関係者が議論するイベントがあった。内部告発者からの大量の一次情報を匿名で掲載するウィキリークスの登場で「ジャーナリズムが大きく変わった」という見方が出る一方で、その「影響の判断には長い年月がかかる」とする慎重な声も出た。(ロンドン=小林恭子)(2011/01/13)


    アフリカ
    魅惑するモロッコ 1月11日、モロッコがフランス植民地から独立宣言した日 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120  「モロッコは魔性の女だ。その魅力にとりつかれると逆らえない」と、フランス大手旅行会社の名物ガイドで親友のアレックスは、モロッコにべた惚れだ。モロッコに魅せられた映画人も多く、異国情緒あふれる作品で観客を魅了してきた。(2011/01/11)


    検証・メディア
    米政府がツイッターに対し、アサンジやアイスランド議員の個人情報開示を要求
    120  BBCやガーディアンなどが伝えたところによると、米政府はツイッターに対し、ウィキリークス関係者のつぶやきや個人的な情報を提出するよう命令したという。(ロンドン=小林恭子)(2011/01/09)


    地域
    突然サイレンが鳴って「ただ今当地域にミサイルが」  「そのうち防空壕を掘らされるかも」と取手市民 
    120   茨城県取手市で武力攻撃などに対処する瞬時警報システムなるものが動き出している。サイレン音と緊急放送で知らせるもので、対象は「弾道ミサイル情報」「航空攻撃情報」「ゲリラ・特殊部隊攻撃情報」「大規模テロ情報」の四つ。放送を聞いたら「屋内(できればコンクリート造など堅ろうな建築物」に避難する」ことになっている。市の広報でこのシステムの案内を読んだある市民は「今に防空壕を掘れといってきそうだ」と苦笑していた。(日刊べリタ編集部)(2011/01/04)


    検証・メディア
    2011年元旦「社説」を読んで 沖縄の悲願に背を向ける主要大手紙 安原和雄
      昨年に続いて本年も沖縄の米軍基地問題は最大のテーマであり続けるだろう。沖縄県民の声は明確である。県知事をはじめ反基地の姿勢で一貫しているといえるのではないか。問題はメディアの対応である。沖縄紙と主要大手紙の2011年元旦社説を読んだ。浮き彫りになったことは、沖縄紙が「基地依存」からの脱却を唱えているのに対し、本土の大手紙は冷淡すぎる。沖縄県民の民意を正当に評価しようとする姿勢はうかがえない。むしろ沖縄の悲願に背を向けている印象である(2011/01/02)


    欧州
    オランダの大麻事情 外国人には販売禁止に
      英紙ガーディアン(11月18日)によると、オランダ司法当局は外国人客のマリファナ(大麻)カフェへの立ち入りを禁止し、販売はオランダ人に限定する方向だ。つまり将来、外国人客は大麻を買えなくなりそうだ。(日刊ベリタ編集部)(2010/12/31)


    生活
    デパートの歳末古書市に掘り出し物あり
      京王百貨店(新宿店)の7階では26日から30日まで古書市が開催されている。東京だけでなく、青森、愛知、大阪、京都など、全国26の古書店が集まり、書籍だけでなく、戦前のマッチラベル、掛け軸、映画ポスター、水墨画、古い写真、古地図、古文書など興味深いものが多数売り出されている。(2010/12/29)


    検証・メディア
    アサンジュ氏は英雄か悪漢か? マレーシア紙のコラムの論評より
      政府の機密暴露サイト、ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジュ氏。2010年最も世間をにぎわせた人物のひとりがこの人であることは間違いないだろう。バイデン米副大統領が「ハイテク・テロリスト」と称したアサンジュ氏を、米国とは一歩距離を置くマレーシアの人たちはどうとらえているのだろうか。同氏を論評した2つの地元紙のコラムを基に追ってみる。(クアラルンプール=和田等)(2010/12/25)


    隣国アイルランドの危機−ケルトの虎は再生できるか? 英国からの視線
     今年年末にかけて、アイルランドが国際的な注目を浴びた。残念ながら、良いニュースではなかった。かつては「ケルトの虎」といわれ、その目覚しい経済成長振りで世界中を驚かせたアイルランド。英国の隣国でもあるこの国が、大きな財政・金融危機に見舞われたからだ。(ロンドン=小林恭子)(2010/12/25)


    北朝鮮
     「交渉だけが唯一の希望」 訪朝し、ウラニウム濃縮施設の存在を確認したジグフリード・ヘッカー米スタンフォード大学国際安保協力センター所長の報告
      韓国の有力ネットメディア『プレシアン』は11月9〜13日に北朝鮮を訪問して2000個の遠心分離機を備えたウラニウム濃縮施設の存在を確認して帰ってきた米国の核問題の専門家ジグフリード・ヘッカー米スタンフォード大・国際安保協力センター所長の北朝鮮訪問報告書の要約を報道した。その報告書でヘッカー所長は「北朝鮮のウラニウム施設は基本的には電力需要を充当するために建てられたと見られる。だが、軍事的目的に転用される可能性があるから、非常に深刻な事態だというのも正しい」と述べ、これを防ぐためには戦争や対北制裁の強化ではなく、北朝鮮との交渉によって問題を解決しなければならないと強調している。(2010/12/17)


    検証・メディア
    一夜明けて ウィキリークス・アサンジ氏と米政府の歩みよりはあるか?
     スウェーデンでの性犯罪の容疑者として、ロンドンの刑務所に留置されたままのウィキリークスの代表者ジュリアン・アサンジ氏。14日、治安裁判所は条件付で保釈申請を認めたものの、スウェーデン検察側が抗告し、同日の釈放は実現しなかった。この後、高裁が48時間以内に(16日までに)双方から意見聴取する見込みで、この間、アサンジ氏は拘束されたままになる。(ロンドン=小林恭子)(2010/12/16)


    人権/反差別/司法
    裁判員のハードルは高い 根本行雄
      ここへ来て、裁判員裁判で、死刑が求刑される事件が続いている。横浜地裁、仙台地裁、宮崎地裁では死刑、東京地裁は無期懲役。鹿児島地裁の判決が注目されていたが、無罪の判決が出た。「疑わしきは被告人の利益に」という刑事司法の原則に則った判断だという。事実認定においては、裁判員のハードルは高いようだ。また、裁判長の奇妙な発言が相次いでいる。それは裁判員制度と死刑制度の「ねじれ」現象だ(2010/12/14)


    検証・メディア
    ウィキリークス ーニューヨーク・タイムズへの疑いの眼:ジグソー・パズルの一片
     告発サイト「ウィキリークス」の米外交公電の暴露(11月28日以降)を巡り、暴露の前に情報を渡されていた米ニューヨーク・タイムズ(NYT)、英ガーディアン、仏ルモンド、スペイン・エルパイス、独シュピーゲルの5つの媒体による報道の中で、私が比較できたNYTとガーディアンの報道を見て、あれ?と思ったことを前回、書いた。(ロンドン=小林恭子)(2010/12/01)

    検証・メディア
    ウィキリークスによる外交公電の暴露 ―米ニューヨーク・タイムズは事前に政府に相談していた
    120  28日から、内部告発サイト「ウィキリークス」が機密文書も含む米外交公電を公開している。サイトが入手したのは、米国の在外公館と国務省との間の公電約25万点。この一部を米ニューヨーク・タイムズなどが独自に編集して、同じ日にいっせいに報じた。(ロンドン=小林恭子)(2010/11/30)

    みる・よむ・きく
    「四重苦」を逆手に日本版も軌道に 佐野章二著『ビッグイシューの挑戦』
    120   ロンドンの小林恭子さんの記事「ホームレスが売るストリート・ペーパーが、世界中で部数増加」に触発されて、この本の紹介をさせていただく。本が発行されたのは6月で半年近く経っているが、多くの人に読んでほしい示唆に富む本である。たんなる挑戦物語ではなく、新雑誌立ち上げ活動を通して日本のホームレス事情の変化なども浮き彫りにされている。(マレーシア=和田等)(2010/11/29)

    難民
    自立支援を応援したい! 女優サヘル・ローズさんが、難民のネイルサロンの広報大使に
    120  「第三国定住プログラム」による難民受け入れが始まり、にわかに注目を集めている“難民”。そんな中、イラン出身の女優サヘル・ローズさん(25歳)が、難民の自立支援をサポートするネイルサロン「アルーシャ」の広報大使に就任した。イラン・イラク戦争で両親や兄弟をすべて失う、という壮絶な経験をしたサヘルさんが、難民支援に乗り出した理由をお聞きした。(和田秀子)(2010/11/27)


    アフリカ
    ライラの証言  西サハラ.モロッコ占領地で大虐殺  文:平田伊都子 写真構成:川名生十
    120   2010年11月8日、日刊ベリタは「モロッコ軍が抗議市民キャンプを総攻撃か!?」というSOSを発信した。 が、SOSは誰からもキャッチされなかった。 同じ日の夕方(日本時間)にモロッコ軍は西サハラ住民の抗議キャンプに突撃したのだった。(2010/11/22)


    社会
    交通事故死者率、中・低所得国ほど高く アジアで最高はマレーシア WHO調査 
    120   世界保健機関(WHO)が178カ国を対象にした2009年の世界道路安全状況報告書によると、交通死亡事故の90%が低所得国と中所得国で発生する一方、高所得国では、ここ数十年間に交通死亡者数は増加しないか減少している。中・低所得国の自動車所有数は世界の48%を占めるにすぎないが、死亡事故では大きな比率を占め社会的な負担が増していることがわかる。その象徴的な例がマレーシアだ。(クアラルンプール=和田等)(2010/11/18)


    文化
    【演歌シリーズ】(11)風を泣かせた詩人 石本美由紀   佐藤禀一
    遠藤実、川内康範、阿久悠、三木たかしとここ数年に身罷(みまか)った作曲・作詩の演歌人の情に耳を傾けて来た。しばらくつづくであろう。今回は、石本美由紀である。(2010/11/17)


    スポーツ
    オーストラリアでプロ野球が再開 米国メジャーリーグからの出資も、プロ野球定着には長い道のり
    120 【豪アデレード14日=木村哲郎ティーグ】99年に経営難で中止に追い込まれたオーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)が10年の歳月を超えて再開された。南半球が暖かくなる北半球のシーズンオフに、“ウインターリーグ”の形で選手を受け入れ。日本からも読売ジャイアンツとソフトバンク・ホークスが選手を派遣している。経営権を各球団に持たせるのではなく、米国メジャーリーグ出資を受けながらオーストラリア野球連盟が各地に点在する6球団を総括運営することで経営の安定化を図っているが、オーストラリアでプロ野球の定着は難しそうだ。(2010/11/15)


    アジア
    「中国に見習い汚職役人らを銃殺に」 マハティール元首相の発言に辛らつ反論続々
      「そんなに中国を褒めるのなら、汚職に関与し摘発された者を銃殺にする同国に見習ってマレーシアでも汚職に手を染めた者を銃殺にすべきだ。そうなれば、元首相自身やその取り巻きが銃殺の対象になるかもしれないが…」─。中国の権威主義的体制を「民主主義体制に対するオルタナティブ(選択代替肢)だ」と礼賛した、マレーシアのマハティール元首相の発言に対して、国内から辛辣なコメントが多数寄せられている。(クアラルンプール=和田等)(2010/11/13)

    人類の当面する基本問題
    (2)ペーパーマネーのあやふやさ 金融支配経済の方向転換が急務 落合栄一郎
      人類が当面する問題の多くの場面で活躍するのは、いわゆる「カネ」である。人類、というより人類に属する多くの個人は、「富」を求めて凌ぎを削ってきたが、現在求めるものは「カネ」という抽象的なもの(物質ではない)になっている。カネが抽象的なものになったために、扱いは簡単になり、大量の「カネ」がその実質的価値とは無関係に、価値として出回っている。価値はどのような根拠に基づいて「カネ」に付与されているのか。これが非常に曖昧である。(2010/11/13)


    欧州
    警察にも「法の前の平等」求め追悼集会 05年の仏移民暴動発火点の町で
    120   その日は朝から曇天だった。5年前の郊外青年暴動で亡くなった2人の移民少年を偲ぶ5回忌追悼集会がパリ北近郊のクリシー・スー・ボワの町であった。家族側のミニャー弁護士は、「少年たちを死に追い込んだ警察の裁判が近く決まった裏には政治的な事情がある」と少し笑いながらも、死亡事件が今やっと裁判にかけられようとしていることを歓迎した。集まった300人ほどの市民は口々に「警察も法の前で平等に裁判を受けるべきだ」と主張した。(パリ=飛田正夫)(2010/11/11)


    アフリカ
    アフリカ最後の植民地でインティファーダ  <難民キャンプ>と<蜂起キャンプ>  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   二年前の11月8日は、世界中が夢見心地だった。 あの超大国アメリカが黒人大統領を選んだのだ。 アフリカは歓喜に涙し、アフリカ最後の植民地.西サハラは、翌日にでも独立を勝ち取れそうな希望に包まれていた。 西サハラ難民は早々に帰国の支度を始めた。しかし、2年後の今日2010年11月8日、西サハラ情勢はチェンジしていない。 35年前に祖国西サハラを銃で追われた西サハラ難民は約20万に膨れ上がり、相変わらずアルジェリア砂漠でテント生活をしている。 35年前に西サハラを脱出できなかった西サハラ住民約7万も、相変わらずモロッコ占領下で二級市民生活をおくっている。 モロッコが作った約2500キロの地雷原で、西サハラ人は分断されたままだ。(2010/11/08)


    検証・メディア
    ソーシャルネットワーキングの友人数でマレーシアが1位、日本は最少 お国ぶり反映?
      英国に本社がある世界第2位の市場調査会社TNSがこのほど、世界46ヵ国のオンライン利用者5万人を対象に実施したオンライン活動に関する調査の結果を発表した。それによると、全体的にeメール利用に費やす時間よりもFacebook(フェースブック)やLinkedIn(リンクドイン)といったソーシャルネットワーキング・サイトに費やす時間の方が長く、先進国より新興国にその傾向が強いことがわかった。(クアラルンプール=和田等)(2010/11/07)


    人類の当面する基本問題
    (1)法人の人格という問題 米中間選挙、企業のカネによる政治支配鮮明に 落合栄一郎
      アメリカの中間選挙が共和党の勝利で終わり,この超大国に立ちこめる暗雲はさらに濃くなった。カネが選挙を動かし、政治を動かしている姿が明瞭になってきたが、その底流に何があるのか。目先の変化からやや距離を置き、「人類の当面する基本問題」のいくつかを考えたい。(2010/11/06)


    検証・メディア
    英ガーディアンが携帯アプリに購読制導入へ
     ネット上でニュースを無料提供する方針を維持してきた英ガーディアン紙が、携帯アプリに購読制を導入することになった。英新聞の主要ウェブサイトは閲読有料派(タイムズ)と無料派(そのほかの大部分)に分かれているが、無料派の筆頭ともいえるガーディアンが、唯一、例外として昨年導入したのが、携帯アプリの有料化だった。これは一度このアプリを購入すれば、その後、追加として料金を払うことがない仕組みだった。(ロンドン=小林恭子)(2010/11/06)


    アジア
    【イサーンの村から】(10)商品作物は難しい  森本薫子
    120  この辺りの村は、田んぼ以外はサトウキビ畑、キャッサバ畑、天然ゴム農園で埋め尽くされている。どれもイサーンでは代表的な商品作物である。うちの農園の周りも、東隣りはゴム農園、南隣りはキャッサバ畑だ。イサーンでは、1年の収入のメインとなる米の他に、現金収入源としてこれらの作物を植える農家が多い。タイのゴムは9割が輸出用で価格は国際市場によって大きく変動するのだが、最近はこの価格がかなりいいらしい。(2010/11/01)


    文化
    カフカ作「変身」の中身     村上良太
      中学高校で課題図書として本が何冊か指定され、感想文を書かされる事がある。カフカの「変身」はそうした課題図書の中で最も短い本のひとつであり、僕も読んだ記憶がある。そればかりか美術の絵のモチーフにも使う事ができた。ところでこの小説の主人公であるグレーゴル・ザムザが変身した虫は具体的に何だったのか?という有名な謎がある。(2010/11/01)


    北朝鮮
    日朝国交正常化運動の現状〜日朝国交正常化連絡会 石坂浩一共同代表兼事務局長に聞く〜
     朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の政権政党である朝鮮労働党が、1966年以来44年ぶりとなる党代表者会を開催した。形骸化が指摘されていた党組織を整理・強化したのは、健康不安を抱える金正日総書記に万一のことがあったときに備えるためだとか、三男の正恩(ジョンウン)氏に権力を引き継ぐためなどと様々な見方が飛び交っている。北朝鮮におけるこうした動きが、日本政府の関心事項である拉致問題や核・ミサイル問題の進展にどのような影響を及ぼすか。日朝国交正常化連絡会の共同代表と事務局長を兼任する石坂浩一立教大学准教授に、日朝国交正常化運動の現状や課題などを聞いた。(2010/10/28)


    アジア
    マハティール元首相が中国の政治モデルを礼賛 国際的な人権抑圧非難に反論
      獄中に囚われの身になっている中国の反体制活動家、劉暁波のノーベル平和賞受賞が決まったことにより、国際的に同国の人権抑圧状況を非難する声が高まる中、マレーシアのマハティール元首相がこのほど、公の場で中国の政治体制を礼賛する発言をおこない、注目を集めている。元首相は、22年におよんだ首相在任中に欧米諸国から「強権支配」「権威主義的体制」「開発独裁」といった批判を浴びる一方で、欧米諸国に対して臆することなく歯に衣を着せぬ反論を展開、「第三世界の雄」との評価も受けてきた。(クアラルンプール=和田等)(2010/10/24)

    検証・メディア
    ウィキリークスが新たな極秘文書を公開 −軍事情報はいかに取り扱われるべきか?
     内部告発サイト「ウィキリークス」が、イラク戦争に関する新たな極秘文書を、22日、公開した。約40万点に上る米軍が管理していた極秘文書は、英ガーディアンやBBCをはじめとする世界のメディア媒体に提供された。(ロンドン=小林恭子)(2010/10/23)

    人権/反差別/司法
    司法修習生になる若者たちの訴え 〜給費制の存続を求める〜
      昨日、東京の弁護士会館で、9月に司法試験に合格し、11月から司法修習の研修を受ける若い法律家の卵たちが1年間の司法修習期間の「給費制」存続を訴えた。給費制の存続を訴えるこの集団は「ビギナーズネット」と言い、メンバーは1000人に達した。弁護士、司法修習生、法科大学院生たちからなる。(村上良太)(2010/10/19)


    フランスのロマ(ジプシー) 10月15日、サルコジ仏大統領にEUの審判が下る  文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:川名生十
    120  2010年10月15日、仏大統領サルコジに対して、彼自ら先導する<不法滞在ロマ追放>に、EUの審判が下る。ロマとはジプシーのことを言う。ジプシーがいない日本では、フラメンコ、<カルメン>や<ノートルダム.ド.パリ>のヒロインたち、ジプシージャズのジャンゴやジプシーキングスのリズムを通し、ジプシーに対してロマンチックでノスタルジックなイメージを抱いている(2010/10/15)


    世界経済
    そうだ、銀行にいこう! ATTACドイツが金融危機の張本人銀行にアクション
      世界の経済を混乱に陥れている金融危機は、国際会議を重ねるたびに混迷の度を深めているように見える。そんな中、グローバリゼーションへの対抗運動を進める国際ネットワークATTAC(アタック)のドイツの組織が、「銀行に行こう! 銀行の反社会的な再分配の仕組みを人々の面前で弾劾しよう!」を掲げて銀行にデモをかける銀行アクションを展開している。これは9月29日に開催されたEU財務相会議にあわせてEU労連が呼び掛けた行動に応えたものでATTACドイツは国内各地でアクションを繰り広げた。”そうだ!銀行に行こう”(稲垣豊)(2010/10/12)


    みる・よむ・きく
    ドン・キホーテ 2  〜24時間朗読マラソン〜   村上良太
      5年前の2005年は「ドン・キホーテ」正編(第一部)の出版400周年だった。その年はスペインのみならず、世界中で様々な「ドン・キホーテ」の記念行事が行われた。中でも極めつけはアメリカ東部、ニュージャージー州のドリュー(Drew)大学で行われたマラソンリーディングだろう。「ドン・キホーテ」正編を10分または20分交代で、代わる代わる24時間ぶっ通しで朗読するのである。(2010/10/11)


    アジア
    【イサーンの村から】(9) 仏さまの日には牛を番わせる  森本薫子
    120   イサーンの農家では、牛、水牛、豚などの家畜を飼っているところも多い。うちでも水牛や豚を飼っているので、私も何度も出産の場面に立ち合った。牛は妊娠期間が10ヶ月なので、1年に1度出産、豚は4ヶ月間なので1年に2度出産する。もちろん交尾をさせればの話である。オスとメスが同じ小屋内に一緒に飼われていない場合、いわゆる「盛りがついたら」交尾させる。村人たちはメスを見て判断し、オスを連れてくるのだ。例えばそろそろ交尾させたいと思ったら、まずカレンダーを見て、いつがワン・プラかを確認する。ワン・プラ前後に「盛りがつく」=メスの排卵日であることが多いからだ。(2010/10/11)

    国民の7割以上が「満足」と回答 比アキノ大統領就任100日の世論調査で
     【マニラ新聞特約6日】民間調査機関のソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)は6日までに、アキノ大統領の業績に対する満足度の初の世論調査(2010年9月24〜27日実施、成人1200人対象)結果を公表した。「満足」と答えたのは71%で「不満足」は11%だった。「満足」から「不満足」を差し引いた純満足度は60%。6月30日の新政権発足から100日間の業績が国民に事実上評価された形で、好スタートとなった。(2010/10/07)


    経済
    米加州の高速鉄道網プロジェクト、中国が受注の可能性も マレーシア紙が示唆
      米国カリフォルニア州が計画している、推定総工費400憶ドル(約3兆3000億円)以上となる高速鉄道網建設プロジェクトをどこが受注するのかに注目が集まっている。こうした中、マレーシア戦略国際問題研究所(ISIS)客員研究員のタン・ショクチューさんが「進化する中国の鉄道」と題する英字紙サン(10月4日付)のコラムで、中国がプロジェクトを受注する可能性を示唆している。(クアラルンプール=和田等)(2010/10/07)

    社会
    「杉並にも被爆者がいる!」〜東京・杉並区の若者が被爆者証言集会を開催〜
    120  知人から案内を受けて、東京都杉並区に住む原爆被爆者の証言集会に赴いた。企画したのは、反核団体の一つ「原水爆禁止日本協議会」が主催した「原水爆禁止010年世界大会」広島大会に参加したという杉並区在住の若者数人であった。(坂本正義)(2010/09/27)


    農と食
    野生猿を追って 3  〜サル学の現在〜
      もともと猿にまったく興味はなかった。企画がなかったとき、たまたま新聞で猿の記事を読んで企画会議で提案したら通ったというだけだった。そのうえ、日光駅に着くと雷混じりのどしゃぶりの豪雨で「あと1時間待ってやまなかったら諦めて東京に帰ろう」と決めた。ところが1時間の内にぴたりと降り止んだ。(村上良太)(2010/09/27)


    農と食
    野生猿を追って 〜禁断の味を知った猿〜
      その頃、小型ビデオカメラを手に、野生の猿を追っていた。90年代の末頃、日光や和歌山の山中などである。野生猿が人里にやってきて、田畑を荒らし、民家に侵入し、食糧を盗む。甚だしい場合は糞尿までしていく、という。そうした場面をできるだけ撮影して放送するのが狙いだった。日光の土産物屋では猿が客のように引き戸を開けて入ってきて、饅頭を持っていくと店主たちは怒っていた。周辺の田は猿に荒らされるので稲作を放棄しており、春に訪れたときは草がぼうぼうと生えていた。年をとった農夫は「もうすっかり猿にやられちゃって」とやる気を失っていた。(村上良太)(2010/09/26)


    アジア
    エアアジアが羽田乗り入れ、日本の空も本格的LCC時代に 大手とのすみ分けが課題 
      マレーシアを拠点とするアジア最大の格安航空会社(LCC)エアアジア(マレーシア)が21日、羽田空港とクアラルンプール間を12月9日から週3便運航すると正式に発表した。運航するのはエアアジアの長距離部門「エアアジアX」。オーストラリアを拠点とするジェットスター、シンガポールを拠点に台北経由で大阪への便を運航しているジェットスター・アジア、フィリピンのセブ・パシフィック航空、茨城空港に就航した中国の春秋航空などに続く日本へのLCC大手の参入により、日本の空も本格的にLCCの時代を迎える。(クアラルンプール=和田等)(2010/09/23)

    国際
    米国の財政難と中国のエネルギー大国進出との絡み合い 世界の支配要因に
      アメリカの財政難から経済崩壊への道はすでにほとんどつけられている。この期に中国が、エネルギー消費でアメリカを追い越した。この二つの大国の問題が深く絡み合って、今後の20年ほどの世界の行方を支配するであろう。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/09/23)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    モンサント社が遺伝子組み換え小麦開発を加速している  天笠啓祐
      モンスターの名を持つ多国籍企業モンサント社による遺伝子組み換え(GM)小麦開発に、拍車がかかってきた。すでに世界の種子の20%を支配し、食料支配をもくろむ同社が、次のターゲットとしているのが小麦である。(2010/09/22)

    検証・メディア
    ジニ係数と格差かどうか 〜読売キャスター・辛坊治郎著「日本の恐ろしい真実」の真実〜
      今月発売の読売テレビキャスターの辛坊治郎著「日本の恐ろしい真実」(角川SSC)が書店に並んでいたのでさっそく買ってみた。冒頭、「嘘をついたのは誰だ」とあり、「OECD東京センターのホームページを基に作成」したデータが紹介されている。それは格差を表す「ジニ係数」のグラフで、1980年代から2000年代半ばまで表示されている。この折れ線グラフによると、日本のジニ係数は2000年を境に反転して減少している。つまり読者は2000年を境に格差が縮小に転じたと思ってしまう。(日刊ベリタ編集部)(2010/09/21)


    イスラエル/パレスチナ
    パレスチナ和平交渉 オバマ大統領、ホワイトハウスをチェンジしてくれ!  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   2010年9月2日、ホワイトハウスは映画のワンカットもどきの写真を、全世界に配信した。左からエジプト大統領ムバラク、イスラエル首相ネタニヤフ、アメリカ大統領オバマ、パレスチナ議長アッバス、ヨルダン国王アブドッラーと、赤絨毯の廊下を来る五人の男たちを、やや俯瞰で見事に捉えている(2010/09/13)


    中国
    なぜ敦煌学者の研究回顧録まで発禁に? 文革期に正義と伝統を守った人々も紹介
      中国の党中央宣伝部によって発禁にされる著作物がどれくらいの数にのぼるのか、ほとんどの場合、何の発表もないのでわからない。発禁とされた書籍で、存在が海外にも知られているものは中国の深刻な社会問題を取り上げたもので、発禁前には中国国内でも大きな反響を呼んでいた。ところが最近は少部数の専門書にまで発禁がおよんでいる。今年8月には、敦煌学者・蕭黙氏が書いた『一葉一菩提 我在敦煌十五年』が国家新聞出版署の通達により発禁となった。これは敦煌での研究生活15年を振り返る回顧録であり、初版はわずか5000部。人口比で見ればとても一般書ではない。なぜこのようは書籍にまで発禁処分が下されるのか?(納村公子)(2010/09/13)


    文化
    アンサンブルの時代に  〜ゴーリキー作「避暑に訪れた人びと」〜   村上良太
    120 練馬に「ブレヒトの芝居小屋」と名付けられた劇場がある。ここを根城にしている劇団、東京演劇アンサンブルが9月11日(土)から、「避暑に訪れた人びと」を上演する。原作はマクシム・ゴーリキーの未完の戯曲「別荘の人びと」(1904)だ。モスクワっ子はダーチャと呼ばれる別荘を持っているが、「避暑に訪れた人びと」もダーチャにやってきた中産階級の男女数人の劇である。(2010/09/09)


    イスラエル/パレスチナ
    【パレスチナの村から】(4)「パレスチナ人はわざわいだ、子どもを殺すことも許されるとラビは説教する」  大野和興
    120   9月2日からオバマ米大統領の仲介で始まったパレスチナとイスラエルの和平交渉のカギを握るのはパレスチナ自治区に入り込んでいるユダヤ人入植者問題だ。先月31日にはパレスチナ武装抵抗組織ハマスが入植者を銃撃する事件が発生したが、その背後にはパレスチナ農民が入植者に襲撃され、農園を破壊され、ときには生命を奪われるという日常がある。先日本紙でオリーブの村がユダヤ人入植者に襲われ、オリーブ園が焼かれ、子どもが撃たれて入院したという現地NGOからの報告を掲載したが、その村でこれまでどのようなことが起きていたのか、現地取材をもとに、報告する。(2010/09/05)

    アフリカ
    西サハラ60度の断食月  獄中からの便り  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   イスラム教徒にとって一番厳しい断食の行が、世界中で行われている。 西サハラ人もイスラム教徒だから、アルジェリアの難民キャンプでもモロッコ占領地.西サハラでも、同じように一ヶ月の断食をやっている。 酷暑の砂漠で一番熱い8月は、60度を越す。 日なたに水の入ったヤカンを置いておくと湯が沸く。が、断食中は好物の甘茶も飲めない。(2010/09/02)


    中国
    「私は真実を語るという既得権益の持ち主」 若手人気作家・韓寒、満員の聴衆と白熱の議論 
      1980年代生まれの若い作家にしてカーレーサーの側面も持ち、中国語圏で注目されている韓寒が、7月に行われた香港ブックフェアの講演会に登場、若いファンが多数かけつけたくさんの質問に答えるかたちで講演を行った。大陸に対する政治批判が強い香港という場所がらからか、質問は「政治にかかわるのかどうか」というものが目立ったようだ。人を食ったような答え方に、彼への評価は賛否両論ある。日本では、韓寒のデビュー作『三重門』が『上海ビート』(平坂仁志訳、サンマーク出版)の邦題で出版されている。(納村公子)(2010/09/02)


    アジア
    カンボジアでメコン川とトンレサップ湖の水位が低下、農漁民に大打撃  雨の遅れに加え、上流のダムが影響  
      カンボジアで二大水系のメコン川とトンレサップ湖の記録的な水位低下が続き、漁業や稲作に打撃を与えている。例年より雨が遅れたことが直接的な原因だが、中国など上流に建設されたダムによる影響が大きいと指摘されている。その影響でメコン川とトンレサップ湖というカンボジアの二大水系に頼る魚民や農民は悲鳴をあげていると国連の国際ニュース・IRINが伝えている。(日刊ベリタ編集部)(2010/09/01)


    文化
    【演歌シリーズ】(8)三木たかしの寂寥音 出会い 阿久悠(1)  佐藤禀一
      初めて津軽三味線を聴いたのは、1973年12月、東京渋谷のジァンジァンでだ。心が泣いた。奏者は、高橋竹山(ちくざん)(初代)であった。男が、「一番寒いとき、津軽に三味線を聴きに行こう」そう女に言った。(2010/08/27)


    中東
    米軍イラク撤退開始 アメリカ大統領のイラク戦争責任  文;平田伊都子 写真;川名生十
    120   「大統領執務室に入ってすぐ、私は、責任あるイラク戦争終結に向けて行動を起こそうと決断した」と、2010年8月18日、オバマのメールは米軍最高司令官指令で始まった。(2010/08/25)


    検証・メディア
    朝日新聞とは?
    朝日新聞は8月23日付けの社説で「米軍のイラク撤兵」について書いている。「この戦争は何だったのか。開戦した米国も、戦争を支持した日本も、深く自問自答すべきだ」としている。イラク戦争を振り返って、「軍事力過信への戒め」として、「自衛隊派遣は、謝った選択ではなかったのか」としている。(2010/08/24)


    BPの原油流出事故から4ヶ月 ―490万バレルの被害と反英感情のしこりは消えず
     米南部ルイジアナ州の沖合い約80キロのメキシコ湾で、4月20日、石油掘削施設が爆発し、大量の原油が流出した。地元のビジネスや環境に多大な悪影響をもたらし、鉱区の採掘権を保有する英国際石油資本BPは米国民や政治家の大きな批判の的になった。原油流出事件のこれまでを、英国の視点から振り返った。(ロンドン=小林恭子)(2010/08/19)


    みる・よむ・きく
    内田樹著 「街場のメディア論」(光文社新書)    村上良太
      最近、テレビドキュメンタリーを制作している知人のプロデュサーが内田樹氏に出演を依頼したところ、断られたそうです。「内田さんはテレビ出演は一切断っているんだそうだ」と残念がっていました。今月発売になったばかりの内田樹著「街場のメディア論」(光文社新書)に内田氏がテレビ出演を断るようになった経緯が書かれていました。(2010/08/19)


    アジア
    ユニクロがマレーシアにも進出 東南アジアではシンガポールに次ぐ出店
    120   急速な事業拡大を図っているカジュアル衣料品店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングが近く、マレーシアの首都クアラルンプールに同国第1号店をオープンさせる。東南アジア地域にユニクロが出店するのは、09年4月に初店舗を出店したシンガポールに次いで2ヵ国目。同社のグローバル戦略と東南アジアの市場開発の流れに沿った動きで、購買力平価でみたマレーシアの1人あたり年間国内総生産(GDP)が1万5000米ドル(約130万円)の経済レベルに達していることを考慮して出店を決定した。マレーシアと同時期に台湾店も開業の予定だ。(クアラルンプール=和田等)(2010/08/13)


    アフリカ
    アフリカ年.オバマ.フォーラム   1960.8.13.中央アフリカ独立  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120 (2010/08/13)


    アジア
    急成長する東南アジアの格安航空業界 エアアジアはマレーシア航空の乗客数上回る
      シンガポールを拠点とする格安航空会社ジェットスター・アジアが7月初旬、東南アジアの格安航空会社としてはセブ・パシフィック航空に次いで大阪(関西国際空港)路線に就航(台北経由便)。同じくシンガポールを拠点とするタイガー・エアウェイズが8月初め、タイ航空と共同で、バンコクを拠点とする合弁格安航空会社を設立すると発表。さらにマレーシアのエアアジアの長距離部門エアアジアXが11月にクアラルンプール〜ソウル路線に就航へ──。(クアラルンプール=和田等)(2010/08/10)

    難民収容所、東ティモールに新設かナウルに復活か 豪州総選挙の争点に
      東ティモールを「第2のナウル」化させるのか、それともナウルに難民収容施設を復活させるのか? 8月21日の投票日に向け総選挙戦真っ盛りのオーストラリアで、同国への亡命をめざしてボートなどで侵入を図ろうとする難民の処遇をめぐって近隣国を巻き込んだ議論が沸き起こっている。(クアラルンプール=和田等)(2010/08/07)

    検証・メディア
    英・名誉毀損法、抜本的改正の動き ー言論の自由侵害で国際問題にも発展
     英国・イングランド地方の名誉毀損法の改正を求める声がメディア界を中心に高まっている。裁判費用の高額化が言論の自由や研究の妨げになっている上に、英国外に拠点を持つ被告、原告が名誉毀損裁判を英国で行う、いわゆる「越境訴訟」が目に付くようになったからだ。(ロンドン=小林恭子)(2010/08/04)


    ビルマ民主化
    “忘れられた人々”ロヒンギャ族に軍政が投票権付与?  狙いは民族対立の誘発と民主化勢力分断か
      今年、20年ぶりに実施されるミャンマーの総選挙。投票日は10月前半頃との観測が強まる中、軍事政権が意味深な行動に打って出た。バングラデシュのチッタゴンに本拠を置く通信社カラダン・プレスの報道によると、ミャンマー政府の有力者が、これまでその存在すら否定され、それゆえ圧政による犠牲者の象徴的存在として世界的な注目を浴びたイスラム教徒ロヒンギャ族を、総選挙に参加させる意向を示したと言う。(山下憲史)(2010/07/30)

    文化
    【多田富雄を偲ぶ】(2) 「あの世へ行くときは、『融(とおる)』の早舞を舞っているかも知れません」 笠原眞弓
    120   すでに旧聞に属するが、どうしても書いておきたいと思う。6月18日、「多田富雄を偲ぶ会」は、梅雨冷の雨のなかで行われた。会場に着くと、故人縁の方々が大勢集まっている。紫の無地の紋付姿で式江(のりえ)夫人は、入り口でそのお一人おひとりとご挨拶をなさっていた。短い言葉をすばやく丁寧に交わしていくその奥では、うちとけた笑顔の多田富雄氏が白い花に囲まれてこちらを見ている。「いらっしゃい、待っていました」と、トーキングマシンを通さないやさしい声が聞こえたような……。(2010/07/29)

    アフリカ
    血のダイヤモンド   スーパーモデル、ナオミ.キャンベル国際刑事裁判所出廷  文:平田伊都子  写真:川名生十
    120   2010年7月29日、スーパーモデルのナオミ.キャンベルが国際刑事裁判所に出廷する。国際刑事裁判所はオランダのハーグにあり、世界で唯一、個人を対象として戦争犯罪を裁ける国連傘下の国際法廷である。ナオミが戦争犯罪人として起訴されているわけではない。証人として出廷を命じられているのだが、拒否すると最高7年の禁固刑になる。ナオミが関係しているのは、<血のダイヤモンド>戦争犯罪である。<血のダイヤモンド>と異名を取るゲリラ資金源のダイヤ原石をナオミが貰ったと疑われているのだ。(2010/07/29)


    文化
    瀬川正仁著「なぜ尾崎豊なのか。」    村上良太
    120   ドキュメンタリー番組のディレクター、瀬川正仁さんの新刊が出た。「なぜ尾崎豊なのか。〜明日が見えない今日を生きるために〜」(バジリコ)だ。昨年10代から40代までを対象に行われたオリコンのアンケートで「最も衝撃を与えたロック・アーチスト」は尾崎豊だったという。(2010/07/25)


    社会
    常用漢字の増減は愚かな漢字制限だ  根本行雄
      文化審議会総会が6月7日に開かれ、一般社会における漢字使用の新たな「目安」となる改定常用漢字表を川端達夫文部科学相に答申した。196字を追加して5字を削除し、現行(1945字)より191増の2136字になるそうだ。1946年制定の当用漢字表に代えて81年に常用漢字表を制定して以来29年ぶりの改定だという。しかし、こういう愚かな漢字いじりは一日も早く廃止すべきだ。(2010/07/20)


    今こそ優秀な外国人学生の獲得を! 日本での進学説明会への参加者が倍増 
    120   日本学生支援機構 (以下Jasso)が主催する『外国人学生のための進学説明会』が7月11日(日)、池袋サンシャインシティ文化会館にて開催された。Jasso は、奨学金貸与事業や留学生支援事業および、学生生活支援事業を行う独立行政法人。同説明会は、今年度で17回目を迎える。今年の参加大学は 135校、来場した外国人学生は約4,000人にのぼり、昨年度の2,546人を大きく上回って、これまででもっとも来場者数が多かった2002年の 4,515人に次ぐ数となった。内訳は、中国・韓国・台湾などで8割を占める。(和田秀子)(2010/07/19)


    外国人労働者
    インドネシア・比の看護師候補生ら中途帰国者が続出 合格者も沈黙破り「改善策」を陳情
      EPA(経済連携協定)により、インドネシアとフィリピンから来日した看護師・介護福祉士候補生の総数は、第一陣が到着した2008年から現在までで998人に達した。しかしこのところ、中途帰国する候補生があいつぎ、7月9日づけの読売新聞によると合計33人(インドネシア15人・うち看護師12人/フィリピン人18人・うち看護師11人)がすでに日本での国家試験取得をあきらめ、帰国していることが分かった。しかし、彼らが帰国した原因は、果たして国家試験の難しさによるものだけなのだろうか。インドネシア人看護師の支援組織「ガルーダサポーターズ」の共同代表、宮崎和加子さんにお話をうかがった。(和田秀子)(2010/07/17)


    検証・メディア
    英国出版事情を聞く 電子書籍コンサルタントの話
     英コンサルタント会社「ブルー・ディープ・インターナショナル」のプリンシパル、ダンカン・クロール氏に英出版業界の現状とこれからを聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2010/07/16)


    検証・メディア
    英国出版事情を聞く 電子書籍コンサルタントの話
    120  英国の書店に入って、日本とは状況が違うなとすぐ気がつくのが、本の値段が個々の書店によって違うことである。「再販価格維持制度」(ある商品の生産者または供給者が卸及び小売業者に商品の販売価格を指示し、これを遵守させる制度)が、1990年代の半ば以降、廃止されているためだ。競争が熾烈な英出版業界は、電子書籍の広がりにどう対応しているのだろうか?出版コンサルタントに話を聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2010/07/15)


    アジア
    【イサーンの村から】(2)牛生肉ラープ、おいしく、しかも抗アレルギー 食べなかったら損ですよ  森本薫子
    120   イサーン人は本当に牛が好きだ。結婚式や得度式(男子の出家式)などのお祝い事の時には、必ず牛肉のラープ(肉と唐辛子、ライム、ナンプラー、ミントなどを和えた料理)がでる。村の男性何人かがと殺してさばいて、それが祝膳として出てくるのだ。それも生肉で、生血を混ぜる!血だけではない。黒緑色の苦い胆汁までも入れるのだ。湯がいた肉で作るラープもあるが、生肉が断然人気である。(2010/07/10)

    普天間問題
    米国はなぜ辺野古に固執するのか 琉球朝日放送『狙われた海』が暴く大浦湾軍港計画
      沖縄の普天間基地閉鎖、県外移設を約束した鳩山首相は、最後になって自民党時代からの約束であったとされる辺野古への移設をアメリカ側と約束してしまった。菅首相はそれを引き継ぐと明言している。これはあくまで普天間の代替地提供という形で行われる。アメリカ側は、鳩山政権にたいして、代替地は辺野古に限ると強く主張し、日本側は、その他の候補地を断念させられた。辺野古以外の候補地はなぜいけないかについての明確な説明はなく、辺野古移設を無理矢理に飲まされたのである。なぜそうだったのか。その答えは、琉球朝日放送が、昨年10月初旬の深夜(深夜の放送しか許可されなかったようである)に放映した「狙われた海─沖縄・大浦湾 幻の軍港計画」というドキュメンタリーにある。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/07/05)


    文化
    ≪演歌シリーズ≫(5)川内康範の愛の詩 供 宗柔長昌案燹慝鮃のブルース』 森進一『花と蝶』――  佐藤禀一 
      『THE SHADOW OF LOVE 〜気がつけば別れ〜』愛聴する一枚である。歌手は、MINA AOE、そう青江三奈である。1993年三奈47歳のときニューヨークで収録し、2007年Think!レーベルから復刻されたCDである。『恋人よ我に帰れ』などのスタンダ ード・ナンバーに英訳歌詩による『伊勢佐木町ブルース』(詩・川内康範 曲・鈴木庸一)も入れた13曲、うち6曲をモダン・ジャズのピアノの名手マル・ウォルドロンが寄り添っている。彼は、伝説的なジャズ・ボーカリストのビリー・ホリディ最晩年の伴奏者でもあり、ビリーを追悼した『レフト・アローン』を作曲した。1960年録音の同名のアルバムは、ジャズの歴史的名盤に挙げられている。中でもジャッキー・マクリーンの哀しみに濡れたアルト・サックスの“むせび泣き”は、逸品である。(2010/07/04)


    検証・メディア
    英国で始まったネット有料化の大実験 ータイムズの挑戦に他紙は熱い視線を注ぐ
    120  7月、英国の新聞界の今後を占う、イチかバチかの賭けが始まる。エスタブリッシュメントが読む新聞として長い伝統がある「タイムズ」とその日曜版「サンデー・タイムズ」のウェブサイトが、6月いっぱいの無料閲読お試し期間を終了し、有料サイトに移行するからだ。(週刊東洋経済「メディア覇権戦争」(6月28日発売)に掲載された、筆者執筆記事に補足。) (2010/06/30)


    人権/反差別/司法
    拷問の犠牲者を支援する国際デー−6月26日、マイケル.ジャクソン命日− 文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   「6月26日は拷問の犠牲者を支援する国際デー」と言っても、誰も知らない。しかし、日本時間6月26日7時26分、マイケル.ジャクソンの心臓が止まったと言えば、誰もがこの日を記憶している。一年前のこの日、筆者も終日You Tubeのマイケル.アルバムに釘付けになっていた。そのマイケルが生前、次のように語っている。「稽古中、父はいつも椅子にベルトを持ちながら坐っていて、間違えると叩かれた、、アイロンコードとか周りに在る物の全てを使って、時にはありったけの力で壁に叩きつけた、、ぼくは足が速かったから逃げられたけど、捕まえられた時は、本当にひどい目にあった、、」(ウィキペディア)。この虐待はまさに<拷問その他、虐待などを禁止する>とした国連決議に違反する。天国のマイケルは知ってるのかな?(2010/06/26)


    元死刑囚の鈴木氏、比の刑務所から釈放 無実訴え16年 背景に大使館の大失態、判決まで接見せず
     【マニラ新聞特約21日】1994年4月、大麻所持容疑で逮捕され、死刑の一審判決(最高裁判決で終身刑に減軽)を受けた鈴木英司さん(54)=愛知県出身=が21日午後、首都圏モンテンルパ市のニュー・ビリビッド(通称モンテンルパ)刑務所を出所した。終身刑の刑期は最高禁固40年だが、4月26日付で大統領恩赦が認められたため、逮捕から16年2カ月ぶりの出所となった。しかし、有罪判決を受けた外国人は国外退去処分となるため、入国管理局に再拘束され、同局収容所に即日収監された。(2010/06/22)


    文化
    【多田富雄を偲ぶ】(1) 「科学と人文の融合こそ、人類の進むべき道」と提唱  笠原眞弓
      INSLA(自然科学とリベラル・アーツを統合する会)のホームページをあけると、その代表の多田富雄氏の訃報が掲示されている。訃報には「本会代表多田富雄は、4月21日(2010年)前立腺がんによるがん性胸膜炎で永眠いたしました。享年76歳でした。」とあり、「今後とも本会は、多田富雄の意思「広く、長く、深く」を引き継ぎ……」とのあいさつ文がある。その10日前に第3回INSLAの会でお会いしたばかりだった。そのときはお元気そうだったので、突然のことに呆然としていた。日本のすばらしい知性、理性、叡智が、彼とともにあちらの世界に行ってしまったと……。今日18日、「多田富雄を偲ぶ会」が行われる。(2010/06/18)


    中国
    上海万博(下)史上最大の規模、中国の発展PRに巨費を惜しまず 多面的な交流の場を期待
      「大規模オリンピック」から「大規模万博」に至るこの2年間、大きいことを良しとする中国人の大事をこなす能力はつねに世界を驚かせてきた。今回は歴史上、規模が最大の万博であり、上海は万博史上に多くの新記録を打ち立てている。5.28平方キロメートルという会場面積は、2005年に開催された日本の愛知万博会場の4倍で、サッカーコート990面分に相当する。国や国際組織の出展にとどまらず、18の企業館と50の都市館が出展し、7,000万人の集客が予想されている。(2010/06/12)


    中国
    「今の中国政治に最も欠けているのは『寛容な文化的精神』だ」 朱厚沢・元党中央宣伝部部長の遺言
      1989年6月4日に起きた天安門事件は、現在の中国を考えるうえで必要不可欠である。6月4日の武力弾圧以前、天安門広場では学生たちが自由にものを言い、世界のマスコミが自由に取材した。あの奇跡のような光景は、1985年、胡耀邦総書記がリベラル派の朱厚沢を党の中央宣伝部部長に抜擢したから生まれたものにほかならない。この間に、のちに民主派、人権派として中国国内で、また海外で活躍する知識人リーダーが誕生したのである。その彼らの育ての親がこのほど死去、故人の人徳を偲ぶ人びとが続々と最後の別れに駆けつけた。(納村公子)(2010/06/10)


    インターナショナルヘラルドトリビューンの論客たち 10  ロシア詩人の死を追悼するセルジュ・シュメーマン(Serge Schmemann)    村上良太
      6月1日、ロシアの詩人ヴォズネセンスキー(Andrei Voznesensky 1933-2010)が亡くなりました。1950年代から60年代初頭にかけて開花したソ連の「雪解け」時代。その代表的詩人の一人として知られています。 (2010/06/09)


    国際
    タバコを制する者は世界を制する  アメリカ世界戦略とタバコ産業   文:平田伊都子  写真川名生十 
    120   2009年6月22日、ホワイトハウスのローズガーデンで大統領令に署名するオバマは、楽しそうだった。彼を囲んで副大統領、共和党と民主党の超党派議員たち、そして娘のマリアとサーシャもいた。「我々の子供たちを喫煙の危険から守ろう」と、オバマは口をきった。(2010/05/31)


    むらからの便り
    秩父の山に春の花が咲きそろいました
    120   首都圏の西のはずれ、埼玉県秩父地方は山梨、群馬、東京都下の山岳地帯と県境を接する山間地だ。天候不順で遅れ気味だった春の花がやっと咲きそろった。木々につく春の花はなぜか白色が多い。アカシヤが雨の中で白くもやい、甘い香りを一面に漂わせている。高く伸びたトチの木が大きな花をつけ、ヤマボウシが空を向いて咲いている。(大野和興)(2010/05/24)


    中国
    青海省大地震、ラマ僧が救援活動の先頭に 政府に先がけ遺体搬出、魂を供養、被災民に施し
      2008年の四川大地震の傷も十分に癒えていない中国で、今年4月、青海省で再び大地震が起きた。ここは標高約3700メートルの高地で、アムドと呼ばれるチベット世界である。現地を取材した『亜洲週刊』の記事からは、チベット仏教の力がどれほど強く働いているか、中国の政府系がどれほど「気を遣っている」かが感じ取れる。中国政府がこの被災者救援によって現地の信頼を得ることに成功したのかどうか、それは今後わかることだろう。(納村公子)(2010/05/23)


    人権/反差別/司法
    狭山事件で、22年ぶりの証拠開示  冤罪をなくす一歩となるか  根本行雄
      1963年、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された事件、いわゆる「狭山事件」で無期懲役が確定した石川一雄さん(71歳、現在・仮釈放中)の第3次再審請求を巡り、東京高検は5月13日、石川さんが「自白」した捜査段階の取り調べ録音テープなど36点の証拠を弁護団に開示した。検察側が証拠を開示したのは第2次再審請求中の88年以来、22年ぶり。今こそ、検察に「証拠の全面開示義務」を。(2010/05/19)


    農と食
    口蹄疫、地域経済にも大打撃  宮崎・川南町、商店街はまるでゴーストタウン
      宮崎県の東国原知事は18日午前、口蹄疫の拡大が危機的状況にあることをうけ、県内全域に非常事態を宣言した。同知事は、このままでは宮崎県の畜産が壊滅するばかりでなく全国にも感染が拡大する恐れがある、としている。宮崎県下の口蹄疫は畜産ばかりでなく、地域経済全体に大きな打撃をなりつつある。以下、地元紙宮崎日日新聞の報道を手掛かりに、県下でも最大の感染地域となった川男町の状況を見ていく。(日刊ベリタ編集部)(2010/05/18)


    政治
    元エネルギー相が英労働党党首選に立候補表明 ー「ニューレーバー」の次は何か?
     5月6日に行われた英国の総選挙で負けた労働党。敗因をどのように分析し、これからどうやって保守・自由民主党連立政権に対抗しようというのだろう?おそらく、まだ確固とした戦略はまとまっていないだろう。それでも、一体どんな思いで敗退を受け止めているのだろう?感触を知るために、15日、労働党のシンクタンク「フェビアン協会」の集まりに行ってみた。最初のスピーカーが、元エネルギー・気候変動担当相のエド・ミリバンド氏。今年9月に予定されている、労働党党首選への立候補表明の場に遭遇することになった。(ロンドン=小林恭子)(2010/05/17)

    地域
    地域医療の姿を考える(下) 問題の根は深い  根本行雄 
      私たちは、特定の地域の、特定の自治体病院の存廃を問題にし ている訳にはいかない。たしかに、その特定の地域にとっては、切実な問題であるが、そういうことを問題にしていると、日本の医療問題の本質が見えなくなってしまうからだ。医療の問題は、私たちの生活に直結している問題である。近視眼的になってはならないのだ。(2010/05/13)


    社会
    チャレンジ(挑戦)していく情熱 還暦女優・由美かおるの『青春』 安原和雄
      メディアの伝えるところによると、TBS系テレビドラマ「水戸黄門」で女忍者として活躍した女優の由美かおるが近くレギュラー役を引退する。今年11月に還暦(60歳)を迎えるというが、その彼女が引退記者会見で「生涯青春を突っ走っていきたい」とみずみずしい容姿を印象づけた。彼女にとって青春とは「チャレンジ(挑戦)していく情熱」だそうで、そういう生き方には大いにあやかりたい。希望を見出しにくいこの21世紀初頭にあって、青春、すなわちチャレンジ(挑戦)とはどういうイメージ、行動スタイルなのか、を考えてみたい。(2010/05/10)


    政治
    英国2大政党制の「崩壊」を日本の状況と結び付けられない理由とは
     英国の総選挙後、2大政党の「崩壊」と日本の将来について、最近聞かれるようになった。何故聞かれるのだろう?と思い、改めてグーグルを拾ってみると、いくつかの日本の新聞で、英国の総選挙の結果、2大政党制が崩壊した・しつつあるので、「2大政党の日本も気を付けた方が良い」「留意した方がよい」(表現は若干違うのだが)として、何故か急に日本の状況とくっつけて論じていた。(ロンドン=小林恭子)(2010/05/10)


    素敵なキノコ!と軍核実験担当官は叫んだ  フランス核実験によるアルジェリア被爆 文:平田伊都子 写真: 川名生十
    120   2010年5月4日、国連本部での核拡散防止条約再検討会議で、アハマドネジャフ.イラン大統領とクリントン米国務長官の舌戦が繰り広げられた。奇しくもその日に、フランスからDVDの小包みが届いた。送り主はフランス在住のアルジェリア移民で、ドキュメンタリー監督ジャメル・ワハブだった。「アルジェリアに於けるフランス核実験の被爆ドキュメンタリーをぜひ、核兵器の犠牲になった日本人に見てもらいたい」といってきた。(2010/05/08)


    政治
    英総選挙 まだ終わっていない −「宙ぶらりん議会」へ
     6日は英国の5年ぶりの総選挙の投票日だった。現在(7日午後1時18分、英国時間)、最後の11議席(全650議席)の集計中(BBC調べ)なのだが、実のところ勝利者が確定していない。結果が定まらないので、まだ終わっていないのである。(ロンドン=小林恭子)(2010/05/07)


    中国
    チベット仏教の最高位者カルマパ17世に独占インタビュー 「チベットの大自然を守りたい」
    120   チベット仏教カギュ派の最高位者カルマパ17世は今年25歳、8歳のとき中国政府とダライラマの両者からカルマパ16世の転生者として認定され、子どものころを中国共産党政権下のチベットで過ごしたが、14歳のときインドに亡命した。現在ではダライラマを継承するチベットの宗教指導者と目されているカルマパに『亜洲週刊』が独占インタビューした。雑誌に掲載された写真からはエンジ色の法衣をまとったカルマパの指導者らしい落ち着きと賢明さが感じられる。(納村公子)(2010/04/29)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    政府高官と企業トップを行き来する回転扉人脈、欧州でも問題化  食品安全部門幹部がGM多国籍企業に 天笠啓祐 
      米国では政府の要職と企業の幹部を行き来する人物を「回転扉」と呼んでいるが、EUでも同様の事態が起き、問題になっている。3月24日、ドイツの市民団体と欧州オンブズマンが共同で、欧州委員会に対して、欧州食品安全庁(EFSA)を告発した。「回転扉」本家の米国ではオバマ政権の食品部門や国際開発部門にGMトップ企業モンサント社の幹部が次々と就任している。(2010/04/26)


    国連は何ができるのか?  国連だけが頼りの植民地住民   文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   4月25日は、国連憲章を作成する会議が始めて開かれたことに因む<国連記念日>だ。そして、2010年の4月は日本外交にとって特別な月に当たる。この4月一杯、日本は国連安全保障理事会で議長国を勤めているからだ。議長役は、国連安全保障理事会参加国が一ヶ月交代で順繰りにやる。参加15カ国のうち、米、露、中、英、仏の常任理事五カ国には、15ヶ月ごとに議長役が回ってくる。しかし、日本のようなパートタイマーの非常任理事国10カ国には、この晴れがましい大役は任期中にただの一度しか巡ってこない。(2010/04/25)


    農と食
    秩父の小さな畑とおいしい野菜からから世界を見ると(下) 大野和興
      山々が連なり、森と水が豊かな秩父。そんな地域にいま異変が起きている。この自然豊かな山の村が植物工場のメッカになろうとしているのだ。発端は秩父市のはずれにある誘致工場のひとつが不景気と中国への移転でいなくなり、空き工場になったことにある。その工場が植物工場に衣替えした。土の代わりに培養液を、お日さまの代わりに人工照明を使ったその工場がNHKで放映され、秩父は一躍植物工場の地として有名になった。「野菜工房」と名づけられた工場ではレタスがつくられている。緑が有り余るほどある秩父でなぜ植物工場なのか、そんな素朴な疑問がわいてくる。(2010/04/10)

    外国人労働者
    3人が合格したけれど… 外国人の看護師国家試験に関係者は総合的改善策望む
    120   看護師国家試験の合格発表が3月26日行われ、経済連携協定(EPA)により来日した外国人看護師候補生の受験者254人うち3人が合格したと発表された。内訳は、インドネシア人2人、フィリピン人1人だ。看護師の全国平均合格率は89.5%だったが、外国人はわずか1%という結果。日本語能力が高い障壁となっていることがうかがえる。合格者のひとりヤレド・フェブリアン・フェルナンデスさん(男性・26歳・インドネシア)への緊急電話インタビューと、関係者の話から、今後の制度の在り方や支援の方法を考えたい。(和田秀子)(2010/04/07)


    地雷は誰が片付けるのか?  埋設対人地雷の数は一億二千万個  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   2010年、米国映画<ハートロッカー>が監督賞以下アカデミー六賞を独占した。<ハートロッカー>の舞台はイラクのバグダッドになっているが、実際の撮影は隣国ヨルダンで行われた。時は2004年の夏、イラク戦争真っ只中で大活躍する米軍爆弾処理班を、ドキュメンタリータッチで描いている。何故、今、2008年に上映済みの戦争アクション映画に、世界中の耳目が集まるアカデミー賞を与えるのか? 答えは簡単明瞭、米国ホワイトハウス宣伝マンたちは、米軍イラク撤退に向けての宣伝工作のために、派手なアカデミー受賞式を利用したのだ。(2010/04/04)


    中国
    さらば、グーグル! 「花は捨てることができるが、春の到来は止められない」
      3月22日、グーグルが中国本土から撤退した。一時は中国政府との話し合いが進められていたが、情報の自由が焦点となったこの問題はグーグルの撤退によって決着を見た。中国政府によるネット上の情報統制の事実は世界的に知られている。中国市場の「うま味」を捨てるはずがないと中国政府は考えたのかどうか知らないが、グーグルの撤退は今後の中国にどのような影響をおよぼすのか。それは政治的な米中対立にとどまることではないのではないだろうか。(納村公子)(2010/04/04)


    みる・よむ・きく
    仏教小説『暴風地帯』(中村敦夫著) 風力発電派と原発派の抗争の果てに 安原和雄
      サスペンス・ミステリーでありながら、その実、読み応えのある仏教小説として描かれている作品が登場した。中村敦夫著『暴風地帯』である。原子力発電廃棄物処分場の誘致派と、再生可能な自然エネルギーの一つ、風力発電の推進派との抗争が作品の筋立てとなっており、突如発生した猟奇殺人事件の謎に主役の僧侶が挑んでいく。少欲知足などの仏教説法も随所に織り込まれており、これまでの多くのサスペンスものとは異質の作品に仕上がっているだけではない。最新の葬式スタイルである自然葬にも触れているところは、葬式仏教で不評を買う仏教界そのものへの警鐘ともなっている。(2010/04/03)


    人権/反差別/司法
    国際人種差別撤廃の日  外国人不法滞在者を助ける黒人ゴスペル.シンガー   文:平田伊都子  写真:川名生十
    120   「フィリピンで他人の女性名義で日本人男性との結婚届を出し、妻として不法入国したと福岡入国管理局は16日、市内に住む30、40、43才のフィリピン人ニューハーフ3人を入管難民法違反(不法入国)容疑で逮捕」(西日本新聞2010年3月16日付)。3人の美人妻たちは自治体にも結婚証明書を出し、興行ビザを取得しダンサーとしてパブで働いていた。逮捕された彼女たちの運命はどうなるのか?(2010/03/22)


    米国
    「9・11」の真相究明、世界の主要メディアが相次ぎ検証報道 学術誌も疑問を指摘
      藤田議員に対するワシントンポストの中傷記事が話題のようである。藤田氏は、正当な政治家として、日本では唯一、9/11事件の真相究明を主張している人であると承知している。あの事件以来くすぶっている様々な疑問点に対して、権威側には答えようとする努力はさらさらなく、従来はあのような事件に対して徹底した検証を行なうのが常であったが、今回の事件に関してはその気配すらない。しかし、少しずつだが、主要なメデイアも疑問点を問題にする報道をしだした。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/03/14)

    農と食
    守れ!日本の魚文化  大西洋.地中海クロマグロ包囲網  文:平田伊都子 写真:川名生十 
    120   2010年3月3日雛祭りに、アメリカは友好国日本(?)を裏切って<クロマグロ取引全面禁止提案>の支持に回った。 この提案はモナコが、3月13日から25日までカタールで開かれる<ワシントン条約締約国会議>に提出しているもので、絶滅危機の野生動物第一種に大西洋(地中海を含む)クロマグロを加えようとする内容だ。 可決されると大西洋クロマグロは、7000万年前の古代魚シーラカンスなどの仲間入りをし、国際取引は一切ご法度になってしまう。(2010/03/13)


    199の市民団体が「高校無償化から朝鮮学校を除外することに反対する」共同署名を鳩山首相に提出
      12日付の朝日新聞は、鳩山内閣が11日、4月に実施予定の「高校無償化」をめぐり、全国の朝鮮学校を制度の対象から除外する方針を固めた、報じた。高校生を政治問題に巻き込む差別政策に対し、日本の市民団体・NGO199団体と個人1270人は鳩山首相と川端文部科学大臣に対し、<NGOと市民の共同要請>「私たちは朝鮮学校を「高校無償化」制度の対象とすることを求めます」を提出した。市民による共同要請は「日本人拉致問題という外交問題解決の手段として、この問題とはまったく無関係である日本に生まれ育った在日三世・四世の子どもたちの学習権を『人質』にすることは、まったく不合理であり、日本政府による在日コリアンの子どもたちへの差別、いじめです」と指摘。また、国際的にも日本が批准している自由権規約(第27条)や子どもの権利条約(第30条)、人種差別撤廃条約などの国際条約に違反する行為であると、批判している。(大野和興)(2010/03/12)


    人権/反差別/司法
    高校無償化から朝鮮学校排除に反対して市民・NGOが緊急署名活動
      「高校無償化」制度から朝鮮学校を外すことに対して、市民とNGOが緊急署名運動を展開している。署名呼び掛けは、「日本人拉致問題という外交問題解決の手段として、この問題とはまったく無関係である日本に生まれ育った在日三世・四世の子どもたちの学習権を「人質」にすることは、まったく不合理である」と指摘、「日本政府による在日コリアンの子どもたちへの差別、いじめです」と言い切っている。そして、「外国籍の子も含めてすべての子どもたちに学習権を保障することは、民主党がめざす教育政策の基本であるはずです」と鳩山政権に再考をうながしている。(日刊ベリタ編集部)(2010/03/05)


    ビルマ民主化
    総選挙控えたビルマ  「忘れられた人々」ロヒンギャ族の”声なき声”
      実現が疑問視され続けていたビルマの総選挙が、予定通り今年、20年ぶりに実施されそうだ。ロイター通信の報道によると、軍事政権の実力者マウン・ウ内相が1月21日、同国中部の町チョパダーにて開かれた会合の席で、「自由で公正」な総選挙の年内実施を言明したという。だが長年、奸智を尽くして権力を独占してきた軍事政権が言葉通り「自由で公正」な選挙を実施すると信じる人は皆無だ。未だ選挙日程や投票資格を定めた選挙法が公表されていないため断定は出来ないが、仏教国ビルマにあって珍しくイスラム教を信仰する少数民族ロヒンギャの人々には選挙権すら与えられないとの見方が強い。このロヒンギャ族は、もともと過酷な人権抑圧に晒されているビルマの一般国民の中でも、より劣悪な条件下で生きる事を強いられていると言われる。一体彼らはビルマでどんな境遇に置かれているのだろうか。ロヒンギャ族が住むビルマ西部、バングラデシュとの国境に接するラカイン州を訪ねた。(山下憲史)(2010/03/02)


    政治
    消費税引き上げ論再燃に異議あり 不公平税制と軍事費の温存は無用 安原和雄
      民主党政権下で消費税引き上げ論が再燃してきたが、これには異議を唱えたい。引き上げ推進派は、財政赤字の是正には「歳出削減だけでは間に合わない」などの理由を挙げている。一見もっともらしい言い分のようだが、肝心なことは、消費税引き上げによる税収増が一体何に使われるのかである。有り体にいえば、自民・公明政権時代から続いている財政上の聖域、すなわち資産家・大企業優遇の不公平税制と平和に背を向ける軍事費の温存につながるほかないだろう。民主党政権はこの聖域の打破に取り組んで、新たな財源を捻出する必要がある。(2010/02/28)


    環境
    「もったいない」で地球を守ろう 相互につながる環境・資源・平和 安原和雄
      ノーベル平和賞受賞者で、日本語の「もったいない」の普及運動をすすめているワンガリ・マータイさんがアフリカのケニアからまたもや日本へやってきた。多忙な日程の一つ、シンポジウム「21世紀の環境と平和を語る 〜 いま、私たちに何ができるか 〜 」でマータイさんは「もったいない」の世界における一層の普及に尽力することを約束した。さらに現下の世界が直面している「環境・資源・平和」についてこの3つのキーワードは相互につながっているという認識を示した。これは「もったいない」精神で地球を守ろうという呼びかけにもなっている。(2010/02/20)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    アフリカを狙え! 米国政府とモンサント社、それにビル・ゲイツ財団による食糧戦略  天笠啓裕
      このところ、米国政府とモンサント社、それにビル・ゲイツ財団が加わえたチームによる、遺伝子組み換え(GM)作物を世界中に売り込む戦略が激しさを増している。売り込み先のターゲットになっているのが、アジアとアフリカである。モンサント社は、昨年末デンマーク・コペンハーゲンで開催された地球温暖化防止のための気候変動枠組み条約締約国会議(COPO15)において、環境NGO が募集したインターネット投票で、もっとも悪い役割を果たした企業に与えられる「怒った人魚」賞を受賞した。(2010/02/14)


    米国
    中国とイランに軍事挑発 背後に軍需産業の圧力と石油・天然ガス制覇の狙い
      アメリカは先週、イランと中国への軍事挑発的な行動を取った。まずクリントン国務長官は「中国はアメリカの対イラン経済制裁を支持すべきである。そうでなければ、中国に、彼らが大量の石油を購入しているイランが、核開発により世界を不安定化していることを認識するようにプレッシャーをかける」と述べた。これは、「中国がイランに対するアメリカの外交方針に従わないならば、中国の石油供給源をカットするぞ」という脅しである。この同じ週、今度はオバマ大統領が、64億ドルにのぼる台湾への武器供与を発表した。台湾を自国の一部とする中国にとってこれは、軍事的挑発に等しい。(2010/02/05)


    経済
    「人間主義経済学」から学ぶこと ヒューマノミックスの先達を偲んで 安原和雄
      日本における「ヒューマノミックス=人間主義経済学」提唱の先達が相次いであの世へ旅立った。一人は、全国組織、「小島志塾」主宰者で、訳書『スモール イズ ビューティフル』でも知られる元参院議員、小島慶三氏であり、もう一人は仏教思想に詳しく、「ヒューマノミックス=人間主義経済学」関連の著作が多い後藤隆一氏である。両氏が論戦の標的にしたのは、弱肉強食、貧困、格差拡大を招いたあの新自由主義(=自由市場原理主義)路線で、その熱情は90歳近くまで老いてなお衰えることはなかった。遺された宿題は、「ヒューマノミックス=人間主義経済学」から何を学び取り、どう発展させていくのかである。先達の業績を偲びながら、そのことを考えたい。(2010/01/28)


    留学生らの部屋探しを支援 門前払い阻止へ、FOLISが家賃の滞納保証
      在日外国人の生活をサポートしているNPO法人「在日外国人情報センター」(東京都新宿区)と、在日中国人向けの新聞「東方時報」を発刊している東方インターナショナル(東京都豊島区)は昨年11月、合弁で「一般社団法人外国人生活サポート機構(FOLIS)」(東京都豊島区)を設立した。今年1月からは、外国人留学生や就学生向けに、家賃滞納保証事業をスタートさせている。“外国人”というだけで門前払いされることが多い外国人に対して、FOLISが家賃の滞納保証を行うことで、日本での部屋探しをサポートしようという取り組みだ。こうした取り組みを始めたキッカケや、最近の留学生の動向について、FOLISの理事である齋藤英樹さんと上原雅登さんにお話をうかがった。(和田秀子)(2010/01/27)


    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    遺伝子組み換え作物栽培禁止の解除で懸念される豪州産ナタネの遺伝子汚染  日本の生協組織が調査  清水亮子
      生活クラブ生協は非遺伝子組み換えナタネも求めて、1997年から西オーストラリアからナタネを購入している。その西オーストラリア州で州政府がそれまでの遺伝子組み換え(GM)ナタネの栽培モラトリアム(期限付き栽培禁止)を解除したため、2009年からGMナタネを実験栽培する農家が出てきた。GM作物はいったん野外で栽培され始めると昆虫や風などによって花粉が飛散し、近縁の植物に移転する。いわゆる遺伝子汚染だ。オーストラリアでもそのことが懸念されることから、同生協は2009年12月、現地で栽培実態や流通管理、遺伝子汚染対策などについての調査を行った。調査に加わった清水亮子さん(市民セクター政策機構)の報告を、「遺伝子組み換え作物いらない!キャンペーン」のニューズレター(1月20日号)から紹介する。(日刊ベリタ編集部)(2010/01/25)


    中東
    危うしイエメン!  オバマさん、あなたは 3000年の文明を潰すつもりなのですか  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   2010年1月2日、おとそに酔っ払っている頃、米中央軍最高司令官デビッド.ペトレイアスがイエメンに飛んだ。英国もアメリカの<イエメン対テロ作戦>にゴーサインを出した。世界のメディアがイエメンに殺到する。ペトレイアス将軍と言えば、イラク戦争を勝利に導いたとかで数々の勲章を貰った米国職業軍人である。彼の手口は、金と武器をちらつかせて部族間に同士討ちをさせ、米軍は漁夫の利を得るという類のものだ。部族の掟が憲法に勝るといわれるイエメンも、同じ遣り方で牛耳る積りらしい・・・(2010/01/20)


    新型インフルエンザ
    製薬会社の犯罪的行為 「女性性障害治療薬」や「女性生殖器癌予防ワクチン」も
      2009年のスワインフルー騒ぎは、すでにスワインフルーワクチンを製造していた製薬会社が、スワインフルーの発生を期に、その影響力を行使して、世界保健機構に助言する学者を通して、フルー流行を「パンデミック」の位置まで引き上げさせたことに起因する(参照:落合、日刊ベリタ2009.12.23;朝日新聞2010.01.13でこの審議が欧州議会で始まると報道)。パンデミックということで、世界各国は、ワクチン接種を国民に義務づけることができ、膨大な量のワクチンを政府に買わせ、製薬会社は大いに儲けることができた。製薬会社の儲けるための工作や他のワクチンの話題を1、2例あげて、こうした企業による犯罪的行為に注意を促したい。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/01/14)


    経済
    あなたの服はどこから来るのか  衣をめぐる南北格差、貧困と労災の労働現場  松平 尚也
      「繊維がわかれば、すべてが見える」という産業調査にまつわる格言があると聞いた。繊維や衣料産業における原料の生産から紡織・縫製などの加工に至るまでの工程は複雑かつ裾野が広く、繊維や衣料産業の理解には多くの知識が必要とされることから生まれたものだそうだ。私もそうだが自分が来ている服がどう作られるのか即座に答えられる人はほとんどいないであろう。はたして日本の服はどこから来ているのか? その生産現場では何が起こっているのか? 食と並び、デフレスパイラルの先頭を走っている繊維や衣料産業の実状を追ってみた。(2010/01/13)


    中東
    イラク戦争犯罪  2010年、世界はブッシュを裁けるか?  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   2009年12月31日、庶民がカウントダウンにうつつを抜かしていた隙に、アメリカ連邦裁判所のウルナビ判事はブラックウオーター傭兵5人の戦争犯罪訴追を取り下げた。ブラックウオーターとはイラク戦場で暴れまくった米民間軍事会社の名称で、2007年にゼー・サービスと改名している。 (2010/01/11)

    人権/反差別/司法
    空港の全身スキャン検査に批判広がる  人権だけでなく健康被害の恐れも  小倉利丸
      空港におけるセキュリティ強化に対して人権団体から次々と批判が出されている。空港における全身スキャンシステムの導入は、クリスマスの航空機爆破未遂事件をきっかけに実施されることになったのではなく、昨年の早い時期から導入が画策されながら実現されていなかったことであり、早い時期からプライバシー団体などからの批判が出されていた。まさに、クリスマスのテロ未遂事件は、この新たな空港における身体検査導入に恰好の口実を与えた格好だ(2010/01/08)


    人権/反差別/司法
    土浦通り魔殺人、金川被告の死刑確定で考える「死刑ってなんだろう」    根本行雄
      茨城県土浦市のJR荒川沖駅通り魔事件などで9人を殺傷し、殺人罪などで死刑判決を受けた、金川真大(まさひろ)被告(26)の判決が、控訴期限の1月5日午前0時に確定した。12月18日の水戸地裁判決を受けて弁護士が即日控訴したが、同28日、金川被告自ら控訴を取り下げていた。「死刑はあいつの望み通り。嫌だけど仕方ない」「本当は死刑ではなく、刑務所に一生居てほしい。謝罪がなければ、自分の中で事件は終わらない」この被害者の声は死刑制度の盲点を衝いている。(2010/01/06)


    野添憲治の”列島最深部からの報告”
    足尾銅山に強制連行された朝鮮人労働者
      最盛期には「東洋一の銅山」と呼ばれ、アジア太平洋戦争の時は「超重点鉱山」に指定された栃木県の足尾銅山(現日光市足尾町)。その繁栄を支えた大煙突から出るガスで周囲の山野は荒れ、裸地の土砂が流れて渡良瀬川はたびたび大洪水を起こし、その被害をまともに受けた沿岸の農民たちの惨状と、被害農民を支えて闘った田中正造の歴史がある。その足尾銅山に朝鮮人が強制連行され、「朝鮮人は死ぬために日本へ連れてこられたようなものだ」と言われるほどの過酷な扱いを受けた歴史もある。(2010/01/04)


    人権/反差別/司法
    布川事件について元裁判官が語る  「冤罪の要因は検察の証拠隠し」
      「布川(ふかわ)事件」で、70年代の有罪判決を担当した元裁判官と、80年代の第1次再審請求棄却を担当した元裁判官が毎日新聞の取材に応じ、「証拠開示が十分ならば結論は変わっていた」と語ったという。「狭山事件」で、強盗殺人罪で無期懲役が確定し、仮釈放された石川一雄さん(70)の第3次再審請求を巡り、東京高裁(門野博裁判長)は16日、検察側に証拠開示を勧告した。これらのことは、冤罪の防止には、取調べの全面的な可視化ともに、証拠の全面的な開示が必要不可欠であることを明らかにしている。(根本行雄)(2009/12/31)


    中東
    21世紀の魔女裁判   「フセインさえ倒せばいい」ブレア元英国首相  文:平田伊都子 写真:川名生十 
    120   2009年12月11日からイラクの首都バグダッドで、世界第三位埋蔵量を誇るイラク石油の入札が行われた。<日本石油資源開発>もマレーシアの石油企業合同体と共同で、サマワに近い油田の一つを落札させてもらったとか。しかし、今回の南部油田入札で一人勝ちしたのは、勿論、英国だ。英国は南部油田のためにイラクに侵攻しイラク南部に駐留したのだから、南部油田落札は当然、予定の行動に違いない。米英によるイラク戦争勝利品の山分けは、20世紀初頭の植民地分割に酷似して、世界制覇意識まる出しだ。「大量破壊兵器などないことが分かっていてもフセインは倒した」と、イラク戦争主犯格の一人、ブレア元英国首相は石油落札にタイミングを合わせて、うそぶいた。3年前の2006年12月30日、そのフセインは米英の予定どうりに首を絞められた。二大国が創作した<フセイン魔女裁判>の嘘を暴いて、イラク戦争の非合法性を考えてみる。(2009/12/30)

    検証・メディア
    これは単なる誤報なのか虚偽報道なのか  クリントンが藤崎を呼びつけたって?
      沖縄の米軍普天間基地移設問題をめぐって、日本の主要メディアが「クリントン米国務長官が国務省に藤崎一郎駐米大使を呼びつけた」と12月22日にいっせいに報じた。このニュースをめぐり、ネットメディアやブログが盛り上がっている。その後の米国務省の記者会見で「呼びつけた」事実はなく、藤崎大使が「やってきて」, (2009/12/28)


    環境
    コペンは雪  環境グループ、先住民、左派政党、労働組合、小農民、反貧困・反破壊的開発反対グループらの主張が街頭に響いた
      コペンハーゲンで開かれている気候変動会議COP15もいよいよ大詰め。世界中から首脳が集まってきたが、出口は見えそうにない。同じく世界中から集まった市民団体、NGOは会議内部で,あるいは街頭でデモンストレーションを繰り広げている。日本のメディアだけみていると、何とも乱暴狼藉を働いているとしかみえないが、本当はどうなのか。日本のNGOメンバーとして現地で活動している大倉純子(ジュビリーサウス)さんからの手紙を紹介する。とてもすてきで、楽しく、地球と生命の未来を語り,歌う人びとの姿が見えてくる。(日刊ベリタ編集部)(2009/12/18)


    人権/反差別/司法
    布川事件、再審確定  冤罪の条件がすべてそろい、裁判員裁判に課題を突きつける
      「布川事件」の第2次再審請求について、14日、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は検察側の特別抗告を棄却した。これにともない、再審開始が決定した。裁判員制度は抜本的な改革を抜きにして実施されているが、足利事件につづく、布川事件の再審開始は、司法改革には取り調べ過程の全面的な可視化、代用監獄(警察の留置所を利用した取調べ)の廃止、証拠の全面開示などが必要不可欠であることを明らかにするだろう。(根本行雄)(2009/12/17)


    新型インフルエンザ
    タミフルの有効性に疑惑 発売元の学術論文はでっち上げと英医学誌が暴露
      インフルエンザについての唯一の有効な医薬と宣伝されたタミフル(とその類似物)の、有効性を示すとされたそもそもの学術論文がでっち上げであったことが最近暴露された。これは、イギリスの医学雑誌(British Medical Journal、BMJ)の2009年12月8日号に発表された報告である。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/12/15)


    アフリカ
    西サハラ.モロッコ植民地  ハンガーストライキでたたかうサハラの女ガンジー  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120 「ビバ、アミナト! ビバ、サハラのガンジー!!」(ビバはスペイン語で万歳の意味) (2009/12/10)


    検証・メディア
    なぜ「直ちに撤退」を唱えないのか  米アフガン新戦略と新聞社説の姿勢  安原和雄
      まもなくノーベル平和賞授賞式に臨むはずのオバマ米大統領がアフガン新戦略としてアフガニスタンでの戦争拡大を宣言した。米軍3万人を増派する一方、2011年7月から撤退を始める、いわゆる出口戦略も明示した点に新味があるとはいえ、当面は戦線の拡大に乗り出す。平和賞とどう両立するのか。それにしても不可解なのは、日本メディアの姿勢である。大手紙の社説を読んでみると、「オバマの戦争」の見通しが困難を極める状況にあることをかなり適切に指摘しながら、結局のところ戦争拡大容認に理解を示している。なぜ「直ちに撤退を」の主張を掲げないのか、不思議である。(2009/12/05)


    人権/反差別/司法
    裁判員制度施行から約半年  被告人への公平性を危惧する弁護人    根本行雄
      今年5月末に裁判員制度が実施され、半年が経過した。11月14日、日本民主法律家協会主催の第41回司法制度研究集会に参加した。テーマは、「刑事裁判はどう変わるのか(検証・裁判員裁判)」。この集会における弁護士という直接の当事者の発言から、裁判員制度の抱えている問題が見えてきた。特に、注目されたのは、「公判前整理手続」というブラックボックスが裁判にとても大きな影響を与えているということである。(2009/12/04)


    現代都市の弱さを露呈  ルソン北部の台風被害でバギオ市長語る 
    120 【バギオ(フィリピン)発=中須正】本年10月8日から9日にかけて台風パーマァー(現地名ぺペン)によってルソン島北部、バギオ市及びその周辺は、40箇所を超える地滑りなどにより、死者430名、被災者総数380万名を越える甚大な被害を受けた。この被害により、バギオ市の脆弱性が浮き彫りになった。フィリピン人の憧れの地である避暑地の裏側で、急速に進んできた都市化による乱開発など都市が抱える根本的な問題がこの台風によって浮き彫りになった形だ。被災から2ヶ月経とうとしている現在、バギオ市市長がバギオ市の抱える課題について語った(2009/12/02)


    文化
    国際有機農業映画祭(上)農業も映像も手づくりの世界   李憲彦
    120   国際有機農業映画祭と銘打った催しが11月27、28両日、東京都内で開かれた。この映画祭はすでに3回を数える。今回の映画祭のテーマは「大切にしたいくらし」。農、食、自然、環境、そしてそれらを壊すもの、そんな映像が一挙に十数本上映され、700人は入る会場は、若い世代を中心とする観客で埋まった。そんな映画祭の模様をドキュメンタリーディレクター、映像作家、そして主催者側から、映画祭実行委員会代表の大野和興が紹介する。(日刊べリタ編集部)(2009/12/01)


    世界経済
    世界にはびこる不公平な税制の現実(下)  関税引き下げを迫るWTOで失った税収が人々を苦しめる
      政府が持たざる者の側に立ったときにどのようなコンセンサスが現れるのかは全く白紙で、さまざまな可能性がある。しかし、もちろん現在のような目を覆いたくなるほど恥ずかしい悪徳コンセンサスのようなものではないことは確かである。おそらく今は原点に立ち返ってみる時期だろう。政府は、人々の支払い能力に合わせ、最も基本的な原則である公正さをベースにした累進的な税制を敷かなければならない。そうでない政府には、国民のために国を取り仕切っていく資格はない。少なくともこの観点からすれば、歴史は始まったばかりなのかもしれない。((ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2009/11/30)


    イスラエル/パレスチナ
    戒厳令下のへブロン  殉教カメラマン、マーゼン・ダーナー  文:平田伊都子  写真:川名生十 
    120   11月29日は国連が呼びかけた「パレスチナの人々と連帯する国際デー」である。日刊ベリタでヘブロンに潜入し、国連の呼応に連帯したい。何故エルサレムではなく、へブロンに入るのか? それは、ヘブロンがエルサレムよりずっと古い街で、ヘブロンがパレスチナ人とユダヤ人紛争の発祥地であり、ユダヤ人が初めて入植した街であり、今もヨルダン川西岸で両者の衝突が一番多いからだ。しかも殆どの西岸の街がまがりなりにもパレスチナ暫定自治政府管轄下にあるのに、へブロンの20%は未だにイスラエル戒厳下に置かれている。 パレスチナ人とユダヤ人紛争を象徴する街.へブロンを、へブロン殉教カメラマン.マーゼン・ダーナーに案内してもらう。(2009/11/29)


    イスラエル/パレスチナ
    アラファトは毒殺だった? パレスチナ解放運動はテロじゃない  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   5年前の11月11日、ヤセル.アラファト、パレスチナ暫定自治政府大統領兼、PLO(パレスチナ解放機構)議長兼、ファタハ(パレスチナ民族解放運動)議長が、パリの軍事病院で死んだ。 享年75才。パレスチナ人もユダヤ人も世界の人々も、アラファトの死を歴史の一こまとして封印した筈だった。ところが5年も経った今、なぜかアラファトの墓を掘り返すことになった。それは、「アラファト前パレスチナ暫定自治政府大統領は、アッバス現パレスチナ暫定自治政府大統領に毒殺された」と、アラファトの右腕だったカドウミPLO元政治局長が2009年7月15日に爆弾発言をしたからだ。 今更「アラファト毒殺説」を蒸し返すのは何のために、誰にどんな得があるというのか?(2009/11/12)


    経済界のリーダーシップ論を採点 明治時代の渋沢栄一翁に学ぶとき 安原和雄
      経済界で目下、リーダーシップ論が盛んである。経済団体の一つ、経済同友会の「大きな時代変化の中でリーダーシップを考える」はその具体例である。「大きな時代変化」として、あの企業利益至上主義の新自由主義(=市場経済原理主義)路線の破綻を挙げることができる。ただあえてその論議を採点すれば、破綻したはずの企業利益至上主義を克服できないまま、模索が続いているという印象が消えない。明治時代の財界巨頭で、「日本資本主義の父」ともうたわれる渋沢栄一翁は社会的に必要な事業かどうかを第一に重視し、利損(利益と損失)は第二と考え、実践した。今、渋沢翁が生存していれば、利損を第一に考え、右往左往する企業トップの多い現状を慨嘆し、戒めるに違いない。(2009/11/07)


    政治
    「いのちのための経済」を提唱する 鳩山首相初の所信表明演説を読んで 安原和雄
      鳩山政権に対し、公共事業を削減して福祉・雇用などの予算増加を図るなど目先の政策には積極的だが、どういう経済社会をめさすのかという長期的ビジョンに欠けるという批判がある。そうだろうか。首相初の所信表明演説で「いのち」の大切さと、「人間のための経済」を説いた。首相としては「人間のための経済」は長期的ビジョンのつもりなのだろう。問題は長期ビジョンの有無ではなく、その質ではないか。(2009/11/02)


    社会
    拉致解決「圧力と圧力で」と中井拉致問題担当大臣、「拉致問題を考える自治体フォーラム」で講演 
    120   拉致問題担当大臣と国家公安委員会委員長を兼任する中井洽氏は10月31日、埼玉県内で行われた拉致問題に関する自治体主催の講演会で、「(拉致解決のために)私はただひたすら、『圧力と圧力』で、圧力をかけつづける」と述べ、自身の拉致問題への取り組みの姿勢を示し、また朝鮮総連関連施設への拉致に関する捜査の開始も示唆した。この講演会「拉致問題を考える自治体フォーラム」は川口市が主催。共催は「拉致問題を考える川口の会」で、埼玉県などが後援。各自治体の市長や、「家族会」会長の飯塚繁雄氏、「救う会」会長代行の西岡力氏なども講演した。政権交代してからというもの、各界を席巻している「友愛」なる言葉とは裏腹に、拉致問題などの日朝間に横たわる問題の前途は、制裁一辺倒で相変わらず殺伐としたものとなりそうだ。(村上力)(2009/11/02)

    文化
    イギリス、 図書館で電子書籍を借りる話   小林恭子
      英国のいくつかの図書館では無料で電子書籍を借りることができる。その結果、図書館の利用者が増えているという。まず、このサービスを提供する地元の図書館で名前を登録し、図書館のメンバーとなる。図書館内であるいは自宅で、その図書館のウェブサイトにアクセスし、自分のメンバー登録の数字を入力する。すると、選択した電子書籍をコンピューターにダウンロードできるようになっている。(2009/10/30)


    政治
    刺殺された浅沼稲さん最後の演説 日米安保、米軍基地、金権を告発 安原和雄
      浅沼稲次郎・元日本社会党委員長の名を知る人はもはや少数派であるに違いない。その浅沼さんが東京・日比谷公会堂で演説中に暴漢に刺殺されてから来年2010年でちょうど半世紀を迎える。演説できなかった部分も含めて当時の演説草稿をこのほど入手した。浅沼さんにとっては最後の演説で、当時の自民党政治への手厳しい告発状ともなっている。その内容は日米安保、米軍基地、さらに金権政治、国民生活悪化など今日的テーマと共通するところが多い。半世紀という時代の隔たりはあるにせよ、浅沼さんの告発状は、民主党政権の改革路線への助言・激励状ともいえるのではないか。(2009/10/24)


    中東
    21世紀版バベルの塔   ドバイに銭の花は咲くのか?  文:平田伊都子 写真:川名生十 
    120   「Time to say good-bye (さよならを言う時)」 (2009/10/24)


    政治
    なぜか敗軍の将、「将」を語らず 自民党再生は脱・新自由主義が鍵 安原和雄
      谷垣禎一自民党総裁は、総選挙での惨敗を受けて、「再生こそ、私の使命」のスローガンを掲げて、自民党再生に乗り出した。しかしその前途は楽観できない。新聞メディアから「将」としての資質を聞かれて、十分な返答ができないままで、これでは敗軍の将、「将」を語らず、というほかない。なぜ「将」について語らないのか。自民党の再生は果たして可能なのか。(2009/10/18)


  • バリの施設に楽器寄贈 庄野真代さんの「国境なき楽団」


  • アフリカ
    最後のアフリカ植民地(上)  西サハラ難民34年のテント生活  文:平田伊都子 写真:川名生十
    120   10月初旬、UNHCR(国連難民高等弁務官)主催.東京難民映画祭が開かれた。20本の上映作品の中で、一番短くかげ薄いのが、「ラリア」と題する西サハラ難民を扱った短編映画だった。YouTube で「LALIA」 をクリックすると、「ラリア」に会える。11、12才の西サハラ難民少女ラリアを主人公にしたフィクションで1999年スペイン製。しかし、50度を越す砂漠の熱さも、零下の冬に襲ってくる砂嵐の痛さも、はえが群がる不潔なテントのすえた臭いも、、辛いことは何も伝わってこない。最後の字幕で「西サハラ難民は1975年から難民キャンプ生活を続けている」という説明がなかったら、気取ったイメージコマーシャルといった印象しか残らない。西サハラ難民の34年、人びとの苦闘の物語を二回に分けてお送りする。それは、国際政治に振り回された34年でもあった。(2009/10/12)


    政治
    「この沈黙はいったい何なのか」 千葉法相の姿勢表明に反応しない日本のメディアに対する国際人権NGOの疑問
      政権が交代し、新しく法務大臣となった千葉法相は、9月16日に行った記者会見で日本の人権問題への取り組みに関し画期的ともいえる姿勢を表明した。(1)国内人権救済機関の設置(政府から独立した人権救済機関の設置)、(2)主要人権条約の個人通報制度の受諾(個人通報は、条約違反の人権侵害があると考える個人が直接国連に救済申し立てをする制度。自由権規約、女性差別撤廃条約、拷問禁止条約など主要な人権条約に基づくシステムで、これら人権条約の選択議定書の批准により実現します)、(3)取調べの可視化(被疑者の取り調べの全過程を録音・録画する制度の導入)、などだ。東京をベースの活動する国際人権NGO、ヒューマンライツ・ナウは「これらはすべて長らく待たれていた、日本の人権状況の改善に最低限必要な重要な改革である」として、法相の姿勢表明を歓迎、「これらの速やかな実現にむけて、必要な協力、提言、貢献をしていく」としている。同時にヒューマンライツ・ナウは、千葉法相の会見を受けて阿部浩己理事長によるコメントを発表、個人通報制度の受託など国際的に見て立ち遅れた日本の人権状況の改革を目指す法相の表明に沈黙したままの日本のマスメディアの人権感覚に強い疑問を投げかけている。同コメントはヒューマンライツ・ナウのメールマガジンに発表された。(日刊ベリタ編集部)(2009/09/29)


    むらからの便り
    【土合皿尾の里から】 スズメバチに襲われた!3    1週間後に再び痛みが  伊藤洋子
      東京から戻り、映画祭のチケット売り込みに回ろうと、町内の有力者(といっても知ってる人になるけれど)や、町外の関連団体などをナギサさんの車で回ったりして、時々痒いていどのハチの一件は過去形になりつつあった。が、刺されてちょうど1週間目にあたる13日。いつものように夜、映画祭の打ち合わせを我が家でやっているうちに、痒みが激しくなり、あちこちが腫れてきた。夜11時過ぎに会議を終わって寝るころには、あちこち痛みと痒みが相当ひどい。(2009/09/20)


    フェミニズム
    「男性優位のコーラン再解釈を」 ムスリムの女性たち、ワークショップで訴え
      国際会議の場では多くのムスリム女性に出会う。そのほとんどは聡明で非常に意思の強い女性たちだ。彼女たちはとりわけ特殊というわけでもない。いま、私が住む町(非イスラム国)で会うイスラム国出身の女性たちの多くも高等教育を受け、非常に知性的だ。(とってもきれいで、セクシーなおしゃれを存分に楽しんでいる人もいるけど、自分の国に帰ったらどうなんだろ)。そんな女性たちがバーレーンに集まって、コーランの現代的解釈について語り合った。史上初めてムスリムのフェミニストたちが集まり、ジェンダーと女性のエンパワメントに関する新しいイスラムの解釈を求めて集まりを持ったのだ。IPSのSuad Hamada記者が報じた「ジェンダー平等なコーランを目指して」(2009年8月26日)をもとに、その動きを追った。(大倉純子)(2009/09/17)


    入管政策の人道的大転換、死刑制度見直しも 千葉景子・新法相就任で
     産経ニュースによると、弁護士として活動後に政界入りし、在日外国人の人権問題などにも熱心に取り組んだきた千葉景子参議院議員が鳩山新政権の法相に内定した。「千葉・新法相」に最も期待したいのは、人権を重視し、外国人と共に生きる社会を目指す入管行政の大転換だ。また、死刑制度の執行停止に向けて、千葉氏がどのような判断を下すかも注目される。千葉氏は死刑廃止論者だからだ。(ベリタ編集部)(2009/09/16)


    国際
    オバマVSカダフィ 今度の国連総会はおもしろいぞ!  平田伊都子
    120   9月15日から始まる第64回国連総会は、例年になく楽しくなりそうだ。特に、9月23日の各国首脳演説に登場する顔ぶれには、ワクワクさせられる。アメリカに盾つくベネズエラのチャべス大統領、イランのアフマドネジャフ大統領などなど、役者に不足はない。が、なんといっても、国連初舞台のアメリカ大統領オバマとリビア指導者カダフィが、2番手3番手と続いて登場するのが見ものだ。(2009/09/14)


    政治
    日本の政権交代は民主主義の成熟への第一歩 マレーシアの知日派ジャーナリスト、陸培春さん
    120   民主党主導の鳩山政権が誕生することについて、シンガポールの華字紙「聯合早報」や「星洲日報」東京特派員などとして25年の日本滞在歴を持つマレーシアの知日派ジャーナリスト、陸培春さんに感想を求めた。陸さんは、「政党が政策を競い合い、有権者がその中から選択できる環境ができたのは民主主義の成熟」と評価しながらも、それをさらに発展させていくうえで鳩山政権の公約実現能力を注目したいという。外交面では「アジア重視」を歓迎、マレーシアとの関係では、岡田外相が同国最大の小売業者となっているジャスコ(イオン・グループ)の経営者一族ということもあり、日本との関係強化に何らかの好影響を期待している。(クアラルンプール=和田等)(2009/09/10)

    アキノ比上院議員が出馬表明 母の遺志次ぎ、大統領選有力候補に急浮上
      【マニラ新聞特約10日】8月1日に死去したアキノ元フィリピン大統領の長男、ベニグノ・アキノ上院議員(49)は9日、首都圏サンフアン市のクラブ・フィリピノで記者会見を開き、「国民のため戦い続ける責任を受け入れる」と次期大統領選(2010年5月)への出馬を表明した。(2009/09/10)


    北朝鮮
    政権交代でも「制裁至上主義」か 民主党拉致問題対策本部長「とにかく圧力」 救う会ら主催集会で
      9月3日、東京都千代田区の星陵会館で、救う会、家族会、拉致議連が主催する「北朝鮮『調査やり直し』破棄1年、拉致を理由に追加制裁を!緊急国民集会」が行われた。救う会役員、家族会メンバー他、拉致議連会長平沼赳夫議員、安倍晋三元首相、民主党拉致問題対策本部長中井洽議員などが出席し、拉致問題に対するそれぞれの思いを語った。集会では拉致問題だけを理由にした北朝鮮に対する「全面制裁」を求める決議などが上げられた。登壇した中井洽議員は「私どもはとにかく圧力を徹底的に強める」などと話し、新政権の拉致問題への姿勢を浮き彫りにした。(村上力)(2009/09/07)

    むらからの便り
    【土合皿尾の里から】 ムラの生活事始め  伊藤洋子
      ふとした出会いで行き来を重ねて丸18年を経た。7年ほど前に小さな家を建てた。福井県の農村、池田町は「町」というより完全に「村」である。過疎化の止まらない農村である。面積の92%を山林が占める、山間のムラである。(2009/09/06)


    中国
    「私は投獄されるためにがんばる」 四川大地震の犠牲児童調査で政権転覆扇動罪の活動家を支援 前衛アーティスト、艾未未にインタビュー
      現在、東京・六本木ヒルズの森美術館で「アイ・ウェイウェイ展 何に因って」が開かれている(11月8日まで。会期中無休)。アイ・ウェイウェイ(艾未未、52歳)とは中国の前衛アーティストであり、その父は、活動的な憂国詩人として名高い艾青(アイ・チン/がいせい。1910〜1996)だ。破壊的イメージの作品をつくる艾未未は、アメリカを中心に活動をし、北京の国家スタジアム「鳥の巣」建設で設計顧問も務めた。しかし中国の社会問題にも関心を持ち、昨年末から四川大地震で犠牲になった子供たちの実情を調査し、詳細な名簿まで作成している。同じく犠牲児童の名簿を独自に調査・作成している四川省の人権活動家、譚作人(地震後、石油化学工場の建設に反対し、白紙を手に持つ抗議活動も行った)が、「国家政権転覆を扇動した罪」で逮捕され、成都市人民裁判所で裁判が行われることになり、艾はその支援のため成都のホテルに滞在していたところ、8月12日未明、警官に押し入られ、殴打された。同じホテルに宿泊していた仲間のボランティアたちも、ホテルが警官隊に包囲され、公判に行くことができなかった。艾未未は警官に取り囲まれている自分のようすを携帯電話のカメラで撮影しさえした。「投獄されるためにがんばる」という型破りのアーティストに、亜洲週刊がインタビューした。(納村公子)(2009/09/04)

    政治
    民主党政権のアジア重視に期待 シンガポール3紙社説が日本の政権交代に高い関心
      民主党の総選挙での圧勝により日本で政権交代が実現したことについて、シンガポールの地元各紙が社説を掲載、日本の政治の動向に久しぶりに高い関心が寄せられていることが示された。華字紙・聯合早報と英字紙ストレーツ・タイムズ、ビジネス・タイムズの3紙とも、自民党の失政による惨敗に言及、民主党政権の門出には難題が待ちかまえているとの見方を示しながらも、新政権のアジア重視外交に期待を表明している点に共通項がうかがえる。(クアラルンプール=和田等)(2009/09/04)


    政治
    「民主党極右派」もぞろぞろ当選 慰安婦「強制なかった」広告賛同人など 松原仁、松木兼公氏ら
     衆院選は民主党が308議席を獲得する大勝に終わった。しかし、この地滑り的「大勝利」の中で、歴史観の狂った「民主党極右派」ともいえる候補もぞろぞろと当選者に名を連ねている。従軍慰安婦問題で「強制はなかった」とする全面意見広告を米紙に掲載した賛同人の笠浩史(神奈川9区)、松木謙公(北海道12区)、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の松原仁(東京3区)らだ。(ベリタ編集部)(2009/09/01)


    イスラム教徒のアルコール「隔離」を強化、非イスラム国民には柔軟対応 多民族国家マレーシア
      イスラム教を国教とするマレーシアで、イスラム教徒のマレー人をアルコール類から「隔離」しようとする動きが強まっている。コンビニでのビール販売に制限が求められ、ビール会社主催のコンサートへの入場は禁止となった。アルコール類はイスラム教徒にとっては御法度だから理解できるとして、国民の3割以上を占める非イスラム教徒が混在する地域での販売はどうなるのか。多民族・多文化国家はアルコールに対して原則と柔軟な対応のバランスを求められている。(クアラルンプール=和田等)(2009/08/29)


    裁判員裁判、9月から本格スタート  さまざまな疑問を検証する    根本行雄
      裁判員裁判には、解決していかなければならない問題が山積したままである。制度に反対する声も、小さくなってはいない。しかし、裁判員制度は9月から本格的にスタートし、日本全国の地裁において、裁判員裁判が次々に実施されていくことになる。そこで、全国初の東京地裁と、2例目のさいたま地裁とで、注目された点をいくつか取り上げておきたい.(2009/08/28)

    地域
    銚子市立総合病院のゆくえ 中間報告  「誰も根本的な解決策を出せない」
      衆議院選挙の投票日が近づいている、8月下旬、「『銚子市立病院』再生方針を決定」というビラが銚子市内に全戸配布されたので、ここで中間報告をしておきたい。ビラによれば、野平市長が進めている銚子市立病院の再開は、どうも、「銚子市立病院再生準備機構」という団体に、「丸投げ」をしていくようだ。市民の参加しない、このようなやり方では、病院問題を抜本的には解決することはできないだろう。(根本行雄)(2009/08/27)


    農と食
    世界農地争奪戦 〜食料への権利を考える〜(下)  争奪される側からの視点を  松平尚也 
      世界の農地争奪戦に日本も参戦しようとしている。そのモデルを日本向け大豆産地づくりを進めたブラジル・セラード開発に求める。だがセラードでは過剰開発で生態系の破壊が問題となり、現地NGOなどから批判が出ている。争奪される側の生存の権利はどうなるのか。「食料への権利」の概念から農と食の在り方を再照射する。(2009/08/26)


    農と食
    世界農地争奪戦〜食料への権利を考える〜(上) 狙われる貧しい国の農地  松平尚也  
      世界で食料やバイオ燃料を生産するために途上国の農地を取得する動きが急拡大している。大きなきっかけは昨年起こった食料危機だ。主要食料価格が高騰し、中米やアフリカでは食料暴動が発生した。中東産油国や中国、韓国、日本などの食料輸入国は、輸出国が自国のために食料輸出を規制したことで、食料を輸入できない事態を経験。安定的に輸入できるよう海外農地の購入やリースに乗り出した。さらに中国や欧米が中心となって石油の代替燃料として注目を集めるバイオ燃料作物のための農地の確保も急増。世界農地争奪戦とも言われるような事態が進行している。(2009/08/25)


    高まるアキノ上院議員への出馬期待 母の死去で渦中の人に フィリピン大統領選
      【マニラ新聞特約24日】2010年5月に実施予定のフィリピンの次期統一選で、ベニグノ(愛称・ノイノイ)・アキノ上院議員(49)が正副大統領選に出馬するかどうかが大きな関心を集めている。母親のアキノ元大統領が1日に死去して以降、国民の間や政界内で同議員に出馬を促す声が急速に高まっているからだ。正副大統領立候補届け出の締め切り(11月末)まで約3カ月に迫る中、フィリピン政治に大きな足跡を残した両親の「政治遺産」を背景に吹き始めた「ノイノイ旋風」がどこまで高まるかが、同議員の出馬決断を最終的に左右しそうだ。(2009/08/24)


    検証・メディア
    若者の関心高まるが資金面では苦戦 マレーシアの独立系オンライン・ニュース
      新聞やテレビといった伝統的なメディアに対する政府の規制がまだ厳しいマレーシアで、政府の規制の網がおよびにくいオルタナティブ・メディアとしてオンライン・ニュース・ポータルが若者を中心に注目され、関心を集めている。しかし、オンライン・メディアは政府によるバイアス(偏向)のかかっていないメディアとして発展するかのように見える一方で、資金調達面では苦戦しているところが多く、その台所事情は楽ではない。(クアラルンプール=和田等)(2009/08/23)


    戦後世代にとっての戦争と平和 64回目の終戦記念日を迎えて 安原和雄
      「戦争と平和」というテーマはこれまで戦争体験者たちの独占物となっていたきらいがる。しかしこれでは戦争を拒否し、平和を新たにつくっていくことはできない。なぜなら戦争体験者は少数派であり、戦争を知らない戦後世代が日本全人口の4分の3を超え、多数派となっているからである。こういう時代の変化を踏まえて、戦争を反省し、平和をつくっていくためには何をどうしたらいいのか。戦後世代の活躍に期待するほかない。戦後世代の青年男女は青年らしく真剣に考え、行動を始めており、新しい感覚で平和の集いをあちこちで開催している。64回目の終戦記念日を迎えて、青年たちによる手づくりの平和イベントを紹介したい。(2009/08/15)


    世界の左翼とイランの選挙  大衆蜂起への評価が分裂する理由  イマニュエル・ウォーラーステイン
    120  イランの最近の選挙とその合法性への異議申し立ては、イランで大きな国内対立を起こしており、世界でも際限のないような議論を呼ぶ事態になっている。その議論はしばらく続きそうだ。最も興味深い結果の一つは、自分自身を世界の左翼に属すると見なしている人々の間での世界中の議論が深く分裂していることである。アハマディネジャドとハメネイの状況分析を事実上、無条件に支持する者から、事実上、無条件に反対する者まで多岐にわたり、その中間にはさまざまな立場がある。これは、イランの実態を説明するものであるとともに、世界の左翼の実態を説明するものでもあるかもしれない。(Agence Global特約)(2009/08/09)


    農と食
    ”農ギャル”現象の裏側で何が進んでいるか  農業と村をもてあそび、失業と過剰資本のはけ口に
      なんだか気持ち悪いことになっている。いま手元にあるのは朝日新聞社発行の週刊誌『AERA』の5月18日号である。この号の特集は二本。一本が「農業バブルがくる」、もう一本が「サブプライムED激増」。この取り合わせは実に絶妙だなあ、と妙に感心する。米国のサブプライム破綻に端を発し、100年に一度といわれる恐慌が吹き荒れるなかで、職場から排除された労働者の行き先は農林業だともてはやされ、政府・自治体の補助金が大量に注ぎ込まれる。それを巨大広告代理店が仕切り、テレビでは”農ギャル”なる珍奇な素人タレントが動き回っている。(大野和興)(2009/08/06)


    国内治安法の廃止求めマレーシアで1万5000人がデモ 野党支持者ら600人近くを逮捕
      マレーシアのクアラルンプールで1日、国の治安に脅威を与えたと見なされた者を裁判なしで無期限に拘留できる国内治安法の廃止を求め、野党支持者ら1万5000人以上が大規模デモを行った。デモには野党指導者のアンワル元副首相やイスラム党のムスタファ・アリ幹事長など野党幹部も参加した。4月のナジブ政権発足以来、最大規模の反政府行動に対し、警察隊約5000人が出動、デモ隊に催涙ガスや放水の強硬手段で応じ、589人を逮捕した。(クアラルンプール=和田等)(2009/08/02)


    戦争を知らない世代へ
    アフガン戦争 英兵の遺体を見送る人々とともに
    120  英南部ウィルトシャー州にある人口約1万の町ウートン・バセットで、2年ほど前から、アフガニスタンやイラクで命を落とした英兵の遺体を見送る儀式が自然発生的に続いている。全国から人々が集まり、メディア各社がやってくる。その背景を現地の声を通して探った。(小林恭子)(2009/08/01)

    中国
    新疆の危機は臨界点を超えた 根本解決は民主と人権の保障に 漢族作家、王力雄氏インタビュー
      7月5日に新疆ウイグル自治区ウルムチで発生した大規模な暴動後、国営新華社通信はじめ中国のメディアは漢族が受けた悲惨な被害状況ばかりを強調する報道に終始している。中国政府はロシアとの反テロ合同軍事訓練を行い、民族問題に対して力による封じ込め政策だけで臨もうとしているようだ。香港の『亜洲週刊』はこうした一連の記事の中で、ウイグル人からも厚い支持を受けている漢族の作家、王力雄氏にインタビューした。王氏は、昨年のチベット暴動の際、政府のチベット族民衆への弾圧中止を求める声明をほかの著名な知識人らとともに発表したことで知られる。(納村公子)(2009/07/27)

    8.30総選挙で問うべき真の争点 平和と暮らしを壊す「日米同盟」 安原和雄
      8.30総選挙の争点をどこに見据えるべきか。目先の景気対策を含め、個別の政策を羅列すれば、多様であり、それこそ貨車一杯に積み込むほどあふれるだろう。だが、大局的に観察すれば、来年(2010年)、発足以来半世紀を迎える日米安保体制の是非こそが最大の争点であるべきだと考える。軍事・経済同盟としての日米安保体制が半世紀も続くこと自体がすでに異常であるだけではない。軍事同盟としての日米安保は、今や「世界の安保」に変質し、軍事力中心主義を克服できない米国との共通戦略に踏み込み、憲法9条(軍備及び交戦権の否認)の空洞化をさらに進めつつある。(2009/07/24)


    帰還元米兵たちの平和への熱い思い 憲法9条は世界の人々のためにある 安原和雄
      アメリカ合衆国国家の命令によって海外の戦場で「人殺し」を強要され、心に大きな痛手を受けて帰還した元米兵たちの間に反戦・平和への熱い思いを語る動きが広がりつつある。しかもそういう帰還米兵たちに共通しているのは、「日本国憲法9条は世界の宝であり、世界の人々のためにある」という認識と願いを持ち合わせていることである。これは同時に日本人には9条を守り、生かしてゆく責任があるという指摘であり、励ましともなっている点を見逃してはならないだろう。(2009/07/11)


    ナジブ・マレーシア首相の支持率じわり上昇 就任100日目で65%に 
      就任から7月11日で100日を迎えた、マレーシアのナジブ首相に対する支持率がしだいに上昇し、最新の世論調査では65%となった。就任直後の同首相はマハティール元首相の傀儡との陰口をたたかれるなど不人気だったが、「ひとつのマレーシア」のスローガンを掲げ、経済開放策など「変化」を感じさせる政策を打ち出してきたことが徐々に評価を受けているようだ。(クアラルンプール=和田等)(2009/07/11)


    アフリカ
    《ジンバブウェのお百姓さん》 霊媒師にして百姓シェドリック・ザニワさんの畑はとてもきれいだった  尾関葉子
    120   世界のどこに行っても篤農家がいる。そしてその畑はいずれも「見目麗しい」と思う。彼、ザニワ氏もそうだった。1.5へクタールの畑に入った瞬間、目に飛び込んできたのはトンネルのような果樹の枝、整然と区分けされた畑、手前からトマト、にんじん、タマネギ、ブロッコリー、豆・・・。左手奥には大小の岩がそびえ立ち、右手奥には泉が湧いている。(2009/07/09)


    社会
    裁判員裁判ならば、波崎事件は無罪になるか  冤罪を生む構造とメカニズムはそのまま
      5月21日から「裁判員制度」がスタートした。もし、波崎事件を裁判員裁判でしたとしたら、どういう判決が出るのだろうか。 (2009/07/06)


    トイレの話をしよう(下)  それは文化であり、衛生問題であり、政治問題でもある
      インドでは、新しい無料の水供給を約束するキャンペーンを政治家が堂々と行っている。それとは対照的に、排せつ物をどうにかしろとは誰も呼びかけない。人間は水なしでは生きていけない。それは事実である。そしてまた、トイレがなくても死ぬことはない。だが熱心な経済学者たちは、健康を害した人々が社会的コストの負担を増やすことになると指摘する。それでも衛生への要求がはっきりした形で出てこない理由は、人々が必要を感じていないからではなく、その話題がタブーだからである。女性にとって、「用を足しに行く」場所がなく、それに対処しなければならないということは、不便なだけでなく、個人の尊厳に対する脅威でもある。夜外に用を足しに行って性的な嫌がらせや暴行に遭う可能性があるし、周囲の目も厳しい。例えば南アフリカの都市部では、公共トイレの掃除やくみ取りの仕事をする女性は結婚相手が見つからないのである。注意を払ってこの問題に取り組まない限り、地元議員との話し合いの中でこの問題が取り上げられることもない。(ニュー・インターナショナリスト=マギー・ブラック)(2009/07/02)

    トイレの話をしよう(上)  150年前の現実がいまも  政治上最も優先順位が低い重要課題  
      世界では、いまだに26億人がトイレなどの最低限の設備なしで暮らし、非衛生的な状況の下で毎年200万人(ほとんどが子どもたち)が下痢によって死亡している。人間は毎日排せつ物を出しながら暮らしており、それは聖人であっても生理上避けることはできない。しかし、この類の話はどの文化でもタブーとされ、あまり取り上げられることはなかった。国連は、この問題に注目を集めるため、2008年を国際衛生年に定め、取り組みを促してきた。今回は、開発途上国の衛生とトイレの現状、解決の可能性について考える。(ニュー・インターナショナリスト=マギー・ブラック)(2009/07/01)


    インターネット上に流れている東京都議会議員吉田康一郎氏の発言を紹介  「在日特権」「不逞朝鮮人」といった言葉が並ぶ
     本紙では「不逞朝鮮人」「在日特権」といった言葉をさまざまな場で使用している東京都議会議員吉田康一郎氏(民主)と同議員が所属する民主党に対し、6月26日付けで公開質問状を送付した。都議会に議席を持つこれ公党の政治家として、どのような考え方でそうした発言を行い、政治家としての社会的責任をどのように考えておられるかを明らかにすることが、報道機関としての使命と考えたからだ。ここでは、吉田氏がどのような発言をしておられるか、インターネット上で公開されているものからその一部を紹介し、本紙の公開質問状の趣旨を明らかにしておきたい。(村上力記者)(2009/06/30)

    21世紀の日本型社会主義とは あの江田ビジョンから学ぶこと 安原和雄
      今から半世紀近くも昔の話だが、当時日本社会党書記長だった江田三郎氏が提唱した「社会主義の新しいビジョン」と題するいわゆる江田ビジョンが最近、時折話題に上っている。その背景として、あの新自由主義路線破綻後の資本主義はどうあるべきか、さらには資本主義後の新しい体制として社会主義社会を展望できるのかどうかに関心が持たれつつあるという事情をあげることができる。これは21世紀の日本型社会主義のイメージを模索する新しい潮流ともいえるのではないか。今、あの江田ビジョンから学ぶことは何か。(2009/06/21)


    仏大統領に「必要ないので、帰ってください」 ガボン大統領の葬儀で民衆から野次
      ガボンの首都リーブルビルで16日行われた同国のボンゴ大統領の葬儀に出席したサルコジ仏大統領に対して、数十人のガボン民衆が「我々はあなたを必要としないので、帰ってくれ」「サルコジはガボンを破壊した」などと野次を浴びせた。故大統領は、フランス各地で高級住宅などの私的不動産を購入するためにガボンの公金を横領した疑いをはじめ、両国にまたがる不透明な関係が解明されないままに、ガンのため73歳で8日にスペインの病院で亡くなった。(パリ=飛田正夫)(2009/06/18)


    外国人労働者
    「ペルーと日本の架け橋に」 静岡県吉田町のハローワークで働く日系ペルー人3世、タカラ・カレンさんの軌跡
    120   高良カレンさんは、日系ペルー人3世で現在26歳。デカセギのために来日した両親を追って、10歳で来日。以後、ペルーと日本を行き来しつつ、両国の文化を学びながら成長してきた。現在は、静岡県榛原郡吉田町 という人口約3万人の小さな町で、母や姉夫婦と共に暮らしている。ここ数年は、ずっと町内の食品加工工場で働いてきたが、今年2月からは堪能な日本語を活かし、吉田町のハローワークで仕事を失った外国人のための相談員として就業している。そんなカレンさんに、これまでの生い立ちや、日本語を教えてくれた先生についての思い出をお聞きした。(和田秀子)(2009/06/18)


    「変革のアソシエ」が発足 資本主義体制の克服を目指して 安原和雄 
      「変革のアソシエ」という名の新しい運動体が発足した。掲げるスローガンは「資本主義に対抗し、新しい地平を開く批判的・創造的知性の舫(もやい)を!」、「違いを結ぶ批判と創造の新機軸を構築しよう!」である。このスローガンからも分かるように「変革のアソシエ」は資本主義体制そのものに批判の目を向け、克服していくことを目指している。この資本主義体制の克服を視野に収めている点では従来の反戦反核・平和運動、憲法改悪反対運動、労働運動などとは性格を異にしているところに新鮮さがある。(2009/06/08)


    社会
    「永住外国人に地方参政権を!」韓国民団、日本の市民団体ら 地方参政権を求め集会で訴え
    120   5月31日、東京の銀座で「在日本大韓民国民団」や日本の市民団体が主催する「韓国で実現して3年、永住外国人に地方参政権を!5・31集会 今こそ日本の民主主義が問われてます!」と銘打ったシンポジウムが行われた。この集会は、永住外国人への地方参政権の実現を求めるもので、学者などにより日本の状況が諸外国と対比されたほか、在日フィリピン人、在日中国人などの当事者が思いを訴えた。また、各政党からもアピールがされた。主催の民団は、今年は一層この永住外国人への地方参政権付与に力を入れていくという。(村上力)(2009/06/02)


    マラヤ共産党の評価めぐり議論再燃 元書記長の「最後の戦い」終幕を機に
      日本では、小林多喜二著「蟹工船」ブームなどの影響で日本共産党に対する関心が高まっているが、マレーシアではこのところ、非合法化されているマラヤ共産党の評価をめぐる議論が起きている。タイに亡命中のチン・ペン元同党書記長(83)が「最後の戦い」としてきた帰国申請が4月末に却下されたのを機に、与党系の英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズが5月24日付け号で2面にわたってマラヤ共産党の特集記事を掲載。元書記長を「テロリスト」とするナジブ首相に対して、同党に共感を示す動きもある。(クアラルンプール=和田等)(2009/05/30)

    検証・メディア
    最悪GDPにみる日本経済診断 個人消費の底上げと生活安定を 安原和雄
      日本の経済規模を示す国内総生産(GDP)が戦後最大の落ち込みを示し、メディアに「最悪GDP」など前例のない表現があふれている。こういう事態を招いた元凶は、ほかならぬあの新自由主義路線そのものである。この苦境をどのようにして克服するか。個人消費の落ち込みが背景にあることに着目すれば、当面の目標は、個人消費の底上げによる生活の安定である。同時に破綻したはずの新自由主義路線の復活・推進の動きに「ノー」の声を挙げるときである。(2009/05/23)


    地域
    まちの病院がなくなる(下)  背景に小泉改革 市民の運動が問題解決の鍵
      急速に進展する病院改革の背景にあるのが小泉構造改革のもとで進められた三位一体の改革だ。当時の総務相竹中平蔵は、「自治体(再生)破産制度を含めた市場原理を導入した自治体づくり」を提唱。「地方に出来る事は地方に、民間に出来る事は民間に」という小さな政府論を具現化する政策として三位一体の改革を推進した。これが政府の「骨太の方針」に反映され、自治体財政健全化法が成立したのだ。この法律下では、自治体は最低限の行政サービスを守ることより、都市間の自由な競争、市場原理にさらされることになる。(松平尚也)(2009/05/13)

    遺伝子組み換え/ゲノム編集
    米国の遺伝子組み換え反対活動家に聞く 「推進国米国でもいま転換点を迎えている」
      遺伝子組み換え作物の危険性を暴露した世界的ベストセラー『偽りの種子−遺伝子組み換え食品をめぐるアメリカの嘘と謀略』の著者、ジェフリー・スミスさんが2009年2月7日来日し、遺伝子組み換え食品いらないIキャンペーンなど組み換え食品に反対する日本の団体と意見交換を行なった。彼は、遺伝子組み換え推進国アメリカで、変化が現れるきざしが見えてきたと語った。以下、スミスさんの話の要約である。(網顧美千世(2009/05/07)


    検証・メディア
    「沖縄返還密約はあった」 政府の「文書不開示は不当」と提訴 池田龍夫
      太平洋戦争敗北から64年、沖縄返還によって「戦後は終わった」と言われてからも37年の歳月が流れた。しかし、沖縄には米軍基地が根強く存在し、なお重大な課題・疑惑を残したままだ。「沖縄は『日米同盟』の要(かなめ)」と喧伝されているが、果たして基地を現状のまま維持すべきか否かを再検討する必要に迫られている。1960年代後半から70年代初めにかけて行われた沖縄返還交渉での「密約」をめぐるナゾはいぜん解けず、戦後政治史に汚点を印したまま未だにホットな論争が続いている。(2009/05/03)


    北朝鮮
    朝鮮の危機を深める 北朝鮮の“UFO”についての安保理の非難  ガバン・マコーマック
    120  【Japan Focus 特約】安保理が声明を発表した数時間後に、予言の中で最も悲観的なものが生まれた。北朝鮮は、議長声明の言葉に応え、「強盗的」で「理不尽な」主権の侵害を断固として非難し、北京の6者協議には「決して参加せず」、核施設を再開させると宣言した。それは、まさに事前にそうすると宣言していたものである。日本に強硬に駆り立てられた安保理は、「北朝鮮問題」を解決困難な危機に戻し、核化の脅威を朝鮮だけでなく、地域にもエスカレートさせ、北朝鮮の惨めな国民を「親愛なる指導者」の腕の中に戻してしまった。(2009/04/22)


    世界経済
    金融政策ウォッチャーのための世界のお勧めウェブサイト20
      EURODAD(途上国開発と債務に関する政策分析・アドボカシーのためにヨーロッパの8つのNGOが共同設立したシンクタンク)のアレックス・ウィルクスが、特に途上国の貧困という立場から今回の金融危機を見る人にとって有効利用できるウェブサイトを紹介している。 (2009/04/19)


    マレーシアのナジブ新内閣が発足 マハティール元首相の3男が副通産相に
      4月3日に就任したマレーシアのナジブ新首相は9日、全25省、29大臣で編成される内閣リストを発表した。アブドラ前首相の娘婿で、与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)ナンバー6の要職にあるカイリー・ジャマルディン青年部長が閣僚に任命されなかった一方で、青年部長選挙で敗れたマハティール元首相の3男、ムクリス・マハティール氏を副通産相に任命した。これについて、「元首相の影響力を排除できなかったことの現れ」との指摘も出ている。(クアラルンプール=和田等)(2009/04/11)


    世界経済
    ルポ:約5000人余が英金融街で抗議デモ 警察による「囲い込み」で参加者が立ち往生も
    120 ロンドンで2日から開催されるG20金融サミットを前に、金融街シティー付近で、1日、約5000人余の市民が抗議デモに参加した。昨年秋から本格化した金融危機の影響で、大手数行が国有化、あるいは実質国有化に至り、失業者数も上昇している。リスクの高いビジネスを行った銀行に対する国民の怒りは強く、英中央銀行前に集まったデモ参加者は欲の権化としての銀行家を皮肉った仮装をしたり、資本主義そのものを批判するメッセージを繰り返すなどをして存在感を示した。警察が参加者を取り囲み、中銀近辺から出られないようにしたため、参加者とのもみ合いとなる場面もあった。(ロンドン=小林恭子)(2009/04/02)


    中国
    毛東沢主義で「改革・開放」を粉砕せよ! 極左の城「烏有之郷」の実態
      昨年のチベット反乱を中国当局が武力弾圧したことについて、「12の意見書」で政府を批判した王力雄氏や、民主化を求める「08憲章」の公表に対し、最も激しく反発したのが「烏有之郷」と名乗る結社だった。北京市内に書店と講演会場を持つ同社の本拠地に「亜洲週刊」記者が潜入ルポ。そこには、「改革・開放」を進める現代中国とは別世界の毛沢東思想関連の非合法書籍やDVDがずらりと並んでいる。なぜ今、「極左」なのか?(納村公子)(2009/03/27)

    環境
    地球温暖化対策をもっと積極的に 業界の意見広告に環境団体が反論 安原和雄 
      日本経団連など経済・業界団体がわざわざ新聞の1ページ全面を使った意見広告で「日本はすでに世界トップレベルの低炭素社会」などと主張し、現状以上の温暖化防止策は疑問としている。これに対し、環境保護団体が早速「温暖化対策にもっと積極的に取り組むべきだ」という趣旨の反論を行っている。温暖化防止をめぐる論戦は結構だとしても、経済界の姿勢は消極的にすぎないか。(2009/03/24)


    むらからの便り
    【ぼくのニワトリは空を飛ぶ】 ケージ飼いのニワトリに想像力が及ばない日本の消費者よ 菅野芳秀
      ドイツ全土から、2007年1月1日よりゲージ飼いのニワトリ達がすっかり消えた。全ては大地の上で飼育されている。ヨーロッパ全体では2012年から実施するという。いい話ですよ、人間であろうがなかろうが、幸せにつながる話は歓迎だ。世界中の生き物達の中でゲージ飼いのニワトリたちほど不幸な動物はいない。羽を持っていても飛ぶことはおろか、広げることすらできず、足があっても歩くことができない。お日さまを拝むことも、風をうけることもなく、両脇に隣人の体温を感じ、対面に自分と同じように苦しむ同輩を眺めながら、長い一日を過ごしている。うわぁーぁ、やりきれないねぇ・・・。(2009/03/16)


    環境
    公害はいつから環境問題になったのか  大野和興
      1970年10月12日夜、京・本郷にある東京大学工学部82番教室は不思議な熱気に包まれていた。このときから15年間続く自主講座「公害原論」の第1回が開かれた日である。主宰した東大工学部助手宇井純(1932−2006)は冒頭の挨拶で次のように話した。(2009/03/14)


    文化
    映画「フロストxニクソン」 ジャーナリズムの映画として観る
    120  今月末から日本で公開される、米映画「フロストxニクソン」。「フロストxニクソン」の「フロスト」とはリチャード・ニクソン故米大統領(任期1969年―1974年)を、「フロスト」とは英国人のテレビ司会者デービッド・フロストを指す。全米を揺るがした政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」で失脚し、大統領を辞任したニクソンをフロストがインタビューした実話の映画版だ。(ロンドン=小林恭子)(2009/03/05)


  • マレーシアが人気癸気法‘本の学校の海外就学旅行先


  • 検証・メディア
    危機打開へ「日本の立ち位置」明確に 米新政権に注文つける政策転換を望む 池田龍夫
      1月20日スタートしたオバマ米政権の爍達茖瓧遑脾絖瓩悗琉嬪澆亡待する声は高いが、前途はイバラの道。破局的な金融危機をどう乗り切るかが当面の最重要課題であり、激化する民族紛争処理への国際的合意への道程は険しい。危機打開を求めて、各国がオバマ新政権に注文をつけ、合意点を見出して平和への道筋を早急に示すことは、各国政府の責任であろう。ところが、日本に目を転じると、余りにも次元の低い政争に明け暮れており、国民が展望と気概を失っていることが嘆かわしい。本稿では、感動させられた指摘・警告の幾つかを紹介して、「世界的危機」を考えてみた。(2009/03/02)


    検証・メディア
    「日米同盟強化」がめざすもの 日米安保体制50周年を前に 安原和雄
      共同記者会見も、共同声明もないままに終わった異例の日米首脳会談は何を残したのか。一口にいえば、日米同盟強化路線そのものである。日米同盟についてメディアの多くは当然の既定事実として受け入れる傾向があるが、日米同盟の実体を軽視してはならない。日米安保体制を土台とする軍事・経済同盟として諸悪の根源になっているからである。麻生太郎政権はやがて退陣するとしても、この同盟強化路線は機能し続けるだろう。来年2010年は現行の日米安保が発足してから50周年を迎える。夫婦ならお目出度い金婚式であるが、日米安保50周年は決して歓迎できるものではない。(2009/02/27)


    時事英語一口メモ
    【60】レモン社会主義と国有化
     米銀大手のシティグループとバンク・オブ・アメリカが国有化(nationalization)されるのは避けられない見通しだ。nationalizationは、the dreaded n-word of Wall Street(「ウォールストリートにとってNで始まる恐ろしい言葉」USAToday 2月20日)である。それがsocialism(社会主義)を連想させるからだ。だが、ポール・クルーグマン教授によれば、米政府が計画している銀行救済策は、“lemon socialism”(レモン社会主義)であるという。(鳥居英晴)(2009/02/27)


    文化
    マレーシアと日本映画の架け橋をめざしたい 脚本家の田中靖彦さん
    120   東南アジアのなかで、タイやシンガポールと比べて日本の映画界との交流が遅れているマレーシア。だがその両国を急接近させる役割を果たすかもしれない「パイオニア」が登場した。マレーシア国立映像開発公社(FINAS)の招きで、2月9〜13日にかけてマレーシアの映画関係者を対象にした脚本に関するマスタークラスをおこなった脚本家で、米国ロサンゼルスの映画学校の講師を務める田中靖彦さんだ。田中さんにマレーシア映画が秘めた今後の可能性、日本の映画界とのつながりを深めていくための取り組みなどについて聞いた。(クアラルンプール=和田等)(2009/02/26)


    野添憲治の”列島最深部からの報告”
    雪の中にいつまでも残る鈴なりの柿の実 過疎と高齢化が同時進行する村
      昨年の秋は、田畑や野山の成り物が豊作だった。不作たったツナの実をのぞき、あけび・クリ・フルミなどが沢山の実をつけた。わたしも何度か山に入り、野山の幸をいっぱい貰った。豊作の年は果実も大きいうえに、水分も多く甘さもある・人間の晩秋もこうだったらいいなと思った。(2009/02/25)


    米国
    兵士のロボット化に乗り出す米国防総省 自軍の人的犠牲軽減めざし開発予算
      人類は人を殺す道具(武器)を改良することに大変な努力を傾けてきた。こんな生物は、地球上には他に存在しない。刀などという1対1の身体的接触を必要とする殺し方から、上空の彼方から、原爆を落として多数の人を瞬時に殺してしまうなどまで。現在は、遠隔操作でミサイルや爆弾の命中率も格段に進歩している。この場合、こうした殺人行為を行う人間は、他の人の命を奪うという現場には立ち会わなくてよい。2007年5月、米軍は武装地上ロボットをイラクに配備した。ロボットの兵士である。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/02/19)


    世界経済
    反乱する世界 インドからグアドループまで ポール・ロジャーズ
     【openDemocracy特約】インドのディスカントストアー・チェーンのサブヒクシャは、店舗を2年間に10倍の1650以上に拡大し、同国の小売部門の最も目覚ましい成功のひとつであった。最近になって、大きな財務的困難に陥り、新たな銀行融資を募るのが困難になった。その結果、サブヒクシャの店舗と倉庫を警備する警備会社への支払いができなくなった。2009年2月の第1週までに、グループ会社の多くが警備人員を引き揚げた。2月7日と8日の週末の間に、警備員がいない店舗の多くが略奪にあった。グループ会社が経営する全体の3分の1以上(約600)が影響を受けた。(2009/02/18)

    二極化社会を問う
    郵政民営化は過疎の村を襲う(とりあえずその1) 文字通りがけっぷちの労働者と住民
      かんぽの宿売却問題を契機に、郵政民営化が再度、社会的な課題として浮上してきました。Attacジャパンは、郵政労働者ユニオンなどとともに郵政民営化を監視する市民ネットワーク(郵政監視ネット)をつくり、郵政民営化問題に取り組んできました。前置きが長くなりましたが、郵政問題が再浮上するいまこそ、民営化後の地域の郵便局はどうなっているのかについて確かめよう、という話になり、2月7日〜8日にかけて、東京都檜原村を訪ねてきました。そこでみたのは、郵政労働者にも地域に住む人たちにも押し寄せる過酷な現実でした。(ATTACジャパン 稲垣豊)(2009/02/16)

    ナジブ副首相とアンワル元副首相の代理戦争? マレーシア・ペラ州で与野党逆転
      マレーシアのペラ州で与野党逆転が実現、国政レベルで与党の国民戦線(BN)が州の政権を奪還することになった。州の政権を担っていた人民同盟(PR)の州議会議員4人が4日までに国民戦線側に移籍するか共同歩調をとっていくと発表したためだ。州政府の政変とはいえ、3月の首相就任が予定されているナジブ副首相と野党陣営を率いるアンワル元副首相の代理戦争との見方もあり、国政への影響が注目されている。(クアラルンプール=和田等)(2009/02/14)


    時事英語一口メモ
    【59】景気対策法案と豚肉
     景気対策法案が米国議会で可決された。同法案は議会では、歳出を拡大せずに減税に重点を置く共和党の強い抵抗にあった。共和党は同法案をpork-filled(豚肉でいっぱい)、earmark-laden(耳標だらけ)であると反対したのに対し、民主党はpork-free(豚肉なし)であると反論した。porkとearmarkは同じ意味で、earmarkも豚と関連している言葉。景気対策になぜ豚が関係するのか?(鳥居英晴)(2009/02/13)


  • 中国、南沙諸島の領有権あらためて主張


  • 社会
    「戦争も辞さず」と力む参加者も  杉並区後援の家族会幹部講演会で
    120   先月下旬、北朝鮮による拉致被害者家族会の元幹部・蓮池透氏が都内で講演し、拉致問題の解決が難航していることに苛立ちを示し、「圧力」一辺倒の政府の姿勢を批判した。日本政府は「対話と圧力」を掲げるものの、実質的にほとんど「圧力」のみとなり、「対話」の兆しはまったく見えていない。その一方で、排外主義的な右派グループが拉致問題を振りかざして、在日コリアンに対する差別を声高に叫び、正当化する動きが広まっている。「救う会」もさらなる「圧力」を主張し北朝鮮バッシングにまで発展している。家族会代表の飯塚繁雄氏の長男である家族会事務局次長の飯塚耕一郎氏(32)が、1月31日、都内で講演した。飯塚氏も「圧力」を主張。会場からは「戦争も辞さず」と力む発言が飛び出し、拍手を浴びるなど拉致問題があらぬ方向へ暴走していることをうかがわせた。(村上力)(2009/02/05)


    タイに見習え! マレーシアが映画産業振興に乗り出す 最新スタジオ完成   
      【クアラルンプール4日=和田等】国際映画祭に出品される作品が次々に制作されるタイに見習えとばかりに、お隣のマレーシアが政府主導で映画産業の振興に乗り出した。13億円かけた最新スタジオが2月1日に完成したのにつづき、9日からは米国の映画界で活躍する日本人脚本家を講師に招いて、マレーシアの映画業界関係者向けの脚本に関するセミナーを開催、日米の映画界との関係強化もめざす。ナジブ副首相は内外市場の開拓のために特別融資予算の検討を明らかにしている。(2009/02/04)


    NNNニュースダイジェスト
    ガザ戦争での死者1315人 負傷者5450人
     【ガザ20日NNN=クウェート通信】パレスチナ保健省によると、パレスチナ自治区ガザ地区で19日、12人の遺体が発見され、イスラエルのガザ地区に対する攻撃による死者は1315人になった。(2009/01/20)


    東ティモールの伝統織物支援にも乗り出す フェアトレード「オゾン」店長・杉本皓子さん
    120   アジアを中心に世界各地の手作りの衣類や手工芸品、コーヒーやチョコレートなど約1200点がところ狭しとならぶ。日本に出稼ぎに来て帰国したフィリピン人女性たちが作った衣類や手工芸品もある。そんなフェアトレード・ショップ「OZONE(オゾン)」が名古屋市にオープンして7年。東ティモールの伝統織物タイスの工房支援にも乗り出した店長の杉本皓子さんに、なぜ今フェアトレードなのかを聞いた。(和田等)(2009/01/20)


    イスラエル/パレスチナ
    ガザ戦争後のハマス カレド・フロウブ
     【openDemocracy 特約】2002年、当時のイスラエル国防軍の参謀総長であったモシェ・ヤーロンは「パレスチナ人は、意識の最も深いところで、彼らは敗北した人々であるということを理解するようにならなければならない」と言った。2008年末にガザ地区でイスラエルによって始められた戦争は一つには、ハマスにもこの考え方を内在化させようと狙っている。そうはならないし、できない。実際には、戦争は反対の効果をもたらすであろうとわたしは考える。(2009/01/20)


    イスラエル/パレスチナ
    予告された自殺の記録 イスラエルの場合 イマニュエル・ウォーラーステイン 
    120  【Agence Global特約】60年間の存在の中で、イスラエル国家は3つの要素を組み合わせた総合戦略にその生存と拡張を依存してきた。マッチョな軍国主義、地政学的同盟、そして広報である。マッチョな軍国主義(エフード・オルメルト現首相が言う「鉄拳」)は、ユダヤ系イスラエル人の民族主義的情熱によって、そして、終局的には(最初はそうではなかったが)、世界中のユダヤ人社会の強い支持によって可能になった。(2009/01/18)

  • 遺伝子組み換えで収量を5割高める研究に着手へ 比の国際稲作研究所...


  • 持続可能な未来社会のイメージ
    <10>個人と全人類総体の意思をいかに方向づけるか 落合栄一郎
      以上持続可能と思われる社会を描いてみた。2080年を想定しているが、これはたまたま、2008と書くべきところを、書き違えたようなもので、特別な理由があるわけではなかった。ただ、2080年ぐらいまでに持続可能な社会(例えばここに描写したような)に近づいていないとすると、人類文明は早晩、大混乱に陥って破滅に瀕するのではないだろうか(人類という生物種としては生き残るかもしれないが)。さて最後のこの章では、2080年の将来の時点から現実(2008/09)に舞い戻って、ではどうしたらこのような社会を実現できるだろうかを考えてみたい。(2009/01/10)


    イスラエル/パレスチナ
    《Message from Gaza ガザからの叫び》 ガザより、今のところわたしは無事です
      ガザ・アル=アズハル大学芸術人文学部英語学科教授アブデルワーヘド教授がディーゼル自家発電に頼りながらガザの現状を電子メールで世界に発信している。ガザをイスラエル軍が地上攻撃する前後の模様を、そのメールからお届けする。イスラエル軍の爆撃を逃れ、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)に避難した人々を、爆撃がさらに追いかけ、殺戮しているようすが手に取るようにわかる。邦訳は 岡真理さん。(ベリタ編集部:大野和興)(2009/01/09)


    野添憲治の”列島最深部からの報告”
    仕事がない! 地域経済を襲う危機
      晩秋の夕方、わたしは自転車で能代市を走っていた。街路樹の落葉もはじまり、道に落ちている。自転車は落葉を踏んで、軽快に走った。頬にあたる風は冷たい。まわりが急に明るくなった。能代市でいちばん大きいパチンコ店の前だ。少し腰を浮かせ、パチンコ店の駐車場を見渡した。今日も車でいっぱいだ。最近は乗用車よりも軽トラックが多くなった。(2009/01/02)


    いつ暴動が起きてもおかしくない緊張の連続 東ティモールPKOのマレーシア警察指揮官が回顧
      「いつ暴動が起きてもおかしくない状況で、緊張の連続だった」──東ティモールで国連の平和維持活動(PKO)に参加した、マレーシア警察総合作戦部隊のインドララジャ・ムータタンビー警視の体験談が英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(12月20日付)に掲載された。同警視は、2007年10月から08年4月までの6ヶ月間、隊員140人の部隊の指揮官として、首都ディリで治安維持の任務にあたった。大統領選の決選投票と総選挙が終わり、グスマン大統領の下で経済発展や治安回復が進められた時期で、それまでの騒乱状態はおさまっていたが、独立達成からまもない国の安定にはまだ時間がかかりそうだ。(クアラルンプール・和田等)(2008/12/31)


    文化
    来年、待望の来日公演が実現する 「世界の」ピアニスト内田光子氏 ―その素顔と在英の理由とは?
     世界中からやってきた才能あふれる芸術家がひしめくロンドンで、在英の日本人ピアニスト、ミツコ・ウチダのことを知らない人はいない。12歳から「音楽の都」ウィーンで教育を受け、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、ドビュッシー、シェーンベルクの卓越した弾き手として名声を獲得し、特に「モーツァルトの歓喜を彼女ほどうまく伝えられるピアニストはいない」(英「インディペンデント」紙)。一方、取材では「個人的なことは一切話さない」ことを信条とする内田氏の素顔はなかなか外には出てこない。来年11月には待望の来日公演が予定されており、氏が30年近く住む英国メディアの報道からその公私両面をたどってみた。(ロンドン・小林恭子)(2008/12/28)


    世界経済
    アジア経済危機乗り切ったマハティール元首相に再注目 本人は「いまの危機はもっと複雑」
      【クアラルンプール17日=和田等】米国発の世界金融・経済危機の影響がじわじわと浸透しつつある中、1997年以降のアジア通貨・経済危機を欧米諸国の批判をかわして乗り切った、マレーシアのマハティール首相(当時)の政策があらためて注目されている。国際通貨基金(IMF)に頼らない国内財政の建て直しをめざす、トルコのエルダゴン首相は初の外遊先をマレーシアに選び、元首相に教えを請うた。(2008/12/17)


    社会
    止まぬ在日朝鮮人に対する人権侵害 11・27強制捜査の当事者、立会人の証言 
      すでに朝鮮新報などで報じられているが、去る11月の27日、上野の朝鮮商工会館付近は300人以上の機動隊が押し寄せた。“税理士法違反容疑”で同施設に対して警察による強制捜査が行われたのだ。世界人権宣言が採択され、今年で60周年。それにあわせて行われた在日朝鮮人・人権セミナー主催「世界人権宣言60周年記念集会 悪化する日本の人種差別」という集まりに、11月27日の強制捜査を受けた商工会職員、捜査に立ち会った弁護士などが参加し、一連の捜査の異常性とその後の状況について報告した。(村上力)(2008/12/14)


    マレーシアからスター誕生なるか ハンナ・タンが来年、日本の芸能界デビューへ
    120   【クアラルンプール13日=和田等】マレーシアの華人シンガー兼テレビ・ホストのハンナ・タン(27)が、2009年に活動の舞台を日本に移し、日本の芸能界にデビューする計画を明らかにした。まずは2年間、日本で活動することが目標。地元英字紙スターが報じた。(2008/12/13)


    世界経済
    経済危機で拡大する米国の社会破綻 根底からの解決努力は見えず
      現在、米自動車メーカーが崖っぷちに立たされている。金融危機に端を発した経済危機は、米国のあらゆる場面に影響を及ぼしはじめている。例えば大学教育。多くの公立大学では州や自治体の財政悪化で、授業料の値上げ、私立大学では、財政の基盤である寄付に基づく基金の価値の下落(基金は多くの場合投資で運用)による財政悪化で学生への経済援助が減少、学生の方は、例えば親の失職などにより親からの援助が減少などなど、様々な理由で、学生が大学教育を受けるのが財政的に困難になりつつある。経済的破綻は米国のあらゆる面にさらに拡大していくであろう。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/12/13)


    比の新2世、取得届け提出へ 改正国籍法成立で
      【マニラ新聞特約6日】未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれ、出生後に父親から認知された子どもの日本国籍取得を認める改正国籍法が5日、日本で成立した。比国籍の新日系二世(婚外子)が提訴した国籍確認訴訟で、日本の最高裁が今年六月、未婚を理由に国籍を認めない国籍法を「違憲」と判断したことを踏まえ、日本政府が改正法案を提出していた。同法成立を受け、比の新二世を支援してきた特定非営利活動法人「JFCネットワーク」(東京都新宿区)など比日両国の民間支援団体は、すでに認知されている新二世の国籍取得届を近く在比日本大使館に提出する。(2008/12/06)


    農と食
    小麦高騰で注目!米粉ビジネスの現在(3) 食べくらべてみました、コンビニパンと地産地消パン
    120   いま話題の米粉製品。これまで農家の米粉用イネの栽培状況と、農業政策上の課題、米粉製品加工と販売の現場について報告してきた。今回は、コンビニで販売されだした米粉パン、産地で生産者グループがかかわって製造・販売している地産地消パンと、さまざまな米粉パンを試食してみた。軽やかさとしっとり感のハーモニーがおいしく、地元農産物も組み合わせて品数も豊富なt地産地消パンはやはりおいしかった。地元の小中学校の給食にも取り入れられている。(みついかよこ)(2008/12/05)

    【コラム】指紋を採る国「日本」を考える 来日しないという自由もあるが…
      今年4月1日。日刊ベリタに「来豪する日本人に対し、オーストラリア政府が指紋採取を義務付ける方針を明らかにした」という主旨のエイプリルフール記事を出した。これに対し、インターネット上のいくつかの日本語サイトでは、ジョーク記事に勘違いした多くの者が「嫌豪感情」を表明。「指紋を採るなど許せない」「オーストラリアには絶対に行かない」などのコメントが多く寄せられていた。ただ、これらのコメントの中に、日本政府が外国人に対し指紋採取を義務づけている事実を指摘した意見は皆無に等しかった。今月半ばまで4年半ぶりの日本を訪れた筆者も、日本入国の際に指紋を提供している。(豪アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/11/28)


    持続可能な未来社会のイメージ
    (4)21世紀初頭の経済体系の問題点─持続可能文明形成を阻むもの 落合栄一郎
      人類の生活を左右する基本的要素の最重要なものの一つは経済であり、21世紀初頭の経済理念や実際が、人類文明の持続性確立に桎梏となっている。持続可能社会のイメージを議論する前に、その問題点のいくつかを反省しておきたい。なるべく枝葉末節は避け、本質的問題に議論を絞る。これらの理論やそれに基づく経済が、いかに持続可能な社会・文明を築くのに邪魔になっているかを見ていただきたい。ただし、筆者は経済学者ではないので、間違いや思い違いがあるであろう。あれば指摘し、訂正していただきたい─ただし、揚げ足取り的批判は無用に願いたい。(2008/11/27)


    野添憲治の”列島最深部からの報告”
    自然の中で静かに進行する異変  野添憲治
      ことしの秋田県の八月は、近年になく雨が少なく、晴天が続いた。雪国秋田にしては珍しく、気温が三〇度を超える日が一週間も続き、病気になる人が続出した。水田や畑では水不足となり、立ち枯れ寸前までいった。川の水が不足し、上水道の水が使えない町村もあった。異常づくめの夏だったが、下旬に数日の雨があり、最悪の事態はまぬかれた。県外では逆に豪雨に襲われた所もあり、社会の乱れが天候にもおよんだのかと思いながら夏を過ごした。(2008/11/25)


    中東
    米軍のイラク撤退には3年が必要 オバマ公約を阻む現地の過剰消費施設
      オバマ次期米大統領は、就任してから11ヶ月間にイラクから米軍を引き上げると公言している。ところが、軍部の方ではとてもそうはいかない、3年間はかかるとのことで、就任早々大統領と軍部間での不一致が表面化しそうである。なにが問題か。「イラクにアメリカ式消費社会そのものを軍事施設に持ち込んだ」からである(TomDispatch2008.11.20)。(バンクーバー・落合栄一郎)(2008/11/24)


    世界経済
    イスラム金融拡大の好機、法整備が不可欠 カジノ型金融の破たんでマレーシア首相
      米国発の「カジノ型金融市場」の破たんが明らかになる中、従来型の金融サービスとは異なる概念で運用されるイスラム金融が注目を集め始めている。その先陣を切るマレーシアのクアラルンプールで12日、イスラム金融会社の開業式典に来賓として出席したアブドラ首相は、イスラム金融を早急に国際金融制度に統合するとともに、イスラム金融の概念を世界に広げ、従来型の銀行・金融機関に代わる実行可能な代替選択肢になりうることを証明する時が来ていると語った。(クアラルンプール・和田等)(2008/11/22)


    先人巨匠の影響受けた画家ピカソに迫る パリで大掛かりな展示会
    120   【パリ18日=飛田正夫】20世紀に活躍した巨匠パブロ・ピカソ(1881−1973年)の業績を辿る「ピカソと巨匠たち」という大掛かりな展示会がことし10月からパリの国立ギャラリー・グランパレで開催され、人気を集めている。ピカソは多くの偉大な芸術家の影響を受けたことで知られるが、今回の展示は、ピカソと他の巨匠画家たちの作品を展示し、合わせてピカソの画風の変遷を辿ろうというものだ。グランパレに足を運び、入館者の声を拾ってみた。(2008/11/18)


    不安定な世界 金融危機は国際安全保障の最大の脅威 ポール・ロジャーズ
     英国のシンクタンク、オックスフォード・リサーチ・グループ(ORG)は11月13日、国際安全保障に関する年次報告書を発表した。The Tipping Point?(転換点?)と題する報告書は,「現在の経済危機に対して、世界的な対応がなされないと、国際的安全保障に対する最も重大な脅威は、数億人が窮乏化することである。過激で暴力的な社会運動につながり、大きな紛争が生じることになるであろう」と警鐘を鳴らしている。報告書の執筆者のブラッドフォード大学のポール・ロジャーズ教授は、オバマ次期米大統領が引き継ぐ懸案事項の5つの主要な分野を取り上げている。(openDemocracy特約)(2008/11/18)

    乱鬼龍の武器としての川柳
    踏襲をふしゅうと読んで腐臭する
      この人、英語は得意なんだそうだけど・・・(2008/11/17)


    ビルマ民主化
    ささやきの町ヤンゴン 軍政の監視下、さりげなく窮状を外国人に吐露する僧侶と市民
      今年独立60周年を迎えたビルマ。だが、軍事政権の支配によって、国内はいまだに植民地支配が続いているかのようである。ビルマ人だけでなく、海外からの訪問者でさえも軍事政権の監視の目を気にして自己検閲状態に陥ってしまうという現実がある。またその一方で、この国の厳しく残酷な現状を少しでも国際社会に知らせようとし、外国人にさりげなく近づいてきて人々の窮状を吐露する市民たちもいる。首都だったラングーン(ヤンゴン)を訪れたディンヤル・ゴドレジが、現地からその様子を報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2008/11/12)


  • ビナイ・マカティ市長が比大統領選に出馬表明、4人目の候補者に


  • 農と食
    製造地が中国フリーでも安心できない  マレーシア製の菓子からもメラミン検出、 その背景に何があるのか…
      【クアラルンプール10日=和田等】中国製の食品の安全に対する不安感が高まる中、大阪市がこのほど、「エヌエス・インターナショナル」(同市淀川区)がマレーシアから輸入した菓子2商品から有害物質メラミンを検出したとして、食品衛生法に基づく回収命令を出した。これまでのところ健康被害の報告はないという。製造地が中国でなくても輸入食品は安心できないということを示す事例となったといえそうだ。(2008/11/10)


    ’08 米大統領選
    オバマ上院議員の大統領当選受け、マレーシア首相が積極的な変化への期待を表明 
      【クアラルンプール8日=和田等】4日に投票がおこなわれた米国の大統領選でオバマ上院議員が勝利し、第44代米国大統領に就任することが決まった。これに関して東南アジア諸国ではそれぞれの国情を反映したさまざまな反応が現れている(2008/11/08)


    社会
    相次ぐ死刑執行にアムネスティ日本が抗議声明 国連自由権規約委員会からもきびしい「勧告」が
      日本で矢継ぎ早やの死刑執行が続く。10月28日には仙台拘置所の高塩正裕(たかしお・まさひろ)さん、福岡拘置所の久間三千年(くま・みちとし)さんの2人の死刑確定者に対して死刑が執行された。今回の執行は前回から約1カ月半しか間をおいていないという異常ともいえるスピード。こうした事態にアムネスティ・インターナショナル日本は抗議声明を出し、「人権諸条約の締約国としての日本政府の資格が問われる」と国際社会での死刑に対する日本政府の突出ぶりを批判、「アムネスティ・インターナショナルは極めて深い失望と重大な懸念を表明する」として、死刑執行をめぐる日本の状況は国際問題に発展するとの認識を示した。(大野和興)(2008/11/01)


    欧州移民新世紀
    「闇に葬らないで」 仏移民暴動から3周年、発火点の町でアフリカ系青年の追悼式
    120   パリ北部近郊のクリシー・スー・ボワ、と聞いても日本人の大多数はわからないだろう。でも、3年前にフランス全土を揺るがしたアフリカ系移民の暴動の発火点となった町、といえば思い当たるかもしれない。同市に住む移民二世の2人の青年が警察の追跡で変電所に逃げ込み感電死した事件に対する住民の抗議は、その後の3週間にわたる300箇所ほどの都市での暴動事件へと発展していった。その日から3周年目の10月27日、同市では200人ほどが集まり2人の記念碑に献花した。事件はまだ裁判も行われず、闇の中に葬り去られるのではないかと心配する住民らは口々に早急な事実の究明を訴えた。(パリ= 飛田正夫)(2008/10/29)


    二極化社会を問う
    貧困と闘う人々(3) 立ち上がれば勝てる!〜ガソリンスタンドユニオン150日間の闘い〜
    120   フリーター、非正規労働者、失業者、正社員など雇用形態を問わず、「誰でも一人でも加入できる労働組合」として活動する「フリーター全般労働組合」の支援を受け、ガソリンスタンドで働くアルバイトを中心に今年2月に結成した「ガソリンスタンドユニオン」は、アルバイトが組合を結成したという意外性からか、テレビや新聞、雑誌など各メディアから注目を集めてきた。組合を結成したのは、昭和シェル石油特約店の関東礦油(こうゆ)株式会社が経営するガソリンスタンドで、アルバイトとして働いていた勝間田翔さんら5人。その勝間田さんに、ガソリンスタンドユニオンの結成から労働審判による解決までの道のりを伺った。(坂本正義)(2008/10/29)


    連載《百姓たちのアジア》
    雲南タイ民族の村にもグローバル化の波が
    120   今年3月初旬、中国雲南省最南部のある村を訪ねた。西双版納タイ民族自治州にあるタイ民族の村である。州都景洪から西に向かって車で1時間ほどのところにある。そこで見たのは、これまで生産していた野菜やコメ、トウモロコシを脇に追いやってのゴムの木の新植ブームだった。いま世界を覆っている経済恐慌とそのもとでの資源価格の低落は、あの村でどんな形で現れているのだろうかー。(大野和興)(2008/10/28)


    山は泣いている
    46・眺望の百名山へ ブーム去り、新しい山行きの楽しさを 山川陽一
      さしもの百名山ブームも翳りが見え始めて、最近は、すこし山に落ち着きが戻ってきた。尾瀬に例をとると、ピーク時の1996年度(平成8年度)には65万人を数えた入山者が、2005年度(平成17年度)は32万に半減した。尾瀬ほどではないにしても、他の有名山岳領域についても漸減傾向にあるようだ。どうやら異常なブーム現象は過ぎ去ったと考えてもよさそうである。しかし、人間の側からではなく、自然の側に立って考えてみると、ほんの少しばかり翳りが見えた程度ではまったく不本意であろう。(2008/10/27)


    関空ーマニラ往復で2万9000円 超格安でセブ航空が11月末から運航
      【マニラ新聞特約25日】アジア域内の主要都市に格安便を就航中のセブ・パシフィック航空の日本(関西国際空港)乗り入れが24日、正式に決まった。日本の国土交通省航空局が同日、同航空の旅客運送事業を承認したため。同航空は、11月下旬からマニラ空港ー関西国際空港を週三便就航する。フィリピン発の格安便が日本に就航するのは初めてで、航空業界にも影響を与えそうだ。(2008/10/25)


    中国
    権力に対して真実を言え 「張丹紅事件」でドイツ文化人の公開書簡に反論 中国人ジャーナリストら
      ドイツの国外向け公共放送ドイチェヴェレの中国語部副主任、張丹紅女史が中国政府擁護の発言で停職処分となったことについて、同国の親中派中国研究者ら49人が処分は不当とする公開書簡を同放送と連邦議会に送った。これに対して、ドイツ在住の中国人ジャーナリスト廖天と香港立法議会議員の劉慧卿の両氏が反論を発表した。二人はこれらのドイツ人の多くが1968年のヨーロッパ学生運動の経験者であることを指摘し、「歴史の真実」を追求した彼らが「基本的権利を剥奪された中国人民を傍観し、迫害を受けている人のための弁護はしようとしない」ことに失望を表明している。(納村公子)(2008/10/23)

    世界経済
    アイスランドの経済崩壊──新自由主義の破綻の典型例
      アイスランドは北大西洋に浮かぶ人口32万の小国である。1984年、かの有名なミルトン・フリードマン氏自身がお出ましになって、新自由主義・金融立国を勧めたのだそうです。これに共鳴した若き保守派が、1991年に政権を獲得して、以来国を動かして来た。そのやり方は、規制解除、民営化、特に中央銀行の民営化、減税(企業への税率は50%から18%に)などなど。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/10/23)


    農と食
    汚染米とメラミン牛乳は何故出現したか
      汚染米とメラミン牛乳。いま食を揺るがしているこの二つの食品汚染には共通していることがふたつある。一つは人びとの生活の隅々にまで入り込んで、どこまで広がるか想像もできないということ。汚染米は国内、メラミン牛乳は世界規模という違いはあるが、本質に変わりはない。もう一つは、被害者は経済的弱者に偏っているということだ。グローバリゼーションの中で世界中に貧困が増殖している。その中で中国の安い商品はアジアやアフリカの隅々にまで行き渡り、貧困層でも買える手軽な商品としての役割を果たしている。メラミン入り食品はその貧困層を直撃したのである。金持ちは安全なものを食べてますます元気になり、貧乏人は何でも食べなければ飢えてしまうということで、目先のお腹が減っていることを優先しなければならない。生命の再生産を支える食の世界にもいまの世界の構造がそのまま反映されているのである。(大野和興)(2008/10/15)


    連載《百姓たちのアジア》
     農民技術がアジアを結ぶ  資本のグローバリゼーションに対抗する百姓のグローバリゼーション
    120   イサーンとよばれる東北タイは農業と出稼ぎの地である。この地で、もう3年前になるが感動的な出会いをした。プラカーオ市という人口2万人ほどの小さな市を訪ねたときのことだ。この市は、レインボープランと呼ばれる農業を基礎として循環型地域社会づくりを進めている山形県長井市と交流しながら東北タイ型ともいえるレインボープランに取り組んでいるところである(大野和興)(2008/10/11)

    ’08 米大統領選
    ブッシュ政権との違いはどこに? オバマ、マケインとも内外政策は瓜二つ
      米大統領選挙の投票まで残り4週間となった。民主党バラク・オバマ候補はチェンジ『変革』、共和党ジョン・マケイン候補はリフォーム『改革』をあげ、ブッシュ政権の政策への反対ポーズをとった選挙キャンペーンを精力的に展開している。これに加えて、共和党副大統領候補サラ・ペイリンはTV公開討論会で、オバマは「テロリストとつながりがある」と発言してオバマの人格攻撃に果敢に着手したが、選挙キャンペーン終盤に向けて、互いの誹謗・中傷合戦もますます白熱するであろうことも予測できる。両陣営とも米史上最低の支持率を記録するブッシュ政権との違いを訴えているが、彼らの国内外の政策にほぼ違いはないように見える。10月に入り、その傾向はますます顕著になっている。(スウェーデン=M.ポワチャ)(2008/10/08)


    経済
    「ウオールストリートよりもメインストリートを」 大局的に見た米金融危機問題
      今回の金融危機、特に米下院で緊急救助(金融安定化)法案が否決された波紋は非常に広く広がっているようである。しかし、通常のメデイアでは、法案否決が否定的にのみ報道され、修正は加えるにしてもなるべく早く法案をなんらかの形で実現するようにという論調しかない。上院での修正案は10月1日に容易に通過したが、危機を引き起こした根本問題にメスを入れるという意識はなく、国民にわずかな鼻薬をかがせる程度の修正のようである。これが下院を通過するかどうか。今回の危機が先鋭に突きつける問題を大局的に見てみるという視点がいずれにも不足しているようである。。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/10/02)


    ボリビアで幕を開けた先住民族の時代 モラレス政権下、古来の知恵をいかした公正な社会へ前進
      2006年に誕生した初めての先住民族出身大統領の下で変革が進むボリビア。この国で起こっている政治、社会、環境、人権、教育などさまざまな分野における変化は、私たちも学ぶべきことが多い。ボリビアに押し寄せている先住民族の古来からの価値観に社会主義のテイストを加えた新たな波について、現地からリポートする。 (ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/10/02)


    検証・メディア
    核拡散防止体制の形骸化 「米印原子力協定」とNSGの対応 池田龍夫
      「世界平和アピール七人委員会」(武者小路公秀、井上ひさし氏ら七委員)が2008年8月6日、福田首相に訴えた悲願は、完全に葬り去られた。9月6日ウイーンで開かれた原子力供給国グループ(NSG)臨時総会は、核兵器不拡散条約(NPT)未加盟国インドへの原子力関連物資の輸出禁止を解き、原子力優先のビジネスへと舵を切り替えてしまった。インドの核実験(1974年)を機に、30年以上続いた対インド禁輸措置の解除が、核不拡散を目指すNPTとNSG体制の崩壊につながりかねない世界的危機との認識が必要な重大事だ。47カ国が激論の果てに、米国など大国のエゴに屈した形(最終的には全会一致)になった会議の背景と問題点を探ってみたい。(2008/10/01)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第115回:世襲政治は民主主義の墓場
    120 親から子、孫へという世襲政治家たちが/日本の政治を動かしているのかと思うと空恐ろしくなる/これでは日本はとても民主主義の国とはいえない/そんな日本の現実を明らかにするために/国会前にそれら世襲政治家たちの/ご先祖さまのお墓を立てたらいかが……/それはそんな世襲政治家に投票する/国民の政治レベルを思い知らせてもくれるだろう(橋本勝)(2008/09/30)


    「9月16日の政権交代」空振りで政局は混迷 マレーシア与野党とも求心力低下
      【クアラルンプール29日=和田等】大山鳴動してネズミ1匹──。野党指導者アンワル元副首相が掲げた、与野党逆転による「9月16日の政権交代」が実現しなかったことで、マレーシアの政局はしばらく先が読めない状況が続きそうだ。“公約違反”で元副首相に対する信頼感が揺らぎつつあるが、与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)も磐石の態勢とはいえず、アブドラ首相の早期退陣の可能性も出てきている。(2008/09/29)


    農と食
    化学物質化した食品が世界中をめぐる現実を示したメラミン入り食品汚染事件
      有害物質メラミンが加えられた中国の乳児用粉ミルク事件は、一気に日本の食品問題に転化された。日本国内で売られている加工食品や飲料類の何に入っているのか、判断できないほどに広がり、その範囲は学校給食から病院給食にまで及んでいる。食の安全問題は、行き着くところまで来た感がする。(西沢江美子)(2008/09/23)


    経済
    「金融支配とすぐに手を切れ」 アタック・フランスがアピール ジャック・コサール、ジャン=マリ・アリベ、ドミニク・プリオン(ATTAC学術評議員)
      アタック(ATTAC)フランスのジャン=マリ・アリベ共同議長を含むアタック学術評議員の3人の経済学者が、現在世界で進行している金融危機についてのアピールを出した。「金融支配とすぐ手を切れ」と題されたアピールは9月16日に公開され、17日付けのル・モンドに掲載された。アピールの中でアリベらは、現在見られる金融市場の異様な盛り上がりは、賃金が不当に低いレベルに据え置かれていることとセットであること、金融取引と金融所得への課税によって資本の運動に対するコントロールを回復し、新たなブレトン・ウッズ体制をつくりあげる必要があること、あわせて労働市場の改革が必要であること、を主張している。アタックはトービン税(金融取引への課税)によって金融の暴走を規制し、“もう一つの世界”の実現をめざす社会運動団体で、日本を含め世界中で新自由主義的なグローバリゼーションに対抗する運動を展開している。以下、アピール全文を紹介する。(ベリタ編集部)(2008/09/22)


    利害の相違より共通の脅威が重要 ロシア・グルジア戦争後の世界  レイン・ミュラーソン
     【openDemocracy特約】「それは、悪に対する善の戦いではない。それは、力の均衡のために戦っている勢力同士の戦争である。この種の戦いが始まると、それは、他の戦いより長く続く。なぜなら、神はどちらの側にもいるからだ」−パウロ・コエーリョ  『アルケミスト』 (2008/09/16)

    「花形狂言」に「面白い」「日本人は異質だ」 パリ公演をフランス人が堪能
    120   【パリ13日=飛田正夫】大蔵流狂言師茂山千作率いる「花形狂言」の一団がパリにやってきた。パリと京都市が姉妹都市になっている関係で公演が実現した。会場は市内中心のシャンゼリゼ大通りに近い大統領エリゼ宮殿となりのピエール・カルダン劇場。木曜日の夕刻8時からの開演で、しかもあいにくの大雨にもかかわらず、日本贔屓のフランス人ら3百名ほどが熱心に鑑賞した。日本芸能の語りと舞いを異国の人たちは「狂言は面白い」「日本人は異質だ」と評した。(2008/09/13)


    文化
    【映画】「アメリカばんざい」を見て ホームレスの三分の一がイラク帰還兵という現実 山城智幸
    120   最近見たインターネットのあるアンケート(20〜40歳の社会人対象)で「働いてみたしヽ国」の一位はアメリカであった。主な理由は「実力主義で仕事のやりがいがありそうだから」だという。これが日本人が持つアメリカに対する良いイメージだとするなら、映画「アメリカばんざい」に描かれているのは、アメリカが持つ負の側面であり、アメリカの生の姿だろう。(2008/09/11)


     「沖縄密約」国賠訴訟 最高裁が上告棄却、西山氏の敗訴確定 新証拠の判断を回避 池田龍夫
      1970年代の沖縄返還・日米交渉での「密約」を報じ、国家公務員法違反(秘密漏洩の教唆)に問われた西山太吉氏(元毎日新聞記者)が「不当な逮捕、起訴で名誉を傷つけられた」として国に謝罪と3300万円の慰謝料請求を求める訴訟を提起したのは2005年4月25日。西山氏が提訴に踏み切ったのは、2000年と02年の米外交文書公開で「密約の存在」が明らかになり、さらに06年の吉野文六・元外務省アメリカ局長発言が動かぬ狆攀鬮瓩箸靴読眈紊靴燭らだ。(2008/09/09)


    「欧米のグルジア紛争報道は偏向」 祖国の悪者視に反発するパリのロシア人たち
    120   【パリ6日=飛田正夫】パリには昔から多くのロシア人が住んでいた。画家のシャガールはモンパルナス界隈で藤田嗣治と親交があったし、革命家レーニンはモンマルトル近くにいた。いまもさまざまなロシア人たちが暮らしている。彼らは異国にありながら祖国が関わったグルジア紛争に強い関心をいだいている。私(飛田)が彼らの声を聞きに市内のロシア食料品店を訪れたところ、次々に返ってきたのは「欧米のメディア報道は偏っていて真実を伝えていない。先に手を出したのはグルジア軍だ」という、ロシア擁護論だった。皆、ロシアからの放送やインターネットで情報を入手し、それを信じているようだった。(2008/09/06)

    中国
    ドイツ国際放送の中国人副主任が中国政府擁護発言で停職に 「人権と自由を損ねる行為への処分は妥当」と在独の中国人研究者が論評
      ドイツの国外向け公共放送ドイチェヴェレの国際ラジオ局中国語部の副主任、張丹紅女史が8月末、中国政府を支持する発言のために停職処分になった。民主・自由・人権を尊重するドイツの基本的理念にそぐわない、との理由だという。中国のネットでは張女子を擁護する声が多いが、この事件について、張女史と同じく20年来ドイツ在住の中国の知識人、ルール・ボッフム大学の研究員、仲維光氏がネット上に意見を発表した。仲氏は、北京五輪であらためて露わになった共産党政権下の人権と自由の抑圧にふれ、「ウソ八百の中で生きている張丹紅たちは、ウソの発言をしたり、ウソを放送したりすることがもはや習い性になってしまい、恥と思う能力すらなくしている」と鋭く批判している。(納村公子)(2008/09/05)


    グルジアに対する西側の幻想 現実的な助言が必要  ドナルド・レイフィールド 
     【openDemocracy特約】グルジア人は2つ以上の選択肢があることを認識すべきである。不可能な選択肢は、失われた領土を取り戻すことであり、あり得る選択肢はそれをロシアに取られることである。第3の選択肢は、アブハジアと南オセチアの独立を認め、外交関係を与え、国境を開くことである。そうすればこれら2つの地域はロシアだけではなく、トルコ、欧州へと外に向くことができる。(2008/09/03)

    戦争を知らない世代へ
    関東大震災と中国四川省大地震で改めて防災意識を高めた 中谷孝
      九月一日と聞いて、関東大震災の日とピンと来る人はそれほど多くはないかもしれない。私は大正十二年(一九二三年)のこの日に遭遇した。当時三才だったが、それから八五年経った現在もその情景が眼に浮かぶのは余程の恐怖だったのだろう。そして今年五月に中国の四川省で大地震が起きたとき、私が他人事とは思えなかったのは自分の震災体験とともに、日中戦争に参加して青春時代をかの大陸で過ごしたからであろう。二つの震災の現実を見て、改めて防災意識を高めた。(2008/08/30)


    祖国の平和と安全を祈る人たちが次々に パリのグルジア人東方正教教会
    120   【パリ日26日=飛田正夫】パリにグルジア人の東方正教(ギリシャ正教)教会があった。地下の小礼拝堂だけの簡素なもので、外からは教会の存在は気づかれない。バカンスの雨模様の日曜日にグルジアの人々が祖国の戦争を心配して祈りに集まった。「教会」は、国が侵略され政治的騒乱に陥ってもつねにグルジア人のアイディンティティーを育み擁護してきた「精神の愛の母体であった」と、教会に来ていたグルジア人青年アルシル氏は語った。(2008/08/26)


    農と食
    みんなで耕し、自給する「あしがら農の会」 作ることと食べることの新しい関係を模索
    120   神奈川県西部に位置する小田原市。人口20万人弱の海と山のある都市だ。海からすぐ山に続く坂道がのび、町並みを外れると両側に田んぼと畑、そして山の斜面にミカン園が広がる。この小田原市で新しく農民になった人たちと周辺の町場の人たちの間で、農と食のめぐる新しい関係作りが始まっている。生産者と消費者という社会的な分業の壁を取り払う試みで、これからの農業のあり方のひとつの方向を提示しているとも言えそうだ。(大野和興)(2008/08/21)


    ♪とけて流れりゃみな同じ──じゃないってば! 北極の氷と自転車通勤と350運動
      わたしの住んでいるコロラド州ボルダー市は、人口わずか9万人足らずの小さな町だが、国立大気研究センターやコロラド大学をはじめ、地球温暖化のデータ分析をする研究施設がいくつかある。昨年、アル・ゴア元副大統領とともにノーベル平和賞を受賞したIPCC(気候変動に 関する政府間パネル)の研究者も少なからずボルダーに住んでいて、地元でも受賞記念パーティーが開かれたほどだ。(TUPエッセイ:パンタ笛吹)(2008/08/16)


  • 70年代の英ロックスターのなれの果て 少女への猥褻行為でベトナム...


  • 中国
    国の威信を賭けた祭典の裏に旧態依然とした思想と習慣 中国人作家の見た北京五輪
      CGの花火、かわいい少女の口パク歌の開会式、かつてのプロパガンダの手法はいまも生きている? 一般庶民はこの祭典のために多くの不自由をしいられている。五星紅旗を振り「加油」を叫ぶ観衆は、聖火リレー応援の動員の延長か? 中国の若い作家が中国人の心理をオリンピックに見た。(2008/08/14)


    山は泣いている
    36・失って気づく開発の代償の大きさ 多摩ニュータウン30年の暮らし 山川陽一
      30数年前わたしたち家族が都心から多摩に移り住んできた当時は、丁度多摩ニュータウンの建設が一段落した時期で、街は若い家族で活気に満ちていた。丘陵を切り崩して短期間に出現したこの20万都市は、当時の村長を、一代で町長から市長へと押し上げて話題になった。その後も、商業施設、公共文化施設、ビジネスビル、マンションなどが次々と建設され、鉄道やモノレールの敷設、大学の移設、ホテルやデパート、大規模ショッピングセンターなどの開発が続いて、東京のベットタウンから優れた利便性を備えた近代都市へと変貌して行ったのだが、その代償として失われたものの大きさも計り知れないものがある。(2008/08/12)


    中国
    貴州省暴動の背景:公安は黒社会と結託し治安は悪化 民衆の恨み爆発の集団事件が各地で続発
      甕安県暴動から一週間後、甕安県の公安局政治委員の羅来平と局長の申貴栄、県の党委員会書記、王勤、県長の海平が免職となり、甕安県は一応の平静をとりもどし、ある朝食専門店はむしろ以前より繁盛しているという。外からたくさん人が来るようになったからだ。「甕安はおかげで有名になったよ」と、多くの人々は来訪者だと知ると開口一番にこう言う。しかし民衆の怒りがこれで消えたわけではない。(2008/08/07)


    農と食
    農薬入り中国ギョーザ事件 「なぜ舞台は生協だったのか」を検証する
    120   中国でも天洋食品が製造したギョーザで農薬中毒事件が出たことが発覚したと、日本の各メディアは6日いっせいに報じた。農薬入りギョウザはやはり中国発だった、ということに落ち着きそうだ。だが、どこで発生したかとは別に、この問題が提起した重要な論点で、まだ語られていないことがある。そのひとつが、食の安全にきびしいはずの生協が舞台になったのはなぜ、ということである。中国ギョーザで農薬中毒、という事件が表に出たとき誰もがびっくりしたのは、問題のギョーザが売られた店舗のほとんどが生活協同組合の店だったことだ。生協は生活者が自ら作った組織であり、そこに売られているのものの多くは国産で、食の安全にはことのほか気を使っているとみんな信じていた。それがなぜ−、とみんな疑問に思った。(大野和興)(2008/08/07)


    アンワル元副首相が下院選に立候補へ 9年ぶりのマレーシア国政復帰めざす
      【クアラルンプール6日=和田等】マレーシアの野党指導者、アンワル元副首相が、8月16日に公示される下院選に立候補、9年前に受けた有罪判決により失った国会議員への返り咲きをめざすことになった。同氏の夫人で民衆正義党党首のワン・アジザさんの国会議員辞任にともなうペナン州の補欠選挙について、選挙管理委員会は6日、すでに立候補を表明している元副首相以外の候補者が立候補すれば、同月29日に投票をおこなうと決定した。野党連合・人民同盟を構成する同党以外の民主行動党やイスラム党もアンワル元副首相を全面的に支援する姿勢を示している。(2008/08/06)


    経済
    食料自給率1%上がる 一方で農業生産額は減少、生産力の衰退続く
    120   農林水産省は8月5日、07年度(平成19年度)食糧需給表を発表、カロリーベースで39%にまで下がっていた食料自給率が40%にまで回復したと報告した。だが、その一方で日本の農業の生産力に衰退は依然として続いており、これからの食料の自給率回復に結ぶつくのかといえば、きわめて疑わしい。一時的な現象に過ぎないという見方が強い。(大野和興)(2008/08/05)


  • 比の新2世日本国籍取得の可否を分ける「救済境界線」を設定へ


  • 連載《百姓たちのアジア》
    連載《百姓たちのアジア》(1) グローバル化にゆれるアジア小農世界 
    120  アジアの村を歩きはじめてかれこれ20年近くになる。最初の旅はタイ。東北タイを中心に北タイ、そしてバンコクから東よりにある臨海工業地帯に隣接する村を歩いた。1990年のことだった。ベトナム戦争が終わり、ベトナム、ラオスへの米軍の発信基地だったタイで、「戦場から市場へ」というスローガンを掲げた政権が発足、80年代に入り経済成長をめざして活発な投資やインフラ開発が進んだ。その矛盾が大きく顕在化してきた時期であった。(大野和興)(2008/08/03)


  • 内閣改造より麻生氏の自民幹事長に注目 豪紙


  • 豪州でカトリックの世界大会開催 若者の歓心に苦心 過去の因習に執着するローマ法王に批判の声も
      今月の15日から20日まで、カトリックの世界大会とも言える「ワールドユースデー」がシドニーで開催された。前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世による提唱で1985年に始まり宗教的高揚を演出してきたこの集会は、今年で11回目。大会最終日の20日にシドニー市内のランドウイック競馬場で行われたローマ法王ベネディクト16世主宰の野外ミサには、世界170カ国以上から40万人の信者が参加した。オーストラリア国内では、公共放送SBSによりテレビ中継もされ、参加者たちからは感嘆の声が聞こえた。ただ、10代の少女たちが「P・O・P・E、ポープ(ローマ法王のこと)」と叫ぶ様子からは、宗教的な意味合いよりも、日本でも近年人気のある音楽フェスティバルのような雰囲気が感じられた。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/07/31)


    G8
    <G8サミット、残された課題は何か> NGOリーダーへのインタビュー(1)  「世界の軍事費の2日分で約600万人の命を救える」
    120   年一度の世界の祭ともいえるG8サミットが終わり、北海道・洞爺湖に静けさが戻って3週間。あそこで話されたことはなんだったのか、何をどう解決しようとしているのか、なにやらおぼろでさえある。そこで、市民の目線でG8への提言活動に取り組んだNGOフォーラムの環境、人権・平和、貧困・開発ユニットのそれぞれリーダーに、サミットの評価、残された課題、これからのNGOとしての取り組みについて話しを聞いた。第1回はNGOフォーラム「貧困・開発ユニット」リーダー、石井澄江(ジョイセフ)さん。(木村嘉代子)(2008/07/31)


    ブラジル農業にかけた一日本人の戦い
    <11>世界的な農業転換の波に飲まれて 和田秀子(フリーライター)
      前回は、1990年代初頭のブラジルにおいて、米資本である穀物メジャーが力を増していったことを述べた。横田さんらが所属していた「コチア産業組合」の崩壊を待ちわびていたかのように、穀物メジャーは勢力を拡大し、ブラジル国内の穀物をすべて牛耳っていったのだ。しかし、アメリカの国家戦略はここからが本番だった。横田さんは、周到に仕組まれたアメリカの長期戦略を、こう推測する。アメリカは当時、自国内での穀物の生産性低下に頭を悩ませていたため、あらたな食糧基地として広大なブラジルの土地を確保し、穀物の生産から販売まで、すべてを支配しようと考えていたのだ。(2008/07/30)


    パキスタンで「貧者の電動バイク」製造始まる 中国のライセンス製造
      石油の輸入価格高騰に苦しむパキスタンが、中国企業のライセンスを受けて、既存のガソリン走行バイクの半額(5百ドル)で時速80キロで50キロ走る新型電動バイクの生産に乗り出し、パキスタン政府が熱い期待を寄せている。充電費用も1ヶ月で20ドル以下と格安。アルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が18日に報じた。(齊藤力二朗)(2008/07/26)


    憲法9条を世界に輸出しよう 「9条大事に」がアジアの願い 安原和雄
      日本国内はもちろん、世界中からもノーベル平和賞受賞者を含む心ある多くの人びとが馳せ参じた9条世界会議以降、「平和憲法9条を世界に輸出しよう」が新しい一つの合い言葉になってきた。そこには「軍隊なき世界」の実現も決して夢物語ではないという思いが込められている。だが憲法9条で軍備を棄てたはずの日本が強大な軍備を持っている。だから「9条は看板に過ぎない」という批判がある。その一方で、だからこそ「9条を大事に守ってほしい」が多くのアジアの人びとの願いともなっている。ともかく「武力で平和は実現しない」という認識がアメリカ主導のイラク攻撃の大失敗を背景に世界中に急速に広がりつつある。「軍隊なき世界」の実現が可能であることを説く力作、吉岡達也著『9条を輸出せよ!』(08年4月、大月書店刊)を紹介したい。(2008/07/19)


    「良き戦争」ってなんだ? パキスタン─忘れられた戦争と失われた桃源郷
      イラン南東部で誘拐された中村聡志さんが8ヶ月ぶりに解放されたと聞いて喜んでいる。中村さんはパキスタン南西部、バルチスタンの山岳地帯を麻薬密輸組織に連れ回されたという。もう33年前になるが、わたしはバルチスタンのクエッタに2ヶ月以上も滞在したことがある。貧乏旅行の最中だったので、現地で出会ったハジという名の老人の土間に泊めてもらっていた。もうとっくに時効になっているから書けるが、クエッタの警察に捕まったことがある(TUPエッセイ・パンタ笛吹)(2008/07/17)


    ビルマ民主化
    民主化めざす在日ビルマ人たちにもあたたかい目配り ビルマ戦線の元日本兵、附柴正躬さんをしのんで シュエバ(田辺 寿夫)
      2008年7月5日、附柴正躬(つけしば・まさみ)さんが亡くなった。85歳だった。高齢にもかかわらず自らの意思で食道がんの手術を決意し、今年の6月末、手術は成功したものの術後に発症した敗血症を克服することはできなかったとのこと。心からご冥福を祈る。附柴さんはビルマ戦線を体験した元日本兵である。1923年生まれだとすれば1945年敗戦時にはまだ22歳の青年だったことになる。おそらく部隊でもっとも若い兵士だったのだろう。附柴さんが所属していた部隊は、ビルマ南部、現在のタニンダーイー(旧テナセリウム)管区ベイ(旧メルギー)あたりに駐屯していた。(2008/07/14)


    山は泣いている
    33・トンボ池の憂鬱 伊那市で見たハッチョウトンボの生息地 山川陽一
      6月末、伊那市で開かれた「自然エネルギーを考えるシンポジウム」に出席した翌日、地元の方に、「もし時間の余裕があったら、近くにハッチョウトンボの生息地があるので行ってみませんか」と誘われ、新山(にいやま)の「トンボの楽園」へ案内してもらった。ハッチョウトンボは体長がわずか2センチほどの日本最小のトンボである。最初はいくら探しても見当たらず、どこにいるのかなと目を凝らしてみると、池の中に繁茂した草の葉にとまって、確かに、本当に小さな、けれども、まさしく立派な赤とんぼが羽根を休めているではないか。(2008/07/14)


    燃料価格引き上げに抗議、政権退陣を要求 マレーシアで野党支持者2万人が集会
      【クアラルンプール7日=和田等】マレーシアの首都クアラルンプール近郊ペタリンジャヤで6日、野党第一党・民衆正義党などが主催した、政府による燃料価格大幅引き上げに抗議する集会が開かれた。会場のケラナジャヤ・スタジアムには野党支持者ら約2万人が参加し、「与党連合政権の退陣」を叫んだ。(2008/07/07)


    山は泣いている
    32・機能置換の発想はないか 本質無視のプラスアルファ思考が横行 山川陽一
      わたしたちは、しばしば、真の本質がどこにあるかを深く考えず、本質を論じているような錯覚に陥っている。風力発電の議論もそうであった。「クリーンで資源的にも枯渇することのない新エネルギーなのだから基本的に推進に異論はない。ただし、その建設に伴って自然環境を破壊することになれば本末転倒である」。これだけ聞いていると、物の本質を踏まえた健全な議論が交わされているように思える。私自身も声を大にしてそう主張してきた。(2008/06/30)


    農と食
    「生きる」ことを深く問う 『写真集 自然農に生きる人たち』
    120   副題に「耕さなくてもいいんだよ」とある。帯には、草は抜かなくていい、とある。奈良で「自然農」を始めた川口由一さんを筆頭に、日本全国36カ所で「自然農」を営む人たちを、著者の新井由己さんが二輪車で訪ね歩いた記録集(自然食通信社刊)である。(加藤〈karibu〉宣子)(2008/06/29)


    G8
    香港の市民メディア記者も成田で拘束 G8せまり相次ぐ表現の自由の抑圧
      北海道洞爺湖でのG8サミット開催を来月7日に控え、取材などで来日する外国人が空港で足止めされるという事態があいついでいる。G8メディアネットワーク(以下G8MN)によると、6月26日、香港の市民ジャーナリスト3人が一晩成田空港で拘束された後、「入国不適合」として強制退去寸前となった。3人は翌日入国を許可されたが、拘束された理由は明らかではない。28日には、グローバリズム批判でしられるフランスの著名は女性活動家スーザン・ジョージさんが同空港で拘束された。香港のメディアは3人の拘束を社会面トップで報じ、在日英国人ジャーナリストは「信じられない表現の自由の抑圧」と批判している。(木村嘉代子)(2008/06/29)

    ブラウン英政権の1年(下) 野党保守党の躍進を止められず 蜜月は一気に冷却化
     英国のブラウン政権の支持率は発足から1年の現在、低下の一途をたどる。国民の生活に直結した問題で失敗が続いたのが支持低下の大きな理由だが、若き指導者デービッド・キャメロンを迎えた野党保守党の予想外の健闘振りも背景にある。ブラウン政権のこれまでを分析する。(ロンドン29日=小林恭子)(2008/06/29)

    G8
    「慰安婦」は世界の性暴力被害者救済の原点 国際的な解決の動きに日本は逆行
    120   北海道洞爺湖G8サミット期間中の7月9日、戦後責任などについて考える「市民がつくる和解と平和」国際シンポジウムが開催される。そのプレ企画として、渡辺美奈さん(WAM アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」事務局長)が「慰安婦」問題に関する講演を行い、「『慰安婦』問題は東アジアの平和を語るうえで重要な課題のひとつ。それだけでなく、世界中の性暴力被害者の女性たちが、この問題のゆくえを見守っている。昨年の米国下院本会議で「慰安婦」決議が採択されたのを追い風に、近い将来、なんらかの解決を見出したい」と語った。(木村嘉代子)(2008/06/28)


  • 来年3月結審めざし、東京大空襲訴訟で進行協議


  • ’08 米大統領選
    オバマよ、おまえもか 親イスラエル団体との危険な関係に幻滅
      わたしはオバマが好きだ。忘れもしない。あれは2004年、民主党党大会でのバラク・オバマ上院議員の演説だ。「ここには黒い米国もない。白い米国もない。アジア系の米国もない。中南米系の米国もない。あるのはアメリカ合衆国だけだ」と高らかに詠いあげたその感動的なスピーチに、「おおっ、ついに米政界にミック・ジャガーが現れた!」と驚いた。あのとき、ジョン・ケリーではなくてオバマが大統領候補だったら、この国はどんなに良くなるだろうと考えたものだ。(TUPエッセイ本文から)(2008/06/23)


    ’08 米大統領選
    「今こそ民主主義を我らの手に」 炎天下、オバマ支持者のボランテイアが票固め マケインの地元アリゾナ州で
    120   【フェニックス(米アリゾナ州)】16日=マクレーン末子〕アリゾナ州フェニックスは、米大統領選の共和党候補を確実にしたジョン・マケイン上院議員のお膝元。午前9時で気温は、はや40度。8月の党大会で民主党候補指名を受けるとされるオバマ上院議員の支持者たちは、週末炎天下、飲料水を片手に1軒1軒民主党員の家を訪れオバマ氏への投票を呼びかけている。これは、オバマ陣営が先月打ち出した「本選挙への早期選挙人登録」キャンペーンの一環だ。指名レースから退いたヒラリー・クリントン上院議員の強烈なファンは、「打倒オバマ」を掲げ、マケイン氏に流れようという動きもある。これを阻止し、民主党の団結を図りたいと、オバマ支持者たちは真剣だ。オバマ氏の唱える「変革」を求め、ボランテイアで戸別訪問する人々のエネルギーに、オバマキャンペーンの底力を感じた。(2008/06/19)


    G8
    歴史をふまえてグローバルな問題を提起 北海道の市民団体らがG8で首相に政策提言へ
    120   北海道内で活動するNPO・NGOらでつくる「G8サミット市民フォーラム北海道」が政策提言をまとめ、6月6日、道のサミット推進局担当者に提出し、9月末をめどに道と協議の場を設置するよう併せて求めた。今回は高橋はるみ知事あてだが、今月下旬に福田康夫首相への提言、さらにはG8諸国首脳への提出も予定されている。(札幌=木村嘉代子)(2008/06/13)


    環境
    今がピークオイルの真っただ中? 気候変動めぐる国際会議からの報告
     日本ではガソリンの値段が1リットル170円を超えた、とネット新聞で読んだ。ここアメリカでもガソリン価格が上がり続け、1ガロン(約3.8リットル)4ドルの時代についに突入した。テレビニュースにチャンネルをあわせれば、ガソリンスタンドで不平不満をぶちまける人びとの映像が、繰り返し流されている。1999年に、1ガロン1ドル以下になったこともあるガソリン価格は、2004年にはじめて2ドルを越え、2007年の11月から、ずっと3ドル台を推移していた。(TUPエッセイ本文から)(2008/06/10)


    チベット問題
    「チベット問題には新しい考え方が必要」 政府に意見書を提出した中国の作家、王力雄氏へのインタビュー
      中国のフリーの作家、王力雄氏はチベット問題の専門家でもある。3月14日、チベットで暴動が発生し、ラサで破壊活動が行われたとき、彼はヨーロッパに滞在していた。中国政府が旅券を発行しないことで国外に出ることができないチベット族の作家、彼の妻であるツェリンウォセの代わりに、ノルウェーの作家連盟の「自由表現賞」を受賞するためだった。本誌の取材を受け王氏はこう述べた。「チベットの矛盾はこのところ累積し続けており激しさも増している。表面的には当局のチベットへの統制は穏健で、当局も近年の統治路線は成功していると考えていた。しかしこうした見方は正しくない」(2008/06/04)

    遺伝子組み換え作物の栽培認可法案を仏上院が否決 与党からも反対、1票の僅差で
      【パリ24日=飛田正夫)】遺伝子組み換え作物(GMO)の栽培を認める法案が、フランス上院議会で1票差(賛成135、反対136)で否決された。社会党、緑の党、共産党にくわえ、与党多数派の国民運動連合(UMP)からも反対票が投じられた。フィヨン内閣は上下両院に再審議委員会を設置し、同法案の成立を急ぐ構えだが、予想外の身内の反乱は支持率低下に悩むサルコジ政権にとって大きな打撃となりそうだ。(2008/05/24)


    マハティール前首相が与党を離党、アブドラ首相の辞任を要求 政局波乱も
      【クアラルンプール21日=和田等】マレーシアのマハティール前首相(82)が19日、地元ケダ州での集会で与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)を即時離党するとの電撃的な発表をおこなった。前首相はアブドラ首相(UMNO総裁)の辞任と党指導部の交代を自身の復党のための条件としているが、いまのところ党内にこれに同調する動きは見られない。しかし今後の情勢によっては離党者がでて、与野党の政権交代に発展する可能性も否定できないとみられている。(2008/05/21)


    農と食
    <リポート>百姓は怒っている!(2) 農業恐慌の時代
      白鷹町のこうした動きの背景には、農業と農村をめぐるれまでにない危機がある。ある総合雑誌に次のような文章を書いてもう三年になる。「米価と農地の暴落という現実に起こっている出来事は、農業恐慌といってよい状況だと思うのだが、一向に社会問題化されない。政府も経済界も、そして国民の多数も、国際競争に勝てない農業は消えて当然と考えているからでる。ここに、この問題の恐さがある」(大野和興)(2008/05/16)


    インドネシアでイスラム少数派に対する攻撃増える 揺らぐ多様な宗教への寛容性
      【クアラルンプール16日=和田等】このところ世界最大のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアでイスラム少数派や反主流派に対する襲撃件数が増加し、宗教の多様性を保持しようとの寛大さが失われていくのではないかとの懸念が高まっている。主流派から異端派扱いを受けているアフマディアに対する襲撃が増えるとともに、過激派からのアフマディアの解散要求が高まり、同団体のメンバーに対する憎悪や暴力を煽る宣教師も出ているのがその一例だ。ニュー・ストレーツ・タイムズのエミー・チュー記者がインドネシアにおける現状を伝えた。(2008/05/16)

    ビルマ民主化
    日本は国民投票にNO!を ビルマ人弁護士らが民主化支援を訴える
      ビルマ(ミャンマー)軍事政権は10日、サイクロンの被災者救援を優先すべきだとする国連などの要請を無視して、新憲法草案の賛否を問う国民投票を強行したが、国民はこれをどう見ているのか。国内で声をあげることを封じられている国民の気持ちを、国外で民主化運動を展開しているビルマ人2人が同日、東京での集会(主催・ビルマ市民フォーラム)で代弁した。タイからかけつけた弁護士のアウントゥ(ビルマ法律家協会事務局長)と在日ビルマ市民労働組合(FWUBC)代表のティンウィンの両氏は、「新憲法は法的にも政治的も合法性を欠いており、これが施行されればビルマ国民の苦しみはさらに深刻になる」と強調し、たとえ軍政が賛成多数の発表をしても日本をはじめとした国際社会は新憲法を認めないでほしいと訴えた。(永井浩)(2008/05/11)


    【コラム】世界はますます飢えていく その理由は?
      今年に入って、食糧高による暴動が世界中あちこちで起きている。カメルーンで2月に起った食糧暴動では40人の死者が出た。またハイチでは、食糧暴動で国連警察隊員を含めて5人が殺され、アレクシ首相が解任される事態となった。その他、エジプト、コートジボワール、モーリタニア、モザンビーク、セネガル、ウズベキスタン、イエメン、ボリビア、インドネシア―。33カ国以上で食糧暴動が起きている。(TUP速報=パンダ笛吹)(2008/05/05)


    比南部の停戦監視団、5拠点中4カ所閉鎖へ MILFとの武力衝突の抑止は有名無実に
      【マニラ新聞特約1日】フィリピンのイスラム急進派、モロ・イスラム解放戦線(MILF)は30日、比政府とMILFの停戦状況を監視する国際停戦監視団(IMT)からマレーシア要員が撤退することで、ミンダナオ地方に設置されているIMTの5拠点中四カ所が閉鎖される見通しを明らかにした。これによって、停戦監視団の活動範囲は事実上、コタバト市内だけに限定され、広域にわたって武力衝突などを抑止する実効性はなくなる。紛争が頻繁に起きれば監視団の有名無実化は避けられないばかりか、和平問題にも深刻な影響を与えそうだ。(2008/05/01)


    危険な「時代の空気」… 劣化する政治、表現の自由を侵害 池田龍夫
      ベルリンの壁崩壊(1989年)によって、「資本主義か社会主義か」の対決構図は消滅し、「民主主義・自由・人権」が人類の目指すべき価値観とされてきた。しかし、理想と現実は大違いで、内外ともに権謀術数が渦巻く政治状況が嘆かわしい。福田康夫内閣発足から半年、右往左往するばかりで何も決められない「永田町・霞ヶ関の人材劣化と無責任」は目を覆うばかり。特に「道路特定財源・暫定税率」をめぐる政治的駆け引きは常軌を逸しており、「一寸先は真っ暗闇」の様相だ。(2008/05/01)


    自国民の東ティモール大統領襲撃事件への関与を否定 インドネシア大統領報道官
      【クアラルンプール25日=和田等】反乱軍兵士の一団に襲撃を受け重傷を負った東ティモールのラモス・ホルタ大統領が今月18日、その襲撃事件へのインドネシア人の関与を示唆する発言をおこなったことに関して、インドネシアのユドヨノ大統領の報道官は25日までに、襲撃事件にインドネシア人が関わった証拠はないとの反論を展開した。(2008/04/26)

    山は泣いている
    27・登山道の三要素──リズム、山の道、環境との調和 山川陽一
    120   リズム、水の道、環境との調和。わたしはこの三つが、登山道を考える三大要素であると思っている。山歩きで疲れない秘訣は、一定の歩幅でリズムよく歩くこと。人それぞれ体力も違うし、足の長さも違う。そのとき背負っている荷物の重量も違うので、ひとくちにリズムと言っても、百人百様のリズムということになるが、とにかく自分のリズムで歩くことが疲れないコツである。登山道は、そんな百様のリズムに対応できる構造になっているといいのだが、大きな問題は階段である。(2008/04/20)


    G8サミットでの連邦軍出動は違憲行為 ドイツ議員が調査報告書を発表
      昨年6月にドイツのハイリゲンダムで開催されたG8サミット(主要国首脳会議)では、ドイツ連邦軍が出動した。公的には、行政支援と治安維持のための動員とされているが、実際には反G8運動を封じ込めようとする活動を行っていた。内政問題で連邦軍が介入したのは過去に例をみないという。同国の左翼党のウラ・イェルプケ議員(党国内政策スポークスマン)は、「今回の措置は軍事社会に向けての実験であった」と訴え、連邦軍出動の違憲性を調査・分析。今年1月に、100ページにも及ぶ報告書「ハイリゲンダムサミットでのドイツ連邦軍動員と議会の関与」を発表した。その一部、デモ隊のキャンプ場の空撮、装甲車による幹線道路の偵察といった監視行為を紹介する。(木村嘉代子)(2008/04/18)


    中国
    エイズの農民を見殺しにはできない 80歳の女医、高耀潔さんの孤独な戦い
      陳桂棣・春桃『中国農民調査』の拙訳書(文藝春秋)が世に出され一定の評価を受けたが、このことにわが中国の友人たちが密かな反感を抱いていたことを最近知った。北京の友人は言った。「農民の問題はもう過ぎ去りました。誰も関心を持っていません」。流行らないってことか? 8月の北京五輪を控え、経済は依然高成長を維持しているからだろうか。だが、この本で明らかにされた農民の窮状は改善されるどころか悪化する一方である。エイズの蔓延もそのひとつ。世間の無関心と当局の迫害のなかでエイズ予防の最前線で戦いつづける80歳の女医、高耀潔さんを知ってほしい。(納村公子)(2008/04/17)

    東ティモールでゲバラ人気 キューバの医療、教育支援をNGOも高く評価
      東ティモールでは、キューバの革命家、故チェ・ゲバラの肖像を描いたTシャツを着た若者やゲバラの肖像画が壁などに描かれている光景をよく見かける。ゲバラ人気の秘密はを単に「革命家」への憧れというより、独立したばかりのこの貧しい国へのキューバの医療団や教師の貢献にあるようだ。同国の代表的NGO(非政府組織)はこのほど、国営キューバ通信に対して、「キューバは協力という面で第3世界に対するひとつの例を示している」とゲバラ精神を高く評価する発言を行った。(クアラルンプール=和田等)(2008/04/12)


    韓国
    民主労働党が韓国進歩陣営の求心力となれ! ブレーキなき李明博政権の独走を止めるために
    120   李明博政権の発足からようやく1カ月が過ぎたが、まるで数年の時が流れたかのように感じられる。その理由は何だろうか? おそらくそれは、李明博政権の登場以降、かねてから憂慮されていた問題があまりにも早く、しかも多くの領域で吹き出し、われわれの生活を脅かし破壊し始めているからにほかならない。(プレシアン特約)(2008/04/11)


    憲法9条、世界遺産に登録 市民団体10年越しの夢、実る 安原和雄
      画期的な大ニュースが飛び込んできた。平和憲法9条が世界遺産に登録されたというのである。これは政府の努力による成果ではなく、市民団体の10年越しの夢が実ったものである。東京新聞など一部のメディアは早速紹介しているが、どういうわけか大手メディアは報じていない。市民メディアの『卯月新報』号外(2008年4月1日付)がくわしく伝えているので、要旨を以下に紹介したい。(2008/04/10)


    検証・メディア
    タイでも日刊英語フリーペーパー登場 英語人口の少ない国での初挑戦に注目
    120   【クアラルンプール5日=和田等】週刊、隔週刊、月刊あわせて20紙をくだらない邦字紙フリーペーパー(無料紙)が発行され、世界的にみても日本語のフリーペーパーの「最大の激戦区」ともいえるタイのバンコク。そのバンコクで初の英語による日刊フリーペーパーとして「デイリー・エクスプレス」が3月5日に発刊された。毎日、BTS(スカイトレイン)や地下鉄の駅、レストラン、コンドミニアム、オフィスビルなどで配布され、英語人口の少ない国民の間に浸透するかどうか注目を集めている。(2008/04/05)


    根津教諭の「君が代」拒否
    免職なしは「勝利」と根津教諭 都教委の暴走食い止めた支援の人びとに感謝
      今春の卒業式で「君が代」の斉唱を拒否した公立学校教員20人に、東京都教育委員会は3月31日、懲戒処分を下した。免職が懸念されていた根津公子教諭(都立南大沢学園養護学校)は、昨年につづき停職6ヶ月となった。根津さんはこの決定を、免職を阻止しようと大勢の人たちが都教委や報道機関にはたらきかけてくれたことによる「勝利」と評価、支援者らに感謝の報告を行った。しかし不当処分であることには変わりなく、新学期からの停職期間中は新しい勤務校前に毎日「出勤」し、都教委のこれ以上の暴走を市民の力で食い止めていくように訴える。(ベリタ通信)(2008/04/04)


    誰が米国の大統領を選ぶのか 小口寄付中心のオバマ、利益団体依存のクリントンを圧倒
      今年11月に行われるアメリカ大統領選に先立ち、民主党の候補者選びが白熱している。候補者の一人、バラク・オバマは様々な意味で注目を集めているが、ロバート・パリーは「変革」を訴えるオバマがなぜ中傷されるのかを、アメリカ政府と政治献金との関係から説明している。(TUP速報)(2008/04/03)


    米国人と日本人からのみ指紋と顔写真 入国時にオーストラリア、報復措置か
      オーストラリア移民局は1日、オーストラリアを訪れる米国人と日本人に対し、入国審査のさいに指紋採取と顔写真撮影を義務付ける方針を明らかにした。移民局のレイトン・ウェバー局長は、米国人と日本人のみを対象とした新措置に関し「安全上の理由で導入を決定した過程を公にすることはできない」としているが、米国と日本の両国はオーストラリア人を含む外国人から入国時に指紋と顔写真を採取していることから、報復措置だと思われる。新システムは今月末の導入を目指すという。(2008/04/01)


    農と食
    いま、農村女性が元気! 生き生き働き、地域で新しいネットワークをつくる 東京農大「食・農・環境教育フォーラム」から
    120   いま日本の農村はグローバル化がもたらす農産物価格の低落や借金の重圧のもとで活気を失っているが、その中で目立つのが元気のいい女性たちの存在だ。これまでの大市場ねらいの大量生産・単品・大量出荷農業が行き詰まっているなかで、自分たちが住む地域の異業種との提携や都市との交流を進めたり、これまで重要視してこなかった地元の消費を直売活動で掘り起こしたりすることで、新しい農業の魅力を発見し、発信している農村女性グループがあちこちに出現している。そうした農村女性の活動から、ふたつの事例を東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科のプロジェクトチームが主催する「『食・農・環境』教育フォーラム」の発表から紹介する。同フォーラムは2006年度から開催されており、今年は2回目。各地で行われている「食・農・環境」教育の取り組みの情報を発信している。(みついかよこ)(2008/03/31)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第32回 テーマ・ノンフィクションの取材と執筆(2)
    たった1日の看護体験とはいえ、こういう患者さんたちにどう接したらよいのか。暗澹たる気分で、私はきょうご一緒させていただくナースの根釜(ねがま)富美代さんに付いて病棟に向かう。ところが、このナースさん、けっこう人使いのあらい“指導教官”なのだ。「枕カバーを取り換えてもらえますか?」「そこのシーツ交換もお願いします」「今度は布団カバー。この端っこをこう裏返しにして、そこに布団の先を入れて、こうやってまた裏返しにして」。てきぱきと作業を進める根釜さんを上目遣いに、私はおろおろとうろたえるばかり。あの〜、私、不器用なもので……。「あっ、私も不器用ですよ」。さらりと受け流されてしまった。(2008/03/31)


    根津教諭の「君が代」拒否
    根津教諭に明日、免職を発令か 人間性を欠落させた石原都政の教育破壊の暴挙
      今春の卒業式で「君が代」斉唱に起立しなかった教員に対して、東京都教育委員会は31日、処分を発表する。昨年、停職6ヶ月の処分を受けた根津公子教諭(八王子市大沢学園養護学校)は、ついに免職を言い渡されるとみられている。石原都政による教育破壊を許すまいと、連日のように抗議行動をつづけてきた教員、市民、父兄の声を無視した暴挙である。卒業式当日などの模様を記した根津さんのレポートは、知事を頂点に都の行政者たちが、教育の原点である人間性をいかに欠落させているかを浮き彫りにする。このベリタのサイト右側にある「君が代解雇させない会」のホームページとあわせて読んでいただきたい。(ベリタ通信)(2008/03/30)


    二極化社会を問う
    29日に都内で”反貧困フェスタ” 人びとに貧困の実相を伝え、行動を呼びかける
    120   個別の問題の枠や政治的立場を超え、「反貧困」の旗を掲げて結び付き、連携・連帯して貧困問題を社会的・政治的に解決することを目指して活動する、東京発のネットワーク組織「反貧困ネットワーク」は3月29日(土)、千代田区立神田一橋中学校を会場に「反貧困フェスタ2008」を開催する。 フェスタは「貧困をどう伝えるか」をテーマに掲げ、貧困問題に取り組む様々な団体がそれぞれシンポジウムや講演会、ワークショップ、映画祭、演劇・演奏、よろず相談会、フリーマーケットなどを催すという、とてもバラエティに富んだ構成になっている。会場へは地下鉄半蔵門線・都営新宿線「神保町駅」、東西線「竹橋駅」が便利。(坂本正義)(坂本正義)(2008/03/27)


    山は泣いている
    24・ニュージーランド紀行(下) 人口360万人の国が自然を大事にする理由 山川陽一
      ニュージーランドには3千メートルを越す山が27座ありそのすべてがサザンアルプスに集中している。その中の最高峰がマウントクック(3753メートル)である。富士山よりわずかに低いこの山は、周囲の鋭峰群の中でもひときわ高く、岩と氷に覆われ、長大な氷河を従えて鋭角なピークを天に突き上げている。ニュージーランドを訪れる大多数の観光客は、人口わずか300人のマウントクック村を訪れ、有名なハミテージホテルに宿泊して天を仰ぐ。(2008/03/23)


    コメ不足の懸念高まる 世界最大級の輸入国に転じたフィリピン 庶民の生活、さらに圧迫 
     【マニラ新聞特約22日】ブロードバンド網構築事業の不正受発注疑惑に絡むアロヨ・フィリピン大統領夫妻の関与浮上を機に、野党陣営はアロヨ大統領に退陣を迫る運動の拡大化を図っている。だが、運動は一般庶民の間では盛り上がりに欠け、国会休会とともに退陣要求運動も沈静化しつつある。そんな中、庶民の食生活を支えるコメの不足を指摘する声が急浮上、これに加えてコメ価格高騰への懸念も高まっている。主食のコメ不足が現実化すれば、庶民生活を足元から揺さぶることにもなり、現政権にとっては汚職疑惑問題を上回る脅威となりそうだ。(2008/03/22)


    日銀総裁空席は「深刻な事態」か 新総裁に必要な資質を提案する 安原和雄
      日銀総裁のいすが戦後初めて空席となって「深刻な事態」と大騒ぎである。日銀の福井俊彦総裁らが2008年3月19日任期満了となるのに伴い、後任候補として政府は、武藤敏郎日銀副総裁、さらに田波耕治国際協力銀行総裁を提示したが、2候補とも野党が多数を占める参院で不同意となったからである。しかしここは冷静に対応したい。むしろ好機と捉えて、新総裁にふさわしい人物論を考えるときであろう。私は最低必要な資質として、経済倫理観を身につけていること、経済や暮らしに混乱と破壊を招いている新自由主義路線(=市場原理主義)に一定の距離を置くことができること―の2点を挙げたい。(2008/03/21)


    「古い垢」は落とせるか マレーシアで新内閣が発足 16人が新顔の大幅改造 鉄の女も閣外に
      【クアラルンプール19日=和田等】マレーシアのアブドラ首相が18日、新内閣の布陣を発表した。サミー・ベル建設相やザイヌディン情報相など総選挙で落選したり引退した閣僚や、30年にわたり閣僚を務めてきた“鉄の女”ラフィダ前通産相が新内閣から外された。総選挙で当選した前内閣の閣僚8人が閣外に去ったこともあり、正大臣32人のうち半分にあたる16人の新顔大臣が誕生する大幅改造を実施、新鮮な顔ぶれによる内閣となった。総選挙での事実上の「与党敗退」でやっとマハティール前政権時代の「古い垢」をふるい落とすことができるという逆効果をあげられたともいえそうだ。(2008/03/19)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第30回 事件ノンフィクションの取材と執筆(5)
    昨年交通事故で不慮の死を遂げたアメリカのピューリッツァー賞作家デイビッド・ハルバースタムの代表作である『ベスト・アンド・ブライテスト』は、ベトナム戦争にのめりこんでいくホワイトハウスの「最良にして最も聡明な」指導者たちの姿を、まるでその場に立ち会っているかのような臨場感あふれる筆致で描き出している。しかし、ハルバースタムが取材を開始した時点ですでに暗殺されていたケネディ大統領や、ハルバースタム本人はインタビューしていない故人のジョンソン大統領の心理描写を、かくも細密に行うことははたして許されるのだろうか。(2008/03/17)


    時事英語一口メモ
    【45】waterboarding (水責め)とt-word
    120  ブッシュ米大統領は8日、米中央情報局(CIA)がテロ容疑者への尋問でwaterboarding (水責め)などの手法を用いることを禁止する法案に拒否権を発動した。これを報じたニューヨーク・タイムズ紙が、torture(拷問)という言葉を使わずにwaterboardingを説明したことに対して、米国のジャーナリストがthird-rate journalism (三流ジャーナリズム)だとこき下ろした。(鳥居英晴) (2008/03/17)


    中東
    国家破産に瀕するアメリカ帝国 軍事ケインズ主義の成れの果て 安原和雄
      アメリカ主導のイラク攻撃・占領は3月20日で満5年を迎える。異常な軍事支出と戦争に明け暮れるブッシュ政権がアメリカにもたらしたものは何か。このテーマを分析した論文(注)「軍事ケインズ主義の終焉」(最新の『世界』08年4月号=岩波書店刊=掲載)は、アメリカにおける「軍事ケインズ主義」の成れの果てとして「国家破産の危機に瀕するアメリカ帝国」の実像を浮き彫りにしている。その打開策は果たしてあるのか。軍事ケインズ主義と縁を切り、路線転換を図る以外に妙策はあり得ない。目下たけなわのアメリカ大統領選予備選の真の争点はここにあるはずだが、米日のメディア報道にそういう視点はうかがえない。(2008/03/13)


    華人、インド人の離反が与党の大幅後退招く 厳しい舵取り迫られるマレーシアのアブドラ政権
      【クアラルンプール11日=和田等】マレーシアの与党連合・国民戦線は、8日の総選挙で長年守ってきた3分の2議席以上の多数を確保できなかったことを受け、10日、最高評議会を開き、アブドラ首相を引き続き支持していくことを確認した。首相は国王の前で首相再任の宣誓をおこない2期目の政権を担っていくことになったが、国民戦線の大幅後退の背景にはマレー人優遇策への華人、インド人の不満や物価高への国民の不安などが指摘され、躍進した野党との攻防できびしい舵取りを強いられそうだ。(2008/03/11)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第29回 事件ノンフィクションの取材と執筆(4)
      地元の事情通には、ほかに次のような人物があげられる。地元のメディア関係者(タウン誌やミニコミも含む)、作家、詩人、写真家、郷土史家、教師(とくに元教師)、政治家(とくに野党議員と元議員)、地元財界の有力者。彼らに比べて開業医や弁護士、不動産屋には情報が集まるが、多忙なうえ職業柄、口が固い(親しくなれば別だが)。警察情報の重要さは言うまでもないが、私の体験では、外部から来た記者には肝心なことを教えない場合が少なくないようだ…。(2008/03/10)


    与党連合が過半数制するも3分の2議席に達せず マレーシア総選挙
      【クアラルンプール9日=和田等】マレーシアの連邦下院議会(定数222議席、小選挙区制)の総選挙は8日、投開票され、アブドラ首相が率いる与党連合・国民戦線(NF)が過半数の議席を獲得したものの、首相が目標に掲げた3分の2には届かず、歴史的敗北を喫した。(2008/03/09)


    北朝鮮
    北朝鮮が今年前半期に黄海上で挑発行為!? 韓国前国防相の警告、その意味と背景を探る
      最近明らかになった金章洙(キム・ジャンス)前国防相の発言が注目を集めている。3月4日付の韓国紙『中央日報』によれば、キム前国防相は退任直前、軍首脳部に対し、今年前半期に北朝鮮が西海(=黄海)側で挑発行為に出る可能性が大きいと語った。金・前国防相の発言は、李明博(イ・ミョンバク)新政権に対する北朝鮮の態度変化と関連がある。昨年10月の南北首脳会談までは「平和と経済の結合」として西海平和協力特別地帯が語られていた西海で緊張が高まっているというのは、どういうわけだろうか。(プレシアン特約)(2008/03/09)


    東ティモールで犯罪シンジケートが暗躍 大統領の指示による調査斑の報告書が指摘
      【クアラルンプール6日=和田等】東ティモールでは元インドネシア併合派民兵とつながりを持つ犯罪シンジケート(組織)が暗躍し、若者によるギャング団の構成員に麻薬を供給して首都ディリでの暴力事件や襲撃を誘発している。またインドネシアから10代の少女を送り込んで東ティモールに駐在する国連スタッフやビジネスマン、非政府組織(NGO)のスタッフを相手に売春をさせている―。東ティモールのラモス・ホルタ大統領が反乱部隊に襲撃される直前の今年1月に受け取っていた秘密報告書に、こんな衝撃的な内容が書かれていたことが、オーストラリアの英字紙シドニー・モーニング・ヘラルドの報道でわかった。(2008/03/06)

  • シンガポールもワーキング・ホリデー制度、日本人の反応はイマイチ
  • 顔写真を隠す女性用身分証明書シールがサウジで好評


  • 中東
    開戦から5年:米国のいう「成果」と「前進」をイラク国民はどう見ているか ダール・ジャマイル
      2007年前半に実施された米軍兵力3万のイラク増派のあと、メディアは一時、その「成果」「治安の改善」を伝えましたが、その後、爆弾テロなどがごく散発的に報じられるだけで、イラクの現状は私たちの目にほとんど見えなくなっているようです。私たちの国・日本は情報鎖国下にあるといわれ、米国の軍事行動に関するわが国の主流メディア報道は米メディアの後追いに過ぎないといわれるゆえんです。本稿では、イラク系米国人ジャーナリスト、ダール・ジャマイルがイラク国民の生の声を伝えています。(TUP速報)(2008/02/28)


    北京五輪控え、イメージ低下に直面する中国  米世論調査で「好ましくない」が87%に
      【クアラルンプール21日=和田等】北京オリンピック(五輪)を控えて中国が国際的な威信やイメージを高めようと躍起になっている。しかし、現実には逆のことが起こっているようだ。日本では、殺虫剤が混入した中国製ギョーザによる中毒事件で、中国(製品)のイメージががた落ちになったのがその一例だ。この一件に限らず、各国での調査で中国へのイメージが悪化、米国では中国の現状を「好ましくない」という見ている人が87%に達している。(2008/02/21)


    恋も事件もあります マレーシアでのロングステイ体験を題材にした小説が出版される
    120   【クアラルンプール20日=和田等】マレーシア・ペナン島でのロングステイを題材にした小説がこのほど出版された。三浦央(ひろし)さん著『へロー・スラマッ・パギ!〜マレーシア・ロングステイ物語』(文芸社、1500円)がその本だ。著者の体験をもとに、事件あり、恋ありで、小説としても楽しめると同時に、ロングステイの勧めとしても楽しく読める。(「スラマッ・パギ」はマレー語で「おはよう」の意味)(2008/02/21)


    サウジ人の半数がアルカーイダ犯行説を「信じない」 「9.11」の容疑者起訴に怒りの声
      11日付のアルアラビーヤ・ネットは、「米国防総省は11日、(サウジアラビア人が主体である)アルカーイダのメンバーで、9.11事件を主導したと自白したハーリド・シェイク・モハメド容疑者を含む、6人を起訴したと発表した。求刑は死刑」と、同容疑者の写真付きで報じたが、親米国家といわれ、アルカーイダ誕生の地であるサウジアラビアを中心としたアラブ人は、この起訴をどう受け止めているのだろうか。サウジアラビア資本の同紙の書き込み欄には170人もの読者から興味あふれる生の声が寄せられている。それによると半数近くが米国の公式発表を信じていない。代表例を紹介しよう。なお、自国政府をや王政を直接的に批判する書き込みは、削除され掲載されない。(齊藤力二朗)(2008/02/16)


    「カタツムリの革命」─サパティスタ解放区訪問記 レベッカ・ソルニット
    120   レベッカ・ソルニットは、2006年12月のトムディスパッチ記事「哺乳類の時代」《*》では、現代の革命・改革勢力を、恐竜が跋扈〈ばっこ〉する世界の草の茂みにひそむ小さな哺乳類にたとえました。本稿(原題「カタツムリの革命」)では、みずからをカタツムリやトウモロコシにたとえる革命勢力、サパティスタ民族解放軍の自治領域を訪問し、目出し帽やバンダナで覆面した先住民女性たちに耳を傾けます。アメリカや日本のメディアではほとんど報道されない土着の民のメッセージ、暮らしに根ざした夢や希望を、「暗闇のなかの希望の語り部」のサパティスタ訪問記から読みとってみましょう。(TUP速報/井上利男)(2008/02/16)


    マレーシアにも「イスラム」ホテルお目見え プールは男女別、近く着工
      【クアラルンプール15日=和田等】アラブ首長国連邦のドバイに1月20日にアルコール飲料無し、プールの利用時間帯は男女別という、世界初の「イスラム」ホテルがオープンし話題を呼んでいるが、マレーシアのトレンガヌ州にもマレーシア初のイスラム教をテーマにしたホテルが2年半以内に登場することになった。総工費2000万リンギをかけて建設される3つ星ホテルのワカフ・ホテルがそれだ。このホテルではプールは男女別に分けられ、各部屋にはコーランの写しやお祈り用のマットが備え付けられるといった特徴がある。地元英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズが報じた。(2008/02/15)

    東ティモール大統領、首相襲撃事件の背景を探る 元少佐が「裏切られた」と逆恨み?
    120   【クアラルンプール13日=和田等】独立(主権回復)から6年を迎えようとしている東ティモールで11日、山岳部を転々としていた反乱軍のリーダーらの武装グループに、ノーベル平和賞の受賞者でもあるラモス・ホルタ大統領とシャナナ・グスマン首相が襲撃され、大統領が重傷を負うという「クーデター未遂事件」が起こった。襲撃を仕掛けた反乱軍のリーダー、アルフレド・レイナド少佐とその仲間1人が射殺され、首脳暗殺は失敗に終わった。いったい何が起きているのか。地域利害が複雑に交錯する事件の背景を探った。(2008/02/13)


    トルコ、表現の自由の行方
    トルコで大学でのスカーフ着用禁止令の解除の動き 「女性たちにチャンスを与えよう」
     トルコで、大学キャンパスでのイスラム教徒のスカーフ着用に対する禁止令が、解除される動きが出ている。サラエボ国際大学で英語を教えるアリ・ギュン氏が、トルコの英字紙「ターキッシュ・デイリー・ニュース」(1月29日付け)の中で禁止令解除の意味合いを分析した。氏から日本語訳無料掲載の了解を得たので、以下に紹介したい。(2008/01/30)

    「今日はお寺で6時間過ごそう」 原子力発電と仏教をテーマに 安原和雄
      「今日はお寺で6時間!」というタイトルの一風変わったビラが手に入った。イベントの主催は「お寺で6時間!実行委員会」とある。プログラムには原子力発電にかかわる映画と仏教講話が盛り込まれており、「原子力発電と仏教を考えよう!」がテーマとなっている。原発と仏教がどうつながるのか、興味を抱いて、早速出掛けてみた。目指すこの寺は東京タワーがそびえ立つ、その麓のビル群の谷間に広い庭を構えている。会場の観音聖堂に人の群れが入り込み、あっという間に定員の約200名を超えて、はみ出す人もかなり出た。以下は私の参加印象記としたい。(2008/01/26)


    農と食
    「お天道様がつくる三里四方のものが最高」 京野菜の作り手が語る野菜談義
    120   世界中から輸入される食材にあふれた日本。グローバル化がもたらす新しい貧困が広がる中でも、食をファッションのように扱い、金に糸目をつけないという人も多い。そんななかで、頑固な農の作り手や食の職人に出会うと、やっぱり感激する。そんな農の作り手のひとりを紹介する。京都市上京区の野菜農家佐伯昌和さん。伝統野菜の代表ともいえる京野菜を作り続けている40代の若手農民だ。(大野和興)(2008/01/10)


    グローバル化で急増する人身売買 複雑な問題への多様な創造的取り組みが前進
      性的な搾取を目的とした人身売買は、過去10年で大幅に増加している。推定で100万人が性産業に売られていくが、そのほとんどが少女や女性である。その被害者たちは、粗暴な犯罪組織だけでなく、信頼を置く家族の手によっても売り渡されている。この問題に無関係であると言える国などはなく、どの国も何らかの形でどこかでつながりがある。今回は、グローバル化の最も残酷な象徴とも言えるこの問題の現状と対策について探る。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/01/10)


    捕鯨問題
    豪州の著名学者が日本のミンククジラ捕鯨を擁護 国内では波紋、感情的反発も
      官民を通じ捕鯨問題に積極的に関わっているオーストラリアだが、生物学者で地球温暖化にも取り組むティム・フラナリー、マコーリー大学非常勤教授がこのほど、日本の捕鯨は持続的な捕鯨であり、種の絶滅にはつながらないと、オーストラリア国内では異例となる日本の捕鯨を支持する発言を行った。フラナリー教授は昨年1月、年間最優秀オーストラリア人とも言える「オーストラリアン・オブ・ジ・イヤー」(顕著な業績をあげたオーストラリア人が毎年1名表彰される)を受賞している著名者であり、今回の発言はオーストラリア社会に多大な影響を及ぼしている。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/01/08)

  • 金もうけ重視の風潮広がるタイ・ピーピー島


  • ブッシュは人気のある大統領? 支持率は低いがカレンダーの売り上げダントツ
    120   【コングレス(米アリゾナ州)28日=マクレーン末子】最近の米ギャロップ世論調査によると、ブッシュ大統領の支持率は過去最低。しかし、来年のカレンダー売り上げではトップ2位に踊り出ている。カレンダーのタイトルは、「2008ブッシュ退任カウントダウン」。「終わりは近い」と、日めくりカレンダーでブッシュ退任の日を数えながら楽しもうというもの。歴代の大統領にはない人気だそうだ。(2007/12/29)


    検証・メディア
    米政治史上最強の副大統領の弾劾はあるのか 「権力の乱用者」との声も
     米国政治史上、最強の副大統領と呼ばれているディック・チェイニー氏(66)だが、野党民主党議員らを中心に、再び、チェイニー副大統領を弾劾せよとの声が高まっている。ブッシュ大統領との任期が2009年1月に満了するため、時間的にも、下院で弾劾手続きが始まるとは考えにくい。しかし、まるで“共同大統領”にように異常なまでに権勢を振るったチェイニー副大統領に関して、今後、メディアなどの検証作業が一段と活発化しそうだ。(江田信一郎)(2007/12/27)


    ベツレヘムのクリスマスは第2次インティファーダ以来最高の人出 でも経済効果は“?”
    120   【ベツレヘム24日=桐島けい】クリスマスを迎え、イエス・キリストが生まれたとされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムには、世界各国からの巡礼者、観光客が訪れている。比較的安定した西岸地区の政治情勢のためか、2000年の第2次インティファーダ以来最高の人出が見込まれており、地元ホテル業者などからは「イブや当日はほぼ満室状態」との喜びの声が上がっている。その一方、巡礼者らの多くはイスラエルの業者が主催するツアーを利用するために買い物や食事はほとんどイスラエル領内で済ませてしまい、「地元にはお金を落としていかない」「経済効果はあまり期待していない」との地元業者らの悲観的な声も聞こえてくる。(2007/12/25)


    歴史を検証する
    英議員「欧州議会の慰安婦決議は、日本への大きな期待を反映する」、「日本たたきではない」
    120 (2007/12/21)


    時事英語一口メモ
    【37】デカップリング
     国際経済での今年の流行語は“decoupling”(デカップリング)であろう。「世界経済の米国からの切り離し(デカップリング)」を意味する。米国経済が減速しても中国などの新興諸国や欧州が世界の経済成長を引っ張り、世界経済の拡大が継続するという説だ。世界経済が米国依存から脱却し、多極化するというパラダイムシフトである。サブプライムローン問題に端を発した金融危機の中、デカップリング論が試されている。(鳥居英晴) (2007/12/19)


    農薬、放射能、そして癌 本物のグローバリストの警告 カーソン生誕100年、再読「沈黙の春」
      「私たちの住んでいる地球は自分たち人間だけのものではない」。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」の最終段落の一節である。今年5月27日は、レイチェル・カーソンの生誕100年であった。4年の年月と自らの生命をかけ、1962年に出版された「沈黙の春」は、当時、農薬の空中散布により大きな被害を出していた米国だけでなく、日本も含む農薬の怖さを認識せずに大量使用していた国々で翻訳され、大きな反響を呼んだ。本来、海洋生物学者であったレイチェルがなぜ「沈黙の春」を書いたのか、鳥の鳴かない春の寓話に始まり、「別の道」で終わる「沈黙の春」を今一度、読み直してみたいと思う。(加藤〈karibu〉宣子)(2007/12/14)


  • 仏が新車のCO2排出規制で飴とムチ


  • 教育曲語
    <15>科学力をどう育むか 矢倉久泰(教育ジャーナリスト)
     「日本、理数離れ深刻」「技術立国に暗雲」――12月5日付け「毎日」朝刊はOECD(経済協力開発機構)が行った国際学習到達度調査(PISA)の結果を、このような見出しで報じた。マスコミは順位が下がったことを「学力低下」と見なして報道をしたが、順位と学力とは関係ない。しかし、問題は日本の子どもたちの科学に対する関心度が極めて低いことだ。この関心の低さと関係あるのが、日本の理科授業のあり方だろう。(2007/12/10)


    時事英語一口メモ
    【36】「資源の呪い」
     “resource curse”(資源の呪い)という経済用語がある。“paradox of plenty”(豊富さの逆説)という言い方もする。天然資源に恵まれた国は、乏しい国より経済発展が遅れる傾向にあるということを説明する時に使われる。「われわれは石油の呪いの犠牲者だ。石油国家は非常に豊かだ。だがその反面、この富は“a blessing and a curse”(祝福であり呪い)でもある。経済的病である」。ベネズエラのタルクアル紙のテオドロ・ペトコフ編集長はウゴ・チャベス大統領を批判して、次のように述べる。(鳥居英晴) (2007/12/10)


    戦争を知らない世代へ
    歴史の改ざんは日中友好の妨げに 中谷孝(元中国派遣日本軍特務機関員)
      12月8日と聞いて、66年前の太平洋戦争開始の日ということを知っている日本人はどれほどいるだろうか。それから4年後の1945年(昭和20年)8月15日の敗戦記念日には毎年、戦争の惨禍について記憶を新たにするさまざまな行事が催されるが、開戦の日は年々遠くなっていくばかりか、それ以前の日中戦争となると体験者も日々少なくなってきている。その数少ない中国戦線の老兵のひとりとして、わたしは最近の歴史改ざんの動きが気がかりでならない。(2007/12/06)


  • フィリピン・ペソ高は当分続く 大手銀行エコノミストに聞く


  • むらからの便り
    ぼくのニワトリは空を飛ぶ(11)  黄身の色にも着色料、こんなもの食べられない!
    120   「うわっ、何だこりゃ。こんなもの食えない」 (2007/11/22)


  • ▼青島ビールがタイに新工場建設へ、ビール戦争勃発か


  • 日比EPAは再交渉か 「憲法に抵触、批准は困難」と上院外交委員長
      【マニラ新聞特約13日】比日経済連携協定(EPA、2006年9月締結)批准問題を審議する上院外交委員会のサンチャゴ委員長は12日、同協定の一部条項が共和国憲法に抵触するとの指摘を受け、現状での批准は困難との見解を明らかにした。その上で、憲法問題を払しょくするため、政府間交渉を再開して同協定を補完する合意を日本側から引き出すよう現政権に促した。(2007/11/13)


    北アイルランドは今
    第7回:ホーリー・クロス・ガールズ小学校事件の現在――強まる互いへの無関心
    120  ホーリー・クロス・ガールズ小学校への通学路妨害事件から数年たった現在、アルドイン通りを歩くと、その様変わりに驚く。かつて粉々に砕けた窓ガラスがあった家が並んでいた場所は、きれいな新興住宅街に変わっていた。ベルファースト市役所の住宅課によると、再開発計画が進んだ結果だと言う。新築の住宅に廉価で入居できるので、人気のある住宅街になりつつある。2001年の事件が夢のようだが、プロテスタント牧師によると、プロテスタントとカトリックの住民の間の亀裂は深い。(北アイルランド・ベルファースト=小林恭子)(2007/11/09)

  • 欧州議会の議決方式変更でトルコのEU加盟に道 仏はマグレブ諸国取...


  • むらからの便り
    ぼくのニワトリは空を飛ぶ(10) 白になって、緑になって・・・  菅野芳秀 
    120   稲刈りが終わり、コメの出荷が一段落したと思うと、もう冬の足音が間近。雪囲いの準備が頭をかすめる。そんな日々ですが、今回はニワトリをはなれて、田んぼの話を。秋の風景と百姓の心をとどけます。(2007/11/04)


    検証・メディア
    <王室と国民をつなぐ英メディア(上)>ビクトリア女王からエリザベス二世まで
     ダイアナ元英皇太子妃が、パリで自動車事故で亡くなってから、今年で10年になる。パパラッチの一群に追われながら、市内のトンネルの中で事故に遭遇した。実弟のスペンサー伯爵はかつて、元妃を「世界で最もメディアに追いかけられた人物」と評した。英メディアは、長年に渡り、王室と国民とを直接つなぐ重要な役割を果たしてきた。1981年、チャールズ皇太子と結婚して王室に入ったダイアナ元妃は、これまでにないほど国民と王室との間の距離を縮めた人物と言われているが、皇太子とともに結婚生活の内情をメディアに暴露し、王室報道の低俗化の流れも作った。王室報道を変えたダイアナ元妃の死後10年を機に、英王室とメディアの関係を振り返ってみたい。(在英ジャーナリスト 小林恭子)(2007/11/03)


    「家族を養うため働く権利がある」と売春婦が抗議の健康診断拒否 ボリビアで売春宿閉鎖に激怒
      南アメリカのボリビア・エルアルト市で、先週、売春に抗議した市民が、30以上の売春宿に放火し売春婦に暴行を働くという事件が起こった。ところが、市がこの事件を調査せず、売春宿を閉鎖したため、市の対応に売春婦協会は激怒。ボリビア全土で、売春婦たちは政府から要求されている健康診断を拒否している。売春婦の働く権利が保証されるまで、客をHIVを含む病気にさらすのも仕方ないとしている。売春婦たちは「家族を養うため闘う」と強気で、中には唇を縫い合わせハンストをしている者もいる。(マクレーン末子)(2007/10/27)


    根津教諭の「君が代」拒否
    「日の丸・君が代反対」のトレーナーは着用禁止 校長が職務命令
      都立南大沢学園養護学校の子どもたちと生活するようになって、今日で13日。周りの人に教えてもらいながら楽しくやっています。しかし、校長は私の服装にまで介入し、トレーナーに書かれた文字に、以下に示すように、「口頭で職務命令を出した」といいます。あるいは、職務命令書が出せないために職務命令とならなかったときのことを考えてか、「職務専念義務違反だ」とも言っています。国労バッジや国立二小のピースリボン着用に対する処分と判決をよりどころに、職務専念義務違反を使ってくるのかもしれません。(根津公子)(2007/10/25)


    米軍基地での拷問訓練に抗議した2牧師に有罪判決 獄中から「拷問廃止」への行動呼びかけ
    120   【コングレス(米アリゾナ州)23日=マクレーン末子】米アリゾナ州南東、メキシコ国境から北へ約25キロに、フアチュカ米軍基地がある。同基地は米陸軍諜報センターの本部であり、「テロとの戦い」へ向け、尋問官たちはここで拷問の仕方を学び、イラク、アフガニスタンなどへ派遣される。昨年11月同基地で、2人の牧師はこの拷問訓練に抗議し逮捕され、不法侵入と警官への不敬罪で起訴された。17日、アリゾナ州裁判所は、2人の牧師に懲役5か月の有罪判決を言い渡した。2人は「今だ米軍が行っている拷問の不当性を考え、ともに活動してほしい」と、獄中からメッセージを送っている。(2007/10/24)


    英労働党系シンクタンク事務局長に聞く:「国民は『消費者の嘆き』で政治を語ってはいけない」
     9月末、当時17歳だったエミリー・ベンさんが、英下院選の最年少の立候補者に抜擢され、国内外で注目を集めた。当初10月頃に予定されていた総選挙がもし実行されていたら、18歳の国会議員が誕生していた可能性もあった。英国では、若者層の政治参加を促すため、昨年、下院議会への立候補最低年齢を21歳から18歳に引き下げたばかりだ。選挙権の最低年齢18歳を16歳に下げようという声も根強い。低年齢化の支持が広がる背景や日英の選挙事情の違いを、労働党系のシンクタンク、フェビアン協会のスンダー・カトワラ事務局長に聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2007/10/24)


  • ミッテラン元仏大統領の「元隠し子」が女児出産
  • 台湾のゲイ・パレードに1万5000人が参加 国民党の馬英九・元台...
  • マレーシアとインドネシアの関係にさざ波 出稼ぎ労働者問題などめぐ...


  • 朝鮮半島地殻変動 南北首脳会談
    「平和と統一と経済が一つの流れに」と評価 南北首脳会談に随行した韓国野党幹部にインタビュー
    120   第2回南北首脳会談の特別随行員として平壌を訪問したばかりの野党・民主労働党の千永世(チョン・ヨンセ)院内代表は5日、プレシンアンのインタビューに応じ、会談の成果や課題などについて見解を披露した。千代表は与野党ごとに指名された特別随行員として今回の首脳会談に参加した。過去3度訪朝を重ねてきた野党政治家が間近に見た金正日総書記の健康問題、今回の首脳会談が大統領選挙に及ぼす影響、金総書記が首脳会談日程を1日延長しようとした理由、生き生きとした平壌市民の表情が率直に語られている。以下は議員会館事務室で行われたインタビュー全文だ。(プレシアン特約)(2007/10/12)

    朝鮮半島地殻変動 南北首脳会談
    金正日総書記の次のカードは「南北関係の全面展開」 北が南の要求を大幅に受け入れた理由とは?
    120   10月4日に発表された「2007年南北首脳宣言」に対する専門家の評価は、ほとんどが「思ったより南側が多くの成果を得た」というものだ。首脳会談の主役であった盧武鉉・韓国大統領も同日、南側への出入国管理事務所で行った国民向け演説で、「注文が多すぎて、やるべき事が山積みになっていたものの、用意していた風呂敷では足らないほどに成果が大きかった」と満足げに語った。こうした盧大統領の満足感と専門家の評価からも、今回の宣言に南側の要求案が相当多く盛り込まれていることがうかがえる。では、北朝鮮の金正日総書記は何故、南側の要求を大幅に受け入れて合意したのだろうか。(プレシアン特約)(2007/10/11)

    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・21>「いよいよ仕事だ、とうれしくて、よっしゃ!がんばるぞ!」
      南大沢学園養護学校に初出勤。前夜はいつもより早くに布団に入ったのに、やっぱりほとんど一睡もできずに朝を迎えた。7時半校門前に着くと、もう何人か、校門前「出勤」に同行してくれた人の姿があった。いつも7時50分過ぎに校門を通過する校長がこの日は、私が着いて間もなく出勤してきた。「あら、今朝は早いんですね」と声をかけたが、校長は黙って頭を下げ、中に入っていった。Mさんが作ってきてくれた「根津さんを解雇しないでください」「校長先生、職務命令を出さないでください」などと書いた何枚ものプラカードを読んでもらう間もなく。(2007/10/07)


    処女再生手術がチュニジア女性の逃げ場
      アラブ世界の中でも最も西欧的といわれるチュニジアでも性道徳は厳しく、新婦が処女で無い場合離婚の口実にもなりうる。そこで最近、結婚前の非処女が極秘裏に駆け込むのが処女再生手術を行う特別療養所で、その是非を巡り真剣で熱い議論を呼んでいる。チュニジアの最近の性事情を4日付のアルアラビーヤ・ネット(電子版)などが報じた。(齋藤力三郎)(2007/10/04)


    「この苦しみを終わらせて」━ダルフール難民の叫び 終わりのない大殺戮
       ダルフール紛争がぼっ発してからすでに4年が過ぎた。20万人が死亡し、200万人が家を追われたとされるが、その数は今なお増え続けている。地域不安定化による支配を目的とするスーダン政府の手先となり、あらゆる蛮行を続けるジャンジャウィード(アラブ系民兵組織)。その惨劇をただ手をこまねいて見ている世界の多数の国々。国連の積極的な行動を妨げる、スーダンから大量の石油を輸入している中国。そこでは、世界がルワンダでの大量殺りくから何も学んでこなかったことを証明するようなことが起こっている。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2007/10/03)


    民主化の実現めざし、犠牲者を追悼 ビルマの武力弾圧に抗議し東京などで緊急行動
    120   この世には、人間としてどうしても許せないことがある。ビルマ(ミャンマー)軍事政権による僧侶や市民の平和的なデモの武力弾圧もそうだ。一人ひとりの抗議の声は小さくても、人々が力を合わせれば「蟻が象の足に痛みを与えることができる」(ビルマの諺)。そんな思いで結ばれた在日ビルマ人と日本の市民が30日、武力弾圧の犠牲者を追悼し一日も早い民主化の勝利を願う緊急行動を東京・大阪で繰り広げた。東京では小雨のなか、1000人近くがミャンマー大使館までデモ行進したあと、参加者の一部は大使館前でキャンドル集会を行い犠牲者の霊を弔った。(永井浩)(2007/09/30)


    アルジャジーラがサウジ批判を自粛 関係修復へ両国首脳が合意
      自由な報道姿勢が人気を呼びアラブ圏で圧倒的なシェアを誇っているカタールの衛星テレビ局アルジャジーラだが、カタール首長家の所有であるため数々の制約も受ける体質も持っている。同局が5年前に放映したサウジアラビアに批判的な番組が原因で両国関係は緊張、サウジの首都リヤドに置かれていた事務所は閉鎖されていた。しかしこのほど同局がサウジ批判を自粛する取引が両国首脳によって成立、関係改善に進みそうだ。クウェートのアル・ジャリーダ紙が24日に報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/29)


    新自由主義路線からの転換を 福田「背水の陣」内閣に望む 安原和雄
      福田康夫自民党総裁を首相とする福田自公政権は07年9月26日午前、正式に発足した。前日の25日に事実上発足した新内閣を首相自身、「背水の陣内閣」と性格づけた。先の参院選で惨敗した自民党は、一歩間違えば、政権から転落するという危機感を表明したものである。転落を避けたいのであれば、小泉・安倍政権が実施してきた新自由主義路線から思い切って転換する以外に妙手はない。その転換が先の参院選で示された民意からみて評価できない程度の中途半端なものであれば、福田政権も短命に終わるほかないだろう。(2007/09/26)


    福田新首相は「高飛車」でタフな相手 豪紙東京電
       【アデレード25日=木村哲郎ティーグ】全国紙ジ・オーストラリアンは、福田康夫新首相について、オーストラリアにとって最良であった安倍前首相とは異なり、高飛車な新首相との関係はオーストラリア政府にとりタフなものになるだろうと報じた。(2007/09/25)

    【ビデオ】ビルマ軍政はなぜ僧侶のデモを恐れるのか 非暴力の闘いに国民の支持
    120   燃料費の大幅値上げに対するビルマ(ミャンマー)国民の抗議行動は、多数の僧侶が全国各地で抗議デモを展開するにつれ、反軍政の政治的性格を濃くし始めている。旧首都ヤンゴンでは22日も少なくとも2千人の僧侶がデモが行ったが、軍政は2003年以来自宅軟禁に置かれている民主化運動の指導者アウンサンスーチーさん宅前の道路封鎖を突然解除、スーチーさんが自宅前を通過する僧侶たちを見て涙をこらえきれなくなる姿が見られた。なぜ僧侶は反権力闘争の先頭に立つのか。軍事政権はなぜ僧侶の行動に手荒な対応を控えているのか。民主化運動と仏教はどのような関係があるのか。日本人には分かりにくいこれらの点を、現地から送られてきた僧侶のデモ行進のビデオを観ながら考えてみたい。(永井浩)(2007/09/22)


    「ロワイヤルを再び社会党大統領候補とするな」とジョスパン元仏首相
       9月17日付リベラシオン紙によれば、フランス社会党の重鎮リヨネル・ジョスパン元首相が近著「難局」で、今春の大統領選挙でニコラ・サルコジ大統領に惜敗したポワトゥー・シャラント地方圏のセゴレーヌ・ロワイヤル知事を名指しで大統領候補の資格なしと激しく批判した。(2007/09/20)


    異常気象による収穫量の減少により食料品の価格が上昇 バイオ燃料への作物の利用も影響
      【クアラルンプール18日=和田等】世界的な需要が増大する一方で異常気象や悪天候により作物の収穫量が減少していることで、タマネギやジャガイモ、トマト、精製小麦、インスタント麺、牛乳、大豆、魚といった食料品の価格が上昇している。この問題についてマレーシアの英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(18日付)が見開き2ページにわたる記事を掲載、警鐘を鳴らしている。(2007/09/18)

    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・17>再発防止研修センターで抗議、ガードマンは元教師の指導主事
    9月10日(月)今日と13日は今春の「君が代」不起立2回(減給・停職)以上の人を対象に行う再発防止専門研修。私も抗議と激励に研修センターに行った。今日の支援者は7月に比べ少なく、30数名。やや淋しい。だからか、7月の時には都教委の指導主事(?)ら、にわか仕立てのガードマンは建物から出ては来ず、中からこちらを見ていたけれど、今日は敷地に一歩も足を踏み入れさせないよう、建物から出て敷地いっぱいに立っていた。押すか押されるか、力学の世界。(2007/09/18)


    サルコジ仏政権右傾化で右派政党なびく 国粋主義的政党が選挙協力申し出る
     「移民流入のストップ」「反イスラム主義」などを叫ぶ国粋主義的な右派政党「フランスのための運動」がこのほど、2008年3月にフランス全土で行われる統一地方選挙で、サルコジ大統領の出身母体である右派の政権与党「国民運動連合」に対し、連携を申し出た。ことし発足したサルコジ政権は親米右派の色彩を強めており、今後もサルコジ政権と右翼政党の選挙協力が増える可能性があるようだ。(及川健二)(2007/09/16)


    街なか農あるき
    六本木ヒルズに田んぼ、カエルやメダカもいたよ!  
    120 自然から切り離された大都市。その都市にも、自然が息づき、農が存在する空間がある。ストレスいっぱいの現代都会人にほっと息をつかせる、そんな農の空間を訪ねる旅、「街なか農あるき」シリーズ。第1回は東京中の東京、六本木ヒルズです。(文・イラスト・写真 みついかよこ)(2007/09/11)


  • 豪州の対日エネルギー資源輸出は今後も不変 元在日大使館員が強調


  • 「ユニクロ」が日本食ブームのパリへ進出 年内に大型店
     衣料品の生産販売を一括して展開する「ユニクロ」がフランスの首都パリに進出する。フランスではいまのところ“ユニクロ襲来”に関して新聞やテレビなどマスメディアは沈黙を守っている。ただ、日本食がパリでは空前のブームで、欧州の中でもフランスではとりわけアニメや漫画など日本のサブ・カルチャーが浸透している。「日本人気」に乗ってユニクロはパリ市民にすぐに受け入れられるかもしれない。同社が成功すれば、フランス人の日本びいきはさらに進みそうだ。(及川健二)(2007/09/07)


    静かに状況を突き抜ける『夕凪の街桜の国』 映画を見、原作を読んで つるたまさひで
    120   素直にいい映画だと思う。例え、文部省特選でも、大嫌いな東京都知事が推奨していても、ナショナルなものへ回収される危険があっても、それでもいい映画だと思う。けっこう泣いた。みんな泣いていた(ように見えた)。(2007/09/05)


    「セクシーな衣装はダメ」 マレーシアのコンサートで注文
       【クアラルンプール4日=和田等】グラミー賞の受賞者で、アルバム「デンジャラスリー・イン・ラブ」「B’デー」で高い評価を受けた米国テキサス州ヒューストン出身のビヨンセ・ノウルズ(25)がマレーシアでの初コンサートを11月に予定しているが、当局から露出度の高い衣装を着てステージに立たないようにとのお達しが出ていることを、興行元のパイナップル・コンサーツが明らかにした。マレーシアでの道徳面の規制の厳しさの一端を物語るエピソードといえそうだ。(2007/09/04)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く・第28回 事件ノンフィクションの取材と執筆(3)
      『5人の少女はなぜ飛び降りたか』は、私がこれまでに書いた事件ノンフィクションの中でも、最も印象に残る作品である。この事件は、1992年12月31日、つまりバブル経済の崩壊が日本社会を大きく変えつつあった年の大晦日に起きた。茨城県水戸市のマンションの7階と8階のあいだの踊り場から、中学3年生の少女5人が身を投げ、3人が即死し、2人が重傷を負った集団自殺事件である。事件の第一報を、私は島根県松江市のホテルで聞いた。(2007/09/03)


    隅々から伝わる「生きる情熱」 仏のパリ市長ドラノエ氏の自叙伝 
    120  フランスのパリ市長ベルトラン・ドラノエ氏の著作がこのほど、「リベルテに生きる パリ市長ドラノエ自叙伝」として邦訳され出版された。同氏は上院議員時代に自ら同性愛者であることを公表し、2001年に保守系の市長を破り、パリ市長に当選した異色の人物。出版を契機にドラノエ氏の思想、人となりに迫ってみた。(及川健二)(2007/09/03)


    マレーシアが独立50周年迎える 日本の花火師や音楽家・喜多郎も祝賀に花添える
    120   【クアラルンプール1日=和田等】マレーシアは8月31日に独立50周年を迎え、首都クアラルンプールはじめ各地で祝賀記念の催しが行われた。トゥンク・アブドゥル・ラーマン初代首相が英国からの独立宣言を読み上げたクアラルンプール市内の独立公園で30日夜から開催された祝賀式典には、アブドラ首相はじめ東南アジア各国の首脳らも列席、31日当日には2万人以上の人びとが同公園周辺でパレードや文化ショーなどを繰り広げた。(2007/09/01)


  • 国民戦線のルペン党首が仏のイラク支援を批判


  • 現代の“歌姫”中村 中 アルバム「天までとどけ」から伝わる心の叫び
      “歌姫”をラテン語ではディーヴァ(diva)という。ディーヴァには元々、女神という意味もあった。10代、20代の間でカリスマ的人気を誇るシンガーソングライター・中村 中(ナカムラ アタル)さんは現代日本に現れた“歌姫”だ。現在22歳の中村さんはとてもスレンダーで、茶色の髪を肩にかかるくらいまで伸ばしている。“女神”と呼ぶに相応しい幻想的で不思議なオーラを全身から発している。彼女のファースト・アルバム「天までとどけ」を私は最近、入手した。(及川健二)(2007/08/25)


    イスラエル/パレスチナ
    <1967年戦争・占領40年を問う・3>ホロコーストを悪用した教育は誤り ペレド−エルハナン博士
    120   国際社会のたび重なる批判にもかかわらず、イスラエルがパレスチナ人への迫害と攻撃を止めなのはなぜなのか。この疑問に対してヘブライ大学言語教育学講師のヌリット・ペレド−エルハナン博士は、ホロコーストを悪用した人種主義的な教育制度が原因だと答える。「パレスチナの土地すべてが神からユダヤ人に与えられたもの、との『大イスラエル』教育に加え、国民は子どものころから非ユダヤ人への恐怖感を植え付けられ、状況を正常に判断できぬよう心と頭を麻痺させている」という。同博士は娘をパレスチナ人の自爆攻撃で失ったが、こうした価値観に基いた自国の占領政策を変えない限りイスラエル人とパレスチナ人双方の犠牲はなくならないと平和活動を続け、2001年には欧州議会から人権と言論の自由のためのサハロフ賞を受賞している。(エルサレム=桐島けい)(2007/08/23)

  • 07年日本映画祭がマレーシアで開幕
  • ロワイヤルVSパリ市長?:仏・社会党首選挙


  • オバマ議員、ネットで大ヒットのビデオに不快感 波紋呼ぶ「オバマに夢中」
       次期大統領選で民主党有力候補のバラク・オバマ上院議員は20日、ネットで人気上昇中のビデオ「I Got A Crush On Obama (オバマに夢中)」に娘が動揺していると話した。このビデオでは、通称オバマガールが、セクシーな服装で体をくねらせながら歌いオバマ氏を応援している。「YouTube」に2か月前に投稿され、今までにアクセス数は330万以上、コメントは1万近くに達している。(米アリゾナ州コングレス=マクレーン末子)(2007/08/22)


    朝鮮半島地殻変動 南北首脳会談
    【韓国識者連続インタビュー】(1)南北首脳会談は6カ国協議プロセスに弾み 李洙勲・北東アジア時代委員会委員長
    120   8月末の開催で韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が合意していた南北首脳会談は、北朝鮮側が豪雨による水害被害を理由に10月初旬への延期を韓国側に申し入れ、日程が急遽変更された。これによって韓国では今年末に予定される韓国大統領選への微妙な影響も指摘されているが、会談自体は問題なく実施される見通しだ。では、2回目となる南北首脳会談が朝鮮半島情勢、さらには北東アジア情勢にどのような影響を及ぼすのか。南北の首脳は何を狙い、会談では何が話し合われるのか。韓国のインターネットメディア「プレシアン」は、会談の帰趨に影響を持つ韓国要人への連続インタビューを掲載している。今回紹介するのは、韓国大統領の諮問委員会であり、韓国の対北朝鮮政策や北東アジア外交に影響力を持つ「北東アジア時代委員会」の委員長を務める李洙勲(イ・スフン)氏だ。(日刊ベリタ編集部)(2007/08/20)

    経済
    「砂上の楼閣」だった米好景気、ついに崩壊へ 日本のバブル時と酷似、不良債権急増は必至
     「砂上の楼閣」だった米国のバブル景気が、ついに崩壊しようとしている。連日の株価全面安の引き金となった低所得者向けのサブプライムローンをめぐる問題は、昨年末ごろから一部の金融専門家の間で深く懸念されていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)や日米のエコノミストは問題を明らかに軽視していた。土地の暴落、サブプライムローンの焦げ付き、そして不良債権の急増と消費の急激な冷え込みという道筋は、日本の1980年代後半のバブル景気が「いつか来た道」とそっくりだ。(高瀬宏)(2007/08/17)

    戦争を知らない世代へ
    地下足袋姿の初年兵に唖然 中国戦線で見た日本陸軍の最期 中谷孝(元日本軍特務機関員)
      敗戦後62年が経とうとするのに、戦争中のことを思い出すことが多い。戦争の本当の話を聞きたいという申し入れがあり、記憶を呼び戻している。昭和19年(1944年)ころからは、つらい思い出ばかりだ。その極めつけが陸軍の最期だ。なぜか懐かしいあの頃の思い出が、鮮烈に蘇ってくる。今の日本の平和が如何に莫大な犠牲の上にあるのか、今の日本人に知ってほしい。あの時代を体験したわたしたちが消え去る日も近い。あとは大丈夫だろうか。(2007/08/14)


    ITフロント
    ヤフーで新刊全文を無料公開 流通活性化を狙い、東邦出版 著作権リスク覚悟で踏み切る
      電子書籍やケータイ小説が世に出て久しい。しかし、そのほとんどは、あくまで「有料で公開」というビジネスモデルをとっている。この6月、検索サイト最大手「ヤフー」の書籍サイトで、東邦出版(東京・豊島区)という中小に分類される出版社の新刊本が、発売前に全ページが無料で公開された。一般読者だけでなく、書店や取り次ぎ会社の利便もはかり書店での販売促進を狙ったものだが、大手出版社は全ページ無料公開に踏み切れないでいるのが現状。紙の書籍が売れ行きが落ちるかもしれないというリスクをあえて侵したヤフーと中小出版社の試みは、一般の読者=ユーザーにとっても、興味深い。(川村敏久)(2007/08/10)


    労働現場では今
    住民・市民団体との連携で影響力拡大を 米国で甦る労組(上) 染裕之(東京清掃労働組合書記次長)
      人種のるつぼと言われる米国社会の足下で今、影響力のなさから忘れ去られた観のあった労働組合運動が社会の支持を急拡大しているという。移民労働者への排外意識や人種差別、性別差別など長年の課題が山積していると言われてきた米国で何が起きているのか。急激に貧困が拡大している米国では、多人種的な労働運動が芽生え、新しい労働運動の担い手の多くは、それら移民やマイノリティー、女性の活動家たちであるという。彼らは創意工夫と意識変革によって未組織労働者の組織化に成功し、住民・市民団体との連携で社会への影響力拡大を実現している。現地で交流を重ねてきた染裕之さんに新鮮な驚きの体験を2回にわたって語っていただいた。(「労働情報」特約)(2007/08/10)

    イラクで伝書鳩、身代金の運搬に重宝される 頻発する人質事件
      戦争は思いもよらないビジネスを生むものだが、平和の象徴の鳩が戦時下のイラクで活躍している。イラク戦争ではロバの背に爆発物を積んで米軍の検問所で爆発させたり、道路脇爆弾として犬の死骸に爆発物を仕込んだりと動物が使われてきた。今度は頻発するマフィアになどによる拉致事件で、人質の身代金運搬用に帰巣能力に優れた伝書鳩が活用され始めた。イスラム・オンラインが伝えた。(斉藤力二朗)(2007/08/08)


    経済
    綿衣料消費する先進国の陰で途上国農民の自殺相次ぐ 元凶は米国の補助金制度   
      タオルや下着など、最も身近な衣料品に使用されるコットン。通気性が 良く、肌にやさしいこの繊維も、その現場を見ると問題が山積してい る。インドでは、綿価格の低迷の影響とタネや農薬のコスト負担に苦し む農民の自殺が止まらず、中国やインドの搾取工場では、ブランド企業や有名小売店向けの商品がいまだに製造され先進国の消費者へと届けられている。世界的な綿価格低迷の原因である米国の補助金制度は、各国からの圧力にもかかわらず改まる気配はない。このコットンを取り巻く現状に、私たちはどう対応していけばいいのだろうか。(ニュー・インターナショナリスト=リチャード・スウィフト)(2007/08/08)


    教育曲語
    <9>平和教育をどうするか 矢倉久泰(教育ジャーナリスト)
      広島、長崎への原爆投下、そして終戦――。8月は「戦争を2度と起こすまい」と誓う「平和の季節」である。かつてはこの時期、各地で子どもたちが登校し、平和学習をしたものだが、「平和のメッカ」とされる広島で教職員組合が行う平和教育を「偏向教育」呼ばわりされたこともあり、最近は「平和登校」がめっきり減っていると聞く。平和教育は、言うまでもなくこの時期に限定せず、一年を通じて行われるべきものである。現場ではさまざまな圧力を跳ね返して平和教育に取り組んでいる教師が少なくないが、その平和教育がマンネリ化しているように思えてならない。もっと戦争の根源にさかのぼった教育が行われるべきだと思う。(2007/08/06)


    サウジアラビアがタイ旅行を禁止? 報道めぐり侃侃諤諤の議論
      サウジアラビア資本の衛星テレビのニュース・サイト「アルアラビーヤ」(アラビア語電子版)は7月27日、自国民にはタイ旅行が禁止されていると報じた。だが、はなはだ要領を得ず、矛盾だらけの不鮮明な内容なため、読者からの書込みが百本以上も寄せられている。サウジといえばイスラムの盟主を誇り、飲む打つ買うが禁じられ世界で最も「健全な」国のはず。その国民、特に男性のタイ旅行が大きな関心の的となるのはなぜなのだろうか。( 齊藤力二朗)(2007/08/05)


    マイケル・ムーア監督が語る新作「Sicko」制作の背景
      アメリカ国民の税金を湯水のように使ってイラク戦争を続行するブッシュ政権。世界一裕福なアメリカですが、先進国では世界で唯一国民健康保険制度がありません。6月下旬にマイケル・ムーアによるドキュメンタリー映画「Sicko(病人)」が初公開され、福祉制度の破綻に苦しむアメリカ庶民の実情が赤裸々に暴露されました。またもや全米に大旋風を巻き起こしているマイケル・ムーアに「デモクラシー・ナウ!」のエイミー・グッドマンが6月18日(月)に一時間のインタビューを行いました。そのトランスクリプトの翻訳をお届けします。(TUP速報)(2007/07/21)

    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第78回:有罪判決確定――Oさんへの手紙 山口正紀(ジャーナリスト)
      証拠に基づかない判決。名ばかりになった三審制。しかし、この現代の暗黒裁判=2006年9月25日付で出された上告棄却決定に、メディアはほとんど関心を示さなかった。上告棄却を全国版で報じたのは『読売新聞』『毎日新聞』『日本経済新聞』だけだった。それも20行前後のベタ記事で決定要旨を伝えただけ。「権力チェック」を標榜するメディアは、捜査段階で犯人視報道を繰り広げ、冤罪に加担するだけの存在になった。逮捕から6年半、判決確定でさらに十数年、Oさんは無実の罪で獄に囚われる。(2007/07/21)


    時事英語一口メモ
    【32】(続)「資本主義の王」と国家資産基金
     「国家資産基金」「国富ファンド」「国家ファンド」・・・。外貨準備をリスク資産に投資する政府系ファンド、sovereign wealth fund(SWF)の日本語名が混乱している。そうした中、日本もSWFを設立すべきか議論が始まった。中国とロシアのSWFの動きに神経質になっている欧州は、基幹産業がSWFに買収されないよう対抗策に乗り出した。SWFをめぐる国際金融覇権争いが始まった。キーワードは”financial protectionism”(金融保護主義)だ。(鳥居英晴) (2007/07/19)

    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・15>バンクーバーでも「君が代不起立」の上映会
      7月18日(水)。南大沢学園養護学校へ。バンクーバー在住で一時帰国されているバンクーバー9条の会のNさんが訪ねていらした。Nさんは、インターネット上で「君が代不起立」の映画を知り、バンクーバーで上映会をされたのだそうだ。映像の威力もインターネットの威力もすごいものだ。この上映会に参加された一人の方がNさんに託された、私宛ての手紙をいただいた。読ませていただいて、胸がキュンとなる・・・。お手紙をくださったお気持ちを想う。(2007/07/19)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第77回:上告棄却――最高裁は死んだ 山口正紀(ジャーナリスト)
      「きょう午後、札幌拘置所のOさんのところに最高裁から上告棄却の通知があり、ついさきほど、Oさんからお父さんにそのことを知らせる電報が届きました。電報は伊東秀子弁護士にも届いたそうで、いま伊東さんは拘置所に面会に向かっています」。2006年9月27日午後5時過ぎ、恵庭冤罪事件被害者支援会(北海道)の多田政拓さんから私の自宅にこんな電話が入った。 (2007/07/14)


    むらからの便り
    ぼくのニワトリは空を飛ぶ(2) タヌキもキツネも必死なんだよな                菅野芳秀
    120   ニワトリを飼っている。その数1000羽。彼らは昼、ローテーションに従って外で遊び、草を食み、虫を追いかけ、夜は四面金網の鶏舎の中に入って休む。私はできる限り自然に近づけて飼うように心がけてきた。健康な玉子を得たいためだ。 自然に近づけて飼う養鶏は、自然の方からも近付きやすいのだろう、これまでも何回か「けもの」の襲来を受けてきた。(2007/07/13)

    トルコ、表現の自由の行方
    <7>スカーフ着用をめぐる政治対立の深層 オズダルグ教授に聞く【下】
     トルコでは国民の99%がイスラム教徒であるにもかかわらず、政府機関や大学でイスラム教のスカーフ着用が許されていないため、この問題が大統領選をめぐる世俗派と親イスラム勢力の対立の象徴にまで位置づけられている。それはなぜなのか。どのような解決策がのぞましいのか。著書『トルコのベール問題─公的世俗主義と大衆のイスラム主義』(1998年)などで、フェミニズムの観点から政治の流れとスカーフ着用の意味を追ってきた、中東工科大学のエリザベス・オズダルグ社会学教授にひきつづき聞いた。(アンカラ・小林恭子)(2007/07/12)

    30年の政情不安に傷ついた子供らに微笑み戻る アフガンの今
    120   1988年にソ連軍がアフガニスタンから撤退して20年。その後、イスラム原理主義のタリバンが親ソのナジブラ政権から権力を奪取した。そして2001年9月の米同時テロ発生を受けた英米軍の進攻に伴い、タリバンに代わったカルザイ政権の下、社会は回復と安定へと徐々に向っている。首都カブールでは政情不安に弄ばれて来た子供らに笑顔が戻り始め、ゼロから再出発した社会に光が差し込んできた。(カブール=トニー高橋)(2007/07/11)


    トルコ、表現の自由の行方
    <6>スカーフ着用をめぐる政治対立の深層 オズダルグ教授に聞く【上】
    120   イスラム系与党公正発展党(AKP)と世俗主義の擁護者との間で大統領選を巡る対立が政治危機となっているトルコだが、軍をはじめとする世俗派と親イスラム教勢力との闘いは80年前のトルコ共和国の建国以来、継続した動きとなっている。国是となっている政教分離主義を脅かす存在の象徴となるのが、国民の99%がイスラム教徒のトルコで女性がかぶるスカーフだ。フェミニズムの観点から政治の流れとスカーフ着用の意味を追ってきた、中東工科大学のエリザベス・オズダルグ社会学教授に現状を聞いた。(アンカラ・小林恭子)(2007/07/08)


    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・14>「根津教諭の解雇を避けるための要請書」を校長に渡す
      7月4日(水)。南大沢学園養護学校に。今日も雨模様。今日は特記すべき日となった。1ヶ月前からここに来てくれている「君が代」被処分者とは、八王子5中夜間学級の近藤さん。今朝は私が「出勤」した7時35分にはすでに到着していた。彼は、下に示す「根津公子教諭の解雇を避けるための要請書」を前回校長に手渡そうとしたが、受け取ってもらえなかったので、今日こそは渡したいと思って、早くに来てくださっていたのだった。(2007/07/07)


    労働問題
    過労死は自己管理の問題か 安倍政権の狙いは労働法解体 平賀健一郎(中小労組政策ネットワーク)
      ピーテル・ブリューゲルの寓意画作品に『盲人の寓話』がある。盲人に手を引かれた盲人が穴に落ちようとしている風刺作品だ。参院選での自公政権の敗北予想も出る中で、テレビや新聞記者の前で安倍首相は突然、労働者の最低賃金の引き上げに口にし出した。しかし、騙されてはいけない。内閣総理大臣の諮問機関である規制改革会議は、あらゆる労働者の権利を剥奪するために労働法制の無力化を意図した「労働タクスフォース」をまとめ公表しているからだ。痛みはわが身に降りかかる。この杜撰な意見書の恐ろしい狙いに気づかないのは誰の責任か。(「労働情報」特約)(2007/07/06)

    比で増え続ける「困窮邦人」 仕事見つからず、所持金使い果たし…
      【マニラ新聞特約2日】在フィリピン日本大使館はこのほど、2006年の邦人援護統計を取りまとめた。在マニラ総領事館の取り扱った邦人援護は前年比20・1%増の1017件で、初めて1000件の大台を突破した。全世界にある在外公館援護件数ランキングでも、前年の4位から2位へ順位を上げた。所持金を使い果たすなどして同総領事館に支援を求めた「困窮」は同2・2%増の183件。全在外公館の総件数(498件)の約4割を占め、「困窮邦人の多いマニラ」の突出ぶりが数字で裏付けられた。(2007/07/02)


    検証・メディア
    「大東亜戦争」と新聞の責任 「盲従の時代」再来を恐れる 安原和雄 (仏教経済塾)
      「財界人の戦争・平和観を追う―侵略戦争を認識した村田省蔵」を07年6月16日付で掲載した。村田省蔵という財界人はかつての「大東亜戦争」を支え、推進する立場にあったが、敗戦後は「大東亜戦争は侵略戦争だった」と認識を180度改め、日本の侵略によって多くの犠牲を強いた中国との友好に尽力した異色の存在である。その大東亜戦争を国内外で体験した人は古稀(70歳)を過ぎた年齢層だから少数派となってきた。だからこそ大東亜戦争とはいったい何か、を問い直してみると、その陰に、いや堂々と侵略戦争を煽り、推進した新聞の責任が改めて大きく浮かび上がってくる。そして今、再びあの権力への「盲従の時代」の足音が聞こえはじめているのではないか、を恐れる。(2007/07/01)


    新任教員免職裁判
    新任教員免職取り消し裁判で不当判決 杜撰な判決理由がまかり通る日本社会の病理 武井博道(大阪教育合同労働組合副執行委員長)
      荒れる小学校に赴任した新任教員が条件附採用期間の終了をもって一方的に受けた免職通知の取り消しを求めた大阪地裁訴訟で、「原告の請求を棄却する」との不当判決があった。辞職者や精神を病む小学校教員が増加するなかで、そもそも免職の理由として示された内容は、「声が小さい」「板書の字がきたない」というお粗末なものだった。免職理由については何の基準も示されず、全てが市教委の裁量で決まってしまう危険性を裁判では告発してきた。原告は「自分に嘘をついて生きていくことはできない」と9割が敗訴すると言われている行政訴訟に訴えた。全ての労働者の権利にかかわる問題として闘うためだ。市教委の恣意性を追認するだけの判決理由からは、なぜ教育現場が荒廃するのかが垣間見える。(「労働情報」特約)(2007/06/27)

    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・12>教育関連3法が成立、だから私は「処分」を発信していく
      6月21日(木)。鶴川二中へ。まったく私を知らない1年生の中に、私の挨拶に返事を返さない生徒が現れてきた。流言飛語を信じてしまう社会現象は、そのまま子どもの社会にも起きるわけで、この1年生たちも、信じ込まされ始めたのだろうか。この連鎖を断ち切るのに必要なのは、自分の頭で考えることを大事にする教育。しかし、自分の頭で考える教育と対極にある、国の考えを刷り込み、国に従順な人間をつくるための教育関連3(4)法が昨日成立してしまった。こんな社会状況だからなおさらのこと、私は私の受けた処分を、身体ごと晒し、発信していく。(2007/06/23)


  • 虐待耐えかね15階から脱出、マレーシアで働くインドネシア人メード
  • MILFとの和平交渉で比政府が統治権の大幅な移譲を提案


  • アジア映画共同製作ブームの火付け役は日本 深化への期待高まる
    120   漫画やアニメ、コスプレ、カラオケなど日本が発信源となり東南アジアに広がった文化は数々ある。ホラー映画もそのひとつで、火付け役となったのが中田秀夫監督の「リング」(1998年作品)である。その後、米国リメーク版も製作され、「呪怨(英題:グラッジ)」や「仄暗い水の底から(英題:ダーク・ウォーター)」といった作品も飛び出している。(クアラルンプール・和田等)(2007/06/19)

    時事英語一口メモ
    【27】「資本主義の王」と国家資産基金 中国の陰謀?
     投資リターンを最大化するために、外貨準備の一部を運用するsovereign wealth fund(SWF)の設立がここ数年相次いでいる。中国が外貨準備のうち30億ドルを米プライベートエクイティ(private equity)大手のブラックストーン・グループに投資することを決めたことで、英文の新聞・雑誌はSWFについて相次いで取り上げている。SWFは巨大化することが見込まれており、外貨準備の債券(bond)から株(equity)へのシフトは国際金融市場に大きな影響を与えそうだ。(鳥居英晴) (2007/06/11)

    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・10>君が代処分を知らない都民が多い
      6月6日(水)。南大沢学園に。今朝も一人の保護者がプラカードの前で立ち止まり、読んでいらっしゃった。近寄って名乗り、説明をすると、「こんなことがあるんですか」と驚かれた。まだまだ、東京の学校で起きていることを知らない方が多い。今日は訪問者が多数。早朝からいらしたKさんの他に、Sさん、Mさん、Tさん。校外学習に出かけ、あるいは帰って来る子どもたちに声をかけながら、Kさんとじっくり意見交換ができて、濃密な時間を持てた。下校時は、Tさんが持参したギターでクラッシックを奏で、それをバックミュージックに、子どもたちに「さようなら」と声をかけた。(2007/06/10)


    教育曲語
    <5>教育再生「井戸端」会議 矢倉久泰(教育ジャーナリスト)
      安倍首相の私的諮問機関「教育再生会議」が6月1日にまとめた第2次報告の内容は、そのほとんどが第1次報告を味付けしただけのもので新味に乏しいものだった。「目玉」にしようとした「親学の勧め」(子育て提言)は、世間や与党内部のヒンシュクを買って下ろしてしまったのは良かった。それにしても教育再生会議は「ゆとり教育」の見直しや、「徳育」の教科化にあたって、教育や子どもの現状分析もせず、論証抜きに提言していて全く説得力がない。これでは井戸端会議、いやドタバタ会議ではないか。(2007/06/04)


  • 新党「民主運動」は壊滅の危機? バイル党首は強気の姿勢


  • 時事英語一口メモ
    【26】ウルフォウィッツの妻がブッシュに出した手紙の秘密
     世界銀行のポール・ウルフォウィッツ総裁(63)が辞任する原因となった交際中の女性職員、シャハ・アリ・リザ(52)のことを英文メディアはさまざまな表現をしている。”girlfriend” “female companion” ”romantic partner” “close female friend”・・・。Salon.comは "neoconcubine"と呼んだ。neocon(ネオコン)とconcubine(愛人、サルタンなどに囲われたハーレムの女性)を掛け合わせた言葉だ。彼女をどのように呼ぶかは、秘密にされていることと関わり合いがあった。(鳥居英晴) (2007/06/04)

  • “刺客”に敗北した小林前衆院議員が巻き返し狙う


  • 笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第71回:支援者の声――上申書(1)          山口正紀(ジャーナリスト)
      弁護団が提出した「上告理由書」(2006年3月6日付)の内容を知り、「これでは門前払いされる」と危惧した「支援会・東京」は3月末に開いた会議で、「上告審に向けて支援会として何が出来るか」を話し合った。会議では、「理由書」に対する不満の声が相次いだ。しかし、すでに出してしまった「理由書」をいくら批判しても仕方がない。とにかく最高裁調査官に、この事件と裁判に関心を持たせ、そうして関係書類に目を通させることが大事。そんな方向で議論がまとまり、具体的な活動として、支援者各自がこの事件・二審判決に対する思いを綴り、「上申書」として最高裁に出そうということになった。(2007/06/02)


    【ブレア首相の10年】「次の総選挙も労働党が勝つ可能性がある」 英シンクタンク代表ブレンダン・ドネリー氏に聞く(下)
     在英シンクタンク「フェデラル・トラスト」のブレンダン・ドネリー代表に聞くインタビューの後編は、ブラウン新首相誕生後の英国政治の情勢に移る。英国では2009年に次期総選挙の実施が確実視されている。労働党政権が4期続けて勝つのか、野党保守党が政権を奪回するのか、様々な予想が飛び交うが、ドネリー氏は「過半数まで行かなくても、労働党が4期目を続行」と見る。一方で、英国がユーロに加盟する可能性については、「労働党政権下ではないか」と予測した。(ロンドン=小林恭子)(2007/06/02)


  • 妻の支援でも黒川新党の苦戦は必至? 依然足りない候補者数
  • マレーシアからフィリピンへの携帯電話送金サービス開始


  • 【ブレア首相の10年】「国民の強い反欧州感情を崩せなかったブレア政権」 英シンクタンク代表ブレンダン・ドネリー氏に聞く(上)
     10年に及んだブレア政権の6月末の終えんまで1ヶ月を切った。ブレア首相自身が十分な業績を残せなかったと悔やむ政策分野の1つが対欧州関係と言われる。在英シンクタンク「フェデラル・トラスト」のブレンダン・ドネリー代表に、ブレア政権の欧州政策の評価、次期首相となるブラウン財務相の課題、英国のユーロ導入の可能性などを聞いた。ドネリー氏は元保守党の欧州議会委員で、欧州政治の動向にも詳しい。ドネリー氏は英国民の反欧州感情の高さを挙げて、ブレア首相の欧州政策は「失敗」と結論づけた。(ロンドン=小林恭子)(2007/05/31)

    北朝鮮はどこへ
    <最終回>専門家座談会「北朝鮮の現状と展望、我々の対応すべき方向」
    120   「プレシアン」と「北朝鮮研究学会」は共同企画「北朝鮮はどこへ」の最終回として、韓国の北朝鮮専門家による座談会を行った。2006年7月の北朝鮮のミサイル発射から1ヶ月後のことであり、その後今年2月の6カ国協議で北朝鮮の核施設の稼動停止と重油支援などを盛り込んだ合意文書が採択されたため、情勢は座談会当時とは変わった点もある。しかし、連載で明らかにされた「変化する北朝鮮」と「変化しない北朝鮮」の分析をふまえて、専門家たちが交わした議論は北東アジアの平和と安定について今後を展望するうえで多くの示唆を与えてくれる。参加者はいくつかの見解の違いを見せながらも、米朝、南北朝鮮、日朝関係の改善にそれぞれが何をなすべきかを提言し、「北朝鮮はミサイル発射以後の情勢変化を傍観しながら突破口を模索するだろう」という点では意見が一致している。(2007/05/30)

    時事英語一口メモ
    【25】「根拠なき熱狂」とバブル同士の結婚
     米連邦準備制度理事会のグリーンスパン前議長が残した名文句の中に“irrational exuberance”(根拠なき熱狂)という言葉がある。米国のハイテク株バブルへの警句として、1996年12月の講演で使った。日課である早朝の入浴中に、この言葉を思いついたのだという。そのグリースパンが高騰する中国の株式市場について警鐘をならしたが、中国の投資家は聞く耳を持たないようだ。(鳥居英晴) (2007/05/30)


    イラン情勢
    根強いイランの政治、社会への誤解 平和的解決の窓口を開き続けよ
     核兵器開発をめぐるにらみ合い、対立陣営の強情な指導者たち、近づく戦争の足音……歴史が繰り返しているのだろうか。しかし国際社会には、マスメディアがほとんど報道することのないイランの政治と社会に対する誤解が多数存在し、欧米諸国の人々、特に米国とイスラエルの激しい世論の火に油を注いでいる。現在のイランの強硬な態度の根底にあるものを正確に分析するには、一面的ではない包括的な国際政治の分析と、イランの国内事情の正確な把握が欠かせないのである。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・ブレイザー)(2007/05/29)


    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・8>さまざまな来訪者への応対…気がつけば「出勤」10時間に
      5月23日(水)。今日は部活がなくて下校の早かった立川二中の卒業生であるKさんが、話し込んでいった。彼は私が二中に転任した時に学年集会で話しをしたことを鮮明に覚えていて、それを告げてくれた。「強烈な印象でした」と言う。ここ数年、私が生徒たち全体の場で話をする機会など、自己紹介を除けば皆無である。その1回の話を覚えていてくれたなんて・・・。3年も前のことを。感激!、です!! その話とは、こうだ。(2007/05/26)


  • 仏新大統領の支持率は64%に
  • エコロジー諸政党が「民主運動」に接近


  • 外相への転出で「党の顔」探しに苦悩 ロワイヤル氏も候補
     6月10日と17日に行われるフランス下院議会議員選挙でニコラ・サルコジ新大統領の与党「国民運動連合」の圧勝が各種世論調査で予想される中、野党第一党の社会党は戦略の再構築を迫られている。国民的人気が高く党の顔の1人であったベルナール・クシュネル氏をニコラ・サルコジ新大統領が外相に抜擢された。このため党の前面に立てる人気政治家が存在せず、大統領選でサルコジ氏に破れたセゴレーヌ・ロワイヤル氏をなお党の顔とすべきか同党幹部は悩んでいる。(及川健二)(2007/05/21)


    C・ジョンソン『帝国アメリカと日本 武力依存の構造』 日米安保の時代錯誤を内部告発
     「戦後レジーム(体制)からの脱却」を旗印とする安倍晋三首相は平和憲法9条(=戦力不保持、交戦権否認)を改悪して日本を「戦争する国」に仕立て直す考えに執着している。憲法改悪のための国民投票法は2007年5月14日の参院本会議で可決、成立した。いよいよ改憲に向けて動き出すことになるが、このような安倍政権の平和から戦争へ―という基本路線の旋回の背景に日米安保=軍事同盟が存在していることを見逃してはならない。 (2007/05/19)


    沖縄/日米安保
    ついに市民運動に軍隊を投入 沖縄・辺野古沖に海自艦艇が待機、陸自ヘリが低空飛行
    120   防衛省は18日、ついに名護市辺野古で米軍新基地建設のための事前調査(環境現況調査)に着手した。周辺の海は住民の反対行動に備え海上保安庁の船が厳重に警備している。『朝日新聞』電子版は5月18日11時17分、「海自の潜水士も 民間業者とともに作業している。こうした異例の強硬姿勢を仲井真弘多・沖縄県知事が批判するなど、地元は反発を強めている」と報じた。新基地建設阻止を掲げて現地で座り込みを続けている市民グループは、陸上での作業ヤード設置阻止の座り込みと海上でのカヌーと飛び込みにによる阻止行動の二手に分かれて行動、「一人でも多く駆けつけてください」必死の呼び掛けをしている。(大野和興)(2007/05/18)

    爆弾テロ事件乗り越え復調するバリ島 治安回復で観光客戻る 
    120  インドネシア随一の観光地バリ島は、2002年10月と05年10月に爆弾テロ事件などを受け、観光業界は大きな打撃を受けた。しかし、治安が次第に回復し、バリ島の観光業界にも復調の兆しがみられている。テロ事件の痛手を乗り越え、観光業再生に燃えるバリ島の今を報告する。(ベリタ通信=和田等)(2007/05/14)


    憲法9条を掲げて国連安保理入りを 「世界から見た日本国憲法」で各国パネリスト 安原和雄
      日本弁護士連合会(平山正剛会長)など主催のパネルディスカッション「世界から見た日本国憲法」が2007年5月12日、東京・霞ヶ関の弁護士会館で約240人の参加者を集めて開かれた。基調講演「国際紛争地域が求める平和の在り方」でジャン・ユンカーマン氏(映画監督)は「日本は憲法9条を掲げてこそ、国連安保理常任理事国入りを主張すべきだ」と力説した。「軍事力は今や無力、無意味であり、軍隊で平和を築くことはできない」という認識が会場を支配した。参加者の一人として聴いたパネルディスカッションの内容(趣旨)を以下に紹介したい。(2007/05/13)


    敗北のロワイヤル氏が下院議員引退を表明 社会党への影響力には含み
    120  5月6日のフランス大統領選挙の決戦投票で、右派のニコラ・サルコジ氏に惜敗した社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル下院議員が11日、取材陣に対して「来月の下院議員選挙に出馬しない」と述べ、19年間務めた下院議員を今期限りで引退することを表明した。(及川健二)(2007/05/13)


    田中康夫「新党日本」代表が参院比例区から出馬か 旋風巻き起こす可能性も
    120   参院選まで3ヶ月をきって各党が選挙本番ムードになるなか、田中康夫「新党日本」代表の動向に注目が集まっている。田中氏といえば長野県知事時代に、「脱ダム」宣言を発表したり記者クラブ制度を廃止したり、2003年総選挙では政権交代を目指す民主党に全面協力したり、斬新な県政改革を実行するなどして、常に注目を集めてきた。同党は低迷状態ながら、田中氏の周辺を取材すると、参院選への出馬は間違いなさそうだ。立候補すれば、15年前に細川護煕・元熊本県知事が率いた「日本新党」と同じように、無党派層からの大量得票の可能性もあるとの見方もある。(及川健二)(2007/05/12)


  • サルコジ旋風で与党が仏下院選で大勝?


  • 笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第68回:違法捜査――上告理由書(3)       山口正紀(ジャーナリスト)
      上告理由書(2006年3月6日付。以下「理由書」と表記)で、弁護団が「稲葉事件」「小樽事件」に象徴される北海道警の闇に言及したのは、「ロッカーキー発見」に関する控訴審判決認定の誤りを指摘する記述中でのこと。控訴審判決は「被害者のロッカーキーが被告人車両のグローブボックス内に存在したことは動かし難い事実であり、被告人の犯人性を示す有力な間接事実である」と述べた。このロッカーキー問題について、弁護団は一・二審公判で次のように主張していた。(2007/05/12)


    【ブレア首相の10年】政治的業績に影を落とすイラク戦争 ブレア首相退陣表明で元顧問に聞く
      【ロンドン10日=小林恭子】ブレア英首相が10日、英中部セッジフィールドにある自分の選挙区で会見し、6月27日に辞任すると語った。10年続いた与党・労働党党首でもあるブレア政権がいよいよ幕を閉じることになった。ブッシュ米大統領のイラク戦争への全面支持で、結果的に政権の寿命を縮める形になったブレア氏だが、1997年の政権発足時から2003年までブレア首相の経済問題アドバイザーだったデレク・スコット氏に、ブレア政治の評価と後継首相と目されるブラウン財務相の政治手腕を聞いた。スコット氏は、ブレア氏とブラウン氏の長年の確執を詳細に記した「オフ・ホワイトホール」の著者としても知られる。(2007/05/11)


    【IPSコラム】協調か対立か インドと中国 2025年の大国 ロベルト・サビオ
    120  【IPSコラムニスト・サービス=ベリタ通信】2025年の世界はどのようなものであろうか。中国とインドが世界大国となった多極世界か、中国だけが頂点に立ったものなのか。それは分からないが、どちらの場合にしても、価値とライフ・スタイルをもとにした米国の覇権とは違った種類の覇権に直面するであろう。われわれは、巨大な貿易帝国に直面するであろう。そこでは中国の利益がすべてに優先され、国際的な社会正義や最も弱い人々の運命にはまったく関心が払われないことになりそうだ。(2007/05/07)


    極右のルペン党首は棄権呼びかけ サルコジ氏にはマイナス?
    120  5月6日にフランス大統領選挙の決選投票が行なわれる。第1回投票で383万5029票(10.44%)を獲得して4位だった極右政党「国民戦線」のジャンマリー・ルペン党首(78)は、自分の支持者に対し、6日の投票を棄権するよう、呼びかけている。(及川健二)(2007/05/06)


    ルオロ党首は伸び悩み、ホルタ首相は野党票がカギ 9日に東ティモール大統領選決戦投票
      【クアラルンプール5日=和田等】大統領選挙の決戦投票が9日に迫った東ティモールでは、与党・東ティモール独立革命戦線(フレティリン、FRETILIN)のルオロ(フランシスコ・グテレス)党首(国会議長)と、1996年のノーベル平和賞の共同受賞者、ラモス・ホルタ首相の両候補が勝利をめざしてしのぎを削っている。両候補とも4月に実施された独立後初の大統領選挙では過半数の得票を獲得できなかったが、フレティリン票は伸び悩み気味。一方、ホルタ候補は野党票をどれだけ取り込めるかがカギとなっている。(2007/05/05)


    リバーベンド日記
    とうとうバグダードを去る日が… 何をしに?どこへ? 
      アメリカの侵攻のあと、ますますの混乱にあるバグダードから届く、若いイラク人女性リバーベンドの日記。とうとう彼女と彼女の家族のあいだに、バグダードを去る話題が具体的になってくる。でもいったいこの地球上に、祖国を離れた彼女たちが安寧に暮らせる場所があるのだろうか…。(TUP速報)(2007/05/01)


    二極化社会を問う
    駅の外注化は本当に必要なのか 時給970円がもたらす安全性 小松玲子(ジャーナリスト)
      朝のラッシュ時や事故でホーム上が大混乱していても駅員が1人しかいない、いても要領を得ないという駅の風景は珍しくなくなってきた。今、日本全国の路線でコスト削減の旗印の下、JRほか私鉄などが続々と駅の外注化・非正規労務化を進めている。 元来、駅務は、安全性・公益性に鑑み、外注・委託労務等々が規制されていた分野だった。駅員や運転手は、鉄道が大好きな少年が、鉄道系の学校などを経て就職する、いわば「好きが仕事になる」職業だったという。規制緩和は、駅務をコンビニより安い時給970円の職場に変え、“安く働いてくれる”という価値だけで採用されるようにしてしまった。これは個人にも社会にも、不幸なことではないか? (「労働情報」特約)(2007/04/29)


    「日本は独自の援助哲学を持て」 マレーシア経済研究所所長が米国追随に苦言
      【クアラルンプール28日=和田等】マレーシアの独立系民間調査機関、マレーシア経済研究所のモハメド・アリフ所長が、4月28日付のニュー・ストレーツ・タイムズ紙に「日本の援助政策は修正する必要に迫られている」と題する1面にわたる論文を寄稿した。同所長は世界第2位の経済大国である日本は現在変革の最中にあるが、検討が不可欠な分野のひとつが政府開発援助(ODA)政策であるとして、米国に追随しない独自の哲学の確立を求めている。(2007/04/28)


    マレーシア女優が“失言”で失職し生活苦に 預言者の妻にたとえ怒り買う
      【クアラルンプール27日=和田等】マレーシアのベテラン女優が、国営テレビ局のトークショー出演した際、年下の男性との交際を、イスラム教の預言者ムハンマドの年上の妻になぞらえて発言したたため、国営テレビ局から1年間の出演禁止処分を受け、生活苦に陥っているという。(2007/04/28)


    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤日記」・4>「日本の教員組合はなぜ立ち上がらないのか」と仏人記者
      4月16日(月)。八王子は朝から雨。立川は、2時間くらいは何とかもったが、あとは冷たい雨。3月の気温とか。たっぷり着込んだつもりでも、午後は寒かった。 夕方は、新宿でフランス人記者の取材に応じた。10・23通達と都教委の攻撃・弾圧についてインタビューに答えると、記者は、「フランスでこのようなことが起きたら、教員たちは黙っていない。皆立ち上がります。日本の教員(組合)はなぜ、おとなしいのですか」とも訊かれた。この差は、やはり教育にある…。(2007/04/22)


    イラン核問題
    イラン核施設の街、ナタンズに行く 米国の攻撃に警戒と反撃勝利の自信が交錯 大村一朗
    120   イランの核開発問題をめぐり、欧米のメディアでは米国とイスラエルによるイラン空爆の可能性が報じられている。一方、イランのアフマディネジャード大統領は西側の軍事圧力に一歩もひかぬ姿勢を崩していない。では、当のイラン国民はこの動きをどのように受け止めているのだろうか。首都テヘランの大学に留学中の大村一朗さんは、「核技術国民記念日」の4月9日、政府から「嬉しいお知らせ」があると聞き、核施設のある中部の都市ナタンズに向かった。道中と滞在先でさまざまな人びとと交わした言葉と街の様子を大村さんが届けてくれた。(ベリタ通信)(2007/04/21)


  • タレントの宅八郎氏が東京・渋谷区長選に出馬表明


  • 日中・広報文化交流最前線
    温家宝総理訪日と北京の外国メディア 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   4月11日から13日まで、温家宝総理が、中国の総理としては6年半ぶりに訪日する。筆者は、日本大使館のスポークスパーソンを務めているので、この訪日をどう受け止めるかという質問を中国のメディアから受けている(中国中央電視台、新聞「新京報」、「China Daily」、「(香港)文匯報」;雑誌「瞭望東方周刊」、「環球」等)。北京にいる欧米アジアのマスコミにも日中関係を説明しないといけない。4月6日に、日本大使館に欧米、アジアのマスコミに集まってもらい、温家宝総理の訪日に関して、筆者から説明する機会を設けた。(2007/04/11)


    シンガポールでのF1開催が決定か マレーシアに次ぎ東南アジアで2ヵ国目
    120   【クアラルンプール7日和田等】自動車レースの最高峰、フォーミュラワン(F1)グランプリの2007年第2戦が6日、マレーシアでスタートした。8日まで開催のレースにファンの熱気が高まるなか、それをヒートアップさせる動きが出ている。お隣のシンガポールが新たなF1開催地に決まりそうだからだ。何かとシンガポールへの対抗心が強いマレーシアでは、ライバルの参入を苦々しく思う人も少なくないが、一方で、両国でF1が開催されれば、東南アジア地域のモータースポーツの振興に役立つと冷静に受け止める向きもある。(2007/04/07)


    根津教諭の「君が代」拒否
    <停職6ヶ月「出勤」日記・2>私の排斥に同調する生徒も、行動を評価する生徒も
      4月6日(金)。今日は始業式、7時40分、鶴川二中の校門前に「出勤」した。友人が同行。暖かい、いい天気。「進級おめでとうございます。/『君が代』不起立で不当にも停職6ヶ月処分です。/『君が代』の歌詞の意味を知っていますか。知って歌っていますか?/今は戦前のようです。」(趣旨)と書いたプラカードを立てかけて、登校する生徒や出勤する、数日前まで同僚だった人たちに挨拶をした。元気に挨拶を返してくれると、心が弾む。生徒の登校中ずっと、忙しいだろうに、副校長が昨年と同じように私の横に立った。(2007/04/07)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第63回:不信――支援活動と弁護団          山口正紀(ジャーナリスト)
      「きょうは、もしかしたら皆さんにうれしい報告ができるかと思っていたのですが、ご存知のような結果になってしまいました。これから、事件の顛末をご報告するとともに、今後のことを考えたいと思っております」。札幌高裁「控訴棄却」判決から10日たった2005年10月8日午後、東京・渋谷勤労福祉会館で開かれた「恵庭冤罪事件・控訴審判決報告集会」。秋山賢三弁護士は、苦渋をかみしめるように、重い口調で話し始めた。(2007/04/07)


    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    <75>「侵略」隠ぺいの教科書検定が外交問題に
      小川文相との初会談は1982年1月14日に行った。この会談は教育関係8団体との個別会談の一つとして行われた。「日教組だけと会うな」という自民党や文部省内の意向にしたがったものだった。日教組は第2臨調答申によって凍結された40人学級の早期実現や主任手当の撤廃などを要求したが、いずれも新味のある回答はなかった。会談の終わりごろになって小川文相が「槙枝委員長の著書を読みましたが、教科書の自由出版、自由採択を言いながら、教科書検定を認めるようなことも書いてありますね。これは矛盾しませんか」と切り出した。(2007/04/07)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第62回:報告集会――再びの有罪判決(4)            山口正紀(ジャーナリスト)
      2005年9月29日午後5時前、札幌市の北海道立道民活動センター520研修室。室内は、重苦しい沈黙に包まれていた。まもなく「恵庭冤罪事件被害者支援会」と「恵庭冤罪事件支援会・東京」共催の控訴審判決報告集会が始まる。約50人の支援者が、弁護団の到着を待っていた。公判を傍聴できなかった人、判決後に駆けつけた人もいる。札幌高裁・長島孝太郎裁判長が「控訴棄却」判決を言い渡してから、すでに3時間半たっていた。(2007/03/31)


    沖縄密約
    <沖縄密約シンポ(3)>日本の秘密国家化をいかに阻止するか メディアの自己変革が不可欠
      シンポジウム「沖縄密約問題がいま、問いかけるもの」(日刊ベリタなど共催)は最後に、日本の外交・安保の現状をどう見るかを論じた。佐藤優氏(起訴休職中外交官)は、日本はすでに秘密国家に走り出していると指摘。この国を誤った方向に行かせないために、岡留安則(元「噂の真相」編集長)氏は、いまこそメディアが「民」の側からの真実追究の力を発揮しなければならないと訴えた。また西山太吉氏(元毎日新聞記者)は、たとえ一審で負けても、法廷をつうじて真実を国民に伝えるジャーナリズム活動を続けていくと強調した。司会は松元剛氏(琉球新報記者)。(ベリタ通信)(2007/03/31)

  • マニラの保育園児人質事件、犯人に同情の声も


  • 沖縄密約
    <沖縄密約シンポ(2)>国家犯罪の隠蔽に加担したメディア なぜ権力の情報操作に弱いのか
    120   沖縄返還交渉の「密約」を考えるさい見逃せないのが、権力とメディアの関係である。西山太吉毎日新聞記者(当時)のスクープに慌てた政府は、国家犯罪を隠蔽するための情報操作を行った。「情を通じて」という起訴状の一文だ。これによって、新聞とテレビの関心は一斉に同記者の取材方法に集中し、問題の本質はかすんでしまった。国民も報道に引きずられた。なぜメディアは権力に追随してしまうのか、現状はどうか、改善の道はあるのか。シンポジウム「沖縄密約問題がいま、問いかけるもの」で、西山、岡留安則(元「噂の真相」編集長)、佐藤優(起訴休職外交官)の三氏は、それぞれの体験をふまえてこの問題を論じた。司会は松元剛・琉球新報記者。(ベリタ通信)(2007/03/29)

    根津教諭の「君が代」拒否
    私は今日も起立はできません もう自分に嘘をつくのはやめようと決意
      9時30分、卒業式が始まった。司会の「国歌斉唱」との発声で私は着席した。と、ここまで書いたところで、緊急にやらなくてはいけないことが発生。そこで以下かいつまんで。私の着席を副校長が私の右後ろで現認し、注意すること2回。卒業式が終わると、次は校庭に出て、「見送り」になるのだが、その間に、要するに卒業式は続いている中を職員室に来た私を待ち構えていたかのように、私の席に校長・副校長が連れ立ってきて、着席行為の確認をした。この人たち何考えてるんだ!と2人に対し、私は今さらでもないが、あきれた。(2007/03/20)


  • インドネシア政府の選挙関連法案に新政党反発 
  • 穴場の中東オマーン
  • メキシコ人女性が赤ん坊を18万円で売る? 真相は逆との見方も


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第27回 事件ノンフィクションの取材と執筆(2・後半)
    「うん、アカネたちが死んだのは、友達の家で聞いたの。聞いた途端、ハルナね、笑っちゃった。なんで笑ったのかわからない。ただ体が痺れて仕方がなかったの。そのあとね。ハルナ、暴れたらしいよ。大きな声で怒鳴ってたらしい。友達が外に連れ出してくれたけど、道端でも大きな声で叫んでたんだって。ひとりごとも何か言ってたんだって。全然覚えていないんだけど……」/ハルナは、ケンジが死んだ直後、アカネが事故現場に行ったときの話を、問わず語りにしはじめた。ケンジの遺体はすでに運び去られていたが、その断片が道路には散乱していたのだという。/ハルナが、さらりと言った。「それをアカネが食べたんだって。自分の体にケンちゃんの体を入れたかんだって」(2007/03/05)


  • ディリ情勢悪化とUNDP内田さん


  • 北朝鮮はどこへ
    〈19〉革命精神の緩みものぞく 文学作品から見た北朝鮮の変化 社会文化編(1)
      ハン・ウンビンの「二度目の再会」(朝鮮文学、1999年)は、体制が次第に崩壊に向かっていくという考え方は「木の葉一枚を取り上げて木全体が枯れ果てていくように騒ぐことを好む西洋世界が好きな見方」であると書いている。「すべてのものが不足し、難しい状況であるが、私たちは何も失わなかった。変わらず一つの軌道に沿って流れている私たちの生活、私たちの生活…。道端では街灯の明かりと路面電車、自動車のヘッドライトの光の中で『今年を強盛大国建設の偉大な転換の年として輝かせよう!』というスローガンが生き生きと力強く目立っている…。廊下では一軒一軒の門すべてを叩きながら 『診療所に早く行って予防注射を打ってください!』という声がひっきりなく聞こえ、だんだん遠くなっていく」 (プレシアン特約)(2007/03/03)


  • インドネシアはシンガポールとの関係を重視


  • 安倍政権をどう見るか
    米軍再編、防衛論議は慎重に 防衛省誕生と基地問題への対応 池田龍夫(ジャーナリスト)
      「戦後レジームからの脱却」を標榜する安倍晋三政権は、狎貅號姫勠瓩鮑幹とした戦後日本の防衛体制を改変する作業を加速してきた。まず、新年早々の「防衛省」誕生(1・9)が、日本の安保・防衛政策に及ぼす影響を注視すべきである。自衛隊の現状を踏まえて、「庁」から「省」に昇格させたに過ぎないと見る向きもあるが、単なる省庁再編と違うとの問題意識が必要だろう。次いで2月9日には「米軍再編特別措置法案」が閣議決定されて、国会に提出。内閣府の外局から「真の政策官庁」へ脱皮した防衛省の存在がにわかにクローズアップされてきた理由は何か、安倍政権の狢票茲雖瓩気がかりである。(2007/03/01)


  • 安全性が問われるインドネシアの交通機関
  • ASEAN内のシンガポール人服役者は220人


  • フォアグラ販売のレストランを条例違反で摘発 仏料理店は反発 米シカゴ
     世界的な珍味といわれるフォアグラ。しかし、ガチョウや鴨に必要以上に餌を与え、肝臓を肥大化させて作るために、動物愛護団体から動物虐待だとの声が根強く上がっている。こうした声を受け入れて米イリノイ州シカゴ市では昨年、レストランや小売店がフォアグラの販売を禁止する条例を制定した。この条例を無視してフォアグラ入りのホットドッグをメニューに入れて販売しようとしたレストランの店主が最近、市当局から販売当日に摘発を受けた。(ベリタ通信=江田信一郎)(2007/02/27)


    台湾人虐殺の2・28事件から60年 若い世代に語り告ぐべきと留学生
    120  台湾で1947年2月28日に起きた「2・28事件」からことしで60年。この事件では、国民党政権に対して台湾人が抗議行動を起こしたことをきっかけに、政府が弾圧に乗り出し、2万人前後の台湾人が犠牲になった。2・28事件は台湾で長い間封印されていたが、1980年代後半の台湾民主化以降、真相の究明が進んでいる。こうした事情を、多くの日本人に知ってもらおうと、札幌の大学に留学中の蔡亭朱(さい・ていしゅ)さん=台湾の東海大学・日本語学科に在学中=が、さっぽろ自由学校「遊」で学習会を開いた。会が開催されたのは1月23日。(木村嘉代子)(2007/02/26)


    中東
    「審理無効」は勝利である イラク戦争派遣拒否のワタダ中尉の軍法会議(1)
      2月5日から7日、米陸軍の将校として初めてイラクへの派遣を拒否したワタダ中尉の軍法会議が、米ワシントン州フォートルイスで開かれました。結果は、多くの人が驚いたように「審理無効」が宣言され、閉廷されました。軍法会議でいったい何が起こったのでしょうか。またその意味は何でしょうか。以下はカリフォルニア州オークランドの反戦軍人を支援する団体「抵抗する勇気」(Courage to Resist)のジェフ・パターソンの報告です。パターソン自身、米海兵隊伍長だった1990年、イラク攻撃準備のためのサウジアラビア派遣を拒否し軍法会議にかけられた経験があります。(TUP速報)(2007/02/25)


    リバーベンド日記
    世界一の嘘つき男、マリキ・イラク首相
      バグダードに住む若いイラク女性、リバーベンドのブログ、昨年12月31日から50日以上たっての更新に無事であったと喜びましたが、内容はたいへんつらいものでした。ここにお届けするのは、前号の続き、同日の内に更新されたものです。人間の誇りと尊厳を踏みにじって恥じない支配者に対するリバーベンドの怒りが伝わってきます。本日(22日)さらにイラク北部のタルアファルの女性が、イラク治安部隊の将兵4人にレイプされたと名乗り出ました(以下のニュースサイト参照、英文)。 (2007/02/24)

    東ティモールでまた脱走事件 選挙控え治安再悪化への懸念高まる
     【クアラルンプール20日=和田等】東ティモールからの報道によると、首都ディリにあるベコラ刑務所から収監者6人が17日、脱走を図った直後に逮捕された1人を除き5人が脱走に成功した。東ティモールでは、昨年4〜6月に発生した30人以上死者の出たクーデター未遂事件で、反乱軍を率いたアルフレド・レイナド少佐がいったん投降した後、「刑務所内で殺害されそうになった」と訴え、同年8月に部下など56人を引き連れて脱走。いまなお身を隠している。(2007/02/20)


    橋本勝21世紀風刺画日記
    第35回:格差の進行で日本はバラ色
    120 「格差社会はいいことだ」とは、挑発的なタイトルである。2・21号の日本版「ニューズウィーク」の特集記事。安倍政権が大喜びしそうだ。まるで自民党の応援誌になったみたい。さて肝心の中身だが、早く言えば「上が儲かれば下にもそのお余りが回るようになるから、格差くらいガマンしろ」というもの。(…)ここは我らが下層階級の代表ともいうべき放浪紳士チャーリーにご登場願い、誤った言説をまき散らす「ニューズウィーク」を、怒りを込めて蹴っ飛ばしてもらうことにした。(橋本勝)(2007/02/19)


  • タイ、ドンムアン空港の恒久利用決定 3月25日から供用を再開へ


  • セクシーなコーヒーを売ります ネグリジェ姿の売り子が話題に 米シアトル、批判や抗議も
     米西海岸のワシントン州シアトル市は、世界的なコーヒーチェーン「スターバックス・コーヒー」が誕生した場所だけあって、客も味にこえており、コーヒー店の売り上げ競争も厳しい。そうした競争の中で奮戦しているのが、ここ数年増えているセクシーさを売り物にしたスタンド・コーヒー店だ。運転手が車に乗ったまま、コーヒーを買える、いわゆる「ドライブ・スルー」のコンセプトに変化はないが、最も大きな違いは、スタンドの中にいるのは、若い、セクシーな女性ばかりというものだ。(ベリタ通信=江田信一郎)(2007/02/16)


  • マニラ・パシグ川のフェリー便が再開、渋滞緩和や観光資源化狙う


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第26回 事件ノンフィクションの取材と執筆(2・前半)
    もうひとつ気になることがある。去年の初夏、アカネの左側の内側に「ケンジ」という字がカッターナイフか何かで刻みつけてあるのを、ケンジの母親に見とがめられているのだ。/私は、はっとした。以前、ある大学病院の救命救急センターに一週間ほど泊まり込んで取材したときのことを突然、思い出したからだ。そのとき見た、飛び降り自殺で死んだ14歳の男子中学生の左腕にも、まったく同じようにカッターナイフで付き合っている彼女の名前が刻みこまれていた……(2007/02/14)


  • 警察のやり方に怒りの声が殺到 妊婦の懇願を無視し尋問続行


  • 日中・広報文化交流最前線
     「テニスの王子様」(「網球王子」)に人気 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   中国では様々な人達がテニスに親しんでいる。政府、党の要人にはテニス愛好者は多い。一般市民も、生活に余裕が出てきた人達の間でテニスを愛好する人が増えている。これまでは五輪などで必ずしもメダルに縁が無かったが、アテネ五輪で女子ペアが中国として初めてテニスの金メダルを取ったことから、徐々に人気が出てきている。テニス人口をどう見るかは難しいが、日本が7〜8百万人、中国は1千万人との見積もりもある。テニスを通じる日中交流について報告したい。(2007/02/12)


    東ティモール大統領の「許し」描く ジャカルタ国際映画祭人権賞の映画「英雄の旅」 グレイス監督に聞く
    120   【じゃかるた新聞特約8日】昨年12月に開催されたジャカルタ国際映画祭で、東ティモールの独立の父・グスマン大統領がナレーター役を務め、インドネシアの占領を許し受け入れるまでの葛藤を描いたグレイス・パン監督の初ドキュメンタリー映画「英雄の旅」(A Hero's Journey)は映画祭の人権部門を受賞した。世界の暴力の連鎖を終結させる可能性として「許し受け入れる力」に着目したというグレイス監督に、この映画の魅力や次回作品の構想を聞いた。(2007/02/08)


    上院選候補めぐり比政界流動 アロヨ後と選挙後の改憲にらみ
      【マニラ新聞特約8日】2月12日に立候補届け出が締め切られるフィリピン上院選(改選数12、5月14日投開票)で、現職議員ら有力候補の取り込みをめぐる与野党陣営の駆け引きが最終局面を迎えている。候補の全国的な知名度と選挙組織の優劣が当落を決する上院選は、中央政界における与野党の力関係を象徴。有力候補者12人をそろえられるか否かが、同時実施の下院選や地方自治体首長選の候補者動向に大きな影響を与える。加えて、下院選など地方選の結果が統一選後に再開される改憲作業の行方を左右することから、改憲とポスト・アロヨをにらんだせめぎ合いは立候補締め切り直前まで続きそうだ。(2007/02/08)


    北朝鮮はどこへ
    <16>改革開放に向けた法整備進む 相続法制定で住宅の相続も可能に
    120  2000年以後、北朝鮮は経済の改革・開放を制度的に裏付けるための経済関連法規の制定及び改定作業に本格的に取り掛かった。もともと北朝鮮の法律の半分ほどは経済関連の法律だが、最近制定または改定が確認された法律だけで39にのぼり、その内訳は経済・科学分野が23、社会分野が6と、経済分野に集中している。(プレシアン特約)(2007/02/08)

    議員特権問題を地方選の争点に 昨年の調査結果HPで公開 議員ネットワーク
     昨年9−11月に議員特権に関して実施した調査結果をもとにみどりの市民派議員のネットワークはこのほど、「あなたの自治体をチェック!」をホームページで公開した。公開項目は、1800の全国基礎自治体からあった「議会出席に伴う費用弁償」「政務調査費の報告と領収書の提出」「永年勤続議員表彰制度の有無とその内容」の3項目。政務調査費に関して東京・品川区で自民党議員による乱用が発覚するなどしており、議員特権問題は今年4月の統一地方選や7月の参議院選での争点のひとつとなりそうだ。(加藤宣子)(2007/02/08)

  • サウジのイスラム金融機関、マレーシアで初の海外事業開始


  • 世界初のオランウータンの島を堪能 ペナン州とペラ州へ、マレー鉄道の旅(下)
    120  10年ぶりに訪れたペナン島の視察を終えた後、ブキメラ・レイクタウン・リゾートへ。ここにはマレーシア半島部で唯一の保護区のオランウータン島がある。現在、22匹のオランウータン(うち10匹は赤ちゃん)が生息している。オランウータンを飼育し、生態や社会的行動を研究する目的で2000年にオープンしたこの島には、乳児の保育センターもあり、飼育員が「手取り足取り」赤ちゃんの面倒を見ていた。(クアラルンプール=和田等)(2007/02/03)

    仏教小説『ごみを喰う男』の読み方 緑の思想と脱「経済成長」の勧め 安原和雄
      中村敦夫著『ごみを喰う男』(徳間書店、2007年1月刊)を読んだ。エリート警察官僚出身の僧侶が探偵として犯人捜しに知恵を傾ける。モデルとなっているのは東京都西多摩郡のごみ問題である。そのごみ処理にからんで犯罪が行われるという筋書きで、書名の『ごみを喰う男』はそこから来ている。「環境ミステリ−」と銘打ってあり、ミステリーの展開もおもしろいが、私が興味を抱いたのは、本書が仏教思想と緑の政治思想とをつなげて物語を創作し、そこに脱「経済成長」の考えを織り込んでいる点である。(2007/01/30)


  • マレーシアの販売台数11%減


  • 風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・8>「少数派を攻撃する表現の自由はデンマークの伝統ではない」とイスラム教徒の若者イクバル氏
    120   カムラン・イクバル氏(29歳)は米国系大手ンピューター会社に勤務するITエンジニア。両親はパキスタンからデンマークにやってきたが、本人はデンマークで生まれ育った。英国中部バーミンガムでの留学経験もある。MUNIDA(デンマークの若いイスラム教徒の集団)のメンバーで、昨年秋、イスラム教の預言者ムハンマドの生涯を書いた本を仲間とともに翻訳して出版した。そのような若いイスラ教徒デンマーク人として、彼は風刺画事件が浮き彫りした移民の融合や表現の自由をふくめたこの国の将来をどのように考えているのだろうか。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/26)


  • マレーシアのカジノ業者がマカオ進出へ


  • 風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・7> 「なぜ対話を拒むのか」 ユランズ・ポステン紙を提訴したイスラム教徒カシーム・アーマド氏
    120   2005年秋「ユランズ・ポステン」紙に掲載された、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画は、多くのイスラム教徒にとって冒涜的、侮辱的と映った。衝撃を受けたデンマークのイスラム教徒のイマーム(導師)アーマド・アブラバン師は風刺画を携えて同年冬、中東諸国を回ったが、この訪問はデンマークと一部の中東諸国との関係を悪化させる結果にもなった。エジプト出身のアブラバン師が活動の本拠地とするコペンハーゲンのモスク(イスラム教寺院)を訪ね、風刺画がイスラム教徒の感情を傷つけたとして同紙に賠償金の支払いを要求する裁判を起こしたカシーム・アーマド氏に話を聞いた。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/25)


    広告業界が駆使する魔術から解放されよう イメージより現実のチェックを
      新しい商品やサービスの存在だけでなく、最先端のライフスタイルまでをも示してくれる広告。それは、消費者の欲望を映しだす鏡であるとしばしば言われる。だがこの表現は、広告を通じて我々にメッセージを送りつける側の言い訳にすぎない。今日、広告を駆使する企業は、商品やサービスの具体的な説明よりも、会社自体のイメージやブランドの浸透を図ることに精力を注いでいる。それは、物自体を売り込むのではなく、イメージと連想から意識に訴えかけて我々を消費へと駆り立てる。広告業界が操る魔術とその影響について報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2007/01/23)


    風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・6> 「風刺画事件で社会融合の努力が水泡に」 「新デンマーク人」のアヤーン・カーン氏
    120   イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画掲載は、異なる価値観を持つイスラム系移民とどのように向き合うかを欧州社会に問う事件でもあった。移民問題に関するシンクタンク「新デンマーク人」(「新デンマーク人」とは移民を指す)のアナリスト、アヤーン・カーン氏はデンマークで生まれ育ったが両親はアラブ国家の出身。国内での移民の位置と風刺画事件の影響に関する「個人的見解」を語ってもらった。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/22)

    風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・5>「イスラム系移民への雇用提供に奔走」 民主ムスリム・ネットワークのエルベド氏
    120   「ユランズ・ポステン」紙のムハンマド風刺画がイスラム諸国で次々と抗議運動を発生させていた頃、デンマークでは、シリア出身の国会議員ナッサー・カーダー氏が中心となって、市民団体「民主ムスリム・ネットワーク」が結成された。民主主義、人権、法のルールを宗教上の価値観よりも優先する同団体は、瞬く間に支持者を増やしたが、国内のイスラム教徒(ムスリム)を二分したとも言われる。ネットワークの中核グループの一人で、結成直後に会ったことのあるファティー・エルベド氏に、その後の動きを聞いた。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/20)

  • 日中関係改善でアジア経済がより活性化 豪紙が報道


  • 風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・3> 「現首相の政策の一部になりたくなかった」と風刺画家のローエル・オルス氏
    120   2005年秋「ユランズ・ポステン」紙が掲載したイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画は、2006年に入り欧州数紙が再掲載したことで表現の自由を巡る大きな議論となったが、デンマークの新聞を開くと、大小の風刺画、イラストがかなり多いことに気づく。全ての権威が痛烈な批判の対象となる風刺画は、デンマークの人々にとって非常に身近な存在のようだ。この国の政治風刺画家の第一人者で、ラスムセン現首相を長年原始人として描いてきた、ローエル・オルス氏に今回の事件の背景を語ってもらった。同氏はユランズ・ポステンのライバル紙「ポリティケン」に作品を載せている。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/15)

    風刺画論争後のデンマーク
    <ルポ:風刺画論争から1年のデンマーク・2> 「希望を捨てずに平和的に闘え」 移民融合コンサルタントのアルマジド氏
    120   「ユランズ・ポステン」紙に掲載された風刺画が大きな国際論争となっていた昨年2月、この新聞のコラムニストの一人で移民融合問題コンサルタントのファーミー・アルマジド氏は、デンマークで取材をした筆者に対し、論争をきっかけにイスラム系と非イスラム系国民の間に「新たな対話の機会が開けた」と楽観的な見通しを示した。約1年後に再会したアルマジド氏の表情は暗かった。強まる反イスラム感情への懸念が日々高まっているからだ。(コペンハーゲン=小林恭子)(2007/01/13)

  • メガワティ党首を擁立 09年のインドネシア大統領選で闘争民主党


  • 世界中で悪影響及ぼす銀行  もうけ主義を加速
     格差が広がり多くの人々が豊かさを実感できない時代にもかかわらず、好況にわくのは日本の銀行だけではない。世界中の銀行、特に多国籍銀行は、「信じがたい」収益の伸び率を記録している。かつては人々に貯蓄を勧め、コミュニティーに投資をし、地元の中小企業を長期的視野で育てていた銀行も、今ではカードやローンで買い物をするよう私たちをせき立て、地元の預金を海外投資につぎ込み、可能性ある中小企業に短期的な結果を求めて追い込んでいる。もうけ主義を加速させている銀行は、世界でどんな悪影響を及ぼしているのだろうか。 (ニュー・インターナショナリスト=クリス・リチャーズ)(2007/01/10)


  • 目をえぐり殺害し遺体を棄てる ハイチで凶悪誘拐事件が多発


  • 影山あさ子「戦争する国・アメリカ」(4) 米軍基地問題と立ち向かう人々
      「マリーンズ・ゴー・ホーム」の上映もまた、今回の米国滞在の目的のひとつだった。日韓の米軍基地反対運動を描いたドキュメンタリー映画「マリーンズ・ゴー・ホーム」が、米国でどのように受け止められるか。ニューヨークの空港に着いたとき、「“マリーンズ・ゴー・ホーム” 帰れ」と追い返されるのではないかと不安だった。ニューヨークの大学の上映会では、沖縄の学生たちも参加し、米国学生と議論を交わした。米国の学生は、「わざわざ基地の近くに住む必要はないのでは?」とか、「私たちには関係ないけど、がんばって」といった反応で、少々拍子抜けした。(2007/01/09)


    農と食
    【地域からつくる“もうひとつの世界”】山形県長井市民の取り組み(下) 新しい共同で地域をつくりなおす
    120     (上)ではレインボープランとはどういうものかをみてきた。住民が出す生ゴミを堆肥にするという事業は、全国各地で取り組まれていてめずらしいものではない。それではなぜ長井・レインボープランなのか。それは第一に、この実践が住民の主体的な行動力と構想力に裏打ちされ、積み上げられてきたということがあげられる。市民運動型として始まり、途中行政やJA農協、商工会議所など地域社会の有力セクターを巻き込んで今日まで来た。冒頭、堆肥センターが出来上がり、循環のシステムが動き出したのが1997年と述べたが、それ以前にほぼ十年に及ぶ住民主導の積み上げがあった。(大野和興)(2007/01/08)

    影山あさ子「戦争する国・アメリカ」(3) 兵士にまで波及する反戦運動
      米国国内でも、「イラクはやばい」という雰囲気が漂っていた。大多数の米国人は、民主党だけでなく共和党支持者も、イラク戦争は失敗だと感じているようだ。「最初は正しかったが…」「最初から間違いだった」と見解はさまざまだが、現在の政策が正しいと肯定する人はほとんどいない。中間選挙の結果は、こうした意見の反映だろう。米国の選挙は、平和運動をしている人や帰還してホームレスになった元兵士、貧困者は投票できない。こうした人の票数を加えたら、ブッシュ政権への不満がさらに明白になるのではないだろうか。(2007/01/08)

    影山あさ子「戦争する国・アメリカ」(2) イラク戦争にノーと言った勇気ある兵士たち
      実際に戦場を見た兵士のなかには、戦争を阻止する立場に転じ、平和運動を行っている人がいる。彼らの話はリアルで説得力があった。そうした人々が、軍隊のなかで何が起こっているのかを語ってくれた。ハーバート・リードさんはニューヨークの州兵としてイラクに派兵した。本職は警察官だ。州兵とはパートタイムの兵士で、週に何回か軍役につき、徴兵されたら戦地へ向かわなければならない。彼はサマワに30日間駐留し、刑務所の建設にたずさわった。(2007/01/07)

    影山あさ子「戦争する国・アメリカ」(1) 格差社会が生み出す戦争する若者たち
    120   イラク戦争の米軍死者が3千人を突破した。この数字を刻んだ一人ひとりの米兵はどんな若者なのか、彼らはなぜ戦地に赴いたのか。映画「マリーンズ・ゴー・ホーム」の製作スタッフ、影山あさ子さんは、同映画の上映と次回作の撮影などのためこのほど2ヶ月にわたり米国を取材、その報告会を昨年12月29日に札幌で行った。影山さんはイラク帰還兵や平和運動にたずさわっている人たちの話を紹介し、「戦争をする国や社会とはどういうものか、戦争とは何かを考えてほしい」と語りかけた。戦争体験者が少なくなり、若者が戦争のリアルな現実を実感しづらくなくなってきている日本において、米国人のイラク戦争体験は貴重である。(文責・木村嘉代子)(2007/01/06)

    悲劇生む「外国人研修制度」 生産現場を支える「最低賃金以下」の世界 安田浩一(ジャーナリスト)
      昨年8月、千葉県木更津市の養豚場で、中国人農業研修生が受け入れ先の千葉県農業協会の関係者3名を殺傷させた事件は、すでに幾つかのメディアでも取り上げられた。そこでは「外国人研修制度」の名の下で多くの研修生を海外の低開発国から受け入れている実態が明らかになった。ここで問題なのは、最低賃金以下の雇用条件が伏せられ、研修生が人間としての権利を無視されて働かされている実態が隠されていることだ。農業などの生産現場に限らず好調な製造業の下請け孫受け企業の多くが、この「外国人研修制度」によって成り立っている現実がある。ジャーナリストの安田浩一さんは、「稼げる」ことを期待する研修生と、「安価な労働力」に期待する経営者の温度差が大きすぎるのだという。外国人研修生最新事情を報告する。(「労働情報」特約)(2007/01/01)


    中東
    若者に蔓延する麻薬 イランからの密輸をイラク現政権と米軍が黙認するのはなぜか?
    120   戦闘の激化とともにイラクで深刻化しているのが、若年層への麻薬や覚せい剤の蔓延だ。麻薬類の最大の密輸元はイランとされているが、イラクのマーリキー政権と占領米軍はこの現実に目をつぶり、取り締まりに乗り出そうとはしない。なぜなのか? その背景を分析したイラク人政治活動家(無所属)サバーフ・バグダーディー氏の報告を11日付のイラーキ・リーグが掲載した。同氏は、爆発物積載車による自爆攻撃と麻薬との関連についても注目し、麻薬の人間行動に及ぼす影響に関して米国の研究所が極秘実験を行っている可能性が高いとも指摘している。(齊藤力二朗)(2006/12/31)

    終身刑判決の米兵を大使館に移送 比政府が「超法規的措置」 圧力に屈する形に
      【マニラ新聞特約31日】フィリピン人女性をレイプした罪で終身刑の一審判決を受けた米海兵隊上等兵、ダニエル・スミス被告が29日深夜、首都圏マカティ市拘置所から在比米国大使館へ移送された。同大使館報道官によると、身柄は「比政府の許可」を得た上で大使館へ移された。しかし、身柄拘束権の所在や拘置場所に関する比裁判所の最終判断はまだ出ておらず、比米合同軍事演習中止など米の圧力に屈する形となった「超法規的措置」の是非が問われそうだ。(2006/12/31)

    この国に生きる〜ビルマ人たちの師走 ウー・シュエバ(田辺寿夫)
      携帯電話は便利である。在日のビルマ人にとってもありがたいはずである。ビルマの人たちがぼくに電話をするとしよう。携帯電話が普及していなかった時代には勤め先や自宅へ電話はかかってきた。必ずしもぼくが出るとはかぎらない。ほかの人が受話器をとった場合、ビルマ人たちは日本語で話さなければならなかった。彼ら、彼女らにとってこれはなかなかむすかしい。今は心配することはない。携帯ならぼくが出ることはわかりきっている。それでも運の悪い人もいる。(2006/12/29)


    死者・行方不明300人以上か 40万人が避難、スマトラ北部の洪水  
      【じゃかるた新聞特約28日】インドネシア・アチェ州などスマトラ島北部で豪雨のため発生した洪水は各地で沈静化し始めているが、救助作業が進むにつれ犠牲者はさらに増えている。発表する機関により死者や避難者の数はまちまちだが、死者数は100人を超えそうだ。さらに約200人が行方不明になっておりユドヨノ大統領は27日、不明者の捜索を急ぐよう国家災害対策調整庁(バコルナス)に指示した。(2006/12/28)

    プリンセス・マサコ
    雅子妃の苦しみはアイデンティティー・クライシス 続「プリンセス雅子」を読んで
    120   オーストラリアで出版された新刊本「プリンセス雅子」の特徴の一つとして、文献からの調べたものだけでなく関係者や友人からの証言により、皇太子と皇太子妃雅子さんが生まれる以前からの二人の環境、そして生い立ちから出会いだけでなく、結婚から現在までの様子が詳細に描かれている点があげられる。1963年に東京で生まれた雅子さんは、モスクワ、ニューヨーク、東京、ボストンで初等中等教育を受け、大学はハーバード、東京、オックスフォード。多くの知人が「西洋化している」「外国人のようだ」と形容する反面、母国日本との絆を捨てることのできなかった雅子さんの半生は、アイデンティティー・クライシスとの戦いでもあったかのようにも見える。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2006/12/26)

    仏の極右政党が共闘 ルペン氏を大統領選で支持
     フランスの極右政党「国民戦線」党首のジャンマリー・ルペン欧州議会議員(78)と国民戦線を脱退してつくられた極右政党「共和国運動」のブルノー・メグレ党首(57)が12月20日、パリ郊外にあるルペン氏の邸宅で会談した。メグレ氏は国民戦線のかつてのナンバー2で、ルペン党首から党内権力を奪取しようと試みたが失敗し、99年1月に党員の約半数を引き連れて脱党した。ルペン氏の長女がメグレ氏を支持するなどルペン家も分裂し、当時は「マフィアまがいの抗争」とメディアから揶揄された。(及川健二)(2006/12/25)


    父がベトナム、息子がイラクで体験した戦争の愚かしさ 米国「復員軍人の日」の一文
      すでに12月も下旬となり、今年も押し詰まってきましたが、先月11月の11日は、アメリカの「復員軍人の日」――第一次世界大戦の休戦を記念するとともに、アメリカが参戦したすべての戦争に従事した米軍将兵たちに感謝する休日――でした。この日を期して、本稿の筆者、今は「俗塵を離れたオレゴン州東部の小さな町」に在住する元・土地管理局自然保護官は、かつて訪れたアメリカ各地の戦跡を追憶し、自身のヴェトナム戦争体験とご子息が従軍したイラク戦争への思いを重ねて、時が移っても「時代は変わらない」戦争の愚かしさを想い、そして、10月17日にブッシュ大統領が署名したジュネーブ条約無視の「特別軍事法廷設置法」の非人道性を告発します。(TUP速報)(2006/12/23)


    新任教員免職裁判
    【第4回】(最終回) この闘い 勝ちに行きます   <いざわえりこ>
    「なんで、井澤さんは免職になったの?」裁判闘争をやってきて、幾度となく、支援者から投げかけられた言葉です。「そんなの…、私にもわからない」というのが正直なところです。なぜなら、私のように新任で、学級が荒れて大変な思いをしている人たちはたくさんいるからです。(2006/12/23)


  • マユガ前海軍司令官を国防次官に起用、比で文民統制に逆行人事


  • 「中国人女性の立ち入り禁止」 マレーシアのパブでの看板掲示で論議
     【クアラルンプール20日=和田等】マレーシアの首都圏クランバレーで複数のパブが「中国籍の女性の立ち入り禁止」との看板を掲げ、中国のインターネット・サイトで議論を呼んでいる。マレーシアの華字紙・星洲日報(18日付)はこうした措置で中国のインターネット・サーファーの間で反マレーシア感情が芽生えているとして、「このような態度を取る限り、中国政府はマレーシアを避けるべきだ」との声が高まっていると指摘した。一方で「中国人は自分自身の姿を鏡に映し振り返ってみよ」との声も少なからずあるという。(2006/12/20)

    教育基本法の「改正」と「君が代」処分(2) 根津公子教諭(東京都)が講演
      2005年の3月の卒業式の時には、実は私は少しだけ立ちました。ずっと最初から座っていたわけではないんです。勿論、先ほど言った理由から、私は立つことは出来ないということはありました。実は昨日、人事委員会審理がありました。その当時の校長を呼んで、そのことについても尋問したんですが、校長は教育委員会から相当やられているんです。昨日の尋問の中でも、私のことを心配しながら、でも教育委員会からこれは言ってはいけないと言われていることは、例えば教育委員会から命令されて指示されてやったとは言わずに、私の判断でやりました、と言っています。ものすごい締め付けです。この間の9・21判決でさらに締め付けが強くなったようです。(2006/12/19)

  • 仏大統領選挙にテレビ番組司会者が出馬? 環境政策を明示
  • コールセンターの拠点となったフィリピン 米企業の外部委託業務請け...


  • 教育基本法の「改正」と「君が代」処分(1) 根津公子教諭(東京都)が講演
    120   愛国心の涵養と法にもとづいた教育行政をめざす、改正教育基本法が国会で成立した。戦後教育を否定する悪法によって、日本の教育現場はどのように変わっていくのか。卒業式での「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職処分を受けた根津公子教諭(鶴川二中)は、すでに法改正前から東京では強行されている戦前の「小国民」教育が全国に拡大していくことを危惧しながらも、「法律が法律として一人歩きはするけれども、それを実際的に止めるか止めないかは、私たちの日々の闘いにかかっている」と語る。そしてそのためには、「日の丸と君が代の強要は思想・良心の自由を侵害する」とした9月21日の東京地裁の違憲判決にいかに応えるかがすべての教員に問われている、と訴える。「教育基本法の『改正』問題と『君が代』処分」と題して、10月7日に神戸市で行われた同教諭の講演(兵庫高教組神戸県立支部主催)の内容を紹介する。(ベリタ通信)(2006/12/18)

  • 海外投資家が注目する北海道ニセコのパウダー・スノー 課題は雪質に...


  • 西岸地区ユダヤ人入植地の4割がパレスチナ人の土地 「軍事上の目的」で政府が押収
    【エルサレム13日=桐島けい】ヨルダン川西岸地区に建設された130のユダヤ人入植地の土地の約4割が、パレスチナ人の個人所有地の上に建てられているとの調査結果をイスラエルの平和団体「ピース・ナウ」がこのほど発表した。イスラエルはすべての入植地は国有地に建設しているとの見解を示してきたが、ピース・ナウは「政府は『軍事上の事由』などの理由で入植者のためにパレスチナ人から土地を押収してきた」と批判、現状を調査し、所有者に土地を返却するよう政府に求めている。調査結果は今後のイスラエルの入植地計画やパレスチナとの和平交渉にも影響を与えそうだ。(2006/12/13)


    第二のパッポンになるとの懸念の声 風俗街化に悩むマレーシア
      【クアラルンプール11日=和田等】2007年を訪問年(Visit Malaysia Year)に指定し、外国人観光客の誘致に力を入れているマレーシアで、首都クアラルンプールの繁華街で外国人訪問者も多数訪れるブキ・ビンタンがタイ・バンコクのパッポンのような売春街になりつつあるのではないか、との懸念の声が出ている。さきごろの国会で複数の国会議員がこの問題を取り上げたことから波紋を投げかけている。(2006/12/11)


  • ブッシュ政権の関心事はイラクからの脱出


  • 笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第51回:控訴審第12回――本人質問(5)     山口正紀(ジャーナリスト)
      2005年2月24日、控訴審第12回公判が開かれた。被告人質問6回目のこの日は、検察側、裁判所の最終質問が行われた。検察側質問を行なったのは、八幡検事。高橋検事が転任し、代わって質問に立った。彼は、Oさんを起訴した時の札幌地検次席検事。見かけは温厚そうだが、証人台のOさんを大声で怒鳴りつける「恫喝検事」だった。八幡検事の質問内容は、(1)事件2日後(00年3月18日)にIさんから「Sさんに確認してほしい」と頼まれた電話の件(2)事件発生以降のIさんとの関係の変化(3)被害者Hさんへのリダイヤル電話の状況――など。(2006/12/09)


    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    <59>22年ぶりの学者文相の誕生を大歓迎
      田中角栄首相が金権まみれの政治を批判されて退陣したあと、清廉とされる三木武夫氏が首相に指名された。その内閣が発足したのは1974年12月4日だった。私が注目していた文相には永井道雄氏が就任したので、「まさか」と驚いた。天野貞祐氏以来22年ぶりの学者文相だ。もちろん大歓迎である。永井氏は京大、東京工業大学で教育社会学を研究・教育にたずさわった学者で、1954年から3年間、日教組の全国教育研究集会の講師団を務めた人である。1970年に朝日新聞の論説委員になっていた。(2006/12/09)


    学校・子どもの危機と教育基本法の改悪 野田正彰氏(関西学院大学教授・精神科医)が緊急反対行動を訴える
      安倍政権が最優先課題とする教育基本法改正案の国会審議が大詰めを迎えている。日本国憲法とともに戦後日本の屋台骨を担ってきた同法の「改悪」に対して、多くの国民が反対の声をあげ、国会でも野党は慎重審議を求めているが、与党は今週中にも採決の構えを見せている。改正案の何が問題なのか。11月11日に兵庫県で開かれた緊急集会で、野田正彰氏(関西学院大学教授・精神科医)は急速に進む教育破壊のなかでもがき苦しむ教師らの声を紹介しながら、改悪阻止の運動を進めていこうと訴えた。講演内容とともに、教育基本法「改正」情報センターのサイト(www.stop-ner.jp)にも目を通していただきたい。(ベリタ通信)(2006/12/04)


  • インドネシアで「灯油不足」騒動、庶民は配給に長蛇の列


  • 正則アラビア語での電子コーラン学習が外来語蔓延に一石投じる? アラブ近代化の明暗 
     アラブ世界でも外来語が蔓延、難解とされるアラビア語の乱れが進行し アラブ人の研究者やメディア関係者らは、近年教育カリキュラムやメディアでアラビア語が徐々に後退していると警鐘を鳴らしている。一方、コーラン朗誦法などイスラム学習には電子化の波が押し寄せている。10億人以上のイスラム教徒対象の巨大成長ビジネスに、中国を含む世界の投資家たちが巨利を求めて殺到、競争が加熱しているが、正則アラビア語を非イスラム圏にまで普及するメリットを指摘する向きもある。ミドル・イースト・オンラインがこのほど報じた。(斉藤力二朗)(2006/11/29)


    急成長に湧くバングラデシュ経済 インドの次はこの国か 投資顧問会社のお墨付きも
      【ダッカ28日=広井孝明】インドの劇的な経済成長と投資ブームに日本企業の関心が集まってい中、「世界最貧国」といわれ続けてきた隣国バングラデシュの経済が急成長を遂げている。バングラデシュ経済は過去10年間にわたり、年率平均5%以上の成長を記録、首都ダッカはかつては想像できなかったほどにインフラが向上、首都の商業地区ブルシャンは、まばゆいばかりのネオンサインが輝くに至っている。国際的投資顧問会社ゴールドマン・サックスはBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に続く、次の最も有望な11の投資対象国の一つとして、バングラデシュを推薦するに至っている。(2006/11/29)


    【インタビュー】マレーシアで公演した山海塾の天児牛大さん
    120  日本の舞踏カンパニーとしてフランスをはじめ世界的に最も名を知られ、かつ高い評価を得ている表現者集団のひとつ、「山海塾」が11月25、26の両日、マレーシアで「遥か彼方からの−ひびき」を公演した。マレーシアでは今回が初めて。30年以上にわたって活動してきている山海塾の創設者でアート・ディレクター、舞踏ダンサーの天児牛大(あまがつ・うしお)さんに公演後に独占インタビューした。 (2006/11/28)


    アルジャジーラがアラビア語新聞を発行へ 2007年中ごろに創刊
     衛星放送が成功を収め、最近英語チャンネルの放送を開始したカタールに本拠を置くアルジャジーラは来年、世界とアラブ全域をカバーするアラビア語の新聞を発行する。実現すれば、ロンドンで発行するサウジアラビア資本の二大アラビア語紙「アル・ハヤート」と「アシャルク・アルアウサト」との競争が激化しそうだ。21日付のミドル・イースト・オンラインが伝えた。(齊藤力二朗)(2006/11/27)


    日本の新型カーナビは「口うるさい母親」だ 豪紙が辛口批評
     【アデレード15日=木村哲郎ティーグ】経済紙ジ・オーストラリアン・フィナンシャル・レビューはこのほど、現在日産が神奈川県で試験的に運用している高度道路交通システム(ITS)を使った最新のカーナビを紹介した。しかし、新型カーナビの細かい指示に「これはハイテクというよりまるで口うるさい『母親』のようだ」と辛口で批評した。(2006/11/15)

  • ASEANサミット会議場の建設間に合わない? 警察副長官が変更を...
  • 女性のサービス売り物のカフェがバリ島で急増


  • ロス市警による殴打シーンがネット上に 逮捕時に過剰暴行?
     ことし8月、米カリフォルニア州ロサンゼルスに近いハリウッドで、警官に取り押さえられた黒人男性が、警官から数回にわたって殴打されたテープが最近、インターネット上に掲載された。ロサンゼルス市警(LAPD)は15年前に、ロス暴動のきっかけとなった黒人殴打事件の後、暴力の行使に対しては慎重な対応を取る姿勢を打ち出していただけに、各方面に大きな波紋を与えている。(ベリタ通信=江口惇)(2006/11/14)


    鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第5回 石井恒司(58)さんに聞く(下) 頑張りのための頑張りではなくてね
    120 石井恒司さんは、4回か5回逮捕された青行隊のメンバーだったが、いまは、これまで紹介してきた、島村昭治、小泉英政、柳川秀夫さんとは違った感じで、どこか諦観が漂っている。それが運動の退潮をあらわしている。そうかといって、わたしにも、これからの方向をだせる能力があるわけではない。(鎌田)(2006/11/14)


    安倍政権をどう見るか
    「核持ち込み」の怖れ…非核3原則堅持の再確認を 池田龍夫(ジャーナリスト)
      北朝鮮の核実験強行によって。世界は揺れに揺れている。「北朝鮮への国連制裁」「ミサイル防衛網強化」「核ドミノ現象の恐れ」……物騒な動きが危機を増幅している。この時代状況に乗じ、不安感を煽ってナショナリズム(愛国心)喚起のテコにしようとの謀略に騙されたら一大事だ。憲法9条はもとより、「非核3原則」を堅持してきた日本国民は、今こそ「国是を守る」覚悟を固めなければならない。(2006/11/06)


    鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第4回 石井恒司(58)さんに聞く(上)  「過去のことといっても、機動隊に追っ掛けられている夢か、拘置所で寝ている夢か」
    120 東峰部落で、お昼を食べた。ワンパック「共同出荷場」の建物のすぐ横に、12メートルもの高い塀が張りついていて、そのむこうは、ジャンボジエット機が2180メートルの「欠陥滑走路」にむかう、誘導路になっている。だからひっきりなしに重いエンジンの音が響いてきて、巨きな尾翼を立てたジャンボジェット機が自走していくのが感じられる。そのあと、離陸する轟音が殴りつけるように襲いかかってくる。(2006/11/06)


  • イスラム教徒をタイ南部ヤラー県知事に任命


  • 反オーストラリア感情高まる東ティモール 噂に揺さぶられる豪軍
     【クアラルンプール1日=和田等】10月下旬に武術グループ同士の対立が引き金となって発生した断続的な暴力行為により東ティモールの首都ディリでは、10人が死亡する事態となった。この暴力行為を制止しようと、同国に駐留しているオーストラリア軍が出動したが、その際に豪州軍が東ティモール人2人を殺害したとの噂が広がった。それを地元紙があたかも事実であるかのように書きたてたため、東ティモール人の間で反オーストラリア感情が高まっている。(2006/11/01)


    日中・広報文化交流最前線
    国際色豊かな北京の合気道 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   10月22日、筆者は、「北京大学合気道協会」創設5周年の記念デモンストレーションに招かれ、北京大学を訪問した。同協会は、2001年10月29日に北京大学の学生達により創設された。現在は同大学学生に加えて、同大学のOB、中国人民大学の学生など約100名が参加している由である。週3回(火、土、日)に北京大学内の五四体育館で練習しているそうである。中国人学生、日本人留学生に加えて、欧米、アジアの学生なども参加している。この協会の活動には既に有段者となった者も数人参加している。(2006/10/28)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第45回:危機感――第2回支援集会         山口正紀(ジャーナリスト)
      控訴審第6回公判前日の2004年9月20日、北海道と東京の支援会主催の第2回全国集会「無実は無罪に――恵庭冤罪事件 控訴審無罪判決を求めて」が札幌市内で開かれた。集会は、同年3月に控訴審が始まって以来、公判の推移を見守ってきた支援者たちが、札幌高裁・長島孝太郎裁判長の訴訟指揮に危惧を覚え、急きょ準備・開催したものだ。もう一度、控訴審への市民の関心を高め、公正な審理をするよう裁判所に「プレッシャー」をかけようというのが、集会の主な狙いだった。(2006/10/28)


    欧州移民新世紀
    「アフリカを救いたい」 スペインで働くマリ移民の告白、命がけでカナリア諸島に到着
    120  北アフリカ沿岸の漁村などから、スペインのカナリア諸島やイタリアなどに大量に押し寄せる不法移民に頭を抱える欧州各国は、不法移民政策を20日からヘルシンキで行われた欧州連合(EU)の非公式首脳会談のテーマとした。アフリカと欧州の間ではこの問題が深刻化し、政治の主題になっているものの、アフリカの青年たちがなぜヨーロッパを目指すのか、何を求めているのかについては、あまり語られることがない。日刊ベリタは、スペインに数年不法滞在し、昨年の恩赦でようやく念願の労働ビザを得たマリ人の青年にインタビューした。(マドリード=山上郁海)(2006/10/25)


  • 独房の壁に血文字で「殺してない」 処刑当日に死刑囚が自殺


  • 鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第2回 柳川秀夫(58)さんに聞く 「大きく、大量に、ではない社会をめざす運動のはずだった」
    120   秀夫さんは、「ヤナ」で通用する青年行動隊の中心メンバーで、逮捕された経験が数多い。居間の長押(なげし)には、芝山町「宿(しゅく)」部落を開拓した、という祖父の肖像画が架かっている。「長い時間だったなあ。でも、おれにとっては、まだ闘争中だからよ(笑い)。ふつうのひとは、さっさとケリつけてよ、平和に生きているよ。結果的には、ひとり、といえばひとりだからよ、反対同盟というのは、組織としてはもうねえんだから」「まちがっていることがわかっていてもよ。自分でいったん決めると、あとにひかねんだ。負け惜しみの家系でよ、それがまだ、治らねんだ。それに、過去のことを懐かしむのは嫌れいなんだ」(本文から)(2006/10/23)


    平和訴え原爆被爆者と東京大空襲被害者がともに歩く 国際反戦デーの浅草で
    120   国際反戦デーの10月21日、北朝鮮の核実験で揺れる情勢の中、東京・浅草で原爆被爆者と東京大空襲被害者、その支援者がピースウォークを行った。被爆者と空襲被害者がともに行動するのは戦後初めて。浅草は、1945年3月10日深夜の10万人以上が焼け死んだ東京大空襲時に焼け野原となった場所で、焼け残った浅草寺二天門近くの台東区民会館での集会の後、平和と戦争被害者への国家補償を訴えて約150人の参加者が浅草の街をゆっくりと歩いた。(加藤宣子)(2006/10/22)


    シンガポール料理店が日本で大人気 ジンクス破る
     【星日報特約=17日】東京・恵比寿にシンガポール人が経営する「海南チキンライス」のレストランがある。70平方メートルのレストランがオープンしたのは5年前、パトリシア・チュアさん(40)が全財産でもあった5万ドルを資金に始めたものだ。現在では大勢の日本人客が集まるようになり、売り上げも上々だという。海外進出は無理と思われていたシンガポール料理。ついにジンクスは破れたようだ。(2006/10/17)


    時事英語一口メモ
    【15】”stay the course”と”cut and run”
     11月の米国の中間選挙を前に、ブッシュ大統領はイラク政策について、”stay the course”か”cut and run”かというふたつのキャッチフレーズでもって二者選択を迫る戦術をとっている。しかし、共和党内からも”stay the course”戦略に対して疑問の声が上がっている。(鳥居英晴) (2006/10/17)


    鎌田慧が見た三里塚 閣議決定40年後の現実
    第1回 小泉英政(57)さん 三里塚に座りこんで、みみずになった
    120  すわりこむと
      ごみがよく見える

      すわりこむことは
      ごみの低さに
      ちかづくことだ

      『日本反政治詩集』(向井孝ほか編、1973年刊)に収められてある、松浦英政の短章である。33年ほど前に、非暴力抵抗運動のなかで書かれたものだ。その延長として、彼は三里塚にやってきて、移り住み、連れ合いの美代さんとともに、「貧農」といわれていた小泉よねさんの養子となった。
      それ以来、空港に取り囲まれた「東峰(とうほう)部落」で百姓をつづけている。若い日の透徹したこの詩には、静かな目線が感じられる。「松浦英政」は、この詩を裏切ることなく、三里塚に座りこんでいる。(2006/10/16)


    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第43回:控訴審第4回――ブタ燃焼実験       山口正紀(ジャーナリスト)
      2004年6月29日午後、控訴審第4回公判が開かれた。札幌高裁5号法廷の傍聴席は前回に続いて満席。各地からOさんの支援者が駆けつけた。控訴審に入っても、この裁判は大きな関心を集め続けている。それは裁判官に「おざなりな判決」を出させない大きなプレッシャーになるだろうと思った。この日の証人は、八十島保弁護人。弁護団が2004年2月11日に行ったブタの燃焼・焼損実験ビデオの証拠採用をめぐり、実験報告書の作成者として実験の概要を証言した。(2006/10/14)


  • 大型シネコンが続々登場する東南アジア 映画界に隆盛の兆し
  • 国連東ティモール派遣団代表なお未定 代表不在で騒乱調査結果発表へ


  • 障害者の自立の道を閉ざすな 自立支援法施行日に札幌で抗議の座り込み
    120  障害者自立支援法が本格施行された10月1日、札幌の大通公園で障害者団体らが抗議の座り込みを行った。4月に導入された施設利用料の1割負担に加え、新法の障害程度区分認定によって現状のサービスを利用できなくなる恐れがあり、当事者や支援者が見直しを訴えている。「この法は自立を支援しているとはいえない、黙っていてはなにも変わらない」と、1983年に自立生活をはじめた重度障害者の藤井雅之さんらも座り込みに参加した。(木村嘉代子)(2006/10/09)


  • 「マージャンや宝くじはギャンブルではない」が半数:シンガポール


  • タイで新国際空港がオープン 初日は荷物受け渡しなどで大きく混乱
    120   【バンコク2日=和田等】クーデターの余波も冷めやらぬ中、タイの首都バンコクの中心地から東方約30キロのところにに9月28日、これまでのドンムアン国際空港の5倍、成田空港の3倍の大きさを持つ東南アジア最大の新空港、スワンナプーム国際空港が開港した。開港当日には、機内預かりの荷物の受け取り作業が混乱する一幕もあった。(2006/10/03)


  • 逆海老縛りや性行為強要 地元紙が警官の不祥事伝える


  • 独裁者か民主主義者か ラテンアメリカの新しい左翼 イワン・ブリスコエ
     【openDemocracy特約】ポピュリスト左翼の傾向は、新しくも特別に脅威でもない。ジェトゥリオ・バルガスの下のブラジル、ペロンの下でのアルゼンチン、1952年からのボリビア、1968年からのペルー。みな同じ現象で民主主義的ではなく、合憲的でない種類のものであった。しかし、この新しい政治的環境はキューバの指導、制度的脆弱性、「彼らとわれわれ」という敵意に満ちたレトリックによって特徴づけられている。多くの人々にとって、言葉と行動において、民主的行き詰まりと全体的国家に向かっているように見える。ウゴ・チャベスは12月の選挙で負けたら、権力を手放すであろうか。(2006/10/02)

    イラクの生活は日々悪化している 日本で研修中の女医2人が窮状訴える
    120  「イラク戦争の後、事態は悪化するばかり。安全に暮らせる社会ではなくなっている」――。市民団体「セイブイラクチルドレン札幌」の招きで日本に研修を訪れている二人のイラク人女医(小児科)が、故国の窮状をこう表現した。イラクでは、水や電気の不備や医療施設の崩壊、医薬品の不足により、5歳以下の子どもの死亡率が1割強に及ぶ。危険と隣り合わせの生活は、子どもはもちろん、大人を抑うつ状態に追い詰めているという。混乱が続くイラクの現状についてインタビューした。(木村嘉代子)(2006/10/02)


  • 米で宝くじ換金所の店員が当たり券をネコババ 53万ドルの代わりに...
  • 台風でマニラ首都圏大停電、5人死亡
  • 比の未清算予算、累積で171億ペソ、公金管理にずさんさ


  • サルコジ氏をはじめ多彩な候補が名乗り 来春のフランス大統領選挙
    120   来年春に行われるフランス大統領選挙に向け、各陣営の動きが活発になっている。現職閣僚で保守陣営の最有力候補と見られているサルコジ氏に加え、社会党からは人気の女性議員、ロワイヤル氏が11月にも公認候補として選出されそうだ。また極右からは、前回の大統領選挙で決選投票まで進んだ、国民戦線のルペン党首が再チャレンジを表明。一方で、「極右の新しいカリスマ」と呼ばれているドヴィリエ氏も出馬を検討しており、票を食い合うことも予測される。(パリ=及川健二)(2006/09/27)


    ジョンベネちゃん殺害自供はうそ 別件で無罪に固執する被告
     米コロラド州ボールダーで1996年に起きたコンテストの常連で有名だった美少女ジョンベネ・ラムジーちゃん(当時6歳)殺害容疑で逮捕されて一時メディアを騒がした元教師ジョン・マーク・カー被告(41)が、相変わらず検察当局を振り回している。カー被告は、タイでラムジーちゃん殺害を自供し、米国に連行されたが、その後のDNA鑑定の結果、自供はうそと判明した。現在裁かれているのは2001年に起きた児童ポルノ写真保持に関する事件。ラムジーちゃん殺害と比べれば、極めて軽微なこの事件については、逆に頑強に無罪を主張。引き続きメディアの関心を集めている。(ベリタ通信=江口惇)(2006/09/26)


  • レイプ犯に間違われ12年間服役 賠償請求でも思わぬ障害
  • インドネシアで断食月始まる


  • 日本就労「魅力ない」 比の看護師、視線は英語圏
      【マニラ新聞特約25日】比日経済連携協定(EPA)が2年半に及ぶ交渉の結果、ようやく調印されたが、その重要分野、「人の移動」で脚光を浴びた比人看護師・介護福祉士の日本就労は比国内でほとんど話題に上らない。その理由は、日本政府の看護師受け入れ枠が「2年間で400人」と小さい上、本格的就労には日本語による国家試験合格が義務付けられるという「狭き門」のため。日本は「魅力を欠き、閉ざされた市場」というイメージを強くしてしまった一面もある。6月の比看護師試験に合格したばかりの「卵」たちに、日本就労などについて意見を聞いた。(藤岡順吉)(2006/09/25)


  • ミンダナオ和平で日本人専門家を派遣 JICA緒方理事長
  • 89歳の米暴走運転手が「事故」を主張 高齢者運転は危険か
  • 「首相制に移行しても国軍蜂起あり得る」と比野党


  • タイ南部ハジャイの爆弾テロで76人死傷 観光業に大打撃
     【クアラルンプール19日=和田等】マレーシアと国境を接するタイ南部のナラティワート県、ヤラー県、パタニ県の3県では2004年以降これまでに、分離独立を掲げるイスラム武装組織による爆弾テロや銃撃などにより1400人以上の死者が出ているが、その余波がさらに北のソンクラー県ハジャイにも拡大。週末の16日に同地で起こった一連の爆弾テロ事件では、地元の学校で教えていたカナダ人教師1人を含む4人が死亡したほか、同地を訪問していた外国人14人(マレーシア人6人、英国人3人、シンガポール人3人、インド人と米国人各1人)を含む少なくとも72人が負傷した。(2006/09/20)


    時事英語一口メモ
    【12】固定されていない大砲
     イマニュエル・ウォーラーステインによると、中東でのそれはイランでもイラクでもなく、イスラエルでも米国でもない。それはパキスタンであるという。それとは loose cannonのことである。(鳥居英晴) (2006/09/16)

    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    <47>賃金闘争ストで逮捕される
      私は1966年10月21日の「宿日直廃止、超勤手当要求」を含む賃金闘争で半日休暇闘争(スト)を指導したとして地方公務員法違反の疑いで逮捕された。10月21日当日、半日休暇または始業から2時間の授業カットを実施した県は高教組単独の2県を含めて23県に上った。このほか早朝1時間の授業カット、午後3時授業打ち切りを行った県が8県あった。これは日教組の賃金闘争で初めての大規模な実力行使であり、勤評闘争で受けた痛手を回復し、闘争力の健在ぶりを示すものとなった。(2006/09/16)


    国際社会はもはや言い逃れはできない ダルフール危機に直ちに行動を デビット・メファム
     【openDemocracy特約】国連創設の60周年の2005年9月に開かれた国連総会首脳会合で、世界の指導者は国際的な「保護する責任」を承認した。それは、一般市民が戦争犯罪やジェノサイドに直面し、そこの政府自身がそうした行為を実行したり、止められない場合、そうした市民を守るために行動することを義務付けている。スーダン西部のダルフールでの危機が続き、国際的な対応が恐ろしく不十分なことで、この約束がまがい物になっている。ダルフールについて、国連の廊下や国際的な外交官の間で話し合いはされているが、具体的な行動になっていない。国際社会はダルフールが炎上しているのに、言い逃れを続けている。(2006/09/15)


    死からの生還は実現するのか? 米国の人体冷凍ビジネスを豪報道番組が特集
     【アデレード13日=木村哲郎】医療技術の発達により人の寿命は確実に伸びており、DNA解析で老化を防ぐことも夢ではなくなってきている。死は避けられないにしても、旧約聖書の聖人たちのように数百年も生き続けることは将来、可能になるかもしれない。しかし今日、明日にでも死ぬことになる重病患者や老人たちはどうなのだろうか。 オーストラリアの人気報道番組、民放9チャンネルの60ミニッツ(オーストラリア版)が、死からの生還をビジネスとしている米国業者の実態を伝えた。(2006/09/13)


  • 強制送還をめぐり混乱も 不法移民対策に追われる米国


  • テロの傷跡もなお残るダバブ 相次ぎ標的となるシナイ半島観光地
    120  アラビア語で「黄金」を意味するエジプトシナイ半島南部の小さな町ダハブ。ほのぼのとした個人経営の小売店が立ち並び、透き通った海と色とりどりの珊瑚礁に囲まれる小さなこの町は、外国人ダイバーに最も人気のあるスポットのひとつ。5つ星ホテルが立ち並ぶシャルム・エルシェイクに比べ物価もそれほど高くないこの町は、外国人学生やエジプト人が長期滞在することでも有名だ。そんな「庶民のダハブ」が連続爆破テロに襲われたのは今年4月24日現地時間19時15分。死者23人、けが人80人以上を出したこの惨事から4カ月あまり経過したダハブを訪れた。人々は明るい笑顔を見せていたが、テロの傷あとも残っていた。(ダハブ=吉田智賀子)(2006/09/07)


  • 英政府が治安悪化のイラクにクルド難民を強制送還


  • ムシャラフ政権にとって裏目に出る可能性 バルチスタン反政府部族長の殺害 イルファン・フセイン
     【openDemocracy特約】バルチスタンの上空を飛ぶと、月の風景を横切るような印象を持つ。平らな平原が盛り上がり、荒れた丘と険しい岩山が連なる。夏には気温が54度にもなる。雨はめったに降らない。モンスーンの時でさえそうだ。しかし、厳しく容赦のない地表の下には、ガスと鉱物が埋蔵されている。それらが、バルチの民族主義者とパンジャブが支配的な連邦政府との間での戦闘状態にある紛争の中心にある。(2006/09/06)


    多大の犠牲に怒りとショック 戦争支持したイスラエル国民の今 歴史家トム・セゲブ氏に聞く
      【エルサレム6日=桐島けい】レバノン戦争が停戦を迎え、3週間が経過した。当初の戦争目的であった誘拐された兵士の返還も実現せず、イスラエル及びレバノンに甚大な被害をもたらす結果となっただけに、イスラエル国内では今回の戦争の「犯人探し」が活発になっている。イスラエル人ジャーナリストで歴史家のトム・セゲブ氏は、戦争の強硬化、被害の拡大は「基盤が弱く、賢明でない政府が軍を抑え切れなかったため」と分析、ほとんどの市民が戦争を支持した背景には軍に対する信頼感の高さとホロコーストへの恐怖心などがあったと指摘。そのうえで、イスラエル国民は、多大の犠牲を強いられたことで政府への怒りを募らせ、信頼していた軍の優秀性が揺らぎ「ショックを受けている」と語った。(2006/09/06)


    時事英語一口メモ
    【10】イスラムとファシズム
     米国のブッシュ大統領の最新のキャッチフレーズは“Islamic fascists”(イスラムのファシスト)である。米国内では、その表現の是非をめぐって議論が沸騰している。AP通信は、fascismが今年の中間選挙での共和党のbuzzword(流行語)になりそうだと報じている。(鳥居英晴) (2006/09/04)


    「ミーダーン パレスチナ・対話のための広場」 私たちの問題としての想像力を 攝津 正
      A「2006年9月2日(土)に大久保地域センターで催された『「ミーダーン パレスチナ・対話のための広場」結成集会 いま、パレスチナと私たちを繋ぐもの』に参加してきたそうだね。どんな感じだったか、感想を聞かせてくれないか。」 (2006/09/03)


    検証・メディア
    「富田メモ」スクープの衝撃 A級戦犯靖国合祀と「天皇の心」 池田龍夫(ジャーナリスト)
      「A級戦犯靖国合祀 昭和天皇が不快感」「参拝中止『それが私の心だ』」――日本経済新聞7月20日朝刊は富田朝彦・元宮内庁長官(故人)の1988年4月28日付メモをスクープした。富田氏は、晩年の昭和天皇の言葉を最も身近で耳にしていた側近中の側近。信憑性の高い資料と即断できないにしても、「メモ」を慎重に精査して歴史的位置づけを考えることこそ緊要なのに、メモの真贋をめぐって憶測・中傷とおぼしき暴論が乱れ飛んでいる現状が気懸かりである。(2006/09/01)

    「煙害輸出に歯止めを」 森林伐採会社に甘いインドネシア政府 近隣国からの批判強まる
      【じゃかるた新聞特約31日】インドネシアのスマトラ島とカリマンタン島で、今年も森林火災による煙害が拡大し、航空便の欠航や住民の健康被害が一層深刻になっている。インドネシアの煙害はマラッカ海峡を越え、シンガポールやマレーシアに経済的な打撃を与え、抜本的な対策をとらない政府は周辺国から厳しい批判を浴びている。環境団体は、森林火災の元凶は焼き畑農民ではなく、木材を切り出す会社やパームオイルを生産する会社であると指摘し、森林伐採権を持つ会社への監視を強化するよう政府に求めているが、政府や警察は捜査が困難なことを理由に、重い腰を上げていない。「煙害輸出国」の汚名を返上するのは、かなり先のことになりそうだ。(2006/08/31)


  • インドでは憧れの仕事のコールセンター 就業機会の流出の懸念も 
  • ミス・ユニバースが高校生と卒業パーティーで「デート」


  • 検証・メディア
    【韓国オンラインメディア(3)】新旧メディアの熾烈な競争が始まった
      オーマイニュースに代表されるインターネットメディアは、転換期の韓国が生んだ「反抗児」といえる。彼らは進歩的姿勢を旗印に既成の価値観や政治・経済のあり方に果敢に挑戦し、多くの市民の支持を得た。しかし、いつまでも反抗だけが許されるわけにはいかない。彼らを取りまく政治と技術の環境はたえず変化をとげ、挑戦を受けた側も態勢の立て直しを図ろうとしている。そのなかで反抗児は、これからどのような成長と飛躍をめざそうとしているのだろうか。ひきつづき、韓国のメディア関係者、作家、市民活動家らに聞いた。(日刊ベリタ=永井浩)(2006/08/23)

    中東
    世界市民の皆さん、今こそイラクに目を向けよう!  攝津正
      2006年8月16日(水)、早稲田にあるフリースペース「あかね」で、特定非営利活動法人・PEACE ONの高瀬香緒里さんをお招きして、「アラブの魅力と壊されゆくイラク」というワークショップを催した。高瀬さんとPEACE ON代表の相澤恭行さんのお話をうかがったが、予想以上にイラクの治安情勢が悪化していることに驚いた。現在、イラク、特にバグダッドはほぼ内戦に近い状態だという。(2006/08/21)


    時事英語一口メモ
    【6】「スパゲッティと麺には気をつけろ」
     経済記事には一般の辞書にも載っていない用語がよく出てくる。ましてやホカホカの新語であれば、ネットを使って調べるほかはない。そんなケースが最近あった。8月17日付のインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に載ったフィリップ・ボウリングのコラム。見出しはWhen free trade sinks into the 'noodle bowl'であった。(鳥居英晴) (2006/08/19)

    日中・広報文化交流最前線
    進化する日中青少年交流(2) 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   日中の青少年達が、相手国を訪問してどのような感想を持つのかを紹介したい。週刊誌『瞭望東方周刊』5月18日号に、「中国の若者が日本を感じる」という記事が掲載された。「一般の日本人の友好的な態度と気配りの細かさを感じた。日本の自然環境、文化遺産保護、行き届いた社会保障及び日本人の団結等も強い印象を残した」(四川の大学生)「もう一つの感想は、日本の若者達は政治には関心が無く、中国で強烈な反応を引き起こした歴史問題と教科書問題について、『少しも興奮していない』ことである」(北京の大学院生)(2006/08/14)


    【体験記】時事番組の収録にゲストとして参加 アルジャジーラの目玉番組
      【ロンドン14日=小林恭子】中東カタールの衛星放送局アルジャジーラの英語放送(アルジャジーラ・インターナショナル)が、9月中旬に放送を開始する。英語放送は、アラビア語放送の本部でもあるカタールの首都ドーハのスタジオと、ワシントン、ロンドン、クアラルンプールの4極体制で運営される。このうち、目玉の一つになっているのが、ロンドン支局で収録される、デビッド・フロスト氏がメインとなる「フロスト・オーバー・ザ・ワールド」(仮題)だ。最近、この試験収録にゲスト出演者として招かれた。(2006/08/14)


    【コラム】からくも生き延びた戦中戦後の少女時代 中谷久子(ブログ 七十歳万歳!)
      中谷久子さん(75)=東京在住=が「ブログ 七十歳万歳!」を始めたのは、70歳を過ぎてからのこと。お孫さんの話、地元の祭り、デジカメで撮った美しい季節の花々などとともに、中谷さんがよく書くのは戦争体験を踏まえた平和の大切さだ。61年目の「8・15日」を前に、ご自身の戦中から戦後の歩みについて日刊ベリタに寄稿していただいた。これから掲載するもうひとつの寄稿の筆者、中谷孝さん(86)=元日本陸軍特務機関員=は久子さんの兄。妹が兄の手書きの原稿をワープロに打ち、それぞれ歩んできた道は違うものの現在の日本に寄せる思いは同じであることを明らかにしている。(ベリタ通信)(2006/08/12)


    検証・メディア
    大手メディア社員に広がる「心の病」 共同通信で10年前の2倍、若手中心に増加傾向
      【東京10日=ベリタ通信】日本の代表的報道通信社である共同通信(従業員約1800人)の労働組合によると、同社では近年、「心の病」にかかる職員が急増しており、予防法や初期症状への適切な対応などをめぐって組合と社が協議を進めている。年々度合いを増す激務、管理の強化、仕事の「意味の喪失」などに悩む記者は、同社に限らず、大手メディアの中で増えているといわれる。「心の病の広がり」という面でも、メディアの抱える問題は深刻のようだ。(2006/08/10)


  • ティモールでまた暴力事件発生、警察が40人を逮捕
  • マレーシアでヘイズが再来


  • 中東
    国連監視員はなぜ殺されたのか 公式記録が物語るイスラエルのレバノン領空侵犯
      イスラエルのレバノン攻撃は、ヒズボラが2名のイスラエル兵士をイスラエル領内で捕虜にしたことが発端とされているが、それでは、イスラエルはレバノンの主権を尊重してきたのだろうか?イスラエルによるレバノンの主権蹂躙はこれまで数え切れないほど発生しているが、ここでは領空侵犯の問題を取り上げよう。イスラエルによる領空侵犯を記録していた国連の国境監視員たちは、10回以上も、イスラエル側に爆撃を止めるようにと電話し、「止める」という答えを得ていたにも関わらず、精密誘導弾で殺されてしまった。それは何のためだったのか。イスラエルの大学で教鞭とるラン・ハッコヘンが、同国内部でこの事件がどのように説明されているか、その雰囲気を伝えるとともに、国連監視員たちが残したイスラエルによる領空侵犯の記録を紹介する。(TUP速報)(2006/08/08)


  • タイで鳥インフルエンザによる16人目の死者 


  • 中東
    フィリピン人出稼ぎ者の脱出ルート寸断 北部の橋爆撃で退避できず なお3万人残留、政府は方法再検討
      【マニラ新聞特約5日】レバノンからのフィリピン人海外就労者(OFW)退避で、シリアへの退避ルート上にあるレバノン北部の橋が4日、イスラエル軍機の爆撃で破壊された。同ルートが使えなくなったことを受け、比政府は、陸上ルートの変更や海路を使った退避法の検討に入った。同国に残留するOFW約3万人の退避遅延など影響が出そうだ。(2006/08/06)


  • 医師は英雄か、それとも犯罪者? 患者に致死量の鎮静剤注射
  • フランスでも高まる健康的な沖縄料理への関心 その「火つけ役」に聞...


  • 日中・広報文化交流最前線
    空手愛好家の活動を北京市が公認 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
    120   7月23日、北京市内で「北京空手道会」という正式な組織の発足式が開催され、筆者も招待されて参加してきた。これまでは、北京の中国人空手愛好家達は空手練習の草の根の組織を組織してきた。いろいろな大学〜北京大学、清華大学、中央民族大学、北京電影学院〜の体育館、そしてその他の場所で練習している。現在常時練習にきている人は約百名、これまで空手を習った人は約千名いるそうである。本年7月6日、北京市民政局から、北京市武術運動協会の傘下の組織として、晴れて「空手道委員会」として認知された。(2006/08/01)


    中東
    イランの支援がなくてもヒズボラは生き残る アンワール・リジビ
     【openDemocracy特約】大まかに訳すと「繰り返しはロバを教える」というレバノンの古いことわざがある。その教訓は、ロバのような頭の固い動物でも何度でも繰り返し教えれば、学習するということである。レバノンでこの2週間に起きていることは、現在の破壊的な暴力の衝突での主人公たちは誰もその古い農民のことわざに注意を払っていないことを示している。ヒズボラはイスラエル兵の殺害と拉致で無謀さを示したかもしれないが、イスラエルの反応の残忍さは信念を無力化する。(2006/07/31)


  • ベトナム国家主席が日本との力強い貿易関係の創出を約束 横路衆院副...


  • フランスでもSudoku(数独)が爆発的ブーム 数列パズルの整然さが混乱した社会に魅力?
    120   フランスでも数字のパズルSudoku(数独)がブームになっている。英国では2004年にタイムズ紙で掲載されて爆発的に広まったが、フランスの流行はそれより1年遅れてはじまった。昨年7月から1年間でまたたくまに普及し、今ではフランス国民の半分は挑戦したと推定されている。一家にひとつはSudokuがあり、地下鉄やバスでもパズルを手にしている人が必ずいるのだ。秩序正しい数列に魅了される理由は、雑然とした社会への嫌悪感を反映しているという声もある。(パリ=木村嘉代子)(2006/07/30)


  • アメフト選手が11歳の少女を集団暴行 住民からも批判の声
  • 東ティモールがASEAN正式加盟申請へ


  • 根津教諭の「君が代」拒否
    「君が代」拒否被処分者の質問に答えぬ講師 都の「再発防止研修」の実態
      東京都教育委員会は、卒業式などで「君が代」斉唱時に起立しなかった教員に減給・停職などの処分を下すとともに、被処分者に対して「再発防止研修」を行なっている。今春の「君が代」拒否で停職3ヶ月となった根津公子教諭(町田市立鶴川第二中)も、今月21日の研修を受講させられた35人の一人。研修では、都の担当者と受講者との間でどのようなやりとりがなされているのだろうか。根津教諭の報告を紹介する。(ベリタ通信)(2006/07/25)


    中東
    「眠れない、家に帰して」と子どもたち 食事はパンと缶詰、衛生状態も悪く ベイルート避難所の声
    120   【ベイルート22日=IRIN】シーア派民兵ヒズボラがイスラエル兵を拉致したことへの報復としてイスラエルが7月12日からレバノン攻撃を始めて以来、レバノンでは少なくとも50万人が家を捨てて避難している。イスラエルの攻撃は激化、地上軍の攻撃も恐れられており、避難民の数は今後も激増する可能性がある。戦乱によって家を追われ、さまざまな困難に直面している避難民の声をベイルートの避難所で集めた。(2006/07/23)

  • 津波再来に怯える住民、ジャワ津波死者525人、不明273人に


  • 中東
    中東全体に拡大の恐れ 重くのしかかる敗北の記憶 イスラエル国防軍 ポール・ロジャーズ
    120  【openDemocracy特約】ヒズボラが、イスラエルの脆弱性を実証して十分な政治的進展を達成したと判断しない限り、ヒズボラは引き下がりそうにない。仮にヒズボラがそうしても、イスラエル国防軍は自制しないであろう。1980年代の敗北の記憶は、イスラエルの軍幹部将校の心に重く、苦い重荷になっている。それが現在の危機が非常に危険で、地域全体に拡大する可能性のあるひとつの理由である。(2006/07/19)

    「もう故国には戻れない」  在英クルド人難民の苦悩 申請者総数は全体で3万件
    120   昨年1年間で、英内務省に提出された難民認定の申請件数は約3万件。世界中からやってくる申請者たちの中で、難民認定が降りるのはほんの一部だ。却下された人々は、英政府から生活費や宿泊場所の援助を受けながら、弁護士と共に再度あるいは再々度、難民認定や「人道上の理由での無期限滞在」のステータスを得ることを目指す。イラク北部出身のクルド人男性、シェラザードさん(32)もその一人だ。(ロンドン=小林恭子)(2006/07/19)


  • イスラエルのレバノン攻撃をマレーシアが非難、国連に働きかけ


  • 猛反撃はヒズボラの誤算か イスラエルからの見方 トーマス・オドワイヤー
    120  【openDemocracy特約】7月12日に危機が起きてから、イスラエル軍はレバノンに対して厳しい懲罰を加えて続けているが、ふたつの疑問がイスラエルの中東ウォッチャーを最も当惑させている。ひとつは、ヒズボラの指導者、ハッサン・ナスララ師がイスラエルへの越境作戦に対して大規模な反撃を予期していたのか、あるいは単に誤算だったのか。もうひとつは、イスラエルは、そのような危機に対して有事計画を持っていたのか、あるいはその計画は最初からこのような容赦ない軍事力を加える予定だったのか、である。(2006/07/18)

    リバーベンド日記
    殺戮事件での親友の死、占領軍の少女レイプ…
      長い夏になりそうだ。いまはほぼ半ばにさしかかったところだが、一日一日がのろのろと過ぎていくだけのように思える。この夏は、暑さと、ハエと、何時間も何時間も続く停電と、至るところで見つかる死体とがごたまぜになっている。一昨日は破滅的な日だった。この日はジハード地区での殺戮のニュースで始まった。(2006/07/15)


    【コラム】8年前と変わったフランス社会とW杯風景 移民取り巻く状況悪化の中で
    120   フランスにとってのサッカーW杯は、ジダンのレッドカード退場という意外な幕切れで終わった。6月27日のスペイン戦以来、異常ともいえる盛り上がりだったこともあり、ここ数日のフランスは、腑に落ちない結末の話題で持ちきりである。巷でささやかれている差別発言が頭突きの原因だとしたら、今後も論議を呼びそうだ。というのも、1998年のフランス大会同様、今回も、フランス代表の存在は移民問題と密接に結びついていたからだ。(パリ=木村嘉代子)(2006/07/12)


    プリンセス・マサコ
    豪記者が「プリンセス雅子」を11月出版 副題は「菊の御紋の囚人」 多数の関係者に取材、衝撃作か
      【アデレード11日=木村哲郎】シドニー・モーニング・ヘラルド紙とジ・エイジ紙(メルボルン)の元東京特派員でもあり、オーストラリアのピューリッツァー賞とも呼ばれるウォークリー賞などを受賞をしたこともあるジャーナリストのベン・ヒルズ氏が今年11月、10年ぶりに著書を出版することになった。本のタイトルは「プリンセス雅子」。日本では報じられることがなかった雅子妃の深層に迫るため、国内のシドニーやメルボルンはもちろん、東京や日本の地方都市、オックスフォードやハーバードでも、取材を行ったという力作で、衝撃的な内容となりそうだ。(2006/07/11)

    雅子妃の病、きっかけは奥参事官の死 日本メディアが黙殺した英紙報道 「二人は親密な友人だった」
      【東京8日=高瀬宏】英紙タイムズは今年6月4日号(日曜版)で日本の皇室、特に皇太子妃の雅子さんについてセンセーショナルな特集記事を報じていた。日本の大手メディアが「黙殺」したマイケル・シェリダン氏執筆の同記事は、雅子さんがなぜ、2003年末から精神のバランスを崩し、鬱状態に陥ったかについて核心に迫る「ある事実」を明らかにしている。雅子さんの心の病は、03年11月に起きたイラクの日本人外交官殺害事件がきっかけだったという内容で、日本のメディア関係者の間でもひそかにささやかれていた「真相」だ。(2006/07/08)

    中東
    憲法改正なければ暴力の鎮静なし 過去を問わぬ国民和解が必要 イラク専門家が分析
      【バグダッド6日=IRIN】イラクにおける「和解」と暴力の沈静化を図るためには、イスラム教シーア派が約束を守り、スンニ派が受け入れられる形でイラク憲法を改正することが重要であると、専門家は指摘している。イラク政府は今週、憲法改正案の準備を始めたが、スンニ派は一貫して2005年12月に国民投票で採択されたイラクの新憲法について、スンニ派教徒の求めているものを示しておらず、政府の主要ポスト、石油収入などの分配をめぐって不公平であると不満を表明し続けている。(2006/07/06)


    母親の病死でさらに謎深まる 米美少女ジョンベネちゃん殺害事件
     10年前に米コロラド州ボールダーで起きたジョンベネ・ラムジーちゃん(当時6歳)殺害事件が、母親のパトリシアさん(49)の病死によって、再び脚光を浴びている。全米のリトル美女コンテストの常連だったジョンベネちゃんは、自宅の地下室で他殺体で発見された。当初から内部から押し入った形跡がないため、ジョンベネちゃんの両親の事件関与が疑われた。しかし、捜査は難航を極め、犯人は、未だに誰だか判明していない。謎に包まれた事件は、パトリシアさんの死によって、さらにミステリー性を増すことになった。(ベリタ通信=苅田保)(2006/07/06)

    北朝鮮
    北朝鮮はなぜミサイルを発射したのか 韓国の専門家の見方をネットメディア「プレシアン」が紹介
      北朝鮮のミサイル発射の狙いはどこにあるのか。独自の北朝鮮報道で定評のある韓国のオンラインニュースメディア、プレシアンは5日、同国の専門家たちの見方を紹介した。専門家らは、電撃的なミサイル発射は中国が提案した「非公式6者協議」に関係があるものとし、北朝鮮の今後の出方に注目している。またミサイル発射は米国を2者協議に誘い込むためのジェスチャーだとして米国が何らかのかたちで北朝鮮との対話を試みる可能性を指摘する見方もある。ただ、多くの専門家は今後の正しい対応のためには北朝鮮の公式発表や米国の情報の慎重な分析が必要だとし、北朝鮮を屈服させようとする戦略は成功しないだろうと指摘している。(プレシアン特約)(2006/07/06)

  • 新人民軍掃討で軍・警察を「機能統合」 比大統領が言明
  • 不倫殺人の妻が出版料で大金稼ぐ? 現在終身刑で服役中の身
  • 在比日本大使館、ビザ代理申請の新制度導入


  • 新人民軍掃討作戦で歩兵3大隊をルソンへ 比政府、革命税支払い企業も摘発方針
       【マニラ新聞特約22日】フィリピン共産党の軍事部門、新人民軍(NPA)掃討作戦を強化するため,国軍は21日までに陸軍の3歩兵大隊(総兵力約1500人)をミンダナオ島からルソン島へ移した。さらに政府要人らの警備を担当する兵士の一部、約3000人を同島内の前線部隊へ編入する計画で、増強規模は計5000人近くに上るもよう。一方、エルミタ官房長官は21日の記者会見で、新人民軍(NPA)に「革命税」を支払っている民間企業を摘発すると警告した。(2006/06/22)


    70年代の対サウジ武器輸出で賄賂が常套手段 元英国防相明かす
      【ロンドン19日=小林恭子】1970年代、英政府はサウジアラビア政府高官らに賄賂を払って英国製武器をサウジアラビアに買ってもらい、武器ビジネスのライバルだった米国やフランスを出し抜く努力をしていた──。先週末、英BBCが武器取引に関する極秘文書を元に番組を放映したが、これに出演した元英国防相が率直に賄賂の事実を認め、注目を集めた。英国の武器取引の詳細はベールに隠されていることが多いが、元閣僚が、武器販売を巡って、英政府がサウジアラビアに対して賄賂を使ったことを明確にしたのは、これが初めてだ。(2006/06/19)


    根津教諭の「君が代」拒否
    道行くお年寄りの多くが、「今の日本は危ない」「戦前だ」と心配
      14日の昼下がり、おじいさんとおしゃべりをしているところに、通りかかられた70代の女性が声をかけてくださった。脇には図書館のラベルのついた本を3冊抱えていらっしゃる。少女だった戦争中のこと、戦後、一人の労働者として闘いに立ち上がられた時のことを伺った。そのご自身の体験から、現在を「戦前」と断言される。「戦争はもう、こりごり」、と心の底から噴き出すことばを聞いた。おじいさんも、「そうだ、戦争はだめだ!」。女性は、私にカンパの申し出をしてくださった。ご自分のことのように感じてくださったことに、私も熱いものがこみ上げた。(2006/06/18)


    東ティモールの混乱収拾に積極的関与を控えるASEAN 微妙な両者の関係
      【クアラルンプール17日=和田等】混乱の続く東ティモールへの対応をめぐり、東南アジア諸国連合(ASEAN)と同国との微妙な関係が目立ってきている。東ティモールはASEANのオブザーバーとなっているが、ASEAN諸国の大半は混乱収拾に積極的な姿勢を見せていないし、東ティモールも域外のオーストラリアなどに治安部隊の派遣を要請しているからだ。(2006/06/17)


    避難壕で2人焼死 ムラピ山火砕流 「もう逃げられない」最後の連絡
        【じゃかるた新聞特約17日】インドネシア・ムラピ山で14日に発生した大規模火砕流で、火口から約7キロ付近のジョクジャカルタ特別州スレマン県カリアデムの地下避難壕に取り残されていた2人の死亡が16日午前8時ごろ、確認された。今回の火山活動で犠牲者が出たのは初めて。二人の死亡が確認されたことで、大規模火砕流発生の直前に警戒レベルを引き下げた火山地質災害対策局への批判が高まりそうだ。(2006/06/17)


    根津教諭の「君が代」拒否
    「希望が見えるからたたかうのです」 韓国紙記者の言葉に励まされる
        毎週欠かさず送られてくる根津公子教諭(鶴川二中)の「停職『出勤』日記」が、めずらしく期日を過ぎても届かなかったので心配していたところ、最新の日記が昨夜届いた。遅れた理由については触れられていないが、韓国の新聞社の若い記者のインタビューを受けたりして忙しいが実り多い一週間だったようだ。「君が代」拒否への理解の姿勢のひろがりの一方で、相変わらず対話を拒否した「排除」の動きも強い。一教師の問題提起を国際社会のなかで考えてみたい。(ベリタ通信)(2006/06/15)


    マハティール氏、批判の集中砲火浴びる 現首相攻撃で指導者層が結束
       【クアラルンプール13日=和田等】22年間を首相を務めた後、2003年10月にアブドラ現首相に首相の座を禅譲したマレーシアのマハティール前首相が、前首相の政策を継承するとの政権移譲前の約束を反故にしたとして、アブドラ首相への激しい個人攻撃を行なったことがマレーシアの各方面に大きな波紋を投げかけている。批判の対象となった首相自身は、前首相の個人攻撃に対して事を荒立てないで静観する姿勢をとっているが、中央政府・州政府の指導者からは首相への支持表明が相次いで行なわれ、逆にマハティール氏が集中砲火を浴びる事態に発展している。地元メディアは、この話題で持ちきりだ。(2006/06/13)

    【ひと】辺野古の闘いで絵本、絵はがきを製作 元広告マンの村雲さん
    120     沖縄県名護市辺野古の海上米軍基地建設のボーリング強行(2004年4月)に抗議して首都圏32団体が防衛庁前で毎週抗議行動を始めてちょうど2年になる。この「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」(旧「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」)の抗議行動には毎週50人を超える人たちが集まる。この抗議行動に2年間、通い続ける一人が村雲司(むらくも・つかさ)さん(61)だ。(東京=加藤宣子)(2006/06/13)


  • ジョクジャカルタ名産「黄金の繭」を東レが支援 


  • 比が12年ぶり死刑廃止へ 上下両院が法案に合意
       【マニラ新聞特約8日】フィリピンのアロヨ政権が最重要法案に指定した死刑廃止法案は7日、上下両院協議会で一本化され、八日にも両院で可決される見通し。アロヨ大統領は両院の手続き後、直ちに署名、成立する運びとなった。これにより、フィリピンは1994年から12年続いた死刑制度を廃止する。(2006/06/08)


    外国軍も依然、略奪など鎮圧できず 警察の重火器の多数が行方不明に 混乱続く東ティモール 
      【クアラルンプール7日=和田等】国防軍を除隊させられた兵士の反乱や地域対立の激化により混乱状態に陥った東ティモールの治安回復のために派遣された外国軍が、散発的に発生している武装した若者の集団による敵対する地域出身者への攻撃や放火、略奪行為を止められないでいる。6日付のジ・オーストラリアンは、東ティモール警察が所有する弾丸のほとんどと重火器の半分以上が消失したと報じた。同紙によれば、首都ディリでの混乱が広がる中、警察本部の警察官の多くが職務を放棄した隙に、何者かが警察本部などから武器や弾薬を持ち去ったようだ。(2006/06/07)


    妊娠による米キャスター降板に抗議書簡 性差別だと女性団体
      米大手ネットワークのABCテレビの女性アンカー、エリザベス・バルガスさん(43)が、看板報道番組「ワールド・ニュース・ツナイト」のアンカー役を5月末に降板した。ことし1月に共同アンカーだったボブ・ウッドラフさんがイラク戦争取材中、重傷を負ってから、一人で番組を担当していた。降板の理由は、夏の出産を控え、医師から過重な労働を控えるように忠告されたためという。しかし、突然の降板劇に、女性支援組織「NOW」など3団体が、ABC首脳陣に対し、降板は「女性への差別だ」として抗議の書簡を送る騒ぎになっている。(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/06/06)


    キューバへの反感エスカレート 米フロリダ州が大学対象に訪問規制
       米フロリダ州が、州の資金で運営されている州立大学や短大に対し、研究目的であれ、州の資金を使ってキューバを訪問すれば違法─とする強硬姿勢を打ち出した。ことし初めに、州立フロリダ国際大学(FIU)の教授とその妻が、「キューバのエージェント」として逮捕されたのが規制強化のきっかけ。これに対し、一部の学者からは、高い水準にあるフロリダのキューバ研究が、下火になると批判の声が上がっている。(ベリタ通信=苅田保)(2006/06/06)


    根津教諭の「君が代」拒否
    「卒業式は子どもを祝うより儀式の場」と主張して栄転した若手校長も
      気温の変化が激しかったこの一週間、根津公子教諭(鶴川二中)も夏と冬への対応に追われたという。ただ同教諭の場合、それは季節だけを指すのではなさそうだ。なぜ「君が代」拒否なのかをめぐって、路上で父兄や市民と心のこもった対話ができれば、初夏の陽射しのようにすがすがしい気分になる。「君が代」問題に対する東京都教育委員会の対応や教育基本法改正の国会審議に接すると、薄ら寒くなる。この国の教育現場で今、何が起きているのか。国歌拒否教師の「出勤」日記は今回も、マスコミが報じない重大な事実の数々を伝えてくれる。(ベリタ通信)(2006/06/04)


    神を問い為政者の道を問う ブッシュが黙殺したイラン大統領書簡全文(上)
      5月8日付でイランのマフムード・アフマディネジャド大統領がブッシュ米大統領に送った公開質問状を、ブッシュ政権は黙殺した。欧州各国の政権も日本も同様に「右へならえ」と黙殺しているようだ。この書簡を、イラン国内向けの「ジェスチャー」とのみ捉えるべきなのだろうか。神と預言者に繰り返し言及しつつ米国の偽善性を総括するこの書簡は、イスラム教徒だけに限らず、世界の人々に訴える説得力を持っている。その質問状の全文を2回にわたって紹介する。(TUP速報)(2006/05/31)


    不振の香港ディズニーと好対照の老舗遊園地 地元民に支えられ過去最高の入場者数
      【香港31日=富柏村】中国人観光客を吸い寄せると期待され、昨年9月に開園した香港ディズニーランドの入場者数が伸び悩んでいる。5月の中国の大型連休中も期待を下回り、初年度は大幅な減益となりそうだ。その一方で、開園から30年を迎える老舗の遊園地、オーシャンパークが好調で、年度末の6月末を前にすでに昨年度の入場者数を上回り、過去最高となった。ディズニーランドを意識したてこ入れが奏功したのと、地元の香港人の入園者数が増えたのが原因だ。(2006/05/31)


    「君が代替え歌」、原作者は市民団体の女性か 細部の修正経て5年前に現在の詞に
       【東京30日=稲元洋】29日付朝刊で産経新聞が報じた「『君が代』替え歌流布 ネット上『慰安婦』主題?」との見出しの記事 (2006/05/31)

    「自動車爆弾の歴史」(下) 「中世の城壁」に押し込まれたイラクの米兵 ゲリラ戦の「核兵器」として威力増す マイク・デイヴィス
       いにしえの覚者は解脱の法を「憎しみは、愛によってのみ解消する」と説いたが、自動車爆弾の歴史を見渡せば、復讐が復讐を招き、コピーが容易な戦術は活躍の場をどんどん各地に広げ、憎悪の輪廻をとどまることなく回転させている。大量破壊兵器の除去を偽りの大義名分のひとつにした対イラク戦争が、自動車爆弾という大量殺人兵器を普及させているのも、時代の不条理きわまりない現実だ。米ネットメディア「トム・デスパッチ」に掲載されたマイク・デイヴィスの論考の後半部を紹介する。(TUP速報)(2006/05/25)

    インド系の労働党が内閣への参加を表明 民族問題終結への第一歩か フィジー国政選挙
       【アデレード24日=木村哲郎】インド系の野党フィジー労働党は23日、同国の憲法に基づき、内閣へ参加することを発表した。フィジーの憲法によると、総投票数の10%以上を獲得した政党は内閣に招待されることになっているが、2000年のフィジー系によるクーデター以来、フィジー系の統一フィジー党による一党統治が続いていており、インド系との対立が続いていた。13日に7日間の投票期間が終了したフィジーの国政選挙では、日本の衆議院にあたる下院では、総議席71のうち、統一フィジー党は過半数を超える36議席で、フィジー労働党は33議席を獲得していた。(2006/05/24)

    アルカティリ首相が書記長選で大勝 東ティモール
      【クアラルンプール20日=和田等】19日に東ティモールの与党・東ティモール独立革命戦線(フレティリン)の書記長選挙が行われ、現職のマリ・アルカティリ首相(書記長)が、対立候補のジョゼ・グテレス国連大使兼駐米東ティモール大使を圧倒的大差で退け、再選を果たした。首相は500人以上の代議員の97%の支持票を得た。(2006/05/21)

    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第26回:一審公判(7)――検察側証人尋問     山口正紀(ジャーナリスト)
      弁護側・検察側・計8回に及ぶ被告人質問が終わった後、第23回公判(2001年10月3日)から再び検察側証人尋問が始まった。以後、第34回公判(2002年3月20日)まで、検察側証人尋問は12回にわたり続けられた。証人は、捜査員8人、Oさんの勤務先の上司・同僚3人、北海道セルラー社員1人の計12人。「Oさんを支援する会」のホームページには、各公判の内容が詳細に記録されている。それを読んで感じるのは、「検察はいったい何を立証したいのか」という素朴な疑問だ。(2006/05/20)


    自閉症の若者にも入隊を勧誘 志願者減で米軍に焦り
     イラク戦争は長期化し、米軍への入隊希望者も減少している。このため軍の募集担当者はあの手この手で勧誘を続けているが、最近米オレゴン州で募集担当者が、発達障害を抱える自閉症の18歳の若者を強引に入隊させようとしていたことが明るみに出た。若者の両親が、窮状を地元紙オレゴニアンに訴えたことから、事態が表面化した。類似したケースは、他州からも報告されている。今回の問題は、上層部から新兵獲得を命じられている末端の募集担当者の焦りの反映といえそうだ。(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/05/19)


    次期選挙に向け反首相派の動きが顕在化する東ティモール
    【クアラルンプール17日=和田等】2001年8月に実施された選挙で過半数以上の投票を獲得し、与党の座に就いた東ティモール独立革命戦線(フレティリン)の第2回党大会が17日から4日間の日程で、首都ディリで始まった。この大会は07年の総選挙と大統領選挙に向け、次期首相と大統領候補を選ぶうえでの分岐点となりそうだ。(2006/05/17)

    笑う真犯人 検証・恵庭冤罪事件「13のナゾ」
    第25回:一審公判(6)――検察側被告人質問        山口正紀(ジャーナリスト)
      弁護人による4回の被告人質問に続き、2001年7月18日の第19回公判から検察側による被告人質問が始まった。私はこの日、初めて札幌地裁を訪れ、公判を傍聴した。その約3か月前、「ロス疑惑」報道被害者・三浦和義さんから恵庭事件のことを聞いた私は、「Oさんを支援する会」の多田政拓・律子さん夫妻に連絡を取り、早来町を訪ねた。政拓さんの案内で、恵庭市の遺体発見現場、千歳市の日通キリンビール事業所、JR長都駅、早来町の被害者遺品焼損現場など、事件に関係する場所を回り、札幌拘置所でOさんに面会もした。(2006/05/13)


    【現地ルポ】イスラエル・パレスチナのチェックポイントを監視する女性たち
    120  治安を理由にパレスチナに数多くのチェックポイントを設けるイスラエル。そこでは学校や職場に通うパレスチナの人々が長時間にわたって足止めをくい、病院に向かう救急車でさえ停止させられるなど人々の生活、移動の自由が大きく損なわれている。イスラエル兵によるパレスチナ人への嫌がらせも頻繁に生じる現状下、連日チェックポイントに足を運んで状況を監視し、理由なく拘束されたパレスチナ人を解放するよう働きかけるイスラエル人女性たちがいる。「ユダヤ人は長い間、差別を受けて苦しんできた。同じような差別、悲劇は誰にでも起こってはならない」と彼女たちは語る。(テルアビブ=桐島けい)(2006/05/12)

    反シオニズム、建国反対のユダヤ教超正統派が連夜の暴動
      【テルアビブ9日=桐島けい】生後3ヶ月の息子を死亡させた容疑でイスラエル警察が4月上旬、ユダヤ教超正統派の19歳の父親を逮捕した。これに激高した同派の一部の人々が男性の無実を主張してエルサレム市内で暴動を起こした。事態は数日後には沈静化したものの火種はくすぶっている。超正統派の一派はかつてからシオニズムやイスラエル国家の存在を認めておらず、国家に対する根深い不信感が暴動の背景にあるようだ。(2006/05/09)


    国連文民警察の駐留の1年延期を要請 東ティモール外相
      【クアラルンプール7日=和田等】国連東ティモール事務所の任期切れが5月20日に迫っている中で、ラモス・ホルタ外相は6日、4月下旬に首都ディリで死者5人、負傷者77人が出す暴動が起きたことを重視し、国連安全保障理事会に対し、文民警察の駐留をさらに1年間延長するよう要請した。オーストラリアの公共放送ABCが伝えた。(2006/05/07)

  • サウジ女性が公式にモスクでの宣教に参加
  • ソロモン諸島でソガバレ新首相が就任  


  • 根津教諭の「君が代」拒否
    停職処分の説明を怠る都教委の唖然とする実態
      卒業式での「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職3ヶ月の処分を受けた、根津公子教諭(鶴川二中)は都教委に対して、処分について都民に納得のいく説明を行なうよう求め続けている。しかし、いまだに回答はない。では、この問題を同委員会はどのように審議しているのか。同教諭の報告は、石原都政の唖然とする無責任ぶりと、停職「出勤」中の同教諭からその実態を知らされた都民の驚きを明らかにする。(ベリタ通信)(2006/05/05)


    根津教諭の「君が代」拒否
    「自分の頭でよく考え行動する人間になってほしい」 離任式で生徒たちに話す
      路上での卒業生との対話、中年男性の捨てぜりふ、校長と副校長の不可解な行動、そして前任校の離任式での教え子たちとの対面…。根津公子教諭(鶴川二中)は、卒業式での「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職3ヶ月の処分中だが、連日さまざまな人たちとの出会いを続けている。以下に紹介する停職4週目の「出勤」報告は、都教委が本当に処分したがっているものが何なのかを明らかにしてくれないだろうか。(ベリタ通信)(2006/04/30)


    「占領下で死ぬのはいや」 ビビおばあさんの言葉 リバーベンド日記
      バグダードは今、暦の上では春だ。わたしたちは冗談まじりにイラクに春は無いなんて言ってる。寒くて風の天気から、すぐにじめじめした砂嵐のふた月、そして燃えるような乾いた熱さ、つまり夏へと入ってしまう。それでも、この4月はじゅうたんや敷物を巻いて夏服を取り出すための月だ。夏服を取り出して冬服を片づけるのは、家族全員かかってのおよそ1週間しごとだ。冬服から夏服に全て替え終わる時には、家中がナフタリンや衣類や肌着の虫除けのために時々使う新品の石鹸のにおいになってしまう。 (TUP速報)(2006/04/25)


    根津教諭の「君が代」拒否
    道行く人や生徒たちとの「青空教室」を愉しみながら「出勤」をつづける
      新学期から3週間ほどが過ぎ、どこの学校にも子どもたちの元気な声が響いている。根津公子教諭(鶴川二中)は、卒業式での「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職3ヶ月の処分を受けたため教室での授業を行なえないが、勤務校と前任校の校門の前まで毎日「出勤」し、道行く人や生徒たちと「青空教室」を開いている。春らしいポカポカ陽気の日、突風と雨の日、路上でどんな教育が行なわれているのだろう。(ベリタ通信)(2006/04/22)


    沖縄/日米安保
    沖縄は世界でも例外的な「軍事植民地」 チャルマーズ・ジョンソン氏インタビュー
      米軍事評論家チャルマーズ・ジョンソンが、みずからの経歴と体験を踏まえ、「基地の帝国」としての米国の政治・経済構造を、第二次世界大戦直後の冷戦初期から、ソ連の崩壊を経て、現在のアフガン・イラク戦争までの歴史の流れのなかで論じている。「ブッシュのアメリカ」は、富裕層を利する大型減税の継続など小さな政府を気取っているように見えるが、その実、軍事支出は惜しまず、軍産複合体への予算のバラ撒きが経済を維持する有効需要になることを米社会は期待しているようだという。ジョンソンは、以下のインタビューの中で共産主義に対する自衛の意義に疑いの目を向けるようになったきっかけのひとつが、海兵隊員らによる少女集団レイプ事件の余波が残っている時期の沖縄訪問だったとも告白している。(TUP速報)(2006/04/21)


    「途上国拠点に360度の視点を持つ国際放送局に」 ビデオジャーナリストの募集も検討 アルジャジーラ英語版社長に聞く
    120  カタールの衛星テレビ・アルジャジーラが間もなく、英語放送を開始する。開局から今年で10年目を迎えるアルジャジーラは、アラビア語圏で人気が高い。英語放送は新たに発足した「アルジャジーラ・インターナショナル」が提供する。カタール・ドーハを拠点とする同社のナイジェル・パーソンズ社長(55)によると、英語放送は「360度の視点を持つ国際放送局」を目指すという。ロンドンに出張中のパーソンズ社長に、放送開始までの秒読みの状況と編集方針に関して聞いた。(ロンドン=小林恭子)(2006/04/20)

  • JI指導者バアシル師のテロ関与否定 「許可受けてない」


  • 汚職問題が最大の焦点 党大会中のベトナム、政府も対策に本腰
      【東京19日=広井孝明】18日に開幕したベトナム共産党の第10回党大会では、同国にとっての喫緊の課題である公務員の汚職問題が焦点となりそうだ。25日までの党大会期間中には、ファン・バン・カイ首相の後継者も選出されるが、18日付のアジアン・ウォールストリート・ジャーナル紙は、次期首相候補とされているグエン・タン・ズン第一副首相、ブー・コアン副首相らのうちだれが選出されるかは汚職問題への姿勢がかぎを握ると報じている。ベトナム政界では、グエン・タン・ズン氏が新首相の最有力候補とみられている。(2006/04/20)


    ライブドア事件
    独裁者去り、「内戦」始まる? ライブドア社内は「イラク状態」 派閥誕生、意見対立で決定滞る  
      【東京20日=稲元洋】ライブドアの社内事情に詳しいメディア関係者によると、今年1月に堀江前社長が東京地検に逮捕されてから3カ月あまりがすぎたライブドアでは、社内はほぼ落ち着きを取り戻しており、有線放送最大手USENと業務提携が決まってからは明るいムードも漂い始めている。しかし、社内では「独裁社長」が去ったことで、重要な決定をめぐっての社内対立が多くなり、あらゆる決定に以前よりもはるかに時間がかかるようになっている。以前にはなかった社内派閥も複数生まれており、社内では「独裁者が去った後に内戦が始まったイラクのようだ」との声も上がっているという。(2006/04/20)

  • 比の公立学校教師対象に主要3教科の再教育 3万7000人が対象


  • ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク・8】「表現の自由を支持し続ける」 ポリティケン紙編集長・セイデンファーデン氏
    120   デンマークの保守系新聞「ユランズ・ポステン」が掲載した、イスラム教預言者ムハンマドの風刺画事件を、ライバル紙「ポリティケン」はどう見たのか?「揺れるデンマーク」の最終回として、編集長トゥア・セイデンファーデン氏に、改めて事件の分析と今後の予測を聞いた。同氏は、風刺画は基本的に間違いであり、デンマークのイメージを失墜させたとしながらも、「表現の自由は支持し続ける」と述べ、表現の自由の将来について語った。(コペンハーゲン=小林恭子)(2006/04/16)


    【コラム】天皇もいさめた米長会長の「非常識」  将棋名人戦、朝日VS毎日問題の背景
      江戸時代から続く将棋の名人位をめぐる「名人戦」の主催をめぐり朝日新聞社と毎日新聞社の争いが話題を集めている。伝統ある名人位を「金」で争う醜さが漂っているが、背景には「浮世離れ」した日本将棋連盟の長年の体質とともに、昨年から同連盟の会長を務める米長(よねなが)邦雄永世棋聖の世間常識から逸脱した感覚があるようだ。2004年秋の園遊会に招かれた際、東京都教育委員として「学校で国旗を掲揚させ、国歌を斉唱させることが私の仕事」と天皇に述べたのも米長氏である。この発言を天皇が「強制にならないことがが望ましい」といさめたのは有名なエピソードだ。(稲元洋)(2006/04/15)


    6月にも24時間の英語放送開始 アルジャジーラが新戦略 世界で1億世帯の視聴想定
      【ロンドン13日=小林恭子】カタールの衛星テレビ・アルジャジーラの国際放送部門アルジャジーラ・インターナショナルは13日までに、早ければ6月中をめどに世界各国で24時間の英語放送を開始することを明らかにした。アラブの視点からのニュースを世界の視聴者を対象にこれまでのアラビア語だけでなく英語でも伝える試みで、欧米的価値観に偏りがちな各国の放送界に対抗する「アルジャジーラの新戦略」ともいえそうだ。(2006/04/13)

    ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク7】「沈黙するムスリムの声を取り上げたい」  世俗派のネットワーク組織したエルアベド氏
      連載の6回目で紹介した穏健派ムスリム作家タビシ・ケアー氏は、イスラム教徒であることを明確にして議論に加わることを提案した。これを一歩進めたのが、シリア出身のイスラム教徒の国会議員ナッサー・カーダー氏が旗振り役となった市民グループ「民主ムスリムネットワーク」だ。民主主義、人権、法のルールを宗教上の価値観よりも優先することを基本精神とする。風刺画事件でムスリム・非ムスリム市民の間の対話を進める必要性が強く叫ばれるようになったこともあって、2月の旗揚げから、現在までに1500人以上が会員となった。カーダー氏と共にネットワークを立ち上げた世俗派ムスリムのファティー・エルアベド氏に話を聞いた。(コペンハーゲン=小林恭子)(2006/04/12)


    カトリーナ大災害
    ハリケーン復興の主役はヒスパニック 仕事を当て込み大量流入
       昨年夏に米南部を襲った超大型ハリケーン「カトリーナ」などで堤防が決壊し、建物が破壊されたルイジアナ州ニューオリンズ。その再建に、ヒスパニック(中南米系の人々)が駆り出され、大きく貢献しているという。崩壊した住宅、水浸しになったホテルなどの大掃除に、ニューオリンズは、多くの人手が必要だ。しかし、市内は完全復旧には程遠く、かつて人口の多くを占めていた黒人層も、住む場所がないため以前多くが帰還できないでいる。この空白を埋めているのが、賃金の安いヒスパニックだという。(ベリタ通信=江口惇)(2006/04/11)


    根津教諭の「君が代」拒否
    停職「出勤」に物々しい警備の出迎え でも生徒たちとはしばしの交流
      卒業式での「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職3ヶ月の処分を受けた、根津公子教諭は7日、新任先の鶴川二中に「出勤」した。門前で待ち構えていたのは、公安警察官らしき男たちを含む物々しい警備態勢。でも生徒たちは、同教諭が手にしたプラカードに目をとめると、「ああ、根津先生ですか」と言って色々と話しかけてきた。一日の様子を根津教諭が報告する。(ベリタ通信)(2006/04/08)

    タイで突如注目を集める実業家スリン氏とは…首相一族とシンガポールの企業の救世主
      【クアラルンプール3日=和田等】タイの総選挙は2日、野党のボイコットのまま行なわれ、どのような結果が出るにせよしばらく混乱は避けられそうにない状況だ。そのなかで、今回の混乱の引き金となったタクシン首相一族の株取引をめぐって、マレーシアを基盤に事業をするタイ国籍の一実業家の存在がにわかにクローズアップされてきている。これまでタイではほとんど無名だったスリン・ウパットクーン氏(56)だ。なぜなのか。(2006/04/03)


    戦争を知らない世代へ
    「紳士が鬼になる」戦争を繰り返してはならない 元日本軍特務機関員・中谷孝氏が若い世代に講演
    120   本紙で度々紹介されてきた元日本軍中支派遣陸軍特務機関員、中谷孝氏(85)の初の講演会が3月25日、東京都内で行なわれた。中谷さんは、定員の60名を上回る80名近いさまざまな世代の参加者に、自らの体験をもとに「紳士が鬼になる」戦争の不条理を繰り返してはならない、と訴え、講演後も会場で若い人たちの質問攻めにあった。『「循環型社会に戦争はいらない」〜80代、50代、20代が語る戦争体験と戦争観〜』と題された講演会は、中谷さんの妹をはじめとした市民のインターネットのつながりから実現したもので、講演の模様はTBSのJNNニュースでも報道された。(山上郁海=日刊ベリタ)(2006/04/01)


    比のゴミ山で育った男女が歌手デビュー 「パヤタス・キッズ」を結成
    120   【マニラ新聞特約1日】マニラ首都圏ケソン市パヤタスのゴミの山で育った男女2人がボーカルグループ「パヤタス・キッズ」を結成して本格的な音楽活動を開始、31日にマカティ市にあるレストランで、初めて発売するアルバムのお披露目をかねた記者会見を行った。2人はジェニファーさんとギルバート君で、ともに14歳の高校生。(2006/04/01)


    有権者発議で憲法改正し、来年に総選挙 比下院議長が新戦略発表
      【マニラ新聞特約31日】全有権者の一二%の請願署名によって憲法修正に踏み切らせる「有権者発議」方式が三十日、フィリピン政局の本舞台に登場した。与党勢力の大立者、デベネシア下院議長が同日、テレビ局ABS・CBNのニュース番組に登場して、有権者発議による改憲部分を「一院制議会」に絞って有効な署名を集め、7月からは新議会と首相が率いる内閣がその他の憲法改正作業を進め、来年にも総選挙実施という新戦略を公表した。(2006/03/31)

    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    (22)「再び教え子を戦場に送るまい」と決意
      学校現場では民主主義の担い手を育てる戦後教育が助走しはじめていた。私は戦時中、青年学校で何のためらいもなく軍国少年を育て、戦地や満蒙開拓団に送り、戦死させていた。その悔悟の念で「再び教え子を戦場に送るまい」と心に誓っていた。戦前のような教師にならないためにも組合結成が必要だと思った。(2006/03/25)


    ITフロント
    米紙部数、昨年は2―4%減 コスト切り詰めで取材力も低下か  地位高めるブログも信頼度は今一歩  
      情報革命の先頭を走る米国ではテレビ・ラジオや新聞といった従来型のメディアの影響力が徐々に低下している。新聞の発行部数は平均で2―4%減り、職を失う従業員も増えている。その隙間を埋める形で、ブログ(電子日記)などが、情報提供の新しい手段として年々その地位を高めている。しかし、ブログの発信する内容については、多くの人がその信頼性については依然懐疑的だ。ブログは、従来のメディアに代わる“市民ジャーナリズム”の一手段として注目されているが、第一次情報源としての信頼度は、まだあまり高くない。(ベリタ通信=苅田保)(2006/03/21)


    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    (21)「メダカの学校」でグループ学習
      私が職場復帰した岡山県早島町立早島青年学校でも学制改革のことが盛んに論じられた。小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年の6334制にする、男女共学にする・・・。戦前の多様なコースがある複線型から、同じ教育をみんなに保障する一本化された単線型の学制になり、すっきりする。しかも、戦前は15%の家庭の子どもしか行けなかった中学校が義務制になり、誰もが通えるようになる。「とても良いことだ」と思った。(2006/03/18)


  • 携帯電話事業を見切り不動産業に関心 タイ首相一族の持ち株会社株売...


  • ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク・5】「相互理解願いムハンマドの生涯書いた」 児童文学作家ブルートゲン氏
    120   2005年夏、デンマークの児童文学作家カーレ・ブルートゲン氏は、イスラム教の預言者ムハンマドの生涯について書いた自著に挿絵を描くイラストレーターを探すのに苦労したことを、あるジャーナリストにぼやいた。全国紙「ポリティケン」がこの経緯を9月中旬に記事化し、それに触発される形でライバル紙「ユランズ・ポステン」が約2週間後に、「メディアの自己検閲をテストする」ため、12枚のムハンマドに関わる風刺画を掲載した。これが今回の騒ぎの発端だ。「児童書はイスラム教との相互理解を進めるために書いた」もので、「風刺画に対する抗議デモに自分の責任はない」と言うブルートゲン氏に、コペンハーゲンの北にある自宅で、風刺画事件への感想やデンマークの風刺文化などについて聞いた。(コペンハーゲン=小林恭子)(2006/03/10)


    捕鯨問題
    鯨を本当に殺す必要性はあるのか  日本の「調査」への募る疑問
      捕鯨反対の先鋒に立つオーストラリアでは、環境遺産省南極局のニコラス・ゲールズ主任研究員らが日本の「調査捕鯨」について「鯨を殺す必要がない」と批判している。鯨を殺すことなく同じデータを集められるのならば、なぜ日本はそれを実行しないのか。(アデレード=木村哲郎)(2006/03/10)

    ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク・4】「『私たち』とは何か再考のとき」 コペンハーゲン・ポスト副編集長マッグイン氏
    120   デンマークの首都コペンハーゲンで最も広く読まれている英字紙「コペンハーゲン・ポスト」(www.cphpost.dk)は、市内の約8万人の外国人居住者と、海外からの旅行客らが読者層だ。2月、風刺画掲載の影響が世界中に広がる中で、風刺画がイスラム教を冒涜しているとする声とデンマークの表現の自由を受け入れるべきだという声の両方を掲載し、オンライン版には海外からも投書が殺到した。同紙の副編集長で米国人のケビン・マッグイン氏は、今回の事件を機に欧州諸国は、イスラム教徒とともに「私たちとは何か」を問い直すべきだ、と提言する。(コペンハーゲン=小林恭子)(2006/03/09)

    石油開発資金運営をめぐり政府に不信感 東ティモール、国民は「不正流用」懸念
      オーストラリアとの間にあるティモール海に埋蔵する石油・ガス資源の開発に向け前進を始めた東ティモールだが、依然としてその資金の使途に関して「不正流用」や「汚職」を呼び起こす源になるのではないかとの懸念の声が国内では出ている。東ティモール議会では昨年、外国の援助国のアドバイスを受け、汚職を防止するため石油・ガス開発から得られる収益を第三者機関が運用する基金を設立することを規定した法律を全会一致で承認、制定した。それでもなお、アルカティリ首相率いる政府の基金管理に対して不信感を抱く国民も少なくない。 (クアラルンプール=和田等)(2006/03/01)


    多文化主義からイスラム排除の「オーストラリア主義」へ 次期首相候補の豪蔵相が発言
      【アデレード28日=木村哲郎】オーストラリアのピーター・コステロ蔵相は24日、イスラム法とオーストラリアの法律がこの国で共存できると思う者は、他の落ち着ける国へ移るべきだ、と発言。コステロ蔵相はハワード首相の引退に伴う次期首相が確約されている政治家であり、この発言は多文化主義を国策とするオーストラリアにとって、転換のきっかけになりそうだ。(2006/02/28)

    ムハンマド中傷漫画
    【揺れるデンマーク・1】「ムスリム移民は『疑念』の対象」 通信社デスクのクリスチャンセンさん
    120   イスラム教の預言者ムハンマドの中傷漫画騒ぎは、火元のデンマークではどのように受け止められているのだろうか。人口約540万の国の一新聞が世界に広げた波紋の大きさに、多くの国民は戸惑いを覚えているようだが、この騒ぎで浮き彫りになった様々な問題を真剣に考えようとする人びとも少なくない。首都コペンハーゲンで、ジャーナリスト、移民問題専門家、ムスリム、作家らの声に耳を傾けてみた。(コペンハーゲン・小林恭子=日刊ベリタ)(2006/02/26)

    イラン核問題
    イラン核問題の情報操作といじめの構造 テヘラン留学中の大村一朗氏の現地報告
     イランの核開発問題を国際原子力機関(IAEA)緊急理事会が国連安全保障理事会に付託する決議を採択したことに対して、イランが強い反発を示しているのはなぜか。イランの主張と権利に冷静に耳を傾ける前に、「イランは核兵器製造を目論んでいる」という印象を与えるような欧米の主張だけがまかり通っていないだろうか。テヘランに留学中の大村一朗さんは、欧米ロシアの裏切りと搾取に翻弄されてきたイラン近代史をひも解きながら、核脅威論は米国の対イラン戦略にそった情報操作だと分析する。大村さんの周囲の学生たちは、大国の威嚇や軍事攻撃にはけっして屈しないと語るとともに、これまで欧米とは一線を画してきた日本がIAEAで賛成票を投じたことに落胆しているという。(ベリタ通信)(2006/02/25)


    「労働・教育運動に生きて80年」槙枝元文自伝
    (18)玉音放送…「これで教師に戻れる」
      8月15日正午前、「いったい何があったんだろう」と、将校たちは口々に言いながら集会所に集まった。全員、ラジオの前に直立不動で整列させられる。ラジオが正午の時報を告げると、「君が代」が演奏され、アナウンサーの短い言葉に続いて天皇陛下の声が流れてきた。後に言う「玉音放送」だった。雑音が入って、よく聞き取れない。誰からともなく「戦争を止めたらしいぞ」との囁きがもれる。本当に戦争は終わったのだ。しかも負けたのだ。負けたのは残念だったが、「これで教師に戻れる」と私は内心、嬉しかった。(2006/02/25)

  • 鳥インフルエンザ一斉検疫を開始、ジャカルタ特別州
  • 比政府対策基金からの支出はいまだゼロ 既に使ってしまった?


  • 【現地報告】医療ツーリズムが隆盛の東南アジア 最高級ホテル並の病院も出現
    120 医療ツーリズムと言っても日本ではまだなじみがないかもしれないが、アジア各国では将来のドル箱産業として政府が支援に乗り出すなど、隆盛を見せている。観光と医療サービスを併せたもので、外国人旅行者に人間ドックや美容整形などの医療サービスを提供する試みを指す。医療サービスだけでなく、スパやエステのような健康サービスも含めて、「ヘルスケア・ツーリズム」と呼ぶ場合もある。東南アジアで医療ツーリズムの最先端を走っているタイの病院を取材した。(クアラルンプール=和田等)(2006/02/22)


    中東
    イラクが豪州産の小麦取引停止を決定 フセイン前政権へのリベート支払い疑惑で
      【アデレード16日=木村哲郎】イラク穀類審議会(IRAQI GRAINS BOARD)は13日、オーストラリア産小麦輸入に伴うリベート2億9千万豪ドル(約250億円)がフセイン前政権へとして支払われていた疑惑が決定的となったことから、オーストラリアで小麦の輸出独占権を持つオーストラリア小麦会社(AWB)と同国の取引の一時停止を決定した。オーストラリアは1999年から国連の「石油と食料交換プログラム」の下でイラクでの小麦市場を事実上独占していたが、これがイラク国内で小麦価格のインフレーションを起こしただけでなく、リベート金がテロ支援組織に流入されていた可能性もあるという。(2006/02/17)


    インドネシア政府が対策強化 鳥インフルエンザ、拡大止まらず
      【じゃかるた新聞特約17日】今年に入り9人が感染、うち7人の死亡が確認されるなど鳥インフルエンザの急速な感染拡大が続き、国際社会から対策不足を指摘する声が上がっていることに対し、ユドヨノ大統領は15日、鳥インフルエンザ被害の深刻なジャカルタ、バンテン、西ジャワ、中部ジャワ、ランプン、南スラウェシの六州の知事と関係閣僚を大統領官邸に集め、対策会議を開いた。会議では各州知事が指導する「州調整チーム」を設置することなどが決まった。(2006/02/17)


    欧州移民新世紀
    「イスラム教徒がリベラルな社会で生きる条件とは」 スヘファー・アムステルダム大教授に聞く(2)
      イスラム教の預言者ムハンマドの中傷漫画をめぐる騒ぎは、欧州諸国が、イスラム教徒住民をいかにしてリベラルな社会に融合させるかという課題を提起した。2004年11月に、イスラムを批判した映画の監督がイスラム教徒移民の若者に殺害される事件が起きたオランダで、この問題について積極的な発言を行なっているのが、アムステルダム大学のポール・スヘファー教授だ。同教授は、「オランダの伝統とされてきた、異なる価値観に対する寛容の精神について移民受け入れ側があらためて真剣に考えるとともに、イスラム教徒も宗教上の自由に寛容であるべきだ」と説く。【アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ】(2006/02/16)

  • 「自衛隊撤退してもイラク駐留継続」と豪州首相が表明


  • 欧州移民新世紀
    「イスラム教徒がリベラルな社会で生きる条件とは」 スヘファー・アムステルダム大教授に聞く (1)
    120   デンマークの新聞が掲載したイスラム教の預言者ムハンマドの漫画をめぐり、これをイスラムへの中傷とするイスラム教徒の抗議行動が世界中で発生する一方、欧州各国では表現の自由を盾に漫画を擁護する声が多い。問題の背景には、欧州各国で少数グループとして生きるイスラム教徒と、移民のホスト国となっている欧州社会との間の対立を見逃せない。今回の事件の1年ほど前、オランダでも表現の自由を巡る衝撃的な事件があった。2004年11月、イスラム教を批判した映画を制作したオランダの監督が移民2世のイスラム教徒の青年にアムステルダムの路上で殺害されたのだ。イスラム教徒の国民と先住オランダ人との間の緊張感は未だに続いている。ムスリム及び非ムスリム市民がリベラルな社会でともに生きるにはどうすべきかを、ジャーナリストとしても活動する、アムステルダム大学教授のポール・スヘファー氏に聞いた。(アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ)(2006/02/14)

  • イタリアの閣僚がローマ法王の介入求める


  • アンワル元副首相がマハティール前首相を名誉毀損で提訴 政権内の対決を法廷で再現か
      【クアラルンプール2日=和田等】マレーシアのアンワル元副首相は1月末、同副首相を「ゲイ」「男色主義者」呼ばわりしたマハティール前首相を相手取って、名誉毀損に対する損害賠償を求める訴訟を起こした。かつての政権のトップと、同じ政権のナンバー2の座から追われた政敵同士が、今度は法廷で対決することになりそうだ。(2006/02/02)


  • タイ南部騒乱の余波で売春婦がマレーシアに移動


  • シドニー国際空港は世界最悪? 荷物の積み残し相次ぐ
     オーストラリア最大の都市シドニー(人口約400万人)は、自然と一体化した見事な景観や多様な文化を誇り、毎年、世界各地から多くの観光客が訪れる。その空の玄関となっているシドニー国際空港に今、国内外の航空会社から激しいブーイングの嵐が起きている。搭乗客の荷物取り扱い・積み込み作業の手際が目立つほか、テロ対策で導入した荷物検査システムの度重なる誤作動などにより、出発時間に大幅な遅れや荷物の紛失が相次いでいるからだ。英国の航空会社などからは「時間のルーズさでは世界最悪の空港」とまで酷評されている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2006/01/31)


  • タイが酒類の深夜販売、広告など規制
  • 米ハリケーン、命の恩人の記者にお礼が言いたい 人気ブログの威力で...


  • 根津教諭の「君が代」拒否
    質問に答えない都教委講師 「君が代」不起立処分の教員が再発防止研修の報告
    120   「君が代不起立・再発防止研修」でゼッケンを着けて研修を妨害したとして、東京都教育委員会が減給・戒告などの処分を下した教員10人に対する新たな「再発防止研修」が19日、都総合技術教育センターで行われた。被処分者の一人、根津公子・立川二中教諭(55)から、研修の様子の報告とともに、研修に抗議する声明が寄せられた。(ベリタ通信)(2006/01/20)

  • サンフランシスコは地震の備えに不安、3000人死亡の大地震から1...


  • 米国の法体系はもう信用できない 元グアンタナモ拘束者が講演(下)
     キューバにあるグアンタナモ米軍基地に「敵性戦闘員」として拘束され、1年前に釈放された英国人男性モアザム・ベッグ氏は、英国社会に広がるイスラム教徒への恐怖心を懸念している。14日の集会場所も、当初決まっていた所から「貸せない」との通告があり、急遽変更された。ベッグ氏は講演の後、質疑応答の中で、米国に長期拘束された経験から、米国の法体系は、もう信頼できないと語った。(ベリタ通信=小林恭子)(2006/01/16)


    「同性愛は反道徳的」と英のイスラム関係者が発言 広がる波紋に警察当局も違法性を捜査か
    【ロンドン12日=小林恭子】12日付の英各紙によると、 英国最大のイスラム系組織「英国イスラム評議会」のイクバル・サクレーニー事務局長が1月3日、BBCラジオのニュース番組「PM」の中で「同性愛はモラルに反し、病気を広める懸念がある」などと発言、さまざまな波紋を広げている。(2006/01/13)


    「優良外国人」退職者の誘致狙い知恵絞る 日本人永住者に人気のマレーシア
     【クアラルンプール11日=和田等】タイやフィリピン、オーストラリアなどが、年金などで一定の収入のある退職者の誘致に力を入れている。いわゆる「シルバー・ヘアー・プログラム」ともいわれる制度だ。マレーシア政府も近隣国の例に倣い、「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム」プログラムとして、一定以上の資金を持っている退職者の誘致に乗り出している。(2006/01/12)


    パナマの最高裁判事の入国拒否 汚職疑惑で米政府が異例の対応
     中米パナマの最高裁判事が、米国への観光ビザを取り消された。ビザがなくなれば、当然米国への入国はできない。法曹界のトップに立つ現職の判事が、入国を拒否されること自体、前例がない。入国拒否は、判事の賄賂疑惑への関与が理由とされる。判事はパナマ外務省を通じて、米国大使館に抗議するよう要請したが、一度拒否されたビザが、復活する可能性は低い。判事のビザが取り消されたのは、汚職がはびこっているといわれる中南米諸国に、米国が警告を与えたとの見方が有力だ。(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/01/09)


    ロシア製戦闘機が東南アジアの空を支配? タイ政府も購入に合意
      原油生産でも世界一の座を争っているロシアが今、兵器市場としては米国の“牙城”だった東南アジア諸国に、ジェット戦闘機の売り込みを図り、実績を挙げている。1990年代後半から顕著となった同諸国と米国との確執に巧みにつけ込み、ロシアは2003年にインドネシアへのスホイ戦闘機売却に成功、そして今回はタイが同戦闘機の購入に暫定合意した。この結果、ロシア製戦闘機を保有するのはインドネシアとタイに加え、中国、ベトナム、マレーシアなどとなり、同戦闘機がアジアの空でその雄姿と存在感を一層示すことになりそうだ。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/12/28)


    コカ・コーラに対抗し新飲料を発売 コロンビアの先住民開発の「コカ・セック」
      南米コロンビアは、世界最大の麻薬のコカイン供給国と知られる。そのコロンビア南西部の山中に暮らす先住民(インディオ)が、コカインの原料となるコカの木の葉を使って、コロンビアの消費者向けに瓶に入った「コカ・セック」と呼ばれる炭酸ソーダの販売を開始した。コカの葉から抽出された物質を使っているが、作り方は秘密という。しかし、ごく微量に使用されるため、何本飲んでも薬物中毒になる心配はないという。この計画の責任者は、「コカ・セック」を米多国籍企業コカ・コーラ社にとって変わるソフト・ドリンクにすると、意気込んでいる。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2005/12/27)

    マレーシア前首相の長女を公然批判 エイズ対策干渉と厚生省が反発
     【クアラルンプール24日=和田等】マレーシアのチュア・ソイレック厚相が、マハティール前首相の長女で長年、エイズ/HIV問題に取り組んできたマリナ・マハティールさん(47)を批判し、話題になっている。背景には実力者マハティール氏の威光をかさに関係官庁の厚生省に対し影響力を誇示してきたマリナさんへの遺恨があるとみられる。マハティール氏の在任中には考えられなかった動きで、同氏の影響力の低下を示すものといえそうだ。(2005/12/24)


    「消えた書類」は整理回収機構の不正関連 石井紘基氏刺殺事件で金融専門家が証言 当日「国会質問の最終準備を予定」
      特殊法人をめぐる税金の流れなど国の不正を追求し続けた民主党の故石井紘基議員(当時61)が刺殺されてから、3年以上が経過した。事件現場である自宅玄関前で石井氏が持っていたカバンの中身は空っぽだった。今回、筆者はカバンに「入っていたはず」の書類の作成に携わった金融専門家のA氏と接触した。A氏は、その書類内容とは、国策会社「整理回収機構(RCC)をめぐる不正を示すものだった」と証言した。(佐々木敬一)(2005/12/22)

  • オランダ女性政治家、アラーを素材にした映画を計画 「服従」の3作...
  • 売り場から姿消したウイスキー、ジャカルタ版“禁酒法”で
  • 反戦組織がヒラリー議員に集中砲火 駐留米軍のイラク撤退で
  • コメなどの輸入拡大は先送り 反WTOの抗議者900人拘束


  • 汚職撲滅、リベラル路線に高い評価 マレーシア新政権、「改革」推進めざし内閣改造へ
      【クアラルンプール11日=和田等】マレーシアでは新年早々にも実施されるとみられる、アブドラ政権の内閣改造が注目されている。アブドラ首相は、22年政権の座にあったマハティール首相の後を受けて就任して以来2年余で、経済や司法などで徐々に「改革」を進め、国民の支持を高めてきた。今月行われた州議会議員補欠での与党の勝利でもそれが確認された。内閣改造で、脱マハティールの独自色がさらに濃くなることが期待されている。(2005/12/11)


  • 米カリフォルニア州で初の大当たり、賞金375億円 グループ買いの...
  • 比警察が予算不足で銃購入できず 自前調達認める異常事態


  • 東ティモール大統領、元従軍慰安婦問題に言及
    120  【クアラルンプール30日=和田等】第2次世界大戦中に日本軍による占領を受けた東ティモールで、これまで戦争被害者や元従軍慰安婦に対する補償問題に対してあいまい、あるいは冷淡な態度をとってきたシャナナ・グスマン大統領が元従軍慰安婦について国会での演説に引用したことが注目を集めている。(2005/11/30)


    注目のマレーシア州補選始まる イスラム野党の今後と前副首相の復権占う
      【クアラルンプール28日=和田等】注目のマレーシア・ケランタン州議会議員の補選が27日告示された。この選挙は、退潮傾向にある野党・全マレーシア・イスラム党(PAS)の今後と、マハティール前首相に失脚させられたアンワール元副首相の復権度を占うものとして、「単なる一地方の補選として軽視できない面を持っている」(国営ベルナマ通信記者)とされる。投票は12月6日。(2005/11/28)


    欧州移民新世紀
    映画監督殺害から1年(3)  「いつかまた何かが起きるのでは」 仏暴動に神経とがらせるオランダ
      フランスで11月に起きた、移民の若者たちによる暴動のニュースは、オランダでも連日報道された。同じようにに多くの移民、それもイスラム系をかかえる国にとっては他人事とは思えない出来事だった。イスラム教徒の移民2世の若者にオランダ人映画監督が殺害されて一年目のアムステルダムを取材していた私は、若いイスラム教徒たちが近隣国の問題をどのように受け止めているかを聞いてみた。【アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ】(2005/11/28)


    欧州移民新世紀
    映画監督殺害から1年(2) 合い言葉は「イスラム系隣人を恐れるな」だが…
    120   オランダの映画監督テオ・ファン・ゴッホ氏が、イスラム教を批判したとしてモロッコ系移民二世の青年に殺害されてから1年目になる11月2日。事件が起きたアムステルダムでは、セレモニーや集会で市民があらためて衝撃的な出来事をめぐり語り合った。繰り返し強調されたのは、「社会を分断しないため、先住オランダ人はイスラム系隣人に対する恐れを持つこと自体を恐れるべきだ」という言葉だった。【アムステルダム・小林恭子=日刊ベリタ】(2005/11/26)


    比の食料危機、アフリカ諸国レベルに  「日々の食べ物に欠いたことある」家庭の割合で世界第3位
     【マニラ新聞特約25日】食物不足で日々悩んでいる人の割合でフィリピンは世界第3位―。民間調査機関ギャロップ・インターナショナル(本部・スイス)がこのほど世界66カ国、5万2316人を対象に実施した世論調査「人々の声2005・飢餓と貧困」の結果で、フィリピンの飢餓状況がアフリカ諸国に迫りつつあること明らかになった。基幹食糧の大半を輸入に依存するようになった比国民の飢餓感は今後さらに増幅しそうだ。(2005/11/26)


    非同盟運動諸国、先進国の通信社を批判 代替メディアの創設で合意
     【クアラルンプール23日=和田等】21日にクアラルンプールで開幕した第6回非同盟運動諸国(114カ国加盟)情報相会議で、マレーシアが提唱した非同盟運動ニュース・ネットワーク(NNN)を創設することで参加国の情報相が合意した。地元各紙が伝えた。(2005/11/23)


  • アロヨ大統領の公私混同に批判、APEC帰りに家族旅行また


  • 沖縄/日米安保
    比当局、いったん拘束後に米軍に引き渡し 米兵レイプ事件でちぐはぐ対応
      【マニラ新聞特約19日】フィリピン中部ルソン地域サンバレス州スービック湾域自由港・特別経済区で起きた米海兵隊員6人による比女性レイプ事件で、比当局は事件直後に6人の身柄をいったん拘束しながら、米軍の口頭要請を受けて在比米大使館に身柄を引き渡していた。エルミタ官房長官が18日、マニラ新聞などの電話取材に対し事実関係を認めた。(2005/11/19)


    検証・メディア
    マレーシアのメディアに変化の風吹き込む オンラインメディア「マレーシアキニ」に人気
    120  「性転換者が警察で裸にされる」というショッキングなニュースが最近、マレーシアで話題になった。スクープしたのは、独立系オンライン・ジャーナル「マレーシアキニ」(www.malaysiakini.com)。報道の自由がきびしく統制されてきたマハティール政権下で誕生した同サイトは、数々の弾圧を受けながらも、主流メディアが報じない「マレーシアの今」(マレーシアキニ)を伝えつづけてきた。新興メディアの挑戦は、前政権よりはリベラルなアブドラ政権の誕生も追い風となって、権力批判を控えてきた既存メディアに風穴を開けようとしている。(クアラルンプール・和田等=日刊ベリタ)(2005/11/19)


    いのちを尊重しない禁煙抵抗勢力には増税を 「仏教経済塾」の提言
     喫煙者の7割がニコチン依存症に悩んでいる、という調査が明らかにされた。本人だけでなく周囲の人の健康まで損ねる喫煙の弊害をなくすためには、何が可能か。いのちの尊重と非暴力を説く「仏教経済塾」の安原和雄氏は、禁煙促進のための増税を提唱するが、読者のみなさんのご意見はどうだろうか。(ベリタ通信)(2005/11/12)

    「サッカー選手になるのが夢」 暴動地区に住むアフリカ系移民の若者たち 
     【パリ9日=宮下洋一】フランスで続く放火事件や騒動を引き起こしている若者たちの中には、10歳の少年を含むアフリカ、マグレブ系移民が大半。フランス人国籍を持つ彼らが、隔離された不平等社会に不満を抱いていることが暴動拡大を招いた一原因になっている。そうした環境に暮らす若者たちの抱く夢のひとつが「サッカー選手になること」という。(2005/11/10)


  • 食品や住宅産業に打撃、燃料高に伴う物価上昇でインドネシア


  • 検証・メディア
    <アルジャジーラはいま(下)> 「西欧メディアの二重基準に挑戦」 ジャバーラー副編集長 
    120  カタールの24時間放送の衛星テレビ、アルジャジーラは、報道が偏っているとか、故意に残酷な映像を流している、という批判をイラク政府や米政府などから受けてきた。それに反駁するため頻繁にメディアに登場してきたのが、報道内容と質の統括をしている副編集長アイマン・ジャバーラー氏である。激務のあいだをぬって日刊ベリタのインタビューに応じてくれた同氏は、西欧メディアのダブルスタンダード(二重基準)を指摘し、「視聴者の求める真実を追究するためにすべての重要な意見を提供するのが、アルジャジーラの編集倫理だ」と強調した。(ドーハ・小林恭子=日刊ベリタ)(2005/11/06)

    「ビーチボーイ」も開店休業 爆弾テロで観光客激減のバリ島
     【クアラルンプール5日=和田等】国際的な観光地として知られる、インドネシアのバリ島の「名物」に「ビーチボーイ」がある。浜辺にたむろしては各国から訪れる女性たちに声をかける彼らに日本の若い人女性がはまる例はメディアでもおなじみだ。だがその若者たちも、10月に起きた自爆テロによる観光客の激減でこのところヒマをもてあましている。(2005/11/05)


    検証・メディア
    <アルジャジーラはいま(上)> 「米政府からスタジオ閉鎖命令が」?
    120  中東諸国を中心に視聴者が世界に4500万人いると言われる、カタールの衛星テレビ、アルジャジーラ。米国同時多発テロの首謀者と言われるウサマ・ビン・ラーディンのビデオ映像を、テロ直後の2001年10月にスクープ放映し、アラビア語以外の地域でも認知度が一気に高まった。米ブッシュ政権からは「テロリストの手先」と見なされ、米国からの圧力もうわさされるが、当のアルジャジーラは中立、公平を基本方針に、今日もニュースを流し続けている。独自の映像が米大手テレビ局や英BBCなどに配信されることも少なくない。欧米の情報支配に風穴をあけた新興メディアは何をめざしているのかをさぐろうと、カタールの首都ドーハのスタジオを訪ねた。【ドーハ・小林恭子=日刊ベリタ】(2005/11/05)


  • タイ、新空港周辺を臨空都市として再開発


  • カンボジアでも政府批判封じ込め フン・セン首相が強権発動
     タイのタクシン首相が政府批判封じ込めを狙って報道界と全面対立している中、同国と国境を接するカンボジアでも、20年間にわたり権力を維持しているフン・セン首相(54)がこのほど、ベトナムとの間で交わした国境協定を批判したマスコミ関係者、市民団体や労組幹部らを名誉毀損で相次いで逮捕する強硬手段に打って出た。批判した者の中には王室関係者もおり、いち早く国外へ脱出して逮捕を免れたが、フン・セン首相は「私を『売国奴』呼ばわりする者は絶対に許さない」と怒りをあらわにし、今後も批判の声を徹底的に封じ込めると息巻いている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/11/03)

  • サルコジ内相側近が同性カップルの養子縁組を支持


  • タイ報道界が首相に「全面戦争」布告 言論の自由守ると挑戦状
      タイの報道界がついに、豪腕政治家のタクシン首相に宣戦を布告、「報道・言論の自由」を死守するため、徹底的に闘うとの挑戦状を突き付けた。発端は、首相が時評討論番組の名物司会者を相手取り、名誉毀損(きそん)を理由に約13億円にも上る賠償支払いを求める訴えを起こしたこと。報道界は、首相の訴えを「マスコミ封じ」を狙った“暴挙”として激しく反発、このほど開いた決起集会で一致団結して首相と対決する姿勢を打ち出した。政治上の最高責任者を敵に回すという事態に、国民は今、近く始まる裁判を含め、前代未聞の「全面戦争」の成り行きに大きな関心を寄せている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/10/29)

  • ギャンブル中毒警告のサイト立ち上げ、カジノ建設でシンガポール
  • マニラ首都圏テロ計画か イスラム過激派のフィリピン人指導者逮捕
  • 商品の8割が比製品、新ショッピングセンターが好評


  • イラン核問題
    イラン、イスラムに反する米国映画の上映を禁止
     【22日東京=齊藤力二朗】保守派の大統領が誕生したイランではイスラム教の倫理観と異なる米国の映画の配給と上映が禁じられた。しかし衛星テレビや各種ディスクが溢れる中、禁令の徹底は容易ではなさそうだ。20日付のミドル・イースト・オンラインがテヘランから報じた。(2005/10/22)


  • デュポン・エニャン氏が出馬宣言 仏大統領選
  • パレスチナ民間人を「人間の盾」とし使用へ イスラエル軍が自衛手段...


  • 米政府が「防護具費返済法」実施へ それでも残る防弾チョッキ不足
     【コングレス(米アリゾナ州)6日=マクレーン末子】米国防総省は5日、イラクとアフガニスタンに派遣されている兵士の家族が、自費で防弾チョッキなどの防護具を送っていることに対し、その代金を返済するとした「防護具費返済法」を実施すると発表した。しかし、戦地での防護具不足は解消されておらず、兵士の家族は現在も、防弾チョッキなどの防護具を買ってはイラクへ送り続けているという。(2005/10/07)


  • 比海外労働者は祖国のヒーロー、巨額送金が国家財政の柱に


  • 検証・メディア
    通信社記事盗用ほかにも 週刊金曜日「本誌取材班」のお粗末ぶり
     【東京5日=ベリタ通信】雑誌「週刊金曜日」は時事通信、共同通信の記事を盗用していたことを4日に公式に認め、両社に謝罪したが、盗用を認めた9月16日号、9月23日号の二つの記事以外にも、9月2日号と9月9日号に限りなく共同通信記事の盗用に近い内容の記事があることが分かった。いずれも「本誌取材班」と銘打っている国政記事。取材班とは名ばかりで、通信社の記事をつなぎ合わせ、編集していただけの欄だった可能性がある。(2005/10/05)


    検証・メディア
    週刊金曜日が盗用認めて謝罪 創刊以来の不祥事、社内処分も検討
      【東京5日=稲元洋】反戦・反権力の姿勢に立ち、市民の視線で環境・女性問題などを報じている雑誌「週刊金曜日」は、同誌9月16日号の「自民党の驕りと戸惑い」と題した衆院選自民党大勝後の政局分析記事の中で、時事通信社と共同通信社の配信記事を大幅に盗用していた事実を認め、4日、両社に北村肇編集長名で謝罪文を送った。(2005/10/05)

    気を吐くマレーシア映画界 力作が続き高い評価得る
    【クアラルンプール3日=和田等】今年で50回目を迎えたアジア太平洋映画祭が9月28日から10月1日にかけてクアラルンプールで開催された。この映画祭には日本からは「電車男」(山田孝之、中谷美紀主演)、「戦国自衛隊1549」(江口洋介主演)などが出品されたほか、韓国や台湾、イラン、ロシアなどから話題作が出品され、賞を競った。(2005/10/03)

  • 仏大統領候補の妻が浮気?
  • 米ハリケーン被災者の肉親探しでネットが威力発揮
  • 「神の下」に国旗忠誠強いるのは違憲
  • 高純度オリーブ油が解熱・鎮痛に効果 大量摂取には疑問の声


  • 「新人民軍はテロ組織」と国連演説で強調 比大統領、米と認識を共有
     【マニラ新聞特約15日】米ニューヨークを訪問中のアロヨ大統領は14日、議長を務めた国連安保理首脳会議の席上、日米など各国首脳を前に「2001年以降に比国内で約4000人のテロリストを殺害、または拘束した。その大部分は(比共産党軍事部門の)新人民軍構成員だ」と演説し、米政府の支援を受けた「テロとの戦い」の成果を強調した。(2005/09/16)


    中東
    イラクで幽霊「人道」NGOが乱立 善意の寄金や救援物資で金儲け
     【東京15日=齊藤力二朗】戦火のイラクでは、人道支援を旗印にしたNGO(非政府組織)が乱立している。その数は公式統計だけでも1500に上る。だがその多くは、占領下で塗炭の苦しみに喘ぐイラク人への同情を煽り、善意の寄付者をカモにして荒稼ぎする幽霊組織だ、と9日付のクドゥス・プレスが首都バグダッドから以下のような実情を伝えた。(2005/09/15)


    今こそ国鉄分割民営化政策の見直しを 公共性をはずす民営化
     1987年、国鉄がJRに分割民営化された際、国労所属を理由にしたJR採用差別が行われ、7628人の職員が国鉄清算事業団に送り込まれた。1990年には、同事業団からも解雇された。2002年、国労闘争団・遺族は、鉄建公団(現・鉄道建設・運輸施設整備機構)を相手に解雇撤回を求める裁判を起こした。その判決が15日、言い渡される。判決を前に、先月28日開かれた「人らしくフェスティバル」で、中山千夏、鎌田慧、立山学の各氏が、公共性をはがし取った「民営化」の本質について、語り合った。(ベリタ通信)(2005/09/14)

  • 犬の飼育規制強化 マレーシア


  • カトリーナ大災害
    白人でなければ生き残れない? 読者欄で痛烈な皮肉の声
     「ブッシュは黒人のことを気にかけていない」と、米国の人気ヒップ・ホップ歌手カニエ・ウェストさんの発言も飛び出すなど、大型ハリケーン「カトリーナ」をめぐるブッシュ大統領の指導力に不満の声が高まっている。新聞の読者欄には「州兵が必要とされるときに、彼らはどこにいたのか。答えはイラクだ」と言った発言も載る始末。政権2期目のブッシュ大統領は、復興支援などを通じて汚名を返上する考えだが、支持率も下がっており、当面は厳しい運営を強いられそうだ。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/09/12)


  • マレーシアでは一夫多妻者は1割程度 


  • 伝統あるエジプトの選挙不正工作 投票率も思いのまま
     【東京6日=齊藤力二朗】エジプトの大統領選挙は7日に行われるが、ムバラク大統領の勝利が確実視されている。その理由の一つは、伝統ともなった感がある不正選挙の技法だ。6日付のアルクドゥス・アルアラビーが次のように報じている。(2005/09/06)


  • 住宅地に墜落、130人死亡 インドネシアのマンダラ航空機
  • マレーシアで近く内閣改造か
  • マレーシアとシンガポールの経済取引活発化
  • 名誉毀損訴訟でアンワル元副首相が勝訴
  • 同性カップルへの差別的扱いは駄目 ゴルフ場めぐる裁判劇
  • 元兵士への雇用・安定プログラムが終了時期へ 東ティモール
  • 比で渦中の前中央選管委員が7月中旬に海外逃亡
  • ヘイズ発生により視界低下 マレーシア首都圏での屋外焼却を禁止


  • 米国で人気集めるノート型パソコン 自分の分身とみなす人も
     米国でノートブック型のコンピューターが、急速に人気を集めている。手軽で、持ち運びが簡単、しかもデスクトップより割安というのが受けた要因だ。人によっては自分の分身、あるいは子どものような感覚で、ノート型を大切に扱う若者も多い。米国市場では、ことし第二四半期(4−6月)のノート型パソコンの売り上げ台数が、初めてデスクトップ型を抜き話題を呼んだ。その半面、従来の大手パソコン・メーカーに対抗する、新興メーカーのノート型も人気を集めるなど、今後、ノート型の販売をめぐり競争が激化しそうだ。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2005/08/08)


    「旭川工選手の家族たちを甲子園に」 国労音威子府闘争団が協力お願い
    120  甲子園で6日に開幕した夏の全国高校野球全国選手権大会を、わが事のように喜びながらももどかしい日々を送っている人たちがいる。北北海道代表の旭川工業高校チームに3人の選手を送り込んでいる、音威子府(おといねっぷ)村の「国労音威子府闘争団」の家族だ。長年の苦しい生活のなかから息子たちを甲子園の晴れ舞台に送り出した。できればスタンドから声援したいが、旅費や宿泊費が足りない。闘争団は「家族たちを応援へ」と資金協力の呼びかけを始めた。(ベリタ通信)(2005/08/06)


    中東
    イラク連合軍死者数、7月は「小休止」 1日平均1.87人と6月より低下
     イラクにおける占領軍兵士の犠牲者数を調査、発表している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、今年7月の連合軍死者総数は58人で1日当たりの平均死者数は1.87人となり、6月の平均死者数2.77人を下回った。しかし、これまでも同死者数は、反米武装勢力、米軍双方の作戦行動などにより、周期的に月ごとの増減の波を繰り返し示しており、7月の平均死者数の低下も治安状況改善に結びつくものではなさそうだ。(河合敦)(2005/08/03)


    「スローな自殺」 タバコの普及を食い止めろ
     喫煙は愚かな習慣だ。体に悪いことは誰でも知っている。これは、教育や意志の力の問題だろうか? いや、決してそうではない。数十年にわたりタバコの害を否定し続け、マスメディアを通じた消費者への影響力を行使し、次から次へと新しいマーケティング手法と市場開拓を行ってしぶとく生き延びようとしてきたタバコ産業の責任は大きい。そんな死の産業の裏側を、ディンヤー・ゴドレジが暴く。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/08/01)


    戦争を知らない世代へ
    日本軍は中国で何をしたのか 元陸軍特務機関員・中谷孝氏の証言<2>
    120  日中戦争に日本陸軍の中支派遣軍特務機関員として参加した、中谷孝氏(84)は、戦場で数々の狂気を体験してきた。前回紹介した南京大虐殺だけではない。中国人捕虜の処刑、毒ガス攻撃、中国や朝鮮女性の従軍慰安婦、日本人高級軍人らの腐敗等々。そして、戦争という状況ではしだいに通常の感覚が麻痺し、こうした出来事を異常と感じなくなっていく自分があったという。(日刊ベリタ=山上郁海)(2005/07/31)

    米国が核攻撃されればメッカを破壊 米下院議員の発言波紋呼ぶ
     「米国がイスラム教過激派のテロリストによって核攻撃を受けたら、イスラム教の聖地メッカ(サウジアラビア)を攻撃すべきだ」──。この耳目を集める発言をしたのは、米コロラド州選出のトム・タンクレイド下院議員(共和党)。15日にフロリダ州のラジオ局で行なわれたトークショーの番組の最中に、飛び出した。米国内のイスラム教団体などは早速、挑発的な発言として謝罪を要求しているが、同議員は謝罪を拒否。発言の波紋は大きく、人口の9割以上をイスラム教徒で占めるトルコのギュル外相も公式に批判した。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/07/29)


  • 憲法諮問委員会を新設へ、比大統領が会見


  • 復員兵のホームレスを支援 全米に広がる「スタンド・ダウン」
    米国には、ホームレスになっている退役軍人が50万人いるという。戦地での想像を絶する緊張状態により、復員後の実生活になじめず、社会からドロップアウトするためだ。こうしたホームレスの退役軍人に支援の手を差し延べようと、17年前に米カリフォルニア州サンディエゴで始まったボランティア支援活動「スタンド・ダウン」が、今や全米に広がっている。(ベリタ通信=江口惇)(2005/07/25)


    星条旗を燃やすのは冒涜か 米議会で憲法修正の動き
    【 コングレス(米アリゾナ州)21日=マクレーン末子】米国旗(星条旗)を冒涜することを禁じることを目指した憲法修正案が、先月下院で可決された。上院は今年末までに審議に入る予定だ。政府批判などのデモ隊が、街頭で星条旗を焼く行為は時折見られるが、法改正が実現すれば、こうした行為は将来、国旗冒涜の違法行為になる可能性もある。対テロ戦争で、米国の愛国心が高まっている中での動きだが、合衆国修正憲法1条の言論の自由と関係で、微妙な綱引きが演じられそうだ。(2005/07/22)


    中東
    米領サモア兵またイラクで死亡 これで6人目
     【東京21日=稲元洋】ホノルル発20日のパシフィック・アイランド・レポートによると、イラクで米領サモア出身の兵士が17日に死亡した。イラクでの米領サモア出身兵の死者数はこれで6人目。人口7万人の南太平洋の島としては、イラクでの死者数の比率は異常に高いとみられ、サモア出身兵を取り巻くイラクでの状況に特別な事情がある可能性もありそうだ。(2005/07/21)

    数百人が自衛隊の撤退求めデモ サマワ
     【東京20日=齊藤力二朗】19日付けのイスラム・メモによると、イラク・サマワで数百人の住民が日本の自衛隊駐留に反対するデモを行った。有力部族長アリー・シャンマリー師は「日本軍は町の復興や給水、電気の復旧、雇用の拡充、および町中を襲い始めた小児まひの撲滅を実行すると約束し市民を騙した」などとする5項目からなる抗議文を自衛隊に手渡した。(2005/07/20)


    若者ひきつけるイスラム教過激団体 心のすきをついて勧誘
    【ロンドン17日=小林恭子】イスラム過激思想に影響を受ける若者が目立っているという。イスラム教過激派団体「ヒズブット・タフリル」は、世界各地で若者への接近を活発に行なっていることで知られるが、英国の左派系週刊誌「ニュー・ステーツマン」7月18日号が、同団体の元メンバーの証言を掲載した。7日にロンドンの同時爆破テロの実行犯とされる青年たちが、イスラム教過激派に「洗脳」されて犯行を行なったとの見方もある。(2005/07/19)


    ロンドンの爆破テロの影におびえるオランダ  少年の爆弾所持事件で不安加速
     【ロンドン14日=小林恭子】7日のロンドン爆破テロが外国からのテロリストではなく、英国で生まれ育ったイスラム教徒の若い男性たちが実行犯だった可能性が高まり波紋を広げているが、イスラム教徒の移民に対する「忌避感情」が強いオランダでは、自国のイスラム教徒過激派が同様のテロを近く起こすのではないかという恐怖心にかられているようだ。13日、アムステルダムでイスラム教過激派に共感を示す少年が爆弾製造・所持の疑いで逮捕され、人々の不安は一層増している。(2005/07/15)


    タイ仏教徒を震撼させる首切断事件 イスラム過激派の報復か
     東南アジア諸国の中では、治安状況が比較的安定しているタイで今、仏教徒を襲って、その首を切り落とす残忍な事件が南部3県で相次いで起き、犠牲者は6月だけで既に7人にも達している。事件はいずれも、3県の分離・独立を主張するイスラム過激派組織による犯行とされ、目的はタクシン政権の進めるイスラム取り締まり強化策への報復と警告とみられている。治安当局は犯人逮捕に全力を挙げているが、目撃者らが「仕返し」を恐れて口を開かないため、どの事件も解決の糸口さえつかめていない。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/07/14)


  • 若者の酒類購入年齢の引き上げの動き 隠れたワイン名産地NZで


  • ラモス元大統領が政権の延命訴え表舞台に 比大統領辞任要求で
     【マニラ新聞特約11日】近親の違法賭博フエテン収賄疑惑や自身の電話盗聴問題に絡む選挙不正疑惑で、政治生命の危機を迎えたアロヨ大統領。閣僚の大量辞任やアキノ元大統領の退陣要求で一時は瀬戸際に追い込まれたとみえた途端、反アロヨ運動の高まりに陰りが出てきた。民衆の大量動員を伴った「エドサ型政変」を支えた軍、警察に加えカトリック教会も不介入の立場を表明。こんな中、アロヨ政権の後見人、ラモス元大統領が来年の改憲と新政府発足を条件に現政権の延命を訴え、表舞台に躍り出た。その真意は不明で、政局は不透明感を増している。 (湯浅理)(2005/07/11)


  • 比大統領、全閣僚に辞表提出命じる 自身は辞任せず


  • 「私はだれ?」 身分証明失ったアチェ住民 地震で書類流失
     インドネシア国民が最も大切にする物のひとつが、自らを「だれであるか」を示す身分証明書だ。同国語の省略語で「カー・テー・ペー(KTP)」と呼ばれるこの身分証明書には氏名、生年月日、出身地そして信仰する宗教などが記され、各種の公的書類の作成や移動時に携帯・提示を義務付けられている。ところが、昨年12月26日のスマトラ島沖大地震・津波で居住区の役所が壊滅したことなどもあり、アチェ州被災民たちはいまだに、失くしたKTPの再発行やそれに基づく所有地の再確定もできないまま、“幽霊住民”としてキャンプ生活を余儀なくされている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/07/06)


  • 韓国はフィリピン観光ブーム 旅行者数が日本を抜き2位に
  • 東ティモール大統領が豪州訪問


  • 共産主義後の希望はどこに  旧ソビエト圏の今
     旧ソ連でゴルバチョフがペレストロイカ(改革)とグラスノスチ(情報公開)を武器に政治改革と民主化を進めてからはや20年、ソビエト式社会主義の消滅は大きな変革の波となってかつての連邦国や衛星国にも襲いかかった。以前は想像もできなかったNATO(北大西洋条約機構)やEU(欧州連合)加盟、そして資本主義の急激な進出の陰で、庶民の生活や考え方は様変わりして希望も持てないまま、国家の権威や主権も冒されている。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/06/29)


    捕鯨問題
    「日本の援助に目がくらんだ」 商業捕鯨再開めぐり 豪州とナウルが舌戦 
     【クアラルンプール29日=和田等】南太平洋に浮かぶ小国のナウル共和国が6月下旬に韓国のウルサンで開催された国際捕鯨委員会(IWC)の総会に突然参加し、日本の商業捕鯨の再開に賛成票を投じたのは、日本の援助に目がくらんだからだ、とオーストラリアのイアン・キャンベル環境相がナウルを手厳しく批判した。 これに対してナウルのマーレーン・モーゼス国連大使は28日、「ナウル政府が日本の商業捕鯨再開に賛成票を投じたのは、慎重な考慮を経た上で行なった決定だ」と反論した。(2005/06/29)


    比大統領、盗聴された電話「かけた」と認める 辞任要求高まりは必至
     【マニラ新聞特約28日】携帯電話盗聴問題に絡む選挙不正の再浮上を受け、フィリピンのアロヨ大統領は27日夜、国民に向けたテレビ演説をマラカニアン宮殿で行い、(1)盗聴された会話の女性の声は大統領自身(2)大統領選の得票を守ろうと切望するあまり中央選管職員らに電話をしたーの2点を認めた。その上で、「電話をかけたことは過ちで、申し訳ない。(盗聴問題に関し)国民に向かって話をするまで長い時間かかったことも後悔している」と陳謝した。(2005/06/28)


    犬は「悪魔の化身」か「人間の友」か 多民族国家マレーシアで飼育めぐり大議論
     【クアラルンプール27日=和田等】「犬が人を噛んでもニュースにはならず、人が犬を噛めば大きなニュースになるのがほかの国の常識。でも、犬が人を噛んでも大きなニュースになるのがマレーシア」と言うのは、犬の飼育・調教師で犬の飼い主でもあるフレディー・リムさん。9歳の男の子が3匹の犬に襲われ大怪我をした事件をきっかけに、犬の飼育をめぐり賛否の議論が白熱しているからだ。多民族国家の各民族の価値観もからんでいるだけに、単純な解決策は難しそうだ。(2005/06/27)


    フィリピン人労働者、イラクで解放される 人質から8カ月ぶり
     【マニラ新聞特約23日】フィリピンのアロヨ大統領は22日、イラクで武装勢力の人質になっていたフィリピン人海外就労者(OFW)のロベルト・タロンゴイさん(31)=ダバオ市出身=が約8カ月ぶりに無事解放されたと発表した。比外務省によると、タロンゴイさんは現地でセギス外務次官らとともにおり、少しやせてはいるが比較的健康な状態という。同省は比政府による武装勢力への身代金支払いを否定したものの、解放の経緯は明かさなかった。(2005/06/24)


  • 比アロヨ大統領の得票数水増しを暴露 民間選挙監視団体の幹部


  • 未成年のロヒンジャ難民に教育と医療の支援 マレーシアのNGOと国連機関
     【クアラルンプール11日=和田等】ビルマ(ミャンマー)での迫害から逃れ、長年にわたって隠れるような生活を送ってきたイスラム教徒のロヒンジャ難民約1万人に対して、マレーシア政府が4月に一時滞在資格と労働許可を認めることを決定した。それとともに、これまで最も弱い立場に置かれていた未成年者、とくに身寄りのない若い難民たちに教育や医療のチャンスを与えようとする取り組みが、NGO(非政府組織)と国連機関の協力で進み始めている。(2005/06/11)


    【インタビュー】「生かされたことの意味、なお重い」 イラク支援続ける高遠菜穂子さん
     北海道出身のボランティア高遠菜穂子さん(35)ら3人が昨年4月7日、イラク中部ファルージャで拘束され、無事解放されてから1年以上がたった。事件発生直後から、日本では彼女たちの行動を非難する「自己責任論」の嵐(あらし)が吹き荒れた。高遠さんはそうした非難を乗り越え、イラクの友人たちを通じて現地の学校再建などの支援を続けている。「事件を経てイラクにより深くかかわろうという気持ちが強くなった」。彼女はそう振り返る。(ベリタ通信)(2005/06/11)


    【IPSコラム】アチェ復興に不可欠な和平達成 政府、GAMに求められる妥協姿勢 ハスバラ・サアド
     スマトラ島沖大地震・津波で未曾有の災禍を被ったアチェ州の復興作業推進で、大きく影響するのが、インドネシア国軍と独立武装組織「自由アチェ運動」との和平協議の進展状況だ。約30年にも及ぶ両者間の武力紛争は同州民に、言葉では言い表せない苦難を強い、さらに大津波が追い打ちをかけた。今も避難キャンプ生活を余儀なくされる同州住民が心から願うのは和平の実現と復興の推進だ。そのためには、両者が歩み寄る姿勢を打ち出す必要がある。ヘルシンキで行われているアチェ和平協議の行方が注目される。(IPS・コラムニスト・サービス=ベリタ通信)(2005/06/10)


    売買される在比日本大使館の整理券 背景に比人を早朝から並ばせる「殿様領事」
     【マニラ新聞特約10日】在フィリピン日本大使館の査証申請者らに発行されている整理券が、申請書類作成などを補助する民間業者関係者と申請者らの間で売買されていることが、申請者の証言とマニラ新聞の調べで分かった。相場は一枚100〜500ペソ(1ペソ=約2円)。若い番号ほど高値で売買されている。(2005/06/10)

    4分の1の米新聞社、匿名の情報源認めず AP通信が調査
     【東京10日=稲元洋】米国の新聞社デスクの4人に1人は「匿名のニュースソース」に基づいて記者が記事を書くことを認めないという調査結果をAP通信が8日に報じた。メディアにとっての情報源の秘匿と信頼性をめぐる狭間をどのように埋めるかをめぐり、興味深い調査結果となっている。(2005/06/10)


  • 比前大統領の元弁護人「盗聴記録を編集」した」と名乗り


  • 留学生目当ての大学設置構想も 地位活性化にと豪州
     米国の対テロ戦争以降、米国への学生ビザ取得や入国が厳しくなり、オーストラリアなど他の英語圏に学生がシフトする現象が起きている。南オーストラリア州では、この機を逃すなとばかりに、地域活性化の一環として留学生を目当てにした私立大学の誘致構想を進めているという。しかし、一部の関係者から授業料収入目当ての留学生ビジネスとの批判の声も上がっている。【アデレード(南オーストラリア州)・木村哲郎】(2005/05/29)


  • フィリピン前大統領裁判で訴因に揺らぎ 実地検証で証言通りに現金運...


  • カリモフ強権政治の最大のスポンサーは日本 突出したウズベクへのODA額
     【東京26日=高瀬宏】ウズベキスタン東部のアンディジャンでの暴動に治安部隊が発砲、500人以上が死亡させた同国のカリモフ政権は、中央アジア諸国の中でも最も強権的で、国民に外国の情報を知らせないよう厳格なメディア統制を敷いた国家として知られている。国民を監視する治安警察は国中に張り巡らされているといわれる。この非民主国家に政府開発援助(ODA)を通じて多大の援助をしてきた先進国の代表が日本だった。(2005/05/26)

    3歳の少女が母親とともに自由の身に 豪州の収容施設から
    【クアラルンプール24日=和田等】出入国法違反で逮捕され、収容施設内で生まれた子どもとともに、施設内での生活を強いられていたマレーシア人の母親と3歳の少女が、一時的な滞在ビザを付与され、出所を許された。子どもは生後3年間にわたって収容所で暮らすという異常な処遇を受けていた。メディアも親子の処遇に注目し、早期の問題解決が急務になっていた。(2005/05/25)


    シンガポール人のブログ閉鎖に追い込まれる 政府の圧力で
     主流メディアが報じないような「隠された事実」を公表したり論じたりすることで、ときには政府当局を慌てさすだけの機動力を発揮している「ブログ」(ウェブサイトによる日記風ジャーナル)。いまなお言論統制が厳しいことで知られるシンガポールでは、このほど政府当局の政策を批判するコメントを掲載した米国留学中のシンガポール人学生によるブログが政府当局の圧力で閉鎖に追い込まれるという出来事が起きた。政府当局がブログの影響力に神経を尖らせているということを示すエピソードともいえそうだ。(クアラルンプール=和田等)(2005/05/18)


    反米感情扇動の批判は的外れ アルジャジーラ社長が見解表明
    【クアラルンプール=和田等】ユニークな中東報道で知られる中東カタールの衛星テレビ局「アルジャジーラ」。アラブの視点からという報道姿勢が受け、アラブ世界での視聴者は着実に増えている。5月上旬にマレーシアの首都クアラルンプールで開催されたアジア・メディア・サミット出席したワダ・カンファー社長が、アルジャジーラの報道姿勢や方向性、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン氏との関係などについて見解を表明した。地元英字紙スターとのインタビューで語った。(2005/05/16)


    シンガポールで映画製作者らが当局に抗議 若手監督作品上映禁止、処罰問題で
    120  【クアラルンプール13日=和田等】報道や表現に対する厳しい規制がなおも存在するシンガポールで、作品が上映禁止になったうえ、刑罰に処せられる恐れが出ている映画監督を映画関係者が支援、当局に異議申し立てをするという同国では珍しい動きが出ている。映画はリー・クアンユー氏批判などで知られる野党の指導的人物チー・スーンジュアン氏を描いた26分の「シンガポール・レベル」(シンガポールの反抗者)。監督は若手のマーティン・シー氏(36)で第1回監督作品だ。(2005/05/14)


    中国が電子掲示板の書き込み規制へ 反日デモ「沈静化」の背後で
     インターネットのウェブサイトなどにあるビー・ビー・エス(BBS、電子掲示板)は、ユーザーが、いろいろな意見を書き込め、多くの人にとって情報を共有できる場として知られる。しかし、中国で吹き荒れた反日デモの際、BBSに扇動的な書き込みが行なわれ、波紋を呼んだ。この影響か、中国の広東省では最近、ネット上の有害情報に関しては、BBSの管理者が責任を負う必要があるとの通達を出し、規制に乗り出した。(深セン・ベリタ通信=竹田誠一)(2005/05/14)


  • 宗教教育をめぐる東ティモール政府とカトリック教会の対立に幕
  • 息子に不利な判定とインドネシア高官が試合で暴れる


  • 地球温暖化=二酸化炭素原因説に異論 米作家クライトンの近著が波紋
      地球は本当に温暖化しているのか。それが事実であるとしても、その「原因」は本当に二酸化炭素など温室効果ガスの排出なのか。米国の作家、映画プロデューサーのマイケル・クライトン氏は、新作小説「恐怖の状態」(STATE OF FEAR、未邦訳)で地球温暖化の定説に異議を唱え、新たな論争を仕掛けている。地球温暖化は人間活動による二酸化炭素排出が少なくとも主因ではなく、都市における土地利用の変化などいわゆる「ヒートアイランド現象」に注目すべきだとクライトン氏は主張している。(東京=広井孝明)(2005/05/09)


    熱核融合の実験炉誘致めぐり仏で不安の声も 失敗の可能性も
     【トゥールーズ(南フランス)7日=宮下洋一】欧州連合(EU)をはじめ、米国やロシアなど6カ国・地域で協議されてきた「将来のエネルギー源」といわれる国際熱核融合実験炉(ITER)の立地点選定が、候補地に挙がっていた南フランスのカダラッシュに決まろうとしている。青森県六ケ所村と競い合ってきたカダラッシュだが、日本側が譲歩する形になりつつある。フランスでは、シラク大統領の喜びの声とともに各メディアが大きく取り扱っている。しかし、建設そのものを反対する声も日本同様、持ち上がっている。(2005/05/08)


  • フィリピンのラジオ解説者が撃たれ重体


  • マレーシア政府がロヒンジャ難民の滞在を許可 流浪の民にやっと一筋の光
     【クアラルンプール3日=和田等】ビルマ(ミャンマー)が英国から1948年に独立を勝ち取った際に市民権をはく奪され、生まれ故郷を追われたことから、半世紀にわたってアジアの国々を転々と流浪することを余儀なくされてきたロヒンジャ難民の一部にやっと一筋の光があたることになった。マレーシアに滞在するロヒンジャ難民約1万人に対して、マレーシア政府がやっと一時滞在資格と労働許可を認めることを決定したからだ。(2005/05/03)


    カナダ、イラク戦争の米亡命兵の永住認めず 
    イラク開戦をめぐり従軍を拒否して逃走した米兵士は、5500人以上に上っている。このうち100人前後が、カナダにひっそりと身を隠しているといわれる。ところが、カナダ政府は最近、イラク戦争への参加を拒否した米兵士に対し、カナダへの永住を認めない方針を打ち出した。米国に送還されれば、処罰が待っているだけに、亡命認可を心待ちにしていた逃亡兵たちは、大きな衝撃を受けている。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/04/30)


  • バリ島で豪州人の麻薬密輸団を摘発 ヘロイン約11キロ押収
  • イタリア人銃撃に違法性なしと米調査報告
  • 中国向けテレビ放送がピンチ 仏の通信衛星会社に圧力か


  • 日本の常任安保理入り反対で署名運動 マレーシア華人団体が
    【クアラルンプール25日=和田等】小泉首相が公の場で第ニ次世界大戦中に日本が犯した行為について謝罪したことが各方面に波紋を投げかけている。マレーシアではアブドラ・バダウィ首相が小泉首相の謝罪に好意的な見方を示す一方で、「謝罪だけでは不十分。日本が謝罪を体現するような行動をとらない限り信用できない」として、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りに反対する署名運動が起きている。(2005/04/25)


    必修科目からの宗教外しで反政府デモ続く 東ティモールでカトリック教会呼び掛け
     【クアラルンプール24日=和田等】東ティモールは、5月20日に独立3周年を迎えるが、首都ディリでは19日から連日、マリ・アルカティリ首相の辞任を要求する3000〜5000人規模の反政府デモが実施されている。このデモは、アルカティリ首相の掲げる政策や姿勢が「独裁的であり、非民主的である」との不満をかねてから抱いてきたカトリック教会などの呼びかけにより行なわれた。(2005/04/25)


    不法移民の子に「米市民権与えるな」 出生地主義に批判の声
     中南米系(ヒスパニック)の不法移民を多数抱えている米国だが、不法移民の親から生まれた子どもでも、出生地主義で自動的に米国市民になる。米国の修正憲法第14条(1868年確定)が根拠になっているが、米国の保守化のうねりの中で、共和党議員らから、ビザを持たずに違法に入国した移民の子どもに、こうした恩恵を付与するのは問題だとの声が上がっている。下院議会には、既に不法移民の子どもへの自動的な市民権付与を阻止するための法案が提出されるなど、今後に尾を引きそうな雲行きだ。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2005/04/22)


  • フィリピンが国民IDカード導入 個人情報を集約・管理へ


  • 中国、米には被害補償の過去も 在ユーゴ大使館誤爆への抗議デモめぐり
     中国政府は、今回の一連の反日デモについて公式な謝罪を拒否し、補償をする姿勢も見せていないが、1999年5月、北大西洋条約機構(NATO)軍による在ユーゴスラビア大使館誤爆の際に起きた学生らの抗議デモをめぐる米大使館、領事館の損害に対しては補償を支払っている。今回も日本政府と何らかの「和解」が図られれば、補償を支払う可能性はあるとみられる。(河合敦)(2005/04/18)

  • 豪州がオセアニア・サッカー連盟脱退 AFCへ正式加入へ


  • 【IPSコラム】バヌヌ:イスラエルの永久の政治犯 フレドリック・ヘッファメール
    120  「つかの間の名声」のこの世界で、どこの政府もうるさい批判者に関心が集まるのは短い間だけにどどめる術を学んだ。しかし、イスラエルとその核の内部告発者モルデハイ・バヌヌの場合は、そうではなかった。彼のロンドンからのローマを経ての劇的な拉致、秘密裁判、12年間の独房生活で1986年以来、イスラエルの核兵器に対して、絶え間なく注意を向けさせることになった。(IPSコラムニスト・サービス=ベリタ通信)(2005/04/17)

  • 比、燃料節約で週休3日制に 原油高騰で政府が苦肉の策


  • 米軍の実際の死者は4000人? 「グリーンカード兵」らの戦死含めず 
     イラクに展開する米軍の本当の死者数は公式発表より多いのではないかー。このような疑問が米国の複数インターネットブログなどで提示されている。公式発表では1500人強だが、実際には「4000人近い」との指摘もある。その根拠の一つは、米国籍を持たない「グリーンカード兵」の戦死が公式発表の戦死者に含まれていないという問題だ。米兵死亡者数の真実を探ると、さまざまな米軍内の醜聞が浮かび上がってきそうだ。(東京=河合敦)(2005/04/09)

  • タイ正月「水かけ祭り」に“冷水” 干ばつで政府が節水令


  • 沖縄/日米安保
    米海軍が太平洋に新空母展開を検討 横須賀不要論浮上の可能性も
      【東京3日=稲元洋】米海軍は、日本の横須賀基地を母港としているキティホークに加え、西太平洋地域に母港を持たせ、新たな空母を展開させることを検討している。米軍準機関紙スター・アンド・ストライプスが3月31日付で報じた。新たな空母の母港にはハワイかグアムが候補に上がっているが、新空母の展開は横須賀を母港とする空母をそもそも残す必要があるのかどうかという論議にもつながりそうだ。(2005/04/03)


    津波の次は干ばつ 東南アジアの穀倉地帯を直撃
     世界の穀倉地帯と呼ばれる東南アジアおよび中国南部地域が今、長引く干ばつで水不足に陥り、米作などに影響が出るなど、深刻な被害を被っている。東南アジア諸国の地元各紙の報道を総合すると、東南アジアを南北に流れる大河メコン川流域の米作地帯や、インドネシアの東部地域、さらに中国南部を中心に、昨年末から降雨量が極端に少なく、干ばつが深刻化している。食糧や飲料水の確保も困難になっている地域も出ているが、関係各国政府の対応は緩慢で、被害が一層深刻化する懸念が高まっている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/04/01)


    熱狂のイラン人観客、ヘルメット着用の日本人も W杯アジア最終予選・日本−イラク戦観戦記
     日本が1−2でイランに惜敗した、サッカーの06年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選。その観戦記が、テヘラン大学に留学中の大村一朗さんから届いた。敵地イランは、日本のアニメ『キャプテン翼』が国民的人気を博し、ナカタらの名前もよく知れたサッカー大国。会場のアザディ・スタジアム周辺は試合前日の24日から若者らで騒然とした空気に包まれ‥‥(ベリタ通信)(2005/03/28)


    インドネシア、マレーシア両首脳が相次ぎ豪州訪問 関係改善を模索
    【クアラルンプール14日=和田等】インドネシアのユドヨノ大統領とマレーシアのアブドラ首相が相次いでオーストラリア(豪州)を訪問する。ユドヨノ大統領は3月下旬に、アブドラー首相は4月上旬にそれぞれ豪州を訪問、豪州との関係の改善・強化を図る。(2005/03/15)


    留学生がカナダなどの英語圏にシフト 米国の厳しいテロ対策で
     2001年の9・11米中枢同時テロの影響で、米国の大学などで勉学することを希望する外国人留学生へのビザ発給が厳しくなった。米国際教育協会(IEE)によると、2004年に米国の大学に留学を希望する学生の数が、前年比32%も減少した。米国が、留学生への門戸を狭くしたことで、逆に英国、カナダ、オーストラリアなど他の英語圏の大学にシフトするケースが目立っている。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2005/03/15)


    「テロリスト」の肖像 シリアで出会った青年
    大学4年生の末澤寧史さんは昨年11月、シリアを旅行中、たまたま同世代のシリア人青年に出会った。学生だという彼は「イラクに戦いに行っていた」と告白する。裕福な家庭に育った青年がなぜイラクに向かったのか。「国境が開けば、また戦いに行く」と言う青年の言葉がずっしりと重く感じられた。(2005/03/14)


    マラヤ共産党の元指導者 マレーシアへの帰国求める 
    120 【クアラルンプール9日=和田等】マラヤ共産党を率いて反政府ゲリラ運動を指揮し、現在タイに亡命中のチン・ペン元書記長(80)と元党員約300人が今月初め、マレーシアへの帰国と滞在権の許可を求める申請をペナン州高等裁判所に提出した。地元各紙が伝えた。(2005/03/09)


    マレーシアで津波被災者支援のコンサート開催へ 世界的アーティストも多数出演
    【クアラルンプール7日=和田等】マレーシアのアブドラ首相から津波援助・支援首相特使に任命されたラザリ・イスマイル元国連代表によって設立された自然の力財団(フォース・オブ・ネイチャー・ファンデーション)が、世界的な人気バンドや地元アーティストが出演するコンサートを開催する。スマトラ島沖地震と津波被災者に対する義援金1000万リンギット(2億8000万円相当)を集めることを目指しているという。地元紙やテレビが伝えた。(2005/03/08)


  • 外国の女優でも芸者演じられる 香港女優ミッシェル・ヨーが反論


  • マレーシアとインドネシアが沖合の石油・ガス埋蔵地をめぐり火花
    【クアラルンプール2日=和田等】ボルネオ(カリマンタン)島の沖合にある石油・ガス埋蔵地の領有権をめぐってインドネシアとマレーシアの間で対立が巻き起こっている。両国関係はこれまでにも不法滞在労働者や違法伐採、国境問題などをめぐり緊張を招いてきたが、新たな問題の浮上で、両国の指導者がこの問題をどう処理するかに注目が集まっている。(2005/03/03)


  • シドニーに新摩天楼群の建設を 新たなウォーターフロント開発


  • 豪女性に大麻密輸で死刑の可能性も 故意に隠されたと無罪訴える
     オーストラリア国民が今、インドネシアの観光地バリ島で始まった「大麻密輸事件」裁判に大きな関心を寄せている。被告がオーストラリア人女性であり、有罪となれば、最高刑の「死刑」が下される可能性が十分あるからだ。もしそうなれば、死刑制度を廃止しているオーストラリア国内、中でも人権団体などから反発の声が高まるのは必至。判決内容によっては、現在改善傾向にある両国関係が影響を受ける局面も懸念される。(ベリタ通信=志岐隆司)(2005/02/24)


    英政府 ネパールへの軍事援助を停止 米国の動きが焦点
    【カトマンズ23日=小倉清子】英政府のジャック・ストロー外相は22日、「ネパールにおける不安定な状況から、英政府が同国に対して予定していた軍事援助を停止することを決定した」ことを明らかにした。23日付の英字紙カトマンズ・ポストが報じた。ネパールに対して軍事援助をしてきた米国、英国、インドのうち、1日の国王による政変を受けて、正式に軍事援助停止を決定したのは英政府が初めて。(2005/02/24)


    豪がアチェへの渡航中止勧告 マレーシアはタイ南部への旅行中止
    【クアラルンプール20日=和田等】オーストラリアのダウナー外相は19日、スマトラ沖地震と津波の最大の被災地となったインドネシアのアチェ州でイスラム過激派が援助活動に従事する外国人に対する爆弾テロを計画しているとして、オーストラリア外務省が自国民にアチェ州への渡航中止勧告を出したことを明らかにした。(2005/02/21)


    葬り去られるかアブグレイブのレイプの実態 米国で集団訴訟も
     駐留米軍兵士によるイラク人収容者への性的虐待・暴行で、大きな問題となったバグダッド郊外の旧アブグレイブ刑務所。そのアブグレイブなどの収容所にいたイラク人女性の多くは、これまでその体験を語るのをかたくなに拒んできた。しかし、時間の経過と共に、その重い口を開く女性も出てきている。性的な辱め、自白の強要、拷問などの恐るべき実態の数々。彼女たちの心の傷はいまだに深い。密室の中で、女性収容者が、どのような扱いを受けたのか。その体験は、戦争の持つ非人間性の一断面を浮き彫りにしている。(ベリタ通信=江口惇)(2005/02/15)


  • 2万人飢餓の情報で調査班派遣へ 東ティモール
  • 非常事態宣言下カトマンズで初の抗議デモ 警官隊が直ちに規制に動く
  • お互いに必死の応援、スポーツが国境を超えた W杯最終予選のスタン...


  • 非遺伝子組み換え作物の保護を! 地方自治体レベルのネットワークが発足
    120 【フィレンツェ5日=齋藤ゆかり】バイオテクノロジー企業の後押しに熱心な米国政府の圧力に抗しきれず、遺伝子組み換え生物(GM)の栽培と販売を規制緩和しつつある欧州連合(EU)で、州法などにより以前からGMの栽培や販売を禁止している20の地方自治体が、共同で非GM農業を守るため、「欧州GMフリー地方ネットワーク」を発足させた。(2005/02/07)


  • 縁起物ひょうたんの人気が上昇中 マレーシアでの旧正月風景
  • 観光客増加に期待寄せるミャンマー 民主化封じ込める軍政が障害にも


  • 状況を的確に把握し自給自足で被災者支援 デンマーク緊急医療団の活躍
    120 インドネシア・スマトラ沖大地震の被災地バンダアチェのダルサラム地区。同地区のシャクワラ大学医学部の敷地内に5つのドーム型テントが建てられていた。テントとはいえ、風で飛びそうになることもなく、しっかりとした建物のようだ。ここは、デンマーク防衛庁内に作られた緊急災害医療チーム(DEMH)の作った野外病院である。地震被害の後の厳しい環境にもかかわらず、現場の状況を的確に把握し、効率的な援助活動を続けているデンマーク医療団の姿を報告する。(バンダアチェ・ベリタ通信=可児さえ)(2005/01/28)

  • ナウルが豪の核廃棄物の貯蔵地として浮上?


  • 【IPSコラム】高揚は静まった ブラジルに戻った世界社会フォーラム ウォルデン・ベロ
     反グローバリゼーションの論客の一人であるフィリピン大学教授のベロによると、今年の世界社会フォーラムの特徴は参加者がすべて自分たちで組織していることである。主催委員会が組織した中心的な委員会はなく、水平的で開かれた空間を作るという意識的な努力を反映している。これは政治、部門、地理、文化、言語の障壁を越えた交流を促している。(IPSコラムニスト・サービス=ベリタ通信)(2005/01/26)


    大地震・津波被害で厳しい試練に インドネシア大統領とタイ首相
     インドネシア・スマトラ島北西部沖のインド洋で発生した巨大地震とそれに続く大津波は、1月19日現在で死者約22万人以上という未曾有の災禍をもたらした。被災諸国だけでなく支援諸国の政府、指導者たちも史上最悪の災害にどう取り組むのかが大きな課題になっている。そうした中、就任早々に今回の大災害に見舞われたインドネシアのユドヨノ大統領、そして2005年2月実施の総選挙を間近に控えたタイのタクシン首相の指導力が試されている。迅速な救援・復興へ向けて、今回の厳しい試練・難局をどのようにして乗り切るのか。各国ともその行方を注視している。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/01/21)


    アジアで新たに200万人が貧困生活に 津波災害でアジア開銀
     スマトラ沖大地震による津波災害で、アジアの被災国では200万人が貧困生活に追い込まれる可能性があることが、アジア開発銀行(ADB、本部・マニラ)の報告で明らかにされた。しかし経済的被害については、一部で観光業などが一時的に打撃を受ける可能性があるものの、地域全体の経済成長に影響を及ぼすほどのものではない、と楽観的な見通しをしている。(ベリタ通信)(2005/01/15)


    重労働に苦しむ外国人メード 相次ぐ自殺や転落事故
     シンガポールとインドネシアが、メードの待遇問題をめぐり、お互い頭を痛めている。東南アジア域内の経済大国シンガポールには、近隣諸国からメードが流入しているが、地方出身のインドネシア人メードたちが、不慣れな都会での高層アパート生活中に転落死したり、雇い主とのトラブルを苦に自殺するケースが増えている。事態を重視したインドネシア側はこのほど、メードの待遇改善策を講じるよう要求。これに対しシンガポール側はメードの就労許可年齢の引き上げを行なう一方、雇い主への講習実施を決めた。しかし、雇い主とメードが真に「共存」できる環境づくりにはまだ時間がかかりそうだ。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/01/11)


    スハルト元大統領長女に巨額の賄賂疑惑 戦車売却に絡み英紙暴露
    インドネシアは「汚職大国」という不名誉ならく印を押されている。2004年10月20日に就任したユドヨノ新大統領も当然、歴代政権がそうしたように、当面する重要政策課題の一つに「汚職撲滅」を掲げた。「汚職が文化」(故モフタル・ルビス氏)とされるだけに、新政権下で国軍はじめ省庁・諸機関の長年にわたる汚職体質にメスを入れ、“大物”を捕まえ、裁きの場に引き出せるかどうかに関心が集まっている。そうした中で、「今度こそ大物が裁かれそうだ」との強い期待が国民の間に広がり始めている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2005/01/07)


    スマトラ島沖地震津波の死者総数6万3千人 最悪のインドネシアで2万7000人に 
     インドネシアの地震・津波の死者数が29日も増え続け、約2万7000人に上り、被災10カ国中で最悪となった。スリランカ、インド、タイでも死者数は同様に増えており、同日午前10時現在の死者総数は6万人を超えて6万3000人に達し、地震・津波としては史上最悪の惨事となった。(2004/12/29)


    辺野古でなく東京都・硫黄島に 県外基地移転の選択肢
     沖縄の普天間米軍基地の移転先として県中部の辺野古での海上基地の建設が進められようとしているが、ジュゴンが棲息する「世界遺産」級の美しい海を破壊することへの地元の反対は強く、現在も工事阻止のために毎日、百数十人が座り込みを続けている。沖縄の人々は「私たちと同様の基地の存在による苦しみを他県の人に味あわせたくない」(糸数慶子参議院議員)などとの思いから、「県外代替地案」については口を閉ざすが、辺野古問題に精通する人々の間で議論され始めている有力な県外代替地がある。東京都・小笠原村に属する「無人島」の硫黄島だ。(東京=稲元洋)(2004/12/26)


    「醍醐味は、読者の期待を裏切ること」 英のベテラン政治風刺画家
    120 英国の新聞に政治風刺画が常時掲載されるようになったのは19世紀末。時の政治家を鋭くかつユーモラスに批判する風刺画はそれぞれの新聞の政治的信条を補足する役目を持っていたが、50年近くのキャリアを持つ英風刺画家ニック・ガーランド氏は、保守系高級紙デーリー・テレグラフで長年働きながらも、「自分はどちらかというと左寄り」とし、あえて読者の期待をいい意味で裏切る風刺画を描くことに「刺激を感じる」と話す。(ロンドン=小林恭子)(2004/12/21)


    濃厚なキスシーン放映はご法度 TV局規制に動くインドネシア
     インドネシアのマスコミ界は現在、東南アジア諸国内で「報道の自由」を最も謳歌しているといわれる。1998年5月のスハルト独裁政権崩壊を機に、報道機関を牛耳っていた情報省が廃止されたことで統制の枠が緩んだからだ。過去5年間で数多くの新聞・雑誌が創刊されたほか、テレビ・ラジオ局の開局数も急増、独自の方針・視点からニュース番組を編成するメディアも登場している。しかしこうした中、暴力シーンや性的場面の登場するテレビ番組などの内容に厳しい規制を加える動きが、今月から本格化している。自主・独立的な立場を守ろうとするマスコミ関係者らの間からは「報道の自由に再びブレーキを掛けようとする危険な兆候」と警戒する声が広がり始めている。(ベリタ通信=都葉郁夫)(2004/12/20)


    屋根の“特等席”を「無賃乗車」で禁止  インドネシア国鉄が来月から列車規制
     ジャカルタと近郊の町々を結んで走る通勤列車を見て驚かされるのが、各車両の屋根に“特等席”とばかりに座る利用客が多いこと。スリルを楽しむ若者もいるが、“特等席”を占める多くが、運賃を払う金を持ち合わせていないか、節約のためにそれを払いたくない者たち。ところが、この危険いっぱいの“特等席”の全面禁止が正式に決まり、経済的な理由から“特等席”を利用せざるを得ない者たちにとっては、まさに死活問題となりそうだ。(2004/12/17)


  • シンガポールとマレーシアがTV番組を共同制作へ 文化交流で関係改...
  • スターバックス 東ティモールで5000人分の雇用創出の支援へ
  • マレーシアの福祉団体の資金が流れる? タイの分離独立組織へ
  • 武闘派同士が血みどろの抗争 東ティモール政府が自制呼びかけ


  • 中高年の賢い利殖法 持ち家を高値で売却し安い土地に移転
     米国では持ち家を持つのが今でも中流家庭の夢。投資価値としても不動の人気を保っている。家は長年持っていれば、知らずに価値が増え続けるといわれる。そのシンボル的な場所が、西海岸のカリフォルニア州だ。人気のある同州で持ち家を売却すれば、他州で家が2件分買える現金が手に入るというから驚きだ。こうした価値ある物件を上手に処分し、生活をエンジョイしようとする中高年層が今、同州で増えている。(ベリタ通信=有馬洋行)(2004/12/08)


  • 豪州の友好条約調印拒否に失望感 マレーシア首相
  • マレーシアが過剰なテロ対策に警鐘鳴らし存在感示す


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第22回 原稿の書き方(5)
     前回に引き続き、ノンフィクションの文章を書く際の注意点を箇条書きであげてみよう▼短編ノンフィクションを書くときの心構えは「ワンテーマ」である▼優れた長編ノンフィクションの条件は、「これでもか、これでもか」である▼参考になるのが、ミステリーの構成法である▼紙の上に書かれた人物像を、読者の眼前に立ち上がらせる▼余韻のある終わり方を心がける▼自分の書いた文章を読み返すときは、必ず声に出して読む▼推敲の労を決して惜しまない▼長編は短編の積み重ねである。(2004/11/24)

  • 【インタビュー】ファルージャ制圧でも聖戦は継続 仏政治学者ケペル...


  • 愛人の子ども増加し親子鑑定が流行 中国の経済特区・深セン
    【深セン・ベリタ通信=竹田誠一】中国広東省の日刊紙「南方都市報」などの報道によると、中国の経済特区・深センで親子鑑定が流行している。深セン市の司法局に付属する深セン市人民医院法医物証司法鑑定所が昨年8月に法的効力を持つ親子鑑定を開始したが、わずか1年あまりの間に鑑定数は1000例以上に達したという。こうした鑑定の増加の背景には、子どもの認知をめぐる裁判が多くなっていることも関係している。(2004/11/21)


  • 純潔守れとをネットで署名呼びかける 中国の女子大生が発起人


  • 米国にインドネシアとの関係強化を求める 豪外相
     【ペタリンジャヤ(マレーシア)10日=和田等】米大統領選挙でブッシュ大統領が再選されたのを受け、オーストラリアのダウナー外相は米国に対し、民主的な政治環境を整えつつあるインドネシアとの関係構築を進めるよう求めた。(2004/11/10)


  • メディアがいたずらに治安悪化を強調? マレーシア


  • タイ南部で暴動、イスラム教徒の死者80人超
    【東京26日=都葉郁夫】イスラム勢力と治安部隊との対立が続くタイ南部で、イスラム教徒約3000人が25日、ナラティワート県タクバイ地区の警察署を包囲して国軍部隊などと衝突、26日のロイター通信によると、少なくとも同教徒84人が死亡、多数が負傷した。治安当局は約1000人を拘束して軍施設に連行、イスラム過激派組織などとの関係を調べている。死因について政府の司法当局者は「拘束者が移送中に狭い車両内で圧死・酸欠死」した可能性を示唆している。(2004/10/26)


    日本の人口減少、早ければ来年中にも 予測修正迫りうる「外国人要因」
     日本の人口は2006年にピークを迎え、その後、減少に転じると予測されているが、厚生省統計や入管統計などから推測すると、早ければ05年中にも減少に転じる可能性が出ている。人口統計は出生数から死亡数を差し引いた自然増減と入国者から出国者を差し引いた社会増減を基本として算出されるが、自然増が今後さらに減少すると予測されていることに加え、入管当局による「不法滞在」の外国人の集中摘発などで人口の社会増が今年から来年にかけて著しく鈍化、場合によってはマイナスに転じる可能性もありうるからだ。(東京=稲元洋)(2004/10/02)


  • サソリと同居、世界最長記録を更新中 マレーシアのヌルさん


  • ネパール情勢
    ヒマラヤのマオイストたちの純朴 「美少女ゲリラ」の姿も ネパール人民解放軍を訪ねて
    120 ネパール情勢の不安定化が加速している。最大の原因は、ネパール共産党毛沢東主義派の急速な勢力拡大だ。現政権と王室への批判を強め、軍施設などの襲撃を毛派は繰り返している。冷戦終結後、時計の針を巻き戻すかのように誕生した毛派の「人民解放軍」とはどのような武装組織なのか。同国西部サリヤン地区の毛派支配地区に今年7月に潜入、人民解放軍の秘密キャンプを訪ね、彼らの実像を探った。標高3000メートル近い高地のキャンプには「はっとするほどの美少女ゲリラ」の姿もあった。(アジア記者クラブ通信=石山永一郎)(2004/09/22)


  • 東ティーモルで独立後、人口が急激に増加
  • 実力政治家アンワル氏の釈放で、政界復帰の論議高まる 選挙権はく奪...


  • 天然資源確保を狙い「南進」する中国 東南アジアには警戒感も
    【ペタリンジャヤ(マレーシア)17日=和田等】中国が東ティモールに静かだが着実な視線を送っている。中国の東ティモール重視の背景には、台湾との外交争いで先手をとりたいとの思惑がある。さらに石油・天然ガス収入で潤うことになる東ティモールを「市場」として見込み、ひとつの貿易相手、投資先として中国製品の売り込み、投資攻勢をかけたいとの狙いもあるようだ。その一方で、中国の「南進」政策は、国内のエネルギー需要の増大のため、資源確保が狙いではないかとの東南アジアでは警戒感も出ている。(2004/09/17)


  • 前途多難な豪州警察官のパプアニューギニア駐留
  • ジャカルタの爆弾事件後もバリへの豪州人旅行者数は堅調
  • イラク出身者の難民が恒久的に収容所に 豪州の地方紙伝える
  • 「英語を学ぶことは、米英人になることではない」 在英学者が警告


  • ネパール情勢
    ネパールの大手企業 マオイストの脅迫で操業停止
    【カトマンズ17日=小倉清子】1996年から人民戦争と呼ばれる反政府武装闘争を展開していネパール共産党毛沢東主義派ことマオイストが、ここにきて、中央の政治・経済界の揺るがしをねらった戦略を強化している。その戦略の一環として、マオイストの傘下にある労働組合「全ネパール労働組合連合−革命派(ANTUF−R)」は、カトマンズの高級ホテルを含む10を超える大手企業に対して、17日から無期限のあいだ操業を停止するよう要求。これらの企業は、安全確保ができないことを理由に同日から閉鎖を決断した。(2004/08/17)


    痛烈! アルジャジーラの風刺アニメ
    カタールの衛星テレビ・アルジャジーラのウェッブ・サイトにある30秒の風刺アニメが秀逸である。最新作は同局のバグダッド支局閉鎖命令を皮肉った。前回の「日本は広島の惨禍を忘れない」もキツイ風刺がきいている。広島への原爆投下から59年後の今日。日の丸を背景に、着物姿の日本人が片手で刀を振るいながら、一方の手は「われわれは核兵器開発を非難する」というプラカードを掲げている。次の場面では、米国、ロシア、中国、英国、イスラエル、インド、パキスタンが核爆弾に乗っかりながら、「われわれもそうだ」と口をそろえる。(東京=ベリタ通信)(2004/08/13)

  • 砂漠の国に氷の宮殿建設命じる トルクメニスタン大統領
  • 激戦地フロリダ州でキューバ系の支持票が目減り? ブッシュ米大統領...


  • 平和維持部隊の展開から1周年のソロモン諸島 治安回復進む
    【ディリ24日=和田等】インフラは崩壊し、政府の金庫は空っぽ、武装したギャング団や犯罪組織が大腕を振って通りを徘徊し、時には首相邸宅にまで現れ、銃で脅して金品を要求する――。こんな風景が1年前まで常態化していたソロモン諸島。そのソロモン諸島の治安回復のために派遣されたソロモン諸島地域支援ミッション(RAMSI)の展開からちょうど1年を迎えた24日、首都ホニアラでは街頭パレードやコンサート、サッカーなどのイベントが実施され、治安の回復ぶりを印象づけた。(2004/07/25)


  • イラク撤退を決めたアロヨ大統領を国民は支持、野党の批判封じ込めの...
  • 獄死したイラン系カナダ人写真家の裁判が再度、外交問題に発展


  • フランスでユダヤ人と間違えられた女性が襲われ、腹にカギ十字書かれる
    【ベリタ通信13日=中邑真輔】フランスで9日、パリ郊外を走る電車内で幼児連れの女性(23)が北アフリカ系の6人組の男たちに襲われ、腹にカギ十字を書かれる事件が起きた。女性はユダヤ人に間違えられたという。車内には約20人の乗客がいたが、暴行が続いた約10分間、誰も女性を助けなかった。衝撃を受けたシラク大統領は事件を「恥ずかしい行為」として、7月14日のパリ祭の恩赦から人種差別に絡んだ犯罪者と性犯罪者を外すことにした。ヨーロッパで最大のユダヤ系とイスラム教徒のコミュニティーがあるフランスでは、人種差別に絡む事件が頻発し大きな政治問題になっている。(2004/07/13)


  • 丸目蔵人:アジア芸能フロント(25)可能性広げる香港、韓国産オリ...
  • 東ティモール警察が武器を補充、「酔っ払いに刃物」と懸念する声も
  • 豪州への難民認定求め、イラク人7人がハンスト 政府は主権移譲絡み...
  • タイ軍事政権の首班、タノム元首相が死去
  • 東ティモールの元インドネシア併合派のその後
  • 過去に投票義務果たしたの? 豪の元人気ロック歌手出馬めぐり疑惑浮...
  • 豪の有権者の半数が、イラク人虐待で首相に不信感 世論調査


  • 【欧州移民新世紀(11)−英国・番外編】 扇情的な排斥記事は沈静化 EU拡大から1カ月の英国 「永住は望まない」と移民たち
     かつては15カ国だった欧州連合(EU)が25カ国になって一月経った。拡大直前までは、扇情的な記事をメインにする大衆紙各紙が「英国は新移民たちであふれかえる」とした見出しの記事で読者の「恐怖感」をあおったが、現在は新加盟国からの移民問題はそれほど話題には上らなくなった。しかし、「働かずに失業保険恩恵のみを得るなど、英国の高福祉制度の悪用を狙っているのではないか」「英国に永住し、将来はこれまでいる英国人を数の上でしのぐことになるのではないか」といった疑念、一種の神話は下火になったとはいえ、国民の中に未だに存在しているのも事実。その中で移民たちは「永住するつもりはない」と冷めた目で英国を見てもいる。(ロンドン=小林恭子)(2004/06/02)


  • 天安門支援市民デモ 返還後最大の参加者 


  • 「米軍が父を殺した」 拘束中のイラク人著名科学者の不可解な死
    2003年4月のバグダッド陥落後、駐留米軍に逮捕されたイラクの著名科学者が、ことし1月、拘束中に不可解な死を遂げた。遺体安置所で死体袋を開いた遺族は、裸体の状態で、頭を鈍器で殴打された科学者の変わり果てた姿に面会した。米軍の死亡証明書は「自然死」だった。しかし、イラク人医師による検死解剖の結果、頭蓋骨内に大量の出血が認められた。密室状態の拘束下で、一体何が起きたのか。遺族の妻や子供たちは「米軍が彼を殺した」と非難している。(ロサンゼルス=戸田邦信)(2004/05/29)


  • マラッカ海峡の安全保障めぐりシンガポールとマレーシアが火花


  • 「ジャーナリズムがやらかした最大の誇大妄想」「パウエルを信じすぎた」記事捏造問題に続いてイラク報道でNYタイムズが負った傷
    ニューヨークタイムズが26日、同紙が過去に掲載したイラクの大量破壊兵器などの記事の情報源だったのが、チャラビ・イラク国民会議(INC)議長を中心とする亡命イラク人の証言だったことを認め、約1200字の「説明記事」を掲載した。この記事の中で同紙は、イラク戦争にいたるまでの記事に「厳密であるべきはずがそうできなかった」として、亡命イラク人のもたらした情報に疑問を持たなかったことを認めた。同紙は「この問題で非難されるのは個々の記者ではなく、疑問を持たなかった編集者や、スクープをあせり過ぎた関係者の懐疑心の欠如などの複雑な問題」としている。アメリカのメディア関係者からは「タイムズの記事がイラク戦争を正当化した」「タイムズも政権と同様にだまされた」との見方が寄せられている。しかし、ジェイソン・ブレア元記者の記事捏造に続いて、タイムズが名声を汚してしまったことは間違いない。(ベリタ通信=中邑真輔)(2004/05/27)

  • BBC新社長にトンプソン氏 新体制で汚名返上目指す
  • 中国の音色では踊らないと宣言した陳総統、台湾の運命は台湾人の手に...


  • 広がる不公平感 独立2周年むかえる東ティモール
    120    東ティモールが独立を達成してから20日で2周年を迎える。しかし、経済的には明るい兆しが見えない。貧困ラインとされる1日あたり50セント以下での生活を余儀なくされている住民は人口の40%。首都ディリにおける男性の失業率は20%、地方部の失業率を勘案すると、40%に達するとの指摘もある。強盗、窃盗などの犯罪も頻発し、住民の間では治安悪化に対する懸念が高まっており、さまざまな面で社会的な不公平感が広がっている。(ディリ=和田等)(2004/05/19)


  • インドネシア:人気抜群のユドヨノ候補 メガワティ陣営に危機感 大...


  • 少女をヘリで拉致し暴行した イラク出国の夫婦が米軍の悪行告発
    エジプトのリベラル系週刊誌アル・オスブーは5月10日号で、イラクからエジプトに逃げてきたイラク人夫婦とのインタビューを報じた。夫婦は、米軍兵士の数々の乱暴狼藉ぶりを告発、米軍兵士は、刑務所で収容者を虐待したり、少女を拉致し暴行するなど、勝手放題をしていると、強く非難した。(東京=齊藤力二朗)(2004/05/10)


  • タイ:与党が唯一の首長選挙で公認候補擁立見送り


  • 劇的な政策転換なければイラク失う ネオコンのクリストル氏警告
    ブッシュ米政権の外交政策を支えるネオコン(新保守主義派)の理論家の一人、ビル・クリストル氏が、「ブッシュ政権が今、劇的な政策変更をしなければ、イラクを失うことになる」と警告した。同氏は、国連主導のイラク暫定政権作りは、現在のイラクの情勢下では、不適切と指摘し、劇的な政策変更の柱として、05年1月に予定される総選挙を繰り上げ、9月にも早期に実施するよう提言した。リベラル左派や伝統的保守派から「ブッシュ政権のイラク政策は失敗、もしくは失敗の瀬戸際にある」と批判されていることに、ネオコンが焦りの色を濃くしている証拠といえそうだ。(ロサンゼルス=戸田邦信)(2004/05/09)


    ゴルカル党が勝利、闘争民主党は第2党に転落 インドネシア総選挙
       インドネシア選挙管理委員会は5日、先月5日に実施された総選挙(550議席)の最終集計結果を発表した。6日の日刊紙コンパス(電子版)によると、メガワティ大統領が率いる闘争民主党(PDIP)の得票率は18.53%にとどまり、同率21.58%のゴルカル党に約3ポイントの差をつけられて敗北、第1党の座を明け渡した。国民人気の高いスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領候補(前調整相)を擁する民主党は同率7・45%を獲得、第5位と健闘。今回の結果が7月5日実施の大統領選挙に影響するのは必至で、メガワティ大統領再選の可能性が一段と厳しくなりそうだ。(2004/05/06)


  • 中台関係で中国の台湾専門家から新解釈、20日の陳総統の就任演説を...
  • 広島、仙台へ乗り入へ 日台航空協定妥結
  • ムエタイ公開生放送中に堂々賭博 タイの試合会場に潜入ルポ
  • ウィラント元国軍司令官は大統領候補に不適格 東ティモール外相
  • サパテロ首相がモロッコを公式訪問、前政権から一転して友好関係構築...


  • ナウル:国家破産の大ピンチ、債務不履行で海外資産差し押さえ
     【東京21日=志岐隆司】赤道直下、南太平洋に浮かぶ小さな島国・ナウル共和国(人口約1万2000人)が今、デフォルト(債務不履行)状態に陥り、オーストラリア内に持つオフィスビルやホテルの海外資産を、管財人に差し押さえられるなど、国家破産寸前の大ピンチに追い込まれている。オーストラリアの各メディアが20日までに報じたところによると、「ない袖は振れない」状態を前に、ナウルのハリス大統領は頼みの綱であるオーストラリアを急きょ訪問した。(2004/04/21)


    豪首相は「盗人」とNGOが批判 ティモール海領有権で対立再燃
    【ディリ15日=和田等】オーストラリアと東ティモールの間に横たわるティモール海の石油・天然ガス埋蔵地の開発をめぐって両国が角を突き合わせている。国際海洋法に基づいて両国の領海線を中央に確定すれば、ティモール海における資源埋蔵地はほとんど自国の領有下に入ると主張する東ティモール。自国に有利になっている現行の線引きを維持したまま開発を進めたいと目論むオーストラリア。ティモール海の中でも最有力とされる石油・天然ガス埋蔵地グレーター・サンライズの開発を進める上で不可欠な法的枠組み(国際統一化協定)がオーストラリアの議会で3月に承認されたことから両国の対立が再燃する様相を呈している。(2004/04/16)


    読売の論調に英紙インディペンデントは合わない? ライバル「タイムズ」に契約切り替え
    120   【ロンドン5日=小林恭子】昨年9月、タブロイド版を通常のブランケット版と同時に発行するようになってから、発行部数を大幅に伸ばしている英紙「インディペンデント」と読売新聞社との契約が今年3月で打ち切られたことが5日までに分かった。これまで読売新聞社は同社発行の英字紙「デイリーヨミウリ」の日曜版の付録として、インディペンデント側が独自に編集した誌面を差し入れて販売していた。代わりに、今月から読売新聞が契約したのがインディペンデント紙のライバルのタイムズ紙。今回の契約変更は、インディペンデント紙が打ち出している強い反戦のスタンスを読売側が嫌ったことが原因の一つではないかとみられている。(2004/04/06)


    かつてクリントン元大統領の愛娘を犬と呼んだ男に挑戦状 リベラル派が保守打倒でラジオの政治宣伝に本腰
    ラジオを媒体にした政治宣伝で、米国の保守派(共和党)は過去20年間、一人勝ちを続けてきた。特に、その発言の過激さで、米国の政治の流れを保守に変えたとも言われる人気のAMラジオ・キャスター、ラッシュ・リンボウ氏は、保守派の間では“英雄”扱いに近い。しかし、11月の大統領選挙でブッシュ再選阻止に燃えるリベラル派(民主党)は、遂に遅ればせながら自前のラジオを使った反保守・リンボウ打倒の反撃作戦を開始した。(ロサンゼルス=戸田邦信)(2004/04/03)


  • アンダマン諸島へ初の国際航空路 タイの会社が就航決める
  • 【欧州移民新世紀(10)英国編ー4】南アジアからの「高学歴花嫁」...


  • 支持率急落は偏向報道のせい?弾劾報道めぐり韓国野党がテレビ局に八つ当たり
    【ソウル16日=李誠】ノ・ムヒョン大統領の弾劾訴追を主導したハンナラ、民主の両野党が、国民の強い批判を受けて支持率が急落するや、偏向報道がその原因だとしてテレビ局に批判の矛先を向け始めた。15日には両党の代表がKBSとMBCを訪ね、受信料支払い拒否運動までちらつかせながら、批判的な報道姿勢の改善を迫った。これに対し2社と記者団体は「不当な圧力だ」と激しく反発していて、「野党」対「メディア」の全面戦争が勃発しかねない勢いだ。(2004/03/16)


  • 大統領を弾劾した韓国野党に批判の逆風  市民の抗議集会相次ぐ


  • 【ルポ・バグダッド(2)】「これが民主主義? チャットがしたい」 終わらない「戦争」イライラ募る
    120  「親友が腕をなくした。死んだ友達もいる。女も子どもも、ここ1カ月くらいで25人ほど死んだ。親友の家の寝室には屋根から落ちてきた不発弾がまだ転がったままなんだ。信じられないのなら来てみろよ。もう後三十分ここにいたら米軍がこの道を通って、集落への攻撃を始める。おれが言っていることが正しいのか分かるよ」。農家のナサル・モハメッドさん(40)は孫を腕の中に抱えながらそう言った。(上野洋光=ベリタ通信)(2004/03/13)

  • 強まる国際テロ組織犯行説 ETAにしては無差別大量虐殺は不自然
  • 【欧州移民新世紀(8)英国編−2】矛盾多い難民認定制度 手続きの...
  • メコン川渡る第3の国際橋建設へ タイ・ラオス国境
  • 波紋呼ぶASEAN域内“即応部隊”設置案 内政不干渉の創設理念に...
  • 「噂の真相」休刊の真相:「普通の市民に戻りたい」と岡留さん 後に...
  • ティモール海の天然資源開発をめぐる駆け引きが激化、首相の収賄の疑...


  • 【欧州移民新世紀(6)ドイツ編ー5】東欧留学生たちの素顔 ベルリンの大学から
     ベルリンは政治の中心地でありながら、多くの学生が住んでおり、一般に学生の街とも言われる。総合大学は市内に3つあり、その他芸術大学などの単科大学も合わせると合計約14万人の学生が市内にいるという。ドイツの大学で勉強する場合、日本の大学のような入学金や学費は一切なく、日本の大学と比べると安い。ある統計によるとドイツ全国の留学生のうち卒業を目指して勉強する学生は全体のわずか3分の1で、残りは便宜上学生を続けている人達であり、学生ビザでは年間3ヶ月(場合によっては6ヶ月まで延長可能)まで、就労が認められていることを利用して仕事にいそしむ人たちが少なくないのが実状だ。(ベルリン=塩田智子)(2004/03/03)


  • バンコク市内バスの定期券を廃止 外国人利用客は不満


  • “問題児”ナウルに新たな政治危機 ハリス大統領が1票差で不信任案退ける
     【東京27日=志岐隆司】赤道直下、南太平洋に浮かぶ島国ナウルが、新たな政治危機に見舞われている。主要閣僚の1人が辞任したのを受け、議会(1院制、定数18)にハリス大統領不信任案が提出されたからだ。24日に実施された不信任案への投票は「賛成8、反対8」の同数となり、このため近く再投票が行われることになった。(2004/02/27)

  • 「親の因果は子に報い」はダメ 広東省が両親の犯歴による受験生差別...
  • 埋蔵地でのガス産出始まる ティモール海の石油・天然ガス
  • 警察の投石で男性が失明の危機 過剰鎮圧とイラク派兵反対派が猛反発
  • 特殊警察隊編成に「装備が整っていない」と首相が待ったかける:東テ...
  • 東ティモールの独立の歴史刻む土地を「平和公園」に 構想の一環とし...


  • 【芝生瑞和の帝国選挙最前線(最終回)】アメリカ「帝国」の裏側 イラク反戦運動とホームレスの悲惨さ
    120  【ロサンゼルス8日=芝生瑞和】今年の米大統領選挙で問題になっているのは、ブッシュ大統領の「イラク戦争」、そして彼の「経済政策」の二つだ。民主党の大統領候補選びの過程で、この二つがどのように論議され、また有権者がそれらについてどのように応じているのか、アイオワ州の民主党党員集会(コーカス)を皮切りに、ニューハンプシャー州の予備選挙(プライマリー)、そしてそれ以後の候補者たちの動きについて報告する中で紹介してきた。 民主党の候補者選びでは、今のところマサチューセッツ州選出のジョン・ケリー上院議員が優勢だ。しかし誰が民主党の大統領候補になろうとも、秋以降のブッシュ大統領との一騎打ちで、この二つが論争の焦点となり、激しい舌戦が繰り広げられることに間違いはない。帰国直前、西海岸のロサンゼルスで「イラク反戦運動」と「ホームレスの現状」を取材した。連載の最後で、アメリカ「帝国」の裏側で起こっている、もう一つのドラマについて報告する。(2004/02/09)


    【欧州移民新世紀(3)ドイツ編ー2】増える東欧からの難民、移民 「社会保障の悪用者」と見る目も
     近年のドイツにおける難民受け入りをめぐる実態の中で目立つ現象は、東欧や中東からの難民の急増だ。難民を支援したり、外国人との交流を勧めるグループも数多く活動しているが、難民に向けられるドイツ人の目の中には「社会保障制度の悪用者」という冷たいものもある。(ハノーバー=田口理穂)(2004/02/08)


  • 関空社長、外国航空会社の日本国内運航を求める
  • 秩序が大幅に回復したソロモン諸島、犯罪集団の壊滅で功績あげた豪警...
  • 学生らの抗議を「読売」は黙殺、「毎日」「京都」は報道。「朝日」は...


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第14回 取材の方法(7)
     辺見庸氏の『もの食う人びと』(角川文庫)は、人物や情景を描写する方法を学ぶための格好のお手本となる作品で、未読の方にはぜひ読んでいただきたいのだが、その中の一編に、社会主義国家時代のポーランドで戒厳令を布告した、かつての大統領ヤルゼルスキに会いに行く話がある。「敗者の味」と題された文章の書き出しは、こうだ。...(2004/01/19)

  • うねる「反グローバル化」の波、15万人が参加 コカ・コーラ批判で...
  • 丸目蔵人:アジア芸能フロント(18)さよなら、アニタ・ムイ(梅艷...


  • 米軍、傭兵の遺体をヘリから川に投棄  損傷で身元分からず処理に困り? 衝撃の事実、地元住民が既に65体を引き上げて埋葬
     10日付のデンマークで編集されているアラビア語ネット新聞「イラク・フォーオール」は、イラクのネット新聞「バスラ・ネット」によるとして、米軍が自軍のために雇った傭兵とみられる外国人の遺体を空中から川や無人の砂漠に投棄しているという衝撃的な事実を報じた。米軍が最近、イラクでの作戦に自国民以外の傭兵を雇っているとドイツ紙ユンゲベルトが報じたが、傭兵の実態はなぞに包まれていた。「バスラ・ネット」によると、米軍が投棄している傭兵の遺体は、米国籍付与の約束と引き換えに志願した米国内に住む外国人とみられ、少なくとも65体を地元住民が川から引き上げるなどして埋葬したという。米軍が隠蔽してきた傭兵の実態とその非人道的扱いを暴き出す内容だ。(東京=齊藤力二朗)(2004/01/11)

  • グローバル経済の脆さを見せつけた伊パルマラット破綻、同国史上最悪...
  • タイ軍はイラクから撤退せず、国軍幹部が言明
  • “破産”状態のナウルが世界地図から消える? 豪政府が市民権付与な...


  • 解放求めるハンスト拡大 ナウル難民施設のイラク人ら
     【ディリ18日=和田等】オーストラリアのABC放送が伝えたところによれば、南太平洋の島国ナウルの収容所にいるイラクやアフガニスタンからの難民が収容所からの解放を求めて行っているハンストはさらに広がり、18日の時点で参加者の数は当初の20人から35人にまで増えた。難民はハンスト突入後、「自分たちは誤って拘束を受けている」と主張、メルボルンのエリック・バダルリス弁護士を通じて、収容者約290人全員の解放を求める訴えをビクトリア州の最高裁に起こした。(2003/12/18)

  • 豪軍の東ティモール復員兵にもストレス症候群  
  • 武道を行うグループ同士の抗争、負傷者22人に 警察が威嚇発砲:東...


  • 水増し請求、入札なし受注で大もうけ  戦争商人ハリバートンの無法ぶり  
     ブッシュ政権の「お抱え企業」として知られる米石油関連サービス大手ハリバートン社が、イラク復興の利権をめぐり、やりたい放題の無法ぶりを見せている。ロイター通信によると、イラク復興事業での代金不正請求疑惑が浮上している米ハリバートン社の子会社が先週、イラクで2億2200万ドルの事業を追加受注したことがあらたに明らかになった。ハリバートン社は今回のイラク戦争を推進した米首脳の一人であるチェイニー米副大統領がかつて最高経営責任者(CEO)を務めていた企業で、副大統領は現在も40万株以上の同社自社株購入権(ストックオプション)を保持している。戦争によってイラクを破壊、その後の復興事業における利益が権力者に転がり込む構図が、露骨なまでに浮き上がっている。(東京=稲元洋)(2003/12/16)


    「危険地人道支援隊」で復興に貢献も可能 自衛隊でなく、民間組織で代案を
     「自衛隊を送らないというなら、どうしたらいいというんですか、民主党は」。小泉純一郎首相は15日午後の衆院テロ防止特別委員会で、自衛隊派遣問題を追及する民主党の前原誠司議員に対し、開き直るように言い返した。これに対し、民主党側からもイラク支援の代案は出されなかった。はたして「自衛隊でなければ復興支援はできない」(石破防衛庁長官)のか。違うように思える。自衛隊が派遣を予定しているイラク南部サマワの状況は、民間人による「危険地人道支援隊」が組織できれば、イラクの人々に歓迎される復興支援が十分可能な地域だ。もちろん危険は伴うが、イラク人の占領軍への反発を考えれば「軍服を着て銃を持った自衛隊」よりはむしろ安全と思われる。占領軍に加担せず、自衛隊よりも実効性のあるサマワ支援シュミレーションを検討した。(東京=河合敦)(2003/12/16)


    公立学校でのスカーフ着用などを禁じる新法制定を提案、フランス大統領諮問委員会の報告書
     【ニース(フランス南部)12日=岡林祐子】非宗教性の原則に関するフランス大統領諮問委員会は11日、公立学校内でイスラム教徒のスカーフなど特定の宗教や政治信条を表す「扇動的」な標章の着用を禁じる法律の制定提案を盛り込んだ最終報告書を、シラク大統領に提出した。諮問委は同時に、ユダヤ教とイスラム教の祭日を新たに国の祝日と定めるよう求めている。(2003/12/13)


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  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第12回 取材の方法(5)
     いよいよ取材の当日である。私もきのう、次の単行本のための取材があったばかりなので、読者の参考になるかどうかわからないが、そのとき持参したものをあげてみよう。ボールペン、ノート、メモ帳、テープレコーダー、カセットテープ、電池、資料。こんなところである。...(2003/12/05)

    米兵による銃撃の可能性も疑え 日本人外交官2人の死
     【東京2日=河合敦】日本人外交官二人の殺害事件は、まだ多くのなぞが残されている。犯人は、旧フセイン勢力、アルカイダなど国際テロ組織などが取りざたされているが、もうひとつ疑うべきは米軍による「誤射」などの可能性だ。共同通信がティクリットから報じた内容などによると、奥参事官らを乗せた車は、ティクリットの手前で並行して走る車から銃撃を受け、道路から畑に60メートルほど分け入ってとまったが、そのすぐ後を「米軍の車両が通り過ぎていった」と地元住民は証言している。また、現場には薬きょうが落ちていなかったという。(2003/12/02)

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  • 米英はみせかけだけの同盟?国賓でありながら英王室の機嫌損ねたブッシュ大統領
    【サクラメント(カリフォルニア州北部)22日=田中祥子】国賓として英国に21日まで滞在したブッシュ大統領は、ロンドンで10万人以上の反戦・反米デモに迎えられたが、招いた側の英王室にもそれほど歓迎されていなかったのではないか、と英米のメディアが伝えた。(2003/11/23)


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     【フィレンツェ9日=齋藤ゆかり】約7万7000トンの重油を積んだバハマ船籍のオイル・タンカー「プレスティージ」がスペイン北西部沖合いの大西洋上で沈没したのは、昨年の11月19日。流出油はスペイン北部バスク地方やフランス南西部などの海岸を汚染、海洋生物と漁業活動など地元の経済に甚大な被害を及ぼし続けている。(2003/11/10)


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  • タクシン首相、今度は航空業界進出の野望発覚


  • 東ティモール独立後初の世論調査:実力者の首相は野党党首よりも不人気
      【ディリ8日=和田等】もし総選挙が実施されれば、有力野党は支持率を伸ばしているものの与党が政権の座を維持する可能性が強い。−東ティモールで2002年5月の独立後初めて行われた世論調査でこんな結果が出た。ディリ発のルサ通信が関係者の話として報じた。(2003/11/08)

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  • 【こぼれ話】香港郊外の沼地にワニ出現 警察など出動も捕獲できず


  • 【資料】「政官癒着の脱却には政権交代が不可欠」 天木前レバノン大使の日刊ベリタでの講演全文
     イラク戦争に反対する公電を打ったことがきっかけで外務省を退職した前レバノン大使の天木直人氏が10月23日、日刊ベリタの特別講演会で約1時間のスピーチを行った。狭い会場には約160人が詰めかけ、イラク戦争後、市民による集まりとしては“異例の盛況”となった。天木氏は日本の外交力の低下を憂い、その原因が政治家と官僚の癒着構造にあると指摘し、この11月9日に行われる総選挙での「政権交代」を訴えた。(文責=ベリタ通信)(2003/11/03)

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  • 東ティモールはイラク復興のモデルになりうるか?
    【ディリ19日=和田等】武装勢力の抵抗に手を焼き、戦争中より戦闘終結後に多くの米兵が死亡するなど、基本的な公共サービスの復旧もままならない不安定な占領統治が続くイラク――。ともに悪政や武力紛争による破壊、荒廃を経験し、行政機構や警察力の機能不全に陥った体験を持つことから、東ティモールがイラク再建のモデルとして比較の対象に上っている。(2003/10/19)

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  • 外務官僚の醜態、次から次へ 幽霊恐れて大使が勝手に帰国 異常なまでの対米追随 天木前大使の「さらば外務省」
     【東京5日=ベリタ通信】イラク戦争に反対したことを理由に外務省を事実上、解雇された天木直人前駐レバノン大使(56)が、退職に追い込まれた経緯や外務省の内部実態を暴いた著書「さらば外務省!ー私は小泉首相と売国官僚を許さない」(講談社)を近く出版することが分かり、ベリタ通信は、同書の内容の一部を入手した。天木氏が、長年の外交官生活の中で直接見聞きした事実を元に、米国に盲従し、主体性のない日本の外交政策の失態や、著名な外務官僚の傍若無人ぶりが実名で告発されている。関係者によると、現段階で全容は公開できないが、実際に出版される内容は「衝撃的なスキャンダルも含まれる」と話しており、前大使の告発の波紋はさらに広がりそうだ。(2003/10/05)

    「電力の安定供給は地域規模の小システムと代替エネルギーで」 イタリア大停電でWWFが政府を批判
     【フィレンツェ4日=齋藤ゆかり】イタリア全土を襲った大停電からほぼ1週間たった今、国内では当初の不安と怒りと疑問が責任の所在とエネルギー政策をめぐる議論へと発展しつつある。停電直後から政府関係者の発言を細かくチェックしている、世界自然保護基金(WWF)イタリア支部の前委員長で現在は科学文化局長をつとめるジャンフランコ・ボローニャ氏は日刊ベリタのインタビューで、政府発言の根拠のなさを指摘。「エネルギーの安定供給を保証するためには、巨大システムではなく、地域ごとの需要を満たす小規模で効率のよいシステムに切りかえるとともに、再生可能な代替エネルギーの利用を推進すべきだ」と訴えた。(2003/10/04)

    「イギリスは米国のプードルではない」 大量破壊兵器問題で窮地のブレア首相、労働党大会乗り切る
    【ロンドン2日=立田委久子】イギリスの与党・労働党の全国大会が、9月28日から10月2日まで南東部のボーンマスで開かれ、イラクの大量破壊兵器問題などで窮地に立たされていたブレア首相は「イギリスは米国のプードルだから対テロ戦争に参戦したのではない。テロの脅威を排除することで将来のイギリスを安全にするためだ」などと訴え、大会を乗り切った。(2003/10/03)


    【メディア】『噂の真相』休刊後、岡留編集長は沖縄移住 「最低1年は仕事しない」と明言 その後に復刊の可能性も?
    【東京26日=稲元洋】過激にして鋭い切れ味のスキャンダリズムを売り物に、政界や芸能界を揺るがす数々のスクープを放ってきた月刊誌「噂の真相」の来年4月をもっての休刊がとうとう本決まりになった.「経営的には優等生」の月刊誌の休刊には、惜しむ声とともに、理由をいぶかしがる人も多い.岡留編集長を含む関係者の話を総合すると、休刊は「雑誌編集者として晩節を汚したくない」という氏なりの美学と、権力や右翼勢力と対峙し続けてきた長年の雑誌編集の緊張感から離れ、少なくともしばし安逸と享楽に身を沈めてみるという氏ならではの粋な選択だったようだ。岡留氏は、休刊後、沖縄に移住する。(2003/09/26)


  • タクシー運転手の景況感にわずかな光 都内で「最悪期脱した」の声 ...
  • タイで進む市民主導の河川浄化運動 成果は「市民社会の成熟」次第か
  • 台湾海峡が舞台のもう1つの「紛争」 売春目的の中国人密入国者の増...


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第9回 取材の方法(2)
     それにしても、取材法を述べる初回に「丸暗記取材」のことを書いたのは、少々先走りの度が過ぎた。ここで、資料収集が終わって、いよいよ取材に臨むという段階に話を戻そう。▼原則として、収集した資料にはすべて目を通すことにしたい。ただし全部を熟読する時間は大抵ないので、必読の資料とそれ以外の通読のもの、拾い読みでかまわないものとを分け、必読のものから順を追って読み進める。何が必読かは、下調べの段階ですでに気づいているものだ。▼その過程で、取材対象の候補となる人物に目星をつけていく。あなたがそのテーマを選んだ時点で取材の中心人物が決まっているのなら、周辺取材の人選をしていく。▼このときの第一の基準は、「自分が心底おもしろい・おもしろそうだと思った人物」である。「心底」であって、「漠然と」ではない。もしそういう人物が見当たらないとしたら、そのテーマは即刻やめにして、別のテーマを探したほうがよいくらいだ。(2003/09/20)

  • 香港の保安立法は無期限延期  不安定化する政治情勢
  • 個人資産問題などで討議 インドネシアと東ティモール
  • ストップ WTO! より民主的で平和なEUの在り方を求める広場の声
  • ネパール:短期観光なら入国時のビザ取得可能に、9月から条件を一部...
  • 丸目蔵人:アジア芸能フロント(10)韓国映画の新世代、ポン・ジュ...
  • 「自白強要」認め死刑判決覆る 精神病院から鉄柵を撤去も 中国の人...


  • 【解説】米国がおののき始めたアラブの現実  ナジャフ爆弾テロが突きつけたもの イラク情勢もはや収拾つかず
     【東京30日=河合敦】もはや収拾がつかなくなりつつあるようだ。イラク情勢は5月1日の米国による戦闘終結宣言を境に「戦後の混乱」が始まり、やがてイラク人らによる米兵襲撃という「ゲリラ的抵抗」が続いた。そして、国連現地本部爆破事件で象徴的に「外国人による一切の占領拒否」が示され、今回のナジャフでの爆弾テロ事件で、とうとう「内戦」の入り口にまでさしかかろうとしている。イラクの治安情勢が悪化の一途をたどる中、米政府のおののきは明らかに深まっている。米国がイラク戦争の失敗と敗北を認める日は、予想以上に早いかもしれない。(2003/08/30)

  • 豪がインドネシア陸軍特殊部隊との関係復活
  • 台湾:共産主義の主張を合法化へ、政府が近く「人民団体法」修正案提...


  • 欧州の使命は「平和と共存の促進」 ローマ法王がEUの未来に警鐘 移民政策など意識した発言か
     【フィレンツェ21日=齋藤ゆかり】「今日の欧州が価値観の危機に陥っていることは否めない。大切なのは、民主主義の理想と人権擁護という近代欧州の基盤となった真のアイデンティティを取り戻すことだ」。ローマ法王ヨハネス・パウロ二世は、8月17日にローマ郊外の避暑地カステル・ガンドルフォで行なった恒例の日曜日ミサの中で、「欧州の原点」に立ちかえる必要性を訴えた。法王は「欧州の使命は、世界のなかで平和と民族間の共存を促す力になることだ」とも強調した。法王のこの発言は、加盟国の経済的利益を優先する欧州連合(EU)の最近の動向を懸念、移民問題や年内に骨格が定まるEU憲法を念頭に置いた欧州の未来への警鐘と受け取られている。(2003/08/22)


    野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第8回 取材の方法(1)
     私は駆け出しの頃、初対面の取材相手でも、挨拶がすんだらすぐにテープレコーダーを取り出し、取材ノートを開いて、こちらの疑問を尋ねては先方の答えをボールペンで記す方法をとっていた。相手が取材に慣れているのなら、これでもかまわない。ところが、実際には、取材なるものを受けるのは生まれて初めてという人が大半なので、まずこちらがテレコを出した瞬間に、相手が多少なりとも身構えるのがわかる。なかには、私のほうを見ず、テレコに向かってしゃべる人もいたし、ノートも同様で、メモを取る私の手元が気になって、そこばかり見ている人もいた。......(2003/08/21)

  • 「日本女性はイラク、アフガン女性支援を」、社会で活躍する姿が手本...
  • 【まにら新聞特約】比反乱将校5人、黙秘権を行使 大統領府独立調査...
  • 【まにら新聞特約】ルソン島カリラヤ戦没者公園で慰霊祭 敗戦58年...


  • 運び込まれる傷病兵、収容しきれず 米首都陸軍病院で続く「戦争」
     【サクラメント(米カリフォルニア州)12日=田中祥子】米首都ワシントンのウォルターリード陸軍医療センターに、イラクでの戦闘や事故で負傷した多数の兵士たちが欧州を経由して、治療のために運び込まれている。この病院には「疑惑の救出作戦」のヒロインとなったジェシカ・リンチ上等兵も入院していた。イラクでの相次ぐ攻撃や事故により負傷者は増え続け、病院の収容能力を超えているという。(2003/08/13)

    ジャカルタの高級ホテルで爆弾テロ、死者13人、負傷者150人、自爆の可能性も、爆弾事件相次ぐインドネシア
     【東京5日=都葉郁夫】インドネシアの国営アンタラ通信、日刊紙コンパス(電子版)などによると、5日午後零時半(日本時間同2時半)ごろ、ジャカルタ中心部クニンガン地区にある高級ホテル、マリオット・ホテル(33階建て)正面の車寄せ付近で、爆弾によるとみられる大爆発があった。これまでに少なくとも死者13人が確認されたほか、負傷者約150人が出た。国家警察のダイ長官は「爆弾を積んだ車が爆発した。死者の中に外国人1人が含まれている」と述べ、爆発が爆弾テロとの見方を示した。負傷者を収容した病院の関係者は地元ラジオ局に「死亡したのは米国人」と語ったが、確認はされていない。負傷者中にはオーストラリア人とニュージーランド人が含まれていた。在ジャカルタ日本総領事館は負傷者の中に日本人がいるかどうかを確認中。(2003/08/05)


  • 中国が「人の移動の自由」拡大へ 「収容送還所」や「暫定居住証」廃...


  • 農業担当委員への懲戒処分要求へ イタリアの遺伝子組み換え反対連絡会
    【フィレンツェ1日=齋藤ゆかり】イタリアの市民運動オンライン新聞「ユニモンド」が30日に報じたところによると、同国の遺伝子組み換え反対市連絡会は、欧州市場の門戸を遺伝子組み換え食品に開放しようとする欧州委員会フランツ・フィシュラー農業・漁業担当委員を、人民の主権を侵害したとして懲戒処分に決議するよう欧州議会に求めていく意向を明らかにした。 (2003/08/02)


  • ドイツ全土、買い物客で大賑わい 閉店法改正後、初の一斉売り尽くし...
  • 今年のイタリアワインはおすすめ  1割減作、しかし品質予測は良好
  • インドネシア:20万人が今も厳しい避難生活、紛争発生から4年を経...


  • ニュージーランド先住民の戦闘舞踊、ギリシャで怖がられる
    【パーマストンノース(ニュージーランド)21日=麓夏織】ギリシャでアテネオリンピックに先立って催されたオリンピア文化祭が18日、古代オリンピック開催地オリンピアでの盛大なコンサートで幕を閉じた。コンサートには世界各地から27のグループが参加し、ニュージーランドからは9人のメンバーからなるマオリグループ「モアナ・アンド・ザ・トライブ」が参加し、戦闘舞踊のハカを披露した。ニュージーランドの先住民マオリ民族によるハカは、ギリシャではあまり歓迎されなかったようだ。(2003/07/21)


  • 風雲児デビット氏が告発継続を宣言 タイ警察のみかじめ料問題
  • 台湾はすでに独立国家、改めて独立を問う必要なし 陳水扁総統
  • 「おなら・げっぷ税」に怒るニュージーランド農民 家畜の頭数に応じ...
  • 台湾の「F世代」(18〜30歳)の3割が中国大陸での仕事を希望
  • イタリア:無許可の遺伝子組み換えトウモロコシが混入、ピエモンテ州...
  • 「政治的素人」とアッバス首相批判 アラファト議長 和平への道筋は...
  • 東ティモール:国連警察の協力得られず売春対策は困難、ロバト内相が...


  • 日本などからの盗難高級車を解体、新車にして売却、 タイの業者が裏商売の実態を暴露
     【バンコク10日=森田次郎】タイ国内で今、日本などから輸入されたり、あるいは盗まれた高級乗用車などを解体、その部品を集めて“新車”同然に組み立て直し、売りさばく商売が盛んになっている。この非合法商売に手を染めている業者の一人がこのほど、地元の日刊経済紙クルンテープ・トラキット紙とのインタビューに応じ、車の売買に絡む裏ビジネスの実態を明らかにした。(2003/07/10)


    独首相、イタリアバカンス中止 経済次官発言に「報復」 ペーザロ県「政府は賠償を」
     【トリノ9日=国近久美子】ドイツ政府スポークスマンは9日、シュレーダー首相が今月18日に予定していたイタリアへのバカンスを最終的に取り消し、出身地のハノーバーで過ごすと発表した。イタリアの通信社ANSAが報じた。今月3日イタリアの新聞上でドイツ人観光客を「酔っ払いの超国粋主義者たち」などと侮辱的な表現をしたイタリアのステファニ次官の発言に対する「報復」とみられている。(2003/07/10)


    ビンラディン氏の潜伏可能性に言及 ムシャラフ・パキスタン大統領 越境進軍で関係悪化する対アフガン関係
     いまだ行方の知れないオサマ・ビンラディン氏の居場所について、パキスタンのムシャラフ大統領はこのほど仏ル・モンド紙のインタビューに答え、「10人以下の小さなグループにかくまわれてパキスタン領にいるかもしれないが、より大きなグループにかくまわれているとしたらアフガニスタン領に隠れているのだろう」と語った。この発言は、アフガニスタンのカルザイ大統領などの反感を買っているという。パキスタン日刊紙「ジャン」が報じた。(ベリタ=牧良太)(2003/07/09)


  • 東ティモールの高裁、1年半ぶりに再開 司法制度、少しずつ機能回復
  • メキシコ:「気分は爽快」と投票済ませた有権者、快晴に恵まれた中間...
  • プラネット・ハリウッドが破産したホテル購入 ラスベガスの一等地の...


  • 制度的革命党の挽回なるか 政権失って以来初の中間選挙 メキシコ
     【メキシコ市5日=山端伸英】メキシコで72年間にわたって「独裁政権党」であった制度的革命党(PRI)が2000年の選挙で敗れ、政権の座を失ってて以来初めての中間選挙が6日に行なわれる。選挙はテレビやラジオ、新聞各紙、また街頭広告を通して激しいイメージ戦が繰り広げられている。PRIがどこまで前回の雪辱を果たすかが最大の焦点。小党が乱立、女性候補の数が非常に増えたことなどが今回選挙の特徴だ。(2003/07/05)

    再国営化を望む鉄道利用者 ニュージーランドの行政改革は成功したのか
     【パーマストンノース(ニュージーランド)3日=麓夏織】国家の財政赤字を解消し、当時世界から賞賛を浴びた80年代から90年代初頭にかけてのニュージーランドの大規模な行政改革は、必ずしも成功したとは言えないとの指摘がある。当時の改革の目玉であったニュージーランド国鉄の民営化も、順風満帆とはいえない数々の資本関係の変遷を経て、現在も苦悩が続いており、国民の中からは鉄道網の再国営化を求める声も上がっている。(2003/07/05)


  • タイ:おいしいタイ料理に「遺伝子組み換えパパイヤ」は似合わない、...
  • 星川淳:インナーネットスケープ@屋久島(10)独立系メディアが開...
  • タイ:「午後4時の夕食後は一切食べず」、国民人気高い王女が実行中...
  • イタリア三権分立の危機 ベルルスコーニ首相、自らの裁判を回避する...
  • ニュージーランド:クジラ救出中に行方不明となったダイバーの捜索を...


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第5回 資料の集め方(1)
     私が20代のころ話題になったあるインタビュー集の著者が、こんなことを言っていた。自分はこれからインタビューする相手に、先入観のない白紙の状態で臨みたいので、資料調べや事前調査はいっさいしたことがない、と。そんなものかなと当時の私は思い、二、三度まねしたことがあるのだが、このやり方は読者には絶対にお勧めできない。よくよく考えれば、くだんのインタビュー集の著者は、相手が有名スターばかりだったからこそ、その手法でも通用したのだった。ようするに手持ちの情報がすでに相当あったわけで、私がこれから述べようとしているノンフィクションの取材とは性質を異にするものだったのである。(2003/06/17)

  • 豪労働党:現党首が国民人気高い前党首の挑戦退け勝利、次期総選挙に...
  • 星川淳:インナーネットスケープ@屋久島(8)エネルギーの不良債権...


  • 豪州:党内の主導権争いめぐり揺れる2大政党、16日の議員総会で最大のヤマ場迎える労働党
     【東京7日=志岐隆司】オーストラリアで今、同国の政治を動かす2大政党―与党・自由党と野党・労働党―がいずれも、党内の主導権=党首=争いで揺れている。特に深刻な事態に直面しているのが、同国で最も古い歴史を誇りながらも、1996年以降、過去3回の総選挙で自由党に連敗し、政権の座から遠のいている「オーストラリア労働党」(ALP)。サイモン・クリーン現党首(54)の国民人気のなさに業を煮やしたキム・ビーズリー前党首(54)が挑戦状をたたきつけ、主導権奪回を宣言したからだ。党内分裂の危機をはらんだこの挑戦は、今月16日に開かれる同党の「連邦上下両院議員総会」で決着がつけられる。(2003/06/07)


    米軍の記者虐殺を戦争犯罪と追及 国境なき記者団などが調査
    120  【ボン(ドイツ)3日=浅野健一】パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF)のルーベル・メナード事務局長は5月28日、日刊ベリタのインタビューに応じて、「米英のイラク戦争で記者10人が殺された。そのうちの5人は米軍に殺害されたことがはっきりしている。2週間前から本格的な調査を開始したが、米軍は何の調査もしていない」と米政権を批判した。(2003/06/04)


  • ナウル:議会議長選出にまたも失敗、財政危機よそに続く「政治の空白...


  • 野村進ジャーナリスト講座
    ノンフィクションを書く 第3回 テーマの決め方(2)
     これを書かなければ、死んでも死にきれない。これを書きさえすれば、死んでもかまわない。そういう切実なテーマがある人は、幸せである。だが、そんな人は、ごくごく少数ではないか。漠然と書きたいことはあるけれど、どこから取り掛かっていいのかわからないという読者が大半ではなかろうか。私も、かつてはそうだった。なかには、ノンフィクションを書いてみたいけれど、何を書けばよいのか見当がつかないという読者もいるかもしれない。(2003/05/17)

  • NZ・ネパール:ヒラリー卿のエベレスト初登頂から半世紀、29日に...


  • ナウル:議会議長を選出できず混迷続く、次期大統領選出作業も大幅遅れ
     【東京8日=志岐隆司】今月3日の総選挙から約1週間が経過したナウルでは、議会(1院制)本会議が8日午後に再開されたものの、肝心の議長選出が難航し、この日も混乱したまま閉会された。このため、破綻した国家財政の再建に取り組む次期大統領の選出、それに続く新政権樹立の見通しは全く立っていない。本会議は週明けの13日に再開される予定だが、議長選出が混迷化するのは必至で、財政危機の中、「政治の空白」状態がしばらく続きそうだ。(2003/05/08)


  • 豪:麻薬密輸の“母船”?、北朝鮮人船長ら30人を逮捕
  • 高等裁判所裁判長候補、いまだ就任できず 東ティモール、ポルトガル...
  • ASEAN:イラク復興特需で様々な思惑
  • 【コラム】この戦争は、これっぽっちの価値もなかった(ジュリアン・...
  • 売春強要された? タイ女性22人が東ティモールの地裁に出廷
  • 【コラム】米ジャーナリズムは死んだ ペンを持った兵隊さんがイラク...


  • ナウル発行のパスポート 米国の圧力で廃止に アルカイダ関係者が利用か 
     【ディリ8日=和田等】オーストラリアの英字紙「ジ・オーストラリアン」の週末版が報じたところによると、米国は今年初旬、イスラム過激派組織「アル・カイダ」と関係のある人物がナウル発行のパスポートを使っているとの懸念を抱き、ナウル政府に執拗に圧力をかけたため、ナウル側は一定金額を支払った人へのパスポート発給制度の廃止に追い込まれたという。(2003/04/08)


  • 【コラム】「現代文明論」 狂気のブッシュ大統領が教えてくれたこと...
  • 東ティモール大統領がイラク攻撃への豪軍の参加に反対の意を表明
  • 米英軍によるイラク攻撃に対する東南アジア諸国の賛否に微妙な揺れも
  • スペインの国民党議員が次々と辞任 戦争支持に耐えられず
  • ナウルがオフショア金融市場を閉鎖へ 欧米の圧力受けて 一層厳しく...
  • 「予想以上に長く困難な戦いの可能性も」 ブッシュ米大統領が慎重発...
  • ナウル新大統領にデログ・ゲウリア氏 今後の財政に課題、「難民受け...
  • 初日から地上戦、バスラに侵攻か クウェートからも非武装地帯に突入...
  • 攻撃支持派も今週末に全米デモへ 参加人数は各地で数百人規模か
  • 焼き打ちされたタイ大使館補償で合意 カンボジア政府、関係修復へ
  • 相次ぐ容疑者釈放で治安への不安募る東ティモール


  • 15日に「本丸」ホワイトハウスへ大規模デモ 米反戦団体がネットで呼びかけ中
     【東京15日=稲元洋】アメリカの市民団体で対イラク攻撃に反対する中心団体の一つ「戦争阻止と人種差別撤廃行動を今」(本部ワシントン)は、15日に首都ワシントンのホワイトハウス周辺で大規模な反戦集会を開催することを予定、インターネットを通じて戦争阻止を願う世界の人々に広く参加を呼びかけている。「本丸」ホワイトハウスを目標としたデモとしてはイラク問題をめぐって最大規模のデモとなりそうだ。(2003/03/15)


    ナウルのドウィヨゴ大統領が死亡 亡命先?のワシントンで 情勢のさらなる混迷は必至
     【東京10日=広井孝明】国家が事実上破産、外部世界と音信不通になっている中部太平洋のドウィヨゴ・ナウル大統領が、緊急手術後、入院を続けていたアメリカの首都ワシントンの病院で9日に死亡した。ドウィヨゴ大統領のアメリカ滞在は、大統領官邸が焼き打ちされるなど同国内の混乱の中、事実上の亡命だったともみられている。大統領の突然の死でナウルをめぐる情勢の混迷は一層深まりそうだ。(2003/03/10)

    難民が暴動、キャンプを支配下に 大統領は「亡命」か=ナウル国内情勢悪化と英誌
     【東京7日=広井孝明】国家が事実上破産し、外部世界に1カ月以上同国内状況が伝わっていない中部太平洋のナウルについて、6日発売の英誌エコノミストは、これまで未確認情報として伝えられていたアフガニスタンやイラクからの難民の暴動や大統領官邸の焼き討ちなどは、いずれも事実とみられると報じた。現在のナウル国内の詳細な状況については、依然として判然としない。(2003/03/07)

  • マーシャル諸島のヒバクシャを日本に伝える 早大院生が反核訴え


  • ナウル「消息不明」の背後に米国の怒り ドウィヨゴ大統領、資金洗浄・旅券乱発止めると約束
     【東京3日=広井孝明】国家が事実上破産し、外部世界との連絡も途絶えていた中部太平洋のナウルのベルナルド・ドウィヨゴ大統領が現在アメリカの首都ワシントンに滞在中であることが分かった。同大統領は心臓発作を起こし、ワシントンの病院に入院しているという。3日付のオーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルドが報じた。(2003/03/03)

    UAEが違法滞在者追い出しで「恩赦」キャンペーン 期間内に出頭すれば罰せず帰国可と
     【東京27日=稲元洋】ペルシャ湾岸のアラブ首長国連邦(UAE)で、インド、パキスタン、フィリピンなどから訪れ、査証(ビザ)の期限が切れた後も就労するなど違法滞在を続けている外国人に対し、「出頭すれば罰せず帰国させる」との「恩赦措置」キャンペーンが展開されている。この間に出頭しなかった違法滞在者に対しては、逆に禁固6カ月から数年の厳罰を科すとしている。(2003/02/27)


    ナウル大統領がSOS声明 財政破たん、病人搬送もできず
     【東京25日=広井孝明】政府が事実上破たんし、国際電話回線も途切れ、外部世界から孤立したと懸念されている中部太平洋のナウルのベルナルド・ドウィヨゴ大統領が、各国に緊急支援を求める声明を送っていたことが分かった。声明で大統領は、ナウルでは財政破たんのため昨年始めから公務員への給与を払うことができず、病人をオーストラリアなど海外に搬送することもできないと窮状を訴えている。(2003/02/25)

    大竹しのぶ、野村萬斎ら演劇人も反戦 28日にイラク攻撃、有事法制反対集会
    【東京21日=稲元洋】平和を願う俳優、劇作家ら演劇人による「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」が今月28日正午から、東京・新宿の紀伊国屋ホールで反戦を広く社会に呼びかける集会を行う。呼びかけ人は作家の井上ひさしさん、狂言師の野村萬斎さん、女優の大竹しのぶさん、タレントのラサール石井さん、脚本家のジェームズ三木さんなど120人以上。演劇界が近年にない規模で平和を訴える集会となりそうだ。(2003/02/22)

  • 東ティモールと豪州:協力推進と反発のはざまで揺らぐ両国関係


  • ファッションショーでも反戦を 「パサレラ・ガウディ」=バルセロナ
    120  【バルセロナ7日=宮下洋一】スペインのバルセロナで今月4日から、毎年恒例のファッションショー「パサレラ・ガウディ」が開催された。今回のショーで特に注目されているのは、米国のイラク攻撃反対を訴え、デザインの一環として衣服に「NO」と書くなどの抗議を行っていることだ。観客席にも、胸元に「戦争反対」と書かれたシールを貼っている観客の姿があった。(2003/02/08)


  • パプアで部族抗争 少なくとも5人死亡


  • 暴動への対処めぐり国連に対する批判噴出=東ティモール
     【ディリ21日=和田等】東ティモールの首都ディリで12月4日に発生した暴動への対処をめぐり、PKFの出動が遅れたため、暴動の規模が広がったとの批判が各方面から出ており、国連の「官僚主義」を指弾する声があがっている。(2002/12/22)


  • JカルチャーからKカルチャーへ 韓国文化がマレーシアでブームに
  • 靖国神社の賛助組織、台湾支部設立は「暗礁に乗り上げた」


  • 東ティモールの暴動、一夜明けひとまず事態収拾
    120  東ティモールの首都ディリで4日に発生した暴動は、一夜明けた5日朝にはひとまず収拾し、ディリ市内は平穏さをとり戻した。しかし、商店やレストランのほとんどは閉店し、焼き討ちされた繁華街コルメラの商店跡からは5日午前中も煙がくすぶっていた。市内では、国連平和維持軍(PKF)や警察の車がパトロールし、治安の維持につとめている。(ディリ=和田等)(2002/12/05)

  • 東ティモールの団体、ティモール・ギャップ条約の批准に反対署名
  • 東ティモールがモルジブ、トンガの両国と外交関係樹立
  • バウカウ警察署での騒動、死者1人、逮捕者16人=東ティモール
  • 辺見庸氏がアジア記者クラブで講演、痛烈なメディア批判を展開
  • 人間を分断する360キロもの「壁」と子どもたち  パレスチナとイ...
  • 【ひと】ランカウィ島でマングローブ観察ツアー主宰する加藤富弼さん
  • ティモール海の天然ガス田活用協定に今年末までに決着をつけたい:東...
  • アイナロ地区の住民が真実・和解委員会への協力を拒否 東ティモール
  • 西アフリカのサントメ・イ・プリンシベへの基地建設を否定=米国
  • ETA関与の若者17人を逮捕 スペイン・バスク自治州


  • 英国のイラク攻撃参戦にノー ロンドンで35万人がデモ
    120  【ロンドン28日=浅野健一】ブッシュ米政権とブレア英政権が計画している対イラク戦争に反対する反戦平和デモが28日ロンドン市内で行われた。主催者発表で35万人強が参加した。ロンドン警視庁は15万人と公表した。(2002/09/30)


    シンガポールとマレーシア間のサービス部門での競争が激化
     【東京26日=和田等】製造業を中心とした日本企業の中国シフトに象徴されるように、東南アジアにおけるメーカーの中国移転、製造業の「空洞化」現象が進行している。この動きへの対処策の一環として、東南アジアの「域内ハブ」=シンガポールと同国にライバル意識を燃やすマレーシアが「次世代産業」としてサービス部門の振興、外国からの誘致促進に乗りだし、しのぎをけずっている。その中核をなすのは、医療面での治療・診療を求める外国人の誘致をめざす健康ツーリズムと教育面での外国人留学生誘致をめざす学園都市構想である。両国の現状を報告する。(2002/09/27)


  • 【ディリ通信】9月6日 帰還難民数22万人に、ほか
  • 【ディリ通信】8月某日:独立(主権回復)から100日


  • スペインの移民(2):移民生徒とスペイン人の教育問題 偏見による拒絶反応も
     移民が年々増加するスペインでは、出身の異なる移民生徒とスペイン人生徒が、1つの教室で授業を受けるといった光景が日常になりつつある。しかし、スペイン人とは言語、文化、習慣、宗教などで違いのある移民にとって、学校生活に適応していくことは簡単でなく、さまざまな問題に直面している現実がある。(2002/09/05)


  • 地方から政治に地殻変動の兆し?:東ティモール


  • 東ティモール政府のでたらめぶりが露呈
     【ディリ4日=和田等】押収品を持ち主に返還すべしーー。昨年、税関業務を扱う政府機関ボーダー・コントロールに不当にタバコを押収されたとして、押収品の返還を求めて持ち主がディリ地裁に提訴していた件で、同地裁は5月にこのような裁定を下した。(2002/09/04)


    住民投票から3年、求められる民主主義への支援:東ティモール
     現時点では「民主主義」を唱えている国際社会も、東ティモールでの一党独裁制を容認して、石油・天然ガス利権の安定確保に走る恐れもある。産油国の多くが、独裁制や議会の機能していない王制の下に置かれていることをみても、東ティモールに独裁制が誕生しないという保証はない。(2002/08/30)


  • 不法滞在者の外国人130人、パリの教会を占拠 24日には市内でデ...


  • ドイツ旅行記:まずはフランクフルトの中華料理店で 各国のユーロ事情
     フランス南部ペルピニャンから、約1時間30分の飛行で、ドイツのビジネス都市フランクフルトにやってきた。欧州中央銀行やドイツ銀行本部などが建ち並ぶこの町は、ヨーロッパ経済を堂々と象徴しているかのようだ。かつて作家・詩人のゲーテもこの町に生まれ育った。諸外国から数日間のビジネス滞在をしている人々も多く、必ずしもドイツ語だけが飛び交っているわけではない。英語、トルコ語、アラビア語などがあちこちで耳に入ってくる。(2002/08/13)


  • 【ディリ通信】8月某日 ワニの話ほか
  • 【ディリ通信】8月某日 観光・環境・投資担当国務長官にインタビュ...
  • アルカティリ首相実弟のマレーシア大使起用に疑問の声 東ティモール
  • 政府を批判する前に協力を:東ティモール首相が学生に呼びかけ


  • 【ディリ通信】7月30日 コピー料金が半額に
    9月からの授業再開にむけて、近所の高校に山のような教科書が運び込まれる。しかし、最初に遠くから見たときは教室の外に紙のゴミや山高く積まれているような感じだった。つまり、雑然と置かれていたわけだが、それを教室に入れる際にも投げ入れるようにしていたので、一部の教科書はバラバラになっていた。...(2002/08/02)


    【ディリ通信】7月某日 NGO事務所の引っ越しほか
     東ティモールで活動する日本の非政府組織(NGO)の知人から事務所を移転したいので、貸家もしくは空き部屋のある家に心当たりはないかとの問い合わせがある。以前に2件ほど物件を紹介し、いっしょに見に行ったことがあるのだが場所が気にいらなかったようで、近所の東ティモール人の紹介で別の物件を見に行くことになった...。(2002/07/30)


  • FALINTIL建物が攻撃受け、旗を焼かれる事件発生:東ティモー...
  • 「バン・ガール監督が嫌い」 リバウド、ACミランに移籍決定


  • 唯一全国ネットを持つラジオ局、さっそく困難に 独立後の東ティモール
    東ティモールで、暫定統治にあたった国連の手によって再開されたラジオ放送「ラジオUNTAET」は、東ティモール全土にネットワークを持つ唯一のメディア、情報伝達手段として貴重な役割を果たしてきた。今年5月に東ティモールが独立(主権回復)し、国連が撤退した後も東ティモール政府がラジオ放送の業務を引き継ぎ、「ラジオ・ティモール・レステ」と名称を変更して放送を続けている。(2002/07/22)


    山田宏・杉並区長にインタビュー 住基ネット凍結案の行方
     【東京20日=佐々木敬一】住基ネット法案に早くから異議を唱え、中田宏・横浜市長と同時期に国に延期要望書を提出した山田宏・杉並区長は、江藤・亀井派議員中心の自民党議連が来週提出する予定の住基ネット凍結案に最も注視している1人といえる。元衆院議員でもある山田区長に19日、今後の国会情勢を聞いた。同氏は凍結案可決の見込みを数パーセントとしながらも、自民党最大派閥橋本派や公明党の動き、小泉総理の面子を傷つけない形での凍結の可能性に言及した。(2002/07/20)


    アチェ、西パプアの独立「望まない」 裏切り?「自治の方が」とグスマン大統領
     【東京14日=稲元洋】東ティモールのシャナナ・グスマン大統領は11日、かつての東ティモールと同様にインドネシアからの独立を求めているスマトラ島北部アチェとニューギニア島西部の西パプア両州の独立を望まないことを明らかにした。同国のラモス・ホルタ外相も両州の独立運動家に対して「独立よりも自治獲得を」と助言しており、大統領のこの日の表明は東ティモール政府の立場を確認したといえる。(2002/07/16)


  • 【ディリ通信】7月某日 日本、国連、ポルトガル


  • 存在感増すギンゴーナ副大統領 外相辞任で「反骨」の面目
       【東京13日=稲元洋】イスラム過激派掃討の名の下に、米軍がフィリピン南部バシラン島に展開、1991年に国内の米軍基地を全面撤去させたはずのフィリピンが、米国との軍事的同盟関係を再び強めている中で、ギンゴーナ同国副大統領が「反米軍」へのこだわりを見せ続けている。(2002/07/13)


  • スペインで内閣改造 市民に近い政治を目標
  • グスマオ大統領、インドネシアを訪問、メガワティ大統領と会談
  • 今年はじめ5ヵ月で難民1万9000人が帰還 東ティモール


  • マレーシアの政界地図:ポスト・マハティールのシナリオ
    マハティール首相が22日に突如、UMNO総裁と与党連合・国民戦線の議長の職を辞任すると発表、その直後党幹部の留任の働きかけによりいったんは辞任を翻したことが注目を集めた。(2002/06/25)


  • マレーシアの軍近代化の狙いは? インドネシアとの比較で検証
  • 東ティモール人労働者のストが妥結、職場復帰
  • インドネシアとの関係は東ティモールの試金石
  • 東ティモール派遣の外交官リスト
  • 【ディリ通信】5月20日 独立記念日(2)
  • 【ディリ通信】5月20日 独立記念日(1)
  • 【ディリ通信】5月19日 主権回復日前夜
  • ドイツ憲法、新たに動物保護の規定
  • 「東ティモールの戦争被害者に謝罪した」 報道官発言と日本政府の見...
  • 元ゲリラ兵士、独立式典の治安維持で国連文民警察を支援へ
  • イスラム教徒居住地の強制撤去 東ティモール独立に汚点
  • 北マリアナ諸島での射爆訓練中止命令 渡り鳥の環境損なうと
  • 山崎拓幹事長、外務省内の親インドネシア派と取引か?
  • 小泉首相が東ティモール訪問、グスマオ氏らと会談
  • 東ティモール財務相、後任に経済専門家ボアビダ氏
  • 独立後、5カ所に大使館を開設 東ティモール
  • 東ティモール大統領選挙後の政治・社会情勢はどのように展開するか
  • 電気供給が社会不安要因の東ティモール 数字を読めない検針員も
  • カプチンスキー記者 「ジャーナリズムには時間をかけた取材が必要」
  • 電気料金の未払いに対する措置強化を閣議で認可 東ティモール
  • 目立つ「中国パワー」の攻勢 本土からビジネス訪問団も
  • グスマオ候補、FRETILINを非難
  • ムサ・ヒタム元副首相、人権委員会委員長退任へ



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